説明

テトラヒドロピラン−4−カルボン酸化合物の製法

【課題】テトラヒドロピラン-4-カルボン酸(1)および、そのエステル、アミドの製法の提供。
【解決手段】酸の存在下、式(2):


式中、Rは、水素原子又は炭化水素基を示す、で示される4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物を加水分解反応し、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸(1)の製法。酸の存在下、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸(1)とアルコールとを反応させることを特徴とするテトラヒドロピラン-4-カルボン酸エステルの製法。テトラヒドロピラン-4-カルボン酸(1)とハロゲン化剤を反応させてテトラヒドロピラン-4-カルボン酸ハライドを製造し、次いで、アミン化合物を反応させることを特徴とするテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミドの製法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温和な条件及び簡便な方法にて、4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物からテトラヒドロピラン-4-カルボン酸、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸エステル、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸ハライド又はテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミドを製造する方法に関する。テトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物は、医薬・農薬等の原料や合成中間体として有用な化合物である。
【背景技術】
【0002】
従来、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸を製造する方法としては、例えば、テトラヒドロピラン-4,4-ジカルボン酸を185℃に加熱して、単離収率64%でテトラヒドロピラン-4-カルボン酸を得る方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、上記の方法では、高い反応温度が必要である上に、収率が低く、テトラヒドロピラン-4-カルボンの工業的な製法としては満足するものではないという問題点があった。
【0003】
また、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸エステルを製造する方法としては、テトラヒドロピラン-4,4-ジカルボン酸エステルを脱炭酸させる方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この方法では、多量の臭化テトラn-ブチルホスホニウムが必要であり、反応温度が高い上に、目的物の収率が低い等の問題を有しており、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸エステルの工業的な製法としては不利であった。
【0004】
更に、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミドを製造する方法としては、例えば、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸と塩化チオニルを反応させてテトラヒドロピラン-4-カルボン酸クロライドとした後、次いで、アンモニアを反応させてテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミドを製造する方法が開示されている(例えば、非特許文献1)。しかしながら、この方法では、製法に関する詳細な記載や収率等の記載が全くないため、テトラヒドロピラン-4-カルボンアミド化合物の工業的な製法として参考に出来るものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000-281672号公報
【特許文献2】WO 03/106418 A1 パンフレット
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】J.Chem.Soc.,1930,2525.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、即ち、上記問題点を解決し、温和な条件及び簡便な方法にて、4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物から高収率でテトラヒドロピラン-4-カルボン酸、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸エステル、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸ハライド又はテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミドを製造することが出来る、工業的に好適なテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物の製法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、酸の存在下、一般式(2):
【0009】
【化1】

【0010】
式中、Rは、水素原子又は炭化水素基を示す、
で示される4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物を加水分解反応させることを特徴とする、式(1):
【化2】


で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸の製法に関する。
【0011】
本発明は、また、酸の存在下、前記式(1)で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸と、一般式(3):
【0012】
【化3】

【0013】
式中、Rは、炭化水素基を示す、
で示されるアルコールとを反応させることを特徴とする、一般式(4):
【0014】
【化4】

【0015】
式中、Rは、前記と同義である、
で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸エステルの製法に関する。
【0016】
本発明は、更に、前記一般式(1)で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸とハロゲン化剤とを反応させることを特徴とする、一般式(5):
【0017】
【化5】

【0018】
式中、Xは、ハロゲン原子を示す、
で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸ハライドの製法に関する。
【0019】
本発明は、又、前記一般式(2)で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸ハライドと一般式(7):
【0020】
【化6】

【0021】
式中、R及びRは、水素原子、炭化水素基、アルコキシル基、アリールオキシル基又はアミノ基を示す;但し、R及びRの両方がアミノ基になる場合を除く;なお、R及びRは、互いに結合して環を形成していても良く、又、環内には酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいても良い、
で示されるアミン化合物を反応させることを特徴とする、一般式(6):
【0022】
【化7】

【0023】
式中、R及びRは、前記と同義である、
で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミド化合物の製法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明のテトラヒドロピラン-4-カルボン酸の製法における加水分解反応において使用する4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物は、前記の一般式(2)で示される。その一般式(2)において、Rは、水素原子又は炭化水素基であるが、炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素原子数1〜6のアルキル基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基等のアリール基が挙げられるが、好ましくは炭素原子数1〜4のアルキル基、更に好ましくはメチル基、エチル基である。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
【0025】
本発明の加水分解反応において使用する酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、フッ化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等の無機酸;ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸等のカルボン酸;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等のスルホン酸が挙げられるが、好ましくは硫酸、塩酸、リン酸が使用される。なお、これらの酸は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0026】
前記酸の使用量は、4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物1モルに対して、好ましくは0.1〜50モル、更に好ましくは0.5〜20モルである。
【0027】
本発明の加水分解反応において使用する溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されず、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t-ブチルアルコール等のアルコール類;,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;N,N'-ジメチルイミダゾリジノン等の尿素類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類が挙げられるが、好ましくは水、アルコール類が使用される。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0028】
前記溶媒の使用量は、反応の均一性や攪拌性により適宜調節するが、4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物1gに対して、好ましくは0.01〜100ml、更に好ましくは0.1〜20mlである。
本発明の上記反応においては、加水分解反応のための水の存在が必須であるが、その水の供給源としては、触媒として添加される酸の水溶液からの水、又は溶媒として添加される水が挙げられる。その添加量としては、4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物1gに対して、好ましくは、0.05〜100ml、更に好ましくは、0.1〜50mlである。
【0029】
本発明の加水分解反応は、例えば、4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物、酸及び溶媒を混合して、攪拌しながら反応させる等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは0〜150℃、更に好ましくは20〜120℃であり、反応圧力は特に制限されない。
【0030】
本発明の反応によってテトラヒドロピラン-4-カルボン酸が得られるが、これは、反応終了後、中和、抽出、濾過、濃縮、蒸留、再結晶、晶析、カラムクロマトグラフィー等の一般的な方法によって単離・精製される。
【0031】
次に、本発明のテトラヒドロピラン-4-カルボン酸エステルの製造方法について説明する。本発明の反応において使用するテトラヒドロピラン-4-カルボン酸は、前記の式(1)で示される。
【0032】
本発明の反応において使用するアルコールは、前記の一般式(3)で示される。その一般式(3)において、Rは、炭化水素基であるが、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素原子数1〜6のアルキル基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基が挙げられるが、好ましくは炭素原子数1〜4のアルキル基、更に好ましくはメチル基、エチル基である。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
【0033】
前記アルコールの使用量は、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸1モルに対して、好ましくは1〜500モル、更に好ましくは2〜100モルである。
【0034】
本発明の反応において使用する酸は、例えば、硫酸、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、リン酸等の無機酸;ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸等のカルボン酸;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等のスルホン酸が挙げられるが、好ましくは硫酸、塩酸、リン酸が使用される。なお、これらの酸は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0035】
前記酸の使用量は、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸1モルに対して、好ましくは0.01〜10モル、更に好ましくは0.05〜5.0モルである。
【0036】
本発明の反応は、溶媒の存在下又は非存在下にて行われる。使用される溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されず、例えば、水;ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のカルボン酸エステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;塩化メチレン、ジクロロメタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;N,N'-ジメチルイミダゾリジノン等の尿素類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類が挙げられ、好ましくは、エーテル類、芳香族炭化水素類、アミド類、尿素類、更に好ましくはテトラヒドロフラン、トルエン、N,N-ジメチルアセトアミドが使用される。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0037】
前記溶媒の使用量は、反応液の攪拌性や均一性により適宜調節するが、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸1gに対して、好ましくは0〜100ml、更に好ましくは0〜50mlである。
【0038】
本発明の反応は、例えば、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸、アルコール及び酸を混合して、攪拌しながら反応させる等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは20〜150℃、更に好ましくは30〜130℃であり、反応圧力は特に制限されない。
【0039】
なお、最終生成物であるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸エステルは、例えば、反応終了後、中和、抽出、濾過、濃縮、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の一般的な方法によって単離・精製される。
【0040】
次に、本発明のテトラヒドロピラン-4-カルボン酸ハライド及びテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミドの製法について説明する。本発明の製法は、下記の反応工程式(1):
【化8】

【0041】
式中、X、R及びRは、前記と同義である、
で示されるように、ハロゲン化工程及びアミド化工程の二つからなる。これら二つの工程について順次説明する。
【0042】
(1)ハロゲン化工程
本発明のハロゲン化工程において使用するハロゲン化剤としては、例えば、塩素、臭素、塩化チオニル、臭化チオニル、オキサリルクロライド、塩化スルフリル、臭化スルフリル、トリフェニルホスフィンジクロライド、トリフェニルホスフィンジブロマイド等が挙げられるが、好ましくは塩化チオニル及び/又はオキサリルクロライドが使用される。なお、これらのハロゲン化物は、単独又は二種以上(ハロゲン原子が同一のものに限る)を混合して使用しても良い。
【0043】
前記ハロゲン化剤の使用量は、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸1モルに対して、好ましくは1.0〜10モル、更に好ましくは1.0〜5.0モルである。
【0044】
本発明のハロゲン化工程は有機溶媒の存在下で行うことが望ましく、使用する有機溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されず、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;N,N'-ジメチルイミダゾリジノン等の尿素類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類が挙げられ、好ましくは、芳香族炭化水素類、エーテル類及び/又はアミド類が使用される。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0045】
前記有機溶媒の使用量は、反応の均一性や攪拌性により適宜調節するが、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物1gに対して、好ましくは0.5〜100ml、更に好ましくは1.0〜20mlである。
【0046】
本発明のハロゲン化工程は、例えば、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸、ハロゲン化剤及び有機溶媒を混合して、攪拌しながら反応させる等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは0〜150℃、更に好ましくは20〜110℃であり、反応圧力は特に制限されない。
【0047】
本発明の反応によってテトラヒドロピラン-4-カルボン酸ハライドが得られるが、これは、反応終了後、中和、抽出、濾過、濃縮、蒸留、再結晶、晶析、カラムクロマトグラフィー等の一般的な方法によって単離・精製されるが、単離・精製を行わずに次のアミド化工程を行っても構わない。
【0048】
なお、一般式(5)で示したテトラヒドロピラン-4-カルボン酸ハライドにおいて、Xは、ハロゲン原子であり、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0049】
(2)アミド化工程
本発明のアミド化工程において使用するアミン化合物は、前記の一般式(7)で示される。その一般式(7)において、R及びRは、水素原子、炭化水素基、アルコキシル基又はアリールオキシル基を示し、炭化水素基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素原子数1〜10のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素原子数3〜8のシクロアルキル基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等の炭素原子数7〜12のアラルキル基;フェニル基、p-トリル基、ナフチル基、アントリル基等の炭素原子数6〜20のアリール基;アミノ基(但し、R及びRの両方が同時にアミノ基である場合を除く)が挙げられる。又、アルコキシル基としては、具体的には、例えば、メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基、イソプロポキシル基、ブトキシル基等の炭素原子数1〜6のアルコキシル基、メトキシエトキシル基等のアルコキシル基置換アルコキシル基が挙げられ、アリールオキシル基としては、具体的には、フェノキシル基、ベンジルオキシル基等のアリールオキシル基等が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
【0050】
なお、R及びRは、互いに結合して環を形成していても良く、結合して形成される環としては、具体的には、例えば、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環等が挙げられる。
【0051】
前記の炭化水素基、アルコキシル基又はアリールオキシル基は、置換基を有していても良い。その置換基としては、炭素原子を介して出来る置換基、酸素原子を介して出来る置換基、窒素原子を介して出来る置換基、硫黄原子を介して出来る置換基等が挙げられる。
【0052】
前記炭素原子を介して出来る置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素原子数1〜6のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等の炭素原子数3〜10のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基等の炭素原子数2〜10のアルケニル基;キノリル基、ピリジル基、ピロリジル基、ピロリル基、フリル基、チエニル基等の複素環基;フェニル基、トリル基、フルオロフェニル基、キシリル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等のアリール基;アセチル基、プロピオニル基、アクリロイル基、ピバロイル基、シクロヘキシルカルボニル基、ベンゾイル基、ナフトイル基、トルオイル基等のアシル基(アセタール化されていても良い);カルボキシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;トリフルオロメチル基等のハロゲン化アルキル基;シアノ基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
【0053】
前記酸素原子を介して出来る置換基としては、例えば、ヒドロキシル基;メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基、ブトキシル基、ペンチルオキシル基、ヘキシルオキシル基、ヘプチルオキシル基、ベンジルオキシル基等のアルコキシル基;フェノキシル基、トルイルオキシル基、ナフチルオキシル基等のアリールオキシル基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
【0054】
前記窒素原子を介して出来る置換基としては、例えば、アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロへキシルアミノ基、フェニルアミノ基、ナフチルアミノ基等の第一アミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、N-メチル-N-メタンスルホニルアミノ基等の第二アミノ基;モルホリノ基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、ピラゾリジニル基、ピロリジノ基、インドリル基等の複素環式アミノ基;イミノ基等が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
【0055】
前記硫黄原子を介して出来る置換基としては、例えば、メルカプト基;チオメトキシル基、チオエトキシル基、チオプロポキシル基等のチオアルコキシル基;チオフェノキシル基、チオトルイルオキシル基、チオナフチルオキシル基等のチオアリールオキシル基等が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
【0056】
前記アミン化合物としては、例えば、アンモニア;メチルアミン、エチルアミン、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、n-ブチルアミン、イソブチルアミン、sec-ブチルアミン、tert-ブチルアミン等の第一級アミン;メチルエチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ-n-プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ-n-ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ-sec-ブチルアミン、ジ-tert-ブチルアミン等の第二級アミン;メトキシメチルアミン、メトキシエチルアミン、エトキシメチルアミン、エトキシエチルアミン等のアルコキシルアルキルアミン;ベンジルアミン、ベンジルメチルアミン等のアラルキルアミン;アニリン、メチルアニリン等のアリールアミン;モルホリン、ピペラジン等の複素環式アミン;ヒドラジン;メチルヒドラジン、ジメチルヒドラジン、フェニルヒドラジン等の置換されたヒドラジンが挙げられる。これらの中でも、アンモニア;メチルアミン、エチルアミン等のモノアルキルアミン;ジメチルアミン、ジエチルアミン等のジアルキルアミン;メトキシメチルアミン等のアルコシキルアルキルアミンが好ましく、更に好ましくは、アンモニア、ジエチルアミン又はメトキシメチルアミンである。
【0057】
前記アミン化合物の使用量は、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸ハライド1モルに対して、好ましくは1.0〜50モル、更に好ましくは1.0〜10モル、特に好ましくは1.0〜5.0モルである。なお、使用するアミン化合物は、水溶液又は酸塩(例えば、塩酸塩等)等のいずれの形態でも構わない。又、アミン化合物の酸塩を使用する場合には、適当な塩基で中和して使用しても差し支えない。
【0058】
本発明のアミド化工程は溶媒の存在下で行うことが望ましい。使用する溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されず、例えば、水;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;N,N'-ジメチルイミダゾリジノン等の尿素類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類が挙げられ、好ましくは、芳香族炭化水素類、アミド類、ニトリル類、エーテル類、更に好ましくはトルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフランが使用される。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0059】
前記溶媒の使用量は、反応の均一性や攪拌性により適宜調節するが、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸ハライド1gに対して、好ましくは0.1〜100ml、更に好ましくは1.0〜20mlである。
【0060】
本発明のアミド化工程は、例えば、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸ハライド、アミン化合物(又はその酸塩や水溶液)及び溶媒を混合して、攪拌しながら反応させる等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは-20〜150℃、更に好ましくは-10〜110℃であり、反応圧力は特に制限されない。なお、アミン化合物として、アミン化合物の酸塩を使用する場合には、反応系内に塩基(例えば、トリエチルアミン等)を添加しておくことが好ましい。
【0061】
本発明の反応によってテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミド化合物が得られるが、これは、反応終了後、中和、抽出、濾過、濃縮、蒸留、再結晶、晶析、カラムクロマトグラフィー等の一般的な方法によって単離・精製される。
【0062】
以上のようにして得られた本発明の化合物の使用は、例えば、ピランカルボン酸の医薬・農薬等の原料・合成中間体としての使用はWO2003/3083954号の第47〜48頁に、ピランカルボン酸アミドの医薬・農薬等への原料・合成中間体としての使用はWO2005/032484号の第278頁、ピランカルボン酸エステルの医薬・農薬等の原料・合成中間体としての使用はWO2001/087870号の第22頁に、又、ピランカルボン酸ハライドの医薬・農薬等の原料・合成中間体としての使用は特開2003−183254号公報第18頁記載に記載されている。
【実施例】
【0063】
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【0064】
実施例1(テトラヒドロピラン-4-カルボン酸の合成)
攪拌装置、温度計及びを備えた内容積20mlのガラス製容器に、4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸メチル0.85g(5.0mmol)及び6mol/l塩酸3.5ml(21mmol)を加え、攪拌しながら100℃で7時間反応させた。反応終了後、反応液を分析(ガスクロマトグラフィーによる内標法)したところ、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸が0.51g生成していた(反応収率:78%)。
【0065】
実施例2(テトラヒドロピラン-4-カルボン酸の合成)
攪拌装置、温度計及びを備えた内容積20mlのガラス製容器に、4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸1.0g(6.5mmol)及び6mol/l塩酸10ml(60mmol)を加え、攪拌しながら100℃で9時間反応させた。反応終了後、反応液を分析(ガスクロマトグラフィーによる内標法)したところ、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸が0.74g生成していた(反応収率:88%)。
【0066】
実施例3(テトラヒドロピラン-4-カルボン酸の合成)
攪拌装置、温度計及びを備えた内容積20mlのガラス製容器に、4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸0.5g(3.2mmol)、4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸メチル0.5g(3.0mmol)及び6mol/l塩酸10ml(60mmol)を加え、攪拌しながら100℃で9時間反応させた。反応終了後、反応液を分析(ガスクロマトグラフィーによる内標法)したところ、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸が0.68g生成していた(反応収率:84%)。
【0067】
実施例4(テトラヒドロピラン-4-カルボン酸メチルの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸3.0g(23.1mmol)、濃硫酸452mg(4.6mmol)及びメタノール50mlを加え、60〜70℃で5時間反応させた。反応終了後、反応液を濃縮し、濃縮物に酢酸エチル50ml及び飽和塩化ナトリウム水溶液10mlを加え、有機層を分液した。次いで、有機層を飽和食塩水10mlで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下で濃縮し、薄黄色液体としてテトラヒドロピラン-4-カルボン酸メチル3.17gを得た(単離収率:95%)。
テトラヒドロピラン-4-カルボン酸メチルの物性値は以下の通りであった。
【0068】
CI-MS(m/e);145(M+1)
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.79〜1.88(4H,m)、2.50〜2.60(1H,m)、3.42-3.47(2H,m)、3.70(3H,s)、3.93〜3.99(2H,m)
実施例5(テトラヒドロピラン-4-カルボン酸クロライドの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのガラス製フラスコに、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸6.85g(52.6mmol)、塩化チオニル9.79g(82.3mmol)及びトルエン10mlを加え、攪拌しながら80℃で1.5時間反応させた。反応終了後、反応液を減圧下で濃縮し、薄褐色液体として、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸クロライド7.81gを得た(単離収率;100%)。
テトラヒドロピラン-4-カルボン酸クロライドの物性値は以下の通りであった。
【0069】
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.79〜1.93(2H,m)、1.99〜2.06(2H,m)、2.91〜3.00(1H,m)、3.40〜3.49(2H,m)、3.97〜4.03(2H,m)
CI-MS(m/e);131(M+1)
【0070】
実施例6(テトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミドの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、実施例5と同様な方法で合成したテトラヒドロピラン-4-カルボン酸クロライド6.30g(38.5 mmol)及び28質量%アンモニア水20g(329mmol)を加え、攪拌しながら0℃で6時間反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、得られた濾物を乾燥させ、白色結晶として、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミド4.84gを得た(単離収率;62%)。
テトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミドの物性値は以下の通りであった。
【0071】
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.46〜1.62(4H,m)、2.26〜2.52(1H,m)、3.28〜3.34(2H,m)、3.81〜3.87(2H,m)、6.77〜7.24(2H,d)
CI-MS(m/e);130(M+1)
【0072】
実施例7(テトラヒドロピラン-4-カルボン酸ジエチルアミドの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのガラス製フラスコに、実施例5と同様な方法で合成したテトラヒドロピラン-4-カルボン酸クロライド1.00g(6.73 mmol)、ジエチルアミン1.08g(14.8mmol)及びトルエン5mlを加え、攪拌しながら20〜30℃で1時間反応させた。反応終了後、反応液に水10mlを加え、有機層を分液した。次いで、水層を酢酸エチル20mlで3回抽出し、抽出液と有機層を合わせて硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過後、濾液を濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル)で精製し、薄黄色液体として、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸ジエチルアミド0.83gを得た(単離収率;66%)。
テトラヒドロピラン-4-カルボン酸ジエチルアミドの物性値は以下の通りであった。
【0073】
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.08〜1.24(6H,m)、1.54〜1.60(2H,m)、1.93〜1.99(2H,m)、2.63〜2.67(1H,m)、3.30〜3.86(4H,m)、3.41〜3.49(2H,m)、4.00〜4.06(2H,m)
CI-MS(m/e);186(M+1)
【0074】
実施例8(テトラヒドロピラン-4-カルボン酸メトキシメチルアミドの合成)
攪拌装置、温度計、滴下漏斗及び還流冷却器を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、メトキシメチルアミン塩酸塩3.94g(40.3mmol)及びアセトニトリル40mlを加え、液温を0℃に保ちながら、トリエチルアミン8.16g(80.6mmol)をゆるやかに加えた。次いで、実施例5と同様な方法で合成した純度86%のテトラヒドロピラン-4-カルボン酸クロライド5.00g(33.6mmol)をゆるやかに加え、攪拌しながら0℃で1.5時間反応させた。反応終了後、反応液を減圧下で濃縮した後、トルエン30ml及び水20mlを加えて有機層を分液し、水層をトルエン30mlで2回抽出した。有機層と抽出液を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下で濃縮し、淡黄色液体として、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸メトキシメチルアミド5.81gを得た(単離収率;100%)。
テトラヒドロピラン-4-カルボン酸メトキシメチルアミドの物性値は以下の通りであった。
【0075】
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.80〜1.93(2H,m)、1.99〜2.05(2H,m)、2.91〜2.98(1H,m)、3.40〜3.49(2H,m)、3.96〜4.03(2H,m)
CI-MS(m/e);174(M+1)
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物からテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物を温和な条件及び簡便な方法にて、製造する方法、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸エステルの新規な製法及びテトラヒドロピラン-4-カルボン酸からテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミド化合物を製造する方法に関する。テトラヒドロピラン-4-カルボン酸、テトラヒドロピラン-4-カルボン酸エステル及びテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミド化合物は、医薬・農薬等の原料や合成中間体として有用な化合物である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸の存在下、一般式(2):
【化9】


式中、Rは、水素原子又は炭化水素基を示す、
で示される4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物を加水分解反応させることを特徴とする、式(1):
【化10】


で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸の製法。
【請求項2】
反応を溶媒中で行う請求項1記載のテトラヒドロピラン-4-カルボン酸の製法。
【請求項3】
酸の存在下、式(1):
【化11】


で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸と、一般式(3):
【化12】


式中、Rは、炭化水素基を示す、
で示されるアルコールとを反応させることを特徴とする、一般式(4):
【化13】


式中、Rは、前記と同義である、
で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸エステルの製法。
【請求項4】
式(1)で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸が、式(2):
【化14】


式中、Rは、水素原子又は炭化水素基を示す、
で示される4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物を加水分解反応させることにより得られるものである請求項3記載のテトラヒドロピラン-4-カルボン酸エステルの製法。
【請求項5】
一般式(1):
【化15】


で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸とハロゲン化剤とを反応させることを特徴とする、一般式(5):
【化16】


式中、Xは、ハロゲン原子を示す、
で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸ハライドの製法。
【請求項6】
式(1)で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸が、式(2):
【化17】


式中、Rは、水素原子又は炭化水素基を示す、
で示される4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物を加水分解反応させることにより得られるものである請求項5記載のテトラヒドロピラン-4-カルボン酸ハライドの製法。
【請求項7】
一般式(5):
【化18】


式中、Xは、前記と同義である、
で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸ハライドと一般式(7):
【化19】


式中、R及びRは、水素原子、炭化水素基、アルコキシル基、アリールオキシル基又はアミノ基を示す;但し、R及びRが同時にアミノ基になる場合を除く;なお、R及びRは、互いに結合して環を形成していても良く、又、環内には酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含んでいても良い、
で示されるアミン化合物を反応させることを特徴とする、一般式(6):
【化20】


式中、R及びRは、前記と同義である、
で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミド化合物の製法。
【請求項8】
一般式(5)で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸ハライドが、一般式(1):
【化21】


で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸とハロゲン化剤とを反応させることにより得られるものである請求項7記載のテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミド化合物の製法。
【請求項9】
式(1)で示されるテトラヒドロピラン-4-カルボン酸が、式(2):
【化22】


式中、Rは、水素原子又は炭化水素基を示す、
で示される4-シアノテトラヒドロピラン-4-カルボン酸化合物を加水分解反応させることにより得られるものである請求項8記載のテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミドの製法。
【請求項10】
アミン化合物が、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン及びメトキシメチルアミンから成る群より選択された少なくとも1種である請求項7記載のテトラヒドロピラン-4-カルボン酸アミド化合物の製法。

【公開番号】特開2011−190269(P2011−190269A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113682(P2011−113682)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【分割の表示】特願2006−545159(P2006−545159)の分割
【原出願日】平成17年11月18日(2005.11.18)
【出願人】(000000206)宇部興産株式会社 (2,022)
【Fターム(参考)】