タッチパネル
【課題】本発明の目的は、電極の設計や製造が容易で、抵抗膜に必要十分な一様性のある水平・垂直な等電位線が形成されるタッチパネルを提供することにある。
【解決手段】タッチパネル10は、基板12の上に矩形の抵抗膜14が形成され、その4辺に沿うように電極16が設けられている。それぞれの電極16は、複数のギャップ20と複数の分割電極22である。分割電極22は、抵抗膜14の辺に沿って直線状に並べられ、両端にある分割電極22が端子18と接続される電極16は、同形状の分割電極22が並べれており、同形状の繰り返しとなっている。内側電極24は、両端にある内側電極24の長さと他の内側電極24の長さの比が0.1:1〜0.5:1となるようにする。
【解決手段】タッチパネル10は、基板12の上に矩形の抵抗膜14が形成され、その4辺に沿うように電極16が設けられている。それぞれの電極16は、複数のギャップ20と複数の分割電極22である。分割電極22は、抵抗膜14の辺に沿って直線状に並べられ、両端にある分割電極22が端子18と接続される電極16は、同形状の分割電極22が並べれており、同形状の繰り返しとなっている。内側電極24は、両端にある内側電極24の長さと他の内側電極24の長さの比が0.1:1〜0.5:1となるようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータなどで使用される入力装置のタッチパネル、特に5線式のタッチパネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
主なタッチパネルとして、抵抗膜方式、表面弾性波方式、容量方式、および赤外線方式などがある。その中の抵抗膜方式には、4線式や5線式と呼ばれるものがある。例えば、5線式のタッチパネルは特許文献1などに開示されている。
【0003】
図16に示す5線式のタッチパネルは、2枚の基板12a,12bの対向面に透明な矩形の抵抗膜14を積層しておく。図示していないが、スペーサーによって両基板12a,12bは一定間隔で対向している。いずれか一方の抵抗膜14の4辺に電極56a,56b,56c,56dが形成される(図17)。電極56a,56b,56c,56dが形成された基板を12a、対抗する基板を12bとする。
【0004】
図17に基板12aとその周辺の回路を示す。第1電極56aの両端に+、第2電極56bの両端に−の電圧を印加して、第1電極56aと第2電極56bとの間に電位勾配を形成する。次に切り替えて前記と同様に、第3電極56cと第4電極56dの間に電圧を印加して電位勾配を形成する。この2つの電位勾配をスイッチS1,S2,S3,S4によって短時間で切り替えて繰り返すと、基板12aには交互に水平・垂直方向に電位勾配が形成される。可撓性基板12bにタッチされると、抵抗膜14同士が接触して、基板12bは12aに形成された電位を測定することが出来る。そのときの電位を検出することによって、タッチ位置を求める。
【0005】
周知のように、電極56a,56b,56c,56dへのリーク電流を防ぐため、各電極56a,56b,56c,56dに適度な抵抗を持たせているのが普通である。そのため、各電極付近では等電位線が歪曲する。そこで従来は、その歪曲を防ぐために、試行錯誤で歪曲の発生しにくい電極の形状を求め、決定していた。例えば、特許文献1のように電極58をT字形にすることが提案されている(図18)。
【0006】
しかし、特許文献1に示されるT字形の電極58は、そのT字形状の大きさなどが異なったりするため、設計が難しい。特に、試行錯誤で電極58の形状を決定するとなると、大変な労力が必要となる。また、抵抗膜14の内側に最も突出した電極58によって使用できる領域が制限されてしまう。
【0007】
【特許文献1】特開平4−137026号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明の目的は、電極の設計や製造が容易で、抵抗膜に必要十分な一様性のある水平・垂直な等電位線が形成されるタッチパネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のタッチパネルは、一定間隔で対向する2枚の矩形の基板と、それぞれの前記基板の対向する面に形成された矩形の抵抗膜と、いずれか一方の前記基板の抵抗膜の4辺に形成された電極と、を含むタッチパネルであって、それぞれの前記電極が直線状に並べられた複数の分割電極と分割電極間のギャップとで構成され、各分割電極の抵抗膜への電位印加部分の長さは、両端の分割電極の長さと他の分割電極の長さの比が0.1:1〜0.5:1である。
【0010】
電極を複数のギャップによって分割電極に分割することにより、電極に所望の抵抗を持たせることができる。本発明は、両端の分割電極と他の分割電極との長さの比が0.1:1〜0.5:1で設計している。各分割電極から抵抗膜に電位勾配を生じさせるように、電圧を印加する。このとき、等電位線が歪曲すれば、要求以上に歪曲した部分を使用せず、等電位線が必要十分な直線状になっている部分をタッチパネルとして使用する。
【0011】
隣り合う前記分割電極同士がギャップを隔てて対向し、前記分割電極間の抵抗の抵抗値が、ギャップの形状と抵抗膜のシート抵抗とによって決定される。本発明では、分割電極同士が対向する全ての箇所のギャップ幅および対向長を全て略同じにすることによって、全ての抵抗の抵抗値を略同一としている。
【0012】
また、ギャップにおいて抵抗膜の一部を削除して絶縁部を形成しても良い。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、全ての分割電極間のギャップが同じ形状であり、両端の分割電極と他の分割電極との長さの比を調節することによって等電位線の歪曲を極力抑えることができる。引用文献1のT字形状の大きさを個別に調節することに比べて容易に等電位線の歪曲を抑えることができる。
【0014】
全てのギャップの形状を略同じにすることによって設計が容易である。また、電極を櫛歯状にしたときに、一番内側以外の電極が等電位線の形成に影響を与えることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明のタッチパネルについて実施の形態を説明する。タッチパネルは抵抗膜方式の中でも5線式のものである。周知のように、5線式のタッチパネルは2枚の基板が一定間隔で対向させられ、それぞれの基板の対向面に矩形状の抵抗膜が形成される。基板間にスペーサーを設け、一方の基板が指などで押されて撓むことにより、両基板の抵抗膜が接するようになっている。基板としては、ポリエステルなどのプラスチック基板やソーダガラスなどのガラス基板が使用される。抵抗膜は、ITO(Indium Tin Oxide)などが使用される。基板も抵抗膜も透明である。そして、いずれか一方の抵抗膜の4辺に電極が形成される。本発明は電極に特徴を有するものである。電極以外の周辺回路などは従来技術と同じであっても良い。
【0016】
図1に示すように、タッチパネル10は、基板12の上に矩形の抵抗膜14が形成され、その4辺に沿うように電極16が直線状に設けられている。抵抗膜14の利用面積を広くするため、抵抗膜14の周囲のできるだけ近い位置に電極16が設けられる。これらの電極16は抵抗膜14の4隅に取り付けられた給電端子18から電圧が印加される。また、それぞれの電極16は、複数のギャップ20によって複数に分割されている(以下、分割電極22)。分割電極22は、抵抗膜14の辺に沿って直線状に並べられ、両端にある分割電極22が端子18と接続される。
【0017】
電極16にギャップ20を設けるのは、従来技術で説明したように、電極16に適度な抵抗を持たせるためである。例えば、抵抗膜14をITOとし、電極16を銀ペーストとすれば、ギャップ20が無いと抵抗膜14に比して電極16の抵抗が小さくなりすぎてしまい、駆動していない電極16にリーク電流が流れてしまう。ギャップ20によって、電極16に適度な抵抗を持たせる。また、電極16の抵抗は、リーク電流を防止しつつ抵抗膜14の等電位線ができる限り歪曲しないように決定する。例えば、抵抗膜14のシート抵抗は約100〜数1000Ω/□であり、給電端子18間の電極16の抵抗総和が数10〜数100Ωとなるようにする。抵抗値の総和は、抵抗膜14のシート抵抗の値から算出するものとすればよく、具体的には約50〜100Ωが望ましい。
【0018】
具体的な分割電極22の一例を図2に示す。図面の上側が抵抗膜14の外周側であり、下側が抵抗膜14の内側である。分割電極22の中で最も抵抗膜14の内側に設けられ、等電位線の形成に影響を与える直線状の部分(以下、内側電極24a,24b)によって、抵抗膜14に電圧が印加される。内側電極24a,24bから抵抗膜14に電圧が印加されることにより、抵抗膜14には電位勾配が生じる。内側電極24a,24bは、抵抗膜14の辺と平行となっており、直線状に並べられている。なお、櫛歯の部分の中で内側電極24a、24b以外の部分を外側電極26とする。内側電極24a,24bや外側電極26を対向させることによって、ギャップ20を形成しており、全てのギャップ20は同じ形状である。なお、この同じ形状には後で示す図7のように左右対称になった場合も含む。
【0019】
電極16は、同形状の分割電極22が並べられており、同形状の繰り返しとなっている。内側電極24a,24bは、両端にある内側電極24a長さと他の内側電極24bの長さとの比が0.1:1〜0.5:1になるようにする。内側電極24a、24bの長さは、図2であれば横方向の長さである。
【0020】
まず、両端の内側電極24aと他の内側電極24bとの比が0.5:1の場合、すなわち、両端の内側電極24aの長さが他の内側電極24bの半分またはほぼ半分となる場合を図3に示す。図3のように3つのギャップ20を有する場合、内側電極24a,24bは4本となる。両端の2本の内側電極24aは、他の2本の内側電極24bの半分の長さになっている。ギャップ20によって生じる抵抗は、どこも同じかほぼ同じ値である。例えば、1本の電極16に100Ωの抵抗を持たせる場合、10Ωの抵抗値を有するギャップ20を10個形成する。
【0021】
分割電極22の形状は、特許文献1の形状に比べて単純であり、設計が容易である。特許文献1のように抵抗膜14の中心方向に電極が伸びることもなく、抵抗膜14の使用面積も大きくなる。
【0022】
次に、ギャップ20に生じる抵抗について説明する。ギャップ20の中で抵抗として動作するのは、分割電極22同士が対向する図2の符号Aの領域である。抵抗膜14のシート抵抗をRs、ギャップ20の幅をg、分割電極22同士が対向する部分の長さをLaとし、ギャップ20に生じる抵抗Rを式で示すと、R=Rs×g/Laとなる。この式より、ギャップ20に生じる抵抗Rは、抵抗膜14のシート抵抗とギャップ20の形状によって決定されることがわかる。抵抗膜14のシート抵抗は既定であるので、ギャップの幅gや長さLaによって抵抗Rを調節することができる。例えば、ギャップの幅gを固定したら、図4の電極16bのように分割電極22を櫛歯状にして、互いの分割電極22の櫛歯状の部分が互い違いに配置されるようにする。櫛歯状の部分によって長さLaを調節することにより、抵抗Rを調節することができる。
【0023】
なお、符号Aの領域においてギャップの幅gが異なる部分があっても、上記の抵抗Rの式は一般的な式であり、各部の抵抗の和を求めれば正確な抵抗となる。また、電極16の幅が細くなって電極自身の抵抗が無視できなくなれば、それを加算するようにする。
【0024】
実際の電極16の形成は、(1)所望形状の基板12を準備し、(2)基板12の上にスパッタリングや印刷などの積層技術により、抵抗膜14を矩形状に積層し、(3)抵抗膜14の4辺に、銀ペーストなどの導電性ペーストをスクリーン印刷することによって電極16を形成する。電極16の形成は、非常に簡単におこなうことができる。電極16の厚みや幅によって電極16に所望の抵抗を持たせるわけではないので、電極16の厚みが均一にならなくても良い。電極16の厚みの変化を気にする必要はなく、歩留まりも高くなる。電極16を構成する素材は銀ペーストに限定されるものではなく、また、その製法もスクリーン印刷に限定されるものではない。
【0025】
本発明では、電極16の等分割された部分に生じる抵抗は、どこも同じ値である。したがって、分割電極22同士が対向する全ての箇所のギャップ幅および対向長が全て同じかほぼ同じである。このように全てのギャップ20に生じる抵抗を同じ値にすることによって、設計・製造が容易になる。
【0026】
図5に内側電極24aの長さと内側電極24bの長さの比を0.5:1にした場合の等電位線を示すシミュレーション結果を示す。図の中で等電位線は点線で示す。角の方で等電位線が歪曲するが、それ以外は縦横におおむね平行な等電位線が形成されている。
【0027】
電極の形状は、図6のように図2や図4よりも単純な構造の電極16cであっても良い。図2などと比べて、ギャップ20の中で抵抗とならない部分が小さくなる。
【0028】
図7や図8の電極16d、16eに示すように、電極16d、16eの長軸の中心線で対称になるようにしても良い。この電極16d、16eは、図2や図6の電極16、16cを左右対称にした物である。この場合、分割電極22の数は偶数個となる。中心線で対象になっているが、内側電極24は、図2や図6の場合と同じであり、抵抗膜14への電圧の印加は変わらない。設計・製造に関しても、図2や図6の場合とさほど変化はなく、容易である。
【0029】
前述した図5に示す角の方の等電位線の歪曲を小さくできれば、使用できる抵抗膜14の面積が大きくなる。等電位線の歪曲は、角の部分には2方向に内側電極24aがあり、2方向の内側電極24aが給電端子18を介して接続されており、完全に切り離せないためであると考えられる。そこで、端の内側電極24aの長さを短くすることによって内側電極24aが等電位線の形成への影響を小さくする。端の内側電極24aと他の内側電極24bの長さの比を0.1:1〜0.3:1とした場合の等電位線を図9〜図12に示す。等電位線は点線で示し、電極16は省略している。
【0030】
上記の長さの比が0.1:1の場合(図9)は、等電位線の角に丸まりがあり、0.2:1の場合(図10)も等電位線の角に丸まりがある。0.25:1の場合(図11)に等電位線の角の丸まりと尖りが解消され、等電位線の角の歪曲が緩和されているのが確認できる。0.3:1の場合(図12)は、角の等電位線が尖ってしまう。上記の長さの比が0.25:1の場合に等電位線が最も均等に形成されることがわかる。抵抗膜14の使用面積を多少小さくなっても良いのであれば、図9、10、12の場合であっても良い。なお、ギャップ20の形状は全て同じである。なお、抵抗膜14の周縁部分で等電位線が波打つのは電極16が複数の内側電極24a、24bに分割されている影響である。
【0031】
また、内側電極24a、24bが設計可能最大長の場合に、内側電極24a、24bに対して垂直方向に形成される等電位線が内側電極24a、24bの近傍で歪曲しながら疎密になる場合がある(図13の点線)。疎密になった部分はタッチパネルとして使用できず、使用面積を縮小しなくてはならない。できるだけ、等電位線が疎密になった部分を小さくすることが好ましい。この対策として、内側電極24a、24bの長さを設計可能最大長よりも短くできる。例えば、図7の内側電極24bであれば、図14の斜線部分まで短くできる。例えば、内側電極24a、24bの長さを設計可能最大長の1.0〜0.1倍にする。内側電極24a、24bは外側電極よりも短くなる。なお、設計可能最大長の1.0倍が含まれているが、等電位線の疎密になった部分が実用上問題の無い範囲であったり使用面積が多少狭くなっても良いのであれば、1.0倍であっても良い。
【0032】
なお、設計可能最大長とは、スクリーン印刷によって分割電極22とギャップ20を形成するときの分割電極22の最大長であり、分割電極22を左右(または上下)からそれぞれ延ばし、その先端が所望の幅を持ったギャップ20を形成するまでの長さである。スクリーン印刷時に分割電極22同士が接触したり、所望の抵抗が形成できない場合は含まれない。
【0033】
内側電極24a、24bの長さが設計可能最大長よりも短くなるため、ギャップ20の中で内側電極24a、24bの端同士の対向部分28が広くなる(図14)。このことにより、櫛歯状になった外側電極26の中で最も抵抗膜14の内側にある外側電極26の電位が、前記のギャップの部分を通して等電位線の形成に影響を与える場合がある。例えば図14のように、内側電極24a、24bを短縮したことによってxとyの部分が等電位線の形成に影響を与えることとなり、内側電極24bは等価的にzの長さとなってしまう。この影響で、設計可能最大長であればギャップ20の中央mにあった等電位線が、nの位置にずれることとなり、設計が複雑になる。なお、nの位置は内側電極24a、24bの長さで変わる。そこで図15のように、外側電極26と上記部分28との間の抵抗膜14を削り取り、絶縁領域30を形成する。実際の等電位線の並びに応じて絶縁領域30を延長または短縮させて等電位線が均一に並ぶように調節する。絶縁領域30の形成は、湿式または乾式エッチングで抵抗膜14を取り去ることにより形成する。
【0034】
以上のように、単純な設計で等電位線の歪曲を小さくしている。等電位線の歪曲が小さいため、タッチされた座標を正確に求めやすくなる。また、電極24a、24bの付近まで等電位線が均等に並ぶため、抵抗膜14を広く使用することができる。
【0035】
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明のタッチパネルの電極を模式的に示す図である。
【図2】電極の具体的形状を示す図である。
【図3】電極の等分割を示す図である。
【図4】図2の電極の抵抗調節を示す図である。
【図5】内側電極24aと24bの長さの比が0.5:1の場合の抵抗膜に形成される等電位線を示した図である。
【図6】ギャップの抵抗とならない部分をできるだけ減らした電極の図である。
【図7】図2の電極を左右対称にした電極を示す図である。
【図8】図4の電極を左右対称にした電極を示す図である。
【図9】内側電極24aと24bの長さの比が0.1:1の場合の抵抗膜に形成される等電位線を示した図である。
【図10】内側電極24aと24bの長さの比が0.2:1の場合の抵抗膜に形成される等電位線を示した図である。
【図11】内側電極24aと24bの長さの比が0.25:1の場合の抵抗膜に形成される等電位線を示した図である。
【図12】内側電極24aと24bの長さの比が0.3:1の場合の抵抗膜に形成される等電位線を示した図である。
【図13】電極に対して垂直な等電位線が電極の付近で歪曲しながら疎密になる様子を示す図である。
【図14】内側電極を短縮した場合の図である。
【図15】ギャップに絶縁領域を設けた図である。
【図16】従来の5線式のタッチパネルの断面の一例を示す図である。
【図17】図16の電極が形成された基板およびその周辺回路の一例を示す図である。
【図18】引用文献1で示すT字形の電極を使用したタッチパネルを示す図である。
【符号の説明】
【0037】
10、50、50b:タッチパネル
12:基板
14:抵抗膜
16:電極
18:給電端子
20:ギャップ
22:分割電極
24a、224b:内側電極
26:外側電極
28:内側電極同士の対向部分
30:絶縁領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータなどで使用される入力装置のタッチパネル、特に5線式のタッチパネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
主なタッチパネルとして、抵抗膜方式、表面弾性波方式、容量方式、および赤外線方式などがある。その中の抵抗膜方式には、4線式や5線式と呼ばれるものがある。例えば、5線式のタッチパネルは特許文献1などに開示されている。
【0003】
図16に示す5線式のタッチパネルは、2枚の基板12a,12bの対向面に透明な矩形の抵抗膜14を積層しておく。図示していないが、スペーサーによって両基板12a,12bは一定間隔で対向している。いずれか一方の抵抗膜14の4辺に電極56a,56b,56c,56dが形成される(図17)。電極56a,56b,56c,56dが形成された基板を12a、対抗する基板を12bとする。
【0004】
図17に基板12aとその周辺の回路を示す。第1電極56aの両端に+、第2電極56bの両端に−の電圧を印加して、第1電極56aと第2電極56bとの間に電位勾配を形成する。次に切り替えて前記と同様に、第3電極56cと第4電極56dの間に電圧を印加して電位勾配を形成する。この2つの電位勾配をスイッチS1,S2,S3,S4によって短時間で切り替えて繰り返すと、基板12aには交互に水平・垂直方向に電位勾配が形成される。可撓性基板12bにタッチされると、抵抗膜14同士が接触して、基板12bは12aに形成された電位を測定することが出来る。そのときの電位を検出することによって、タッチ位置を求める。
【0005】
周知のように、電極56a,56b,56c,56dへのリーク電流を防ぐため、各電極56a,56b,56c,56dに適度な抵抗を持たせているのが普通である。そのため、各電極付近では等電位線が歪曲する。そこで従来は、その歪曲を防ぐために、試行錯誤で歪曲の発生しにくい電極の形状を求め、決定していた。例えば、特許文献1のように電極58をT字形にすることが提案されている(図18)。
【0006】
しかし、特許文献1に示されるT字形の電極58は、そのT字形状の大きさなどが異なったりするため、設計が難しい。特に、試行錯誤で電極58の形状を決定するとなると、大変な労力が必要となる。また、抵抗膜14の内側に最も突出した電極58によって使用できる領域が制限されてしまう。
【0007】
【特許文献1】特開平4−137026号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明の目的は、電極の設計や製造が容易で、抵抗膜に必要十分な一様性のある水平・垂直な等電位線が形成されるタッチパネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のタッチパネルは、一定間隔で対向する2枚の矩形の基板と、それぞれの前記基板の対向する面に形成された矩形の抵抗膜と、いずれか一方の前記基板の抵抗膜の4辺に形成された電極と、を含むタッチパネルであって、それぞれの前記電極が直線状に並べられた複数の分割電極と分割電極間のギャップとで構成され、各分割電極の抵抗膜への電位印加部分の長さは、両端の分割電極の長さと他の分割電極の長さの比が0.1:1〜0.5:1である。
【0010】
電極を複数のギャップによって分割電極に分割することにより、電極に所望の抵抗を持たせることができる。本発明は、両端の分割電極と他の分割電極との長さの比が0.1:1〜0.5:1で設計している。各分割電極から抵抗膜に電位勾配を生じさせるように、電圧を印加する。このとき、等電位線が歪曲すれば、要求以上に歪曲した部分を使用せず、等電位線が必要十分な直線状になっている部分をタッチパネルとして使用する。
【0011】
隣り合う前記分割電極同士がギャップを隔てて対向し、前記分割電極間の抵抗の抵抗値が、ギャップの形状と抵抗膜のシート抵抗とによって決定される。本発明では、分割電極同士が対向する全ての箇所のギャップ幅および対向長を全て略同じにすることによって、全ての抵抗の抵抗値を略同一としている。
【0012】
また、ギャップにおいて抵抗膜の一部を削除して絶縁部を形成しても良い。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、全ての分割電極間のギャップが同じ形状であり、両端の分割電極と他の分割電極との長さの比を調節することによって等電位線の歪曲を極力抑えることができる。引用文献1のT字形状の大きさを個別に調節することに比べて容易に等電位線の歪曲を抑えることができる。
【0014】
全てのギャップの形状を略同じにすることによって設計が容易である。また、電極を櫛歯状にしたときに、一番内側以外の電極が等電位線の形成に影響を与えることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明のタッチパネルについて実施の形態を説明する。タッチパネルは抵抗膜方式の中でも5線式のものである。周知のように、5線式のタッチパネルは2枚の基板が一定間隔で対向させられ、それぞれの基板の対向面に矩形状の抵抗膜が形成される。基板間にスペーサーを設け、一方の基板が指などで押されて撓むことにより、両基板の抵抗膜が接するようになっている。基板としては、ポリエステルなどのプラスチック基板やソーダガラスなどのガラス基板が使用される。抵抗膜は、ITO(Indium Tin Oxide)などが使用される。基板も抵抗膜も透明である。そして、いずれか一方の抵抗膜の4辺に電極が形成される。本発明は電極に特徴を有するものである。電極以外の周辺回路などは従来技術と同じであっても良い。
【0016】
図1に示すように、タッチパネル10は、基板12の上に矩形の抵抗膜14が形成され、その4辺に沿うように電極16が直線状に設けられている。抵抗膜14の利用面積を広くするため、抵抗膜14の周囲のできるだけ近い位置に電極16が設けられる。これらの電極16は抵抗膜14の4隅に取り付けられた給電端子18から電圧が印加される。また、それぞれの電極16は、複数のギャップ20によって複数に分割されている(以下、分割電極22)。分割電極22は、抵抗膜14の辺に沿って直線状に並べられ、両端にある分割電極22が端子18と接続される。
【0017】
電極16にギャップ20を設けるのは、従来技術で説明したように、電極16に適度な抵抗を持たせるためである。例えば、抵抗膜14をITOとし、電極16を銀ペーストとすれば、ギャップ20が無いと抵抗膜14に比して電極16の抵抗が小さくなりすぎてしまい、駆動していない電極16にリーク電流が流れてしまう。ギャップ20によって、電極16に適度な抵抗を持たせる。また、電極16の抵抗は、リーク電流を防止しつつ抵抗膜14の等電位線ができる限り歪曲しないように決定する。例えば、抵抗膜14のシート抵抗は約100〜数1000Ω/□であり、給電端子18間の電極16の抵抗総和が数10〜数100Ωとなるようにする。抵抗値の総和は、抵抗膜14のシート抵抗の値から算出するものとすればよく、具体的には約50〜100Ωが望ましい。
【0018】
具体的な分割電極22の一例を図2に示す。図面の上側が抵抗膜14の外周側であり、下側が抵抗膜14の内側である。分割電極22の中で最も抵抗膜14の内側に設けられ、等電位線の形成に影響を与える直線状の部分(以下、内側電極24a,24b)によって、抵抗膜14に電圧が印加される。内側電極24a,24bから抵抗膜14に電圧が印加されることにより、抵抗膜14には電位勾配が生じる。内側電極24a,24bは、抵抗膜14の辺と平行となっており、直線状に並べられている。なお、櫛歯の部分の中で内側電極24a、24b以外の部分を外側電極26とする。内側電極24a,24bや外側電極26を対向させることによって、ギャップ20を形成しており、全てのギャップ20は同じ形状である。なお、この同じ形状には後で示す図7のように左右対称になった場合も含む。
【0019】
電極16は、同形状の分割電極22が並べられており、同形状の繰り返しとなっている。内側電極24a,24bは、両端にある内側電極24a長さと他の内側電極24bの長さとの比が0.1:1〜0.5:1になるようにする。内側電極24a、24bの長さは、図2であれば横方向の長さである。
【0020】
まず、両端の内側電極24aと他の内側電極24bとの比が0.5:1の場合、すなわち、両端の内側電極24aの長さが他の内側電極24bの半分またはほぼ半分となる場合を図3に示す。図3のように3つのギャップ20を有する場合、内側電極24a,24bは4本となる。両端の2本の内側電極24aは、他の2本の内側電極24bの半分の長さになっている。ギャップ20によって生じる抵抗は、どこも同じかほぼ同じ値である。例えば、1本の電極16に100Ωの抵抗を持たせる場合、10Ωの抵抗値を有するギャップ20を10個形成する。
【0021】
分割電極22の形状は、特許文献1の形状に比べて単純であり、設計が容易である。特許文献1のように抵抗膜14の中心方向に電極が伸びることもなく、抵抗膜14の使用面積も大きくなる。
【0022】
次に、ギャップ20に生じる抵抗について説明する。ギャップ20の中で抵抗として動作するのは、分割電極22同士が対向する図2の符号Aの領域である。抵抗膜14のシート抵抗をRs、ギャップ20の幅をg、分割電極22同士が対向する部分の長さをLaとし、ギャップ20に生じる抵抗Rを式で示すと、R=Rs×g/Laとなる。この式より、ギャップ20に生じる抵抗Rは、抵抗膜14のシート抵抗とギャップ20の形状によって決定されることがわかる。抵抗膜14のシート抵抗は既定であるので、ギャップの幅gや長さLaによって抵抗Rを調節することができる。例えば、ギャップの幅gを固定したら、図4の電極16bのように分割電極22を櫛歯状にして、互いの分割電極22の櫛歯状の部分が互い違いに配置されるようにする。櫛歯状の部分によって長さLaを調節することにより、抵抗Rを調節することができる。
【0023】
なお、符号Aの領域においてギャップの幅gが異なる部分があっても、上記の抵抗Rの式は一般的な式であり、各部の抵抗の和を求めれば正確な抵抗となる。また、電極16の幅が細くなって電極自身の抵抗が無視できなくなれば、それを加算するようにする。
【0024】
実際の電極16の形成は、(1)所望形状の基板12を準備し、(2)基板12の上にスパッタリングや印刷などの積層技術により、抵抗膜14を矩形状に積層し、(3)抵抗膜14の4辺に、銀ペーストなどの導電性ペーストをスクリーン印刷することによって電極16を形成する。電極16の形成は、非常に簡単におこなうことができる。電極16の厚みや幅によって電極16に所望の抵抗を持たせるわけではないので、電極16の厚みが均一にならなくても良い。電極16の厚みの変化を気にする必要はなく、歩留まりも高くなる。電極16を構成する素材は銀ペーストに限定されるものではなく、また、その製法もスクリーン印刷に限定されるものではない。
【0025】
本発明では、電極16の等分割された部分に生じる抵抗は、どこも同じ値である。したがって、分割電極22同士が対向する全ての箇所のギャップ幅および対向長が全て同じかほぼ同じである。このように全てのギャップ20に生じる抵抗を同じ値にすることによって、設計・製造が容易になる。
【0026】
図5に内側電極24aの長さと内側電極24bの長さの比を0.5:1にした場合の等電位線を示すシミュレーション結果を示す。図の中で等電位線は点線で示す。角の方で等電位線が歪曲するが、それ以外は縦横におおむね平行な等電位線が形成されている。
【0027】
電極の形状は、図6のように図2や図4よりも単純な構造の電極16cであっても良い。図2などと比べて、ギャップ20の中で抵抗とならない部分が小さくなる。
【0028】
図7や図8の電極16d、16eに示すように、電極16d、16eの長軸の中心線で対称になるようにしても良い。この電極16d、16eは、図2や図6の電極16、16cを左右対称にした物である。この場合、分割電極22の数は偶数個となる。中心線で対象になっているが、内側電極24は、図2や図6の場合と同じであり、抵抗膜14への電圧の印加は変わらない。設計・製造に関しても、図2や図6の場合とさほど変化はなく、容易である。
【0029】
前述した図5に示す角の方の等電位線の歪曲を小さくできれば、使用できる抵抗膜14の面積が大きくなる。等電位線の歪曲は、角の部分には2方向に内側電極24aがあり、2方向の内側電極24aが給電端子18を介して接続されており、完全に切り離せないためであると考えられる。そこで、端の内側電極24aの長さを短くすることによって内側電極24aが等電位線の形成への影響を小さくする。端の内側電極24aと他の内側電極24bの長さの比を0.1:1〜0.3:1とした場合の等電位線を図9〜図12に示す。等電位線は点線で示し、電極16は省略している。
【0030】
上記の長さの比が0.1:1の場合(図9)は、等電位線の角に丸まりがあり、0.2:1の場合(図10)も等電位線の角に丸まりがある。0.25:1の場合(図11)に等電位線の角の丸まりと尖りが解消され、等電位線の角の歪曲が緩和されているのが確認できる。0.3:1の場合(図12)は、角の等電位線が尖ってしまう。上記の長さの比が0.25:1の場合に等電位線が最も均等に形成されることがわかる。抵抗膜14の使用面積を多少小さくなっても良いのであれば、図9、10、12の場合であっても良い。なお、ギャップ20の形状は全て同じである。なお、抵抗膜14の周縁部分で等電位線が波打つのは電極16が複数の内側電極24a、24bに分割されている影響である。
【0031】
また、内側電極24a、24bが設計可能最大長の場合に、内側電極24a、24bに対して垂直方向に形成される等電位線が内側電極24a、24bの近傍で歪曲しながら疎密になる場合がある(図13の点線)。疎密になった部分はタッチパネルとして使用できず、使用面積を縮小しなくてはならない。できるだけ、等電位線が疎密になった部分を小さくすることが好ましい。この対策として、内側電極24a、24bの長さを設計可能最大長よりも短くできる。例えば、図7の内側電極24bであれば、図14の斜線部分まで短くできる。例えば、内側電極24a、24bの長さを設計可能最大長の1.0〜0.1倍にする。内側電極24a、24bは外側電極よりも短くなる。なお、設計可能最大長の1.0倍が含まれているが、等電位線の疎密になった部分が実用上問題の無い範囲であったり使用面積が多少狭くなっても良いのであれば、1.0倍であっても良い。
【0032】
なお、設計可能最大長とは、スクリーン印刷によって分割電極22とギャップ20を形成するときの分割電極22の最大長であり、分割電極22を左右(または上下)からそれぞれ延ばし、その先端が所望の幅を持ったギャップ20を形成するまでの長さである。スクリーン印刷時に分割電極22同士が接触したり、所望の抵抗が形成できない場合は含まれない。
【0033】
内側電極24a、24bの長さが設計可能最大長よりも短くなるため、ギャップ20の中で内側電極24a、24bの端同士の対向部分28が広くなる(図14)。このことにより、櫛歯状になった外側電極26の中で最も抵抗膜14の内側にある外側電極26の電位が、前記のギャップの部分を通して等電位線の形成に影響を与える場合がある。例えば図14のように、内側電極24a、24bを短縮したことによってxとyの部分が等電位線の形成に影響を与えることとなり、内側電極24bは等価的にzの長さとなってしまう。この影響で、設計可能最大長であればギャップ20の中央mにあった等電位線が、nの位置にずれることとなり、設計が複雑になる。なお、nの位置は内側電極24a、24bの長さで変わる。そこで図15のように、外側電極26と上記部分28との間の抵抗膜14を削り取り、絶縁領域30を形成する。実際の等電位線の並びに応じて絶縁領域30を延長または短縮させて等電位線が均一に並ぶように調節する。絶縁領域30の形成は、湿式または乾式エッチングで抵抗膜14を取り去ることにより形成する。
【0034】
以上のように、単純な設計で等電位線の歪曲を小さくしている。等電位線の歪曲が小さいため、タッチされた座標を正確に求めやすくなる。また、電極24a、24bの付近まで等電位線が均等に並ぶため、抵抗膜14を広く使用することができる。
【0035】
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明のタッチパネルの電極を模式的に示す図である。
【図2】電極の具体的形状を示す図である。
【図3】電極の等分割を示す図である。
【図4】図2の電極の抵抗調節を示す図である。
【図5】内側電極24aと24bの長さの比が0.5:1の場合の抵抗膜に形成される等電位線を示した図である。
【図6】ギャップの抵抗とならない部分をできるだけ減らした電極の図である。
【図7】図2の電極を左右対称にした電極を示す図である。
【図8】図4の電極を左右対称にした電極を示す図である。
【図9】内側電極24aと24bの長さの比が0.1:1の場合の抵抗膜に形成される等電位線を示した図である。
【図10】内側電極24aと24bの長さの比が0.2:1の場合の抵抗膜に形成される等電位線を示した図である。
【図11】内側電極24aと24bの長さの比が0.25:1の場合の抵抗膜に形成される等電位線を示した図である。
【図12】内側電極24aと24bの長さの比が0.3:1の場合の抵抗膜に形成される等電位線を示した図である。
【図13】電極に対して垂直な等電位線が電極の付近で歪曲しながら疎密になる様子を示す図である。
【図14】内側電極を短縮した場合の図である。
【図15】ギャップに絶縁領域を設けた図である。
【図16】従来の5線式のタッチパネルの断面の一例を示す図である。
【図17】図16の電極が形成された基板およびその周辺回路の一例を示す図である。
【図18】引用文献1で示すT字形の電極を使用したタッチパネルを示す図である。
【符号の説明】
【0037】
10、50、50b:タッチパネル
12:基板
14:抵抗膜
16:電極
18:給電端子
20:ギャップ
22:分割電極
24a、224b:内側電極
26:外側電極
28:内側電極同士の対向部分
30:絶縁領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定間隔で対向する2枚の基板と、
それぞれの前記基板の対向する面に形成された抵抗膜と、
いずれか一方の前記抵抗膜の4辺に沿って形成された電極と、
を含むタッチパネルであって、
それぞれの前記電極が、直線状に並べられた複数の分割電極と分割電極間の抵抗との直列結合で構成され、
各分割電極の抵抗膜への電圧印加部分の長さは、両端の分割電極を除いて全て略同じであり、且つ両端の分割電極の長さと他の分割電極の長さの比が0.1:1〜0.5:1であるタッチパネル。
【請求項2】
隣り合う前記分割電極同士がギャップを隔てて対向し、前記分割電極間の抵抗の抵抗値が、ギャップの形状と抵抗膜のシート抵抗とによって決定され、
前記分割電極同士が対向する全ての箇所のギャップ幅および対向長を全て略同じにすることによって、全ての抵抗の抵抗値を略同一とした請求項1のタッチパネル。
【請求項3】
前記ギャップにおいて、抵抗膜の一部を削除して絶縁部を形成した請求項2のタッチパネル。
【請求項1】
一定間隔で対向する2枚の基板と、
それぞれの前記基板の対向する面に形成された抵抗膜と、
いずれか一方の前記抵抗膜の4辺に沿って形成された電極と、
を含むタッチパネルであって、
それぞれの前記電極が、直線状に並べられた複数の分割電極と分割電極間の抵抗との直列結合で構成され、
各分割電極の抵抗膜への電圧印加部分の長さは、両端の分割電極を除いて全て略同じであり、且つ両端の分割電極の長さと他の分割電極の長さの比が0.1:1〜0.5:1であるタッチパネル。
【請求項2】
隣り合う前記分割電極同士がギャップを隔てて対向し、前記分割電極間の抵抗の抵抗値が、ギャップの形状と抵抗膜のシート抵抗とによって決定され、
前記分割電極同士が対向する全ての箇所のギャップ幅および対向長を全て略同じにすることによって、全ての抵抗の抵抗値を略同一とした請求項1のタッチパネル。
【請求項3】
前記ギャップにおいて、抵抗膜の一部を削除して絶縁部を形成した請求項2のタッチパネル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2009−3913(P2009−3913A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−6010(P2008−6010)
【出願日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【出願人】(000001339)グンゼ株式会社 (919)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【出願人】(000001339)グンゼ株式会社 (919)
【Fターム(参考)】
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