説明

ディスク装置

【課題】ディスクの偏重心をより正確に補正することが可能なディスク装置を提供する。
【解決手段】本発明のディスク装置100は、ディスクを回転させるスピンドルモータ130と、スピンドルモータ130の回転軸に設けられ、スピンドルモータ130の回転軸を中心として回動自在に設けられた複数の環状部材153、155からなるバランス部材150とを備える。複数の環状部材153、155の重心G1、G2のそれぞれが、ディスクの回転軸方向に対して垂直な同一平面上に存在し、かつディスクの回転中心と一致しないことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク装置に関し、より詳細には、ディスクの偏重心を補正するバランス部材を備えるディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報記録媒体であるディスクに対して情報信号の記録/再生を行うディスク装置は、記録再生性能の高速化に関し、著しい進歩を遂げてきた。これに伴い、ディスクは高速に回転されるようになり、例えば約10000rpmほどの速さで高速回転するようになってきている。
【0003】
ところで、光ディスクのような記録媒体は、製造過程における材質のばらつき、レーベル面への可視情報の印刷やステッカー等の貼り付けなどによって、ディスクごとの偏重心が生じてしまう。偏重心が生じたディスクを高速回転させると振動が発生し、装置外部へ伝達してしまったり、光ピックアップ装置によるディスクの信号記録面に対するフォーカスおよびトラッキング、磁気ヘッド装置によるディスクへの追従が良好に行われなくなったりする。
【0004】
このような問題に対し、例えば特許文献1には、ディスクの重量的なアンバランスの変化によって発生する振動を抑制する回転操作装置が開示されている。かかる回転操作装置によれば、ディスクとともに回転される回転軸に重心のバランスをとるためのバランス部材が設けられる。バランス部材は、ディスクとともに回転されると、バランス部材とディスクとの合成した重心がディスクの回転中心と一致する位置に移動する。特許文献1には、例えば、回転軸を中心に同一形状を有する2つの部材からなるバランス部材や、環状空間に配置された複数のボールにより重心のバランスをとるバランス部材が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平10−243604号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1のバランス部材では、バランス部材に存在する複数の重心の位置は同一円周上に存在する。このため、ディスクの偏重心を打ち消すためにバランス部材は回転方向に移動するが、重心位置が径方向に移動することはなく、偏重心の補正を詳細に行うことは困難であった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ディスクの偏重心をより正確に補正することが可能な、新規かつ改良されたディスク装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、ディスクを回転させる回転駆動部と、回転駆動部の回転軸に設けられ、回転駆動部の回転軸を中心として回動自在に設けられた複数の環状部材からなるバランス部材とを備えるディスク装置が提供される。本発明のディスク装置は、複数の環状部材の重心のそれぞれが、ディスクの回転軸方向に対して垂直な同一平面上に存在し、かつディスクの回転中心と一致しないことを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、ディスクの回転駆動部の回転軸に重心のバランスをとるためのバランス部材が設けられる。バランス部材には複数の環状部材が設けられ、各環状部材は回転軸に対して回動自在に設けられる。各環状部材は、ディスクの回転中心と一致しない重心を有しており、これらの重心はディスクの回転軸方向に対して垂直な同一平面上に存在する。バランス部材は、ディスクの回転に伴って回転し、ディスクの偏重心を補正するように各環状部材の重心位置を自動的に設定する。これによりディスクの偏重心が補正され、ディスク装置の振動を低減することができる。
【0010】
ここで、バランス部材はディスクの回転に伴って回転し、各環状部材はディスクと同一の回転数で回転するようになる。このとき、回転軸を中心とする複数の環状部材の重心の相対的な角度位置は、ディスクの偏重心に応じて設定される。
【0011】
また、環状部材の相対的な角度位置が設定されたときに環状部材を固定するロック部をさらに備えることもできる。ロック部は、例えばマグネットからなり、環状部材の相対的な角度位置が設定されたときに加えられる外部からの磁力によって環状部材を押圧して固定する。
【0012】
さらに、環状部材は、複数の環状部材の重心がディスクの重心と略同一平面上に存在するように構成されるようにしてもよい。
【0013】
また、バランス部材は、第1の環状部材と、第1の環状部材の外周側に設けられる第2の環状部材とから構成することができる。このとき、第1の環状部材および第2の環状部材は、同一平面上の異なる重心位置を有する。
【0014】
さらに、バランス部材は、回転駆動部に固定される環状の固定部を備える。このとき、第1の環状部材は第1の軸受を介して固定部に支持され、第2の環状部材は第2の軸受を介して第1の環状部材に支持されるように構成してもよい。
【0015】
あるいは、第1の環状部材および第2の環状部材を、それぞれ軸受を介して固定部に支持させるようにしてもよい。このとき、第1の環状部材および第2の環状部材は、回転軸方向に重ねて設けられる。第1の環状部材および前記第2の環状部材は、互いに対向するように配置されたマグネットを備えることもできる。マグネットは、第1の環状部材および第2の環状部材が回転軸方向に互いに反発するように同一の磁極を対向させて設けられる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように本発明によれば、ディスクの偏重心をより正確に補正することが可能なディスク装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0018】
(第1の実施形態)
まず、図1および図2に基づいて、本発明の第1の実施形態にかかるディスク装置100の構成について説明する。なお、図1は、本実施形態にかかるディスク装置100の構成を示す分解斜視図である。図2は、本実施形態にかかるバランス部材150の構成を示す斜視断面図である。
【0019】
<ディスク装置の構成>
本実施形態にかかるディスク装置100は、光ディスク10の情報記録面に対して、新たに情報信号を記録(書き込み)したり、予め記録されている情報信号を再生(読み出し)したりする装置である。光ディスク10としては、例えばCD−R(Compact Disc−Recordable)やDVD−RW(Digital versatile Disc−Rewritable)等のディスク状の記録媒体を用いることができる。本実施形態にかかるディスク装置100は、図1に示すように、ベースユニット110と、光ピックアップ部120と、スピンドルモータ130と、トレイ140と、バランス部材150とを備えて構成される。
【0020】
ベースユニット110は、後述する光ピックアップ部120やスピンドルモータ130を備える基台である。ベースユニット110は、例えば板状の部材からなり、その4隅にはベースユニット110をトレイ140に固定するための固定部材164が挿通される貫通孔が形成されている。ベースユニット110は、振動や衝撃を抑制するインシュレータ162を介して貫通孔に挿入された固定部材164によりトレイ140の背面に固定される。
【0021】
光ピックアップ部120は、光ピックアップにより光ディスク10へ情報信号を記録したり、光ディスク10から情報を読み取る機能部である。光ピックアップ部120は、光ディスク10に対して光を照射する発光部と光ディスク10で反射された光を受光する受光部とからなる光ピックアップと、光ディスク10の情報記録位置に応じて光ピックアップを光ディスク10の径方向に駆動する駆動部とを備える。光ピックアップ部120は、トレイ140の底面と対向するように、ベースユニット110の上面側に載置される。
【0022】
スピンドルモータ130は、光ディスク10を回転させる回転駆動部である。スピンドルモータ130は、その回転軸に光ディスク10を固定するチャッキング部132を備える。光ディスク10は、チャッキング部132に固定されることにより、スピンドルモータ130の回転駆動力により回転される。スピンドルモータ130は、光ピックアップ部120と同様に、トレイ140の底面と対向するようにベースユニット110の上面側に載置される。
【0023】
トレイ140は、光ピックアップ部120およびスピンドルモータ130が設けられたベースユニット110が固定される。トレイ140は、光ピックアップ部120およびスピンドルモータ130に対応する位置に開口部142が形成されている。これにより、光ピックアップ部120およびスピンドルモータ130と光ディスク10とが直接対向可能となる。トレイ140は、開口部142から突出したスピンドルモータ130のチャッキング部132に固定された光ディスク10の情報記録面を覆うように形成されている。トレイ140は、ディスク装置100の外装部(図示せず。)に接するように設けられる。
【0024】
バランス部材150は、光ディスク10の偏重心を補正する環状の部材である。本実施形態にかかるバランス部材150は、スピンドルモータ130のチャッキング部132に固定された光ディスク10の上面(レーベル面)側から光ディスク10を固定するようにチャッキング部132に取り付けられる。
【0025】
本実施形態にかかるバランス部材150は、図2に示すように、チャッキングベース151と、第1のベアリング152と、第1の環状部材153と、第2のベアリング154と、第2の環状部材155とからなる。各部材の中心軸は、同一軸上に配置される。
【0026】
チャッキングベース151は、スピンドルモータ130のチャッキング部132にバランス部材150を固定するための環状部材である。チャッキングベース151は、チャッキング部132に差し込むことにより係合し、スピンドルモータ130の回転とともに回転可能となる。
【0027】
第1の環状部材153は、偏重心を有する環状部材であって、第1のベアリング152を介してチャッキングベース151に回動可能に支持される。第1のベアリング152は、チャッキングベース151に固定される内輪部152aと、第1の環状部材153に固定される外輪部152bと、内輪部152aと外輪部152bとの間に設けられる複数のボール152cとから構成される。かかる構成により、第1の環状部材153はチャッキングベース151に対して相対的に回動することができる。第1の環状部材153は、円周方向に沿って複数の孔153aを備える。かかる孔153aには補正質量を設けることができ、少なくとも1つの孔153aに補正質量を設けることによって第1の環状部材153に偏重心を生じさせることができる。
【0028】
第2の環状部材155は、偏重心を有する環状部材であって、第2のベアリング154を介して第1の環状部材153に回動可能に支持される。このため、第2のベアリング154の内径は、第1のベアリング152の外径よりも大きい。第2のベアリング154は、第1の環状部材153に固定される内輪部154aと、第2の環状部材155に固定される外輪部154bと、内輪部154aと外輪部154bとの間に設けられる複数のボール154cとから構成される。かかる構成により、第2の環状部材155は第1の環状部材153に対して相対的に回動することができる。第2の環状部材155は、第1の環状部材153と同様に円周方向に沿って複数の孔155aを備える。少なくとも1つの孔155aに補正質量を設けることにより、第2の環状部材155に偏重心を生じさせることができる。
【0029】
このように、バランス部材150の各環状部材153、155の重心位置は、スピンドルモータ130の回転軸と同一位置とはならないように設定される。また、第1の環状部材153および第2の環状部材155の重心位置は、スピンドルモータ130の回転軸方向に対して垂直な平面上に設けられる。
【0030】
以上、本実施形態にかかるディスク装置100の構成について説明した。本実施形態にかかるバランス部材150を備えたディスク装置100は、スピンドルモータ130による光ディスク10の回転に伴ってバランス部材150の第1の環状部材153および第2の環状部材155が回転し、光ディスク10の偏重心を補正する。以下、図3に基づいて、本実施形態にかかるバランス部材150の作用について説明する。なお、図3は、本実施形態にかかるバランス部材150の作用を説明する説明図である。
【0031】
<バランス部材による偏重心補正>
本実施形態にかかるディスク装置100は、スピンドルモータ130の回転駆動力によりスピンドルモータ130のチャッキング部132に保持された光ディスク10を回転させる。光ディスク10が回転されると、スピンドルモータ130のチャッキング部132に取り付けられたバランス部材150のチャッキングベース151もスピンドルモータ130と同一回転数で回転する。このとき、バランス部材150の第1の環状部材153および第2の環状部材155は、スピンドルモータ130の回転とは別個に回転し始める。
【0032】
第1の環状部材153および第2の環状部材155は、第1のベアリング152および第2のベアリング154の摩擦により、光ディスク10の回転に遅れてそれぞれ回転し始める。スピンドルモータ130の回転数を徐々に回転数を上げていくと、各環状部材153、155の回転数も上昇し、回転方向に周期的に振動し始める。すなわち、各環状部材153、155の重心位置はスピンドルモータ130の回転軸に対して相対的に周方向(回転方向)に動いている。さらにスピンドルモータ130の回転数を上げると、各環状部材153、155の回転方向の振動周期が次第に長くなり、最終的に各環状部材153、155は光ディスク10の偏重心が補正された位置でスピンドルモータ130と同一回転数で回転するようになる。これは、環状部材内に円周に沿って形成された空間に、当該空間内を自由に移動可能な複数の球を収容し、ある一定以上の速さで環状部材を回転させると球が偏重心を補正する位置へ移動するという、Thearlの自動平衡装置の原理(非特許文献1(井上順吉著、「機械力学」、理工学社、1982年)参照)に基づく。
【0033】
すなわち、本実施形態にかかるバランス部材150は、回転中心Oに対する第1の環状部材153および第2の環状部材155の重心G1、G2の相対的な角度位置を光ディスク10の偏重心Gに応じて自動的に設定する。第1の環状部材153および第2の環状部材155がスピンドルモータ130と同一回転数で回転するようになったとき、各環状部材153、155はスピンドルモータ130の回転軸に対して相対的に静止した状態となる。このとき、例えば図3に示すように、回転中心Oに対する光ディスク10の偏重心Gと重心G1、G2との相対的な角度位置が決定する。かかる状態が光ディスク10の重心のバランスがとれた状態である。
【0034】
偏重心を有する光ディスク10が回転されると、その偏重心を補正するようにバランス部材150の第1の環状部材153および第2の環状部材155が適宜移動し、各重心G1、G2が所定の角度位置に設定される。かかる状態において光ディスク10はバランス部材150によって偏重心が補正された状態で回転されるので、光ディスク10の振動は低減され、ディスク装置100は振動することなく駆動することができる。また、バランス部材150は、光ディスク10に偏重心がない場合に第1の環状部材153および第2の環状部材155によって総合的に重心のバランスをとることができるように構成されている。
【0035】
ここで、バランス部材150の偏重心を発生させる補正質量Mは、例えば図2に示すように、各環状部材153、155に形成された貫通孔153a、155aの任意の位置に設けることができる。このとき、補正質量Mは、回転軸方向(鉛直方向)においてなるべく光ディスク10の偏重心Gに近接させて設けるのがよい。補正質量Mと偏重心Gとの回転軸方向の距離が離れてしまうと遇不釣合い状態となり、振動が大きくなってしまうからである。
【0036】
例えば、図4Aに示すように、従来のようにケース2の内部空間に収容されたボール4によって光ディスク10の偏重心を補正する構成のバランス部材5について考える。この場合、バランス部材5の重心はボール4の中心に存在するため、光ディスク10の偏重心Gとバランス部材5の重心との回転軸方向の距離d1を近接させるには限界がある。また、ケース2の厚みによって距離d1はさらに離れてしまう。
【0037】
これに対して、本実施形態にかかるバランス部材150のように環状部材153、155によって光ディスク10の偏重心を補正する場合、偏重心を生じさせるための補正質量Mは各環状部材153、155の回転軸方向の任意の位置に設けることができる。したがって、図4Bに示すように、バランス部材150の補正質量Mと光ディスク10との回転軸方向の距離d2を近接させることが可能となる。これにより、光ディスク10の偏重心を効果的に補正することができる。
【0038】
以上、本実施形態にかかるバランス部材150を備えたディスク装置100について説明した。本実施形態のディスク装置100は、スピンドルモータ130のチャッキング部132に光ディスク10の偏重心を補正するバランス部材150を備える。バランス部材150は光ディスク10の回転に伴って回転し、各環状部材153、155は光ディスク10の偏重心と重心のバランスがとれた位置へ重心位置を移動させる。そして、光ディスク10の偏重心が補正された状態で光ディスク10とバランス部材150とは同一回転数で回転するようになる。このように、バランス部材150を設けることにより光ディスク10の偏重心が補正された状態で光ディスク10が回転されるので、光ディスク10の偏重心により生じるディスク装置100の振動を低減させることができる。
【0039】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態にかかるバランス部材250を備えるディスク装置100について説明する。本実施形態にかかるバランス部材250は、第1の実施形態と同様に、ディスク装置100のスピンドルモータ130のチャッキング部132に取り付けて使用することができる。バランス部材250は、偏重心を有する光ディスク10が回転されると、その偏重心を補正するように第1の環状部材253および第2の環状部材255が適宜移動し、各重心G1、G2を所定の角度位置に設定する。これにより、光ディスク10の偏重心による振動を抑制することができ、さらに、ディスク装置100も振動することなく駆動することができる。
【0040】
以下、図5に基づいて、本実施形態にかかるバランス部材250の構成および作用について説明する。なお、図5は、本実施形態にかかるバランス部材250の構成を示す斜視断面図である。また、バランス部材250以外のディスク装置100の構成要素は第1の実施形態と同様であるため、本実施形態では説明を省略する。
【0041】
<バランス部材の構成および作用>
本実施形態にかかるバランス部材250は、図5に示すように、チャッキングベース251と、第1のベアリング252と、第1の環状部材253と、第2のベアリング254と、第2の環状部材255とから構成される。
【0042】
チャッキングベース251は、スピンドルモータ130のチャッキング部132にバランス部材250を固定するための環状部材である。チャッキングベース251は、チャッキング部132に差し込むことにより係合し、スピンドルモータ130の回転とともに回転可能となる。
【0043】
第1の環状部材253は、偏重心を有する環状部材であって、第1のベアリング252を介してチャッキングベース251に回動可能に支持される。第1の環状部材253は、円周方向に沿って複数の孔253aを備える。かかる孔253aには補正質量を設けることができ、少なくとも1つの孔253aに補正質量を設けることによって第1の環状部材253に偏重心を生じさせることができる。
【0044】
第2の環状部材255は、偏重心を有する環状部材であって、内周側を第2のベアリング254を介してチャッキングベース251に回動可能に支持される。第2のベアリング254は、第1のベアリング252と回転軸方向に隣接してチャッキングベース251に設けられるため、第1のベアリング252と同一径のベアリングを用いることができる。これにより、第1の環状部材253および第2の環状部材255にかかる慣性力や摩擦力を等しくすることができる。また、第1のベアリング252および第2のベアリング254は、第1の実施形態と同様に、例えばボールベアリングを用いることができる。
【0045】
第2の環状部材255は、第1の環状部材253よりも外側に位置する外周部255bに補正質量を備える。これにより、第1の環状部材253と異なる円周上に重心位置を設けることができる。第2の環状部材255は、第1の環状部材253と同様に円周方向に沿って複数の孔255aを備える。少なくとも1つの孔255aに補正質量を設けることにより、第2の環状部材255に偏重心を生じさせることができる。また、第2の環状部材255の第1の環状部材253と対向する領域は、第1の環状部材253の少なくとも重心位置を含む円周部を収容するために、溝状に形成される(図5の符号255c)。これにより、第1の環状部材253と第2の環状部材255との重心位置を同一平面上に容易に設けることができる。
【0046】
バランス部材250の各環状部材253、255の重心位置は、スピンドルモータ130の回転軸と同一位置とはならないように設定される。また、バランス部材250は、光ディスク10に偏重心がない場合に第1の環状部材253および第2の環状部材255によって総合的に重心のバランスをとることができるように構成されている。
【0047】
バランス部材250は、第1の実施形態にかかるバランス部材150と同様に、スピンドルモータ130により光ディスク10が回転されると、チャッキング部132に取り付けられたチャッキングベース251もスピンドルモータ130と同一回転数で回転する。このとき、バランス部材250の第1の環状部材253および第2の環状部材255は、スピンドルモータ130の回転とは別個に回転し始める。
【0048】
第1の環状部材253および第2の環状部材255は、第1のベアリング252および第2のベアリング254の摩擦により、光ディスク10の回転に遅れてそれぞれ回転し始める。スピンドルモータ130の回転数を徐々に回転数を上げていくと、各環状部材253、255の回転数も上昇し、回転方向に周期的に振動し始める。さらにスピンドルモータ130の回転数を上げると、各環状部材253、255の回転方向の振動周期が次第に長くなり、最終的に各環状部材253、255は光ディスク10の偏重心が補正された位置でスピンドルモータ130と同一回転数で回転するようになる。
【0049】
すなわち、本実施形態にかかるバランス部材250は、第1の環状部材253および第2の環状部材255の重心G1、G2の相対的な角度位置を光ディスク10の偏重心Gに応じて自動的に設定する。第1の環状部材153および第2の環状部材155がスピンドルモータ130と同一回転数で回転するようになったとき、光ディスク10の偏重心Gと重心G1、G2との相対的な角度位置が決定し、光ディスク10の重心のバランスがとれた状態となる。
【0050】
以上、本実施形態にかかるバランス部材250を備えたディスク装置100について説明した。本実施形態のディスク装置100は、スピンドルモータ130のチャッキング部132に光ディスク10の偏重心を補正するバランス部材250を備える。バランス部材250は光ディスク10の回転に伴って回転し、各環状部材253、255は光ディスク10の偏重心と重心のバランスがとれた位置へ重心位置を移動させる。そして、光ディスク10の偏重心が補正された状態で光ディスク10とバランス部材250とは同一回転数で回転するようになる。
【0051】
このように、バランス部材250を設けることにより光ディスク10の偏重心が補正された状態で光ディスク10が回転されるので、光ディスク10の偏重心により生じるディスク装置100の振動を低減させることができる。さらに、第1のベアリング252および第2のベアリング254に同一のベアリングを適用することができるので、第1の環状部材253および第2の環状部材255にかかる慣性力や摩擦力を等しくする効果を期待できる。
【0052】
(第3の実施形態)
次に、図6〜図9に基づいて、本発明の第3の実施形態にかかるバランス部材350を備えるディスク装置100について説明する。本実施形態にかかるバランス部材350は、重心のバランスのとれた状態に設定されたバランス部材350の重心の相対位置を固定できることを特徴とする。まず、図6および図7に基づいて、本実施形態にかかるバランス部材350の構成について説明する。なお、図6は、本実施形態にかかるバランス部材350を光ディスク10に取り付けた状態を示す斜視図である。図7は、本実施形態にかかるバランス部材350を示す斜視断面図である。
【0053】
<バランス部材の構成>
本実施形態にかかるバランス部材350は、図6に示すように、光ディスク10の上面側からスピンドルモータ130のチャッキング部132に取り付けられる。バランス部材350は、図7に示すように、チャッキングベース351と、第1のベアリング352と、第1の環状部材353と、第2のベアリング354と、第2の環状部材355とから構成される。これらの部材の構成は第2の実施形態にかかるバランス部材250とほぼ同様である。本実施形態にかかるバランス部材350は、第1のマグネット356、第2のマグネット357および第3のマグネット358を備える。
【0054】
チャッキングベース351は、スピンドルモータ130のチャッキング部132にバランス部材350を固定するための環状部材である。チャッキングベース351は、チャッキング部132に差し込むことにより係合し、スピンドルモータ130の回転とともに回転可能となる。チャッキングベース351には、第2の環状部材255と対向する面側に第3のマグネット358が設けられる。
【0055】
第1の環状部材353は、偏重心を有する環状部材であって、第1のベアリング352を介してチャッキングベース351に回動可能に支持される。第1の環状部材353は、円周方向に沿って複数の孔353aを備える。かかる孔353aには補正質量を設けることができ、少なくとも1つの孔353aに補正質量を設けることによって第1の環状部材353に偏重心を生じさせることができる。また、第1の環状部材353には、第2の環状部材255と対向する面側に第1のマグネット356が設けられる。
【0056】
第2の環状部材355は、偏重心を有する環状部材であって、内周側を第2のベアリング354を介してチャッキングベース351に回動可能に支持される。第2のベアリング354は、第1のベアリング352と回転軸方向に隣接してチャッキングベース351に設けられるため、第1のベアリング352と同一径のベアリングを用いることができる。これにより、第1の環状部材353および第2の環状部材355にかかる慣性力や摩擦力を等しくすることができる。また、第1のベアリング352および第2のベアリング354は、第1の実施形態と同様に、例えばボールベアリングを用いることができる。
【0057】
第2の環状部材355は、第1の環状部材353よりも外側に位置する外周部355bに補正質量を備える。これにより、第1の環状部材353と異なる円周上に重心位置を設けることができる。第2の環状部材355は、第1の環状部材353と同様に円周方向に沿って複数の孔355aを備える。少なくとも1つの孔355aに補正質量を設けることにより、第2の環状部材355に偏重心を生じさせることができる。また、第2の環状部材355の第1の環状部材353と対向する領域は、第1の環状部材353の少なくとも重心位置を含む円周部を収容するために、溝状に形成される(図7の符号355c)。これにより、第1の環状部材353と第2の環状部材355との重心位置を同一平面上に容易に設けることができる。
【0058】
第2の環状部材355は、第1の環状部材353と対向する面側に第2のマグネット357を備える。また、第2のマグネット357は、チャッキングベース351の第2の環状部材355と対向する面側に設けられた第3のマグネット358と対向して設けられる。第1のマグネット356、第2のマグネット357および第3のマグネット358は、回転軸方向に隣接して配置される。このとき、これらのマグネット356、357、358は、それぞれ反発し合うように同一の磁極を対向して設けられる。
【0059】
バランス部材350の各環状部材353、355の重心位置は、スピンドルモータ130の回転軸と同一位置とはならないように設定される。また、バランス部材350は、光ディスク10に偏重心がない場合に第1の環状部材353および第2の環状部材355によって総合的に重心のバランスをとることができるように構成されている。
【0060】
<バランス部材による偏重心補正>
次に、図8および図9に基づいて、本実施形態にかかるバランス部材350による作用について詳細に説明する。なお、図8は、本実施形態にかかるバランス部材350の断面図であって、ロック解除時の状態を示す。図9は、本実施形態にかかるバランス部材350の断面図であって、ロック時の状態を示す。
【0061】
本実施形態にかかるバランス部材350は、図8に示すように、チャッキングベース351に対して第1の環状部材353と第2の環状部材355とが重ねられた状態でベアリング352、354を介して回動可能に支持されている。チャッキングベース351の上面は、チャッキングベース351の貫通孔351aに固定された例えばねじなどの固定部材360によって覆われる。これにより、バランス部材350の回転によってベアリング352、354が飛び出さないようにすることができる。
【0062】
バランス部材350は、光ディスク10の偏重心を補正する段階においては、図8に示すように、磁石の反発力を利用して、第2の環状部材355をチャッキングベース351から浮上させ、第1の環状部材353を第2の環状部材355から浮上させる。これにより、チャッキングベース351、第1の環状部材353および第2の環状部材355が接触しないため、第1の環状部材353および第2の環状部材355が回転するときに生じる摩擦力が低減される。
【0063】
バランス部材350は、第2の実施形態にかかるバランス部材250と同様に、スピンドルモータ130により光ディスク10が回転されると、チャッキング部132に取り付けられたチャッキングベース351もスピンドルモータ130と同一回転数で回転する。このとき、バランス部材350の第1の環状部材353および第2の環状部材355は、スピンドルモータ130の回転とは別個に回転し始める。
【0064】
第1の環状部材353および第2の環状部材355は、第1のベアリング352および第2のベアリング354の摩擦により、光ディスク10の回転に遅れてそれぞれ回転し始める。スピンドルモータ130の回転数を徐々に回転数を上げていくと、各環状部材353、355の回転数も上昇し、回転方向に周期的に振動し始める。さらにスピンドルモータ130の回転数を上げると、各環状部材353、355の回転方向の振動周期が次第に長くなり、最終的に各環状部材353、355は光ディスク10の偏重心が補正された位置でスピンドルモータ130と同一回転数で回転するようになる。
【0065】
すなわち、本実施形態にかかるバランス部材350は、第1の環状部材353および第2の環状部材355の重心G1、G2の相対的な角度位置を光ディスク10の偏重心Gに応じて自動的に設定する。第1の環状部材353および第2の環状部材355がスピンドルモータ130と同一回転数で回転するようになったとき、光ディスク10の偏重心Gと重心G1、G2との相対的な角度位置が決定し、光ディスク10の重心のバランスがとれた状態となる。
【0066】
本実施形態にかかるバランス部材350は、バランス部材350の第1の環状部材353および第2の環状部材355の偏重心の相対的な角度位置が決定されると、重心のバランスがとれた配置状態を固定する。このため、バランス部材350は、図8に示すように、第1の環状部材353の上面にバランス部材350の配置状態をロックするロック部材359を備える。ロック部材359は、例えば環状の磁石からなる(図7参照)。
【0067】
バランス部材350の各環状部材353、355がスピンドルモータ130と同一回転数で回転するようになったとき、光ディスク10の偏重心が補正された状態となっている。この状態を保持するために、ディスク装置100は、バランス部材350の各環状部材353、355がスピンドルモータ130の回転数と同一となったときに、ロック部材359に対して当該ロック部材359との間に反発力が働く磁力を外部から加える。これにより、バランス部材350は、図9に示すように、ロック部材359に生じた反発力によって各環状部材353、355を光ディスク10側へ押圧する。浮上していた第1の環状部材353と第2の環状部材355とは、第2の環状部材355、チャッキングベース351にそれぞれ押し付けられ、チャッキングベース351と第2の環状部材355、第2の環状部材355と第1の環状部材353は接触する。このように、ロック部材359の押圧力によって各環状部材353、351をディスク面に対して押圧することにより、各環状部材353、355の回転を抑制することができる。
【0068】
光ディスク10の偏重心の補正は、光ディスク10がディスク装置100に装着されたときに行われ、当該光ディスク10が取り外しされるまでは重心位置が固定された状態のバランス部材350によって偏重心を補正することができる。このため、バランス部材350のロック解除は光ディスク10の取り外し時に行ってもよい。または、光ディスク10が停止される度にバランス部材350のロックを解除してもよい。
【0069】
以上、本実施形態にかかるバランス部材350を備えたディスク装置100について説明した。本実施形態のディスク装置100は、スピンドルモータ130のチャッキング部132に光ディスク10の偏重心を補正するバランス部材350を備える。バランス部材350は光ディスク10の回転に伴って回転し、各環状部材353、355は光ディスク10の偏重心と重心のバランスがとれた位置へ重心位置を移動させる。そして、光ディスク10の偏重心が補正された状態で光ディスク10とバランス部材350とは同一回転数で回転するようになる。
【0070】
このように、バランス部材350を設けることにより光ディスク10の偏重心が補正された状態で光ディスク10が回転されるので、光ディスク10の偏重心により生じるディスク装置100の振動を低減させることができる。さらに、第1のベアリング352および第2のベアリング354に同一のベアリングを適用することができるので、第1の環状部材353および第2の環状部材355にかかる慣性力や摩擦力を等しくする効果を期待できる。また、各環状部材353、355の間に反発するようにマグネットを設けることにより、各環状部材353、355が浮上した状態で回転させることができ、回転時の摩擦力を低減することができる。
【0071】
さらに、本実施形態にかかるバランス部材350は、光ディスク10の偏重心を補正した状態で固定することができる。このとき、バランス部材350は、各環状部材353、355の重心位置が光ディスク10の偏重心を補正することができる角度位置に設定されている。一度設定された各環状部材353、355の重心の相対的な角度位置は、ディスク装置100に取り付けられた当該光ディスク10に対して有効である。これより、光ディスク10を取り外さない場合には、各環状部材353、355の重心の角度位置の設定を固定しておくことにより、光ディスク10を回転当初から偏重心が補正された状態で回転させることが可能となる。
【0072】
ここで、バランス部材の環状部材の重心位置の固定は、第1および第2の実施形態にかかるバランス部材においても実現可能である。例えば、第1の実施形態にかかるバランス部材150において、チャッキングベース151の内周面から第2の環状部材155の外周面を挟み込むことの可能な、例えば略コの字形状のロック機構をバランス部材150の上方(光ディスク10と反対側)に設ける。かかるロック機構の上部には、第3の実施形態のロック部材359と同様に磁石を設ける。ディスク装置100は、バランス部材150の各環状部材153、155がスピンドルモータ130の回転数と同一となったときに、ロック機構の磁石に対して当該磁石との間に反発力が働くような磁力を外部から加える。これにより、ロック機構はバランス部材150側に移動してバランス部材150を上方から抑えながら挟み込み、バランス部材150の重心位置を固定することができる。
【0073】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0074】
例えば、上記実施形態では、バランス部材は光ディスクの上面側からスピンドルモータのチャッキング部に取り付けたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、図10に示すように、バランス部材450をスピンドルモータ自体に装着してもよい。バランス部材450は、上記実施形態と同様に、スピンドルモータ130に取り付けられた第1のベアリング452と、第1の環状部材453と、第2のベアリング454と、第2の環状部材455とから構成することができる。あるいは、図11に示すように、光ディスクを上面側から押圧するチャッキングプーリ430の内部にバランス部材450を設けてもよい。
【0075】
また、上記実施形態では、バランス部材は2つの環状部材を有していたが、本発明はかかる例に限定されず、3以上の環状部材を有する構成としてもよい。例えば、3つの環状部材を有するように構成した場合には、バランス部材に異なる3つの重心が存在する。このため、ディスクの偏重心をより細かく補正することが可能となる。
【0076】
さらに、上記実施形態では、光ディスク装置について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、ハードディスクドライブ等の磁気ディスク装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかるディスク装置の構成を示す分解斜視図である。
【図2】同実施形態にかかるバランス部材の構成を示す斜視断面図である。
【図3】同実施形態にかかるバランス部材の作用を説明する説明図である。
【図4A】ケースの内部空間に収容されたボールによって光ディスクの偏重心を補正する構成のバランス部材を示す説明図である。
【図4B】同実施形態にかかるバランス部材の補正質量と光ディスクの偏重心との位置関係を示す説明図である。
【図5】本発明の第2の実施形態にかかるバランス部材の構成を示す斜視断面図である。
【図6】同実施形態にかかるバランス部材を光ディスクに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の第3の実施形態にかかるバランス部材の構成を示す斜視断面図である。
【図8】同実施形態にかかるバランス部材の断面図であって、ロック解除時の状態を示す。
【図9】同実施形態にかかるバランス部材の断面図であって、ロック時の状態を示す。
【図10】バランス部材をスピンドルモータ自体に取り付けた状態を示す説明図である。
【図11】バランス部材をチャッキングプーリに取り付けた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0078】
10 光ディスク
100 ディスク装置
110 ベースユニット
120 光ピックアップ部
130 スピンドルモータ
132 チャッキング部
140 トレイ
150、250、350、450 バランス部材
151、251、351 チャッキングベース
152、252、352、452 第1のベアリング
153、253、353、453 第1の環状部材
154、254、354、454 第2のベアリング
155、255、355、455 第2の環状部材
356 第1のマグネット
357 第2のマグネット
358 第3のマグネット
359 ロック部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスクを回転させる回転駆動部と、
前記回転駆動部の回転軸に設けられ、前記回転駆動部の回転軸を中心として回動自在に設けられた複数の環状部材からなるバランス部材と、
を備え、
前記複数の環状部材の重心のそれぞれは、前記ディスクの回転軸方向に対して垂直な同一平面上に存在し、かつ前記ディスクの回転中心と一致しない、ディスク装置。
【請求項2】
前記バランス部材は、前記ディスクの回転に伴って回転し、
前記各環状部材は、前記ディスクと同一の回転数で回転する、請求項1に記載のディスク装置。
【請求項3】
前記回転軸を中心とする前記複数の環状部材の重心の相対的な角度位置は、前記ディスクの偏重心に応じて設定される、請求項2に記載のディスク装置。
【請求項4】
前記環状部材の前記相対的な角度位置が設定されたときに前記環状部材を固定するロック部をさらに備える、請求項3に記載のディスク装置。
【請求項5】
前記ロック部はマグネットからなり、
前記環状部材の前記相対的な角度位置が設定されたときに加えられる外部からの磁力によって前記環状部材を押圧して固定する、請求項4に記載のディスク装置。
【請求項6】
前記環状部材は、前記複数の環状部材の重心が前記ディスクの重心と略同一平面上に存在するように構成される、請求項1〜5のいずれかに記載のディスク装置。
【請求項7】
前記バランス部材は、第1の環状部材と、前記第1の環状部材の外周側に設けられる第2の環状部材とからなり、
前記第1の環状部材および前記第2の環状部材は、同一平面上の異なる重心位置を有する、請求項1〜6のいずれかに記載のディスク装置。
【請求項8】
前記バランス部材は、前記回転駆動部に固定される環状の固定部を備え、
前記第1の環状部材は、第1の軸受を介して前記固定部に支持され、
前記第2の環状部材は、第2の軸受を介して前記第1の環状部材に支持される、請求項7に記載のディスク装置。
【請求項9】
前記バランス部材は、前記回転駆動部に固定される環状の固定部を備え、
前記第1の環状部材および前記第2の環状部材は、それぞれ軸受を介して前記固定部に支持され、
前記第1の環状部材および前記第2の環状部材は、前記回転軸方向に重ねて設けられる、請求項7に記載のディスク装置。
【請求項10】
前記第1の環状部材および前記第2の環状部材は、互いに対向するように配置されたマグネットを備え、
前記マグネットは、前記第1の環状部材および前記第2の環状部材が前記回転軸方向に互いに反発するように同一の磁極を対向させて設けられる、請求項9に記載のディスク装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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