説明

タンパク質アレイ

本発明は、固体支持体に付着されるタンパク質を提供し、かつかかる固体支持体結合タンパク質を調製する方法が提供される。タンパク質は、タンパク質へ組込まれる非天然アミノ酸によって固体支持体に付着されており、非天然アミノ酸は、固体支持体に付着されている第2の反応基と反応しうる反応基を含む。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体支持体に付着したポリペプチドを含んで成るタンパク質アレイであって、前記ポリペプチドが少なくとも1つの非天然アミノ酸を組込み、かつ前記ポリペプチドが、
前記非天然アミノ酸の側鎖を含んで成る第1の反応基と、
固体支持体に付着している第2の反応基と
の間の反応の反応生成物を含んで成る化学結合によって前記固体支持体に付着しているタンパク質アレイ。
【請求項2】
前記第1の反応基が、求電子剤、ケトまたはアルデヒド部分を含んで成り、かつ前記第2の反応基が求核部分であり、あるいは、前記第1の反応基が求核部分であり、かつ前記第2の反応基が求電子剤、ケトまたはアルデヒド部分を含んで成る、請求項1に記載のタンパク質アレイ。
【請求項3】
前記求核部分が、−NR−NH(ヒドラジド)、−NR(C=O)NRNH(セミカルバジド)、−NR(C=S)NRNH(チオセミカルバジド)、−(C=O)NRNH(カルボニルヒドラジド)、−(C=S)NRNH(チオカルボニルヒドラジド)、−(SO)NRNH(スルホニルヒドラジド)、−NRNR(C=O)NRNH(カルバジド)、−NRNR(C=S)NRNH(チオカルバジド)、または−O−NH(ヒドロキシルアミン)より成る群から選択され、ここで各R、R、およびRが独立してH、または1−6個の炭素を有するアルキルである、請求項2に記載のタンパク質アレイ。
【請求項4】
前記求核部分が、ヒドラジド、ヒドロキシルアミン、セミカルバジド、およびカルボニルヒドラジドより成る群から選択される、請求項3に記載のタンパク質アレイ。
【請求項5】
前記反応生成物が、オキシム、アミド、ヒドラゾン、カルボヒドラゾン、チオカルボヒドラゾン、スホニルヒドラゾン、セミカルバゾン、またはチオセミカルバゾンである、請求項2に記載のタンパク質アレイ。
【請求項6】
前記反応生成物が還元ヒドラゾンを含んで成る、請求項5に記載のタンパク質アレイ。
【請求項7】
前記反応生成物が両性剤(dipolarophile)反応の生成物である、請求項1に記載のタンパク質アレイ。
【請求項8】
1つもしくはそれ以上の付着ポリペプチドが、少なくとも50アミノ酸の長さである、請求項1に記載のタンパク質アレイ。
【請求項9】
1つもしくはそれ以上の付着ポリペプチドが、少なくとも100アミノ酸の長さである、請求項8に記載のタンパク質アレイ。
【請求項10】
少なくとも50%の付着ポリペプチドが、少なくとも50アミノ酸の長さである、請求項8に記載のタンパク質アレイ。
【請求項11】
少なくとも50%の付着ポリペプチドが、少なくとも100アミノ酸の長さである、請求項10に記載のタンパク質アレイ。
【請求項12】
少なくとも1つの付着ポリペプチドが全長ポリペプチドである、請求項1に記載のタンパク質アレイ。
【請求項13】
少なくとも1つの付着ポリペプチドが、全長ポリペプチドのフラグメントまたは一部分である、請求項1に記載のタンパク質アレイ。
【請求項14】
前記アレイが複数の異なるポリペプチドを含んで成る、請求項1に記載のタンパク質アレイ。
【請求項15】
前記アレイが少なくとも10種類のポリペプチドを含んで成る、請求項14に記載のタンパク質アレイ。
【請求項16】
前記アレイが少なくとも100種類のポリペプチドを含んで成る、請求項15に記載のタンパク質アレイ。
【請求項17】
前記アレイが少なくとも1000種類のポリペプチドを含んで成る、請求項16に記載のタンパク質アレイ。
【請求項18】
前記タンパク質アレイが論理的アレイである、請求項1に記載のタンパク質アレイ。
【請求項19】
前記タンパク質アレイがマイクロウェルプレートを含んで成る、請求項1に記載のタンパク質アレイ。
【請求項20】
前記ポリペプチドが、固体支持体を含んで成るビードに添加されている、請求項1に記載のタンパク質アレイ。
【請求項21】
少なくとも1つの付着ポリペプチドが翻訳後プロセッシングにかけられる、請求項1に記載のタンパク質アレイ。
【請求項22】
前記翻訳後プロセッシングが、グリコシル化、リン酸化、アセチル化、メチル化、ミリストイル化、プレニル化、またはタンパク質分解プロセッシングを含んで成る、請求項2に記載のタンパク質アレイ。
【請求項23】
前記ポリペプチドが天然ポリペプチドと相同性である、請求項1に記載のタンパク質アレイ。
【請求項24】
少なくとも1つの非天然アミノ酸を含んで成る前記ポリペプチドがインビボで生成される、請求項1に記載のタンパク質アレイ。
【請求項25】
少なくとも1つの非天然アミノ酸を含んで成る前記ポリペプチドが合成的に生成される、請求項1に記載のタンパク質アレイ。
【請求項26】
少なくとも1つの非天然アミノ酸を含んで成る前記ポリペプチドが、選択コドンと、前記選択コドンに相補的なアンチコドンループを含んで成る直交サプレッサーtRNAと、非天然アミノ酸と前記tRNAを選択的にアミノアシル化するアミノアシルtRNA合成酵素とを含んで成るヌクレオチドアレイを含んで成る翻訳システムを用いて生成され、かつ前記非天然アミノ酸が前記選択コドンの部位で前記ポリペプチドへ組込まれている、請求項1に記載のタンパク質アレイ。
【請求項27】
少なくとも1つのポリペプチドを固体支持体に付着させるための方法であって、前記方法が、
第1の反応基を含んで成る少なくとも1つの非天然アミノ酸を前記ポリペプチドへ組込むステップと、
前記固体支持体に付着している第2の反応基と前記第1の反応基を反応させ、それによって共有結合を形成し、かつ前記ポリペプチドを前記固体支持体に付着させるステップと
を含んで成る方法。
【請求項28】
前記第1の反応基が、求電子剤、ケトまたはアルデヒド部分を含んで成り、かつ第2の反応基が求核部分を含んで成り、あるいは、前記第1の反応基が求核部分を含んで成り、かつ前記第2の反応基が求電子剤、ケトまたはアルデヒド部分を含んで成る、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1の反応基、前記第2の反応基、または両方が化学保護部分を含んで成り、かつ前記方法が反応ステップ前に保護反応基を脱保護するステップをさらに含んで成る、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記脱保護ステップが光脱保護を含んで成る、請求項29の記載の方法。
【請求項31】
前記ポリペプチドがインビボ翻訳システムで生成される、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記ポリペプチドが合成的に生成される、請求項27に記載の方法。
【請求項33】
少なくとも1つの付着ポリペプチドが翻訳後プロセッシングにかけられる、請求項27に記載の方法。
【請求項34】
前記翻訳後プロセッシングが、グリコシル化、リン酸化、アセチル化、メチル化、ミリストイル化、プレニル化、またはタンパク質分解プロセッシングを含んで成る、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
少なくとも1つの付着ポリペプチドが全長ポリペプチドである、請求項27に記載の方法。
【請求項36】
少なくとも1つの付着ポリペプチドが全長ポリペプチドのフラグメントまたは一部である、請求項27に記載の方法。
【請求項37】
求核部分が、−NR−NH(ヒドラジド)、−NR(C=O)NRNH(セミカルバジド)、−NR(C=S)NRNH(チオセミカルバジド)、−(C=O)NRNH(カルボニルヒドラジド)、−(C=S)NRNH(チオカルボニルヒドラジド)、−(SO)NRNH(スルホニルヒドラジド)、−NRNR(C=O)NRNH(カルバジド)、−NRNR(C=S)NRNH(チオカルバジド)、または−O−NH(ヒドロキシルアミン)より成る群から選択され、ここで各R、R、およびRが独立してH、または1−6個の炭素を有するアルキルである、請求項27に記載の方法。
【請求項38】
前記求核部分が、ヒドラジド、ヒドロキシルアミン、セミカルバジド、およびカルボニルヒドラジドよりなる群から選択される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記第2の反応基が、前記固体支持体に付着しているリンカーを含んで成る、請求項27に記載の方法。
【請求項40】
前記リンカーが、前記第1の反応基が前記第2の反応基と反応した後の前記固体支持体に付着している、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記第1の反応基が、前記ポリペプチドに付着しているリンカーを含んで成る、請求項27に記載の方法。
【請求項42】
前記タンパク質アレイが論理的アレイである、請求項27に記載の方法。
【請求項43】
前記タンパク質アレイがマイクロウェルプレートを含んで成る、請求項27に記載の方法。
【請求項44】
前記ポリペプチドが、固体支持体を含んで成るビードに添加されている、請求項27に記載の方法。
【請求項45】
複数のポリペプチドを前記固体支持体に付着させるステップをさらに含んで成る、請求項27に記載の方法。
【請求項46】
前記ポリペプチドの各々が、前記固体支持体の個別領域に付着し、タンパク質アレイを形成する、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
1つもしくはそれ以上の付着ポリペプチドが、少なくとも50アミノ酸の長さである、請求項27に記載の方法。
【請求項48】
1つもしくはそれ以上の付着ポリペプチドが、少なくとも100アミノ酸の長さである、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
少なくとも50%の付着ポリペプチドが、少なくとも50アミノ酸の長さである、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
少なくとも50%の付着ポリペプチドが少なくとも100アミノ酸の長さである、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
固体支持体に付着したポリペプチドを含んで成るバイオセンサーであって、前記ポリペプチドが、
前記ポリペプチドへ組込まれている非天然アミノ酸の側鎖を含んで成る第1の反応基と、
前記固体支持体に付着している第2の反応基と
の間の反応の反応生成物を含んで成る化学結合によって前記固体支持体に付着しているバイオセンサー。
【請求項52】
前記ポリペプチドが抗体である、請求項51に記載のバイオセンサー。
【請求項53】
タンパク質アレイを製造する方法であって、前記方法が、
1つもしくはそれ以上の結合または反応性部分を含んで成る固体支持体を提供するステップと、
1つもしくはそれ以上の非天然アミノ酸を含んで成る当該ポリペプチドを提供するステップと、
前記当該ポリペプチドを前記結合または反応性部分に接触させ、それによって前記結合または反応性部分が前記当該ポリペプチドに結合、またはこれと反応するステップと
を含んで成る方法。
【請求項54】
前記非天然アミノ酸が前記反応性部分と反応し、当該タンパク質を前記固体支持体に結合させる、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記非天然アミノ酸が、前記結合部分に結合し、当該タンパク質を前記固体支持体に結合するリンカーに結合し、またはこれを含んで成る、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記リンカーがビオチンを含んで成り、かつ前記結合部分がアビジンを含んで成る、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記固体支持体が、1つもしくはそれ以上の結合または反応性部分のパターンを含んで成り、前記パターンがマスキングおよび光脱保護によって生成される、請求項53に記載の方法。
【請求項58】
固体支持体に付着したポリペプチドを含んで成るタンパク質アレイであって、前記ポリペプチドが少なくとも1つの非天然アミノ酸を組込み、かつ前記ポリペプチドが、
前記非天然アミノ酸の側鎖を含んで成る第1の化学部分と、
固体支持体に付着している第2の化学部分と
の間の非共有相互作用を含んで成る結合によって前記固体支持体に付着しているタンパク質アレイ。
【請求項59】
前記非共有相互作用が、イオン相互作用またはファンデルワールス相互作用である、請求項58に記載のタンパク質アレイ。
【請求項60】
少なくとも1つのポリペプチドを固体支持体に付着させる方法であって、前記方法が、
第1の化学部分を有する側鎖を含んで成る少なくとも1つの非天然アミノ酸を前記ポリペプチドへ組込むステップと、
第2の化学部分を含んで成る固体支持体を提供するステップと、
リンカーを提供するステップであって、前記リンカーが第3および第4の化学部分を含んで成るステップと、
前記ポリペプチド、前記リンカー、および前記固体支持体を、前記ポリペプチド上の前記第1の化学部分が前記リンカー上の前記第3の化学部分に付着し、前記固体支持体上の前記第2の化学部分が前記リンカー上の前記第4の化学部分に付着し、それによって前記ポリペプチドと前記固体支持体との間のブリッジを形成し、前記ポリペプチドを前記固体支持体に付着させる条件下に結合させるステップと
を含んで成る方法。
【請求項61】
前記リンカーが、前記固体支持体との反応前に前記ポリペプチドと反応する、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記リンカーが、前記ポリペプチドとの反応前に前記固体支持体と反応する、請求項60に記載の方法。
【請求項63】
前記ポリペプチド上の前記第1の化学成分と前記リンカー上の前記第3の化学部分との間の付着が、共有付着または非共有付着である、請求項60に記載の方法。
【請求項64】
前記第1の化学部分と前記第3の化学部分との前記付着が非共有であり、かつアビジン−ビオチン結合を含んで成る、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記固体支持体上の前記第2の化学部分と前記リンカー上の前記第4の化学部分との間の付着が、共有付着または非共有付着である、請求項60に記載の方法。
【請求項66】
前記第2の化学部分と前記第4の化学部分との前記付着が非共有であり、かつアビジン−ビオチン結合を含んで成る、請求項65に記載の方法。

【図1−1】
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【図1−2】
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【公表番号】特表2006−511797(P2006−511797A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−562576(P2004−562576)
【出願日】平成15年12月22日(2003.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2003/041346
【国際公開番号】WO2004/058946
【国際公開日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
JAVA
フロッピー
【出願人】(593052785)ザ スクリップス リサーチ インスティテュート (91)
【Fターム(参考)】