説明

テレビジョン受像機

【課題】高画質化に適した構造を得ることができる電子機器及びテレビジョン受像機を提供する。
【解決手段】一つの実施形態によれば、電子機器は、長方形状の液晶パネルと、導光板と、前記液晶パネルの短辺に沿うように前記導光板の側方に設けられ、複数のLEDを有したライトバーと、前記導光板に重ねられた反射シートと、前記反射シートとは反対側から前記導光板に重ねられたプリズムシートと、前記プリズムシートに重ねられ、光拡散機能を有した偏光シートと、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、テレビジョン受像機及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの電子機器は、液晶パネルと、導光板と、ライトバーとを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−215390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子機器やテレビジョン受像機は、高画質化に適した構造が期待されている。
【0005】
本発明の目的は、高画質化に適した構造を得ることができる電子機器及びテレビジョン受像機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、電子機器は、長方形状の液晶パネルと、導光板と、前記液晶パネルの短辺に沿うように前記導光板の側方に設けられ、複数のLEDを有したライトバーと、前記導光板に重ねられた反射シートと、前記反射シートとは反対側から前記導光板に重ねられたプリズムシートと、前記プリズムシートに重ねられ、光拡散機能を有した偏光シートと、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】一つの実施形態に係るテレビジョン受像機の正面図。
【図2】図1中に示されたテレビジョン受像機の側面図。
【図3】図1中に示されたテレビジョン受像機の構成を模式的に示す分解斜視図。
【図4】図1中に示されたテレビジョン受像機のF4−F4線に沿う断面図。
【図5】図4中に示されたライトバーの斜視図。
【図6】図4中に示されたライトバーの平面図。
【図7】図4中に示されたライトバーの配線を模式的に示す図。
【図8】図4中に示されたライトバーの動作の一例を模式的に示す図。
【図9】図4中に示されたライトバーの動作の他の一例を模式的に示す図。
【図10】図6中に示されたライトバーのF10−F10線に沿う断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1乃至図10は、一つの実施形態に係るテレビジョン受像機1を開示している。テレビジョン受像機1は、電子機器の一例である。なお、本実施形態が適用可能な電子機器は、テレビジョン受像機に限られず、ノートブック型パーソナルコンピュータや、携帯電話、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機などを含む種々の電子機器に広く適用可能である。
【0009】
図1及び図2に示すように、テレビジョン受像機1は、ディスプレイ本体2と、スタンド3とを備える。スタンド3は、例えばテレビ台の上に設置される。ディスプレイ本体2は、扁平状に形成されるとともに、略鉛直に起立した姿勢でスタンド3に支持される。
【0010】
ディスプレイ本体2は、筐体4を備えている。筐体4は、前壁5、背壁6、及び周壁7を有する。前壁5は、略鉛直に起立するとともに、ユーザーに向かい合う。背壁6は、前壁5とは反対側に位置されるとともに、前壁5と略平行になるように略鉛直に起立している。周壁7は、前壁5の周縁部と背壁6の周縁部との間を繋いでいる。
【0011】
周壁7は、上壁7a、下壁7b、左側壁7c(第1の側壁)、及び右側壁7d(第2の側壁)を有する。上壁7a及び下壁7bは、それぞれ略水平に延びている。左側壁7c及び右側壁7dは、それぞれ略鉛直に延びている。これにより扁平な長方形状の筐体4が形成されている。
【0012】
図3に示すように、テレビジョン受像機1は、バックカバー11、バックライトユニット12、ミドルフレーム13、液晶パネル14、及びフロントカバー15を有する。バックカバー11は、「第1のカバー」の一例である。フロントカバー15は、「第2のカバー」の一例である。ミドルフレーム13は、「フレーム部」の一例である。液晶パネル14は、「パネル」の一例である。なお「パネル」は、液晶以外のパネルであってもよい。
【0013】
図3及び図4に示すように、液晶パネル14は、背面14a、前面14b、及び周面14cを有する。背面14aは、「第1の面」の一例である。前面14bは、「第2の面」の一例である。前面14bは、背面14aとは反対側に位置され、表示画面17を有する。周面14cは、「第3の面」の一例である。周面14cは、背面14aと前面14bとの間に位置される。
【0014】
液晶パネル14は、4つの辺21,22,23,24を有した長方形状に形成されている。4つの辺21,22,23,24は、2つの長辺21,22と、2つの短辺23,24とを含む。図1に示すように、液晶パネル14は、2つの長辺21,22を略水平にした姿勢で、筐体4内に収容されている。2つの長辺21,22は、上側の長辺である第1の長辺21と、下側の長辺である第2の長辺22とを含む。
【0015】
図3に示すように、液晶パネル14は、パネル本体25と、このパネル本体25に取り付けられたソース基板26及びドライバIC27,28とを有する。一方のドライバIC27は、ソースCOF(Chip On Film)である。他方のドライバIC28は、ゲートCOFである。
【0016】
図3に示すように、本実施形態の液晶パネル14は、第1の長辺21から第2の長辺22に向けて走査線29が配列されている。図3中の矢印Pは、液晶パネル14の画像の書き込みが進む方向を示す。液晶パネル14は、第1の長辺21から第2の長辺22に向けて順に走査線29に画像が書き込まれる。これにより、液晶パネル14は、第1の長辺21から第2の長辺22に向けて画像の書き込みが進む。
【0017】
図4に示すように、パネル本体25は、液晶層31と、2枚のガラス板32,33と、2枚の偏光板34,35(偏光フィルタ)とを有する。液晶層31は、2枚のガラス板32,33に挟まれている。この2枚のガラス板32,33は、さらに2枚の偏光板34,35によって挟まれている。これにより2枚の偏光板34,35は、液晶パネル14の最外部に位置され、外部にむき出しになっている。一つの偏光板35は、液晶パネル14の前面14bに位置され、フロントカバー15に向かい合っている。
【0018】
図3に示すように、バックライトユニット12は、液晶パネル14の背面14aに向かい合う。バックライトユニット12は、反射シート41、導光板42、第1のプリズムシート43、第2のプリズムシート44、偏光シート45、及び一対のライトバー46を有する。
【0019】
反射シート41は、導光板42の背面に重ねられている。第1のプリズムシート43は、反射シート41とは反対側から導光板42に重ねられている。第1のプリズムシート43の上には、第2のプリズムシート44が重ねられている。第2のプリズムシート44の上には、偏光シート45が重ねられている。換言すれば、第1のプリズムシート43と偏光シート45との間に、第2のプリズムシート44が追加されている。第1のプリズムシート43は、例えば横目であり、第2のプリズムシート44は、例えば縦目である。偏光シート45は、光拡散機能を有する。
【0020】
導光板42は、液晶パネル14に対応した長方形状を有する。すなわち導光板42は、2つの長辺51,52と、2つの短辺53,54とを有する。導光板42の長辺51,52は、液晶パネル14の長辺21,22に沿って延びている。導光板42の短辺53,54は、液晶パネル14の短辺23,24に沿って延びている。
【0021】
図5に示すように、ライトバー46は、細長い回路基板56と、この回路基板56の表面に実装された複数のLED57とを有し、バックライトユニット12の光源となる。複数のLED57は、回路基板56の長手方向に沿って一列に並べられている。
【0022】
図3に示すように、一対のライトバー46は、液晶パネル14の両短辺23,24に対応させて、導光板42の左右の側方に配置されている。すなわち、一対のライトバー46は、液晶パネル14の画像の書き込みが進む方向に沿うように、導光板42の両短辺53,54(左右の端辺)にそれぞれ沿って配置されている。複数のLED57は、液晶パネル14の画像の書き込みが進む方向に沿って並べられている。なお、「液晶パネルの画像の書き込みが進む方向」は、「液晶パネルの走査線の配列方向(並んでいる方向)」のことである。
【0023】
図4に示すように、導光板42は、短辺53,54に沿って延びた側面58を有する。回路基板56は、複数のLED57が実装された第1の基板面56a(第1の面)と、この第1の基板面56aとは反対側に位置された第2の基板面56b(第2の面)とを有する。
【0024】
回路基板56は、反射シート41に略直交する姿勢に立て起こされて配置され、第1の基板面56aが導光板42の側面58に向かい合っている。すなわち、導光板42の側面58に回路基板56が略平行であり、複数のLED57が導光板42の側面58に向かい合っている。回路基板56の短手方向の幅Wは、バックライトユニット12の厚さTよりも小さい。
【0025】
図6に示すように、複数のLED57は、液晶パネル14の画像の書き込みが進む方向に複数のグループGに分割されている。ライトバー46の一例は、84個のLED57を有するとともに、この84個のLED57が4個ずつ、16個のグループGに分割されている。
【0026】
図7に示すように、複数のLED57は、上記グループG毎に配線62が個別に接続されている。すなわち16個のグループGに分割されたライトバー46では、少なくとも16本の配線62が設けられている。これにより、複数のLED57は、グループG毎に独立して点灯または消灯できる。各グループGのLED57は、液晶パネル14の画像の書き込みの進行に同期してグループG毎に点灯または消灯される。
【0027】
図8は、ライトバー46の動作の一例を模式的に示す。上記各グループGのLED57は、例えばそれぞれ各グループGが隣接する走査線29に対応付けされている。そして対応付けされている走査線29に画像が書き込まれるタイミングに合わせて、そのグループGのLED57が点灯させられる。すなわち、液晶パネル14の画像の書き込みの進行に合わせて、LED57はグループG毎に順に点灯させられる。換言すれば、液晶パネル14の画像の書き込みに、バックライトの光るラインを追従させる。このとき他のグループGのLED57は、例えば消灯させられている。このような動作によれば、残像感を減らすことができる。
【0028】
図9は、ライトバー46の動作の他の一例を模式的に示す。図9に示す例では、液晶パネル14の画像の書き込みの進行に合わせて、一つまたは複数のグループGのLED57が消灯させられる。すなわち画像の書き込みと同時に、画像1フレームの一部にバックライトが消灯している領域を設け、これにより残像感の低減を図ることができる。
【0029】
図10に示すように、回路基板56は、金属ベース63と、この金属ベース63上に設けられた複数の導体層64,65と、これらの間に設けられた絶縁層66,67,68とを有する。金属ベース63の一例は、アルミニウム合金である。上記グループG毎に接続された配線62は、上記複数の導体層64,65に分かれて配線されている。
【0030】
次に、ライトバー46の実装構造について説明する。
図3及び図4に示すように、バックカバー11は、液晶パネル14及びバックライトユニット12よりも一回り大きく形成されている。バックカバー11は、金属製、例えばアルミニウム合金製である。バックカバー11は、バックライトユニット12の背面側に設けられ、外部に露出され、筐体4の背壁6を形成している。
【0031】
バックカバー11は、バックライトユニット12を覆っている。さらに言えば、バックカバー11は、バックライトユニット12を間に介在させて、液晶パネル14の背面14aを覆っている。図3に示すように、バックカバー11の背面には、コントロール基板71、LEDドライバ基板72、及びそれらを覆うシールドケース73,74が取り付けられている。LEDドライバ基板72は、ライトバー46を制御する「制御部」の一例である。
【0032】
図3及び図4に示すように、ミドルフレーム13は、液晶パネル14とバックライトユニット12との間に介在するとともに、導光板42の側面58に対向している。ミドルフレーム13は、バックカバー11及びフロントカバー15とは別体に形成されている。ミドルフレーム13は、金属製、例えばアルミニウム合金製である。ミドルフレーム13は、例えば導光板42の4つの辺51,52,53,54に対応した4つのパーツに分割されて形成されている。なおミドルフレーム13は、枠状に形成されたひとつの部材であってもよい。
【0033】
図4に示すように、ミドルフレーム13は、支持部81(第1の部分)と、固定部82(第2の部分)とを有する。支持部81は、液晶パネル14とバックライトユニット12との間に介在されている。支持部81とバックライトユニット12との間には、例えばゴムのような弾性部材83が設けられている。支持部81は、バックライトユニット12をバックカバー11に向いて押さえている。これにより、バックカバー11とミドルフレーム13との間に、バックライトユニット12が保持されている。
【0034】
ミドルフレーム13の支持部81には、さらに液晶パネル14が載置される。支持部81と液晶パネル14との間には、例えばゴムのような弾性部材84が設けられている。支持部81は、弾性部材84を介して液晶パネル14を支持している。
【0035】
固定部82は、液晶パネル14とバックライトユニット12との間を外れた位置に設けられている。固定部82は、バックライトユニット12の側面86に対向する。固定部82は、バックカバー11とフロントカバー15との間に亘る大きさを有し、バックカバー11とフロントカバー15との間に挟持されている。これにより、ミドルフレーム13は、バックカバー11とフロントカバー15との間に保持されている。
【0036】
図4に示すように、ライトバー46は、導光板42の側面58に対向するようにミドルフレーム13に取り付けられている。具体的には、ライトバー46の回路基板56が、ミドルフレーム13の固定部82に例えばねじ止めで固定されている。これにより、ライトバー46は、ミドルフレーム13に熱的に接続されている。すなわちライトバー46が発する熱の一部は、ミドルフレーム13に伝わる。
【0037】
図3に示すように、フロントカバー15は、液晶パネル14及びバックライトユニット12よりも一回り大きく形成されている。フロントカバー15は、金属製、例えばアルミニウム合金製である。フロントカバー15は、液晶パネル14の前面側に設けられるとともに、バックカバー11に連結され、筐体4の前壁5と周壁7とを形成している。フロントカバー15は、液晶パネル14の表示画面17を露出させる開口部91が設けられ、液晶パネル14の縁部を覆う枠状に形成されている。フロントカバー15は、外装部材の一例であり、テレビジョン受像機1の外部に露出され、外観の一部を形成している。
【0038】
図4に示すように、フロントカバー15は、液晶パネル14の偏光板35に直接に向かい合っている。フロントカバー15と偏光板35との間には、例えばゴムのような弾性部材92が設けられている。フロントカバー15は、弾性部材92を介して偏光板35を支持している。これにより、フロントカバー15とミドルフレーム13との間に、液晶パネル14が保持されている。
【0039】
図4に示すように、フロントカバー15は、雌ねじが設けられたねじ孔93を有する。バックカバー11及びミドルフレーム13は、フロントカバー15のねじ孔93に対応する挿通孔94,95を有する。ねじ96は、バックカバー11の挿通孔94及びミドルフレーム13の挿通孔95に通され、ねじ孔93に係合している。これにより、バックカバー11、ミドルフレーム13、及びフロントカバー15は、ねじ96によって共締めされている。
【0040】
ミドルフレーム13の固定部82は、それぞれ金属製のバックカバー11及びフロントカバー15に熱的に接続されている。これにより、ライトバー46からミドルフレーム13に伝わった熱の一部は、バックカバー11及びフロントカバー15に伝わり、テレビジョン受像機1の外部に放出される。バックカバー11、ミドルフレーム13、及びフロントカバー15を共締めするねじ96は、バックカバー11、ミドルフレーム13、及びフロントカバー15を互いに熱的に接続する熱伝導経路の一部となる。
【0041】
図4及び図5に示すように、フロントカバー15は、液晶パネル14の前面14bに向かい合う第1部分15aと、この第1部分15aの周縁部から起立して後方に延びた第2部分15bとを有する。第2部分15bは、ディスプレイ本体2の略全厚に亘る大きさを有する。フロントカバー15は、液晶パネル14の周面14c、ミドルフレーム13の周面98、バックライトユニット12の周面99を囲んでいる。すなわち、フロントカバー15の第1部分15aが筐体4の前壁5を形成している。さらにフロントカバー15の第2部分15bが筐体4の周壁7を形成している。
【0042】
このような構成によれば、高画質化に適した構造を得ることができる。すなわち、本実施形態のテレビジョン受像機1は、長方形状の液晶パネル14と、液晶パネル14の短辺23,24に沿うように導光板42の側方に設けられ、複数のLED57を有したライトバー46と、導光板42に重ねられた反射シート41と、反射シート41とは反対側から導光板42に重ねられたプリズムシート43と、プリズムシート43に重ねられ、光拡散機能を有した偏光シート45とを有する。
【0043】
これによれば、液晶パネル14の短辺23,24に沿ってライトバー46が配置される。ライトバー46が液晶パネル14の短辺23,24に沿って配置されると、液晶パネル14の短手方向に画像の書き込みが進む場合、その画像の書き込みに合わせてLED57の点灯を制御することができる。これによれば、高画質化を図ることができる。
【0044】
本実施形態では、複数のLED57は、液晶パネル14の画像の書き込みが進む方向に複数のグループGに分割され、各グループGのLED57は、液晶パネル14の画像の書き込みの進行に同期して点灯または消灯される。これによれば、液晶パネル14の画像の書き込みのタイミングに合わせてバックライトユニット12の一部の領域を点灯または消灯させることができ、映像の残像感を少なくすることができるなど、高画質化をより図ることができる。
【0045】
ここで、ライトバー46を導光板42の短辺53,54に沿って配置する場合、導光板42の長辺51,52に沿って配置する場合に比べて、ライトバー46の全長が必然的に短くなる。その結果、ライトバー46に搭載可能なLED57の数が少なくなり、ライトバー46の輝度が低下する可能性がある。
【0046】
そこで本実施形態では、第1のプリズムシート43と偏光シート45との間に第2のプリズムシート44を備えている。これにより、LED57の数を少なくしても、輝度の低下を抑制することができる。
【0047】
さらに、偏光シート45として、光拡散機能を有したものを採用することで、導光板42と第1のプリズムシート43との間に配置される拡散シートを省略することができる。これにより、少なくとも拡散シートの分だけバックライトユニット12の厚みの減らすことができ、第2のプリズムシート44を設けることによるバックライトユニット12の厚みの増加を抑制することができる。
【0048】
本実施形態では、複数のLED57は、例えば16個のグループGに分割されており、それらに接続された配線62も少なくとも16本必要になる。そしてこの16本の配線62を実装面積が限られた細長い回路基板56の中にレイアウトする必要がある。
【0049】
本実施形態では、ライトバー46の回路基板56は、金属ベース63と、この金属ベース63上に設けられた複数の導体層64,65とを有する。そしてグループG毎に接続された配線62は、複数の導体層64,65に分かれて配線されている。これによれば、複数の配線62が互いに干渉することなく、比較的小さな実装面積の中で配線することができる。
【0050】
本実施形態では、回路基板56は、複数のLED57が実装された基板面56aを有するとともに、反射シート41に略直交する姿勢に立て起こされて配置され、基板面56aが導光板42の側面58に向かい合っている。このような構成によれば、回路基板56を反射シート41と略平行に配置する場合に比べ、LED57の光量を無駄なく導光板42に向けて放射することができる。
【0051】
本実施形態では、回路基板56の短手方向の幅Wは、バックライトユニット12の厚さTよりも小さい。これによれば、テレビジョン受像機1が厚さを抑制しつつ、回路基板56をバックライトユニット12の側面86に沿わせて配置することができる。
【0052】
上述したように、ライトバー46を導光板42の短辺53,54に沿って配置する場合、導光板42の長辺51,52に沿って配置する場合に比べて、ライトバー46の全長が必然的に短くなる。その結果、ライトバー46に実装される個々のLED57の間の間隔が狭くなり、LED57が狭ピッチで配置されることによる熱密度の上昇が生じる可能性がある。
【0053】
そこで本実施形態では、テレビジョン受像機1は、導光板42の側面58に対向した金属製のミドルフレーム13を備え、ライトバー46は、ミドルフレーム13に熱的に接続されている。これによれば、ミドルフレーム13がライトバー46の熱の一部を放出するヒートシンクとして機能するので、ライトバー46の熱密度の上昇を緩和することができるとともに、ライトバー46用に設けられる専用のヒートシンクを省略または小さくすることができる。これはテレビジョン受像機1の薄型化に寄与する。
【0054】
本実施形態では、テレビジョン受像機1は、バックライトユニット12を覆うとともに外部に露出されたバックカバー11を備えている。ミドルフレーム13は、バックカバー11との間にバックライトユニット12を保持する支持部81と、バックライトユニット12の側面86に対向する固定部82とを有する。ライトバー46は、ミドルフレーム13の固定部82に取り付けられている。すなわち本実施形態では、バックライトユニット12を保持するミドルフレーム13を利用してライトバー46が実装されている。これによれば、ライトバー46の固定や保持に必要な部材を少なくすることができる。これは、テレビジョン受像機1の薄型化やコストダウンに寄与する。
【0055】
本実施形態では、ミドルフレーム13は、金属製のバックカバー11に熱的に接続されている。これによれば、ライトバー46の熱の一部は、バックカバー11からテレビジョン受像機1の外部に放出される。これにより、ライトバー46の放熱構造を簡略化することができる。
【0056】
さらに本実施形態では、テレビジョン受像機1は、外部に露出されるとともにミドルフレーム13との間に液晶パネル14を保持した金属製のフロントカバー15を備える。ミドルフレーム13は、フロントカバー15に熱的に接続されている。これによれば、ライトバー46の熱の一部は、フロントカバー15からテレビジョン受像機1の外部に放出される。これにより、ライトバー46の放熱構造を簡略化することができる。
【0057】
液晶パネル14は熱に弱く、例えば局所的に熱くなると、その部分だけ映像が異なるなど不具合を生じる可能性がある。本実施形態では、ミドルフレーム13と液晶パネル14との間に弾性部材84が設けられ、ミドルフレーム13と液晶パネル14との間に隙間が空けられている。この弾性部材84により、ミドルフレーム13の熱が液晶パネル14に伝わりにくくなっている。
【0058】
液晶パネル14の偏光板34,35は、大きく熱膨張すると、偏光板としての機能が低下してしまう。本実施形態では、弾性部材84により、ミドルフレーム13の熱が偏光板34に伝わりにくくなっている。同様に、弾性部材83によりミドルフレーム13の熱がバックライトユニット12に伝わりにくくなっている。さらに弾性部材92により、フロントカバー15の熱が液晶パネル14の偏光板35に伝わりにくくなっている。
【0059】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0060】
なお、フレーム部(ミドルフレーム13)は、第1の金属カバー(バックカバー11)、及び第2の金属カバー(フロントカバー15)のいずれか一方と一体に形成されてもよい。ミドルフレーム13は、少なくともライトバー46が取り付けられる部分が金属製であれば、他の部分が金属以外の材料で形成されても放熱を促進することができる。またミドルフレーム13の全体を金属以外の材料で形成してもよい。ミドルフレーム13の形状や固定構造は、上記に限定されるものではない。バックカバー11及びフロントカバー15は、金属製でなくてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1…テレビジョン受像機、11…バックカバー、12…バックライトユニット、13…ミドルフレーム、14…液晶パネル、15…フロントカバー、41…反射シート、42…導光板、43…第1のプリズムシート、44…第2のプリズムシート、45…偏光シート、46…ライトバー、56…回路基板、56a…基板面、57…LED、G…グループ、62…配線、63…金属ベース、64,65…導体層、81…支持部、82…固定部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の長辺から他方の長辺に向けて画像の書き込みが進む長方形状の液晶パネルと、
長方形状の導光板と、
前記画像の書き込みが進む方向に沿うように前記導光板の両短辺に沿って配置され、それぞれ回路基板と、この回路基板に実装され、前記画像の書き込みが進む方向に沿って並べられた複数のLEDとを有した一対のライトバーと、
前記導光板に重ねられた反射シートと、
前記反射シートとは反対側から前記導光板に重ねられたプリズムシートと、
前記プリズムシートに重ねられた偏光シートと、
を備え、
前記複数のLEDは、前記画像の書き込みが進む方向に複数のグループに分割されるとともに、前記グループ毎に配線が個別に接続され、各グループのLEDは、前記画像の書き込みの進行に同期して前記グループ毎に点灯または消灯され、
前記回路基板は、金属ベースと、この金属ベース上に設けられた複数の導体層とを有し、前記グループ毎に接続された配線は、前記複数の導体層に分かれて配線されたテレビジョン受像機。
【請求項2】
請求項1の記載において、
前記回路基板は、前記複数のLEDが実装された基板面を有するとともに、前記反射シートに略直交する姿勢に立て起こされて配置され、前記基板面が前記導光板の側面に向かい合うテレビジョン受像機。
【請求項3】
請求項2の記載において、
当該テレビジョン受像機は、前記導光板、前記反射シート、前記プリズムシート、及び前記偏光シートを含むバックライトユニットを備え、
前記回路基板の短手方向の幅は、前記バックライトユニットの厚さよりも小さいテレビジョン受像機。
【請求項4】
請求項3の記載において、
前記導光板の側面に対向した金属製のフレーム部を備え、
前記ライトバーは、前記フレーム部に取り付けられるとともに、前記フレーム部に熱的に接続されたテレビジョン受像機。
【請求項5】
請求項4の記載において、
前記バックライトユニットを覆うとともに外部に露出されたバックカバーを備え、
前記フレーム部は、前記バックカバーとの間に前記バックライトユニットを保持する第1の部分と、前記バックライトユニットの側面に対向する第2の部分とを有し、前記ライトバーは、前記フレーム部の第2の部分に取り付けられたテレビジョン受像機。
【請求項6】
請求項5の記載において、
前記バックカバーは、金属製であり、
前記フレーム部は、前記バックカバーに熱的に接続されたテレビジョン受像機。
【請求項7】
請求項6の記載において、
前記液晶パネルの縁部を覆うとともに外部に露出され、前記フレーム部との間に前記液晶パネルを保持した金属製のフロントカバーを備え、
前記フレーム部は、前記フロントカバーに熱的に接続されたテレビジョン受像機。
【請求項8】
長方形状の液晶パネルと、
導光板と、
前記液晶パネルの短辺に沿うように前記導光板の側方に設けられ、複数のLEDを有したライトバーと、
前記導光板に重ねられた反射シートと、
前記反射シートとは反対側から前記導光板に重ねられたプリズムシートと、
前記プリズムシートに重ねられ、光拡散機能を有した偏光シートと、
を備えた電子機器。
【請求項9】
請求項8の記載において、
前記液晶パネルは、一方の長辺から他方の長辺に向けて画像の書き込みが進み、
前記複数のLEDは、前記画像の書き込みが進む方向に沿って並べられた電子機器。
【請求項10】
請求項9の記載において、
前記複数のLEDは、前記画像の書き込みが進む方向に複数のグループに分割され、各グループのLEDは、前記画像の書き込みの進行に同期して点灯または消灯される電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−137670(P2012−137670A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291000(P2010−291000)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】