説明

タンク排気のシールポット構造

【課題】 タンク内の圧力を大気圧と均衡する状態に維持するためにタンクに取り付けられるシールポットを、タンク内の圧力変動に対応する許容範囲を調整することができるようにする。
【解決手段】 シール水が充填される容器状の外筒2の底板2aを貫通させて、タンクに連通した内筒3を設け、内筒3に被せて中間筒4を設ける。中間筒の下端縁4cを外筒2の壁体2bに形成したオーバーフロー口2cの下端よりも下方に位置させる。中間筒4の外壁上部に設けた支持ブラケット40を外筒2の内壁上部に設けたガイドブラケット20に対して鉛直方向に摺動可能に連繋させて、中間筒4を外筒2に対して鉛直方向に移動可能とする。中間筒4の外筒2に対する高さ位置を調整すると、該中間筒4の下端縁4cとオーバーフロー口2cとの高さの差が変更され、タンク内の圧力変動の最大許容範囲が変更される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、タンク内からの排気ガスの放出を防止しながら、タンク内圧力を維持するシールポット構造に関する。
【背景技術】
【0002】
各種のプラント施設においては、必要な処理液を貯留する多数のタンクが設置されており、これらのタンク内では処理液の相と気体の相とが形成された状態にある。処理液が円滑に処理工程へ供給されるためには、タンクの内部圧力が一定の範囲にあることが必要である。例えば、タンク内の負圧が大きくなるとタンク外から大気等が流入し、正圧が大きくなるとタンク内から大気等に排出されてしまうおそれがある。このため、タンクの内圧を一定の大きさに維持する装置にシールポットがタンクに設けられている。他方、タンクの内圧の変動が大きくなった場合には、タンクが変形するおそれがあるから、タンクの許容圧力の範囲から逸脱した場合にはタンク内を大気に連通させて圧力の変動を解消することが好ましい。
【0003】
この種のシールポットのうちに、筒体を適宜な間隔を設けて三重に組み合わせた構造のものがあり、タンク内に連通させた内筒と、該内筒の上端部の開口を適宜な間隔を設けて閉鎖する蓋体を備えて、内筒の外側に適宜な間隔を設けて配される中間筒と、この中間筒の外側に適宜な間隔を設けて、前記内筒を貫通させた底板を備えると共に上部が開放されている外筒とからなる構造とされている。外筒の筒壁にはオーバーフロー口が設けられ、外筒の上部から供給されたシール水はこのオーバーフロー口の下端が水位となり、前記中間筒の下端縁がこの水位よりも下側に位置するようにしてある。
【0004】
この三重構造からなるシールポットでは、タンク内の圧力が大きくなると、タンク内と内筒を介して連通している中間筒の内圧が高くなり、この圧力がシール水に作用することにより該シール水の外筒内における水位が上昇する。これによりシール水が前記オーバーフロー口から外筒の外部に排出されて、中間筒内の圧力、すなわちタンク内の圧力を大気圧と均衡させる。他方、タンク内の圧力が小さくなると、中間筒内の圧力が小さくなって、中間筒内のシール水が吸引されることになり、外筒内におけるシール水の水位が下降し、中間筒の圧力と大気圧とが均衡した状態でシール水の水位の下降が停止して、タンク内の圧力が大気と均衡することになる。このとき、シール水は水位が中間筒の下端縁に至るまでタンク内が負圧となることが許容される。すなわち、オーバーフロー口と中間筒の下端縁との間で水位を調整することで、タンク内の圧力がほぼ大気圧と等しい状態に保たれる。
【0005】
ところで、タンク内の圧力の範囲を調整することができるシールポットとして、仕切板によって仕切られた上部水槽と下部水槽を設け、上部水槽の気相部にタンク内に連通する連通管と、一端を上部水槽の液相部に開口し、他端を大気に開口した大気吸引用連通管を設け、下部水槽の気相部に一端を開口し、他端を大気に開口したガス排出管を設けると共に上記上部水槽の液面を一定に保つオーバーフロー用管路を形成し、上記タンク内と下部水槽の液相部を連通する通路を設け、タンク内の圧力変化によって上部水槽または下部水槽を作動し、タンク内の内圧を一定範囲内に保持する二層構造シールポットにおいて、上記タンク内と下部水槽の液相部を連通する通路として、上記仕切板を貫通して一端を上部水槽の気相部に開口し、他端を下部水槽の液相部に開口するガス排出管を設け、上記下部水槽に、該水槽内の液面高さを一定に保つオーバーフロー排出口を設け、かつ上記大気吸引用連通管およびガス連通管の下端部に上下方向に調節可能な調節用ノズルを設けた二層構造シールポットが提案されている(特許文献1参照)。
【0006】
また、液体の高さ分の液頭により微小圧力を調整するシールポットにおいて、シールポットの下部に液頭を調整するオーバーフロー出口を設け、このオーバーフロー出口に連通させて液封機構を介して液頭設定部を設け、この液頭設定部の頂部に大気開放する通風管を設けた微圧調整用シールポット(特許文献2参照)が提案されている。
【0007】
【特許文献1】実公昭62−15194号
【特許文献2】特開2001−166833号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1と特許文献2に記載されたシールポットは、いずれも仕切板で上下に区画された上部水槽と下部水槽とを備えた構造とされており、複雑な構造であると共に、このシールポットの製作工程が繁雑となってしまう。タンク内の圧力を一定範囲内に比較的高精度に調整する構造として適しているが、タンク内の圧力をほぼ一定の大きさに維持する構造としては、大掛かりになりすぎてしまうおそれがある。
【0009】
一方、タンクの容量に応じて、タンク内の圧力変動の大きさが変化するから、タンクの内容量やタンク内の圧力の大きさに応じて、圧力変動の調整範囲が可変であれば、タンクの内容量に拘わらず共通のシールポットを用いることができて、利便性が向上する。また、圧力変動の許容範囲を調整することにより、不測の圧力変動が生じた場合にタンクの変形等を防止するために、シールポットを開放してタンク内を大気に開放するようにできる。
【0010】
そこで、この発明は、タンク内の圧力をほぼ一定に維持する場合に用いるのに適し、圧力変動の調整範囲を可変とすることができるタンク排気のシールポット構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するための技術的手段として、この発明に係るタンク排気のシールポット構造は、液体を貯留させるタンクに装着されて、充填したシール液によって該タンク内の気体をタンク外の大気と遮断すると共に、シール液の液位の変動によってタンク内の圧力をほぼ一定に維持するタンク排気のシールポット構造において、上部が大気に開放され、前記シール液を充填する容器状で、一部にオーバーフロー口を設けた外筒と、前記外筒の底板を貫通して該外筒の上部近傍で上端部が開放された、前記タンク内と連通している内筒と、前記内筒の上方に位置する蓋板を有し、下端縁が前記オーバーフロー口よりも下位に位置させた壁体を有する中間筒とからなり、前記中間筒を前記外筒に対して鉛直方向に摺動可能として、該中間筒の下端縁と前記オーバーフロー口との高さの差を可変としたことを特徴としている。
【0012】
前述したように、液位が中間筒の下端縁とオーバーフロー口の下端との間内に存する必要があり、当該時の圧力の変動を許容する範囲は中間筒の下端縁と液位との差となり、圧力変動の最大許容範囲は中間筒の下端縁とオーバーフロー口の下端との差となる。したがって、中間筒の下端縁の位置を変更することにより、吸収できる圧力変動の範囲、すなわち最大許容範囲を調整できる。このため、中間筒を外筒に対して鉛直方向に摺動可能として、該中間筒の下端縁の前記オーバーフロー口に対する高さ位置を調整できるようにしたものである。
【0013】
前記外筒の上部の開口からシール液を十分に供給すると、過剰なシール液はオーバーフロー口から排出されるから、前記オーバーフロー口の下端に液位が一致した状態となる。タンク内の圧力が上昇すると、前記内筒に被せられた中間筒内の圧力が上昇する。これにより、前記シール液が加圧されて中間筒内の液面を押し下げるから、中間筒外の液面、すなわち外筒内の液位が上昇する。この上昇によりオーバーフロー口からシール液が流出し、中間筒内の圧力、すなわちタンク内の圧力が大気圧と均衡した状態となると、シール液の流出が停止して液位がオーバーフロー口の下端に一致した状態となる。
【0014】
他方、タンク内の圧力が下降すると、中間筒内が負圧となり中間筒内のシール液が吸引されて液面が上昇する。このため、外筒内のシール液の液位が下降する。タンク内の圧力が大気と均衡した状態でシール液の液位が一定となる。このとき、外筒の上部の開口から外筒内へシール液を供給して、シール液の液位がオーバーフロー口と一致するようにすることが好ましく、例えば、フロート弁を設けて、外筒内のシール液の液位が下降した場合には、自動的にシール液を供給できるようにする。なお、シール液が蒸発等によって液位が低下した場合にも、シール液が供給される。
【0015】
そして、中間筒と外筒とは中間筒の壁体の下方で連通しているため、中間筒の下端縁の位置が変更されることにより、中間筒内のシール液を押し退けるのに必要とされる圧力の大きさが変更される。すなわち、中間筒の下端縁の位置を変更することにより、タンク内の圧力の変動の最大許容範囲を調整できることになる。
【0016】
また、請求項2の発明に係るタンク排気のシールポット構造は、前記外筒の内壁面の上部にガイドブラケットを設け、前記中間筒の外壁面の上部に支持ブラケットを設け、前記ガイドブラケットと前記支持ブラケットとを互いに摺動可能に連繋させて、前記中間筒を前記外筒に対して鉛直方向に摺動可能としたことを特徴としている。
【0017】
前記中間筒に設けた支持ブラケットと前記外筒に設けたガイドブラケットを摺動可能に連繋させることにより、中間筒を鉛直方向に摺動可能としたものである。例えば、前記ガイドブラケットに鉛直方向を長手方向とする長孔を形成し、支持ブラケットに形成した透孔に挿通した固定ボルトを、該長孔に挿入して、これらガイドブラケットと支持ブラケットを固定する構造とすれば、固定ボルトの長孔内の位置に応じて中間筒の外筒に対する鉛直方向の位置が変更されるから、該中間筒の下端縁の位置を調整できる。
【発明の効果】
【0018】
この発明に係るタンク排気のシールポット構造によれば、外筒と中間筒、内筒の三重構造からなる簡単な構造であり、製作工程が繁雑とならず、製作時間を長くすることがない。しかも、中間筒の鉛直方向の位置を変更することによりタンク内の圧力変動の最大許容範囲を容易に調整することができるから、タンクの内圧の変動範囲が異なることになっても、タンク内の圧力をほぼ一定に維持し、また、タンク内の圧力が不測の大きさに変動した場合にはシールポットを介してタンク内を大気に開放することによってタンクの変形等を防止できる。また、多数の容量等が異なるタンクに対しても、圧力変動の最大許容範囲を調整することにより、同じ寸法・形状のシールポットを装着することができるので、シールポットの製作が簡便となると共に、配管等に等しい規格のものを用いることができて、プラントの設備コストを低減でき、施工も容易となる。
【0019】
また、請求項2の発明に係るタンク排気のシールポット構造によれば、簡単な構造で確実に中間筒を外筒に対して摺動させることができると共に、該中間筒の位置を容易に固定することができる。すなわち、簡便な操作によって確実に圧力変動の最大許容範囲を調整することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係るタンク排気のシールポット構造を具体的に説明する。
【0021】
図1はこの発明に係る構造を備えたシールポット1の一部を切断して示す正面図であり、図2は平面図である。シールポット1は、容器状に形成された外筒2と、この外筒2の底板2aを貫通して上端を外筒2の中間位置よりも上位まで伸張させ、上端部が開口して開放されている内筒3と、この内筒3に被せられて該内筒3と前記外筒2との間に位置する壁体4aを備えた中間筒4とを備えている。
【0022】
前記外筒2は前記底板2aと円筒形の壁体2bとを備えており、壁体2bの中間部の適宜高さの位置には、オーバーフロー管5に連通したオーバーフロー口2cが設けられている。また、外筒2の内壁面の上端部には、図2に示すように、ほぼ等間隔で4箇所にガイドブラケット20が取り付けられている。また、図1に示すように、このガイドブラケット20はほぼ矩形に形成されており、その長手方向を鉛直方向としてあると共に、同方向を長手方向とした長孔からなるガイド孔20aが形成されている。
【0023】
また、前記中間筒4は前記壁体4aと、この壁体4aの上端部を塞いで、前記内筒3の上方に位置する蓋板4bとを備えており、図1に示すように、前記壁体4aが外筒2と内筒3との間に位置するようにしてある。この中間筒4の下端縁は、前記オーバーフロー口2cの下縁よりも下位に位置するようにしてある。そして、中間筒4の外壁面の上端部には、外方を指向して突出させた支持ブラケット40が設けられている。この支持ブラケット40には支持孔40aが形成されており、この支持ブラケット40を前記ガイドブラケット20と重畳させた状態で、該支持孔40aが前記ガイド孔20aに一致するようにしてある。なお、これらガイドブラケット20と支持ブラケット40とが重畳するためには、例えば支持ブラケット40を中間筒4の径方向に突設させた場合には、ガイドブラケット20は外筒2の径方向から周方向に偏倚させて設ける。そして、図1に示すように、ガイドブラケット20と支持ブラケット40とが重畳して、ガイド孔20aと支持孔40aとが一致した状態でこれらガイド孔20aと支持孔40aに図示しない固定ボルトを挿通させて、該固定ボルトに螺合する固定ナットを締め付ければ、これらガイドブラケット20と支持ブラケット40とが固定されるようにしてある。
【0024】
また、前記外筒2の底板2aにはドレン排出部2dが設けられており、このドレン排出部2dは、常時は栓体2eにより閉塞されている。
【0025】
以上により構成されたこの発明に係るタンク排気のシールポット構造の作用を、以下に説明する。
【0026】
図3はこのシールポット1によりタンク内を封止する場合の一例を示す配管系統図であり、図示しないタンクの排気口に接続された排気管10が、シールポット1の内筒3に接続されている。なお、排気管10は途中で分岐して一方が前記内筒3に接続され、他方は開放弁10aを介して大気に開放させてある。また、前記オーバーフロー管5は排出管11に接続されている。そして、シール液としてのシール水を流通させるシール水管12の端部が、シール水弁12aを介して前記外筒2の上部の開口に臨ませて、外筒2にシール水を供給するようにしてある。なお、シール水弁12aを、外筒2の水面に浮かせたフロートの上下動に応じて開閉するフロート弁としてあれば、水位が低下した場合にシール水弁12aが開放してシール水が供給されるので好ましい。
【0027】
前記シール水管12からシール水を外筒2内に供給すると、供給されたシール水の水位は、図1において符号Lで示すように、前記オーバーフロー口2cの下縁となり、タンクの内圧が大気圧と均衡した状態となっている。この状態では、シール水は中間筒4の内側にも流入している。
【0028】
タンク内の圧力が上昇すると前記排気管10を介してタンク内と連通している中間筒4の内部の圧力も上昇する。これにより、中間筒4内のシール水に圧力が作用して水面が押し下げられることになる。このため、外筒2内のシール水の水位Lが上昇し、前記オーバーフロー口2cの下端に到達した後には、上昇した分のシール水が前記オーバーフロー口2cから排出され、前記排出管11から排水される。このときの、タンク内の圧力の上昇は、中間筒4内の水面が中間筒4の下端縁よりも上位にあるまで許容されることになる。
【0029】
他方、タンク内の圧力が減少する場合には、中間筒4の内部の圧力が減少して中間筒4内のシール水が吸引されて、水面が上昇する。このため、外筒2内の水位Lが低下することになる。このとき、シール水の供給がない場合には、この水位が中間筒4の下端縁よりも上位にあるまで、タンク内の圧力の減少が許容される。すなわち、オーバーフロー口2cにより規制される水位と中間筒4の下端縁4cとの高さの差が、タンク内の圧力の変動が許容される最大範囲となる。
【0030】
ところで、前記図示しない固定ボルトと固定ナットとを緩めると、前記ガイド孔20a内で固定ボルトを昇降させることができる。このため、支持ブラケット40をガイドブラケット20に対して摺動させることにより、該支持ブラケット40を昇降させることができ、この支持ブラケット40が設けられている中間筒4を外筒2に対して昇降させることができることになる。これにより、中間筒4の下端縁4cの高さ位置を変更して、前記オーバーフロー口2cの下縁との高さの差を調整することができる。したがって、タンク内の圧力の変動が許容される最大範囲を調整することができることになる。適宜な範囲となるように中間筒4の下端縁4cの位置を調整したならば、図示しない前記固定ボルトと固定ナットとを締め付ければ、ガイドブラケット20と支持ブラケット40とが固定された状態となって、外筒2に対する中間筒4の位置が定められる。
【0031】
なお、本実施形態では、タンク内の圧力を一定に維持する場合のシールポットの調整について説明したが、タンク内の圧力が許容範囲外へ変動した場合には、前述したようにシール水が中間筒4の下端縁4cよりも低位となるため、シール水による封止機能が失われて、タンク内の気体が大気に排出される。このため、タンクの耐圧以上に内部の圧力が上昇した場合には、タンクの変形等を防止することができることになる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
この発明に係るタンク排気のシールポット構造によれば、タンク内の圧力変動の最大許容範囲を調整できるから、タンクの内容量等が異なる場合であっても等しい寸法のシールポットを対応させることができ、設備コストの低減に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】この発明に係る構造を備えたシールポットの正面図であり、一部を切断して示してある。
【図2】図1に示すシールポットの平面図である。
【図3】この発明に係るシールポットを装着する際の一例を示す配管系統図である。
【符号の説明】
【0034】
1 シールポット
2 外筒
2a 底板
2b 壁体
2c オーバーフロー口
2d ドレン排出部
2e 栓体
20 ガイドブラケット
20a ガイド孔
3 内筒
4 中間筒
4a 壁体
4b 蓋板
4c 下端縁
40 支持ブラケット
40a 支持孔
5 オーバーフロー管
10 排気管
11 排水管
12 シール水管
12a シール水弁
L 水位

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を貯留させるタンクに装着されて、充填したシール液によって該タンク内の気体をタンク外の大気と遮断すると共に、シール液の液位の変動によってタンク内の圧力をほぼ一定に維持するタンク排気のシールポット構造において、
上部が大気に開放され、前記シール液を充填する容器状で、一部にオーバーフロー口を設けた外筒と、
前記外筒の底板を貫通して該外筒の上部近傍で上端部が開放された、前記タンク内と連通している内筒と、
前記内筒の上方に位置する蓋板を有し、下端縁が前記オーバーフロー口よりも下位に位置させた壁体を有する中間筒とからなり、
前記中間筒を前記外筒に対して鉛直方向に摺動可能として、該中間筒の下端縁と前記オーバーフロー口との高さの差を可変としたことを特徴とするタンク排気のシールポット構造。
【請求項2】
前記外筒の内壁面の上部にガイドブラケットを設け、
前記中間筒の外壁面の上部に支持ブラケットを設け、
前記ガイドブラケットと前記支持ブラケットとを互いに摺動可能に連繋させて、前記中間筒を前記外筒に対して鉛直方向に摺動可能としたことを特徴とする請求項1に記載のタンク排気のシールポット構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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