説明

ディジタル情報信号を記録するための装置及び方法

記録媒体のような取り外し可能な書き換え可能ディスクにディジタル情報信号を記録するための記録装置について提供している。記録装置は、ディジタル情報信号を記録するための記録手段(21、22、25)とその記録を制御するための制御手段(20)とを有する。記録装置は、書き換え可能ディスクの初期化、フォーマット及び欠陥管理を実行することができる。更に、記録装置は、ユーザ領域(UA)に第1ファイルシステムデータを、媒体の一般アプリケーション領域(GAA)に第2ファイルシステムデータを記憶することができる。制御手段(20)は、GAAを拡張し、GAAに第2ファイルシステムデータを記憶するように適合される。これにより、第2ファイルシステムデータによりアドレス指定されることができるUAにおけるファイル数を増加することができる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体のような取り外し可能な書き変え可能ディスクにディジタル情報信号を記録するための記録装置であって、記録媒体は、第1ファイルシステムのルールに従ってユーザデータを示すファイルエントリとディレクトリとを有する第1ファイルシステムデータを記録するため及びディジタル情報信号により表されるユーザデータを記録するためのユーザ領域と、ユーザ領域において欠陥領域及び置き換え領域のアドレスリストを有する欠陥テーブルを記録するためのユーザ領域の外側のテーブル領域と、第2ファイルシステムのルールに従ってユーザデータを示すファイルエントリ及びディレクトリを有する第2ファイルシステムデータを記録するための予備データの外側及びユーザ領域の外側の一般アプリケーション領域と、を有し、記録装置は:
− ディジタル情報信号を記録するための入力手段と;
− 記録媒体にディジタル情報信号を記録するための記録手段と;
− 記録媒体に記録された記録ディジタル情報信号を読み出すための読み出し手段と;
− 読み出しディジタル情報信号を出力するための出力手段と;
− ディジタル情報信号の記録を制御するための制御手段と;
を有する、記録装置に関する。
【0002】
本発明は、記録媒体のような取り外し可能且つ書き変え可能ディスクにディジタル情報信号を記録する方法であって、記録媒体は、第1ファイルシステムのルールに従ってユーザデータを示すファイルエントリとディレクトリとを有する第1ファイルシステムデータを記録するため及びディジタル情報信号により表されるユーザデータを記録するためのユーザ領域と、ユーザ領域において欠陥領域及び置き換え領域のアドレスリストを有する欠陥テーブルを記録するためのユーザ領域の外側のテーブル領域と、第2ファイルシステムのルールに従ってユーザデータを示すファイルエントリ及びディレクトリを有する第2ファイルシステムデータを記録するための予備データの外側及びユーザ領域の外側の一般アプリケーション領域と、を有する、方法に関する。
【0003】
本発明は又、記録媒体のような取り外し可能且つ書き変え可能ディスクにディジタル情報信号を記録するための記録装置に接続されているコンピュータを有するコンピュータデータシステムであって、記録媒体は、第1ファイルシステムのルールに従ってユーザデータを示すファイルエントリとディレクトリとを有する第1ファイルシステムデータを記録するため及びディジタル情報信号により表されるユーザデータを記録するためのユーザ領域と、ユーザ領域において欠陥領域及び置き換え領域のアドレスリストを有する欠陥テーブルを記録するためのユーザ領域の外側のテーブル領域と、第2ファイルシステムのルールに従ってユーザデータを示すファイルエントリ及びディレクトリを有する第2ファイルシステムデータを記録するための予備データの外側及びユーザ領域の外側の一般アプリケーション領域と、を有し、記録装置は:
− ディジタル情報信号を記録するための入力手段と;
− 記録媒体にディジタル情報信号を記録するための記録手段と;
− 記録媒体に記録された記録ディジタル情報信号を読み出すための読み出し手段と;
− 読み出しディジタル情報信号を出力するための出力手段と;
− ディジタル情報信号の記録を制御するための制御手段と;
を有する、コンピュータデータシステムに関する。
【0004】
本発明は、更に、記録媒体のような取り外し可能且つ書き変え可能ディスクにディジタル情報信号を記録するためのコンピュータプログラムプロダクトに関する。
【背景技術】
【0005】
光ディスク(DVD+RW、ブルーレイ等)のような記録媒体は大量の異なる種類のデータを記憶することができる。それらの記録媒体は、記録媒体におけるデータの組織に関する特定の要求を有する異なる環境下で用いられることができる。典型的には、データは、特定のファイルシステムのルールに従ってファイルに組織化される。そのようなファイルシステムはそのシステム自体のファイルシステムデータを有し、そのファイルシステムデータは、記録媒体に記憶されているデータに関連する全ての種類の構造に関する情報を有する。特に、ファイルシステムデータは、論理ボリューム及び/又は物理ボリュームの構造を表すボリューム構造と、データを有するファイルの構造を表すファイル構造と、ファイルのグループ化を表すディレクトリ構造と、記録媒体にデータを記憶するための割り当て空間又は非割り当て空間を表す空間ビットマップとを有することが可能である。ファイルシステムデータは、ファイルシステムの管理領域における記録媒体に記憶される。記録媒体はデータを記憶するためのアドレス可能記録ユニットを有することが可能である。ファイルシステムのレベルにおいて、それらのアドレス可能記録ユニットはアドレス空間を規定する論理アドレスを用いて参照される。記録媒体のパーティション化は、ファイルシステムの(ルールに従った)制御下でデータを記憶するための媒体において空間を割り当てる。
【0006】
現在、例えば、DVD+RWディスクは、パーソナルコンピュータ環境下及びコンシューマエレクトロニクス(CE)装置で用いられている。CE環境下で、DVD+RWディスクは、DVDビデオレコーディング(DVD+VR)のような特定のフォーマットに従ってディジタルビデオ情報を記録するための主に用いられている。このことは、規定された特定の割り当てルールと、ビデオ情報自体及び、例えば、タイトル情報、メニュー構造等のビデオ情報に関する情報を有するファイルの集合とが存在することを意味する。例えば、DVD+VRフォーマットにおいて、一部の(ファイルシステム)ポインタは固定されたアドレス位置に位置付けられ、又、特定のファイルは固定されたアドレスから開始する。それに続いて、所定のファイルリストは特定の順序で媒体に物理的に存在する必要がある。
【0007】
PC環境は異なる理念に基づいている。原理的に、割り当て要求はない。特定の割り当ては特定のディレクトリにおいて存在する一部のファイルを要求することが可能であり、特定のアプリケーションは、典型的には、ファイルから情報を検索するため又はファイルに情報を記憶するためにそのアプリケーション自体のデータフォーマットを有することとなる。このことは、媒体において利用可能な自由空間が存在する限り、異なるアプリケーションの種類全てからその媒体にデータファイルを加えることが可能であることを意味する。例として、単一のディスクにおいて、互いに全て混合されるマルチメディアファイル、テキストファイル及び実行可能ファイルを有することが可能である。
【0008】
近年、ビデオプレーヤ/レコーダのような非常に多くのCE装置は、それらが処理することができる特定の種類のファイルのためのディスクにおけるファイルシステム情報により検索するための能力を有している。この例は、(主に)JPEGファイル、又、更には、MP3ファイルである。将来、可能性のある更なる種類のマルチメディアファイルがCE業界において支援されるであろう。それに続いて又、メタデータにおける新しい基準(例えば、MPV又はHighMAT)が、PD及びホームエレクトロニクス装置においてディジタルコンテンツを移動させることが容易となるように考案され、設計されることとなる。
【0009】
国際公開第01/22416A1号パンフレットにおいて、CD−RWディスク等の書き換え可能媒体の初期化、フォーマット化及び欠陥管理を実行することができる記録装置について開示されている。これは、高性能のフロッピー(登録商標)ディスクのようなCD−RWの使用を容易にし、それ故、即座のファイルの書き込み又は読み出しが可能であるようになされる。そのような媒体は、一般に、例えば、CD−MRW、DVD−MRW等のMount Rainier ReWritable(MRW)媒体と呼ばれている。
【0010】
更に、前記記録装置は、所謂“ブリッジメディア”と呼ばれる1つの記録媒体に異なるファイルシステムのファイルシステムデータを記憶することを可能にする。このことは、例えば、CE環境及びPC環境等の異なる環境間のブリッジメディアの共有を容易にする。一般アプリケーション領域(GAA)と呼ばれる記録媒体の特定の一部は、国際公開第01/22416A1号パンフレットにおいて規定されている欠陥管理を実行することができない他の装置により用いられるファイルシステムのファイルシステムデータを記憶するために割り当てられる。DVD+MRW媒体の場合、GAAはサイズが2Mバイトである。これは、GAAにおけるファイルシステムデータが示すことができるファイル数を制限する。例えば、UDFファイルシステムデータにおける1つのファイルエントリは2kバイトを占め、それ故、そのファイル数は約1000個に制限さえる。典型的なCEシステムの媒体に関するコンテンツレイアウトルールは付加ファイル(DVD+VRフォーマットの場合におけるような)を必要とすることが可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、上記の制限を克服することであり、一般に、異なる環境間で媒体の交換可能性を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的は、冒頭の段落で説明したタイプの記録装置により、本発明の第1特徴に従って達成され、制御手段は、欠陥テーブルにおいて使用できない媒体の一部をマーキングし、使用できないようにマーキングされた媒体の一部に第2ファイルシステムデータを記録するように適合されるように特徴付けられている。このことは、ファイル数であって、第1ファイルシステムデータ及び欠陥管理との不一致を回避しつつ、第2ファイルシステムデータによりアドレス指定されることができるファイル数を増加させることができる。
【0013】
記録装置の実施形態においては、制御手段は、欠陥テーブルにおいて使用できない空間領域の少なくとも一部にマーキングし、使用できないマーキングされた空間領域の少なくとも一部に第2ファイルシステムデータを記録するように適合されている。この実施形態は、第2ファイルシステムデータの記憶がユーザ領域に影響しない点で有利である。
【0014】
記録装置の更なる実施形態においては、制御手段は、記録されたユーザデータを有する置き換え領域の置き換え領域アドレスのための欠陥テーブルを検索し、ユーザデータを有しない自由置き換え領域の自由置き換え領域アドレスのための欠陥テーブルを検索し、自由置き換え領域アドレスに従って自由置き換え領域を局所化し、置き換え領域から記録されたユーザデータを読み出し、自由置き換え領域において置き換え領域から読み出されたユーザデータを記録し、そして欠陥テーブルにおいて使用できない置き換え領域をマーキングするように適合されている。
【0015】
他の記録装置の実施形態においては、制御手段は媒体の一部をマーキングし且つ割り当てるように適合され、その媒体の一部はユーザ領域の一部を有する。これは、第2ファイルシステムデータのための記憶空間を非常に増加させる可能性を提供する点で有利である。
【0016】
制御手段が、ユーザデータを有しないで自由置き換え領域の自由置き換え領域アドレスのための欠陥テーブルを検索し、自由置き換え領域アドレスに従って自由置き換え領域を局所化し、ユーザ領域の一部から記録されているユーザデータを読み出し、自由置き換え領域におけるユーザ領域の一部から読み出されたユーザデータを記録し、欠陥テーブルにおいて使用できないユーザ領域の一部をマーキングするように適合されている場合、本発明は有利である。これは、第2ファイルシステムデータを記録しながら、ユーザ領域に記録されたユーザでエータが消去されないようにする。
【0017】
記録装置の他の実施形態は、制御手段が、第2ファイルシステムデータの第1ファイルシステムデータの変化に関連する変化情報を補正し、それらの変化情報に依存して第1ファイルシステムデータ又は第2ファイルシステムデータを修正するように適合されている。これは、異なるファイルシステムデータが同期されることを確実にする。
【0018】
記録装置の他の実施形態においては、制御手段は、媒体に変化情報を記録するように適合されている。この実施形態は、特に、装置間の媒体を移動しながら、変化情報へのアクセスを改善する点で有利である。
【0019】
欠陥テーブルの変化に関連する状態情報を修正し、状態情報に依存して第2ファイルシステムデータを修正するように適合されている場合、本発明は有利である。これは、欠陥管理により取られる動作からもたらされる変化の後、第2ファイルシステムデータに含まれるファイルエントリがユーザデータへの補正リンクを有することを確実にする。
【0020】
本発明の第2特徴に従って、冒頭の段落で説明した種類のディジタル情報信号を記録する方法は:
− 欠陥テーブルにおいて使用できない媒体の一部にマーキングする段階と;
− 第2ファイルシステムデータを記録するために媒体の一部を割り当てる段階と;
により特徴付けられる。
【0021】
本発明の第3特徴に従って、冒頭の段落で説明した種類のコンピュータデータシステムが提供され、コンピュータは、本発明の第2特徴に関連して説明した方法を実行するための記録装置の制御手段を制御するように適合されている。
【0022】
本発明の第4実施形態に従って、ディジタル情報信号を記録するためのコンピュータプログラムプロダクトが提供され、そのプログラムは、処理器が本発明の第2特徴に関連して説明した方法を実行するように動作可能である。
【0023】
本発明の上記の及び他の特徴については、以下、添付図面を参照して詳述する実施形態を更に参照することにより明らかになり、理解されるであろう。
【0024】
異なる図において対応する要素は同じ参照番号を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1aは、トラック9と中心孔10とを有する記録担体11の実施例を示している。ディジタル情報信号(データ)を表す一連の記録されたマークの場所であるトラック9は、情報層において実質的に平行なトラックを有する螺旋パターンの回転に従って配列されている。光ディスクと呼ばれる記録媒体は任意に読み出し可能であり、記録可能な種類の情報層を有している。読み出し可能ディスクの例としては、CD−RW、DVD+RWのようなDVDの書き込み可能バージョン及びブルーレイディスク(BD)と呼ばれるブルーレーザを使用している高密度書き込み可能光ディスクがある。ディジタル情報信号(データ)は、例えば、位相変化材料における結晶性又は非晶質性マーク等の、トラックに沿った光学的に検出可能なマークを記録することにより情報層に表される。読み出し可能な種類の記録担体におけるトラック9は、ブランクの記録媒体の製造中に与えられるプリエンボスされたトラック構造により示される。そのトラック構造は、例えば、スキャン中に読み出し/書き込みヘッドがトラックに従うことが可能であるプリグルーブ14により成る。そのトラック構造は、通常、情報ブロック又はパケットと呼ばれる、情報の単位の位置を示すための場所情報であって、例えば、アドレスを有する。
【0026】
図1bは、記録可能な種類の記録担体11のラインb−bに沿ってとられた断面であり、その記録担体において、透明基板15は記録層16と保護層17とを備えている。保護層17は、例えば、記録層が0.6mmの厚さの基板にあり、更に、その背面側に0.6mmの厚さの基板が接着されているDVDにおいて、更なる基板層を有することが可能である。プリグルーブ14は、基板15の材料の凹部又は凸部として、又はその周囲からずれた材料特性として実施されることが可能である。
【0027】
図2は、本発明に従って、例えば、CD−RW、DVD−RW又はBD等の記録媒体11にディジタル情報信号を記録するための記録装置を示している。その装置は記録媒体におけるトラックをスキャンするための書き込み手段を備え、その書き込み手段は、記録媒体11を回転させるための駆動ユニット21と、ヘッド22と、トラックの半径方向にヘッド22を粗く位置決めするための位置決めユニット25とを有する。ヘッド22は、記録媒体の情報層のトラックにおける放射スポット23にフォーカシングされる光学素子により案内される放射ビーム24を生成するための既知の種類の光学システムを有する。放射ビーム24は、放射線源であって、例えば、レーザダイオードにより生成される。ヘッドは、(図示してはいないが、)前記ビームの光軸に沿って放射ビーム24の焦点を移動させるためのフォーカシングアクチュエータと、トラックの中心の半径方向におけるスポット23の微調整のためのトラッキングアクチュエータとを更に有する。トラッキングアクチュエータは、光学素子を半径方向に移動させるためのコイルを有することが可能であり、代替として、反射素子の角度を変えるために備えられることが可能である。ディジタル情報信号(データ)を書き込むために、放射線は記録層における光学的に検出可能なマークを生成するように制御される。それらのマークは、何れの光学的に読み出し可能フォームであって、例えば、色素、合金又は相変化材料のような材料に記録するときに得られる、周囲と異なる反射係数を有する領域のフォーム、又は、磁気光学材料に記録するときに得られる、周囲と異なる磁化方向を有する領域のフォームにあることが可能である。読み出しに対して、情報層により反射された放射線は、読み出し信号と、前記トラッキング及びフォーカシングアクチュエータを制御するためのトラッキングエラー及びフォーカシングエラー信号を有する更なる検出器信号とを生成するためのヘッド22における、通常タイプの検出器であって、例えば、四象限ダイオードにより検出される。読み出し信号は、ディジタル情報信号(データ)を検索するために、復調器、デフォーマッタ及び出力ユニットを有する通常タイプの読み出し処理ユニット30により処理される。それ故、情報を読み出すための検索手段は、駆動ユニット21と、ヘッド22と、位置決めユニット25と、読み出し処理ユニット30とを有する。その装置は、入力ユニット27を有するヘッド22を駆動するための書き込み信号を生成するための入力ディジタル情報信号(データ)を処理する書き込み処理手段と、フォーマッタ28及び変調器29を有する変調器手段と、を有する。入力ディジタル情報信号(データ)は、例えば、リアルタイムビデオ及び/又は音声データ又は静止画像データを有することが可能である。入力ユニット27は、例えば、エラー補正コード(ECC)を付加すること及び/又はインターリーブすることにより、制御データを付加し且つそのデータをフォーマットするためにフォーマッタ28に渡される情報の単位に入力データを処理する。情報のコンピュータアプリケーションユニットはフォーマッタ28に直接接続されることが可能であり、そのような場合、オプションとして、入力ユニット27は装置内に存在する必要はない。フォーマッタ28の出力からフォーマットされたデータは変調ユニット29に渡され、その変調ユニットは、例えば、変調信号を生成するためにチャネル符号器を有し、その変調信号はヘッド22を駆動する。更に、変調ユニット29は、変調信号に同期パターンを有するように同期手段を有する。変調ユニット29の入力に渡されるフォーマットされた単位はアドレス情報を有し、制御ユニット20の制御下で記録媒体において対応するアドレス可能位置に書き込まれる。更に、装置は制御ユニット20を有し、その制御ユニットは情報の記録及び検索を制御し、ユーザ又はホストコンピュータからのコマンドを受信するように備えられることが可能である。制御ユニット20は、制御ライン26であって、例えば、システムバスを介して、前記入力ユニット27、フォーマッタ28及び変調器29に、読み出し処理ユニット30に、駆動ユニット21に及び位置決めユニット25に接続される。制御ユニット20は、下で説明するように、本発明に従った機能及び手順を実行するための制御回路構成であって、例えば、マイクロプロセッサ、プログラムメモリ及び制御ゲートを有する。制御ユニット20は又、論理回路におけるステートマシンとして実施されることが可能である。
【0028】
制御ユニット20は、例えば、DVD+RWディスクのような書き換え可能媒体の初期化、フォーマット及び欠陥管理を実行することができる。そのようなディスクの簡単なレイアウトの例を図3bに示す。そのレイアウトは、リードイン領域LIと、リードアウト領域LOと、一般アプリケーション領域GAAと、予備領域SA(この例においては、2つの副領域SA1及びSA2を有する)と、ユーザ領域UAと、テーブル領域MTA及びSTAとを有する。LI及びLOは、媒体読み出し/書き込み規定及び管理データを主に有する。ユーザ領域UAは、記録媒体に記憶されたコンテンツに関連するデータ及び実際の使用のために用いられるデータであって、例えば、第1ファイルシステムのルールに従ってユーザデータを示すファイルエントリ及びディレクトリを有する第1ファイルシステムデータ及びユーザデータの記録のために、主に用いられる。一般アプリケーション領域GAAは、例えば、欠陥を処理することができる装置ドライバ又はアプリケーションプログラム若しくは付加ファイルシステムのシステムデータ等の欠陥管理による置き換えを可能にしないデータの記憶のために用いられることができる。欠陥管理は、主テーブル領域MATに記憶された主欠陥テーブルMDTと、二次テーブル領域STAに記憶された二次欠陥テーブルSDTと、予備領域SA1、SA2に有する置き換え領域(パケット)に基づいている。二次欠陥テーブルは主欠陥テーブルの複製であり、SDTはMDTと同じ情報を有する。MTAを伴う事項の場合、欠陥管理再配分(非MRW駆動により解釈できない)を補償して、アドレス空間を論理的に構築するためにアドレスリマッパのために非MRW PCシステムがそれらのテーブルを用いることができることを確実にするために、STAは冗長度として用いられる。主テーブル領域MTAはリードイン領域LI内に局所化される。図3bに示している種類のレイアウトを有する記録媒体は、図3aに示す例におけるようなレイアウトを有する“非MRW”媒体と対照的に、一般に、Mount Rainier ReWritable(MRW)媒体、例えば、CD−MRW又はDVD+MRWと呼ばれている。DVD+MRW記録媒体の場合、GAA、SA1及びSA2はそれぞれ、2、8及び120Mバイトのサイズを有する。
【0029】
MRWの定義に基づいて、PCに再マッピングドライバを組み込むことにより、MRW媒体は非MRW対応ドライブにより読み出されることができることを確実にすることが可能である。この再マッピングドライバは、GAAにおけるファイルシステムが、インターネットからダウンロードする又はそのドライバからインストールすることができるアプリケーションをリリースすることができるように、とりわけ、GAAを用いて、容易に得られることができる。CE装置を認識する非MRWを用いる収束に対して、同じ又は異なるファイルシステム(典型的には、ISO9960又はUDF)が、CE装置により典型的に認識されるコンテンツのアドレス指定を可能にするために用いられることができる。これは、CE装置により認識されている、GAAに記憶されているファイルシステムデータ(以下では又、第2ファイルシステムデータと呼ばれる)を用いて、MRW媒体のUAに記憶されたマルチメディアコンテンツを示すことによりなされる。再マッピングドライバに関連するタスクを実行するようになっている、GAAにおける付加的ファイルシステムが存在する。
【0030】
欠陥テーブルは、欠陥管理を実行するために用いられることができる情報を有する。特に、欠陥テーブルは、欠陥管理のルールに従って、媒体の使用中又は確認中に欠陥であると判定された欠陥領域(パケット)のリストを有する。更に、欠陥テーブルは、欠陥領域の置き換えとして用いられるようにされた置き換え領域(パケット)のリストを有する。欠陥領域及び置き換え領域は、媒体におけるそれらのアドレスにより検索される。欠陥テーブルにおける異なるフラグ又はステータスビットは、それらの領域の特徴、例えば、データ記録に対する使用可能性を示す。欠陥テーブルは又、媒体における領域に関連する情報を有し、そこにおいてはGAAのサイズ及び場所のような欠陥管理はアクティブでは内。
【0031】
制御ユニット20は、欠陥管理下でデータ記録以外のためにそれを使用するように、欠陥テーブルにおいて使用できない媒体の一部にマーキングするように適合されている。特に、制御ユニット20は、このような媒体の一部に第2ファイルシステムデータを記録するように適合されている。それらのデータは、ユーザデータにアクセスするために“非MRW”装置又はシステム(一般に、組み込まれた欠陥管理機能と異なる又はそれを用いない)により用いられることができる。少なくとも第2ファイルシステム(アンカーのような)の基本構造は、常に、MRW知識を用いない何れの装置又はCE装置に第2ファイルシステムが備えられることが可能であるように、標準的GAA内にある必要がある。
【0032】
実施形態においては、欠陥テーブルにおいて使用できるマーキングされた媒体の一部がGAAに対して割り当てられ、この割り当てに関連する情報は、媒体、例えば、欠陥テーブルにおいて記録される。これはGAAのサイズを効果的に増加させることができる。
【0033】
CEブリッジ使用能力を有するMRW媒体において、ユーザファイルは、それらのファイルに関するファイルシステム情報(データ)と共にUAに記録される。これは、標準的MRW媒体において起こるものと全く同じである。
【0034】
UAに存在するユーザファイルの“CE適合”ビューを与えるために、拡大されたGAAを用いることができる。これは、CEの要求に従って、UAにおけるデータファイルへのリンクを有するファイルシステム構造(第2ファイルシステムデータ)が拡大されたGAAにおいて生成されることを意味する。例えば、UAにDVD構造化データが存在する場合、DVD(+VR)規格に従ったファイルシステム構造が生成される。このファイル構造に基づいて、この“CE使用可能媒体のためのMRW”は全ての(CE)DVDプレーヤにおいて使用される。CE装置の対象である他のデータ(例えば、マルチメディアファイル又はメタデータファイル等)は又、GAAにおけるファイルシステム構造の状態にあることが可能である。種々のマルチメディアファイルに対する所定のディレクトリレイアウトは、このようなファイルシステム構造において規定されることができる。例えば、UAにおける全てのMP3ファイルは、UA内部に置かれたディレクトリに依存しないで、CE装置の観点からMP3と呼ばれる単一のディレクトリにおいて生成されることができる。類似して、全てのJPEGファイルは、JPEG又はPHOTOSと呼ばれるディレクトリ内に置かれることができる。勿論、例えば、それらのファイルのオリジナルの位置又は生成された日付に基づいて、それらのディレクトリにおいて更なるディレクトリ構造を有することが更に可能である。この方法の有利点は、それらの対象である全てのファイルを見つけるために大量のディレクトリツリーによりCE装置は検索する必要がないことである。CEの観点から全ての対象のファイルが、媒体に存在するファイルの種類に基づいて、1つのディレクトリ(例えば、MULTIMEDIA)に又は限定された数ンおディレクトリのみに現れることが可能である。
【0035】
UAにおけるファイル数は非常に多い及び関連するファイルシステムは比較的複雑であることが可能である。この場合、MPVのような解決方法に基づく、特定の再生リスト及びメタデータが、UAにおけるコンテンツの容易なアクセス、再生及び記憶のために用いられることが可能である。そのような解決方法は、上記のような自動リリースアプリケーションを用いることによりPC環境下でデータの完全な状態を回復するために媒体において記憶されているMPV情報を用いることができるため、MPV情報を処理することができるCE装置を認識する非MRWに対する、しかし、ここでは、UA及び/又はGAAに記憶されている、媒体におけるMPVアプリケーションに対する、“書き込み”機能を可能にすることが可能である。
【0036】
実施形態においては、制御ユニット20は、第2ファイルシステムデータを記録するために及び欠陥テーブルにおいて使用できない、予備領域SAの少なくとも一部を示すように適合されている。
【0037】
先ず、SA1(SA2)の空間は、MDTからの情報に基づいて、自由領域にSA1(SA2)内のコンテンツを移動させることにより使える状態にされる。これは、例えば、装置の背景作用によりなされることが可能であり、又は、下記のように“通常の”MRWレイアウトから特定のレイアウトに変換することができる特定のフォーマットコマンドの結果であることが可能である。使える状態にされたSA位置は欠陥テーブルにおいては使用できないとしてマーキングされる。その結果、それらの位置はMRWシステムにおいてオーバーライトされない。それらの位置は、GAA読み出し/書き込みアドレシングシステムが拡張アドレスルールを用いることにより新しいGAAレイアウトにおいてアクティブに読み出し/書き込みすることを可能にすることにより、GAA空間に付加される。収束ファイルシステム(第2ファイルシステム)が、UAにおけるコンテンツの後に、特定のファイルを必要とする場合、それらのファイルはGAA空間に付加されたSA2位置に記録されることができる。
【0038】
装置の実施形態の制御ユニット20により実行される特定の方法について、図4に示している。
【0039】
段階101において、MDTは、ユーザデータを有する置き換え領域の置き換え領域アドレスについて検索され、次いで、段階102において、そのアドレスに従って媒体に位置付けられる。類似して、段階103及び104において、ユーザデータを有しない自由置き換え領域、即ち、置き換え領域は、そのアドレスに従って検索され且つ位置付けられる。置き換え領域からユーザデータを読み出し(段階105)、自由置き換え領域においてこのデータを際記録した(段階106)後、置き換え領域はMDTにおいて使用できないとしてマーキングされる。
【0040】
GAAに対して全てのSAI空間を割り当てることにより、第2ファイルシステムデータを記憶するために付加8Mバイトが与えられル。これは、UDFの場合における第2ファイルシステムとしての約4000の付加ファイル/ディレクトリのエントリを意味する。必要に応じて、この目的のためにSA2空間の120Mバイト全ての一部又は全部を用いることができる。
【0041】
代替として又はSAからの空間への付加において、UAの一部が又、GAAのために割り当てられ且つ第2ファイルシステムデータを記録するために用いられることができる。
【0042】
これは、UAにおいてファイルシステムに対して利用可能であるユーザ領域を変化させることにより(使用できないファイルシステム空間の一部を作ること又はファイルシステム割り当て空間以外の部分を得ることにより)達成される。次いで、使える状態にされる空間が、例えば、使える状態にされたアドレスの空間テーブルにより、GAA空間に付加されることができる。
【0043】
装置の他の実施形態においては、制御ユニット20は、欠陥テーブルにおいて使用できないとしてユーザ領域UAの一部を示すように及び欠陥テーブルに第2ファイルシステムデータを記録するように適合されている。
【0044】
GAAをUAに拡張することは、上記のような、GAAをSAに拡張することと殆ど同じ方法でなされるが、ここでは、SAにおける(例えば、SA1がGAAに対して割り当てられている場合、SA2における)自由位置にUAの開始のコンテンツを複写し、MDT(及びSDT)において関連欠陥テーブルエントリを生成し、欠陥テーブルにおいて使用できないとしてオリジナルのUA位置をマーキングすることによりなされる。これは、それらの使える状態にされた位置にGAAを拡張することを可能にし、この方法においては、例えば、100Mバイトの空間がGAAに容易に付加されることができ、それ故、CE収束のために用いられる(第2)ファイルシステムデータのサイズに対する殆ど全ての使用限界を壊すことができる。
【0045】
実施形態においては、制御ユニット20は、図5に示すような方法を実行するように、それ故、ユーザデータを用いないで自由置き換え領域の自由置き換え領域アドレスについてのMDTを検索し(段階201)、自由置き換え領域アドレスに従って自由置き換え領域を局所化し(段階202)、ユーザ領域(UA)の一部から記録されたユーザデータを読み出し(段階203)、自由置き換え領域においてユーザ領域UAの一部から読み出されたユーザデータを記録し(段階204)そしてMDTにおいて使用できないとしてユーザ領域UAの一部にマーキングする(段階205)ように適合されている。
【0046】
実施形態においては、制御ユニット20は、第1ファイルシステム割り当て空間以外のUAの一部を選択し、GAA空間にそれを付加するように適合されている。これは、第1ファイルシステムの制御下でこのUAの一部にユーザデータを記憶することができないことを意味する。この一部は、欠陥テーブルに有する、使用できるようになったアドレスの空間リストによりGAAに付加されることができる。
【0047】
1つの記憶媒体に異なるファイルシステムのデータ構造を記憶することにより、制御ユニット20は、媒体であって、異なる環境、例えば、CE環境及びPC環境間の所謂“ブリッジ媒体”を共有することを容易にする。制御ユニット20は、所謂、“ブリッジアプリケーション”として機能する。1つのファイルシステムのデータ構造に有するファイル及びディレクトリエントリは、他のシステムに属す他のデータ構造と等化である状態でミラーリングされる。ブリッジ媒体におけるデータ付加(修正)後、ファイルシステムデータはブリッジアプリケーションにより同期される必要がある。“認識可能”環境、即ち、2つのファイルシステムデータが同期されたまま保たれることを確実にすることができる環境において、又は、“認識不可能”環境(2つのファイルシステムデータが同期されたまま保たれることがない)において媒体が使用されるかどうかに依存して、媒体は、正確な又は不正確なCEブリッジ情報をそれぞれ、有することが可能である。それ故、CEブリッジをすることができる特定の収束アプリケーションの特定の動作が実行される必要がある。これは、媒体がGAAに記憶されている正確なCEブリッジを有するこの環境を常に離れることを確実にするために、“認識可能”環境の機能の一部であることが可能である。
【0048】
実施形態においては、制御ユニット20は、CEブリッジをすることができる、即ち、2つのファイルシステムデータ間の同期を行うことができる。この処理中、ファイルシステムデータにおける変化に関する情報が収集され、次いで、全ての又は一部の選択されたファイル/ディレクトリが、ファイルの種類、ファイルシステムの特徴又は他の条件の所定の集合を用いてミラーリングされる。
【0049】
実施形態においては、制御ユニット20は、媒体のファイルシステムデータにおける変化に関連する情報を記録するように適合されている。
【0050】
両方のファイルシステムが同期されているかどうかを検出する目的で、それらのファイルシステム(ファイルシステムデータ)の構造が読み出され、比較される。この処理を簡略化するために、シーケンス数、データフィールド又はファイルシステムの変化に関連する他の関連状態を用いることが可能である。シーケンス数は、ファイルシステムデータが変化する度に変化する。データフィールドは、ファイルシステムデータの生成又は修正に関連する時間情報を有する。
【0051】
有利な実施形態においては、制御ユニット20は、ファイルシステムの変化に関連する状態情報に依存してコンテンツを修正することによりファイルシステムデータを同期するように適合されている。例えば、2つのファイルシステムシーケンス数が変化した場合、制御ユニット20は、媒体に記憶されているデータに基づいて同期を回復させる。
【0052】
更に、他の実施形態においては、制御ユニット20は、GAA空間の空間ファイル又は予約領域の媒体において、シーケンス数のようなファイルシステムの変化に関連する情報を記録する。媒体が装置に設置された後、必要に応じて、同期を実行するために制御ユニット20によりこの情報を読み出し且つ用いることができる。
【0053】
媒体の使用中に検出された欠陥の場合には、欠陥管理を採用しているシステムは欠陥領域の代わりに置き換え領域にユーザデータを記録する。欠陥テーブルシーケンス数を、それらの変化を反映するために用いることができる。欠陥デーブルが修正される度に、欠陥テーブルシーケンス数は又、変化される。
【0054】
実施形態においては、制御ユニット20は、欠陥テーブルMDTの変化に関連する情報を補正するように、及び、GAAにおけるファイルシステムデータ(第2ファイルシステムデータ)を修正するように、それ故、それらのデータがMDTに対してなされた変化を反映するように、適合されている。欠陥テーブルのシーケンス数が変化した場合、制御ユニット20は、CEブリッジファイルシステムと、欠陥管理動作の結果としてコンテンツが記憶されている媒体における実際の位置との間の正確な関係を回復させるための動作を取ることができる。
【0055】
又、ファイルシステムデータの変化の場合のように、他の実施形態においては、制御ユニット20は、GAA空間における特定のファイル又は予約領域における媒体の、シーケンス数のような欠陥テーブルの変化に関連する情報を記録する、媒体が装置に設置された後、この情報は、必要に応じて、同期を実行するために制御ユニット20によりこの情報を読み出し且つ用いることができる。
【0056】
第2ファイルシステムは、UA、SA又はSTAにおいて何ら偶然のオーバーライトが生じないことを確実にするように、ブリッジ媒体がCE装置又は他の非MRW装置に対して“読み出し専用”として存在することを確実にするように選択されることができる。そのような媒体がCEシステムから取り除かれ、“MRW適合”PC装置内に置かれたとき、その媒体は、通常のMRW媒体として尚も備えられ、例えば、“ドラッグアンドドロップ”操作による更なる記録がなされる。
【0057】
GAAにおいて収束ファイルシステム情報を生成/更新する間に、一部の付加ファイルシステムレベル情報が、UAにおけるコンテンツの変化の場合にhtmlスクリーン又は収束(ブリッジ)アプリケーションのリリースを可能にするUAに付加されることができる。このようにして、両方のファイルシステムデータ(UA及びGAAにおける)を再同期するための必要性をユーザが認識していることが確実にされている。
【0058】
同じ解決方法が、MRW適合CE装置の場合に適用可能であり、それはUAにおけるコンテンツを修正した故に、両方のファイルシステムデータを更新することができる。
【0059】
実施形態においては、記録装置は、個別のホストシステムに接続されるドライブユニットであって、例えば、PCにおいて構築されるドライブユニットとして備えられている。制御ユニット20は、標準化されたインターフェースによりホストシステムにおいて処理ユニットと通信するように備えられている。
【0060】
ホストシステム及び記録装置を有するコンピュータデータシステムの実施形態においては、ホストシステムにおける処理ユニットは、上記の記録装置の実施形態に関連して説明した方法及び機能を実行する制御ユニット20を制御するように適合されている。
【0061】
本発明に従ったコンピュータプログラムプロダクトは、制御ユニット20又は処理ユニットが上記の記録装置の実施形態に関連して説明した方法及び機能を実行できるように動作可能である。
【0062】
本発明については好適な実施形態に関連して説明したが、それらは限定的な実施形態でないことが理解される必要がある。それ故、同時提出の特許請求の範囲により規定されるような、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の修正が可能であることを当業者は理解することができるであろう。更に、本発明は、上記の各々の及び全ての新規な特徴又は特徴の組み合わせにより構成される。又、記憶媒体に対しては、光ディスクについて記載したが、例えば、光磁気ディスク又は磁気テープのような他の媒体を用いることができる。本発明については、コンピュータプログラムを実行する汎用プロセッサ、専用ハードウェア、又はそれらの組み合わせにより実行することが可能であり、本特許明細書においては、用語“を有する”は列挙された要素又は段階以外の要素又は段階を排除するものではなく、要素の単数表現はそれらの要素の複数の存在を排除するものではなく、用語“手段”は単一のアイテム又は複数のアイテムにより表されることが可能であり、幾つかの“手段”はハードウェアの同じアイテムにより表されることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1a】記録担体を示す(平面)図である。
【図1b】記録担体を示す(断面)図である。
【図2】本発明に従った、記録装置を示す図である。
【図3a】非MRWタイプの媒体の簡略化したレイアウトを示す図である。
【図3b】MRWタイプの媒体の簡略化したレイアウトを示す図である。
【図4】本発明に従った、記録媒体における予備領域にGAAを拡張する方法の実施例を示す図である。
【図5】本発明に従った、記録媒体におけるユーザ領域にGAAを拡張する方法の実施例を示す図である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体のような取り外し可能な書き換え可能ディスクにディジタル情報信号を記録するための記録装置であって、前記記録媒体は:
前記ディジタル情報信号により表されるユーザデータを記録するため及び第1ファイルシステムのルールに従って前記ユーザデータを示すファイルエントリとディレクトリとを有する第1ファイルシステムデータを記録するためのユーザ領域;
欠陥管理のための置き換え領域を有する前記ユーザ領域の外側の予備領域;
前記ユーザ領域における前記置き換え領域と欠陥領域のアドレスのリストを有する欠陥テーブルを記録するための前記ユーザ領域の外側のテーブル領域;並びに
第2ファイルシステムのルールに従って前記ユーザデータを示すファイルエントリとディレクトリとを有する第2ファイルシステムデータを記録するための前記予備領域の外側及び前記ユーザ領域の外側の一般アプリケーション領域;
を有する記録装置であり、
前記ディジタル情報信号を受信するための入力手段;
前記記録媒体に前記ディジタル情報信号を記録するための記録手段;
前記記録媒体に記録されたディジタル情報信号を読み出すための読み出し手段;
前記の読み出されたディジタル情報信号を出力するための出力手段;並びに
前記ディジタル情報信号の記録を制御するための制御手段;
を有する記録装置であり、
前記制御手段は、前記欠陥テーブルにおいて使用できないとして前記記録媒体の一部をマーキングするように及び使用できないとしてマーキングされた前記記録媒体の一部に前記第2ファイルシステムデータを記録するように適合されている;
ことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載の記録装置であって、前記制御手段は、前記欠陥テーブルにおいて使用できないとして前記予備領域の少なくとも一部をマーキングし、そして使用できないとしてマーキングされた前記予備領域の前記の少なくとも一部に前記第2ファイルシステムデータを記録するように適合されている、ことを特徴とする記録装置。
【請求項3】
請求項2に記載の記録装置であって、前記制御手段は、記録されたユーザデータを有する置き換え領域の置き換え領域アドレスについて前記欠陥テーブルを検索し、前記置き換え領域アドレスに従って前記置き換え領域を局所化し、前記ユーザデータなしで自由置き換え領域の自由置き換え領域アドレスについて前記欠陥テーブルを検索し、前記自由置き換え領域アドレスに従って前記自由置き換え領域を局所化し、前記置き換え領域からの前記の記録されたユーザデータを読み出し、前記自由置き換え領域において前記置き換え領域から読み出された前記ユーザデータを記録し、そして前記欠陥テーブルにおいて使用できないとして前記置き換え領域をマーキングするように適合されている、ことを特徴とする記録装置。
【請求項4】
請求項1に記載の記録装置であって、前記制御手段は、前記欠陥テーブルにおいて使用できないとして前記ユーザ領域の一部をマーキングし、そして使用できないとしてマーキングされた前記ユーザ領域の一部において前記第2ファイルシステムデータを記録するように適合されている、ことを特徴とする記録装置。
【請求項5】
請求項4に記載の記録装置であって、前記制御手段は、前記ユーザデータなしで自由置き換え領域のジ湯置き換え領域アドレスについて前記欠陥テーブルを検索し、前記自由置き換え領域アドレスに従って前記自由置き換え領域を局所化し、前記ユーザ領域の前記一部から記録されたユーザデータを読み出し、前記自由置き換え領域において前記ユーザ領域の前記一部から読み出された前記ユーザデータを記録し、そして前記欠陥テーブルにおいて使用できないとして前記ユーザ領域の前記一部をマーキングするように適合されている、ことを特徴とする記録装置。
【請求項6】
請求項1に記載の記録装置であって、前記制御手段は、前記第1ファイルシステムデータ又は前記第2ファイルシステムデータの変化に関連する変化情報を収集し、そして前記変化情報に依存して前記第1ファイルシステムデータ又は前記第2ファイルシステムデータを修正するように適合されている、ことを特徴とする記録装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、前記制御手段は、前記記録媒体において前記変化情報を記録するように適合されている、ことを特徴とする記録装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置であって、前記制御手段は、前記欠陥テーブルの変化に関連する状態情報を収集し、そして前記状態情報に依存して前記第2ファイルシステムデータを修正するように適合されている、ことを特徴とする記録装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置であって、前記制御手段は、前記記録媒体に前記状態情報を記録するように適合されている、ことを特徴とする記録装置。
【請求項10】
記録媒体のような取り外し可能な書き換え可能ディスクにディジタル情報信号を記録する方法であって、前記記録媒体は:
前記ディジタル情報信号により表されるユーザデータを記録するため及び第1ファイルシステムのルールに従って前記ユーザデータを示すファイルエントリとディレクトリとを有する第1ファイルシステムデータを記録するためのユーザ領域;
欠陥管理のための置き換え領域を有する前記ユーザ領域の外側の予備領域;
前記ユーザ領域における前記置き換え領域と欠陥領域のアドレスのリストを有する欠陥テーブルを記録するための前記ユーザ領域の外側のテーブル領域;並びに
第2ファイルシステムのルールに従って前記ユーザデータを示すファイルエントリとディレクトリとを有する第2ファイルシステムデータを記録するための前記予備領域の外側及び前記ユーザ領域の外側の一般アプリケーション領域;
を有する、方法であり、
前記欠陥テーブルにおいて使用できないとして前記媒体の一部をマーキングし;
使用できないとしてマーキングされた前記記録媒体の前記一部に前記第2ファイルシステムデータを記録する;
ことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記記録媒体の前記一部は前記予備領域の少なくとも一部を有する、ことを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって:
記録されたユーザデータを有する置き換え領域の置き換え領域アドレスについて前記欠陥テーブルを検索する段階;
前記置き換え領域アドレスに従って前記置き換え領域を局所化する段階;
前記ユーザデータなしで自由置き換え領域の自由置き換え領域アドレスについて前記欠陥テーブルを検索する段階;
前記自由置き換え領域アドレスに従って前記自由置き換え領域を局所化する段階;
前記置き換え領域からの前記の記録されたユーザデータを読み出す段階;
前記自由置き換え領域において前記置き換え領域から読み出された前記ユーザデータを記録する段階;及び
前記欠陥テーブルにおいて使用できないとして前記置き換え領域をマーキングする段階;
を有する、ことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法であって、前記記録媒体の前記一部は前記ユーザ領域の一部を有する、ことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって:
前記ユーザデータなしで自由置き換え領域の自由置き換え領域アドレスについて前記欠陥テーブルを検索する段階;
前記置き換え領域アドレスに従って前記自由置き換え領域を局所化する段階;
前記ユーザ領域の前記一部から記録されたユーザデータを読み出す段階;
前記自由置き換え領域において前記ユーザ領域の前記一部から読み出された前記ユーザデータを記録する段階;及び
前記欠陥テーブルにおいて使用できないとして前記ユーザ領域の前記一部をマーキングする段階;
を有する、ことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項10に記載の方法であって:
前記第1ファイルシステムデータ又は前記第2ファイルシステムデータの変化に関連する変化情報を収集し;及び
前記変化情報に依存して前記第1ファイルシステムデータ又は前記第2ファイルシステムデータを修正する;
ことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、前記記録媒体に前記変化情報を記録する、ことを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項10に記載の方法であって:
前記欠陥テーブルの変化に関連する状態情報を収集し;及び
前記状態情報に依存して前記第2ファイルシステムデータを修正する;
ことを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、前記記録媒体に前記状態情報を記録する、ことを特徴とする方法。
【請求項19】
記録媒体のような取り外し可能な書き換え可能ディスクにディジタル情報信号を記録するための記録装置に接続されたコンピュータを有するコンピュータデータシステムであって、前記記録媒体は:
前記ディジタル情報信号により表されるユーザデータを記録するため及び第1ファイルシステムのルールに従って前記ユーザデータを示すファイルエントリとディレクトリとを有する第1ファイルシステムデータを記録するためのユーザ領域;
欠陥管理のための置き換え領域を有する前記ユーザ領域の外側の予備領域;
前記ユーザ領域における前記置き換え領域と欠陥領域のアドレスのリストを有する欠陥テーブルを記録するための前記ユーザ領域の外側のテーブル領域;並びに
第2ファイルシステムのルールに従って前記ユーザデータを示すファイルエントリとディレクトリとを有する第2ファイルシステムデータを記録するための前記予備領域の外側及び前記ユーザ領域の外側の一般アプリケーション領域;
を有する、コンピュータデータシステムであり、前記記録装置は:
前記ディジタル情報信号を受信するために前記コンピュータに接続された入力手段;
前記記録媒体に前記ディジタル情報信号を記録するための記録手段;
前記記録媒体に記録されたディジタル情報信号を読み出すための読み出し手段;
前記コンピュータに前記の読み出されたディジタル情報信号を出力するための出力手段;並びに
前記ディジタル情報信号の記録を制御するための制御手段;
を有する、コンピュータデータシステムであり、
前記コンピュータは、請求項10乃至18の何れ一項に従った方法を実行するために前記記録装置の前記制御手段を制御するように適合されている;
ことを特徴とするコンピュータデータシステム。
【請求項20】
記録媒体のような取り外し可能な書き換え可能ディスクにディジタル情報信号を記録するためのコンピュータプログラムであって、該コンピュータプログラムは、処理器が請求項10乃至18の何れ一項に従った方法を実行するようにするように動作可能である、ことを特徴とするコンピュータプログラム。

【図2】
image rotate

image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2007−528090(P2007−528090A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518455(P2006−518455)
【出願日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【国際出願番号】PCT/IB2004/051088
【国際公開番号】WO2005/004150
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】