説明

チャック装置

【課題】押圧部材とパイルとが土砂などにより密着した状態で、チャック装置をパイルから外そうとしてもパイルを持ち上げるおそれがないとともに、パイルの変形も防止でき、かつ、押圧部材でパイルを押圧している際には油圧装置などを常時作動させている必要がないこと。
【解決手段】チャック装置は、パイル12の外周面を押圧する外側押圧部材31と、パイルの内周面を押圧する内側押圧部材32と、外側押圧部材が上昇した際に内側方向に案内する外側押圧部材用カム機構33と、内側押圧部材が上昇した際に外側方向に案内する内側押圧部材用カム機構37と、押圧部材を径方向に移動可能に保持する連動部材51,52と、連動部材を上方に付勢する付勢手段58,59と、連動部材を付勢手段に抗して下降させる上下動装置61とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、杭としてのパイルを回転駆動装置で回転駆動させながら地中に埋める際に、杭打ち機の回転駆動装置の下側にパイルを取り付けるためのチャック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のチャック装置は、図4に図示するように、ケーシング01を正回転(埋設させる方向)させると、ケーシング01のカム面02がチャックローラ03を中心方向に移動させ、パイル04の外周面を押圧してチャックする。そして、ケーシング01の回転力が、カム面02やチャックローラ03を介してパイル04に伝達される。一方、チャックを解除する際には、ケーシング01を逆回転させ、チャックローラ03を外側方向に移動させる。また、パイル04の上端部には、変形しないように、中子06がセットされる。
【0003】
この様なチャック装置で、パイル04をその上端部も地表面下に埋設しようとすると、チャックローラ03とカム面02との間に土などが侵入し噛み込んで、ケーシング01を逆回転してもチャックが解除しないことがある。そして、解除しない状態でケーシング01を逆回転し続けると、埋設したパイル04が上昇し、地表に持ち上がることになる。したがって、従来のチャック装置を用いて、パイル04の上端部を地表面下に円滑に埋設することは困難であった。そして、パイル04の上端部を地表面上に残すと、たとえば、地表面を2メートル程度すきとって基礎を構築する際には、2メートル程度、打ち込んだパイル04の上端部を切断する必要があった。また、中子06をセットしても、チャックローラ03とパイル04の外周面とは線接触するためチャックローラ03からの押圧によりパイル04がつぶれて変形することがあった。
【0004】
また、他のチャック装置としては、たとえば、特開2004−190438号公報(特許文献1)に記載のように、押圧部材をカム機構によりパイルの外周面に押圧するものがある。この特許文献1のチャック装置では、昇降装置および回転駆動装置が横側に設けられており、パイルを地表面下に埋設することはできない。また、押圧部材とパイルとの解除は、押圧部材を上昇させることにより行っており、押圧部材とパイルとが土砂などで密着して解除が円滑に行われない場合には、パイルを持ち上げることになる。そして、押圧部材をパイルに押圧させている際には、カム機構の油圧装置は常時、押圧部材側のカムを下方に加圧している必要があり、ランニングコストが増大する。さらに、特許文献1のチャック装置では、中子をセットすることができず、パイルが変形するおそれがある。
【特許文献1】特開2004−190438号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、押圧部材とパイルとが土砂などにより密着した状態で、チャック装置をパイルから外そうとするとパイルを持ち上げるおそれがある点、パイルを変形させるおそれがある点および、押圧部材でパイルを押圧している際には油圧装置などを常時作動させている必要があり、ランニングコストが高い点である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のチャック装置(11)は、パイル(12)を回転駆動装置(4)で回転駆動させながら地中に埋める際に、回転駆動装置の下側にパイルを取り付けるためのものである。そして、チャック装置の本体の上端部から上方に突出して設けられ、回転駆動装置に連結される連結部(22)と、チャック装置の本体の外郭としての略筒状のケーシング(21)と、このケーシングの内部の下部に、上下動可能に設けられているとともに、パイルの上端部の外周面を押圧する外側押圧部材(31)と、ケーシングの内部の下部に、上下動可能に設けられているとともに、パイルの上端部の内周面を押圧する内側押圧部材(32)と、外側押圧部材がケーシングに対して上昇した際に、外側押圧部材を内側方向に案内する外側押圧部材用カム機構(33)と、内側押圧部材がケーシングに対して上昇した際に、内側押圧部材を外側方向に案内する内側押圧部材用カム機構(37)と、外側押圧部材を径方向に移動可能に保持する外側連動部材(51)と、内側押圧部材を径方向に移動可能に保持するとともに、その上端が外側連動部材の上端よりも上方に延在する内側連動部材(52)と、外側連動部材を上方に付勢する下側付勢手段(58)と、内側連動部材を上方に付勢するとともに、下側付勢手段よりも上側に配置された上側付勢手段(59)と、外側連動部材および内側連動部材を下側付勢手段および上側付勢手段に抗して下降させる上下動装置(61)とを備え、かつ、前記外側押圧部材用カム機構、内側押圧部材用カム機構、外側連動部材、内側連動部材、下側付勢手段、上側付勢手段および上下動装置が、ケーシング内に配置されている。
【0007】
また、下側付勢手段および上側付勢手段が、皿バネで構成されているとともに、取り付けられたパイルと略同心軸上に配置されている場合がある。
【0008】
さらに、上下動装置が、取り付けられたパイルと略同心軸上に配置されているとともに、その少なくとも一部が上側付勢手段としての皿バネの内側の空間に配置されている場合がある。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、チャック装置はパイルの上端部の外周面および内周面を、カム機構により押圧部材で押圧することにより挟持している。したがって、パイルの内側および外側の両側から押圧することができるとともに、押圧部材とパイルとを面接触させることができるので、パイルの変形を極力防止することができる。
【0010】
そして、パイルを押圧する押圧部材はバネなどの付勢手段により付勢されているため、ランニングコストを削減することができる。しかも、チャック装置とパイルとの結合の解除は、パイルを下方に押し下げる方向に行われており、押圧部材とパイルとが土砂などで密着していたとしても、チャック装置とパイルとの結合の解除の際に、埋め込んだパイルを持ち上げるおそれはない。
【0011】
また、下側付勢手段および上側付勢手段が、皿バネで構成されているとともに、取り付けられたパイルと略同心軸上に配置されているので、チャック装置のケーシングを略円筒状とすることができ、チャック装置を地表面下に降下させることができる。
【0012】
さらに、上下動装置が、取り付けられたパイルと略同心軸上に配置されているとともに、その少なくとも一部が上側付勢手段としての皿バネの内側の空間に配置されているので、チャック装置をコンパクトにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
押圧部材とパイルとが土砂などにより密着した状態で、チャック装置をパイルから外そうとしてもパイルを持ち上げるおそれがないとともに、パイルの変形も防止でき、かつ、押圧部材でパイルを押圧している際に油圧装置などを常時作動させている必要がないという目的を、パイルの外周面および内周面を外側押圧部材および内側押圧部材で挟持するとともに、この両押圧部材をカム機構およびバネなどの付勢手段により押圧する方向に付勢し、チャック装置とパイルとの結合は上下動装置で押圧部材を降下させて解除させることで実現した。
【実施例1】
【0014】
次に、本発明におけるチャック装置の一実施例について、図1ないし図3を用いて説明する。図1は本発明における一実施例のチャック装置を装着した杭打ち機の側面図である。図2はチャック装置の断面図である。図3はチャック装置の説明図で、(a)がケーシングに配置された支持板の平面図、(b)が押圧部材の配置を説明するための概略図である。
【0015】
まず始めに、チャック装置が取り付けられた杭打ち機の全体構成を図1で説明する。
図1において、杭打ち機1のリーダ2には、回転駆動装置4が上下にスライド可能に取り付けられている。そして、この回転駆動装置4は、モータ7で駆動される昇降装置としてのスプロケットチェーン8により昇降される。また、回転駆動装置4には、チャック装置11を介してパイル12が取り付けられている。また、杭打ち機1にはウインチ14が搭載されており、チャック装置11から取り外されているパイル12などを吊り上げることができる。
【0016】
パイル12は鋳鉄管製で、通称ダクパイルと呼ばれ、円筒状をしており、その下端部に掘削歯16を具備している。
【0017】
そして、パイル12を地面に埋め込む際には、回転駆動装置4によりパイル12を回転させながら、モータ7で回転駆動装置4を下降させる。すると、パイル12は回転しながら、地面に食い込んでいく。パイル12を所定の量、埋め込むと、チャック装置11とパイル12との結合を解除し、パイル12を杭打ち機1から取り外す。
【0018】
次に、チャック装置11を説明する。
図2において、チャック装置11は、その外郭を構成するケーシング21の本体が略円筒形状をしている。ケーシング21の上端部には、連結部22が上方に突出して形成されている。この連結部22が回転駆動装置4の下端部に着脱可能に連結される。この連結部22の軸線に沿って油圧路23が形成され、油圧をケーシング21の外部から内部に供給可能となっている。
【0019】
また、ケーシング21の下端は、パイル12の上端部が入り込むことが可能なように開口しているとともに、入り込んだパイル12の外周面とケーシング21の内面の下端との隙間が小さくなるように、先細のカバー部26が形成されている。
【0020】
ケーシング21の内部の下部には、入り込んだパイル12の上端部の外周面を押圧する外側押圧部材31および、パイル12の上端部の内周面を押圧する内側押圧部材32が設けられている。この外側押圧部材31および内側押圧部材32には、パイル12を押圧する押圧面とは反対側の面に、カム面31a,32aが形成されている。そして、外側押圧部材31のカム面31aおよび、ケーシング21の下部の内面に形成されたカム面21aは外側のカム機構33を構成している。また、ケーシング21の下部の中央部分には内側カム案内部材36が設けられている。この内側カム案内部材36の上端は、ケーシング21に固定された支持板41で支持されている。そして、内側カム案内部材36にはカム面36aが形成されており、このカム面36aおよび、内側押圧部材32のカム面32aは内側のカム機構37を構成している。
【0021】
また、支持板41には、内側カム案内部材36を固定するためのボルト用孔42、外側ピン用孔43および、内側ピン用孔44が形成されている。
【0022】
外側押圧部材31は外側連動部材51で、ケーシング21の径方向に移動可能に保持されているとともに、バネなどで外側に付勢されている。また、内側押圧部材32は内側連動部材52で、ケーシング21の径方向に移動可能に保持されているとともに、バネなどで内側に付勢されている。
【0023】
連動部材51,52は押圧部材を保持している部分から、支持板41の外側ピン用孔43および内側ピン用孔44を貫通して、支持板41よりも上方に延在している。連動部材51,52おいて、支持板41の外側ピン用孔43および内側ピン用孔44を貫通している部分はピン状となっている。そして、内側連動部材52の上端は、外側連動部材51の上端よりも上方に延びている。各連動部材51,52の上端部材には、バネ押さえ53,54が取り付けられている。
【0024】
支持板41の上方には、2個の上下のバネ座56,57がケーシング21の内側に固定されている。下側のバネ座56と下側のバネ押さえ53との間に、下側の付勢手段として皿バネ58が設けられている。また、上側のバネ座57と上側のバネ押さえ54との間に、上側の付勢手段として皿バネ59が設けられている。そして、皿バネ58,59により、連動部材51,52は上方に付勢されている。
【0025】
ケーシング21の内部の上部には、上下動装置としてのジャッキ61が設けられている。ジャッキ61には、作動部としての作動ピン62が設けられている。この作動ピン62は、外側連動部材51の上部に当接可能であるとともに、内側連動部材52に形成された上下に長いガイド孔63に嵌まっている。そして、ジャッキ61が稼働して、作動ピン62が下降すると、連動部材51,52を押圧して下降させることができる。このジャッキ61はケーシング21と同心軸上に配置されているとともに、その一部が上側の皿バネ59の内部空間に配置されている。
【0026】
この様に構成されているチャック装置11で、回転駆動装置4にパイル12を取り付ける工程を説明する。
まず始めに、回転駆動装置4に、チャック装置11の連結部22を連結する。チャック装置11内のジャッキ61には当初は油圧が供給されておらず、作動ピン62は、図2に図示した上昇位置にある。また、外側押圧部材31および内側押圧部材32は、皿バネ58,59の付勢力により、連動部材51,52を介して上昇している。したがって、カム機構33,37により、外側押圧部材31は内側に、また、内側押圧部材32は外側に変位しており、外側押圧部材31と内側押圧部材32との間隔は狭くなっている。
【0027】
この状態で、油圧を供給してジャッキ61を稼働させ、作動ピン62を、皿バネ58,59の付勢力に抗して下降させると、外側押圧部材31および内側押圧部材32は下降する。そして、外側押圧部材31はカム機構33に案内されて外側に、また、内側押圧部材32はカム機構37に案内されて中心軸側に移動し、外側押圧部材31と内側押圧部材32との間隔は広くなる。
【0028】
このジャッキ61が稼働している状態で、外側押圧部材31と内側押圧部材32との間に、パイル12の上端を嵌め込む。嵌め込みが終了すると、油圧の供給を停止する。すると、皿バネ58,59の付勢力により、連動部材51,52を介して、外側押圧部材31および内側押圧部材32は上昇する。そして、外側押圧部材31がパイル12の外周面に当接すると、外側押圧部材31や外側連動部材51の上昇は停止する。また、内側押圧部材32がパイル12の内周面に当接すると、内側押圧部材32や内側連動部材52の上昇は停止する。この状態で、外側押圧部材31および内側押圧部材32の上昇は停止するが、皿バネ58,59の付勢力により、外側押圧部材31および内側押圧部材32はパイル12の上端部の周面を押圧しており、両押圧部材31,32でパイル12を挟持することができる。この様にして、チャック装置11により、パイル12を回転駆動装置4に取り付けることができる。
【0029】
パイル12を埋め込む際には、回転駆動装置4にパイル12を取り付けた状態で、回転駆動装置4でパイル12を回転させながら、回転駆動装置4を降下させる。
【0030】
パイル12を所定量埋め込むと、回転駆動装置4の回転および降下を停止させる。ついで、ジャッキ61に油圧を供給して、作動ピン62を降下させる。この作動ピン62の降下により、連動部材51,52を介して、外側押圧部材31および内側押圧部材32が下降し、外側押圧部材31および内側押圧部材32がパイル12の周面から離れる。この様にして、チャック装置11とパイル12との連結が解除され、チャック装置11からパイル12が取り外される。
【0031】
前述の様に、実施例においては、チャック装置11は外郭が円筒状をしており、パイル12を埋め込む際に、チャック装置11の下部も地表面下に降下させることが可能である。したがって、パイル12の上端部も地表面下に埋め込むことができる。
【0032】
また、チャック装置11の下端部には、先細のカバー部26が設けられているため、ケーシング21とパイル12との間の隙間から、土砂がケーシング21の内部に侵入してくることを極力防止できる。なお、カバー部26の先端とパイル12との間の隙間は小さく、土砂が侵入してくる可能性は低いが、侵入してくるおそれがある場合には、シール材などでカバー部26の先端とパイル12との間の隙間を密封する。
【0033】
そして、パイル12の埋め込み作業時は、皿バネ58,59の付勢力により、パイル12を挟持しており、油圧で行う場合などと比較して、ランニングコストを減少させることができる。
【0034】
さらに、外側押圧部材31および内側押圧部材32は、カム機構33,37で変位量が調整されており、パイル12の外径や内径にバラツキがある場合にも対応することが可能である。そのため、鋼管よりも外径や内径にバラツキがある鋳鉄管製のパイルに最適である。
【0035】
また、パイル12をチャック装置11から取り外す際には、外側押圧部材31および内側押圧部材32を下側に押圧しており、土砂などによりパイル12と押圧部材31,32とが密着していても、埋め込んだパイル12を押し込む方向に力が加わるため、パイル12が持ち上げられるおそれはない。
【0036】
そして、外側押圧部材31を付勢する付勢手段(皿バネ58)と内側押圧部材32を付勢する付勢手段(皿バネ59)は、上下に配置されており、ケーシング21の外径を小さくすることができる。したがって、チャック装置11を地表面下に円滑に降下させることができる。
【0037】
さらに、チャック装置11とパイル12との結合は、外側押圧部材31および内側押圧部材32とパイル12の周面との面接触による押圧で行うことができ、パイル12の変形を極力防止することができる。
【0038】
また、チャック装置11とパイル12との結合を解除する際に、外側押圧部材31および内側押圧部材32の下降を、1個の上下動装置(ジャッキ61)で行っており、外側押圧部材31の下降と内側押圧部材32の下降とを個別の上下動装置で行う場合と比して、部品点数が削減でき、コストが減少する。
【0039】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例を下記に例示する。
(1)チャック装置11は、内径や外径にバラツキ(製造誤差)があるダクパイルなどの鋳鉄管パイルに最適であるが、チャックするパイルは、鋼管製パイルなどの他の形式のパイルでも可能である。
(2)連動部材51,52を上方に付勢する付勢手段は、連動部材51,52を上方に付勢することができるならば、必ずしも皿バネである必要はない。
【産業上の利用可能性】
【0040】
パイルの外周面および内周面を外側押圧部材および内側押圧部材で挟持するとともに、この両押圧部材をカム機構およびバネなどの付勢手段により押圧する方向に付勢し、チャック装置とパイルとの結合は上下動装置で押圧部材を降下させて解除させている。この様に、パイルの外周面および内周面を外側押圧部材および内側押圧部材で挟持してチャックすることができるので、外径や内径にバラツキのある鋳鉄管パイルをチャックするチャック装置に適用することが最適である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は本発明における一実施例のチャック装置を装着した杭打ち機の側面図である。
【図2】図2はチャック装置の断面図である。
【図3】図3はチャック装置の説明図で、(a)がケーシングに配置された支持板の平面図、(b)が押圧部材の配置を説明するための概略図である。
【図4】図4はチャック装置の従来例の説明図で、(a)が前側から見た断面図、(b)がA−A断面図、(c)がチャック時のA−A断面図である。
【符号の説明】
【0042】
4 回転駆動装置
11 チャック装置
12 パイル
21 ケーシング
22 連結部
31 外側押圧部材
32 内側押圧部材
33 外側押圧部材用カム機構
37 内側押圧部材用カム機構
51 外側連動部材
52 内側連動部材
58 下側の皿バネ(下側付勢手段)
59 上側の皿バネ(上側付勢手段)
61 ジャッキ(上下動装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイルを回転駆動装置で回転駆動させながら地中に埋める際に、回転駆動装置の下側にパイルを取り付けるためのチャック装置であって、
チャック装置の本体の上端部から上方に突出して設けられ、前記回転駆動装置に連結される連結部と、
チャック装置の本体の外郭としての略筒状のケーシングと、
このケーシングの内部の下部に、上下動可能に設けられているとともに、パイルの上端部の外周面を押圧する外側押圧部材と、
前記ケーシングの内部の下部に、上下動可能に設けられているとともに、パイルの上端部の内周面を押圧する内側押圧部材と、
前記外側押圧部材がケーシングに対して上昇した際に、外側押圧部材を内側方向に案内する外側押圧部材用カム機構と、
前記内側押圧部材がケーシングに対して上昇した際に、内側押圧部材を外側方向に案内する内側押圧部材用カム機構と、
前記外側押圧部材を径方向に移動可能に保持する外側連動部材と、
前記内側押圧部材を径方向に移動可能に保持するとともに、その上端が外側連動部材の上端よりも上方に延在する内側連動部材と、
前記外側連動部材を上方に付勢する下側付勢手段と、
前記内側連動部材を上方に付勢するとともに、前記下側付勢手段よりも上側に配置された上側付勢手段と、
前記外側連動部材および内側連動部材を下側付勢手段および上側付勢手段に抗して下降させる上下動装置とを備え、
かつ、前記外側押圧部材用カム機構、内側押圧部材用カム機構、外側連動部材、内側連動部材、下側付勢手段、上側付勢手段および上下動装置が、前記ケーシング内に配置されていることを特徴とするチャック装置。
【請求項2】
前記下側付勢手段および上側付勢手段は、皿バネで構成されているとともに、取り付けられたパイルと略同心軸上に配置されていることを特徴としている請求項1記載のチャック装置。
【請求項3】
前記上下動装置が、取り付けられたパイルと略同心軸上に配置されているとともに、その少なくとも一部が上側付勢手段としての皿バネの内側の空間に配置されていることを特徴としている請求項2記載のチャック装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−127394(P2009−127394A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−306719(P2007−306719)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【出願人】(506261752)京葉リース株式会社 (8)
【Fターム(参考)】