説明

テレビジョン・システムにおけるマルチ・ソース情報の組合せ

【課題】テレビジョン・システムのチャンネル・ガイド情報を組合せる(マージする)方法を提供する。
【解決手段】マルチ・ソース26、28、30及び34から受信したテレビジョン・スケジュール情報を組合せる方式において、マイクロプロセッサ36がマルチ・ソース装置26、28、30及び34から受信したテレビジョン・スケジュール情報を組合せ分類する。スケジュール情報は次いで、テレビジョン・スケジュール・ガイドに表示される。利用者は、表示されたスケジュール情報中の番組を指定して該番組を選択する。システム10は次いで、自動切換え/同調を行い、所望のソース装置26、28、30及び34が宛て先装置22に入力され、次いで、チューナが選択した番組のチャンネルへ同調される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(発明の背景)
従来の技術として、テレビジョン・スケジュール・ガイドに関する情報を提供する装置が幾つかある。これらの情報は、利用可能なチャンネル及び該チャンネルそれぞれのテレビ番組を、スクリーン上に格子(グリッド)状に表示するために使用される。通常、利用可能なチャンネルがY軸上に表示され、時間枠がX軸を占めることになる。これらの一覧表にされたチャンネルは、順番にまたは所望の所定の順序でテレビジョン画面上に表示することができる。米国特許第5353121号には、斯かるシステムが開示されており、当業界で幅広く受け入れられている。米国特許第5353121号は、参照することにより本書に組み入れられている。
【0002】
数多くの異なる伝送方式が、テレビジョン・スケジュール・ガイドに必要とされる情報の提供に、利用可能である。例えば、直接放送衛星システム(DBS)では、衛星用ディッシュ・アンテナ及びセットトップ型の受信機を介して、テレビ番組及びテレビ番組スケジュール情報が提供される。DBSシステムは、例えば、ヒューズ・アンド・プライムスター(HughesandPrimestar)から商業的に入手可能である。更に、従来の衛星用ディッシュ・アンテナ、同軸ケーブル、電話回線、光ファイバ・ケーブル、アンテナ等を利用して、テレビ番組及びテレビ番組スケジュール情報の一方または両方が配給される。
【0003】
利用者がDBSに加入している場合には、画面表示(オンスクリーン・ディスプレイ)生成装置を有する別体の統合型受信デコーダ(IRD)ボックスが通常提供される。通常、IRDボックスには、最低でも受信機及びチューナが含まれている。DBS加入者は、DBSサービスの提供者が提供/管理する番組ガイドに加えて、潜在的には何百と言ったテレビ・チャンネルへのアクセスが可能となる。不都合なことには、通常DBSシステムはローカル・ネットワーク即ち地方の独立系チャンネルを受信しない。これらの受信できないローカル・チャンネルを受信するために、幾つかのDBS受信機では、DBS衛星入力とローカル入力とを自動的に切換え可能に構成されている。この自動切換えは、IRDボックスをテレビジョン(該テレビジョンに接続されてVCR)と、ローカル線(ローカル・ケーブルまたはローカル・アンテナ)との間に配置することにより、可能にされている。ローカル・チャンネルが利用者により選択されると、IRDボックスが自動的にDBSサービスの受信をやめて、ローカル入力へのバイパスとなる。利用者は、手動または遠隔制御によりローカル・チャンネルを選択することができる。地域的に利用可能なチャンネルへのアクセスは、ゴールデン・アワーの主要番組がローカル・ネットワークから提供されるために、不可欠となる。
【0004】
これに対して、利用者がケーブル及びローカル・アンテナ・ソースの双方からテレビチャンネルを受信している場合、話は異なってくる。利用者のテレビジョンが多数テレビジョン入力ポートを備えている場合は、2つのソースを容易に2つの入力ポートへ結合することが可能である。この解決策は、ソース数がテレビジョン入力ポートの数を超えない限り、良好に機能する。
【0005】
利用者のテレビジョンが多数の入力を備えていなかった場合には、多数のソース及びテレビジョン入力に取付られた手動スイッチ・ボックスを利用することができる。この解決策では、利用者は、あるソースから別の所望のソースへの切換えを手動で行わなければならない。例えば、利用者がローカル・ニュースを見たいと思った時には、スイッチをケーブルにセットして、利用者がケーブルからローカル・アンテナへ手動で切換えを行わなければならない。遠隔制御と自動化が当たり前となった社会においては、この解決策は多くの消費者に受け入れられないものである。更に、チャンネル間の手動切換えは、チャンネル・ソース数が増えるにつれて、より複雑になる。
【0006】
IRDボックス、多数のテレビジョン入力ポート、手動切換え装置等では、前記の問題点に対する自動的切換えを可能にする解決策を提供することは不可能であり、斯かる問題点は場合によっては部分的にしか解決されず、より万能な技術が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の好適な実施例では、本発明は、入力信号及び番組情報の調整(コーディネート)に関しており、より詳細には(1)多数のソースから受信するテレビジョン・スケジュールガイド情報の調整、(2)所望の信号ソースへの自動切換え、及び(3)所望のテレビ番組への同調に関する。従って、本発明は、テレビジョン・スケジュール・ガイド情報を調整する同調方式を提供する。この情報は数多くのソースから受信することができる。これらのソースは、入力ケーブル線(例えば、同軸ケーブル)、衛星放送、専用電話回線(例えば、ツイストペア)及び信号を伝送することができるその他の任意の媒体を含んでいる。
【0008】
本発明は、テレビジョン・システムのチャンネル・ガイド情報を組合せる(マージする)方法を提供する。この方法は、チャンネル・ガイド情報の受信及び記憶を含む。チャンネル・ガイド情報は、多数のテレビジョン信号ソースから受信される。このチャンネル・ガイド情報を受信した後で、システムが該情報を混合分類して所望の順序に並べる。最後に、このチャンネル・ガイド情報の表示が生成されて、所望の順序でテレビジョンに表示される。
【0009】
下記の本発明の詳細な説明を添付の図面を参照しつつ読めば、当業者には前記及びその他の利点が明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1A】図1Aは、テレビジョンに直接接続された多数のソースを備えたマルチ・ソース・テレビ番組/テレビジョン・スケジュール・ガイド・システムのブロック図である。
【図1B】図1Bは、コーディネータに直接接続された多数のソースを備えたマルチ・ソース・テレビ番組/テレビジョン・スケジュール・ガイド・システムのブロック図である。
【図1C】図1Cは、ソース装置としてDBS及びケーブルを備えたテレビ番組/テレビジョン・スケジュール・ガイド・システムのブロック図である。
【図1D】図1Dは、同一のIRDボックス内に収められたDBS、コーディネータ及びテレビジョン・チューナを有するテレビ番組/テレビジョン・スケジュール・ガイド・システムのブロック図である。
【図2】図2は、テレビジョン・ガイド情報から組み立てられた格子状のスケジュール・ガイドの画面表示の一例である。
【図3】図3は、自動同調処理のフローチャートである。
【図4】図4は、自動無人録画処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(特定の実施例の説明)
本発明は、テレビ番組及びテレビジョン・スケジュール・ガイド情報を調整する同調方式を提供する。このテレビジョン・スケジュール・ガイド情報は多数のソースから受信することが可能である。上記に述べたように、これらのソースは、入力ケーブル線(例えば、同軸ケーブルの)、衛星放送、専用電話回線(例えば、ツイストペア)及び信号を伝送できるその他の任意の媒体を含んでいる。好適な実施例では、テレビジョン・チャンネル放送は、(1)ケーブル及び衛星用ディッシュ・アンテナ、または(2)2つの異なる衛星、または(3)ローカル・ケーブル及びDBSソース等の、少なくとも2つの別個のソースから受信される。スケジュール情報には、該スケジュール情報が特定のソースからのものであることを識別するソース識別子が設けられている。スケジュール情報は、組織的に分類されて利用者へ配給される。
【0012】
利用者が表示されたガイド内の表示チャンネルの1つに配置されたショーまたはチャンネルを選択すると、システムが該ショーまたはチャンネルに関係したソース識別子を読み取る。好適な実施例では、次いでシステムが自動切換え/同調処理を行い、テレビジョンへの入力(RFまたはビデオ)をソース装置へ切換える。ソース装置には、DBS、ケーブル・ボックス、テレビジョン・チューナ等が含まれる。システムは、次いで、所望のショーに関するチャンネルへの同調を行う。更に、ソース識別子を使用して、無人VCRプログラムが所望のときには、様々な装置間の自動切換えを行う。更に、番組情報が多数の衛星ソースから受信されて所望のチャンネルが選択された場合には、本発明の一実施例では、利用者の衛星用ディッシュ・アンテナを自動的に動かして、利用者が関係するソースから所望の番組を受信できるようにする。本発明では、次いで、正しいチャンネルへの同調が行われる。
【0013】
組合せテレビジョン・ガイドを生成する場合には、チャンネル・マップが作られ、多数のソース上で利用できるチャンネルを識別するとともに、それぞれのソースを識別する。例えば、DBS/ローカル・チャンネルの実現(インプリメンテーション)の場合には、チャンネル・マップがローカル・ケーブル及びDBSチャンネル双方の組合せで生成される。ローカル・チャンネル及びDBSチャンネルには、ソース識別子が付されている。利用者/消費者がこのようなガイドから非DBSチャンネルを選択した場合には、衛星用の統合受信デコーダ・ユニット(IRDボックス)がIRDを切り換えて、ローカル・ケーブルを受信機に結合する。次いで、システムがテレビジョン・チューナまたはその他の同調装置を必要なチャンネルへ同調させる。DBSチャンネルが後で選択された場合には、システムがIRDを切り換えて、衛星用受信機/デコーダを受信機に連結する。
【0014】
次いで、DBSチューナを選択したDBSチャンネルへ、システムが同調する。例えば、ケーブル及びアンテナ入力の場合には、システムが正しいビデオ入力に切り換え、次いで、テレビジョン・チューナを必要なチャンネルへ同調させて選択したソースを受信する。このようにして、マルチ・ソース・テレビジョン・スケジュール・ガイド情報への自動アクセスが提供される。
【0015】
本発明の別の実施例では、利用者がシステムを利用して、宛て先装置間での切換えを行うことができる。例えば、多数のソースの1つから受信した情報/番組をコンピュータ画面上に表示したり、ステレオで流すことが可能となる。更に、幾つかの宛て先装置を組み合わせて使用することが可能となる。例えば、FMラジオ局の番組リスト(プレイリスト)をコンピュータのモニタまたはテレビジョンの画面に表示して、プレイリストから選択した歌を後でオーディオ・レコーダに録音することが可能である。更に、斯かるシステムを使用して、TV出力をステレオ・システムへ結合することが可能となる。従って、本発明は、テレビジョン・システムに限定されるものではない。
【0016】
図1Aは、テレビジョン22に直接接続された多数のソースを備えたマルチ・ソース・テレビジョン・スケジュール・ガイド・システムの一例を簡単な形態で図示したものである。図示のように、マルチ・ソース・テレビ番組/テレビジョン・スケジュール・ガイド・システム10は、コーディネータ20の制御により作動する。テレビジョン22及びVCR24には、ケーブル・ボックス26及びIRDボックス28から入力が供給される。その他の入力30も、テレビジョン22及びVCR24の少なくとも一方へ供給するようにしても良い。視聴者は、遠隔制御器32を使用してテレビジョンの同調及びその他の操作を行うことができる。本実施例では、ケーブル信号がケーブルボックス26を介して供給され、DBSがIRDボックス28を介して供給される。テレビジョン22のアンテナ34をテレビ放送の追加のソースとして、ケーブル・ボックス26、IRDボックス28及び他の入力30と一緒に使用するようにしても良い。典型的な実施例では、アンテナ34及びケーブル・ボックス26が「ローカル」ソースとなる。
【0017】
他の入力30には、多数の衛星ソースを含めることができる。多数の衛星ソースが存在する場合には、コーディネータ20が利用者の衛星用ディッシュ・アンテナを動かすことにより、または、衛星用ディッシュ・アンテナの切換えを行うことにより、利用できる衛星ソース間の切換えを自動的に行う。衛星用ディッシュ・アンテナを自動的に動かすために、IRDボックス内のメモリが、DBS衛星用ディッシュ・アンテナを介して利用できる衛星ソースに関係して、DBS衛星用ディッシュ・アンテナの姿勢を追跡する。IRDボックス28が、DBS衛星用ディッシュ・アンテナを自動的に位置決めし、所望の衛星ソースがIRDボックス28で受信される。
【0018】
コーディネータ20は、プロセッサ(CPU)36及びメモリ(RAM)38を含んでいる。コーディネータは赤外線(IR)発生器40に接続されて該発生器を制御する。IR受信機39は、コーディネータ20に接続され、遠隔地からの入力を受信する。IR発生器40の代わりに、例えば、バス・インタフェースまたはRFトランスミッタを使用することができる。IR発生器40は、IRDボックス28、テレビジョン20、VCR24、ケーブル・ボックス26及び他の入力30の1つまたは複数を制御する。従って、IR発生器40は、テレビジョン22、VCR24、ケーブル・ボックス26及び他の装置30の少なくとも1つの遠隔制御信号をエミュレートすることにより、遠隔制御装置として機能する。コーディネータ20は遠隔制御装置をシミュレートする能力を有して入ることから、コーディネータ20をケーブルボックス26、VCR24、テレビジョン22、スタンドアロン装置20または衛星受信機内へ配置することができる。
【0019】
遠隔制御器32は手で持てる遠隔制御装置であり、コーディネータ20を遠隔制御する。好適な実施例では、遠隔制御器32には、IR受信機39を介してコーディネータを制御するIRトランスミッタが設けられる。図1に図示していないが、その他の遠隔制御手段を利用して、手動でテレビジョン22、VCR24、ケーブル・ボックス26、IRDボックス28及び他の入力30を制御することが可能となる。好適な実施例では、コーディネータ20がシステム全ての必要な制御を実行するが、遠隔制御器32がコーディネータ20及びエミッタ40と協働して、図1Aに示した様々な装置の制御を行う。例えば、利用者が遠隔制御器32の音量制御手段を調節すると、コーディネータ20がIR発生器40を介して信号を発し、テレビジョン22の音量を調節する。
【0020】
IRDボックス28は、一実施例では、衛星用ディッシュ・アンテナ29を介してテレビ番組及びその他の情報を受信する。IRDボックス28は、次いで、番組スケジュール情報をシステムに供給する。スケジュール情報はDBSサービス提供者またはその契約会社により伝送された信号に追加される。DBSサービスの例として、ダイレクトTV(DirectTV)及びUSSBが上げられる。この番組スケジュール情報(即ちガイド)に、特定のソースで利用できるチャンネル情報を含んだチャンネル・マップを含ませてもよい。DBSガイドに関係した情報は、IRDボックス受信機のRAM42に記憶される、即ちダウンロードされる。同様に、番組ガイド情報をケーブル・ボックス26、他の入力30、アンテナ34、及びその他の任意の伝送媒体(例えば、専用ツイスト・ペア電話回線)の少なくとも1つを介して受信することができる。これらソースの各々は、サービス提供者により伝送された信号内にテレビジョン・スケジュール・データを含むようにしてもよい。
【0021】
コーディネータ20は、システム10において利用できる番組ガイド情報を探しかつ分類する。所望のテレビジョン・ガイド情報を受信するため、コーディネータ20は該情報のソースへ接続される。例えば、チャンネル・マップ情報が専用ツイスト・ペア電話回線により供給される場合、該電話回線がコーディネータ20への入力43となる。ガイド情報は、商業的に入手可能な任意の媒体から供給することができ、且つ、利用できるソースの全てまたは幾つかに適用できる。
【0022】
好適な実施例では、テレビジョン・ガイド情報は、利用できるテレビ・チャンネル上の垂直ブランキング期間に供給される。図1Aでは、コーディネータ20及びソース装置がテレビジョン22に連結されている。従って、コーディネータ20は、電話回線43を介して番組ガイド情報を受信し、テレビジョン22が多数のソースからテレビ番組情報を受信する。更に、テレビジョン22は、コーディネータ20から番組ガイド情報を受信する。
【0023】
本発明の別の実施例では、コーディネータ20は全てのソース装置入力を直接受信するよう構成されている。図1Bは、コーディネータに直接接続された多数のソースを備えたマルチ・ソーステレビ番組/テレビジョン・スケジュール・ガイド・システムのブロック図である。本実施例では、コーディネータ20が多数のソース26、28及び30の切換えを行い、次いで、所望のソースからテレビジョン22または別の宛て先装置へ情報を出力する。この構成により、テレビジョン22への入力が単一入力となる。コーディネータ20は、線44を介してまたは、線45及び46を介して、VCRを通じて番組ガイド情報及びテレビ番組をテレビジョン22に入力する。本発明に利用可能なその他の宛て先装置は、コンピュータ・モニタ、オーディオ・レコーダ、ファックス、プリンタ、メモリ等である。
【0024】
更に本発明の別の実施例では、DBS(IRDボックス28を介した)及びケーブル(ケーブル・ボックス26を介した)は、テレビジョン22に直列に接続されたソース装置として構成される。図1Cはソース装置としてのDBS及びケーブルを備えたテレビ番組/テレビジョン・スケジュール・ガイド・システムのブロック図である。この構成では、コーディネータはIRDボックス47内に配置され、IR発生器が不要にされている。IRDボックス47は、直接またはVCR24を介して、テレビジョン22に入力を行う。DBSのサービスが、IRDボックス47内のコーディネータにより停止されると、ケーブル・ボックス26がテレビジョン22へ入力を行う。
【0025】
図1Dは、DBS、コーディネータ及びテレビジョン・チューナの全てを同一のIRDボックス内へ収めたテレビ番組/テレビジョン・ガイド・システムのブロック図である。この実施例では、ケーブル・ソースは一切存在しなく、コーディネータ及びテレビジョン・チューナは全て、IRDボックス48内に配置されている。従って、IR発生器は不要である。コーディネータは、DBSと線49上で受信される他の利用できるソースとの間の切換えを行う。コーディネータが切換えを完了し、所望のチャンネルへの同調を完了すると、(下記に説明するように)該チャンネルがテレビ画面23上に表示されるか、または、VCR24により録画される。図1A〜DにおけるVCRは、オプションである。更に、DBS受信機及びチューナを、テレビジョンまたはVCR内に配置することが可能である。
【0026】
テレビジョン・スケジュール情報に、種々のフォーマットが使用できる。例えば、ヘッダ部分及び情報部分を備えたデータ・パケットを、他のより複雑なデータ・パケット・フォーマットを使用して受信することができる。好適な実施例では、コーディネータ20が、利用可能なソース又はデータ入力線からテレビジョン・スケジュール情報を受け取り、分類/混合する。例えば、コーディネータ20がテレビジョン・チャンネルの垂直ブランキング期間に、またはDBSのトランスポンダを介して、番組スケジュールを受信するようにしても良い。
【0027】
利用できるスケジュール情報を分類/混合するために、コーディネータ20は、先ず、構造化フレームワークを生成し、次いで、受信したデータを該構造化フレームワーク内にセーブする。この構造化フレームワークには、組織化されたデータ記憶用の幾つかのレベルが含まれる。該フレームワークのレベルがコーディネータ20により準備された後、ポインタを使用して該構造の適切なレベルにデータをセーブする。
【0028】
別の構成では、番組スケジュール情報の分類/混合は、別個の場所でなされ、そして、例えば、衛星チャンネル上のシステム10に供給される。従って、既に混合、分類、組織化された番組スケジュール情報は、即座に表示可能なフォーマットで受信される。この後者の状況では、見られる画面/格子のみをセーブすれば良いことから、コーディネータのメモリは少なくて済む。例えば、この後者の状況において、利用者が4時間の格子状の案内を見たいと思った時、4時間分の情報のみをRAM38にセーブすればよいのである。この即座の表示可能なフォーマットを別個のデータ・ストリームにして、異なる媒体またはテレビジョン・チャンネル上に供給することができる。
【0029】
図2は、テレビジョン・ガイド情報から組み立てられた格子状のスケジュール・ガイドの画面表示の例である。本発明の格子状ガイドはまた、テーマ・ガイド、チャンネル・ガイド及び番組情報を表示するその他のガイドを含んでる。好適な実施例では、コーディネータ20が利用できる番組ガイド情報を全て収集及び分類し終わった後、コーディネータ20は、図2に図示した格子状ガイドを生成し、テレビジョン22の画面上に表示する。この格子状ガイドもまた、IRDボックス、衛星用受信機、テレビジョン、VCR、本社位置等の内部に生成することが可能である。符号50で表される格子状ガイドは、全てのチャンネルまたは選択されたチャンネル52のラインナップを、時間56にそのチャンネルで利用できる番組54の説明とともに提供する。例えば、第2チャンネル58では、午後1時〜2時の間、バットマン60が放映され、午後2時〜2時30分の間、ソープ(ホームコメディ)62が放映される。テーマ毎、チャンネル毎、又はランダムのリストを、図2に示した格子状ガイドに代えて使用することも可能である。
【0030】
格子状ガイドが使用される場合には、チャンネル52のラインナップを、(1)チャンネルが番号またはアルファベット順になるように、または(2)チャンネルがそれぞれの特定のソースと関係した順になるように、または(3)チャンネルが利用者がプログラムした混合した順になるように、または(4)チャンネルがその他の任意の配置となるように配列することが可能である。多数のソースが使用されてテレビジョンのチャンネルを受信する場合には、チャンネルのオーバラップが時々生じる。例えば、ケーブル及びDBSの双方がABCのネットワークを有しており、ケーブルのABCネットワークは第6チャンネルで、DBSのABCネットワークは第7チャンネルである。格子状ガイド50に表示されたチャンネルの削除及び起動を可能にすることにより、どちらのABCチャンネルを保持すべきか、双方のABCチャンネルを保持すべきか、または、いずれのABCチャンネルも保持しないか等を、利用者が決定することが可能となる。利用者の選択は、が遠隔制御器32を介して、コーディネータ20に入力される。他の実施例では、コーディネータ20が自動的に重複したネットワークの名前を察知して重複した一方を削除することもできる。更に、コーディネータ20が、自動的に利用者の習慣に基づいて、チャンネルのラインナップを行うことができる。このチャンネルの自動配列のモードが利用者により選択されると、利用者の習慣に基づいたアルゴリズムを使用して、チャンネルの順番52が決定される。従って、任意の所望の配列でチャンネル52のラインナップが可能となる。
【0031】
好適な実施例では、利用者が遠隔制御器32上のガイド・ボタンを押して格子状ガイド50を表示させる。コーディネータ20は、このガイド・ボタンの最初の押圧により、格子状ガイド50を提供するチャンネルまたは装置に自動的に同調を行うか、または、格子状ガイドを現在の放送に重ね合わせる。利用者は、格子状ガイド50を使い終わると、再度(または別のボタン)ガイド・ボタンを押し、コーディネータ20は、(1)利用者が最後に見ていたチャンネルまたは装置に戻るか、または(2)オーバーレイを移動させる。コーディネータ20の自動同調に使用される技術を、更に下記に説明する。
【0032】
どのソースからどのチャンネルが利用可能かを追跡するために、ソース識別子が各チャンネルに配置される。ソース識別子の各々は、チャンネル・ガイド情報に含めても良く、あるいは、ソース識別子を、チャンネル・ガイド情報のオリジンに基づいて、システムにより追加するようにしても良い。従って、これらのデータが未だに供給されていなければ、コーディネータ20は適切な識別子を受信したチャンネル・ガイド情報に付加する。例えば、バットマン60がIRDボックス28を介して受信された場合、該バットマン60は、そのチャンネル58上に配置されたIRDボックス28を識別するソース識別子を有することになる。
【0033】
好適な実施例では、ソース識別子は、利用者には表示されない。所望であれば、利用者はコーディネータ20をプログラムして、どのソースが当該チャンネルに関係しているかを表示することが可能である。例えば、格子状ガイド50上で、ケーブル・ボックス26から入ってくるチャンネルを赤く塗り、IRDボックス28から利用可能なチャンネルを緑に塗る。このように、所望であれば、利用者は、どのソースが各チャンネルに関係して入るかを容易に識別できる。
【0034】
利用者は、遠隔制御器32を使用して、コーディネータ20をプログラムしたり、あるいは、格子状ガイド50の異なるチャンネル、時間及び番組間を移動することが可能となる。更に、遠隔制御器32を使用して一定のチャンネルまたは番組を選択して、(1)特定の番組に関連した追加の情報を表示し、または(2)特定のチャンネルまたは番組に同調し、または(3)特定の番組を自動的に録画することができる。また、遠隔制御器32を使用して、テレビジョン22またはその他の装置の音量またはその他の機能の調節ができる。特定の番組に関連した追加の情報には、該番組の概要説明を含めるようにしても良い。例えば、連続ホームドラマに含まれる物語りの概要説明を提供するようにしても良い。この追加の情報を表示するには、コーディネータ20がRAM38内の所望の情報にアクセスし、あるいは、異なるデータ入力に切り換えて、格子状ガイド50内の適切な場所内の追加情報を表示すればよい。好適な実施例では、この追加の情報は、(1)オーバーレイに、または(2)選択した番組下のプルダウン・ウィンドウとして、または(3)画面の頂部または底部の限定した情報ウィンドウとして表示される。
【0035】
図3は自動同調の処理のフローチャートの一例である。自動同調を開始するには、利用者が所定のチャンネルまたは番組をステップ70で選択する。この選択は、例えば、カーソルを所望の番組までスクロールさせ、「エンター」キーを押すか、または、遠隔制御器32を使用してチャンネル番号を入力することにより、実行できる。次いで、コーディネータ20は、ステップ72でソース識別子を読み取り、現在のテレビジョン22への入力がソース識別子と関係したソースであるか否かを決定する(ステップ74)。現在のテレビジョン22への入力ソースがソース識別子と関係したソースと同一であれば、コーディネータ20は、ステップ84において、該特定のソースを所望のチャンネルに同調させる。現在のソースがソース識別子と関係するソースでなかった場合には、システムは、ソースを適切なソースへ切り換える。例えば、プロセッサ36の制御により、IR発生器40から信号を発生させて、現在のソースから切り換え、且つ、ソース識別子に関係したソースを起動する、即ち切り換える。所望のチャンネルまたは番組が、情報をテレビジョン22に入力するソースとしての機能を果たす。次いで、コーディネータ20は、ステップ80において、特定のソース(ソース識別子と関係したソース)に対して正しいテレビジョン・チャンネルまたは入力が起動されたか否かを判定する。正しいテレビジョン・チャンネルまたは入力が起動さなかった場合には、システム内の適切なチューナが正しいチャンネルに同調される。例えば、IR発生器40を使用して、テレビジョンを所望のテレビジョン・チャンネルに、ステップ82において同調される。あるいは、ステップ80を不要にして、コーディネータ20を常に所望のチャンネルに同調または再同調させておき、これにより、テレビジョン22が正しいチャンネルにあることを確実にしてもよい。所望のソースに関係した正しいテレビジョン・チャンネルまたは入力を起動した後(あるいは同時に)、ステップ84において、IRエミッタ40が当該ソース内の受信機を所望のチャンネルに同調させる。次いで、所望の放送がテレビジョン22上に表示される。プログラムがコーディネータ20(図1B参照)を介してテレビジョン22及びVCR24へ入力される場合には、テレビジョン及びVCR用の同調は一切不要となる。従って、この後者の構成では、ステップ80及び82が存在しない。
【0036】
図3に図示した処理を更に示するために下記の例を説明する。この例においては、IRDボックス28が利用可能なチャンネル100〜200を有しており、該ボックスが、現在テレビジョン22への入力ソースとなっている(図1C参照)。更にケーブルボックス26はIRDボックス28への入力である(図1C参照)。利用者が、ステップ70において、第2チャンネル58上のバットマン60を選択する。選択された番組は、ケーブル・ボックス26からのチャンネルで利用することが可能である。コーディネータ20は、選択された番組に関係したソース識別子を読み取り、第2チャンネルがケーブルボックス26からのものであることを、ステップ72にて決定する。その後、コーディネータ20は、ステップ74において、現在のソースがIRDボックス28であることを判定する。
【0037】
従って、ソースの切換えを実行しなければならない。上記に説明したように、DBSが選択されたソースでない以上、IRDボックス28は、ケーブル・ボックス26がIRDボックス28内の内部リレー(電子または機械式)を介してテレビジョン22へ信号を送るのを可能にする。従って、コーディネータ22は、IR発生器40を使用して、ステップ78において、DBSの不活性化及び切断を行う。IRDボックス28は、テレビジョン22の第3チャンネルを介して、テレビジョン22へ入力される。好適な構成では、ケーブル・ボックス26もまた、テレビジョン22の第3チャンネルを介して接続される。この時、コーディネータ22は、テレビジョン22をチェックして、ケーブル・ボックス26からの入力に応じて、接続されているのは第3チャンネルであることを確実にするようにしても良い(ステップ80参照)。テレビジョン22が既に第3チャンネルに接続されていることから、テレビジョンのチャンネルの変更はなされない(ステップ84参照)。コーディネータ20は次いで、ステップ84において、IR発生器40を使用して、ケーブル・ボックス26を所望の第2チャンネルに同調させる。上記に述べたように、ステップ82及び84を同時に実行することが可能である。
【0038】
次いで、放映されている番組がテレビジョン22上に表示され、図3に説明した処理が完了する。他の実施例では、テレビジョン・チューナが使用されてソースからの多数の入力から選択を行うか、あるいは、混合システムを使用してテレビジョン・チューナをあるソースに使用し、ソース・チューナをその他のソースに使用するようにしても良い。
【0039】
図4は自動無人録画の処理のフローチャートの一例である。自動無人録画は、利用者が遠隔制御器32で録画するテレビ番組を選択することにより開始される。選択した番組を自動録画するには、VCR24が適切な時間に自動的にオンに切り替えられ(VCRの録画機能が同時に起動される)、番組が終了するとオフに切り替えられる。自動録画に使用される同調処理は、自動同調で説明した処理(図3参照)と同一であるが、VCRはテレビジョンではなく、正しいチャンネルに同調される。
【0040】
図4に示したように、利用者がステップ90においてショウ番組を選択した後、コーディネータが該ショウ番組の開始時間が過ぎてしまったか否かをチェックする(ステップ92参照)。開始時間が過ぎていない場合には、コーディネータ20はステップ94において待機をする。正しい時間(番組の開始時間)が来ると、VCR24がオンされて(ステップ96参照)、コーディネータ20があたかも自動同調が起こったかのように作動する。従って、コーディネータ20は、ステップ72(図3参照)で選択したショウ番組を提供するチャンネルと関係したソース識別子を読み取る。この自動読み取り処理のフローと、自動同調処理のフローとの間の移行が、Bにより示されている。自動読み取りのための同調が実行されている間、VCRは、テレビジョンではなく正しいチャンネルに同調される(ステップ80、82を参照)。図3に示した処理フローが完了すると、Aで示すように、コーディネータ20がIR発生器40を使用して図4のステップ100において、VCRの記録機能を選択すなわち起動する。これにより、VCR24が選択された番組を録画する。次いで、コーディネータ20は、ステップ102において、ショウ番組の終了時間が現在の時間と合致するか否かをチェックする。
【0041】
ショウ番組が終了していなければ、コーディネータ20は、ステップ104において待機する。ショウ番組の終了時間が現在の時間と合致した場合には、IR発生器40によりショウ番組の録画を停止し、ステップ106でVCRがオフされる。この方式により、VCR24に連結された任意のソースから任意のショウ番組の無人自動録画が可能となる。
【0042】
本発明の別の実施例では、コーディネータ20がIRDボックス28内に配置され、且つ、コーディネータ20がIR発生器を使用せずにDBS及びケーブル・ソースに必要とされる切換え及び同調を処理するよう構成される。利用者/消費者がガイドから非DBSチャンネルを選択すると、(最初のソースがDBSであった場合には)コーディネータが衛星用の統合受信デコーダ装置からケーブルに切換え、テレビジョン・チューナ、またはテレビジョンチューナ及びケーブル・ボックスを、所望のチャンネルに同調させる。DBSチャンネルを後で選択する場合には、システムが統合受信デコーダ装置へ再度切換えて、所望のDBSチャンネルへの同調を行う。この構成により、マルチ・ソースの調整がIR発生器を必要とせずに達成される。
【0043】
コーディネータ20を使用することにより、利用者は、テレビ番組ソースを手動で選択することも、手動で所望のチャンネルまたは番組への同調を行うことも不要になる。更に、システム10が可能とする自動受信、格子状ガイドの生成、切換え及び同調により、最終の利用者または消費者が手動操作をしなければならない部分が存在するとしても、最小の操作に止められている。
【0044】
上記の如く本発明を十分且つ完全に開示したが、当業者には様々な修正及び変更が可能であることは自明のことである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−213222(P2012−213222A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−148528(P2012−148528)
【出願日】平成24年7月2日(2012.7.2)
【分割の表示】特願2012−54464(P2012−54464)の分割
【原出願日】平成8年4月4日(1996.4.4)
【出願人】(597173211)スターサイト テレキャスト インコーポレイテッド (51)
【Fターム(参考)】