説明

ディスク再生装置

【課題】 ディスク再生機能以外の機能の選択時であっても、簡易な操作によってディスクの装填及び取出しを行なうことが出来るディスク再生装置1を提供する。
【解決手段】 本発明のディスク再生装置1は、ディスクローディング装置130、ディスク再生制御回路15、システム制御マイコン19及び電源回路20を具えている。ディスク再生制御回路15は、ディスクからの信号読出し動作を制御すると共にディスクから読み出された信号に対する信号処理を行ない、システム制御マイコン19は、ユーザによるディスク装填/排出操作に応じてディスクローディング装置130にディスク移動動作を実行させる。電源回路20は、ディスク再生制御回路15をディスク再生機能が選択されている状態でのみ動作状態に維持する一方、システム制御マイコン19をディスク再生機能が選択されている状態及びディスク再生機能以外の機能が選択されている状態で動作状態に維持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DVDやCD等のディスクから信号を再生するディスク再生機能を有すると共に、該機能以外の機能、例えばラジオ放送信号やテレビジョン放送信号等の受信機能を有するディスク再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のディスク再生装置として、DVD再生機能とラジオ放送受信機能とを有するディスク再生装置が知られており、該ディスク再生装置は、DVDからの信号読出し動作及び読み出された信号に対するMPEGデコード動作を制御するMPEG制御マイクロコンピュータ(以下、MPEG制御マイコンという)と、チューニング制御動作などのラジオ放送受信機能を実現するための制御動作を含む装置全体の制御動作を実行するシステム制御マイクロコンピュータ(以下、システム制御マイコンという)とを具えている。
該ディスク再生装置においては、DVDファンクション或いはラジオ放送受信ファンクションの何れかのファンクションを選択することが可能となっており、DVDファンクションが選択されている状態でDVDから信号が再生される一方、ラジオ放送受信ファンクションが選択されている状態でラジオ放送信号が受信される。
又、該ディスク再生装置は、ディスクトレイを開くことによりディスクの装填及び取出しが可能となるものであって、上記MPEG制御マイコンによってディスクトレイの開閉動作が制御されており、ディスクトレイ開閉操作が行なわれると、システム制御マイコンからMPEG制御マイコンにディスクトレイ開閉指令が発せられてディスクトレイが開閉される。
【0003】
尚、装置本体に配備されたキーが所定時間以上に亘って押下された場合にのみ、ディスクトレイを本体から突出させるイジェクト処理を実行するディスク再生装置が提案されている(特許文献1参照)。
又、ロックモードが設定されている状態では、ディスクのイジェクトを禁止する記録媒体イジェクト禁止装置が提案されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】実用新案登録第3085946号公報[G11B 19/16]
【特許文献2】特開平7−37320号公報[G11B 19/04]
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来のディスク再生装置においては、仮にラジオ放送受信ファンクションが選択されている状態でMPEG制御マイコンに電力を供給することとすると、MPEGデコード動作に必要な高い周波数のクロック信号が発振子から発せられて放送信号の受信感度が低下することになるため、DVDファンクションが選択されている状態ではMPEG制御マイコンに電力を供給するが、ラジオ放送受信ファンクションが選択されている状態では、MPEG制御マイコンに電力を供給しないこととしており、MPEG制御マイコンは動作を停止していた。従って、DVDファンクションが選択されている状態では、ディスクトレイ開閉操作を行なうことによってディスクトレイの開閉が行なわれるが、ラジオ放送受信ファンクションが選択されている状態では、ディスクトレイの開閉は行なわれず、ディスクの装填や取出しを行なうことが出来なかった。ラジオ放送番組の聴取時にディスクの装填或いは取出しを行なうためには、DVDファンクションを選択する操作を行なった後、ディスクトレイ開閉操作を行なってディスクの装填或いは取出しを行ない、その後、再びラジオ放送受信ファンクションを選択する操作を行なわねばならず、一連の操作が煩雑である問題があった。
本発明の目的は、ディスク再生機能以外の機能の選択時であっても、簡易な操作によってディスクの装填及び取出しを行なうことが出来るディスク再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るディスク再生装置は、ディスクから信号を再生するディスク再生機能を含む複数の機能を有しており、
ディスクを排出位置と再生位置との間で移動させるディスクローディング装置と、
ディスクからの信号読出し動作を制御すると共にディスクから読み出された信号に対する信号処理を行なう第1制御回路と、
ユーザによるディスク装填/排出操作に応じて、前記ディスクローディング装置に移動動作を実行させる第2制御回路と、
前記第1制御回路をディスク再生機能が選択されている状態でのみ動作状態に維持する一方、前記第2制御回路をディスク再生機能が選択されている状態及びディスク再生機能以外の機能が選択されている状態で動作状態に維持する電力供給回路
とを具えている。
【0006】
上記本発明に係るディスク再生装置は、例えばラジオ放送信号やテレビジョン放送信号の受信機能を有している。該ディスク再生装置においては、放送受信機能が選択されている状態であっても、第2制御回路は、動作状態に維持されており、ユーザによるディスク装填/排出操作に応じてディスクローディング装置に移動動作を実行させる。従って、放送受信機能の選択時であっても、ディスク装填/排出操作を行なうだけでディスクの装填或いは取出しを行なうことが出来、ディスク再生機能を選択する操作、及びディスクの装填或いは取出しを行なった後に再び放送受信機能を選択する操作は不要となる。又、放送受信機能が選択されている状態では、第1制御回路は動作を停止しているので、ディスクから読み出された信号に対する信号処理に必要な高周波数のクロック信号が発生することはなく、放送信号の受信感度が低下することはない。
【0007】
具体的には、前記第2制御回路は、ディスク排出操作が行なわれたとき、前記第1制御回路と通信を行なってディスクを排出することが可能な状態であることを検知した後に、前記ディスクローディング装置に対して、再生位置から排出位置への移動を指令する。
【0008】
前記第2制御回路は、
ディスク排出操作が行なわれたとき、第1コマンドを前記第1制御回路に送信する第1コマンド送信手段と、
前記第1制御回路から第2コマンドを受信したとき、ディスクローディング装置に対して、再生位置から排出位置への移動を指令する指令手段
とを具えている一方、前記第1制御回路は、
前記第2制御回路から前記第1コマンドを受信したとき、装填されているディスクが回転状態であるか否かを判断する判断手段と、
前記ディスクが回転状態でないと判断された場合に、前記第2コマンドを前記第2制御回路に送信する第2コマンド送信手段
とを具えている。
【0009】
又、前記第1制御回路は、前記ディスクが回転状態であると判断された場合に、ディスクの回転を停止させるディスク停止手段を具えており、前記第2コマンド送信手段は、前記ディスクが回転状態であると判断された場合には、前記ディスク停止手段のディスク回転停止動作が実行された後に、前記第2コマンドを前記第2制御回路に送信する。
【0010】
上記具体的構成においては、常に、ディスクの回転が停止している状態でディスクローディング装置に再生位置から排出位置への移動動作が行なわれるので、ディスクの排出時にディスクが破損することを防止することが出来る。
【0011】
又、具体的には、前記第2制御回路の第1コマンド送信手段は、ディスク排出操作が行なわれたとき、その時点で選択されている機能がディスク再生機能であるか否かを判断し、ディスク再生機能であると判断した場合に限って前記第1コマンド送信動作を実行し、前記指令手段は、選択されている機能がディスク再生機能でないと判断された場合には、前記第2コマンドの受信を待つことなく前記指令動作を実行する。
【0012】
上記具体的構成においては、ディスク再生機能以外の機能が選択されている状態ではディスクが回転していることはないので、ユーザによるディスク排出操作が行なわれたとき、第2制御回路は、第1制御回路からの第2コマンドの受信を待つことなくディスクローディング装置に再生位置から排出位置への移動動作を実行させる。従って、ディスク再生機能以外の機能が選択されている状態では、ディスク排出操作が行なわれてから短時間でディスクローディング装置の移動動作が開始されることになる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るディスク再生装置によれば、ディスク再生機能以外の機能の選択時であっても、簡易な操作によってディスクの装填及び取出しを行なうことが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を、DVDから信号を再生するDVD再生機能及びラジオ放送信号を受信するラジオ放送受信機能を有するディスク再生装置に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
図1に示す如く、本発明に係るディスク再生装置(1)は、直方体の筐体(10)を具え、該筐体(10)には、矢印で示す如く開閉可能なディスクトレイ(100)が配備されており、ディスクトレイ(100)を開いた状態で該ディスクトレイ(100)にDVD(4)を載置した後、該ディスクトレイ(100)を閉じることによってDVD(4)を所定の再生位置にセットすることが出来る。
【0015】
又、筐体(10)の前面には、例えばVFD(Vacuum Fluorescent Display)からなる表示装置(11)と、複数の操作キーからなるキー入力装置(12)とが配備されている。複数の操作キーには、前記ディスクトレイ(100)の開閉を行なう際に操作すべきディスクトレイ開閉キー(120)が含まれている。
【0016】
図2は、上記ディスク再生装置(1)の電気的構成を表わしており、DVDドライブ装置(13)、チューナ回路(14)、DVDからの信号読出し動作を制御すると共にDVDから読み出された信号に対する信号処理を行なうディスク再生制御回路(15)、前記チューナ回路(14)及び前記ディスク再生制御回路(15)から得られる音声信号に対する信号処理を行なう音声信号処理回路(16)、及びアンプ回路(17)が装備されている。
又、前記チューナ回路(14)及び前記音声信号処理回路(16)に対する制御動作を含む装置全体の制御動作を行なうシステム制御マイコン(18)が装備されており、該マイコン(18)には、上記の表示装置(11)及びキー入力装置(12)が接続されている。
【0017】
前記DVDドライブ装置(13)は、上記ディスクトレイを開閉するディスクローディング装置(130)を具えている。
又、前記ディスク再生制御回路(15)は、DVDドライブ装置(13)から読み出された信号に対するMPEGデコード処理及びオンスクリーン表示のための映像処理を行なうMPEGデコーダ回路(151)と、前記システム制御マイコン(18)との間で通信を行ないつつDVDドライブ装置(13)の信号読出し動作及びMPEGデコーダ回路(151)の動作を制御するMPEG制御マイコン(152)とを具えている。
【0018】
更に、商用電源(図示省略)からの電力をシステム制御マイコン(18)及びディスク再生制御回路(15)に供給する電源回路(19)が装備されており、システム制御マイコン(18)には、該電源回路(19)から常に電力が供給される。ディスク再生制御回路(15)に対する電力供給動作は、システム制御マイコン(18)によって制御されており、電源回路(19)は、DVDファンクションが選択されている状態では、ディスク再生制御回路(15)に対する電力供給動作を実行する一方、ラジオ放送受信ファンクションが選択されている状態では、該電力供給動作を停止する。従って、ラジオ放送番組の聴取時に、ディスク再生制御回路(15)の発振子(図示省略)から高周波のクロック信号が発生することはなく、放送信号の受信感度が低下することはない。
【0019】
上記ディスク再生装置(1)においては、ユーザがキー入力装置(12)に対してDVDファンクションを選択する操作を行なうと、システム制御マイコン(18)から電源回路(19)に電力供給開始指令が発せられて、電源回路(19)からディスク再生制御回路(15)に対する電力の供給が開始される。この状態で、ユーザがキー入力装置(12)に対してDVDからの信号再生を開始するための再生操作を行なうと、システム制御マイコン(18)からMPEG制御マイコン(152)に再生要求コマンドが送信されて、該マイコン(152)からDVDドライブ装置(13)に信号読出し開始指令が発せられる。この結果、DVDから信号が読み出され、読み出された信号は、MPEGデコーダ回路(151)にてデコード処理が施されて、映像信号と音声信号とが分離される。映像信号は、モニタ装置(2)に供給される一方、音声信号は、音声信号処理回路(16)に供給されてサラウンド処理や減衰処理等の音声処理が施された後、アンプ回路(17)にて増幅され、スピーカ(3)に供給される。
又、MPEG制御マイコン(152)からシステム制御マイコン(18)に、信号再生状態を表わす状態情報や信号再生に関する時間情報等が供給されて、それらの情報が表示装置(11)に表示される。
【0020】
これに対し、ユーザがキー入力装置(12)に対してラジオ放送受信ファンクションを選択する操作を行なうと、システム制御マイコン(18)から電源回路(19)に電力供給停止指令が発せられて、電源回路(19)からディスク再生制御回路(15)に対する電力の供給が停止される。この状態で、ユーザがキー入力装置(12)に対して選局操作を行なうと、システム制御マイコン(18)からチューナ回路(14)に選局指令が発せられ、チューナ回路(14)により該指令に応じた選局動作が実行される。チューナ回路(14)から得られる音声信号は、音声信号処理回路(16)に供給されてサラウンド処理や減衰処理等の音声処理が施された後、アンプ回路(17)にて増幅され、スピーカ(3)に供給される。
【0021】
本発明に係るディスク再生装置(1)においては、システム制御マイコン(18)が、後述の如くMPEG制御マイコン(152)と通信を行なってディスクトレイの開閉制御を行なう。
図3は、ディスクトレイのオープン時に上記システム制御マイコン(18)によって実行される手続きを表わしており、先ずステップS1にて、ユーザによりディスクトレイ開閉キー(120)が押下されたか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS1にて同じ判断を繰り返す。
一方、ユーザによりディスクトレイ開閉キー(120)が押下されると、ステップS2に移行して、DVDファンクションが選択されているか否かを判断する。DVDファンクションが選択されている場合には、ディスクが回転していることがあるため、ステップS3に移行して、ディスクの回転を制御しているMPEG制御マイコン(152)にディスクトレイのオープン要求があった旨のオープン要求コマンドを送信する。その後、ステップS4にて、MPEG制御マイコン(152)からディスクトレイをオープンすることが可能な状態である旨のオープン可能コマンドを受信すると、ステップS5にてディスクトレイをオープンする処理を実行して、ステップS1に戻る。
これに対し、DVDファンクションが選択されていない場合には、ディスクが回転していることはないので、ステップS3及びS4を迂回してステップS5に移行し、ディスクトレイをオープンする処理を実行して、ステップS1に戻る。
【0022】
図4は、ディスクトレイのオープン時に上記MPEG制御マイコン(152)によって実行される手続きを表わしており、先ずステップS11では、上述の如くシステム制御マイコン(18)から送信されるオープン要求コマンドを受信したか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS11にて同じ判断を繰り返す。
システム制御マイコン(18)からオープン要求コマンドを受信すると、ステップS12に移行して、ディスクが回転中であるか否かを判断し、イエスと判断された場合には、ステップS13にてディスクの回転を停止させた後、ステップS14に移行する一方、ステップS12にてノーと判断された場合には、ステップS13を迂回してステップS14に移行する。ステップS14では、システム制御マイコン(18)に上記オープン可能コマンドを送信した後、ステップS11に戻る。
【0023】
図3及び図4に示す手続きによれば、ディスクトレイが閉じられている状態でユーザによりディスクトレイ開閉キー(120)が押下されたとき、その時点でDVDファンクションが選択されている場合には、システム制御マイコン(18)からMPEG制御マイコン(152)にオープン要求コマンドが送信され、ディスクが回転中でない場合には直ちにMPEG制御マイコン(152)からシステム制御マイコン(18)に可能コマンドが送信される一方、ディスクが回転中である場合にはディスクの回転を停止させた後にMPEG制御マイコン(152)からシステム制御マイコン(18)に可能コマンドが送信される。システム制御マイコン(18)は、該可能コマンドを受けてディスクトレイをオープンする。
これに対し、ラジオ放送受信ファンクションが選択されている場合には、システム制御マイコン(18)は、MPEG制御マイコン(152)に対するオープン要求コマンドの送信及びMPEG制御マイコン(152)からの可能コマンドの受信を行なうことなくディスクトレイをオープンする。
【0024】
図5は、ディスクトレイのクローズ時に上記システム制御マイコン(18)によって実行される手続きを表わしており、先ずステップS21にて、ユーザによりディスクトレイ開閉キー(120)が押下されたか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS21にて同じ判断を繰り返す。
一方、ユーザによりディスクトレイ開閉キー(120)が押下されると、ステップS22に移行して、ディスクトレイをクローズする処理を開始した後、ステップS23では、該クローズ処理が完了したか否かを判断する。
その後、ディスクトレイのクローズ処理が完了すると、ステップS24に移行して、DVDファンクションが選択されているか否かを判断し、DVDファンクションが選択されていない場合には、ユーザにより再生操作が行なわれることはないので、ステップS21に戻る。
これに対し、DVDファンクションが選択されている場合には、ステップS25に移行して、MPEG制御マイコン(152)にディスクトレイのクローズ処理が完了した旨のクローズ完了コマンドを送信した後、ステップS26にて、ユーザにより再生操作が行なわれたか否かを判断し、ノーと判断された場合はステップS21に戻る。一方、ユーザにより再生操作が行なわれると、ステップS27に移行して、MPEG制御マイコン(152)に再生要求があった旨の再生要求コマンドを送信した後、ステップS21に戻る。
【0025】
図6は、ディスクトレイのクローズ処理後に上記MPEG制御マイコン(152)によって実行される手続きを表わしており、先ずステップS31にて、上述の如くシステム制御マイコン(18)から送信されるクローズ完了コマンドを受信したか否かを判断し、ノーと判断された場合にはステップS31にて同じ判断を繰り返す。
システム制御マイコン(18)からクローズ完了コマンドを受信すると、ステップS32に移行して、上述の如くシステム制御マイコン(18)から送信される再生要求コマンドの受信に待機し、その後、システム制御マイコン(18)からの再生要求コマンドが受信されると、ステップS33にてディスクからの信号再生を開始して、ステップS31に戻る。
【0026】
図5及び図6に示す手続きによれば、ディスクトレイが開かれている状態でユーザによりディスクトレイ開閉キー(120)が押下されたとき、システム制御マイコン(18)によりディスクトレイが閉じられる。その時点でDVDファンクションが選択されている場合には、システム制御マイコン(18)からMPEG制御マイコン(152)にクローズ完了コマンドが送信され、その後、ユーザにより再生操作が行なわれると、システム制御マイコン(18)からMPEG制御マイコン(152)に再生要求コマンドが送信されて、DVDからの信号再生が開始される。
【0027】
本発明に係るディスク再生装置(1)においては、上述の如く、ラジオ放送受信機能の選択時であっても、ディスクトレイ開閉キー(120)を押下するだけの極めて簡易な操作を行なうだけでディスクの装填或いは取出しを行なうことが出来る。
又、常に、ディスクの回転が停止している状態でディスクトレイがオープンされるので、ディスクトレイのオープン時にディスクが破損することはない。
【0028】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、本発明を、DVDがディスク挿入口に挿入されると該DVDを筐体内に収容して再生位置にセットする一方、ディスク排出操作に応じて筐体内のDVDをディスク挿入口から排出するディスク再生装置に実施することも可能である。
又、本発明は、DVDに限らず、CD等の周知のディスクから信号を再生する機能を有するディスク再生装置に実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係るディスク再生装置の外観を表わす斜視図である。
【図2】上記ディスク再生装置の電気的構成を表わすブロック図である。
【図3】ディスクトレイのオープン時にシステム制御マイコンによって実行される手続きを表わすフローチャートである。
【図4】ディスクトレイのオープン時にMPEG制御マイコンによって実行される手続きを表わすフローチャートである。
【図5】ディスクトレイのクローズ時にシステム制御マイコンによって実行される手続きを表わすフローチャートである。
【図6】ディスクトレイのクローズ処理後にMPEG制御マイコンによって実行される手続きを表わすフローチャートである。
【符号の説明】
【0030】
(1) ディスク再生装置
(11) 表示装置
(12) キー入力装置
(120) ディスクトレイ開閉キー
(13) DVDドライブ装置
(130) ディスクローディング装置
(14) チューナ回路
(15) ディスク再生制御回路
(151) MPEGデコーダ回路
(152) MPEG制御マイコン
(16) 音声信号処理回路
(17) アンプ回路
(18) システム制御マイコン
(19) 電源回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスクから信号を再生するディスク再生機能を含む複数の機能を有しているディスク再生装置において、
ディスクを排出位置と再生位置との間で移動させるディスクローディング装置と、
ディスクからの信号読出し動作を制御すると共にディスクから読み出された信号に対する信号処理を行なう第1制御回路と、
ユーザによるディスク装填/排出操作に応じて、前記ディスクローディング装置に移動動作を実行させる第2制御回路と、
前記第1制御回路をディスク再生機能が選択されている状態でのみ動作状態に維持する一方、前記第2制御回路をディスク再生機能が選択されている状態及びディスク再生機能以外の機能が選択されている状態で動作状態に維持する電力供給回路
とを具えていることを特徴とするディスク再生装置。
【請求項2】
前記第2制御回路は、ディスク排出操作が行なわれたとき、前記第1制御回路と通信を行なってディスクを排出することが可能な状態であることを検知した後に、前記ディスクローディング装置に対して、再生位置から排出位置への移動を指令する請求項1に記載のディスク再生装置。
【請求項3】
前記第2制御回路は、
ディスク排出操作が行なわれたとき、第1コマンドを前記第1制御回路に送信する第1コマンド送信手段と、
前記第1制御回路から第2コマンドを受信したとき、ディスクローディング装置に対して、再生位置から排出位置への移動を指令する指令手段
とを具えている一方、前記第1制御回路は、
前記第2制御回路から前記第1コマンドを受信したとき、装填されているディスクが回転状態であるか否かを判断する判断手段と、
前記ディスクが回転状態でないと判断された場合に、前記第2コマンドを前記第2制御回路に送信する第2コマンド送信手段
とを具えている請求項2に記載のディスク再生装置。
【請求項4】
前記第1制御回路は、前記ディスクが回転状態であると判断された場合に、ディスクの回転を停止させるディスク停止手段を具えており、前記第2コマンド送信手段は、前記ディスクが回転状態であると判断された場合には、前記ディスク停止手段のディスク回転停止動作が実行された後に、前記第2コマンドを前記第2制御回路に送信する請求項3に記載のディスク再生装置。
【請求項5】
前記第2制御回路の第1コマンド送信手段は、ディスク排出操作が行なわれたとき、その時点で選択されている機能がディスク再生機能であるか否かを判断し、ディスク再生機能であると判断した場合に限って前記第1コマンド送信動作を実行し、前記指令手段は、選択されている機能がディスク再生機能でないと判断された場合には、前記第2コマンドの受信を待つことなく前記指令動作を実行する請求項3又は請求項4に記載のディスク再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−65932(P2006−65932A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−245682(P2004−245682)
【出願日】平成16年8月25日(2004.8.25)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(397016699)三洋テクノ・サウンド株式会社 (16)
【Fターム(参考)】