説明

タッチパネル

【課題】ベース基板に連結部を一体に備えることにより、別途のフレキシブルプリントケーブルを省略することができ、それによりフレキシブルプリントケーブルの接合工程も省略できるとともに、製造工程が単純で大量生産の可能なタッチパネルを提供する。
【解決手段】本発明によるタッチパネル100は、アクティブ領域113と、アクティブ領域113を取り囲むベゼル領域115と、ベゼル領域115の外側に備えられた連結部117と、に区分されたベース基板110と、アクティブ領域113に形成された検出電極120と、検出電極120に連結され連結部117に延長された電極配線130と、を含み、連結部117がベース基板110の外側方向に突出するように、ベース基板110の所定部分が切断され、連結部117は所定部分140を境に折り曲げることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル技術を用いるコンピュータが発達するにつれて、コンピュータの補助装置もともに開発されており、パソコン、ポータブル伝送装置、その他のプライベート情報処理装置などは、キーボード、マウスのような様々な入力装置(Input Device)を用いてテキスト及びグラフィック処理を行う。
【0003】
しかし、情報化社会の急速な進行により、コンピュータの用途がますます拡大する傾向にあるため、現在入力装置の機能を行うキーボード及びマウスだけでは製品を効率的に駆動させるのは、難しいという問題点がある。従って、簡単で誤操作が少なく、誰でも簡単に情報入力できる機器の必要性が高まっている。
【0004】
また、入力装置に関する技術は、一般的機能を満たす水準を超えて、高信頼性、耐久性、革新性、設計及び加工に関する技術などが注目されており、このような目的を達成するための入力装置として、テキスト、グラフィックなどの情報入力が可能なタッチパネル(Touch Panel)が開発された。
【0005】
このようなタッチパネルは、電子手帳、液晶表示装置(Liquid Crystal Display Device;LCD)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel;PDP)、エレクトロルミネセンス(Electroluminescence;El)などの平板ディスプレイ装置及びブラウン管(Cathode Ray Tube;CRT)のように画像表示装置の表示面に設けられ、ユーザが映像表示装置を見ながら所望の情報を選択するようにするために利用される機器である。
【0006】
タッチパネルの種類は、抵抗膜方式(Resistive Type)、静電容量方式(Capacitive Type)、電磁気方式(Electro−Magnetic Type)、弾性表面波方式(Surface Acoustic Wave Type;SAW type)及びインフラレッド方式(Infrared Type)に区分される。このように様々な方式のタッチパネルは、信号増幅の問題、解像度の差、設計及び加工技術の難易度、光学的特性、電気的特性、機械的特性、耐環境特性、入力特性、耐久性及び経済性を考慮して電子製品に用いられるが、現在最も広い分野で用いられるものは、抵抗膜方式タッチパネルと静電容量方式タッチパネルである。
【0007】
しかし、従来技術によるタッチパネルは、透明基板に形成された電極配線とフレキシブルプリントケーブル(FPC)を連結する際に不良が発生する問題点がある。図1〜図2は、従来技術によるタッチパネルの平面図であり、これを参照して、従来技術の問題点を説明する。
【0008】
図1〜図2に図示されたように、従来技術によるタッチパネル10は、透明基板20と、透明基板20に形成された検出電極30と、検出電極30から延長され、透明基板20の一端に集結した電極配線40と、電極配線40をコントローラに連結するフレキシブルプリントケーブル60と、を含む構成を有する。
【0009】
ここで、フレキシブルプリントケーブル60は、検出電極30から発生した信号を電極配線40を介してコントローラに伝達する機能を行うものである。このようなフレキシブルプリントケーブル60の信号伝達の信頼性を確保するために、フレキシブルプリントケーブル60と電極配線40は、確実に接合されなければならない。
【0010】
しかし、従来は、フレキシブルプリントケーブル60と電極配線40の接続部Aを導電性接着剤(Anisotropic Conductive Film;ACF)などを用いて接合している。そのため、フレキシブルプリントケーブル60と接続部Aの接合工程中に、端子抵抗だけでなく不良が発生する恐れがある。また、接合工程後にも接続部Aは構造的に脆弱であるため、所定強度以上の力が加えられると不良が発生するという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、前記のような問題点を解決するために導き出されたものであって、本発明は、連結部が一体に備えられたベース基板の所定部分を切断した後、所定部分を境に連結部を折り曲げて連結部を突出させることにより、別途のフレキシブルプリントケーブルを省略することができ、大量生産が可能なタッチパネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の好ましい実施例によるタッチパネルは、アクティブ領域と、前記アクティブ領域を取り囲むベゼル領域と、前記ベゼル領域の外側に備えられた連結部と、に区分されたベース基板と、前記アクティブ領域に形成された検出電極と、前記検出電極に連結され連結部に延長された電極配線と、を含み、前記連結部が前記ベース基板の外側方向に突出するように、前記ベース基板の所定部分が切断され、前記連結部は前記所定部分を境に折り曲げられることを特徴とする。
【0013】
ここで、前記所定部分は、前記ベゼル領域と前記連結部との境界線の一側から他側方向に一定の長さが切断され、前記連結部は前記所定部分の末端で折り曲げられることを特徴とする。
【0014】
また、前記所定部分は、前記ベゼル領域と前記連結部との境界線の中央部分が一定の長さに切断された第1所定部分と、前記連結部内で前記第1所定部分から垂直に切断され前記連結部を2つの部分に分離する第2所定部分と、を含み、前記連結部は、前記第2所定部分から分離されるように前記第1所定部分の両端で折り曲げられることを特徴とする。
【0015】
また、前記所定部分は、前記ベゼル領域と前記連結部との境界線の中央部分が一定の長さに切断された第1所定部分と、前記連結部内で前記第1所定部分の一端から垂直に延長され切断された第2所定部分と、前記連結部内で前記第2所定部分の末端から垂直である前記第1所定部分の他端方向に延長され前記連結部を分離するように切断された第3所定部分と、を含み、前記連結部は、前記第2所定部分の末端で折り曲げられ、前記第1所定領域の他端で折り曲げられることを特徴とする。
【0016】
また、前記検出電極は、前記アクティブ領域の一面に形成された第1検出電極と、前記アクティブ領域の他面に形成された第2検出電極と、を含み、前記電極配線は、前記第1検出電極に連結され連結部の一面に延長された第1電極配線と、前記第2検出電極に連結され連結部の他面に延長された第2電極配線と、を含むことを特徴とする。
【0017】
また、前記ベース基板は、可撓性基板であることを特徴とする。
【0018】
また、前記検出電極と前記電極配線は、同一の成分からなることを特徴とする。
【0019】
また、前記検出電極と前記電極配線は、互いに異なる成分からなることを特徴とする。
【0020】
また、前記検出電極は、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、ハロゲン化銀(Silver Halide)、インジウムスズ酸化物(Indium Tin oxide;ITO)またはこれらの組み合わせからなることを特徴とする。
【0021】
また、前記電極配線は、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、ハロゲン化銀(Silver Halide)、インジウムスズ酸化物(Indium Tin oxide;ITO)またはこれらの組み合わせからなることを特徴とする。
【0022】
また、前記検出電極及び前記電極配線を覆うように前記ベース基板に備えられる接着層をさらに含むことを特徴とする。
【0023】
また、前記接着層は、OCA(Optical Clear Adhesive)であることを特徴とする。
【0024】
また、前記電極配線を覆うように前記連結部に備えられる絶縁層をさらに含むことを特徴とする。
【0025】
また、前記絶縁層は、フィルム、テープ、ペーストまたはインクを塗布して形成されたことを特徴とする。
【0026】
また、前記連結部に備えられ、前記電極配線に連結される集積回路(Integrated Circuit)をさらに含むことを特徴とする。
【0027】
本発明の特徴及び利点は、添付図面に基づいた以下の詳細な説明によってさらに明らかになるであろう。
【0028】
本発明の詳細な説明に先立ち、本明細書及び請求範囲に用いられた用語や単語は、通常的かつ辞書的な意味に解釈されてはならず、発明者が自らの発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則にしたがって本発明の技術的思想にかなう意味と概念に解釈されるべきである。
【発明の効果】
【0029】
本発明によると、ベース基板に連結部を一体に備えることにより、別途のフレキシブルプリントケーブルを省略することができ、それによりフレキシブルプリントケーブルの接合工程も省略できるという長所がある。
【0030】
また、本発明によると、ベース基板を平面状四角形等の単純なデザインに形成しても、ベース基板の所定部分を切断して連結部を突出させることができるため、製造工程が単純で大量生産の可能な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】従来技術によるタッチパネルの平面図(1)である。
【図2】従来技術によるタッチパネルの平面図(2)である。
【図3】本発明の好ましい第1実施例によるタッチパネルの平面図(1)である。
【図4】本発明の好ましい第1実施例によるタッチパネルの平面図(2)である。
【図5A】接着層を備えた図3のタッチパネルをA−A´線に沿って切断した断面図である。
【図5B】接着層を備えた図4のタッチパネルをB−B´線に沿って切断した断面図である。
【図6A】絶縁層を備えた図3のタッチパネルのA−A´線に沿って切断した断面図である。
【図6B】絶縁層を備えた図4のタッチパネルのB−B´線に沿って切断した断面図である。
【図7】集積回路を備えた図4のタッチパネルの平面図である。
【図8】本発明の好ましい第2実施例によるタッチパネルの平面図(1)である。
【図9】本発明の好ましい第2実施例によるタッチパネルの平面図(2)である。
【図10】本発明の好ましい第3実施例によるタッチパネルの平面図(1)である。
【図11】本発明の好ましい第3実施例によるタッチパネルの平面図(2)である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の目的、特定の長所及び新規の特徴は、添付図面に係る以下の詳細な説明及び好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、「第1」、「第2」などの用語は、一つの構成要素を他の構成要素と区分するために用いられるものであって、構成要素が前記用語により制限されるものではない。また、本発明を説明するにあたり、係わる公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にする可能性があると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。
【0033】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0034】
図3〜図4は、本発明の好ましい第1実施例によるタッチパネルの平面図である。
【0035】
図3〜図4に図示されたように、本実施例によるタッチパネル100は、アクティブ領域113と、アクティブ領域113を取り囲むベゼル領域115と、ベゼル領域115の外側に備えられた連結部117と、に区分されたベース基板110と、アクティブ領域113に形成された検出電極120と、検出電極120に連結され連結部117に延長された電極配線130と、を含み、連結部117がベース基板110の外側方向に突出するように、ベース基板110の所定部分140が切断され、連結部117は、所定部分140を境に折り曲げられることを特徴とする。
【0036】
前記ベース基板110は、検出電極120、電極配線130が形成される領域を提供する機能を行う。ここで、ベース基板110は、検出電極120と電極配線130を支持できる支持力と連結部117が突出するように折り曲げられる可撓性(flexibility)を有することが好ましい。前記支持力と可撓性を考慮すると、ベース基板110は、ポリイミド(Polyimide)、ポリエステル(Polyester)、ポリエチレンテレフタルレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチルレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、環状オレフィンコポリマー(COC)、トリアセチルセルロース(Triacetylcellulose;TAC)フィルム、ポリビニルアルコール(Polyvinyl alcohol;PVA)フィルム、ポリイミド(Polyimide;PI)フィルム、ポリスチレン(Polystyrene;PS)または二軸延伸ポリスチレン(K樹脂含有biaxially oriented PS;BOPS)などからなることが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0037】
一方、ベース基板110は、アクティブ領域113と、ベゼル領域115と、連結部117と、に区分される。ここで、アクティブ領域113は、入力手段のタッチを認識できるように検出電極120が形成される部分であってベース基板110の中心に備えられ、ベゼル領域115は、検出電極120に連結された電極配線130が通過する部分であってアクティブ領域113を取り囲むようにアクティブ領域113の縁部に備えられる。また、連結部117は、タッチパネル100を制御するコントローラに連結される部分であってベゼル領域115の外側に備えられる。この際、ベース基板110が可撓性を有するため、連結部117は折り曲げられることができ、折り曲げられた連結部117は、ベース基板110の外側に突出するが(図4参照)、これに関する詳細な説明は後述する。
【0038】
前記検出電極120は、入力手段がタッチの際に信号を発生してコントローラでタッチ座標が認識できるようにする機能を行うものであって、ベース基板110のアクティブ領域113に形成される。ここで、検出電極120は、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、ハロゲン化銀(Silver Halide)またはインジウムスズ酸化物(Indium Tin oxide;ITO)などからなることができる。検出電極120を形成する工程は、特に限定されるものではないが、乾式工程であるスパッタリング(Sputtering)、蒸着(Evaporation)または湿式工程であるディップコーティング(Dip coating)、スピンコーティング(Spin coating)、ロールコーティング(Roll coating)、スプレーコーティング(Spray coating)などを通じて形成したり、ダイレクトパターニング工程であるスクリーン印刷法(Screen Printing)、グラビア印刷法(Gravure Printing)、インクジェット印刷法(Inkjet Printing)などを通じて形成することができる。また、検出電極120は、図示されたように、棒状パターンにパターニングすることができるだけでなく、ひし形パターン、円形パターン、メッシュ(Mesh)パターンなど当業界に公知された全てのパターンにパターニングすることができる。
【0039】
前記電極配線130は、検出電極120とコントローラを電気的に連結する機能を行うものであって、検出電極120から連結部117までに延長される。ここで、電極配線130は、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、ハロゲン化銀(Silver Halide)またはインジウムスズ酸化物(Indium Tin oxide;ITO)などの検出電極120と同一の成分からなることができる。電極配線130と検出電極120を同一の成分で形成する場合、一回の工程を通じて電極配線130と検出電極120を一体に形成するため、製造工程を単純化することができる。但し、電極配線130と検出電極120は、必ずしも同一の成分で形成しなければならないのではなく、必要に応じて電極配線130と検出電極120を互いに異なる成分で形成できるということは言うまでもない。
【0040】
一方、図示されたように、検出電極120と電極配線130は、ベース基板110の両面に形成されることができる。例えば、検出電極120は、アクティブ領域113の一面に形成された第1検出電極123とアクティブ領域113の他面に形成された第2検出電極125を含むことができる。また、電極配線130は、第1検出電極123に連結され連結部117の一面に延長された第1電極配線133と、第2検出電極125に連結され連結部117の他面に延長された第2電極配線135と、を含むことができる。但し、検出電極120と電極配線130がベース基板110の両面に形成される構成は、一例に過ぎず、検出電極120と電極配線130は、ベース基板110の一面のみに形成されることもできる。
【0041】
本実施例によるタッチパネル100は、フレキシブルプリントケーブルをベース基板110の連結部117に代替することを特徴とするため、以下では、連結部117についてより具体的に説明する。
【0042】
連結部117は、ベース基板110を切断した所定部分140を境に折り曲げられ、ベース基板110の外側方向に突出する。ここで、所定部分140は、ベゼル領域115と連結部117との境界線の一側から他側方向に一定の長さが切断された部分である。この際、ベゼル領域115と連結部117の間が完全に切断されたものではないため、ベゼル領域115と連結部117との境界線の他側(所定部分140が始まる一側の反対側)を介して電極配線130が延長される。ベース基板110の所定部分140が切断されることにより(図3参照)、連結部117は、所定部分の末端140aで折り返すように折り曲げられベース基板110の外側方向に突出することができ(図4参照)、突出した連結部117を介して電極配線130をコントローラに連結することができる。従って、別途のフレキシブルプリントケーブルがなくても電極配線130をコントローラに連結することができ、結果、フレキシブルプリントケーブルの接合工程を省略することができるため、製造コストを節約することができる。さらに、最初に突出した形態のベース基板110を製造するものではなく、ベース基板110を平面状四角形等の単純なデザインに製造し(図3参照)、ベース基板110の所定部分140を切断した後、折り曲げて連結部117を突出させるため(図4参照)、製造工程を単純化することができ、大量生産の可能な効果がある。
【0043】
一方、連結部117が所定部分の末端140aで折り曲げられることにより、連結部117に形成された電極配線130(特に、連結部117の一面に形成された第1電極配線133)が互いに接触して短絡(Short)が発生する可能性があるが(図4参照)、これを防止するために接着層を用いることができる。
【0044】
図5Aは、接着層を備えた図3のタッチパネルをA−A´線に沿って切断した断面図であり、図5Bは、接着層を備えた図4のタッチパネルをB−B´線に沿って切断した断面図である。
【0045】
図5Aに図示されたように、電極配線130を覆う接着層150を備えると、図5Bに図示されたように、連結部117が折り曲げられても電極配線130が互いに接触して短絡が発生することを防止することができる。
【0046】
接着層150を形成する方法について説明すると、まず、検出電極120と電極配線130を覆うように接着層150をベース基板110の全面に接着した後、接着層150を所定部分140と同時に切断し、連結部117を折り曲げることが好ましい。このように、ベース基板110の所定部分140を切断する前にベース基板110の全面に接着層150を塗布すると、接着層150の塗布工程が容易になるという長所がある。一方、接着層150の素材は、特に限定されるものではないが、アクティブ領域113にも塗布されるため、透明性を有するOCA(Optical Clear Adhesive)を用いることが好ましい。
【0047】
但し、必ずしもベース基板110の全面に接着層150を塗布しなければならないものではない。図6Aは、絶縁層を備えた図3のタッチパネルのA−A´線に沿って切断した断面図であり、図6Bは、絶縁層を備えた図4のタッチパネルのB−B´線に沿って切断した断面図であり、図6A〜図6Bに図示されたように、連結部117のみに絶縁層160を形成することにより、電極配線130が互いに接触して短絡が発生することを防止することができる。ここで、絶縁層160は、透明あるいは不透明な有機材料からなるフィルム、テープ、ペーストまたはインクを塗布してなることができる。
【0048】
一方、電極配線130は、コントローラなどに連結されなければならないため、連結部117の末端に形成された接着層150または絶縁層160を除去し、電極配線130の一部を露出させることが好ましい。
【0049】
また、図7は、集積回路を備えた図4のタッチパネルの平面図であり、図7に図示されたように、連結部117には、電極配線130に連結される集積回路(Intergated Circuit)170が備えられることができる。ここで、集積回路170は、コントローラなど他のボードと連結される端子パターンが備えられることができる。また、集積回路170は、可撓性を有するベース基板110の連結部117に、チップオンフィルム(Chip On Film;COF)方式を用いて実装することができ、製造工程上、連結部117を折り曲げた後、連結部117に集積回路170を実装することが好ましい。
【0050】
一方、本実施例によるタッチパネル100は、画像を出力する液晶表示装置(Liquid Crystal Display Device;LCD)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel;PDP)、エレクトロルミネセンス(Electroluminescence;EL)またはブラウン菅(Cathode Ray Tube;CRT)などの画像表示装置に結合される。
【0051】
この際、画像表示装置が非可撓性を有すると、ベース基板110もまた画像表示装置に結合されるため、可撓性を具現することができない。但し、ベース基板110から突出した連結部117は、画像表示装置に結合されないため、可撓性を具現することができ、コントローラなどに容易に連結される。
【0052】
但し、画像表示装置が可撓性を有すると、画像表示装置とベース基板110両方とも可撓性を有するようになり、両者は結合後にも可撓性を具現することができるため、フレキシブルディスプレイなどに活用することができる。
【0053】
図8〜図9は、本発明の好ましい第2実施例によるタッチパネルの平面図である。
【0054】
図8〜図9に図示されたように、本実施例によるタッチパネル200と前記第1実施例によるタッチパネル100の最大の相違点は、連結部117が折り曲げられる方式である。従って、本実施例では、連結部117が折り曲げられる方式を中心に説明し、第1実施例と重複する内容は省略する。
【0055】
本実施例によるタッチパネル200の連結部117は、ベース基板110を切断した所定部分140を境に折り曲げられベース基板110の外側に突出する。ここで、所定部分140は、第1所定部分143と、第2所定部分145と、を含み、第1所定部分143は、ベゼル領域115と連結部117との境界線の中央部分が一定の長さに切断された部分であり、第2所定部分145は、連結部117内で第1所定部分143から垂直に切断され連結部117を2つの部分に分離する部分である。即ち、第1所定部分143と第2所定部分145は、「T」字状に接触し、ベゼル領域115と連結部117の間が完全に切断されたものではなく、中央部分のみが切断されたため、ベゼル領域115と連結部117との境界線の両側を介して電極配線130が延長される。具体的に、ベゼル領域115と連結部117との境界線の一側を介して連結部117の一面に形成された第1電極配線133が延長され、ベゼル領域115と連結部117との境界線の他側を介して連結部117の他面に形成された第2電極配線135が延長され、第1電極配線133と第2電極配線135を分離させることができる。ベース基板110の所定部分140が切断されることにより(図8参照)、連結部117は、第2所定部分145で2つに分離されると共に、第1所定部分の両端143aで折り曲げられベース基板110の外側に突出することができる(図9参照)。結果、突出した連結部117を介して電極配線130をコントローラに連結することができ、それによりフレキシブルプリントケーブルを省略することができる。
【0056】
図10〜図11は、本発明の好ましい第3実施例によるタッチパネルの平面図である。
【0057】
図10〜図11に図示されたように、本実施例によるタッチパネル300は、前記第1、2実施例によるタッチパネル100、200と、連結部117が折り曲げられる方式が相違するため、連結部117が折り曲げられる方式を中心に説明し、第1、2実施例と重複する内容は省略する。
【0058】
第1、2実施例によるタッチパネル100、200のように、本実施例によるタッチパネル300の連結部117もまたベース基板110を切断した所定部分140を境に折り曲げられベース基板110の外側に突出する。ここで、所定部分140は、第1所定部分143と、第2所定部分145と、第3所定部分147と、を含み、第1所定部分143は、ベゼル領域115と連結部117との境界線の中央部分が一定の長さに切断された部分であり、第2所定部分145は、連結部117内で第1所定部分の一端143bから垂直に切断された部分であり、第3所定部分147は、連結部117内で第2所定部分の末端145aから垂直(第1所定部分の他端143c方向)に延長され連結部117を分離するように切断された部分である。
【0059】
即ち、第1所定部分143、第2所定部分145及び第3所定部分147は、「匚」字状に接触し、ベゼル領域115と連結部117の間が完全に切断されたものではなく、中央部分のみが切断されたため、ベゼル領域115と連結部117との境界線の両側を介して電極配線130が延長される。
【0060】
具体的に、ベゼル領域115と連結部117との境界線の一側及び第1、2、3所定部分143、145、147の外側を介して連結部117の一面に形成された第1電極配線133が延長され、ベゼル領域115と連結部117との境界線の他側及び第1、2、3所定部分143、145、147の内側を介して連結部117の他面に形成された第2電極配線135が延長され、第1電極配線133と第2電極配線135を分離させることができる。
【0061】
ベース基板110の所定部分140が切断されることにより(図10参照)、連結部117は2つに分離されるとともに、第2所定部分の末端145aと第1所定部分の他端143cで折り曲げられベース基板110の外側に突出することができる(図11参照)。結果、突出した連結部117を介して電極配線130をコントローラに連結することができ、それによりフレキシブルプリントケーブルを省略することができる。
【0062】
以上、本発明を具体的な実施例に基づいて詳細に説明したが、これは、本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明によるタッチパネルは、これに限定されず、該当分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想内にての変形や改良が可能であることは明白であろう。
【0063】
本発明の単純な変形乃至変更は、いずれも本発明の領域に属するものであり、本発明の具体的な保護範囲は、添付の特許請求の範囲により明確になるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、別途のフレキシブルプリントケーブルを省略することができ、大量生産が可能なタッチパネルに適用可能である。
【符号の説明】
【0065】
10 タッチパネル
20 透明基板
30 検出電極
40 電極配線
60 フレキシブルプリントケーブル
100、200、300 タッチパネル
110 ベース基板
113 アクティブ領域
115 ベゼル領域
117 連結部
120 検出電極
123 第1検出電極
125 第2検出電極
130 電極配線
133 第1電極配線
135 第2電極配線
140 所定部分
140a 所定部分の末端
143 第1所定部分
143a 第1所定部分の両端
143b 第1所定部分の一端
143c 第1所定部分の他端
145 第2所定部分
145a 第2所定部分の末端
147 第3所定部分
150 接着層
160 絶縁層
170 集積回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクティブ領域と、前記アクティブ領域を取り囲むベゼル領域と、前記ベゼル領域の外側に備えられた連結部と、に区分されたベース基板と、
前記アクティブ領域に形成された検出電極と、
前記検出電極に連結され連結部に延長された電極配線と、を含み、
前記連結部が前記ベース基板の外側方向に突出するように、前記ベース基板の所定部分が切断され、前記連結部は前記所定部分を境に折り曲げられることを特徴とするタッチパネル。
【請求項2】
前記所定部分は、前記ベゼル領域と前記連結部との境界線の一側から他側方向に一定の長さが切断され、
前記連結部は、前記所定部分の末端で折り曲げられることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項3】
前記所定部分は、
前記ベゼル領域と前記連結部との境界線の中央部分が一定の長さに切断された第1所定部分と、
前記連結部内で前記第1所定部分から垂直に切断され前記連結部を2つの部分に分離する第2所定部分と、を含み、
前記連結部は、前記第2所定部分から分離されるように前記第1所定部分の両端で折り曲げられることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項4】
前記所定部分は、
前記ベゼル領域と前記連結部との境界線の中央部分が一定の長さに切断された第1所定部分と、
前記連結部内で前記第1所定部分の一端から垂直に延長され切断された第2所定部分と、
前記連結部内で前記第2所定部分の末端から垂直である前記第1所定部分の他端方向に延長され前記連結部を分離するように切断された第3所定部分と、を含み、
前記連結部は、前記第2所定部分の末端で折り曲げられ、前記第1所定領域の他端で折り曲げられることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項5】
前記検出電極は、
前記アクティブ領域の一面に形成された第1検出電極と、
前記アクティブ領域の他面に形成された第2検出電極と、を含み、
前記電極配線は、
前記第1検出電極に連結され連結部の一面に延長された第1電極配線と、
前記第2検出電極に連結され連結部の他面に延長された第2電極配線と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項6】
前記ベース基板は、可撓性基板であることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項7】
前記検出電極と前記電極配線は、同一の成分からなることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項8】
前記検出電極と前記電極配線は、互いに異なる成分からなることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項9】
前記検出電極は、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、ハロゲン化銀(Silver Halide)、インジウムスズ酸化物(Indium Tin oxide;ITO)またはこれらの組み合わせからなることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項10】
前記電極配線は、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、ハロゲン化銀(Silver Halide)、インジウムスズ酸化物(Indium Tin oxide;ITO)またはこれらの組み合わせからなることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項11】
前記検出電極及び前記電極配線を覆うように前記ベース基板に備えられる接着層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項12】
前記接着層は、OCA(Optical Clear Adhesive)であることを特徴とする請求項11に記載のタッチパネル。
【請求項13】
前記電極配線を覆うように前記連結部に備えられる絶縁層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項14】
前記絶縁層は、フィルム、テープ、ペーストまたはインクを塗布してなることを特徴とする請求項13に記載のタッチパネル。
【請求項15】
前記連結部に備えられ、前記電極配線に連結される集積回路(Integrated Circuit)をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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