説明

ディスク装置

【課題】複数の記録層をもつ光ディスクにおいて、ノイズ、迷光や隣接する層の干渉等により発生した偽信号か真のFE信号であるかを判断することにより、層間ジャンプの信頼性を向上させる。
【解決手段】光検出部より得られるフォーカスエラー信号生成部と総和信号を生成するプルインエラー信号生成部と、前記フォーカスエラー信号に応じて前記レーザ光の焦点を前記光ディスクのある情報面から他の情報面へと移動させるよう制御するフォーカス制御部と、を備え、前記フォーカス制御部は、前記フォーカスエラー信号および前記プルインエラー信号の傾きに基づいて、前記レーザ光が前記情報面に合焦しているか否かを検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク装置に関するものである。例えば、情報面が積層された光ディスクの層間ジャンプを行う際に、ノイズや迷光による偽信号の影響を低減して層間ジャンプを行う光ディスク装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光ディスク装置の層間ジャンプに関する技術が開示されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、「最上点からディスクから離間(CD),あるいは最下点からディスクに接近(DVD)させたとき、光ビームの収束が最初に到達する情報面でフォーカス制御を動作させて引き込みを完了する。その後、フォーカス制御を一旦不動作にし、FE信号のレベルと各情報面で設定した引き込むレベルに基づいて収束レンズを加減速して、次の情報面へ移動していく。」と記載されている。
【0004】
特許文献2には、「ジャンプパルス生成手段は、加速パルス出力中の前記全反射光量検出手段の結果が所定の結果よりも小さくなった場合に、フォーカスジャンプ手段の加速パルス出力を終了する」、「ジャンプパルス生成手段は、減速パルス出力待機中の前記全反射光量検出手段の結果が所定の結果よりも大きくなった場合に、フォーカスジャンプ手段の減速パルス出力を開始させる」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−326123号公報
【特許文献2】特開2003−296945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の技術においては、多層光ディスクにおいては隣接する情報面からの迷光やノイズにより生じる信号がフォーカスエラー信号に加わり偽信号として見える場合に層間ジャンプに失敗する問題がある。
【0007】
特許文献2に記載の技術においては、全反射光量信号振幅の大小に基づいて、フォーカスジャンプの制御信号となる加速パルス、減速パルスの出力タイミングを制御している。
【0008】
しかし、多層においては層間漏れ込みにより全反射光量やフォーカスエラー信号の信号振幅の変動も考慮する必要がある。
【0009】
本発明の目的は、層間ジャンプの信頼性を向上したディスク装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題は、例えば特許請求の範囲に記載の発明によって解決される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、層間ジャンプの信頼性を向上したディスク装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1となる光ディスク装置のブロック図
【図2】実施例1のフローチャート
【図3】実施例1の動作波形イメージ
【図4】実施例2となる光ディスク装置のブロック図
【図5】FE信号およびPE信号の最大値、最小値保存用のメモリに格納する最大値と最小値の例
【図6】実施例2のフローチャート
【図7】実施例2の動作波形イメージ
【図8】実施例3となる光ディスク装置のブロック図
【図9】実施例3のフローチャート
【図10】実施例3の動作波形イメージ
【図11】実施例4となる光ディスク装置のブロック図
【図12】実施例4のフローチャート
【図13】実施例4の動作波形イメージ
【図14】実施例5となる光ディスク装置のブロック図
【図15】実施例5のフローチャート
【図16】FE信号の波形取得メモリに格納するFE信号波形の例
【図17】実施例5の動作波形イメージ
【図18】実施例1の概要
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下は本発明を実施するための形態として、光ディスク装置の例を示す。また、ここで説明する構成は実施形態の一例を示すものであり、この実施形態に限定されるものではない。
【実施例1】
【0014】
実施例1の光ディスク装置14のブロック図を図1に示す。
【0015】
図1は、複数の再生/記録層(各層を図1のようにL,L,・・・Lとする)を持つ光ディスク1に対して各層にノイズや迷光等による偽信号の影響を受けずに層間ジャンプを安定に行う光ディスク装置の例を示すブロック図である。
【0016】
図中、光ディスク1は複数の再生/記録層を持つ光ディスクである。光ピックアップ2は、光ディスク1に対応する光ピックアップである。光ピックアップ2は、レーザ光源6、レーザ発光制御回路7、対物レンズ3、光検出器4、フォーカスアクチュエータ5、レーザ光発光制御回路7を備える。レーザ発光制御回路7は、レーザ光源6の発光及び消光の制御を行う。対物レンズ3は、レーザ光源6からのレーザ光を光ディスク1に対して照射し、照射された光ビームを光ディスク1上に集光させる。光検出器4は、光ディスク1から戻ってきた反射光を光電変換し電気信号にする装置である。
【0017】
フォーカスエラー信号演算回路8、プルインエラー信号演算回路9は、それぞれ光検出器4でえられた電気信号から光ディスク1の再生/記録層上での光の集光状態をあらわすフォーカスエラー信号(以下、フォーカスエラー信号をFE信号と略す)と反射光の総和であるプルインエラー信号(以下、プルインエラー信号をPE信号と略す)を生成する回路である。
【0018】
フォーカス制御回路12は、光ディスク1の再生および/あるいは記録層に対して垂直方向(以下、フォーカス方向と称する)にフォーカスアクチュエータドライバ13を介してフォーカスアクチュエータ5の移動制御を行うためのフォーカス制御信号を生成する制御回路である。
【0019】
マイクロコンピュータ11(以下、マイコン11と略す)は、光ディスク装置14全体の制御を行う。
【0020】
FE信号およびPE信号比較処理回路10(以下、信号比較処理回路と略す)は、安定した層間ジャンプをするためにFE信号およびPE信号の傾きの符号の変化点(正から負、負から正)の演算とFE信号およびPE信号の符号の変化点を比較し迷光やノイズ等による偽信号か真のFE信号であるかを判断、あるいは検出する回路である。なお、上記の傾き、またはその符号は、例えば、信号比較処理回路10が、FE信号またはPE信号を微分することによって取得する。
【0021】
なお、FE信号が偽信号と検出される場合には、マイコン11またはフォーカス制御回路12が、そのFE信号のオフセット値を横切る焦点位置(ゼロクロス点)を、光ディスク1の情報面の焦点位置として検出しないように制御する。また、FE信号が真のFE信号と検出される場合には、マイコン11またはフォーカス制御回路12が、そのFE信号のゼロクロス点を、光ディスク1の情報面の位置として検出するよう制御する。また、マイコン11は、目的とする情報面にレーザ光が合焦している場合には、その位置で情報の記録または再生を行なうように制御する。一方、FE信号が偽信号である場合、つまり、レーザ光が目的とする情報面に合焦していない場合には、マイコン11は、その位置では情報の記録または再生を行わないように制御する。なお、FE信号のオフセット値とは、FE信号が情報面に合焦している場合の値を示す。また、「横切る」とは、2つの値の差の符号が、正から負、あるいは負から正に変化することを示す。
【0022】
層間ジャンプ演算回路15は、信号比較処理回路10の演算結果に基づき層間ジャンプパルスを生成する回路である。
【0023】
なお、PE信号、しいてはPE信号の傾きは、FE信号と比べて、一時的な外乱に対する影響が低い。従って、このPE信号の傾きを利用することにより、FE信号が急に変動した場合に、それが、一時的な外乱によるものか否かを検知することが可能となる。さらに、本信号比較処理回路10は、PE信号の傾きを取得するが、これに限らず、PE信号の移動平均を算出し、その移動平均値の傾きを取得する構成としてもよい。移動平均を利用することによって、一時的な外乱に対する耐性をさらに向上することが可能となる。
【0024】
次に、本光ディスク装置14に係る層間ジャンプの概要を図18のフローチャートで説明する。
【0025】
まず、ステップA0で、マイコン11が発行した層間ジャンプ命令を層間ジャンプパルス演算回路15と信号比較処理回路10が受信する。次に、ステップA1において、信号比較処理回路10がFE信号とPE信号の傾き変化を検出したか否かを判定する。ステップA1において、傾き変化を検出した場合には層間ジャンプパルス演算回路15(入力は例えば、FE信号、PE信号と信号比較処理回路10の処理結果の3種類とする)にて層間ジャンプパルス演算を実行し加速あるいは減速パルスを生成する。一方、ステップA1で傾きを検出していない場合は、ステップA3で層間ジャンプパルス演算回路15で演算を行い、現状の処理を維持する。このように、信号比較処理回路10に基づいて加速および減速パルスを生成し層間ジャンプを実施する点が本光ディスク装置14の特徴である。
【0026】
次に、ノイズや迷光等による偽信号の影響を受けずに層間ジャンプを安定に行うために信号比較処理回路10が行なう処理について、図2のフローチャート、及び図3の動作波形を示す図を用いて説明する。
【0027】
まず、図2中のステップS0で層間ジャンプ命令を受信すると、層間ジャンプパルス演算回路15はジャンプする方向に応じて加速パルスを発生させる。次に、ステップS1において、信号比較処理回路10はFE信号の傾きの符号の変化点を求める。なお、本明細書において、「点」という字句は、例えば、計測値が目標値の上下1%の誤差を考慮した場合に生じる実質的な範囲あるいは領域も含むものとする。次に、ステップS2でFE信号の傾きの符号が変化した点におけるPE信号の傾きの符号も変化しているかを比較する。
【0028】
ここで、図3を用いて、層間ジャンプを行う場合の各信号の変化について説明する。図中、例えば図3(a)はFE信号演算回路8で生成されたFE信号を示す。また、図3(b)はPE信号演算回路9で生成されたPE信号を示す。また、図中、(c)は本実施例の層間ジャンプパルス演算回路15で生成されるパルスの例である。従来は、FE信号が正または負の値からオフセット値を横切る点(以下、ゼロクロス点とする。)において特定の層に対するフォーカスが合っているものとして処理されていた。ところが、図3(a)に示すように、現在の層31から次の層32にジャンプするときに、ノイズや迷光によりFE信号にゼロクロス点が生じる。そして、生じた偽信号によって、点33によって示される位置に架空の層33が検出され、この場合に所望の層へのジャンプに失敗することがある。
【0029】
一方、本実施例のディスク装置14は、各情報面から得られた真のFE信号であるのかノイズや迷光により生じた偽信号であるのかを判断するために、傾きと傾きの符号が変化する点を用いる。図3(a)に示すように傾きが負(傾き1)から正(傾き2)(逆のときも同じ)に符号が変化する点において、図3(b)で示すようにPE信号の傾きの符号に変化がない場合は、ステップS4に遷移する。ステップS4では、信号比較処理回路10は、偽信号として層間ジャンプパルス演算回路15に現状の信号状態を傾きが変化するまで維持する要求を出す。逆に、ステップS2において、PE信号の傾きの符号に変化がある場合には、ステップS3に遷移する。ステップS3においては、信号比較処理回路10は、得られるFE信号を真の信号として処理する。具体的には、真のFE信号として図3(a)に示すしきい値p1、p2に応じて加速パルスと減速パルスを発生するよう要求信号を出力する。
【0030】
このような処理により、マイコン11またはフォーカス制御回路12は、ある情報面から隣接する情報面に層間ジャンプを行う範囲において、フォーカスエラー信号の傾きの符号が変化しており、かつプルインエラー信号の傾きの符号が変化していない場合には、当該範囲におけるフォーカスエラー信号のゼロクロス点を情報面の焦点位置とは検出しないよう制御することとなる。また、このように信号処理回路10が処理を行なうことにより、フォーカスエラー信号の傾きの符号が変化しており、かつプルインエラー信号の傾きの符号が変化している範囲では、ゼロクロス点を隣接する情報面の焦点位置として検出するよう制御することとなる。
【0031】
また、上記のように信号処理回路10が処理を行なうことにより、図3(c)に示すような偽信号に影響されないパルスを生成することが可能となる。また、ステップS1でFE信号の傾きの符号に変化が無い場合には、ステップS5でFE信号の傾きが変化するまで現状の信号状態を維持する。
【0032】
本装置は、BD、HD DVD、DVD、CDなどの各種の光ディスク1が装着可能である。また、層間ジャンプパルス演算回路15と信号比較処理回路10の部分をマイコン11の演算能力で計算により実現することも可能である。
【実施例2】
【0033】
次に、実施例2の光ディスク装置14のブロック図を図4に示す。
【0034】
図4の光ディスク装置は、実施例1にFE信号およびPE信号の最大値、最小値保存用のメモリ20(以下、メモリ20と略す)を追加した構成を備える。このメモリ20が保持する最大値と最小値に関して図5で説明する。図中、図5(a)はFE信号演算回路8で生成されたFE信号を、図5(b)はPE信号演算回路9で生成されたPE信号をそれぞれ示す。図5において、FE信号の測定点はFE信号の各層の最大値と最小値の点を、PE信号の測定点はPE信号の各層の最大値と最小値の点をあらわし、この点の値をメモリ20は保持する(このとき最小値のみ、最大値のみなど選択可能としてもよい)。なお、本明細書における最大値と最小値とは、各層の信号の最大値と最小値のことを示す。また、本明細書における最大値と最小値は、実際の信号の最大値と最小値とを示すのではなく、測定した値における最大値と最小値を示す。さらに、本明細書における最大値と最小値とは、測定した値における最大値と最小値に限られず、それらの値から上下1%の範囲を含む範囲としてもよい。
【0035】
そして、図中の層間ジャンプパルス演算回路15が信号比較処理回路10の処理結果に応じて加速あるいは減速パルスを生成することが本光ディスク装置14の特徴である。
【0036】
ここで、図6のフローチャートと、図7の動作波形イメージとを用いて、本実施例における信号比較処理回路10の処理を説明する。
【0037】
まず、ステップS10でフォーカスアクチュエータ5を駆動し光ピックアップをフォーカス方向(情報面に近づく方向、離れる方向どちらでも可)に移動する。S10の処理を行なうと、図5に示す波形が得られる。次に、ステップS20でそのときに得られる図5の波形から最大値と最小値をメモリ20に保持する。次に、ステップS90にて、マイコン11が発行した層間ジャンプ命令を層間ジャンプパルス演算回路15と信号比較処理回路10が受信すると層間ジャンプ処理が開始する。層間ジャンプパルス演算回路15は、層間ジャンプする所望の層が存在する方向に応じて加速パルスを発生させる。
【0038】
層間ジャンプが開始されると、図7に示す波形が得られることとなる。図中、図7(a)は、FE信号演算回路8で生成されたFE信号の波形を示す。また、図7(b)は、PE信号演算回路9で生成されたPE信号の波形を示す。
【0039】
次に、信号比較処理回路10は、ステップS30において、FE信号の傾きの符号が、負から正(逆でも可)に変化するか否かを検出する。なお、FE信号の傾きの符号が変化する例を、図7(a)中の、傾き1と傾き2が示している。
【0040】
ステップS30において、Yesの場合には、信号比較処理回路10は、ステップS40の処理に遷移する。
【0041】
ステップS40においては、信号比較処理回路10は、FE信号の合焦点からの変化量が、しきい値1と比較した結果横切っているか否かを検出する。ステップS40の処理は、図7(a)に示すFE信号の符号が変化した点において行なう。また、上記のしきい値1は、ステップS20において、メモリ20に保持されるFE信号の最大値と最小値から、信号比較処理回路10が予め定めておく。しきい値の値は、例えばFE信号の基準電位に対して最小値の80%をしきい値1とする。ステップS40において、Yesの場合、処理は、ステップS50に遷移する。
【0042】
ステップS50においては、信号比較処理回路10は、PE信号の合焦点からの変化量が、しきい値2と比較した結果横切っているか否かを検出する。なお、しきい値2の値は、例えば、PE信号の各層における最大値と最小値とから信号比較処理回路10が予め定めておく。しきい値2の値は、例えば、PE信号の最小値の150%とする。ステップS50において、Yesの場合、処理は、ステップS60に遷移する。
【0043】
ステップS60においては、信号比較処理回路10は、得られたFE信号を真のFE信号として処理する。
一方、ステップS40またはステップS50においてNoの場合、処理はステップS70に遷移する。ステップS70では、信号比較処理回路10は、得られたFE信号を偽のFE信号として処理する。
【0044】
また、ステップS30でFE信号の傾きが変化していない場合はステップS80で現在の信号状態を傾きが変化するまで維持する。
【0045】
このような処理により、マイコン11またはフォーカス制御回路12は、ある情報面から隣接する情報面に層間ジャンプを行う範囲において、フォーカスエラー信号の傾きの符号が変化しており、かつ前記プルインエラー信号の傾きの符号が変化していた場合でも、FE信号またはPE信号がしきい値を横切らない場合には、当該範囲におけるフォーカスエラー信号のゼロクロス点を隣接する情報面の焦点位置とは検出しないよう制御することとなる。
【0046】
また、このようにすれば、図7(a)に示すように現在の層71から次の層72にジャンプするときに、偽信号により発生した架空の層73を所望の層と間違えてジャンプすることなく所望の層への層間ジャンプが可能となる。
【0047】
以上述べたように、本光ディスク装置14は、偽信号か真のFE信号かを判断する。これにより、図3(c)のように真のFE信号から加減速パルスを生成することが可能となる。ここで、本光ディスク装置14におけるしきい値は各層固定でも、各層独立に決めても良い。また、本実施例ではPE信号の振幅値で説明したが、PE信号の傾きも利用しても良い。
【0048】
また、本光ディスク装置14は、実際に各層から得たFE信号の最大値、最小値、PE信号の最大値、最小値を取得し、これらの値に基づいて閾値を取得している。このため、光ディスク1の製造業者、個々の製造モデル等による反射光の固体差による影響を抑制し、好適な層間ジャンプを実行する光ディスク装置14を提供することが可能となる。
【0049】
なお、本装置は、BD、HD DVD、DVD、CDなどの各種の光ディスク1が装着可能である。また、信号比較処理回路10と層間ジャンプパルス演算回路15をマイコン11の演算能力で計算により実現することも可能である。また、メモリ20にFE信号、PE信号の最大値、最小値を保存する契機は層間ジャンプ前であれば特に独立した処理である必要は無く、何かの処理と共通化しても良い、またメモリ20を外部に独立に持つのではなく、例えばマイコン11内部のメモリの一部を使って実現することも可能である。
【実施例3】
【0050】
次に、実施例3の光ディスク装置14のブロック図を図8に示す。
【0051】
実施例2においては、メモリ20がFE信号とPE信号の両方の値を保持していた。これに対して、実施例3においては、最大値、最小値保存用のメモリ21(以下、メモリ21)は、PE信号のみの値を保持する点が異なる。このメモリ21が保持する最大値および最小値(何れか一方でも良いし、選択的に最大値、最小値にしても良い)に関して図5の(b)で説明する。ここで、図5(b)はPE信号演算回路9で生成されたPE信号の波形である。同図において、PE信号の測定点はPE信号の各層の最大値と最小値であり、この測定点の値をメモリ21に保持する。本光ディスク装置14の特徴は、層間ジャンプパルス演算回路15が信号比較処理回路10の処理結果に基づいて加速あるいは減速パルスを生成する点である。
【0052】
ここで、図9のフローチャートと図10の動作波形のイメージとを用いて、メモリ21を追加した場合の信号比較処理回路10の処理について説明する。
【0053】
図中、まず、ステップS100でフォーカスアクチュエータ5を駆動し光ピックアップをフォーカス方向(情報面に近づく方向、離れる方向どちらでも可)に移動し、ステップS200でそのときに得られる図5(b)の波形から最大値および最小値をメモリ21に保持する。次にマイコン11が発行した層間ジャンプ命令をステップS800で層間ジャンプパルス演算回路15と信号比較処理回路10が受信すると、層間ジャンプ処理が開始する。層間ジャンプパルス演算回路15は所望の層が存在する方向に応じて加速パルスを発生させる。
【0054】
層間ジャンプが開始されると、図10に示す波形が得られることとなる。図中、図10(a)は、FE信号演算回路8で生成されたFE信号の波形を示す。また、図10(b)は、PE信号演算回路9で生成されたPE信号の波形を示す。
【0055】
次に、信号比較処理回路10は、ステップS300において、FE信号の傾きの符号が、負から正(逆でも可)に変化するか否かを検出する。なお、FE信号の傾きの符号が変化する例を、図10(a)中の、傾き1と傾き2が示している。
【0056】
ステップS300において、Yesの場合には、信号比較処理回路10は、ステップS400の処理に遷移する。
【0057】
ステップS400においては、信号比較処理回路10は、PE信号の合焦点からの変化量が、あるしきい値と比較した結果横切っており、かつ、その傾きの符合が変化しているかを検出する。ステップS400の処理は、図10(a)に示すFE信号の符号が変化した点において行なう。また、上記のしきい値は、ステップS200において、メモリ21に保持されるPE信号の最大値と最小値とから、信号比較処理回路10が予め定めておく。しきい値の値は、例えば、PE信号の基準電位に対して最小値の120%をしきい値1、最大値の80%をしきい値2とする。ステップS400において、Yesの場合、処理は、ステップS500に遷移する。
【0058】
ステップS500においては、信号比較処理回路10は、得られたFE信号を、真のFE信号として処理する。
【0059】
一方、ステップS400においてNoの場合、処理はステップS600に遷移する。ステップS600では、信号比較処理回路10は、得られたFE信号を偽のFE信号として処理する。
【0060】
また、ステップS300でFE信号の傾きが変化していない場合はステップS700で現在の信号状態を傾きが変化するまで維持する。
【0061】
このような処理により、マイコン11またはフォーカス制御回路12は、ある情報面から隣接する情報面に層間ジャンプを行う範囲において、フォーカスエラー信号の傾きの符号が変化しており、かつプルインエラー信号の傾きの符号が変化していた場合でも、PE信号がしきい値を横切らない場合には、当該範囲におけるフォーカスエラー信号のゼロクロス点を隣接する情報面の焦点位置とは検出しないよう制御することとなる。
【0062】
また、このようにすれば図10(a)に示すように現在の層81から次の層82にジャンプするときに、偽信号により発生した層83を所望の層と誤りジャンプに失敗することなく図3(c)のように真のFE信号から加速あるいは減速パルスを生成することが可能となるため所望の層への層間ジャンプが可能となる。本光ディスク装置14におけるしきい値は各層固定でも、各層独立に決めても良い。
【0063】
本装置は、BD、HD DVD、DVD、CDなどの各種の光ディスク1が装着可能である。また、信号比較処理回路10と層間ジャンプパルス演算回路15をマイコン11の演算能力で計算により実現することも可能である。また、メモリ21にPE信号の最大値、最小値を保存する契機は層間ジャンプ前であれば特に独立した処理である必要は無く、何かの処理と共通化しても良い、またメモリ21を外部に独立に持つのではなく、例えばマイコン11内部のメモリの一部を使って実現することも可能である。
【実施例4】
【0064】
次に、実施例4の光ディスク装置14のブロック図を図11に示す。
【0065】
実施例4と、実施例3とが異なる点は、以下の通りである。すなわち、実施例4においては、PE信号演算回路9が無い点、信号比較処理回路10がFE信号比較処理回路23になる点、実施例3のメモリ21がPE信号の値を保持していのに対して、FE信号の最大値、最小値保存用のメモリ22(以下、メモリ22)を保持する点が異なる。
【0066】
このメモリ22が保持する最大値および最小値(何れか一方でも、選択式にどちらかを選んでもよい)に関して図5(a)で説明する。ここで、図5(a)はFE信号演算回路8で生成されたFE信号の波形である。同図においてはFE信号の測定点はFE信号の各層の最大値と最小値の点であり、この値をメモリ22に保持する(このとき最小値のみ、最大値のみでも選択式としてもよい)。本光ディスク装置14の特徴は、層間ジャンプパルス演算回路15がFE信号比較処理回路23の処理結果に基づいて加速あるいは減速パルスを生成する点である。
【0067】
次に、図12のフローチャートと、図13の動作波形イメージを用いて、メモリ22を追加した場合のFE信号比較処理回路23のフローチャートを説明する。
【0068】
まず、ステップT10でフォーカスアクチュエータ5を駆動し光ピックアップをフォーカス方向(情報面に近づく方向、離れる方向どちらでも可)に移動する。次に、ステップT20でそのときに得られる図5(a)の波形から最大値および最小値をメモリ22に保持する。次に、マイコン11が発行した層間ジャンプ命令をステップT80で層間ジャンプパルス演算回路15とFE信号比較処理回路23が受信すると、層間ジャンプ処理が開始し、層間ジャンプパルス演算回路15は層間ジャンプする所望の層が存在する方向に応じて加速パルスを発生させる。
【0069】
層間ジャンプが開始されると、図13に示す波形が得られることとなる。図中、図13は、FE信号演算回路8で生成されたFE信号の波形を示す。次に、FE信号比較処理回路23は、ステップT30において、FE信号の傾きの符号が、負から正(逆でも可)に変化しているか否かを検出する。なお、FE信号の傾きの符号が変化する例を、図13中の、傾き1と傾き2が示している。
【0070】
ステップT30において、Yesの場合には、FE信号比較処理回路23は、ステップT40の処理に遷移する。
【0071】
ステップT40においては、FE信号比較処理回路23は、FE信号の合焦点からの変化量が、しきい値1と比較した結果横切っているか否かを検出する。ステップT40の処理は、図13に示すFE信号の符号が変化した点において行なう。また、上記のしきい値1は、ステップT20において、メモリ22に保持されるFE信号の最大値と最小値から、FE信号比較処理回路23が予め定めておく。しきい値1の値は、例えばFE信号の基準電位に対して最小値の80%としてもよい、また、最大値の80%の値としてもよい。ステップT40において、Yesの場合、処理は、ステップT50に遷移する。
【0072】
ステップT50においては、FE信号比較処理回路23は、得られたFE信号を真のFE信号として処理する。
【0073】
一方、ステップT40においてNoの場合、処理はステップT60に遷移する。ステップT60では、FE信号比較処理回路23は、得られたFE信号を偽のFE信号として処理する。
【0074】
また、ステップT30でFE信号の傾きが変化していない場合は現在の信号状態をステップT70で傾きが変化するまで維持する。
【0075】
このような処理により、マイコン11またはフォーカス制御回路12は、ある情報面から隣接する情報面に層間ジャンプを行う範囲において、フォーカスエラー信号の傾きの符号が変化していた場合でも、FE信号がしきい値を横切らない場合には、当該範囲におけるフォーカスエラー信号のゼロクロス点を隣接する情報面の焦点位置とは検出しないよう制御することとなる。
【0076】
また、このようにすれば図13に示すように現在の層91から次の層92にジャンプする際に、偽信号により発生した架空の層93を所望の層と誤りジャンプし失敗することなく図3(c)のように真のFE信号から加速あるいは減速パルスを生成することが可能となるため所望の層への層間ジャンプが可能となる。なお、本光ディスク装置14におけるしきい値は各層固定でも、各層独立に決めても良い。また、本実施例ではPE信号の傾きを用いていないで説明したがPE信号の傾きを用いても良い。
【0077】
本装置は、BD、HD DVD、DVD、CDなどの各種の光ディスク1が装着可能である。また、FE信号比較処理回路23と層間ジャンプパルス演算回路15をマイコン11の演算能力で計算により実現にすることも可能である。また、メモリ22にFE信号の最大値、最小値を保存する契機は層間ジャンプ前であれば特に独立した処理である必要は無く、何かの処理と共通化しても良い、またメモリ22を外部に独立に持つのではなく、例えばマイコン11内部のメモリの一部を使って実現することも可能である。
【実施例5】
【0078】
次に、実施例5の光ディスク装置14のブロック図を、図14に示す。
【0079】
図14に示す光ディスク装置14は、FE信号演算回路8より生成されたFE信号をFE信号の波形取得メモリ24(以下、メモリ24)で波形をメモリに保存する。次に、初回はメモリ24に保存した波形を使用しないで層間ジャンプを実施し、層間ジャンプが失敗した場合にはメモリ24のメモリに格納された波形から所望の層をFE信号のゼロクロス点から判断するFE信号比較処理回路23により、層間ジャンプを再度実施する点が特徴である。ただし、初回からメモリ24に格納されている波形をもとに層間ジャンプを実施しても良い。
【0080】
メモリ24が保持しているFE信号波形をもとに層間ジャンプを実施する場合のフローチャートを図15に示す。
【0081】
まず、ステップV10で、フォーカス制御回路12は、フォーカスアクチュエータ5を駆動し光ピックアップをフォーカス方向(情報面に近づく方向、離れる方向どちらでも可)に移動させる。次に、ステップV20において、メモリ24は、図16に示すようなFE信号演算回路8で生成されたFE信号の波形を保持する。次にマイコン11が発行した層間ジャンプ命令をステップV80で層間ジャンプパルス演算回路15とFE信号比較処理回路23が受信すると、層間ジャンプ処理が開始し、層間ジャンプパルス演算回路15は層間ジャンプする所望の層が存在する方向に応じて加速パルスを発生させる。
【0082】
ステップV30で初回の層間ジャンプ(メモリ24に保持された波形を使わない場合)は図16に示した偽信号により層間ジャンプが失敗する。このときステップV40で再度の層間ジャンプのリトライ処理でメモリ24に保持された波形にもとづいて層間ジャンプを行う。これにより図17に示すように現在の層51から次の所望の層55にジャンプする際に、順次目標となるゼロクロス点を52、53、54、55と変更することで層間ジャンプを成功させることが可能となる。
【0083】
例えば、メモリ24に保持した波形を用いて、層間ジャンプを制御する場合には、FE信号またはPE信号の傾き等を演算する必要があり、処理時間が増大しえる。このため、メモリ24を利用しなくとも、層間ジャンプが精度良く行える場合には、処理時間が無駄に増大し得る。これに対して、本実施例の光ディスク装置14は、上記処理時間の増大を抑制することが可能となる。
【0084】
本装置は、BD、HD DVD、DVD、CDなどの各種の光ディスク1が装着可能である。また、FE信号比較処理回路23と層間ジャンプパルス演算回路15をマイコン11の演算能力で計算により実現にすることも可能である。また、メモリ24にFE信号の波形を保存する契機は層間ジャンプ前であれば特に独立した処理である必要は無く、何かの処理と共通化しても良い、またメモリ24を外部に独立に持つのではなく、例えばマイコン11内部のメモリの一部を使って実現することも可能である。
【0085】
以上説明した各実施例の光ディスク装置によると、迷光やノイズによる偽信号の影響を受けずに層間ジャンプを行うことが可能となり、記録/再生時のアクセスの信頼性が向上する。この結果、市場で販売される様々な品質の光ディスクに対して安定動作する光ディスク装置を提供することが可能となる。
【0086】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることことが可能である。
【0087】
また、上記の各構成は、それらの一部又は全部が、ハードウェアで構成されても、プロセッサでプログラムが実行されることにより実現されるように構成されてもよい。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0088】
1・・・(多層の)光ディスク、2・・・光ピックアップ、3・・・対物レンズ、4・・・光検出器、5・・・フォーカスアクチュエータ、6・・・レーザ光源、7・・・レーザ発光制御回路、8・・・FE信号演算回路、9・・・PE信号演算回路、10・・・信号比較処理回路、11・・・マイコン、12・・・フォーカス制御回路、13・・・フォーカスアクチュエータドライバ、14・・・光ディスク装置、15・・・層間ジャンプパルス演算回路、20・・・FEおよびPE信号の最大値、最小値保存用のメモリ、21・・・PE信号の最大値、最小値保存用のメモリ、22・・・FE信号の最大値、最小値保存用のメモリ、23・・・ FE信号比較処理回路、24・・・FE信号の波形取得メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2以上の情報面を有する光ディスクに対して情報の記録または再生を行なうディスク装置であって、
前記光ディスクに対してレーザを照射する照射部と、
前記レーザ光の焦点を前記光ディスクのフォーカス方向に移動させる移動部と、
前記光ディスクからの戻り光を検出する光検出部と、
前記光検出部より得られる信号からフォーカスエラー信号を生成するフォーカスエラー信号生成部と、
前記光検出部より得られる信号の総和信号を生成するプルインエラー信号生成部と、
前記フォーカスエラー信号に応じて前記レーザ光の焦点を前記光ディスクのある情報面から他の情報面へと移動させるよう制御するフォーカス制御部と、を備え、
前記フォーカス制御部は、前記フォーカスエラー信号および前記プルインエラー信号の傾きに基づいて、前記レーザ光が前記情報面に合焦しているか否かを検出するよう制御することを特徴とするディスク装置。
【請求項2】
請求項1に記載のディスク装置であって、
前記フォーカス制御部は、ある情報面から隣接する情報面にレーザ光の焦点を移動させる範囲において、前記フォーカスエラー信号の傾きの符号が変化しており、かつ前記プルインエラー信号の傾きの符号が変化していない場合には、前記フォーカスエラー信号基づいて前記情報面の焦点位置を検出しないよう制御し、前記フォーカスエラー信号の傾きの符号が変化しており、かつ前記プルインエラー信号の傾きの符号が変化していた場合には、前記フォーカスエラー信号に基づいて前記情報面の焦点位置を検出するよう制御することを特徴とするディスク装置。
【請求項3】
請求項2に記載のディスク装置であって、
前記光ディスクが有する複数の情報面から得られる前記フォーカスエラー信号および前記プルインエラー信号の、各面における最大値および最小値を保持する保持部と、
前記保持部に保持された前記フォーカスエラー信号および前記プルインエラー信号の最大値および最大値から、合焦点状態からの前記フォーカスエラー信号および前記プルインエラー信号の変化量に対してしきい値を設定する設定部と、を備え、
前記フォーカス制御手段は、
ある情報面から隣接する情報面にレーザ光の焦点を移動させる範囲において、前記フォーカスエラー信号の傾きの符号が変化しており、かつ前記プルインエラー信号の傾きの符号が変化しており、かつ、フォーカスエラー信号の前記符号が変化した点での合焦点状態からの信号変化量が前記しきい値を横切っていない場合には、前記フォーカスエラー信号に基づいて前記情報面の焦点位置を検出しないよう制御することを特徴とするディスク装置。
【請求項4】
請求項2に記載のディスク装置であって、
前記光ディスクが有する複数の情報面から得られるプルインエラー信号の、各面における最大値および最小値を保持する保持部と、
前記保持部に保持された前記プルインエラー信号の最大値および最大値から、合焦点状態からの前記プルインエラー信号の変化量に対してしきい値を設定する設定部と、を備え、
前記フォーカス制御手段は、
ある情報面から隣接する情報面にレーザ光の焦点を移動させる範囲において、前記フォーカスエラー信号の傾きの符号が変化しており、かつ前記プルインエラー信号の傾きの符号が変化しており、かつ、前記プルインエラー信号の前記符号が変化した点での合焦点状態からの信号変化量が前記しきい値を横切っていない場合には、前記フォーカスエラー信に基づいて前記情報面の焦点位置を検出しないよう制御することを特徴とするディスク装置。
【請求項5】
請求項2に記載のディスク装置であって、
前記光ディスクが有する複数の情報面から得られるプルインエラー信号の、各面における最大値および最小値を保持する保持部と、
前記保持部に保持された前記プルインエラー信号の最大値および最大値から、合焦点状態からの前記プルインエラー信号の変化量に対してしきい値を設定する設定部と、を備え、
前記フォーカス制御手段は、
ある情報面から隣接する情報面にレーザ光の焦点を移動させる範囲において、前記フォーカスエラー信号の傾きの符号が変化しており、かつ前記プルインエラー信号の傾きの符号が変化しており、かつ、前記プルインエラー信号の前記符号が変化した点での合焦点状態からの信号変化量が前記しきい値を横切っていない場合には、前記フォーカスエラー信号に基づいて前記情報面の焦点位置を検出しないよう制御することを特徴とするディスク装置。
【請求項6】
2以上の情報面を有する光ディスクに対して情報の記録または再生を行なうディスク装置であって、
前記光ディスクに対してレーザを照射する照射部と、
前記レーザ光の焦点を前記光ディスクのフォーカス方向に移動させる移動部と、
前記光ディスクからの戻り光を検出する光検出部と、
前記光検出部より得られる信号からフォーカスエラー信号を生成するフォーカスエラー信号生成部と、
前記光検出部より得られる信号の総和信号を生成するプルインエラー信号生成部と、
前記フォーカスエラー信号に応じて前記レーザ光の焦点を前記光ディスクのある情報面から他の情報面へと移動させるよう制御するフォーカス制御部と、を備え、
前記光ディスクに対して前記レーザ発光手段と前記移動部により得られる全ての情報面からのフォーカスエラー信号の波形を保持する保持部と、
を備えることを特徴とするディスク装置。
【請求項7】
請求項6に記載のディスク装置であって、
前記保持部により得られたフォーカスエラー信号のゼロクロス点を演算するフォーカスエラー信号処理手段を備えることを特徴とするディスク装置。
【請求項8】
請求項7に記載のディスク装置であって、
前記保持部から得られる波形から層間ジャンプ後の層の情報面となりえる目標のゼロクロス点を前記フォーカスエラー信号処理手段により求め、その結果に基づいてゼロクロス点を順次変更して層間ジャンプを実行することを特徴とするディスク装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate