ツーピースアクセスアセンブリ
【課題】ツーピース可撓性アクセスアセンブリを提供すること。
【解決手段】組織の開口部を通って受容されるように構成される可撓性外側スリーブであって、外側スリーブはそれを通る通路を規定する、可撓性外側スリーブと、外側スリーブの通路内に選択可能に受容するように構成される内側コアであって、内側コアは、少なくとも第1の内腔を規定し、第1の内腔はそこを通って外科手術器具を受容するように構成される、内側コアとを備えている、アクセスアセンブリ。
【解決手段】組織の開口部を通って受容されるように構成される可撓性外側スリーブであって、外側スリーブはそれを通る通路を規定する、可撓性外側スリーブと、外側スリーブの通路内に選択可能に受容するように構成される内側コアであって、内側コアは、少なくとも第1の内腔を規定し、第1の内腔はそこを通って外科手術器具を受容するように構成される、内側コアとを備えている、アクセスアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、2010年12月20日に出願された米国仮特許出願第61/424,753号の利益および優先権を主張し、この仮特許出願の内容全体が参照によって本明細書に援用される。
【0002】
(背景)
(技術分野)
本開示は、外科手術処置において用いられるアクセスアセンブリに関する。より詳細には、本開示は、ツーピース可撓性アクセスアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
(関連技術の背景)
開口部または切開部を通って体腔の中に受容するように構成されるアクセスアセンブリは公知であり、開口部または切開部を通ってアクセスアセンブリを挿入する方法も公知である。従来のアクセスアセンブリは、体壁の組織を通って体腔内に受容される剛性のカニューレを含む。内視鏡、腹腔鏡および他の適切な器具は、次いでカニューレの近位端に位置を定められるハウジングを通って導かれて、密閉状態で体腔にアクセスし得る。
【0004】
圧縮可能アセンブリであって、そこを通って密閉状態で体腔にアクセスし器具の受容を可能にするように構成される、圧縮可能アセンブリもまた公知である。そのような圧縮可能アセンブリは、シリコーン、熱可塑性エラストマー(TPE)、ゴム、発泡体、ゲルおよび他の圧縮可能材料から構成され、切開部の中への挿入を容易にするために圧縮されるように構成される。典型的には、そのようなアセンブリは、外科医が自分の指を用いるか、または例えば鉗子などの把持デバイスの助けにより外科医によって変形させられる。アセンブリの圧縮は、アセンブリの輪郭を減少させ、それによって、切開部の中へのアセンブリの受容を容易にする。圧縮力が解放されると、圧縮されたアセンブリは圧縮されない構成に戻る。
【0005】
手によるにせよ挿入デバイスを用いるにせよ、圧縮性アクセスアセンブリに圧縮力を加えると、過剰の取り扱いがアセンブリを損傷し得る。さらに、設置中にアクセスアセンブリに圧縮力を維持し、アクセスアセンブリの除去中に圧縮力を再び加えることは、結果として、周囲の組織を損傷し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、限定された圧縮力によって開口部を通って受容され開口部から除去されることが可能である圧縮可能アクセスアセンブリを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(概要)
本発明は、本発明の様々な実施形態に従って、組織の開口部を通って受容されるように構成される可撓性外側スリーブであって、外側スリーブはそれを通る通路を規定する、可撓性外側スリーブと、外側スリーブの通路内に選択可能に受容するように構成される内側コアであって、内側コアは、少なくとも第1の内腔を規定し、第1の内腔はそこを通って外科手術器具を受容するように構成される、内側コアとを備えているアクセスアセンブリに関し得る。外側スリーブは、実質的に砂時計形状を規定し得る。一実施形態において、外側スリーブおよび内側コアのうちの少なくとも1つは、シリコーン、熱可塑性エラストマー(TPE)、ゴム、発泡体、ゲルのうちの少なくとも1つから構成され得る。内側コアは、3つの内腔および/または長手方向ノッチおよび/または少なくとも1つの弁アセンブリを含み得る。組織における開口部は、切開部かまたは自然のオリフィスであり得る。内側コアは、外部にねじ切りされて、外側スリーブとのより確実な係合を提供し得る。
【0008】
別の実施形態において、本発明は、体腔にアクセスする方法であって、方法は、外側スリーブと、内側コアとを有するアクセスアセンブリを提供するステップと、外側スリーブを圧縮して、組織の開口部を通って外側スリーブを受容することを可能にするステップと、組織を通って圧縮された外側スリーブを挿入するステップと、圧縮された外側スリーブが開口部内で圧縮から解放されることを可能にするステップと、外側スリーブの中に内側コアを挿入することによって、外側スリーブの圧縮からの解放が引き起こされ、開口部内に密閉を作るステップと、アクセスアセンブリを通って1つ以上の器具を操作して、処置を完了させるステップとを包含する、方法に関し得る。方法はまた、体腔にアクセスするために、組織に切開部を作るステップを含み得る。
【0009】
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
組織の開口部を通って受容されるように構成される可撓性外側スリーブであって、該外側スリーブは該外側スリーブを通る通路を規定する、可撓性外側スリーブと、
該外側スリーブの通路内に選択可能に受容されるように構成される内側コアであって、該内側コアは、少なくとも第1の内腔を規定し、該第1の内腔は該第1の内腔を通して外科手術器具を受容するように構成される、内側コアと
を備えている、アクセスアセンブリ。
(項目2)
上記外側スリーブは、実質的に砂時計形状を規定する、上記項目に記載のアクセスアセンブリ。
(項目3)
上記外側スリーブおよび内側コアのうちの少なくとも1つは、シリコーン、熱可塑性エラストマー(TPE)、ゴム、発泡体、ゲルのうちの少なくとも1つから構成される、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目4)
上記内側コアは、3つの内腔を含む、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目5)
上記内側コアは、長手方向ノッチを含む、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目6)
上記内側コアは、少なくとも1つの弁アセンブリを含む、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目7)
上記組織における開口部は、切開部である、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目8)
上記組織における開口部は、自然のオリフィスである、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目9)
上記内側コアは、外側にねじ切りされて、上記外側スリーブとのより確実な係合を提供する、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目10)
体腔にアクセスするアクセスアセンブリであって、該アクセスアセンブリは、
外側スリーブと、内側コアとを備え、
該外側スリーブは、組織の開口部を通した受容を可能にするために圧縮されるように構成され、
該圧縮された外側スリーブは組織を通して挿入され、該開口部内で圧縮から解放されるように構成され、
該内側コアは、該外側スリーブの中に挿されて、該外側スリーブの圧縮からの解放を引き起こし、該開口部内に密閉を作るように構成される、アクセスアセンブリ。
(項目10A)
体腔にアクセスする方法であって、該方法は、
外側スリーブと、内側コアとを有するアクセスアセンブリを提供するステップと、
該外側スリーブを圧縮して、組織の開口部を通って該外側スリーブを受容することを可能にするステップと、
組織を通って該圧縮された外側スリーブを挿入するステップと、
該圧縮された外側スリーブが該開口部内で圧縮から解放されることを可能にするステップと、
該外側スリーブの中に該内側コアを挿入することによって、該外側スリーブの圧縮からの解放が引き起こされ、該開口部内に密閉を作るステップと、
該アクセスアセンブリを通って1つ以上の器具を操作して、処置を完了させるステップと
を包含する、方法。
(項目11A)
上記体腔にアクセスするために、組織に切開部を作るステップをさらに含む、上記項目に記載の方法。
【0010】
(摘要)
組織の開口部を通って体腔にアクセスするアセンブリが提供される。アクセスアセンブリは、組織の開口部を通って受容されるように構成される可撓性外側スリーブを含む。外側スリーブは、それを通る通路を規定する。アクセスアセンブリは、外側スリーブの通路内に選択可能に受容するように構成される内側コアをさらに含む。内側コアは、少なくとも第1の内腔を規定し、第1の内腔はそこを通って外科手術器具を受容するように構成される。
【0011】
可撓性アクセスアセンブリの実施形態は、図面を参照して本明細書において開示される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、患者の腹壁の切開部を通って受容される、本開示に従うアクセスアセンブリの一実施形態の斜視図である。
【図2】図2は、図1のアクセスアセンブリの拡大斜視図である。
【図3】図3は、図1および図2のアクセスアセンブリの分解組立斜視図である。
【図4】図4は、図1〜図3のアクセスアセンブリの側断面図である。
【図5】図5は、図4の部分5の拡大図である。
【図6】図6は、図1〜図5のアクセスアセンブリの使用法を例示する。
【図7】図7は、図1〜図5のアクセスアセンブリの使用法を例示する。
【図8】図8は、図1〜図5のアクセスアセンブリの使用法を例示する。
【図9】図9は、図1〜図5のアクセスアセンブリの使用法を例示する。
【図10】図10は、図1〜図5のアクセスアセンブリの使用法を例示する。
【図11】図11は、図1〜図5のアクセスアセンブリの使用法を例示する。
【図12】図12は、本開示の別の実施形態に従うアクセスアセンブリの分解組立斜視図である。
【図13】図13は、本開示のさらに別の実施形態に従うアクセスアセンブリの分解組立斜視図である。
【図14】図14は、本開示のなおもさらに別の実施形態に従うアクセスアセンブリの分解組立斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(詳細な説明)
ここに開示されるアクセスアセンブリの実施形態は、図面を参照してここで詳細に説明され、図面において類似の番号は、いくつかの図の各々において同一かまたは対応する要素を示す。当技術分野において一般的であるように、用語「近位」は、例えば外科医または内科医などのユーザまたはオペレータにより近い、部分または構成要素をいい、一方、用語「遠位」は、ユーザからより遠くに離れている、部分または構成要素をいう。本開示のアクセスアセンブリは、腹壁における切開部を通って腹腔にアクセスすることに関するように説明されるが、本開示のアクセスアセンブリは、例えば、腹腔鏡処置、関節鏡処置、内視鏡処置など他の閉鎖処置において用いられるように修正され得る。さらに本開示のアクセスアセンブリは、例えば肛門、膣などの自然のオリフィスを通って内腔にアクセスする際に用いられるように修正され得る。
【0014】
最初に図1を参照すると、本開示の一実施形態に従うツーピースアクセスアセンブリは、全体としてアクセスアセンブリ100として示される。アクセスアセンブリ100は、例えば切開部などの組織における開口部を通って挿入されるように構成され、その結果、挿入後、アクセスアセンブリ100は、開口部内に密閉を作り、その開口部を通って、外科医は、1つ以上の外科手術器具を挿入し、操作して、処置を完了させ得る。
【0015】
図1〜図4を参照すると、アクセスアセンブリ100は、外側スリーブ110と、内側コア120とを含む。外側スリーブ110および内側コア120は、例えば、シリコーン、熱可塑性エラストマー(TPE)、ゴム、発泡体、ゲルなどの様々な材料から構成され得る。外側スリーブ110および内側コア120は、同じか、または異なる材料から構成され得る。1つの実施形態において、スリーブ110およびコア120の各々は、例えばCO2または窒素などの不活性気体が注入されたTPE材料を含み、発泡体構造を形成する。スリーブ110およびコア120のいずれかまたは両方は、滑らかな表面を作るために、例えばパリレンNまたはCなどの潤滑剤でコーティングされ得る(図5)。例えば親水性剤、疎水性剤、生物剤、抗感染剤、鎮痛剤などの様々な他のコーティングもまた、用いられて、アクセスアセンブリ100の特性を改善するかまたはアクセスアセンブリ100を特殊の処置に適合させ得る。
【0016】
ここで特に図2〜図4を参照すると、アクセスアセンブリ100の外側スリーブ110は、側面から見ると実質的に砂時計形状を規定する。外側スリーブ110は、外側スリーブ110の近位端に110aに位置を決められる上部リム114と、外側スリーブ110の遠位端110bに位置を決められる下部リム116とを有する中央部分112を含む。中央部分112は、組織「T」の厚さに及ぶように構成される(図6)。上部リム114および下部リム116は、アクセスアセンブリ100が切開部「I」を通って適切に受容されると、アクセスアセンブリ100が切開部Iを通って長手方向に動くことを防ぐように助ける。組織の厚さは、患者の体組成と、下にある腔がアクセスされる場所とに依存するので、全体的にはアクセスアセンブリ100、具体的には外側スリーブ110の長さおよびサイズは、所与の処置に適するように修正され得る。このように、脂肪過多の腹部組織を有する成人の患者は、小児用のサイズで作られたアクセスアセンブリよりも長い中央部分112を有するアクセスアセンブリを必要とする。
【0017】
なおも図2〜図4を参照すると、外側スリーブ110は、そこを通って延びる通路115を規定する。示されるように、通路115は、外側スリーブ110の形状に対応する実質的に砂時計形状を規定する。あるいは、通路115は、円錐形、先細、階段状であり得るか、またはそうでなければ通路115に内側コア120を受容することを容易にするように構成され得る。通路115は、そこに内側コア120を少なくとも部分的に受容するように構成される。示されるように、外側スリーブ110は、内側コア120が外側スリーブ110に接合された場合、内側コア120の近位端120aに形成されるリム124が上部リム114の近位に維持されるように構成される。あるいは、外側スリーブ110は、内側コア120のリム124が外側スリーブ110の上部リム114と同一平面であるかまたは外側スリーブ110の通路115内に引っ込められた状態で維持されるように構成される。外側スリーブ110は、内側コア120に形成される対応する凹部またはフランジ(図示されていない)を係合して、外側スリーブ110および内側コア120をより確実に係合するように構成される、例えばフランジまたは凹部(図示されていない)などのロッキング機構を含み得る。
【0018】
なおも図2〜図4を参照すると、アクセスアセンブリ100の内側コア120は、外側スリーブ110の通路115内に受容されるように構成される圧縮可能本体を含む。内側コア120は、近位端120aと、遠位端120bとを含む。内側コア120の遠位端120bは、外側スリーブ110の通路115内に受容されるように構成される。上記に考察されたように、内側コア120の近位端120aは、リム124を含み、内側コア120が外側スリーブ110の通路115内に受容されたとき、外側スリーブ110の上部リム114と接するか、同一平面に置かれるかまたは外側スリーブ110の上部リム114に対して引っ込められるように構成され得る。内側コア120は、複数の内腔125、127を規定する。示されるように、内側コア120は、実質的に類似する直径の器具を受容するために実質的に類似するサイズおよび形状を有する2つの内腔125、127を含む。あるいは、内腔125、127は、異なる構成の器具を受容するために異なるサイズおよび/または形状を有し得る。一実施形態において、内側コア120は、単一の大きい器具を受容するために単一の内腔(図9)を規定する。内腔125、127は、内側コア120を通って延び、密閉状態で外科手術器具、カニューレアセンブリ、弁アセンブリおよび/または通気装置を受容するように構成される長手方向軸を規定する。内腔125、127のいずれかまたは両方は、そこを通って密閉状態で器具の受容を可能にする弁アセンブリ(図14)を含み得る。内腔125、127は、器具「D1」、「D2」(図9)が内腔125、127を通って操作されるとき内側コア120が引き裂されるのを防ぐ、内腔125、127の任意の長さまたは全長に沿って延びる保護ライニングを含み得る。内腔125、127はまた、そこを通る外科手術器具の挿入を助ける潤滑剤でコーティングされ得る。
【0019】
アクセスアセンブリ100の使用法は、図6〜図11を参照してここで説明される。以下の考察は、切開部「I」を通って体腔「C」にアクセスするためにアクセスアセンブリ100を用いることを含む。上記に考察されたように、アクセスアセンブリ100は、例えば肛門など自然のオリフィスを含む他の開口部を通って他の腔または内腔にアクセスために用いられ得る。
【0020】
最初に図6を参照すると、切開部「I」が、組織[T」に作られ、組織「T」を通ってアクセスアセンブリ100が挿入されて、体腔「C」にアクセスする。内側コア120から分離して提供されない場合、外側スリーブ110は内側コア120から分離させられる。外側スリーブ110は、次いで切開部「I」を通って外側スリーブの通過を可能にするように横に圧縮される。
【0021】
図7を見ると、一旦切開部「I」を通って受容されると、外側スリーブ110は、最初の圧縮されない状態に戻ることが可能にされる。外側スリーブ110は、外側スリーブ110に対する、組織「T」の力のために、切開部「I」内において部分的にのみ圧縮されない場合がある。外側スリーブ110が組織「T」の切開部「I」内に維持されると、内側コア120の遠位端120は、次いで外側スリーブ110の通路115内に挿入される。
【0022】
図8を参照すると、外側スリーブ110内に内側コア120を挿入することは、スリーブ110を最初の圧縮されない状態に戻す。1つの実施形態において、内側コア120の遠位端120bの先細の円錐形の形状は、外側スリーブ110の圧縮からの解放を助ける。いくつかの実施形態において、内側コア120は、外側スリーブ110をさらに拡張するサイズで作られ得る。外側スリーブ110の圧縮からの解放または拡張は、外側スリーブ110と組織「T」との間に密閉を作ることにより、切開部「I」を通って通気気体が漏れることを防ぐ。上記に考察されたように、外側スリーブ110および内側コア120もまた、それらの間に密閉を形成するように構成されて、体腔「C」から通気気体が漏れることを防ぐ。
【0023】
図9を見ると、一旦内側コア120が外側スリーブ110と共に受容されると、アクセスアセンブリ100は従来の方法で動作する。内腔25、27の各々は、1つ以上の外科手術デバイス「D1」、「D2」(図10)、「D3」(図11)を受容するように構成される。処置中、内側コア120が外側スリーブ110から分離されて、器官「O」または他の組織の除去を可能にし得ることが想定される。図10に見られるように、内側コア120が外側スリーブ110から分離されて器官「O」の除去を可能にするので、外科手術デバイス「D1」、「D2」は、内側コア120を通って挿入されたままの状態であり得る。あるいは、図11に見られるように、内側コア120は、外側スリーブ110から完全に除去されて、器官「O」の除去を可能にし得る。コア120の除去は、より大きい器具がアクセスアセンブリ100を通って腔「C」の中に入ることをさらに可能にする。組織「T」の切開部「I」を通って位置を決められている間、アクセスアセンブリ100は、任意の数の処置を完了するために用いられ得る。
【0024】
切開部「I」内からのアクセスアセンブリ100の除去は、挿入の逆の順序で行われる。内側コア120は、最初に外側スリーブ110から分離される。外側スリーブ110は、次いで圧縮されて、切開部「I」から引っ込められることを可能にする。あるいは、内側コア120および外側スリーブ110の両方は、アクセスアセンブリ100が単一の装置として除去され得るように同時に圧縮され得る。一旦アクセスアセンブリ100が切開部「I」から除去されると、切開部「I」は従来の方法で閉じられる。
【0025】
ここで図12〜図14を見ると、ここに開示されるアクセスアセンブリと共に用いる内側コアの代替の実施形態が示される。図12に見られるように、内側コア220は、外科手術デバイス「D3」(図11)のより大きい動きを可能にするように構成される単一の内腔225を含み得る。図13に見られるように、内側コア320は内側コア320を通って長手方向に延びるノッチ325を含み得、ノッチ325は密閉状態で内側コアを通って非円形器具を受容することを可能にするように構成され得る。別の実施形態において、図14に見られるように、内側コア420は、外側スリーブ110をより確実に係合するように構成される外側ねじ切り422を含み得る。内側コア420は、一対の内腔425、427をさらに含み、内腔425は弁アセンブリ425aを含み、内腔427は弁アセンブリ427aを含む。弁アセンブリ425a、427aの各々は、密閉状態で外科手術デバイスを受容するように構成される。内腔425、427の各々は、同じ直径であり得るか、または示されるように異なる直径であり得る。
【0026】
本明細書に開示される実施形態に様々な修正がなされ得ることは理解される。例えば、
内側コアまたは外側スリーブのいずれかがグルーブまたはリップを有し得、内側コアまたは、外側スリーブのもう一方が対応するリップまたはグルーブを有し得、一方のグルーブは、他方のリップを係合して、内側コアを外側スリーブにより確実に接合するように構成される。従って、上記の説明は、限定することとして解釈されるべきではなく、単に特定の実施形態の例証として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付される特許請求の範囲の範囲および精神内の他の修正形態を想定する。
【符号の説明】
【0027】
100 アクセスアセンブリ
110 外側スリーブ
112 中央部分
114 上部リム
115 通路
116 下部リム
120 内側コア
125 内腔
127 内腔
325 ノッチ
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、2010年12月20日に出願された米国仮特許出願第61/424,753号の利益および優先権を主張し、この仮特許出願の内容全体が参照によって本明細書に援用される。
【0002】
(背景)
(技術分野)
本開示は、外科手術処置において用いられるアクセスアセンブリに関する。より詳細には、本開示は、ツーピース可撓性アクセスアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
(関連技術の背景)
開口部または切開部を通って体腔の中に受容するように構成されるアクセスアセンブリは公知であり、開口部または切開部を通ってアクセスアセンブリを挿入する方法も公知である。従来のアクセスアセンブリは、体壁の組織を通って体腔内に受容される剛性のカニューレを含む。内視鏡、腹腔鏡および他の適切な器具は、次いでカニューレの近位端に位置を定められるハウジングを通って導かれて、密閉状態で体腔にアクセスし得る。
【0004】
圧縮可能アセンブリであって、そこを通って密閉状態で体腔にアクセスし器具の受容を可能にするように構成される、圧縮可能アセンブリもまた公知である。そのような圧縮可能アセンブリは、シリコーン、熱可塑性エラストマー(TPE)、ゴム、発泡体、ゲルおよび他の圧縮可能材料から構成され、切開部の中への挿入を容易にするために圧縮されるように構成される。典型的には、そのようなアセンブリは、外科医が自分の指を用いるか、または例えば鉗子などの把持デバイスの助けにより外科医によって変形させられる。アセンブリの圧縮は、アセンブリの輪郭を減少させ、それによって、切開部の中へのアセンブリの受容を容易にする。圧縮力が解放されると、圧縮されたアセンブリは圧縮されない構成に戻る。
【0005】
手によるにせよ挿入デバイスを用いるにせよ、圧縮性アクセスアセンブリに圧縮力を加えると、過剰の取り扱いがアセンブリを損傷し得る。さらに、設置中にアクセスアセンブリに圧縮力を維持し、アクセスアセンブリの除去中に圧縮力を再び加えることは、結果として、周囲の組織を損傷し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、限定された圧縮力によって開口部を通って受容され開口部から除去されることが可能である圧縮可能アクセスアセンブリを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(概要)
本発明は、本発明の様々な実施形態に従って、組織の開口部を通って受容されるように構成される可撓性外側スリーブであって、外側スリーブはそれを通る通路を規定する、可撓性外側スリーブと、外側スリーブの通路内に選択可能に受容するように構成される内側コアであって、内側コアは、少なくとも第1の内腔を規定し、第1の内腔はそこを通って外科手術器具を受容するように構成される、内側コアとを備えているアクセスアセンブリに関し得る。外側スリーブは、実質的に砂時計形状を規定し得る。一実施形態において、外側スリーブおよび内側コアのうちの少なくとも1つは、シリコーン、熱可塑性エラストマー(TPE)、ゴム、発泡体、ゲルのうちの少なくとも1つから構成され得る。内側コアは、3つの内腔および/または長手方向ノッチおよび/または少なくとも1つの弁アセンブリを含み得る。組織における開口部は、切開部かまたは自然のオリフィスであり得る。内側コアは、外部にねじ切りされて、外側スリーブとのより確実な係合を提供し得る。
【0008】
別の実施形態において、本発明は、体腔にアクセスする方法であって、方法は、外側スリーブと、内側コアとを有するアクセスアセンブリを提供するステップと、外側スリーブを圧縮して、組織の開口部を通って外側スリーブを受容することを可能にするステップと、組織を通って圧縮された外側スリーブを挿入するステップと、圧縮された外側スリーブが開口部内で圧縮から解放されることを可能にするステップと、外側スリーブの中に内側コアを挿入することによって、外側スリーブの圧縮からの解放が引き起こされ、開口部内に密閉を作るステップと、アクセスアセンブリを通って1つ以上の器具を操作して、処置を完了させるステップとを包含する、方法に関し得る。方法はまた、体腔にアクセスするために、組織に切開部を作るステップを含み得る。
【0009】
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
組織の開口部を通って受容されるように構成される可撓性外側スリーブであって、該外側スリーブは該外側スリーブを通る通路を規定する、可撓性外側スリーブと、
該外側スリーブの通路内に選択可能に受容されるように構成される内側コアであって、該内側コアは、少なくとも第1の内腔を規定し、該第1の内腔は該第1の内腔を通して外科手術器具を受容するように構成される、内側コアと
を備えている、アクセスアセンブリ。
(項目2)
上記外側スリーブは、実質的に砂時計形状を規定する、上記項目に記載のアクセスアセンブリ。
(項目3)
上記外側スリーブおよび内側コアのうちの少なくとも1つは、シリコーン、熱可塑性エラストマー(TPE)、ゴム、発泡体、ゲルのうちの少なくとも1つから構成される、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目4)
上記内側コアは、3つの内腔を含む、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目5)
上記内側コアは、長手方向ノッチを含む、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目6)
上記内側コアは、少なくとも1つの弁アセンブリを含む、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目7)
上記組織における開口部は、切開部である、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目8)
上記組織における開口部は、自然のオリフィスである、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目9)
上記内側コアは、外側にねじ切りされて、上記外側スリーブとのより確実な係合を提供する、上記項目のいずれかに記載のアクセスアセンブリ。
(項目10)
体腔にアクセスするアクセスアセンブリであって、該アクセスアセンブリは、
外側スリーブと、内側コアとを備え、
該外側スリーブは、組織の開口部を通した受容を可能にするために圧縮されるように構成され、
該圧縮された外側スリーブは組織を通して挿入され、該開口部内で圧縮から解放されるように構成され、
該内側コアは、該外側スリーブの中に挿されて、該外側スリーブの圧縮からの解放を引き起こし、該開口部内に密閉を作るように構成される、アクセスアセンブリ。
(項目10A)
体腔にアクセスする方法であって、該方法は、
外側スリーブと、内側コアとを有するアクセスアセンブリを提供するステップと、
該外側スリーブを圧縮して、組織の開口部を通って該外側スリーブを受容することを可能にするステップと、
組織を通って該圧縮された外側スリーブを挿入するステップと、
該圧縮された外側スリーブが該開口部内で圧縮から解放されることを可能にするステップと、
該外側スリーブの中に該内側コアを挿入することによって、該外側スリーブの圧縮からの解放が引き起こされ、該開口部内に密閉を作るステップと、
該アクセスアセンブリを通って1つ以上の器具を操作して、処置を完了させるステップと
を包含する、方法。
(項目11A)
上記体腔にアクセスするために、組織に切開部を作るステップをさらに含む、上記項目に記載の方法。
【0010】
(摘要)
組織の開口部を通って体腔にアクセスするアセンブリが提供される。アクセスアセンブリは、組織の開口部を通って受容されるように構成される可撓性外側スリーブを含む。外側スリーブは、それを通る通路を規定する。アクセスアセンブリは、外側スリーブの通路内に選択可能に受容するように構成される内側コアをさらに含む。内側コアは、少なくとも第1の内腔を規定し、第1の内腔はそこを通って外科手術器具を受容するように構成される。
【0011】
可撓性アクセスアセンブリの実施形態は、図面を参照して本明細書において開示される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、患者の腹壁の切開部を通って受容される、本開示に従うアクセスアセンブリの一実施形態の斜視図である。
【図2】図2は、図1のアクセスアセンブリの拡大斜視図である。
【図3】図3は、図1および図2のアクセスアセンブリの分解組立斜視図である。
【図4】図4は、図1〜図3のアクセスアセンブリの側断面図である。
【図5】図5は、図4の部分5の拡大図である。
【図6】図6は、図1〜図5のアクセスアセンブリの使用法を例示する。
【図7】図7は、図1〜図5のアクセスアセンブリの使用法を例示する。
【図8】図8は、図1〜図5のアクセスアセンブリの使用法を例示する。
【図9】図9は、図1〜図5のアクセスアセンブリの使用法を例示する。
【図10】図10は、図1〜図5のアクセスアセンブリの使用法を例示する。
【図11】図11は、図1〜図5のアクセスアセンブリの使用法を例示する。
【図12】図12は、本開示の別の実施形態に従うアクセスアセンブリの分解組立斜視図である。
【図13】図13は、本開示のさらに別の実施形態に従うアクセスアセンブリの分解組立斜視図である。
【図14】図14は、本開示のなおもさらに別の実施形態に従うアクセスアセンブリの分解組立斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(詳細な説明)
ここに開示されるアクセスアセンブリの実施形態は、図面を参照してここで詳細に説明され、図面において類似の番号は、いくつかの図の各々において同一かまたは対応する要素を示す。当技術分野において一般的であるように、用語「近位」は、例えば外科医または内科医などのユーザまたはオペレータにより近い、部分または構成要素をいい、一方、用語「遠位」は、ユーザからより遠くに離れている、部分または構成要素をいう。本開示のアクセスアセンブリは、腹壁における切開部を通って腹腔にアクセスすることに関するように説明されるが、本開示のアクセスアセンブリは、例えば、腹腔鏡処置、関節鏡処置、内視鏡処置など他の閉鎖処置において用いられるように修正され得る。さらに本開示のアクセスアセンブリは、例えば肛門、膣などの自然のオリフィスを通って内腔にアクセスする際に用いられるように修正され得る。
【0014】
最初に図1を参照すると、本開示の一実施形態に従うツーピースアクセスアセンブリは、全体としてアクセスアセンブリ100として示される。アクセスアセンブリ100は、例えば切開部などの組織における開口部を通って挿入されるように構成され、その結果、挿入後、アクセスアセンブリ100は、開口部内に密閉を作り、その開口部を通って、外科医は、1つ以上の外科手術器具を挿入し、操作して、処置を完了させ得る。
【0015】
図1〜図4を参照すると、アクセスアセンブリ100は、外側スリーブ110と、内側コア120とを含む。外側スリーブ110および内側コア120は、例えば、シリコーン、熱可塑性エラストマー(TPE)、ゴム、発泡体、ゲルなどの様々な材料から構成され得る。外側スリーブ110および内側コア120は、同じか、または異なる材料から構成され得る。1つの実施形態において、スリーブ110およびコア120の各々は、例えばCO2または窒素などの不活性気体が注入されたTPE材料を含み、発泡体構造を形成する。スリーブ110およびコア120のいずれかまたは両方は、滑らかな表面を作るために、例えばパリレンNまたはCなどの潤滑剤でコーティングされ得る(図5)。例えば親水性剤、疎水性剤、生物剤、抗感染剤、鎮痛剤などの様々な他のコーティングもまた、用いられて、アクセスアセンブリ100の特性を改善するかまたはアクセスアセンブリ100を特殊の処置に適合させ得る。
【0016】
ここで特に図2〜図4を参照すると、アクセスアセンブリ100の外側スリーブ110は、側面から見ると実質的に砂時計形状を規定する。外側スリーブ110は、外側スリーブ110の近位端に110aに位置を決められる上部リム114と、外側スリーブ110の遠位端110bに位置を決められる下部リム116とを有する中央部分112を含む。中央部分112は、組織「T」の厚さに及ぶように構成される(図6)。上部リム114および下部リム116は、アクセスアセンブリ100が切開部「I」を通って適切に受容されると、アクセスアセンブリ100が切開部Iを通って長手方向に動くことを防ぐように助ける。組織の厚さは、患者の体組成と、下にある腔がアクセスされる場所とに依存するので、全体的にはアクセスアセンブリ100、具体的には外側スリーブ110の長さおよびサイズは、所与の処置に適するように修正され得る。このように、脂肪過多の腹部組織を有する成人の患者は、小児用のサイズで作られたアクセスアセンブリよりも長い中央部分112を有するアクセスアセンブリを必要とする。
【0017】
なおも図2〜図4を参照すると、外側スリーブ110は、そこを通って延びる通路115を規定する。示されるように、通路115は、外側スリーブ110の形状に対応する実質的に砂時計形状を規定する。あるいは、通路115は、円錐形、先細、階段状であり得るか、またはそうでなければ通路115に内側コア120を受容することを容易にするように構成され得る。通路115は、そこに内側コア120を少なくとも部分的に受容するように構成される。示されるように、外側スリーブ110は、内側コア120が外側スリーブ110に接合された場合、内側コア120の近位端120aに形成されるリム124が上部リム114の近位に維持されるように構成される。あるいは、外側スリーブ110は、内側コア120のリム124が外側スリーブ110の上部リム114と同一平面であるかまたは外側スリーブ110の通路115内に引っ込められた状態で維持されるように構成される。外側スリーブ110は、内側コア120に形成される対応する凹部またはフランジ(図示されていない)を係合して、外側スリーブ110および内側コア120をより確実に係合するように構成される、例えばフランジまたは凹部(図示されていない)などのロッキング機構を含み得る。
【0018】
なおも図2〜図4を参照すると、アクセスアセンブリ100の内側コア120は、外側スリーブ110の通路115内に受容されるように構成される圧縮可能本体を含む。内側コア120は、近位端120aと、遠位端120bとを含む。内側コア120の遠位端120bは、外側スリーブ110の通路115内に受容されるように構成される。上記に考察されたように、内側コア120の近位端120aは、リム124を含み、内側コア120が外側スリーブ110の通路115内に受容されたとき、外側スリーブ110の上部リム114と接するか、同一平面に置かれるかまたは外側スリーブ110の上部リム114に対して引っ込められるように構成され得る。内側コア120は、複数の内腔125、127を規定する。示されるように、内側コア120は、実質的に類似する直径の器具を受容するために実質的に類似するサイズおよび形状を有する2つの内腔125、127を含む。あるいは、内腔125、127は、異なる構成の器具を受容するために異なるサイズおよび/または形状を有し得る。一実施形態において、内側コア120は、単一の大きい器具を受容するために単一の内腔(図9)を規定する。内腔125、127は、内側コア120を通って延び、密閉状態で外科手術器具、カニューレアセンブリ、弁アセンブリおよび/または通気装置を受容するように構成される長手方向軸を規定する。内腔125、127のいずれかまたは両方は、そこを通って密閉状態で器具の受容を可能にする弁アセンブリ(図14)を含み得る。内腔125、127は、器具「D1」、「D2」(図9)が内腔125、127を通って操作されるとき内側コア120が引き裂されるのを防ぐ、内腔125、127の任意の長さまたは全長に沿って延びる保護ライニングを含み得る。内腔125、127はまた、そこを通る外科手術器具の挿入を助ける潤滑剤でコーティングされ得る。
【0019】
アクセスアセンブリ100の使用法は、図6〜図11を参照してここで説明される。以下の考察は、切開部「I」を通って体腔「C」にアクセスするためにアクセスアセンブリ100を用いることを含む。上記に考察されたように、アクセスアセンブリ100は、例えば肛門など自然のオリフィスを含む他の開口部を通って他の腔または内腔にアクセスために用いられ得る。
【0020】
最初に図6を参照すると、切開部「I」が、組織[T」に作られ、組織「T」を通ってアクセスアセンブリ100が挿入されて、体腔「C」にアクセスする。内側コア120から分離して提供されない場合、外側スリーブ110は内側コア120から分離させられる。外側スリーブ110は、次いで切開部「I」を通って外側スリーブの通過を可能にするように横に圧縮される。
【0021】
図7を見ると、一旦切開部「I」を通って受容されると、外側スリーブ110は、最初の圧縮されない状態に戻ることが可能にされる。外側スリーブ110は、外側スリーブ110に対する、組織「T」の力のために、切開部「I」内において部分的にのみ圧縮されない場合がある。外側スリーブ110が組織「T」の切開部「I」内に維持されると、内側コア120の遠位端120は、次いで外側スリーブ110の通路115内に挿入される。
【0022】
図8を参照すると、外側スリーブ110内に内側コア120を挿入することは、スリーブ110を最初の圧縮されない状態に戻す。1つの実施形態において、内側コア120の遠位端120bの先細の円錐形の形状は、外側スリーブ110の圧縮からの解放を助ける。いくつかの実施形態において、内側コア120は、外側スリーブ110をさらに拡張するサイズで作られ得る。外側スリーブ110の圧縮からの解放または拡張は、外側スリーブ110と組織「T」との間に密閉を作ることにより、切開部「I」を通って通気気体が漏れることを防ぐ。上記に考察されたように、外側スリーブ110および内側コア120もまた、それらの間に密閉を形成するように構成されて、体腔「C」から通気気体が漏れることを防ぐ。
【0023】
図9を見ると、一旦内側コア120が外側スリーブ110と共に受容されると、アクセスアセンブリ100は従来の方法で動作する。内腔25、27の各々は、1つ以上の外科手術デバイス「D1」、「D2」(図10)、「D3」(図11)を受容するように構成される。処置中、内側コア120が外側スリーブ110から分離されて、器官「O」または他の組織の除去を可能にし得ることが想定される。図10に見られるように、内側コア120が外側スリーブ110から分離されて器官「O」の除去を可能にするので、外科手術デバイス「D1」、「D2」は、内側コア120を通って挿入されたままの状態であり得る。あるいは、図11に見られるように、内側コア120は、外側スリーブ110から完全に除去されて、器官「O」の除去を可能にし得る。コア120の除去は、より大きい器具がアクセスアセンブリ100を通って腔「C」の中に入ることをさらに可能にする。組織「T」の切開部「I」を通って位置を決められている間、アクセスアセンブリ100は、任意の数の処置を完了するために用いられ得る。
【0024】
切開部「I」内からのアクセスアセンブリ100の除去は、挿入の逆の順序で行われる。内側コア120は、最初に外側スリーブ110から分離される。外側スリーブ110は、次いで圧縮されて、切開部「I」から引っ込められることを可能にする。あるいは、内側コア120および外側スリーブ110の両方は、アクセスアセンブリ100が単一の装置として除去され得るように同時に圧縮され得る。一旦アクセスアセンブリ100が切開部「I」から除去されると、切開部「I」は従来の方法で閉じられる。
【0025】
ここで図12〜図14を見ると、ここに開示されるアクセスアセンブリと共に用いる内側コアの代替の実施形態が示される。図12に見られるように、内側コア220は、外科手術デバイス「D3」(図11)のより大きい動きを可能にするように構成される単一の内腔225を含み得る。図13に見られるように、内側コア320は内側コア320を通って長手方向に延びるノッチ325を含み得、ノッチ325は密閉状態で内側コアを通って非円形器具を受容することを可能にするように構成され得る。別の実施形態において、図14に見られるように、内側コア420は、外側スリーブ110をより確実に係合するように構成される外側ねじ切り422を含み得る。内側コア420は、一対の内腔425、427をさらに含み、内腔425は弁アセンブリ425aを含み、内腔427は弁アセンブリ427aを含む。弁アセンブリ425a、427aの各々は、密閉状態で外科手術デバイスを受容するように構成される。内腔425、427の各々は、同じ直径であり得るか、または示されるように異なる直径であり得る。
【0026】
本明細書に開示される実施形態に様々な修正がなされ得ることは理解される。例えば、
内側コアまたは外側スリーブのいずれかがグルーブまたはリップを有し得、内側コアまたは、外側スリーブのもう一方が対応するリップまたはグルーブを有し得、一方のグルーブは、他方のリップを係合して、内側コアを外側スリーブにより確実に接合するように構成される。従って、上記の説明は、限定することとして解釈されるべきではなく、単に特定の実施形態の例証として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付される特許請求の範囲の範囲および精神内の他の修正形態を想定する。
【符号の説明】
【0027】
100 アクセスアセンブリ
110 外側スリーブ
112 中央部分
114 上部リム
115 通路
116 下部リム
120 内側コア
125 内腔
127 内腔
325 ノッチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織の開口部を通って受容されるように構成される可撓性外側スリーブであって、該外側スリーブは該外側スリーブを通る通路を規定する、可撓性外側スリーブと、
該外側スリーブの通路内に選択可能に受容されるように構成される内側コアであって、該内側コアは、少なくとも第1の内腔を規定し、該第1の内腔は該第1の内腔を通して外科手術器具を受容するように構成される、内側コアと
を備えている、アクセスアセンブリ。
【請求項2】
前記外側スリーブは、実質的に砂時計形状を規定する、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項3】
前記外側スリーブおよび内側コアのうちの少なくとも1つは、シリコーン、熱可塑性エラストマー(TPE)、ゴム、発泡体、ゲルのうちの少なくとも1つから構成される、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項4】
前記内側コアは、3つの内腔を含む、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項5】
前記内側コアは、長手方向ノッチを含む、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項6】
前記内側コアは、少なくとも1つの弁アセンブリを含む、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項7】
前記組織における開口部は、切開部である、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項8】
前記組織における開口部は、自然のオリフィスである、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項9】
前記内側コアは、外側にねじ切りされて、前記外側スリーブとのより確実な係合を提供する、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項10】
体腔にアクセスするアクセスアセンブリであって、該アクセスアセンブリは、
外側スリーブと、内側コアとを備え、
該外側スリーブは、組織の開口部を通した受容を可能にするために圧縮されるように構成され、
該圧縮された外側スリーブは組織を通して挿入され、該開口部内で圧縮から解放されるように構成され、
該内側コアは、該外側スリーブの中に挿されて、該外側スリーブの圧縮からの解放を引き起こし、該開口部内に密閉を作るように構成される、アクセスアセンブリ。
【請求項1】
組織の開口部を通って受容されるように構成される可撓性外側スリーブであって、該外側スリーブは該外側スリーブを通る通路を規定する、可撓性外側スリーブと、
該外側スリーブの通路内に選択可能に受容されるように構成される内側コアであって、該内側コアは、少なくとも第1の内腔を規定し、該第1の内腔は該第1の内腔を通して外科手術器具を受容するように構成される、内側コアと
を備えている、アクセスアセンブリ。
【請求項2】
前記外側スリーブは、実質的に砂時計形状を規定する、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項3】
前記外側スリーブおよび内側コアのうちの少なくとも1つは、シリコーン、熱可塑性エラストマー(TPE)、ゴム、発泡体、ゲルのうちの少なくとも1つから構成される、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項4】
前記内側コアは、3つの内腔を含む、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項5】
前記内側コアは、長手方向ノッチを含む、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項6】
前記内側コアは、少なくとも1つの弁アセンブリを含む、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項7】
前記組織における開口部は、切開部である、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項8】
前記組織における開口部は、自然のオリフィスである、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項9】
前記内側コアは、外側にねじ切りされて、前記外側スリーブとのより確実な係合を提供する、請求項1に記載のアクセスアセンブリ。
【請求項10】
体腔にアクセスするアクセスアセンブリであって、該アクセスアセンブリは、
外側スリーブと、内側コアとを備え、
該外側スリーブは、組織の開口部を通した受容を可能にするために圧縮されるように構成され、
該圧縮された外側スリーブは組織を通して挿入され、該開口部内で圧縮から解放されるように構成され、
該内側コアは、該外側スリーブの中に挿されて、該外側スリーブの圧縮からの解放を引き起こし、該開口部内に密閉を作るように構成される、アクセスアセンブリ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−130678(P2012−130678A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−271719(P2011−271719)
【出願日】平成23年12月12日(2011.12.12)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月12日(2011.12.12)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】
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