説明

タッチスクリーン端末機におけるメモ方法及びメモ装置

【課題】該当機能が表示している内容を読み取りながらメモを取ることができるタッチスクリーン端末機におけるメモ方法及びメモ装置を提供する。
【解決手段】本発明のメモ方法は、画面に該当機能の内容が表出されている間、メモ機能の要請があるか否かを確認するステップと、メモ機能の要請があると、該当機能の内容が表出された画面上に透明又は半透明にオーバレイされて自由描きが可能なメモ窓を表出するステップと、メモ窓に内容が入力されたことを感知してその後に保存の要請があると画面に示している内容を保存するステップと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチスクリーンを有する端末機に関し、より詳細には、画面を変更せずに現在表示中の該当機能の画面でメモを取るためのタッチスクリーン端末機におけるメモ方法及びメモ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、電子通信産業の発達によって移動通信端末機(携帯電話)、電子手帳、個人複合端末機などの携帯用端末機は、現代社会の必需品になっていくと共に、素早く変化する情報伝達の主たる手段になっている。公知のように、最近の携帯用端末機は、画面をタッチすることで入力が起こるタッチスクリーンを適用している。タッチスクリーンは、手で接触するとその位置の入力を受けるようにする入力装置を装着した画面として、その便利さでユーザを満足させている。
【0003】
この携帯用端末機は、メモ機能を提供する。一般的に、従来の携帯用端末機は、メモ機能が実行されるとメモ作成画面に転換して表出し、ユーザは、このメモ作成画面でメモを取ることができた。一例として、ユーザがウェブページ閲覧中に重要内容を発見してこのメモを取るためには、閲覧中のウェブページを閉じてメモ機能を実行させて表出されたメモ作成画面でメモを取った。この際、ユーザがメモを取る内容を正確に思い出せないと、以前のウェブページ画面を再び閲覧しなければならない不便があった。また、従来の携帯用端末機のメモは、タッチスクリーンに具現されるキーパッド又はその他のキーを入力手段として用いており、これは、実生活の中で紙に自筆でメモを取る方式を好みとするユーザに拒否感を与えるおそれがある。なお、従来のタッチスクリーン端末機においてメモ作成画面は、キーパッドが一箇所を占めているため、その分入力が可能な範囲が限定的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国特許出願公開第10−2010−0063545号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、該当機能が表示している内容を読み取りながらメモを取ることができるタッチスクリーン端末機におけるメモ方法及びメモ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明によるタッチスクリーンを有する端末機のメモ方法は、画面に該当機能の内容が表出されている間、メモ機能の要請があるか否かを確認するステップと、メモ機能の要請があると、該当機能の内容が表出された画面上に透明又は半透明にオーバレイされて自由描きが可能なメモ窓を表出するステップと、前記メモ窓に内容が入力されたことを感知してその後に保存の要請があると画面に示している内容を保存するステップと、を有することを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明によるタッチスクリーンを有する端末機のメモ装置は、画面に該当機能の内容が表出されている間、メモ機能の要請があると、該当機能の内容が表出された画面上に透明又は半透明にオーバレイされて自由描きが可能なメモ窓を表出し、前記メモ窓に内容が入力されたことを感知してその後に保存の要請があると画面に示している内容を保存する制御部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、メモを必要とするとき、メモのための新たな入力画面に変更せずに現在の該当機能が表示している画面上でメモを取ることができることから、メモの迅速性及び利便性を与える。また、実生活において自筆でメモするようにメモを取ることができ、ユーザに親近感を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態によるタッチスクリーン端末機のブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態によるタッチスクリーン端末機におけるメモ方法の手続きを示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態によるタッチスクリーン端末機でメモを取っている画面を示す図である。
【図4】図3の実施形態において各々異なる方法で保存したメモを出力させた画面を示す図である。
【図5】図3の実施形態において各々異なる方法で保存したメモを出力させた画面を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態によるメモ機能が実行された後に画面に表示された内容を拡大又は縮小させる動作を示す図である。
【図7】図6に示す動作に応じた結果を示す画面である。
【図8】本発明の一実施形態による電話中にメモを取る手続きのフローチャートである。
【図9】図8に示す電話中にメモを取っている画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明のタッチスクリーン端末機におけるメモ方法及びメモ装置を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。以下で、本発明を説明するに当たって、関連する公知機能或いは構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明確にするおそれがあると判断される場合、その詳細な説明を省略する。そして、後述する用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であって、これはユーザ、運用者の意図又は慣例などに応じて異なることがある。そして、その定義は本発明全般に亘る内容を基に定められなければならない。
【0011】
本発明は、メモを要するとき、メモのための新たな入力画面に転換せずに現在の該当機能が表示している画面上でメモを取ることができるタッチスクリーン端末機におけるメモ入力方法及びメモ入力装置を提供する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態によるタッチスクリーン端末機のブロック図である。
【0013】
図1を参照すると、本発明によるタッチスクリーン端末機は、入力及び出力のためのタッチスクリーン部11と、データを保存する保存部12と、通信のための通信部13と、全般的な動作の制御を行う制御部14と、を含む。
【0014】
タッチスクリーン11は、タッチに応じた入力信号を制御部14へ出力し、制御部14の制御に従って入力信号に相応する表示データの入力を受けて表示する。
【0015】
保存部12は、タッチスクリーン端末機の全般的な動作を制御する所定のプログラムと、タッチスクリーン端末機の制御動作が行われるときに入出力される各種のデータとを保存する。保存部12は、本実施形態によって作成されたメモを保存する。
【0016】
制御部14は、タッチスクリーン端末機の全般的な動作を制御する。以下の図面を参照して制御部14の本実施形態によるメモ方法を詳しく説明する。
【0017】
図2は、本発明の一実施形態によるタッチスクリーン端末機におけるメモ方法の手続きを示すフローチャートである。
【0018】
図2を参照すると、制御部14は、画面に該当機能の内容が表出されている間、メモ機能の要請があるか否かを確認する(ステップ201)。
【0019】
メモ機能の要請が確認されると、制御部14は、該当機能の内容が表出された画面上に、透明又は半透明にオーバレイされて自由描きが可能なメモ窓を表出する(ステップ203)。これにより、ユーザは該当機能の内容を読み取りながらメモ窓に自由描きでメモを取ることができる。該当機能は、電話、ウェブページ、電子書籍、ゲームなどである。該当機能は内容を画面に表出する。一例として、電子書籍機能は、小説、雑誌などの電子書籍コンテンツであり、関連ボタンを内容として表示する。
【0020】
その後、制御部14はメモ窓に内容が入力されることを感知する(ステップ205)。即ち、ユーザは、紙にメモを取るように、メモ窓に文字、絵、グラフなどを描き、この際、制御部14はこれを感知して臨時にその内容を保存することができる。
【0021】
その後、制御部14は保存の要請があるか否かを確認する(ステップ207)。
【0022】
保存の要請があると、制御部14は画面に示された内容をキャプチャーして保存部12に保存する(ステップ209)。この際、画面に示している内容は、既に実行された該当機能の内容と、これにオーバレイされたメモ窓に作成された内容とを含み、共にキャプチャー保存することができる。しかし、これに限られず、制御部14は作成されたメモが描かれたメモ窓の内容のみをキャプチャーして保存部12に保存することもできる。制御部14は、これを画像データ又はランレングス(run length)データとして保存することができる。
【0023】
その後、制御部14はメモ機能の終了要請があるか否かを確認する(ステップ211)。メモ機能の終了要請があると、制御部14はメモ窓を閉じてメモ機能を終了する(ステップ213)。もし、メモ機能の終了要請がない場合には、制御部14は、ステップ205以降の過程を経て既作成のメモの更新を確認するか、又は新たなメモの作成を確認して後の要請に応じてこれを保存することができる。
【0024】
もし、ステップ207で、保存の要請がなくメモ機能の終了要請がある場合には、制御部14はメモ窓の作成内容を据え置いてメモ窓を閉じる。
【0025】
なお、制御部14は、ステップ203〜ステップ211の間で画面を拡大又は縮小させる要請があるか否かを確認するステップを経ることができる。
【0026】
一例として、画面を縮小させると、該当機能が表出した内容とメモ窓の作成内容が共に縮小される。このように画面上で縮小された内容は、縮小された形態でキャプチャーされて保存される。
【0027】
図3は、本発明の一実施形態によるタッチスクリーン端末機でメモを取っている画面を示す図である。
【0028】
一例として、電子書籍機能が実行され、該当電子書籍コンテンツ31などの内容が表示される。電子書籍コンテンツ31が表出されている間、メモ機能の要請があると、透明又は半透明に電子書籍コンテンツ31の上にオーバレイされて自由描きが可能なメモ窓が表出される。メモ機能は、このメモ窓に自由描きを支援するツールを提供するツールキーと、プリンタ実行キー、呼び出しキー、保存キー、閉じるキーを具備することができる。一例として、ユーザは以前に作成したメモの呼び出しを実行して該当ツールを利用して修正することができる。
【0029】
図4及び図5は、図3の実施形態において各々異なる方法で保存したメモを出力した画面を示す図である。
【0030】
図4を参照すると、画面に表示された全ての内容、即ち、電子書籍機能の内容とメモ窓の作成内容を共にキャプチャーして画像として保存し、その後これを出力させると図のように出力される。
【0031】
図5を参照すると、ランレングス(run length)方式を用いて保存すると、図示するようにメモ窓に作成された内容のみが出力される。
【0032】
図6は、本発明の一実施形態によるメモ機能が実行された後に画面に表示された内容を拡大又は縮小させる動作を示す図であり、図7は、この動作に応じた結果を示す画面である。
【0033】
図6及び図7を参照すると、一般的なマルチタッチ方式で画面に表示された内容の拡大又は縮小を行なうことができる。一例として、ユーザが二つの指を縮めて二つのタッチ点間の距離を縮めると画面に表示される内容が縮小される。
【0034】
特に、注目するところは、メモ窓の作成内容のみならず該当機能の内容も共に拡大又は縮小されることである。その後、このように拡大又は縮小された状態で保存可能である。
【0035】
図8は、本発明の一実施形態による電話中にメモを取る手続きのフローチャートであり、図9は、電話中のメモを取っている画面を示す図である。
【0036】
図8を参照すると、制御部14は電話中にメモ機能の要請があるか否かを確認する(ステップ601)。
【0037】
電話中にメモ機能の要請があると、制御部14はスピーカフォンモードで電話中であるか否かを確認する(ステップ603)。
【0038】
一般モードで電話していると、制御部14はスピーカフォンモードに転換する(ステップ605)。スピーカフォンモードは一般モードと異なって端末機を顔に寄せなくても電話を可能にする役割を果たす。
【0039】
その後、図2のステップ203以降の過程を行う
【0040】
図9を参照すると、ユーザが一般モード、即ち、端末機を口、耳に寄せて相手と電話中にメモを要することになってメモ機能を実行させると、端末機は自動的にスピーカフォンモードに転換する。その後、ユーザは端末機の電話機能が表示する内容を見ながら上述の方法でメモを取ることができる。
【0041】
このように、本発明のタッチスクリーン端末機におけるメモ方法及びメモ装置は、画面を転換せずに、該当機能が画面に表示している内容の上に自筆でメモを取ることができることから、ユーザに迅速性、利便性、及び親近感を与える。
【0042】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0043】
11 タッチスクリーン部
12 保存部
13 通信部
14 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチスクリーンを有する端末機のメモ方法であって、
画面に該当機能の内容が表出されている間、メモ機能の要請があるか否かを確認するステップと、
メモ機能の要請があると、該当機能の内容が表出された画面上に透明又は半透明にオーバレイされて自由描きが可能なメモ窓を表出するステップと、
前記メモ窓に内容が入力されたことを感知してその後に保存の要請があると画面に示している内容を保存するステップと、を有することを特徴とするメモ方法。
【請求項2】
前記メモ機能の終了要請があると、前記メモ窓を閉じて当該メモ機能を終了するステップを更に含むことを特徴とする請求項1に記載のメモ方法。
【請求項3】
前記メモ窓が表出された後、拡大又は縮小の要請に応じて該当機能の内容と前記メモ窓の内容とを共に拡大又は縮小する過程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のメモ方法。
【請求項4】
前記メモ機能の要請があると、該メモ機能が終了する前までスピーカフォンモードを電話に使用することを特徴とする請求項1に記載のメモ方法。
【請求項5】
前記メモ窓に内容が入力されたことを感知してその後に保存の要請があると画面に示している内容を保存するステップは、
該当機能が表示している内容とメモ窓に表示している内容とを全て保存するか、又はメモ窓に表示している内容のみを保存することを特徴とする請求項1に記載のメモ方法。
【請求項6】
前記画面に示している内容は、画像データ又はランレングス(run length)データとして保存されることを特徴とする請求項1に記載のメモ方法。
【請求項7】
タッチスクリーンを有する端末機のメモ装置であって、
画面に該当機能の内容が表出されている間、メモ機能の要請があると、該当機能の内容が表出された画面上に透明又は半透明にオーバレイされて自由描きが可能なメモ窓を表出し、該メモ窓に内容が入力されたことを感知してその後に保存の要請があると画面に示している内容を保存する制御部を備えることを特徴とするメモ装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記メモ機能の終了要請があると、前記メモ窓を閉じて当該メモ機能を終了することを特徴とする請求項7に記載のメモ装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記メモ窓が表出された後、拡大又は縮小の要請に応じて該当機能の内容と前記メモ窓の内容とを共に拡大又は縮小することを特徴とする請求項7に記載のメモ装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記メモ機能の要請があると、該メモ機能が終了する前までスピーカフォンモードを電話に使用することを特徴とする請求項7に記載のメモ装置。
【請求項11】
前記制御部は、該当機能が表示している内容とメモ窓に表示している内容とを全て保存するか、又はメモ窓に表示している内容のみを保存することを特徴とする請求項7に記載のメモ装置。
【請求項12】
前記制御部は、画面に示している内容を画像データ又はランレングス(run length)データとして保存することを特徴とする請求項7に記載のメモ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−142912(P2012−142912A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−200519(P2011−200519)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】