説明

デジタルビデオデータ検査装置、検査システム及び半導体装置

【課題】 デジタルビデオデータ検査装置において、デジタルビデオデータのどの位置から比較開始すればよいかを明確に定めるようにする。
【解決手段】 デジタルビデオデータ2から一義に生成される生成コード21に基づいて、映像が静止画から変化する映像変化点を映像変化点検出部14で検出して映像変化点検出信号22を出力し、比較部13において、映像変化点検出信号22を受信した時点から生成コード21と期待値コード24とを順次比較する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルビデオデータを扱う半導体装置の電気的故障を検出する検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来のデジタルビデオデータ検査装置として、検査対象から出力されるデジタルビデオデータを入力とし、入力されたデジタルビデオデータから一義に生成されるコードと期待値コードとを比較することによって検査対象のデジタルビデオデータの検査を行うようにしたものが開示されている。
【0003】
図10は、従来のデジタルビデオデータ検査装置の構成を示すブロック図である。図10に示すように、19はストリームデータ26を出力するストリームデータ発生装置、4はストリームデータ26を処理してデジタルビデオデータ2を出力する検査対象、1はデジタルビデオデータ2の検査を行うデジタルビデオデータ検査装置である。
【0004】
前記検査対象4は、ビデオデコーダ18を備えており、このビデオデコーダ18により前記ストリームデータ26の処理が行われる。
【0005】
前記デジタルビデオデータ検査装置1は、前記デジタルビデオデータ2から一義に定まる生成コード21を生成するコード生成部11と、期待値コード24を格納しておく期待値格納部12と、前記生成コード21と前記期待値コード24とを比較する比較部13とを備えている。
【0006】
以下、上述したようなデジタルビデオデータ検査装置を用いたデジタルデータの検査方法について説明する。まず、前記ストリームデータ発生装置19から出力したストリームデータ26を前記検査対象4に入力し、ビデオデコーダ18で処理して検査対象4からデジタルビデオデータ2を出力する。
【0007】
次に、前記デジタルビデオデータ2をデジタルビデオデータ検査装置1に入力し、コード生成部11によって生成コード21を生成して比較部13に出力する一方、期待値格納部12に格納されている期待値コード24を比較部13に出力する。
【0008】
そして、前記比較部13において前記生成コード21と前記期待値コード24とを順次比較し、その比較結果3を外部出力する。
【特許文献1】特開2003−209860号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、デジタルビデオデータから生成される生成コードと期待値コードとの比較を順次行う場合には、デジタルビデオデータ検査装置に入力されるデジタルビデオデータのどの位置から比較開始するかを明確に定める必要があった。
【0010】
また、高速なデジタルビデオデータを検査対象からデジタルビデオ検査装置まで伝搬させる必要があるため、その伝搬経路の設計が難しくなるという問題があった。
【0011】
さらに、検査対象に対して外部からビデオストリームを入力する必要があるため、LSIテスタ等のストリームデータ発生装置が用意されていない検査環境での検査が困難であった。
【0012】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、同じ連続したデジタルビデオデータからは生成コードが一義に決定されることに着目し、デジタルビデオデータのどの位置から比較開始すればよいかを明確に定めるようにすることにある。
【0013】
また、別の目的は、高速なデジタルビデオデータを検査対象から検査装置まで伝搬させないようにすることにある。
【0014】
さらに、もう一つ別の目的は、LSIテスタ等のストリームデータ発生装置の用意されない検査環境での検査を容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、前記課題に対して、映像がある静止画から変化する時点又は指定コードが生成される時点を検出する検出部を備えるようにした。
【0016】
また、高速なデジタルビデオデータを検査対象から検査装置まで伝搬させる必要がないように、コード生成部、又はデジタルビデオデータ検査装置を検査対象内部に含めるようにした。
【0017】
さらに、LSIテスタ等のストリームデータ発生装置の用意されない検査環境での検査を容易とするように、検査対象内部にビデオストリーム発生部を含めるようにした。
【0018】
すなわち、請求項1の発明は、入力されたデジタルビデオデータから一義に定まるコードを生成するコード生成部と、
前記コード生成部で生成された生成コードを解析して前記データの表す映像が時間的に変化する映像変化点を検出する映像変化点検出部と、
期待値コードを格納する期待値格納部と、
前記映像変化点を検出した時点から前記生成コードと前記期待値コードとの比較を開始する比較部とを備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項2の発明は、入力されたデジタルビデオデータから一義に定まるコードを生成するコード生成部と、
指定コードを格納する指定コード格納部と、
前記コード生成部で生成された生成コードと前記指定コードとの一致を検出する指定コード検出部と、
期待値コードを格納する期待値格納部と、
前記生成コードと前記指定コードとの一致を検出した時点から前記生成コードと前記期待値コードとの比較を開始する比較部とを備えたことを特徴とする。
【0020】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載されたデジタルビデオデータ検査装置において、
前記比較部は、比較結果を保持又は外部出力するように構成されていることを特徴とする。
【0021】
請求項4の発明は、入力されたデジタルビデオデータから一義に定まるコードを生成するコード生成部を有し該生成コードを外部出力する半導体装置と、
前記コード生成部で生成された生成コードを解析して前記データの表す映像が時間的に変化する映像変化点を検出する映像変化点検出部と、期待値コードを格納する期待値格納部と、前記映像変化点を検出した時点から前記生成コードと前記期待値コードとの比較を開始する比較部とを有するデジタルビデオデータ検査装置とを備えたことを特徴とするデジタルビデオデータ検査システムである。
【0022】
請求項5の発明は、入力されたデジタルビデオデータから一義に定まるコードを生成するコード生成部を有し該生成コードを外部出力する半導体装置と、
指定コードを格納する指定コード格納部と、前記コード生成部が生成した生成コードと前記指定コードの一致を検出する指定コード検出部と、期待値コードを格納する期待値格納部と、前記生成コードと前記指定コードとの一致を検出した時点から前記生成コードと前記期待値コードとの比較を開始する比較部とを有するデジタルビデオデータ検査装置とを備えたことを特徴とするデジタルビデオデータ検査システムである。
【0023】
請求項6の発明は、請求項1又は2に記載のデジタルビデオデータ検査装置を有することを特徴とする半導体装置である。
【0024】
請求項7の発明は、請求項6に記載された半導体装置において、
デジタルビデオストリームを発生するストリーム発生部をさらに備えたことを特徴とする半導体装置である。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、映像変化点検出部又は指定コード検出部によって、デジタルビデオデータの比較を開始すべき時点を明確に定めることができる。
【0026】
また、コード生成部又はデジタルビデオデータ検査装置を検査対象内部に有することにより、高速なデジタルビデオデータを検査対象外部のデジタルビデオデータ検査装置まで伝搬させなくとも検査ができるようになり、デジタルビデオデータ検査装置の開発工数、コストが低減される。
【0027】
さらに、内部にビデオストリーム発生部を有することにより、外部からビデオストリームを入力する必要がなく、LSIテスタでの検査が容易となり、テスト工程の簡略化、検査コスト低減が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、ここで示す実施形態はあくまでも一例であって、必ずしもこの実施形態に限定されるものではない。
【0029】
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係るデジタルビデオデータ検査装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、19はストリームデータ26を出力するストリームデータ発生装置、4はストリームデータ26を処理してデジタルビデオデータ2を出力する検査対象、1はデジタルビデオデータ2の検査を行うデジタルビデオデータ検査装置である。
【0030】
前記検査対象4は、ビデオデコーダ18を備えており、このビデオデコーダ18により前記ストリームデータ26の処理が行われる。
【0031】
前記デジタルビデオデータ検査装置1は、前記デジタルビデオデータ2から一義に定まる生成コード21を生成するコード生成部11と、期待値コード24を格納しておく期待値格納部12と、前記生成コード21と前記期待値コード24とを比較する比較部13と、前記生成コード21から映像の変化点を検出する映像変化点検出部14とを備えている。
【0032】
次に、図9を用いて映像変化点について説明する。図9は、デジタルビデオデータのビデオフレーム、映像、生成コードの関係を表したものである。ここで、41〜46はそれぞれビデオフレームを表しており、ビデオフレーム41の映像を映像A、その生成コードをコードAであるとする。
【0033】
次に、ビデオフレーム42についてその生成コードを調べると、ビデオフレーム42の映像は映像Aであり、生成コードはコードAであることが判る。このように、ビデオフレーム41,42からは同じコードAが生成されているため、ビデオフレーム41から42にかけては映像が変化していないと判定できる。
【0034】
同様に、ビデオフレーム43と一つ前のビデオフレーム42からは同じコードAが生成されるため、ビデオフレーム42からビデオフレーム43にかけても映像が変化していないと判定できる。
【0035】
次に、ビデオフレーム44の生成コードについて調べると、ビデオフレーム44の映像は映像Bであり、生成コードはコードBであることが判る。このように、ビデオフレーム44と一つ前のビデオフレーム43とは異なるコードが生成されているため、ビデオフレーム43からビデオフレーム44にかけては映像が変化していると判定される。このビデオフレーム43とビデオフレーム44との間の境界点を“映像変化点”と呼ぶ。
【0036】
なお、ここではビデオフレーム単位でコード生成を行う場合について説明しているが、これに限定されず、例えばビデオフィールド単位やビデオライン単位でコード生成を行う場合であっても、ビデオフレーム分の生成コードをまとめることによりビデオフレーム単位での生成コードと考えることができ、同様の映像変化点を検出することが可能である。
【0037】
次に、上述したようなデジタルビデオデータ検査装置を用いたデジタルデータの検査方法について説明する。まず、前記ストリームデータ発生装置19から出力したストリームデータ26を前記検査対象4に入力し、ビデオデコーダ18で処理してデジタルビデオデータ2を出力する。
【0038】
そして、前記デジタルビデオデータ2をデジタルビデオデータ検査装置1に入力し、コード生成部11によって生成コード21を生成して比較部13に出力する一方、この生成コード21を前記映像変化点検出部14に出力する。
【0039】
前記映像変化点検出部14は、デジタルビデオデータ2が静止画であれば、コード生成部11が繰り返し同じコードを生成するため、生成コード21が途中から変化した時点が映像変化点であると検出して映像変化点検出信号22を比較部13に出力する。
【0040】
また、比較部13には、生成コード21の他にも期待値格納部12に格納されている期待値コード24が入力されており、前記映像変化点検出部14から映像変化点検出信号22を受信した時点より生成コード21と期待値コード24とを順次比較し、良品又は不良品の判別を行い、その比較結果3を出力する。
【0041】
以上のように、本実施形態1に係るデジタルビデオデータ検査装置によれば、生成コードと期待値コードとの比較を開始すべき時点を明確に定めることができ、デジタルビデオデータの検査開始が容易となる。
【0042】
なお、コード生成部がコードを生成する間隔がビデオフレーム単位であれば、毎フレーム同じコードを生成するため、前記手順の通りとなるが、フレームより小さい単位でのコード生成であっても、フレーム同士の境目が前記小さい単位同士の境目と一致している場合には、一定サイクルの生成コード同士を比較することにより、上記手順と同様の手法が適用できる。この点は、以下の実施形態2〜5についても同様である。
【0043】
<実施形態2>
図2は、本発明の実施形態2に係るデジタルビデオデータ検査装置の構成を示すブロック図である。上述した実施形態1との違いは、映像変化点検出部14の代わりに指定コード検出部16を追加した点であるため、以下、前記実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
【0044】
前記デジタルビデオデータ検査装置1は、前記デジタルビデオデータ2から一義に定まる生成コード21を生成するコード生成部11と、期待値コード24を格納しておく期待値格納部12と、前記生成コード21と前記期待値コード24とを比較する比較部13と、指定コード23を格納しておく指定コード格納部15と、指定コード23と生成コード21との一致を検出する指定コード検出部16とを備えている。
【0045】
次に、上述したようなデジタルビデオデータ検査装置を用いたデジタルデータの検査方法について説明する。まず、前記ストリームデータ発生装置19から出力したストリームデータ26を前記検査対象4に入力し、ビデオデコーダ18で処理してデジタルビデオデータ2を出力する。
【0046】
そして、前記デジタルビデオデータ2をデジタルビデオデータ検査装置1に入力し、コード生成部11によって生成コード21を生成して比較部13に出力する一方、この生成コード21を前記指定コード検出部16に出力する。
【0047】
前記指定コード検出部16は、前記指定コード格納部15から出力された指定コード23と前記生成コード21との一致を検出し、前記比較部13に対して指定コード検出信号25を出力する。
【0048】
また、比較部13には、生成コード21の他にも期待値格納部12に格納されている期待値コード24が入力されており、前記指定コード検出部16から指定コード検出信号を受信した時点より生成コード21と期待値コード24とを順次比較し、良品又は不良品の判別を行い、その比較結果3を出力する。
【0049】
以上のように、本実施形態2に係るデジタルビデオデータ検査装置によれば、生成コードと期待値コードとの比較を開始すべき時点を明確に定めることができ、デジタルビデオデータの検査開始が容易となる。
【0050】
<実施形態3>
図3は、本発明の実施形態3に係るデジタルビデオデータ検査システムの構成を示すブロック図である。以下、前記実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
【0051】
図3に示すように、19はストリームデータ26を出力するストリームデータ発生装置、5はストリームデータ26を処理して生成コード21を出力する半導体装置、1はデジタルビデオデータ2の検査を行うデジタルビデオデータ検査装置である。
【0052】
前記半導体装置5は、ストリームデータ発生装置19から入力されたストリームデータ26を処理してデジタルビデオデータ2を出力するビデオデコーダ18と、このデジタルビデオデータ2から一義に定まる生成コード21を生成するコード生成部11とを備えている。
【0053】
前記デジタルビデオデータ検査装置1は、期待値コード24を格納しておく期待値格納部12と、前記生成コード21と前記期待値コード24とを比較する比較部13と、前記生成コード21から映像の変化点を検出する映像変化点検出部14とを備えている。
【0054】
次に、上述したようなデジタルビデオデータ検査システムを用いたデジタルデータの検査方法について説明する。まず、前記ストリームデータ発生装置19から出力したストリームデータ26を前記半導体装置5に入力し、ビデオデコーダ18で処理してデジタルビデオデータ2を出力し、コード生成部11によって生成コード21を生成して前記デジタルビデオデータ検査装置1に出力する。
【0055】
前記デジタルビデオデータ検査装置1に入力された生成コード21は、比較部13に入力される一方、映像変化点検出部14に入力される。
【0056】
前記映像変化点検出部14は、デジタルビデオデータ2が静止画であれば、コード生成部11が繰り返し同じコードを生成するため、生成コード21が途中から変化した時点が映像変化点であると検出して映像変化点検出信号22を比較部13に出力する。
【0057】
また、比較部13には、生成コード21の他にも期待値格納部12に格納されている期待値コード24が入力されており、前記映像変化点検出部14から映像変化点検出信号を受信した時点より生成コード21と期待値コード24とを順次比較し、良品又は不良品の判別を行い、その比較結果3を出力する。
【0058】
以上のように、本実施形態3に係るデジタルビデオデータ検査システムによれば、高速なデジタルビデオデータを半導体装置の外部のデジタルビデオデータ検査装置まで伝搬させなくともデジタルビデオデータの検査ができるようになり、デジタルビデオデータ検査装置の開発工数、コストが低減される。
【0059】
<実施形態4>
図4は、本発明の実施形態4に係るデジタルビデオデータ検査システムの構成を示すブロック図である。以下、前記実施形態3と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
【0060】
前記デジタルビデオデータ検査装置1は、期待値コード24を格納しておく期待値格納部12と、前記生成コード21と前記期待値コード24とを比較する比較部13と、指定コード23を格納しておく指定コード格納部15と、指定コード23と生成コード21との一致を検出する指定コード検出部16とを備えている。
【0061】
次に、上述したようなデジタルビデオデータ検査システムを用いたデジタルデータの検査方法について説明する。まず、前記ストリームデータ発生装置19から出力したストリームデータ26を前記半導体装置5に入力し、ビデオデコーダ18で処理してデジタルビデオデータ2を出力し、コード生成部11によって生成コード21を生成して前記デジタルビデオデータ検査装置1に出力する。
【0062】
前記デジタルビデオデータ検査装置1に入力された生成コード21は、比較部13に入力される一方、指定コード検出部16にも入力される。
【0063】
前記指定コード検出部16は、前記指定コード格納部15から出力された指定コード23と前記生成コード21との一致を検出し、前記比較部13に対して指定コード検出信号25を出力する。
【0064】
また、比較部13には、生成コード21の他にも期待値格納部12に格納されている期待値コード24が入力されており、前記指定コード検出部16から指定コード検出信号25を受信した時点より生成コード21と期待値コード24とを順次比較し、良品又は不良品の判別を行い、その比較結果3を出力する。
【0065】
以上のように、本実施形態4に係るデジタルビデオデータ検査システムによれば、高速なデジタルビデオデータを半導体装置の外部のデジタルビデオデータ検査装置まで伝搬させなくともデジタルビデオデータの検査ができるようになり、デジタルビデオデータ検査装置の開発工数、コストが低減される。
【0066】
<実施形態5>
図5は、本発明の実施形態5に係る半導体装置の構成を示すブロック図である。以下、前記実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
【0067】
図5に示すように、19はストリームデータ26を出力するストリームデータ発生装置、5はストリームデータ26を処理してデジタルビデオデータ2を出力するビデオデコーダ18とデジタルビデオデータ2の検査を行うデジタルビデオデータ検査装置1とを内蔵した半導体装置である。
【0068】
前記デジタルビデオデータ検査装置1は、前記ビデオデコーダ18で出力されたデジタルビデオデータ2から一義に定まる生成コード21を生成するコード生成部11と、期待値コード24を格納しておく期待値格納部12と、前記生成コード21と前記期待値コード24とを比較する比較部13と、前記生成コード21から映像の変化点を検出する映像変化点検出部14とを備えている。
【0069】
次に、上述したような半導体装置を用いたデジタルデータの検査方法について説明する。まず、前記ストリームデータ発生装置19から出力したストリームデータ26を前記半導体装置5に入力し、ビデオデコーダ18で処理してデジタルビデオデータ2を出力する。
【0070】
そして、前記デジタルビデオデータ2をデジタルビデオデータ検査装置1に入力し、コード生成部11によって生成コード21を生成して比較部13に出力する一方、この生成コード21を前記映像変化点検出部14に出力する。
【0071】
前記映像変化点検出部14は、デジタルビデオデータ2が静止画であれば、コード生成部11が繰り返し同じコードを生成するため、生成コード21が途中から変化した時点が映像変化点であると検出して映像変化点検出信号22を比較部13に出力する。
【0072】
また、比較部13には、生成コード21の他にも期待値格納部12に格納されている期待値コード24が入力されており、前記映像変化点検出部14から映像変化点検出信号22を受信した時点より生成コード21と期待値コード24とを順次比較し、良品又は不良品の判別を行い、その比較結果3を出力する。
【0073】
以上のように、本実施形態5に係る半導体装置によれば、高速なデジタルビデオデータを半導体装置の外部のデジタルビデオデータ検査装置まで伝搬させなくともデジタルビデオデータの検査ができるようになり、デジタルビデオデータ検査装置の開発工数、コストが低減される。
【0074】
<実施形態6>
図6は、本発明の実施形態6に係る半導体装置の構成を示すブロック図である。以下、前記実施形態5と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
【0075】
前記デジタルビデオデータ検査装置1は、期待値コード24を格納しておく期待値格納部12と、前記生成コード21と前記期待値コード24とを比較する比較部13と、指定コード23を格納しておく指定コード格納部15と、指定コード23と生成コード21との一致を検出する指定コード検出部16とを備えている。
【0076】
次に、上述したような半導体装置を用いたデジタルデータの検査方法について説明する。まず、前記ストリームデータ発生装置19から出力したストリームデータ26を前記半導体装置5に入力し、ビデオデコーダ18で処理してデジタルビデオデータ2を出力する。
【0077】
そして、前記でデジタルビデオデータ2をデジタルビデオデータ検査装置1に入力し、コード生成部11によって生成コード21を生成して比較部13に出力する一方、この生成コード21を前記指定コード検出部16に出力する。
【0078】
前記指定コード検出部16は、前記指定コード格納部15から出力された指定コード23と前記生成コード21との一致を検出し、前記比較部13に対して指定コード検出信号25を出力する。
【0079】
また、比較部13には、生成コード21の他にも期待値格納部12に格納されている期待値コード24が入力されており、前記指定コード検出部16から指定コード検出信号25を受信した時点より生成コード21と期待値コード24とを順次比較し、良品又は不良品の判別を行い、その比較結果3を出力する。
【0080】
以上のように、本実施形態6に係る半導体装置によれば、高速なデジタルビデオデータを半導体装置の外部のデジタルビデオデータ検査装置まで伝搬させなくともデジタルビデオデータの検査ができるようになり、デジタルビデオデータ検査装置の開発工数、コストが低減される。
【0081】
<実施形態7>
図7は、本発明の実施形態7に係る半導体装置の構成を示すブロック図である。図7に示すように、半導体装置5は、ストリームデータ27を発生させるストリームデータ発生部17と、図示しないストリームデータ発生装置から出力されたストリームデータ26と前記ストリームデータ27とを任意に選択可能なストリームデータセレクタ31と、このストリームデータセレクタ31で選択されたストリームデータ28を処理してデジタルビデオデータ2を出力するビデオデコーダ18と、デジタルビデオデータ2の検査を行うデジタルビデオデータ検査装置1とを備えている。
【0082】
前記デジタルビデオデータ検査装置1は、前記デジタルビデオデータ2から一義に定まる生成コード21を生成するコード生成部11と、期待値コード24を格納しておく期待値格納部12と、前記生成コード21と前記期待値コード24とを比較する比較部13と、前記生成コード21から映像の変化点を検出する映像変化点検出部14とを備えている。
【0083】
次に、上述したような半導体装置を用いたデジタルデータの検査方法について説明する。まず、半導体装置5に内蔵されているストリームデータ発生部17から出力したストリームデータ27をストリームデータセレクタ31に入力する。一方、半導体装置5の外部のストリームデータ発生装置から出力したストリームデータ26をストリームデータセレクタ31に入力する。
【0084】
そして、通常動作時には、前記ストリームデータセレクタ31はストリームデータ26を選択し、検査時にはストリームデータ27を選択する。
【0085】
次に、前記ストリームデータセレクタ31で選択されたストリームデータ28をビデオデコーダ18で処理し、デジタルビデオデータ2を出力する。
【0086】
そして、前記デジタルビデオデータ2をデジタルビデオデータ検査装置1に入力し、コード生成部11によって生成コード21を生成して比較部13に出力する一方、この生成コード21を前記映像変化点検出部14に出力する。
【0087】
前記映像変化点検出部14は、デジタルビデオデータ2が静止画であれば、コード生成部11が繰り返し同じコードを生成するため、生成コード21が途中から変化した時点が映像変化点であると検出して映像変化点検出信号22を比較部13に出力する。
【0088】
また、比較部13には、生成コード21の他にも期待値格納部12に格納されている期待値コード24が入力されており、前記映像変化点検出部14から映像変化点検出信号22を受信した時点より生成コード21と期待値コード24とを順次比較し、良品又は不良品の判別を行い、その比較結果3を出力する。
【0089】
以上のように、本実施形態7に係る半導体装置によれば、半導体装置の外部からストリームデータを入力することなくデジタルビデオデータの検査が可能となり、ストリームデータの入力が困難なLSIテスタでのデジタルビデオデータ検査を容易にできる。
【0090】
<実施形態8>
図8は、本発明の実施形態8に係る半導体装置の構成を示すブロック図である。以下、前記実施形態7と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
【0091】
前記デジタルビデオデータ検査装置1は、期待値コード24を格納しておく期待値格納部12と、前記生成コード21と前記期待値コード24とを比較する比較部13と、指定コード23を格納しておく指定コード格納部15と、指定コード23と生成コード21との一致を検出する指定コード検出部16とを備えている。
【0092】
次に、上述したような半導体装置を用いたデジタルデータの検査方法について説明する。まず、半導体装置5に内蔵されているストリームデータ発生部17から出力したストリームデータ27をストリームデータセレクタ31に入力する。一方、半導体装置5の外部のストリームデータ発生装置から出力したストリームデータ26をストリームデータセレクタ31に入力する。
【0093】
そして、通常動作時には、前記ストリームデータセレクタ31はストリームデータ26を選択し、検査時にはストリームデータ27を選択する。
【0094】
次に、前記ストリームデータセレクタ31で選択されたストリームデータ28をビデオデコーダ18で処理し、デジタルビデオデータ2を出力する。
【0095】
そして、前記デジタルビデオデータ2をデジタルビデオデータ検査装置1に入力し、コード生成部11によって生成コード21を生成して比較部13に出力する一方、この生成コード21を前記指定コード検出部16に出力する。
【0096】
前記指定コード検出部16は、前記指定コード格納部15から出力された指定コード23と前記生成コード21との一致を検出し、前記比較部13に対して指定コード検出信号25を出力する。
【0097】
また、比較部13には、生成コード21の他にも期待値格納部12に格納されている期待値コード24が入力されており、前記指定コード検出部16から指定コード検出信号25を受信した時点より生成コード21と期待値コード24とを順次比較し、良品又は不良品の判別を行い、その比較結果3を出力する。
【0098】
以上のように、本実施形態8に係る半導体装置によれば、半導体装置の外部からストリームデータを入力することなくデジタルビデオデータの検査が可能となり、ストリームデータの入力が困難なLSIテスタにおけるデジタルビデオデータ検査を容易にできる。
【産業上の利用可能性】
【0099】
以上説明したように、本発明にかかるデジタルビデオデータ検査装置は、デジタルテレビ用システムLSIやDVD用システムLSI等の試作評価、量産検査等に対して有用である。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】本実施形態1に係るデジタルビデオデータ検査装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態2に係るデジタルビデオデータ検査装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態3に係るデジタルビデオデータ検査システムの構成を示すブロック図である。
【図4】本実施形態4に係るデジタルビデオデータ検査システムの構成を示すブロック図である。
【図5】本実施形態5に係る半導体装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本実施形態6に係る半導体装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本実施形態7に係る半導体装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本実施形態8に係る半導体装置の構成を示すブロック図である。
【図9】映像変化点の説明図である。
【図10】従来技術のデジタルビデオデータ検査装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0101】
1 デジタルビデオデータ検査装置
2 デジタルビデオデータ
3 比較結果
4 検査対象
5 半導体装置
11 コード生成部
12 期待値格納部
13 比較部
14 映像変化点検出部
15 指定コード格納部
16 指定コード検出部
17 ストリームデータ発生部
18 ビデオデコーダ
19 ストリームデータ発生装置
21 生成コード
22 映像変化点検出信号
23 指定コード
24 期待値コード
25 指定コード検出信号
26 ストリームデータ
27 ストリームデータ
28 ストリームデータ
31 ストリームデータセレクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力されたデジタルビデオデータから一義に定まるコードを生成するコード生成部と、
前記コード生成部で生成された生成コードを解析して前記データの表す映像が時間的に変化する映像変化点を検出する映像変化点検出部と、
期待値コードを格納する期待値格納部と、
前記映像変化点を検出した時点から前記生成コードと前記期待値コードとの比較を開始する比較部とを備えたことを特徴とするデジタルビデオデータ検査装置。
【請求項2】
入力されたデジタルビデオデータから一義に定まるコードを生成するコード生成部と、
指定コードを格納する指定コード格納部と、
前記コード生成部で生成された生成コードと前記指定コードとの一致を検出する指定コード検出部と、
期待値コードを格納する期待値格納部と、
前記生成コードと前記指定コードとの一致を検出した時点から前記生成コードと前記期待値コードとの比較を開始する比較部とを備えたことを特徴とするデジタルビデオデータ検査装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載されたデジタルビデオデータ検査装置において、
前記比較部は、比較結果を保持又は外部出力するように構成されていることを特徴とするデジタルビデオデータ検査装置。
【請求項4】
入力されたデジタルビデオデータから一義に定まるコードを生成するコード生成部を有し該生成コードを外部出力する半導体装置と、
前記コード生成部で生成された生成コードを解析して前記データの表す映像が時間的に変化する映像変化点を検出する映像変化点検出部と、期待値コードを格納する期待値格納部と、前記映像変化点を検出した時点から前記生成コードと前記期待値コードとの比較を開始する比較部とを有するデジタルビデオデータ検査装置とを備えたことを特徴とするデジタルビデオデータ検査システム。
【請求項5】
入力されたデジタルビデオデータから一義に定まるコードを生成するコード生成部を有し該生成コードを外部出力する半導体装置と、
指定コードを格納する指定コード格納部と、前記コード生成部が生成した生成コードと前記指定コードの一致を検出する指定コード検出部と、期待値コードを格納する期待値格納部と、前記生成コードと前記指定コードとの一致を検出した時点から前記生成コードと前記期待値コードとの比較を開始する比較部とを有するデジタルビデオデータ検査装置とを備えたことを特徴とするデジタルビデオデータ検査システム。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のデジタルビデオデータ検査装置を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
請求項6に記載された半導体装置において、
デジタルビデオストリームを発生するストリーム発生部をさらに備えたことを特徴とする半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−128905(P2006−128905A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−312465(P2004−312465)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】