説明

テレビ受像装置

【課題】モニタ部がチューナ部と別体に構成されたテレビにおいて、バッテリの残容量の関係でコンテンツの途中で視聴できなくなること回避する技術を提供する。
【解決手段】フリーTV1は、STB10とモニタ部30とを独立の構成として分離して備えている。STB10が受信した放送は、無線でモニタ部30に送信され、モニタ部30で表示される。また、STB10は、外部レコーダ94や外部ストレージ96と録画・再生可能に接続される。また、ネットワーク90を介してネットワークストレージ92と録画・再生可能に接続される。そして、フリーTV1では、一般的な機能を備えるとともに、モニタ部30のバッテリ残容量不足に応じて、STB10を介して、外部レコーダ94等に視聴中の番組が録画される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビ受像装置に係り、チューナ部とモニタ部が別体に構成されているテレビ受像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビ受像装置(以下、単に「テレビ」ともいう)の薄型軽量化が進んでおり、表示サイズが20インチクラスであっても持ち運び可能で、どこでも視聴できるようにするため、バッテリ搭載したモニタ部と、チューナ部を備えてモニタ部と通信するSTB(Set Top Box)から構成されるフリーTVが商品化されている。
【0003】
ユーザが長期間バッテリによる使用(視聴)を行っている場合、視聴中の番組途中にモニタ部のバッテリ残容量が無くなり、視聴していた番組を最後まで視聴できないケースが想定される。携帯電話等のモバイル機器では、バッテリの残容量が少なくなった場合の処理について様々な技術が提案されている。例えば、テレビ受信機能付き携帯電話機器におけるテレビ番組の視聴では、電話の着信による応答やバッテリの低下などの原因により、視聴中の番組を見逃してしまうという課題へ対応した技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、テレビ番組の視聴中に電話着信に応答して視聴が中断された場合には、端末に内蔵されたメモリー記録装置に自動的に録画しておく。さらに、バッテリ残容量が低下して端末自身での録画継続が困難な場合には、自動的に遠隔録画モードに切り替えて、自宅などの遠隔録画装置に録画を続ける。また、テレビ機能を備えた携帯端末装置において、バッテリ低下に伴い番組終了までテレビ視聴継続が困難と判断すると、バッテリ消費の大きい映像・音声出力を停止し、録画処理に移行する技術もある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−254013号公報
【特許文献2】特開2007−19774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、どこでも視聴できるコンセプトで提案されたいわゆるフリーテレビなどでは、モニタ部をバッテリ駆動させる視聴態様が主な使用状態であると想定される。したがって、番組視聴中のバッテリ残容量不足が生じる場面がでてくる。特許文献1に開示の技術では、バッテリ残容量が低下して、自機で録画継続できない場合に遠隔録画モードに切り替えて、自宅などの遠隔録画装置に録画を続けることが開示されているものの、どのような処理を行うかの開示がなく、具体的な技術の導入が求められていた。また、特許文献1に開示の技術は、携帯電話にテレビ/録画機能が付加された製品を想定しているため、フリーテレビのような製品とは使用状況が異なるケースがあり、必ずしも採用できないことがある。そのため、フリーテレビのような製品に好適な別の技術が求められていた。さらに、特許文献2に開示の技術では、バッテリ残容量のなかで最大限録画可能となるように処理されているが、携帯電話を想定したものであるため、テレビ機能を中心とする製品に適用した場合では、記録可能時間に大きな制約がでてくる。つまり、ユーザの使用態様が異なるため、数時間継続するような番組の録画要望が多くなることも想定され、そのような要望に対して必ずしも対応できる訳ではなかった。また、番組終了まで録画する処理を開始すると、その時点で、ユーザは視聴を中止する必要があるという課題があった。
【0006】
本発明は以上のような状況に鑑みなされたものであって、上記課題を解決する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、可搬性を有しバッテリ駆動するモニタ部とチューナ部とが分離して備わり、前記チューナ部から前記モニタ部へ無線によってコンテンツの伝送を行うテレビ受像装置であって、前記モニタ部が備えるバッテリの残容量を検知するバッテリ管理部と、前記チューナで受信し前記モニタ部へ伝送している前記コンテンツを内蔵又は外部の記録装置に録画するとともに、前記バッテリの残容量が所定未満のときにバッテリ消耗時対応録画情報を前記録画と関連付けて記録するレコード管理部とを備える。
また、前記バッテリ管理部は前記バッテリの残容量が所定未満のときに前記レコード管理部に対し録画開始を指示してもよい。
また、前記録画管理部は、前記チューナで受信し前記モニタ部へ伝送している前記コンテンツを最後まで視聴するとした場合に、前記バッテリの残容量が十分であるか否かを判断し、不十分であると判断した場合に、前記コンテンツを録画してもよい。
また、前記録画管理部は、前記コンテンツの録画に必要とされる記憶容量に応じて、使用する前記記録装置を選定してもよい。
また、前記録画管理部は、前記バッテリの容量が所定未満であるとして録画された前記コンテンツが存在する場合であって、前記モニタ部がオフの状態からAC電源による駆動を開始したときに、前記録画されたコンテンツを再生してもよい。
また、前記録画管理部は、前記バッテリの容量が所定未満であるとして、録画された前記コンテンツが存在する場合であって、前記モニタ部がオフの状態からAC電源による駆動を開始したときに、録画された前記コンテンと同一コンテンツを受信中である場合に、追っかけ再生をしてもよい。
また、前記録画管理部は、前記バッテリの容量が所定未満であるとして、録画された前記コンテンツが存在する場合であって、前記モニタ部における前記コンテンツの表示出力が最後までなされた場合には、前記録画された前記コンテンツを消去してもよい。
また、前記録画管理部は、前記バッテリの容量が所定未満であるとして、録画された前記コンテンツが存在する場合であって、前記モニタ部がオンの状態でAC電源による駆動を開始したときに、前記録画中のコンテンツの録画を中止し消去してもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、モニタ部がチューナ部と別体に構成されたテレビにおいて、バッテリの残容量の関係でコンテンツの途中で視聴できなくなること回避する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態に係る、フリーTVの構成を示す図である。
【図2】実施形態に係る、STBの構成を示す図である。
【図3】実施形態に係る、モニタ部の構成を示す図である。
【図4】実施形態に係る、モニタ部のバッテリ残容量が少なくなったときの録画処理のフローチャートである。
【図5】実施形態に係る、モニタ部をAC駆動で表示再開したときの再生処理のフローチャートである。
【図6】実施形態変形例に係る、バッテリ残容量が少なくなったときの録画処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明を実施するための形態を、図面を参照して具体的に説明する。図1は、本実施形態にかかるフリーTV1の構成を示す図である。図示のように、フリーTV1は、STB10とモニタ部30とを独立の構成として分離して備えている。具体的には、例えばSTB10が受信した放送(コンテンツ)は、無線でモニタ部30に送信され、モニタ部30で表示される。また、STB10は、外部レコーダ94や外部ストレージ96と録画・再生可能に接続される。また、STB10は、ネットワーク90を介してネットワークストレージ92と録画・再生可能に接続される。なお、STB10は、例えば有線LAN又は無線LANによって、ネットワーク90に直接接続されてもよい。そして、フリーTV1では、一般的な機能を備えるとともに、本実施形態に特徴的な機能として、モニタ部30のバッテリ残容量不足に応じて、STB10を介して、外部レコーダ94等に視聴中の番組が録画される。
【0011】
図2は、STB10の構成を示す機能ブロック図である。STB10は、各構成要素を統括的に制御する主制御部20と、チューナ12と、コンテンツ処理部14と、内部レコーダ24と、入出力IF22とを備える。
【0012】
チューナ12は、地上波デジタル放送や衛星放送を受信し、受信波に復調処理等を施し所望コンテンツに対応するストリーム(TS等)を抽出する。コンテンツ処理部14は、チューナ12で抽出されたストリームに復号処理を施し、映像信号や音声信号、データ信号を抽出し、モニタ部30へ送信する送信用信号(送信用映像信号及び送信用音声信号)を生成する。また、コンテンツ処理部14は、必要に応じて映像信号とデータ信号とを重ね合わせて表示させたり、画面サイズの拡大縮小処理等を行ったりする。なお、STB10で復号処理を行わずモニタ部30で行う場合は、コンテンツ処理部14は不要であり、後述の映像音声処理部34がその機能を備えればよい。
【0013】
無線通信部16は、コンテンツ処理部14で生成されたモニタ部30への送信用信号を、所定の方式によってモニタ部30へ送信する。無線の方式としては、例えば、IEEE802.11n等に準拠した5GHz帯の方式がある。
【0014】
内部レコーダ24は、SSD(Solid State Drive)やDVD(Digital Versatile Disk)等のドライブを備えて構成されており、チューナ12で受信した放送を録画再生する。
【0015】
レコード管理部26は、内部レコーダ24や外部レコーダ94等における録画及び再生処理を管理する。詳細については後述するが、一般的な使用態様の他に、本実施形態に特徴的な機能として、モニタ部30のバッテリ残容量が少なくなったとき等に、番組終了まで録画処理を行い、モニタ部30でAC駆動となったりバッテリ残容量が十分になったりしたときに、録画されているコンテンツの再生処理を行う。
【0016】
入出力IF22は、外部機器と接続するためのインタフェイスであって、例えば、USBインタフェイスや、HDMIインタフェイス、有線LANインタフェイス等を備えている。この入出力IF22に、外部レコーダ94、外部ストレージ96、ネットワークストレージ92が接続される。
【0017】
モニタ部30は、各構成要素を統括的に制御する主制御部40と、無線通信部32と、映像音声処理部34と、出力部36と、電源部50と、入出力IF38と、ユーザ操作取得部60とを備える。
【0018】
無線通信部32は、STB10の無線通信部16と、上述した所定の無線方式によって通信を行う。この通信によって、STB10からコンテンツ(送信用信号)の取得がなされる。さらに、バッテリ残容量に応じた録画処理に関する情報の授受がなされる。
【0019】
映像音声処理部34は、無線通信部32において取得したコンテンツの復号処理等がなされる。つまり、映像信号と音声信号が生成され、出力部36に出力される。また、映像音声処理部34は、円滑なコンテンツ出力処理の為に、通信状態に応じたバッファリング処理を行う。
【0020】
出力部36は、表示出力部36aと音声出力部36bとを備え、映像及び音声を同期して出力する。表示出力部36aは、例えば液晶パネルや有機ELパネル等のフラットパネルを備えた表示部を備える。音声出力部36bは、スピーカや増幅部を備える。
【0021】
電源部50は、リチウムイオン電池等のバッテリ52と、AC電源をDC電源へ変換するAC電源部56と、バッテリ52とAC電源部56の駆動制御及び管理を行う電源管理部54とを備える。
【0022】
入出力IF38は、STB10の入出力IF22と同様に、各種規格のインタフェイスを備える。図示では、ネットワーク90への接続インタフェイスを例示している。ユーザ操作取得部60は、ユーザからの直接の操作指示又はリモコン62を介した操作指示を取得し、主制御部40に通知する。主制御部40は、取得した操作指示に対応した処理、例えばチャンネルの変更、音量の変更等の処理を行う。
【0023】
以上の構成による、バッテリ残容量が少なくなったときの録画処理及びその録画コンテンツの再生処理について、図4及び図5のフローチャートを参照して説明する。
【0024】
まず図4の録画処理に示すように、モニタ部30において、電源管理部54はバッテリ52により駆動しているときに、バッテリ52の残容量をチェックし(S10)、所定値以上であるか否かを判断する(S12)。所定値として、例えば、「20%以上である」や、「15分以上駆動可能な容量」、または、「現在の表示している番組を最後まで表示できる容量」が例示できる。「現在の表示している番組を最後まで表示できる容量」を判断基準とする場合には、電源管理部54は、STB10のチューナ12が受信したTSに含まれる番組情報(Service Information)を参照する。バッテリ残容量が所定値以上の場合には(S12のY)、電源管理部54は、残容量を継続してチェックする。なお、一般に、電源管理部54は、当該録画処理とは別にバッテリ残容量のチェックを行っているケースが多いので、その処理によって検知した残容量が利用されてもよい。
【0025】
バッテリ残容量が所定値未満となった場合には(S12のN)、電源管理部54は、バッテリ警告通知をSTB10のレコード管理部26に通知する(S14)。つまり、電源管理部54は、STB10において現在出力中のコンテンツを録画するように指示する。なお、電源管理部54は、検知したバッテリ容量を通知するだけでもよく、その場合には、レコード管理部26が録画をするかいなかの判断をすればよい。つまり、録画するか否かの判断は、レコード管理部26または電源管理部54の少なくとも一方がすればよい。
【0026】
STB10のレコード管理部26は、電源管理部54からの上記通知を受けると、現在表示出力中のコンテンツの録画処理を開始する(S16)。具体的には、レコード管理部26は、予め指定されている録画装置(外部レコーダ94、外部ストレージ96、ネットワークストレージ92のいずれか)に、録画開始を指示する。また、レコード管理部26は、モニタ部30のバッテリ残量がゼロになりモニタ部30との通信が途切れた時刻を記録する(S18)。ここで、モニタ部30においてバッテリ残量がSTB10と通信可能なレベルにおいて、ユーザによるオフ操作されるときに、電源管理部54はその旨をレコード管理部26に通知する処理がなされてもよい。その場合、レコード管理部26は、通知内容及び時刻を記録する。
【0027】
なお、レコード管理部26は、接続されている録画装置の記録可能容量をチェックした上で、使用する録画装置を決定してもよい。番組の終了時刻になると録画は停止する。また、レコード管理部26は、上記録画に関して、使用した録画装置と、バッテリ消耗時対応録画である旨の情報(フラグ)と、録画開始/終了時刻と、モニタ部30の停止時刻と、を関連づけて、バッテリ消耗時対応録画情報として所定の記録領域に記録する。
【0028】
なお、録画を行った番組が最後までモニタ部30にて表示できた場合、または途中で番組が切り替わった場合には、レコード管理部26は、その番組の録画を消去する。消去するか否かは予め設定可能としてもよいし、表示出力部36aに表示してユーザの指示を受けてもよい。なお、上記実施形態では電源管理部54の通知によりレコード管理部26が所定の録画装置に録画開始を指示したが、コンテンツの視聴開始と同時に録画を開始し、電源管理部54からの通知があった場合に前記バッテリ消耗時対応録画情報を所定の記録領域に記録する構成としても同じ効果を得られることはいうまでもない。
【0029】
つづいて、図5の再生処理について説明する。モニタ部30がAC電源部56によるAC駆動が開始されると(S20)、電源管理部54は、STB10のレコード管理部26に対して、AC駆動開始した旨を通知する(S22)。
【0030】
レコード管理部26は、モニタ部30からAC駆動開始した旨の通知を受けると、バッテリ消耗時対応録画情報を参照し、バッテリ消耗時対応録画が存在するか否かをチェックする(S24)。録画が無い場合(S26のN)、選択されているチャンネルの番組を出力部36に出力する(S28)。
【0031】
録画が有る場合(S26のN)、レコード管理部26は録画リストを選択可能に生成し、モニタ部30の表示出力部36aに提示する(S30)。録画リストには、バッテリ消耗時対応録画である旨、録画開始/終了時刻及び番組の情報が含まれている。なお、録画リストには、直前に録画されたコンテンツに限る趣旨ではなく、過去に録画されたコンテンツが一覧として表示されてもよい。その場合、再生済みであるか否かが併せて表示されてもよい。
【0032】
つづいて、ユーザから録画リストをもとに再生の指定がない場合(S32のN)、つまり再生しない旨の通知をモニタ部30から取得すると、レコード管理部26はその旨を主制御部40に通知する。主制御部40は、現在選択中のチャンネルの送信用信号を生成しモニタ部30へ送信する。モニタ部30では、選択中のチャンネルの送信用信号が受信され、出力部36での出力処理がなされる(S28)。
【0033】
ユーザから録画リストをもとに再生の指定がある場合(S32のY)、レコード管理部26は、ユーザから再生位置の指定を受け、指定の位置から再生処理を開始する(S34)。再生位置の指定とは、例えば、指定の録画コンテンツを録画を開始した最初から再生するか、それとも、モニタ部30がオフになった時刻の位置から再生するかの指定である。また、再生開始のタイミングで、再生する番組が放送中である場合、いわゆる「追っかけ再生を行う」か否かの選択がなされてもよい。
【0034】
以上、本実施形態によると、フリーTV1において、モニタ部30のバッテリ52の消耗によって、番組の途中で電源がオフしてしまっても、STB10で録画されているので、AC駆動までの間の放送を見逃すことを防止できる。また、「追っかけ再生」を行うことで、番組を最後まで視聴することができる。さらに、モニタ部30のバッテリ52がゼロになる直前まで、ユーザは番組を視聴することができる。
【0035】
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素や処理の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0036】
そのような変形例について、図6のフローチャートを参照して説明する。この変形例は、単にモニタ部30のバッテリ52の残容量が所定未満になったか否かで判断するのではなく、番組の冒頭において、最後まで表示可能であるか否かで録画するか否かを判断する。
【0037】
新たな番組が開始すると(S110)、電源管理部54は、視聴中の番組つまり新たな番組の長さをチェックする(S112)。そして、電源管理部54は、バッテリ52の残容量が番組の終了まで十分であるか否かを判断する(S114)。
【0038】
バッテリ52の残容量が番組の終了まで十分と判断した場合(S114のY)、本フローによる処理を終了する。その場合、例えば、上述の実施形態で示した図4のフローによる処理に移行する。
【0039】
バッテリ52の残容量が番組の終了まで足りないと判断した場合(S114のN)、電源管理部54はその旨をバッテリ警告としてSTB10のレコード管理部26に通知する(S116)。レコード管理部26は、その通知をうけて、現在選択され視聴中のチャンネルの番組録画をスタートする(S118)。したがって、実質的に番組の冒頭から録画が開始される。なお、上記バッテリ残容量のチェックは、番組開始の直前(例えば、30秒前など)になされてもよく、その場合、タイムラグが無く録画開始ができる。
【0040】
つづいて、録画が開始された後に、ユーザによるチャンネル切り替え操作がなされると(S120のY)、レコード管理部26は、録画の中止及び消去を行う(S126)。チャンネルの切り替えがなく(S120のN)、番組終了までバッテリ52がもった場合も(S122のY)、レコード管理部26は、録画の中止及び消去を行う(S126)。番組終了までバッテリ52がもたなかった場合(S122のN)、レコード管理部26は、上述の実施形態同様にバッテリ消耗時対応録画情報とともに録画した番組を消去せずに保持する(S124)。
【0041】
そして、ユーザがモニタ部30をAC駆動させた時には、レコード管理部26は、録画済みのコンテンツがある旨を表示出力部36aに示すとともに、番組冒頭から再生するか、バッテリ52が空になってオフになったタイミングから再生するかを選択可能に表示出力部36aに示す。
【0042】
本変形例によると、番組途中でモニタ部30のバッテリ52の残容量が無くなり、表示が中断した場合でも、ユーザは番組の冒頭から又は番組が中断したタイミングから再度視聴することができる。なお、上記フローは、番組が新たに始まったタイミングでなされたが、電源をオンしたタイミングや、チャンネル切り替えのタイミングで同様の処理がなされてもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 フリーTV
10 STB
12 チューナ
14 コンテンツ処理部
16、32 無線通信部
20、40 主制御部
22、38 入出力IF
24 内部レコーダ
26 レコード管理部
30 モニタ部
34 映像音声処理部
36 出力部
36a 表示出力部
36b 音声出力部
50 電源部
52 バッテリ
54 電源管理部
56 AC電源部
60 ユーザ操作取得部
62 リモコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可搬性を有しバッテリ駆動するモニタ部とチューナ部とが分離して備わり、前記チューナ部から前記モニタ部へ無線によってコンテンツの伝送を行うテレビ受像装置であって、
前記モニタ部が備えるバッテリの残容量を検知するバッテリ管理部と、
前記チューナで受信し前記モニタ部へ伝送している前記コンテンツを内蔵又は外部の記録装置に録画するとともに、前記バッテリの残容量が所定未満のときにバッテリ消耗時対応録画情報を前記録画と関連付けて記録するレコード管理部と
を備えることを特徴とするテレビ受像装置。
【請求項2】
前記バッテリ管理部は前記バッテリの残容量が所定未満のときに前記レコード管理部に対し録画開始を指示することを特徴とする請求項1に記載のテレビ受像装置。
【請求項3】
前記レコード管理部は、前記チューナで受信し前記モニタ部へ伝送している前記コンテンツを最後まで視聴するとした場合に、前記バッテリの残容量が十分であるか否かを判断し、不十分であると判断した場合に、前記コンテンツを録画することを特徴とする請求項1又は2に記載のテレビ受像装置。
【請求項4】
前記レコード管理部は、前記コンテンツの録画に必要とされる記憶容量に応じて、使用する前記記録装置を選定することを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載のテレビ受像装置。
【請求項5】
前記レコード管理部は、前記バッテリの残容量が所定未満であるとして録画された前記コンテンツが存在する場合であって、前記モニタ部がオフの状態からAC電源による駆動を開始したときに、前記録画されたコンテンツを再生することを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載のテレビ受像装置。
【請求項6】
前記レコード管理部は、前記バッテリの容量が所定未満であるとして、録画された前記コンテンツが存在する場合であって、前記モニタ部がオフの状態からAC電源による駆動を開始したときに、録画された前記コンテンと同一コンテンツを受信中である場合に、追っかけ再生をすることを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載のテレビ受像装置。
【請求項7】
前記レコード管理部は、前記バッテリの容量が所定未満であるとして、録画された前記コンテンツが存在する場合であって、前記モニタ部における前記コンテンツの表示出力が最後までなされた場合には、前記録画された前記コンテンツを消去することを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載のテレビ受像装置。
【請求項8】
前記レコード管理部は、前記バッテリの容量が所定未満であるとして、録画された前記コンテンツが存在する場合であって、前記モニタ部がオンの状態でAC電源による駆動を開始したときに、前記録画中のコンテンツの録画を中止し消去することを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載のテレビ受像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−26639(P2013−26639A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−156203(P2011−156203)
【出願日】平成23年7月15日(2011.7.15)
【特許番号】特許第5089796号(P5089796)
【特許公報発行日】平成24年12月5日(2012.12.5)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】