説明

タッチスクリーン装置

【課題】多様な感じの振動を具現することができるタッチスクリーン装置を提供する。
【解決手段】本発明のタッチスクリーン装置は内部空間を区切るケースと、前記ケースに収容されて外部圧力を認識するタッチパネルモジュールと、前記タッチパネルモジュールの下部に取付けられて振動を発生させる第1アクチュエーターと、前記ケースに取付けられて振動を発生させる第2アクチュエーター及び前記ケースと前記タッチパネルモジュールの間に備えられた結合部材を含んで、前記第1アクチュエーター及び前記第2アクチュエーターは振動方向が互いに異なることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタッチスクリーン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、電子製品を簡便に使用しようとする使用者の要求に応じて電子製品をタッチして入力するタッチスクリーンの使用が普遍化されている。タッチスクリーン装置はタッチして入力するという概念以外にも、インターフェースに使用者の直観的な経験を反映してフィードバックをより多様化するという概念が含まれる。
【0003】
タッチスクリーン装置は、省スペースが可能であり、操作性の向上及び簡便性を実現することができて、仕様の変更が簡便で利用者の認識が高いという点の外にも、IT器機との連動性が容易であるという多くの長所がある。このような長所によって、産業、交通、サービス、医療、モバイルなど多様な分野で幅広く利用されている。
【0004】
図3に示されたように、従来技術によるタッチスクリーン装置10は本体11の上部に取付けられたタッチスクリーンパネル12と、本体11の内側部に取付けられた振動体13からなる。
タッチスクリーンパネル12は使用者がタッチ圧力を加える部分であり、振動体13は本体11の内側部に取付けられて振動を発生させる装置で、ピエゾアクチュエーターまたはリニアモーターが用いられる。
【0005】
振動体13は本体11の内側部に取付けられるので、使用者がタッチスクリーンパネル12の上部をタッチする時本体11には振動がよく伝達されるが、タッチスクリーンパネル12には相対的に振動がよく伝達されない。
これを改善するために、LCDが附着されたタッチスクリーンパネル12に振動体13を直接取付けることが最善の方法であるが、既存の振動体は大きくて直接取付けることが難しい。
【0006】
これによって、ピエゾを用いた超薄型アクチュエーターを取付けてタッチスクリーンパネル12を直接振動させようとする。しかし、タッチスクリーンパネル12に取付けられたピエゾは振動の方向が上下方向に作用してタッチスクリーンパネル12を振動させるので、多様なフィードバックを具現するには限界があった。
したがって、多様な感じ(または方向)の振動を具現することができるタッチスクリーン装置に関する研究が切実な実情である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述した問題点を解決するために導き出されたものであり、多様な感じの振動を具現することができるタッチスクリーン装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の好ましい一実施形態によるタッチスクリーン装置は、内部空間を区切るケースと、前記ケースに収容されて外部圧力を認識するタッチパネルモジュールと、前記タッチパネルモジュールの下部に取付けられて振動を発生させる第1アクチュエーターと、前記ケースに取付けられて振動を発生させる第2アクチュエーター及び前記ケースと前記タッチパネルモジュールの間に備えられた結合部材を含んで、前記第1アクチュエーター及び前記第2アクチュエーターは振動方向が互いに異なることを特徴とする。
ここで、前記タッチパネルモジュールはタッチスクリーンパネルと、前記タッチスクリーンパネルの下部に取付けられた画像表示部からなる。
【0009】
また、前記タッチパネルモジュールは前記タッチスクリーンパネルと前記画像表示部が一体に形成されたことを特徴とする。
また、前記第1アクチュエーターは前記タッチパネルモジュールの長さ方向に対して垂直方向の振動を発生させることを特徴とする。
【0010】
また、前記第2アクチュエーターは前記タッチパネルモジュールの長さ方向に対して水平方向の振動を発生させることを特徴とする。
また、前記第1アクチュエーターは圧電またはポリマーアクチュエーターであることを特徴とする。
【0011】
また、前記第2アクチュエーターはリニアモーターであることを特徴とする。
また、前記結合部材はラバーまたは両面テープであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明のタッチスクリーン装置はタッチパネルモジュールに垂直方向の振動を発生させる第1アクチュエーターが取付けられて、ケースの内部には水平方向の振動を発生させる第2アクチュエーターが取付けられることによって、使用者がモジュールをタッチする時多様な振動感を感じることができるようにする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の目的、特定の長所及び新規の特徴は添付図面と以下の詳細な説明および好ましい実施形態によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同じ構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の説明において、係わる公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要にぼかす可能性があると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。
【0014】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
図1及び図2は本発明の好ましい実施形態によるタッチスクリーン装置100を示すもので、ケース110、タッチパネルモジュール120、第1アクチュエーター130、第2アクチュエーター140及び結合部材150からなる。
【0015】
前記ケース110は内部空間を区切り、タッチスクリーン装置100をくるんで支持して外部衝撃から保護する。
前記タッチパネルモジュール120はケース110に収容されて(または、上部に備えられて)タッチスクリーンパネル(図示せず)とその下部に取付けられる画像表示部(図示せず)を示したもので、タッチスクリーンパネルは透明性及び可撓性を有して、下部に取付けられた画像表示部に表示される画像を見ながら圧迫操作する入力信号面の機能を遂行する。
【0016】
タッチスクリーンパネルは、例えば、外部フィルム層、ITOフィルム層、及びベースフィルム層を積層してなされる。
ここで、外部フィルム層は移動通信端末機の全面部に搭載され、タッチ入力が可能な表示領域(viewing area)と、表示領域の周辺部に形成されるデッドスペース領域(dead space area)とに分けられることができる。一方、外部フィルム層は画像表示部の画面を透視できるように、例えばPET(Poly Ethylene Terephtalate)のような透明フィルム材からなる。
【0017】
ITOフィルム層(Indium Tin Oxide film)は詳しく図示していないが、上下部の二つのフィルム層で積層して備えられて、その間には間隔を一定に維持するためのドットスペーサーが備えられている。各フィルム層には縁に沿って伝導性X軸パターンとY軸パターンが形成されている電極膜が備えられて、X軸パターンとY軸パターンは絶縁体(図示せず)によって電気的に分離されている。電極膜はFPCケーブルを介してITOフィルム層の外部に露出されてポータブル端末機と電気的に連結される。
【0018】
ベースフィルム層はタッチパネルの全体を支持する役割をするものであり、例えば透過率及びタッチ回答速度が優秀なガラス基板が用いられることができる。
タッチスクリーンパネルの下部に取付けられた画像表示部は印加電圧による液晶の透過度の変化を用いて各種装置から発生されるさまざまな電気的情報を視覚情報に変化させて伝達する装置で、一つ以上の層からなされている。
タッチスクリーンパネルと画像表示部は一体に備えられることができて、一体された構造は分離された構造に比べて生産性が高くて衝撃に対する強度が高いという長所を有する。
【0019】
前記第1アクチュエーター130はタッチパネルモジュール120の下部に取付けられて、外部電源によって収縮または膨脹することによって振動感を印加するとともに厚さを薄くすることができるアクチュエーターである。第1アクチュエーター130はタッチパネルモジュール120の長さ方向に対して垂直方向の振動を発生させて、好ましくは圧電(または、ポリマー)アクチュエーターが用いられることができる。
【0020】
第1アクチュエーター130は形状及び大きさに制限はないが一般的に薄い棒状で備えられて、取付け位置にも制限はないが一般的に使用者に振動感を最大に印加するためにタッチパネルモジュール120の中央下部に取付けられる。
また、第1アクチュエーター130はタッチスクリーン装置100の種類によって一つまたは多数個で備えられることもできる。
【0021】
前記第2アクチュエーター140はケース110の内側一部面に取付けられて振動を発生させる装置であって、垂直方向に振動を発生させる第1アクチュエーター130とは反対にタッチパネルモジュール120の長さ方向に対して水平方向の振動を発生させる。ここで、第2アクチュエーターはリニアモーターのように水平方向の振動を発生させることができる装置が用いられる。
第2アクチュエーター140の形状及び大きさに制限はなく、タッチスクリーン装置100の種類及び要求される振動力によって多様に具備されることができる。
【0022】
このように、タッチパネルモジュール120の下部には垂直方向の振動を発生させる第1アクチュエーター130が取付けられて、ケース110の内部には水平方向の振動を発生させる第2アクチュエーター140が取付けられることによって、使用者はタッチする時垂直振動と水平振動を同時に感じるなど、多様な振動を感じることができる。
ここで、第1アクチュエーター130と第2アクチュエーター140の位置が互いに変わって取付けられることもできて、この際タッチパネルモジュール120の下部には第2アクチュエーター140が取付けられてケース110の内部には第1アクチュエーター130が取付けられる。この場合、タッチパネルモジュール120には水平方向の振動が印加される反面、ケース110には垂直方向の振動が印加される。
【0023】
ケース110とタッチパネルモジュール120の間には結合部材150が備えられて、結合部材150はタッチパネルモジュール120の振動方向とケース110の振動方向をよりはっきり区分するようにするので、使用者は多様な振動を感じることができる。
結合部材150はラバー(rubber)のような弾性部材が用いられることができて、両面テープのような接着部材が用いられることもできる。
【0024】
前記のような特徴を有するタッチスクリーン装置100は、タッチパネルモジュール120に垂直方向の振動を発生させる第1アクチュエーター130が取付けられて、ケース110の内部には水平方向の振動を発生させる第2アクチュエーター140が取付けられることによって、使用者がモジュールをタッチする時多様な振動感を感じることができるようにする。
【0025】
以上、本発明を具体的な実施形態に基づいて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明によるタッチスクリーン装置はこれに限定されなく、該当分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想内にての変形や改良が可能であることはいうまでもない。
このような本発明の単純な変形乃至変更はいずれも本発明の領域に属するものであり、本発明の具体的な保護範囲は添付の特許請求の範囲により明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の好ましい実施形態によるタッチスクリーン装置の分解斜視図である。
【図2】本発明の好ましい実施形態によるタッチスクリーン装置の断面図である。
【図3】従来技術によるタッチスクリーン装置の断面図である。
【符号の説明】
【0027】
100 タッチスクリーン装置
110 ケース
120 タッチパネルモジュール
130 第1アクチュエーター
140 第2アクチュエーター
150 結合部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を区切るケース;
前記ケースに収容されて外部圧力を認識するタッチパネルモジュール;
前記タッチパネルモジュールの下部に取付けられて振動を発生させる第1アクチュエーター;
前記ケースに取付けられて振動を発生させる第2アクチュエーター;及び
前記ケースと前記タッチパネルモジュールの間に備えられた結合部材を含んで、
前記第1アクチュエーター及び前記第2アクチュエーターは振動方向が互いに異なることを特徴とするタッチスクリーン装置。
【請求項2】
前記タッチパネルモジュールはタッチスクリーンパネルと、前記タッチスクリーンパネルの下部に取付けられた画像表示部からなることを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーン装置。
【請求項3】
前記タッチパネルモジュールは前記タッチスクリーンパネルと前記画像表示部が一体に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーン装置。
【請求項4】
前記第1アクチュエーターは前記タッチパネルモジュールの長さ方向に対して垂直方向の振動を発生させることを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーン装置。
【請求項5】
前記第2アクチュエーターは前記タッチパネルモジュールの長さ方向に対して水平方向の振動を発生させることを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーン装置。
【請求項6】
前記第1アクチュエーターは圧電またはポリマーアクチュエーターであることを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーン装置。
【請求項7】
前記第2アクチュエーターはリニアモーターであることを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーン装置。
【請求項8】
前記結合部材はラバーまたは両面テープであることを特徴とする請求項1に記載のタッチスクリーン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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