説明

トイレ装置

【課題】ケーシング内で発生した排水が便器のボウル内で水跳ねすることを抑制できるトイレ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】ボウルと、上面に形成され前記ボウルに連通する凹部と、を有する便器と、下方に向かって凹形状に形成された凹設部を有するケースプレートと、を備え、前記凹設部は、前記便器の凹部に格納され、前記ケースプレートに設置された機器からの排水を前記ボウル内に排出し、前記排水の水勢を抑制する突壁を有することを特徴とするトイレ装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の態様は、一般的に、トイレ装置に関し、具体的には洋式腰掛便器に腰かけた使用者の「おしり」などを水で洗浄可能としたトイレ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
洗浄水を噴射する洗浄ノズルを進退自在に収納し、洋式腰掛便器(以下、単に「便器」と称する)の便座に座った使用者の「おしり」などを洗浄する機能(局部洗浄機能)を設けたトイレ装置がある。このようなトイレ装置の中には、局部洗浄機能などの機能部を内蔵し、便器よりも上方に設けられたケーシングの高さをより低く抑えるために、洗浄ノズルを便器に沈み込ませたトイレ装置がある(特許文献1)。特許文献1に記載された局部洗浄便器では、便鉢内へ臨む便器本体の後部上面に、便鉢内空間に向かって下り勾配の凹溝部を設けて、その凹溝部に洗浄ノズルの一部を収納配置している。
【0003】
また、局部洗浄機能などの機能部を内蔵したケーシングの内部では、様々な種類の排水が発生する。これは、例えば、余剰に供給される余剰給水や、機能部に発生する結露水などである。そこで、給水源と洗浄ノズルとの間において、排水用切り欠きを有するリザーブタンクが設けられ、リザーブタンク内に余剰に供給された余剰水を排水用切り欠きから排水する衛生洗浄装置がある(特許文献2)。特許文献2に記載された装置では、排水用切り欠きから排水された余剰水は、装置の本体下ケースに形成された樋状排水路に沿って流れた後に、樋状排水路に設けられた排水口より便器本体内に排水される。
【0004】
しかしながら、ケーシングに設けられた排水口から排水を排出する場合には、その排水の流量が多くなると、大量の排水が便器のボウルに落とされるため、水跳ねを生ずるおそれがある。一方、前述した便器に設けられた凹溝部から排水を排出する場合であっても、大量の排水が凹溝部の端部からボウルの中央に向かって排出されるため、水跳ねを生ずるおそれがある。
【特許文献1】実公平2−13589号公報
【特許文献2】特開平8−120733号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、ケーシング内で発生した排水を便器のボウル内に水跳ねせずに排出可能なトイレ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、ボウルと、上面に形成され前記ボウルに連通する凹部と、を有する便器と、下方に向かって凹形状に形成された凹設部を有するケースプレートと、を備え、前記凹設部は、前記便器の凹部に格納され、前記ケースプレートに設置された機器からの排水を前記ボウル内に排出し、前記排水の水勢を抑制する突壁を有することを特徴とするトイレ装置である。
このトイレ装置によれば、ケースプレートに設置された機器からの排水は、水勢を抑制された状態でボウル内に排出されるため、ボウル表面を伝って溜水に排出される。そのため、排水の流量が多い場合であっても、排水がボウル内で水跳ねすることを抑制することができる。
【0007】
また、第2の発明は、第1の発明において、前記ボウルの内外に進退する洗浄ノズルの少なくとも一部が前記凹設部に配設されたことを特徴とするトイレ装置である。
このトイレ装置によれば、洗浄ノズルが、ボウル内に進出している場合と、ボウル内から後退している場合と、にかかわらず、排水は、突壁により水勢を抑制されているため、洗浄ノズルに接触して伝わるおそれは少ない。そのため、洗浄ノズルを伝った排水が、ボウル内で水跳ねすることを抑制することができる。
【0008】
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、前記凹設部の前端は、前記ボウルの内壁面から突出していないことを特徴とするトイレ装置である。
このトイレ装置によれば、凹設部の前端部近傍おけるボウル表面が鉛直方向に設けられた場合であっても、排水は、ボウル表面を伝って溜水に排出される。そのため、排水がボウル内で水跳ねすることを抑制することができる。
【0009】
また、第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記凹設部は、後端部から前端部に向かって低くなるように傾斜し、前記突壁は、前記前端部近傍に設置されたことを特徴とするトイレ装置である。
このトイレ装置によれば、突壁が凹設部の前端部近傍に設置されているため、排水の水勢を抑制した状態でボウル内に排出することができる。また、凹設部は、後端部から前端部に向かって低くなるように傾斜しているため、突壁により水勢を抑制された排水であっても、突壁近傍で滞留させることなくボウル内に排出することができる。
【0010】
また、第5の発明は、第1〜第4のいずれか1つの発明において、前記ケースプレートは、前記凹設部の前端部を覆うシャッターをさらに有し、前記凹設部は、前記前端部に形成された切り欠き部をさらに有することを特徴とするトイレ装置である。
このトイレ装置によれば、凹設部の前端部を覆うシャッターが閉じていても、切り欠き部から排水をボウル内に排出することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の態様によれば、ケーシング内で発生した排水を便器のボウル内に水跳ねせずに排出可能なトイレ装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかるトイレ装置を表した斜視模式図である。
なお、図1(a)は、洗浄ノズルがケーシング内に収納された状態を表す斜視模式図であり、図1(b)は、洗浄ノズルがケーシング内から進出した状態を表す斜視模式図である。
【0013】
本実施形態のトイレ装置は、洋式腰掛便器(以下、単に「便器」と称す)100と、その後方上部に設けられたケーシング200と、を備える。ケーシング200は、ケースカバー210とケースプレート220とを有する。ケーシング200の内部、すなわちケースカバー210とケースプレート220との内部には、例えば、図示しない便座に座った使用者の「おしり」などの洗浄を実現する局部洗浄機能部などが内蔵されている。この場合、局部洗浄機能部の機器は、ケースプレート220に設置され、その上をケースカバー210により覆われている。なお、図示しない便座および便蓋は、ケースカバー210に設けられた軸支部211、213において、ケーシング200に対して開閉自在にそれぞれ軸支されている。
【0014】
ケーシング200の上部には、使用者が便座に座ったことを検知する着座センサ215が設けられている。着座センサ215が便座に座った使用者を検知している場合において、使用者が図示しないスイッチを操作すると、図1(b)に表したように、洗浄ノズル241を便器100のボウル101内に進出させることができる。なお、洗浄ノズル241は、ケースプレート220に設けられたシャッター221を押し上げてボウル101内に進出することができる。また、洗浄ノズル241の先端部には、ひとつあるいは複数の吐水口243が設けられている。
【0015】
続いて、洗浄ノズル241は、その先端部に設けられた吐水口243から水を噴射して、便座に座った使用者の「おしり」などを洗浄することができる。なお、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加熱されたお湯も含むものとする。
【0016】
また、ケーシング200の内部には、例えば、便器100のボウル101内の空気を吸い込み、フィルタや触媒などを介して臭気成分を低減させる脱臭機能部や、便座に座った使用者の「おしり」などに向けて温風を吹き付けて乾燥させる温風乾燥機能部や、トイレ室内に温風を吹き出してトイレ室を暖房する室内暖房機能部などが内蔵されていてもよい。但し、脱臭機能部や温風乾燥機能部や室内暖房機能部などは、必ずしも設けなくてもよい。
【0017】
図2は、本実施形態にかかるトイレ装置の水路構成を表すブロック図である。
水道管500に接続された止水栓501と、給水バルブユニット270と、は可撓性を有するフレキホース502で接続されている。給水バルブユニット270は、上流への水の逆流を防ぐ逆止弁271と、水中の異物を捕捉するストレーナ272と、給水圧にかかわらず水の流量を一定に保つ定流量弁273と、通電により開弁して下流への通水/止水を選択的に切り替える電磁弁274と、を有する。
【0018】
電磁弁274を通過した水は、入口配管503を経て、流入口281から開放式タンク280内に流入する。流入した水は開放式タンク280内に貯留するが、その水位がH2を超えると、開放式タンク280に設けられたオーバーフロー口283から、矢印OFのように余剰水が外部へと流出する(オーバーフロー)。
【0019】
すなわち、流入口281とオーバーフロー口283との間にエアギャップA1が形成され、開放式タンク280内の水位が上昇しても、貯留されている水が流入口281まで至ることはない。これによって、開放式タンク280から上流への水の逆流防止が図られている。また、オーバーフロー口283から便器100のリム面までには高さA2の距離があり、これもエアギャップとして機能している。これによって、ボウル101内で汚水が跳ね、オーバーフロー口283から開放式タンク280内に浸入してしまう事態の発生を抑制している。なお、ボウル101内での水跳ねについては、後に詳述する。
【0020】
流出口282に接続される出口配管504の下流には、洗浄用ポンプ291が接続されている。洗浄用ポンプ291は、流出口282から開放式タンク280内の水を汲み出して下流に供給するとともに、流量(水勢)の調節も可能とされている。
【0021】
洗浄用ポンプ291の下流には、熱交換器250が設けられている。熱交換器250は、例えばシーズヒータなどの加熱源であるヒータ251を備えており、上流の洗浄用ポンプ291から供給される水を貯留して加熱する。洗浄用ポンプ291から水が供給されると、熱交換器250の上部に設けられた出湯口252から、加熱された水が押し出されて流出する。また、熱交換器250の内部には、貯水の水位を検知するフロートスイッチ256が設けられている。このフロートスイッチ256は、検知される水位が所定水位以下である場合にはヒータ251の駆動を停止する(空焚き防止機能)。
【0022】
熱交換器250の下流には、切替弁292と、洗浄ノズル241と、が設けられている。熱交換器250の出湯口252から流出した水は、切替弁292によって、その供給先を洗浄ノズル241に設けられた複数の吐水口243のいずれかに切り替えられる。なお、吐水口243がひとつしか設けられていない場合には、切替弁292は設けられていなくともよい。使用者は、洗浄ノズル241から吐出される水の水勢及び温度を好みに応じて変更することが可能であり、図示しないリモコンにより洗浄用ポンプ291の駆動状態やヒータ251の加熱量を調節する。
【0023】
以上のように構成することで、開放式タンク280内に貯留されている水は、洗浄用ポンプ291によって汲み出される。そして、使用者は、洗浄用ポンプ291から汲み出されて洗浄ノズル241から吐出される水の流量を好みに応じて調整できる。したがって、流入口281から開放式タンク280内に流入する水の流量に対し、洗浄用ポンプ291によって汲み出され流出口282から流出する水の流量が相対的に小さい場合には、開放式タンク280内に貯留されている水の水位が上昇してH2を超え、オーバーフロー口283から矢印OFのように余剰水として流出する。この余剰水は、後に詳述するように、便器100のボウル101内に排出され、便器100の排水時にボウル101内の水とともに排出される。
【0024】
ボウル101内に排出される水は、オーバーフロー口283からの余剰水だけではない。例えば、洗浄ノズル241をケーシング200から進出させる前に吐水口243を洗浄(前洗浄)した水や、洗浄ノズル241をケーシング200に収納した後に吐水口243を洗浄(後洗浄)した水なども、便器100のボウル101内に排出される。また、洗浄ノズル241の進退時にその胴体を洗浄(胴体洗浄)した水も、便器100のボウル101内に排出される。さらに、ケーシング200に内蔵された局部洗浄機能部の機能部材などから生じた結露水も、便器100のボウル101内に排出される。これらのように、ケーシング200内で発生した水であって、便器100のボウル101内に排出される水を、本願明細書では「排水」と称する。
【0025】
図3は、本実施形態のケースプレートを上方から眺めた平面模式図である。
また、図4は、本実施形態の便器を表す斜視模式図である。
ケースプレート220は、図3に表したように、下方に向かって凹形状に形成された凹設部223を有する。凹設部223は、ケースプレート220の一部に設けられ、その後端部223aから前端部223bに向かって低くなるように傾斜している。一方、便器100は、図4に表したように、その上面105において下方に向かって凹形状に形成された凹部103を有する。凹部103は、ボウル101と連通するように形成され、ケースプレート220に設けられた凹設部223と同様に、その後端部103aから前端部103bに向かって低くなるように傾斜している。そして、ケースプレート220は、凹設部223が便器100の凹部103に格納された状態で、便器100の上面105に載置されている。
【0026】
ケースプレート220の凹設部223は、前述したように、下方に向かって凹形状に形成され、後端部223aから前端部223bに向かって低くなるように傾斜しているため、ケーシング200内に設置された機器からの排水を、図3に表した矢印のように、ボウル101内に排出できる。つまり、凹設部223は、ケーシング200内に設置された機器からの排水をボウル101内に排出する排水路として機能する。
【0027】
凹設部223には、ケーシング200の内部から外部に排出される排水の水勢を抑制する流出水勢抑制板(突壁)224が設けられている。すなわち、突壁224は、凹設部223の後端部223a側から前端部223b側に向かって流れる排水の水勢を弱めることができる。また、凹設部223の前端部223bには、後端部223aに向かって後退するように形成された切り欠き部225が設けられている。なお、突壁224は、水を通過させない板状であってもよいし、突壁224を通過する水量を制限するスリット状、網状、又は多孔質状であってもよい。
【0028】
ケーシング200内に設置された機器からの排水は、凹設部223の前端部223bに向かって流れ、突壁224に衝突する。続いて、突壁224に衝突した排水は、図3に表した矢印のように、水勢を抑制されて突壁224の両側を通る。突壁224の両側を通った水は、水勢を抑制された状態で切り欠き部225を通ってボウル101内に排出される。
【0029】
これによれば、ケーシング200内に設置された機器からの排水は、水勢を抑制された状態でボウル101内に排出されるため、ボウル101の内壁面を伝って溜水110に排出される。そのため、本実施形態にかかるトイレ装置は、排水の流量が多い場合であっても、排水が溜水110に直接的に落ちて水跳ねすることを抑制することができる。また、排水は、ボウル101の内壁面を伝って溜水110に排出されるため、本実施形態にかかるトイレ装置は、ボウル101の内壁面で水跳ねすることを抑制することができる。なお、本願明細書において「水跳ね」という場合には、溜水110による水跳ねのみならず、ボウル101の内壁面によって生ずる水跳ねも含むものとする。
【0030】
なお、凹設部223には、ボウル101の内外に進退する洗浄ノズル241の少なくとも一部が配設されている。そして、その洗浄ノズル241を有するノズルユニットは、凹設部223に設けられた支持部226により支持されている。
【0031】
次に、凹設部223の前端部223b近傍について、さらに詳細に説明する。
図5は、ケースプレートの凹設部の前端部近傍を表す模式図である。なお、図5(a)は、ケースプレートの凹設部の前端部近傍を側方から眺めた断面模式図であり、図3に表したA−A断面図に相当する。また、図5(b)は、ケースプレートの凹設部の前端部近傍を上方から眺めた断面模式図であり、図5(a)に表したB−B断面図に相当する。
また、図6は、本実施形態にかかるトイレ装置を側方から眺めた断面模式図である。なお、図6は、図1(a)に表したC−C断面図に相当する。
【0032】
図3に関して前述したように、凹設部223には、ケーシング200の内部から外部に排出される排水の水勢を抑制する突壁224が設けられている。突壁224は、図5(b)に表したように、中央部の肉厚よりも両端部の肉厚の方が僅かに薄くなるように形成されている。つまり、突壁224の後面224aは、中央部よりも両端部の方が前方に位置するように僅かに傾斜している。そのため、ケーシング200内に設置された機器からの排水は、突壁224に衝突した後、突壁224を乗り越えることなく、突壁224の両端部に向かって滑らかに流れる。このとき、排水は、突壁224により水勢を抑制される。
【0033】
続いて、突壁224の両端部の脇を通った排水は、切り欠き部225に向かって流れる。ここで、突壁224は、前端部223bの近傍、すなわち切り欠き部225の近傍に設けられているため、排水は、水勢を抑制された状態で切り欠き部225に向かって流れる。これに対して、突壁224が後端部223aの近傍に設けられている場合には、排水の水勢は、突壁224により抑制されたとしても、排水が切り欠き部225に至るまでに再び増加するおそれがある。そのため、突壁224は、前端部223bの近傍、すなわち切り欠き部225の近傍に設けられることがより好ましい。
【0034】
また、凹設部223は、後端部223aから前端部223bに向かって低くなるように傾斜しているため、排水は、突壁224近傍で滞留することなく、切り欠き部225に向かって流れる。そして、その排水は、切り欠き部225を通って便器100のボウル101内に排出される。
【0035】
ここで、凹設部223の前端部223bは、図5(a)に表したように、ボウル内壁面101aからボウル101内に突出していない。一方、切り欠き部225は、図3に関して前述したように、凹設部223の前端部223bにおいて、後端部223aに向かって後退するように形成されている。そのため、切り欠き部225は、前端223bと同様に、ボウル内壁面101aからボウル101内に突出していない。そのため、切り欠き部225を通った排水は、図5(a)に表した矢印のように、ボウル内壁面101aを伝ってボウル101内に排出される。
【0036】
また、ケースプレート220には、凹設部223の前端部223bを覆うように、シャッター221が取り付けられている。シャッター221は、後に詳述するように、ばねなどにより閉じる方向に付勢されている。また、シャッター221は、閉じた状態において凹設部223に向かって突出した突起部221aを有する。この突起部221aは、シャッター221が閉じている状態において、凹設部223の前端部223bに当接している。すなわち、突起部221aが凹設部223の前端部223bに当接することにより、シャッター221の閉止位置は決定される。そのため、シャッター221の下端部と、切り欠き部225の後端部225aと、は、図5(a)および図5(b)に表したように離間している。したがって、シャッター221が閉じていても、排水は切り欠き部225を通ってボウル101内に排出される。
【0037】
また、排水は、シャッター221が閉じていても切り欠き部225を通ることができるため、排水とシャッター221とは接触しにくい。そのため、シャッター221は、閉じている状態で排水から力を受けて開くおそれは少ない。したがって、シャッター221と、凹設部223の前端部223bと、の衝突音が発生するおそれは少ない。
【0038】
より具体的に説明すると、排水がシャッター221に接触して力を与えると、シャッター221は、閉じる方向に付勢されているため、排水の水勢によっては開閉を繰り返すおそれがある。シャッター221が開閉を繰り返すと、突起部221aと前端部223bとの当接が繰り返されるため、その当接のたびに不快な音(衝突音)が発生するおそれがある。これに対して、本実施形態にかかるトイレ装置では、排水とシャッター221とが接触するおそれは少ないため、その衝突音が発生するおそれは少ない。
【0039】
そして、突壁224により水勢が抑制され、切り欠き部225を通った排水は、図6に表した矢印Dにように、ボウル内壁面101aを伝って、封水としての溜水110に排出される。また、前述したように、凹設部223の前端部223bおよび切り欠き部225は、ボウル内壁面101aからボウル101内に突出していない。そのため、凹設部223の前端223b近傍におけるボウル内壁面101aが、鉛直方向に設けられた場合であっても、排水は、図6に表した矢印Dにように、ボウル内壁面101aを伝って溜水110に排出される。
【0040】
これによれば、排水の流量が多い場合であっても、排水が溜水110に直接的に落ちて水跳ねすることを抑制することができる。また、排水は、ボウル内壁面101aを伝って溜水110に排出されるため、本実施形態にかかるトイレ装置は、ボウル内壁面101aで水跳ねすることを抑制することができる。さらに、排水が溜水110に直接的に落下することを抑制することができるため、排水が溜水110に落下したときに生ずる着水音の発生を抑制することができる。
【0041】
これに対して、凹設部223に突壁224が設けられていない場合には、図6に表した矢印Eにように、ケーシング200内に設置された機器からの排水は、直接的に溜水110に落下するおそれがある。あるいは、ケーシング200内に設置された機器からの排水は、図6に表した矢印Fのように、ボウル内壁面101aを伝うことなく、ボウル内壁面101aに落下するおそれがある。凹設部223から排出された排水が、図6に表した矢印Eあるいは矢印Fにように、溜水110あるいはボウル内壁面101aに落下すると水跳ねするおそれがある。排水が水跳ねすると、その水跳ねした水が便座に着座した使用者の臀部などに付着するおそれがあるため好ましくない。また、排水が溜水110に直接的に落下すると、着水音が生ずるため好ましくない。
【0042】
次に、洗浄ノズル241と排水との関係について、図面を参照しつつ説明する。
図7は、洗浄ノズルが収納された状態の凹設部の前端部近傍を表す断面模式図である。 なお、図7は、図1に表したC−C断面図に相当する。
【0043】
本実施形態のノズルユニット240は、洗浄ノズル241を有し、一端部にはノズル洗浄室245を有する。ノズル洗浄室245は、その内部に設けられた吐水口245b(図2参照)から切替弁292により供給された水を噴射することにより、洗浄ノズル241の外周表面を洗浄(胴体洗浄)することができる。また、ノズル洗浄室245は、洗浄ノズル241の進退時において、外周表面の洗浄を行う洗浄水が飛散することを抑制できる。洗浄ノズル241は、このノズル洗浄室245を貫通して進出または後退する。
【0044】
胴体洗浄を行った洗浄水の少なくとも一部、あるいは望ましくはその大部分は、図2に関して前述した「排水」として、ノズル洗浄室245の下部に設けられた開口部245aからケースプレート220の凹設部223に落下する。このとき、ノズル洗浄室245の開口部245aは、図7に表したように、突壁224よりも後端部223a側に配置されているため、開口部245aを通過した排水は、突壁224よりも後端部223a側に落下する。
【0045】
一方、本実施形態のノズルユニット240は、洗浄ノズル241がノズル洗浄室245を貫通して進出する前に、そのノズル洗浄室245において、洗浄ノズル241の吐水口243の部分の洗浄(前洗浄)を行うことができる。これと同様にして、ノズルユニット240は、洗浄ノズル241がノズル洗浄室245を貫通して後退した後に、そのノズル洗浄室245において、洗浄ノズル241の吐水口243の部分の洗浄(後洗浄)を行うことができる。
【0046】
このようにして前洗浄および後洗浄を行った洗浄水の少なくとも一部、あるいは望ましくはその大部分は、胴体洗浄を行った洗浄水と同様に、開口部245aを通過した後、突壁224よりも後端部223a側の凹設部223に落下する。
【0047】
続いて、突壁224よりも後端部223a側に落下した排水は、突壁224により水勢を抑制される。突壁224により水勢を抑制された排水は、図5に関して前述したように、切り欠き部225を通り、ボウル内壁面101aを伝って溜水110に排出される。そのため、胴体洗浄や前洗浄や後洗浄を行った洗浄水の排水の流量が多い場合であっても、排水が溜水110に直接的に落ちて水跳ねすることを抑制することができる。また、これらの排水は、ボウル内壁面101aを伝って溜水110に排出されるため、本実施形態にかかるトイレ装置は、ボウル内壁面101aで水跳ねすることを抑制することができる。
【0048】
なお、ケースプレート220の凹設部223と、便器100の凹部103と、の間には、図7に表したように、弾性を有する弾性体107が設けられている。この弾性体107は、凹設部223の前端部223bを支持するとともに、ケースプレート220の凹設部223と、便器100の凹部103と、の間の液密性を確保している。つまり、弾性体107は、ケースプレート220の凹設部223と、便器100の凹部103と、の間に小水などが侵入することを防止している。なお、この弾性体107は、ケースプレート220の前縁に沿って、便器100の上面105にも配置され、ケースプレート220と便器100の上面105との間の液密性を確保し、小水などが浸入することを防止している。
【0049】
図8は、洗浄ノズルがケーシングから進出した状態の凹設部の前端部近傍を表す断面模式図である。
なお、図8は、図1に表したC−C断面図に相当する。
洗浄ノズル241は、図8に表したように、ノズル洗浄室245を貫通して進出し、シャッター221を押し上げてボウル101内に進出できる。このとき、洗浄ノズル241の少なくとも一部は、ケースプレート220の凹設部223の底部に近接しているが、前端部223bには切り欠き部225が設けられているため、洗浄ノズル241と、切り欠き部225の後端部225aと、の間の距離は、排水の排出に関しては十分に確保されている。
【0050】
そのため、ケーシング200内に設置された機器からの排水は、洗浄ノズル241に接触するおそれは少ない。さらに、排水は、凹設部223に設けられた突壁224により水勢を抑制されているため、凹設部223から勢いよく飛び出して洗浄ノズル241に接触するおそれは少ない。そのため、排水は、洗浄ノズル241を伝って溜水110に落下したり、ボウル内壁面101aに落下するおそれは少ない。これにより、本実施形態にかかるトイレ装置は、洗浄ノズル241を伝った排水が、溜水110やボウル内壁面101aで水跳ねすることを抑制することができる。
【0051】
これに対して、凹設部223に突壁224や切り欠き部225が設けられていない場合には、排水は洗浄ノズル241に接触するおそれがある。洗浄ノズル241に接触した排水は、洗浄ノズル241の先端部側(吐水口243側)へ伝っていくおそれがある。進出した状態の洗浄ノズル241の先端部は、溜水110の上側に配置されるため、洗浄ノズル241を伝った排水は、直接的に溜水110に落下するおそれがある。排水が直接的に溜水110に落下して水跳ねすると、その水跳ねした水が便座に着座した使用者の臀部などに付着するおそれがあるため好ましくない。
【0052】
次に、「排水」が排出されるタイミングについて、図面を参照しつつ説明する。
図9は、本実施形態にかかるトイレ装置の動作の一例を表すタイミングチャートである。
チャートAは、使用者の便座への着座を着座センサ215が検知しているか否かの状態を表し、チャートBは、給水バルブユニット270の電磁弁274の開閉状態を表す。また、チャートCは、洗浄用ポンプ291の駆動状態を表し、チャートDは、洗浄ノズル241の位置を表し、チャートEは、切替弁292の吐水位置を表す。
【0053】
トイレ装置の待機状態から、タイミングt1で着座センサ215が使用者の便座への着座を検知すると、使用者によるリモコンでの運転モード選択に待機する。タイミングt2で使用者が「ビデ」スイッチを操作すると、図示しない制御部は電磁弁274を開弁して開放式タンク280への給水を開始させる。これにより開放式タンク280内に水を貯留させ、洗浄ノズル241からの水の吐出に備える。このとき、開放式タンク280が満水となり、開放式タンク280内に貯留されている水の水位が上昇してH2(図2参照)を越えると、排水として凹設部223からボウル101内に排出される。また、電磁弁274の開弁と同時に切替弁292を全吐水口から吐水する位置に切り替え、その後少し遅れて洗浄ポンプ291の駆動を開始させ、開放式タンク280内の洗浄水を洗浄ノズル241に供給して、洗浄ノズル241の吐水口243の部分の前洗浄を行う。このときの洗浄水は、図7に関して前述したように、ノズル洗浄室245の開口部245aを通って凹設部223からボウル101内に排水として排出される。すなわち、タイミングt2とタイミングt3との間において、排水が排出される。
【0054】
続いて、図示しない制御部は、タイミングt3で切替弁292を胴体洗浄位置(ノズル洗浄室245の吐水口245bから吐水する位置)に切り替えて、その後ノズルユニット240に設けられたノズル駆動装置を駆動させ、洗浄ノズル241をケーシング200内から「ビデ」に対応する位置まで進出させる。このとき、洗浄ノズル241の進出中に、ノズル洗浄室245の内部において洗浄ノズル241の胴体洗浄が行われる。このときの洗浄水は、図7に関して前述したように、ノズル洗浄室245の開口部245aを通って凹設部223からボウル101内に排水として排出される。
【0055】
続いて、タイミングt4で切替弁292をビデ吐水位置に切り替えて、タイミングt5にかけて洗浄用ポンプ291の駆動によって供給される水の流量(水勢)を5段階で増加させる。これにより、洗浄ノズル241の吐水口243から徐々に勢いを増す水が吐出される。このとき、図示しない制御部は開放式タンク280への給水を継続して行い、常に開放式タンク280のオーバーフロー口283から余剰水を排出するようにして開放式タンク180の満水状態を維持する。そのため、タイミングt4とタイミングt5との間においても、排水が排出される。
【0056】
タイミングt6で使用者がリモコンの「停止」スイッチを操作すると、図示しない制御部は、切替弁292を胴体洗浄位置に切り替えた後にノズル駆動手段を駆動させ、洗浄ノズル241をケーシング200内に収納する。このときにも、進出中の胴体洗浄と同様に、洗浄ノズル241の後退中に、ノズル洗浄室245の内部において洗浄ノズル241の胴体洗浄が行われる。このときの洗浄水は、ノズル洗浄室245の開口部245aを通って凹設部223からボウル101内に排水として排出される。
【0057】
タイミングt7で洗浄ノズル241がケーシング200内に収納されると、進出前の前洗浄と同様にして、切替弁292を全吐水口から吐水する位置に切り替えて、洗浄ノズル241の吐水口243の部分の後洗浄を行う。このときの洗浄水は、ノズル洗浄室245の開口部245aを通って凹設部223からボウル101内に排水として排出される。
【0058】
以上のように、本実施形態にかかるトイレ装置では、タイミングt2からタイミングt8までの間において、排水が凹設部223からボウル101内に排出される。
【0059】
次に、シャッター221近傍の構造について、図面を参照しつつ説明する。
図10は、本実施形態のシャッター近傍を表す斜視模式図である。
また、図11は、シャッターとケースプレートとの取付構造を表す斜視模式図である。 なお、図11(a)は、シャッターがケースプレートに取り付けられる前の状態を表す斜視模式図であり、図11(b)は、シャッターがケースプレートに取り付けられた後の状態を表す斜視模式図である。
【0060】
シャッター221は、凹設部223の前端部223bを覆うように、ケースプレート220に取り付けられている。一方、便器100の凹部103の前端部103bは、図4に表したように、段形状に形成されている。そして、シャッター221は、凹部103の前端部103aの段差部に収まるように設けられている。そのため、ボウル101側のシャッター221の表面は、図10に表したように、ボウル内壁面101aと略同一面となっている。これによれば、ボウル内壁面101aやシャッター221の表面を掃除しやすいなどといった効果を得ることができる。
【0061】
また、シャッター221は、ケースプレート220に対して回動自在に軸支されている。より具体的に説明すると、ケースプレート220は、図11(a)に表したように、凹設部223の前端部223bの上側に軸受部227を有する。そして、軸228は、この軸受部227により支持されている。また、軸228には、シャッター221を付勢する付勢部材229が取り付けられている。この付勢部材229としては、例えば、いわゆる「ねじりコイルばね」などが挙げられる。
【0062】
一方、シャッター221は、ボウル101とは反対側の表面に嵌合部221bを有する。この嵌合部221bは、ケースプレート220に取り付けられた軸228を受ける軸穴部を有しており、その少なくとも一部には、軸228を軸穴部に無理入れ可能な切り欠き部を有する。そのため、図11(a)に表した状態、すなわちケースプレート220の軸受部227に軸228が取り付けられた状態から、シャッター221の嵌合部221bを軸228に嵌合させることができる。これにより、シャッター221は、軸228を中心としてケースプレート220に対して回動自在に軸支される。
【0063】
このとき、シャッター221に設けられた突起部221cは、付勢部材229に当接している。そして、この突起部221cは、付勢部材229によりシャッター221を閉じる方向に力を受けている。そのため、シャッター221は、付勢部材229により閉じる方向に付勢されている。したがって、シャッター221は、洗浄ノズル241などから力を受けていないときには、図10に表したような閉止状態となっている。これにより、小水などがケースプレート220の凹設部223の方に侵入することを抑制することができる。
【0064】
以上説明したように、本実施形態によれば、ケースプレート220の凹設部223には、ケーシング200の内部から外部に排出される排水の水勢を抑制する流出水勢抑制板(突壁)224が設けられている。そのため、ケーシング200内に設置された機器からの排水は、水勢を抑制された状態でボウル101内に排出されるため、ボウル内壁面101aを伝って溜水110に排出される。これによれば、本実施形態にかかるトイレ装置は、排水の流量が多い場合であっても、排水がボウル101内で水跳ねすることを抑制することができる。
また、凹設部223の前端部223bには切り欠き部225が設けられているため、ケーシング200内に設置された機器からの排水は、洗浄ノズル241を伝うことなく、ボウル内壁面101aを伝って溜水110に排出される。これによっても、本実施形態にかかるトイレ装置は、排水がボウル101内で水跳ねすることを抑制することができる。
【0065】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、ケーシング200やノズルユニット240などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などやシャッター221の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、例えば、洗浄ノズル241は、可動部が2本以上の多段式ノズルであってもよいし、可動部がノズルヘッドのみの単段式ノズルであってもよい。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施の形態にかかるトイレ装置を表した斜視模式図である。
【図2】本実施形態にかかるトイレ装置の水路構成を表すブロック図である。
【図3】本実施形態のケースプレートを上方から眺めた平面模式図である。
【図4】本実施形態の便器を表す斜視模式図である。
【図5】ケースプレートの凹設部の前端部近傍を表す模式図である。
【図6】本実施形態にかかるトイレ装置を側方から眺めた断面模式図である。
【図7】洗浄ノズルが収納された状態の凹設部の前端部近傍を表す断面模式図である。
【図8】洗浄ノズルがケーシングから進出した状態の凹設部の前端部近傍を表す断面模式図である。
【図9】本実施形態にかかるトイレ装置の動作の一例を表すタイミングチャートである。
【図10】本実施形態のシャッター近傍を表す斜視模式図である。
【図11】シャッターとケースプレートとの取付構造を表す斜視模式図である。
【符号の説明】
【0067】
100 便器、 101 ボウル、 101a ボウル内壁面、 103 凹部、 103a 後端部、 103b 前端部、 105 上面、 107 弾性体、 110 溜水、 180 開放式タンク、 200 ケーシング、 210 ケースカバー、 211、213 軸支部、 215 着座センサ、 220 ケースプレート、 221 シャッター、 221a 突起部、 221b 嵌合部、 221c 突起部、 223 凹設部、 223a 後端部、 223b 前端部、 224 突壁、 224a 後面、 225 切り欠き部、 225a 後端部、 226 支持部、 227 軸受部、 228 軸、 229 付勢部材、 240 ノズルユニット、 241 洗浄ノズル、 243 吐水口、 245 ノズル洗浄室、 245a 開口部、 245b 吐水口、 250 熱交換器、 251 ヒータ、 252 出湯口、 256 フロートスイッチ、 270 給水バルブユニット、 271 逆止弁、 272 ストレーナ、 273 定流量弁、 274 電磁弁、 280 開放式タンク、 281 流入口、 282 流出口、 283 オーバーフロー口、 291 洗浄用ポンプ、 292 切替弁、 500 水道管、 501 止水栓、 502 フレキホース、 503 入口配管、 504 出口配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボウルと、上面に形成され前記ボウルに連通する凹部と、を有する便器と、
下方に向かって凹形状に形成された凹設部を有するケースプレートと、
を備え、
前記凹設部は、前記便器の凹部に格納され、前記ケースプレートに設置された機器からの排水を前記ボウル内に排出し、前記排水の水勢を抑制する突壁を有することを特徴とするトイレ装置。
【請求項2】
前記ボウルの内外に進退する洗浄ノズルの少なくとも一部が前記凹設部に配設されたことを特徴とする請求項1記載のトイレ装置。
【請求項3】
前記凹設部の前端は、前記ボウルの内壁面から突出していないことを特徴とする請求項1または2に記載のトイレ装置。
【請求項4】
前記凹設部は、後端部から前端部に向かって低くなるように傾斜し、
前記突壁は、前記前端部近傍に設置されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のトイレ装置。
【請求項5】
前記ケースプレートは、前記凹設部の前端部を覆うシャッターをさらに有し、
前記凹設部は、前記前端部に形成された切り欠き部をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のトイレ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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