説明

デュアル型外部電極蛍光ランプ及びその製造方法

本発明によって新規のデュアル型外部電極蛍光ランプ及びその製造方法が提供される。一実施形態によれば、(i)両端部が開放され、内壁が蛍光物質でコーティングされているか、またはコーティングされておらず、前記開放端部の直径が拡大された第1のガラス管を提供するステップと、(ii)両端部が開放され、前記第1のガラス管の直径より大きい直径を有している両端開放型の2個の第2のガラス管を前記第1のガラス管の両側開放端部に接合し、第1のガラス管と2個の第2のガラス管とを互いに連通させるステップと、(iii)前記第2のガラス管のうち1個のガラス管には、電極面積を拡大する第1の多重管または一端部の一側面を広げるように開き、一端部は閉鎖させたフレア構造を挿設接合するステップと、前記第2のガラス管のうち、他の1個のガラス管には、電極面積を拡大すると同時に、排気口が備えられた第2の多重管を挿設接合するステップと、(iv)前記排気口に排気システムを連結してガラス管の内部を真空化し、放電気体を注入した後、前記排気口の一部を切取り、シーリング加工するステップとを含むことを特徴とするデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法である。上記したように、本発明によれば、用途によって長さが長い外部電極蛍光ランプが必要な場合にも、所望の輝度を得るために、外部電極の長さを長くする必要なく、外部電極が形成される別の多重管形態の第2のガラス管及び他の第2のガラス管を提供することにより、所望の外部電極面積を確保することができる。したがって、長さが長い外部電極蛍光ランプで外部電極による非発光領域を減らすことができるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部電極蛍光ランプ(EEFL;external electrode fluorescent lamp)及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、外部電極蛍光ランプ(EEFL;external electrode fluorescent lamp)及びその製造方法に関し、より詳細には、無電極蛍光ランプの両端に前記ランプの直径と相違した直径を有する別のガラス管を接合し、外部電極蛍光ランプの全長及び外部電極の長さを減らすことができるデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法に関する。
【0003】
液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)は、発光型平板表示装置であって、それ自体が発光して画像を形成できず、外部から光が入射されて画像を形成する受光型平板表示装置であるため、暗いところでは画像を観察することができないという問題がある。
【0004】
上記の問題に係り、液晶ディスプレイの背面にバックライト(Back Light)を設置して光を照射し、暗いところでも画像を見ることができるようにしている。バックライトに対して求められる一般的な仕様として、高輝度、高効率、輝度の均一度、長寿命、薄型、低重量、低価格などがある。
従来、前記バックライトとして冷陰極蛍光ランプ(CCFL;Cold Cathode Fluorescent Lamp)を多く使用しているが、高輝度で作動し、ランプの寿命が短くなるという問題が指摘されている。これに係り、最近では、外部電極蛍光ランプをバックライトとして多く活用している。
【0005】
外部電極蛍光ランプは、密閉されたガラス管にガスを封入した後、ランプ両端の外部に電極を形成して、電極がガス放電空間に露出せずともガス放電動作を行い、外部電極の電界によってランプ内にプラズマを形成させる構造を有する蛍光ランプである。管の内部で起こるガス放電現象は、一般ランプと同様であるが、ガラス管自体が誘電体として作用するため、放電を誘導するために印加する外部電圧に先立つ放電によって生じる空間電荷の蓄積による壁電荷が加えられて電圧利得が発生するようになる。
外部電極蛍光ランプは、冷陰極蛍光ランプなど、一般の蛍光ランプとは異なり、電極がランプの外部にあり、電界による電子放出方式を利用して熱が発生せず、ランプの寿命が一般の蛍光灯に比べて5倍以上長く、明るさが10倍くらいさらに大きい。また、冷陰極蛍光ランプと比較して5倍以上のエネルギー効率を有する次世代照明用ランプである。その他にも、外部電極蛍光ランプは、他の駆動装置で複数個の管駆動が可能であるというような種々の長所を有しており、LCD TV、広告板などのように、高輝度が求められる用例において多く用いられている。
【0006】
一方、ランプの管径は輝度と光量に関係し、管径が小さいほど、輝度が大きいが、蛍光ランプの発光面積が小さくて光量が少ない。それに対し、管径が大きいほど、輝度は小さいが、発光面積が増加して光量が多い高電力用のランプに適用される。特に、外部電極蛍光ランプは、通常、高輝度を得るために、管径の小さい細管を用いているが、光量が少なく、これを補完するために、管径を増加させると、輝度が劣るようになる。
また、ランプ全長及び管径が大きくなると、所定輝度を得るために、それに相応して外部電極の長さも比例的に長くなる。しかし、外部電極の長さが長くなると、有効発光面が減り、バックライトに用いるとき、その外部電極部分が広くてパネルが発光されない非発光領域が大きくなり、これは、ランプの効率面でマイナス要因として作用するようになる。
したがって、外部電極蛍光ランプの用途によっては、長さが長く、それに相応して管径も大きいランプが求められているが、上記のような問題が依然として残っているのが現在の実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、長さが長い外部電極蛍光ランプが求められる場合において、必要とする輝度を得ることができるだけでなく、非発光領域として作用するようになる外部電極の長さを減らすことができる外部電極蛍光ランプ及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明者は、用途によって外部電極蛍光ランプの全長を増加させ、それにより、外部電極の長さを長くする従来技術とは異なり、外部電極が形成されるガラス管を別に提供し、このガラス管の直径を蛍光物質がコーティングされたガラス管本体の直径より大きくして本発明を完成した。
【0009】
上記の目的を達成するための本発明のデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法は、(i)両端部が開放され、内壁が蛍光物質でコーティングされており、前記開放端部の直径が拡大された第1のガラス管を提供するステップと、(ii)両端部が開放され、前記第1のガラス管の直径より大きい直径を有している両端開放型の2個の第2のガラス管を前記第1のガラス管の両側開放端部に接合し、第1のガラス管と2個の第2のガラス管とを互いに連通させるステップと、(iii)前記第2のガラス管のうち1個のガラス管には、電極面積を拡大する第1の多重管を挿設接合するステップと、前記第2のガラス管のうち、他の1個のガラス管には、電極面積を拡大すると同時に、排気口が備えられた第2の多重管を挿設接合するステップと、(iv)前記排気口に排気システムを連結してガラス管の内部を真空化し、放電気体を注入した後、前記排気口の一部を切取り、シーリング加工するステップとを含むことを特徴とする。また、前記第1のガラス管の両端開放端部に接合される2個の第2のガラス管の開放端部は、第1のガラス管の両端直径に比べて縮管成形または拡管成形されるか、その直径を同一に製造するステップを含むことを特徴とする。
【0010】
また、上記の目的を達成するための本発明のデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法は、(i)両端部が開放され、内壁が蛍光物質でコーティングされており、直径が均一な第1のガラス管を提供するステップと、(ii)両端部が開放され、前記第1のガラス管の直径より大きい直径を有している両端開放型の2個の第2のガラス管を前記第1のガラス管の両側開放端部に接合し、第1のガラス管と2個の第2のガラス管とを互いに連通させるステップと、(iii)前記第2のガラス管のうち1個のガラス管には、電極面積を拡大する第1の多重管を挿設接合するステップと、前記第2のガラス管のうち、他の1個のガラス管には、電極面積を拡大すると同時に、排気口が備えられた第2の多重管を挿設接合するステップと、(iv)前記排気口に排気システムを連結してガラス管の内部を真空化し、放電気体を注入した後、前記排気口の一部を切取り、シーリング加工するステップとを含むことを特徴とする。また、前記第1のガラス管の両端開放端部に接合される2個の第2のガラス管の開放端部は、第1のガラス管の両端直径に比べて縮管成形または拡管成形されるか、その直径を同一に製造するステップを含むことを特徴とする。
【0011】
前記第2のガラス管は、両端部の直径が同じ場合があり、両端部の直径が異なる場合がある。
【0012】
さらに、上記の目的を達成するための本発明のデュアル型蛍光ランプの製造方法は、(i)両端部が開放され、内壁が蛍光物質でコーティングされておらず、前記開放端部の直径が拡大加工されていない第1のガラス管を提供するステップと、(ii)両端部が開放され、前記第1のガラス管の直径より大きい直径を有している両端開放型の2個の第2のガラス管を前記第1のガラス管の両側開放端部に接合し、第1のガラス管と2個の第2のガラス管とを互いに連通させるステップと、(iii)前記第1のガラス管と2個の第2のガラス管とが接合された状態で蛍光体をコーティングするステップと、(iv)前記接合された第2のガラス管の2箇所、またはいずれか1箇所の蛍光物質を除去するステップと、(v)前記第2のガラス管のうち1個のガラス管には、電極面積を拡大する第1の多重管を挿設接合するステップと、前記第2のガラス管のうち、他の1個のガラス管には、電極面積を拡大すると同時に、排気口が備えられた第2の多重管を挿設接合するステップと、(vi)前記排気口に排気システムを連結してガラス管の内部を真空化し、放電気体を注入した後、前記排気口の一部を切取り、シーリング加工するステップとを含むことを特徴とする。
【0013】
前述した本発明の目的、特徴、及び利点は、添付図面を参照した以下の本発明の好ましい実施形態の詳細な説明によって一層明確に理解できるであろう。
【発明の効果】
【0014】
上記したように、本発明によれば、用途によって長さが長い外部電極蛍光ランプが必要な場合にも、所望の輝度を得るために、外部電極の長さを長くする必要なく、外部電極が形成される別の多重管形態の第2のガラス管及び他の第2のガラス管を提供することにより、所望の外部電極の面積を確保することができる。したがって、長さが長い外部電極蛍光ランプで外部電極による非発光領域を減らすことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係るデュアル型外部電極蛍光ランプの構造を概略的に示した図である。
【図2】本発明の一実施形態によって提供される他の第2のガラス管と第1のガラス管との接合構造を概略的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
添付された図面を参照した以下の説明において、外部電極蛍光ランプを製造するのにおいて当業界で既に公知されている製造工程、通常行われ得る作業、及び公知の装置の構成または動作などに対する説明は省略する。また、本発明の特徴的構成が外部電極蛍光ランプに対して適用されるものと説明及び図示したが、蛍光物質がコーティングされていないガラスランプを用いるネオンサインに対しても適用されることができるということは、当業者であれば容易に理解できるであろう。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態に係るデュアル型外部電極蛍光ランプの構造を概略的に示した図である。具体的に、図1(A)は、第1のガラス管100と第2のガラス管200とが接合されており、電極面積の拡大のための第1の多重管300が接合される前の状態を示し、図1(B)は、第1のガラス管100と第2のガラス管200とが接合されており、電極面積の拡大のための第1の多重管300が接合された状態を示している。また、第1のガラス管の両端が拡管された状態であることを示しているものである。
【0018】
図1において、本発明のデュアル型外部電極蛍光ランプの左側の一部のみが図示されていることに留意しなければならない。
【0019】
また、ランプが完成するためには、封止作業を行わなければならないが、様々な形態が可能であり、本発明では具体的な説明を省略する。
【0020】
図面に示すように、本発明の一実施形態に係るデュアル型外部電極蛍光ランプは、互いに接合されている第1のガラス管100と電極用多重管が加えられている第2のガラス管200とからなり、前記第2のガラス管200の表面と内部とに加えられた多重管の内壁に外部電極(図示せず)が形成されており、ガラス管の内部には放電気体が入っている。
前記第1のガラス管の端部110は開放されており、ガラス管の内壁は、前記端部部分を除いては、蛍光物質でコーティングされている。また、図面に示すように、前記開放端部110の直径D2は、ガラス管本体の直径D1より大きく拡管されている。また、図面には表示していないが、第1のガラス管の直径が全長にわたって均一なものも本発明に含まれる。
【0021】
前記第2のガラス管200は、両端部210、220が開放された構造で形成されるが、前記一側開放端部210を介して前記第1のガラス管の開放端部110と接合される。一方、図面に示すように、第2のガラス管の直径D4は、前記第1のガラス管の直径D1より大きい直径を有しており、本発明の好ましい実施形態によれば、前記一側開放端部210は、第1のガラス管の開放端部110との容易な接合のために縮管成形されることができる。
【0022】
前記縮管成形された開放端部210の直径D3は、第1のガラス管100の開放端部110の直径D2より小さいことも、大きいこともあり、または同じこともある。
上記したような構造を有するデュアル型外部電極蛍光ランプは、外部電極が形成される第2のガラス管200を第1のガラス管100と別に提供するとともに、その直径D4を第1のガラス管の直径D1より大きく構成することにより、用途によって長さが長い外部電極蛍光ランプが必要な場合、外部電極をそれに相応して長くする必要なく、所望の輝度を得るための面積を確保することができるので、外部電極による非発光領域を減らすことができるようになる。また、電極面積の拡大のための第1の多重管300が接合されて上記効果を極大化することができるものである。
【0023】
(i)両端部が開放され、内壁が蛍光物質でコーティングされておらず、前記開放端部の直径が拡大加工されていない第1のガラス管を提供するステップと、
(ii)両端部が開放され、前記第1のガラス管の直径より大きい直径を有している両端開放型の2個の第2のガラス管を前記第1のガラス管の両側開放端部に接合し、第1のガラス管と2個の第2のガラス管とを互いに連通させるステップと、
(iii)前記第1のガラス管と2個の第2のガラス管とが接合された状態で蛍光体をコーティングするステップと、
(iv)前記接合された第2のガラス管の2箇所、またはいずれか1箇所の蛍光物質を除去するステップと、
(v)前記第2のガラス管のうち1個のガラス管には、電極面積を拡大する第1の多重管を挿設接合するステップと、前記第2のガラス管のうち、他の1個のガラス管には、電極面積を拡大すると同時に、排気口が備えられた第2の多重管を挿設接合するステップと、
(vi)前記排気口に排気システムを連結してガラス管の内部を真空化し、放電気体を注入した後、前記排気口の一部を切取り、シーリング加工するステップとを含むことを特徴とするデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法。
【0024】
以下では、上記したものと同様な構成を有するデュアル型外部電極蛍光ランプを製造する方法を詳細に説明する。
【0025】
1.第1のガラス管100と第2のガラス管200との接合
まず、図1(A)に示すように、外部電極蛍光ランプを製造するための第1のガラス管100を用意するが、一般の蛍光ランプ製造工程で多く行なわれる工程によってガラス管の内面に蛍光物質がコーティングされており、両端部110が開放されている。
前記両端部の直径は、蛍光物質がコーティングされたガラス管本体部の直径より大きいように拡管されていることが好ましい。これと関連しては、以下においてより詳細に説明する。
【0026】
一方、図面に示すように、本発明の好ましい一実施形態によれば、第1のガラス管100の内壁は、その全体が蛍光物質でコーティングされているのではなく、後で第2のガラス管200の開放端部210と接合される前記両端部110部分には蛍光物質がコーティングされていない。すなわち、ガラス管の接合時、蛍光物質がコーティングされていると、その蛍光物質によって接合作業が妨害を受ける可能性があるため、ガラス管の接合部位には蛍光物質をコーティングしないことが好ましい。
【0027】
次に、前記第1のガラス管100と接合される第2のガラス管200を用意する。図面に示すように、第2のガラス管200の直径D4は、第1のガラス管100の直径D1より大きいということが分かる。すなわち、用例によっては、長さが長い外部電極蛍光ランプが必要な場合があるが、ランプの長さ及び/又は管径が大きくなると、所定輝度を得るためには、外部電極の長さも比例的に大きくなる。しかし、外部電極の長さが長くなると、有効発光面が減り、ランプの全体にわたって非発光領域が増えることになり、その効率性が劣る。
【0028】
本発明は、単一ガラス管の形態で外部電極蛍光ランプを製造するのではなく、外部電極が形成されるガラス管と蛍光物質がコーティングされたガラス管とを別に用意し、これらを接合するとともに、外部電極が形成されるガラス管の直径を蛍光物質がコーティングされたガラス管の直径より大きくして前記従来技術の問題点を解決した。
【0029】
具体的に、外部電極が形成される第2のガラス管200の管径D4は、第1のガラス管100の管径D1より大きいように用意し、用例によって、必要な外部電極部分の面積を確保する。すなわち、従来のように、単一外部電極蛍光ランプにおいて、長さが長くなるにしたがって同一管径の外部電極形成部位のガラス管も長くし、所望の輝度を確保するのではなく、蛍光物質がコーティングされたガラス管100とは別に、前記ガラス管より直径が大きい第2のガラス管200を用意して外部電極を形成することにより、所望の輝度を得るための面積を確保する。
【0030】
図示したように、第2のガラス管200の両端部は開放されているが、本発明の好ましい実施形態によれば、前記開放端部210は、第1のガラス管の開放端部110との接合のために、その管径が縮小加工されている。
次いで、第1のガラス管100と第2のガラス管200とを接合するが、2つのガラス管の開放端部110、210を互いに当接するように置いた後、トーチ加熱などを利用して2つの端部を接合する。
【0031】
本発明によれば、前記2つのガラス管を接合するのにおいて、2つのガラス管を所定のホルダ(図示せず)を用いて固定したまま回転させつつ、トーチを用いて、その接合部を溶融させて接合することができる。このようにして、2つのガラス管を接合すると、接合部におけるガラス管の歪みないしガラス管の陥没現象を効果的に防止することができる。
上記のような接合を実施するのにおいて、コーティングガラス管、すなわち、第1のガラス管100の開放端部110の直径を第1のガラス管の直径より大きく拡管成形することが好ましい。すなわち、図1に示すように、開放端部110の直径D2は、第1のガラス管の直径D1より大きいように拡管成形されている。ガラス管100、200を接合するとき、ガラス管は、高熱のため、つぶれる傾向がある。もし、高熱のため、開放端部110の直径D2が第1のガラス管100の管径D1より小さくなると、ランプの輝度差が発生し、かつ、電気抵抗が増加し、最終ランプの外観形態が悪くなる。このような点を考慮し、第1のガラス管100の開放端部110は、その直径D2を第1のガラス管の直径D1より大きくすることが好ましい。
【0032】
一方、本発明の好ましい実施形態によれば、2つのガラス管の接合を容易にするために、前記開放端部110、210の直径が互いに異なるように加工する。このとき、第1のガラス管の開放端部110の直径D1を第2のガラス管の開放端部210の直径D3より大きくすることができ、さらに小さくすることもできる。また、本発明の他の実施形態によれば、前記開放端部の直径D2、D3を同一にすることもできる。しかし、第2のガラス管の開放端部210に対して何らの成形をせずに、第1のガラス管100の開放端部110のみ加工して、第2のガラス管200との接合過程を行うこともできるという点に留意しなければならない。すなわち、実施形態によって、第2のガラス管200の直径D4が第1のガラス管の直径D1と比較して顕著に大きくなければ、単に第1のガラス管の開放端部110のみ加工して第2のガラス管に挿入するか、当接したまま接合工程を行うこともできる。すなわち、第2のガラス管の全長直径が均一なこともあるということである。
【0033】
上記した過程によって第1のガラス管及び第2のガラス管を用意した後、2つのガラス管を接合する工程を行うが、図1に示すように、2つのガラス管の開放端部の直径が相違した場合には、小径の開放端部を大径の開放端部内に挿入した後、トーチ加熱によって2つの開放端部を接合し、2つの開放端部の直径が同一な場合には、2つの端部を互いに当接した後、トーチ加熱によって2つの端部を接合する。
【0034】
また、電極面積をより拡大するために、前記第2のガラス管を二重管形態で構成しようとするものである。すなわち、第2のガラス管より直径が小さい、他のガラス管310であって、その外径と第2のガラス管の内径との間に空いた空間が形成され得るように、第1の多重管300を接合するものである。
【0035】
2.第1のガラス管100と他の第2のガラス管200’との接合
上記一連の工程によって第1のガラス管100の一方開放端部110に第2のガラス管200を接合する工程を完了すれば、第1のガラス管100の他端部に対しても他の第2のガラス管200’の接合工程を行う。このような接合工程は、前述した接合工程とは異なり、付加的な工程が行われる。すなわち、外部電極蛍光ランプを製造するのにおいて、ランプの内部に真空化工程及び不活性ガス(放電気体)注入などの工程が行われなければならない。
【0036】
本発明によれば、このような必須工程と本発明に係る別のガラス管の接合工程とをさらに容易に行うために、新規構造の第2の多重管400が提供される。前記第2の多重管は、真空形成及びガスの投入などのための排気口420がさらに備えられるものである。以下の説明において、前述した第1のガラス管及び第2のガラス管の構造と関連して重複する部分は、その説明を省略する。
【0037】
(1)他の第2のガラス管200’の構造
図2に示すように、第1のガラス管100の他の開放端部を別のガラス管と接合するために、排気口が備えられた第2の多重管400が接合された他の第2のガラス管200’が提供される。前記第2の多重管400は、図1の他のガラス管310と同じ形態の他のガラス管410が備えられて二重管の形態を取っており、両端が貫通されて、一端は排気システム(図示せず)に連結され、他端は他のガラス管410に接合された排気口420が備えられている。
【0038】
(2)第1のガラス管100と他の第2のガラス管200’との接合
前記第2のガラス管200の接合と同様に、他の第2のガラス管200’を開放端部を介して第1のガラス管100の他の開放端部に接合する。
次に、排気システム(図示せず)と連結された排気口420を介してガラス管の内部を真空化する作業を行い、不活性ガスの注入などの工程を行う。このような一連の工程が完了すれば、排気口に対する仕上げシーリング作業をすることにより、他の第2のガラス管200’と第1のガラス管100との接合工程が完了する。
このような一連の工程によって第1のガラス管100に第2のガラス管200及び他の第2のガラス管200’の接合工程を完了した後、多重管の形態で構成された第2のガラス管200及び他の第2のガラス管の表面に外部電極を形成すれば、外部電極蛍光ランプが完成する。このとき、第2のガラス管及び第1のガラス管のセクション320に予め外部電極を形成した後、前述した一連の接合過程を行うこともできるという点に留意しなければならない。
【0039】
前記諸般のデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法は、後続的に電極塗布ステップを含むものとする。また、前述したように、前記第1の多重管及び第2の多重管を内蔵した第2のガラス管及び他のガラス管は、電極が予め形成されて向後の電極塗布ステップを省略するデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法も本発明に属するものである。
【0040】
また、前記デュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法に基づいて製造されたデュアル型外部電極蛍光ランプも本発明に含まれるものである。
また、図面には表示していないが、(i)両端部が開放され、内壁が蛍光物質でコーティングされておらず、前記開放端部の直径が拡大加工されていない第1のガラス管を提供するステップと、(ii)両端部が開放され、前記第1のガラス管の直径より大きい直径を有している両端開放型の2個の第2のガラス管を前記第1のガラス管の両側開放端部に接合し、第1のガラス管と2個の第2のガラス管とを互いに連通させるステップと、(iii)前記第1のガラス管と2個の第2のガラス管とが接合された状態で蛍光体をコーティングするステップと、(iv)前記接合された第2のガラス管の2箇所、またはいずれか1箇所の蛍光物質を除去するステップと、(v)前記第2のガラス管のうち1個のガラス管には、電極面積を拡大する第1の多重管を挿設接合するステップと、前記第2のガラス管のうち、他の1個のガラス管には、電極面積を拡大すると同時に、排気口が備えられた第2の多重管を挿設接合するステップと、(vi)前記排気口に排気システムを連結してガラス管の内部を真空化し、放電気体を注入した後、前記排気口の一部を切取り、シーリング加工するステップとを含むことを特徴とするデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法も本発明に含まれるものである。
【0041】
以上、本発明の特定の好ましい実施形態について図示し説明した。しかし、本発明は、前述した実施形態及び図面に示した特定形態に限定されず、後述する特許請求の範囲に限定された本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有した者であれば誰でも様々に変形、修正して実施できるであろうということを理解すべきである。
【符号の説明】
【0042】
100 第1のガラス管
200 第2のガラス管
200’他の第2のガラス管
300 第1の多重管
400 第2の多重管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)両端部が開放され、内壁が蛍光物質でコーティングされており、前記開放端部の直径が拡大された第1のガラス管を提供するステップと、
(ii)両端部が開放され、前記第1のガラス管の直径より大きい直径を有している両端開放型の2個の第2のガラス管を前記第1のガラス管の両側開放端部に接合し、第1のガラス管と2個の第2のガラス管とを互いに連通させるステップと、
(iii)前記第2のガラス管のうち1個のガラス管には、電極面積を拡大する第1の多重管を挿設接合するステップと、前記第2のガラス管のうち、他の1個のガラス管には、電極面積を拡大すると同時に、排気口が備えられた第2の多重管を挿設接合するステップと、
(iv)前記排気口に排気システムを連結してガラス管の内部を真空化し、放電気体を注入した後、前記排気口の一部を切取り、シーリング加工するステップと、
を含むことを特徴とするデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法。
【請求項2】
前記第1のガラス管の両端開放端部に接合される2個の第2のガラス管の開放端部が、第1のガラス管の両端直径に比べて縮管成形または拡管成形されるか、その直径が同一なことを特徴とする請求項1に記載のデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法。
【請求項3】
(i)両端部が開放され、内壁が蛍光物質でコーティングされており、直径が均一な第1のガラス管を提供するステップと、
(ii)両端部が開放され、前記第1のガラス管の直径より大きい直径を有している両端開放型の2個の第2のガラス管を前記第1のガラス管の両側開放端部に接合し、第1のガラス管と2個の第2のガラス管とを互いに連通させるステップと、
(iii)前記第2のガラス管のうち1個のガラス管には、電極面積を拡大する第1の多重管を挿設接合するステップと、前記第2のガラス管のうち、他の1個のガラス管には、電極面積を拡大すると同時に、排気口が備えられた第2の多重管を挿設接合するステップと、
(iv)前記排気口に排気システムを連結してガラス管の内部を真空化し、放電気体を注入した後、前記排気口の一部を切取り、シーリング加工するステップと、
を含むことを特徴とするデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法。
【請求項4】
前記第1のガラス管の両端開放端部に接合される2個の第2のガラス管の開放端部が、第1のガラス管の両端直径に比べて縮管成形または拡管成形されるか、その直径を同一に製造するステップを含むことを特徴とする請求項3に記載のデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法。
【請求項5】
後続的に電極塗布ステップを含むことを特徴とする請求項1または3に記載のデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法。
【請求項6】
第1の多重管及び第2の多重管を内臓した第2のガラス管及び他のガラス管が、電極が予め形成されて、向後の電極塗布ステップを省略することを特徴とする請求項1または3に記載のデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法。
【請求項7】
(i)両端部が開放され、内壁が蛍光物質でコーティングされておらず、前記開放端部の直径が拡大加工されていない第1のガラス管を提供するステップと、
(ii)両端部が開放され、前記第1のガラス管の直径より大きい直径を有している両端開放型の2個の第2のガラス管を前記第1のガラス管の両側開放端部に接合し、第1のガラス管と2個の第2のガラス管とを互いに連通させるステップと、
(iii)前記第1のガラス管と2個の第2のガラス管とが接合された状態で蛍光体をコーティングするステップと、
(iv)前記接合された第2のガラス管の2箇所、またはいずれか1箇所の蛍光物質を除去するステップと、
(v)前記第2のガラス管のうち1個のガラス管には、電極面積を拡大する第1の多重管を挿設接合するステップと、前記第2のガラス管のうち、他の1個のガラス管には、電極面積を拡大すると同時に、排気口が備えられた第2の多重管を挿設接合するステップと、
(vi)前記排気口に排気システムを連結してガラス管の内部を真空化し、放電気体を注入した後、前記排気口の一部を切取り、シーリング加工するステップと、
を含むことを特徴とするデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法。
【請求項8】
後続的に電極塗布ステップを含むことを特徴とする請求項2または4に記載のデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法。
【請求項9】
第1の多重管及び第2の多重管を内臓した第2のガラス管及び他のガラス管が、電極が予め形成されて、向後の電極塗布ステップを省略することを特徴とする請求項2または4に記載のデュアル型外部電極蛍光ランプの製造方法。
【請求項10】
請求項1または3によって製造されることを特徴とするデュアル型外部電極蛍光ランプ。
【請求項11】
請求項2または4によって製造されることを特徴とするデュアル型外部電極蛍光ランプ。
【請求項12】
請求項5によって製造されることを特徴とするデュアル型外部電極蛍光ランプ。
【請求項13】
請求項6によって製造されることを特徴とするデュアル型外部電極蛍光ランプ。
【請求項14】
請求項8によって製造されることを特徴とするデュアル型外部電極蛍光ランプ。
【請求項15】
請求項9によって製造されることを特徴とするデュアル型外部電極蛍光ランプ。


【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−527081(P2012−527081A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−510725(P2012−510725)
【出願日】平成21年5月15日(2009.5.15)
【国際出願番号】PCT/KR2009/002589
【国際公開番号】WO2010/131790
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(511274318)
【Fターム(参考)】