説明

タンパク質の単離方法

本発明は、免疫グロブリンもしくはその混合物を含んでなるタンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分から免疫原性タンパク質を単離および/または同定する方法を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
免疫応答を誘発可能な免疫原性タンパク質またはその断片を同定する方法であって、被験体またはその細胞、組織もしくは器官から免疫グロブリンもしくはその混合物を含んでなるタンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を得ることと、抗原抗体相互作用によって免疫グロブリンと結合しているタンパク質またはその断片を同定することとを含んでなり、それによって免疫応答を誘発可能な免疫原性タンパク質またはその断片を同定する、方法。
【請求項2】
被験体からタンパク質複合体またはその混合物または免疫グロブリン含有画分を含んでなるサンプルを得ることをさらに含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
サンプルから1以上の免疫グロブリン含有画分を得ることをさらに含んでなる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
全血、血漿、血清、痰、唾液、胸腔内液、心嚢液、腹水、リンパ液、リンパ節、脾臓、卵黄、全血の画分、血漿の画分、血清の画分、痰の画分、唾液の画分、胸腔内液の画分、心嚢液の画分、腹水の画分、リンパ液の画分、リンパ節の画分、脾臓の画分および卵黄の画分からなる群からサンプルを選択する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
サンプルが末梢血単核球(PBMC)、リンパ球、B−リンパ球、Tリンパ球、ヘルパーT細胞、細胞傷害性T細胞、マクロファージ、樹状細胞、多形核細胞および肥満細胞からなる群から選択される細胞を含んでなる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
サンプルが血清または血清の免疫グロブリン含有画分を含んでなる、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分が、IgM、IgG、IgA、IgE、IgDおよびIgYまたはその混合物からなる群から選択される1種以上の免疫グロブリンを含んでなる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分がIgGを含んでなる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
タンパク質複合体またはその免疫グロブリン含有画分がIgAを含んでなる、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を、サンプルを被験体から分離または精製することを含んでなり、それによって前記タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分が得られるプロセスによって得る、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記の、サンプルを被験体から分離または精製することが、サンプルを免疫グロブリンと結合可能な1種以上の化合物と、結合が生じるのに十分な条件下で一定時間接触させ、その化合物を単離することを含んでなる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
1種以上の化合物を固体支持体、マトリックスまたは樹脂上に事前に固定化する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
固体支持体、マトリックスまたは樹脂が、セルロースビーズ、アガロース、ナイロン、磁性粒子、常磁性粒子、ポリマー樹脂およびその混合物からなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
1種以上の固定化された化合物を洗浄することをさらに含んでなり、それによって非特異的に結合しているか、結合していないタンパク質を除去する、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
化合物がタンパク質Aまたはそのミメティック、タンパク質Gまたはそのミメティック、タンパク質Lまたはそのミメティック、抗免疫グロブリン抗体、マルトース結合タンパク質(MBP)、チオフィリック樹脂およびその混合物からなる群から選択される、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
化合物がタンパク質Aまたはタンパク質Gまたはその混合物である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
被験体が感染症を患っているか、以前に感染症を患ったことがある、請求項1または2に記載の方法。
【請求項18】
感染症が急性感染症である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
感染症が慢性感染症である、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
感染症が、ウイルス感染症、細菌感染症、酵母感染症、真菌感染症および寄生生物感染症からなる群から選択される、請求項17から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
感染症が細菌感染症である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
細菌感染症がシュードモナス属感染症である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
細菌感染症がマイコバクテリウム属感染症である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
感染症が肺感染症である、請求項17から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
肺感染症が緑膿菌または結核菌の存在によって引き起こされるか、それと関連している、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
被験体が自己免疫状態に苦しんでいる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項27】
自己免疫状態が炎症性状態と関連している、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
被験体を、免疫原性タンパク質もしくはその断片を含んでなる1種以上の細胞またはその抽出物で免疫することをさらに含んでなり、それによって免疫原性タンパク質またはその断片に対する免疫応答を誘発する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項29】
1種以上の細胞またはその抽出物が、免疫原性タンパク質またはその断片を発現する感染性病原体に由来する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
1種以上の細胞が、ウイルス細胞、細菌細胞、酵母細胞、真菌細胞もしくは寄生生物の細胞からなる群から選択されるか、または細胞抽出物がウイルスの抽出物、細菌の抽出物、酵母の抽出物、真菌の抽出物および寄生生物の抽出物からなる群から選択される、請求項28または29に記載の方法。
【請求項31】
1種以上の細胞が細菌細胞であるか、または細胞抽出物が細菌抽出物である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
細菌細胞がシュードモナス種またはマイコバクテリウム種である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
細菌細胞が緑膿菌または結核菌である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
被験体が非ヒト動物である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項35】
非ヒト動物がマウス、ラット、ウサギ、ニワトリ、イヌ、ヒツジ(sheep)、ヒツジ(ovine)、ウマおよびヤギからなる群から選択される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
被験体がヒトである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項37】
免疫グロブリンを1種以上の化合物と結合させることをさらに含んでなる、請求項11から36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
結合させることが、架橋剤を、結合している免疫グロブリンを有する1種以上の化合物と、化合物と免疫グロブリン間に共有結合が生じるのに十分な条件下で一定時間接触させることを含んでなるプロセスを実施することを含んでなる、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
架橋剤が、イミドエステル架橋剤、N−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤、マレイミド架橋剤、ハロアセチル架橋剤、ピリジルジスルフィド架橋剤、ヒドラジド架橋剤、およびカルボジイミド架橋剤からなる群から選択される、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
架橋剤がN−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤である、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
N−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤が、ジスクシンイミジルグルタレート、スベリン酸ジスクシンイミジル、スベリン酸ビス(スルホスクシンイミジル)、ジチオビス(プロピオン酸スクシンイミジル)、3,3’−ジチオビス(プロピオン酸スクシンイミジル)、エチレングリコビス(コハク酸スクシンイミジル)、エチレングリコビス(コハク酸スルホスクシンイミジル)、ジスクシンイミジルタルタレート、ジスルホスクシンイミジルタルタレート、ビス[2−(スクシンイミジルオキシ−カルボニルオキシ)エチル]スルホン、ビス[2−(スルホスクシンイミジルオキシ−カルボニルオキシ)エチル]スルホン、スクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート、スルホスクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスルホスクシンイミドエステル、スクシンイミジル4−(p−マレイミドフェニル)−ブチレート、スルホスクシンイミジル4−(p−マレイミドフェニル)−ブチレート、ビスマレイミドヘキサン、N−(g−マレイミドブチリルオキシ)スクシンイミドエステルおよびN−(g−マレイミドブチリルオキシ)スルホスクシンイミドエステルからなる群から選択される、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
N−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤がスベリン酸ジスクシンイミジルである、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
被験体において疾病または疾患を引き起こす病原体の免疫原性タンパク質または免疫原性タンパク質断片を同定する方法であって、
(i)該疾病または疾患を患っているか、以前に該疾病または疾患を患ったことのある被験体またはその細胞、組織もしくは器官から、免疫グロブリンもしくはその混合物を含んでなるタンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を得ることと、
(ii)タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分中の免疫グロブリンを、該疾病もしくは疾患を引き起こす病原体またはその誘導体を含んでなるサンプルと接触させることと、
(iii)抗原抗体相互作用によって前記免疫グロブリンと結合しているタンパク質またはその断片を同定することとを含んでなり、
同定されるタンパク質が、被験体において疾病または疾患を引き起こす病原体の免疫原性タンパク質または免疫原性タンパク質断片である、方法。
【請求項44】
被験体から、タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を含んでなるサンプルを得ることをさらに含んでなる、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
サンプルから免疫グロブリン含有画分を得ることをさらに含んでなる、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
全血、血漿、血清、痰、唾液、胸腔内液、心嚢液、腹水、リンパ液、リンパ節、脾臓、卵黄、全血の画分、血漿の画分、血清の画分、痰の画分、唾液の画分、胸腔内液の画分、心嚢液の画分、腹水の画分、リンパ液の画分、リンパ節の画分、脾臓の画分および卵黄の画分からなる群からサンプルを選択する、請求項43から45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
サンプルが末梢血単核球(PBMC)、リンパ球、B−リンパ球、Tリンパ球、ヘルパーT細胞、細胞傷害性T細胞、マクロファージ、樹状細胞、多形核細胞および肥満細胞からなる群から選択される細胞を含んでなる、請求項43から45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
サンプルが血清または血清の免疫グロブリン含有画分を含んでなる、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分が、IgM、IgG、IgA、IgE、IgDおよびIgYまたはその混合物からなる群から選択される1種以上の免疫グロブリンを含んでなる、請求項43から45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分がIgGを含んでなる、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分がIgAを含んでなる、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を、サンプルを被験体から分離または精製することを含んでなり、それによって前記タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分が得られるプロセスによって得る、請求項43から45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記の、サンプルを被験体から分離または精製することが、サンプルを免疫グロブリンと結合可能な1種以上の化合物と、結合が生じるのに十分な条件下で一定時間接触させ、その化合物を単離することを含んでなる、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
1種以上の化合物を固体支持体、マトリックスまたは樹脂上に事前に固定化する、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
固体支持体、マトリックスまたは樹脂が、セルロースビーズ、アガロース、ナイロン、ポリマー樹脂およびその混合物からなる群から選択される、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
1種以上の固定化された化合物を洗浄することを含んでなり、それによって非特異的に結合しているか、結合していないタンパク質を除去する、請求項54または55に記載の方法。
【請求項57】
化合物が、タンパク質Aまたはそのミメティック、タンパク質Gまたはそのミメティック、タンパク質Lまたはそのミメティック、抗免疫グロブリン抗体、マルトース結合タンパク質(MBP)、チオフィリック樹脂およびその混合物からなる群から選択される、請求項53から56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
化合物がタンパク質A、タンパク質Gまたはその混合物である、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
免疫グロブリンを1種以上の化合物と結合させることをさらに含んでなる、請求項53から58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
結合させることが、架橋剤を、結合している免疫グロブリンを有する1種以上の化合物と、化合物と免疫グロブリン間に共有結合が生じるのに十分な条件下で一定時間接触させることを含んでなるプロセスを実施することを含んでなる、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
架橋剤が、イミドエステル架橋剤、N−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤、マレイミド架橋剤、ハロアセチル架橋剤、ヒドラジド架橋剤、およびカルボジイミド架橋剤からなる群から選択される、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
架橋剤がN−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
N−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤が、ジスクシンイミジルグルタレート、スベリン酸ジスクシンイミジル、スベリン酸ビス(スルホスクシンイミジル)、ジチオビス(プロピオン酸スクシンイミジル)、3,3’−ジチオビス(プロピオン酸スクシンイミジル)、エチレングリコビス(コハク酸スクシンイミジル)、エチレングリコビス(コハク酸スルホスクシンイミジル)、ジスクシンイミジルタルタレート、ジスルホスクシンイミジルタルタレート、ビス[2−(スクシンイミジルオキシ−カルボニルオキシ)エチル]スルホン、ビス[2−(スルホスクシンイミジルオキシ−カルボニルオキシ)エチル]スルホン、スクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート、スルホスクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスルホスクシンイミドエステル、スクシンイミジル4−(p−マレイミドフェニル)−ブチレート、スルホスクシンイミジル4−(p−マレイミドフェニル)−ブチレート、ビスマレイミドヘキサン、N−(g−マレイミドブチリルオキシ)スクシンイミドエステルおよびN−(g−マレイミドブチリルオキシ)スルホスクシンイミドエステルからなる群から選択される、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
N−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤がスベリン酸ジスクシンイミジルである、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
サンプルが、疾病または疾患を引き起こす病原体のタンパク質または細胞抽出物を含んでなる、請求項43に記載の方法。
【請求項66】
疾病または疾患を引き起こす病原体が感染性病原体である、請求項43に記載の方法。
【請求項67】
感染性病原体が、ウイルス、細菌、酵母、真菌および寄生生物からなる群から選択される、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
感染性病原体が細菌である、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
細菌が緑膿菌または結核菌である、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
細菌が臨床分離株である、請求項68または69に記載の方法。
【請求項71】
癌細胞の免疫原性タンパク質または免疫原性タンパク質断片を同定する方法であって、
(i)癌を患っているか、以前に癌を患ったことがある被験体から、免疫グロブリンもしくはその混合物を含んでなるタンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を得ることと、
(ii)タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分中の免疫グロブリンを、腫瘍細胞またはそのタンパク質抽出物または細胞抽出物を含んでなるサンプルと接触させることと、
(iii)抗原抗体相互作用によって、前記免疫グロブリンと結合しているタンパク質またはその断片を同定することとを含んでなり、
同定されるタンパク質が癌細胞の免疫原性タンパク質または免疫原性タンパク質断片である、方法。
【請求項72】
癌細胞が、膀胱癌細胞、乳癌細胞、結腸直腸癌細胞、子宮内膜癌細胞、頭頚部癌細胞、白血病細胞、肺癌細胞、リンパ腫細胞、メラノーマ細胞、非小細胞肺癌細胞、卵巣癌細胞、前立腺癌細胞、急性リンパ性白血病細胞、成人急性骨髄性白血病細胞、成人非ホジキンスリンパ腫細胞、脳腫瘍細胞、子宮頸癌細胞、小児肉腫細胞、慢性リンパ性白血病細胞、慢性骨髄性白血病細胞、食道癌細胞、ヘアリー細胞白血病細胞、腎臓癌細胞、肝臓癌細胞、多発性骨髄腫細胞、神経芽細胞腫細胞、口腔癌細胞、膵臓癌細胞、中枢神経系原発リンパ腫細胞、皮膚癌細胞および小細胞肺癌細胞からなる群から選択される、請求項70に記載の方法。
【請求項73】
癌細胞が卵巣癌細胞または乳癌細胞である、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
被験体からタンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を含んでなるサンプルを得ることをさらに含んでなる、請求項71に記載の方法。
【請求項75】
サンプルからタンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を得ることをさらに含んでなる、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
全血、血漿、血清、痰、唾液、胸腔内液、心嚢液、腹水、リンパ液、リンパ節、脾臓、卵黄、全血の画分、血漿の画分、血清の画分、痰の画分、唾液の画分、胸腔内液の画分、心嚢液の画分、腹水の画分、リンパ液の画分、リンパ節の画分、脾臓の画分および卵黄の画分からなる群からサンプルを選択する、請求項71から75のいずれか一項に記載の方法。
【請求項77】
サンプルが末梢血単核球(PBMC)、リンパ球、B−リンパ球、Tリンパ球、ヘルパーT細胞、細胞傷害性T細胞、マクロファージ、樹状細胞、多形核細胞および肥満細胞からなる群から選択される細胞を含んでなる、請求項71から75のいずれか一項に記載の方法。
【請求項78】
サンプルが血清または血清の免疫グロブリン含有画分を含んでなる、請求項76に記載の方法。
【請求項79】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分が、IgM、IgG、IgA、IgE、IgDおよびIgYまたはその混合物からなる群から選択される1種以上の免疫グロブリンを含んでなる、請求項71から75のいずれか一項に記載の方法。
【請求項80】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分がIgGを含んでなる、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分がIgAを含んでなる、請求項79に記載の方法。
【請求項82】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を、サンプルを被験体から分離または精製することを含んでなり、それによって前記タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分が得られるプロセスによって得る、請求項71から75のいずれか一項に記載の方法。
【請求項83】
前記の、サンプルを被験体から分離または精製することが、サンプルを免疫グロブリンと結合可能な1種以上の化合物と、結合が生じるのに十分な条件下で一定時間接触させ、その化合物を単離することを含んでなる、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
1種以上の化合物を、固体支持体、マトリックスまたは樹脂上に事前に固定化する、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
固体支持体、マトリックスまたは樹脂が、セルロースビーズ、アガロース、ナイロン、ポリマー樹脂およびその混合物からなる群から選択される、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
1種以上の固定化された化合物を洗浄することを含んでなり、それによって非特異的に結合しているか、結合していないタンパク質を除去する、請求項84または85に記載の方法。
【請求項87】
化合物がタンパク質Aまたはそのミメティック、タンパク質Gまたはそのミメティック、タンパク質Lまたはそのミメティック、抗免疫グロブリン抗体、マルトース結合タンパク質(MBP)、チオフィリック樹脂およびその混合物からなる群から選択される、請求項83から86のいずれか一項に記載の方法。
【請求項88】
化合物がタンパク質Aまたはタンパク質Gまたはその混合物である、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
免疫グロブリンを1種以上の化合物と結合させることをさらに含んでなる、請求項83から88のいずれか一項に記載の方法。
【請求項90】
結合させることが、架橋剤を、結合している免疫グロブリンを有する1種以上の化合物と、化合物と免疫グロブリン間に共有結合が生じるのに十分な条件下で一定時間接触させることを含んでなるプロセスを実施することを含んでなる、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
架橋剤がイミドエステル架橋剤、N−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤、マレイミド架橋剤、ハロアセチル架橋剤、ヒドラジド架橋剤、およびカルボジイミド架橋剤からなる群から選択される、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
架橋剤がN−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤である、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
N−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤が、ジスクシンイミジルグルタレート、スベリン酸ジスクシンイミジル、スベリン酸ビス(スルホスクシンイミジル)、ジチオビス(プロピオン酸スクシンイミジル)、3,3’−ジチオビス(プロピオン酸スクシンイミジル)、エチレングリコビス(コハク酸スクシンイミジル)、エチレングリコビス(コハク酸スルホスクシンイミジル)、ジスクシンイミジルタルタレート、ジスルホスクシンイミジルタルタレート、ビス[2−(スクシンイミジルオキシ−カルボニルオキシ)エチル]スルホン、ビス[2−(スルホスクシンイミジルオキシ−カルボニルオキシ)エチル]スルホン、スクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート、スルホスクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスルホスクシンイミドエステル、スクシンイミジル4−(p−マレイミドフェニル)−ブチレート、スルホスクシンイミジル4−(p−マレイミドフェニル)−ブチレート、ビスマレイミドヘキサン、N−(g−マレイミドブチリルオキシ)スクシンイミドエステルおよびN−(g−マレイミドブチリルオキシ)スルホスクシンイミドエステルからなる群から選択される、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
N−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤がスベリン酸ジスクシンイミジルである、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
被験体における自己免疫状態において免疫応答を誘発可能な免疫原性タンパク質またはその断片を同定する方法であって、
(i)自己免疫状態に苦しんでいる被験体またはその細胞、組織もしくは器官から、免疫グロブリンもしくはその混合物を含んでなるタンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を得ることと 、
(ii)タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分中の免疫グロブリンを、自己免疫状態に苦しんでいる被験体由来のタンパク質を含んでなるサンプルと接触させることと、
(iii)抗原抗体相互作用によって前記免疫グロブリンと結合しているタンパク質またはその断片を同定することとを含んでなり、
同定されるタンパク質が、被験体における自己免疫状態において免疫応答を誘発可能な免疫原性タンパク質またはその断片である、方法。
【請求項96】
被験体からタンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を含んでなるサンプルを得ることをさらに含んでなる、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
サンプルから免疫グロブリン含有画分を得ることをさらに含んでなる、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
全血、血漿、血清、痰、唾液、胸腔内液、心嚢液、腹水、リンパ液、リンパ節、脾臓、卵黄、全血の画分、血漿の画分、血清の画分、痰の画分、唾液の画分、胸腔内液の画分、心嚢液の画分、腹水の画分、リンパ液の画分、リンパ節の画分、脾臓の画分および卵黄の画分からなる群からサンプルを選択する、請求項96または97に記載の方法。
【請求項99】
サンプルが末梢血単核球(PBMC)、リンパ球、B−リンパ球、Tリンパ球、ヘルパーT細胞、細胞傷害性T細胞、マクロファージ、樹状細胞、多形核細胞および肥満細胞からなる群から選択される細胞を含んでなる、請求項95から98のいずれか一項に記載の方法。
【請求項100】
サンプルが血清または血清の免疫グロブリン含有画分を含んでなる、請求項98に記載の方法。
【請求項101】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分が、IgM、IgG、IgA、IgE、IgDおよびIgYまたはその混合物からなる群から選択される1種以上の免疫グロブリンを含んでなる、請求項95から97のいずれか一項に記載の方法。
【請求項102】
タンパク質複合体またはその免疫グロブリン含有画分がIgGを含んでなる、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
タンパク質複合体またはその免疫グロブリン含有画分がIgAを含んでなる、請求項101に記載の方法。
【請求項104】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を、サンプルを被験体から分離または精製することを含んでなり、それによって前記タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分が得られるプロセスによって得る、請求項95から97のいずれか一項に記載の方法。
【請求項105】
前記の、サンプルを被験体から分離または精製することが、サンプルを免疫グロブリンと結合可能な1種以上の化合物と、結合が生じるのに十分な条件下で一定時間接触させ、その化合物を単離することを含んでなる、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
1種以上の化合物を、固体支持体、マトリックスまたは樹脂上に事前に固定化する、請求項105に記載の方法。
【請求項107】
固体支持体、マトリックスまたは樹脂が、セルロースビーズ、アガロース、ナイロン、磁性粒子、常磁性粒子、ポリマー樹脂およびその混合物からなる群から選択される、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
1種以上の固定化された化合物を洗浄することを含んでなり、それによって非特異的に結合しているか、結合していないタンパク質を除去する、請求項106または107に記載の方法。
【請求項109】
化合物がタンパク質Aまたはそのミメティック、タンパク質Gまたはそのミメティック、タンパク質Lまたはそのミメティック、抗免疫グロブリン抗体、マルトース結合タンパク質(MBP)、チオフィリック樹脂およびその混合物からなる群から選択される、請求項106から108のいずれか一項に記載の方法。
【請求項110】
化合物がタンパク質Aまたはタンパク質Gまたはその混合物である、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
免疫グロブリンを1種以上の化合物と結合させることをさらに含んでなる、請求項105から110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項112】
結合させることが、架橋剤を、結合している免疫グロブリンを有する1種以上の化合物と、化合物と免疫グロブリン間に共有結合が生じるのに十分な条件下で一定時間接触させることを含んでなるプロセスを実施することを含んでなる、請求項90に記載の方法。
【請求項113】
架橋剤が、イミドエステル架橋剤、N−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤、マレイミド架橋剤、ハロアセチル架橋剤、ヒドラジド架橋剤、およびカルボジイミド架橋剤からなる群から選択される、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
架橋剤がN−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤である、請求項113に記載の方法。
【請求項115】
N−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤が、ジスクシンイミジルグルタレート、スベリン酸ジスクシンイミジル、スベリン酸ビス(スルホスクシンイミジル)、ジチオビス(プロピオン酸スクシンイミジル)、3,3’−ジチオビス(プロピオン酸スクシンイミジル)、エチレングリコビス(コハク酸スクシンイミジル)、エチレングリコビス(コハク酸スルホスクシンイミジル)、ジスクシンイミジルタルタレート、ジスルホスクシンイミジルタルタレート、ビス[2−(スクシンイミジルオキシ−カルボニルオキシ)エチル]スルホン、ビス[2−(スルホスクシンイミジルオキシ−カルボニルオキシ)エチル]スルホン、スクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート、スルホスクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスルホスクシンイミドエステル、スクシンイミジル4−(p−マレイミドフェニル)−ブチレート、スルホスクシンイミジル4−(p−マレイミドフェニル)−ブチレート、ビスマレイミドヘキサン、N−(g−マレイミドブチリルオキシ)スクシンイミドエステルおよびN−(g−マレイミドブチリルオキシ)スルホスクシンイミドエステルからなる群から選択される、請求項114に記載の方法。
【請求項116】
N−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤がスベリン酸ジスクシンイミジルである、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
被験体がヒトであり、かつ、自己免疫状態に苦しんでいる、請求項95または96に記載の方法。
【請求項118】
自己免疫状態が自己免疫疾患である、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
自己免疫疾患が、関節リウマチ、多発性硬化症、I型糖尿病、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデス、乾癬、強皮症、自己免疫甲状腺疾患、中枢神経系脈管炎、および自己免疫筋炎からなる群から選択される、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
被験体が嚢胞性繊維症を患っている、請求項117に記載の方法。
【請求項121】
被験体が以前に急性肺疾患増悪を起こしたことがある、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
被験体が急性肺疾患増悪を起こしている、請求項120に記載の方法。
【請求項123】
被験体が感染症をさらに患っている、請求項120から122のいずれか一項に記載の方法。
【請求項124】
感染症が細菌によって引き起こされる、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
細菌が、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、インフルエンザ菌、アスペルギルス・フミガーツス、セパシア菌複合体、ステノトロホモナス・マルトフィラ、アルカリゲネス(アクロモバクター)キシロソキシダンス、B.グラディオリおよびラルストニア・ピックティーまたはその混合物からなる群から選択される、請求項104に記載の方法。
【請求項126】
細菌が緑膿菌感染症を含んでなる、請求項125に記載の方法。
【請求項127】
サンプルが、免疫グロブリンもしくはその混合物を含んでなるタンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分の由来する被験体に由来する、請求項95または96に記載の方法。
【請求項128】
被験体において免疫応答を誘発可能な免疫原性タンパク質またはその断片を同定する方法であって、
(i)免疫原性タンパク質もしくはその断片を含んでなる細胞または細胞抽出物またはその混合物を含んでなるサンプルを事前に投与された被験体に由来するサンプルまたはその被験体によって産生されたサンプルから、免疫グロブリンもしくはその混合物を含んでなるタンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を得ることと、
(ii)タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を、細胞またはその細胞抽出物またはその混合物を含んでなるサンプルと接触させることと、
(iii)抗原抗体相互作用によってタンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分中の免疫グロブリンと結合しているタンパク質またはその断片を同定することとを含んでなり、
それによって被験体において免疫応答を誘発可能な免疫原性タンパク質またはその断片を同定する、方法。
【請求項129】
細胞または細胞抽出物を含んでなるサンプルを被験体に投与することをさらに含んでなる、請求項128に記載の方法。
【請求項130】
細胞または細胞抽出物が、疾病または疾患を引き起こす病原体に由来する、請求項129に記載の方法。
【請求項131】
疾病または疾患を引き起こす病原体が感染性病原体である、請求項130に記載の方法。
【請求項132】
感染性病原体が、ウイルス、細菌、酵母、真菌および寄生生物からなる群から選択される、請求項131に記載の方法。
【請求項133】
感染性病原体が細菌である、請求項132に記載の方法。
【請求項134】
細菌が結核菌である、請求項133に記載の方法。
【請求項135】
被験体に由来するか、被験体によって産生されたサンプルを得ることをさらに含んでなる、請求項128または129に記載の方法。
【請求項136】
被験体が非ヒト動物である、請求項135に記載の方法。
【請求項137】
非ヒト動物が、マウス、ラット、ウサギ、ニワトリ、イヌ、ヒツジ(sheep)、ヒツジ(ovine)、ウマ、ロバおよびヤギからなる群から選択される、請求項136に記載の方法。
【請求項138】
被験体が鳥類であり、かつ、被験体によって産生される生体サンプルが卵またはその抽出物またはその誘導体である、請求項135から137のいずれか一項に記載の方法。
【請求項139】
被験体がニワトリである、請求項138に記載の方法。
【請求項140】
サンプルから免疫グロブリン含有画分を得ることをさらに含んでなる、請求項128に記載の方法。
【請求項141】
全血、血漿、血清、痰、唾液、胸腔内液、心嚢液、腹水、リンパ液、リンパ節、脾臓、卵黄、全血の画分、血漿の画分、血清の画分、痰の画分、唾液の画分、胸腔内液の画分、心嚢液の画分、腹水の画分、リンパ液の画分、リンパ節の画分、脾臓の画分および卵黄の画分からなる群からサンプルを選択する、請求項140に記載の方法。
【請求項142】
サンプルが末梢血単核球(PBMC)、リンパ球、B−リンパ球、Tリンパ球、ヘルパーT細胞、細胞傷害性T細胞、マクロファージ、樹状細胞、多形核細胞および肥満細胞からなる群から選択される細胞を含んでなる、請求項140または141に記載の方法。
【請求項143】
サンプルが血清もしくは血清の免疫グロブリン含有画分または卵黄もしくは卵黄の免疫グロブリン含有画分を含んでなる、請求項141に記載の方法。
【請求項144】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分が、IgM、IgG、IgA、IgE、IgDおよびIgYまたはその混合物からなる群から選択される1種以上の免疫グロブリンを含んでなる、請求項95に記載の方法。
【請求項145】
タンパク質複合体またはその免疫グロブリン含有画分がIgGを含んでなる、請求項144に記載の方法。
【請求項146】
タンパク質複合体またはその免疫グロブリン含有画分がIgAを含んでなる、請求項144に記載の方法。
【請求項147】
タンパク質複合体またはその免疫グロブリン含有画分がIgYを含んでなる、請求項144に記載の方法。
【請求項148】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を、サンプルを被験体から分離または精製することを含んでなり、それによって前記タンパク質複合体またはその免疫グロブリン含有画分が得られるプロセスによって得る、請求項128に記載の方法。
【請求項149】
前記の、分離または精製することが、サンプルを免疫グロブリンと結合可能な1種以上の化合物と、結合が生じるのに十分な条件下で一定時間接触させ、その化合物を単離することを含んでなる、請求項148に記載の方法。
【請求項150】
1種以上の化合物を、固体支持体、マトリックスまたは樹脂上に事前に固定化する、請求項149に記載の方法。
【請求項151】
固体支持体、マトリックスまたは樹脂が、セルロースビーズ、アガロース、ナイロン、磁性粒子、常磁性粒子、ポリマー樹脂からなる群から選択される、請求項131に記載の方法。
【請求項152】
1種以上の固定化された化合物を洗浄することをさらに含んでなり、それによって非特異的に結合しているか、結合していないタンパク質を除去する、請求項150または151に記載の方法。
【請求項153】
1種以上の化合物が、タンパク質Aまたはそのミメティック、タンパク質Gまたはそのミメティック、タンパク質Lまたはそのミメティック、抗免疫グロブリン抗体、マルトース結合タンパク質(MBP)、チオフィリック樹脂およびその混合物からなる群から選択される、請求項149から152のいずれか一項に記載の方法。
【請求項154】
化合物がタンパク質Aまたはタンパク質Gまたはその混合物である、請求項153に記載の方法。
【請求項155】
免疫グロブリンを1種以上の化合物と結合させることをさらに含んでなる、請求項149から154のいずれか一項に記載の方法。
【請求項156】
結合させることが、架橋剤を、結合している免疫グロブリンを有する1種以上の化合物と、化合物と免疫グロブリン間に共有結合が生じるのに十分な条件下で一定時間接触させることを含んでなるプロセスを実施することを含んでなる、請求項155に記載の方法。
【請求項157】
架橋剤が、イミドエステル架橋剤、N−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤、マレイミド架橋剤、ハロアセチル架橋剤、ヒドラジド架橋剤、およびカルボジイミド架橋剤からなる群から選択される、請求項156に記載の方法。
【請求項158】
架橋剤がN−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤である、請求項157に記載の方法。
【請求項159】
N−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤が、ジスクシンイミジルグルタレート、スベリン酸ジスクシンイミジル、スベリン酸ビス(スルホスクシンイミジル)、ジチオビス(プロピオン酸スクシンイミジル)、3,3’−ジチオビス(プロピオン酸スクシンイミジル)、エチレングリコビス(コハク酸スクシンイミジル)、エチレングリコビス(コハク酸スルホスクシンイミジル)、ジスクシンイミジルタルタレート、ジスルホスクシンイミジルタルタレート、ビス[2−(スクシンイミジルオキシ−カルボニルオキシ)エチル]スルホン、ビス[2−(スルホスクシンイミジルオキシ−カルボニルオキシ)エチル]スルホン、スクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート、スルホスクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスルホスクシンイミドエステル、スクシンイミジル4−(p−マレイミドフェニル)−ブチレート、スルホスクシンイミジル4−(p−マレイミドフェニル)−ブチレート、ビスマレイミドヘキサン、N−(g−マレイミドブチリルオキシ)スクシンイミドエステルおよびN−(g−マレイミドブチリルオキシ)スルホスクシンイミドエステルからなる群から選択される、請求項158に記載の方法。
【請求項160】
N−ヒドロキシスクシンイミド架橋剤がスベリン酸ジスクシンイミジルである、請求項159に記載の方法。
【請求項161】
免疫グロブリンもしくはその混合物を含んでなるタンパク質複合体またはその免疫グロブリン含有画分と接触させる、細胞または細胞抽出物またはその混合物を含んでなるサンプルが、細胞または細胞抽出物を含んでなる被験体に由来する、請求項128に記載の方法。
【請求項162】
細胞または細胞抽出物が疾病または疾患を引き起こす病原体に由来し、かつ、細胞または細胞抽出物またはその混合物を含んでなるサンプルが疾病または疾患を患っている被験体に由来する、請求項161に記載の方法。
【請求項163】
疾病または疾患を引き起こす病原体が感染性病原体である、請求項162に記載の方法。
【請求項164】
感染性病原体が、ウイルス、細菌、酵母、真菌および寄生生物からなる群から選択される、請求項163に記載の方法。
【請求項165】
感染性病原体が細菌である、請求項164に記載の方法。
【請求項166】
細菌が結核菌である、請求項165に記載の方法。
【請求項167】
抗原抗体相互作用によって、免疫グロブリンと結合している免疫原性タンパク質またはその断片を、免疫グロブリンから分離することをさらに含んでなる、請求項1から166のいずれか一項に記載の方法。
【請求項168】
タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を、抗原抗体相互作用を乱す化合物と、抗原抗体相互作用を乱すのに十分な条件下で一定時間接触させることを含んでなる方法によって、免疫原性タンパク質またはその断片を免疫グロブリンから分離する、請求項167に記載の方法。
【請求項169】
抗原抗体相互作用を乱す化合物が、免疫グロブリン画分のpHを調節する化合物、塩、イオン性界面活性剤、解離剤およびカオトロピック剤からなる群から選択される、請求項168に記載の方法。
【請求項170】
免疫グロブリン含有画分と抗原抗体相互作用によって結合しているか、結合していたタンパク質を単離することをさらに含んでなる、請求項1から169のいずれか一項に記載の方法。
【請求項171】
タンパク質をゲル電気泳動を用いて単離する、請求項170に記載の方法。
【請求項172】
ゲル電気泳動が二次元ゲル電気泳動である、請求項171に記載の方法。
【請求項173】
免疫グロブリン含有画分と抗原抗体相互作用によって結合しているか、結合していたタンパク質を質量分析を用いて同定する、請求項1、43、95または128のいずれか一項に記載の方法。
【請求項174】
前記質量分析がマトリックス支援レーザー脱離/イオン化−飛行時間型質量分析(MALDI−TOF MS)である、請求項172に記載の方法。
【請求項175】
(a)被験体由来のサンプルを免疫グロブリンと結合可能な1種以上の化合物と、結合が生じるのに十分な条件下で一定時間接触させ、1種以上の化合物を単離することを含んでなる方法によって、免疫原性タンパク質もしくはその断片に対して免疫応答を起こした被験体またはその細胞、組織もしくは器官から、免疫グロブリンもしくはその混合物を含んでなるタンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分を得ることと、
(b)タンパク質複合体または免疫グロブリン含有画分中の免疫グロブリンを1種以上の化合物と結合させることと、
(c)免疫原性タンパク質またはその断片を、結合している免疫グロブリンから分離することと、
(d)免疫原性タンパク質またはその断片を含んでなるサンプルを、結合している免疫グロブリンと接触させることと、
(e)免疫原性タンパク質またはその断片を、結合している免疫グロブリンから分離することと、
(f)(d)および(e)を場合によって1回以上反復することと、
(g)免疫グロブリンから分離したタンパク質またはその断片を同定することとを含んでなり、
それによって免疫原性タンパク質またはその断片を同定する、方法。
【請求項176】
(e)免疫原性タンパク質またはその断片を、結合している免疫グロブリンから分離することを、(d)免疫原性タンパク質またはその断片を含んでなるサンプルを、結合している免疫グロブリンと接触させることの前に実施する、請求項175に記載の方法。
【請求項177】
(d)免疫原性タンパク質またはその断片を含んでなるサンプルを、結合している免疫グロブリンと接触させることを、(e)免疫原性タンパク質またはその断片を、結合している免疫グロブリンから分離することの前に実施する、請求項175に記載の方法。
【請求項178】
(d)免疫原性タンパク質またはその断片を含んでなるサンプルを、結合している免疫グロブリンと接触させることおよび(e)免疫原性タンパク質またはその断片を、結合している免疫グロブリンから分離することを、1種以上の免疫原性タンパク質を同定するのに十分な回数反復する、請求項175から177のいずれか一項に記載の方法。
【請求項179】
被験体が、疾病または疾患を引き起こす病原体に対して免疫応答を起こしている、請求項175に記載の方法。
【請求項180】
結合している免疫グロブリンと接触させる、免疫原性タンパク質またはその断片を含んでなるサンプルが、疾病または疾患を引き起こす病原体またはその誘導体を含んでなる、請求項177に記載の方法。
【請求項181】
疾病または疾患を引き起こす病原体が感染性病原体である、請求項179または180に記載の方法。
【請求項182】
感染性病原体が細菌である、請求項181に記載の方法。
【請求項183】
細菌が結核菌である、請求項182に記載の方法。
【請求項184】
被験体が自己免疫状態に苦しんでいる、請求項175に記載の方法。
【請求項185】
結合している免疫グロブリンと接触させる、免疫原性タンパク質またはその断片を含んでなるサンプルが、自己免疫状態に苦しんでいる被験体由来のタンパク質を含んでなる、請求項184に記載の方法。
【請求項186】
被験体が、免疫原性タンパク質もしくはその断片を含んでなる細胞またはその抽出物またはその混合物を含んでなるサンプルで事前に免疫されている、請求項175に記載の方法。
【請求項187】
結合している免疫グロブリンと接触させる、免疫原性タンパク質またはその断片を含んでなるサンプルが、細胞またはその抽出物を含んでなる、請求項186に記載の方法。
【請求項188】
被験体がニワトリである、請求項186または187に記載の方法。
【請求項189】
被験体が、疾病または疾患と関連のある病原体由来の細胞または細胞抽出物で事前に免疫されている、請求項186から188のいずれか一項に記載の方法。
【請求項190】
疾病または疾患と関連のある病原体が感染性病原体である、請求項189に記載の方法。
【請求項191】
感染性病原体が細菌である、請求項190に記載の方法。
【請求項192】
細菌が結核菌である、請求項191に記載の方法。
【請求項193】
状態のマーカーを同定するプロセスにおける、請求項1から192のいずれか一項に記載の方法の使用。
【請求項194】
状態の診断における、請求項1から192のいずれか一項に記載の方法の使用。
【請求項195】
状態が疾病または疾患である、請求項193または194に記載の使用。
【請求項196】
疾病または疾患が感染性疾病である、請求項195に記載の使用。
【請求項197】
疾病または疾患が癌である、請求項195に記載の使用。
【請求項198】
状態が自己免疫状態である、請求項194または195に記載の使用。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−520688(P2007−520688A)
【公表日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515556(P2006−515556)
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【国際出願番号】PCT/AU2004/000856
【国際公開番号】WO2005/001480
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(503352291)プロテオム システムズ インテレクチュアル プロパティ プロプライエタリー リミテッド (8)