説明

データ出力指示装置、データ出力システム、プログラムおよびその記録媒体

【課題】ユーザがより容易に所望する出力条件にて出力させることのできるデータ出力指示装置を提供する。
【解決手段】表示画面に表示されたデータファイルのアイコンがドラッグ操作されたことを検出すると、ユーザインターフェース(UI)手段が、データファイルに対する出力条件の設定を可能とし、指示入力を受け付けるUI画面を表示する。出力条件を構成する複数の出力機能については、UI画面を用いての設定が可能か否かが、データファイルの種別に対応させて記憶されており、UI手段は、ドラッグ操作されたデータファイルの種別を判別し、UI画面を用いた出力条件の設定をデータファイルの種別に応じて制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ出力装置に対してデータの出力指示を行うデータ出力指示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、パーソナルコンピュータ(PC)等のホスト機器よりデータ出力装置である画像形成装置(プリンタ装置やファクシミリ装置、複合機等)に対して、印刷データを送信し、印刷出力させる技術がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、画像形成装置とプリント条件とを表すプリンタアイコンをホスト機器の画面上に表示しておき、このプリンタアイコン上に印刷対象の文書ファイルのアイコンがDrag−Drop(ドラッグアンドドロップ)操作されたときに、この文書ファイルのデータを、上記プリンタアイコンに対応する印刷条件のデータと共に、上記プリンタアイコンに対応する画像形成装置に送信して印刷させる技術が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、ホスト機器とプリンタ装置がネットワーク回線で接続された印刷システムにおいて、ホスト機器より印刷データを送信する際に、ホスト機器に備えられるプリンタドライバが、プリンタ装置に対して要求して、プリンタ装置に備えられる記憶装置に登録された機能制限情報を読み出させて送信させ、受信した機能制限情報に従って前記印刷データを前記プリンタに適合する制御コマンドを有する印刷データへと変換して前記プリンタ装置に出力し、印刷処理させる技術が開示されている。
【0005】
ホスト機器から画像形成装置に送信される印刷データの中には、部数や、記録用紙の方向・サイズ、N-UPなどの各種印刷機能の設定内容の集合体よりなる印刷条件のデータも含まれている。
【0006】
このような印刷条件は、起動させているアプリケーションソフトの表示画面から印刷メニュー等を選択して、プリンタドライバの印刷設定画面を表示させ、各種印刷機能を設定することで、設定できる。また、アプリケーションソフトを介さず、ユーティリティにてプリンタドライバの印刷設定画面を表示させることでも設定できる。
【特許文献1】特開2007−286855号公報(平成19年11月1日公開)
【特許文献2】特開2007−41875号公報(平成19年2月15日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1の技術のように、ホスト機器のデスクトップ画面等の表示画面上にプリンタアイコンを表示させておく場合、表示画面の表示領域は有限であること、および多様なソフトウェアのアイコンが表示される場合が多いことなどから、プリンタアイコンを表示可能な領域は制限され、表示示画面上に表示させておくことのできるプリンタアイコンの数は少数に限られる。
【0008】
その結果、ユーザがDrag−Drop操作によって選択可能な画像形成装置及び印刷条件の数も少数に限られてしまい、ユーザが必ずしも所望する画像形成装置及び印刷条件を選択できないという問題がある。なお、特許文献2の技術を用いても、このような問題を解決できるものではない。
【0009】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザがより容易に所望する出力条件にて出力させることのできるデータ出力指示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明のデータ出力指示装置は、上記課題を解決するために、データの出力処理を行うデータ出力装置に対してデータの出力指示を行うデータ出力指示装置であって、表示画面に表示されたデータファイルのアイコンに対し、指示入力装置を用いて所定の操作が行われたことを検出すると、前記データファイルに対する出力条件の設定を可能とし、指示入力を受け付けるユーザインターフェース画面を前記表示画面に表示させるユーザインターフェース手段と、前記出力条件を構成する複数の出力機能について、前記ユーザインターフェース画面を用いての設定が可能か否かの設定可否情報を、データファイルの種別に対応させて記憶する対応付け記憶部とを備え、前記ユーザインターフェース手段は、アイコンに対して前記所定の操作が行われた前記データファイルの種別を判別し、前記ユーザインターフェース画面を用いた出力条件の設定を、前記対応付け記憶部に記憶されている前記設定可否情報に基づいて、出力対象である前記データファイルの種別に応じて制御することを特徴としている。
【0011】
本発明のデータ出力指示装置においては、さらに、前記所定の操作が、指示入力装置としてマウスを用いてドラッグ操作であり、ユーザインターフェース手段は、前記表示画面に表示されているデータファイルのアイコンがドラッグ操作されたことを検出すると、検出した時点で、前記ユーザインターフェース画面を表示させる構成とすることもできる。
【0012】
本発明のデータ出力指示装置においては、さらに、前記ユーザインターフェース手段は、前記ユーザインターフェース画面において、設定が不可能な出力機能の表示を設定が可能な出力機能の表示とは異ならせる構成とすることもできる。
【0013】
本発明のデータ出力指示装置においては、さらに、前記対応付け記憶部は、データファイルの種別を、データファイルの拡張子の情報を用いて定めており、前記ユーザインターフェース手段は、前記所定の操作が成された、印刷対象のデータファイルの拡張子を判別する構成とすることもできる。
【0014】
本発明のデータ出力指示装置においては、さらに、前記対応付け記憶部は、データファイルの種別を、データファイルのファイル名の情報を用いて定めており、前記ユーザインターフェース手段は、前記所定の操作が成された、印刷対象のデータファイルのファイル名を判別する構成とすることもできる。
【0015】
上記構成によれば、ユーザインターフェース手段が、表示画面に表示されたデータファイルのアイコンに対し、指示入力装置を用いて所定の操作が行われたことを検出すると、前記データファイルに対する出力条件の設定を可能とし、指示入力を受け付けるユーザインターフェース画面を表示させる。
【0016】
したがって、ユーザは、アプリケーションを起動したり、ユーティリティの印刷設定画面を呼び出したりすることなく、この表示されたユーザインターフェース画面を用いて、所望の印刷条件を設定することができる。これにより、所望の出力条件にてより簡単にデータを出力させることができる。
【0017】
ところで、前述したように、印刷条件(各印刷機能)は、アプリケーションソフトを介したアプリケーションの設定と、ユーティリティからの設定の両方が可能であり、何れの設定が優先されるのかわかりにくかった。後述する「Color Mode」機能のように、ユーティリティからも設定できるようにはなっているが、常にアプリケーションの設定が有効となるといった出力機能もある。このような機能については、上記したユーザインターフェース画面を用いてユーザが設定しても無効になるため、設定ミス、出力ミスが発生する。
【0018】
そこで、上記構成においては、さらに、対応付け記憶部が、出力条件を構成する複数の出力機能について、前記ユーザインターフェース画面を用いての設定が可能か否かの設定可否情報を、データファイルの種別に対応させて記憶しており、ユーザインターフェース手段は、アイコンに対して前記所定の操作が行われたデータファイルの種別を判別し、前記ユーザインターフェース画面を用いた出力条件の設定を、出力対象である前記データファイルの種別に応じて制御するようになっている。
【0019】
これにより、ユーザインターフェース手段が、データファイルの種別に応じたユーザインターフェース画面を表示して、設定できない出力機能に対するユーザからの設定を受け付けないので、前述したような、設定ミス、出力ミスの発生を未然に防止することができる。
【0020】
また、設定が可能な出力機能と、不可能な出力機能とで、ユーザインターフェース画面における表示を異ならせることで、一目瞭然に、設定不可能な出力機能をユーザに認識させることが可能となる。
【0021】
また、データファイルの種別は、データファイルの拡張子の情報を用いて定めておくことが好ましい。拡張子の違い、つまり使用されているアプリケーションソフトにて、アプリケーションの設定が有効になる出力機能は特定される。したがって、このように拡張子を用いて出力機能の設定可否の情報を割り付けておくことで、前述したような、設定ミス、出力ミスの発生をより効果的に防止することができる。
【0022】
また、データファイルの種別としては、データファイルのファイル名の情報を用いてもよい。例えば、機密情報等には、所定のファイル名を付けるように規則化し、このファイル名を有するデータファイルに対しては、透かし印刷等のウォオータマークの設定を受け付けない(変更できない)ようにしておくことで、不正コピー等を抑制することもできる。
【0023】
本発明のデータ出力指示装置は、さらに、前記対応付け記憶部において、前記ユーザインターフェース画面を用いての設定が不可能であると割り付けられている出力機能について、当該出力機能の設定が不可能な理由を示すメッセージを記憶するメッセージ記憶部を備え、前記ユーザインターフェース手段は、前記ユーザインターフェース画面における設定が不可能な出力機能の表示領域に、前記データファイルのアイコンがドロップ操作される、或いは、マウスカーソルが重ねられると、前記メッセージ記憶部より該当する出力機能に応じたメッセージを読み出して表示する構成とすることもできる。
【0024】
これによれば、ユーザインターフェース画面における設定が不可能な出力機能の表示領域に、出力機能を設定できない理由を示すメッセージが表示されるので、ユーザに対し、設定するに必要な処置等を、促すことができ、利便性が向上する。
【0025】
本発明のデータ出力指示装置は、さらに、複数のデータ出力装置に対してデータの出力指示が可能であると共に、前記ユーザインターフェース画面を用いて、出力指示を行うデータ出力装置の選択設定が可能であり、前記対応付け記憶部は、前記複数のデータ出力装置に対する選択可否の情報を、前記データファイルの種別に対応させて記憶しており、前記ユーザインターフェース手段は、アイコンに対して前記所定の操作が行われた前記データファイルの種別を判別すると、前記ユーザインターフェース画面を用いたデータ出力装置の選択を、前記対応付け記憶部に記憶されている前記データ出力装置の対応付けの情報に基づいて、出力対象である前記データファイルの種別に応じて制御する構成とすることもできる。また、この場合、ユーザインターフェース画面において、選択が不可能なデータ出力装置の表示を選択が可能なデータ出力装置の表示とは異ならせることが好ましい。
【0026】
データファイルの作成に用いられているアプリケーションソフトに応じて、モノクロ印刷かカラー印刷かは、ある程度区別されるが、このように複数のデータ出力装置を対象とした場合、不慣れなユーザは、カラーデータをモノクロ印刷したり、モノクロデータをカラー印刷したりするという、間違いを起こし易い。
【0027】
そこで、上記構成にように、データファイルの種別にて選択できるデータ出力装置を割り付けることで、上記のような間違いを未然に防止することができる。
【0028】
さらに、データの出力処理を行うデータ出力装置と、上記した本発明のデータ出力指示装置とを備えてなるデータ出力システムについても、本発明の範疇に含まれる。
【0029】
また、上記データ出力指示装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記ユーザインターフェース手段として動作させることにより、上記データ出力指示装置をコンピュータにて実現させるプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に含まれる。
【発明の効果】
【0030】
発明のデータ出力指示装置は、以上のように、データの出力処理を行うデータ出力装置に対してデータの出力指示を行うデータ出力指示装置であって、表示画面に表示されたデータファイルのアイコンに対し、指示入力装置を用いて所定の操作が行われたことを検出すると、前記データファイルに対する出力条件の設定を可能とし、指示入力を受け付けるユーザインターフェース画面を前記表示画面に表示させるユーザインターフェース手段と、前記出力条件を構成する複数の出力機能について、前記ユーザインターフェース画面を用いての設定が可能か否かの設定可否情報を、データファイルの種別に対応させて記憶する対応付け記憶部とを備え、前記ユーザインターフェース手段は、アイコンに対して前記所定の操作が行われた前記データファイルの種別を判別し、前記ユーザインターフェース画面を用いた出力条件の設定を、前記対応付け記憶部に記憶されている前記設定可否情報に基づいて、出力対象である前記データファイルの種別に応じて制御する構成である。
【0031】
これにより、ユーザは、アプリケーションを起動したり、ユーティリティの印刷設定画面を呼び出したりすることなく、この表示されたユーザインターフェース画面を用いて、所望の印刷条件を設定することで、所望の出力条件にてより簡単にデータを出力させることができるという効果を奏する。
【0032】
しかも、ユーザインターフェース手段が、データファイルの種別に応じたユーザインターフェース画面を表示して、設定できない出力機能に対するユーザからの設定を受け付けないようになっているので、当該ユーザインターフェース画面をもちいて設定が無効な出力機能に対して無駄な設定を行ったりすることがなく、設定ミス、出力ミスの発生を未然に防止することができるという効果も併せて奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
本発明の一実施形態について図1ないし図14に基づいて説明すると以下の通りである。
【0034】
図2は、本実施形態にかかるデータ出力指示システム100の概略構成を示すブロック図である。この図に示すように、データ出力指示システム100は、1つ以上のデータ出力指示装置10と1つ以上のデータ出力装置1とが通信ネットワークを介して通信可能に接続された構成である。
【0035】
データ出力装置1としては、例えば、印刷装置、複写機、ファクシミリ装置、複合機などの、データに対して所定の出力処理(例えば、印刷処理、送信処理、編集処理、ファイリング処理等)を行う装置を用いることができる。なお、本実施形態では、データ出力装置1として印刷装置を用いる場合について主に説明する。
【0036】
データ出力指示装置10は、データ出力装置1に対して印刷(出力)するデータおよびこのデータに関する印刷条件(出力条件:出力時に用いる機能の組み合わせ)を指示するものである。データ出力指示装置10としては、例えばパーソナルコンピュータ、ワークステーションなどを用いることができる。
【0037】
図1は、データ出力指示装置10の概略構成を示すブロック図である。この図に示すように、データ出力指示装置10は、ディスプレイ11、表示I/F(インターフェース)12、キーボード(キー入力装置)13、マウス(ポインティングデバイス)14、指示入力I/F15、通信I/F16、制御部20、およびデータ記憶部50を備えている。
【0038】
ディスプレイ11は、制御部20から表示I/F12を介して送られてくる画像データおよび制御信号に応じた画像を表示する表示装置である。ディスプレイ11の構成は画像データに応じた画像を表示できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTディスプレイなどを用いることができる。表示I/F12は、制御部20から出力される画像データおよび制御信号をディスプレイ11に伝達するためのインターフェースである。
【0039】
キーボード13およびマウス14は、ユーザが指示入力を行うための指示入力装置であり、これらの指示入力装置に対するユーザの操作内容は指示入力I/F15を介して制御部20に伝達される。なお、本実施形態ではポインティングデバイスとしてマウスを用いているが、これに限らず、例えばトラックボール、トラックパッド、ポインティングスティック、ジョイスティック、ペン入力装置などを用いてもよい。
【0040】
通信I/F16は、通信ネットワークを介してデータ出力装置1等の他の装置との通信を行うための通信手段である。上記の通信ネットワークとしては、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等を利用できる。
【0041】
制御部20は、出力指示制御部30とアプリケーション処理部40とを備えている。
【0042】
アプリケーション処理部40は、各種アプリケーションソフトウェアを実行する処理部である。上記のアプリケーションソフトウェアとしては、例えば、ワープロソフト、表計算ソフト、画像処理ソフト、画像閲覧ソフトなどが挙げられる。
【0043】
出力指示制御部30は、データ出力装置1に対してユーザの指示に応じた印刷条件(出力条件)でデータを印刷(出力)させるための処理を行う出力指示ソフトウェアを実行するユーザインターフェース手段であり、表示制御部31、指示検出部32、通信制御部33、記憶制御部34、出力データ生成部35、および出力指示部36を備えている。
【0044】
表示制御部31は、表示I/F12を介してディスプレイ11に表示させる表示内容を制御する。そして、詳細については後述するが、本実施形態においては、表示制御部31は、対応付け記憶部52に記憶されている関連付けデータをもとに、印刷対象のファイルの種別に応じて、後述するユーザインターフェース画面IF1(図3参照)における印刷機能を設定するための印刷機能ボタン100‥の表示を、当該画面より機能設定が可能なものと不可能なものとで、区別して表示すると共に、設定変更を可能にする設定変更画面を表示しないようになっている。また、表示制御部31は、対応付け記憶部52に記憶されている関連付けデータをもとに、印刷対象のファイルの種別に応じて、後述するユーザインターフェース画面IF1(図3参照)における、データ出力装置1を選択するためのアイコン111‥の表示を、選択不可能なデータ出力装置1のアイコンを選択可能なデータ出力装置1と区別して表示するようになっている。
【0045】
指示検出部32は、キーボード13およびマウス14に対するユーザの操作内容(例えば、キー操作、ドラッグ操作、ドロップ操作、クリック操作など)を検出する。
【0046】
通信制御部33は、通信I/F16および通信ネットワークを介したデータ出力装置1等の他の装置との通信を制御する。
【0047】
記憶制御部34は、データ記憶部50に対する情報の書き込み、およびデータ記憶部50からの情報の読み出しを制御する。
【0048】
出力データ生成部35は、データ出力装置1に送信する出力データを生成する。
【0049】
出力指示部36は、データの出力条件、すなわちデータの出力処理を行わせるデータ出力装置1およびこのデータ出力装置1において用いる出力処理機能の組み合わせを決定し、データ出力装置1に対して出力指示を行う。
【0050】
データ記憶部50は、制御部20の処理で用いられる各種データを記憶する記憶部であり、設定記憶部51、対応付け記憶部52、メッセージ記憶部53、登録リスト記憶部54、および履歴リスト記憶部55を備えている。
【0051】
設定記憶部51は、ディスプレイ11に表示させるユーザインターフェース画面IF1,IF2における印刷条件の設定内容、通信ネットワークを介してデータ出力指示装置10に通信可能に接続されている各データ出力装置1が有する機能などを記憶している。初期状態では、ユーザインターフェース画面IF1,IF2における印刷条件の設定内容として、デフォルトを記憶している。
【0052】
対応付け記憶部52は、ユーザインターフェース画面IF1における印刷機能ボタン100‥(図3参照)を用いての機能設定が可能か否か(設定の変更が可能か否か)の情報を、データファイルの種別に応じて記憶している。また、対応付け記憶部52は、ユーザインターフェース画面IF1における後述するデータ出力装置1のアイコン111‥(図3参照)を用いて、選択できるデータ出力装置1の情報を、後述するように、データファイルの種別に応じて記憶している。なお、対応付け記憶部52が記憶している情報の詳細については、後述する。
【0053】
メッセージ記憶部53は、対応付け記憶部52において、印刷機能の設定が否に設定されている印刷機能ボタンの近傍に表示するメッセージの内容を記憶している。メッセージの内容は、当該印刷機能が設定できない理由や、当該印刷機能を設定するためにユーザが行うべき対応等を示すものである。これについても後述する。
【0054】
登録リスト記憶部54および履歴リスト記憶部55は、データの出力条件(出力処理を行うデータ出力装置1およびデータ出力装置1において出力処理時に用いる出力処理機能)のリスト(一覧表)とを記憶する記憶部である。なお、登録リスト記憶部54はユーザから登録指示された出力条件のリストである登録リストを記憶し、履歴リスト記憶部55はデータ出力装置1において実行された出力条件のリストである履歴リストを記憶する。上記設定記憶部51は、また、ユーザからの指示入力の内容、登録リストあるいは履歴リストに書き込むためのデータ等を一時的に記憶するものでもある。
【0055】
次に、データ出力指示装置10の動作について説明する。まず、図3を用いて、ディスプレイ11の表示画面のデータファイルのアイコンのドラッグ操作がなされた場合に表示されるユーザインターフェースIF1について示す。図3は、その一例を示す説明図である。
【0056】
この図に示すように、ユーザインターフェースIF1には、表示領域A1、表示領域A2、表示領域A3、および表示領域A4を備えている。
【0057】
表示領域A1は、データ出力指示装置10に対して通信可能に接続されているデータ出力装置1のアイコン111‥を表示する領域である。ユーザは、表示されているアイコン111‥の中から任意のアイコンを選択することにより、出力処理を行うデータ出力装置1を選択できる。
【0058】
なお、上記の選択操作は、例えば所望するデータ出力装置1のアイコンをクリックすること、あるいはデータファイルのアイコンをドラッグした状態でマウスカーソルを所望するデータ出力装置1のアイコン上に重ね合わせることによって行う。
【0059】
また、本実施形態では、データファイルのアイコンを所望するデータ出力装置1のアイコン上にドロップ操作したときに、このデータ出力装置1に対してその時点で選択されている出力処理条件でデータ出力を行うようにデータ出力指示が送られるようになっている。なお、初期状態において特定のデータ出力装置1がデフォルトで選択されるようにしておいてもよい。また、表示領域A1に表示されるデータ出力装置1は、印刷装置に限らず、FAX装置や画像処理装置であってもよく、複数種類のデータ出力装置1が表示されてもよい。
【0060】
表示領域A2は、現在選択されているデータ出力装置1における印刷機能(出力処理機能)のカテゴリーを選択させるカテゴリーボタンの表示領域である。印刷機能は予め定められている複数のカテゴリーに分類されている。ユーザは、表示されている複数のカテゴリーボタンの中から任意のボタンを選択することにより、表示領域A3に表示させる後述の印刷機能ボタンのカテゴリーを選択できる。
【0061】
図3に示した例では、表示領域A2には、カテゴリーボタン101‥として、よく使う機能をまとめた「Home」ボタン、印刷用紙を選択するための機能をまとめた「Paper」ボタン、ステープルやパンチ等の印刷最終処理機能をまとめた「Finishings」ボタン、印刷画像の品質を調整する機能をまとめた「Image Quality」ボタン、MFPに印刷データを保存する機能や保存する場所を選択する機能をまとめた「Job Handling」ボタンが表示されている。
【0062】
なお、カテゴリーボタン101の選択操作は、例えば所望するカテゴリーボタン101をクリックすること、あるいはデータファイルのアイコンをドラッグした状態でマウスカーソルを所望するカテゴリーボタン101上に重ね合わせることによって行う。また、初期状態において特定のカテゴリーがデフォルトで選択されるようにしておいてもよい。
【0063】
表示領域A3は、現在選択されている上記カテゴリーに含まれる各印刷機能を示す印刷機能ボタン100‥の表示領域である。したがって、表示領域A2において選択されているカテゴリーボタン101が変化すると、表示領域A3の印刷機能ボタン100も切り換わる。
【0064】
図3に示した例は、ユーザが、表示領域A2の「Home」ボタンを選択した場合に表示領域A3に表示される印刷機能ボタン100‥を示している。表示領域A3には、カテゴリー「Home」に属する印刷機能ボタン100‥として、1枚の印刷用紙に複数の印刷ページをまとめて印刷する「N−Up Printing」ボタン、印刷データに含まれる画像の拡大縮小を行う「Zoom」ボタン、用紙の印刷方向を指定する「Orientation」ボタン、片面印刷および両面印刷のいずれを行うかの指定を行う「Document Style」ボタン、印刷部数を指定する「Copies」ボタン、カラー印刷および白黒印刷のいずれを行うかを指定する「Color Mode」ボタンが表示される。
【0065】
各印刷機能ボタン100内には、各印刷機能において既に設定されている設定値、或いはデフォルトが表示されている。例えば、「N−Up Printing」ボタンには、「1-UP」が表示されており、この設定では、1枚の印刷用紙に印刷ページ数は1となる。
【0066】
表示領域A4は、印刷条件(出力処理条件)のリスト(登録リストおよび/または履歴リスト)の表示領域である。各印刷条件には、印刷処理を行うデータ出力装置11、およびこのデータ出力装置11において出力時に用いる1つ以上の印刷機能が含まれる。
【0067】
なお、本実施形態では、リストに含まれる印刷条件の数が多く、一度に表示することが困難な場合には、表示領域A4の端部にスクロールバーを表示し、このスクロールバーをマウス操作することによって表示させる印刷条件を上下にスクロールさせて各印刷条件を順次表示させるようになっている。図3の例は、表示領域A4に登録リストが表示されている場合を示している。
【0068】
図14は、登録リストに登録される登録条件の一例を示す説明図である。この図に示すように、登録リストの各項目には、登録名称、登録日時、出力処理を行うデータ出力装置、および出力時に用いる出力処理機能が含まれる。なお、履歴リストの各項目についても登録リストと同様、当該項目の名称、出力処理を行った日時、出力処理を行ったデータ出力装置、および出力時に用いた出力処理機能が含まれる。
【0069】
また、図3の例では、ユーザインターフェース画面IF1の下方に文書データファイル「Print.dot」のアイコンic1と、マウスのマウスカーソルcu1とが表示されている。
【0070】
本実施形態では、ユーザがマウス14を操作してアイコンic1をドラッグ操作し、マウスカーソルcu1を表示領域A4に表示されている印刷条件リストの何れかの項目上にドロップ操作すると、この項目に対応する印刷条件(出力処理条件)に基づく印刷指示(出力指示)が、この項目に対応するデータ出力装置1に送信される。
【0071】
例えば、図3に示したように、アイコンic1をドラッグ操作し、表示領域A4に表示されている印刷条件リストにおける項目「Setting2」上に重ね合わせた状態でドロップ操作すると、「Setting2」に対応付けられているデータ出力装置1に対して「Setting2」に対応付けられている印刷機能を使用して印刷するように出力指示が送信される。
【0072】
また、ユーザがマウス14を操作してアイコンic1をドラッグ操作し、マウスカーソルcu1を表示領域A3に表示されている何れかの印刷機能ボタン100上にドロップ操作すると、該当する印刷機能ボタン100に対応して、設定変更画面(図示しない)が、例えば該当する印刷機能ボタン100の近傍に開き、設定変更を可能にする。設定変更画面には、設定変更を入力するボタンの他に、印字出力を指示する「OK」ボタンと、設定を有効にして、設定変更画面と閉じる「戻る」ボタンとが設けられている。
【0073】
設定変更画面において「OK」ボタンをクリックすることで、設定変更画面が閉じ、該当する印刷機能ボタン100の印刷機能に関しては、設定変更画面で有効に設定されている条件にて、また、その他の印刷機能ボタン100の印刷機能に関しては、各印刷機能ボタン100に表示されている条件による印刷処理の実行が、その時点で選択されているデータ出力装置1に対して指示される。
【0074】
一方、設定変更画面において「戻る」ボタンをクリックすることで、設定変更画面が閉じ、該当する印刷機能ボタン100の印刷機能に関して、設定変更画面で有効に設定されている条件が、印刷機能ボタン100中に表示される。この状態で、再びアイコンic1を何れかの印刷機能ボタン100上にドロップ操作すると、上記と同様に、該当する印刷機能ボタン100に対応した設定変更画面(図示しない)が開き、設定変更が可能となる。
【0075】
その後、ユーザが、表示されている設定変更画面の「OK」ボタンをクリックすることで、上述したように、設定変更画面が閉じると共に、該当する印刷機能ボタン100の印刷機能に関しては、設定変更画面で有効に設定されている条件、その他の印刷機能ボタン100の印刷機能に関しては、各印刷機能ボタン100に表示されている条件による印刷処理の実行が、その時点で選択されているデータ出力装置1に対して指示される。
【0076】
例えば、「N−Up Printing」ボタン上にドロップ操作した場合には、N−Up機能を、現時点で設定されているデフォルトの「1-UP」から「2-UP」、或いは「4-UP」「6-UP」「8-UP」‥というように変更することができる設定変更画面が表示される。
【0077】
そして、例えばここで「4-UP」が選択され、「戻る」ボタンがクリックされると、設定変更画面が閉じ、図3に示す「N−Up Printing」ボタン上の表示が、「:1-UP」から「:4-UP」に変更される。
【0078】
また、ここで「4-UP」が選択され、「OK」ボタンがクリックされると、設定変更画面が閉じ、図3に示す「N−Up Printing」ボタン上の表示が、「:1-UP」から「:4-UP」に変更されると共に、「4-UP、ズーム:100%(当倍)、向き:Portrait、1-Sided(片面印字)、部数:1、カラーモード:自動」の印刷条件にて、その時点で選択されているデータ出力装置1に対して指示される。
【0079】
また、ユーザインターフェース画面IF1は、データ出力装置1に対する出力指示を行うと、再び、表示画面上に表示されない消去状態になる。また、データ出力装置1に対して出力指示に関係なく、ユーザインターフェース画面IF1の左上にある「×」ボタンがクリックされた場合、或いは、ユーザインターフェース画面IF1が表示されてから、特定の時間が経過した場合に、表示画面上に表示されない消去状態になる。
【0080】
そして、ここで注目すべき点は、表示制御部31が、データ記憶部50の対応付け記憶部52に記憶されている、データファイルの種別に応じて割り付けられている印刷機能の設定可否の情報に基づいて、設定変更ができない印刷機能に関しては、印刷機能ボタン100の表示状態を、設定変更が可能な印刷機能ボタン100とは異なる表示状態で表示され、ユーザがマウスカーソルcu1をドロップ操作しても、設定変更画面を開かないように構成されている点である。
【0081】
図3においては、印刷機能ボタン100である一番下の「Color Mode」ボタンが、他の設定変更が可能な印刷機能ボタン100と異なる表示状態、例えば、グレーアウト表示されており、ユーザがマウスカーソルcu1をドロップ操作しても、設定変更画面は開かれない。
【0082】
これにより、アプリケーションの印刷機能の設定値が優先され、当該ユーザインターフェース画面IF1からの設定が無効になる印刷機能について、ユーザが無駄な設定変更を行うようなこともなく、印刷機能の設定が容易になり、印刷機能の設定ミスを防ぐことができる。
【0083】
また、本実施形態では、ユーザがマウスカーソルcu1をこのようなグレーアウト表示された印刷機能ボタン100にドロップ操作した場合、当該印刷機能の設定変更が行えない理由を示すメッセージを、該当する印刷機能ボタン100の近傍に表示するようになっている。
【0084】
図4に、グレーアウト表示された「Color Mode」ボタンに、ユーザがマウスカーソルcu1をドロップ操作した場合、マウスカーソルを重ねた場合、或いはクリックした場合に表示されるメッセージ120を示す。この例では、「アプリケーションで設定されている設定値が有効となります。」というメッセージが表示される。このようなメッセージが表示されることで、ユーザは、この印刷機能を変更したい場合には、どのような処置が必要であるかを簡単に知ることができる。
【0085】
そして、本実施形態においては、このような表示を実現するために、印刷機能の設定変更が可否を、印刷対象のデータファイルの種別に応じて予め割り付けて管理している。印刷対象となるデータファイルとしては、文書ファイル、画像ファイル、図表ファイル等があるが、これらファイルの作成に使用されているアプリケーションソフトによって、アプリケーションの設定値が、ユーザインターフェース画面IF1での印刷機能の設定値に対して優先されるかどうかを特定することができる。
【0086】
そこで、本実施形態では、データファイルの種別の判別に、アプリケーションソフトを特定できる拡張子を用いており、拡張子にユーザインターフェース画面IF1における印刷機能の設定可否(設定変更の可否)を関連付けて、関連付け記憶部52に記憶している。
【0087】
また、「人事ファイル」や「機密ファイル」等、予め定めた規則に則してデータファイルのファイル名を付すように管理されている場合、ファイル名よりデータファイルの種別を判別することも可能である。
【0088】
そこで、本実施形態では、データファイルの種別の判別として、ファイル名も用いており、特定のファイル名にユーザインターフェース画面IF1における印刷機能の設定可否(設定変更の可否)を関連付け、関連付け記憶部52に記憶している。
【0089】
図5に、対応付け記憶部52に記憶されている、拡張子に各印刷機能の設定可否を関連付けた関連付け情報の一例を示す。この図に示すように、「拡張子:DOC」に対し、「N-UP;可」「ZOOM:可」‥「Color Mode:不可」…というようように、印刷機能の設定可否が定められている。
【0090】
また、図6に、対応付け記憶部52に記憶されている、ファイル名に印刷機能の設定可否を関連付けた関連付け情報の一例を示す。この図に示すように、「ファイル名:人事データ」に対し、「Watermark:不可」というように、印刷機能「Watermark」の設定ができない(設定変更が受け付けられない)ことが定められている。
【0091】
図5、図6のような関連付けデータが登録されていると、印刷対象のデータファイルの拡張子が「DOC」であった場合、Color Modeの設定変更ができないように、「Color Mode」ボタンがグレーアウト表示される。
【0092】
また、印刷対象のデータファイルのファイル名が「人事ファイル」であった場合は、「
Watermark」ボタンがグレーアウト表示され、拡張子が「DOC」であった場合は、さらに、「Color Mode」ボタンもグレーアウト表示される。
【0093】
さらに、本実施形態では、表示制御部31が、データ記憶部50の対応付け記憶部52に記憶されている、データファイルの種別に応じて割り付けられている、選択可能なデータ出力装置1の情報に基づいて、選択できないデータ出力装置1のアイコン111についても、グレーアウト表示するように構成されている。
【0094】
例えば、データファイルの作成に用いられているアプリケーションソフトに応じて、モノクロ印刷かカラー印刷かを、ある程度、区別することができる。そこで、カラー印刷で主に使われるアプリケーションで作成されたデータファイルに対しては、カラー印刷対応のデータ出力装置1から選択させ、モノクロ印刷対応のデータ出力装置1を選択できないようにすることで、カラーデータをモノクロ印刷するという、不具合を回避することができる。同様に、モノクロ印刷主体のドキュメント作成用のアプリケーションで作成されたデータファイルに対しては、モノクロ印刷対応のデータ出力装置1から選択させ、カラー印刷対応のデータ出力装置1を選択できないようにすることで、モノクロデータをカラー印刷するという、不具合を回避することができる。
【0095】
図7に、対応付け記憶部52に記憶されている、拡張子にデータ出力装置1を関連付けた関連付け情報の一例を示す。この図に示すように、「拡張子:DOC」に対し、有効なデータ出力装置1(図では、MFP)として、「PrinterA」「PrinterB」が対応付けられている。また、「拡張子:AI」に対しては、有効なデータ出力装置1(図では、MFP)として、「PrinterA」「PrinterC」が対応付けられている。
【0096】
図7のような、関連付けデータが登録されると、印刷対象のデータファイルの拡張子が「DOC」であった場合、「PrinterA」、「PrinterB」が共に接続されている場合は、これら2つのデータ出力装置1のアイコン111・111が表示される。なお、たとえ「PrinterC」が接続されていても、そのアイコン111は表示されない。
【0097】
このような対応付け記憶部52に記憶させる情報の入力は、管理者等が規定のフォーマットにしたがって行うようになっている。
【0098】
次に、出力指示ソフトウェアのユーザインターフェースの表示手順について、図8および図9(a)、図9(b)を参照しながら説明する。図8は、データ出力指示装置10におけるユーザインターフェースの表示処理の流れを示すフロー図である。図9(a)、図9(b)は、ディスプレイ11の表示画面(デスクトップ画面)の表示状態を示す説明図である。
【0099】
図9(a)に示すように、初期状態では出力指示ソフトウェアは、バックグラウンドで動作しており、ユーザインターフェース画面IF1は、ディスプレイ11の表示画面(デスクトップ画面)上には表示されていない。
【0100】
指示検出部32は、図8に示すように、ディスプレイ11の表示画面(デスクトップ画面)に表示されている印刷ファイル(各種データファイル;例えば、文書ファイル、画像ファイル、図表ファイルなどの出力処理の対象となりうるデータのファイル)のアイコンのうちのいずれかがドラッグ操作されたか否かを判断する(S1)。
【0101】
指示検出部32は、例えば、マウスカーソルcu1がアイコンic1上にある状態で、ユーザがマウスのボタンを押したままこのマウスカーソルcu1を表示画面上で所定距離以上移動させたとき、あるいはマウスカーソルcu1がアイコンic1上にある状態でマウスのボタンを押したままこのマウスカーソルcu1を所定の表示領域に移動させたときにドラッグ操作がなされたと判断する。
【0102】
S1においてドラッグ操作がなされていないと判断した場合、指示検出部32は、次に、アプリケーションソフトが起動されたか否かを判断する(S10)。この判断は、例えばキーボード13あるいはマウス14を介してユーザからアプリケーションソフトウェアの起動指示がなされたか否かに基づいて判断してもよく、アプリケーション処理部40の処理状態を検出することによって行ってもよい。
【0103】
S10においてアプリケーションソフトが起動されていないと判断した場合、指示検出部32はS1の処理に戻り、S1或いはS10において、YESと判断するまで、S1、S10を繰り返す。
【0104】
そして、S1においてドラッグ操作がなされたと判断すると、表示制御部31は、表示I/F12を制御し、図3に示すユーザインターフェース画面IF1を起動する(S2)。
【0105】
つまり、図9(b)に示すように、表示画面(デスクトップ画面)に表示されているデータファイルのアイコンic1を、ユーザがドラッグ操作することにより、ユーザインターフェース画面IF1が起動される。なお、図9(b)では、ユーザインターフェース画面IF1も表示しているが、起動された時点では、まだユーザインターフェース画面IF1は表示されていない。
【0106】
ユーザインターフェース画面IF1を起動すると、まず、印刷対象のデータファイルの拡張子と、ファイル名を検出する(S3)。次に、検出した拡張子に応じて対応付けられている印刷機能の設定可否の情報と、選択可能なデータ出力装置1の情報を、対応付け記憶部52より読み出す(S4)。同様に、検出したファイル名に応じて対応付けられている印刷機能の設定可否の情報を、対応付け記憶部52より読み出す(S5)。そして、ユーザインターフェース画面IF1を表示し(S6)、画面の表示内容を、S4、S6にて取得した、設定可否の情報と選択可能なデータ出力装置1の情報とに基づいて切り替える(S7)。
【0107】
これにより、図9(b)に示すように、関連付け記憶部52に記憶されている関連付け情報が反映された、ユーザインターフェース画面IF1が表示される。なお、検出したファイル名が、関連付けが成されていないものである場合は、S5をスキップする。
【0108】
一方、S10において、アプリケーションソフトが起動されたと判断した場合、指示検出部32は、アプリケーションソフトウェアの表示画面において印刷メニュー(出力処理メニュー)が選択されたか否かを判断する(S11)。例えば、ユーザは、アプリケーションソフトウェアの表示画面に表示された印刷メニューに対応するボタンをクリックしたり、ツールバーから印刷メニューを選択操作したりすることによって印刷メニューを選択できる。
【0109】
S11において印刷メニューが選択されていないと判断した場合、指示検出部32はアプリケーションソフトウェアが終了したか否かを判断する(S15)。そして、終了していないと判断した場合にはS11の処理に戻り、終了していると判断した場合にはS1の処理に戻る。
【0110】
一方、S11において印刷メニューが選択されたと判断した場合、表示制御部31は、表示I/F12を制御し、ユーザインターフェース(ユーザインターフェース画面)IF2を表示させる(S12)。
【0111】
図10は、アプリケーションソフトウェアの表示画面から印刷メニュー(出力処理メニュー)が選択された場合に表示されるユーザインターフェースIF2の一例を示す説明図である。
【0112】
この図に示すように、ユーザインターフェースIF2では、表示領域A3の下方に設けられた表示領域A5に「OK」、「キャンセル」、「適用」の各ボタンが表示されるようになっている。「OK」ボタンは出力指示を実行させるためのボタンであり、「キャンセル」はそれまでの印刷条件の選択内容をキャンセルするためのボタンであり、「適用」ボタンはその時点で選択されている印刷条件をその後の初期設定条件として保存するためのボタンである。
【0113】
例えば、表示領域A3における印刷機能を1つ以上選択した状態で「OK」ボタンをクリックすると、選択された各印刷機能に基づく印刷指示がデータ出力装置1に送信される。また、表示領域A4における印刷条件の項目を1つ選択した状態で「OK」ボタンをクリックすると、この印刷条件に基づく印刷指示がデータ出力装置1に送信される。
【0114】
なお、本実施形態では、各アプリケーションソフトウェアは特定のデータ出力装置1に事前に対応付けられており、この対応情報は設定記憶部53に記憶されている。このため、アプリケーションソフトウェアの表示画面から印刷メニューが選択された場合、表示制御部31は、ユーザインターフェースIF1とは異なり、表示領域A1にデータ出力装置1を選択するためのアイコン群を表示させないようになっている。
【0115】
ただし、これに限らず、表示領域A1にデータ出力装置1のアイコン群を表示させ、これらのアイコンの中からユーザが所望するデータ出力装置1を選択することで、アプリケーションソフトウェアに対応付けるデータ出力装置1を変更できるようにしてもよい。
【0116】
図11に、印刷対象となるデータファイルのアイコンがドラッグ操作され、ユーザインターフェースIF1を表示した以降の処理の流れを示すフロー図である。
【0117】
指示検出部32は、データファイルのアイコンが表示形式変更位置上にドラッグ操作されたか否かを判断する(S21)。そして、データファイルのアイコンが表示形式変更位置上にドラッグ操作されたと判断した場合、表示制御部31は、ユーザインターフェースの一部を当該表示形式変更位置に応じた表示形式に切り替える(S22)。
【0118】
ここで、表示形式変更位置とは、当該位置にデータファイルのアイコンをドラッグした状態でマウスカーソルを重ね合わせると当該位置に応じた表示形式に表示を変更するように設定されている領域である。
【0119】
例えば、表示領域A4に表示される登録リストは、各項目が同様の表示方法で表示されているが、いずれかの項目上にデータファイルのアイコンをドラッグした状態でマウスカーソルを重ね合わせると該当する項目の表示状態が反転状態になる。なお、反転表示させる構成に限らず、例えば強調表示、表示色の変更、表示領域のサイズ変更などによって他の項目と表示方法を異ならせてもよい。また、データファイルのアイコンをドラッグした状態でマウスカーソルを重ね合わされた項目の詳細情報(例えば登録名称、登録日時、データ出力装置、出力処理機能など)を表示させるようにしてもよい。この場合、当該項目の表示領域を他の項目よりも拡大するようにしてもよい。
【0120】
また、本実施形態では、データファイルのアイコンをドラッグした状態で表示領域A1における所望するデータ出力装置1のアイコン上にマウスカーソルを重ね合わせると、表示領域A2に表示されるボタン群がマウスカーソルを重ね合わせられた上記データ出力装置1において利用可能な印刷機能(出力処理機能)のカテゴリーを示すボタン群に変更される。
【0121】
また、データファイルのアイコンをドラッグした状態で表示領域A2における所望するカテゴリーのボタン上にマウスカーソルを重ね合わせると、表示領域A3に表示される各印刷機能のボタンがマウスカーソルを重ね合わせられたカテゴリーに対応する各印刷機能のボタンに変更される。また、データファイルのアイコンをドラッグした状態で上記図登録」ボタン上にマウスカーソルを重ね合わせた場合には表示領域A4に登録リストが表示され、上記「履歴」ボタン上にマウスカーソルを重ね合わせた場合には表示領域A4に履歴リストが表示される。
【0122】
つまり、本実施形態では、ユーザインターフェースIF1上においてデータファイルのアイコンをドラッグした状態でマウスカーソルを所定の表示形式変更位置上に重ね合わせると、ユーザインターフェースIF1の一部の表示形式がマウスカーソルを重ね合わされた表示形式変更位置に応じた表示形式に変更されるようになっている。
【0123】
一方、S21においてデータファイルのアイコンが表示形式変更位置上にドラッグ操作されていないと判断した場合、指示検出部32は、データファイルのアイコンが印刷条件選択位置(出力条件選択位置)にドロップ操作されたか否かを判断する(S23)。
【0124】
ここで、印刷条件選択位置(出力条件選択位置)とは、当該位置にデータファイルのアイコンをドロップ操作すると当該位置に応じた印刷条件(出力処理条件)が選択されるように設定されている位置であり、本実施形態では表示領域A3における各印刷機能のボタン、および表示領域A4における各項目のボタンがこれに相当する。
【0125】
そして、データファイルのアイコンがドロップ操作されたと判断した場合、続いて、グレーアウト表示されている領域であるかどうかを判断し(S24)、グレーアウト表示されている領域である場合は、その領域(そこにある印刷機能ボタン100)に対応するメッセージをメッセージ記憶部53から読み出し、メッセージ120を表示する(S25、S26)。その後、マウスカーソルの移動を検出する(S27)、メッセージ120を消去し(S28)、S21に戻る。
【0126】
一方、S24において、グレーアウト表示されている領域でないと判断した場合は、図12のS31に進み、表示領域A3の印刷機能ボタン100か、表示領域A4の印刷条件リストであるかどうかを判断する。
【0127】
ここで、表示領域A4の印刷条件リストであると判断すると、指示検出部32がドロップ操作された位置に対応する印刷条件を検出し(S39)、S35に進む。一方、表示領域A3の印刷機能ボタン100であると判断すると、表示制御31が、ドロップ操作された位置に対応する設定変更画面を表示する(S32)。そして、当該画面にて、設定値変更を受け付け、受け付けた設定値を設定記憶部51に記憶させる(S33)。次に、設定変更画面の「OK」ボタン或いは「戻る」ボタンがクリックされたことを検出すると(S34)、「戻る」ボタンがクリックされると、S21に戻る。「OK」ボタンの場合は、S35に進む。
【0128】
S35では、出力指示部36が、設定記憶部51に現時点の設定内容に基づいて上記データファイルの印刷条件を決定し、印刷条件が決定すると、決定した印刷条件に基づいて出力データ生成部35が上記データファイルを印刷するための印刷データを生成し(S36)、出力指示部36がこの印刷データおよびS35で決定した印刷条件を通信制御部33および通信I/F16を介してデータ出力装置1に送信させ(S37)、処理を終了する。
【0129】
一方、図11におけるS23において、データファイルのアイコンがドロップ操作されていないと判断した場合、図13のS41に進み、指示検出部32は、ユーザインターフェースIF1において印刷条件が直接選択されたか否か、すなわちデータファイルのアイコンをドラッグしていない状態で表示領域A3の印刷機能ボタンあるいは表示領域A4の印刷条件の項目を選択する操作がなされたか否かを判断する。
【0130】
そして、印刷条件が直接選択されていないと判断した場合、S21に戻り、S21の処理を再び行う。一方、印刷条件が直接選択されたと判断した場合、選択された印刷条件をデータ記憶部50の設定記憶部51に一時的に記憶させるとともに、印刷の実行指示があったか否かを判断する(S42)。なお、印刷の実行指示は、例えば、表示領域A3において所望する印刷機能を1つ以上選択した状態、あるいは表示領域A4において所望する項目を選択した状態でキーボード13の所定のボタンを押すことによって行う。あるいは、ユーザインターフェースIF1に印刷の実行指示を行うためのボタンを表示させ、このボタンをクリックすることによって行ってもよい。
【0131】
そして、印刷の実行指示があった場合、記憶制御部34が選択された印刷条件を履歴リスト記憶部52に記憶させている履歴リストに登録(履歴リストを更新)し(S43)、図12のS35に移行する。
【0132】
一方、S42において印刷実行指示がなされていないと判断した場合、指示検出部32は、印刷条件の登録指示がなされたか否かを判断する(S44)。そして、登録指示がなされていないと判断した場合、指示検出部32はS42の処理を再び行う。一方、登録指示がなされたと判断した場合、記憶制御部34が選択された印刷条件を登録リスト記憶部51に記憶させている登録リストに登録(登録リストを更新)し(S45)、処理を終了する。
【0133】
また、上記説明では、表示画面(デスクトップ画面)に表示されている1つのデータファイルのアイコンを、ユーザがドラッグ操作することにより、対応するユーザインターフェース画面IF1が起動される例を開示したが、ユーザが、複数のデータファイルのアイコンを、まとめて同時にドラッグ操作して、印刷を指示することもある。
【0134】
このような場合は、アイコンの配置等に基づいた印刷順に従い、1つ目のデータファイルの印刷が終了すると、1つめのデータファイルに対応したユーザインターフェース画面IF1より、2つ目のデータファイルに対応したユーザインターフェース画面IF1へと、適宜、表示内容(変更できない印刷機能ボタン100のグレーアウト表示等)が切り換わる。
【0135】
なお、本実施形態では、登録リスト、履歴リスト、対応付け、メッセージを、データ出力指示装置10に備えられるデータ記憶部50に記憶させているが、これに限るものではない。例えば、これらのリストを携帯型記録媒体に記憶させたり、必要に応じてデータ記憶部50から携帯型記録媒体に転送あるいは複写したりするようにしてもよい。この場合、携帯型記録媒体に記憶させておいた上記リストをデータ出力指示装置10にダウンロードすることで、ユーザの嗜好する印刷条件の設定内容を容易に復元できる。なお、上記の携帯型記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、USBメモリ、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0136】
また、上記実施形態において、データ出力指示装置10に備えられる制御部20は、CPU,MPU等のプロセッサを用いてソフトウェアによって実現されるものであってもよい。すなわち、データ出力指示装置10は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるデータ出力指示装置10の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、データ出力指示装置10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって達成される。
【0137】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0138】
また、データ出力指示装置10を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0139】
また、制御部20の各ブロックは、ソフトウェアを用いて実現されるものに限らず、ハードウェアロジックによって構成されるものであってもよく、処理の一部を行うハードウェアと当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うソフトウェアを実行する演算手段とを組み合わせたものであってもよい。
【0140】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0141】
本発明は、画像形成装置、ファクシミリ等のデータ出力装置に対してデータの出力指示を行うデータ出力指示装置に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】本発明の一実施形態にかかるデータ出力システムに備えられるデータ出力指示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるデータ出力システムの概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示したデータ出力指示装置において、データファイルをドラッグ操作したときに表示されるユーザインターフェースの一例を示す説明図である。
【図4】図1に示したデータ出力指示装置において、ユーザインターフェース画面におけるグレーアウト表示の印刷機能ボタンを、クリックしたり、ドロップしたり、マウスカーソルを重ねた場合に表示されるメッセージを含むユーザインターフェース画面の一例を示す説明図である。
【図5】図1に示したデータ出力指示装置において、対応付け記憶部に記憶されている、拡張子に各印刷機能の設定可否を関連付けた関連付け情報の一例を示す説明図である。
【図6】図1に示したデータ出力指示装置において、対応付け記憶部に記憶されている、ファイル名に印刷機能の設定可否を関連付けた関連付け情報の一例を示す説明図である。
【図7】図1に示したデータ出力指示装置において、対応付け記憶部に記憶されている、拡張子に選択可能なデータ出力装置を関連付けた関連付け情報の一例を示す説明図である。
【図8】図1に示したデータ出力指示装置におけるユーザインターフェースの表示開始処理の流れを示すフロー図である。
【図9】図1に示したデータ出力指示装置の表示画面の例を示す説明図であり、図9(a)は初期状態における表示画面の一例を示しており、図9(b)はデータファイルをドラッグ操作したときに表示される表示画面の一例を示している。
【図10】図1に示したデータ出力指示装置において、アプリケーションソフトウェアの表示画面から出力処理メニューを選択した場合に表示されるユーザインターフェースの一例を示す説明図である。
【図11】図8に示したユーザインターフェースを用いてデータ出力指示を行う場合の処理の流れを示すフロー図である。
【図12】図11の続きのフロー図である。
【図13】図12の続きのフロー図である。
【図14】図1に示したデータ出力指示装置に記憶される登録リストに登録される登録条件の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0143】
1 データ出力装置
10 データ出力指示装置
11 ディスプレイ
13 キーボード
14 マウス
20 制御部
30 出力指示制御部(ユーザインターフェース手段)
31 表示制御部
32 指示検出部
33 通信制御部
34 記憶制御部
35 出力データ生成部
36 出力指示部
40 アプリケーション処理部
50 データ記憶部
51 設定記憶部
52 対応付け記憶部
53 メッセージ記憶部
100 データ出力指示システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データの出力処理を行うデータ出力装置に対してデータの出力指示を行うデータ出力指示装置であって、
表示画面に表示されたデータファイルのアイコンに対し、指示入力装置を用いて所定の操作が行われたことを検出すると、前記データファイルに対する出力条件の設定を可能とし、指示入力を受け付けるユーザインターフェース画面を前記表示画面に表示させるユーザインターフェース手段と、
前記出力条件を構成する複数の出力機能について、前記ユーザインターフェース画面を用いての設定が可能か否かの設定可否情報を、データファイルの種別に対応させて記憶する対応付け記憶部とを備え、
前記ユーザインターフェース手段は、アイコンに対して前記所定の操作が行われた前記データファイルの種別を判別し、前記ユーザインターフェース画面を用いた出力条件の設定を、前記対応付け記憶部に記憶されている前記設定可否情報に基づいて、出力対象である前記データファイルの種別に応じて制御することを特徴とするデータ出力指示装置。
【請求項2】
前記所定の操作が、指示入力装置としてマウスを用いたドラッグ操作であり、ユーザインターフェース手段は、前記表示画面に表示されているデータファイルのアイコンがドラッグ操作されたことを検出すると、検出した時点で、前記ユーザインターフェース画面を表示させることを特徴とする請求項1に記載のデータ出力指示装置。
【請求項3】
前記ユーザインターフェース手段は、前記ユーザインターフェース画面において、設定が不可能な出力機能の表示を設定が可能な出力機能の表示とは異ならせることを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ出力指示装置。
【請求項4】
前記対応付け記憶部は、データファイルの種別を、データファイルの拡張子の情報を用いて定めており、
前記ユーザインターフェース手段は、前記所定の操作が成された、印刷対象のデータファイルの拡張子を判別することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のデータ出力指示装置。
【請求項5】
前記対応付け記憶部は、データファイルの種別を、データファイルのファイル名の情報を用いて定めており、
前記ユーザインターフェース手段は、前記所定の操作が成された、印刷対象のデータファイルのファイル名を判別することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のデータ出力指示装置。
【請求項6】
前記対応付け記憶部において、前記ユーザインターフェース画面を用いての設定が不可能であると割り付けられている出力機能について、当該出力機能の設定が不可能な理由を示すメッセージを記憶するメッセージ記憶部を備え、
前記ユーザインターフェース手段は、前記ユーザインターフェース画面における設定が不可能な出力機能の表示領域に、前記データファイルのアイコンがドロップ操作される、或いは、マウスカーソルが重ねられると、前記メッセージ記憶部より該当する出力機能に応じたメッセージを読み出して表示することを特徴とする請求項2〜5の何れか1項に記載のデータ出力指示装置。
【請求項7】
複数のデータ出力装置に対してデータの出力指示が可能であると共に、前記ユーザインターフェース画面を用いて、出力指示を行うデータ出力装置の選択設定が可能であり、
前記対応付け記憶部は、前記複数のデータ出力装置に対する選択可否の情報を、前記データファイルの種別に対応させて記憶しており、
前記ユーザインターフェース手段は、アイコンに対して前記所定の操作が行われた前記データファイルの種別を判別すると、前記ユーザインターフェース画面を用いたデータ出力装置の選択を、前記対応付け記憶部に記憶されている前記データ出力装置の対応付けの情報に基づいて、出力対象である前記データファイルの種別に応じて制御することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のデータ出力指示装置。
【請求項8】
前記ユーザインターフェース手段は、前記ユーザインターフェース画面において、選択が不可能なデータ出力装置の表示を選択が可能なデータ出力装置の表示とは異ならせることを特徴とする請求項7に記載のデータ出力指示装置。
【請求項9】
データの出力処理を行うデータ出力装置と、このデータ出力装置に対してデータの出力指示を行う請求項1〜8の何れか1項に記載のデータ出力指示装置とを備えていることを特徴とするデータ出力システム。
【請求項10】
請求項1〜8の何れか1項に記載のデータ出力指示装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを前記ユーザインターフェース手段として機能させるためのプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−55218(P2010−55218A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−217393(P2008−217393)
【出願日】平成20年8月26日(2008.8.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】