説明

ディジタル光メディアにおいて使用されるコードワードおよびコードワードを生成する方法

【課題】通常のディジタル光メディア・リーダによって双安定シンボルとして読み出される1つ以上の増補シンボルをディスクに書込むこと。
【解決手段】記録媒体を保護する方法は、第1のデータ・シンボルに対応する第1の値102又は第2のデータ・シンボルに対応する第2の値104として読み出され得る双安定データ・シンボルDABを表す増補チャネル・ワードを生成するステップを備え、リーダのエラー訂正手段によるリード・ソロモン・エラー訂正後に前記増補チャネル・ワードが第1の値と第2の値とを保持する。増補チャネル・ワードはコンパクト・ディスク(CD)、コンパクト・ディスク読出し専用メモリー(CD−ROM)およびディジタル・ビデオ・ディスク等の光メディアに記録される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光メディアの真正確認検証に関し、特に双安定シンボルの生成に関する。
【背景技術】
【0002】
コンパクト・ディスク(CD)およびディジタル・ビデオ光ディジタル(DVD)に書込まれるディジタル・データは、インターリーブと、リード・ソロモン符号コーディングと、CDの場合のエイト・ツー・フォーティーン変調(EFM)コーディング、あるいはDVDの場合のエイト・ツー・シクスティーン・コーディング(EFMプラスとして知られる)とを含む、充分に規定された一連の処理過程に置かれる。CDに適用され得る国際規格は、CDカラード・ブック・シリーズ(例えば、レッド・ブック、イエロー・ブックおよびグリーン・ブック)において規定され、またISO/IEC規格として入手可能である。DVD規格は、日本の株式会社東芝から入手可能である、DVDコンソーシアム(DVDフォーラムとして知られる)所有の一連のブックにおいて規定されている。特に、読出し専用の120mm光データ・ディスク(CD−ROM)においてデータ互換である─ISO/IEC刊行物CD情報技術「ISO/IEC 10149、第2版」と、読出し専用ディスクに対するDVD仕様書「第1部 物理的仕様書1.0バージョン、1996年8月」とをそれぞれ参照されたい。
【0003】
光メディアにおけるデータ処理についての更なる情報は、構造.C Pohimannの「コンパクト・ディスク・ハンドブック(The Compact Disc Handbook)」第2版(米国ウィスコンシン州MadisonのA−R Editions社により1992年発行)の3章と4章と、K.C.Pohimannの「ディジタル・オーディオの諸原理(Principles of Digital Audio)」第3版(米国ニューヨーク州のMcGraw−Hill社により1995年発行)とにおいて見出すことができる。
【0004】
参考のため本文に援用される出願人の係属中の米国特許出願第08/869,209号および米国特許出願仮明細書第60/038,080号において、プレスされた記録可能な光メディアにおける双安定(あいまいな)データを生成し読出す方法が記載されている。特別に修正されたマスタリングあるいはレコーディング装置にアクセスすることなく双安定データの場所および値を忠実に再生することは難しい。従って、ディスク上の双安定データは、ディスクの違法コピーにおいて再生することは容易にできない。双安定データの存在について調べるソフトウエアは、特定のディスクが真正のものである(ディスクにおける適正な場所に正しい値の双安定データを有する)か、あるいは偽造である(双安定データでないか、あるいは正しくない場所にあるかあるいは正しくない値を持つ双安定データである)かを判定することができる。更に、双安定データの場所および値のパターンは、真正ディスクの内容の解読において用いられるキーを表わすことができる。このキーは、偽造ディスクからは取出すことができない。
【0005】
定義:
下記の定義が本文全体にわたり用いられる。
「シンボル」─コンテキストに依存するデータ・バイトまたはチャネル・ワード
「データ・シンボル」─ディスクにおいてチャネル・ワードとして表わされる8ビット・データ
「データ値」─(復調およびリード・ソロモン・エラー検出の後に)ディスクから読出されるデータ・シンボルの値
「双安定シンボル」─1回以上読出されるならば、1以上のデータ値を返すシンボル
「チャネル・ワード」─データ・シンボルの14ビット(EFM)または16ビット(EFMプラス)双安定表示
「コンパニオン・シンボル」─各チャネル・ワードが一義的に単一の「1」ビットの1ビット位置だけ異なる1対のデータ・シンボル
「主シンボル」─最初のコンパニオン・シンボル
「代替シンボル」─2番目のコンパニオン・シンボル
「増補シンボル」─左へ1/2ビット位置だけシフトされると1データ・シンボルに対応し、右へ1/2ビット位置だけシフトされると最初のシンボル表示のコンパニオン・シンボルに対応する「1」を持つチャネル・ワード
「変位シンボル」─ラン・レングス則に反しないが、対応するデータ・シンボルを持たないチャネル・ワード。特に、9つの未使用EFMシンボルのうちの1つからなるチャネル・ワード
「置換シンボル」─元のチャネル・ワードにより表わされたものと異なる他のデータ・シンボルを表わす別のチャネル・ワードにより置換されたチャネル・ワード
「消去(erasure)」─場所が判っている誤りがありそうなシンボル
「エラー」─場所が判っている誤りのあるシンボル
まず、CD−ROM(10で示される)に対する光データ記憶域のため構成される如きデータの検出およびデコーディングの方法の高レベルのブロック図である図1を参照する。CDの場合(図1)、読出されるデータ12は、EFMテーブルを用いて検出され復調される(ステップ14)。復調されたデータ12aは、次に、C1デコーディングおよびC2補正として知られる2段のリード・ソロモン・エラー検出(それぞれ、ステップ16および18)を経過する。このリード・ソロモン・エラー検出法は、2つまでのエラーを補正することができる。即ち、各エラー補正ステップにおいて、復調されたデータ12aが補正される(12bおよび12c)。最後に、CD−ROMのリーダ・ファームウエアが、補正されたデータ12cをデータ12dとしてコンピュータ・プログラムからアクセス可能にする。何らかのエラーがあれば、C2デコーダにより報知されるエラーの数と種類に基いて、かつアクセスするソフトウエアにより指定されるあり得るエラー復帰モードに従って、ドライブ・ファームウエアは実際にデータをドライブに渡すかあるいは渡さない。
【0006】
各データ処理段階(ステップ14〜20)における出力は、データ(12a、12b、12cおよび12d)の他に、データ12の状態(エラー状態など)を示すフラッグ22a、22b、22cおよび22dを含む。
【0007】
図2に示されるDVD−ROM30に対するデータの検出およびデコーディングの方法は、CD−ROM10(図1)に対して述べたものと類似している。要約すると、EFMプラス・テーブルを用いてデータ32が検出され復調される(ステップ34)。復調されたデータ32aは、データ32dをコア・プロセッサからアクセス可能にする、DVDリーダ・ファームウエアによる読出し前のPIデコーディングおよびP9補正(それぞれ、ステップ36および38)として知られる2段階のリード・ソロモン・エラー検出を経過する。
【0008】
本発明と先に引照した発明の目的は、双安定シンボルとして通常のリーダにより読出される1つ以上の増補シンボルをディスクに書込むことである。これは、増補シンボルから得られるコンパニオン・シンボルの各々がリード・ソロモン・エラー検出を問題なく通ることを必要とする。
【0009】
次に、DABで示された1つの双安定シンボル、およびそれぞれ水平および垂直に示されるその関連したC1コードワード42およびC2コードワード44を略図で示す図3を参
照する。
【0010】
双安定シンボルDABは、前に書込まれた増補シンボルから読出されたデータを表わす。双安定シンボルDABは、その2つのコンパニオン・シンボルDA(主)とDB(代替)のいずれかとして読出すことができる。各C1コードワードは、28のデータ・シンボルと4つのパリティ・シンボルとを含み、各C2コードワードは、24のデータ・シンボルと4つのパリティ・シンボルとを含んでいる。明瞭にするため、双安定シンボルDABおよび関連パリティ・シンボルのみが示される。
【0011】
交差インターリーブド・リード・ソロモン・コーディング(CIRC)によれば、所与のデータ・シンボルはいずれも正確に1つのC1コードワードおよび正確に1つのC2コードワードで含まれる。双安定シンボルDABを含む主C1コードワード42および主C2コードワード44(以下本文では、主コードワードと呼ぶ)は、それぞれ双安定シンボルDABで交差する。
【0012】
例示の目的のため、主C1コードワード42のPA1、PA2、PA3、PA4ト示された4つのパリティ・シンボルと、主C2コードワード44のQA1、QA2、QA3、QA4と示された4つのパリティ・シンボルとは、図示のように消去される。これらの消去は、各パリティ・シンボルのEFMシンボルの変位により有効に生じる。
【0013】
主C2コードワード44の4つのパリティ・シンボル(QA1、QA2、QA3、QA4)は、2次C2コードワードと呼ばれる45、46、47、48で示される更に4つのC1コードワードにも含まれる。消去された主C2コードワードのパリティ・シンボル(QA1、QA2、QA3、QA4)がそれらのコンパニオンの2次C1コードワード(45、46、47、48)により訂正されないように、4つの2次C1コードワードの各々のPA11〜PA14、PA21〜PA24、PA31〜PA34、PA41〜PA44で全体的に示される4つの主シンボルもまた、先に述べた変位法によって消去される。このように、双安定データ・シンボルDABとそれぞれ関連し、4つの消去されたパリティ・シンボルを持つ2つの主コードワード40、42と、これも消去されたパリティ・シンボルを持つ4つの2次C1コードワード(45、46、47、48)とがある。
【0014】
先に述べたように、例えばCD−ROMディスクが読出されると、データは14ビットを8ビットへ復調した光検出器により検出される(ステップ14)。C1コードワードが組立てられて復号され(ステップ16)、C2コードワードが組立てられて復号され(ステップ18)、セクター・データが組立てられ(ステップ20)、データ12dが外部から利用可能にされる。任意の段階で検出されるエラーは可能なかぎり固定される。エラーが固定されなければ、誤りのあるデータがフラッグ表示(22a〜22d)され、次の段階へと送られる。
【0015】
次に、双安定シンボルを含むセクターが読出されるごとに行われる、下記のように要約される処理ステップを略図的に示す図4を参照する。
a)光検出器が、増補チャネル・ワードからコンパニオン・シンボルの1つを生成する(ステップ60)
b)EFM復調器が対応する8ビットのシンボル値を復号する(ステップ62)。両方の双安定シンボル値が合法であるので、エラーは生成されない。
【0016】
c)復調器は先に述べた変位EFMシンボルを復号しようと試みる(ステップ64)。エラー・フラッグが、復号できなかった各シンボルに対して生成され(消去)、C1デコーダへと送られる(ステップ66)。
【0017】
d)主C1コードワードが4つの消去を有するので、C1デコーダはコードワードにおける種々のシンボルを訂正できず、特に双安定シンボルの値を変更しない。従って、双安定シンボルは、C1復号をそのまま通過する。C1デコーダは、C1コードワードの構成要素をC2デコーダへ通過する前にこのC1コードワードの構成要素をフラッグ表示する(ステップ68)。
【0018】
e)2次C1コードワードもまた4つの消去を有するので、C1デコーダは、主C2コードワードのQパリティ・シンボルにおける消去を訂正することができない。C1デコーダは、2次C1コードワードの構成要素をC2デコーダへ通過する前にこの2次C1コードワード構成要素をフラッグ表示する(ステップ70)。
【0019】
f)主C2コードワードは訂正されなかった4つの消去プラスフラッグ表示された双安定シンボルを有する。このため、C2デコーダは、双安定シンボルを訂正することができない。従って、C2デコーダは、C2コードワードを訂正できなかったものとフラッグ表示する(ステップ72)。
【0020】
g)ドライブ・ファームウエアは、1つのセクターに対するC2フラッグを読出す(ステップ74)。訂正できなかったC2エラー(E32エラーとして知られる)があれば、ドライブ・ファームウエアは、ホスト・ソフトウエアへセクター・データを送ることを拒否する。この場合、双安定シンボルを検出することは不可能である。
【0021】
データが読出されても、E32エラーが生成されるならば、異なるドライブが異なった挙動を呈する。例えば、多くのドライブはエラーの訂正を試みる間スローダウンし、他のドライブは壊れたデータを返す。簡単に言えば、ドライブ・ファームウエアのE32エラーに応答する挙動はしばしば予測し得ない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
本発明の目的は、現存する方法の模倣ならびに短所を克服するあいまい性を生じる改善方法を提供することにある。
本発明の更なる目的は、通常のディジタル光メディア・リーダにより双安定シンボルとして読出される1つ以上の増補シンボルをディスクに書込むことにある。このためには、増補シンボルから得られたコンパニオン・シンボルの各々がそのままリード・ソロモン・エラー訂正を通過することを必要とする。
【0023】
このため、本発明の更に他の目的は、エラー訂正が行われてもそのまま残る双安定シンボルを含むコードワードを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
このように、本発明の望ましい実施の形態によれば、ディジタル光メディアのエラー訂正において用いられるコードワードが提供される。複数のデータとパリティ・シンボルとを有するコードワードは、第1の値または第2の値として読出すことができる増補されたチャネル・ワードを含み、この増補されたチャネル・ワードは複数のデータ・シンボルおよびパリティ・シンボルの1つである。増補チャネル・ワードは、行われたエラー訂正を表わすその値を保持する。
【0025】
更にまた、本発明の望ましい実施の形態によれば、複数のパリティ・シンボルは、増補チャネル・ワードの第1の値に対して生成される少なくとも1つのパリティ・シンボルと、増補チャネル・ワードの第2の代替値に対して生成される少なくとも1つのパリティ・シンボルとを含んでいる。エラーの訂正は、リード・ソロモン・エラー訂正法である。
【0026】
更にまた、本発明の望ましい実施の形態によれば、ディジタル光メディアは、コンパクト・ディスク(CD)、コンパクト・ディスク読出し専用メモリー(CD−ROM)、およびディジタル・ビデオ・ディスク(DVD)を含む任意の形式の光メディアである。
【0027】
更にまた、本発明;の望ましい実施の形態によれば、メディアがCD−ROMであるならば、コードワードはC1コードワードおよび(または)C2コードワードのいずれかである。あるいはまた、メディアがDVD−ROMであるならば、コードワードはP1コードワードかPOコードワードのいずれかである。
【0028】
更に、本発明の望ましい実施の形態によれば、ディジタル光メディアのエラー訂正において用いられる、複数のデータ・シンボルとパリティ・シンボルとを有するコードワードを生成する方法が提供される。当該方法は、
a)第1の値と第2の代替値とを有する2つのコンパニオン・バイトから増補チャネル・ワードを生成し、
b)コードワードの複数のデータ・シンボルとパリティ・シンボルの1つとして増補チャネル・ワードをディジタル光メディアへ書込む
ステップを含んでいる。
【0029】
更にまた、本発明の望ましい実施の形態によれば、増補チャネル・ワードが、行われた何らかのエラー訂正を表わすその値を保持する。増補チャネル・ワードは、1/2ビット位置だけ左へシフトされたとき第1の値を持つデータ・シンボルに対応し、1/2ビット位置だけ右へシフトされたとき第2の代替値を持つデータ・シンボルに対応するチャネル・ビット「1」を有するチャネル・ワードを含んでいる。
【0030】
更に、本発明の望ましい実施の形態によれば、第1の値または第2の代替値のいずれかとして読出すことができる双安定データ・シンボルがディジタル光メディアのエラー訂正により影響を受けないことを保証する方法が提供される。コンパクト・ディスク(CD)およびコンパクト・ディスク読出し専用メモリー(CD−ROM)を含むディジタル光メディアの場合、当該方法は、
a)双安定データ・シンボルを含む複合主C2コードワードを生成し、
b)双安定データ・シンボルを含む複合主C1コードワードを生成し、
c)複合主C2コードワードから、双安定データ・シンボルに対する2次C1コードワードを計算し、
d)複合主C1コードワードと主C2コードワードの内部の増補シンボルとして双安定データ・シンボルをディジタル光メディアへ書込み、
e)双安定データ・シンボルを除く複合C1およびC2コードワードをインターリーブしてディジタル光メディアへ書込む
ステップを含む。
【0031】
更にまた、本発明の望ましい実施の形態によれば、複合C2コードワードを生成するステップは、
a)双安定シンボルの第1の値から第1のC2コードワードを生成し、
b)双安定シンボルの代替値から第2のC2コードワードを生成し、
c)第1および第2のC2コードワードを組合わせる
ステップを含んでいる。
【0032】
更にまた、本発明の望ましい実施の形態によれば、第1および第2のC2コードワードを組合わせるステップは、
a)双安定シンボルの第1の値に対する、複数のデータ・シンボルとパリティ・シンボ
ルを有する主C2コードワードの主パリティ・シンボルを計算し、
b)双安定シンボルの第2の代替値に対する主C2コードワードの代替パリティ・シンボルを計算し、
c)主パリティ・シンボルの少なくとも1つを代替パリティ・シンボルの1つで置換する
ステップを含んでいる。
【0033】
更に、本発明の望ましい実施の形態によれば、複合C1コードワードを生成するステップは、
a)第1のC1コードワードを双安定シンボルの第1の値から生成し、
b)第2のC1コードワードを双安定シンボルの代替値から生成し、
c)第1および第2のC1コードワードを組合わせる
ステップを含んでいる。
【0034】
第1および第2のC1コードワードを組合わせるステップは、
a)双安定シンボルの第1の値に対する、複数のデータ値とパリティ値とを有する主C1コードワードの主パリティ・シンボルを計算し、
b)双安定シンボルの第2の代替値に対する主C1コードワードの代替パリティ・シンボルを計算し、
c)主パリティ・シンボルの少なくとも1つを代替パリティ・シンボルの1つで置換する
ステップを含んでいる。
【0035】
有効な第1および第2のC2コードワードと第1および第2のC1コードワードとの間の距離は、パリティ・シンボル数プラス1に等しい。
更に、本発明の望ましい実施の形態によれば、第1の値または第2の代替値のいずれかとして読出すことができる双安定データ・シンボルがエラー訂正により影響を受けないことを保証するため、ディジタル・ビデオ・ディスク(DVD)で用いられる方法が提供される。当該方法は、
a)双安定データ・シンボルを含む複合POコードワードを生成し、
b)双安定データ・シンボルを含む複合主P1コードワードを生成し、
c)双安定データ・シンボルに対する2次P1コードワードを複合主POコードワードから計算し、
d)複合主P1およびPOコードワード内の増補シンボルとして双安定データ・シンボルをディジタル光メディアへ書込み、
e)双安定データ・シンボルを除く複合主PIおよびPOコードワードをインターリーブしてディジタル光メディアへ書込む
ステップを含んでいる。
【0036】
本発明については、添付図面に関する以降の詳細な記述から更に詳細に理解されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
先に述べたように、主C1およびC2コードワードを消去でオーバーロードすることにより、エラー訂正がコードワードに生じないようにすることができ、これにより双安定シンボルがC1およびC2エラー訂正をそのまま通過することを可能にする。しかし、当該方法の結果はE32エラーの生成の可能性である。
【0038】
出願人は、双安定シンボルに対する主C1コードワード内のパリティ・シンボル(またはデータ・シンボル)を選択的に修正することにより、エラー訂正が行われても双安定シンボルの値は影響を受けないままであり得ることを確認した。
【0039】
次に、本発明の望ましい実施の形態により、DABとして示される1つの双安定データ・シンボルと、102および104で示されるその関連するC1およびC2コードワードとをそれぞれ略図的に示す図5を参照する。
【0040】
双安定シンボルDABは、図3に関して先に述べた双安定シンボルDABと類似しており、2つのあり得る値、即ち、DA(主値)およびDB(代替値)をとる。各C1コードワードは、28のデータ・シンボルと4つのパリティ・シンボルとを含み、各C2コードワードは24のデータ・シンボルと4つのパリティ・シンボルとを含んでいる。明瞭にするため、本文の記述と関連するシンボルのみが示される。
【0041】
交差インターリーブド・リード・ソロモン・コーディング(CIRC)によれば、102および104で示されるDABを含むC1およびC2コードワードはそれぞれ双安定シンボルDABにおいて交差する。主C1コードワード102は、PA1、PA2、PB3、PB4と呼ばれる4つのパリティ・シンボルを含み、主C2コードワード104は、QA1、QA2、QB3、QB4と呼ばれる4つのパリティ・シンボルを含んでいる。
【0042】
次に、以下に更に詳細に述べるように、C1およびC2のエラー訂正が行われても双安定シンボルDABが変更されずに通過することを許容するため、双安定シンボルDABの生成と複合C2コードワードWABの使用を示す図6ないし図12を参照する。
【0043】
図6は、本発明の望ましい実施の形態による双安定シンボルDABの生成を示すフローチャートである。図7Aないし図7Cは、それぞれWAおよびWBと呼ばれる主C2コードワードと代替C2コードワードとを示し、主C2コードワードWAと代替C2コードワードWBをそれぞれ組合わせることにより形成される、全体的にWABで示された組合わされたC2コードワードを示している。図8Aないし図8Bおよび図9Aないし図9Bは、双安定シンボルDABの主値と代替値とにおいてそれぞれ行われるエラー訂正の結果を示している。
【0044】
同様に、図10Aないし図10Cは、VAおよびVBでそれぞれ示される主C1コードワードおよび代替C1コードワードと、全体的にVABで示される組合わされたC1コードワード(主C2コードワードVAおよび代替C2コードワードVBをそれぞれ組合わせることにより形成される)とを示している。図11Aないし図11Bと、図12Aないし図12Bとは、双安定シンボルDABの主値および代替値について行われたエラー訂正の結果をそれぞれ示している。
【0045】
特に図6および図7Aないし図7Cにおいて、データ・シンボルDAを含むC2コードワードWAが生成される(ステップ110)。WAは、24のデータ・シンボルと4つのパリティ・シンボルQA1〜QA4とを含む有効C2コードワードである(明瞭にするため、DAのみが示される)。
【0046】
シンボルD6はDAに代入され(ステップ112)(残りの23のデータ・シンボルは変更されない)、パリティ・シンボル(QB1〜QB4)は再計算される(ステップ114)。結果として得るコードワードWBもまた有効である。リード・ソロモン・コーディング則の性質により、有効なコードワードWAとWB間の最小距離は5である、即ち、コードワードが5つの位置で異なる。一般に、有効コードワード間の距離は、パリティ・シンボル数に1を加えたものに等しい。このため、各々が4つのパリティ・シンボルを含むCD−ROMに対する有効C1およびC2コードワード間の距離は、5に等しい。それぞれ10および16のパリティ・シンボルを含むDVDに対する有効PIコードワードおよびPOコードワード間の距離は、それぞれ11および17である。
【0047】
複合C2コードワードWABは、シンボルWAに対して計算される2つのパリティ・シンボル(例えば、QA3およびQA4)をシンボルWBに対して計算されたパリティ・シンボルQB3およびQB4で置換することによって生成される(ステップ116)。DABを除いて複合C2コードワードの構成シンボルは、通常の方法でインターリーブされてディスクへ書込まれる(ステップ118)。DABは、先に述べたように、増補シンボルとして書込まれる。
【0048】
ABは、双安定シンボルDABを含む無効コードワードである。ディスクが読出されるとき、DAまたはDBが返される。C2デコーダが、エラーを訂正しようと試みる。
図8Aおよび図8Bに示されるように、主値DAが返されるならば(図8A)、かつ2つのエラーしかない(QB3およびQB4)ので、デコーダは、コードワードWABからコードワードWAへ返す(図8B)ようにこれらエラーをQA3およびQA4へ訂正することになる。エラーが訂正可能であるから、C2デコーダは訂正不能エラーをレポートすることはない。
【0049】
同様に、図9Aおよび図9Bに示されるように、代替値DBが返される(図9A)ならば、デコーダは、エラーをレポートすることなくコードワードWBを返す(図9B)ように、2つのエラーQA1およびQA2をQB1およびQB2へ訂正することになる。
【0050】
次に、図10Aないし図10Cにおいて、データ・シンボルDAを含む複合C1コードワードVABが、図6Aないし図6Cに関して先に述べた複合C2コードワードWABと同じように生成される(図6のステップ120〜128)。即ち、ステップ110ないし118が、C1コードワードVAおよびVBに対して反復される。VAは、28のデータ・シンボル(DAのみが示される)と4つのパリティ・シンボルPA1〜PA4を含む有効なC1コードワードである。
【0051】
シンボルDBはDAに代入され(ステップ122)(残りの27のデータ・シンボルは変更されない)、パリティ・シンボル(PB1〜PB4)は再計算される(ステップ124)。結果として得るコードワードVBもまたリード・ソロモン・コーディング則に従って有効であり、5つの位置におけるVAとは異なる。
【0052】
次に、複合C1コードワードVABは、シンボルVAについて計算されたパリティ・シンボルの2つ(例えば、PA3、PA4)をシンボルVBについて計算されたパリティ・シンボルPB3、PB4と置換することによって形成される(ステップ126)。DABを除く複合C1コードワードVABの構成要素はインターリーブされ、通常の方法でディスクへ書込まれる(ステップ128)。DABは、先に述べたように、増補シンボルとして書込まれる。
【0053】
複合C1コードワードVABは、双安定シンボルDABを含む無効コードワードである。ディスクが読出されるとき、DAまたはDBのいずれか一方が返される。C1デコーダは、エラーを訂正しようと試みる。
【0054】
図11Aおよび図11Bに示されるように、主値DAが返される(図11A)ならば、かつ2つのエラー(PB3およびPB4)しかないので、デコーダはこれらをPA3およびPA4に訂正し、コードワードVA(図11B)をコードワードVABから再構成する。エラーが訂正可能であるので、C1デコーダは訂正不能エラーをレポートすることがない。
【0055】
同様に、図12Aおよび図12Bに示されるように、代替値DBが返される(図12A)ならば、デコーダは、エラーをレポートすることなくコードワードVBを返すように(図12B)、2つのエラー(PA1およびPA2)をPB1およびPB2へ訂正することになる。
【0056】
C1およびC2コードワードの修正結果は、双安定バイトとその関連するC1およびC2コードワードとを示す図5を参照することにより更に容易に理解されよう。C2コードワード104は垂直に示され、C1コード・ワード102は水平に示される。双安定シンボルDABを含むC1およびC2コードワードは、それぞれ主C1コードワードおよび主C2コードワードである。
【0057】
増補シンボルDABがDAとして読出されると、C1デコーダが2つのエラー・シンボルPB3およびPB4を訂正し、C2デコーダは2つのエラー・シンボルQB3およびQB4を訂正することになる。増補シンボルDABがDBとして読出されるならば、C1デコーダは2つのエラー・シンボルPA1およびPA2を訂正し、C2デコーダは2つのエラー・シンボルQA1およびQA2を訂正することになる。いずれの場合も、訂正不能C2コードワードを生じることなくコンパニオン・バイトDA、DBのいずれかを読出すことができる。C1デコーダが2つの誤りのあるパリティ・シンボルを訂正することができなければ(例えば、性能上の理由から、一部のチップ製造者は最適ではないC2デコーダを実現することが知られる)、C2デコーダはそれ自体の2つのエラーを訂正することができる。
【0058】
パリティ・バイトQA1、QA2、QB3、QB4のリード・ソロモン訂正を防止するために、105〜108で示される2次C1コードワード(即ち、QA1〜QA2の1つを含むC1コードワード)のパリティ・バイトがそれぞれ値QA1、QA2、QB3、QB4に従って調整される(ステップ132)。このように、2次C1コードワード107および108はそれぞれパリティ・バイトPB31〜PB34およびPB41〜PB44を含むが、2次C1コードワード105および106はそれぞれパリティ・バイトPA11〜PA14およびPA21〜PA24を含む。
【0059】
本発明の代替的な構成が、次に参照する図13に示される。図13は、PABで示され200と呼ばれる1つのバイアス信号パリティ・シンボルを示しており、このパリティ・シンボルは本発明の望ましい実施の形態により全体的に202で示される双安定データ・シンボルDBを生成する。双安定データ・シンボルDBと関連する主C1および主C2コードワードは、それぞれ204および206で示される。
【0060】
図示のように、双安定シンボルPAB3は主C1コードワード204のパリティ・シンボルの1つである。主C1コードワードは、1つがデータ・シンボルDBに従って計算されたパリティ・シンボル(PB4)と、PA3またはPB3のいずれかとして読出される双安定パリティ・シンボル(PAB3)である、2つのパリティ・シンボル(PA1およびPA2)がデータ・シンボルDAに従って計算される。実際にディスクに書込まれるデータ・シンボルはDBである。主C2コードワード206は、図5に関して先に述べた主C2コードワード104と類似している。更に、105〜108で示される2次C1コードワードは、図5に関して先に述べたものと同じであり、同様に示される。
【0061】
動作において、主C1コードワード202が読出されると、第3のパリティ・シンボルがPABとして読出されるならば、コードワードには2つの誤りのあるシンボル、即ち、DBとPB4がある。これらのシンボルは、リード・ソロモン則により値DAおよびPA4へ訂正される。
【0062】
第3のパリティ・シンボルがPB3として読出されるならば、この場合もコードワードに2つの誤りのあるシンボル、即ち、PA1とPA2がある。これらは、リード・ソロモン則により値PB1およびPB2へ訂正される。この場合、データ・シンボルはDBとして残る。データ・シンボル202は双安定であり、DAまたはDBのいずれかとして読出すことができる。
【0063】
本発明はCD−ROMディスクに限定されるのではなく、ディジタル・ビデオ・ディスク(DVD)にも適用できることが理解されよう。DVDディスクは、修正されたエラー訂正形態を特徴とする。DVDにおいては、セクターが、各々が16のデータ・セクターとC1およびC2パリティと類似するPIおよびPOパリティとを含むECCブロックに配置されている。POコードワードは192のデータ・シンボルと16のパリティ・シンボルとを有する(8つまでのエラーを訂正することを許容する)が、PIコードワードは172のデータ・シンボルと10のパリティ・シンボルとを有する(5つまでのエラーを訂正することを許容する)。データは、DVDの文献に記載されるように、EFMプラス(エイト・ツー・シックスティーン(8to16)変調)においてディスクに書込まれる。
【0064】
図2に関して先に述べたように、DVDにおいては、最初にデータを検出しEFMプラス変調を実施する(ステップ34)ことによってエラー訂正が行われる。PIデコーディングが行われ、その後にPOデコーディングおよび訂正が行われる(それぞれ、ステップ36および38)。エラーが存在するならば、任意の段階でフラッグが生成される。
【0065】
次に、本発明の望ましい実施の形態による、300で示される1つの双安定DVD−ROMのデータ・シンボルDABと、302および304でそれぞれ示されるその関連する主PIおよびPOコードワードとの概略図である図14を参照する。305〜310で示される2次POコードワードもまた示される。
【0066】
CD−ROMの実施の形態(図5ないし図12)に関して述べた方法と同様に、増補EFMプラス・チャネル・ワードにより表わされる2つのコンパニオン・シンボルを選定することにより、双安定シンボルDAB300が生成される。このように、増補EFMプラス・チャネル・ワードがディスクから読出されるごとに、このワードはその2つのコンパニオン・シンボルの1つ、即ち、第1の(主)シンボルDAあるいは第2の(代替)シンボルDBへ復号される。増補シンボルを含むセクターが数回読出されるならば、主シンボルあるいは代替シンボルのどちらかが検出される。
【0067】
シンボルとそのEFMチャネル・ワード間に1対1の関係があるCD−ROMとは対照的に、DVDにおけるコード化バイトによるチャネル・ワードは変調器の状態に依存する。DVDの仕様シリーズに記載される如き「主変換テーブルおよび代替テーブル(Main Conversion Table and Substitution Table)」によれば、変調器の状態が4つあり得る。適正なコーディングを確実にするために、コンパニオン・バイトの各々を表わすEFMプラス・チャネル・ワードは、DVDテーブルに示されるように、同じ状態になければならず、かつ次の状態が同じでなければならない。データは、DVDに対して、91のEFMプラス・コード化シンボルが後に続く1つの同期コードを含む同期フレームとして書込まれる。前記仕様によれば、同期コードに続くコードワードに対する変調器の状態は「状態1」である。従って、双安定シンボルが同期コードに続くシンボルになるように選定されるならば、コード化された主および代替EFMプラス・チャネル・ワードが「状態1」にあるコンパニオン・バイトを選定することが可能である。
【0068】
コンパニオン・データ・バイトが先に述べたようにいったん選定されると、対応する主PIおよびPOコードワードのパリティ・シンボルが計算される。図14に示されるように、PIパリティ・シンボルの半分(5)が双安定値DAに従って計算され、PIパリティ・シンボルの半分(5)は双安定値DBに従って計算される。同様に、POパリティ・シンボルの半分(8)が双安定値DAに従って計算され、POパリティ・シンボルの半分(8)は双安定値DBに従って計算される。
【0069】
双安定シンボルの事例を参照すると、PIデコーダが5つの誤りのあるパリティ・シンボルを訂正し、双安定シンボルがそのままPOデコーダへ進むことを許容する。同様に、POデコーダは、8つの誤りのあるパリティ・シンボルを訂正し、双安定シンボルはそのまま残す。このように、データ・セクターがECCブロックから再組立てされると、双安定シンボルは訂正に遭遇せずに読出されることになる。
【0070】
当業者には、本発明が本文に特に示され記述されたものに限定されるものでないことを理解しよう。むしろ、発明の範囲は、頭書の請求の範囲により規定される。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】CD−ROMに対する光データ記憶装置用に構成されたデータ検出および復号の方法のブロック図である。
【図2】DVD−ROMに対する光データ制御装置用に構成されたデータの検出および復号の方法を示す高レベルのブロック図である。
【図3】CD−ROMに対する1つの解けない双安定シンボルとその関連するC1およびC2コード・ワードとを示す概略図である。
【図4】双安定シンボルを含むセクターが読出されるときいつでも行われる処理ステップの高レベルのブロック図である。
【図5】本発明の望ましい実施の形態による1つの双安定CD−ROMデータ・シンボルとその関連するC1およびC2コード・ワードとを示す概略図である
【図6】本発明の望ましい実施の形態による図5の双安定シンボルの生成を示すフローチャートである。
【図7A】図5の双安定シンボルに対する主C2コード・ワードを示す概略図である。
【図7B】図5の双安定シンボルに対する代替C2コード・ワードを示す概略図である。
【図7C】図5の双安定シンボルに対する組合わせC2コード・ワードを示す概略図である。
【図8A】図5の双安定シンボルの主値について行われたエラー訂正の結果を示す図である。
【図8B】図5の双安定シンボルの主値について行われたエラー訂正の結果を示す図である。
【図9A】図5の双安定シンボルの代替値について行われたエラー訂正の結果を示す図である。
【図9B】図5の双安定シンボルの代替値について行われたエラー訂正の結果を示す図である。
【図10A】図5の双安定シンボルに対する主C1コード・ワードを示す概略図である。
【図10B】図5の双安定シンボルに対する代替C1コード・ワードを示す概略図である。
【図10C】図5の双安定シンボルに対する組合わせC1コード・ワードを示す概略図である。
【図11A】図5の双安定シンボルの主値について行われたエラー訂正の結果を示す図である。
【図11B】図5の双安定シンボルの主値について行われたエラー訂正の結果を示す図である。
【図12A】図5の双安定シンボルの代替値について行われたエラー訂正の結果を示す図である。
【図12B】図5の双安定シンボルの代替値について行われたエラー訂正の結果を示す図である。
【図13】本発明の望ましい実施の形態により双安定データ・シンボルを生成する1つの双安定パリティ・シンボルを示す概略図である。
【図14】本発明の望ましい実施の形態により1つの双安定DVD−ROMデータ・シンボルとその関連するPIおよびPOコード・ワードを示す概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を保護する方法であって、
第1のデータ・シンボルに対応する第1の値又は第2のデータ・シンボルに対応する第2の値として読み出され得る双安定データ・シンボルを表す増補チャネル・ワードを生成するステップを備え、
リーダのエラー訂正手段によるリード・ソロモン・エラー訂正後に前記増補チャネル・ワードが第1の値と第2の値とを保持する方法。
【請求項2】
前記増補チャネル・ワードを記録媒体、又は、コンパクト・ディスク(CD)、コンパクト・ディスク読出し専用メモリー(CD−ROM)およびディジタル・ビデオ・ディスクを含むリスト内に含まれる任意の形式の光メディアに記録するステップを更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記増補チャネル・ワードの生成によって、前記増補チャネル・ワードに関連するエラー訂正コードワードに、前記第1のデータ・シンボルに対して正しいパリティ・シンボルと前記第2のデータ・シンボルに対して正しいパリティ・シンボルとを持たせ、記録されたチャネル・コード・データが前記リーダによって読み出されるとき、前記双安定シンボルが前記第1のデータ・シンボルの値を持つものとして読み出される場合には、前記リーダの前記エラー訂正手段が前記第1のデータ・シンボルとは一致しないパリティ・シンボルを訂正し、前記双安定シンボルが前記第2のデータ・シンボルの値を持つものとして読み出される場合には、前記エラー訂正手段が前記第2のデータ・シンボルとは一致しないパリティ・シンボルを訂正する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記増補チャネル・ワードを生成する前記ステップが、
前記増補チャネル・ワードと関連する前記双安定データ・シンボルの第1の値に関連するパリティ・シンボルのうちの2つを、前記双安定データ・シンボルの第2の代替値に関連するパリティ・シンボルのうちの2つで置換することによって、複合主C2コードワードを生成するステップと、
前記双安定データ・シンボルの第1の値に関連するパリティ・シンボルのうちの2つを、前記双安定データ・シンボルの第2の代替値に関連するパリティ・シンボルのうちの2つで置換することによって、複合主C1コードワードを生成するステップと、
前記双安定データ・シンボルに対する2次C1コードワードを前記複合主C2コードワードから計算するステップと、
前記複合主C1コードワード、前記複合主C2コードワードおよび2次C1コードワードをインターリーブするステップと、
を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記増補チャネル・ワードを生成する前記ステップが、
前記複合主C1コードワードおよび前記複合主C2コードワード内の増補シンボルとして前記双安定データ・シンボルを前記記録媒体へ書込むステップと、
前記複合主C1コードワードと前記複合主C2コードワードと前記2次C1コードワードとを前記記録媒体へ書込むステップと、
を更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
複合C2コードワードを生成する前記ステップが、
前記双安定データ・シンボルの前記第1の値から第1のC2コードワードを生成するステップと、
前記双安定データ・シンボルの前記第2の代替値から第2のC2コードワードを生成するステップと、
前記第1のC2コードワードと前記第2のC2コードワードとを組合わせるステップと、
を含む、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記第1のC2コードワードと前記第2のC2コードワードとの間の距離がパリティ・シンボル数に1を加えた数に等しい、請求項6記載の方法。
【請求項8】
組合わせる前記ステップが、
前記双安定データ・シンボルの前記第1の値に対する、複数のデータ値とパリティ値とを有する前記主C2コードワードの主パリティ・シンボルを計算するステップと、
前記双安定データ・シンボルの前記第2の代替値に対する前記主C2コードワードの代替パリティ・シンボルを計算するステップと、
前記主パリティ・シンボルの少なくとも1つを前記代替パリティ・シンボルの1つで置換するステップと、
を含む、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
複合C1コードワードを生成する前記ステップが、
前記双安定データ・シンボルの前記第1の値から第1のC1コードワードを生成するステップと、
前記双安定データ・シンボルの前記代替値から第2のC1コードワードを生成するステップと、
前記第1のC1コードワードと前記第2のC1コードワードとを組合わせるステップと、
を含む、請求項5〜8のうちのいずれか一つに記載の方法。
【請求項10】
組合わせる前記ステップが、
前記双安定データ・シンボルの前記第1の値に対する、複数のデータ値と複数のパリティ値とを有する前記主C1コードワードの主パリティ・シンボルを計算するステップと、
前記双安定データ・シンボルの前記第2の代替値に対する前記主C1コードワードの代替パリティ・シンボルを計算するステップと、
前記主パリティ・シンボルのうちの少なくとも1つを前記代替パリティ・シンボルのうちの1つで置換するステップと、
を含む請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記第1のC1コードワードと前記第2のC1コードワードとの間の距離がパリティ・シンボル数に1を加えた数に等しい、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記記録媒体がディジタル・ビデオ・ディスクであり、
前記増補チャネル・ワードを生成する前記ステップが、
前記増補チャネル・ワードに関連する前記双安定データ・シンボルの第1の値と関連するパリティ・シンボルのうちの5つを、前記双安定データ・シンボルの第2の代替値と関連するパリティ・シンボルのうちの5つと置換することによって複合主POコードワードを生成するステップと、
前記双安定データ・シンボルの第1の値と関連するパリティ・シンボルのうちの5つを、前記双安定データ・シンボルの第2の代替値と関連するパリティ・シンボルのうちの5つと置換することによって複合主PIコードワードを生成するステップと、
前記双安定データ・シンボルに対する2次PIコードワードを前記複合主POコードワードから計算するステップと、
前記複合主Pエコードワード、前記複合主POコードワードおよび前記2次PIコードワードをインターリーブするステップと、
を含む、請求項1又は2に方法。
【請求項13】
前記増補チャネル・ワードを生成する前記ステップが、
前記複合主Pエコードワードと前記複合主POコードワード内の増補シンボルとして前記双安定データ・シンボルを前記ディジタル光メディア記録媒体へ書込むステップと、
前記複合主PIコードワードと前記複合主POコードワードと前記2次PIコードワードとを記録媒体又は光メディアへ書込むステップと、
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
複合主POコードワードを生成する前記ステップが、
前記双安定データ・シンボルの前記第1の値から第1のPOコードワードを生成するステップと、
前記双安定データ・シンボルの前記代替値から第2のPOコードワードを生成するステップと、
前記第1のPOコードワードと前記第2のPOコードワードとを組合わせるステップと、
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のPOコードワードと前記第2のPOコードワードとの間の距離がパリティ・シンボル数に1を加えた数に等しい、請求項14記載の方法。
【請求項16】
組合わせる前記ステップが、
前記双安定データ・シンボルの前記第1の値に対す前記第1のPOコードワードと前記第2のPOコードワードとのうちの主なPOコードワードの主パリティ・シンボルを計算するステップであって、前記POコードワードが複数のデータ値と複数のパリティ値とを有するステップと、
前記双安定データ・シンボルの前記第2の代替値に対する前記主POコードワードの代替パリティ・シンボルを計算するステップと、
前記主パリティ・シンボルのうちの少なくとも1つを前記代替パリティ・シンボルのうちの1つで置換するステップと、
を含む、請求項14又は15に記載の方法。
【請求項17】
複合PIコードワードを生成する前記ステップが、
前記双安定データ・シンボルの前記第1の値から第1のPIコードワードを生成するステップと、
前記双安定データ・シンボルの前記第2の代替値から第2のPIコードワードを生成するステップと、
前記第1のPIコードワードと前記第2のPIコードワードとを組合わせるステップと、
を含む、請求項12〜16のうちのいずれか一つに記載の方法。
【請求項18】
前記第1のPIコードワードと前記第2のPIコードワードとの間の距離がパリティ・シンボル数に1を加えた数に等しい、請求項17記載の方法。
【請求項19】
組合わせる前記ステップが、
前記双安定データ・シンボルの前記第1の値に対する前記第1のPIコードワードと前記第2のコードワードとのうちの主なPIコードワードの主パリティ・シンボルを計算するステップであって、前記主なPIコードワードが複数のデータ値と複数のパリティ値とを有するステップと、
前記双安定データ・シンボルの前記第2の代替値に対する前記主PIコードワードの代
替パリティ・シンボルを計算するステップと、
前記主パリティ・シンボルのうちの少なくとも1つを前記代替パリティ・シンボルのうちの1つで置換するステップと、
を含む、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
記憶媒体であって、
第1のデータ・シンボルに対応する第1の値又は第2のデータ・シンボルに対応する第2の値として読み出され得る双安定データ・シンボルを表す少なくとも1つの増補チャネル・ワードを備え、
リーダのエラー訂正手段によるリード・ソロモン・エラー訂正後に前記増補チャネル・ワードが第1の読み出された値と第2の読み出された値とを保持する記憶媒体。
【請求項21】
前記増補チャネル・ワードのうちの少なくとも1つに関連するエラー訂正コードワードが、前記増補チャネル・ワードの前記第1の値に対する少なくとも1つのパリティ・シンボルと、前記増補チャネル・ワードの前記第2の代替値に対する少なくとも1つのパリティ・シンボルとを含む、請求項20に記載の記憶媒体。
【請求項22】
前記増補チャネル・ワードに関連するエラー訂正コードワードが、前記第1のデータ・シンボルに対して正しいパリティ・シンボルと前記第2のデータ・シンボルに対して正しいパリティ・シンボルとを持ち、
エラー訂正を行うデコーダを有するリーダによって、記録されたチャネル・コード・データが読み出されたとき、前記双安定シンボルが前記第1のデータ・シンボルの値を持つものとして読み出される場合には、前記デコーダが前記第1のデータ・シンボルとは一致しないパリティ・シンボルを訂正し、前記双安定シンボルが前記第2のデータ・シンボルの値を持つものとして読み出される場合には、前記デコーダが前記第2のデータ・シンボルとは一致しないパリティ・シンボルを訂正する、
請求項22に記載の記憶媒体。
【請求項23】
前記記憶媒体が、ディジタル光メディア、又は、コンパクト・ディスク(CD)、コンパクト・ディスク読出し専用メモリー(CD−ROM)およびディジタル・ビデオ・ディスクを含むリストから選択された任意の形式の光メディアである、請求項21または22に記載の記憶媒体。
【請求項24】
前記エラー訂正コードワードが、
前記増補チャネル・ワードと関連する前記双安定データ・シンボルの第1の値と関連するパリティ・シンボルのうちの2つと、前記双安定データ・シンボルの第2の代替値と関連するパリティ・シンボルのうちの2つとを含む複合主C2コードワードと、
前記双安定データ・シンボルの第1の値と関連するパリティ・シンボルのうちの2つと、前記双安定データ・シンボルの第2の代替値と関連するパリティ・シンボルのうちの2つとを含む複合主C1コードワードと、
前記複合主C2コードワードと関連する2次C1コードワードと、
を含む、請求項21〜24のうちのいずれか一つに記載の記憶媒体。
【請求項25】
前記光メディアがディジタル・ビデオ・ディスクであり、
前記エラー訂正コードワードが、
前記増補チャネル・ワードと関連する前記双安定データ・シンボルの第1の値と関連するパリティ・シンボルのうちの5つと、前記双安定データ・シンボルの第2の代替値と関連するパリティ・シンボルのうちの5つとを含む複合主POコードワードと、
前記双安定データ・シンボルの第1の値と関連するパリティ・シンボルのうちの5つと、前記双安定データ・シンボルの第2の代替値と関連するパリティ・シンボルのうちの5
つとを含む複合主PIコードワードと、
前記複合主POコードワードと関連する2次PIコードワードと、
を含む、請求項21〜24のうちのいずれか一つに記載の記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−280597(P2007−280597A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−122332(P2007−122332)
【出願日】平成19年5月7日(2007.5.7)
【分割の表示】特願2000−523605(P2000−523605)の分割
【原出願日】平成10年11月30日(1998.11.30)
【出願人】(504177608)マクロビジョン・ヨーロッパ・リミテッド (1)
【Fターム(参考)】