説明

ディスクサブシステム及びディスクサブシステムの装置構成情報登録方法

【課題】ディスクサブシステムの装置構成情報を容易に登録すること。
【解決手段】ハードディスクユニット230と、基板種別情報を記憶した基板を装填する複数のスロットから成るスロット群及び制御部を含むコントローラユニット220とを備え、スロットに基板が装填されているか否かを判定する工程と、基板が装填されていないスロット番号に基板未装填情報を格納する工程と、基板が装填されているスロットの基板から基板種別情報を取得してハード実装状態確認結果テーブルに基板種別情報を格納する工程と、前記スロット番号をカウントアップして前記工程を繰り返すことにより構成情報をハード実装状態確認結果テーブルに登録する工程と、前記ハード実装状態確認結果テーブルの基板種別情報が格納されているスロットに装填された基板の診断を実行するディスクサブシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数のハードディスクをRAID構成で接続した外部記憶装置であるディスクサブシステムの装置構成情報の登録を自動的に行うことができるディスクサブシステム及びディスクサブシステムの装置構成情報登録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、多数のハードディスクをRAID構成で接続したディスクサブシステムは、プロセッサを装填する基板(MP PK)/ホストインターフェース基板(FE PK)/ハードディスクユニット制御基板(BE PK)/キャッシュメモリ装填基板(メモリPK)等の多数の基板を装填するスロット群と、多数のハードディスクを装填するハードディスクユニットとを備え、前記スロット群に装填した基板群に装填したプロセッサ及びメモリを用いて多数のハードディスクを制御するように構成されている。前記スロット群に装填した基板群及びハードディスク等の構成は、装置構成情報又は構成情報と呼ばれ、この構成情報としては、例えば基板スロットへの基板装填有無/各スロットに装填した基板種別/メモリPK装填のDIMMメモリサイズ及び組み合わせ/メモリ容量/ディスクタイプ/ディスク容量/ディスク台数が挙げられ、これら構成情報は、ディスクサブシステムに接続された保守用のパーソナルコンピュータによって管理される。
【0003】
尚、前記装置構成情報を管理する技術が記載された文献としては、下記特許文献1が挙げられ、この特許文献1には、複数のホストからアクセスされるディスクサブシステムの構成情報を、一時的に全てのディスクアクセスを制限する排他制御コマンドを用い、この排他制御コマンドにより全てのディスクアクセスを制限した状態で構成情報を収集し、管理する技術が記載されている。
【特許文献1】特開2003−108420号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術によるディスクサブシステムは、新規にシステムを構築した際やシステムの構成変更を行った際には、ディスクサブシステムのマイクロプログラムが各ハード構成を認識するため、装置立ち上げ前に前記構成情報を保守用パーソナルコンピュータ(PC)を用いてディスクサブシステムに登録する必要があり、当該構成情報は仕様書を元に保守者が手入力するため、入力時間が冗長であると共に入力ミスが発生する可能性があると言う不具合があった。
【0005】
これを具体的に説明すると、例えば新規にディスクサブシステムを構築する際の従来技術による構成情報の登録手順は、図7に示す如く、ディスクサブシステムの電源を投入する工程S201と、構成情報がディスクサブシステムに定義(登録)済みか否かを判定し、登録済みと判定した場合、後述する工程S207へ移行する工程S202と、該工程S202において定義済みでないと判定したとき、オペレータが保守用のパーソナルコンピュータを用いて構成情報を定義する画面を表示する工程S203と、この画面を用いてオペレータが新規構成情報を入力する工程S204と、オペレータが構成情報の入力完了を入力する工程S205と、次いで前記定義した構成情報をディスクサブシステム内のコントローラメモリに登録する工程S206と、この定義された構成情報を用いてハードを診断する工程S207と、この工程S207によるハードの診断結果を保守パーソナルコンピュータの画面に表示する工程S208と、この画面によりオペレータが判断した診断結果が良いか否かの入力を受け付け、判定する工程S209と、該工程S209により診断結果が不良と判断されたとき、不良なハードの交換を行って前記工程S201に戻る工程S210と、前記工程S209において診断結果が良好と判断されたとき、処理を終了する工程S211とが行われていた。
【0006】
他方、例えばスロット13へFE PKを増設する場合の従来技術による構成情報登録手順は、図8に示す如く、オペレータが保守用のパーソナルコンピュータを用いて構成情報を定義する画面を表示する工程S301と、この画面を用いてオペレータがスロット13へFE PKを増設する旨の構成情報を入力する工程S302と、この後にオペレータが該当のスロットにFE PKを増設し、この増設完了を入力する工程S304と、次いで前記定義した構成情報をディスクサブシステム内のコントローラメモリに登録する工程S305と、増設したFE PKを診断する工程S306と、この工程S306によるハードの診断結果を保守パーソナルコンピュータの画面に表示する工程S307と、この画面によりオペレータが判断した診断結果が良いか否かの入力を受け付け、判定する工程S308と、該工程S308により診断結果が不良と判断されたとき、増設した基板の交換を行って前記工程S306に戻る工程S320と、前記工程S308において診断結果が良好と判断されたとき、処理を終了する工程S310とが行われていた。
【0007】
このため従来技術においては、前記装置構成情報の入力を行ってからハード診断を行うために処理時間が冗長となり、更に構成情報の入力ミスが起こる可能性があると言う不具合があった。
【0008】
本発明の目的は、ディスクサブシステムに装置構成情報を容易に登録するとができるディスクサブシステム及びディスクサブシステムの装置構成情報登録方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため本発明は、複数のハードディスク装置を装填するハードディスクユニットと、プロセッサを装填する基板とメモリを装填し且つ基板種別情報を記憶した基板とを装填し、スロット番号が連続して付与された複数のスロットから成るスロット群及び制御部を含むコントローラユニットと、前記ハードディスクユニット及びコントローラユニットに接続され、ハード実装状態確認結果テーブル部及び表示部を含む保守用パーソナルコンピュータとから構成され、前記ハード実装状態確認結果テーブル部に前記スロット番号毎に装填している基板の実装有無情報と基板種別情報とメモリ種別情報とを登録するディスクサブシステムであって、
前記制御部が、
前記スロット群中の最小スロット番号を設定する第1工程と、
該第1工程により設定したスロット番号のスロットに基板が装填されているか否かを判定する第2工程と、
該第2工程により基板が装填されていないと判定したとき、前記ハード実装状態確認結果テーブルの基板が装填されていないと判定したスロット番号の実装有無情報に基板未装填情報を登録する第3工程と、
前記第2工程において基板が装填されていると判定したとき、該装填されているスロットの基板から基板種別情報を取得し、前記ハード実装状態確認結果テーブルの基板を装填していると判定したスロット番号に前記基板種別情報を登録する第4工程と、
前記第1工程により設定したスロット番号をカウントアップして前記第2工程から第4工程による基板種別情報の登録を最大スロット番号まで実行する第5工程とを実行することを第1の特徴とする。
【0010】
また本発明は、前記第1の特徴のディスクサブシステムにおいて、前記制御部が、前記ハード実装状態確認結果テーブルの基板種別情報が登録されているスロットに装填された基板の診断を実行する第6工程とを実行することを第2の特徴とする。
【0011】
また本発明は、前記第1又は第2の特徴のディスクサブシステムにおいて、前記制御部が、前記スロット群の任意のスロットに基板が装填されたとき、該基板が装填されたスロット番号を検出する第7工程と、該第7工程により検出したスロット番号の基板から基板種別情報を取得し、前記ハード実装状態確認結果テーブルに前記基板種別情報を登録する第8工程とを実行することを第3の特徴とする。
【0012】
また本発明は、前記何れかの特徴のディスクサブシステムにおいて、前記ディスクサブシステムが仕様に基づいた仕様装置構成情報を記憶したデータベースに接続され、前記制御部が、該データベースに記憶した仕様装置構成情報と前記第4工程によりハード実装状態確認結果テーブルに登録した装置構成情報とを比較し、比較結果を前記保守用パーソナルコンピュータの表示部に表示する第9工程とを実行することを第4の特徴とする。
【0013】
更に本発明は、複数のハードディスク装置を装填するハードディスクユニットと、プロセッサを装填する基板とメモリを装填し且つ基板種別情報を記憶した基板とを装填し、スロット番号が連続して付与された複数のスロットから成るスロット群及び制御部を含むコントローラユニットと、前記ハードディスクユニット及びコントローラユニットに接続され、ハード実装状態確認結果テーブル部及び表示部を含む保守用パーソナルコンピュータとから構成され、前記ハード実装状態確認結果テーブル部に前記スロット番号毎に装填している基板の実装有無情報と基板種別情報とメモリ種別情報とを登録するディスクサブシステムの装置構成情報登録方法であって、
前記制御部に、
前記スロット群中の最小スロット番号を設定する第1機能と、
該第1機能により設定したスロット番号のスロットに基板が装填されているか否かを判定する第2機能と、
該第2機能により基板が装填されていないと判定したとき、前記ハード実装状態確認結果テーブルの基板が装填されていないと判定したスロット番号の実装有無情報に基板未装填情報を登録する第3機能と、
前記第2機能において基板が装填されていると判定したとき、該装填されているスロットの基板から基板種別情報を取得し、該基板種別情報をハード実装状態確認結果テーブルの基板を装填していると判定したスロット番号に登録する第4機能と、
前記第1機能により設定したスロット番号をカウントアップして前記第2機能から第4機能による基板種別情報の登録を最大スロット番号まで実行する第5機能とを実行させることを第5の特徴とする。
【0014】
また本発明は、前記第5の特徴の装置構成情報登録方法において、前記制御部に、前記ハード実装状態確認結果テーブルの基板種別情報が格納されているスロットに装填された基板の診断を実行する第6機能とを実行させることを第6の特徴とする。
【0015】
また本発明は、前記第5又は第6の特徴の装置構成情報登録方法において、前記制御部に、前記スロット群の任意のスロットに基板が装填されたとき、該基板が装填されたスロット番号を検出する第7機能と、該第7機能により検出したスロット番号の基板から基板種別情報を取得し、前記ハード実装状態確認結果テーブルに前記基板種別情報を格納する第8機能とを実行させることを第7の特徴とする。
【0016】
また本発明は、前記何れかの特徴の装置構成情報登録方法において、前記ディスクサブシステムが仕様に基づいた仕様装置構成情報を記憶したデータベースに接続され、前記制御部に、該データベースに記憶した仕様装置構成情報と前記第4機能によりハード実装状態確認結果テーブルに格納した装置構成情報とを比較し、比較結果を前記保守用パーソナルコンピュータの表示部に表示する第9機能とを実行させることを第8の特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によるディスクサブシステム及びディスクサブシステムの装置構成情報登録方法は、ディスクサブシステムの制御部が、スロット群に装填されている全スロットに対して基板が装填されているか否かを判定し、装填されているスロットの基板から基板種別情報を収集してハード実装状態確認結果テーブルに装置構成情報として登録し且つ装填されている基板を診断することによって、ディスクサブシステムに診断を行った装置構成情報を容易に登録するとができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明による装置構成情報登録方法が適用されるディスクサブシステムを図面を参照して詳細に説明する。図1は本実施形態による装置構成情報登録方法が適用されるディスクサブシステムの全体構成を示す図、図2は本実施形態によるハード実装状態確認結果テーブルを示す図、図3は本実施形態による新規装置構成登録手順を示すフロー図、図4は本実施形態による装置増設時の装置構成登録手順を示すフロー図、図5は本実施形態による定期的装置構成チェック手順を示すフロー図、図6は本実施形態によるハード実装状態自動認識手順を示すフロー図である。
【0019】
[構成]
本実施形態によるディスクサブシステム200は、図1に示す如く、複数のHDD(ハードディスク装置)231を装填するハードディスクユニット230と、MP PK等のパッケージ225を装填する多数のスロットから成るスロット群222及び図示しない制御部を含むコントローラユニット220と、前記ハードディスクユニット230及びコントローラユニット220に接続され、図示しないハード実装状態確認結果テーブルを含む保守パーソナルコンピュータ(PC)210とから構成され、このディスクサブシステム200は、LAN300を介して顧客仕様により決定された仕様である構成情報を予め登録したデータベースを含むデータベースサーバ100とに接続されている。
【0020】
前記保守PC210のハード実装状態確認結果テーブルは、後述する処理によってスロット群222のスロット番号毎に装填している基板の実装有無等を登録するものであって、例えば図2に示す如く、スロット番号毎に、実装有無、PK種別、DIMM種別、DIMM装填数の各項目から成り、例えばスロット番号「10」のスロットに、PK種別が「FE PK」である基板が装填されていること、スロット番号「15」ロットに、PK種別が「メモリPK」である基板が装填され、このDIMM種別が2G DIMMであり、装填数が10であることが登録されている。
【0021】
[動作]
[新規構成時]
さて、前述の様に構成された装置構成情報登録方法が適用されるディスクサブシステム200は、新規にシステムが構成されたとき、図3に示す如く、オペレータによりデータベースサーバ100に入力された仕様である仕様装置構成情報を受け付けるステップS401と、装置の電源が投入されたことを受け付けるステップS402と、構成情報が定義(登録)済みか否かを判定し、定義済みと判定したときに後述するステップS410に移行するステップS403と、オペレータからの装置製番の入力を受け付けるステップS404と、入力完了操作を受け付けるステップS405と、ハード実装状態を自動認識するステップS406とを制御部が実行する。
【0022】
該ステップS406による自動認識は、図6に示す如く、複数のプロセッサ基板中からハード部位の自動認識を実行するために予め定められた代表プロセッサ(例えば構成上必須のプロセッサ)を決定するステップS701と、認識するスロットのスロット番号を開始SLOT#(番号)にセットするステップS702と、開始SLOT#にアクセスしてPK種別を取得するステップS703と、該ステップS703によるスロット種別が取得できたか否かを判定し、できなかったと判定したとき、スロットに基板が未実装な情報(基板未装填情報)としてハード実装状態確認テーブルにセット(登録)するステップS704と、該ステップS704において種別が判定できたとき、PK種別情報をハード実装状態確認テーブルにセットするステップS706と、該ステップS706において認識したPK種別がメモリ基板か否かを判定し、メモリ基板でないと判定したときにステップS713に移行するステップS707とを実行する。
【0023】
次いで本システムは、前記ステップS707においてPKがメモリ基板と判定したとき、認識を行うDIMM(Dual Inline Memory Module)の開始DIMM#(番号)をセットするステップS708と、該ステップS708によりセットされたDIMM#にアクセスし、DIMM種別及びサイズを取得するステップS709と、該ステップS709によるDIMM種別等の取得がOKか否かを判定し、NGのときにステップS712に移行するステップS710と、該ステップS710においてDIMM種別等の取得がOKと判定したとき、該取得したDIMM種別等の情報をハード実装状態認識テーブルにセットするステップS711と、前記DIMM種別等の取得が全てのメモリ基板からの取得が完了したか否かを判定し、完了していないと判定したときに前記ステップS709に戻るステップS712と、該ステップS712において全てのメモリ基板からのDIMM種別等の取得が完了したと判定したとき、全スロットの確認が完了したか否かを判定し、完了していないと判定したとき、前記ステップS703に戻るステップS713と、該ステップS713において完了したと判定したとき、処理を終了するステップS713とを実行することによって、ハード実装状態を自動認識し、ハード実装状態認識テーブルに実際に装填されたハード部位の検出による装置構成情報を登録することができる。尚、前記ステップS702以降の処理は、図示しない制御部が実行しても良いし、ステップS701にて選択した代表プロセッサによって実行しても良い。
【0024】
さて、本実施形態によるディスクサブシステムは、前述のハード自動認識のステップS406に続き、図3に戻り、前記ステップS406により認識したハード部位の診断を実行するステップS407と、前記ステップS404にて入力した装置製番をキーとしてデータベースサーバ100のデータベースをアクセスして(仕様としての)装置構成情報を取得するステップS408と、保守PCに該ステップS408により取得した仕様装置構成情報と認識した装置構成情報と診断結果情報とを表示するステップS409と、該ステップS409により表示された構成情報及び診断結果をオペレータが参照した結果(OK又はNG)を受け付け、判定するステップS410と、該ステップS410によりNGと判定されたとき、電源を切断してNGハード部位の交換を促す画面を表示して前記ステップS402に戻るステップS420と、前記ステップS410においてOKと判定したとき、処理を終了するステップS412とを実行する。
【0025】
これら一連の処理によって本実施形態による装置構成情報定義システムは、各スロットからPK種別を取得し、PK種別が認識できないスロットに対してはハード実装状態認識テーブルに未実装をセットし、PK種別が認識できたスロットのPK種別がメモリ基板であると認識したPKに対してはDIMM種別及びサイズを認識してハード実装状態認識テーブルにセットすることによって複数のスロットにセットされたPKを自動認識すると共に、該認識したハード部位に対して診断を実行し、診断結果と前記認識した構成情報とオペレータが入力した仕様構成情報とを保守PCに表示することによって、オペレータは仕様にあったハード部位がセットされているか否か並びに各ハード部位の診断結果を容易に確認し、更にディスクサブシステムに装置構成情報を容易に登録することができる。
【0026】
[増設時]
更に本実施形態によるディスクサブシステム200は、ハード部位が増設されたときにおいても前述の構成情報の自動認識並びに診断を行うことができ、この実施形態を次に説明する。
【0027】
本実施形態による装置構成情報定義システムは、図4に示す如く、オペレータによりデータベースサーバ100に入力された仕様装置構成情報を受け付けるステップS501と、増設PKがスロット13に装填されたことを認識するステップS502及び503と、この増設したハード部位である増設PKの自動診断を実行するステップS504と、予め入力された装置製番をキーとしてデータベースサーバ100のデータベースをアクセスして仕様装置構成情報を取得するステップS505と、保守PCに該ステップS505により取得した仕様装置構成情報と認識した装置構成情報と診断結果情報とを表示するステップS506と、該ステップS506により表示された構成情報及び診断結果をオペレータが参照した結果(OK又はNG)を受け付け、判定するステップS507と、該ステップS507によりNGと判定されたとき、NGハード部位の交換を促す画面を表示して前記ステップS504に戻るステップS507と、前記ステップS507においてOKと判定したとき、処理を終了するステップS509とを実行する。尚、前記ステップS503による自動認識は、前述した図6のステップS702においてPKが未装填のSLOT#をセットし、未装填スロットに対してPK種別の認識、種別がメモリ基板と認識したPKのDIMM種別及びサイズを取得することによって行うことができる。
【0028】
これら一連の処理によって本実施形態による装置構成情報定義システムは、増設されたスロットに装填されたPKの種別を認識し、且つ診断を実行することによって、オペレータは増設仕様にあったハード部位がセットされているか否か並びに増設ハード部位の診断結果を容易に確認し、更にディスクサブシステムに装置構成情報を容易に登録することができる。
【0029】
[定期的構成検査]
本実施形態によるディスクサブシステムは、定期的に装置構成情報が正しいか否かを検査することもでき、この実施形態を図5を参照して次に説明する。
【0030】
本装置構成情報定義システムは、図5に示す如く、予め設定された所定時間間隔等の定期的監視契機であるか否かを予め設定されたスケジュール情報とシステムタイムの日時刻とを比較して判定するステップS601と、該ステップS601において監視契機であると判定したとき、製番をキーとしてデータベースサーバ100のデータベースをアクセスして仕様装置構成情報を取得するステップS602と、データバックアップ中等によって当該構成チェックが抑止されているか否かを判定し、抑止されていると判定したときに処理を終了するステップS603と、該ステップS603において抑止されていないと判定したとき、図6に示した自動認識による構成情報と前記ステップS602により取得した仕様構成情報とを比較するステップS604と、該ステップS604による比較結果が一致か否かを判定するステップS605と、該ステップS605において不一致と判定したときに障害情報を生成してオペレータに通知するステップS620と、前記ステップS605において一致すると判定したときに処理を終了するステップS607とを実行することによって、定期的に仕様上の装置構成情報と自動認識した実構成情報とが一致するか否かを定期的に監視することができる。特に前述実施形態においては、実際に装填されたハード部位が予め定められた装置構成情報と一致するか否か並びに装填したハード部位の診断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態によるディスクサブシステムの全体構成を示す図。
【図2】本実施形態によるハード実装状態確認結果テーブルを示す図。
【図3】本実施形態による新規装置構成登録手順を示すフロー図。
【図4】本実施形態による装置増設時の装置構成登録手順を示すフロー図。
【図5】本実施形態による定期的装置構成チェック手順を示すフロー図。
【図6】本実施形態によるハード自走状態自動登録手順を示すフロー図。
【図7】従来技術による新規装置構成登録手順を示すフロー図。
【図8】従来技術による装置増設時の装置構成登録手順を示すフロー図。
【符号の説明】
【0032】
100:データベースサーバ、200:ディスクサブシステム、210:保守用パーソナルコンピュータ、220:コントローラユニット、222:スロット群、225:パッケージ、230:ハードディスクユニット、231:ハードディスク装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のハードディスク装置を装填するハードディスクユニットと、プロセッサを装填する基板とメモリを装填し且つ基板種別情報を記憶した基板とを装填し、スロット番号が連続して付与された複数のスロットから成るスロット群及び制御部を含むコントローラユニットと、前記ハードディスクユニット及びコントローラユニットに接続され、ハード実装状態確認結果テーブル部及び表示部を含む保守用パーソナルコンピュータとから構成され、前記ハード実装状態確認結果テーブル部に前記スロット番号毎に装填している基板の実装有無情報と基板種別情報とメモリ種別情報とを登録するディスクサブシステムであって、
前記制御部が、
前記スロット群中の最小スロット番号を設定する第1工程と、
該第1工程により設定したスロット番号のスロットに基板が装填されているか否かを判定する第2工程と、
該第2工程により基板が装填されていないと判定したとき、前記ハード実装状態確認結果テーブルの基板が装填されていないと判定したスロット番号の実装有無情報に基板未装填情報を登録する第3工程と、
前記第2工程において基板が装填されていると判定したとき、該装填されているスロットの基板から基板種別情報を取得し、前記ハード実装状態確認結果テーブルの基板を装填していると判定したスロット番号に前記基板種別情報を登録する第4工程と、
前記第1工程により設定したスロット番号をカウントアップして前記第2工程から第4工程による基板種別情報の登録を最大スロット番号まで実行する第5工程とを実行するディスクサブシステム。
【請求項2】
前記制御部が、
前記ハード実装状態確認結果テーブルの基板種別情報が登録されているスロットに装填された基板の診断を実行する第6工程とを実行する請求項1記載のディスクサブシステム。
【請求項3】
前記制御部が、
前記スロット群の任意のスロットに基板が装填されたとき、該基板が装填されたスロット番号を検出する第7工程と、
該第7工程により検出したスロット番号の基板から基板種別情報を取得し、前記ハード実装状態確認結果テーブルに前記基板種別情報を登録する第8工程とを実行する請求項1又は2記載のディスクサブシステム。
【請求項4】
前記ディスクサブシステムが仕様に基づいた仕様装置構成情報を記憶したデータベースに接続され、
前記制御部が、該データベースに記憶した仕様装置構成情報と前記第4工程によりハード実装状態確認結果テーブルに登録した装置構成情報とを比較し、比較結果を前記保守用パーソナルコンピュータの表示部に表示する第9工程とを実行する請求項1から3何れかに記載のディスクサブシステム。
【請求項5】
複数のハードディスク装置を装填するハードディスクユニットと、プロセッサを装填する基板とメモリを装填し且つ基板種別情報を記憶した基板とを装填し、スロット番号が連続して付与された複数のスロットから成るスロット群及び制御部を含むコントローラユニットと、前記ハードディスクユニット及びコントローラユニットに接続され、ハード実装状態確認結果テーブル部及び表示部を含む保守用パーソナルコンピュータとから構成され、前記ハード実装状態確認結果テーブル部に前記スロット番号毎に装填している基板の実装有無情報と基板種別情報とメモリ種別情報とを登録するディスクサブシステムの装置構成情報登録方法であって、
前記制御部に、
前記スロット群中の最小スロット番号を設定する第1機能と、
該第1機能により設定したスロット番号のスロットに基板が装填されているか否かを判定する第2機能と、
該第2機能により基板が装填されていないと判定したとき、前記ハード実装状態確認結果テーブルの基板が装填されていないと判定したスロット番号の実装有無情報に基板未装填情報を登録する第3機能と、
前記第2機能において基板が装填されていると判定したとき、該装填されているスロットの基板から基板種別情報を取得し、該基板種別情報をハード実装状態確認結果テーブルの基板を装填していると判定したスロット番号に登録する第4機能と、
前記第1機能により設定したスロット番号をカウントアップして前記第2機能から第4機能による基板種別情報の登録を最大スロット番号まで実行する第5機能とを実行させるための装置構成情報登録方法。
【請求項6】
前記制御部に、
前記ハード実装状態確認結果テーブルの基板種別情報が格納されているスロットに装填された基板の診断を実行する第6機能とを実行させるための請求項5記載の装置構成情報登録方法。
【請求項7】
前記制御部に、
前記スロット群の任意のスロットに基板が装填されたとき、該基板が装填されたスロット番号を検出する第7機能と、
該第7機能により検出したスロット番号の基板から基板種別情報を取得し、前記ハード実装状態確認結果テーブルに前記基板種別情報を格納する第8機能とを実行させるための請求項5又は6記載の装置構成情報登録方法。
【請求項8】
前記ディスクサブシステムが仕様に基づいた仕様装置構成情報を記憶したデータベースに接続され、
前記制御部に、該データベースに記憶した仕様装置構成情報と前記第4機能によりハード実装状態確認結果テーブルに格納した装置構成情報とを比較し、比較結果を前記保守用パーソナルコンピュータの表示部に表示する第9機能とを実行させるための請求項5から7何れかに記載の装置構成情報登録方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−55348(P2010−55348A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−219193(P2008−219193)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(000233033)日立コンピュータ機器株式会社 (253)
【Fターム(参考)】