説明

タッチパッドおよび静電容量センサーシート

【課題】薄型なタッチパッドおよび静電容量センサーシートを提供すること。
【解決手段】入力体100が近接した際に入力体100が近接したことと入力体100の位置とを検出するタッチパッド1であって、光透過性を有する板状の保護板2と、保護板2に設けられ保護板2に照明光Lを伝送するライトガイド4と、ライトガイド4に設けられ照明光Lを保護板2側へ反射する反射面6aを有する反射部材6と、反射部材6における反射面6aと反対側である裏面6bに設けられ、入力体100との間の静電容量の変化を検出するための電極部7と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパッドおよび静電容量センサーシートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子機器などに対する入力操作を静電容量の変化を用いて検出する入力装置が知られている。このような入力装置の例として、たとえば電子機器などを操作する操作者の指などの入力体が近接した際に、入力体が近接したことと入力体の位置とを検出する静電容量式のタッチパッドを挙げることができる。
静電容量式のタッチパッドは、入力体との間の静電容量の変化を検出するためのセンサーシートを備えるのが一般的である。たとえば特許文献1には、基体シートに導電性インキ層が形成されたインサートシート(センサーシート)をインサート成形によって成形樹脂と一体化させたものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特願2009−238661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のインサートシートは、導電性インキ層を支持する基材シートが必須であるので、インサートシートの厚さを薄くするのには限界があり、タッチパッドを薄型にするのが困難であった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は薄型なタッチパッドおよび静電容量センサーシートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明のタッチパッドは、入力体が近接した際に前記入力体が近接したことと前記入力体の位置とを検出するタッチパッドであって、光透過性を有する板状の保護板と、前記保護板に設けられ前記保護板に照明光を伝送するライトガイドと、前記ライトガイドに設けられ前記照明光を前記保護板側へ反射する反射面を有する反射部材と、前記反射部材における前記反射面と反対側である裏面に設けられ、前記入力体との間の静電容量の変化を検出するための電極部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、前記ライトガイドは前記保護板の板厚方向に厚さを有する板状に形成されているとともに前記保護板の厚さ方向の一方側に設けられ、前記反射部材の前記反射面は前記ライトガイドにおける前記保護板の取付面と反対側の面に接触していてもよい。
【0008】
また、前記ライトガイドは前記保護板の板厚方向に厚さを有する板状に形成されているとともに前記保護板の厚さ方向の一方側に設けられ、前記反射部材と前記ライトガイドとの間には、前記反射部材と前記ライトガイドとを貼り合わせるための接着層が配置されていてもよい。
【0009】
本発明の静電容量センサーシートは、入力体が近接した際に前記入力体が近接したことと前記入力体の位置とを検出するタッチパッドに用いられる静電容量センサーシートであって、光を拡散して反射する反射面を厚さ方向の一方の面に有する反射部材と、前記入力体との間の静電容量の変化を検出するために前記反射部材の厚さ方向の他方の面に直接形成された電極部と、前記電極部に接続された配線と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明のタッチパッドおよび静電容量センサーシートによれば、反射部材における反射面の反対側に電極部が直接形成されているので、薄型なタッチパッドおよび静電容量センサーシートとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】(A)は、本発明の一実施形態のタッチパッドの斜視図、(B)は、同タッチパッドの平面図である。
【図2】図1(B)のA−A断面図である。
【図3】同タッチパッドにおける反射部材を示す図で、(A)は反射面、(B)は裏面を示している。
【図4】同タッチパッドにおける静電容量センサーシートの電極配置を示す図である。
【図5】(A)はタッチパッドの作用を説明するための図で、図1(B)のA−A断面図、(B)は一般的なタッチパッドの構成を比較のために示す図である。
【図6】(A)は本発明のタッチパッドの他の構成例を示す平面図、(B)は(A)のB−B断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の一実施形態のタッチパッド1および静電容量センサーシート5について、図面を参照して説明する。
図1(A)は、タッチパッド1の斜視図である。図1(B)は、タッチパッド1の平面図である。図2は、図1(A)のA−A断面図である。なお、図2においては、説明を容易にするために各構成要素の隙間を強調して示している。
【0013】
図1(A)、図1(B)、および図2に示すように、タッチパッド1は、入力体100が近接したことと、入力体100の位置とを検出するためのものである。タッチパッド1とともに用いる入力体100は導体からなり、たとえば、スタイラスペンや人の指などを入力体100として用いることができる。タッチパッド1に対して入力操作を行う操作者は、後述する保護板2の上面に入力体100を近接あるいは接触させたり、タッチパッド1の上面に沿って入力体100をスライド移動させたりすることができる。
【0014】
タッチパッド1は、保護板2と、光源3およびライトガイド4と、静電容量センサーシート5とを備えて構成されている。保護板2とライトガイド4と静電容量センサーシート5とは、いずれも薄板、シート、あるいはフィルム状であり、上から下へとこの順に重ねて配置されている。タッチパッド1の形状は、保護板2、ライトガイド4、および静電容量センサーシート5の厚さ方向と同方向に厚さを有する略板状になっている。
【0015】
保護板2は、その上面が硬質であり、入力操作を行うための入力体100を上面に接触させることができるものである。保護板2は、光透過性を有する矩形板状の部材であり、保護板2の材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS樹脂、ウレタンなどが挙げられる。保護板2の上面は、平滑にしたり、凹凸や着色などによって適宜の装飾を設けたりすることができる。保護板2の下面は平滑に形成されている。なお、保護板2の下面を、たとえばサンドブラストやエッチングなどによって粗面としてもよい。保護板2とライトガイド4とが密着していると、保護板2とライトガイド4とが密着した部分から光漏れが起こる可能性があるが、保護板2の下面を粗面にすることにより、保護板2とライトガイド3とが密着することを防ぐことができる。
【0016】
光源3は、ライトガイド4に対して照明光Lを照射するためのものであり、本実施形態では光源3には発光ダイオード(LED)が採用されている。光源3は、ライトガイド4の側面に照明光Lを照射し、ライトガイド4の側面から照明光Lをライトガイド4に入射させるようになっている。
【0017】
ライトガイド4は、保護板2の下面に設けられ、保護板2の厚さ方向に厚さを有する矩形板状の部材である。ライトガイド4は光透過性を有し、光源3から出射された照明光Lが入射するようになっている。ライトガイド4内に入射した照明光Lは、ライトガイド4の内部を伝わりライトガイド4の厚さ方向の両面からライトガイド4の外へ出射される。ライトガイド4の上面から出射された照明光Lは保護板2を通って保護板2の上面から上側へ出射され、ライトガイド4の下面から出射された照明光Lは静電容量センサーシート5へ照射される。ライトガイド4の材料としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ウレタン、シリコーンゴムなどを採用することができる。また、光拡散インクを用いてライトガイド4の表面に文字や模様などのパターンを設けてもよい。この場合、パターンが形成された部分が、タッチパッドの厚さ方向の上から下へ見たときに明るく見える。
【0018】
図3は、静電容量センサーシート5の反射部材6を示す図で、(A)は反射面6a、(B)は裏面6bを示している。
図2および図3に示すように、静電容量センサーシート5は、反射部材6と、反射部材6の下面に直接形成された電極部7および配線10とを備える。
【0019】
反射部材6は、薄板、シート、あるいはフィルム状に形成されており、図1(A)に示すようにライトガイド4の下面に接して配置されている。図2に示すように、反射部材6の上面は、ライトガイド4の下面から出射された照明光Lを上側へ反射する反射面6aになっている。図1(A)および図1(B)に示すように、反射部材6は、厚さ方向から見たときに保護板2と略同形の略矩形形状であり、反射部材6を厚さ方向から見たときの周縁の一箇所から矩形状に張り出した接続部6cが形成されている。反射部材6の材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ウレタンなどを採用することができる。
【0020】
図3(A)に示すように、反射面6aは、微細な凹凸を有する粗面状に形成されている。反射面6aを粗面化するためには、たとえばサンドブラストやエッチングなどによって表面を荒らしたり、反射部材6の上面にシリカビーズなどの微粒子を固定したりすることができる。これにより、ライトガイド4の下面から出射された照明光Lが反射面6aの粗面状部分において拡散し、図2に示すように、タッチパッド1の厚さ方向上側に向く照明光Lの成分がライトガイド4および保護板2を通って保護板2の上面から出射されるようになっている。
反射面6aは、文字や模様などのパターン状に粗面化されていてもよい。この場合、パターン形成された部分が、タッチパッド1の厚さ方向の上から下へ見たときに明るく見える。
【0021】
図4は、静電容量センサーシート5の電極配置を示す図である。なお、図4は静電容量センサーシート5の裏面6bから見た状態を示したものである。
図3および図4に示すように、電極部7は、入力体100(図2参照)との間の静電容量の変化を検出するために、反射面6aの反対側である裏面6b(下面)に設けられたものであり、第一検出電極8と、第二検出電極9と、絶縁材13と、を備える。
【0022】
図3(B)に示すように、第一検出電極8は、反射部材6の下面(反射面6aの裏面6b)に、一方向にかつ互いに平行に延びるように複数形成されている。第一検出電極8は5個形成されており、各第一検出電極8は、第一検出電極8の厚さ方向から見たときの輪郭形状が正方形状でその対角の頂点が互いに接続された複数の第一電極要素8aを有する。
【0023】
本実施形態では、第一電極要素8aは各第一検出電極8あたり7個設けられている。各第一電極要素8aは、各第一検出電極8において一列に並べて配置されている。互いに隣り合う第一検出電極8は、第一電極要素8aの頂点が隙間を空けて隣接するように配置されている。また、各第一検出電極8の間には、略正方形状の隙間が空けられている。各第一検出電極8の間の略正方形状の隙間の大きさは、後述する第二電極要素9aを第二電極要素9aの厚さ方向から見たときの輪郭よりも大きい。
【0024】
第一検出電極8の材質は、導電性を有する導電性材料であればよく、たとえば銅、金、銀、アルミニウムなどの薄板あるいは金属箔、あるいは金属粒子を含有するペーストなどを採用することができる。本実施形態では、第一検出電極8は銀ペーストからなる。
【0025】
図3(B)に示すように、第二検出電極9は、反射部材6の下面(反射面6aの裏面6b)に、各第一検出電極8が延びる方向に対して交差する一方向に平行に揃えて複数形成されている。第二検出電極9は6個形成されており、各第二検出電極9は、第二検出電極9の厚さ方向から見たときの輪郭形状が正方形状でその対角の頂点が互いに接続された複数の第二電極要素9aを有する。
【0026】
第二電極要素9aは各第二検出電極9において一列に並べて配置されている。本実施形態では、第二電極要素9aは各第二検出電極9あたり6個設けられている。また、互いに隣り合う第二検出電極9は、第二電極要素9aの頂点が隙間を空けて隣接するように配置されており、隣り合う第二検出電極9の間には略正方形状の隙間が空けられている。各第二検出電極9の間の略正方形状の隙間の大きさは、上述の第一電極要素8aを第一電極要素8aの厚さ方向から見たときの輪郭より大きい。
第二検出電極9の材質は、第一検出電極8の材質と同様に導電性材料から適宜選択することができる。
【0027】
配線10は、各第一検出電極8に接続された第一配線11と、各第二検出電極9に接続された第二配線12とを有する。
第一配線11は、反射部材6の下面(反射面6aの裏面6b)に設けられており、第一検出電極8と接続された導体パターンからなる配線である。第一配線11の一端は各第一検出電極8に接続され、第一配線11の他端は複数の第一検出電極8の外側領域を通って接続部6cの先端まで延びている。接続部6cの先端では、第一配線11の他端はフレキシブルプリント基板(FPC)やフレキシブルフラットケーブル(FFC)用のコネクタにおける接点端子のピッチに合わせて等間隔に整列して配置されている。
【0028】
反射部材6の面方向に沿って測った第一配線11の線幅は、第一電極要素8aの面方向の最大寸法よりも小さい。第一配線11の材質としては、第一検出電極8と同様の導電性材料を適宜選択して採用することができる。本実施形態では、第一配線11は第一検出電極8と同一の銀ペーストからなる。第一配線11を第一検出電極8と同一の材料で形成すると、第一配線11と第一検出電極8とを同一工程で一括して形成することができる。さらに、第一配線11を第一検出電極8と同一の材料で形成すれば、異種金属が接触する場合と比較して第一検出電極8と第一配線11との接触部における電食を抑えることもできる。
【0029】
第二配線12は、反射部材6の下面(反射面6aの裏面6b)に設けられており、第二検出電極9に接続された導体パターンからなる配線である。第二配線12の一端は各第二検出電極9に接続され、第二配線12の他端は複数の第二検出電極9の外側領域を通って接続部6cの先端まで延びている。第二配線12は、接続部6cにおいては第一配線11と平行に延びている。接続部6cの先端において、第二配線12の他端は第一配線11の他端と同ピッチで等間隔に整列して配置されている。
また、反射部材6の面方向に沿って測った第二配線12の線幅は、第二電極要素9aの最大寸法よりも小さい。第二配線12の材質は、第一配線11の材質と同様に導電性材料から適宜選択することができる。
【0030】
図4に示すように、第一検出電極8と第二検出電極9とは、各第一検出電極8の間に空けられた正方形状の隙間の中に第二検出電極9の第二電極要素9aが納まるようになっている。
絶縁材13は、反射部材6の厚さ方向から見たときに第一検出電極8と第二検出電極9とが重なる位置に設けられた絶縁性の薄板状部材である。絶縁材13は、第一検出電極8と第二検出電極9との間に挟まれて第一検出電極8と第二検出電極9とを非接触状態で支持している。これにより、第一検出電極8と第二検出電極9とが交差する部分において、第一検出電極8と第二検出電極9とは絶縁されている。
【0031】
以上に説明した構成のタッチパッド1および静電容量センサーシート5の作用について説明する。
図5(A)は、タッチパッド1の作用を説明するための図で、図1(B)のA−A断面図である。図5(B)は、本実施形態のタッチパッド1と異なる一般的なタッチパッド1Xの構成を比較のために示す図である。
図5(A)に示すように、タッチパッド1の使用時には、光源3からライトガイド4へ照明光Lが照射される。ライトガイド4に照射された照明光Lは、ライトガイド4の内部を伝送され、反射部材6の反射面6aにおいて拡散するとともに上側へと反射する。すると、反射光はライトガイド4の下面からライトガイド4に入射し、ライトガイド4の内部を通ってライトガイド4の上面から出射して保護板2の下面に入射される。保護板2の下面に入射した照明光Lは保護板2の内部を通って保護板2の上面から出射される。
【0032】
図5(B)に本発明の静電容量センサーシート5と異なる一般的な静電容量センサーシート5Xを備えるタッチパッド1Xを示す。このタッチパッド1Xは、反射部材6には電極が形成されておらず、入力体100との間の静電容量の変化を検出するための電極部7Xが基材シート15Xの上面に設けられている。従来の静電容量センサーシート5Xに本願のような反射部材6を設ける場合には、上面に反射面6aXが形成された反射部材6Xの裏面6bXに電極部7Xを貼り合わせるのが一般的である。
【0033】
従来はこのような構成の静電容量センサーシート5Xが採用されているので、タッチパッド1Xの厚さH1Xは、基材シート15Xの分だけ本実施形態のタッチパッド1の厚さH1よりも厚くなってしまう。また、図示していないが、たとえば従来の静電容量センサーシート5Xを反射部材6の裏面6bに固定しようとすると、接着剤や粘着シートなどの分だけタッチパッド1Xがさらに厚くなってしまう。
【0034】
本実施形態のタッチパッド1は、保護板2の上面と電極部7との間の距離H2が従来のタッチパッド1Xにおける保護板2と電極部7Xとの間の距離H2Xと変わらないので、タッチパッド1は、入力体100が近接した際に前記入力体100が近接したことと前記入力体100の位置とを従来のタッチパッド1Xと同等の検出感度で検出することができる。
その結果、従来と同等の検出感度を維持しつつより薄型にタッチパッド1を構成することができる。
【0035】
以上説明したように、本実施形態のタッチパッド1および静電容量センサーシート5によれば、反射部材6における反射面6aの反対側に電極部7が直接形成されているので、薄型なタッチパッド1および静電容量センサーシート5とすることができる。
【0036】
また、電極部7が反射部材6の下面(反射面6aの裏面6b)に設けられているので、電極部7の材質によらず反射面6aにおいて好適に照明光Lを反射させることができる。
また、第一検出電極8および第二検出電極9がともに反射部材6の下面に設けられてるので、保護板2の上面から第一検出電極8までの最短距離と保護板2の上面から第二検出電極9までの最短距離が等しい。これにより、第一検出電極8における検出感度と第二検出電極9における検出感度を同程度にするのが容易となる。
【0037】
以上、本発明の実施形態およびその変形例について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態および変形例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0038】
たとえば、上述の実施形態では、ライトガイド4の下面と反射部材6の上面(反射面6a)とが接している例を説明したが、ライトガイド4の下面と反射部材6の上面との間には空間があってもよい。図6(A)および図6(B)に、タッチパッド1の他の構成例を示す。図6(A)は、本構成例のタッチパッド1Aを示す平面図である。図6(B)は、図6(A)のB−B断面図である。
【0039】
図6(A)および図6(B)に示すように、反射部材6とライトガイド4との間には、ライトガイド4の周縁部に沿って配置された接着層16が設けられている。
接着層16は、ライトガイド4の周縁部と重なる位置のみを残して中央部が矩形状に切り取られた形状の薄板、膜、シート、あるいはフィルム状部材であり、厚さ方向の両面が粘着性を有する。これにより、反射部材6とライトガイド4との間には空間が空けられている。反射部材6とライトガイド4との間に空間を空けることにより、ライトガイド4と空気の屈折率差によりライトガイド4から下面に光が漏れることを抑制することができる。
【0040】
また、接着層16としては、液状の接着剤を硬化させて反射部材6とライトガイド4とを貼り合わせるものであってもよい。
また、接着層16は、ライトガイド4の下面および反射部材6の上面(反射面6a)の全てを覆うものであってもよい。この場合には、接着層16は、ライトガイド4と同等の屈折率、あるいはライトガイド4よりも低い屈折率となる光透過性部材であることが好ましい。接着層16の屈折率をライトガイド6の屈折率よりも低くすることにより、ライトガイド4から下面に光が漏れることを抑制することができる。
反射部材6とライトガイド4との間に接着層16を設けることにより、反射部材6とライトガイド4とを確実に固定することができる。
【符号の説明】
【0041】
1、1A タッチパッド
2 保護板
3 光源
4 ライトガイド
5 静電容量センサーシート
6 反射部材
7 電極部
8 第一検出電極
9 第二検出電極
10 配線
11 第一配線
12 第二配線
13 絶縁材
16 接着層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力体が近接した際に前記入力体が近接したことと前記入力体の位置とを検出するタッチパッドであって、
光透過性を有する板状の保護板と、
前記保護板に設けられ前記保護板に照明光を伝送するライトガイドと、
前記ライトガイドに設けられ前記照明光を前記保護板側へ反射する反射面を有する反射部材と、
前記反射部材における前記反射面と反対側である裏面に設けられ、前記入力体との間の静電容量の変化を検出するための電極部と、
を備えることを特徴とするタッチパッド。
【請求項2】
前記ライトガイドは前記保護板の板厚方向に厚さを有する板状に形成されているとともに前記保護板の厚さ方向の一方側に設けられ、
前記反射部材の前記反射面は前記ライトガイドにおける前記保護板の取付面と反対側の面に接触している
ことを特徴とする請求項1に記載のタッチパッド。
【請求項3】
前記ライトガイドは前記保護板の板厚方向に厚さを有する板状に形成されているとともに前記保護板の厚さ方向の一方側に設けられ、
前記反射部材と前記ライトガイドとの間には、前記反射部材と前記ライトガイドとを貼り合わせるための接着層が配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載のタッチパッド。
【請求項4】
入力体が近接した際に前記入力体が近接したことと前記入力体の位置とを検出するタッチパッドに用いられる静電容量センサーシートであって、
光を拡散して反射する反射面を厚さ方向の一方の面に有する反射部材と、
前記入力体との間の静電容量の変化を検出するために前記反射部材の厚さ方向の他方の面に直接形成された電極部と、
前記電極部に接続された配線と、
を備えることを特徴とする静電容量センサーシート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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