説明

データ処理装置、および、データ処理方法

【課題】 コンテンツデータを適切に録画できる記録再生装置を提供する。
【解決手段】 記録再生装置200のCPU290は、現在時刻が予約情報における録画開始日時であることを認識すると、この予約情報を取得する。CPU290は、この予約情報と録画時間帯が重複する予約情報が存在することを認識すると、この重複する予約情報を取得する。CPU290は、重複する録画予約のうちのいずれか一方に対応する予約番組を選択録画番組として設定するとともに、いずれか他方を候補録画番組として設定する。CPU290は、出力装置300からの選局チャンネル情報に基づいて、利用者が例えば候補録画番組を視聴していることを認識すると、選択録画番組の録画処理を実施する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツデータを記録媒体に記録させるデータ処理装置、および、データ処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビ放送番組などのコンテンツを予約に基づいて録画する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に記載のものは、録画予約の録画開始の一定時間前になったと判断すると、ユーザに録画予約に基づく録画が開始されることを知らせ、この録画を継続するかキャンセルするかの選択画面を表示させる。そして、ユーザによるユーザ入力処理装置を通した録画予約を継続するか、キャンセルするかの指示に基づく処理を実施する。
【0004】
【特許文献1】特開2001−76395号公報(第3頁左欄−第6頁右欄)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に記載のような従来の構成では、録画予約されたコンテンツが利用者により視聴されている場合であっても、この録画予約されたコンテンツが録画されてしまう。このため、例えば録画予約されたコンテンツと同時刻に利用者の嗜好に合うコンテンツが放送されていた場合、利用者は、この嗜好に合うコンテンツを視聴できないおそれがあるという問題点が一例として挙げられる。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みて、コンテンツデータを適切に記録可能なデータ処理装置、および、データ処理方法を提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、配信される所定数のコンテンツデータを同一時間帯において記録媒体に記録可能なデータ処理装置であって、複数の前記コンテンツデータの各々の記録期間に関する記録期間情報に基づいて、前記複数のコンテンツデータの記録予約をする予約手段と、前記記録予約の各々に対応する記録期間が重複していることを検出する検出手段と、この検出手段により検出された重複した記録期間において、前記所定数以上の記録予約がされているとともに、前記重複した記録期間の記録予約のいずれかに対応するコンテンツデータが出力装置で出力されている場合には、この出力されているコンテンツデータ以外のコンテンツデータを前記記録媒体に記録させる記録制御手段と、を具備したことを特徴としたデータ処理装置である。
【0008】
請求項16に記載の発明は、演算手段により、配信される所定数のコンテンツデータを同一時間帯において記録媒体に記録可能なデータ処理方法であって、前記演算手段は、複数の前記コンテンツデータの各々の記録期間に関する記録期間情報に基づいて、前記複数のコンテンツデータの記録予約をし、前記記録予約の各々に対応する記録期間が重複していることを検出し、この検出手段により検出された重複した記録期間において、前記所定数以上の記録予約がされているとともに、前記重複した記録期間の記録予約のいずれかに対応するコンテンツデータが出力装置で出力されている場合には、この出力されているコンテンツデータ以外のコンテンツデータを前記記録媒体に記録させることを特徴とするデータ処理方法である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態では、本発明のデータ処理装置を備えた記録再生装置を例示して説明するが、これに限らず、コンテンツデータを記録するのみの記録装置、さらには記録装置や記録再生装置にコンテンツデータを記録させる独立したデータ処理装置などとしても適用できる。なお、本実施の形態において、利用者により設定入力される録画開始日時や録画終了日時あるいはチャンネルなどに基づく例えばテレビ放送番組や映画などを含むコンテンツの録画予約を、手動録画予約と称して説明する。また、EPG(Electric Program Guide)データおよび利用者により設定入力されるキーワードに基づくこのキーワードに関連するコンテンツデータの録画予約を、自動録画予約と適宜称して説明する。さらに、手動録画予約や自動録画予約に関わらず複数の録画予約の録画時間帯が重複している状態を、重複録画予約が存在する状態と適宜称して説明する。また、重複録画予約が存在する状態において、重複する録画時間帯でいずれか1つの録画予約に基づいて実施する録画処理を、切換録画処理と適宜称して説明する。さらに、録画時間帯が重複する録画予約が存在しない録画予約に基づいて実施する録画処理を、通常録画処理と適宜称して説明する。なお、本実施の形態では、2つの録画予約が重複する状態における切換録画処理を実施する構成を例示して説明するが、3つ以上の録画予約が重複する状態においても同様の構成を適用できる。図1は、本実施の形態におけるコンテンツ記録再生システムの概略構成を示すブロック図である。図2は、録画予約リスト情報の概略構成を示す模式図である。図3は、視聴状態情報の概略構成を示す模式図である。図4は、記録再生装置を構成するCPUの概略構成を示す模式図である。
【0010】
〔コンテンツ記録再生システムの構成〕
図1において、100はコンテンツ記録再生システム(以下、記録再生システムと称す)で、この記録再生システムは、例えばテレビ放送番組などのコンテンツの音声データ、映像データ、データ放送用データなどを有するコンテンツデータを記録したり、記録したコンテンツデータを再生したりするシステムである。そして、記録再生システム100は、記録再生装置200と、出力装置300と、を備えている。
【0011】
出力装置300は、例えばパーソナルコンピュータ、テレビジョン、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistant)などが例示できる。この出力装置300は、記録再生装置200から出力されたり、放送波を利用して送信されるコンテンツデータを受信して出力する。そして、この出力装置300は、チューナ部310と、入力部320と、音声出力部330と、表示部340と、制御部350と、などを備えている。
【0012】
チューナ部310は、制御部350などに接続されている。また、チューナ部310には、放送波を受信する図示しないアンテナが接続されている。このチューナ部310は、アンテナから送信される例えば複数のチャンネルに対応する各種データから所定のチャンネルに対応する各種データ、すなわちコンテンツデータやデータ放送用データなどを取得して制御部350へ出力する。
【0013】
入力部320は、制御部350などに接続されている。この入力部320は、図示しないケース体の例えば正面に臨んで入力操作可能に配設された図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有している。そして、入力部320は、設定事項の入力操作により、各種情報を操作信号として制御部350へ送信して設定させる。
【0014】
音声出力部330は、制御部350などに接続されている。この音声出力部330は、例えば図示しないスピーカなどの発音手段を有している。また、音声出力部330は、制御部350からアナログ信号やデジタル信号として送信される音声データを発音手段から音声として出力させる処理をする。
【0015】
表示部340は、制御部350などに接続されている。この表示部340は、制御部350からアナログ信号やデジタル信号として送信される映像データやデータ放送用データなどを表示させる。
【0016】
制御部350は、チューナ部310で取得させた所定のチャンネルのコンテンツデータや記録再生装置200からのコンテンツデータを、音声出力部330や表示部340で出力させる処理をする。また、制御部350は、チューナ部310で取得させているコンテンツデータのチャンネルに関する特定情報としての選局チャンネル情報を記録再生装置200へ出力する。具体的には、制御部350は、入力部320から所定のチャンネルのコンテンツデータを取得する旨の操作信号を取得すると、チューナ部310に所定のチャンネルのコンテンツデータを取得させて出力させる。そして、このコンテンツデータを取得して、音声データを音声出力部330へ、映像データやデータ放送用データを表示部340へ、それぞれ出力する。さらに、記録再生装置200から選局チャンネル情報を出力する旨を要求する選局情報出力要求信号を取得すると、チューナ部310で現在取得させているコンテンツデータの選局チャンネル情報を生成して、記録再生装置200へ出力する。また、制御部350は、記録再生装置200から切換録画処理を終了した旨の選択録画終了信号を取得する前に入力部320からチャンネルを変更する旨の操作信号を取得すると、このチャンネルに関する選局チャンネル情報を適宜生成して、記録再生装置200へ出力する。さらに、入力部320から出力装置300の電源をオフする旨の操作信号を取得すると、その旨の視聴終了信号を生成して記録再生装置200へ出力する。また、制御部350は、記録再生装置200から入力されるコンテンツデータを取得して、各種データを音声出力部330や表示部340へそれぞれ出力する。
【0017】
記録再生装置200は、放送波を利用して送信されるコンテンツデータの通常録画処理や切換録画処理を適宜実施する。また、記録再生装置200は、この録画されたコンテンツデータを出力装置300で出力させる処理をする。そして、記録再生装置200は、通信手段210と、デジタル処理部220と、デコーダ230と、記録再生処理手段250と、入力手段260と、記録媒体としてのハードディスクドライブ(Hard Disk Drive;HDD)270と、メモリ280と、演算手段としてのCPU(Central Processing Unit)290と、などを備えている。
【0018】
通信手段210は、デジタル処理部220と、CPU290と、などに接続されている。この通信手段210は、外部から入力されるコンテンツデータなどの各種情報を取得したり、取得しているコンテンツデータなどの各種情報を外部へ適宜出力したりする。そして、この通信手段210は、放送波を受信するアンテナ211が接続され、CPU290の制御により、アンテナ211から送信される例えば複数のチャンネルに対応するアナログの各種データから所定のチャンネルに対応するコンテンツデータやEPGデータなどを取得する。さらに、通信手段210は、出力装置300のチューナ部310で重複録画予約されたコンテンツのコンテンツデータが取得されている場合、CPU290の制御により、重複録画予約されたコンテンツのコンテンツデータのうちのチューナ部310で取得していないコンテンツデータを適宜取得する。そして、これらアナログの各種データをデジタルに変換してデジタル処理部220へ出力する。また、通信手段210は、高速データ処理が可能な例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394規格のインターフェースを有している。なお、通信手段210に、例えば地上波デジタル放送や衛星デジタル放送などでTS(Transport Stream)として配信されるコンテンツデータを取得して、デジタル処理部220へ出力する機能を設ける構成としてもよい。
【0019】
ここで、EPGデータは、各コンテンツにそれぞれ関する例えばテキスト形式の複数の番組関連情報が1つのデータとして構成されたテーブル構造である。そして、番組関連情報は、チャンネル番号や放送局名などに関するチャンネル情報と、番組名などに関するタイトル情報と、番組詳細すなわち例えば番組の内容や出演者などに関する番組詳細情報と、番組の放送開始日時および放送終了日時に関する放送日時情報と、例えば「スポーツ」、「ドラマ」など番組のジャンルに関するジャンル情報と、などを備えている。
【0020】
デジタル処理部220は、デコーダ230と、記録再生処理手段250と、CPU290と、などに接続されている。このデジタル処理部220は、通信手段210からのコンテンツデータを音声データ、映像データなどに適宜分離して出力する。具体的には、デジタル処理部220は、通信手段210からコンテンツデータを取得して、このコンテンツデータを適宜処理して記録再生処理手段250へ出力する。また、通信手段210からEPGデータを取得して、デコーダ230や記録再生処理手段250へ出力する。さらに、デジタル処理部220は、通信手段210や記録再生処理手段250からコンテンツデータを取得すると、このコンテンツデータを音声データと、映像データと、データ放送用データと、などに適宜分離してデコーダ230へ出力する。
【0021】
デコーダ230は、CPU290と、出力装置300と、などに接続されている。このデコーダ230は、デジタル処理部220から音声データと、映像データと、データ放送用データと、EPGデータと、を適宜取得する。そして、これら各種データを処理して、出力装置300へ出力する。
【0022】
記録再生処理手段250は、HDD270と、CPU290と、などに接続されている。そして、記録再生処理手段250は、デジタル処理部220からのコンテンツデータやEPGデータを適宜取得してHDD270へ記憶させる。また、HDD270へ記憶させたコンテンツデータを適宜取得して、通信手段210やデジタル処理部220へ出力する。
【0023】
入力手段260は、CPU290などに接続されている。この入力手段260は、図示しないケース体の例えば正面に臨んで入力操作可能に配設された図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有している。そして、入力手段260は、設定事項の入力操作により、各種情報を操作信号としてCPU290へ送信して設定させる。
【0024】
HDD270は、CPU290などに接続されている。なお、HDD270の代わりに、DVDなどの光ディスク、光磁気ディスク、メモリカードなどの着脱可能、さらには固定のメモリなど、各種記録媒体に各種情報を読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成などとしてもよい。このHDD270は、記録再生処理手段250から入力されるコンテンツデータやEPGデータなどを適宜読み出し可能に記憶する。すなわち、HDD270は、コンテンツデータを記憶する図示しないデータ記憶領域と、EPGデータを記憶する図示しないEPG記憶領域と、を備えている。なお、これら各記憶領域は、メモリ280に記憶されて構築される構成としてもよい。
【0025】
メモリ280は、通信手段210から出力される所望のコンテンツデータを取得して記録する際や、記録したコンテンツデータを再生する際に必要な各種データなどを適宜読み出し可能に記憶する。また、メモリ280は、図示しない、録画予約記憶領域と、視聴状態記憶領域と、などを備えている。なお、これら各記憶領域は、HDD270に記憶されて構築される構成としてもよい。
【0026】
録画予約記憶領域は、例えば図2に示すような録画予約リスト情報500を適宜読み出し可能に記憶する。この録画予約リスト情報500は、手動録画予約や自動録画予約のリストに関する情報である。そして、録画予約リスト情報500は、予約数情報510と、少なくとも1つの予約情報520と、などが1つのデータ構造として関連付けられて構成されている。
【0027】
予約数情報510は、予約情報520の総数nに関する情報である。この予約数情報510で示される総数nは、CPU290による手動録画予約や自動録画予約が追加される設定により1だけ加算され、手動録画予約や自動録画予約に基づいた録画が終了した際などに1だけ減算される。
【0028】
予約情報520は、手動録画予約または自動録画予約に関する情報である。この予約情報520は、CPU290により、手動録画予約や自動録画予約が設定された際に録画予約リスト情報500に組み込まれ、手動録画予約や自動録画予約に基づいた録画が終了した際などに録画予約リスト情報500から削除される。そして、予約情報520は、録画基本情報521と、内容情報としての予約ジャンル情報522と、優先度情報523と、などが1つのデータ構造として関連付けられて構成されている。録画基本情報521は、手動予約録画処理や自動予約録画処理を実施するために必要な各種情報である。この録画基本情報521は、録画するチャンネルに関する予約チャンネル情報521Aと、録画開始日時に関する記録期間情報としての録画開始日時情報521Bと、録画終了日時に関する記録期間情報としての録画終了日時情報521Cと、などが1つのデータ構造として関連付けられて構成されている。ここで、録画開始日時から録画終了日時までの期間が本発明の記録期間に対応する。予約ジャンル情報522は、録画基本情報521に基づいて録画されるコンテンツのジャンルに関する情報である。優先度情報523は、録画基本情報521に基づく録画処理の優先度に関する情報である。この優先度情報523は、優先度を「1」、「2」などの数値にて示す情報をデータ化したものである。そして、優先度情報523は、数値が小さいほど優先度が高い旨を示す。ここで、優先度を数値ではなく、例えば「高」、「低」などの文字列で示す構成などとしてもよい。
【0029】
視聴状態記憶領域は、例えば図3に示すような視聴状態リスト情報600を適宜読み出し可能に記憶する。この視聴状態リスト情報600は、利用者のコンテンツの視聴状態、すなわち出力装置300のチューナ部310におけるコンテンツデータの取得状態のリストに関する情報である。そして、視聴状態リスト情報600は、少なくとも1つの視聴状態情報610が1つのデータ構造として構成されたテーブル構造の情報である。
【0030】
視聴状態情報610は、1つのコンテンツの視聴状態に関する情報である。この視聴状態情報610は、CPU290により、切換録画処理が実施された際に適宜生成され、視聴状態リスト情報600に組み込まれる。そして、視聴状態情報610は、視聴チャンネル情報611と、視聴開始日時情報612と、を1つのレコードとして組み込んだテーブル構造のデータベースとして構成されている。視聴チャンネル情報611は、視聴されているチャンネルに関する情報である。視聴開始日時情報612は、視聴チャンネル情報611で示されるチャンネルの視聴が開始された日時に関する情報である。
【0031】
さらに、メモリ280は、記録再生装置200全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどを適宜読み出し可能に記憶している。なお、メモリ280としては、HD、DVD、光ディスクなどの着脱可能な記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成としてもよい。
【0032】
CPU290は、各種構成が接続され、各構成の動作を制御する。このCPU290は、例えば図4に示すように、各種プログラムとして、予約手段としての録画予約設定手段291と、録画制御手段292と、再生制御手段293と、切換カウンタ294と、計時手段295と、などを備えている。
【0033】
録画予約設定手段291は、入力手段260から操作信号として送信される自動録画予約要求情報に基づいて、自動録画予約に関する予約情報520を生成する。具体的には、録画予約設定手段291は、通信手段210で取得したEPGデータをHDD270に適宜記憶させる。そして、録画予約設定手段291は、自動録画予約要求情報を取得すると、この自動録画予約要求情報に記載されたキーワードを認識するとともに、HDD270のEPGデータを取得する。さらに、認識したキーワードに一致あるいは関連する番組名、番組記述、ジャンル、シリーズ名などのコンテンツに関する番組関連情報をEPGデータから検索する。そして、録画予約設定手段291は、この検索した番組関連情報のチャンネル情報に基づいて予約チャンネル情報521Aを、放送日時情報に基づいて録画開始日時情報521Bおよび録画終了日時情報521Cを、ジャンル情報に基づいて予約ジャンル情報522を、それぞれ生成する。さらに、各情報521A,521B,521Cを組み込んだ録画基本情報521を生成する。そして、録画基本情報521と、予約ジャンル情報522と、を組み込んだ予約情報520を生成する。
【0034】
さらに、録画予約設定手段291は、生成した予約情報520と録画時間帯が重複する予約情報520が録画予約リスト情報500に組み込まれていないことを認識すると、この予約情報520を録画予約リスト情報500に組み込むとともに、予約数情報510の総数nを録画予約リスト情報500に組み込まれた予約情報520の数に更新する。一方、重複する予約情報520が録画予約リスト情報500に組み込まれていることを認識すると、この重複する予約情報520を録画予約リスト情報500から取得する。さらに、生成した予約情報520と、取得した予約情報520と、の録画予約に対してそれぞれ優先度を設定する。ここで、優先度を設定する構成としては、例えば予約ジャンル情報522のジャンル、自動録画予約か否か、特定のキーワードに対応しているか否か、利用者による入力手段260の入力操作などに基づいて優先度を設定する構成が例示できるが、これらに限られず適宜他の構成としてもよい。そして、この優先度に関する優先度情報523を生成して、それぞれの予約情報520に組み込む。さらに、これら予約情報520を録画予約リスト情報500に組み込むとともに、予約数情報510を更新する。
【0035】
また、録画予約設定手段291は、入力手段260から操作信号として送信される手動録画予約要求情報に基づいて、手動録画予約に関する予約情報520を生成する。具体的には、録画予約設定手段291は、手動録画予約要求情報を取得すると、この手動録画予約要求情報に記載されたチャンネル、録画開始日時、録画終了日時に基づいて、各情報521A,521B,521Cを組み込んだ録画基本情報521を生成する。また、録画予約設定手段291は、例えばHDD270のEPGデータのジャンル情報に基づいて、録画基本情報521に対応するコンテンツのジャンルを認識する。そして、このジャンルに関する予約ジャンル情報522を生成し、各情報521,522を組み込んだ予約情報520を生成する。なお、手動録画予約の予約情報520に予約ジャンル情報522を組み込まない構成としてもよい。さらに、録画予約設定手段291は、この生成した予約情報520と録画時間帯が重複する予約情報520が録画予約リスト情報500に組み込まれているか否かに基づいて、優先度情報523を適宜組み込む処理をする。そして、予約情報520を録画予約リスト情報500に組み込むとともに、予約数情報510を更新する。
【0036】
録画制御手段292は、録画予約リスト情報500の予約情報520に基づいて、通常録画処理や切換録画処理を適宜実施する。そして、録画制御手段292は、検出手段としても機能する記録制御手段としての録画処理手段292Aと、所定状態設定手段としての切換割合設定手段292Bと、特定情報取得手段としても機能する出力状態認識手段としての視聴状態認識手段292Cと、記録制御手段としても機能する選択録画番組設定手段292Dと、などを備えている。なお、録画予約設定手段291および録画制御手段292にて、本発明のデータ処理装置が構成されている。ここで、本発明のデータ処理装置としては、切換割合設定手段292Bを設けない構成としてもよい。
【0037】
録画処理手段292Aは、通信手段210、デジタル処理部220、記録再生処理手段250などの動作を制御して、所望のテレビ放送番組のコンテンツデータを受信してHDD270に適宜読み出し可能に記憶させる通常録画処理や切換録画処理などを適宜実施する。具体的には、録画処理手段292Aは、計時手段295で計時する現在時刻が予約情報520における録画開始日時情報521Bの録画開始日時であることを認識すると、この予約情報520を取得する。そして、この予約情報520と録画時間帯が重複する予約情報520が存在するか否かを判断する。ここで、録画処理手段292Aは、例えば予約情報520に優先度情報523が組み込まれていると判断した場合に、重複する予約情報520が存在すると判断する。なお、録画予約リスト情報500の各予約情報520の録画開始日時情報521Bや録画終了日時情報521Cに基づいて、重複する予約情報520を検索する構成としてもよい。そして、重複する予約情報520が存在しないと判断すると、記録再生処理手段250などの動作を制御して、この取得した予約情報520に基づくコンテンツデータを取得させて、HDD270に記憶させる通常録画処理を実施する。
【0038】
また、録画処理手段292Aは、重複する予約情報520が存在すると判断すると、この重複する予約情報520を取得する。そして、選択録画番組設定手段292Dにより後述する選択録画番組として設定されたコンテンツを認識する。さらに、この選択録画番組に対応する予約情報520の録画基本情報521に基づくコンテンツデータを取得させて、HDD270に記憶させる。また、録画処理手段292Aは、選択録画番組設定手段292Dにより後述する候補録画番組として設定されたコンテンツの予約情報520に基づいて、現在時刻が候補録画番組の録画開始日時となったことを認識すると、その旨の候補録画番組開始信号を選択録画番組設定手段292Dへ出力する。さらに、録画処理手段292Aは、選択録画番組設定手段292Dにより選択録画番組が変更された(以下、選択録画番組が切り換えられたと称す)ことを認識すると、この切り換えられた選択録画番組の予約情報520に基づくコンテンツデータを取得させる。そして、このコンテンツデータを切り換え前の選択録画番組のコンテンツデータの後端に連結させる状態でHDD270に記憶させる。さらに、録画処理手段292Aは、選択録画番組の録画が終了したことを認識すると、候補録画番組の録画処理を適宜実施する。すなわち、候補録画番組のコンテンツデータを選択録画番組のコンテンツデータの後端に連結させる状態でHDD270に記憶させる。
【0039】
さらに、録画処理手段292Aは、入力手段260における入力操作に基づく操作信号により現在受信して再生しているコンテンツデータを受信させて、HDD270に記憶させる処理をする。
【0040】
切換割合設定手段292Bは、選択録画番組設定手段292Dで選択録画番組を切り換える際の基準となる所定状態としての切換基準割合を適宜設定する。具体的には、切換割合設定手段292Bは、録画処理手段292Aで重複すると判断された各予約情報520の予約ジャンル情報522のジャンルを認識する。そして、ジャンルが「スポーツ」であることを認識すると、この予約情報520の切換基準割合を例えば30%に設定する。また、ジャンルが「スポーツ」以外の例えば「ドラマ」などであることを認識すると、この予約情報520の切換基準割合を例えば70%に設定する。なお、切換基準割合を上述した割合以外の割合に設定する構成、例えば上述した割合以外の割合に設定する構成や、「スポーツ」、「ドラマ」、「バラエティ」などのジャンル毎に異なる割合に設定する構成などとしてもよい。また、切換基準割合を利用者による入力手段260の入力操作に基づいて設定する構成としてもよい。
【0041】
視聴状態認識手段292Cは、出力装置300のチューナ部310におけるコンテンツデータの取得状態を認識する。具体的には、視聴状態認識手段292Cは、録画処理手段292Aで候補録画番組の録画開始日時となったことを認識すると、選局情報出力要求信号を出力装置300へ送信する。そして、出力装置300から選局チャンネル情報を取得すると、この選局チャンネル情報のチャンネルを記載した視聴チャンネル情報611と、計時手段295で計時する現在時刻を記載した視聴開始日時情報612と、を生成する。さらに、これら視聴チャンネル情報611および視聴開始日時情報612を組み込んだ視聴状態情報610を生成して、視聴状態リスト情報600に組み込む。また、視聴状態認識手段292Cは、この視聴状態情報610の視聴チャンネル情報611のチャンネル、および、選択録画番組に対応する予約チャンネル情報521Aのチャンネルが一致すること、すなわち利用者が視聴しているコンテンツ(以下、視聴中番組と適宜称す)が選択録画番組であることを認識すると、選択録画番組を切り換える旨を要求する切換要求信号を選択録画番組設定手段292Dへ出力する。
【0042】
また、視聴状態認識手段292Cは、出力装置300より新たな選局チャンネル情報を取得すると、チャンネル変更により利用者が視聴しているコンテンツが変更されたと認識する。さらに、視聴状態認識手段292Cは、切換録画処理が開始された後に出力装置300の電源がオンされたことにより出力される選局チャンネル情報を取得すると、コンテンツの視聴が開始されたと認識する。そして、チャンネル変更や出力装置300の電源オンにより新たに視聴が開始されたコンテンツ(以下、変更後視聴番組と称す)に対応する視聴状態情報610を生成して、視聴状態リスト情報600に組み込む。さらに、視聴状態認識手段292Cは、変更後視聴番組に対応する視聴チャンネル情報611、および、選択録画番組に対応する予約チャンネル情報521Aに基づいて、変更後視聴番組がチャンネル変更直前まで録画されていた選択録画番組であることを認識すると、例えば以下のような処理を実施する。
【0043】
すなわち、視聴状態認識手段292Cは、チャンネル変更直前に視聴されていた候補録画番組に対応する視聴開始日時情報612の日時を、候補録画番組の視聴が開始された日時として認識する。さらに、この視聴開始日時情報612の直後に視聴状態リスト情報600に組み込まれた視聴開始日時情報612の日時を、候補録画番組の視聴が終了した日時として認識する。そして、これら視聴が開始された日時および終了された日時に基づいて、候補録画番組が視聴されていた時間の長さを認識する。ここで、視聴状態認識手段292Cは、候補録画番組が複数回視聴されている場合、各視聴時の合計の時間の長さを認識する。なお、候補録画番組が複数回視聴されている場合であっても、チャンネル変更直前における視聴時の時間の長さのみを認識する構成としてもよい。また、候補録画番組に対応する各情報521B,521Cに基づいて、録画予約時間の長さを認識する。ここで、録画予約時間の長さをEPGデータに基づいて認識する構成としてもよい。そして、視聴状態認識手段292Cは、候補録画番組が視聴されていた時間の長さを候補録画番組の録画予約時間の長さで除した値を、候補録画番組の視聴割合として認識する。さらに、この候補録画番組の視聴割合が候補録画番組の切換基準割合以下であることを認識すると、この候補録画番組があまり視聴されていないため録画する必要があると認識する。そして、切換カウンタ294の設定を確認する旨を要求するカウンタ確認要求信号を選択録画番組設定手段292Dへ出力する。
【0044】
また、視聴状態認識手段292Cは、録画処理手段292Aで選択録画番組の録画処理が終了したことを認識すると、選択録画終了信号を出力装置300へ送信する。
【0045】
選択録画番組設定手段292Dは、重複録画予約が存在する状態において、録画処理手段292Aに録画させるコンテンツを選択録画番組として設定するとともに、選択録画番組以外のコンテンツを候補録画番組として設定する。具体的には、選択録画番組設定手段292Dは、録画処理手段292Aで重複録画予約が存在すると判断されると、切換カウンタ294の計数値(以下、切換カウンタ値と称す)を例えば「2」に設定する。ここで、切換カウンタ値を例えば「1」や「5」に設定する構成としてもよい。さらに、選択録画番組設定手段292Dは、重複する予約情報520の録画開始日時情報521Bに基づいて、録画開始日時が一致することを認識すると、各予約情報520の優先度情報523の優先度を認識する。そして、優先度が高い予約情報520に対応するコンテンツを選択録画番組として設定するとともに、優先度が低い予約情報520のコンテンツを候補録画番組として設定する。
【0046】
また、選択録画番組設定手段292Dは、録画開始日時が一致しないことを認識すると、録画開始日時が早いコンテンツを選択録画番組として設定するとともに、録画開始日時が遅いコンテンツを候補録画番組として設定する。さらに、選択録画番組設定手段292Dは、録画処理手段292Aから候補録画番組開始信号を取得するとともに、優先度情報523に基づいて候補録画番組の優先度が選択録画番組よりも高いと判断すると、選択録画番組の切換処理を実施する。すなわち、候補録画番組として設定されていたコンテンツを選択録画番組として設定するとともに、選択録画番組として設定されていたコンテンツを候補録画番組として設定する。また、選択録画番組設定手段292Dは、視聴状態認識手段292Cから切換要求信号を取得すると、選択録画番組の切換処理を実施する。さらに、視聴状態認識手段292Cからカウンタ確認要求信号を取得するとともに、切換カウンタ294の切換カウンタ値が「0」でないことを認識すると、選択録画番組の切換処理を実施する。
【0047】
そして、選択録画番組設定手段292Dは、選択録画番組および候補録画番組のそれぞれに対応する予約情報520の予約ジャンル情報522に基づいて、選択録画番組および候補録画番組のジャンルが「スポーツ」でないことを認識すると、切換カウンタ294の切換カウンタ値から「1」を減じる処理をする。
【0048】
再生制御手段293は、デジタル処理部220、デコーダ230、記録再生処理手段250などの動作を制御して、所望のテレビ放送番組のコンテンツデータを出力装置300へ出力して再生させる処理をする。具体的には、再生制御手段293は、入力手段260における例えば出力装置300で一覧表示されるサムネイルを選択する入力操作などにて特定されたり、いわゆるタイマ再生などあらかじめ所定時間に選択要求されているコンテンツデータをHDD270から読み出し、デジタル処理部220やデコーダ230で適宜処理して出力装置300へ出力する。
【0049】
切換カウンタ294は、選択録画番組を切り換え可能な回数を計数する。
【0050】
計時手段295は、例えば内部クロックなどの基準パルスに基づいて現在日時を計時する。そして、この計時した現在日時に関する現在日時情報を適宜出力する。
【0051】
〔コンテンツ記録再生システムの動作〕
次に、記録再生システム100の動作として、コンテンツの録画処理について図面を参照して説明する。なお、ここでは、5ch(Channel)の放送番組の「ドラマA」および12chの放送番組の「スポーツB」の録画予約が重複する状態において、「ドラマA」の優先度が「スポーツB」よりも高い場合を例示して説明する。図5は、コンテンツの録画処理を示すフローチャートである。図6は、重複する録画予約の録画開始日時が一致する場合における記録再生システムの動作を示すタイミングチャートであり、(A)は時刻を示すグラフ、(B)は5chで配信される放送番組を示すグラフ、(C)は12chで配信される放送番組を示すグラフ、(D)は視聴されている番組を示すグラフ、(E)は録画する番組を示すグラフである。図7は、重複する録画予約の録画開始日時が一致しない場合における記録再生システムの動作を示すタイミングチャートであり、(A)は時刻を示すグラフ、(B)は5chで配信される放送番組を示すグラフ、(C)は12chで配信される放送番組を示すグラフ、(D)は視聴されている番組を示すグラフ、(E)は録画する番組を示すグラフである。図8は、切換録画処理を示すフローチャートである。
【0052】
まず、記録再生装置200は、図5に示すように、CPU290の録画制御手段292の録画処理手段292Aにて、録画予約リスト情報500に登録された録画予約のうちのいずれかの開始日時となったことを認識すると(ステップS101)、この録画予約に対する重複録画予約が存在するか否かを判断する(ステップS102)。このステップS102において、重複録画予約が存在しないと判断した場合、開始日時となった録画予約に基づく通常録画処理を実施して(ステップS103)、コンテンツの録画処理を終了する。一方、ステップS102において、重複録画予約が存在すると判断した場合、録画制御手段292は、切換割合設定手段292Bにて、各録画予約に対応するコンテンツのジャンルに基づいて、各コンテンツの切換基準割合を設定する(ステップS104)。
【0053】
ここでは、切換割合設定手段292Bは、図6(B)および図7(B)に示すような「ドラマA」の切換基準割合を70%に設定し、図6(C)および図7(C)に示すような「スポーツB」の切換基準割合を30%に設定する。
【0054】
そして、録画制御手段292は、選択録画番組設定手段292Dにて、切換カウンタ294の切換カウンタ値を「2」に設定し(ステップS105)、重複する録画予約の録画開始日時が一致するか否かを判断する(ステップS106)。このステップS106において、録画開始日時が一致すると判断した場合、優先度が高い予約番組を選択録画番組として設定するとともに(ステップS107)、優先度が低い予約番組を候補録画番組として設定する。
【0055】
ここでは、選択録画番組設定手段292Dは、図6(B),(C)に示すように、「ドラマA」および「スポーツB」の放送開始日時が22時であると判断した場合、優先度が高い「ドラマA」を選択録画番組として、低い「スポーツB」を候補録画番組としてそれぞれ設定する。
【0056】
この後、録画処理手段292Aは、切換録画処理を実施して(ステップS108)、コンテンツの録画処理を終了する。一方、ステップS106において、録画開始日時が一致しないと判断した場合、選択録画番組設定手段292Dは、録画開始日時が早い予約番組を選択録画番組として設定するとともに(ステップS109)、録画開始日時が遅い予約番組を候補録画番組として設定する。
【0057】
ここでは、選択録画番組設定手段292Dは、図7(B),(C)に示すように、「ドラマA」および「スポーツB」のそれぞれの放送開始日時が22時および22時15分であると判断した場合、録画開始日時が早い「ドラマA」を選択録画番組として、遅い「スポーツB」を候補録画番組としてそれぞれ設定する。
【0058】
そして、録画処理手段292Aは、視聴されている番組に関わらず、選択録画番組の録画処理を実施する(ステップS110)。
【0059】
ここでは、図7(D)に示すように「ドラマA」が視聴されている場合であっても、図7(E)に示すように22時から「ドラマA」の録画処理を実施する。
【0060】
この後、録画処理手段292Aは、候補録画番組の録画開始日時となったか否かを判断する(ステップS111)。このステップS111において、録画開始日時となっていないと判断した場合、ステップS110に戻る。一方、ステップS111において、録画開始日時となったと判断した場合、選択録画番組設定手段292Dは、候補録画番組の優先度が選択録画番組よりも高いか否かを判断する(ステップS112)。このステップS112において、候補録画番組の優先度が低いと判断した場合、ステップS108の処理を実施する。一方、ステップS112において、候補録画番組の優先度が高いと判断した場合、選択録画番組の切換処理を実施して(ステップS113)、ステップS108の処理を実施する。
【0061】
ここでは、ステップS111において、図7(C)に示すように22時15分となったことを認識した際にステップS112の処理を実施する。そして、ステップS112において、候補録画番組の「スポーツB」の優先度が選択録画番組の「ドラマA」よりも低いと判断して、選択録画番組の切換処理を実施せずにステップS108の処理を実施する。
【0062】
一方、切換録画処理では、視聴状態認識手段292Cは、出力装置300からの選局チャンネル情報に基づいて、利用者が所定のコンテンツを視聴しているか否かを判断する(ステップS201)。このステップS201において、視聴中でないと判断した場合、録画処理手段292Aは、選択録画番組の録画処理を実施する(ステップS202)。一方、ステップS201において、視聴状態認識手段292Cは、視聴中であると判断した場合、視聴中番組が選択録画番組か否かを判断する(ステップS203)。このステップS203において、選択録画番組ではなく候補録画番組や、選択録画番組および候補録画番組以外の番組(以下、非録画対象番組と称す)であると判断した場合、録画処理手段292Aは、ステップS202の処理を実施する。一方、ステップS203において、選択録画番組であると判断した場合、選択録画番組設定手段292Dは、選択録画番組の切換処理を実施する(ステップS204)。
【0063】
ここでは、図6(D)に示すような番組が視聴されている場合、ステップS203において22時に選択録画番組の「ドラマA」が視聴されていると判断して、ステップS204で「スポーツB」を選択録画番組として、「ドラマA」を候補録画番組として設定する。また、図7(D)に示すような番組が視聴されている場合、ステップS203において22時15分に選択録画番組の「ドラマA」が視聴されていると判断して、「スポーツB」を選択録画番組として、「ドラマA」を候補録画番組として設定する。
【0064】
そして、選択録画番組設定手段292Dは、選択録画番組および候補録画番組のジャンルがスポーツか否かを判断する(ステップS205)。このステップS205において、スポーツであると判断した場合、録画処理手段292Aは、ステップS202の処理を実施する。一方、ステップS205において、スポーツでないと判断した場合、切換カウンタ294の切換カウンタ値から「1」を減じる(ステップS206)。そして、録画処理手段292Aは、ステップS202の処理を実施する。
【0065】
ここでは、図6および図7のいずれの場合であっても、ステップS205において選択録画番組および候補録画番組がスポーツでないと判断して、ステップS206の処理を実施する。そして、ステップS202において、図6(E)に示すように22時から「スポーツB」の録画処理を実施する。また、図7(E)に示すように22時15分から「ドラマA」に換えて「スポーツB」の録画処理を実施する。
【0066】
さらに、録画処理手段292Aは、選択録画番組の録画終了日時となったか否かを判断する(ステップS207)。このステップS207において、録画終了日時となっていないと判断した場合、視聴状態認識手段292Cは、視聴が終了したか否かを判断する(ステップS208)。そして、ステップS208において、視聴が終了していると判断した場合、ステップS202に戻る。一方、ステップS208において、視聴が終了してないと判断した場合、視聴されている番組が変更されたか否かを判断する(ステップS209)。このステップS209において、視聴番組が変更されていないと判断した場合、ステップS202に戻る。一方、ステップS209において、視聴番組が変更されていると判断した場合、視聴状態認識手段292Cは、変更後視聴番組がチャンネル変更直前まで録画されていた選択録画番組か否かを判断する(ステップS210)。
【0067】
そして、ステップS210において、選択録画番組ではなくチャンネル変更直前まで録画されていない候補録画番組や非録画対象番組であると判断した場合、ステップS202に戻る。一方、ステップS210において、視聴状態認識手段292Cは、選択録画番組であると判断した場合、候補録画番組の視聴割合が切換基準割合以下か否かを判断する(ステップS211)。このステップS211において、切換基準割合よりも大きいと判断した場合、ステップS202に戻る。一方、ステップS211において、切換基準割合以下であると判断した場合、選択録画番組設定手段292Dは、切換カウンタ値が「0」か否かを判断する(ステップS212)。そして、ステップS212において、「0」であると判断した場合、ステップS202に戻る。一方、「0」でないと判断した場合、ステップS204に戻る。
【0068】
ここでは、ステップS209において、図6(D)に示すように22時15分に視聴番組が変更されたと判断するとともに、ステップS210において変更後視聴番組が選択録画番組の「スポーツB」であると判断する。さらに、ステップS211において、候補録画番組の「ドラマA」の視聴時間が15分間であり、かつ、「ドラマA」の放送時間が60分間であるため、「ドラマA」の視聴割合が25%であると認識する。そして、「ドラマA」の視聴割合がこの「ドラマA」の切換基準割合の70%以下であると判断した後、ステップS212において切換カウンタ値が「0」でないと判断する。この後、ステップS204ないしステップS206、ステップS202の処理を実施して、22時15分から「スポーツB」に換えて「ドラマA」の録画処理を実施する。また、図6(D)に示すように22時30分に視聴番組が「ドラマA」に変更されたことを認識すると、「ドラマA」に換えて「スポーツB」の録画処理を実施する。さらに、図7(D)に示すように22時30分に視聴番組が「スポーツB」に変更されたことを認識すると、「スポーツB」に換えて「ドラマA」の録画処理を実施する。
【0069】
一方、ステップS207において、録画終了日時となったと判断した場合、候補録画番組の録画終了日時前か否かを判断する(ステップS213)。そして、ステップS213において、録画終了日時後であると判断した場合、切換録画処理を終了する。一方、ステップS213において、録画終了日時前であると判断した場合、候補録画番組の録画処理を実施して(ステップS214)、切換録画処理を終了する。
【0070】
ここでは、ステップS207において、図6(B)に示すように23時に選択録画番組の「ドラマA」の録画終了日時となったと判断するとともに、ステップS213において候補録画番組の「スポーツB」の録画終了日時前であると判断する。そして、ステップS214において、「ドラマA」に換えて「スポーツB」の録画処理を実施して、22時20分に録画処理を終了する。また、図7(C)に示すように23時20分に選択録画番組の「スポーツB」の録画終了日時となったと判断するとともに、候補録画番組の「ドラマA」の録画終了日時後であると判断すると、録画処理を終了する。
【0071】
〔コンテンツ記録再生システムの作用効果〕
上述したように、上記実施の形態では、記録再生装置200のCPU290は、録画処理手段292Aにて、現在時刻が予約情報520における録画開始日時情報521Bの録画開始日時であることを認識すると、この予約情報520を取得する。さらに、録画処理手段292Aは、この予約情報520と録画時間帯が重複する予約情報520が存在することを認識すると、この重複する予約情報520を取得する。また、選択録画番組設定手段292Dは、重複する録画予約のうちのいずれか一方に対応する予約番組を選択録画番組として設定するとともに、いずれか他方を候補録画番組として設定する。そして、録画処理手段292Aは、視聴状態認識手段292Cで、出力装置300からの選局チャンネル情報に基づいて、利用者が例えば候補録画番組を視聴していることを認識すると、この視聴されている候補録画番組ではなく選択録画番組の録画処理を実施する。このため、記録再生装置200は、重複している録画時間帯において録画予約された例えば「ドラマA」を視聴している場合、この「ドラマA」と重複して録画予約された「スポーツB」を録画できる。このため、記録再生装置200は、例えば重複して録画予約された「ドラマA」を録画している状態において、チャンネル変更により利用者がこの「ドラマA」の視聴を開始した場合、この録画している「ドラマA」に換えて重複して録画予約された「スポーツB」を録画できる。したがって、利用者は、例えばチャンネル変更により録画が開始されているコンテンツの視聴を開始した場合であっても、重複して録画予約した嗜好に合う両方のコンテンツをリアルタイムまたは録画されたコンテンツの再生により視聴できる。よって、記録再生装置200は、適切にコンテンツを録画できる。
【0072】
また、選択録画番組設定手段292Dは、録画処理手段292Aにて、重複録画予約が存在することを認識すると、切換カウンタ294の切換カウンタ値を「2」に設定する。この後、選択録画番組の切換処理を実施する毎に、切換カウンタ値から「1」を減じる。そして、選択録画番組設定手段292Dは、切換カウンタ値が「0」になっていることを認識すると、例えば録画中の「ドラマA」の視聴が開始された場合であっても、選択録画番組の切換処理を実施せずに「ドラマA」の録画処理を実施する。このため、記録再生装置200は、例えばチャンネル変更が2回以上実施されたとしてもコンテンツを2回だけ切り換えた状態で録画できる。したがって、記録再生装置200は、切換回数の制限を設けない構成のように一般的に内容を途切れさせたくない例えばドラマなどを多数回途切れた状態で録画することがなく、より適切にコンテンツを録画できる。
【0073】
そして、選択録画番組設定手段292Dは、選択録画番組および選択候補番組のジャンルがスポーツであることを認識すると、切換カウンタ値から「1」を減じずに選択録画番組の切換処理を実施する。このため、記録再生装置200は、選択録画番組および選択候補番組のジャンルがスポーツの場合、各コンテンツをチャンネル変更の回数だけ切り換えた状態で録画できる。したがって、記録再生装置200は、一般的に内容が途切れても問題が少ないスポーツを多数回途切れた状態で録画でき、利用者に両方のスポーツの進行状況をリアルタイムまたは録画されたコンテンツの再生により視聴させることができる。よって、記録再生装置200は、さらに適切にコンテンツを録画できる。
【0074】
さらに、視聴状態認識手段292Cは、例えばチャンネル変更により変更後視聴番組がそれまで録画していた選択録画番組の「スポーツB」になった場合、チャンネル変更直前に視聴されていた候補録画番組の「ドラマA」の視聴状態を認識する。そして、この視聴状態が所定状態であることを認識すると、選択録画番組の切換処理を実施せずにそれまで録画していた「スポーツB」の録画を継続する。このため、記録再生装置200は、チャンネル変更によりそれまで録画していた選択録画番組の視聴が開始された場合、それまで視聴されていた候補録画番組に対する関心度や満足度などに対応する視聴状態に基づいて、録画するコンテンツを適宜選択できる。したがって、記録再生装置200は、より適切にコンテンツを録画できる。
【0075】
そして、切換割合設定手段292Bは、重複する各録画予約に対応するコンテンツに対して、選択録画番組を切り換える際の基準となる切換基準割合を設定する。また、視聴状態認識手段292Cは、変更後視聴番組が例えば「スポーツB」になった場合、それまで視聴されていた「ドラマA」の視聴時間の長さを「ドラマA」の録画予約時間の長さで除した値を視聴割合として認識する。この後、視聴状態認識手段292Cは、この「ドラマA」の視聴割合が切換基準割合以下か否かに基づいて、選択録画番組の切換処理を実施させる。このため、記録再生装置200は、例えば録画予約時間が60分のコンテンツの視聴時間が10分の場合と、録画予約時間が20分のコンテンツの視聴時間が10分の場合と、で候補録画番組の関心度や満足度などが異なるものであると認識でき、この関心度などを対応させて録画するコンテンツを選択できる。したがって、記録再生装置200は、さらに適切にコンテンツを録画できる。
【0076】
また、切換割合設定手段292Bは、切換基準割合をコンテンツのジャンルに対応させた値に設定する。このため、記録再生装置200は、候補録画番組の視聴割合が同じであっても関心度や満足度などが異なる場合があるジャンルに応じて録画するコンテンツの選択状態を設定でき、より適切にコンテンツを録画できる。
【0077】
さらに、選択録画番組設定手段292Dは、重複する録画予約の録画開始日時が一致することを認識すると、各録画予約に対応する優先度情報523の優先度が高いコンテンツを選択録画番組として設定する。そして、録画制御手段292は、重複する録画予約のコンテンツが視聴されていないことを認識すると、この選択録画番組すなわち優先度が高いコンテンツの録画処理を実施する。このため、記録再生装置200は、重複する録画時間において重複して録画予約された両方のコンテンツが視聴されていない場合、利用者の嗜好を反映する優先度に基づいたコンテンツを録画できる。したがって、記録再生装置200は、さらに適切にコンテンツを録画できる。
【0078】
そして、録画処理手段292Aは、現在時刻が重複する録画予約のうちのいずれか一方のみの録画時間であることを認識すると、この録画時間のコンテンツの優先度や視聴状態にかかわらず、このコンテンツの録画処理を実施する。このため、記録再生装置200は、重複する録画予約のうちのいずれか一方のみの録画時間において、この録画時間のコンテンツを確実に録画でき、より適切にコンテンツを録画できる。
【0079】
〔実施の形態の変形〕
なお、本発明は、上述した一実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
【0080】
すなわち、選択録画番組の切換処理の切換回数に制限を設けない構成としてもよい。このような構成の場合、録画制御手段292は、ステップS104の処理の後にステップS106の処理を実施する。また、ステップS204の処理の後にステップS202の処理を実施する。さらに、ステップS211において、候補録画番組の視聴割合が切換基準割合以下であると判断した場合、ステップS204の処理を実施する。このため、ステップS105,S205,S206,S212の処理を省略でき、録画処理時における録画制御手段292の処理負荷を低減できる。また、録画制御手段292に切換カウンタ294を設ける必要がなく、録画制御手段292の構成を簡略化できる。
【0081】
そして、選択録画番組設定手段292Dを本発明の所定回数設定手段として機能させ、この選択録画番組設定手段292Dにて、切換カウンタ値を各コンテンツのジャンルに応じて異なる値に設定する構成としてもよい。このような構成にすれば、記録再生装置200は、重複して録画予約されたコンテンツのジャンルに応じて録画の切換状態を設定でき、より適切にコンテンツを録画できる。
【0082】
さらに、選択録画番組および選択候補番組のジャンルがスポーツの場合であっても、切換カウンタ値に基づいて選択録画番組の切換処理を実施する構成としてもよい。このような構成の場合、録画制御手段292は、ステップS204の処理の後にステップS206の処理を実施する。このため、ステップS205の処理を省略でき、録画処理時における録画制御手段292の処理負荷を低減できる。
【0083】
さらに、視聴状態認識手段292Cにて、録画していた選択録画番組の「スポーツB」の視聴が開始された場合、それまで視聴されていた候補録画番組の視聴割合ではなく視聴時間の長さに基づいて、選択録画番組の切換判断処理を実施する構成としてもよい。このような構成にすれば、視聴状態認識手段292Cは、視聴割合を認識する際に利用する視聴時間の長さに基づいて切換判断処理を実施できる。したがって、切換判断処理時における視聴状態認識手段292Cの処理負荷を低減できる。
【0084】
また、視聴状態認識手段292Cにて、録画していた「スポーツB」の視聴が開始された場合、この録画していた選択録画番組の「スポーツB」のそれまでの視聴割合や視聴時間の長さなどの視聴状態に基づいて、選択録画番組の切換判断処理を実施する構成としてもよい。このような構成にすれば、記録再生装置200は、それまで録画していた選択録画番組に対する関心度などに対応する視聴状態に基づいて、録画するコンテンツを適宜選択でき、より適切にコンテンツを録画できる。なお、録画していた「スポーツB」および視聴していた「ドラマA」の両方の視聴状態に基づいて、選択録画番組の切換判断処理を実施する構成としてもよい。
【0085】
さらに、視聴状態認識手段292Cの代わりに記録状態認識手段としての録画状態認識手段を設け、録画していた「スポーツB」の視聴が開始された場合、それまで視聴されていた候補録画番組の「ドラマA」のそれまでの録画状態に基づいて、選択録画番組の切換判断処理を実施する構成としてもよい。このような構成にすれば、記録再生装置200は、それまで視聴されていた候補録画番組に対する関心度などに対応する録画状態に基づいて、録画するコンテンツを適宜選択でき、より適切にコンテンツを録画できる。
【0086】
また、録画状態認識手段にて、録画していた「スポーツB」の視聴が開始された場合、それまで視聴されていた候補録画番組の「ドラマA」を録画した時間の長さを「ドラマA」の録画予約時間の長さで除した値を録画済み割合として認識する。そして、この録画済み割合が例えば切換基準割合以下か否かに基づいて、選択録画番組の切換判断処理を実施する構成としてもよい。このような構成にすれば、記録再生装置200は、例えば録画予約時間が60分のコンテンツの録画時間が10分の場合と、録画予約時間が20分のコンテンツの録画時間が10分の場合と、で候補録画番組の関心度や満足度などが異なるものであると認識でき、この関心度などを対応させて録画するコンテンツを選択できる。したがって、記録再生装置200は、さらに適切にコンテンツを録画できる。
【0087】
さらに、録画状態認識手段にて、録画していた「スポーツB」の視聴が開始された場合、それまで視聴されていた候補録画番組の録画済み割合ではなく録画した時間の長さに基づいて、選択録画番組の切換判断処理を実施する構成としてもよい。このような構成にすれば、視聴状態認識手段292Cは、録画済み割合を認識する際に利用する録画した時間の長さに基づいて切換判断処理を実施できる。したがって、切換判断処理時における視聴状態認識手段292Cの処理負荷を低減できる。
【0088】
そして、録画状態認識手段にて、録画していた「スポーツB」の視聴が開始された場合、この録画していた「スポーツB」のそれまでの録画済み割合や録画した時間の長さなどの録画状態に基づいて、選択録画番組の切換判断処理を実施する構成としてもよい。このような構成にすれば、記録再生装置200は、それまで録画していた選択録画番組に対する関心度などに対応する録画状態に基づいて、録画するコンテンツを適宜選択でき、より適切にコンテンツを録画できる。
【0089】
また、視聴状態認識手段292Cの代わりに残り状態認識手段を設け、録画していた「スポーツB」の視聴が開始された場合、それまで視聴されていた候補録画番組の「ドラマA」の録画の残り状態を認識し、この録画の残り状態に基づいて、選択録画番組の切換判断処理を実施する構成としてもよい。このような構成にすれば、記録再生装置200は、それまで視聴されていた候補録画番組に対する関心度などに対応する録画の残り状態に基づいて、録画するコンテンツを適宜選択でき、より適切にコンテンツを録画できる。なお、録画していた「スポーツB」および視聴していた「ドラマA」の両方の録画状態に基づいて、選択録画番組の切換判断処理を実施する構成としてもよい。
【0090】
さらに、残り状態認識手段にて、録画していた「スポーツB」の視聴が開始された場合、それまで視聴されていた「ドラマA」の残りの録画時間の長さを「ドラマA」の録画予約時間の長さで除した値を録画残り割合として認識する。そして、この録画済み割合が例えば切換基準割合以下か否かに基づいて、選択録画番組の切換判断処理を実施する構成としてもよい。このような構成にすれば、記録再生装置200は、例えば録画予約時間が60分のコンテンツにおける残りの録画時間が10分の場合と、録画予約時間が20分のコンテンツにおける残りの録画時間が10分の場合と、で候補録画番組の関心度などが異なるものであると認識でき、この関心度などを対応させて録画するコンテンツを選択できる。したがって、記録再生装置200は、さらに適切にコンテンツを録画できる。
【0091】
そして、残り状態認識手段にて、録画していた「スポーツB」の視聴が開始された場合、それまで視聴されていた候補録画番組の録画残り割合ではなく残りの録画時間の長さに基づいて、選択録画番組の切換判断処理を実施する構成としてもよい。このような構成にすれば、視聴状態認識手段292Cは、録画残り割合を認識する際に利用する残りの録画時間の長さに基づいて切換判断処理を実施できる。したがって、切換判断処理時における視聴状態認識手段292Cの処理負荷を低減できる。
【0092】
また、残り状態認識手段にて、録画していた「スポーツB」の視聴が開始された場合、この録画していた「スポーツB」のそれまでの録画残り割合や残りの録画時間の長さなどの録画の残り状態に基づいて、選択録画番組の切換判断処理を実施する構成としてもよい。このような構成にすれば、記録再生装置200は、それまで録画していた選択録画番組に対する関心度などに対応する録画の残り状態に基づいて、録画するコンテンツを適宜選択でき、より適切にコンテンツを録画できる。なお、録画していた「スポーツB」および視聴していた「ドラマA」の両方の録画の残りの状態に基づいて、選択録画番組の切換判断処理を実施する構成としてもよい。
【0093】
さらに、録画の残りの状態ではなく、選択録画番組や候補録画番組の放送時間の残りの状態に基づいて、選択録画番組の切換判断処理を実施する構成としてもよい。このような構成にすれば、例えば録画予約の時間がコンテンツの放送時間と一致していない場合、録画の残り状態を反映させる構成と比べて、選択録画番組や候補録画番組に対する関心度などをより適切に反映させて、録画するコンテンツを適宜選択できる。したがって、記録再生装置200は、さらに適切にコンテンツを録画できる。
【0094】
そして、切換割合設定手段292Bを設けずに、切換基準割合をコンテンツのジャンルにかかわらず所定の割合に設定する構成としてもよい。このような構成の場合、録画制御手段292は、ステップS102において重複録画が存在すると判断した場合、ステップS104の処理を実施する。このため、ステップS203の処理を省略でき、録画処理時における録画制御手段292の処理負荷を低減できる。また、録画制御手段292の構成を簡略にできる。
【0095】
さらに、選択録画番組設定手段292Dにて、重複する録画予約の録画開始日時が一致することを認識した際に、優先度情報523以外の情報、例えば録画予約が設定された日時に関する録画設定日時情報などに基づいて、選択録画番組を設定する構成としてもよい。このような構成にすれば、予約情報520に優先度情報523を組み込む必要がなくなり、予約情報520の構成を簡略にできる。また、録画予約設定手段291に優先度情報523を生成する機能を設ける必要がなく、録画予約設定手段291の構成を簡略にできる。
【0096】
そして、変更後番組が選択録画番組および候補録画番組でないことを認識した際に、選択録画番組を優先度が高いコンテンツに設定する構成としてもよい。このような構成にすれば、記録再生装置200は、上記実施の形態の構成と比べて、優先度が高いコンテンツの録画時間を適宜長くでき、コンテンツをより適切に録画できる。
【0097】
さらに、現在時刻が重複する録画予約のうちのいずれか一方のみの録画時間であることを認識し、かつ、この録画時間に録画するコンテンツが視聴されていることを認識した場合、このコンテンツを録画しない構成としてもよい。このような構成にすれば、記録再生装置200は、上記実施の形態の構成と比べて、録画するコンテンツの長さを短くでき、HDD270により多くのコンテンツを録画できる。
【0098】
また、3つ以上の録画予約が重複した際に、例えば以下のような処理を実施する構成としてもよい。すなわち、例えば3つの録画予約が重複している場合、これらの録画予約のうちのいずれか1つの録画予約に対応するコンテンツを選択録画番組として設定するとともに、残りの2つの録画予約に対応するコンテンツを候補録画番組として設定する。そして、変更後視聴番組が選択録画番組であることを認識した際に、候補録画番組のうちのいずれか一方を選択録画番組として設定する構成としてもよい。ここで、候補録画番組から選択録画番組として設定するコンテンツを選択する構成としては、各候補録画番組の例えば優先度情報523の優先度、視聴割合などの視聴状態、録画済み割合などの録画状態、録画残り割合などの録画の残り状態などに基づいて、選択する構成が例示できるがこれらに限られずいずれの構成としてもよい。このような構成にすれば、利用者は、3つ以上の録画予約が重複している状態において、例えばチャンネル変更により録画が開始されているコンテンツの視聴を開始した場合であっても、重複して録画予約した嗜好に合う全てのコンテンツをリアルタイムまたは録画されたコンテンツの再生により適宜視聴できる。したがって、記録再生装置200は、より適切にコンテンツを録画できる。
【0099】
そして、切換基準割合や切換カウンタ値を、利用者による入力手段260の設定入力に基づいて設定できる構成としてもよい。このような構成にすれば、記録再生装置200は、利用者の嗜好に合う状態で重複録画予約されたコンテンツを録画できる。したがって、記録再生装置200は、ジャンルがスポーツであっても、オリンピックなどの特別なコンテンツを多数回途切れた状態で録画することがなく、さらに適切にコンテンツを録画できる。
【0100】
さらに、選択録画番組および候補録画番組が特定の地点などからの実況的なもの、複数の企画が存在する例えばワイドショー、ドキュメンタリーなどの場合、切換回数の制限を設けずに選択録画番組の切換処理を実施する構成としてもよい。このような構成にすれば、記録再生装置200は、実況的なもの、ワイドショー、ドキュメンタリーなどを多数回途切れた状態で録画でき、利用者に両方のコンテンツをリアルタイムまたは録画されたコンテンツの再生により視聴させることができる。よって、記録再生装置200は、さらに適切にコンテンツを録画できる。
【0101】
そして、例えば「ドラマA」が視聴され、「スポーツB」を録画している状態において、「スポーツB」がコマーシャルに切り換わった際に、視聴中の「ドラマA」の録画を開始し、「スポーツB」が再開された際に「スポーツB」の録画を再開する構成としてもよい。このような構成にすれば、記録再生装置200は、コマーシャルが存在しない状態で利用者の嗜好に合う両方のコンテンツを録画できる。したがって、記録再生装置200は、コンテンツをさらに適切に録画できる。
【0102】
また、本発明のデータ処理装置を記録再生装置200に適用した構成に限らず、コンテンツデータを記録するのみの記録装置に適用してもよい。また、本発明のコンテンツデータとしてテレビ放送番組のコンテンツデータを例示したが、これに限らず、ラジオ放送番組、衛星放送番組、配信される音楽や映像などのコンテンツなどをもコンテンツデータの対象とすることができ、コンテンツデータを記録させるいずれの構成が適用できる。また、本発明のデータ処理装置を、録画予約設定手段291および録画制御手段292を独立させた構成に適用してもよい。
【0103】
上述した各機能をプログラムとして構築したが、例えば回路基板などのハードウェアあるいは1つのIC(Integrated Circuit)などの素子にて構成するなどしてもよく、いずれの形態としても利用できる。なお、プログラムや別途記録媒体から読み取らせる構成とすることにより、取扱が容易で、利用の拡大が容易に図れる。
【0104】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【0105】
〔実施形態の作用効果〕
上述したように、上記実施の形態では、記録再生装置200のCPU290は、録画制御手段292にて、現在時刻が予約情報520における録画開始日時であることを認識し、かつ、この予約情報520と録画時間帯が重複する予約情報520が存在することを認識すると、この重複する予約情報520を取得する。また、重複する録画予約のうちのいずれか一方に対応する予約番組を選択録画番組として設定するとともに、いずれか他方を候補録画番組として設定する。そして、利用者が例えば候補録画番組を視聴していることを認識すると、選択録画番組の録画処理を実施する。このため、記録再生装置200は、例えば重複して録画予約された「ドラマA」を録画している状態において、チャンネル変更により利用者がこの「ドラマA」の視聴を開始した場合、この録画している「ドラマA」に換えて重複して録画予約された「スポーツB」を録画できる。したがって、利用者は、例えばチャンネル変更により録画が開始されているコンテンツの視聴を開始した場合であっても、重複して録画予約した嗜好に合う両方のコンテンツをリアルタイムまたは録画されたコンテンツの再生により視聴できる。よって、記録再生装置200は、適切にコンテンツを録画できる。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本発明の一実施の形態に係るコンテンツ記録再生システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態における録画予約リスト情報の概略構成を示す模式図である。
【図3】本発明の一実施の形態における視聴状態情報の概略構成を示す模式図である。
【図4】本発明の一実施の形態における記録再生装置を構成するCPUの概略構成を示す模式図である。
【図5】本発明の一実施の形態におけるコンテンツの録画処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態における重複する録画予約の録画開始日時が一致する場合における記録再生システムの動作を示すタイミングチャートであり、(A)は時刻を示すグラフ、(B)は5chで配信される放送番組を示すグラフ、(C)は12chで配信される放送番組を示すグラフ、(D)は視聴されている番組を示すグラフ、(E)は録画する番組を示すグラフである。
【図7】本発明の一実施の形態における重複する録画予約の録画開始日時が一致しない場合における記録再生システムの動作を示すタイミングチャートであり、(A)は時刻を示すグラフ、(B)は5chで配信される放送番組を示すグラフ、(C)は12chで配信される放送番組を示すグラフ、(D)は視聴されている番組を示すグラフ、(E)は録画する番組を示すグラフである。
【図8】本発明の一実施の形態における切換録画処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0107】
270 記録媒体としてのHDD
290 演算手段としてのCPU
291 データ処理装置を構成する予約手段としての録画予約設定手段
292 データ処理装置を構成する録画制御手段
292A 検出手段としても機能する記録制御手段としての録画処理手段
292B 所定状態設定手段としての切換割合設定手段
292C 特定情報取得手段としても機能する出力状態認識手段としての視聴状態認識手段
292D 所定回数設定手段としても機能しうる記録制御手段としても機能する選択録画番組設定手段
300 出力装置
521B 記録期間情報としての録画開始日時情報
521C 記録期間情報としての録画終了日時情報
522 内容情報としての予約ジャンル情報
523 優先度情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信される所定数のコンテンツデータを同一時間帯において記録媒体に記録可能なデータ処理装置であって、
複数の前記コンテンツデータの各々の記録期間に関する記録期間情報に基づいて、前記複数のコンテンツデータの記録予約をする予約手段と、
前記記録予約の各々に対応する記録期間が重複していることを検出する検出手段と、
この検出手段により検出された重複した記録期間において、前記所定数以上の記録予約がされているとともに、前記重複した記録期間の記録予約のいずれかに対応するコンテンツデータが出力装置で出力されている場合には、この出力されているコンテンツデータ以外のコンテンツデータを前記記録媒体に記録させる記録制御手段と、
を具備したことを特徴としたデータ処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載のデータ処理装置であって、
前記記録制御手段は、前記出力装置で出力されているコンテンツデータが前記記録させているコンテンツデータに切り換えられた場合には、この切り換えられて出力されるコンテンツデータ以外のコンテンツデータを前記記録媒体に記録させる
ことを特徴としたデータ処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載のデータ処理装置であって、
前記記録制御手段は、前記記録媒体に記録させるコンテンツデータが所定回数切り換えられた後に、前記出力装置で出力されているコンテンツデータが前記記録させているコンテンツデータに切り換えられた場合には、前記記録させているコンテンツデータの記録を継続する
ことを特徴としたデータ処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載のデータ処理装置であって、
前記記録期間情報は、前記コンテンツデータの内容に関する内容情報に関連付けられ、
前記内容情報の内容に基づいて、前記所定回数を設定する所定回数設定手段を具備した
ことを特徴としたデータ処理装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のデータ処理装置であって、
入力操作に応じて前記出力装置で出力されている前記コンテンツデータを特定する特定情報を取得する特定情報取得手段と、
前記特定情報に基づいて前記重複した記録期間の記録予約のいずれかに対応するコンテンツデータが前記出力装置で出力された出力状態を認識する出力状態認識手段と、
を具備し、
前記記録制御手段は、前記出力状態認識手段で認識した出力状態が所定状態であるとともに、前記出力装置で出力されているコンテンツデータが前記記録させているコンテンツデータに切り換えられた場合には、前記記録させているコンテンツデータの記録を継続する
ことを特徴としたデータ処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載のデータ処理装置であって、
前記出力状態認識手段は、前記重複した記録期間の記録予約のいずれかに対応するコンテンツデータが前記出力装置で出力された時間の長さを前記出力状態として認識する
ことを特徴としたデータ処理装置。
【請求項7】
請求項5に記載のデータ処理装置であって、
前記出力状態認識手段は、前記重複した記録期間の記録予約のいずれかに対応するコンテンツデータの記録期間の長さと、このコンテンツデータが前記出力装置で出力された時間の長さと、の割合を前記出力状態として認識する
ことを特徴としたデータ処理装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のデータ処理装置であって、
前記重複した記録期間の記録予約のいずれかに対応するコンテンツデータの前記記録媒体に記録された記録状態を認識する記録状態認識手段を具備し、
前記記録制御手段は、前記記録状態認識手段で認識した記録状態が所定状態であるとともに、前記出力装置で出力されているコンテンツデータが前記記録させているコンテンツデータに切り換えられた場合には、前記記録させているコンテンツデータの記録を継続する
ことを特徴としたデータ処理装置。
【請求項9】
請求項8に記載のデータ処理装置であって、
前記記録状態認識手段は、前記重複した記録期間の記録予約のいずれかに対応するコンテンツデータが前記記録媒体に記録された時間の長さを前記記録状態として認識する
ことを特徴としたデータ処理装置。
【請求項10】
請求項8に記載のデータ処理装置であって、
前記記録状態認識手段は、前記重複した記録期間の記録予約のいずれかに対応するコンテンツデータの記録期間の長さと、このコンテンツデータが前記記録媒体に記録された時間の長さと、の割合を前記記録状態として認識する
ことを特徴としたデータ処理装置。
【請求項11】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のデータ処理装置であって、
前記記録制御手段で前記コンテンツデータが前記出力装置で出力されていると判断した時点以降に、前記重複した記録期間の記録予約のいずれかに対応するコンテンツデータの前記記録期間の残りの状態を認識する残り状態認識手段を具備し、
前記記録制御手段は、前記残り状態認識手段で認識した残りの状態が所定状態であるとともに、前記出力装置で出力されているコンテンツデータが前記記録させているコンテンツデータに切り換えられた場合には、前記記録させているコンテンツデータの記録を継続する
ことを特徴としたデータ処理装置。
【請求項12】
請求項11に記載のデータ処理装置であって、
前記残り状態認識手段は、前記出力されていると判断した時点から前記重複した記録期間の記録予約のいずれかに対応するコンテンツデータの前記記録期間が終了する時点までの時間の長さを前記残りの状態として認識する
ことを特徴としたデータ処理装置。
【請求項13】
請求項11に記載のデータ処理装置であって、
前記残り状態認識手段は、前記重複した記録期間の記録予約のいずれかに対応するコンテンツデータの記録期間の長さと、このコンテンツデータにおける前記出力されていると判断した時点から前記記録期間が終了する時点までの時間の長さと、の割合を前記残りの状態として認識する
ことを特徴としたデータ処理装置。
【請求項14】
請求項5ないし請求項13のいずれかに記載のデータ処理装置であって、
前記記録期間情報は、前記コンテンツデータの内容に関する内容情報に関連付けられ、
前記内容情報の内容に基づいて、前記所定状態を設定する所定状態設定手段を具備した
ことを特徴としたデータ処理装置。
【請求項15】
請求項1ないし請求項14のいずれかに記載のデータ処理装置であって、
前記記録期間情報は、前記コンテンツデータを前記記録媒体に記録させる優先度に関する優先度情報に関連付けられ、
前記記録制御手段は、前記検出手段により検出された重複した記録期間において、前記所定数以上の記録予約がされているとともに、前記重複した記録期間の記録予約の全てに対応するコンテンツデータが前記出力装置で出力されていない場合には、前記優先度情報の優先度に基づいて前記コンテンツデータを前記記録媒体に記録させる
ことを特徴としたデータ処理装置。
【請求項16】
演算手段により、配信される所定数のコンテンツデータを同一時間帯において記録媒体に記録可能なデータ処理方法であって、
前記演算手段は、
複数の前記コンテンツデータの各々の記録期間に関する記録期間情報に基づいて、前記複数のコンテンツデータの記録予約をし、
前記記録予約の各々に対応する記録期間が重複していることを検出し、
この検出手段により検出された重複した記録期間において、前記所定数以上の記録予約がされているとともに、前記重複した記録期間の記録予約のいずれかに対応するコンテンツデータが出力装置で出力されている場合には、この出力されているコンテンツデータ以外のコンテンツデータを前記記録媒体に記録させる
ことを特徴とするデータ処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−129364(P2006−129364A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−318099(P2004−318099)
【出願日】平成16年11月1日(2004.11.1)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】