説明

チェーンカバー

【課題】チェーンをカバーするチェーンカバーからオイルが洩れ出ることを防止して自動車の搭乗者への付着を防止する。
【解決手段】チェーンカバー10は、ウェブ部2の両側で一対のフランジ部3が対向するように連設された略コ字形状となっており、チェーンの連結ピンが挿入されることにより上下方向に走行するチェーンの走行方向に沿って順次連結されてチェーンを外側からカバーする。一対のフランジ部3の対向部分に前記連結ピンが挿入されるピン用凹部4が外側への非貫通状態で形成されており、チェーンの走行方向に沿って隣接したチェーンカバー10の内、上流側のチェーンカバー10におけるウェブ部2の端部及び一対のフランジ部3の端部がこれと対向した下流側のチェーンカバー10における端部に対し、内側に向かって相対的に高く突出するように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チェーンカバーに関し、特に、駐車装置に用いられて自動車を搭載するパレットを昇降させるチェーンに装着されるチェーンカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に駐車装置に用いられるチェーンでは、チェーンに付着したオイルが自動車の搭乗者に付着することを防止したり、安全性を確保するため、チェーンカバーが装着されている。このチェーンカバーは特許文献1〜4に記載されるように、ウェブ部の両側に一対のフランジ部が対向するように立設状に連設されたコ字形状に形成されており、一対のフランジ部に対してチェーンの連結ピンを挿入したり、嵌合することによりチェーンの外側に装着されてチェーンをカバーし、このカバー状態でチェーンと共に走行するようになっている。
【特許文献1】実開平6−40229号公報
【特許文献2】実開平5−75351号公報
【特許文献3】特開平8−231017号公報
【特許文献4】特開平10−147412号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述したチェーンカバーにおいては、チェーンに付着しているオイルがチェーンの連結ピンの挿入部分からチェーンカバーの外側に洩れ出したり、チェーンカバーの内側を伝って流れている間にチェーンカバーの外側に洩れ出すことを防止することができないものとなっている。これにより、自動車の搭乗者にオイルが付着する被害が依然として発生している。
【0004】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、オイルがチェーンカバーの外側に洩れ出ることを確実に防止することができる構造とすることにより搭乗者へのオイルの付着を阻止することが可能なチェーンカバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明のチェーンカバーは、ウェブ部の両側で一対のフランジ部が対向するように連設された略コ字形状となっており、チェーンの連結ピンが挿入されることにより上下方向に走行するチェーンの走行方向に沿って順次連結されてチェーンを外側からカバーするチェーンカバーであって、前記一対のフランジ部の対向部分に前記連結ピンが挿入されるピン用凹部が外側への非貫通状態で形成されており、前記チェーンの走行方向に沿って隣接したチェーンカバーの内、上流側のチェーンカバーにおけるウェブ部の端部及び一対のフランジ部の端部がこれと対向した下流側のチェーンカバーにおける端部に対し、内側に向かって相対的に高く突出するように形成されていることを特徴とする。
【0006】
請求項1記載の発明では、チェーンの連結ピンが挿入されるピン用凹部が非貫通状態となっており、ピン用凹部を通じてオイルがチェーンカバーの外側へ洩れ出ることを防止することができる。また、チェーン走行方向に沿って隣接しているチェーンカバーでは、上流側のチェーンカバーにおけるウェブ部の端部及び一対のフランジ部の端部が下流側のチェーンカバーにおける端部に対し、内側に向かって相対的に高く突出することにより、オイルは上流側のチェーンカバーにおける高く突出した部分から下流側のチェーンカバーとの境界部分を飛び越して下流側のチェーンカバーに伝って流れ落ちる。このため、隣接しているチェーンカバーの境界部分からオイルが洩れ出ることがなくなる。これらにより、オイルがチェーンカバーの外側に洩れ出ることがなく、搭乗者へのオイルの付着を確実に防止することができる。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のチェーンカバーであって、前記ピン用凹部と連通するオイル用凹部が外側への非貫通状態で一対のフランジ部に形成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明では、オイル用凹部をピン用凹部に連通するように形成しているため、オイルがオイル用凹部及びピン用凹部内を流動し、チェーンへの潤滑作用を行うことができる。この場合においても、オイル用凹部がピン用凹部と同様に非貫通状態で形成されているため、オイル用凹部からオイルが外側に洩れ出ることがなく、搭乗者へのオイルの付着を防止することができる。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のチェーンカバーであって、前記ウェブ部及び一対のフランジ部におけるチェーン走行方向の下流端に、段状に高く突出した突起部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明では、チェーンカバーにおけるチェーン走行方向の下流端に段状に高く突出した突起部が形成されるため、オイルはこの突起部からチェーンカバーの境界部分を飛び越して下流側のチェーンカバーに伝って流れる。このため、チェーンカバーの境界部分からオイルが洩れ出ることがなく、搭乗者へのオイル付着を防止することができる。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1記載のチェーンカバーであって、前記ウェブ部及び一対のフランジ部におけるチェーン走行方向の上流端に、段状に低く窪んだ凹部が形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明では、チェーンカバーにおけるチェーン走行方向の上流端に段状に窪んだ凹部が形成されるため、上流側のチェーンカバーを伝って流下するオイルは凹部を飛び越して流れ落ちる。これによりオイルはチェーンカバーの境界部分からオイルが洩れ出ることがなく、搭乗者へのオイル付着を防止することができる。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項2記載のチェーンカバーであって、前記オイル用凹部はチェーン走行方向の上流側及び下流側で前記ピン用凹部と連通しており、これらの凹部が連通することにより断面すり鉢状の窪み部が形成されることを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明では、オイル用凹部がチェーン走行方向の上流側及び下流側でピン用凹部と連通しているため、オイルはオイル用凹部及びピン用凹部を流れるため、チェーンへの潤滑を良好に行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、チェーンの連結ピンが挿入されるピン用凹部が非貫通状態となっているため、連結ピン挿入部分からのオイルの洩れ出しを防止することができると共に、隣接するチェーンカバーの境界部分を飛び越してオイルが流動するため、チェーンカバーの境界部分からオイルが洩れ出ることがなくなる。これらにより、搭乗者へのオイル付着を確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1〜図4は本発明の一実施形態を示し、図5〜図8は本発明の一実施形態の基礎となる構造を示しており、同一の部材には同一の符号を付して対応させてある。
【0017】
本発明のチェーンカバー10は、主として、駐車装置の自動車搭載用のパレット(図示省略)を昇降させるためのチェーンに適用されるものである。図9はこのようなパレットを昇降させたり、その他の伝動装置に用いられるチェーン30を示す。繭形状に成形された外側リンクプレート31と、同様な繭形状に成形された内側リンクプレート32とを備えている。これらのリンクプレート31,32は長さ方向の両端部が相互に重ね合わせられ、重ね合わせ部分に連結ピン33を貫通させることにより組み立てられてチェーン30となる。
【0018】
駐車装置においては、組み立てられたチェーン30を無端状として上下に配置されているスプロケットに噛合させて用いる。そして、モータ等の駆動源によってスプロケットを回転させることによりチェーン30を上下方向に走行させ、この走行によってパレットを昇降させるように用いる。
【0019】
本発明のチェーンカバー10の基礎となる構造を図5〜図8により説明する。図5〜図8に示すように、基礎となるチェーンカバー1は、平板状のウェブ部2の両側から一対のフランジ部3が同じ方向に立ち上がるように連設されたコ字形状に形成されており、全体が塩化ビニル樹脂やゴム材料等の可撓性材料によって形成されている。
【0020】
一対のフランジ部3の対向面(内面)3aには、円形のピン用凹部4が形成されている。ピン用凹部4は一対のフランジ部3の内面3aにおける対向部分に形成されている。ピン用凹部4はチェーン30の連結ピン33が挿入されるものであり(図8参照)、ピン用凹部4への連結ピン33の挿入によってチェーンカバー1はチェーン30を外側からカバーした状態となってチェーン30に装着される。なお、一のチェーンカバー1においては、各フランジ部3に対しピン用凹部4が2箇所ずつ形成されてチェーン30への装着が行われるものであり、チェーンカバー1は一の外側リンクプレート31または内側リンクプレート32に対応して設けられるようになっている。
【0021】
基礎となるチェーンカバー1において、ピン用凹部4はフランジ部3の内面3aが開放されるが、フランジ部3の外面3bは封鎖された円形の窪み状となって形成されている。すなわち、ピン用凹部4は外面3bへの非貫通状態でフランジ部3に形成されるものである。このように非貫通状態でフランジ部3に形成されることによりピン用凹部4を通じてオイルがチェーンカバー1の外側に洩れ出ることがなくなるため、自動車の搭乗者にオイルが付着することを防止することが可能となっている。
【0022】
図1〜図4は、以上の基礎構造を踏襲し、さらに改良を加えた本発明の一実施形態におけるチェーンカバー10を示す。このチェーンカバー10も平板状のウェブ部2の両側から一対のフランジ部3が同じ方向に立ち上がるように連設されたコ字形状に形成されており、全体が塩化ビニル樹脂やゴム材料等の可撓性材料によって形成される。
【0023】
また、一対のフランジ部3の対向面(内面)3aに対向部分には、図1及び図2に示すように、チェーン30の連結ピン33が挿入される円形のピン用凹部4が形成されている。ピン用凹部4は図5〜図8と同様に、外面3bへの非貫通状態でフランジ部3に形成されており、ピン用凹部4を通じてオイルYがチェーンカバー1の外面側に洩れ出ることがなく、自動車の搭乗者にオイルが付着することを防止することができる。
【0024】
この実施形態において、図1に示すように、それぞれのピン用凹部4の周囲には、オイル用凹部11が形成されている。オイル用凹部11はピン用凹部4と同様に、外面への非貫通状態でフランジ部3に形成されており、これによりオイル用凹部11を通じてオイルがチェーンカバー10の外側に洩れ出ることがなく、搭乗者への付着を防止している。
【0025】
かかるオイル用凹部11はそれぞれのピン用凹部4の上下でピン用凹部4と連通するように形成されている。すなわち、オイル用凹部11はチェーン30の走行方向(上下方向)Sの上流側及び下流側でピン用凹部4と連通するように形成されるものである。さらに、図2に示すように、オイル用凹部11はピン用凹部4に向かうにつれて徐々に深くなるテーパ状に形成されており、オイル用凹部11とピン用凹部4とが連通すると、断面すり鉢状の窪み部が形成されるようになっている。
【0026】
ピン用凹部4に対してこのようなオイル用凹部11を連通状態で形成することにより、オイルYがオイル用凹部11及びピン用凹部4を流れると共に、オイルYが円滑に流れるため、オイルYとチェーン30の連結ピン33との接触時間が長くなり、チェーンへの潤滑を良好に行うことができる。
【0027】
この実施形態においては、チェーン30の連結ピン33をピン用凹部4に挿入することにより、図3及び図4に示すようにチェーン30の走行方向Sに沿ってチェーンカバー10が順次連結される。それぞれのチェーンカバー10において、図3に示すように、ウェブ部2におけるチェーン30の走行方向Sの下流端(下端部)には、段状に高く突出した突起部12が形成されていると共に、走行方向Sの上流端(上端部)には、段状に低く窪んだ凹部13が形成されている。従って、チェーンカバー10がチェーン30の走行方向Sに沿って連結された状態では、隣接したチェーンカバー10の境界部分で突起部12が上流側に位置し、凹部13が下流側に位置して相互に臨んだ状態となる。
【0028】
さらに、図4に示すように、一対のフランジ部3の内面3aにおけるチェーン30の走行方向Sの下流端(下端部)には、段状に高く突出した突起部14が形成されていると共に、走行方向Sの上流端(上端部)には、段状に低く窪んだ凹部15が形成されている。従って、チェーンカバー10がチェーン30の走行方向Sに沿って連結された状態では、隣接したチェーンカバー10の境界部分で突起部14が上流側に位置し、凹部15が下流側に位置して相互に臨んだ状態となる。
【0029】
以上のようにウェブ部2の下流端及び一対のフランジ部3の下流端に突起部12,14を形成すると共に、ウェブ部2の上流端及び一対のフランジ部3の上流端に凹部13,15を形成することにより、チェーン30の走行方向Sで隣接しているチェーンカバー10においては、上流側のチェーンカバー10におけるウェブ部2及び一対のフランジ部3の下流端が、下流側のチェーンカバー10におけるウェブ部2及び一対のフランジ部3の上流端よりも内側に向かって相対的に高くなるように突出した構造となる。
【0030】
このような構造とすることにより、オイルYは上流側のチェーンカバー10における高く突出した部分(突起部12,14)から下流側のチェーンカバー10との境界部分Kを飛び越して下流側のチェーンカバー10の内面を伝って流れ落ちる。すなわち、オイルYは下流側のチェーンカバー10における低くなっている部分(凹部13,15)に入り込むことなく、下流側のチェーンカバー10の内面を伝って流れ落ちることができる。そして、このようにして流れ落ちたオイルYは、チェーン30の走行方向Sにおける最終部分のチェーンカバー10からチェーンジョイント部(図示省略)に溜まって落下する。これにより、隣接しているチェーンカバー10の境界部分KからオイルYが洩れ出ることがなく、搭乗者へのオイルの付着を確実に防止することができる。
【0031】
以上の実施形態においては、チェーンカバー10のウェブ部2及び一対のフランジ部3におけるチェーン30の走行方向Sの下流端に突起部12,14を形成し、上流端に凹部13,15を形成しているが、突起部12,14または凹部13,15のいずれかを形成する構造であっても良い。例えば、チェーンカバー10のウェブ部2及び一対のフランジ部3におけるチェーン30の走行方向Sの下流端に突起部12,14を形成し、上流端に凹部13,15を形成しない構造またはチェーンカバー10のウェブ部2及び一対のフランジ部3におけるチェーン30の走行方向Sの上流端に凹部13,15を形成し、下流端に突起部12,14を形成しない構造であっても良い。
【0032】
これらの場合においても、隣接しているチェーンカバー10の内、上流側のチェーンカバー10におけるウェブ部2及び一対のフランジ部3の下流端が、下流側のチェーンカバー10におけるウェブ部2及び一対のフランジ部3の上流端よりも内側に向かって相対的に高くなるように突出した構造となるため、図3及び図4と同様に、オイルYは上流側のチェーンカバー10における高く突出した部分から下流側のチェーンカバー10との境界部分Kを飛び越して下流側のチェーンカバー10の内面を伝って流れ落ちる。従って、隣接しているチェーンカバー10の境界部分KからオイルYが洩れ出ることがないため、搭乗者へのオイルの付着を防止することができる。
【0033】
さらに、本発明においては、2つ以上の外側リンクプレート31または内側リンクプレート32に対応したチェーンカバーであっても良く、この場合には、ピン用凹部4が4箇所以上に形成された横長形状となる。この場合においても、隣接しているチェーンカバーの内、上流側のチェーンカバーにおけるウェブ部2及び一対のフランジ部3の下流端が、下流側のチェーンカバーにおけるウェブ部2及び一対のフランジ部3の上流端よりも内側に向かって相対的に高くなるように突出した構造とすることにより、チェーンカバーの境界部分KからのオイルYの洩れ出しを防止することができる。
【0034】
以上のようにオイルYの洩れ出しを防止できることから、本発明においては、オイル用凹部11を形成しなくても良いものである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態におけるチェーンカバーの縦断面図である。
【図2】ピン用凹部に対応した部分を切断した縦断面図である。
【図3】チェーンカバーの連結状態を示す縦断面図である。
【図4】チェーンカバーの連結状態を示す側面図である。
【図5】本発明の基礎となるチェーンカバーを示す斜視図である。
【図6】図5のチェーンカバーにおける直交したそれぞれの側面図である。
【図7】図6におけるA−A線断面図である。
【図8】連結ピンを挿入した状態を示すチェーンカバーの断面図である。
【図9】チェーンの一例を示す正面図である。
【符号の説明】
【0036】
1,10 チェーンカバー
2 ウェブ部
3 フランジ部
3a フランジ部の内面
3b フランジ部の外面
4 ピン用凹部
11 オイル用凹部
12 突起部
13 凹部
14 突起部
15 凹部
S チェーンの走行方向
K チェーンカバーの境界部分
Y オイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブ部の両側で一対のフランジ部が対向するように連設された略コ字形状となっており、チェーンの連結ピンが挿入されることにより上下方向に走行するチェーンの走行方向に沿って順次連結されてチェーンを外側からカバーするチェーンカバーであって、
前記一対のフランジ部の対向部分に前記連結ピンが挿入されるピン用凹部が外側への非貫通状態で形成されており、前記チェーンの走行方向に沿って隣接したチェーンカバーの内、上流側のチェーンカバーにおけるウェブ部の端部及び一対のフランジ部の端部がこれと対向した下流側のチェーンカバーにおける端部に対し、内側に向かって相対的に高く突出するように形成されていることを特徴とするチェーンカバー。
【請求項2】
請求項1記載のチェーンカバーであって、前記ピン用凹部と連通するオイル用凹部が外側への非貫通状態で一対のフランジ部に形成されていることを特徴とするチェーンカバー。
【請求項3】
請求項1記載のチェーンカバーであって、前記ウェブ部及び一対のフランジ部におけるチェーン走行方向の下流端に、段状に高く突出した突起部が形成されていることを特徴とするチェーンカバー。
【請求項4】
請求項1記載のチェーンカバーであって、前記ウェブ部及び一対のフランジ部におけるチェーン走行方向の上流端に、段状に低く窪んだ凹部が形成されていることを特徴とするチェーンカバー。
【請求項5】
請求項2記載のチェーンカバーであって、前記オイル用凹部はチェーン走行方向の上流側及び下流側で前記ピン用凹部と連通しており、これらの凹部が連通することにより断面すり鉢状の窪み部が形成されることを特徴とするチェーンカバー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブ部の両側で一対のフランジ部が対向するように連設された略コ字形状となっており、チェーンの連結ピンが挿入されることにより上下方向に走行するチェーンの走行方向に沿って順次連結されてチェーンを外側からカバーするチェーンカバーであって、
前記一対のフランジ部の対向部分に前記連結ピンが挿入されるピン用凹部が外側への非貫通状態で形成されており、前記ウェブ部及び一対のフランジ部における前記チェーンの長さ方向に沿った一方側の端部の内面が、他方側の端部の内面に対し内側に向かって相対的に高く突出するように形成されていることを特徴とするチェーンカバー。
【請求項2】
請求項1記載のチェーンカバーであって、前記ピン用凹部と連通し、且つ周囲が閉じた状態となっているオイル用凹部が外側への非貫通状態で一対のフランジ部に形成されていることを特徴とするチェーンカバー。
【請求項3】
請求項1記載のチェーンカバーであって、前記ウェブ部及び一対のフランジ部における前記一方側の端部の内面に、段状に高く突出した突起部が形成されていることを特徴とするチェーンカバー。
【請求項4】
請求項1記載のチェーンカバーであって、前記ウェブ部及び一対のフランジ部における前記他方側の端部の内面に、段状に低く窪んだ凹部が形成されていることを特徴とするチェーンカバー。
【請求項5】
請求項2記載のチェーンカバーであって、前記オイル用凹部はピン用凹部におけるフランジ部の前記チェーンの長さ方向に沿った両側でピン用凹部と連通しており、これらの凹部が連通することによりチェーンの長さ方向に沿った断面から見てすり鉢状となった窪み部が形成されることを特徴とするチェーンカバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−307901(P2006−307901A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−128512(P2005−128512)
【出願日】平成17年4月26日(2005.4.26)
【出願人】(000004640)日本発条株式会社 (1,048)
【Fターム(参考)】