説明

ディスク形たわみ軸継手

【課題】板ばねが座屈することがなく、正・逆回転可能であり、加工および伝動軸との接続が簡単なたわみ軸継手を提供する。
【解決手段】たわみ軸継手1は、ハブ本体11及びトルク伝達体15を有する第1ハブ10並びに第2ハブ30を備えている。トルク伝達体15が、ハブ本体周方向に間隔をおき前端部から軸方向に突き出た複数の幅広凸部16、周方向に隣り合う幅広凸部20の間に位置し軸方向に突き出た複数の幅狭凸部20、及び幅狭凸部の両側の側面のそれぞれから周方向に沿って延び幅広凸部の側面につながる板ばね24を備えている。ハブ本体の周方向に隣り合う幅広凸部の間をハブ本体の円筒面に沿い幅狭凸部及び板ばねを軸方向に貫通する円弧状隙間26が形成されており、第1ハブ及び第2ハブがそれぞれの幅広凸部の前面と幅狭凸部の前面とで接し、ボルト48で連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、たわみ軸継手、特にディスクばねを介してトルクを伝達するディスク形たわみ軸継手に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ディスク形たわみ軸継手として、伝動軸が連結される円筒状のハブ本体を有する第1ハブおよび第2ハブ、ならびに第1ハブおよび第2ハブにそれぞれ形成された複数の円弧状の第1板ばねおよび第2板ばねからなるトルク伝達体を備えたたわみ軸継ぎ手が知られている(例えば、特許文献1参照)。これら第1板ばねおよび第2板ばねは軸方向に間隙をおき相対するとともに、径方向に間隙をおいて周方向に沿って互いに逆方向に延びている。各板ばねの後端部が、隣り合う板ばねの先端部と周方向に間隙をおくとともにハブ本体から径方向に突出するばね支持部につながっている。そして、前記第1板ばねと第2板ばねとの先端部がこれら先端部の間のばね連結部を介して一体としてつながっている。このディスク形たわみ軸継手は、回転方向が一方向に限られた伝動軸の接続に用いられる。
【0003】
上記従来のディスク形たわみ軸継手は、板ばね後端部がハブ本体のばね支持部に支持されている。その板ばね後端部と周方向に隣り合う板ばねの先端部との間に隙間が設けられている。したがって、例えば、右回転用として設計された継手に左回転のトルクが加わると、板ばねに圧縮力が発生し、板ばねが座屈して破損するおそれがあった。さらに、駆動側と従動側とは周方向の加工が逆になるので加工に手間がかかる、また伝動軸接続時に継手の回転方向に注意を払わなければならないなどの問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
1.特開2005−61591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、板ばねが座屈することがなく、正・逆回転可能であり、加工および伝動軸との接続が簡単なディスク形たわみ軸継手を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記課題を解決するものであって、
第1発明のディスク形たわみ軸継手は、伝動軸が連結される円筒状のハブ本体及びトルク伝達体を有する第1ハブ並びに第2ハブを備え、一方のハブから他方のハブに前記トルク伝達体を介してトルクが伝達される。
前記トルク伝達体は、本体周方向に間隔をおき前記ハブ本体の前端部から本体軸方向に突き出て前記ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持つ複数の幅広凸部と、本体周方向に隣り合う前記幅広凸部の間に位置し軸方向に突き出て前記ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持つ複数の幅狭凸部と、前記幅狭凸部の両側の側面のそれぞれから本体周方向に沿って延び前記幅広凸部の側面につながる板ばねとを備えている。
前記ハブ本体の周方向に隣り合う前記幅広凸部の間をハブ本体の円筒面に沿い、かつハブ本体の軸方向に前記幅狭凸部及び板ばねを貫通する円弧状隙間が形成されており、前記第1ハブ本体の前端面と第2ハブ本体の前端面との間に軸方向隙間が形成されている。前記第1ハブ及び第2ハブはそれぞれの幅広凸部の前面と幅狭凸部の前面とで接し、ボルト・ナットで連結されている。
【0007】
第2発明のディスク形たわみ軸継手は、円筒状の中間ハブ本体及び中間ハブ本体の両端にそれぞれ設けられた中間ハブトルク伝達体を有する中間ハブ、並びに円筒状の伝動ハブ本体及び伝動ハブ本体の先端部に設けられた伝動ハブトルク伝達体を有し、伝動軸が連結される1対の伝動ハブを備え、一方の伝動ハブから中間ハブを経て他方の伝動ハブに前記トルク伝達体を介してトルクが伝達される。
前記中間ハブトルク伝達体は、前記中間ハブ本体の両端のそれぞれに中間ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持ち中間ハブ本体の両端部のそれぞれから本体周方向に間隔をおき本体軸方向に突き出た複数の中間ハブ幅広凸部と、前記中間ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持ち中間ハブ本体の周方向に隣り合う前記中間ハブ幅広凸部の間に位置し本体軸方向に突き出た複数の中間ハブ幅狭凸部と、前記中間ハブ幅狭凸部の両側面からそれぞれ本体周方向に沿って延び前記中間ハブ幅広凸部の側面につながる中間ハブ板ばねとを備え、前記中間ハブ本体の周方向に隣り合う前記中間ハブ幅広凸部の間を中間ハブ本体円筒面に沿い、かつ中間ハブ本体の軸方向に前記中間ハブ幅狭凸部及び中間ハブ板ばねを貫通する中間ハブ円弧状隙間が形成されている。
前記伝動ハブトルク伝達体は、前記伝動ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持ち伝動ハブ本体の前端部から本体周方向に間隔をおき本体軸方向に突き出た複数の伝動ハブ幅広凸部と、伝動ハブ本体周方向に隣り合う伝動ハブ幅広凸部の間にそれぞれ位置し前記伝動ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持ち本体軸方向に突き出た複数の伝動ハブ幅狭凸部と、前記伝動ハブ幅狭凸部の両側面からそれぞれ本体周方向に沿って延び前記伝動ハブ幅広凸部の側面につながる伝動ハブ板ばねとを備え、前記伝動ハブのそれぞれに前記伝動ハブ本体の周方向に隣り合う前記伝動ハブ幅広凸部の間を本体円筒面に沿い、かつ本体軸方向に前記伝動ハブ幅狭凸部及び伝動ハブ板ばねを貫通する伝動ハブ円弧状隙間が形成されている。
前記中間ハブ本体の一方の端面と一方の前記伝動ハブ本体の前端面との間、及び前記中間ハブ本体の他方の端面と他方の前記伝動ハブ本体の前端面との間にそれぞれ軸方向隙間が形成されており、前記中間ハブ及び伝動ハブがそれぞれの幅広凸部の前面と幅狭凸部の前面とで接しボルト・ナットで連結されている。
【0008】
第3発明のディスク形たわみ軸継手は、円筒状の中間ハブ本体及び中間ハブ本体の両端にそれぞれ設けられた中間ハブトルク伝達体を有する中間ハブ、並びに円筒状のハブ本体及びハブ本体の先端部にそれぞれ設けられたフランジを有し伝動軸が連結される1対のフランジ付きハブを備え、一方のフランジ付きハブから中間ハブを経て他方のフランジ付きハブに前記中間ハブトルク伝達体を介してトルクが伝達される。
前記中間ハブトルク伝達体が、前記中間ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持ち前記中間ハブ本体の前端部から本体周方向に間隔をおき本体軸方向に突き出た複数の中間ハブ幅広凸部と、中間ハブ本体周方向に隣り合う中間ハブ幅広凸部の間にそれぞれ位置し前記中間ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持ち本体軸方向に突き出た複数の中間ハブ幅狭凸部と、前記中間ハブ幅狭凸部の両側の側面からそれぞれ本体周方向に沿って延び前記中間ハブ幅広凸部の側面につながる中間ハブ板ばねとを備えている。
前記中間ハブの本体周方向に隣り合う前記中間ハブ幅広凸部の間を中間ハブ本体円筒面に沿い、かつ中間ハブ本体の軸方向に前記中間ハブ幅狭凸部及び中間ハブ板ばねを貫通する中間ハブ円弧状隙間が形成されている。
前記中間ハブ本体の一方の端面と一方の前記フランジ付きハブ本体の前端面との間、及び前記中間ハブ本体の他方の端面と他方の前記フランジ付きハブ本体の前端面との間にそれぞれ軸方向隙間が形成されている。前記中間ハブ幅狭凸部の前面がフランジ付きハブのフランジの前面に接し前記中間ハブ及び前記フランジ付きハブがボルト・ナットで連結されている。
【発明の効果】
【0009】
この発明は、トルク伝達体が幅広凸部および幅狭凸部を介して周方向に連続する板ばねからなっている。したがって、軸継手にトルクが加わると、板ばねには常に回転方向と同方向の引張応力が生じるので、板ばねが座屈することはなく、正・逆回転にかかわりなく継手を使用することができる。また、軸継手の回転方向に注意することなく、伝動軸に接続することができる。さらにまた、駆動側および従動側(例えば、図3および4で左右)のハブは構造及び寸法が同じであるため、従来のディスク形たわみ軸継手に比べて加工が簡単であり、コストが低くなる。
【0010】
さらに、板ばねを介してトルクが伝達されるので、トルク伝達体は摺動部分がない。このために、給油が不要であり、部品の摩耗もないので、メンテナンスフリーである。また、回転部材、例えばハブ本体と板ばねとの間にバックラッシュがないので、作動が滑らかに、かつ騒音が小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1発明の実施の1形態を示すもので、ディスク形たわみ軸継手の斜視図である。
【図2】図1に示すたわみ軸継手の軸線に沿う垂直断面図である。
【図3】図2に示すたわみ軸継手の左側面図である。
【図4】図2に示すたわみ軸継手の右側面図である。
【図5】第2発明の実施の1形態を示すもので、ディスク形たわみ軸継手の斜視図である。
【図6】図5に示すたわみ軸継手の軸線に沿う垂直断面図である。
【図7】図6に示すたわみ軸継手の左側面図である。
【図8】図6に示すたわみ軸継手の右側面図である。
【図9】第3発明の実施の1形態を示すもので、ディスク形たわみ軸継手の斜視図である。
【図10】図9に示すたわみ軸継手の軸線に沿う垂直断面図である。
【図11】図10に示すたわみ軸継手の左側面図である。
【図12】図10に示すたわみ軸継手の右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1〜4は第1発明の実施の形態を示しており、それぞれディスク形たわみ軸継手の斜視図、軸線に沿う垂直断面図、左側面図および右側面図である。以下の説明で、継手の部材を駆動側と従動側とに区別する必要がある場合、駆動側の部材には参照符号の末尾にdを付け、従動側の部材には参照符号の末尾にfを付けて説明する。
【0013】
第1発明のディスク形たわみ軸継手1は主として、第1ハブ10および第2ハブ30からなっている。第1ハブ10は、円筒状の第1ハブ本体11および第1ハブトルク伝達体1511を備えている。第1ハブ本体11は、軸穴12に駆動軸5をキー(図示しない)で固定するキー溝13が切られている。
【0014】
第1ハブトルク伝達体15は、第1ハブ幅広凸部16、第1ハブ幅狭凸部20、および第1ハブ板ばね24からなっている。第1ハブ幅広凸部16は、第1ハブ本体11の周方向に向かう両側に側面18を有し、かつ周方向に120度の間隔をおき、前端部の3箇所から本体軸方向に突き出ている。第1ハブ幅狭凸部20は、第1ハブ本体11の周方向に向かう両側に側面22を有し、かつ周方向に隣り合う第1ハブ幅広凸部16の間に位置し、第1ハブ本体11の3箇所から本体軸方向に突き出ている。第1ハブ幅広凸部16および第1ハブ幅狭凸部20は、図3および図4に示すように外周側に広がる扇形となっている。この実施の形態では、第1ハブ幅広凸部16の扇形中心角θは、40〜60度程度である。第1ハブ幅狭凸部20の扇形中心角θは、15〜25度程度である。第1ハブ幅広凸部16の扇形中心角θは、第1ハブ幅狭凸部20の扇形中心角θの2〜3倍程度である。第1ハブ幅広凸部16および第1ハブ幅狭凸部20にはそれぞれ、第1ハブ10と第2ハブ30とを接続するリーマーボルト48のボルト孔47があけられている。第1ハブ10、第2ハブ30、および板ばね24、44の材料は、例えば炭素鋼鍛鋼SF45、SF50である。
【0015】
第1ハブ板ばね24は、第1ハブ幅狭凸部20の両側の側面22のそれぞれから本体周方向に沿って延び、第1ハブ幅広凸部16の側面18につながっている。第1ハブ板ばね24は、2つの側面18、22の間で扇形となっている。第1ハブ板ばね24の面は、第1ハブ幅広凸部16の前面17および第1ハブ幅狭凸部20の前面21と同一面となっている。第1ハブ板ばね24は、第1ハブ幅広凸部16と第1ハブ幅狭凸部20とで区切られているが、全体としては1つの板ばねとして作用する。第1ハブ板ばね24の厚さは、伝達トルクの大きさによるが、例えば0.5〜3mm程度である。第1ハブ本体11の周方向に隣り合う第1ハブ幅広凸部16の間を、第1ハブ本体11の円筒面に沿い、かつ本体11の軸方向に第1ハブ幅狭凸部20と第1板ハブばね24とを貫通する、第1ハブ円弧状隙間26が形成されている。第1ハブ円弧状隙間26の大きさは、3〜6mm程度である。
【0016】
第2ハブ30は、第2ハブ本体31、および第2第トルク伝達体35を備え、第2ハブ円弧状隙間46が設けられている。第2ハブトルク伝達体35は、第2ハブ幅広凸部36、幅狭凸部40、および第2ハブ板ばね44からなっている。また、第2ハブ本体31の周方向に隣り合う第2ハブ幅広凸部36の間を、かつ第2ハブ本体31の軸方向に第2ハブ幅狭凸部40と第2板ハブばね24とを貫通する、第2ハブ円弧状隙間46が形成されている。第2ハブ本体31は、軸穴32に従動軸5をキー(図示しない)で固定するキー溝33が切られている。これら部材の構造および寸法は、第1ハブ10のものと同じである。
【0017】
第1ハブ本体11の前端面と第2ハブ本体31の前端面との間に軸方向隙間29が形成されている。すなわち、第1ハブ10の幅狭凸部20および第2ハブ30の幅狭凸部40の前面21、41がハブ本体10、30の前端面より突き出て第1ハブ本体前端面と第2ハブ本体前端面との間に軸方向隙間29が形成されている。軸方向隙間29の大きさは、例えば3〜5mm程度である。なお、軸方向隙間29を形成するために、第1ハブ10および第2ハブ30の幅広凸部16、36の前面17、37をハブ本体11、31の前端面より突き出させてもよい。
【0018】
第1ハブ10と第2ハブ30とは、第1ハブ幅広凸部16の前面17と第2ハブ幅狭凸部40の前面41とが、また第1ハブ幅狭凸部20の前面21と第2ハブ幅広凸部36の前面37とが接しており、リーマーボルト孔47を貫通するリーマーボルト・ナット48とで連結されている。
【0019】
ここで、上記のように構成されたディスク形たわみ軸継手1の作用について説明する。
【0020】
駆動軸5から第1ハブ本体11にキー(図示しない)を介してトルクが加わると順次、リーマーボルト48、(第1ハブ幅広凸部16dおよび第1ハブ幅狭凸部20d)、第1ハブ板ばね24d、(第2ハブ幅広凸部36fおよび第2ハブ幅狭凸部40f)、第2ハブ板ばね44f、リーマーボルト48、第2ハブ本体31f、キー(図示しない)、従動軸6にトルクが伝達される。このとき、これら板ばね24、44は、回転方向に引張応力が生じるので、座屈するおそれはない。
【0021】
駆動軸5と従動軸6との間の軸方向誤差(エンドプレイ)は、第1ハブ板ばね24および第2ハブばね44がそれぞれハブ本体軸方向に弾性変形し、調整される。偏角(角度誤差)は、第1ハブ板ばね24は駆動軸5の傾斜方向に、また第2ハブ板ばね44は駆動軸5または従動軸6の傾斜方向にそれぞればね面が傾斜するように弾性変形して調整される。駆動軸5と従動軸6との偏心(平行誤差)は、わずかな板ばね24、44の湾曲、ならびにハブ本体および従動軸間の径方向の隙間により調整される。偏心の調整量は、第1ハブ10と駆動軸5および第2ハブ30と従動軸6とのはめあい誤差程度である。
【0022】
図5〜8は第2発明の実施の形態を示しており、それぞれディスク形たわみ軸継手2の斜視図、軸線に沿う垂直断面図、左側面図および右側面図である。
【0023】
第2発明のディスク形たわみ軸継手2は主として、中間ハブ50および伝動ハブ70からなっている。中間ハブ50は、円筒状の中間ハブ本体51、および中間ハブ本体51の両端にそれぞれ設けられた中間ハブトルク伝達体55を備えている。
【0024】
中間ハブトルク伝達体55は、中間ハブ幅広凸部56、中間ハブ幅狭凸部60、および中間ハブ板ばね64からなっている。中間ハブ幅広凸部56は、中間ハブ本体51の周方向に向かう両側に側面58を有し、かつ周方向に120度の間隔をおき前端部の3箇所から径方向に突き出ている。中間ハブ幅狭凸部は60、中間ハブ本体51の周方向に向かう両側に側面62を有し、かつ周方向に隣り合う中間ハブ幅広凸部56の間に位置し、中間ハブ本体51の3箇所から径方向に突き出ている。中間ハブ幅広凸部56および中間ハブ幅狭凸部60は、図7および図8に示すように外周側に広がる扇形となっている。中間ハブ幅広凸部56および中間ハブ幅狭凸部60の扇形中心角θ、θの大きさは、第1発明の軸継手1のハブの幅広凸部および幅狭凸部の扇形中心角θ、θの大きさと同じである。中間ハブ幅広凸部56および中間ハブ幅狭凸部60にはそれぞれ、中間ハブ50と伝動ハブ70とを接続するリーマーボルト・ナット88のボルト孔87があけられている。
【0025】
中間ハブ板ばね64は、中間ハブ幅狭凸部60の両側の側面62のそれぞれから本体周方向に沿って延び中間ハブ幅広凸部56の側面58につながっている。中間ハブ板ばね64は、2つの側面58、62の間で扇形となっている。中間ハブ板ばね64の面は、中間ハブ幅広凸部56の前面57および中間ハブ幅狭凸部60の前面61と同一面となっている。中間ハブ板ばね64は、中間ハブ幅広凸部56と中間ハブ幅狭凸部60とで区切られているが、全体としては一つの板ばねとして作用する。中間ハブ板ばね64の厚さは、伝達トルクの大きさによるが、例えば0.5〜3mm程度である。中間ハブ本体51の周方向に隣り合う中間ハブ幅広凸部56の間を、中間ハブ本体51の円筒面に沿い、かつ中間本体51の軸方向に中間ハブ幅狭凸部60と中間板ハブばね64とを貫通する、中間ハブ円弧状隙間66が形成されている。中間ハブ円弧状隙間66の大きさは、3〜6mm程度である。
【0026】
伝動ハブ70は、円筒状の伝動ハブ本体71を備えており、伝動ハブ本体71には軸穴72に駆動軸5をキー(図示しない)で固定するキー溝73が切られている。伝動ハブ本体71の前端部に、伝動ハブトルク伝達体75が設けられている。
【0027】
伝動ハブトルク伝達体75は、伝動ハブ幅広凸部76、伝動ハブ幅狭凸部80、および伝動ハブ板ばね84からなっている。伝動ハブ幅広凸部76は、伝動ハブ本体71の周方向に向かう両側に側面78を有し、かつ周方向に120度の間隔をおき前端部の3箇所から径方向に突き出ている。伝動ハブ幅狭凸部は80、伝動ハブ本体71の周方向に向かう両側に側面82を有し、かつ周方向に隣り合う伝動ハブ幅広凸部76の間に位置し伝動ハブ本体71の3箇所から径方向に突き出ている。伝動ハブ幅広凸部76および伝動ハブ幅狭凸部80は、図7および図8に示すように外周側に広がる扇形となっている。伝動ハブ幅広凸部76および伝動ハブ幅狭凸部80の扇形中心角θ、θの大きさは、第1発明のハブの幅広凸部および幅狭凸部の扇形中心角θ、θの大きさと同じである。伝動ハブ幅広凸部76および伝動ハブ幅狭凸部00にはそれぞれ、中間ハブ50と伝動ハブ70とを接続するリーマーボルト・ナット88のボルト孔87があけられている。
【0028】
伝動ハブ板ばね84は、伝動ハブ幅狭凸部80の両側の側面82のそれぞれから本体周方向に沿って延び伝動ハブ幅広凸部76の側面78につながっている。伝動ハブ板ばね84は、2つの側面78、82の間で扇形となっている。伝動ハブ板ばね84の面は、伝動ハブ幅広凸部76の前面77および伝動ハブ幅狭凸部80の前面81と同一面となっている。伝動ハブ板ばね84は、伝動ハブ幅広凸部76と伝動ハブ幅狭凸部80とで区切られているが、全体としては一つの板ばねとして作用する。伝動ハブ板ばね84の厚さは、伝達トルクの大きさによるが、例えば0.5〜3mm程度である。伝動ハブ本体71の周方向に隣り合う伝動ハブ幅広凸部76の間を、伝動ハブ本体71の円筒面に沿い、かつ本体71の軸方向に伝動ハブ幅狭凸部80と伝動板ハブばね84とを貫通する、伝動ハブ円弧状隙間86が形成されている。伝動ハブ円弧状隙間86の大きさは、3〜6mm程度である。
【0029】
なお、伝動ハブ70の、伝動ハブトルク伝達体75の部材、および伝動ハブ隙間の構造および寸法は、中間ハブのものと同じである。
【0030】
中間ハブ本体51の一方の端面と一方の伝動ハブ本体71の前端面との間、および中間ハブ本体51の他方の端面と他方の伝動ハブ本体71の前端面との間にそれぞれ軸方向隙間89が形成されている。すなわち、中間ハブ50の幅狭凸部60および伝動ハブ70の幅狭凸部80の前面が中間ハブ本体51、伝動ハブ71の前端面より突き出て中間ハブ本体前端面と伝動ハブ本体前端面との間に軸方向隙間89が形成されている。軸方向隙間89の大きさは、例えば3〜5mm程度である。なお、軸方向隙間89を形成するために、中間ハブ50および伝動ハブ70の幅広凸部56、76の前面を中間ハブ本体51、伝動ハブ本体71の前端面より突き出させてもよい。
【0031】
中間ハブ50の両端のそれぞれにおいて、中間ハブ幅広凸部56の前面57と伝動ハブ幅狭凸部80の前面81とが、また中間ハブ幅狭凸部60の前面61と伝動ハブ幅広凸部76の前面77とが接している。中間ハブ50と伝動ハブ70とが、リーマーボルト孔86を貫通するリーマーボルト・ナット88とで連結されている。
【0032】
ここで、上記のように構成されたディスク形たわみ軸継手2の作用について説明する。
【0033】
駆動軸5から伝動ハブ本体71dにキー(図示しない)を介してトルクが加わると順次、伝動ハブ本体71d、リーマーボルト88d、(伝動ハブ幅広凸部76dおよび伝動ハブ幅狭凸部80d)、伝動ハブ板ばね84d、(中間ハブ幅広凸部76dおよび中間ハブ幅狭凸部80d)、中間ハブ板ばね64d、リーマーボルト88d、中間ハブ本体51、リーマーボルト88f、(中間ハブ幅広凸部56fおよび中間ハブ幅狭凸部60f)、中間ハブ板ばね64f、リーマーボルト88f、伝動ハブ本体71f、リーマーボルト88f、(伝動ハブ幅広凸部76fおよび伝動ハブ幅狭凸部80f)、伝動ハブ板ばね84f、(伝動ハブ幅広凸部76fおよび伝動ハブ幅狭凸部80f)、リーマーボルト88f、伝動ハブ本体71f、キー(図示しない)、従動軸6にトルクが伝達される。このとき、これら板ばねには回転方向の引張応力が生じるので、これら板ばねが座屈するおそれはない。
【0034】
第2発明の軸継手2の駆動軸5と従動軸6との間の軸方向誤差、偏角、および偏心の調整作用は、第1発明の軸継手1の調整作用と同じであるが、調整量は第1発明の軸継手1に比べて2倍となる。すなわち、駆動軸5と従動軸6との間の軸方向誤差は、2枚の中間ハブ板ばね64および2枚の伝動ハブばね84がそれぞれ軸方向に弾性変形して調整される。したがって、第1発明の軸継手に比べ2倍の軸方向誤差を調整することができる。偏角は、伝動ハブ板ばね86および中間ハブ板ばね64が駆動軸5の傾斜方向に、また中間ハブ板ばね64および伝動ハブ板ばね84が駆動軸5または従動軸6の傾斜方向にそれぞればね面が傾斜して調整される。したがって、第1発明の軸継手1に比べて2倍の偏角を調整することができる。
【0035】
図9〜図12は第3発明の実施の形態を示しており、それぞれディスク形たわみ軸継手3の斜視図、軸線に沿う垂直断面図、左側面図および右側面図である。
【0036】
第3発明のディスク形たわみ軸継手3は主として、中間ハブ90およびフランジ付きハブ110からなっている。中間ハブ90は、円筒状の中間ハブ本体91、および中間ハブトルク伝達体95を備えている。中間ハブ90の構成は、第2発明のたわみ軸継手2の中間ハブ50の構成と同じである。
【0037】
中間ハブトルク伝達体95は、中間ハブ幅広凸部96、中間ハブ幅狭凸部100、および中間ハブ板ばね104からなっている。中間ハブ幅広凸部96は、中間ハブ本体87の周方向に向かう両側に側面98を有し、かつ周方向に120度の間隔をおき、前端部の3箇所から径方向に突き出ている。中間ハブ幅狭凸部100は、中間ハブ本体91の周方向に向かう両側に側面102を有し、かつ周方向に隣り合う中間ハブ幅広凸部96の間に位置し、中間ハブ本体91の3箇所から径方向に突き出ている。中間ハブ幅広凸部96および中間ハブ幅狭凸部100は、図11および図12に示すように外周側に広がる扇形となっている。中間ハブ幅広凸部96および中間ハブ幅狭凸部100の扇形中心角θ、θの大きさは、第1発明の軸継手1のハブの幅広凸部および幅狭凸部の扇形中心角θ、θの大きさと同じである。3個の中間ハブ幅狭凸部100およびフランジ付きハブ110のフランジ115のそれぞれには、中間ハブ90とフランジ付きハブ110とを接続する3個のリーマーボルト・ナット孔107、117があけられている。
【0038】
中間ハブ本体91の前端面とフランジ付きハブ本体111の前端面との間に軸方向隙間109が形成されている。すなわち、中間ハブ90の幅狭凸部100の前面101が中間ハブ本体90の前端面より突き出て中間ハブ本体前端面とフランジ付きブ本体前端面との間に軸方向隙間109が形成されている。軸方向隙間109の大きさは、例えば3〜5mm程度である。なお、軸方向隙間109を形成するために、中間ハブ90の幅広凸部96の前面97を中間ハブ本体91の前端面より突き出させてもよい。
【0039】
中間ハブ板ばね104は、中間ハブ幅狭凸部100の両側の側面102のそれぞれから本体周方向に沿って延び、中間ハブ幅広凸部96の側面98につながっている。中間ハブ板ばね104は、2つの側面98、102の間で扇形となっている。中間ハブ板ばね104の面は、中間ハブ幅広凸部96の前面97および中間ハブ幅狭凸部100の前面101と同一面となっている。中間ハブ板ばね104は、中間ハブ幅広凸部96と中間ハブ幅狭凸部100とで区切られているが、全体としては一つの板ばねとして作用する。中間ハブ板ばね104の厚さは、伝達トルクの大きさによるが、例えば0.5〜3mm程度である。中間ハブ本体91の周方向に隣り合う中間ハブ幅広凸部96の間を、中間ハブ本体91の円筒面に沿い、かつ本体の軸方向に中間ハブ幅狭凸部100と中間板ハブばね104とを貫通する、中間ハブ円弧状隙間106が形成されている。中間ハブ円弧状隙間106の大きさは、3〜6mm程度である。
【0040】
フランジ付きハブ110は、フランジ付きハブ本体111の先端部にフランジ115が設けられている。フランジ115には、3個のボルト孔117があけられている。フランジ付きハブ本体111は、軸穴112に駆動軸5をキー(図示しない)で固定するキー溝113が切られている。
【0041】
中間ハブ90の両端のそれぞれにおいて、中間ハブ幅狭凸部100の前面101とフランジ115の前面116と接している。中間ハブ90とフランジ付きハブ100が、リーマーボルト・ナット孔107、117を貫通するリーマーボルト・ナット118とで連結されている。
【0042】
中間ハブ本体91の一方の端面と一方のフランジ付きハブ本体111の前端面との間、および中間ハブ本体91の他方の端面と他方のフランジ付きハブ本体111の前端面との間にそれぞれ軸方向隙間109が形成されている。すなわち、中間ハブ90の幅狭凸部100の前面101をフランジ付きハブ本体111の前端面より突き出して中間ハブ本体91の前端面とフランジ付きハブ本体111の前端面との間に軸方向隙間109を形成している。軸方向隙間109の大きさは、例えば3〜5mm程度である。なお、軸方向隙間109を形成するために、中間ハブ幅広凸部96の前面97をフランジ付きハブ本体111の前端面より突き出してもよい。
【0043】
ここで、上記のように構成されたディスク形たわみ軸継手3の作用について説明する。
【0044】
駆動軸5からフランジ付きハブ本体111dにキー(図示しない)を介してトルクが加わると順次、フランジ付きハブ本体111d、リーマーボルト・ナット118d、中間ハブ幅狭凸部100d、中間ハブ板ばね104d、中間ハブ幅広凸部96d、中間ハブ本体91、中間ハブ幅広凸部96f、中間ハブ板ばね104f、中間ハブ幅狭凸部100f、リーマーボルト・ナット118f、フランジ付きハブ本体111f、キー(図示しない)、従動軸6にトルクが伝達される。このとき、これら板ばねには回転方向の引張応力が生じるので、これら板ばねが座屈するおそれはない。
【0045】
第3発明の軸継手3の駆動軸5と従動軸6との間の軸方向誤差、偏角、および偏心の調整作用および調整量は、第1発明の軸継手1の調整作用および調整量と同じである。第3発明の軸継手3は、第1および第2発明の軸継手1、2に比べて、許容トルクが大きい、許容回転数が高い、および製造コストが低いという利点がある。
【0046】
この発明な上記実施の形態に限られるものではない。例えば、1個のハブに幅広凸部および幅狭凸部がそれぞれ3箇所に設けられていたが、4個所以上であってもよい。ハブ間の連結にボルトの代わりにピンを焼ばめするようにしてもよい。第1ハブおよび第2ハブは1個の中間ハブを介して連結されていたが、2個以上であったてよい。
【符号の説明】
【0047】
1、2、3 ディスク形たわみ軸継手
10 第1ハブ
11 第1ハブ本体
15、35、55、75、95 ハブトルク伝達体
16、36、56、76、96 ハブ幅広凸部
17、37、57、77、97 ハブ幅広凸部の前面
18、38、58、78、98 ハブ幅広凸部の側面
20、40、60、80、100 ハブ幅狭凸部
21、41、66、88、101 ハブ幅狭凸部の前面
22、42、62、82、102 ハブ幅狭凸部の側面
24、44、64、84、104 板ばね
26、46、66、86、106 ハブ円弧状隙間
29、89、109 軸方向隙間
30 第2ハブ
31 第2ハブ本体
47、87、117 ボルト孔
48、88、118 ボルト・ナット
50、90 中間ハブ
51、91 中間ハブ本体
70 伝動ハブ
71 伝動ハブ本体
110 フランジ付きハブ
111 フランジ付きハブ本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝動軸が連結される円筒状のハブ本体及びトルク伝達体を有する第1ハブ並びに第2ハブを備え、一方のハブから他方のハブに前記トルク伝達体を介してトルクが伝達されるディスク形たわみ軸継手において、
前記トルク伝達体は、本体周方向に間隔をおき前記ハブ本体の前端部から本体軸方向に突き出て前記ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持つ複数の幅広凸部と、本体周方向に隣り合う前記幅広凸部の間に位置し軸方向に突き出て前記ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持つ複数の幅狭凸部と、前記幅狭凸部の両側の側面のそれぞれから本体周方向に沿って延び前記幅広凸部の側面につながる板ばねとを備え、
前記ハブ本体の周方向に隣り合う前記幅広凸部の間をハブ本体の円筒面に沿い、かつハブ本体の軸方向に前記幅狭凸部及び板ばねを貫通する円弧状隙間が形成されており、
前記第1ハブ本体の前端面と第2ハブ本体の前端面との間に軸方向隙間が形成されており、
前記第1ハブ及び第2ハブはそれぞれの幅広凸部の前面と幅狭凸部の前面とで接し、ボルト・ナットで連結されていることを特徴とするディスク形たわみ軸継手。
【請求項2】
円筒状の中間ハブ本体及び中間ハブ本体の両端にそれぞれ設けられた中間ハブトルク伝達体を有する中間ハブ、並びに円筒状の伝動ハブ本体及び伝動ハブ本体の先端部に設けられた伝動ハブトルク伝達体を有し、伝動軸が連結される1対の伝動ハブを備え、一方の伝動ハブから中間ハブを経て他方の伝動ハブに前記トルク伝達体を介してトルクが伝達されるディスク形たわみ軸継手において、
前記中間ハブトルク伝達体は、前記中間ハブ本体の両端のそれぞれに中間ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持ち中間ハブ本体の両端部のそれぞれから本体周方向に間隔をおき本体軸方向に突き出た複数の中間ハブ幅広凸部と、前記中間ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持ち中間ハブ本体の周方向に隣り合う前記中間ハブ幅広凸部の間に位置し本体軸方向に突き出た複数の中間ハブ幅狭凸部と、前記中間ハブ幅狭凸部の両側面からそれぞれ本体周方向に沿って延び前記中間ハブ幅広凸部の側面につながる中間ハブ板ばねとを備え、前記中間ハブ本体の周方向に隣り合う前記中間ハブ幅広凸部の間を中間ハブ本体円筒面に沿い、かつ中間ハブ本体の軸方向に前記中間ハブ幅狭凸部及び中間ハブ板ばねを貫通する中間ハブ円弧状隙間が形成されており、
前記伝動ハブトルク伝達体は、前記伝動ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持ち伝動ハブ本体の前端部から本体周方向に間隔をおき本体軸方向に突き出た複数の伝動ハブ幅広凸部と、伝動ハブ本体周方向に隣り合う伝動ハブ幅広凸部の間にそれぞれ位置し前記伝動ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持ち本体軸方向に突き出た複数の伝動ハブ幅狭凸部と、前記伝動ハブ幅狭凸部の両側面からそれぞれ本体周方向に沿って延び前記伝動ハブ幅広凸部の側面につながる伝動ハブ板ばねとを備え、前記伝動ハブのそれぞれに前記伝動ハブ本体の周方向に隣り合う前記伝動ハブ幅広凸部の間を本体円筒面に沿い、かつ本体軸方向に前記伝動ハブ幅狭凸部及び伝動ハブ板ばねを貫通する伝動ハブ円弧状隙間が形成されており、
前記中間ハブ本体の一方の端面と一方の前記伝動ハブ本体の前端面との間、及び前記中間ハブ本体の他方の端面と他方の前記伝動ハブ本体の前端面との間にそれぞれ軸方向隙間が形成されており、
前記中間ハブ及び伝動ハブがそれぞれの幅広凸部の前面と幅狭凸部の前面とで接しボルト・ナットで連結されていることを特徴とするディスク形たわみ軸継手。
【請求項3】
円筒状の中間ハブ本体及び中間ハブ本体の両端にそれぞれ設けられた中間ハブトルク伝達体を有する中間ハブ、並びに円筒状のハブ本体及びハブ本体の先端部にそれぞれ設けられたフランジを有し伝動軸が連結される1対のフランジ付きハブを備え、一方のフランジ付きハブから中間ハブを経て他方のフランジ付きハブに前記中間ハブトルク伝達体を介してトルクが伝達されるディスク形たわみ軸継手において、
前記中間ハブトルク伝達体が、前記中間ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持ち前記中間ハブ本体の前端部から本体周方向に間隔をおき本体軸方向に突き出た複数の中間ハブ幅広凸部と、中間ハブ本体周方向に隣り合う中間ハブ幅広凸部の間にそれぞれ位置し前記中間ハブ本体の周方向に向かう両側に側面を持ち本体軸方向に突き出た複数の中間ハブ幅狭凸部と、前記中間ハブ幅狭凸部の両側の側面からそれぞれ本体周方向に沿って延び前記中間ハブ幅広凸部の側面につながる中間ハブ板ばねとを備え、
前記中間ハブの本体周方向に隣り合う前記中間ハブ幅広凸部の間を中間ハブ本体円筒面に沿い、かつ中間ハブ本体の軸方向に前記中間ハブ幅狭凸部及び中間ハブ板ばねを貫通する中間ハブ円弧状隙間が形成されており、
前記中間ハブ本体の一方の端面と一方の前記フランジ付きハブ本体の前端面との間、及び前記中間ハブ本体の他方の端面と他方の前記フランジ付きハブ本体の前端面との間にそれぞれ軸方向隙間が形成されており、
前記中間ハブ幅狭凸部の前面がフランジ付きハブのフランジの前面に接し前記中間ハブ及び前記フランジ付きハブがボルト・ナットで連結されていることを特徴とするディスク形たわみ軸継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−179670(P2011−179670A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−47280(P2010−47280)
【出願日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【出願人】(500260816)株式会社九州ハセック (6)