説明

デバイス管理プログラム、デバイス管理プログラム記録媒体及びデバイス管理装置

【課題】ジョブを実行させるデバイスへのログインを従来より容易に、迅速に行うことができ、ひいては、それだけ該デバイスが使い易くなるデバイス管理プログラム及びデバイス管理プログラム記録媒体、さらにはデバイス管理装置を提供する。
【解決手段】コンピュータCPに、デバイスD200等にログインを実行するためのログイン実行画面d1をディスプレイDPに表示させ、該画面表示後はユーザによる該画面の消去があるまで、該画面表示を維持させる機能を実現させるデバイス管理プログラム及び該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能の記録媒体M。デバイスD200等にログインを実行するためのログイン実行画面d1をディスプレイDPに表示させ、該画面表示後はユーザによる該画面の消去があるまで、該画面表示を維持させるためのログイン部101を有するデバイス管理装置100。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、フアクシミリ機とプリンタを組み合わせた複合機等のデバイスを管理するデバイス管理プログラム及びデバイス管理プログラム記録媒体に関し、また、かかるデバイスを管理するデバイス管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータからの指示に基づいてジョブを実行する各種デバイスを例にとると、それらデバイスは、それらを動作させるためのプログラムをコンピュータに実行させることで実際の使用が可能になるのであるが、その場合、コンピュータに接続されたディスプレイに、使用しようとするデバイスに対応したログイン実行画面を表示させ、そのログイン実行画面を用いて、ログイン情報(ログインユーザの名前、パスワード等)を該デバイスに送信してログインする場合がある。
【0003】
かかる従来のログイン実行画面は、ログイン処理が実行された後はディスプレイ画面から消されてしまう。従って、例えば、一つのデバイスにジョブを実行させたのち、同じデバイスに異なるジョブを実行させようとする場合、具体例を挙げれば、プリンタにA氏のためにドキュメントXをプリントさせ、引き続き同じプリンタにB氏のためにドキュメントYをプリントさせる場合、消えたログイン実行画面を再び立ち上げ、それによりプリンタにログインしなおす必要がある。
【0004】
このように、ログイン実行画面はログイン処理が終わると消えてしまうのであるが、ログアウトを要求するためのログアウトボタンについては、ログアウト忘れを防止するための工夫が提案されている。すなわち、特開2003−99399号公報には、サーバによって提供されるサービス利用時に、サービスを表示する画面表示が変更されたり、画面領域がスクロールさたり、画面領域サイズが変更されたりしても、ログオフ操作ボタンを表示させ続けるサービス終了ボタン表示システムが記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−99399号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、既述のように、ログイン処理が実行された後はログイン実行画面が消えてしまうと、再びログイン実行画面を立ち上げる、手間を要する、煩わしい作業が必要とすなる。例えば、前記のように、同じプリンタに、A氏のためにドキュメントXを、引き続きB氏のためにドキュメントYを、さらに引き続きC氏のためにドキュメントZをプリントさせるような場合において、これをプリント操作専業オペレータが行う場合、該オペレータの作業は、手間のかかる、煩わしいものとなる。
【0007】
そこで本発明は、ジョブを実行させるデバイスへのログインを従来より容易に、迅速に行うことができ、ひいては、それだけ該デバイスが使い易くなるデバイス管理プログラム及びデバイス管理プログラム記録媒体、さらにはデバイス管理装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明はかかる課題を解決するため次のデバイス管理プログラム及びデバイス管理プログラム記録媒体、さらにはデバイス管理装置を提供する。
本発明に係るプログラム、記録媒体、管理装置による管理対象となり得るデバイスとしては、例えば、プリンタ、プリンタとファクシミリ機との複合機を挙げることができるが、これに限定されない。また、デバイスの数は一つでもよいし、複数でもよい。
【0009】
(1)デバイス管理プログラム
コンピュータに、該コンピュータからの指示に基づいてジョブを実行するデバイスへログイン実行のためのログイン情報を送信させ、該デバイスでのログイン処理結果に基づいて、該ログイン情報送信後の、該デバイスにジョブを実行させるための所定の処理を実行させるデバイス管理プログラムであり、該コンピュータに、該デバイスにログインを実行するためのログイン実行画面をディスプレイ表示させ、該画面表示後はユーザによる該画面の消去があるまで、該画面表示を維持させる機能を実現させるためのデバイス管理プログラム。
【0010】
(2)デバイス管理プログラム記録媒体
コンピュータに、該コンピュータからの指示に基づいてジョブを実行するデバイスへログイン実行のためのログイン情報を送信させ、該デバイスでのログイン処理結果に基づいて、該ログイン情報送信後の、該デバイスにジョブを実行させるための所定の処理を実行させるデバイス管理プログラムであって、該コンピュータに、該デバイスにログインを実行するためのログイン実行画面をディスプレイ表示させ、該画面表示後はユーザによる該画面の消去があるまで、該画面表示を維持させる機能を実現させるためのデバイス管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能の記録媒体。
【0011】
(3)デバイス管理装置
ジョブを実行するデバイスへログイン実行のためのログイン情報を送信し、該デバイスでのログイン処理結果に基づいて該ログイン情報送信後の、該デバイスにジョブを実行させるための所定の処理を実行するデバイス管理装置であり、該デバイスにログインを実行するためのログイン実行画面をディスプレイ表示させ、該画面表示後はユーザによる該画面の消去があるまで、該画面表示を維持させるためのログイン部を有しているデバイス管理装置。
【0012】
本発明に係るデバイス管理プログラム、デバイス管理プログラム記録媒体、デバイス管理装置によると、デバイスへログイン後も、ログイン実行画面表示が、ユーザによる該画面消去が無いかぎり維持されるので、該デバイスにログインユーザのためのジョブを実行させたあと、もう一度同じユーザ或いは他のユーザのために所望のデバイスにログインしてジョブを実行させようとするとき、ログイン実行画面をその都度立ち上げる必要がなく、表示され続けているログイン実行画面を用いて再びデバイスにログインして、所望のジョブを実行させることができる。
【0013】
このように、デバイスにジョブを実行させるための該デバイスへのログインを従来より容易に、迅速に行うことができるようになり、ひいては、それだけ該デバイスが使い易くなる。
【0014】
本発明に係るデバイス管理プログラムは、さらに、前記ログイン実行画面表示に先立って、前記コンピュータに、該コンピュータに対応しているデバイスを表示して該表示デバイスから所定デバイスをユーザに選択させるためのデバイス一覧画面を前記ディスプレイに表示させる機能を実現させるものでもよい。
【0015】
本発明に係るデバイス管理プログラムの管理対象となるデバイスは、該デバイスにログインしたログインユーザに関するユーザジョブ情報、例えば、ログインユーザ自身及び(又は)ログインユーザに関係するユーザの該デバイスによるジョブ情報、例えば、デバイスがプリンタであれば、そのプリンタでログインユーザがプリントしたドキュメントの種類、該ドキュメント原稿枚数、ユーザ名などの情報を蓄積できるものでもよい。
【0016】
このように管理対象デバイスがユーザジョブ情報が蓄積されるデバイスである場合、前記「ログイン情報送信後の、デバイスにジョブを実行させるための所定の処理」に含まれる処理の例として、デバイスでのログイン処理後に、該デバイスにログインユーザに関する蓄積ジョブ情報送信を要求する要求命令処理、該デバイスから送信されてくる該蓄積ジョブ情報を受信する処理及び該受信した蓄積ジョブ情報を表示して該蓄積ジョブ情報から所定のジョブをログインユーザが選択できるようにするために該蓄積ジョブ情報画面を前記ディスプレイに、前記ログイン実行画面表示を維持したまま表示させる処理を挙げることができる。
【0017】
この場合、デバイス管理プログラムは、前記コンピュータに、該要求命令処理の機能、該受信処理の機能及び該蓄積ジョブ情報画面表示処理の機能を実現させるものとすることができる。
このようにログインユーザの蓄積ジョブ情報が表示されると、該ログインユーザが以前にデバイスに実行させたジョブと同じジョブをもう一度実行させたい場合、かかる表示された蓄積ジョブ情報からそのジョブを選択することで、容易に同じジョブを該デバイスに実行させることができる。
【0018】
また、本発明に係るデバイス管理プログラム記録媒体においても、それに記録されているデバイス管理プログラムは、前記ログイン実行画面表示に先立って、前記コンピュータに、該コンピュータに対応しているデバイスを表示して該表示デバイスから所定デバイスをユーザに選択させるためのデバイス一覧画面を前記ディスプレイに表示させる機能を実現させるものでもよい。
【0019】
また、デバイスがユーザジョブ情報が蓄積されるデバイスである場合、「ログイン情報送信後の、該デバイスにジョブを実行させるための所定の処理」に含まれる処理の例として、該デバイスでのログイン処理後に、該デバイスにログインユーザに関する蓄積ジョブ情報送信を要求する要求命令処理、該デバイスから送信されてくる該蓄積ジョブ情報を受信する処理及び該受信した蓄積ジョブ情報を表示して該蓄積ジョブ情報から所定のジョブをログインユーザが選択できるようにするために該蓄積ジョブ情報画面を前記ディスプレイに、前記ログイン実行画面表示を維持したまま表示させる処理を例示できる。
【0020】
この場合、記録媒体に記録されたデバイス管理プログラムは、前記コンピュータに、該要求命令処理の機能、該受信処理の機能及び該蓄積ジョブ情報画面表示処理の機能を実現させるものとすることができる。
【0021】
また、本発明に係るデバイス管理装置においても、ログイン実行画面表示に先立って、デバイス管理装置に対応しているデバイスを表示して該表示デバイスから所定デバイスをユーザに選択させるためのデバイス一覧画面を前記ディスプレイに表示させるデバイス一覧画面表示部を含んでいてもよい。
【0022】
また、デバイスがユーザジョブ情報が蓄積されるデバイスである場合、「ログイン情報送信後の、該デバイスにジョブを実行させるための所定の処理」に含まれる処理の例として、該デバイスでのログイン処理後に、該デバイスにログインユーザに関する蓄積ジョブ情報送信を要求する要求命令処理、該デバイスから送信されてくる該蓄積ジョブ情報を受信する処理及び該受信した蓄積ジョブ情報を表示して該蓄積ジョブ情報から所定のジョブをログインユーザが選択できるようにするために該蓄積ジョブ情報画面を前記ディスプレイに、前記ログイン実行画面表示を維持したまま表示させる処理を例示できる。
【0023】
この場合、該要求命令処理のための蓄積ジョブ情報要求命令送信部、該受信処理のための蓄積ジョブ情報受信部及び該蓄積ジョブ情報画面表示のための蓄積ジョブ情報表示部を含むことができる。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように本発明によると、ジョブを実行させるデバイスへのログインを従来より容易に、迅速に行うことができ、ひいては、それだけ該デバイスが使い易くなるデバイス管理プログラム及びデバイス管理プログラム記録媒体、さらにはデバイス管理装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明に係るデバイス管理装置の1例を示している。このデバイス管理装置100はコンピュータCPを含んでいる。コンピュータCPには、その操作のためのキーボードK及びマウスmが接続されているとともにディスプレイDPが接続されている。コンピュータCPには本発明に係るデバイス管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能のディスク型の記録媒体Mを搭載できる。
【0026】
記録媒体MをコンピュータCPに搭載して、該記録媒体に記録されたデバイス管理プログラムに基づいてコンピュータCPが動作できるように設定することで、これらがデバイス管理装置100を構成する。
記録媒体MはコンピュータCPに着脱できるディスク型のものであるが、本発明に係る記録媒体はこれに限定されるものではない、例えば、本発明に係るデバイス管理プログラムが記録されたコンピュータ内の記録媒体等であってもよい。
【0027】
デバイス管理装置100は、通信網Nを介して複数のデバイスD100、D200、D300・・・・に接続可能である。通信網Nとしては、LAN、WAN等、それ自体すでに知られている各種通信網を採用できる。無線通信等も利用できる。
【0028】
複数のデバイスD100・・・は、メーカ、機種、機能等のうち少なくとも一つが互いに異なるものであってもよいし、デバンイス群の中に同じデバイスが複数含まれていてもよい。ここでのデバイスD100・・・は、それぞれ、ユーザジョブ情報を蓄積でき、蓄積されたジョブを実行できるものである。ユーザジョブ情報とは、プリンタを例にとれば、プリンタにログインしてジョブを実行させたユーザに係るジョブ情報であり、例えば、プリントドキュメントの種類、該ドキュメントの原稿枚数、ユーザ名等である。
【0029】
デバイス管理装置100を機能的にブロック化して図示すると概ね図2に示すようになる。図2には、デバイスD100、D200、D300・・・・の装置100と関連する機能も、デバイスD200(本例ではプリンタ)を例にとって、ブロック化して示してある。
【0030】
図2に示すように、デバイス管理装置100は、デバイス一覧画面表示部100’、ログイン部101、蓄積ジョブ情報要求命令送信部102、蓄積ジョブ情報受信部103、蓄積ジョブ情報表示部104及びジョブ実行命令送信部105等を含んでいる。
【0031】
一方、デバイス(プリンタ)D200は、ログイン処理部201、ログインユーザ情報保持部202、蓄積ジョブ情報要求命令受信部203、蓄積ジョブ情報準備部204、蓄積ジョブ情報送信部205及びジョブ(ここではプリント)実行部206等を含んでいる。
【0032】
また、図3には、記録媒体Mに記録されたデバイス管理プログラムに基づくコンピュータCPの動作及びこれに対応するプリンタD200の動作をそれぞれ通信網Nを間において示してある。
【0033】
図2を参照してデバイス管理装置100についてさらに説明すると、デバイス一覧画面表示部100’は、デバイスへのログインに先立って、装置100に対応しているデバイス群D100、D200、D300・・・をディスプレイDPに一覧表示させる。
【0034】
図4にデバイス一覧画面の例を示す。図4の例では、デバイス群が表示されるとともに、各デバイスについて、「使用可能」、「用紙なし」、「トナーなし」等のデバイス状態(ステータス)等も併せて表示される。ユーザはこの画面を見て、使用しようとデバイス欄をクリックしてデバイスを選択できる。「閉じ」ボタンB1をクリックするとこの画面を閉じることができる。
本例では、図4に示すデバイス群における第1欄に表示のデバイスがデバイスD100、第2欄に表示のデバイスがプリンタでD200、第3欄に表示のデバイスがD300・・・・である。
【0035】
装置100のログイン部101は、デバイス一覧画面から選択されたデバイスにログインを実行するためのログイン実行画面をディスプレイDPに表示させ、ユーザが該画面を消去(閉じる)まで、換言すれば、該デバイスからログアウトするまで、ログイン実行画面の表示を維持し続ける。
【0036】
図5に、ユーザインターフェースの1例である画面表示を示す。ここには、ログイン実行画面d1のほか、ログインしたデバイスにおいて蓄積されているユーザのジョブ情報(蓄積ジョブ情報)一覧画面d2も併せ表示される。
ログイン実行画面d1には、ログイン情報であるユーザ名入力部w1及びパスワード入力部w2が表示され、ログイン実行ボタンB2も表示される。
【0037】
画面d2に表示される蓄積ジョブ情報の内容は、後述するように現在ログインしているユーザに関するものであり、ログインユーザが変わるごとに、該ユーザに対応した内容に変更される。図6はログインユーザがAであり、Aに関係する蓄積ジョブ情報が表示されている例を示している。
【0038】
ログインユーザは表示される蓄積ジョブ情報一覧画面d2から、プリンタに実行させたいジョブを示す情報欄をクリックして該ジョブを選択できる。
なお、「閉じ」ボタンB3をクリックすることでこれら画面d1、d2を閉じ、ログアウトできる。
【0039】
プリンタのログイン処理部201は、装置100のログイン部101から送信されるログイン情報を受信し、ログイン結果(ログイン成功)をログイン部101に返信する。
プリンタのログインユーザ情報保持部202では、ログイン処理部201でログインが成功したユーザ情報を保持する。
【0040】
装置100の蓄積ジョブ情報要求命令送信部102は、ログイン部101でのログイン実行が成功すると、プリンタの蓄積ジョブ情報要求命令受信部203に対して蓄積ジョブ情報を要求する。
【0041】
プリンタの蓄積ジョブ情報要求命令受信部203は、蓄積ジョブ情報要求命令を受信すると、蓄積ジョブ情報準備部204に、送信する蓄積ジョブ情報を用意させる。このとき準備部204は、ログインユーザ情報保持部202で保持されているログインユーザ情報を確認し、現在ログインしているユーザに関係する蓄積ジョブ情報を用意する。
プリンタの蓄積ジョブ情報送信部205は、蓄積ジョブ情報準備部204で用意された蓄積ジョブ情報を送信する。
【0042】
装置100では、蓄積ジョブ情報受信部103が蓄積ジョブ情報を受信すると、蓄積ジョブ情報表示部104が、該受信された蓄積ジョブ情報を図5の蓄積ジョブ情報一覧画面d2に表示させる。
【0043】
以上の説明から理解できるように、装置100のログイン部101でログインユーザを変更するごとに、その変更したユーザに関係する蓄積ジョブ情報が表示される。図7はログインユーザがBに変更されたことで、Bに係る蓄積ジョブ情報が表示される例を示している。
【0044】
装置100のジョブ実行命令送信部105は、蓄積ジョブ情報一覧画面d2に表示されているジョブからログインユーザが選択したジョブの実行命令を送信する。
プリンタのプリント実行部206は、ジョブ実行命令送信部105からのジョブ実行命令を受けて、選択された蓄積ジョブのプリントを実行する。
【0045】
デバイスにジョブを実行させるのは、個々のユーザ自身でもよいが、該デバイスの操作を専業とするオペレータ等でもよい。
上記の例において、プリント専業オペレータが、複数のユーザのために、プリンタD200に各ユーザのためのジョブを実行させる場合を想定すると、ログイン実行画面d1(図5参照)は一旦立ち上げると、これを閉じない限り常時表示され続けるので、一人のユーザのためのプリント作業が終了すると、直ちに、該ログイン実行画面d1を用いて次のユーザのログイン情報(ユーザ名、パスワード)を入力して、該ユーザのためのプリント作業を開始できる。勿論、該次のユーザ自身がログインを行う場合でも、同様にログイン実行画面d1を用いてログイン情報(ユーザ名、パスワード)を入力し、プリント作業を開始できる。
このように、デバイスへのログインを従来より容易に、迅速に行うことができ、ひいては、それだけ該デバイスが使い易くなる。
【0046】
ここで、かかる一連の手順を実行するコンピュータCPの動作及びそれに関連するプリンタD200の動作を図3のフローチャートを参照して説明しておく。
<コンピュータCPの動作>
プログラムがスタートすると、ディスプレイDPにデバイス一覧画面(図4参照)を表示させ、デバイスが選択されると、ログイン実行画面(図5参照)を表示する(ステップS11、S12、S13)。
【0047】
この画面を用いてログインが実行され、成功すると、プリンタに対し蓄積ジョブ情報を要求し、プリンタから送られてくるログインユーザに関する蓄積ジョブ情報を受信し、これをディスプレイDPに表示させる(ステップS14〜S18)。
【0048】
次いでジョブの選択(指定)があると、そのジョブの実行命令をプリンタに対して行い、プリンタからのジョブ終了通知をまって、再びステップS14に戻る。この間、ログイン実行画面は常時表示されており、ジョブ終了後にステップS14に戻ったときも、ログイン実行画面は表示されているので、直ちに、次のユーザのためのログインを実行できる。
【0049】
ステップ14でログイン実行が「NO」のときは、ステップS14’でログアウトか否か、すなわち、「閉じ」ボタンB3(図5〜図7参照)がクリックされたか否かを判断し、ログアウトでないときは、ログイン実行を待つことになる。ステップS14’でログアウトであると、ログイン実行画面d1、蓄積ジョブ情報一覧画面d2は閉じ、ステップS11に戻る。
【0050】
ステップS12でデバイス選択が「NO」のときは、ステップS12’でプログラムの終了か否か、すなわち、「閉じ」ボタンB1(図4参照)がクリックされたか否かを判断し、終了でないときは、デバイス選択を待ち、終了のときは、プログラムを終了する。
【0051】
<プリンタD200の動作>
プリンタ側では、ログインがあると、ログインユーザ情報を受信し、保持するとともにログイン成功を装置100に送信する(ステップS21、S22)。そして、蓄積ジョブ情報の要求があると、ログインユーザに関する蓄積ジョブ情報を準備し、これを装置100へ送信する(ステップS23、S24、S25)。
【0052】
装置100へ送信した蓄積ジョブ情報に基づいてジョブ実行命令があると、そのジョブを実行するとともにジョブ進行状況を装置100に送信し、最終的にジョブを完了する。
【0053】
以上説明した実施形態では、ログイン実行画面d1とともに表示される蓄積ジョブ情報一覧画面d2はログインユーザ自身のものの蓄積ジョブ情報を表示しているが、該画面d2に表示される蓄積ジョブ情報は、ログインユーザ自身のものばかりでなく、ログインユーザと何らかの関係があるユーザ、例えばログインユーザと共同で何かの研究開発を行っているユーザに係るジョブであって、ログインユーザにおいても該ジョブをデバイスに実行させる必要がある場合、或いはそれを可能とすることが望ましいような場合には、かかるユーザの蓄積ジョブ情報の全部又は一部が表示されてもよい。要するに、一般的に言えば、蓄積ジョブ情報一覧画面d2には、ログインユーザに適する蓄積ジョブ情報が表示されるようにしておけばよい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、デバイスにジョブを実行させるにあたり、その作業を容易に、迅速に行うことを可能にし、事務作業等を効率化する等に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明に係るデバイス管理装置の1例の概略構成を、デバイス例とともに示す図である。
【図2】図1に示すデバイス管理装置及びそれに関連するデバイスをそれぞれ機能的にブロック化して示す図である。
【図3】図1に示すデバイス管理装置を構成するコンピュータの動作及び該コンピュータ動作に関連するデバイス動作を示すフローチャートである。
【図4】デバイス一覧画面例を示す図である。
【図5】ログイン実行画面及び蓄積ジョブ情報一覧画面の例を示す図である。
【図6】ログインユーザがAである場合の、ログイン実行画面及び蓄積ジョブ情報一覧画面の例を示す図である。
【図7】ログインユーザがBである場合の、ログイン実行画面及び蓄積ジョブ情報一覧画面の例を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
100 デバイス管理装置
CP コンピュータ
M デバイス管理プログラム記録媒体
DP ディスプレイ
K キーボード
m マウス
N 通信網
D100、D200、D300 デバイス
d1 ロクイン実行画面
w1 ログインユーザ名入力部
w2 パスワード入力部
B2 ログイン実行ボタン
d2 蓄積ジョブ情報一覧画面
B1、B3 閉じボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、該コンピュータからの指示に基づいてジョブを実行するデバイスへログイン実行のためのログイン情報を送信させ、該デバイスでのログイン処理結果に基づいて、該ログイン情報送信後の、該デバイスにジョブを実行させるための所定の処理を実行させるデバイス管理プログラムであり、該コンピュータに、該デバイスにログインを実行するためのログイン実行画面をディスプレイ表示させ、該画面表示後はユーザによる該画面の消去があるまで、該画面表示を維持させる機能を実現させるためのデバイス管理プログラム。
【請求項2】
前記ログイン実行画面表示に先立って、前記コンピュータに、該コンピュータに対応しているデバイスを表示して該表示デバイスから所定デバイスをユーザに選択させるためのデバイス一覧画面を前記ディスプレイに表示させる機能を実現させる請求項1記載のデバイス管理プログラム。
【請求項3】
前記デバイスは、ユーザジョブ情報が蓄積されるデバイスであり、
前記ログイン情報送信後の、前記デバイスにジョブを実行させるための所定の処理には、前記デバイスでのログイン処理後に、該デバイスにログインユーザに関する蓄積ジョブ情報送信を要求する要求命令処理、該デバイスから送信されてくる該蓄積ジョブ情報を受信する処理及び該受信した蓄積ジョブ情報を表示して該蓄積ジョブ情報から所定のジョブをログインユーザが選択できるようにするために該蓄積ジョブ情報画面を前記ディスプレイに、前記ログイン実行画面表示を維持したまま表示させる処理が含まれており、
前記コンピュータに、該要求命令処理の機能、該受信処理の機能及び該蓄積ジョブ情報画面表示処理の機能を実現させる請求項1又は2記載のデバイス管理プログラム。
【請求項4】
コンピュータに、該コンピュータからの指示に基づいてジョブを実行するデバイスへログイン実行のためのログイン情報を送信させ、該デバイスでのログイン処理結果に基づいて、該ログイン情報送信後の、該デバイスにジョブを実行させるための所定の処理を実行させるデバイス管理プログラムであって、該コンピュータに、該デバイスにログインを実行するためのログイン実行画面をディスプレイ表示させ、該画面表示後はユーザによる該画面の消去があるまで、該画面表示を維持させる機能を実現させるためのデバイス管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能の記録媒体。
【請求項5】
前記デバイス管理プログラムは、前記ログイン実行画面表示に先立って、前記コンピュータに、該コンピュータに対応しているデバイスを表示して該表示デバイスから所定デバイスをユーザに選択させるためのデバイス一覧画面を前記ディスプレイに表示させる機能を実現させる請求項4記載のデバイス管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能の記録媒体。
【請求項6】
前記デバイスは、ユーザジョブ情報が蓄積されるデバイスであり、
前記ログイン情報送信後の、前記デバイスにジョブを実行させるための所定の処理には、前記デバイスでのログイン処理後に、該デバイスにログインユーザに関する蓄積ジョブ情報送信を要求する要求命令処理、該デバイスから送信されてくる該蓄積ジョブ情報を受信する処理及び該受信した蓄積ジョブ情報を表示して該蓄積ジョブ情報から所定のジョブをログインユーザが選択できるようにするために該蓄積ジョブ情報画面を前記ディスプレイに、前記ログイン実行画面表示を維持したまま表示させる処理が含まれており、
前記デバイス管理プログラムは、前記コンピュータに、該要求命令処理の機能、該受信処理の機能及び該蓄積ジョブ情報画面表示処理の機能を実現させる請求項4又は5記載のデバイス管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能の記録媒体。
【請求項7】
ジョブを実行するデバイスへログイン実行のためのログイン情報を送信し、該デバイスでのログイン処理結果に基づいて該ログイン情報送信後の、該デバイスにジョブを実行させるための所定の処理を実行するデバイス管理装置であり、該デバイスにログインを実行するためのログイン実行画面をディスプレイ表示させ、該画面表示後はユーザによる該画面の消去があるまで、該画面表示を維持させるためのログイン部を有しているデバイス管理装置。
【請求項8】
前記ログイン実行画面表示に先立って、デバイス管理装置に対応しているデバイスを表示して該表示デバイスから所定デバイスをユーザに選択させるためのデバイス一覧画面を前記ディスプレイに表示させるデバイス一覧画面表示部を含んでいる請求項7記載のデバイス管理装置。
【請求項9】
前記デバイスは、ユーザジョブ情報が蓄積されるデバイスであり、
前記ログイン情報送信後の、前記デバイスにジョブを実行させるための所定の処理には、前記デバイスでのログイン処理後に、該デバイスにログインユーザに関する蓄積ジョブ情報送信を要求する要求命令処理、該デバイスから送信されてくる該蓄積ジョブ情報を受信する処理及び該受信した蓄積ジョブ情報を表示して該蓄積ジョブ情報から所定のジョブをログインユーザが選択できるようにするために該蓄積ジョブ情報画面を前記ディスプレイに、前記ログイン実行画面表示を維持したまま表示させる処理が含まれており、
該要求命令処理のための蓄積ジョブ情報要求命令送信部、該受信処理のための蓄積ジョブ情報受信部及び該蓄積ジョブ情報画面表示のための蓄積ジョブ情報表示部を含んでいる請求項7又は8記載のデバイス管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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