説明

ツイストロック操作の方法と器具

ツイストロックを運送用コンテナに固定する、若しくは、それから解除する、又は、その両方を行うための、操作装置(5)であって、係合手段(20)と、支持部材(15)と、を備えており、上記係合手段は、ツイストロックを運送用コンテナに固定し、又は、それから解除するように、ツイストロックの少なくとも一部分を係合し、且つ、該部分を回転させるよう、作動し、上記支持部材(15)は、上記係合手段(20)の上方に配置されており、上記支持部材(15)は、ツイストロックの中間領域を受け取り、且つ、支持すると同時に、支持されているツイストロックの下方部分が、上記係合手段(20)と係合可能となるように、上記部材の下方に突出するのを可能とするように、設けられており、上記支持部材(15)は、少なくとも1つの開口を組み込んだ平板の形状のものであり、上記開口は、支持されているツイストロックの下方部分が平板の下方に突出するのを可能とし、上記支持部材(15)は、ツイストロックの回転軸からずれたところで選択的に動き得るものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナ、フラットラック、及び、同様の装置等であって、ツイストロック等の係合装置との使用に適用できるインターモーダル装置を使用して船荷を取扱うことに関するものである。
特に、本発明は、上記インターモーダル装置へのツイストロックの係合と、上記インターモーダル装置からのツイストロックの解放と、を行う方法と装置とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ツイストロックは、運送用コンテナを、船に固定し、且つ、互いに固定するのに用いられている。ツイストロックは、運送用コンテナの底と頂部とに搭載されるものであり、これによって、多数のコンテナが縦積みに継ぎ合わされ得るものである。運送用コンテナが、クレーンによって船から持ち上げられている時、ツイストロックは、コンテナが他の場所へと運ばれる前に、除去されなければならない。更に、コンテナが、船舶に積まれる時、ツイストロックは、船舶上でコンテナを固定するために、埠頭で取り付けられなければならない。典型的には、ツイストロックの固定又は除去は、クレーンによって地上の略1m乃至1.8mに保持されている運送用コンテナの下部コーナーキャスティングから、ツイストロックの手動操作によって、行われている。
【0003】
この操作は、港湾作業員が、相当に重いツイストロックを手で取扱い、且つ、出入りの多い場所で吊り上げられている積荷の下又は近傍で働くため、危険である。また、ツイストロックを取り付けるのに1分乃至3分を要し、これによってクレーンの運転時間を遅くすることになるため、効率が良くない。また、しばしば、上記仕事は、2人によって行うように割り当てられており、人件費がかさむ。
【0004】
この人手のかかるきつい仕事を軽減する方法と装置とが、PCT/AU2005/001258に開示されているものを含め、既に提案されている。これらの内容は、引用することによってここに組み込まれている。
【0005】
上記装置についての問題は、コンテナから解放されたツイストロック装置の除去と収容とである。PCT/AU2005/001258の装置は、ツイストロックの除去を早めることによって、処理のボトルネックを減らすものであるが、更なるボトルネックが、装置からのツイストロックの除去と、これに続く収容と、によって生成され得る。代わりのものが、このことを達成するために提案されているが、より簡単でより安価な選択肢が、処理上の更なる利点を提供するだろう。
【0006】
同時に、上記コンテナの内容についてのセキュリティー上の問題が、考慮されなければならない。正当な理由無く、コンテナを調べて、例えば、セキュリティー上問題のある、核分裂性物質又は放射性物質を探すことはできない。それにもかかわらず、コンテナが、揮発性材料のようなものを内包しているか否かを考慮するための手段は、提供されなければならない。コンテナ内の核分裂性物質を検出するシステムは、米国特許第6768421号に記載されており、その内容は、引用することよってここに組込まれている。ここでは、スプレッダーが、コンテナ内の放射性物質又は潜在的放射性シールド物質を検出するための検出器具を含むようになっている。このシステムは、スプレッダー内に置かれている検出器の使用を伴うものである。該スプレッダーは、ツイストロック装置を通じたコンテナとの係合を通してコンテナを持ち上げるのに用いられている。このシステムの正確さは、しかしながら、スプレッダーとコンテナとの間の相対運動と、コンテナが船から埠頭へと移ることによる環境変化の範囲内での動きと、に依存するものである。これらの要素による影響を軽減するため、スプレッダーは、コンテナに係合し、そして、正確な数値を記録するのに十分な時間だけ静止する必要があるだろう。しかしながら、このことは、コンテナを取り扱う処理中のボトルネックを結果として生じる可能性がある。
【0007】
故に、データ収集が、全処理の範囲内で行うことができ、ボトルネックの潜在性を軽減できるのであれば、それは、有利なことになるであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】PCT/AU2005/001258
【特許文献2】米国特許第6768421号
【発明の概要】
【0009】
第1態様において、本発明は、ツイストロックを運送用コンテナに固定する、若しくは、それから解除する、又は、その両方を行うための、操作装置であって、上記操作装置が、係合手段と支持部材とを備えており、上記係合手段は、ツイストロックを運送用コンテナに固定し、又は、それから解除するように、ツイストロックの少なくとも一部分を係合し、且つ、該部分を回転させるよう、作動し、上記支持部材は、上記係合手段の上方に配置されており、上記支持部材は、ツイストロックの中間領域を受け取り、且つ、支持すると同時に、支持されているツイストロックの下方部分が、上記係合手段と係合可能となるように、上記部材の下方に突出するのを可能とするよう、設けられており、上記支持部材は、少なくとも1つの開口を組み込んだ平板の形状のものであり、上記開口は、支持されているツイストロックの下方部分が平板の下方に突出するのを可能としており、上記支持部材は、ツイストロックの回転軸からずれたところで選択的に動き得るものである、ことを特徴とする操作装置を提供するものである。
【0010】
第2態様において、本発明は、ツイストロック装置を収容するための収容ビンであって、ハウジングと、床と、内部アッセンブリと、を備えており、上記床とアッセンブリとが、ハウジング内にあり、上記内部アッセンブリが、上記ビンの床を、弾性付勢アッセンブリを用いて上方に付勢するためのものであり、上記弾性付勢アッセンブリが、予め定めた数のツイストロック装置の重量に打ち勝つための十分な力を加える能力を有しており、上記予め定めた数を超える数は、上記力に打ち勝つ力であり、結果、床の低下を招くものである、ことを特徴とする収容ビン、を提供するものである。
【0011】
第3態様において、本発明は、ツイストロック装置を収容するための収容ラックアッセンブリであって、複数の伸長ラックと、駆動装置と、を備えており、上記複数の伸長ラックが、摺動係合によってツイストロック装置を受け取るためのものであり、上記駆動装置には、上記複数のラックが実装されており、上記駆動装置が、個々の位置に上記ラックを動かす能力を有しており、上記位置が、その上で、ツイストロック装置が少なくとも1つのラックによって受け取られる少なくとも1つの位置と、少なくとも1つのラックがツイストロック装置を取り外すことができる取り外し位置と、を含んでいる、ことを特徴とする収容ラックアッセンブリ、を提供するものである。
【0012】
従って、係合手段の回転軸から外れるように、支持部材の位置をシフトすることによって、支持手段によって支持されているツイストロックは、他の場合よりも除去し易くするために、より好ましい位置に置くことができる。
【0013】
好ましい実施例において、ツイストロックを回転軸から外れているところから動かすことは、係合手段の回転軸に平行だが、同軸ではない、軸周りの支持部材の回転を通じて達成することができる。
【0014】
代わりの実施例では、支持部材は、係合手段の回転軸に平行でない軸周りに、選択的に回転可能なものであっても良い。より好ましい実施例において、支持部材は、係合手段の回転軸に直角な回転軸周りに、選択的に回転可能なものであっても良い。この場合、支持部材は、支持部材によって定められている平面を、傾斜するように動かすために、上記軸周りに枢動させられ得るものである。
【0015】
より好ましい実施例において、上記平面を動かすことは、ツイストロックが重力によってシフトし、これによって、上記支持部材から自己解放される原因になるものである。上記自己解放は、支持部材によって定められている平面の傾斜によって支持部材から摺動又は落ちることによるものでも良い。
【0016】
好ましい実施例において、支持部材の動きは、アクチュエータによる付勢によるものでも良く、上記アクチュエータは、液圧式、電気式、又は、空圧式によるものでも良い。
【0017】
より好ましい実施例において、アクチュエータは、係合部材の回転軸から外れて支持部材を回転させるような、回転アクチュエータであっても良い。代わりに、アクチュエータは、支持部材を枢動し、結果、支持部材によって定められている平面を傾斜させるため、アクチュエータが支持部材を付勢するような、線形アクチュエータであっても良い。
【0018】
好ましい実施例において、支持部材は、係合手段の回転軸の方向に動くことができるものであっても良い。代わりに、係合手段は、回転軸の方向に支持部材に対して動くことができるものであっても良い。更に好ましい実施例においては、支持部材と係合手段との両方は、回転軸の方向に動くことができるものであっても良い。
【0019】
好ましい実施例において、フレームが、回転軸の方向に動くことができるように、操作装置は、係合手段と支持部材との両方を組み込んでいるフレームを備えるものであっても良い。
【0020】
好ましい実施例において、フレームが回転軸の方向にハウジングに対して動くことができるように、フレームが、ハウジング内に設けられるものであっても良い。
【0021】
第4態様において、本発明は、データ収集ステーションであって、フレームと、データ収集器具と、装置と、を備えており、上記フレームが、上面に運送用コンテナを受け取るためのものであり、上記データ収集装置は、上記コンテナが上記フレームに係合されている間に、コンテナからの放射線放射と、コンテナ上の識別コードの光学スキャンと、コンテナのRFID又は電子シールの検出と、コンテナの重量と、の内の少なくとも1つを測定するものであり、上記装置が、上記収集されたデータの通信を行うためのものである、ことを特徴とするデータ収集ステーション、を提供する。
【0022】
ある実施例において、本発明は、データ収集ステーションであって、コンテナからデータを収集している間に、必要な処理を組み合わせるものを、提供する。この場合、ツイストロック装置は、コンテナヤードへと動く前にコンテナから取り外され、又は、代わりに、船に荷積みされる前に取り付けられる、必要のあるものである。このことは、ツイストロックが付け加えられ、又は、除去されている間に、コンテナのデータを収集する機会を提供するものである。従って、データは、上記データを収集するための滞留時間として、処理に干渉することなく、取得され得る。上記データを収集することは、もはやクリティカルパスの部分ではなく、処理内に存在している工程中に同時に実行されるものである。例えば、上記データ収集が、コンテナからの放射線放射の検出であるならば、これらのものは、ツイストロック操作期間中に測定し、通信することができ、且つ、そのため、処理に干渉することなく、各コンテナを評価する際のセキュリティー要求を満たすものである。
【0023】
従って、第5態様において、本発明は、運送用コンテナを処理する方法であって、コンテナをデータ収集ステーション上に置く工程と、操作装置を用いて、コンテナからツイストロックを除去するか、又は、コンテナにツイストロックを取り付ける工程と、上記ツイストロックの除去又は取り付けを行っている間に、データ収集器具を用いて、運送用コンテナに関するデータを、実質同時に収集する工程と、を備えていることを特徴とする方法、を提供する。
【0024】
しかしながら、データ収集ステーションが、コンテナからツイストロックを除去し、又は、コンテナにツイストロックを取り付ける処理を、組み合わされたものである必要は無い。換言すれば、データ収集ステーションのフレームは、データ収集器具を備えているが、コンテナからツイストロックを除去し、又は、取り付けるための操作装置を備えていないものが、提供され得る。
【0025】
データ収集のタイプは、種々のものであっても良く、コンテナの、放射線放射の検出と、RFIDと電子シールとの検出と、重量と、識別コードをスキャンする光学式文字認識(OCR)と、の内の何れか1つ又はその組合せを含むものであっても良い。このことは、中央データベースに記憶させるため、放射及び/又は重量が、その後、関連するコンテナ識別コードと共に、記録される場合に特に有用である。
【0026】
データ収集は、下記の点で、更に、有益なものである。即ち、OCR測定値と重量とが、しばしば、ターミナルの入口地点で取得されている一方で、上記情報は、波止場で記録されるものではなく、そのため、船の近傍にあるデータ収集ステーションは、船から荷積みする前、又は、荷積みに続いて、データ収集のための更なる機会を提供する、という点で、更に、有益なものである。
【0027】
更に、データ収集ステーションで収集されたデータは、入口地点からターミナルにかけて収集されたデータと組み合わされ、これによって、入口地点、つづいて船へと通る、コンテナの進行、又は、逆の同じ処理、に関する支持情報を提供するようになっている。従って、ターミナル入口地点にも接続されている中央データベースに、全て接続されている埠頭周りの幾つかの上記データ収集ステーション、の位置は、完全に一体化されたデータ収集システムを提供し、これによって、陸又は海からターミナルに入ると同時に、ターミナルを通るコンテナの追尾を支援することができるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0028】
便宜上、本発明の可能な装置を図解している添付の図面について、本発明を更に説明する。発明の他の装置は、可能なものであり、その結果、特に、添付の図面は、大多数の前述の発明を優先するものと理解してはならない。
【図1A】本発明の一実施例の操作装置の等角図である。
【図1B】本発明の一実施例の操作装置の等角図である。
【図1C】本発明の一実施例の操作装置の等角図である。
【図2】本発明の一実施例の収容ビンの横断立面図である。
【図3】本発明の一実施例のラックの等角図である。
【図4】本発明の一実施例の支持台の等角図である。
【図5】本発明の一実施例のデータ収集ステーションの等角図である。
【図6】図5に示すステーション内の放射検出ユニットの分布の等角図である。
【図7】本発明の更なる実施例のデータ収集ステーションの等角図である。
【図8】定められた位置にコンテナを備えている、図7のデータ収集ステーションの等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
運送用コンテナ等のインターモーダル装置は、上記コンテナを係合し持ち上げる目的のために、又は、定めた位置に複数のコンテナを固定するために、標準化された接続によって係合され得るそれらの能力によって特徴付けられている。
【0030】
上記標準化された接続の一例は、ツイストロックであり、該ツイストロックは、一方を他方の上に置いている2つのコンテナを係合するように作用するものである。該ツイストロックは、互いに係合しているコンテナの間に置かれ、これによって両方を一緒に保持するようになっている。
【0031】
本発明は、ツイストロックをコンテナに係合させ、且つ、解放するための操作装置5に関するものである。図1A乃至図1Cは、上記操作装置5を種々の観点から示している。
【0032】
操作装置5は、フレーム50に実装されたアッセンブリ55、60を備えている。アッセンブリ55、60は、上部60を有しており、該上部60は、蝶番35を通じて下部55に係合している。フレーム50に係合されている下部55によって、上部60は、下部55に対して蝶番35周りに自由に枢動することができる。液圧式ラム40の延長上で、上部60が、下部55に対して選択的に枢動できるように、この枢動機構を制御するため、上部60と下部55との間には、液圧式ラム40が実装されている。
【0033】
上部60は、支持部材15を含んでいる。該支持部材15は、ツイストロック10が挿入されるスロット25を有している平板である。ツイストロック10が、平板15の上方に伸びているツイストロック10の上部と、平板15の下方に伸びている下部と、によって平板15に着座するように、スロット25と平板15とは、設けられている。
【0034】
下部55に実装されているものは、係合部材20であり、該部材20は、U字型ブラケットを備えている。該U字型ブラケットは、ツイストロック10が平板15下に伸びるように、ツイストロック10の下部を受け取り、且つ、係合するように形作られている。更に、係合部材20は、モーター30に実装されている。該モーター30は、係合部材20を、該係合部材20の垂直軸と同軸周りに選択的に回転させる能力を持っている。
【0035】
操作装置5への挿入時、ツイストロックは、平板15によって支持されており、且つ、係合部材20によって係合されており、その結果、ツイストロックの下部は、モーター30によって回転される。この回転は、ツイストロックの上部をコンテナに係合させるのに十分なものであるか、又は、その代わり、ツイストロックの上部をコンテナから解放するのに十分なものである。ツイストロック10がコンテナから解放されているとき、コンテナからの除去によって、ツイストロックは、その後、自由に、操作装置5から除去される。
【0036】
ツイストロックを操作装置5から解放する工程は、係合部材20をツイストロックから解放することから始まる。このことは、アクチュエータ45を作動させて、係合部材20を下げることによって達成される。アクチュエータ45は、ラム上に十分なストロークを有しており、これによって、平板15によって支持されている時に、係合部材20を動かしてツイストロックを外すようになっている。次に、枢動アクチュエータ40が、上部60を付勢するために、伸ばされる。上部60は、結果として、蝶番35周りの回転を生じる。該蝶番35は、上部60を傾斜させ、結果として平板15を傾斜させるものである。ツイストロック10が中に置かれているスロット25が、ツイストロック10の自由な摺動移動を許しているため、ツイストロックは、その後、重力によって、上部60からの係合外れの状態に、自由に摺動することができる。ツイストロック10は、図2に示されている収容ビン70等の格納場所へと落ち、又は、図3に示されているラック100に係合するように摺動するものであってもよい。他の実施例では、ツイストロック10は、傾斜位置にある上部60によってツイストロック10の自由な摺動特性が与えられている操作装置5から、容易に除去できるものであってもよい。
【0037】
図2は、本発明の一実施例による専用の収容ビン70を示している。収容ビン70は、操作装置5から解放されたツイストロック10を受け取るようになっている。上記ツイストロックは、ビンの外殻75と可動床80とによって区画された空間95内に落ちる。可動床80は、はさみ型リフト装置90によって支持されており、該はさみ型リフト配置90は、空洞95内の複数のツイストロックが、外殻75に対する可動床80の位置を定めるように、液圧式ラム又はばね装置等の弾性アッセンブリによって付勢されている。上記可動床80は、はさみ型リフト90の位置に応じて上下方向85に動作することができ、該はさみ型リフト90の位置は、弾性アッセンブリによって、空洞95内のツイストロックの数に影響を受けるものである。
【0038】
弾性アッセンブリは、ツイストロックの、1又はそれよりも少ない層が、空洞95内に位置しているとき、可動床80が、その最も高い位置にあるように、なっている。次のツイストロックが追加されるにつれて、床80は、外殻75が徐々に満たされると同時に、徐々に下がる。ビン70内のツイストロックの数にかかわらず、上記ツイストロックを必要とするそれらのものによって利用しやすいように、ビン70の頂部近傍でツイストロックを常に使用可能にするように、可動床80は、都合のよい高さで、空洞95内に利用可能なツイストロックを提供するように意図されている。
【0039】
図3は、上記ツイストロックの代替的、又は、補完的な収容システムを示している。ここで、チェーン駆動110に実装されているラック100は、フレーム105を含んでいる。該フレーム105の中へは、ある数のツイストロック115が、差し込まれ得る。このラック100は、ビン70内の同程度の数のツイストロックを包含することはできないが、使用者が、上記ツイストロックの実装をより簡単に行い、又は、代わりに、操作装置5内で係合の準備のできているツイストロックの位置決めの自動化を許す、ことができるように、このラック100は、ツイストロックを予め定めた方向に保つ。より多くのツイストロックが、同じラックシステム100内で利用することができるように、更に、フレーム105の多数の列が、チェーン駆動110に実装されるものであってもよい。
【0040】
図4は、その上にコンテナ(図示せず)を置くことができる、台125を示している。この実施例では、支持台125は、端から端にかけて、2つの20フィートコンテナを受け取り、又は、代わりに単一の40フィートコンテナを受け取るように寸法決めされている。この実施例中の支持台125は、上記支持台125の最外端の間にある、操作装置5と、対応する収容ビン70と、の配列によって見て取ることができるように、20フィートコンテナと40フィートコンテナとの間で設定変更可能なものである。従って、支持台上に置かれた、40フィートコンテナの最外端、又は、2つの20フィートコンテナの、端から端にかけての端、の接続点に対応するように、支持台125の角に置かれている、更なる、操作装置と対応するビンと、が存在する。更に、各操作装置5は、ビン70を含んでいる。ツイストロックは、それぞれの操作装置5から除去された後に、上記ビン70へと置かれ得る。または、代わりに、ツイストロックは、使用者がビン70からツイストロックを引っ張り出し、且つ、上記支持台125上に置かれているコンテナに係合させることができるように、準備してある操作装置内に、上記ビン70を置くことを許すために、都合よく、上記ビン70へと置かれ得るものである。
【0041】
図5は、本発明の一実施例のデータ収集ステーション200を示している。データ収集ステーション200は、この場合、フレーム205を備えている。該フレーム205は、その上に置かれたコンテナを受け取るための準備のできている上部部分215を有している。該上面215は、フレーム205の該上面215の全体に分布している放射線検出ユニット220のアレイを含んでいる。フレーム205は、更に、ガイド210を含んでいる。ガイド210は、コンテナ設置用の補強を提供するものである。コンテナは、フレームに極めて近接した位置に置かれ得るものであり、且つ、ガイド210に接触するものである。ガイド210は、コンテナを置くための最終微調節を提供するものである。図6は、明確化のためフレームを除去した状態での放射線検出ユニット220のアレイの配置を示している。この実施例においては、放射線検出ユニット220は、アレイ220の周囲に置かれている中性子線検出ユニット(NRDU)230と、複数のNRDU230内に置かれている小さなガンマ線検出ユニット(GRDU)225と、を含んでいる。この配置は、NRDUとGRDUとを用いるようになっているが、x線放射、細菌兵器、化学兵器、従来型爆発物の検出ユニットを含む、追加の検出ユニットを用いることができる。この放射線検出、そして、化学物質検出のアレイは、端末のセキュリティー要求に応じて、NRDUとGRDUと共に、又は、その代わりに、データ収集ユニット200内に置かれ得るものである。
【0042】
図7、8は、本発明のデータ収集ステーション235の他の実施例を示している。再び、放射線検出ユニット220のアレイが、フレーム205内に組み込まれている。更に、ツイストロック操作装置245が、含まれており、該操作装置245は、その上に置かれたコンテナのツイストロックと位置が合うように、置かれている。この場合、フレーム205は、1つの40フィートコンテナ又は2つの20フィートコンテナを、受け取るように設けられている。従って、端から端にかけて置かれている20フィートコンテナ用のツイストロックに適合するように、端の装置245の中間に置かれている、更なる操作装置246と共に、操作装置245は、40フィートコンテナの角に対応するように、フレーム205の各端に設けられている。
【0043】
更に、データ収集ステーション235は、ロードセル240を含んでいる。該ロードセル240は、コンテナ265とフレーム205との中間にあるように、且つ、コンテナがその上に置かれたとき、該コンテナの重量が、測定又は検出することができるように、置かれている。
【0044】
更にまた、データ収集ステーション235は、光学式文字認識(OCR)器具250を含んでおり、該器具は、コンテナ265上の識別コードを読み取るように置かれている。OCR器具250は、カメラ255を含んでおり、該カメラ255は、上記コンテナ用の識別コードの位置に合うように、データ収集ステーション235周りに計略的に置かれている。データ収集ステーション235は、更に、20フィートコンテナに適合するように、端にあるフレーム250の中間に、OCR器具(図示せず)を含むものであっても良い。
【0045】
更にまた、データ収集ステーション235は、1又は複数の無線識別(RFID)検出器、及び/又は、電子シール検出器(図示せず)を含んでおり、これらの機器は、コンテナ265上又は中にあるRFIDタグ又は電子シール、に記憶されている、識別コード又は他の情報を、読み取ることができるように置かれている。
【0046】
従って、本発明のデータ収集ステーション235は、OCR器具250(又はRFID/電子シール検出器)を通じてコンテナを登録することを含む幾つかの目的を実行する。コンテナの重量は、ロードセル240を通じて、OCR器具250に関連付けられ得る。この情報は、データ収集ステーション235に関連付けられている制御システム(図示せず)等の通信装置によって収集され、且つ、順序正しくまとめることができる。更にまた、コンテナに関連付けられている任意の放射線放出は、検出され、且つ、確認されたコンテナに対して記録することができる。更にまた、この全ては、コンテナが船から丁度離された、又は、船に置かれた、かどうかに従って、コンテナからツイストロック装置を自動的に除去する、又は、代わりに、コンテナにツイストロックを自動的に取り付ける、通常の処理の間に、達成し得るものである。それ故、データ収集ステーション235は、相当量の情報を記録する能力を有している。上記情報は、ターミナル内に適合されている中央データベース(図示せず)に記憶され、又は、データ収集ステーション235内の制御システム(図示せず)によって、局所的に記録され得るものである。故に、重量と、放射線放出と、を含む相当量の情報は、ツイストロックの取り付け、又は、除去の通常の処理の間に、確認されたコンテナに対して記録され得るものである、ということになる。このことは、コンテナがターミナル内で従うべき通常の処理に干渉することなく、そのような有益な情報を収集する、ロジスティック上と、経済学上と、の利点を提供するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ツイストロックを運送用コンテナに固定する、若しくは、それから解除する、又は、その両方を行うための、操作装置であって、
係合手段と支持部材とを備えており、
上記係合手段は、ツイストロックを運送用コンテナに固定し、又は、それから解除するように、ツイストロックの少なくとも一部分を係合し、且つ、該部分を回転させるよう、作動し、
上記支持部材は、上記係合手段の上方に配置されており、上記支持部材は、ツイストロックの中間領域を受け取り、且つ、支持すると同時に、支持されているツイストロックの下方部分が、上記係合手段と係合可能となるように、上記部材の下方に突出するのを可能とするよう、設けられており、
上記支持部材は、少なくとも1つの開口を組み込んだ平板の形状のものであり、上記開口は、支持されているツイストロックの下方部分が平板の下方に突出するのを可能としており、
上記支持部材は、ツイストロックの回転軸からずれたところで選択的に動き得るものである、
ことを特徴とする操作装置。
【請求項2】
請求項1に記載の操作装置であって、
上記支持部材は、上記支持部材の選択的な動きがツイストロックを上記装置から解放するように、設けられている、操作装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の操作装置であって、
上記支持部材が、選択的に枢動可能である、操作装置。
【請求項4】
請求項3に記載の操作装置であって、
上記支持部材が、回転軸に対して直角な枢動軸周りに選択的に枢動可能である、操作装置。
【請求項5】
請求項3に記載の操作装置であって、
上記支持部材が、回転軸に対して平行な枢動軸周りに選択的に枢動可能である、操作装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1つに記載の操作装置であって、
枢動動作時に上記支持部材を選択的に付勢するように、設けられている、アクチュエータを、更に備えている、操作装置。
【請求項7】
請求項6に記載の操作装置であって、
上記アクチュエータが、液圧式ラム、電気式ラム、空圧式ラムの何れか1つを含んでいる、操作装置。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れか1つに記載の操作装置であって、
上記支持部材が、上記係合手段の回転軸の方向に動くことができる、操作装置。
【請求項9】
請求項1乃至7の何れか1つに記載の操作装置であって、
上記係合手段が、上記係合手段の回転軸の方向に上記支持部材に対して動くことができる、操作装置。
【請求項10】
請求項1乃至7の何れか1つに記載の操作装置であって、
上記係合手段と上記支持部材との両方が、上記係合手段の回転軸の方向に動くことができる、操作装置。
【請求項11】
請求項1乃至10の何れか1つに記載の操作装置であって、
上記係合手段と上記支持部材とを組み込んでいるフレームを、更に備えており、
使用時、上記フレームが、上記係合手段の回転軸の方向に動くことができる、操作装置。
【請求項12】
請求項11に記載の操作装置であって、
ハウジングを、更に備えており、
上記フレームが、上記ハウジング内に配置されており、上記係合手段の回転軸の方向に上記ハウジングに対して動くことができる、操作装置。
【請求項13】
請求項12に記載の操作装置であって、
高さ調節アッセンブリを、更に備えており、
上記アッセンブリが、上記係合手段の回転軸の方向に上記ハウジングに対して上記フレームを動かすように作動する、操作装置。
【請求項14】
請求項13に記載の操作装置であって、
上記高さ調節手段が、1又は複数の液圧式ピストンシリンダアッセンブリである、操作装置。
【請求項15】
請求項1乃至14の何れか1つに記載の操作装置であって、
上記支持部材が、異なるタイプのツイストロックに適合する、少なくとも1つの、異なる形状の他の支持部材と、交換可能である、操作装置。
【請求項16】
請求項1乃至15の何れか1つに記載の操作装置であって、
上記係合手段が、異なるタイプのツイストロックに適合する、少なくとも1つの、異なる形状の他の係合手段と、交換可能である、操作装置。
【請求項17】
請求項1乃至15の何れか1つに記載の操作装置であって、
上記係合手段が、異なるタイプのツイストロックに適合するように、再構成されうるものである、操作装置。
【請求項18】
請求項17に記載の操作装置であって、
上記係合手段が、複数の要素を備えており、
上記複数の要素が、格納位置と伸長位置との間で動くことができるものであり、
ツイストロックを受け取るように作動する窪みが、選択された場所の要素を格納する時に、形成される、操作装置。
【請求項19】
請求項18に記載の操作装置であって、
係合手段が、基板と側板とを備えており、
上記基板又は側板の内の少なくとも1つがツイストロックを受け取る窪みの寸法又は形状を変化させるように伸長可能になっている、操作装置。
【請求項20】
請求項1乃至18の何れか1つに記載の操作装置であって、
上記係合手段が、顎状になっており、
該顎が、操作装置内に配置されているツイストロックを把持するように作動可能である、操作装置。
【請求項21】
請求項1乃至20の何れか1つに記載の操作装置であって、
アクチュエータを、更に備えており、
上記アクチュエータが、ツイストロックに配置されたロック機構を解除するように作動する、操作装置。
【請求項22】
ツイストロック装置を収容するための収容ビンであって、
上記収容ビンが、ハウジングと、床と、内部アッセンブリと、を備えており、
上記床とアッセンブリとが、ハウジング内にあり、
上記内部アッセンブリが、上記ビンの床を、弾性付勢アッセンブリを用いて上方に付勢するためのものであり、
上記弾性付勢アッセンブリが、予め定めた数のツイストロック装置の重量に打ち勝つための十分な力を加える能力を有しており、上記予め定めた数を超える数は、上記力に打ち勝つ力であり、結果、床の低下を招くものである、
ことを特徴とする収容ビン。
【請求項23】
ツイストロック装置を除去し、収容するためのシステムであって、
請求項1乃至21の内の何れか1つに記載の操作装置と、請求項22に記載の収容ビンと、を備えており、
上記操作装置によって除去されたツイストロックが、上記操作装置の動作時に、上記収容ビン内に入る能力を有するように、上記ビンが、上記操作装置近傍に置かれている、
ことを特徴とするシステム。
【請求項24】
ツイストロック装置を収容するための収容ラックアッセンブリであって、
複数の伸長ラックと、駆動装置と、を備えており、
上記複数の伸長ラックが、摺動係合によってツイストロック装置を受け取るためのものであり、
上記駆動装置には、上記複数のラックが実装されており、
上記駆動装置が、個々の位置に上記ラックを動かす能力を有しており、上記位置が、その上で、ツイストロック装置が少なくとも1つのラックによって受け取られる少なくとも1つの位置と、少なくとも1つのラックがツイストロック装置を取り外すことができる取り外し位置と、を含んでいる、
ことを特徴とする収容ラックアッセンブリ。
【請求項25】
請求項24に記載の収容ラックアッセンブリであって、
上記駆動装置がチェーン駆動を含んでいる、収容ラックアッセンブリ。
【請求項26】
データ収集ステーションであって、
フレームと、データ収集器具と、装置と、を備えており、
上記フレームが、上面に運送用コンテナを受け取るためのものであり、
上記データ収集器具は、コンテナが上記フレームに係合されている間に、コンテナからの放射線放射と、コンテナ上の識別コードの光学スキャンと、コンテナのRFID又は電子シールの検出と、コンテナの重量と、の内の少なくとも1つを測定するものであり、
上記装置が、上記収集されたデータの通信を行うためのものである、
ことを特徴とするデータ収集ステーション。
【請求項27】
請求項26に記載のデータ収集ステーションであって、
操作装置を、更に備えており、
上記操作装置が、フレームに実装されており、
上記操作装置が、上記コンテナが上記フレームに接している間、上記コンテナからツイストロックを除去するためのものである、データ収集ステーション。
【請求項28】
請求項26又は27に記載のデータ収集ステーションであって、コンテナの取り付け時にデータ収集を始めるような、スイッチを、更に含んでいる、データ収集ステーション。
【請求項29】
請求項26乃至28の何れか1つに記載のデータ収集であって、
データ収集器具が、上記コンテナの重量を測定するために、フレームとコンテナとの中間に置かれているロードセルを含んでいる、データ収集。
【請求項30】
請求項26乃至29の何れか1つに記載のデータ収集ステーションであって、データ収集器具が、GRDUとNRDUとのセルを含んでおり、
GRDUとNRDUとのセルが、コンテナからのガンマ線と中性子線との放射を測定するために、フレームに実装され、且つ、位置決めされている、データ収集ステーション。
【請求項31】
請求項26乃至30の何れか1つに記載のデータ収集ステーションであって、データ収集器具が、コンテナの少なくとも1つの面上にある識別コードを記録する光学スキャン装置を含んでいる、データ収集ステーション。
【請求項32】
請求項27乃至31の何れか1つに記載のデータ収集ステーションであって、
上記操作装置が、請求項1に記載のものである、データ収集ステーション。
【請求項33】
請求項26乃至32の何れか1つに記載のデータ収集ステーションであって、
上記通信装置が、データ収集結果を表示するための、フレームに又はその近くに位置している、スクリーンを、含んでいる、データ収集ステーション。
【請求項34】
請求項26乃至33の何れか1つに記載のデータ収集ステーションであって、
上記通信装置が、ネットワークと通信するものであり、
中央データベースへ通信されるデータが、
コンテナの識別コードと、
放射線放射測定値と重量との内の何れか一方又はその組合せと、
を含むように、上記ネットワークが上記中央データベースを含んでいる、
データ収集ステーション。
【請求項35】
運送用コンテナを処理するための方法であって、
コンテナをデータ収集ステーション上に置く工程と、
操作装置を用いて、コンテナからツイストロックを除去するか、又は、コンテナにツイストロックを取り付ける工程と、
上記ツイストロックの除去又は取り付けを行っている間に、データ収集器具を用いて、運送用コンテナに関するデータを、実質同時に収集する工程と、
を備えていることを特徴とする方法。
【請求項36】
請求項35に記載の方法であって、
上記データ収集を行う工程が、放射線放射の検出、コンテナの重量測定、上記コンテナに関する識別コードの記録、の内の何れか1つ又はその組合せを含んでいる、方法。
【請求項37】
請求項35又は36に記載の方法であって、
データ収集を行う工程の後に、収集したデータを中央データベースに通信する工程を、更に含んでいる、方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−517887(P2010−517887A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549048(P2009−549048)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【国際出願番号】PCT/SG2007/000444
【国際公開番号】WO2008/097195
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(507066080)エヌエスエル・エンジニアリング・プライベイト・リミテッド (4)
【氏名又は名称原語表記】NSL ENGINEERING PTE LTD
【Fターム(参考)】