説明

チーズと味噌によるしゃぶしゃぶタレの製法

【課題】チーズと味噌と醤油の混合による調味料を提供する。
【解決手段】チーズと味噌と醤油と和風出汁又は洋風出汁を混合して塩分を2%とする。その為には、チーズ、味噌、醤油をそれぞれ重量比率で等分に使用する事と出汁は各々のタンパク質の10倍とする事が必要である。重量比でチーズ1:味噌1:醤油1:出汁10である。これらをミキサーで十分混和すればよい。製品が腐敗しないように、上記の加工が終ったら殺菌のため全体を摂氏80度以上に過熱することが必要である。チーズの塩分は3%、味噌の塩分は10%、醤油の塩分は16%、出汁の塩分は殆どゼロである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鳥獣肉や魚介類を高温の出汁等で加熱処理加工したものに添加して食する為のタレの製法である。代表的な使用対象はしゃぶしゃぶのタレである。
基本的には醗酵した乳製品であるチーズと醗酵した大豆蛋白質の加工食品である味噌と醤油を混ぜ合わせ、好みの出汁で延ばし塩分を2パーセント程度にしたものである。味噌の塩分は10%、醤油の塩分は16%、ブルーチーズの塩分は3%程度である。
【0002】
東西の長い食文化の中で、日本の味噌と醤油が欧米のチーズと混ぜ合わされて調味料になった事はなかったから、その美味なる食感には注目されなかった。
しかし、東西の美味なる調味料が合わされると、その美味の効果は倍増するものであり、その分量の確定が難しいが、基本的にはチーズ、味噌、醤油並びに出汁の分量は重量比1:1:1:10にする。出汁はフォンドボーのような獣肉からとった洋風出汁でも良いし、昆布や鰹節で作った和風出汁でもよい。
【0003】
好みに応じて、タレにニンニク風味をいれても良いし、食するときに刻み葱と共に薬味の様に使って食してもよい。好みによってはパセリやセロリーや洋風の香味野菜の刻みを入れても良い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
我国の料理としてしゃぶしゃぶは日本人には非常に好まれているが、これは欧米人には必ずしも好評ではない。理由はタレであり、醤油が主体で、大根おろしとか、ゴマタレのような日本人好みの香辛料がはいると、欧米人には向かない場合が出てくる。解決しようとしている課題は、我々日本人と味覚の違う欧米人にも、しゃぶしゃぶが好まれるいようなタレをつくる事であり、そのタレは日本人が好む欧米風料理に添加すると日本人好みの料理に変化するのである。それにより、新しい食感を求めるグルメの人たちがより高く評価してくれるような新種のタレを作ることで、食品事業の拡大を図ろうと言うのが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
欧米の歴史的食材と日本の歴史的食材を合わせて、欧米人にも日本人にも違和感の無い、美味なタレをつくる事である。そのために、チーズと味噌、醤油を混ぜたタレをつくるのだが、チーズはブルーチーズが最適である事が判明したが、なかでもイタリアのゴルゴンゾーラのブルーチーズがより適していると思われた。味噌、醤油は特に拘らなくとも差し支えない。
【0006】
食文化の歴史の違う日本人と欧米人では、このタレも好みに微妙な差がある。
日本人対象の場合は和風出汁を多めに、欧米人が対象の場合は洋風出汁を多めにしたほうが良い。 和風出汁とは昆布や鰹節で取った出汁であり、洋風出汁はフォンドボーのような出汁である。
【発明の効果】
【0007】
日本における料理「しゃぶしゃぶ」のタレの多くが、ゴマタレに、大根卸とか刻み葱、生姜等が多く、時には欧米人の趣向とあわない場合がかなりある。 欧米人にはブルーチーズ、味噌、醤油を併せ欧風出汁と和風出汁でのばして作った新しいタレには違和感が無い。 牛乳タンパク質の醗酵したチーズと大豆蛋白の醗酵した味噌には、相互に味が混和してより美味な味を作り出す性質があり、それが新しい味を作り出すための大きな効果を作り出す。
【発明の実施するための形態】
【0008】
基本はブルーチーズと味噌と醤油を重量比で同等量を取り出し、これを大きな器に入れて、これに必要な水分をいれて混和すればよい。
材料を全部混ぜ合わせ、ミキサーで完全に混和することが必要。
水分としては、フォンドボーのような洋風出汁でも、鰹節や昆布出汁等の和風出汁でも、あるいはそれを適宜混ぜたものでも良い。日本人を対象とする場合には、和風出汁が多いほうが良い。欧米人、中国人を対象とする場合には、洋風出汁が多いほうが良い。これを混ぜ合わせ塩分を2%程度に抑えておく事が肝要である。
塩分を2%にするためには、チーズ、味噌、醤油、出汁をそれぞれ重量比1:1:1:10 として、一つの容器にいれてよく混和すればよい。
出来た製品を、長期保存させるためには、加工終了後、全体を摂氏80度以上で加熱殺菌しておく事が肝要である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
日本料理のしゃぶしゃぶを食する時に使うタレを乳製品の醗酵食品であるチーズと大豆の醗酵食品である味噌と醤油とを混合してつくる。
【請求項2】
調味料の一種としてのタレであるが、欧米の伝統的食材であるチーズと日本の伝統的な食材である味噌と醤油を使用する物であり、異質の蛋白質の醗酵食品の混合で新しい味が出てくる。つまり、味噌、醤油、チーズを基本とする調味料である。チーズとしてはブルーチーズを基本とする。
【請求項3】
我々日本人の調味料としては味噌、醤油、味醂、塩並びに一般的な和風出汁が主流であるが、伝統ある欧米の食文化には日本料理の調味料との接点は少ない。 逆に、欧米の調味料であるチーズやバター、ヨーグルト並びに伝統的な洋風出汁であるフォンドボー(牛骨、脛肉で作った洋風出汁)等と我々の調味料を合わせた時、新しい味の調味料が出来上がる。
このチーズと味噌と醤油を合わせた調味料は、全く新しい味を作り出すものである。この新しい調味料は、獣肉、鳥肉、魚介類、各種野菜を対象とした 「しゃぶしゃぶ」のように高温の出汁の中で加熱処理した食材でも、加熱しない生食でも、殆どあらゆる食材を食する時に調味料として使用すると大変美となる。和洋中華料理の全般に対し、その応用範囲は極めて大きい。
野菜サラダにかけても、スパケッティーにかけても、湯豆腐にかけて刻み葱や鰹節と共に食してもよい。つまり新しい調味料として和洋中華いずれの新しい料理でも美味にする事ができる調味料である。