説明

ティッシュペーパー箱動物捕獲器

【課題】従来の粘着面を用いた台形箱状の動物捕獲器は組み立てや動物の捕獲状況の確認が煩雑であった。またティッシュペーパーの箱は使用後、利用されることも無く、廃棄されていた。
【解決手段】使用後のティッシュペーパーの箱を動物捕獲器としたので、廃棄のための折り畳みを想定して軽微に接着してある部分を引き剥がしての手軽な組み立てや、ティッシュペーパーの取り出し口を通して動物の捕獲状況の容易な確認が出来、また、資源の有効活用を可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はティッシュペーパーの箱の内面に付設した粘着面での動物捕獲に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の粘着面を用いた動物捕獲器のうち、厚紙状のものを折り曲げ、嵌合部分で組み合わせて台形箱状とし、その内側底部を粘着面として、周囲に開口部を設けて侵入口としたものをゴキブリ捕獲器としたり、やや大型のものをネズミ捕り器としていたが、その組み立ては煩雑であった。
【0003】
さらに、動物の捕獲状況を確認するにはその台形箱状の嵌合部分を分離して内側底部の粘着面を覗き、確認後は再び嵌合部分を組み合わせ、あるいは周囲の侵入口から確認するために、設置場所からその動物捕獲器を持ち上げねばならない煩雑さがあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上述べた従来の動物捕獲器は、手軽な組み立てや動物の捕獲状況の容易な確認が困難であった。
本発明は従来の実態が有していた問題を解決しようとするものであり、手軽な組み立てや動物の捕獲状況の容易な確認を可能とすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、その実現のため、ティッシュペーパーの箱のティッシュペーパーがすべて排出された後、その箱と適宜の内面に付設した粘着面による手軽な組み立てや動物の捕獲状況の容易な確認を可能とした動物捕獲器である。
なお、以下の文中、ティッシュペーパーの箱を単に、箱ともいう
【0006】
板状体に粘着材を塗布して粘着板として、その粘着板の粘着面を剥離容易な剥離シートで覆ってティッシュペーパーと共に箱に内在させる。
【0007】
または、箱の内部にティッシュペーパーがあるときは、その粘着板は箱の外部にあり、ティッシュペーパーがすべて排出された後、その箱に入れる。
【0008】
あるいは、箱の内面に直接粘着材を塗布して粘着面とし、その粘着面を剥離容易な剥離シートで覆って内在するティッシュペーパーと粘着面を分離する。
【0009】
そして、ティッシュペーパーがすべて排出された後、剥離シートを剥離して粘着面を露出させ箱の内面に付設した状態とするためや捕獲動物の侵入のため、箱に開口部を設ける。
【0010】
現在市販されている直方体の普遍的なティッシュペーパーの箱の最大面、中間面、最小面のうち、最小面部は、最大面からの延長部と中間面からの延長部をそれぞれ直角に折り曲げ、重なり合った部分を接着して形成されているが、その接着を引き剥がして、直角だった折り曲げ角度をさらに鋭角に折り曲げて箱の内部に折れ返った状態に各延長部を押し込めば、その押し込みに反発する復元力により、各延長部の互いに触れ合う部分が押し合ってその復元が阻止されて静止状態となり、結果、最小面部は開口したまま、開口した最小面部、として前記の開口部となる。
【0011】
箱の内面に粘着板の粘着面を付設するには、箱の外で粘着板の粘着面を覆った剥離シートを剥離して、前記開口した最小面部から箱に入れ、粘着面が露出する側として粘着板を内面に添わせる。
【0012】
この時、粘着板を、添わせる内面とほぼ同じ長さとした場合には、箱の内部に折れ返った状態に押し込まれた延長部と内面に、粘着板の両端部がはさまれて、粘着面の付設は内面に添って固定されたものとなる。
【0013】
箱の内面に粘着材を塗布して粘着面としている場合には、前記箱の最小面部を形成する各延長部の重なり合った部分の接着を引き剥がした後、粘着面を覆った剥離シートを剥離して粘着面を露出させ、その後、箱の内部に各延長部を押し込めばよい。
【0014】
以上、箱の内面に粘着面が露出して付設され、箱の内部に各延長部が押し込まれて開口した最小面部となったことにより、本考案の組み立ては完了した。
【0015】
内部の動物の捕獲状況の確認は、すでに設けられている箱の上部のティッシュペーパーの取り出し口を通して行なう。
【0016】
捕獲動物の侵入口を増やすには、箱の生産時、そのための形状をしたミシン目等、周知の技法による破りやすい箇所を箱の各面に適宜に設ければよい。
【発明の効果】
【0017】
ティッシュペーパーの箱は、使用後その廃棄を想定して、直方体の形を平板状に折り畳み易いように、最小面部の前記接着は軽微にされているので、引き剥がしやすく、本考案の組み立て作業が手軽にできる
【0018】
従来、ティッシュペーパー排出後の箱は廃棄されていたが、本考案によりその箱を動物捕獲器として活用するので、資源の有効活用に資するものとなる。
【0019】
内部の動物の捕獲状況は、すでに設けられている箱の上部のティッシュペーパーの取り出し口を通して容易に確認できる。
【0020】
捕獲動物の侵入口を増やすには、箱の生産時、箱の各面の適宜の箇所にそのための形状をしたミシン目等、周知の技法により破りやすくしておけば、使用者が任意に侵入口を増やすことが出来る。
【0021】
本考案は従来の台形箱状のゴキブリ捕獲器よりもやや大きく、ネズミを捕獲するに充分な大きさなので広範な動物種を対象とする捕獲器として、機能するものである
【0022】
従来の台形箱状のゴキブリ捕獲器はその台形状ゆえに、より低くはできないが、本考案のティッシュペーパーの箱の動物捕獲器は、最小面部を開口して変形しやすい角パイプ状としたので、上下の狭い隙間にもはめ込むことができる
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の実施の一例の形態を図1、図2に基づいて説明する。
【0024】
ティッシュペーパーの箱1の最大面3、中間面4、最小面部5のうち、最大面からの延長部31と、中間面からの延長部41を鋭角に折り曲げて箱1の内部に折れ返った状態に押し込んで、開口した最小面部5として開口し、粘着板2の縦横の長さを箱1の底の内面とほぼ同じにして粘着面21を上向けに露出させて底の内面に添わせ、粘着板2の端部22を最大面3からの延長部31と箱1の底の内面に挟んで粘着板2を固定し、ティッシュペーパーの取り出し口6を通して、内部の動物の捕獲状況の確認が容易にできるティッシュペーパーの箱の動物捕獲器としたものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態を示すティッシュペーパーの箱の動物捕獲器外観図
【図2】同中間面側から見た断面図
【符号の説明】
【0025】
1 ティッシュペーパーの箱
2 粘着板
3 最大面
4 中間面
5 開口した最小面部
6 ティッシュペーパーの取り出し口
21 粘着面
22 粘着板の端部
31 最大面からの延長部
41 中間面からの延長部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ティッシュペーパーの箱のティッシュペーパーが排出された後、その箱とその内面に付設した粘着面による動物捕獲器
【請求項2】
粘着面を、板状体に粘着材を塗布して内面に添わせたものとした[請求項1]記載の動物捕獲器
【請求項3】
粘着面を、内面に粘着材を塗布したものとした[請求項1]記載の動物捕獲器

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−153513(P2009−153513A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−341978(P2007−341978)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(594072627)
【Fターム(参考)】