説明

ディスク駆動装置

【課題】ディスク駆動装置において、高速記録再生時の騒音低減を図る。
【解決手段】トップカバー3のネジ締結部11aに備えた凹部段差部12の周囲に二つの弾性部材からなる漏れ音防止部材21を備え、ボトムカバーで弾性部材を挟み込む構造とした。これによって、隙間からの漏れ音の防止ができ高速記録再生時の騒音特性の劣化を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク駆動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
モバイル形パーソナルコンピュータ(以下、PCという)などに用いられているスリム型のディスク駆動装置では、高速記録再生が要求されるディスク駆動装置のディスク回転による装置内部の漏れ音低減が重要な課題となっている。
【0003】
ディスク駆動装置は記録再生速度の高速化に伴いディスク回転による流体音が増加し、ディスク駆動装置内部から漏れ出す音の問題が顕在化してきた。装置厚さが薄い12.7mmや9.5mmのスリム型ドライブでは、薄い鋼板材を曲げ成形加工したボトムカバーとトップカバーを一部嵌合構造として、他方でネジ締結することでディスク駆動装置の筐体構造を形成している。
【0004】
しかしながら、嵌合部やネジ部締結部などには各部品の加工精度のばらつきや、部品そのものの反り,曲げなどにより組み立て後に僅かな隙間が存在する。この隙間からディスク駆動装置内部で発生したディスク回転による流体音の漏洩が生じる。特にネジ締結構造は、装置厚さの規定によりトップカバー上面ではネジ締結部のネジ頭の突出も許容できず、ネジ締結部においてはネジ頭に相当する部位に凹部段差構造を設けることでディスク駆動装置高さの規定を保守する対応を行っている。その結果、トップカバーに備えた該凹部段差構造によって、ボトムカバーとのネジ締結部周囲に隙間を生じることになる。
【0005】
上記の問題に対応するためには、ディスク駆動装置を組み立てる際にこれらの隙間を極力小さくする、あるいは隙間をなくす対応が必要となる。
【0006】
特許文献1には、ネジ締結部においてネジ穴の周縁部分にネジ穴と同心円のリング状の凹凸部をプレス加工で成形し、さらにネジ穴の開口を覆うようにリング状のパッキン部材を取り付けた構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−5783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
スリム型ディスク駆動装置の筐体構造であるトップカバーとボトムカバーのネジ締結,嵌合構造であり、これらの構造がトップカバーの外縁部に備えたことにより、ディスク回転時の流体音が該締結部で生じた隙間から漏洩する流体音を防止することである。これにより、
特許文献1に記載された技術のうち、ネジ締結部においてネジ穴の周縁部分にネジ穴と同心円のリング状の凹凸部をプレス加工で成形し、さらにネジ穴の開口を覆うようにリング状のパッキン部材を取り付けた構造は、上面カバーの中央部付近に該ネジ締結部を有しているため、本発明で解決しようとするカバー外縁部のネジ締結構造とはならない。
【0009】
特に、スリム型ディスク駆動装置の筐体はトップカバーとボトムカバーをネジと嵌合の組み合わせによる構造となっている。この構造をトップカバーの外縁部に備えることにより、ディスク回転時の流体音が該締結部で生じた隙間から漏洩する流体音を防止することが可能である。
【0010】
本発明の目的は、高速記録再生時のディスク駆動装置の騒音低減を図ることで、信頼性の高いディスク駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的は、光学ヘッドを用いてディスクに情報を記録し、記録された前記ディスクの情報を再生するディスク駆動装置であって、前記光学ヘッドを前記ディスクの半径方向に駆動する手段と、前記ディスクを回転駆動するスピンドルモータが搭載されたユニットメカと、前記ディスクを案内するディスクトレイと、これらの構成部材を収納する筐体となるトップカバーとボトムカバーにより構成されたディスク駆動装置において、前記トップカバーは前記ボトムカバーとの締結部に凹部段差部を形成し、この凹部段差部と前記ボトムカバーとの接触によって形成される隙間に弾性部材を介在させてネジで締結することにより達成される。
【0012】
また上記目的は、前記締結部はネジの貫通孔が設けられ、この貫通孔の外周を囲むように前記凹部段差部が設けられていることにより達成される。
【0013】
また上記目的は、前記凹部段差部は前記貫通孔の左右いずれか一方が略矩形形状の段差形状と、他方の一方が円形状の段差形状であることにより達成される。
【0014】
また上記目的は、前記隙間を埋める部材は前記トップカバーと前記ボトムカバーのネジ締結部に備えられていることにより達成される。
【0015】
また上記目的は、前記弾性部材は前記トップカバーの裏面部のネジ締結部に貼り付けられて前記トップカバーと前記ボトムカバーがネジにより締結されることにより達成される。
【0016】
また上記目的は、前記弾性部材は粘着部を有するシートと二つの弾性体が取り付けられ、この弾性体は前記凹部段差の形状と一致していることにより達成される。
【0017】
また上記目的は、前記弾性体は、前記隙間の間隔より大きい厚さを備えていることにより達成される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、高速記録再生時のディスク駆動装置の騒音低減を図ることで、信頼性の高いディスク駆動装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明によるディスク駆動装置の概略構成を示す図である。
【図2】ディスク回転時のディスク駆動装置内部の流れ状態を示す図である。
【図3】トップカバー,ボトムカバーのネジ締結部構造を示す図である。
【図4】ディスク駆動装置のトップカバー,ボトムカバーのネジ締結部を示した図である。
【図5】本発明による漏れ音防止部材を備えたトップカバー構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の一実施例を図にしたがって説明する。
【実施例1】
【0021】
以下、添付図面を参照しながら、本発明のディスク駆動装置1を実施するための形態を説明する。図1から図5は、本発明の実施の形態や、実施の形態を説明するための図であり、これらの図において同一の符号を付した部分は同一物を表わし、基本的な構成及び動作は同様であるものとする。
【0022】
まず、本発明の一実施形態に係るディスク駆動装置1の構成について説明する。
図1は、本実施形態におけるディスク駆動装置1の分解斜視図である。
図1において、ディスク駆動装置1は、直径120mm,厚さ1.2mmの寸法を有するCD,DVD,BD(ブルーレイ・ディスク)などの記録媒体(以下、ディスク2と呼ぶ)の記録面に対して情報の記録再生を行うディスク駆動装置1であり、装置の寸法は約幅130mm,奥行き130mm,装置厚12.7mm(あるいは、9.5mm)の薄厚箱型形状で、モバイル型パーソナルコンピュータに装備されているスリム型(あるいは、スーパスリム型)ドライブと呼ばれているディスク駆動装置1である。ディスク駆動装置1は、トップカバー3とボトムカバー4を嵌合及びネジ締結(図中トップカバーのネジ取付け部11a,11b,11c)により組み立てて成形された筐体で構成されている。トップカバー3とボトムカバー4は、薄板鋼板をプレス成形することにより製造されている。該筐体内部(ディスク駆動装置内部)には、樹脂成形品のディスクトレイ5が配置されている。ディスクトレイ5の前端には、図示していないフロントパネルが装着される。フロントパネル側をディスク駆動装置の前方とする。
【0023】
ディスクトレイ5の下面にユニットメカ6が装着されている。ユニットメカ6は、弾性部材からなる複数のインシュレータを介してディスクトレイ5に取り付けられている。該インシュレータによって、装置外部からユニットメカ6へ伝わる振動や衝撃、あるいは、ユニットメカ6から外部へ伝わる振動や衝撃を減衰している。ユニットメカ6は、ベースとなる図示していないユニットメカシャシを有し、ユニットメカシャシに、ディスク2を回転駆動するスピンドルモータ8,ディスク2(図2に示す)を支持固定するターンテーブル,ディスク2の記録面の情報を再生し、又は、記録面に情報を記録するための光学ヘッド7,光学ヘッド7をディスク2の半径方向に沿って移動させるための駆動手段、これらの部品への接触防止や電気的なノイズを遮断するユニットカバーが装着されている。ディスクトレイ5の中央には、ディスク2の外径より僅かに大きな円形溝が形成されている。この円溝の底面の一部は切り取られ、ユニットメカ6のユニットカバー,光学ヘッド7,スピンドルモータが露出している。
【0024】
本発明では、このようなディスク駆動装置1において、トップカバー3とボトムカバー4の嵌合及びネジ締結によって組み立てられた際、ネジ締結部で発生する隙間をなくすことでディスク駆動装置内部のディスク回転に伴う流体音の装置外部への漏れ出しを防ぐことである。そのため、図中A部(ディスク駆動装置の右側後方部)に示すネジ締結部11aに対向するトップカバーの裏面で該ネジ締結部に、あらかじめ二箇所に分けた弾性部材からなる漏れ音防止部材21を貼付け、ボトムカバー4とネジ締結することで前記トップカバー3,ボトムカバー4のネジ締結部11aで発生する隙間をなくすことにした。ここでは、ボトムカバー4とトップカバー3部の該締結部をネジ締結部としたが、これに限らず、リベット構造や、かしめ構造,圧入構造などの締結部としてもよい。
【0025】
以下、添付図面を参照しながら、本発明のディスク駆動装置1を実施するための形態を説明する。
【0026】
図2は、ディスク駆動装置1にディスクが挿入された状態で該ディスク2が高速で回転した時のディスク駆動装置1内部における、ディスク2周囲の空気の流れ方向を示した図である。
【0027】
図2(a)はディスク駆動装置1内部としてディスク2周囲の流れ状態をディスク駆動装置上面図として示したものである。
図2(a)において、ディスク2は破線矢印の方向に回転する。CDの高速再生ではディスク2の回転数は毎分5400回転となる。ディスク2周囲の空気の流れは実線の矢印で示している。ディスクトレイ5とディスク2,トップカバー3とディスク2間のディスク上下面近傍隙間では、ディスク2表面近傍の粘性抵抗により空気は回転方向に流れはじめ、ディスク回転の増加にともなってディスク2中央部から外周部へ遠心力の作用によって図に示す放物線状に外周部へ流れる。
【0028】
ディスク2外縁部では、ディスクトレイ5に備えた円溝部の側壁との隙間でディスク回転方向に流れることになる。実際のディスク駆動装置1において、図中B部ではディスクトレイ5の円溝側壁が一部無い部位(図中E部)が存在し、この部分の上流部で該流れはディスクトレイ5後方への流れと、ディスク側面の流れに分岐される。
【0029】
図2(b)はB部の流れ状態を詳細に示したものである。
図2(b)において、分岐した流れの一方はディスク側面とディスクトレイ5の円溝側壁との隙間を流れ、他方はディスクトレイ5の後部壁構造とディスク駆動装置1の外筐体となるボトムカバー4との隙間を流れる。後者の流れはボトムカバー4の屈曲した部分(図中C部)により急激に曲げられることで局部的な流れの乱流化が生じる。また、さらにC部を通過した流れが図中D部でディスク側面を流れる前者の流れと合流することになる。そのため、D部近傍では特に流れの乱流化が大きくなる。このようにディスク駆動装置1では図示したB部付近での乱流化現象が顕著となる。すなわち、ディスク駆動装置1筐体部のB部付近に装隙間が存在すると、該局所的な乱流によってディスク駆動装置1内部のディスク回転に伴う流体音の漏れ音が大きくなることになる。
【0030】
ディスク駆動装置1の該部位の筐体構造となる従来のトップカバー3および、ボトムカバー4のネジ締結部11aの構造を図3に示す。
【0031】
図3(a)に示したネジ締結部11aの斜視図は図1で示したA部に対向したトップカバー3の一部である。
図3(a)において、トップカバー3は0.25mm程度の薄板鋼板をプレス加工にて成形しており、ディスク駆動装置1後方部はL型に曲げ加工が施され、ボトムカバー4との結合部となるネジ締結部11aは上面からは凹部となる段差部12が、段差のほぼ中央部にネジの貫通孔13が備えられている。ネジ締結した際にネジ頭の高さ寸法がディスク駆動装置1の規定高さを上回ることを防止するために該ネジ頭の寸法分を段差構造としたものである。段差高さは使用する平ネジの頭の高さ寸法相当で0.25mm程度である。ネジ締結時にネジ頭の上部が該トップカバー3上面とほぼ平坦となる構造としている。また、段差部12構造の平坦部はネジの貫通孔13に対してトップカバー3の内側は円形状であり、外側は縁部まで段差構造が延長された構造である。
【0032】
図3(b)はボトムカバー4に備えたネジ締結部11aの構造であり、ディスク駆動装置1の図1で示したA部を示したものである。
図3(b)において、ボトムカバー4は0.5mm程度の薄板鋼板をプレス加工にて成形しており、トップカバー3のネジ締結部に対応するボトムカバー4のネジ取付部(ボトムカバー)14は図に示すよう平坦な面であり、該平坦な面にネジ孔が形成されている。
【0033】
図4はディスク駆動装置1の図1に示したA部を右側面から見た図である。すなわち、前述したボトムカバー4にトップカバー1をネジ締結した状態を示した図である。
図4において、トップカバー3のネジ締結部11aに備えた段差部12構造により、ネジ締結状態ではネジの頭がディスク駆動装置1上面高さとなるトップカバー3上面とほぼ同等の高さとなる。一方、トップカバー3の該ネジ締結部11aの備えた段差部12により、ボトムカバー4のネジ取付部(ボトムカバー)14は平坦構造のため、該凹部段差構造の左右にトップカバー3とボトムカバー4の隙間が生じることになる。
【0034】
図2で説明したようにディスク駆動装置1においてこの部分では内部の流れが乱れており、内部から外部への僅かな隙間から内部で生じるディスク回転に伴う流体音(風きり音)が漏れ出すことになる。また、トップカバー3,ボトムカバー4はプレス加工で成形しているため、加工精度や寸法公差を考慮してもこの部分では、完全に隙間をなくすことは非常に困難である。
【0035】
したがって、ディスク駆動装置1内でディスク2が高速で回転した場合、該隙間から内部の流体音が漏れ出すためにディスク駆動装置1の騒音特性が劣化することとなる。さらに、該隙間を高速な気流が流れ出すことで、この気流によるトップカバー3,ボトムカバー4の振動を誘発し、ディスク駆動装置1の振動特性の劣化をも引き起こす。また、この振動により部品間の接触干渉により、流体音以外に接触振動音などの発生が懸念される。
【0036】
図5は、本発明によるトップカバー3に備えた漏れ音防止部材21の構造を示したものである。図5(a)は図1で示したディスク駆動装置1のA部に対向するトップカバー3の裏面からのネジ締結部11aの斜視図と、トップカバー3へ備える漏れ音防止部材21の構造を示したものである。
図5(b)はトップカバー3のネジ締結部11aの上面図を示したものである。
図5(a),図3(b)において、トップカバー3のネジ締結部11aは、ネジ20の貫通孔13の周囲に段差部12構造を備えている。また、該段差部12構造は貫通孔13に対してトップカバー3内側は円形状、外側は外縁部まで段差構造とし、縁部の一部を矩形形状としている。この段差部12構造の外縁部左右では先に説明したようにネジ締結時にボトムカバー4とトップカバー3との隙間が発生する。
【0037】
そこで、図に示す漏れ音防止部材21となる隙間を埋める部材をトップカバー3に備えた。該漏れ音防止部材21は、シート23と二つの弾性部材22a,22bで構成している。該漏れ音防止部材21のシート23は、トップカバー3のネジ締結部11aに備えた段差部12の外形と、トップカバー3の後方部の折り曲げ形状(折り曲げ部の内側)に合わせた構造であって、先に説明した左右の二箇所の位置に弾性部材22a,22bを備えた。シート23は、該段差部12外形形状に合わせることでトップカバー3裏面部に貼り付ける際の位置決めが容易となる。
【0038】
また、該シート23の裏側(弾性部材が貼りついていない面)に粘着材が塗布されているため、直接トップカバー3へ貼り付けることができる。シート23に備えた弾性部材22a,22bはトップカバー3にネジ締結部11aに備えた段差部12構造とその左右の曲げ部間に合わせた大きさとし、高さは図5で示したネジ締結部のボトムカバー4とトップカバー3の隙間より大きくしている。この漏れ音防止部材21を備えたトップカバー3をボトムカバー4へネジ20で締結することで、図5に示した該隙間は漏れ音防止部材21となる弾性部材22が押しつぶされて完全にふさがることになる。
【0039】
弾性部材22とすることで部品の寸法精度による隙間のバラツキに依存することなく隙間をふさぐことができ、この部分からのディスク駆動装置1内部の流体音の漏れを防止することができる。また、弾性部材22による減衰効果により、トップカバー3やボトムカバー4部接触干渉による振動を防止することができ、流体音以外の振動音の低減効果も有する。
【0040】
以上の効果により、ディスク2の高速記録再生時の騒音を低減することができ、信頼性の高いディスク駆動装置1を提供することができる。また、本発明によるディスク駆動装置を搭載したPCにおいても、記録再生時の騒音低減や、振動低減が図れるため信頼性の高いPCを提供することができる。
【0041】
本発明によれば、ボトムカバーにトップカバーをネジ締結する際、必然的にネジ締結部の隙間をなくすことができるため、ディスク駆動装置内部でディスクが高速で回転する際に発生する流体音を装置外部へ漏洩することが防止できる。また、隙間に介在する部材の弾性特性により筐体部に発生する振動の減衰効果を得ることができる。
【0042】
このことから、本発明はディスク駆動装置の騒音劣化問題を解決することができ、信頼性の高いディスク駆動装置が提供できる。また、本発明によるディスク駆動装置を搭載したPCにおいても、記録再生時の騒音低減や、振動低減が図れるため信頼性の高いPCを提供することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 ディスク駆動装置
2 ディスク
3 トップカバー
4 ボトムカバー
5 ディスクトレイ
6 ユニットメカ
7 光学ヘッド
8 スピンドルモータ
11 ネジ取付け部(トップカバー)
12 段差部
13 貫通孔
14 ネジ取付部(ボトムカバー)
20 ネジ
21 漏れ音防止部材
22 弾性部材
23 シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学ヘッドを用いてディスクに情報を記録し、記録された前記ディスクの情報を再生するディスク駆動装置であって、
前記光学ヘッドを前記ディスクの半径方向に駆動する手段と、前記ディスクを回転駆動するスピンドルモータが搭載されたユニットメカと、前記ディスクを案内するディスクトレイと、これらの構成部材を収納する筐体となるトップカバーとボトムカバーにより構成されたディスク駆動装置において、
前記トップカバーは前記ボトムカバーとの締結部に凹部段差部を形成し、この凹部段差部と前記ボトムカバーとの接触によって形成される隙間に弾性部材を介在させてネジで締結することを特徴とするディスク駆動装置。
【請求項2】
請求項1記載のディスク駆動装置において、
前記締結部はネジの貫通孔が設けられ、この貫通孔の外周を囲むように前記凹部段差部が設けられていることを特徴とするディスク駆動装置。
【請求項3】
請求項1記載のディスク駆動装置において、
前記凹部段差部は前記貫通孔の左右いずれか一方が略矩形形状の段差形状と、他方の一方が円形状の段差形状であることを特徴とするディスク駆動装置。
【請求項4】
請求項1記載のディスク駆動装置において、
前記隙間を埋める部材は前記トップカバーと前記ボトムカバーのネジ締結部に備えられていることを特徴とするディスク駆動装置。
【請求項5】
請求項1記載のディスク駆動装置において、
前記弾性部材は前記トップカバーの裏面部のネジ締結部に貼り付けられて前記トップカバーと前記ボトムカバーがネジにより締結されることを特徴とするディスク駆動装置。
【請求項6】
請求項1記載のディスク駆動装置において、
前記弾性部材は粘着部を有するシートと二つの弾性体が取り付けられ、この弾性体は前記凹部段差の形状と一致していることを特徴とするディスク駆動装置。
【請求項7】
請求項1記載のディスク駆動装置において、
前記弾性体は、前記隙間の間隔より大きい厚さを備えていることを特徴とするディスク駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−176757(P2010−176757A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−18957(P2009−18957)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(501009849)株式会社日立エルジーデータストレージ (646)