テープカッター刃
【課題】テープカッター刃のテープへの取り付け、取り外し時に指先を傷つけることなく容易に行え、ポケットなどに入れての持ち運びにおいても、指先や衣服を傷つけることを防止できるテープカッター刃を提供する。
【解決手段】テープ５を中空巻芯６の外周に重設状に巻き付けてなるテープ巻体７に取り付けて、テープ５を引き出しながら切断刃２で切断し得るようにしたテープカッター刃１であって、前記テープカッター刃１は端部に切断刃２を有するカッター本体３とテープ巻体７に取り付けるための1対の脚部４，４を有し、前記テープカッター刃１をテープ巻体７に取り付けたときに前記切断刃２はカッター本体３の接線方向に対しテープ側に傾いていることを特徴とするテープカッター刃。
【解決手段】テープ５を中空巻芯６の外周に重設状に巻き付けてなるテープ巻体７に取り付けて、テープ５を引き出しながら切断刃２で切断し得るようにしたテープカッター刃１であって、前記テープカッター刃１は端部に切断刃２を有するカッター本体３とテープ巻体７に取り付けるための1対の脚部４，４を有し、前記テープカッター刃１をテープ巻体７に取り付けたときに前記切断刃２はカッター本体３の接線方向に対しテープ側に傾いていることを特徴とするテープカッター刃。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、テープカッター刃に関し、詳しくはテープ巻体に取り付けてテープを切断するための携帯が容易であるテープカッター刃に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、携帯用のテープカッターはホルダーにブリキ製やステンレス製ののこぎり刃が取り付けられ、その刃は手先が傷つくテープの外側方向に向いており、手先のケガや衣服の糸を引っ掛け、ほつれを起こす原因となり、刃先を保護せずにポケットなどに入れて携帯する事は手先や衣服を傷める事の恐れがある。また、簡易にテープに取り付けるテープカッター刃は、折り曲げたり、伸ばすには硬く、取り付け、取り外しをする際に爪を傷つけることも起こっている(特許文献１)。
【０００３】
また、従来のテープカッターののこぎり刃は切り口が粗く、見栄えが悪い。更にはテープを貼りつけた時、切り口からテープがめくれる不具合も起こりやすい。
【０００４】
そこで、取扱が簡単で、手先や衣服を傷つけないために保護カバーを付けることが考えられるが、部品が増え、コストアップになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】実登第３１６１９０３号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は上記のような課題を解決されるためになされたものである。その目的は、テープカッター刃のテープへの取り付け、取り外し時に指先を傷つけることなく容易に行え、ポケットなどに入れての持ち運びにおいても、指先や衣服を傷つけることを防止できるテープカッター刃を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は、以下のテープカッター刃を提供するものである。
（１）テープ５を中空巻芯６の外周に重設状に巻き付けてなるテープ巻体７に取り付けて、テープ５を引き出しながら切断刃２で切断し得るようにしたテープカッター刃１であって、前記テープカッター刃１は端部に切断刃２を有するカッター本体３とテープ巻体７に取り付けるための1対の脚部４，４を有し、前記テープカッター刃１をテープ巻体７に取り付けたときに前記切断刃２はカッター本体３の接線方向に対しテープ側に傾いていることを特徴とするテープカッター刃。
（２）切断刃２が８個以上／１０ｍｍの割合で設けられている事を特徴とする、（１）に記載のテープカッター刃。
（３）脚部４の曲げ強力が３００ｇ／１０ｍｍ以下であることを特徴とする（１）または（２）に記載のテープカッター刃。
（４）前記カッター本体３に凹凸加工を施し、テープカッター刃１をテープ巻体７に取り付けたときに、凸部８が外側を向くことを特徴とする、（１）〜（３）のいずれかに記載のテープカッター刃。
（５）前記テープカッター刃１が、厚み０．２〜０．４ｍｍの樹脂ラミネート鋼板からなる、（１）〜（４）のいずれかに記載のテープカッター刃
【発明の効果】
【０００８】
本発明のテープカッター刃を使用することで、粘着テープなどを取り扱うときに指先を傷つけることがなく、テープカッター刃の取り付け、取り外しの際も爪を傷めることなく容易に作業することができる。
【０００９】
また、ポケット等にテープカッター刃を取り付けた粘着テープを携帯するとき、布地を傷めることもほとんどなく、不用意に指先を傷つけることもなくなる。
【００１０】
更には、細かいのこぎり刃を設けたことで切り口の見栄えが良く、テープ端部からのめくれ防止の効果もある。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】実施例のテープカッター刃と比較例のテープカッター刃の平面、側面、正面の図を示す。
【図２】比較例のブリキ製のテープカッター刃を示す。
【図３】本発明のテープカッター刃をテープ巻体に取り付けたときの図である。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
図１、３に示すように、本発明のテープカッター刃１は、切断刃２を備えるカッター本体３と脚部４から構成され、テープ５を中空巻芯６の外周に重設状に巻き付けてなるテープ巻体７に取り付けて使用される。テープの種類は特に限定されないが、片面又は両面が粘着面である粘着テープが好ましく例示される。テープカッター刃１は、テープ先端５ａからテープ引き出し方向の下流側であって、切断刃２がテープ先端側になるようにテープ巻体７に取り付ける。
【００１３】
本発明のテープカッター刃１は脚部４をテープ巻体７に沿って折り曲げて、中空巻芯６に係合させて保持した状態で使用する。テープカッター刃１は、テープ巻体７／中空巻芯６に沿って回転可能に保持される。切断刃２はテープ先端５ａの手前側に位置させ、テープをテープ巻体から使用する長さ分だけ引き出し切断刃にあてがって切断する。このとき、切断刃２はテープ側に傾けているので、切断刃は手指と接触するおそれはなく、手指を傷つけることはない。切断刃２はテープ巻体７に取り付けたときに内側（テープ側）に傾いていればよく、傾きの角度としては、カッター本体の接線方向に対し、約１度以上、好ましくは約３度以上、より好ましくは約５度以上である。傾きの角度の上限は、カッター本体の接線方向に対し、約４５度、約４０度、約３５度、約３０度、約２５度、約２０度若しくは約１５度である。傾きが大きいとテープ巻体に取り付けた状態で手指を傷つける可能性は小さくなるが、傾きが大きすぎるとテープを傷つけたり、テープ巻体への取り付けの際に手指を傷つけるおそれがある。
【００１４】
テープカッター刃１の材質は、特に限定されないが、樹脂、金属などが挙げられ、耐久性などの観点から金属製のテープカッター刃が好ましい。錆の防止などの観点から、錆が発生し難い公知の金属類、例えばアルミニウム、めっき鋼板、樹脂ラミネート鋼板などを用いることが出来る。好ましい材質の具体例は樹脂ラミネート鋼板が挙げられる。樹脂ラミネート鋼板は、厚み０．２〜０．４ｍｍ程度であって、鋼板の片面もしくは両面に樹脂の被覆層を有する。０．４ｍｍ厚以下の樹脂ラミネート鋼板を使用することで、脚部の折り返しが従来の０．４ｍｍ厚のブリキ鋼板のカッターより簡単に取り付け取り外し、折り曲げのやり直しができ、爪などの指先を痛めることがほとんどなくなる。樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。テープカッター刃に樹脂ラミネート鋼板を使用する場合、テープ巻体７に取り付けたときの外側に樹脂層があることが好ましい。その上、ＰＥＴ樹脂が白色などに着色が可能であり、意匠性においても不均一な金属色から改善されている。テープカッター刃に樹脂ラミネート鋼板等を使用する場合、テープ巻体７に取り付けたときの内側に樹脂層がないと、テープの切れが良好であるため好ましい。
【００１５】
切断刃２はカッター本体３の端部に備えられる。切断刃２の形状はのこぎり刃が好ましい。切断刃２は細かいのこぎり刃であることが、手指を傷つけず、テープが切り口からめくれる不具合を防止できる点で望ましい。具体的には、切断刃は１０ｍｍ当たり刃の数が８個以上、好ましくは８〜１８個、より好ましくは１０〜１５個、特に１２個程度であるのが好ましい。カッター本体には、強度を高めるための構造を有しても良く、補強材の積層や、折り曲げ加工、凹凸加工などによる補強するための形状の付与などが挙げられる。エンボス加工により凹凸部８を設けるのが好ましい。凹凸部８は、切断刃の幅又はそれに近い幅にわたって形成するのが好ましい。カッター本体に凹凸部８を設ける場合、切断刃２をテープ側に傾けてテープ巻体に取り付けたときに凸部が外側に向くように加工するのが、テープカッター刃とテープの隙間を小さくするために好ましい。
【００１６】
脚部４は、テープ巻体７に沿って折り曲げてテープ巻体７に保持できればよく、板金加工などによりカッター本体３と一体的に形成することができる。脚部の曲げ強力は３００ｇ／１０ｍｍ以下、好ましくは１８０〜２４０ｇ／１０ｍｍ程度である。
【００１７】
本発明のテープカッター刃１は、刃２がテープ方向に向いていることで、ポケットなど入れ持ち運ぶ時、不用意に手を入れても指先を傷つけることがなく、服の布地を傷めることもほとんど起こらない。
【実施例】
【００１８】
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより詳細に説明するが、本発明が実施例に限定されないことはいうまでもない。
【００１９】
実施例1及び比較例1
実施例１ 厚さが０．２５ｍｍの表面処理鋼板（ブリキ）に、厚さが２０μｍの白色のポリエチレンテレフタレートフィルムがラミネートされたＰＥＴラミネート鋼板を用い、打ち抜き加工及びプレス加工により、切断刃がテープ側に傾いたテープカッター刃(図1)を作成した。
比較例１ 厚さが０．２５ｍｍの表面処理鋼板（ブリキ）を用い、打ち抜き加工及びプレス加工により、切断刃が傾いていないテープカッター刃(図2)を作成した。
実施例１のテープカッター刃と、比較例１のテープカッター刃を用いて図3に示すようにテープ巻体７（巻芯径：２５ｍｍ、幅２５ｍｍ、ポリエスルフィルム片面粘着テープ、テープ厚さ約３５μｍ、長さ２０ｍ）に装着し、以下の表１に記載の比較試験方法、試料により評価した。結果を表２に示す。
【００２０】
【表１】
【００２１】
【表２】
【００２２】
表２の結果から、本発明のテープカッター刃はテープからの取り外しが容易で、かつ、十分な耐久性を有し、布地のこすれもなく、安全であることが確認された。また、テープ巻体の取り外しを短時間で容易に行うことができ、取り付け、取り外しの際に爪を傷めることはない。
【符号の説明】
【００２３】
１ テープカッター刃
２ 切断刃
３ カッター本体
４ 脚部
５ テープ
５ａ テープ先端
６ 中空巻芯
７ テープ巻体
８ 凹凸部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、テープカッター刃に関し、詳しくはテープ巻体に取り付けてテープを切断するための携帯が容易であるテープカッター刃に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、携帯用のテープカッターはホルダーにブリキ製やステンレス製ののこぎり刃が取り付けられ、その刃は手先が傷つくテープの外側方向に向いており、手先のケガや衣服の糸を引っ掛け、ほつれを起こす原因となり、刃先を保護せずにポケットなどに入れて携帯する事は手先や衣服を傷める事の恐れがある。また、簡易にテープに取り付けるテープカッター刃は、折り曲げたり、伸ばすには硬く、取り付け、取り外しをする際に爪を傷つけることも起こっている(特許文献１)。
【０００３】
また、従来のテープカッターののこぎり刃は切り口が粗く、見栄えが悪い。更にはテープを貼りつけた時、切り口からテープがめくれる不具合も起こりやすい。
【０００４】
そこで、取扱が簡単で、手先や衣服を傷つけないために保護カバーを付けることが考えられるが、部品が増え、コストアップになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】実登第３１６１９０３号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は上記のような課題を解決されるためになされたものである。その目的は、テープカッター刃のテープへの取り付け、取り外し時に指先を傷つけることなく容易に行え、ポケットなどに入れての持ち運びにおいても、指先や衣服を傷つけることを防止できるテープカッター刃を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は、以下のテープカッター刃を提供するものである。
（１）テープ５を中空巻芯６の外周に重設状に巻き付けてなるテープ巻体７に取り付けて、テープ５を引き出しながら切断刃２で切断し得るようにしたテープカッター刃１であって、前記テープカッター刃１は端部に切断刃２を有するカッター本体３とテープ巻体７に取り付けるための1対の脚部４，４を有し、前記テープカッター刃１をテープ巻体７に取り付けたときに前記切断刃２はカッター本体３の接線方向に対しテープ側に傾いていることを特徴とするテープカッター刃。
（２）切断刃２が８個以上／１０ｍｍの割合で設けられている事を特徴とする、（１）に記載のテープカッター刃。
（３）脚部４の曲げ強力が３００ｇ／１０ｍｍ以下であることを特徴とする（１）または（２）に記載のテープカッター刃。
（４）前記カッター本体３に凹凸加工を施し、テープカッター刃１をテープ巻体７に取り付けたときに、凸部８が外側を向くことを特徴とする、（１）〜（３）のいずれかに記載のテープカッター刃。
（５）前記テープカッター刃１が、厚み０．２〜０．４ｍｍの樹脂ラミネート鋼板からなる、（１）〜（４）のいずれかに記載のテープカッター刃
【発明の効果】
【０００８】
本発明のテープカッター刃を使用することで、粘着テープなどを取り扱うときに指先を傷つけることがなく、テープカッター刃の取り付け、取り外しの際も爪を傷めることなく容易に作業することができる。
【０００９】
また、ポケット等にテープカッター刃を取り付けた粘着テープを携帯するとき、布地を傷めることもほとんどなく、不用意に指先を傷つけることもなくなる。
【００１０】
更には、細かいのこぎり刃を設けたことで切り口の見栄えが良く、テープ端部からのめくれ防止の効果もある。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】実施例のテープカッター刃と比較例のテープカッター刃の平面、側面、正面の図を示す。
【図２】比較例のブリキ製のテープカッター刃を示す。
【図３】本発明のテープカッター刃をテープ巻体に取り付けたときの図である。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
図１、３に示すように、本発明のテープカッター刃１は、切断刃２を備えるカッター本体３と脚部４から構成され、テープ５を中空巻芯６の外周に重設状に巻き付けてなるテープ巻体７に取り付けて使用される。テープの種類は特に限定されないが、片面又は両面が粘着面である粘着テープが好ましく例示される。テープカッター刃１は、テープ先端５ａからテープ引き出し方向の下流側であって、切断刃２がテープ先端側になるようにテープ巻体７に取り付ける。
【００１３】
本発明のテープカッター刃１は脚部４をテープ巻体７に沿って折り曲げて、中空巻芯６に係合させて保持した状態で使用する。テープカッター刃１は、テープ巻体７／中空巻芯６に沿って回転可能に保持される。切断刃２はテープ先端５ａの手前側に位置させ、テープをテープ巻体から使用する長さ分だけ引き出し切断刃にあてがって切断する。このとき、切断刃２はテープ側に傾けているので、切断刃は手指と接触するおそれはなく、手指を傷つけることはない。切断刃２はテープ巻体７に取り付けたときに内側（テープ側）に傾いていればよく、傾きの角度としては、カッター本体の接線方向に対し、約１度以上、好ましくは約３度以上、より好ましくは約５度以上である。傾きの角度の上限は、カッター本体の接線方向に対し、約４５度、約４０度、約３５度、約３０度、約２５度、約２０度若しくは約１５度である。傾きが大きいとテープ巻体に取り付けた状態で手指を傷つける可能性は小さくなるが、傾きが大きすぎるとテープを傷つけたり、テープ巻体への取り付けの際に手指を傷つけるおそれがある。
【００１４】
テープカッター刃１の材質は、特に限定されないが、樹脂、金属などが挙げられ、耐久性などの観点から金属製のテープカッター刃が好ましい。錆の防止などの観点から、錆が発生し難い公知の金属類、例えばアルミニウム、めっき鋼板、樹脂ラミネート鋼板などを用いることが出来る。好ましい材質の具体例は樹脂ラミネート鋼板が挙げられる。樹脂ラミネート鋼板は、厚み０．２〜０．４ｍｍ程度であって、鋼板の片面もしくは両面に樹脂の被覆層を有する。０．４ｍｍ厚以下の樹脂ラミネート鋼板を使用することで、脚部の折り返しが従来の０．４ｍｍ厚のブリキ鋼板のカッターより簡単に取り付け取り外し、折り曲げのやり直しができ、爪などの指先を痛めることがほとんどなくなる。樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。テープカッター刃に樹脂ラミネート鋼板を使用する場合、テープ巻体７に取り付けたときの外側に樹脂層があることが好ましい。その上、ＰＥＴ樹脂が白色などに着色が可能であり、意匠性においても不均一な金属色から改善されている。テープカッター刃に樹脂ラミネート鋼板等を使用する場合、テープ巻体７に取り付けたときの内側に樹脂層がないと、テープの切れが良好であるため好ましい。
【００１５】
切断刃２はカッター本体３の端部に備えられる。切断刃２の形状はのこぎり刃が好ましい。切断刃２は細かいのこぎり刃であることが、手指を傷つけず、テープが切り口からめくれる不具合を防止できる点で望ましい。具体的には、切断刃は１０ｍｍ当たり刃の数が８個以上、好ましくは８〜１８個、より好ましくは１０〜１５個、特に１２個程度であるのが好ましい。カッター本体には、強度を高めるための構造を有しても良く、補強材の積層や、折り曲げ加工、凹凸加工などによる補強するための形状の付与などが挙げられる。エンボス加工により凹凸部８を設けるのが好ましい。凹凸部８は、切断刃の幅又はそれに近い幅にわたって形成するのが好ましい。カッター本体に凹凸部８を設ける場合、切断刃２をテープ側に傾けてテープ巻体に取り付けたときに凸部が外側に向くように加工するのが、テープカッター刃とテープの隙間を小さくするために好ましい。
【００１６】
脚部４は、テープ巻体７に沿って折り曲げてテープ巻体７に保持できればよく、板金加工などによりカッター本体３と一体的に形成することができる。脚部の曲げ強力は３００ｇ／１０ｍｍ以下、好ましくは１８０〜２４０ｇ／１０ｍｍ程度である。
【００１７】
本発明のテープカッター刃１は、刃２がテープ方向に向いていることで、ポケットなど入れ持ち運ぶ時、不用意に手を入れても指先を傷つけることがなく、服の布地を傷めることもほとんど起こらない。
【実施例】
【００１８】
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより詳細に説明するが、本発明が実施例に限定されないことはいうまでもない。
【００１９】
実施例1及び比較例1
実施例１ 厚さが０．２５ｍｍの表面処理鋼板（ブリキ）に、厚さが２０μｍの白色のポリエチレンテレフタレートフィルムがラミネートされたＰＥＴラミネート鋼板を用い、打ち抜き加工及びプレス加工により、切断刃がテープ側に傾いたテープカッター刃(図1)を作成した。
比較例１ 厚さが０．２５ｍｍの表面処理鋼板（ブリキ）を用い、打ち抜き加工及びプレス加工により、切断刃が傾いていないテープカッター刃(図2)を作成した。
実施例１のテープカッター刃と、比較例１のテープカッター刃を用いて図3に示すようにテープ巻体７（巻芯径：２５ｍｍ、幅２５ｍｍ、ポリエスルフィルム片面粘着テープ、テープ厚さ約３５μｍ、長さ２０ｍ）に装着し、以下の表１に記載の比較試験方法、試料により評価した。結果を表２に示す。
【００２０】
【表１】
【００２１】
【表２】
【００２２】
表２の結果から、本発明のテープカッター刃はテープからの取り外しが容易で、かつ、十分な耐久性を有し、布地のこすれもなく、安全であることが確認された。また、テープ巻体の取り外しを短時間で容易に行うことができ、取り付け、取り外しの際に爪を傷めることはない。
【符号の説明】
【００２３】
１ テープカッター刃
２ 切断刃
３ カッター本体
４ 脚部
５ テープ
５ａ テープ先端
６ 中空巻芯
７ テープ巻体
８ 凹凸部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
テープ５を中空巻芯６の外周に重設状に巻き付けてなるテープ巻体７に取り付けて、テープ５を引き出しながら切断刃２で切断し得るようにしたテープカッター刃１であって、前記テープカッター刃１は端部に切断刃２を有するカッター本体３とテープ巻体７に取り付けるための1対の脚部４，４を有し、前記テープカッター刃１をテープ巻体７に取り付けたときに前記切断刃２はカッター本体３の接線方向に対しテープ側に傾いていることを特徴とするテープカッター刃。
【請求項２】
切断刃２が８個以上／１０ｍｍの割合で設けられている事を特徴とする、請求項１に記載のテープカッター刃。
【請求項３】
脚部４の曲げ強力が３００ｇ／１０ｍｍ以下であることを特徴とする請求項１または２に記載のテープカッター刃。
【請求項４】
前記カッター本体３に凹凸加工を施し、テープカッター刃１をテープ巻体７に取り付けたときに、凸部８が外側を向くことを特徴とする、請求項１〜３のいずれかに記載のテープカッター刃。
【請求項５】
前記テープカッター刃１が、厚み０．２〜０．４ｍｍの樹脂ラミネート鋼板からなる、請求項１〜４のいずれかに記載のテープカッター刃。
【請求項１】
テープ５を中空巻芯６の外周に重設状に巻き付けてなるテープ巻体７に取り付けて、テープ５を引き出しながら切断刃２で切断し得るようにしたテープカッター刃１であって、前記テープカッター刃１は端部に切断刃２を有するカッター本体３とテープ巻体７に取り付けるための1対の脚部４，４を有し、前記テープカッター刃１をテープ巻体７に取り付けたときに前記切断刃２はカッター本体３の接線方向に対しテープ側に傾いていることを特徴とするテープカッター刃。
【請求項２】
切断刃２が８個以上／１０ｍｍの割合で設けられている事を特徴とする、請求項１に記載のテープカッター刃。
【請求項３】
脚部４の曲げ強力が３００ｇ／１０ｍｍ以下であることを特徴とする請求項１または２に記載のテープカッター刃。
【請求項４】
前記カッター本体３に凹凸加工を施し、テープカッター刃１をテープ巻体７に取り付けたときに、凸部８が外側を向くことを特徴とする、請求項１〜３のいずれかに記載のテープカッター刃。
【請求項５】
前記テープカッター刃１が、厚み０．２〜０．４ｍｍの樹脂ラミネート鋼板からなる、請求項１〜４のいずれかに記載のテープカッター刃。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２０１２−２０１５００（Ｐ２０１２−２０１５００Ａ）
【公開日】平成２４年１０月２２日（２０１２．１０．２２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−７０４８４（Ｐ２０１１−７０４８４）
【出願日】平成２３年３月２８日（２０１１．３．２８）
【出願人】（０００００２１７４）積水化学工業株式会社 (5,781)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１０月２２日（２０１２．１０．２２）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年３月２８日（２０１１．３．２８）
【出願人】（０００００２１７４）積水化学工業株式会社 (5,781)
【Ｆターム（参考）】
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