説明

トナー組成物およびプロセス

【課題】エマルション凝集によって、高顔料ローディングと、所望の真円度とを有する。ポリエステルトナーを生成するプロセスを提供する。
【解決手段】金属(実施形態において金属化合物)を合体開始時に付加することを含み、これにより、合体プロセスが高速化され、電子写真画像化システムにおいて用いられる所望のサイズおよび真円度を有するトナー粒子が生成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真装置(例えば、デジタル装置、イメージオンイメージ装置、および類似の装置)に適したトナーを提供する際に有用なプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
結晶性または半結晶性のポリエステル樹脂を非晶質樹脂と共に含むトナー混合物は、とても望ましい極めて低温でのメルト溶融が可能であることが最近分かったため、高速印刷と、フューザーの電力消費の低減とのどちらにおいても重要である。これらの種類の結晶性ポリエステル含有トナーは、乳化重合会合製法(EA)トナーおよび従来のジェット型トナーのどちらにも適していることが分かっている。非晶質ポリエステルおよび結晶性ポリエステルを組み合わせると、比較的低融点の特性(低融点、極低融点またはULMとも呼ぶ)のトナーを得ることができ、よりエネルギー効率が高くかつより高速の印刷が可能となる。
【0003】
高度に着色されたトナーを現像する場合、所望のサイズおよび形状のトナー粒子の形成が困難であるため、トナー形成プロセスに影響が出る場合がある。
【0004】
トナー製造のための向上した方法が望まれている。
【0005】
本開示は、トナーを生成するプロセスと、前記プロセスによって生成されるトナーとを提供する。実施形態において、本開示のプロセスは、少なくとも1つのポリエステル樹脂と、少なくとも1つの着色剤、少なくとも1つの界面活性剤および任意選択のワックスを接触させて、小粒子を有するエマルションを形成することと、前記小粒子を凝集させることと、金属(例えば、銅、鉄、およびその合金)などの金属化合物を前記小粒子に付加することと、前記凝集した粒子を合体させて、トナー粒子を形成すること;および前記トナー粒子を回復させることとを含む。前記トナー粒子の体積平均直径は、約3ミクロン〜約10ミクロンである。
【0006】
他の実施形態において、本開示のプロセスは、少なくとも1つの非晶質樹脂と、少なくとも1つの結晶性樹脂、少なくとも1つの着色剤、少なくとも1つの界面活性剤および任意選択のワックスとを接触させて、小粒子を有するエマルションを形成することと、前記小粒子を凝集させることと、前記小粒子に対し、金属(例えば、銅、鉄、およびその合金)を有する金属化合物(例えば、硝酸エステル、硫酸塩、ハロゲン化物、アセテート、リン酸塩、酸化物、水酸化物、炭酸塩、およびその組み合わせ)を付加することと、前記凝集した粒子を合体させて、トナー粒子を形成することと、前記トナー粒子を回復させることとを含み得る。前記トナー粒子の体積平均直径は、約3ミクロン〜約10ミクロンである。
【0007】
他の実施形態において、本開示のプロセスは、少なくとも1つの非晶質樹脂と、少なくとも1つの結晶性樹脂、少なくとも1つの着色剤、少なくとも1つの界面活性剤および任意選択のワックスとを接触させて、小粒子を有するエマルションを形成することと、前記小粒子を凝集させることと、前記小粒子に対し、金属(例えば、銅、鉄、およびその合金)を有する金属化合物(例えば、硝酸エステル、硫酸塩、ハロゲン化物、アセテート、リン酸塩、酸化物、水酸化物、炭酸塩およびその組み合わせを)を付加することと、約0.5時間〜約5時間にわたって前記凝集した粒子を合体させて、トナー粒子を形成することと、前記トナー粒子を回復させることとを含み得る。前記着色剤は、染料、顔料、染料の組み合わせ、顔料の組み合わせ、ならびに染料および顔料の組み合わせを、前記トナーの約4パーセント〜約40重量パーセントの量だけ含み、前記トナー粒子の体積平均直径は約3ミクロン〜約10ミクロンであり、前記トナー粒子の真円度は約0.95〜約0.998である。
【0008】
実施形態において、次に前記トナー粒子を基板に塗布して前記基板に対して溶融させることができる。前記トナーによって形成された画像のトナーパイル高は、約0.5ミクロン〜約7ミクロンである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1A】本開示のトナー(図1B)による画像形成を従来のトナー(図1A)と比較して示す。
【図1B】本開示のトナー(図1B)による画像形成を従来のトナー(図1A)と比較して示す。
【図2】トナー粒子において得られた真円度を、多様な例において生成されるポリエステルEAトナーの合体の時間の関数として示すグラフである。
【図3】上記例のトナーにおいて得られた帯電結果を示すグラフである。
【図4】市販のマゼンタトナーにおいて得られた帯電結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、高度に着色された粒子の形成において発生し得る問題を回避し得るトナー粒子の調製プロセスを提供する。実施形態において、粉末および/または遷移金属塩であり得る遷移金属化合物を、乳化重合会合製法による合成時においてトナー粒子に付加して、これにより、前記トナー粒子の高速合体を促進する。前記トナー粒子は、高レベルの真円度を有する。
【0011】
本開示のトナーは、ラテックス樹脂を顔料と共に含み得る。前記ラテックス樹脂は、当業者の知識の範囲内の任意の方法によって調製することができるが、実施形態において、前記ラテックス樹脂は、エマルション重合方法(例えば、半連続エマルション重合)によって調製され得、前記トナーは、乳化重合会合製法によるトナーを含み得る。乳化重合会合製法では、サブミクロンのラテックスおよび顔料粒子双方をトナーサイズ粒子内に凝集させ、実施形態における粒径の成長は、例えば約0.1ミクロン〜約15ミクロンである。
【0012】
本開示のプロセスにおいて、任意のトナー樹脂を用いることができる。このような樹脂は、任意の適切な重合方法を介して任意の適切なモノマー(単数または複数)で構成してよい。実施形態において、前記樹脂は、エマルション重合以外の方法で調製してもよい。さらなる実施形態において、前記樹脂は、縮合重合によって調製してもよい。
【0013】
本開示のトナー組成物は、実施形態において、非晶質樹脂を含む。前記非晶質樹脂は、直鎖状であってもよいし、あるいは分枝鎖状であってもよい。実施形態において、前記非晶質樹脂は、少なくとも1つの低分子量非晶質ポリエステル樹脂を含み得る。
【0014】
実施形態において、前記低分子量非晶質ポリエステル樹脂は、飽和非晶質ポリエステル樹脂または不飽和非晶質ポリエステル樹脂であり得る。
【0015】
前記低分子量直鎖状非晶質ポリエステル樹脂は一般的には、有機ジオール、二塩基酸またはジエステルおよび重縮合触媒の重縮合により、調製され得る。前記低分子量非晶質樹脂は一般的には、前記トナー組成物内において、多様な適切な量(例えば、前記トナーまたは前記固体の約60〜約90重量パーセント、実施形態において約50〜約65重量パーセント)で存在する。
【0016】
前記低分子量非晶質ポリエステル樹脂は、分枝鎖状樹脂であり得る。
【0017】
飽和二塩基酸および不飽和二塩基酸(または無水物)と、二価アルコール(グリコールまたはジオール)との間の高精度のin situ反応が得られるように、直鎖状または分枝鎖状の不飽和ポリエステルを選択する。その結果得られた不飽和ポリエステルは、2つの前部上で(すなわち、(i)ポリエステル鎖に沿った不飽和部(二重結合)と、(ii)酸塩基反応を受け入れられる官能基(例えば、カルボキシル、ヒドロキシなどの基)との間)上で反応性(例えば、架橋性)となる。典型的な不飽和ポリエステル樹脂は、二塩基酸および/または無水物およびジオールを用いて、メルト重縮合または他の重合プロセスによって調製される。
【0018】
実施形態において、前記低分子量非晶質ポリエステル樹脂または低分子量非晶質樹脂の組み合わせのガラス転移温度は、約30°C〜約80°C(実施形態において約35°C〜約70°C)であり得る。さらなる実施形態において、前記組み合わされた非晶質樹脂の溶融粘度は、約130°Cにおいて約10〜約1,000,000Pa*S(実施形態において、約50〜約100,000Pa*S)であり得る。
【0019】
前記選択された非晶質ポリエステル樹脂の作製において用いられるモノマーは限定されず、用いられるモノマーは、例えば、エチレン、プロピレンなどのうちの任意の1つ以上のものを含み得る。公知の連鎖移動剤(例えば、ドデカンチオールまたは四臭化炭素)を用いて、前記ポリエステルの前記分子量特性を制御することができる。前記モノマーから前記非晶質ポリエステルまたは結晶性ポリエステルを形成するための任意の適切な方法を制限無く用いることができる。
【0020】
本開示のトナー粒子中の前記低分子量非晶質ポリエステル樹脂の量については、コア部内であろうと、任意のシェル部内であろうと、またはコア部およびシェル部の双方内であろうと、前記トナー粒子(すなわち、外部添加剤および水を除いたトナー粒子)の25〜約50重量パーセントの量で存在し得、実施形態において約30〜約45重量パーセントの量で存在し得、実施形態において約35〜約43重量パーセントの量で存在し得る。
【0021】
実施形態において、前記トナー組成物は、少なくとも1つの結晶性樹脂を含む。本明細書中用いられる「結晶性」とは、三次元秩序を有するポリエステルを指す。本明細書中用いられる「半結晶性樹脂」とは、結晶性パーセンテージが例えば約10〜約90%(実施形態において約12〜約70%)である樹脂を指す。さらに、本明細書中以下において用いられる「結晶性ポリエステル樹脂」および「結晶性樹脂」は、他に明記無き限り、結晶性樹脂および半結晶性樹脂のどちらともを含む。
【0022】
実施形態において、前記結晶性ポリエステル樹脂は、飽和結晶性ポリエステル樹脂または不飽和結晶性ポリエステル樹脂である。
【0023】
前記結晶性樹脂は、重縮合プロセスによって重縮合触媒の存在下で適切な有機ジオール(単数または複数)および適切な有機二塩基酸(単数または複数)を反応させることにより、調製することができる。一般的には有機ジオールおよび有機二塩基酸の化学量論等モル比を用いるが、有機ジオールの沸点が約180°C〜約230°Cである場合などは、重縮合プロセス時において、過量のジオールを利用および除去することができる。用いられる触媒の量は変動するため、例えば、前記樹脂の約0.01〜約1モルパーセントの量を選択すればよい。さらに、有機二塩基酸の代わりに、有機ジエステルを選択してもよく、その場合、アルコール副生成物が生成される。さらなる実施形態において、前記結晶性ポリエステル樹脂は、ポリ(ドデカン二酸−co−ノナンジオール)である。
【0024】
本開示のトナー粒子中の前記結晶性ポリエステル樹脂の量は、コア部内であろうと、任意のシェル部内であろうと、またはコア部およびシェル部の双方内であろうと、前記トナー粒子(すなわち、外部添加剤および水を除いたトナー粒子)の1〜約15重量パーセント(実施形態において約5〜約10重量パーセント、実施形態において約6〜約8重量パーセント)の量で存在し得る。
【0025】
実施形態において、本開示のトナーは、少なくとも1つの高分子量分枝鎖状ポリエステル樹脂または架橋非晶質ポリエステル樹脂も含み得る。この高分子量樹脂は、実施形態において、例えば、分枝鎖状非晶質樹脂または非晶質ポリエステル、架橋非晶質樹脂または非晶質ポリエステル、またはその混合物、または架橋が行われた非架橋非晶質ポリエステル樹脂を含み得る。本開示によれば、約1重量%〜約100重量%の記高分子量非晶質ポリエステル樹脂を分枝鎖状または架橋とすることができ、実施形態において約2重量%〜約50重量%の前記より高分子量の非晶質ポリエステル樹脂を分枝鎖状にまたは架橋化をすることができる。
【0026】
前記高分子量非晶質樹脂は、複数の供給源から入手可能であり、多様なガラス転移開始温度(Tg)(例えば、示差走査熱量測定(DSC)によって測定されたガラス転移開始温度(Tg)が約40°C〜約80°C、実施形態において約50°C〜約70°C、実施形態において約54℃〜約68℃)を持ち得る。前記直鎖状非晶質ポリエステル樹脂および分枝鎖状非晶質ポリエステル樹脂は、実施形態において、飽和樹脂または不飽和樹脂であり得る。
【0027】
前記高分子量非晶質ポリエステル樹脂は、分枝状ポリエステル樹脂または架橋直鎖状ポリエステル樹脂により、調製され得る。一般的にポリエステルの分子量および多分散性を増加させる分岐剤(例えば、三官能性モノマーまたは多官能性モノマー)を用いることができる。
【0028】
実施形態において、架橋ポリエステル樹脂は、フリーラジカル条件下において反応し得る不飽和部分を含む直鎖状非晶質ポリエステル樹脂から作製され得る。
【0029】
実施形態において、架橋分枝鎖状ポリエステルは、高分子量非晶質ポリエステル樹脂として用いることができる。
【0030】
実施形態において、前記高分子量非晶質ポリエステル樹脂のための前記架橋分枝鎖状ポリエステルは、ジメチルテレフタレート、1、3−ブタンジオール、1、2−プロパンジオールおよびペンタエリトリトールを反応させることにより得られるものを含み得る。
【0031】
少なくとも2つの官能基を有する脂肪族多官能性酸は、約2〜約100個の炭素原子またはそのエステル(いくつかの実施形態において、約4〜約20個の炭素原子)を含む飽和酸および不飽和酸を含み得る。
【0032】
前記脂肪族多官能性酸または芳香族多官能性酸は、前記反応混合物の約40重量%〜約65重量(実施形態において、前記反応混合物の約44重量%〜約60重量%)の量だけ存在し得る。
【0033】
長鎖脂肪族カルボン酸または芳香族モノカルボン酸は、約12個〜約26個の炭素原子またはそのエステル(実施形態において、約14個〜約18個の炭素原子)を含むものを含み得る。
【0034】
実施形態において、前記高分子量樹脂(例えば、分枝鎖状ポリエステル)は、本開示のトナー粒子の表面上に存在し得る。前記トナー粒子の表面上の前記高分子量樹脂は、実質的に微粒子であってもよく、その場合、高分子量樹脂粒子の直径は約100ナノメートル〜約300ナノメートル、実施形態において約110ナノメートル〜約150ナノメートルである。
【0035】
実施形態において、樹脂、ワックス、およびトナー組成物の形成に用いられる他の添加剤は、界面活性剤を含んで分散させることができる。さらに、トナー粒子を乳化重合会合製法によって形成することができ、この場合、前記トナーの樹脂および他の成分を1つ以上の界面活性剤中に配置し、エマルションを形成し、トナー粒子に対し、凝集、合体、任意選択の洗浄および乾燥および回復を行う。
【0036】
1つ、2つまたはそれ以上の界面活性剤を用いることができる。界面活性剤は、イオン界面活性剤および非イオン界面活性剤から選択することができる。「イオン界面活性剤」という用語には、イオン界面活性剤およびカチオン界面活性剤が含まれる。実施形態において、前記界面活性剤の量については、前記トナー組成物の約0.01%〜約5重量%(例えば、前記トナー組成物の約0.75%〜約4重量%、実施形態において前記トナー組成物の約1%〜約3重量%)の量で存在するように、用いればよい。
【0037】
上述した樹脂エマルションの樹脂(実施形態においてはポリエステル樹脂)は、トナー組成物の形成に用いることができる。このようなトナー組成物を挙げると、任意選択の着色剤、任意選択のワックス、および他の添加剤がある。トナー形成は、当業者の知識の範囲内の任意の方法(例えば、乳化重合会合製法(しかしこれに限定されない))を用いて行うことができる。
【0038】
上述したように生成されたラテックス粒子を着色剤に付加して、トナーを生成することができる。実施形態において、前記着色剤は分散状であり得る。このような着色剤の分散状態を挙げると、例えば、サブミクロンの着色剤粒子があり、このような着色剤粒子のサイズは、例えば体積平均直径が約50〜約500ナノメートルであり、実施形態において、体積平均直径が約100〜約400ナノメートルである。前記着色剤粒子は、イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、またはその組み合わせを含む水性水相中に懸濁され得る。適切な界面活性剤としては、上述した界面活性剤のうち任意のものがある。実施形態において、界面活性剤はイオン性であり得、前記着色剤の約0.1〜約25重量パーセント、実施形態において前記着色剤の約1〜約15重量パーセントの量で分散状態で存在し得る
【0039】
本開示によるトナーの形成において有用な着色剤を挙げると、顔料、染料、顔料および染料の混合物、顔料の混合物、染料の混合物などがある。着色剤は、例えば、カーボンブラック、シアン、黄色、マゼンタ、赤色、オレンジ色、茶色、緑色、青色、紫色、またはその混合物を含み得る。
【0040】
実施形態において、本開示のトナーは、高顔料ローディングを持ち得る。本明細書中用いられる高顔料ローディングを挙げると、例えば、トナーの約4重量パーセント〜トナーの約40重量パーセント、実施形態においてトナーの約5重量パーセント〜トナーの約15重量パーセントの量の着色剤を有するトナーがある。
【0041】
その結果得られたラテックスは、任意選択的に分散状にすることができ、着色剤分散物を撹拌し、約35°C〜約70°C、実施形態において約40°C〜約65°Cの温度まで加熱することができる。その結果得られたトナー凝集物は、体積平均直径、が約2ミクロン〜約10ミクロンであり、実施形態において体積平均直径が約5ミクロン〜約8ミクロンである。
任意選択的に、トナー粒子の形成において、ワックスを前記樹脂と組み合わせてもよい。
【0042】
トナー粒子の調製は、当業者の知識の範囲内の任意の方法によって行うことができる。トナー粒子生成に関連する実施形態について、乳化重合会合製法プロセスについて以下に説明するが、化学的プロセス(例えば、米国特許第5,290,654号および5,302,486号中に開示されている懸濁プロセスおよびカプセル化プロセス)などの、任意の適切なトナー粒子調製方法を用いることができる。実施形態において、トナー組成物およびトナー粒子の調製を凝集プロセスおよび合体プロセスによって行うことができ、その場合、小型樹脂粒子を凝集させて適切なトナー粒径とし、その後これらの粒子を合体させて、最終的なトナー粒子形状および形態を達成する。
【0043】
実施形態において、トナー組成物の調製を、乳化重合会合製法プロセス(例えば、任意選択のワックスおよび任意の他の所望のまたは必要な添加剤、および上述した樹脂を含むエマルションの混合物を任意選択的に上述した界面活性剤中に凝集させた後、前記凝集した混合物を合体させるプロセス)によって行うことができる。混合物の調製は、任意選択のワックスまたは他の材料(これもやはり任意選択的に界面活性剤を含む分散物(単数または複数)にしてよい)をエマルションに付加することにより、行うことができる。前記エマルションは、前記樹脂を含む2つ以上のエマルションの混合物であり得る。
【0044】
上記混合物の調製の後、凝集剤が前記混合物に付加され得る。トナー形成のために、任意の適切な凝集剤を用いることができる。適切な凝集剤を挙げると、例えば、二価陽イオン材料または多価陽イオン材料の水溶液がある。
【0045】
粒子の凝集および合体の制御のために、実施形態において、前記混合物中の前記凝集剤を経時的に測定してもよい。例えば、約5〜約240分間(実施形態において約30〜約200分間)にわたって前記薬剤を前記混合物内にで測定することができる。前記薬剤の付加は、前記混合物を撹拌条件下において(実施形態において約50rpm〜約1,000rpm、他の実施形態において約100rpm〜約500rpm)かつ上述した樹脂のガラス転移温度未満の温度(実施形態において約30°C〜約90°C、実施形態において約35°C〜約70°C)で保持した状態で、行ってもよい。
【0046】
所定かつ所望の粒径が得られるまで、粒子の凝集を行う。所定かつ所望のサイズとは、形成前に決定された、得られるべき所望の粒径のことを指し、成長プロセス時において、このような粒径に到達するまで、粒径を監視する。成長プロセス時においてサンプルを採取し、例えばコールターカウンターによって平均粒径について分析することができる。このように、凝集粒子が得られるように、撹拌を維持しつつ、高温を維持するかまたは温度を例えば約40℃〜約100℃まで上昇させた後混合物をこの温度で約0.5時間〜約6時間(実施形態において約時間1〜約5時間)維持することにより、凝集の促進を行うことができる。所定かつ所望の粒径に到達した後は、成長プロセスを停止させる。実施形態において、前記所定かつ所望の粒径は、上記したトナー粒径範囲内である。
【0047】
前記凝集剤の付加に続く前記粒子の成長および成形は、任意の適切な条件下で達成することができる。例えば、前記成長および成形は、凝集が合体と別に発生する条件下で行うことができる。凝集段階および合体段階を別個とするために、上述したような樹脂のガラス転移温度よりも低い高温(例えば約40℃〜約90℃、実施形態において約45℃〜約80℃)において、凝集プロセスを行えばよい。
【0048】
実施形態において、凝集後でありかつ合体前のタイミングにおいて、前記凝集した粒子にシェル部が付加され得る。
【0049】
シェル部の形成において用いることが可能な樹脂を非限定的に挙げると、上述したコア部内に用いられる非晶質樹脂がある。このような非晶質樹脂は、低分子量樹脂、高分子量樹脂またはその組み合わせであり得る。実施形態において、本開示に従ってシェル部の形成において用いることが可能な非晶質樹脂を挙げると、上記の式Iの非晶質ポリエステルがある。
【0050】
いくつかの実施形態において、シェル部の形成に用いられる非晶質樹脂は、架橋され得る。
【0051】
架橋剤および非晶質樹脂を十分な時間をかけかつ十分な温度で組み合わせることで、架橋ポリエステルゲルを形成することができる。実施形態において、前記架橋剤および非晶質樹脂を約1分間〜約10時間(実施形態において約5分間〜約5時間)にわたって約25℃〜約99℃の温度(実施形態において約30℃〜約95℃)まで加熱して、シェル部として適切に用いられる架橋ポリエステル樹脂またはポリエステルゲルを形成することができる。
【0052】
使用時には、前記架橋剤は、前記樹脂の約0.001重量%〜約5重量%(実施形態において、前記樹脂の約0.01重量%〜約1重量%)の量だけ存在し得る。CCAの量は、架橋剤または開始剤の存在下で低減することができる。
【0053】
単一のポリエステル樹脂をシェル部として用いてもよいし、あるいは、上述したように、実施形態において第1のポリエステル樹を脂他の樹脂と組み合わせてシェル部を形成してもよい。複数の樹脂を任意の適切な量で用いることができる。実施形態において、第1の非晶質ポリエステル樹脂(例えば、上記の式Iの低分子量非晶質樹脂)の存在量は、シェル部樹脂全体の約20重量パーセント〜約100重量パーセント、実施形態においてシェル部樹脂全体の約30重量パーセント〜約90重量パーセントであり得る。そのため、実施形態において、第2の樹脂(実施形態において、高分子量非晶質樹脂)は、シェル部樹脂全体の約0重量パーセント〜約80重量パーセント(実施形態において、シェル部樹脂全体の約10重量パーセント〜約70重量パーセント)の量だけシェル部樹脂内に存在し得る。
【0054】
その後、ラテックス、着色剤、任意選択のワックスおよび任意の添加剤の混合物を合体させる。合体は、撹拌と、約80°C〜約99°Cの温度での約0.5〜約12時間(実施形態において約1〜約6時間)の加熱とを含み得る。さらなる撹拌により、合体を加速させることができる。
【0055】
上記したように、本開示のトナーのための高顔料ローディングに関わる1つの問題として、pHが極めて低い場合にも、合体ステップ時におけるトナーの球状化能力が低下し得る点がある。そのため、実施形態において、前記合体プロセスにおいて、金属化合物を付加すればよい。前記金属は、金属化合物(例えば、金属塩、酸化物、および/または水酸化物)の形態で存在し得る。
【0056】
実施形態において、硝酸銅(例えば、硝酸銅(II))を金属塩として用いることができる。他の実施形態において、鉄塩(例えば、硝酸鉄)を金属塩として用いることができる。
【0057】
前記混合物に付加される金属粉末の量は、約0.01重量パーセント〜約4重量パーセント(実施形態において約0.09〜約1重量パーセント)であり得る。前記混合物に付加される金属塩の量は、約0.01重量パーセント〜約4重量パーセント(実施形態において約0.09〜約1重量パーセント)であり得る。
【0058】
前記遷移金属粉末および/または遷移金属塩を使用することにより、高度に着色されたポリエステルトナーの高速合体が可能となる。合体は、約0.1時間〜約10時間(実施形態において、約0.5時間〜約3.5時間)にわたって発生し得る。
【0059】
驚くべきことに、遷移金属粉末および/または遷移金属塩を存在させることにより、高速トナー合体が促進され、これにより、約0.95を越える真円度を達成することができる。この向上したプロセスを用いない場合、高度に着色されたEAトナーン中のトナー真円度は、約0.94未満となり得る。得られたトナー粒子には、不溶性遷移金属粉末の付加および/または前記金属塩の付加に起因する不利な特性は発生しない。実際には、最終的なトナー内に残る金属はごく少量である。
【0060】
さらに、本開示の高度に着色されたトナーは、より高レベルの顔料を有し得る。
【0061】
実施形態において、合体後の混合物のpHは、例えば酸を付加してトナー凝集物をさらに合体させることにより、約3.5〜約6(実施形態において、約3.7〜約5.5)まで低下させることができる。適切な酸を挙げると、例えば、硝酸、硫酸、塩酸、クエン酸および/または酢酸がある。酸の付加量は、前記混合物の約0.1〜約30重量パーセント(実施形態において前記混合物の約1〜約20重量パーセント)であり得る。
【0062】
混合物に対し、冷却、洗浄および乾燥が行われ得る。冷却は、約20°C〜約40°C(実施形態において約22°C〜約30°C)の温度で約1時間〜約8時間(実施形態において約1.5時間〜約5時間)にわたって行う。
【0063】
実施形態において、合体したトナースラリーの冷却は、冷却媒体(例えば、氷、ドライアイスなど)の付加による急冷を含み得、これにより、約20°C〜約40°C(実施形態において約22°C〜約30°C)の温度まで急冷させることができる。トナーが少量(例えば、約2リットル未満、実施形態において約0.1リットル〜約1.5リットル)である場合に、急冷を実行することが可能である。プロセスがより大型である場合(例えば、サイズが約10リットルよりも大きい場合)、トナー混合物内への冷却媒体の導入によってもまたはジャケットを用いたリアクタ冷却の使用によっても、トナー混合物の高速冷却は実行不可能であるかまたは実際的ではない場合がある。
【0064】
その後、トナースラリーは洗浄され得る。洗浄は、約7〜約12のpH(実施形態において約9〜約11のpH)で実施することができる。洗浄は、約30°C〜約70°Cの温度(実施形態において、約40°C〜約67°C)で行うことができる。洗浄は、脱イオン水中のトナー粒子を含むフィルターケーキに対するフィルタリングおよび再スラリー供給を含み得る。このフィルターケーキを、脱イオン水で1回以上洗浄するか、または、約4pHでの脱イオン水洗浄に1回だけかけることができ、ここで、前記スラリーのpHを酸で調節した後、任意選択的に脱イオン水洗浄を1回以上行う。
【0065】
乾燥は、約35°C〜約75°Cの温度(実施形態において約45°C〜約60°Cの温度)で行うことができる。粒子の水分レベルが設定目標値である約1重量%未満(実施形態において約0.7重量%未満)になるまで、乾燥を継続することができる。
【0066】
本開示のトナーの粒子の体積平均直径(「体積平均粒径」とも呼ぶ)は、約3ミクロン〜約10ミクロン(実施形態において約3.2ミクロン〜約8.5ミクロン、実施形態において約3.3ミクロン〜約7ミクロン、実施形態において約5.8ミクロン)であり得る。上記したように、その結果得られたトナー粒子の真円度は、約0.95よりも大きく、実施形態において約0.95〜約0.998、実施形態において約0.955〜約0.97であり得る。球状トナー粒子の真円度がこの範囲内である場合、画像保持部材の表面上に残っている球状トナー粒子が、前記画像化保持部材の接触部分と接触充電器との間を通過し、トナーの変形量が減少し、これにより、トナーフィルムの生成を回避することができ、欠陥の無い安定した画質を長期間にわたって得ることが可能になる。
【0067】
実施形態において、トナー粒子は、他の任意選択の添加剤を所望なだけまたは必要なだけ含み得る。例えば、トナーは、正電荷制御剤または負電荷制御剤を、例えばトナーの約0.1〜約10重量パーセント(実施形態において、トナーの約1〜約3重量パーセント)の量だけ含み得る。
【0068】
トナー粒子と、流動性改質剤を含む外部添加剤粒子とを混合してもよく、このような添加剤は、トナー粒子の表面上に存在し得る。このような添加剤の例を挙げると、金属酸化物(例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化スズ、その混合物など)、コロイド状シリカおよび非晶質シリカ(例えば、AEROSIL(登録商標)、金属塩および脂肪酸の金属塩(例えば、ステアリン酸亜鉛、酸化アルミニウム、酸化セリウム、およびその混合物)がある。
【0069】
実施形態において、本開示のトナーは、極低融点(ULM)トナーとして使用され得る。実施形態において、外面添加剤を除くドライトナー粒子は、以下の特性を有し得る。
【0070】
(1)数平均幾何標準偏差(GSDn)および/または体積平均幾何標準偏差(GSDv)は、約1.05〜約1.55(実施形態において約1.1〜約1.4)である。
【0071】
(2)ガラス転移温度は、約40°C〜約65°C(実施形態において約50°C〜約62°C)である。
【0072】
トナー粒子の特性は、任意の適切な技術および装置により、決定することができる。体積平均粒径D50v、GSDvおよびGSDnの測定は、測定器(例えば、ベックマンコールターマルチサイザー3)をメーカーからの指示事項に基づいて操作することにより、行うことができる。代表的なサンプリングは、以下のようにして行うことができる。約1グラムの少量のトナーサンプルを入手し、25マイクロメータスクリーンを通じて濾過した後、前記サンプルを等張液内に入れて濃度を約10%にした後、前記サンプルをベックマンコールターマルチサイザー3内に入れる。
【0073】
本開示に従って製造されたトナーは、極端な相対湿度(RH)条件下におかれた場合に、優れた帯電特性を持ち得る。低湿度ゾーン(Cゾーン)は約10℃/15%RHであり得、高湿度ゾーン(Aゾーン)は約28℃/85%RHであり得る。また、本開示のトナーの親トナー比電荷(Q/m)は、約−3μC/グラム〜約−90μC/グラム、実施形態において約−10μC/グラム〜約−80μC/グラムであり得、表面添加剤の混合後の最終的なトナー帯電は、−10μC/グラム〜約−70μC/グラム、実施形態において約−15μC/グラム〜約−60μC/グラムであり得る。
【0074】
このように形成されたトナー粒子は、現像剤組成物として調合することができる。トナー粒子をキャリア粒子と混合して、二成分現像剤組成物を達成することができる。現像剤内のトナー濃度は、現像剤の総重量の約1%〜約25重量%(実施形態において、現像剤の総重量の約2%〜約15重量%)であり得る。
【0075】
選択されたキャリア粒子には、コーティングをしてもよいし、コーティングをしなくてもよい。実施形態において、キャリア粒子は、コーティングが表面に施されたコア部を含み得る。このコーティングは、帯電列内においてコア部に近接していないポリマー混合物から形成され得る。
【0076】
多様な有効かつ適切な手段を用いて、前記ポリマーを前記キャリアコア部粒子の表面に塗布することができ、例えば、カスケードロール混合、転動、ミリング、振盪、静電粉末雲噴霧、流動層、静電ディスク処理、静電カーテン、その組み合わせなどを用いることができる。その後、キャリアコア部粒子およびポリマーの混合物を加熱して、前記ポリマーを溶融させ、キャリアコア部粒子にフューズさせることができる。その後、コーティングされたキャリア粒子を冷却し、その後所望の粒径に分類することができる。
【0077】
実施形態において、適切なキャリアを挙げると、スチールコア部(例えば、サイズが約25〜約100μmのもの、実施形態においてサイズが約50〜約75μmのもの)を例えば米国特許第5,236,629号および米国特許第5,330,874号に記載のプロセスを用いたアクリル酸メチルおよびカーボンブラックを含む約0.5%〜約10重量%(実施形態において約0.7%〜約5重量%)の導電性ポリマー混合物でコーティングしたものがある。
【0078】
キャリア粒子は、多様な適切な組み合わせでトナー粒子と混合することができる。その濃度は、トナー組成物の約1%〜約20重量%であり得る。しかし、他のトナーおよびキャリアパーセントを用いて、所望の特性の現像剤組成物を達成することも可能である。
【0079】
前記トナーは、静電写真プロセスまたは電子写真プロセス(例えば、米国特許第4,295,990号に開示のもの)に用いることができる。実施形態において、任意の公知の種類の現像システムを、現像デバイス(例えば、マグネットブラシ現像、一成分ジャンピング現像、ハイブリッドスカベンジレス現像(HSD)など)において用いることができる。上記および類似の現像システムは、当業者の知識の範囲内である。
【0080】
画像化プロセスは、例えば、帯電成分、画像化成分、光導電性成分、現像成分、転写成分および溶融成分を含む電子写真デバイスにより画像を作製することを含む。実施形態において、前記現像成分は、キャリアと本明細書中記載されるトナー組成物とを混合することにより得られた現像剤を含み得る。電子写真デバイスを挙げると、高速プリンター、モノクロ高速プリンター、カラープリンターなどがある。
【0081】
適切な現像方法(例えば、上記した方法のうちの任意の1つ)を介してトナー/現像剤により画像を形成した後、この画像を画像受容媒体(例えば、紙など)上に転写することができる。実施形態において、前記トナーは、フューザーロール部材を用いた現像デバイスにおける画像の現像において用いることができる。フューザーロール部材は、当業者の知識の範囲内の接触加熱定着デバイスであり、前記ロールからの熱および圧力を用いて、トナーを画像受容媒体上で定着させることができる。実施形態において、前記フューザー部材は、画像受容基板上への溶融後または画像受容基板上への溶融時において、前記トナーの溶融温度を越える温度(例えば、約70℃〜約160℃の温度、実施形態において約80℃〜約150℃、他の実施形態において約90℃〜約140℃)に加熱することができる。
【0082】
トナー樹脂が架橋性である実施形態において、このような架橋は、任意の適切な様式で達成することができる。例えば、トナー樹脂が前記溶融温度において架橋性である場合、前記トナーの前記基板に対する溶融時において前記トナー樹脂を架橋させることができる。例えば定着動作後において定着画像を当該トナー樹脂の架橋温度まで加熱することによっても、架橋を実行することができる。実施形態において、約160℃以下の温度(実施形態において約70℃〜約160℃、他の実施形態において約80℃〜約140℃)において架橋を実行することができる。
【0083】
本開示の方法を用いれば、同じ画像を得る際により少量のトナーで済む、高度に着色されたトナーを製造することができる。これらの高度に着色されたトナーを用いた場合、顔料ローディングをノミナル値よりも約45%増加させることができる。印刷物上のトナー単位面積質量(TMA)を低減すると、トナー層がより肉薄となる。このTMA低減を補償しつつ正確な光学密度を得るためには、画像層の顔料の全体量が変わらないように、トナー中への顔料ローディング量を前記TMAに比例して増加させることが必要である。その結果、前記TMA低減に比例してトナー使用コストを低減させることができる。トナー層がより肉薄となることによっても、オフセット印刷のような印刷物に近い仕上がりを得ることが可能となる。これは、オフセットインクを用いると、印刷物上の画像層を肉薄とすることができるからである。
【0084】
よって、図1に示すように、従来のトナー(図1A)、本開示のトナー(図1B)は、望ましいより薄い厚さおよびTMAのトナー層を達成しつつ、高度に着色されかつより大きなサイズとすることができる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスであって、
少なくとも1つのポリエステル樹脂と、少なくとも1つの着色剤、少なくとも1つの界面活性剤および任意選択のワックスとを接触させて、小粒子を有するエマルションを形成することと、
前記小粒子を凝集させることと、
銅、鉄およびその合金からなる群から選択された金属を含む金属化合物を前記小粒子に付加することと、
前記凝集した粒子を合体させて、トナー粒子を形成することと、
前記トナー粒子を回復させることと、
を含み、
前記トナー粒子の体積平均直径は、約3ミクロン〜約10ミクロンである、
プロセス。
【請求項2】
前記少なくとも1つのポリエステル樹脂は、任意選択的に少なくとも1つの結晶性ポリエステル樹脂と組み合わされた少なくとも1つの非晶質ポリエステル樹脂を含み、前記少なくとも1つの非晶質樹脂は、以下の式であり、
【化I】


ここで、mは約5〜約1000であり、前記プロセスは、
前記トナー粒子を基板に塗布することと、
前記トナー粒子を前記基板に対して溶融させることと、
をさらに含み、
前記トナーによって形成された画像のトナーパイル高は、約0.5ミクロン〜約7ミクロンである、
請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
プロセスであって、
少なくとも1つの非晶質樹脂と、少なくとも1つの結晶性樹脂、少なくとも1つの着色剤、少なくとも1つの界面活性剤および任意選択のワックスとを接触させて、小粒子を有するエマルションを形成することと、
前記小粒子を凝集させることと、
銅、鉄およびその合金からなる群から選択された金属を有する、硝酸エステル、硫酸塩、ハロゲン化物、アセテート、リン酸塩、酸化物、水酸化物、炭酸塩およびその組み合わせからなる群から選択された金属化合物を前記小粒子に付加することと、
前記凝集した粒子を合体させて、トナー粒子を形成することと、
前記トナー粒子を回復させることと、
を含み、
前記トナー粒子の体積平均直径は、約3ミクロン〜約10ミクロンである、
プロセス。
【請求項4】
プロセスであって、
少なくとも1つの非晶質樹脂と、少なくとも1つの結晶性樹脂、少なくとも1つの着色剤、少なくとも1つの界面活性剤および任意選択のワックスとを接触させて、小粒子を有するエマルションを形成することと、
前記小粒子を凝集させることと、
銅、鉄およびその合金からなる群から選択された金属を有する、硝酸エステル、硫酸塩、ハロゲン化物、アセテート、リン酸塩、酸化物、水酸化物、炭酸塩およびその組み合わせからなる群から選択された金属化合物を前記小粒子に付加することと、
前記凝集した粒子を約0.5時間〜約5時間にわたって合体させて、トナー粒子を形成することと、
前記トナー粒子を回復させることと、
を含み、
前記着色剤は、染料、顔料、染料の組み合わせ、顔料の組み合わせ、および染料および顔料の組み合わせを前記トナーの約4パーセント〜約40重量パーセントの量だけ含み、前記トナー粒子の体積平均直径は、約3ミクロン〜約10ミクロンであり、前記トナー粒子の真円度は約0.95〜約0.998である、
プロセス。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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