ディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置。
【課題】ループリレーシステムで、中央装置側から遠隔の端末装置CPUに対してリモートメンテナンスを可能とすることが要望されている。
【解決手段】中央装置と各端末装置に1対Nの通信可能なSDLC回線部を設ける。このSDLC回線部に、端末装置の処理部CPUを選択するための機能,及び選択された処理部CPUに対するリード,ライト機能を有するリモートメンテナンス機能を搭載し、SDLC回線部を介してターミナルで選択された処理部CPUメモリのリード,ライトが可能となるよう構成した。
【解決手段】中央装置と各端末装置に1対Nの通信可能なSDLC回線部を設ける。このSDLC回線部に、端末装置の処理部CPUを選択するための機能,及び選択された処理部CPUに対するリード,ライト機能を有するリモートメンテナンス機能を搭載し、SDLC回線部を介してターミナルで選択された処理部CPUメモリのリード,ライトが可能となるよう構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置に係わり、特に、環線系統保護継電器の端末装置のリモートメンテナンスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図8は環線系統の保護継電システム(以下ループリレーと呼称する)の構成図を示したもので、ループリレーは変電所3に設置される中央装置1と、変電所3からループ系統で電力が供給されるビル、工場といった需要家に設置される複数の端末装置2で構成される。端末装置2の電流情報や遮断器CB等の機器情報及び装置異常の有無情報は、光ファイバなどからなる伝送路5を介して中央装置1に送られ、中央装置1では各端末装置2の情報を確認することができるよう構成されている。
【0003】
しかし、情報の伝送量には制限があり、各端末装置2に設けられる端末リレー部の各演算処理部CPUが処理する詳細情報(CBトリップ時の応動履歴、異常時のアナログ入力量、異常時のDI/O出力等のイベントの記録など、装置を保守するために用意された情報)は、情報量と実時間制約のために光ファイバによる伝送路5で送るようにはなってなく、そのため、不具合が発生した場合、需要家へ入って端末装置2で確認しなければならない、という保守上の課題がある。ループリレーでは最大10の端末装置を接続した構成となっており、各需要家端末の状態を確認する場合、多大な作業時間がかかり、電力系統保護の停止時間にも影響を与えることになる。
【0004】
上記のような保守上の課題を解決するものとして、特許文献1が公知になっている。この特許文献1は図9で示すように、端末装置2の詳細情報を多点サンプリングしたデータを多重分離部に送信し、端末装置2の多重分離部により多点サンプリングしたデータをループ回線の伝送フレームフォーマットにおける未使用のチャンネルに多重し、伝送路5を介して中央装置1に伝送し、この中央装置1で各端末装置2の詳細データを収集監視することで、保守上の課題を解決したものである。
【0005】
なお、特許文献1で使用される伝送フレームフォーマットは、図10で示すフレーム構成とされ、その通信方法や多重分離処理の具体的手法として特許文献2が使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011−55660
【特許文献2】特許第2689508
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、メンテナンス機能が要求されるシステム構成としては、図11で示すようなシステムが存在する。同図(a)は、ターミナルとしてのパソコンPCと保護継電器Ryにより構成される場合で、メンテナンスするときにはパソコンPCから保護継電器Ryの処理部CPU1にターミナルモードでアクセスし、CPU1のメモリを参照しながら書き換えを行う。
【0008】
図11(b)は、保護継電器Ryとして複数の処理部CPU1,CPU2を有する場合で、パソコンPCから保護継電器Ryの処理部CPU1にターミナルモードでアクセスし、CPU1のメモリを参照しながら書き換えを行い、また、処理部CPU2のメモリを参照しながら書き換えを行うというニーズがある。
図11(c)は、保護継電器RyがRyA,RyBの複数を備え、パソコンPCとRyA間、及びRyA,RyB間を異なる結合方式(CPUバス、又は通信回路)で接続し、さらに処理部CPU2〜CPU6に対してもリモートメンテナンス機能を必要とする場合がある。
【0009】
本発明が目的とするとこは、特に、図11(c)で示すように異なる結合方式で構成されたシステムにおけるリモートメンテナンス機能を必要とする場合に適用されて、大量の情報を取り扱うことを可能としたディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の請求項1は、ループ回線で中央装置と複数の端末装置を接続し、各端末装置の端末リレー部で得られたデータを中央装置の中央リレー部に入力して保護演算を実行するディジタル保護継電システムであって、中央装置に接続したターミナルによって各端末装置の複数の処理部CPUメモリに記録されたデータを収集するものにおいて、
前記中央装置と各端末装置に1対N(複数)通信が可能なSDLC回線部を設け、このSDLC回線部に、前記端末装置の処理部CPUを選択する機能,及び選択された処理部CPUに対するリード,ライト機能を有するリモートメンテナンス機能を搭載し、SDLC回線部を介して前記ターミナルで選択された前記処理部CPUメモリのリード,ライトを行うことを特徴としたものである。
【0011】
本発明の請求項2は、前記処理部CPUのメモリ領域に予めアクセス可能領域を設け、前記リモートメンテナンス機能に対する読み出し,書き込み禁止領域を設けたことを特徴としたものである。
【0012】
本発明の請求項3は、前記処理部CPUメモリに履歴バッファ領域を設け、前記リモートメンテナンス機能によるデータ書き換え時に当該書き換えメモリ領域のデータを履歴バッファ領域へ退避させ、書き込み変更の有無を判断した後、書き込みを許可,不許可、及び通信回線異常時の場合に前記履歴バッファ領域の退避データを元の領域に復旧させることを特徴としたものである。
【0013】
本発明の請求項4は、前記ターミナルのマンマシンインタフェースに通信先の前記端末装置、及び処理部CPUの識別表示を付加し、識別をターミナルのプロンプトで表示することを特徴としたものである。
【0014】
本発明の請求項5は、前記リモートメンテナンス機能のデータ伝送フォーマットに、前記端末装置の固有番号、前記処理部CPUを指定するボード番号、アドレス、及びデータ個数を識別可能に表示させたことを特徴としたものである。
【0015】
本発明の請求項6は、前記リモートメンテナンス機能のデータ伝送フォーマットに、処理の連続性を示す通番を設け、この通番に最終データを認識するビットを設けたことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0016】
以上のとおり、本発明によれば、中央装置と各端末装置に1対Nの通信可能なSDLC回線部を設けてリモートメンテナンス機能を搭載し、中央装置から、複数の任意の端末リレー部を選択することを可能としたものである。
これにより、遠隔にある端末リレー部の複数の処理部CPUに対して、メモリマップ上のリードとライトを可能とし、メンテナンス時に離れた設備に入所することなく、遠隔地に設置された端末装置の処理部CPU状態の把握を可能としたものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態を示す構成図。
【図2】端末装置の情報取得説明図。
【図3】リモートメンテナンス実行説明図。
【図4】説明のためのメモリマップ。
【図5】説明のためのメモリマップ。
【図6】データ退避のフロー図。
【図7】データフォーマット。
【図8】環線系統の保護継電システムにおけるリモートメンテナンス構成図。
【図9】環線系統の保護継電システム図。
【図10】フレーム構成図。
【図11】リモートメンテナンスの機能説明図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、データリンク制御プロトコルによる通信回線SDLCを用意してリモートメンテナンス機能を搭載し、遠隔にある端末リレー部の複数の処理部CPUを選択する機能と、その選択した処理部CPUに対して、メモリマップ上のリードとライトを可能としたものである。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明が適用されるループリレーの構成図を示したもので、図11(c)のリモートメンテナンス機能を必要とする場合に相当するものである。
変電所に設置される中央装置1は中央リレー部1aと送受信部1bを有している。
この中央装置1は、パソコンPC(以下ターミナルという)と接続され、例えば、RS232C等のインターフェースを介してターミナルソフト(ターミナルモード)で信号の授受が実行される。
また、中央装置1とN台の端末装置2間には、中央装置1から端末装置2への下り回線、及び端末装置2から中央装置1への上り回線の通信はN回線(1対N回線)分が用意され、伝送フォーマットのシリアルデータ上に多重化送信される。
【0020】
中央装置1の中央リレー部1aは、送受信部1bと信号の中継処理を行う処理部10、及び保護演算を行う保護演算処理部11を備えている。また、送受信部1bは通信処理部12、SDLC回線部13、多重部14、分離部15、上り回線用の送信部16a、受信部16b、及び下り回線用の送信部17a、受信部17bを備えている。中央装置1とN台の端末装置2間には、中央装置1から端末装置2への下り回線、及び端末装置2から中央装置1への上り回線の通信はN回線分が用意され、伝送フォーマットのシリアルデータ上に多重化送信される。
【0021】
複数の端末装置2は、それぞれ端末リレー部2aと、送受信部2bを備え、端末リレー部2aは需要家に設置される電気機器情報を収集して処理演算を行うための複数の処理部CPU1〜4を有している。送受信部2bは、多重部24、分離部25、送信部26a、27a、及び受信部26b、27bを有し、さらに本発明により追加されたSDLC回線部23備えている。すなわち、本発明の装置構成としては、図9の回線制御部41の機能部位に変えて、点線で示すようにSDLC回線部23を追加したもので、端末の通信部のループバック制御、監視を行う通信処理部22に、更に、リモートメンテナンス機能用のSDLC回線部23を追加し、通信処理部22がリモートメンテナンス用機能を図1のようにソフトウェアで実現したものである。
【0022】
本発明に使用される伝送フォーマットとしては、チャンネルCH1〜CH28内の未使用チャンネルCH18〜CH28の、例えばCH26の未使用チャンネルに、リモートメンテナンス機能用のデータを多重化するものである。
新たに追加されたSDLC回線部23のビット同期回線を用いて、通信処理部22を介して端末リレー部2aとの通信をすると共に、SDLCの特徴であるNノードをループ状に各端末装置2の通信処理部22と中央装置1の通信処理部12
を接続し、中央装置1と各端末装置2間とのリモートメンテナンス機能実現のために、SDLCのループ伝送機能を用いたデータの授受を行う。
フレーム例で言えば、ビット多重のチャンネルは、伝送フォーマット全体の伝送速度(6.312Mbps)を分周して得られるビット同期回線1マルチフレームは192kbps(=6.312Mbps/263bit×8bit)となり、192kbpsのSDLC回線を搭載することができる。
【0023】
各端末装置2の端末リレー部2aは、複数の処理部CPU1〜4から構成されるが、各処理部CPUにはリモートメンテナンス機能を実現するソフトウェアが搭載され、この処理部CPU1〜4と中央装置1とは前述のように送受信部2bの通信処理部22を介して接続するよう構成される。各送受信部2bでは、その通信処理部22と処理部CPU1(又はCPU4)とをバスB1で接続し、処理部CPU1とはさらに別のバスB2で処理部CPU2,CPU3を接続し、これらCPU2,CPU3ともリモートメンテナンス機能を持たせることで、端末リレー部2aに蓄積された詳細情報は、要求に応じて全て中央装置経由ターミナルPCで閲覧でき、必要に応じて書き込みが可能となっている。
【0024】
また、中央装置1の通信処理部12には、遠隔保守実現のためのマンマシン機能を持たせ、保守にはターミナルPCのターミナルソフトで接続され、RS232Cの19.2kbps、9.6kbpsなどでターミナルモードによるアクセスを実行する。
なお、リモートメンテナンス機能には、遠隔にある各端末装置2とその端末リレー部2bに設けられた各処理部CPU1〜4の選択機能と、当該選択CPUに対するメモリマップ上のリード(読み出し、参照)とライト(書き込み、更新)の機能を持たせてリモートメンテナンス機能を実現して各端末装置2の詳細データを収集するための構成にされている。
【0025】
次に動作を説明する。
ターミナルPC、及び中央装置1を通して端末装置2からデータを収集する場合には、ターミナルPCにおいてデータを収集する端末装置2を指定する。
図2は指定例を示したもので、RS1,RS2…は端末装置固有の識別番号、RS2−3の「−3」は、端末リレー部2aの処理部CPU1〜4の番号で図2(c)のように0〜3が割り当てられている。
例えば、RS2の端末リレー処理部CPU4のデータを収集する場合、PCのキーボードにより「N2−3」を入力すると図2(b)の画面が表示される。図2(c)はリモートメンテナンス機能にログインするコマンド例で、端末装置とそのCPUの指定方法を示す表である。
【0026】
端末装置の指定信号は、中央装置1の通信処理部12、SDLC回線部13を経て多重部14に入力され、ループ伝送内のSDLC回線により中央装置1から通信したい端末装置2を指定し、送信部16aを通して送信する。指定された端末装置2のSDLC回線部23は、自分の装置データの取得指定を解読して所定のデータを収集し、通信処理部22を介して中央装置1に返送する。
【0027】
指定された端末装置の通信処理部22は、端末リレー部2aのデータが必要であることを解読したら、バスS1を通して端末リレー部2aの処理部CPU1へ伝達する。要求データが、例えばCPU3のデータであった場合、処理部CPU1はシリアル高速バスB2経由でCPU3(ここでは、CPU3をHDLC用の処理部として特定)のデータを収集し、通信処理部22に返送する。
また、取得データがCPU4の場合には、処理部CPU1から直接にバスB1を経由してCPU4のデータを収集して通信処理部22へ送信する。したがって、データ取得する処理部CPUに対応して情報伝達経路が変化する。
【0028】
図3はメンテナンス機能の実施例を示したもので、年月日、イベント発生、異常発生、異常復帰などの情報や、各端末リレー部の処理部CPU1〜4のアドレス、データ個数などが、データフォーマットに書き込まれてターミナルPC側に返送される。
【0029】
この実施例によれば、データリンク制御プロトコルによる通信回線SDLCを用意してリモートメンテナンス機能を搭載し、中央装置から、複数の任意の端末リレー部を選択することを可能としたものである。そして、通信機能に搭載したリモートメンテナンス機能には、遠隔にある端末リレー部の複数の処理部CPUを選択する機能と、その選択した処理部CPUに対して、メモリマップ上のリード(読み出し、参照)とライト(書き込み、更新)を可能とし、メンテナンス時に離れた設備に入所することなく、遠隔地に設置された端末装置の処理部CPU状態の把握が可能となるものである。
【実施例2】
【0030】
この実施例は、リモートメンテナンス機能に対して、読み出し、書き込み領域にフィルタ(許可テーブル経由のアクセス)を持たせ、読み出し禁止領域に対しては読み出しを制約し、書き込み禁止領域に対しては書き込み制約を持たせたものである。
【0031】
処理部CPUのリモートメンテナンス機能でサポートする場合、端末リレー部の処理部CPU1〜4のメモリマップ上へのアクセスについて、予め設計時点でアクセス可能領域を定義したアクセス許可テーブルなるデータ定義を用意しておく。リモートメンテナンス機能により、任意の領域がアクセスされた場合でも、図4のメモリマップにおけるメモリ領域Cで示すように、許可テーブルに定義された範囲内だけをアクセス可能にしておく。
【0032】
例えば、読み出し、または書込みの禁止領域が、RS1番の端末装置であった場合、RS1>禁止領域にアクセスがありました。とのメッセーセージを表示する。または、禁止領域にアクセスされた場合、例えば、セキュリティをかけて、アクセスの許可を求める方式とする。RS1>禁止領域にアクセスがありました。パスワードを入力してください。
パスワード入力によって認証された場合にはアクセスを許容するが、認証されなかった場合は、RS1>アクセスが拒否されました。などをターミナルPCの画面上に表示する。
【0033】
これにより、共有メモリ挙動といった、読み出しを実行しただけでクリアされる領域、割り込み要因レジスタやアクセスだけで別の処理部CPUへの割り込み発生領域など、禁止領域での不要なアクセス防止が可能となり、ソフトウェアで動作するシステム本来の健全性が維持できる。
【0034】
この実施例によれば、リモートメンテナンス機能に対して、その読み出し、書き込み領域に対してフィルタを持たせたことにより、読み出し禁止領域に対しては、読み出しができない制約を、また、書き込み禁止領域に対しては書き込みができない制約をもたせたものである。これにより、人の誤操作によるシステムの自動処理の連続性が阻害されないようにロックすることが可能となる。したがって、予めリモートアクセス可能な領域を定義することで、リモートメンテナンス機能使用時の不要なトラブルが防止できるものである。
【実施例3】
【0035】
この実施例は、リモートメンテナンス機能により書き込みをする場合、データ書き換えの妥当性をチェックする機能を盛り込むことで、不適切な場合に自動復帰する機能を持たせたものである。
通常のCPU処理は、周期処理の連続性により成立っている。常に入力を監視しながらその条件により該当する処理を演算処理し、自動制御処理を行い、出力を成立させて処理したり、制御したりしている。その場合、保守機能として試験モードを設け、試験モードフラグをセットして通常処理から試験モードに移し、人によって入力条件を変更することで処理の結果、自動制御の結果を見る場合がある。
【0036】
リモートメンテナンス機能でこの作用が実行できれば、現場に入らなくても遠方からこの試験が行えるメリットがある。しかし、この試験中に回線が切れる等の何らかの理由によって回線が開放された場合、試験モードの解除ができなくなることが想定される。そのためには、このような試験モード切り替え時には、自動復帰させる機能を持たせたリモートメンテナンス機能が要求される。
【0037】
図5は自動復帰させる機能の模式図であり、図6はそのフローを示したものである。
CPUの処理はリアルタイムで入力を監視して、その結果で処理を行う。また、処理結果によって、リアルタイムで出力を行い制御するものである。このような
リアルタイム処理の中で、予めリモートメンテナンス機能で機能変更の可能性のある部分に試験モードを設け、試験モードになった場合、リアルタイムで入力の更新、または、出力更新をしないように設計される。この試験モードの期間にリモートメンテナンス機能により、入力値、或いは出力値を変更して装置の応動確認をする。リアルタイムで動作しない領域のメモリの操作については、人による
応動確認ができることから、試験モード条件は不要とされている。
【0038】
リモートメンテナンス機能による書き込みアクセスが生じた場合、リアルタイムでの入力領域、出力領域に対しては、予め設けられた試験モード条件によりリアルタイムの入力領域、または出力領域が更新することを禁止とする。そのために、ステップS1で試験モードであると判定したとき、ステップS2で書き込みを行う前に、当該エリア(図4の領域C)のデータを一旦待避処理行ってから書き込みを行う。退避データがN個ある場合、待避順序にしたがってN回行った後、ステップS3で書き込み処理の履歴と一緒にリングバッファ状のメモリに復旧できるように書き込みアクセス前のデータを管理して応動確認する。
【0039】
ステップS4では、書き込み処理についてキャンセルがあるか否かを判断し、キャンセルなしの場合には終了とする。キャンセルありの場合にはステップS5に移行する。ステップS5では、一連のリモートメンテナンス機能にて応動を確認し、そのアクセス結果をそのままとする場合、リモートメンテナンス機能による正常終了コマンドの発行でそのままとする。もしくは、元に戻したい場合は、リモートメンテナンス機能によるキャンセル終了コマンドの発行により、それまでの書き込み処理の履歴と一緒に格納した変更前のデータを管理しているリングバッファ状メモリから、退避の場合と逆の手順により元に戻す処理を行うこと(キャンセル処理による復旧順序)により、リモートメンテナンス機能による書き込み前の状態に戻すことが可能になる。
【0040】
また、退避動作を実行中に、何らかの障害によりリモートメンテナンス機能使用中に回線が切断された場合、ステップS6で、リモートメンテナンス機能内の通信断監視処理によるタイムアウトにより、キャンセル終了コマンドと同様にアクセス前の状態に復旧させるステップS5の処理を実行する。
なお、ステップS1で試験モードでなかった場合には、ステップS7で入力に対応した当該エリアを更新して終了となる。
【0041】
この実施例によれば、リモートメンテナンス機能により書き込みをする場合、データ書き換えの妥当性をチェックする機能を盛り込み、不適切な場合は、自動復帰する機能をもたせたものである。これにより、試験モードを設けたアクセスにより、システムの応動を人による操作で確認ができる。
また、書き込み操作によりシステムの自動処理の連続性が阻害されたとしても、キャンセル処理を用意することで元の状態に復旧でき、この復旧はリモートメンテナンス中の通信断の場合でも元の状態に復旧することが可能となる。
【実施例4】
【0042】
この実施例は、ターミナルPCのマンマシンインタフェースに通信先の端末装置の処理部CPUに識別表示を付加することで、遠隔にある処理部CPU間でのリモートメンテナンス機能を実現するものである。
【0043】
ターミナルのマンマシンインタフェースにてリモートメンテナンスを行う場合、複数の端末装置、及び各端末リレー部における複数の処理部CPUをアクセスすることになるので、ターミナルでの表示で通信先が識別できるようにすることが要望される。
【0044】
ログインした後、どの端末装置のどのCPUと接続するかを指定する。更に、どのCPUと接続するかを指定する。そのたびにターミナルのプロンプトがどのコマンドが指定されたかを示すようにするために、図2、図3で示すようなコマンドが用意されている。例えば、中央装置1に対して下り方向で第1番目の端末装置をNo.1とし、このNo.1の端末装置2が選択された場合には「RS1>」が表示され、また、例えば、No.1の端末装置における処理部CPU3が選択された場合には「RS1−2>」が表示されて識別可能となる。
【0045】
この実施例によれば、ターミナルのマンマシンインタフェースに通信先の処理部CPUに識別表示を付加することで、リモートメンテナンスを行う場合にターミナルのプロンプトで表示され、今現在、どこのCPUと接続されてリモートメンテナンス機能を実施しているかが識別でき、誤った操作の防止が可能となるものである。
【実施例5】
【0046】
この実施例は、遠隔にある任意の装置(装置固有番号をもった装置)を選択して、その装置内の複数のCPU(ボード番号による選択)でアクセスすべきCPUの識別を可能とし、且つその指定CPUのアドレスに対して、必要なデータ個数を参照できるようにしたものである。また、同様にして指定したCPUに対して、所定のフォーマットに書き込みを可能としたものである。
【0047】
図7は、そのデータフォーマットを示したものである。図7(a)は下りデータ、同図(b)は上りデータ用で、縦軸の0,4,8…は相対番地で、0〜3番地に記載された数字(a)は端末装置固有の識別番号、(b)はボード番号で端末リレーの処理部CPU1〜4が、0,1,2,3の記号で書き込まれる。(c)はサイズ、(d)は連続性を表す通番で、例えば、最終ビットが最終データを意味するビットにされている。番地4〜7の記号(e)は参照アドレス、番地12,13の記号(f)はデータ個数をそれぞれ表す。これを図3で言えば、(a)は「RS1」として該当する端末装置を選択し、(b)は「−1」としてCPU2を選択し、(e)は「a400ab58」番地から、(f)は「a0」個を参照する、という意味に該当して所定の部位にそれぞれ表示される。上りデータも同様に表示されるが、上り場合、番地16以上には読み出しデータが書き込まれる。
【0048】
図3では、A400AB58番地から「20110414」「20063600」「ff0111924」と表示されているが、これは、11/04/14(年月日)、20:06:36(時刻)にff0111924のイベントがあったことを示しており、リモートメンテナンス機能を使用しないで、端末装置に入所して収集したイベントログと同じものが表示される。
書き込みに関しては(a)から(f)まで同様であるが、その後に書き込み用データ(g1)(g2)…を列挙する。図7のデータフォーマットの例では、バイトデータの書き込みを8個分記載したものである。
【0049】
すなわち、データフォーマットとしては、リモートアクセスを行う対象装置を指定する装置固有番号の番号(a)と、その装置固有の番号を持つ装置内の複数のCPUがある場合には、その複数の処理部CPUのうちリモートアクセスの対象CPUを指定する番号(b)のボード番号、さらに、リモートアクセスのコマンドを示すアドレス(e)、及び参照データ数(f)のデータ個数などで成り立っている。
応答フェーズ(上りデータ)のフォーマットでは、コマンドフェーズ(下りデータ)の新セス(a)〜(f)までの分と、読み出しデータは連続表記する仕組みとされている。
【0050】
この実施例によれば、リモートメンテナンス機能に対応したデータフォーマットとしたことにより、遠隔にある複数の処理部CPUに対して、メモリ参照、メモリの書き込みが行えるものである。
【実施例6】
【0051】
この実施例は、遠隔にある処理部CPU間の通信媒体が異なり、リモートメンテナンスを行うとき、一回のアクセスで処理できない量が存在する場合を考慮し、繰り返し処理を行うことで、あらゆる量のデータを通信媒体経由でアクセス可能としたものである。
一回のアクセス処理量を考慮しながら繰り返し処理を可能とするために、図7で示す通番(d)が適用される。通番(d)にはコマンドを分割した際のエンドパケットを設ける。例えば、一連のアクセスデータのうちで最終データとなるビットには、最終データを意味するビットをセットすることで、終了パケットであることを示し、これにより、分割したデータのアクセス処理をサポートする。
【0052】
この実施例によれば、一回のアクセスで処理できないデータ量が存在しても、繰り返し処理することで、あらゆる量のデータアクセスが可能となる。したがって、ターミナルと端末リレー部の複数の処理部CPU間の通信媒体の伝送能力により、1回の転送で完了しなくても、通番と終了フラグにより、連続的に繰り替えし処理が可能となり、リモートメンテナンスで必要とするデータの透過性の保証が可能となるものである。
【符号の説明】
【0053】
1… 中央装置
1a…中央リレー部
1b…送受信部
2… 端末装置
2a… 端末リレー部
2b… 送受信部
13,23… SDLC回線部
12,22… 通信処理部
PC… ターミナル(パソコン)
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置に係わり、特に、環線系統保護継電器の端末装置のリモートメンテナンスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図8は環線系統の保護継電システム(以下ループリレーと呼称する)の構成図を示したもので、ループリレーは変電所3に設置される中央装置1と、変電所3からループ系統で電力が供給されるビル、工場といった需要家に設置される複数の端末装置2で構成される。端末装置2の電流情報や遮断器CB等の機器情報及び装置異常の有無情報は、光ファイバなどからなる伝送路5を介して中央装置1に送られ、中央装置1では各端末装置2の情報を確認することができるよう構成されている。
【0003】
しかし、情報の伝送量には制限があり、各端末装置2に設けられる端末リレー部の各演算処理部CPUが処理する詳細情報(CBトリップ時の応動履歴、異常時のアナログ入力量、異常時のDI/O出力等のイベントの記録など、装置を保守するために用意された情報)は、情報量と実時間制約のために光ファイバによる伝送路5で送るようにはなってなく、そのため、不具合が発生した場合、需要家へ入って端末装置2で確認しなければならない、という保守上の課題がある。ループリレーでは最大10の端末装置を接続した構成となっており、各需要家端末の状態を確認する場合、多大な作業時間がかかり、電力系統保護の停止時間にも影響を与えることになる。
【0004】
上記のような保守上の課題を解決するものとして、特許文献1が公知になっている。この特許文献1は図9で示すように、端末装置2の詳細情報を多点サンプリングしたデータを多重分離部に送信し、端末装置2の多重分離部により多点サンプリングしたデータをループ回線の伝送フレームフォーマットにおける未使用のチャンネルに多重し、伝送路5を介して中央装置1に伝送し、この中央装置1で各端末装置2の詳細データを収集監視することで、保守上の課題を解決したものである。
【0005】
なお、特許文献1で使用される伝送フレームフォーマットは、図10で示すフレーム構成とされ、その通信方法や多重分離処理の具体的手法として特許文献2が使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011−55660
【特許文献2】特許第2689508
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、メンテナンス機能が要求されるシステム構成としては、図11で示すようなシステムが存在する。同図(a)は、ターミナルとしてのパソコンPCと保護継電器Ryにより構成される場合で、メンテナンスするときにはパソコンPCから保護継電器Ryの処理部CPU1にターミナルモードでアクセスし、CPU1のメモリを参照しながら書き換えを行う。
【0008】
図11(b)は、保護継電器Ryとして複数の処理部CPU1,CPU2を有する場合で、パソコンPCから保護継電器Ryの処理部CPU1にターミナルモードでアクセスし、CPU1のメモリを参照しながら書き換えを行い、また、処理部CPU2のメモリを参照しながら書き換えを行うというニーズがある。
図11(c)は、保護継電器RyがRyA,RyBの複数を備え、パソコンPCとRyA間、及びRyA,RyB間を異なる結合方式(CPUバス、又は通信回路)で接続し、さらに処理部CPU2〜CPU6に対してもリモートメンテナンス機能を必要とする場合がある。
【0009】
本発明が目的とするとこは、特に、図11(c)で示すように異なる結合方式で構成されたシステムにおけるリモートメンテナンス機能を必要とする場合に適用されて、大量の情報を取り扱うことを可能としたディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の請求項1は、ループ回線で中央装置と複数の端末装置を接続し、各端末装置の端末リレー部で得られたデータを中央装置の中央リレー部に入力して保護演算を実行するディジタル保護継電システムであって、中央装置に接続したターミナルによって各端末装置の複数の処理部CPUメモリに記録されたデータを収集するものにおいて、
前記中央装置と各端末装置に1対N(複数)通信が可能なSDLC回線部を設け、このSDLC回線部に、前記端末装置の処理部CPUを選択する機能,及び選択された処理部CPUに対するリード,ライト機能を有するリモートメンテナンス機能を搭載し、SDLC回線部を介して前記ターミナルで選択された前記処理部CPUメモリのリード,ライトを行うことを特徴としたものである。
【0011】
本発明の請求項2は、前記処理部CPUのメモリ領域に予めアクセス可能領域を設け、前記リモートメンテナンス機能に対する読み出し,書き込み禁止領域を設けたことを特徴としたものである。
【0012】
本発明の請求項3は、前記処理部CPUメモリに履歴バッファ領域を設け、前記リモートメンテナンス機能によるデータ書き換え時に当該書き換えメモリ領域のデータを履歴バッファ領域へ退避させ、書き込み変更の有無を判断した後、書き込みを許可,不許可、及び通信回線異常時の場合に前記履歴バッファ領域の退避データを元の領域に復旧させることを特徴としたものである。
【0013】
本発明の請求項4は、前記ターミナルのマンマシンインタフェースに通信先の前記端末装置、及び処理部CPUの識別表示を付加し、識別をターミナルのプロンプトで表示することを特徴としたものである。
【0014】
本発明の請求項5は、前記リモートメンテナンス機能のデータ伝送フォーマットに、前記端末装置の固有番号、前記処理部CPUを指定するボード番号、アドレス、及びデータ個数を識別可能に表示させたことを特徴としたものである。
【0015】
本発明の請求項6は、前記リモートメンテナンス機能のデータ伝送フォーマットに、処理の連続性を示す通番を設け、この通番に最終データを認識するビットを設けたことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0016】
以上のとおり、本発明によれば、中央装置と各端末装置に1対Nの通信可能なSDLC回線部を設けてリモートメンテナンス機能を搭載し、中央装置から、複数の任意の端末リレー部を選択することを可能としたものである。
これにより、遠隔にある端末リレー部の複数の処理部CPUに対して、メモリマップ上のリードとライトを可能とし、メンテナンス時に離れた設備に入所することなく、遠隔地に設置された端末装置の処理部CPU状態の把握を可能としたものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態を示す構成図。
【図2】端末装置の情報取得説明図。
【図3】リモートメンテナンス実行説明図。
【図4】説明のためのメモリマップ。
【図5】説明のためのメモリマップ。
【図6】データ退避のフロー図。
【図7】データフォーマット。
【図8】環線系統の保護継電システムにおけるリモートメンテナンス構成図。
【図9】環線系統の保護継電システム図。
【図10】フレーム構成図。
【図11】リモートメンテナンスの機能説明図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、データリンク制御プロトコルによる通信回線SDLCを用意してリモートメンテナンス機能を搭載し、遠隔にある端末リレー部の複数の処理部CPUを選択する機能と、その選択した処理部CPUに対して、メモリマップ上のリードとライトを可能としたものである。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明が適用されるループリレーの構成図を示したもので、図11(c)のリモートメンテナンス機能を必要とする場合に相当するものである。
変電所に設置される中央装置1は中央リレー部1aと送受信部1bを有している。
この中央装置1は、パソコンPC(以下ターミナルという)と接続され、例えば、RS232C等のインターフェースを介してターミナルソフト(ターミナルモード)で信号の授受が実行される。
また、中央装置1とN台の端末装置2間には、中央装置1から端末装置2への下り回線、及び端末装置2から中央装置1への上り回線の通信はN回線(1対N回線)分が用意され、伝送フォーマットのシリアルデータ上に多重化送信される。
【0020】
中央装置1の中央リレー部1aは、送受信部1bと信号の中継処理を行う処理部10、及び保護演算を行う保護演算処理部11を備えている。また、送受信部1bは通信処理部12、SDLC回線部13、多重部14、分離部15、上り回線用の送信部16a、受信部16b、及び下り回線用の送信部17a、受信部17bを備えている。中央装置1とN台の端末装置2間には、中央装置1から端末装置2への下り回線、及び端末装置2から中央装置1への上り回線の通信はN回線分が用意され、伝送フォーマットのシリアルデータ上に多重化送信される。
【0021】
複数の端末装置2は、それぞれ端末リレー部2aと、送受信部2bを備え、端末リレー部2aは需要家に設置される電気機器情報を収集して処理演算を行うための複数の処理部CPU1〜4を有している。送受信部2bは、多重部24、分離部25、送信部26a、27a、及び受信部26b、27bを有し、さらに本発明により追加されたSDLC回線部23備えている。すなわち、本発明の装置構成としては、図9の回線制御部41の機能部位に変えて、点線で示すようにSDLC回線部23を追加したもので、端末の通信部のループバック制御、監視を行う通信処理部22に、更に、リモートメンテナンス機能用のSDLC回線部23を追加し、通信処理部22がリモートメンテナンス用機能を図1のようにソフトウェアで実現したものである。
【0022】
本発明に使用される伝送フォーマットとしては、チャンネルCH1〜CH28内の未使用チャンネルCH18〜CH28の、例えばCH26の未使用チャンネルに、リモートメンテナンス機能用のデータを多重化するものである。
新たに追加されたSDLC回線部23のビット同期回線を用いて、通信処理部22を介して端末リレー部2aとの通信をすると共に、SDLCの特徴であるNノードをループ状に各端末装置2の通信処理部22と中央装置1の通信処理部12
を接続し、中央装置1と各端末装置2間とのリモートメンテナンス機能実現のために、SDLCのループ伝送機能を用いたデータの授受を行う。
フレーム例で言えば、ビット多重のチャンネルは、伝送フォーマット全体の伝送速度(6.312Mbps)を分周して得られるビット同期回線1マルチフレームは192kbps(=6.312Mbps/263bit×8bit)となり、192kbpsのSDLC回線を搭載することができる。
【0023】
各端末装置2の端末リレー部2aは、複数の処理部CPU1〜4から構成されるが、各処理部CPUにはリモートメンテナンス機能を実現するソフトウェアが搭載され、この処理部CPU1〜4と中央装置1とは前述のように送受信部2bの通信処理部22を介して接続するよう構成される。各送受信部2bでは、その通信処理部22と処理部CPU1(又はCPU4)とをバスB1で接続し、処理部CPU1とはさらに別のバスB2で処理部CPU2,CPU3を接続し、これらCPU2,CPU3ともリモートメンテナンス機能を持たせることで、端末リレー部2aに蓄積された詳細情報は、要求に応じて全て中央装置経由ターミナルPCで閲覧でき、必要に応じて書き込みが可能となっている。
【0024】
また、中央装置1の通信処理部12には、遠隔保守実現のためのマンマシン機能を持たせ、保守にはターミナルPCのターミナルソフトで接続され、RS232Cの19.2kbps、9.6kbpsなどでターミナルモードによるアクセスを実行する。
なお、リモートメンテナンス機能には、遠隔にある各端末装置2とその端末リレー部2bに設けられた各処理部CPU1〜4の選択機能と、当該選択CPUに対するメモリマップ上のリード(読み出し、参照)とライト(書き込み、更新)の機能を持たせてリモートメンテナンス機能を実現して各端末装置2の詳細データを収集するための構成にされている。
【0025】
次に動作を説明する。
ターミナルPC、及び中央装置1を通して端末装置2からデータを収集する場合には、ターミナルPCにおいてデータを収集する端末装置2を指定する。
図2は指定例を示したもので、RS1,RS2…は端末装置固有の識別番号、RS2−3の「−3」は、端末リレー部2aの処理部CPU1〜4の番号で図2(c)のように0〜3が割り当てられている。
例えば、RS2の端末リレー処理部CPU4のデータを収集する場合、PCのキーボードにより「N2−3」を入力すると図2(b)の画面が表示される。図2(c)はリモートメンテナンス機能にログインするコマンド例で、端末装置とそのCPUの指定方法を示す表である。
【0026】
端末装置の指定信号は、中央装置1の通信処理部12、SDLC回線部13を経て多重部14に入力され、ループ伝送内のSDLC回線により中央装置1から通信したい端末装置2を指定し、送信部16aを通して送信する。指定された端末装置2のSDLC回線部23は、自分の装置データの取得指定を解読して所定のデータを収集し、通信処理部22を介して中央装置1に返送する。
【0027】
指定された端末装置の通信処理部22は、端末リレー部2aのデータが必要であることを解読したら、バスS1を通して端末リレー部2aの処理部CPU1へ伝達する。要求データが、例えばCPU3のデータであった場合、処理部CPU1はシリアル高速バスB2経由でCPU3(ここでは、CPU3をHDLC用の処理部として特定)のデータを収集し、通信処理部22に返送する。
また、取得データがCPU4の場合には、処理部CPU1から直接にバスB1を経由してCPU4のデータを収集して通信処理部22へ送信する。したがって、データ取得する処理部CPUに対応して情報伝達経路が変化する。
【0028】
図3はメンテナンス機能の実施例を示したもので、年月日、イベント発生、異常発生、異常復帰などの情報や、各端末リレー部の処理部CPU1〜4のアドレス、データ個数などが、データフォーマットに書き込まれてターミナルPC側に返送される。
【0029】
この実施例によれば、データリンク制御プロトコルによる通信回線SDLCを用意してリモートメンテナンス機能を搭載し、中央装置から、複数の任意の端末リレー部を選択することを可能としたものである。そして、通信機能に搭載したリモートメンテナンス機能には、遠隔にある端末リレー部の複数の処理部CPUを選択する機能と、その選択した処理部CPUに対して、メモリマップ上のリード(読み出し、参照)とライト(書き込み、更新)を可能とし、メンテナンス時に離れた設備に入所することなく、遠隔地に設置された端末装置の処理部CPU状態の把握が可能となるものである。
【実施例2】
【0030】
この実施例は、リモートメンテナンス機能に対して、読み出し、書き込み領域にフィルタ(許可テーブル経由のアクセス)を持たせ、読み出し禁止領域に対しては読み出しを制約し、書き込み禁止領域に対しては書き込み制約を持たせたものである。
【0031】
処理部CPUのリモートメンテナンス機能でサポートする場合、端末リレー部の処理部CPU1〜4のメモリマップ上へのアクセスについて、予め設計時点でアクセス可能領域を定義したアクセス許可テーブルなるデータ定義を用意しておく。リモートメンテナンス機能により、任意の領域がアクセスされた場合でも、図4のメモリマップにおけるメモリ領域Cで示すように、許可テーブルに定義された範囲内だけをアクセス可能にしておく。
【0032】
例えば、読み出し、または書込みの禁止領域が、RS1番の端末装置であった場合、RS1>禁止領域にアクセスがありました。とのメッセーセージを表示する。または、禁止領域にアクセスされた場合、例えば、セキュリティをかけて、アクセスの許可を求める方式とする。RS1>禁止領域にアクセスがありました。パスワードを入力してください。
パスワード入力によって認証された場合にはアクセスを許容するが、認証されなかった場合は、RS1>アクセスが拒否されました。などをターミナルPCの画面上に表示する。
【0033】
これにより、共有メモリ挙動といった、読み出しを実行しただけでクリアされる領域、割り込み要因レジスタやアクセスだけで別の処理部CPUへの割り込み発生領域など、禁止領域での不要なアクセス防止が可能となり、ソフトウェアで動作するシステム本来の健全性が維持できる。
【0034】
この実施例によれば、リモートメンテナンス機能に対して、その読み出し、書き込み領域に対してフィルタを持たせたことにより、読み出し禁止領域に対しては、読み出しができない制約を、また、書き込み禁止領域に対しては書き込みができない制約をもたせたものである。これにより、人の誤操作によるシステムの自動処理の連続性が阻害されないようにロックすることが可能となる。したがって、予めリモートアクセス可能な領域を定義することで、リモートメンテナンス機能使用時の不要なトラブルが防止できるものである。
【実施例3】
【0035】
この実施例は、リモートメンテナンス機能により書き込みをする場合、データ書き換えの妥当性をチェックする機能を盛り込むことで、不適切な場合に自動復帰する機能を持たせたものである。
通常のCPU処理は、周期処理の連続性により成立っている。常に入力を監視しながらその条件により該当する処理を演算処理し、自動制御処理を行い、出力を成立させて処理したり、制御したりしている。その場合、保守機能として試験モードを設け、試験モードフラグをセットして通常処理から試験モードに移し、人によって入力条件を変更することで処理の結果、自動制御の結果を見る場合がある。
【0036】
リモートメンテナンス機能でこの作用が実行できれば、現場に入らなくても遠方からこの試験が行えるメリットがある。しかし、この試験中に回線が切れる等の何らかの理由によって回線が開放された場合、試験モードの解除ができなくなることが想定される。そのためには、このような試験モード切り替え時には、自動復帰させる機能を持たせたリモートメンテナンス機能が要求される。
【0037】
図5は自動復帰させる機能の模式図であり、図6はそのフローを示したものである。
CPUの処理はリアルタイムで入力を監視して、その結果で処理を行う。また、処理結果によって、リアルタイムで出力を行い制御するものである。このような
リアルタイム処理の中で、予めリモートメンテナンス機能で機能変更の可能性のある部分に試験モードを設け、試験モードになった場合、リアルタイムで入力の更新、または、出力更新をしないように設計される。この試験モードの期間にリモートメンテナンス機能により、入力値、或いは出力値を変更して装置の応動確認をする。リアルタイムで動作しない領域のメモリの操作については、人による
応動確認ができることから、試験モード条件は不要とされている。
【0038】
リモートメンテナンス機能による書き込みアクセスが生じた場合、リアルタイムでの入力領域、出力領域に対しては、予め設けられた試験モード条件によりリアルタイムの入力領域、または出力領域が更新することを禁止とする。そのために、ステップS1で試験モードであると判定したとき、ステップS2で書き込みを行う前に、当該エリア(図4の領域C)のデータを一旦待避処理行ってから書き込みを行う。退避データがN個ある場合、待避順序にしたがってN回行った後、ステップS3で書き込み処理の履歴と一緒にリングバッファ状のメモリに復旧できるように書き込みアクセス前のデータを管理して応動確認する。
【0039】
ステップS4では、書き込み処理についてキャンセルがあるか否かを判断し、キャンセルなしの場合には終了とする。キャンセルありの場合にはステップS5に移行する。ステップS5では、一連のリモートメンテナンス機能にて応動を確認し、そのアクセス結果をそのままとする場合、リモートメンテナンス機能による正常終了コマンドの発行でそのままとする。もしくは、元に戻したい場合は、リモートメンテナンス機能によるキャンセル終了コマンドの発行により、それまでの書き込み処理の履歴と一緒に格納した変更前のデータを管理しているリングバッファ状メモリから、退避の場合と逆の手順により元に戻す処理を行うこと(キャンセル処理による復旧順序)により、リモートメンテナンス機能による書き込み前の状態に戻すことが可能になる。
【0040】
また、退避動作を実行中に、何らかの障害によりリモートメンテナンス機能使用中に回線が切断された場合、ステップS6で、リモートメンテナンス機能内の通信断監視処理によるタイムアウトにより、キャンセル終了コマンドと同様にアクセス前の状態に復旧させるステップS5の処理を実行する。
なお、ステップS1で試験モードでなかった場合には、ステップS7で入力に対応した当該エリアを更新して終了となる。
【0041】
この実施例によれば、リモートメンテナンス機能により書き込みをする場合、データ書き換えの妥当性をチェックする機能を盛り込み、不適切な場合は、自動復帰する機能をもたせたものである。これにより、試験モードを設けたアクセスにより、システムの応動を人による操作で確認ができる。
また、書き込み操作によりシステムの自動処理の連続性が阻害されたとしても、キャンセル処理を用意することで元の状態に復旧でき、この復旧はリモートメンテナンス中の通信断の場合でも元の状態に復旧することが可能となる。
【実施例4】
【0042】
この実施例は、ターミナルPCのマンマシンインタフェースに通信先の端末装置の処理部CPUに識別表示を付加することで、遠隔にある処理部CPU間でのリモートメンテナンス機能を実現するものである。
【0043】
ターミナルのマンマシンインタフェースにてリモートメンテナンスを行う場合、複数の端末装置、及び各端末リレー部における複数の処理部CPUをアクセスすることになるので、ターミナルでの表示で通信先が識別できるようにすることが要望される。
【0044】
ログインした後、どの端末装置のどのCPUと接続するかを指定する。更に、どのCPUと接続するかを指定する。そのたびにターミナルのプロンプトがどのコマンドが指定されたかを示すようにするために、図2、図3で示すようなコマンドが用意されている。例えば、中央装置1に対して下り方向で第1番目の端末装置をNo.1とし、このNo.1の端末装置2が選択された場合には「RS1>」が表示され、また、例えば、No.1の端末装置における処理部CPU3が選択された場合には「RS1−2>」が表示されて識別可能となる。
【0045】
この実施例によれば、ターミナルのマンマシンインタフェースに通信先の処理部CPUに識別表示を付加することで、リモートメンテナンスを行う場合にターミナルのプロンプトで表示され、今現在、どこのCPUと接続されてリモートメンテナンス機能を実施しているかが識別でき、誤った操作の防止が可能となるものである。
【実施例5】
【0046】
この実施例は、遠隔にある任意の装置(装置固有番号をもった装置)を選択して、その装置内の複数のCPU(ボード番号による選択)でアクセスすべきCPUの識別を可能とし、且つその指定CPUのアドレスに対して、必要なデータ個数を参照できるようにしたものである。また、同様にして指定したCPUに対して、所定のフォーマットに書き込みを可能としたものである。
【0047】
図7は、そのデータフォーマットを示したものである。図7(a)は下りデータ、同図(b)は上りデータ用で、縦軸の0,4,8…は相対番地で、0〜3番地に記載された数字(a)は端末装置固有の識別番号、(b)はボード番号で端末リレーの処理部CPU1〜4が、0,1,2,3の記号で書き込まれる。(c)はサイズ、(d)は連続性を表す通番で、例えば、最終ビットが最終データを意味するビットにされている。番地4〜7の記号(e)は参照アドレス、番地12,13の記号(f)はデータ個数をそれぞれ表す。これを図3で言えば、(a)は「RS1」として該当する端末装置を選択し、(b)は「−1」としてCPU2を選択し、(e)は「a400ab58」番地から、(f)は「a0」個を参照する、という意味に該当して所定の部位にそれぞれ表示される。上りデータも同様に表示されるが、上り場合、番地16以上には読み出しデータが書き込まれる。
【0048】
図3では、A400AB58番地から「20110414」「20063600」「ff0111924」と表示されているが、これは、11/04/14(年月日)、20:06:36(時刻)にff0111924のイベントがあったことを示しており、リモートメンテナンス機能を使用しないで、端末装置に入所して収集したイベントログと同じものが表示される。
書き込みに関しては(a)から(f)まで同様であるが、その後に書き込み用データ(g1)(g2)…を列挙する。図7のデータフォーマットの例では、バイトデータの書き込みを8個分記載したものである。
【0049】
すなわち、データフォーマットとしては、リモートアクセスを行う対象装置を指定する装置固有番号の番号(a)と、その装置固有の番号を持つ装置内の複数のCPUがある場合には、その複数の処理部CPUのうちリモートアクセスの対象CPUを指定する番号(b)のボード番号、さらに、リモートアクセスのコマンドを示すアドレス(e)、及び参照データ数(f)のデータ個数などで成り立っている。
応答フェーズ(上りデータ)のフォーマットでは、コマンドフェーズ(下りデータ)の新セス(a)〜(f)までの分と、読み出しデータは連続表記する仕組みとされている。
【0050】
この実施例によれば、リモートメンテナンス機能に対応したデータフォーマットとしたことにより、遠隔にある複数の処理部CPUに対して、メモリ参照、メモリの書き込みが行えるものである。
【実施例6】
【0051】
この実施例は、遠隔にある処理部CPU間の通信媒体が異なり、リモートメンテナンスを行うとき、一回のアクセスで処理できない量が存在する場合を考慮し、繰り返し処理を行うことで、あらゆる量のデータを通信媒体経由でアクセス可能としたものである。
一回のアクセス処理量を考慮しながら繰り返し処理を可能とするために、図7で示す通番(d)が適用される。通番(d)にはコマンドを分割した際のエンドパケットを設ける。例えば、一連のアクセスデータのうちで最終データとなるビットには、最終データを意味するビットをセットすることで、終了パケットであることを示し、これにより、分割したデータのアクセス処理をサポートする。
【0052】
この実施例によれば、一回のアクセスで処理できないデータ量が存在しても、繰り返し処理することで、あらゆる量のデータアクセスが可能となる。したがって、ターミナルと端末リレー部の複数の処理部CPU間の通信媒体の伝送能力により、1回の転送で完了しなくても、通番と終了フラグにより、連続的に繰り替えし処理が可能となり、リモートメンテナンスで必要とするデータの透過性の保証が可能となるものである。
【符号の説明】
【0053】
1… 中央装置
1a…中央リレー部
1b…送受信部
2… 端末装置
2a… 端末リレー部
2b… 送受信部
13,23… SDLC回線部
12,22… 通信処理部
PC… ターミナル(パソコン)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ループ回線で中央装置と複数の端末装置を接続し、各端末装置の端末リレー部で得られたデータを中央装置の中央リレー部に入力して保護演算を実行するディジタル保護継電システムであって、中央装置に接続したターミナルによって各端末装置の複数の処理部CPUメモリに記録されたデータを収集するものにおいて、
前記中央装置と各端末装置に1対N(複数)通信が可能なSDLC回線部を設け、このSDLC回線部に、前記端末装置の処理部CPUを選択する機能,及び選択された処理部CPUに対するリード,ライト機能を有するリモートメンテナンス機能を搭載し、SDLC回線部を介して前記ターミナルで選択された前記処理部CPUメモリのリード,ライトを行うことを特徴としたディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置。
【請求項2】
前記処理部CPUのメモリ領域に予めアクセス可能領域を設け、前記リモートメンテナンス機能に対する読み出し,書き込み禁止領域を設けたことを特徴とした請求項1記載のディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置。
【請求項3】
前記処理部CPUメモリに履歴バッファ領域を設け、前記リモートメンテナンス機能によるデータ書き換え時に当該書き換えメモリ領域のデータを履歴バッファ領域へ退避させ、書き込み変更の有無を判断した後、書き込みを許可,不許可、及び通信回線異常時の場合に前記履歴バッファ領域の退避データを元の領域に復旧させることを特徴とした請求項1又は2記載のディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置。
【請求項4】
前記ターミナルのマンマシンインタフェースに通信先の前記端末装置、及び処理部CPUの識別表示を付加し、識別をターミナルのプロンプトで表示することを特徴とした請求項1乃至3の何れかに記載のディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置。
【請求項5】
前記リモートメンテナンス機能のデータ伝送フォーマットに、前記端末装置の固有番号、前記処理部CPUを指定するボード番号、アドレス、及びデータ個数を識別可能に表示させたことを特徴とした請求項1乃至4の何れかに記載のディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置。
【請求項6】
前記リモートメンテナンス機能のデータ伝送フォーマットに、処理の連続性を示す通番を設け、この通番に最終データを認識するビットを設けたことを特徴とした請求項5記載のディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置。
【請求項1】
ループ回線で中央装置と複数の端末装置を接続し、各端末装置の端末リレー部で得られたデータを中央装置の中央リレー部に入力して保護演算を実行するディジタル保護継電システムであって、中央装置に接続したターミナルによって各端末装置の複数の処理部CPUメモリに記録されたデータを収集するものにおいて、
前記中央装置と各端末装置に1対N(複数)通信が可能なSDLC回線部を設け、このSDLC回線部に、前記端末装置の処理部CPUを選択する機能,及び選択された処理部CPUに対するリード,ライト機能を有するリモートメンテナンス機能を搭載し、SDLC回線部を介して前記ターミナルで選択された前記処理部CPUメモリのリード,ライトを行うことを特徴としたディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置。
【請求項2】
前記処理部CPUのメモリ領域に予めアクセス可能領域を設け、前記リモートメンテナンス機能に対する読み出し,書き込み禁止領域を設けたことを特徴とした請求項1記載のディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置。
【請求項3】
前記処理部CPUメモリに履歴バッファ領域を設け、前記リモートメンテナンス機能によるデータ書き換え時に当該書き換えメモリ領域のデータを履歴バッファ領域へ退避させ、書き込み変更の有無を判断した後、書き込みを許可,不許可、及び通信回線異常時の場合に前記履歴バッファ領域の退避データを元の領域に復旧させることを特徴とした請求項1又は2記載のディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置。
【請求項4】
前記ターミナルのマンマシンインタフェースに通信先の前記端末装置、及び処理部CPUの識別表示を付加し、識別をターミナルのプロンプトで表示することを特徴とした請求項1乃至3の何れかに記載のディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置。
【請求項5】
前記リモートメンテナンス機能のデータ伝送フォーマットに、前記端末装置の固有番号、前記処理部CPUを指定するボード番号、アドレス、及びデータ個数を識別可能に表示させたことを特徴とした請求項1乃至4の何れかに記載のディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置。
【請求項6】
前記リモートメンテナンス機能のデータ伝送フォーマットに、処理の連続性を示す通番を設け、この通番に最終データを認識するビットを設けたことを特徴とした請求項5記載のディジタル保護継電システムのリモートメンテナンス装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−249340(P2012−249340A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−116455(P2011−116455)
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【出願人】(000006105)株式会社明電舎 (1,739)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【出願人】(000006105)株式会社明電舎 (1,739)
【Fターム(参考)】
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