説明

ツールバー・アプリケーションを管理するシステム及び方法

【課題】複数端末のツールバー設定情報を自動的に統一できるシステム及び方法を提供する。
【解決手段】端末で動作するツールバー・アプリケーションを管理するツールバー管理システム1において、ユーザ端末10は、ツールバー・アイテムの設定操作に応じてユーザ識別情報及びツールバー設定情報110をサーバ20に送信し、ツールバー・アイテムの表示要求に応じてユーザ識別情報及び該表示要求に係るツールバー設定情報110をサーバ20に送信してサーバ20側のツールバー設定情報110を確認する手段を備え、サーバ20は、受信したツールバー設定情報110をユーザ識別情報に関連付けてツールバー設定情報DB210に記憶し、受信したツールバー設定情報110及びユーザ識別情報に基づいてツールバー設定情報DB210を参照し、端末10のツールバー・アイテムを更新する必要がある場合にのみ、更新に必要なデータをユーザ端末10に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラウザ用ツールバー・アプリケーションを管理するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ブラウザ又はワードプロセッサ等の各種のアプリケーションが備えるツールバーを介して利用可能な、様々なツールバー・アプリケーションが知られている(非特許文献1)。当該技術によれば、ツールバー・アプリケーションは、ユーザがインストール可能なアドオン機能を含み、カスタムのツールバーを追加することにより、ブラウザが備える標準ツールバーを補完できるとしている。例えば、ユーザは、ブラウザが備えるツールバーに対して、所望のブラウザ用アプリケーションを選択し、ダウンロードし、ツールバーに登録し、登録したアプリケーションを表すアイコンをクリックする等の操作により、使い勝手のよいツールバー環境を構築することが可能である。また、ブラウザによってアクセスされるサービス又はサイトを運営する事業体等は、自社のロゴマークを有するツールバー又は当該ツールバーに対応したツールバー・アプリケーションを配布し、訪問ユーザに対する宣伝や新規ユーザ獲得等の機会を得ることも可能である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】「Internet Explorerのアーキテクチャ」、[online]、平成21年9月25日、マイクロソフト株式会社、[平成21年10月13日検索]、インターネット〈URL:http://msdn.microsoft.com/ja−jp/library/dd163924.aspx〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ツールバー・アプリケーションは、ブラウザ等の拡張機能であるために、その設定状況は、通常はブラウザ内の情報として保存される。このため、ツールバー・アプリケーションをカスタマイズする作業、すなわち所望のツールバー・アプリケーションの登録や、登録したアプリケーションの更新等は、ユーザがそれぞれの端末に対して手作業で行っていた。例えば、ユーザが自宅と職場とで異なる端末を使用する場合、又はユーザが職場ではデスクトップ型の端末を使用し、移動中にはノート型の端末を使用する場合等、いずれの場合においても、たとえ使用するブラウザが同一であっても、異なる端末ごとのカスタマイズ作業を、ユーザが手作業で繰り返す必要が生じていた。また、このような作業ゆえに、複数の端末を利用するユーザは、ツールバー・アプリケーションの利用自体を煩雑と思う場合があった。さらに、所定の端末にインストールされた所定のツールバー・アプリケーションが、サーバ側で更新された場合においても、当該端末のユーザが当該更新の内容を反映させるための更新操作を行う必要があった。
【0005】
本発明は、複数の端末のツールバー・アプリケーション(ツールバー・アプリケーション個々の機能を構成するツールバー・アイテムを含む)の設定を管理し、ネットワーク負荷を抑制しつつ、更新が必要な場合に、好適にツールバー・アプリケーションの更新を行うことが可能な、ツールバー・アプリケーションを管理するためのプラットフォーム・システム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、具体的には次のようなものを提供する。なお、本願明細書に記載する「同期」又は「同期する」という用語は、複数の異なる記憶媒体に格納される情報を最新のものに更新することを指す。本願明細書に記載の当該「同期」という用語は、当技術分野において用いられる、異なるコンピュータ機器間においてデータ又はパラメータ等の情報の「シンクロナイズ」又はこれらの情報を「シンクロナイズする」という表現と同義である。
【0007】
(1)サーバと、通信ネットワークを介して前記サーバに接続可能な端末とを含み、前記端末で動作するツールバー・アプリケーションを管理するシステムであって、前記端末は、前記ツールバー・アプリケーションを構成するツールバー・アイテムについての設定操作をユーザから受け付けたことに応じて、前記ツールバー・アイテムの設定情報であるツールバー設定情報を、前記ユーザを識別するユーザ識別情報と共に前記サーバに送信する一方で前記ツールバー設定情報を前記ユーザ識別情報に関連付けて記憶する手段を備え、前記サーバは、前記端末から受信した前記ツールバー設定情報を前記ユーザ識別情報に関連付けてツールバー設定情報DBに記憶する手段を備え、前記端末は、前記ツールバー・アイテムの表示要求を受け付けたことに応じて、前記ユーザ識別情報と共に前記表示要求を受け付けたツールバー・アイテムに係るツールバー設定情報を前記サーバに送信して前記サーバ側の前記ツールバー設定情報を確認する手段をさらに備え、前記サーバは、前記端末から受信した前記ツールバー設定情報及び前記ユーザ識別情報に基づいて前記ツールバー設定情報DBを参照し、前記端末のツールバー・アイテムを更新する必要がある場合にのみ前記ツールバー・アイテムの更新に必要なデータを前記端末に送信する手段をさらに備えるシステム。
【0008】
このように構成することにより、システムは、端末に記憶したツールバー設定情報及びサーバに記憶したツールバー設定情報DBに基づいて、端末のツールバー・アイテムを更新する必要がある場合にのみツールバー・アイテムの更新に必要なデータを端末に送信できる。したがって、端末は、サーバ側のツールバー設定情報DBの情報に基づいて、適宜必要なツールバー・アイテムを更新して表示することができる。ここで、端末の数はいくつでもよく、一つの端末とサーバとの間で、端末のツールバー・アイテムの更新が行われてもよく、二つ以上の端末とサーバとの間で、ツールバー・アイテムを更新してもよい。また、複数の端末においてツールバー・アイテムの設定を同一としてもよいし、あるいは、異なる端末で異なる設定を保持するようにしてもよい。いずれにしても、端末は、サーバ側のツールバー設定情報に基づいて適宜必要な更新を行うことができる。さらに、サーバは、ツールバー・アイテムを更新する必要がある場合にのみツールバー・アイテムの更新に必要なデータを端末に送信するので、ネットワークの負荷を最小限に抑制できる。例えば、ツールバー・アイテムを自動的に更新可能なダイナミック・リンク・ライブラリとして構成し、上記構成により自動的に最新のダイナミック・リンク・ライブラリに更新することができる。
【0009】
(2)前記ツールバー設定情報は、前記端末における前記ツールバー・アイテムの表示態様に係るものを含む、(1)に記載のシステム。
【0010】
本発明のこのような構成によれば、ツールバー・アイテムの表示態様を常に最新の状態とすることができる。ここで、当該ツールバー・アイテムの表示態様は、ツールバー・アプリケーションにおけるツールバー・アイテムの表示の順序、属性、ツールバー・アイテムに関連付けられるパラメータの内容及び順序、ツールバー・アイテムをアイコンとして表示する場合のアイコン表示に係る画像の特徴等を含むが、これらに限定されない。
【0011】
(3)前記ツールバー・アイテムは、前記ツールバー・アプリケーションの本体に係るものを含み、前記ツールバー設定情報は、前記ツールバー・アプリケーションの本体に係るものを含む、(1)又は(2)に記載のシステム。
【0012】
本発明のこのような構成によれば、ツールバー・アプリケーションの本体の機能等を常に最新の状態とすることができる。ここで、ツールバー・アプリケーションの本体は、端末にインストールされて動作する実行ファイルとして提供される前提であるが、本発明のこのような構成により、ツールバー・アプリケーションの本体の機能や表示態様についても、最低限の機能を実行ファイルとして残し、残りの機能をツールバー・アイテムと同様に更新可能なダイナミック・リンク・ライブラリとして提供することで、常に最新の状態とすべく自動的に更新することが可能となる。したがって、ユーザは、ツールバー・アプリケーションの本体についても、サーバ側で更新される度に更新インストールを行う作業から解放される。
【0013】
(4)サーバと、通信ネットワークを介して前記サーバに接続可能な端末とを含むシステムを用いて、前記端末で動作するツールバー・アプリケーションを管理する方法であって、前記端末が、前記ツールバー・アプリケーションを構成するツールバー・アイテムについての設定操作をユーザから受け付けたことに応じて、当該ツールバー・アイテムの設定情報であるツールバー設定情報を、前記ユーザを識別するユーザ識別情報と共に前記サーバに送信する一方で当該ツールバー設定情報を当該ユーザ識別情報に関連付けて記憶するステップと、前記サーバが、前記端末から受信した前記ツールバー設定情報を前記ユーザ識別情報に関連付けてツールバー設定情報DBに記憶するステップと、前記端末が、前記ツールバー・アイテムの表示要求を受け付けたことに応じて、前記ユーザ識別情報と共に当該表示要求を受け付けたツールバー・アイテムに係るツールバー設定情報を前記サーバに送信して前記サーバ側の前記ツールバー設定情報を確認するステップと、前記サーバが、前記端末から受信した前記ツールバー設定情報及び前記ユーザ識別情報に基づいて前記ツールバー設定情報DBを参照し、前記端末のツールバー・アイテムを更新する必要がある場合にのみ当該ツールバー・アイテムの更新に必要なデータを前記端末に送信するステップと、を含む方法。
【0014】
このようにすることにより、(1)と同様の効果を奏する方法を提供することができる。本発明に係る方法の諸段階は、コンピュータ・システムを用いて当該方法を実施するためのプログラムとして提供されてもよい。プログラムは、適切な記憶媒体に格納されて提供されてもよく、データ入出力、データバス、メモリバス及びシステムバス等を備えるカスタムLSI(大規模集積回路)等の形態で提供されてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、システムは、端末に記憶したツールバー設定情報及びサーバに記憶したツールバー設定情報DBに基づいて、端末のツールバー・アイテムを更新する必要がある場合にのみツールバー・アイテムの更新に必要なデータを端末に送信できる。したがって、端末のツールバー設定情報をサーバ側で管理しつつ、表示に際して端末側からの問い合わせを行うことで、表示に必要なツールバー・アイテムの情報のみをその都度取得することができるので、ネットワーク負荷を抑制しつつ、ツールバー・アイテムを好適に更新できる。したがって、複数の端末のツールバー・アイテムの設定を管理し、ネットワーク負荷を抑制しつつ、更新が必要が場合に、ツールバー・アイテムの好適に更新(すなわち当該ツールバー・アイテムが構成するツールバー・アプリケーションの更新)を行うことが可能な、ツールバー・アプリケーションを管理するためのプラットフォーム・システム及び方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施形態に係る、複数のユーザ端末においてツールバー設定情報を管理するシステムの構成例を示す図である。
【図2】本実施形態に係る、ユーザ端末におけるツールバー設定情報を管理するための装置構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態に係る、ツールバー設定情報DBのデータ構造を示す図である。
【図4】本実施形態に係る、ツールバー設定情報を管理する方法の諸段階を示すフロー図である。
【図5】本実施形態に係る、ツールバーの表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0018】
本実施形態は、コンピュータ及びその周辺装置に適用される。本実施形態における各部は、コンピュータ及びその周辺装置が備えるハードウェア並びに該ハードウェアを制御するソフトウェアによって構成される。
【0019】
上記ハードウェアには、制御部としてのCPU(Central Processing Unit)の他、記憶部、通信装置、表示装置及び入力装置が含まれる。記憶部としては、例えば、メモリ(RAM:Random Access Memory、ROM:Read Only Memory等)、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)及び光ディスク(CD:Compact Disk、DVD:Digital Versatile Disk等)ドライブが挙げられる。通信装置としては、例えば、各種有線及び無線インターフェース装置が挙げられる。表示装置としては、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の各種ディスプレイが挙げられる。入力装置としては、例えば、キーボード及びポインティング・デバイス(マウス、トラッキングボール等)が挙げられる。
【0020】
上記ソフトウェアには、上記ハードウェアを制御するコンピュータ・プログラムやデータが含まれる。コンピュータ・プログラムやデータは、記憶部により記憶され、制御部により適宜実行、参照される。また、コンピュータ・プログラムやデータは、通信回線を介して配布されることも可能であり、CD−ROM等のコンピュータ可読媒体に記録して配布されることも可能である。
【0021】
[ツールバー設定情報を管理するシステムの構成例]
図1は、本実施形態に係る、複数のユーザ端末10においてツールバー設定情報を管理するツールバー管理システム1の構成例を示す図である。図1に示すツールバー管理システム1は、端末としてのユーザ端末10及びサーバ20を含む。図1に示すユーザ端末10は、それぞれが一つの端末であるユーザ端末11、ユーザ端末12及びユーザ端末13・・・を有するが、ユーザ端末10の構成はこれに限定されず、ユーザ端末10は一つの端末を含んでもよく、二つ以上の任意の数の端末を含んでもよい。以下、一例としてユーザ端末11について説明するが、他のユーザ端末12及びユーザ端末13、あるいはより多くの端末についても同様である。
【0022】
ユーザ端末11は、端末側ツールバー・プラットフォーム100及びツールバー120を含む。ここで、端末側ツールバー・プラットフォーム100は、ツールバー設定情報110を備える。また、ツールバー120はツールバー・アイテムを含んで構成され、ツールバー・アイテムはツールバー・アプリケーションの本体に係るものを含む。図1には、ツールバー120を構成するツールバー・アイテムを、AP、AP、AP、AP及びAPとして示すが、これらに限定せず、いくつあってもよい。典型的には、ツールバー120はユーザ端末11で実行可能な実行ファイル及び当該実行ファイルと共に実行可能なダイナミック・リンク・ライブラリにより構成し、ツールバー・アイテムはダイナミック・リンク・ライブラリで構成するが、これに限定されない。
【0023】
ツールバー設定情報110は、ユーザ端末11が適宜備えるメモリデバイス(図示せず)等の記憶媒体に格納される。また、ツールバー設定情報110は、ツールバー・アイテムの設定情報であり、ツールバー・アプリケーションの本体に係るものの設定情報を含む。
【0024】
サーバ20は、サーバ側ツールバー・プラットフォーム200及びツールバー220を含む。ここで、サーバ側ツールバー・プラットフォーム200は、ツールバー設定情報DB(データベース)210を備える。また、ツールバー220はツールバー・アイテムを含んで構成され、ツールバー・アイテムはツールバー・アプリケーションの本体に係るものを含む。ここで、サーバ20は、ツールバー・アイテムを表示装置等(図示せず)に表示しなくてもよい。サーバ20は、ユーザ端末10等のユーザを識別するために、当技術分野に公知のユーザ識別情報を用いることができる。ツールバー設定情報DB210の形態は、サーバ20に内蔵されるものでもよく、通信可能に接続されるものでもよく、適宜設定できる。
【0025】
ツールバー設定情報DB210は、サーバ20が適宜備える記憶媒体又はデータベース装置(図示せず)に格納され、ユーザ端末10に含まれる任意の端末におけるツールバー120及び端末側ツールバー・プラットフォーム100に関する情報を、前述のユーザ識別情報に関連付けて記憶するために用いられる。ツールバー設定情報DB210のデータ構造については、図3において後述する。
【0026】
本実施形態に係るツールバー管理システム1を、ユーザ端末11を用いて利用するユーザは、所望により任意にツールバー120を利用できる。このときに、ユーザ端末11は、端末側ツールバー・プラットフォーム100に含まれるツールバー設定情報110の内容を、サーバ20のツールバー設定情報DB210に格納している設定情報の内容と同期させることができる。具体的には、ユーザ端末11は、次の動作を実施することができる。
(端末処理−1):ユーザ端末11は、ツールバー・アイテムについての設定操作をユーザから受け付けたことに応じて、ツールバー設定情報110を当該ユーザ識別情報に関連付けて記憶する一方、当該ツールバー・アイテムの設定情報であるツールバー設定情報110を、ユーザを識別するユーザ識別情報と共にサーバ20に送信する。
(端末処理−2):ユーザ端末11は、ツールバー・アイテムの表示要求を受け付けたことに応じて、ユーザ識別情報と共に当該表示要求を受け付けたツールバー・アイテムに係るツールバー設定情報110をサーバ20に送信し、最新の状態を問い合わせる。
【0027】
本実施形態に係るツールバー管理システム1のサーバ20は、前述のユーザ端末11の動作に応じて、次の動作を実施することができる。
(サーバ処理−1):サーバ20は、ユーザ端末11からユーザ識別情報と共に受信したツールバー設定情報110を、ユーザ識別情報に関連付けてツールバー設定情報DB210に記憶する。例えば、図1に示すように、ユーザ端末11に対して、サーバ20は、ツールバー設定情報110をユーザ識別情報に関連付けてツールバー設定情報DB210に記憶する。他のユーザ端末12又はユーザ端末13に対しても、それぞれ、サーバ20は、ツールバー設定情報110をユーザ識別情報に関連付けてツールバー設定情報DB210に記憶する。
(サーバ処理−2):サーバ20は、ユーザ端末11から受信したツールバー設定情報110及びユーザ識別情報に基づいて、ツールバー設定情報DB210を参照し、ユーザ端末11から受信したツールバー・アイテムを更新する必要がある場合にのみ、当該ツールバー・アイテムの更新に必要なデータをユーザ端末11に送信する。例えば、図1に示すように、サーバ20は、ユーザ端末11のツールバー・アイテムを更新する必要がある場合には、ユーザ端末11のツールバー120に対して、ツールバー・アイテム(AP、AP、・・・AP)の更新に必要なデータを送信する。他のユーザ端末12又はユーザ端末13に対しても、それぞれ、サーバ20は、ツールバー・アイテムの更新に必要なデータを送信する。
【0028】
なお、上述においてはユーザ端末11について説明したが、ユーザ端末11以外の他の複数の端末、例えばユーザ端末12又はユーザ端末13についても同様である。ここで、あるユーザ端末(例えばユーザ端末11)からあるユーザ識別情報に基づいてツールバー設定情報110の送信を受けてツールバー設定情報DB210に記憶した後、異なるユーザ端末(例えばユーザ端末12)から同一のユーザ識別情報に基づいてツールバー設定情報110の最新の情報の問い合わせを受けた場合、サーバ20は、ユーザ端末12のツールバー・アイテムが最新のものとなるように上述の処理を行う。したがって、サーバ20は、ユーザ端末10が異なっていても、ユーザ識別情報に基づいて、ユーザに対して常に最新のツールバー環境を提供することが可能となる。
【0029】
また、ツールバー・アプリケーションの本体は、ユーザ端末11、ユーザ端末12又はユーザ端末13等のユーザ端末10にインストールされて動作する実行ファイルとして提供されるが、本発明のこのような構成により、ツールバー本体の機能や表示態様についても、最低限の機能を実行ファイルとして残し、残りの機能をツールバー・アイテムと同様に更新可能なダイナミック・リンク・ライブラリとして提供することで、常に最新の状態とすべく自動的に更新することが可能となる。したがって、ユーザは、ツールバー・アプリケーションの本体についても、サーバ側で更新される度に更新インストールを行う作業から解放される。
【0030】
[ツールバー設定情報を管理するための装置構成]
図2は、図1に示すツールバー管理システム1を構成するツールバー・プラットフォームの具体的な構成例を含むツールバー管理システム1のブロック図である。図2に示すツールバー管理システム1は、図1と同様にユーザ端末10及びサーバ20を含む。ユーザ端末10は、複数の端末を含むことができるが、図2においては、一例としてユーザ端末10として説明する。
【0031】
ユーザ端末10は、図1に示した端末側ツールバー・プラットフォーム100の構成要素として、ツールバー設定情報更新手段130、ツールバー表示要求受付手段140、ツールバー設定情報確認要求手段150及びツールバー表示手段160を備える。また、ユーザ端末10は、表示手段180及び入力手段190を備えることができる。さらに、ユーザ端末10は、図1と同様に適宜記憶媒体を用いてツールバー設定情報110を記憶することができる。
【0032】
ユーザ端末10のツールバー設定情報更新手段130は、ツールバー・アプリケーションを構成するツールバー・アイテムについての設定操作をユーザから受け付けたことに応じて、当該ツールバー・アイテムの設定情報であるツールバー設定情報110を当該ユーザを識別するユーザ識別情報と共にサーバ20に送信する。ここで、ツールバー設定情報更新手段130が送信するデータの態様は、例えば、XML(拡張マークアップ言語)形式のテキストで記述されるものを含むが、これに限定されない。
【0033】
さらに、ユーザ端末10のツールバー設定情報更新手段130は、ツールバー設定情報110を当該ユーザ識別情報に関連付けて記憶する。
【0034】
次に、ユーザ端末10のツールバー表示要求受付手段140は、ツールバー・アイテムの表示要求を受け付ける。具体的な状況としては、ユーザがユーザ端末10にログインして最初にブラウザを立ち上げた際や、所定のツールバー・アイテムの表示モードを非表示から表示に切り替えた際等が考えられるが、これに限られるものではない。
【0035】
次に、ツールバー表示要求受付手段140がツールバー・アイテムの表示要求を受け付けたことに応じて、ユーザ端末10のツールバー設定情報確認要求手段150は、ユーザ端末10のユーザを識別するユーザ識別情報と共に当該表示要求を受け付けたツールバー・アイテムに係るツールバー設定情報110をサーバ20に送信し、最新の状態を問い合わせる。ここで、ツールバー設定情報確認要求手段150が送信するデータの態様は、例えば、XML形式のテキストで記述されるものを含むが、これに限定されない。
【0036】
ユーザ端末10のツールバー表示手段160は、後述するサーバ20におけるツールバー・アイテム更新要否判定手段250の判定に応じて、必要に応じてツールバー・アイテム送信手段260から送信されたツールバー・アイテムの更新のためのデータを用いて、ツールバー表示要求受付手段140が表示要求を受け付けたツールバー・アイテムを表示手段180に表示させる。
【0037】
表示手段180は、ツールバー表示手段160からの指示に基づいて所定のツールバー・アイテムを表示する。より具体的には、表示手段180は、所定のツールバー・アイテムを示すアイコンや、テキストボックス、コマンドボタン等の画像を表示する。
【0038】
入力手段190は、ユーザ端末10を使用するユーザからの、ブラウザに対するクリック操作等の入力を受け付ける。入力手段190としては、ポインティング・デバイス、キーボード、ボタン、ホイール又はスイッチ等が挙げられるが、限定されない。クリック操作としては、マウス等の入力機器が備える特定のボタンのクリック、キーボード等の入力機器が備える特定のキーパッドの押下、タッチスクリーン等の特定の位置入力、又はこれらの組み合わせが挙げられるが、限定されない。
【0039】
サーバ20は、図1に示したサーバ側ツールバー・プラットフォーム200の構成要素として、ツールバー設定情報DB210、ツールバー設定情報更新受付手段230、ツールバー設定情報確認要求受付手段240、ツールバー・アイテム更新要否判定手段250及びツールバー・アイテム送信手段260を備える。サーバ20は、ツールバー設定情報DB210を用いて、端末側ツールバー・プラットフォーム100に関する情報をユーザ識別情報と関連付けて記憶することができる。
【0040】
サーバ20のツールバー設定情報更新受付手段230は、ユーザ端末10のツールバー設定情報更新手段130からユーザ識別情報と共に送信されたツールバー設定情報110を受信する。そして、ツールバー設定情報更新受付手段230は、当該受信したツールバー設定情報110を当該受信したユーザ識別情報に関連付けてツールバー設定情報DB210に格納する。
【0041】
サーバ20のツールバー設定情報確認要求受付手段240は、ユーザ端末10のツールバー設定情報確認要求手段150がユーザ識別情報と共に送信した、当該表示要求を受け付けたツールバー・アイテムに係るツールバー設定情報110を受信する。
【0042】
サーバ20のツールバー・アイテム更新要否判定手段250は、ツールバー設定情報確認要求受付手段240が受信したユーザ識別情報及び当該表示要求を受け付けたツールバー・アイテムに係るツールバー設定情報110に基づいて、ツールバー設定情報DB210を参照し、当該表示要求を受け付けたツールバー・アイテムの更新が必要であるかどうかを判定する。より具体的な判定基準としては、当該表示要求を受け付けたツールバー・アイテムのバージョン番号や、当該ツールバー・アイテムに係る実行ファイルやダイナミック・リンク・ライブラリのタイムスタンプ等であってもよいが、これに限られない。ツールバー・アイテム更新要否判定手段250は、当該判定の結果、当該表示要求を受け付けたツールバー・アイテムが最新であると判定した場合はその旨を、そうではないと判定した場合は、当該表示要求を受け付けたツールバー・アイテムを最新のものとするために必要な更新ファイルに関する情報等を、後続のツールバー・アイテム送信手段260に引き渡す。
【0043】
サーバ20のツールバー・アイテム送信手段260は、前述のツールバー・アイテム更新要否判定手段250による判定に基づく情報を、ユーザ端末11のツールバー表示手段160に送信する。この情報は、当該判定が真である場合にのみ、当該ツールバー・アイテムの更新に必要な情報を含む。この情報は、当該判定が偽である場合は、単に判定が偽であることのみを含んでもよく、ユーザ端末10のツールバー・アイテムがすでに最新であることを含んでもよく、ユーザ端末10のツールバー・アイテムには更新が不要であることを含んでもよく、適宜設計できる。
【0044】
このようにすることにより、ツールバー管理システム1を構成可能な装置を提供することができる。
【0045】
[ツールバー設定情報DB210のデータ構造]
図3は、本実施形態に係る、ツールバー設定情報DB210のデータ構造を示す図である。ツールバー設定情報DB210は、前述のツールバー設定情報110を、相互に関連付けられた一組の情報として格納するために用いられる。図3に一例を示すツールバー設定情報DB210のデータ構造は、ユーザID211に関連付けて、ツールバー・カスタムID212、ツールバー・カスタム有効期間213、ツールバー表示モード214、ツールバー・アイテム表示順215及びツールバー・アイテム実体ファイル・タイムスタンプ216を、ツールバー設定情報DB210に格納するために用いられる。
【0046】
ユーザID211は、ユーザ端末10等を使用するユーザを識別するために用いられるユーザ識別情報である。
【0047】
ツールバー・カスタムID212は、ユーザ端末10等におけるツールバー・アイテムについての所定の設定パターンを特定する情報である。例えば、所定のツールバー・アイテムについて、予め決められた設定パターンを指定して、ユーザがツールバー・カスタムID212を選択するだけで当該決められた設定パターンが反映されるようにすることができる。
【0048】
ツールバー・カスタム有効期間213は、前述のツールバー・カスタムID212によって識別される設定パターンの有効期間をツールバー設定情報DB210に格納するために任意に用いられる。例えば、特定のツールバー・アイテムを所定のキャンペーン期間中のみ所定の設定に変更する場合に、当該有効期間をツールバー・カスタム有効期間213において指定する。さらに、ツールバー・カスタム有効期間213は、特定のツールバー・アイテムに特別な有効期間のないことを記憶するために、「有効期間なし」等の所定の情報を含んでもよい。
【0049】
ツールバー表示モード214は、前述のツールバー・カスタムID212によって識別される設定パターンにおいて、ユーザ端末10等の端末のツールバーの表示モード、すなわちツールバー上に表示される各ツールバー・アイテムの表示態様を、ツールバー設定情報DB210に格納するために用いられる。例えば、ツールバー表示モード214は、「標準」又は「ホリデー」等の情報を格納し、週の平日と休日とにおいて表示態様を切り換えるようにしてもよい。また、例えば、ツールバー表示モード214は、「文字のみ」、「文字及びアイコン」又は「アイコンのみ」等の情報を格納し、ツールバーの全体にわたるツールバー・アイテムの表示態様を格納してもよい。ツールバー・アイテムの表示態様は、これらに限定されない。
【0050】
ツールバー・アイテム表示順215は、前述のツールバー・カスタムID212によって識別される設定操作において、ユーザ端末10等の端末のツールバー上に表示されるツールバー・アイテムの表示順を、ツールバー設定情報DB210に格納するために用いられる。ツールバー・アイテム表示順215に格納される情報の形態は、ツールバー・アイテムを一意的に識別可能な情報であればよい。したがって、ツールバー設定情報DB210は、このツールバー・アイテム表示順215を用いて、特定のツールバー設定情報110に含まれるツールバー・アイテムの種類を格納することも可能である。
【0051】
ツールバー・アイテム実体ファイル・タイムスタンプ216は、前述のツールバー・アイテム表示順215に格納されるツールバー・アイテムの種類のそれぞれが有するタイムスタンプを、ツールバー設定情報DB210に格納するために用いられる。ツールバー・アイテム実体ファイル・タイムスタンプ216の形態は、ツールバー・アイテム表示順215に格納されるそれぞれのツールバー・アイテムに個別に対応させることが可能である。例えば、ツールバー・アイテム表示順215に、「A01」、「B03」、「F40」及び「X11」という4つのツールバー・アイテムの情報が格納されているツールバー設定情報110に対して、ツールバー・アイテム実体ファイル・タイムスタンプ216は、それぞれのツールバー・アイテムのタイムスタンプを独立した要素とする配列等の形態を有することができる。
【0052】
このようにすることで、本発明に係るツールバー管理システム1は、特定のツールバー設定情報110に含まれるツールバー・アイテムのタイムスタンプを記憶し、取得することができる。
【0053】
[ツールバー設定情報を管理する方法の諸段階]
図4は、本実施形態に係る、ツールバー設定情報を管理する方法の諸段階を示すフロー図である。図4(a)は、ツールバー設定情報110の更新処理を示すフロー図である。図4(b)は、ツールバーの表示処理を示すフロー図である。これらの諸段階においては、ユーザ端末10を例示するが、本実施形態に係るツールバー設定情報を管理する方法は、端末の種類によらず、他の端末が使用される場合についても同様である。
【0054】
まず、図4(a)を参照し、ツールバー設定情報110の更新処理について説明する。
【0055】
ステップS110において、ユーザ端末10は、ツールバー設定情報110を更新する。具体的には、ユーザ端末10は、ツールバー・アプリケーションに含まれるツールバー・アイテムについての設定操作をユーザから受け付けたことに応じ、ツールバー設定情報110を記憶する。
【0056】
ステップS120において、ユーザ端末10は、記憶したツールバー設定情報110をサーバ20に送信する。具体的には、図2に示したツールバー設定情報更新手段130は、当該ツールバー・アイテムの設定情報であるツールバー設定情報110を、ユーザを識別するユーザ識別情報と共にサーバ20に送信する。ユーザ端末10におけるステップS110及びステップS120の処理は、前述の(端末処理−1)に相当する。
【0057】
ステップS130において、サーバ20は、ツールバー設定情報110の更新を受け付ける。
【0058】
ステップS140において、サーバ20は、ユーザ識別情報と共に受信したツールバー設定情報110を、当該ユーザ識別情報に関連付けてツールバー設定情報DB210に格納する。サーバ20におけるステップS130及びステップS140の処理は、前述の(サーバ処理−1)に相当する。
【0059】
このようにして、ユーザ端末10によって更新され、記憶されたツールバー設定情報110は、ユーザ端末10のユーザのユーザ識別情報に関連付けてサーバ20のツールバー設定情報DB210にも記憶される。
【0060】
ここで、図5を参照し、ユーザ端末11においてツールバー設定情報110が更新される場合のブラウザ表示の一例を説明する。ユーザ端末11は、図1に示したように、ユーザ端末10に含まれる一つの端末装置である。図5(a)は、ユーザ端末11におけるブラウザ表示400を例示する図であり、ユーザが、ツールバー410を管理するためのサービスに通信接続し、追加ボタン420、422等をクリックすることにより、所望のツールバー・アイテムを追加できる状況を示している。ツールバー410の領域内には、複数のツールバー・アイテムを含むことができる。図5(a)の例においては、ツールバー410は、検索サービスへのクエリ入力ボックス412及び検索開始ボタン414を含む。
【0061】
ユーザが、カーソル430を追加ボタン420に合わせてクリックすると、ツールバー410にツールバー・アイテム424が追加される。図5(a)には、当該ツールバー・アイテム424を、「A」という表示を有するコマンドボタンとして示している。このときに、ユーザ端末11においては、更新されたツールバーに係る設定がツールバー設定情報110に記憶されると共に、サーバ20に対して要求310が送信される。サーバ20においては、ツールバー設定情報DB210が更新される。
【0062】
図4(b)に戻り、ツールバーの表示処理について説明する。
【0063】
ステップS210において、ユーザ端末10は、ツールバー表示要求を受け付ける。
【0064】
ステップS220において、ユーザ端末10は、ツールバー設定情報確認要求をサーバ20に送信する。ユーザ端末10におけるステップS210及びステップS220の処理は、前述の(端末処理−2)に相当する。
【0065】
ステップS230において、サーバ20は、ステップS220においてユーザ端末10から送信されたツールバー設定情報確認要求を受け付ける。すなわち、サーバ20は、ユーザ端末10からツールバー設定情報110及びユーザ識別情報を受信する。
【0066】
ステップS240において、サーバ20は、受信したユーザ識別情報に基づいて、ツールバー設定情報DB210から当該ユーザ識別情報に関連付けて記憶したツールバー設定情報110のうち特定のツールバー・アイテムの設定情報を抽出する。すなわち、サーバ20は、後続のステップS250において特定のツールバー・アイテムを更新する要否を判定するために、ツールバー設定情報DB210に格納したツールバー・アイテムの設定情報を抽出する。当該設定情報は、ステップS130において受け付けたツールバー設定情報110の一部でもよく全体でもよい。
【0067】
ステップS250において、サーバ20は、ツールバー・アイテムの更新が必要であるかを判定する。すなわち、サーバ20のツールバー・アイテム更新要否判定手段250は、ツールバー設定情報DB210から抽出した特定のツールバー・アイテムに係るツールバー設定情報110と、ユーザ端末10から受信した、ユーザ端末10における特定のツールバー・アイテムに係るツールバー設定情報110とを比較し、当該特定のツールバー・アイテムが最新であるか否かを判定する。この判定は、ツールバー・アイテム実体ファイル・タイムスタンプ216の比較によって行われる。サーバ20は、ツールバー設定情報DB210から抽出した当該特定のツールバー・アイテムに係るツールバー設定情報110が、ユーザ端末10における当該特定のツールバー・アイテムに係るツールバー設定情報110よりも新しい事項を含む場合に、当該特定のツールバー・アイテムを更新する必要があると判定する。
【0068】
ステップS250における判定の結果がYESである場合は、ステップS260に進み、当該判定の結果がNOである場合には、ステップS280に進む。なお、当該判定の結果が偽である場合には、サーバ20は、更新が不要であることの情報をユーザ端末10に送信してもよい。
【0069】
ステップS260において、サーバ20は、ツールバー・アイテムをユーザ端末10に送信する。具体的には、サーバ20のツールバー・アイテム送信手段260は、当該特定のツールバー・アイテムを最新の状態に更新するために必要な情報を送信する。したがって、ステップS250における判定の結果がYESである場合、すなわちツールバー・アイテムの更新が必要である場合にのみ、ユーザ端末10においてツールバー・アイテムが更新されることになる。サーバ20におけるステップS230からステップS260の処理は、前述の(サーバ処理−2)に相当する。
【0070】
ステップS270において、ユーザ端末10は、当該特定のツールバー・アイテムを受信する。
【0071】
ステップS280において、ユーザ端末10は、当該特定のツールバー・アイテムを含むツールバーを表示する。具体的には、ユーザ端末10は、サーバ20から受信したツールバー・アイテムにしたがい、ユーザ端末10のツールバーを表示する。サーバ20から受信する当該ツールバー・アイテムは、ツールバー・アイテムの表示態様に係るもの又はツールバー・アプリケーションの本体に係るものを含むことができる。
【0072】
再び、図5(a)を参照し、ユーザ端末11においてツールバーの表示要求が行われる場合のブラウザ表示の一例を説明する。本実施形態に係るツールバー設定情報を管理する方法によると、ユーザ端末11におけるブラウザ表示400において、ツールバー410に含まれる何らかのツールバー・アイテムが更新された場合にのみ、ユーザ端末11からのツールバーの表示要求に応じて、ツールバー410を最新の状態に更新する。例えば、ユーザ端末11において、ツールバー・アイテム424がツールバー410に追加された後に、当該ツールバー・アイテム424の態様等が更新された場合、ツールバー・アイテムを更新するための情報を、サーバ20からユーザ端末11に送信する。当該ツールバー・アイテム424又は他のツールバー・アイテムが更新されていなければ、ツールバー・アイテムを更新するための情報は送信されない。
【0073】
さらに、図5(b)を参照し、ユーザ端末12においてツールバーの表示要求が行われる場合のブラウザ表示の一例を説明する。ユーザ端末12は、ユーザ端末10に含まれる別の端末装置である。図5(a)に示したように、ユーザ端末11においては、ツールバー・アイテム424がツールバー410に追加されているが、図5(b)に示すユーザ端末12におけるブラウザ表示450では、このツールバー・アイテム424はまだツールバー411に含まれていない。ここで、ユーザが、このユーザ端末12を用いて、ツールバー411の画面表示を指示すると、本実施形態に係るツールバー設定情報を管理する方法においては、前述のステップS210からステップS280の処理によって、ツールバー411が最新の状態に更新される。具体的には、ツールバー411の配置場所426に、ユーザ端末11のツールバー410と同様のツールバー・アイテム424が追加される。したがって、本実施形態に係るツールバー設定情報を管理する方法、又はツールバー管理システム1は、ユーザが異なる端末を使用する状況においても、当該端末におけるツールバー・アイテムを自動的に最新の状態にすることができる。
【0074】
以上、本発明の実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0075】
1 ツールバー管理システム
10、11、12、13 ユーザ端末
20 サーバ
100 端末側ツールバー・プラットフォーム
110 ツールバー設定情報
120、220 ツールバー
200 サーバ側ツールバー・プラットフォーム
210 ツールバー設定情報DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと、通信ネットワークを介して前記サーバに接続可能な端末とを含み、前記端末で動作するツールバー・アプリケーションを管理するシステムであって、
前記端末は、前記ツールバー・アプリケーションを構成するツールバー・アイテムについての設定操作をユーザから受け付けたことに応じて、前記ツールバー・アイテムの設定情報であるツールバー設定情報を、前記ユーザを識別するユーザ識別情報と共に前記サーバに送信する一方で前記ツールバー設定情報を前記ユーザ識別情報に関連付けて記憶する手段を備え、
前記サーバは、前記端末から受信した前記ツールバー設定情報を前記ユーザ識別情報に関連付けてツールバー設定情報DBに記憶する手段を備え、
前記端末は、前記ツールバー・アイテムの表示要求を受け付けたことに応じて、前記ユーザ識別情報と共に前記表示要求を受け付けたツールバー・アイテムに係るツールバー設定情報を前記サーバに送信して前記サーバ側の前記ツールバー設定情報を確認する手段をさらに備え、
前記サーバは、前記端末から受信した前記ツールバー設定情報及び前記ユーザ識別情報に基づいて前記ツールバー設定情報DBを参照し、前記端末のツールバー・アイテムを更新する必要がある場合にのみ前記ツールバー・アイテムの更新に必要なデータを前記端末に送信する手段をさらに備える
システム。
【請求項2】
前記ツールバー設定情報は、前記端末における前記ツールバー・アイテムの表示態様に係るものを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ツールバー・アイテムは、前記ツールバー・アプリケーションの本体に係るものを含み、前記ツールバー設定情報は、前記ツールバー・アプリケーションの本体に係るものを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
サーバと、通信ネットワークを介して前記サーバに接続可能な端末とを含むシステムを用いて、前記端末で動作するツールバー・アプリケーションを管理する方法であって、
前記端末が、前記ツールバー・アプリケーションを構成するツールバー・アイテムについての設定操作をユーザから受け付けたことに応じて、当該ツールバー・アイテムの設定情報であるツールバー設定情報を、前記ユーザを識別するユーザ識別情報と共に前記サーバに送信する一方で当該ツールバー設定情報を当該ユーザ識別情報に関連付けて記憶するステップと、
前記サーバが、前記端末から受信した前記ツールバー設定情報を前記ユーザ識別情報に関連付けてツールバー設定情報DBに記憶するステップと、
前記端末が、前記ツールバー・アイテムの表示要求を受け付けたことに応じて、前記ユーザ識別情報と共に当該表示要求を受け付けたツールバー・アイテムに係るツールバー設定情報を前記サーバに送信して前記サーバ側の前記ツールバー設定情報を確認するステップと、
前記サーバが、前記端末から受信した前記ツールバー設定情報及び前記ユーザ識別情報に基づいて前記ツールバー設定情報DBを参照し、前記端末のツールバー・アイテムを更新する必要がある場合にのみ当該ツールバー・アイテムの更新に必要なデータを前記端末に送信するステップと、
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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