説明

トレーサビリティ情報表示システム

【課題】小売店舗内に設置する消費者誰でもが簡単に利用できる食材トレーサビリティシステムを提供する。
【解決手段】小売店舗内に設置する食材トレーサビリティ表示システムは小店舗内サーバ80と食材トレーサビリティ表示端末機90と小店舗内サーバ80と食材トレーサビリティ表示端末機90を接続する無線LANネットワーク装置100を備える。食材トレーサビリティ表示端末機90は表示端末装置900と、液晶モニタ装置910、バーコードリーダ920を基本的な手段として備える。消費者はバーコードリーダ920を用いて、購入対象食材商品に貼られているバーコードラベルのコードをバーコードリーダ920の読み取り操作ボタンのワンタッチ操作のみで読み取らせることで、対象食材商品のトレーサビリティ情報の閲覧を店舗内で行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,原料食材の生産から流通・加工などの過程でどういう経路をとってきたのかという履歴を電子データ形などで管理しておいた情報を、消費者に開示するため食材トレーサビリティ表示システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
農林水産省の行政指導により例えば、国内牛関しては固体識別番号を記した耳標が付けられ、それぞれの牛の食肉処理場までの履歴を記録したデータベースを家畜個体識別センターに設置し牛固体毎の生年月日、品種、飼養地などのトレーサビリティ情報が記録され、誰でもインターネットからその情報を閲覧できるようになった。
【0003】
現在試行されているトレーサビリティシステムはこれらの情報を販売店の店舗において直接消費者に開示する試みが行われている。
具体的には牛肉、豚肉、鶏肉、魚介類、青果、鶏卵、米穀、加工食品に関する情報を販売店において、販売対象食材の展示エリアの近傍にパソコンを設置しておき、消費者がパソコンを使って当該販売対象食材の履歴情報を含んだ情報を閲覧するものであるため、パソコンの操作に不慣れな消費者にとっては利用が困難であるという問題がある。
【0004】
【非特許文献1】平成14年法律第70号「牛海綿状脳症対策特別処置法」
【非特許文献2】平成14年9月10日 農林水産省生産局「BSE発生後1年の総括と今後の課題について〈関係資料〉」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した通常のパソコンによるトレーサビリティ情報閲覧操作では消費者が対象物の指定等を含む操作指示をマウスやキーボードを使って行う事が不可欠のため、誰でもが簡単に利用できないという課題がある。本発明は、汎用のサーバークライアントシステムと、バーコード及びそのリーダを使用して、安価で且つ、パソコンの操作に不慣れな消費者であっても簡単に利用することが出来るトレーサビリティ情報表示システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1のトレーサビリティ情報表示システムは、商品のトレーサビリティ情報を表示させるトレーサビリティ情報表示システムであって、当該トレーサビリティ情報表示システムは、商品販売管理(POS)システムとは別システムとして構成されており、商品のトレーサビリティ情報が格納されている店舗内サーバと、当該店舗内サーバとネットワークを介して接続されて商品展示エリア近傍に設置される端末装置であってバーコードリーダを備えた情報表示端末と、を備え、前記商品販売管理(POS)システムにおいて使用するバーコードと同一のバーコードであって、商品に付されているバーコードが前記トレーサビリティ情報表示システムのバーコードリーダによって読み込まれた場合には、トレーサビリティ対象テーブルを検索してトレーサビリティ情報を前記情報表示端末に表示させることを特徴とする。
【0007】
請求項2のトレーサビリティ情報表示システムは、請求項1に記載のトレーサビリティ情報表示システムであって、収集された商品のトレーサビリティ情報が格納されるデータベースサーバを備え、当該データベースサーバと前記店舗内サーバとがネットワークを介して接続されていることにより、前記データベースサーバから前記トレーサビリティ情報が配信されることで前記店舗内サーバに商品のトレーサビリティ情報が格納されることを特徴とする。
【0008】
請求項3のトレーサビリティ情報表示システムは、請求項1又は請求項2に記載のトレーサビリティ情報表示システムであって、バーコードを付された商品のバーコードが前記商品販売管理(POS)システムにおいて読みこまれた場合には、当該商品販売管理(POS)システムによって金額等が表示され、同一のバーコードを付された商品のバーコードが前記トレーサビリティ情報表示システムにおいて読み込まれた場合には、当該トレーサビリティ情報表示システムによってトレーサビリティ情報が表示されることを特徴とする。
【0009】
請求項4のトレーサビリティ情報表示システムは、請求項3に記載のトレーサビリティ情報表示システムであって、前記商品販売管理(POS)システムは既存のシステムであって、当該既存の商品販売管理(POS)システムに対して前記トレーサビリティ情報表示システムを付加して、既存の商品販売管理(POS)システムに対する食材トレーサビリティ情報提供サービスを付加するようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、パソコンの使い方に習熟していない消費者であってもキーボードやマウス等の操作を一切必要としない、簡単なバーコードリーダを使ったコード情報読み取り操作のみで選択した食材のトレーサビリティ情報の閲覧を店舗内の対象食材売り場で直接行うことができる。また、本店等のデータベースサーバから配信されてくるトレーサビリティ情報は店舗内に設置する店舗サーバにあらかじめ蓄積し、この内容を直接取り出して表示制御するため、消費者に対しいらいら感を与えるようなことがない高速・高品質の情報表示サービスを提供できる。更に小売店舗では既存の商品販売管理システムであるPOSシステムの改造・変更等を伴わずに消費者に対する付加的なトレーサビリティ情報提供サービスを提供できること、汎用のパソコンを使うにもかかわらず誰でもが簡単に操作ができるトレーサビリティ表示システムを安価に構築できること、パソコンを使っているにもかかわらずに利用者による故意の悪戯操作が一切できないトレーサビリティ表示システムであるため、使用する機器が常に正規の動作状態におかれているように常時管理するための特別な維持・管理費用が発生しないという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の食材トレーサビリティ表示システムは、牛肉、豚肉、鶏肉、魚介類、青果、鶏卵、米穀、加工食品の内の少なくとも一つ以上の食材の販売を行う販売店において、販売対象食材の展示エリアの近傍に情報表示端末とバーコードリーダとを設置しておき、消費者が販売対象食材に印字されているバーコードを前記バーコードリーダによって読むことにより当該販売対象食材の履歴情報を含んだ情報を前記情報表示端末に表示するものである。
【0012】
本発明の食材トレーサビリティ表示システムは、食材販売システムと別のシステムとして構築されるものであり、牛肉、豚肉、鶏肉、魚介類、青果、鶏卵、米穀、加工食品の内の少なくとも一つ以上の食材の販売を行う販売店において、販売対象食材の展示エリアの近傍に情報表示端末とバーコードリーダとを設置しておき、消費者が販売対象食材に印字されているバーコードを前記バーコードリーダによって読むことにより当該販売対象食材の履歴情報を含んだ情報を前記情報表示端末に表示するものである。
【0013】
本発明を適用した食材販売店においては、牛肉、豚肉、鶏肉、魚介類、青果、鶏卵、米穀、加工食品の内の少なくとも一つ以上の食材の販売を行う販売店において、販売対象食材の展示エリアの近傍に情報表示端末とバーコードリーダとを設置しておき、消費者が販売対象食材に印字されているバーコードを前記バーコードリーダによって読むことにより当該販売対象食材の履歴情報を含んだ情報を前記情報表示端末に表示しつつ食材を販売する。
【0014】
本発明を適用した食材トレーサビリティ管理システムは、食材を生産する際に当該生産食材の生産履歴情報を逐次生成・記録する生産者サイトと、当該生産者が加盟する生産者業界団体の管理する当該生成・記録された生産履歴情報を登録するサーバと、食材のトレーサビリティ情報を蓄積する食材販売店舗サーバとをインターネットを介してネット接続した食材トレーサビリティ管理システムであって、当該食材販売店舗内は、牛肉、豚肉、鶏肉、魚介類、青果、鶏卵、米穀、加工食品の内の少なくとも一つ以上の食材の販売を行う販売店であり、販売対象食材の展示エリアの近傍に情報表示端末とバーコードリーダとを設置しておき、消費者が販売対象食材に印字されているバーコードを前記バーコードリーダによって読むことにより当該販売対象食材の履歴情報を含んだ情報を前記情報表示端末に表示する。
【0015】
以下、図面を用いて具体的実施例を詳細に説明する。図1は農林水産省が進めている国内牛に関するトレーサビリティシステムの構成を示す。国内牛に関するトレーサビリティシステム1において、生産者10は生産者業界団体等のデータベースである家畜固体識別センタ20に飼育対象牛の生年月日、品種、性別、飼養地等を登録し、固体識別番号とこれに対応する耳標を受ける。飼育している牛を食材加工業者である食肉処理場あるいは食肉加工場30へ売却する時点で家畜固体識別センタ20に当該食肉処理場あるいは食肉加工場名等の登録並びに食肉処理場あるいは食肉加工場30へ牛の固体番号を通知する。食肉処理場あるいは食肉加工場は解体した牛の固体番号(ロット番号)を付して食肉小売業40へ販売する。食肉小売業者40は固体番号(ロット番号)を付記したパッケージに当該食肉を小分けし消費者60へ販売する。量販店などの食肉小売業者は家畜固体識別センタ20に登録されている当該牛の来歴データをインターネット網70を介して収集し、これらの来歴情報をそれぞれが管理している独自のデータベース50の中に取り込む。消費者60はインターネット網70を介して購入した牛肉のパッケージに記されている牛の固体番号(ロット番号)をもとに購入先である量販店のデータベース50あるいは家畜固体識別センタ20にアクセスすることで当該牛のトレーサビリティを閲覧できるシステムである。また、食肉処理場あるいは食肉加工場30から食肉小売業40へ販売した牛肉と食肉小売業40が消費者に販売した牛肉の同一性は第三者機関によるサンプル検査で同一性のチェックが行われる。
【0016】
図2は本発明の食材トレーサビリティ表示システムを含んだ生産者から消費者に至るまでの全体のシステム構成2を示す。食材のトレーサビリティ情報の作成・登録は対象となる食材毎の生産者10及び生産者業界団体である20、30により行われ、生産者業界団体等のデータベース20に登録される。量販店等の大規模業者50はそれぞれの食材の仕入先である生産者10のサイト、生産者業界団体のデータベース20、生産履歴情報検索システムのサイト等から、仕入れ対象食材に関するトレーサビリティ情報を検索し、消費者に販売する食材商品毎の当該トレーサビリティ情報を独自のデータベース50の中に取り込む。通常このような仕入れ業務は量販店等の大規模店舗の場合は例えば、本店などの仕入れ部門が一括して行うケースが多いため、この仕入れ部門等が中心となってトレーサビリティ情報の収集をあわせて行い、仕入れ業務の拠点となる本店等の独自のデータベースサーバ50に収集したトレーサビリティ情報を蓄える。本店のサーバに集めたトレーサビリティ情報は各小売店舗40に設置する店舗内サーバ80にインターネット網70を介して随時配信しておく。小売店舗内に設置する食材トレーサビリティ表示端末機90は小店舗内に設置された無線LANネットワーク装置100を介して小店舗内サーバ80にアクセスすることにより、当該トレーサビリティ情報を表示端末機90に表示制御するものである。
【0017】
図3は本発明の食材トレーサビリティ表示システムに於ける店舗内のサーバ/クライアントシステムの構成を示す。小売店舗には店舗内サーバ80と食材トレーサビリティ表示端末機90と小店舗内サーバ80と食材トレーサビリティ表示端末機90を接続する無線LANネットワーク装置100を備える。小店舗内サーバ80は本体サーバ装置800とモニタ810を備える。食材トレーサビリティ表示端末機90は表示端末装置900と、液晶モニタ装置910、バーコードリーダ920を基本的な手段として備える。
【0018】
食材トレーサビリティ表示端末機は店舗内の無線LANネットワーク装置を介して接続するため、設置場所を自由に選択することができる。また、液晶モニタ装置に表示する食材トレーサビリティ情報はインターネット網を介することなく直接店舗内サーバにキャッシングされておいた情報を取り出して表示制御が行えるため、インターネット網等の公衆回線網の利用で頻発する時間帯によって回線の込み状態が変化し、その結果として応答速度が極端に低下するというような利用者に不快感やいらいら感を与えるようなサービスの品質の劣化が生じるという心配がない高速・高品質の情報提供サービスが実現できる。
【0019】
図4は本発明で使用するタウンコード(当社登録商標)の定義、並びにトレーサビリティ対象食材の識別用のバーコードに関する説明図である。
タウンコード(当社登録商標)の体系は10進4桁と10進2桁を用い、4桁のコードはディレクトリ情報であって、
0000から0999:小売店舗の種別を表すコード
1000から9999:トレーサビリティ対象食材の分類を表すコード
と定義し、
この4桁のコードの区分わけの総称的な呼び方として、
0000から0999までを親コード
1000から9999までを子コードと呼び、親子間で階層構造を持つものであると定義する。
【0020】
他方、2桁のコードは食材トレーサビリティ表示端末機の表示装置に関する操作制御用のコマンドであり、それぞれ
01:小売店舗ごとの初期画面の内容である所謂ルート頁を見るためのコマンドコード
02:トレーサビリティ対象食材の分類である目次頁の内容を見るためのコマンドコード
03:画面に表示していた内容を一つ前の状態に戻す操作コマンドコード
04:次の頁の内容を画面に表示制御する操作コマンドコード
05:現在画面に表示されている内容をプリンタで印刷するための操作コマンドコード
06:印刷開始の確認をするためのコマンドコード
と定義する。
【0021】
以上述べたタウンコード(当社登録商標)体系は10進4桁と10進2桁をベースに説明したが、この数字桁数は10進3桁と10進2桁の組み合わせ、あるいは10進4桁のみ又は10進3桁のみ、又は10進2桁のみを使うことや、さらには5桁以上の任意の桁数で定義することも出来る。他方、トレーサビリティ対象食材自体の指定は店舗内の商品販売管理(POS)システムで使用されているバーコード体系をそのまま使用して定義する。通常このバーコード体系にはJAN−8やJAN−13のバーコード体系が一般に使用されている。
【0022】
表示端末装置のデータ入力手段は前記したようにバーコードリーダしかもたないこと、かつ入力できるコマンドはトレーサビリティ情報の閲覧操作のみに限定される。このため、本システムは汎用の安価なパソコンを用いるにもかかわらず、不特定多数の利用者による故意のいたずら操作が一切できないシステムとなる。この結果小売店舗にとっては、使用する機器が常に正規の動作状態におかれているように常時管理するための特別な維持・管理費用が発生しないという効果がある。
【0023】
図5はコード判別法の説明図である。コードの判別法はステップS10でバーコードリーダから入力されたコード値を取り込み、このコード値の桁数をステップS20で判別する。すなわち、入力されたコード値の桁数が4桁ならば、入力されたコードはタウンコード(当社登録商標)でディレクトリ情報を表すと判断し、このコードの値自体を検索のキーとして用いてステップS40でディレクトリテーブルを検索し該当するディレクトリ項目の内容を取り出す。入力されたコード値の桁数が2桁ならば入力されたコードはタウンコード(当社登録商標)で食材トレーサビリティ表示端末機の表示装置の操作制御コードであると判断し、このコードの値自体を検索のキーとして用いてステップS30で操作制御テーブルを検索し該当する操作制御の内容を取り出す。他方、入力されたコード値の桁数が4桁及び2桁以外のコード値ならば、食材に貼られているバーコードラベル情報であると判断し、このコードの値自体を検索のキーとして用いてステップS50でトレーサビリティ対象食材テーブルを検索し該当するトレーサビリティ対象食材に関する情報を取り出す。
【0024】
上記したようにコードの種別判断はバーコードリーダから入力されたコード値の桁数区分情報をもとに検索対象とするディレクトリ定義テーブル、又は操作制御コード定義テーブル又はトレーサビリティ対象食材定義テーブルであるかを判別し、選択された当該管理テーブルの項目とコード値自体が一致する情報を当該管理テーブルから取り出すことで当該食材トレーサビリティ表示システムの操作制御、当該食材トレーサビリティ情報の内容に関する表示制御処理を行う。
【0025】
本食材トレーサビリティ表示システムであるサーバ/クライアントシステムは店舗におけるPOS業務で使用している店舗内の商品管理サーバシステムとは独立のハードウエア装置、すなわちシステムとしてみるとPOS業務システムとは独立したそれぞれ別なものとなるため、食材トレーサビリティ情報を指定するバーコード値にPOS業務で使用している商品ラベルと同一のものを利用することができるという特徴がある。
【0026】
更に、この効果は既存のシステムに対して新しい付加価値情報サービス例えば、当該食材トレーサビリティ情報提供サービスを付加する場合に、既存の使用中のPOSシステムに対する機能追加や改造などの複雑なPOSシステム再構築作業を伴わないで、簡単に実現していくことができるという特徴がある。なお、ハードウエアシステム構築の都合上既存のPOSシステムと同一のハードウエア環境を共用しなければならない場合には、トレーサビリティ情報を蓄積するデータベースおよび、本システム対応のアプリケーションプログラムをPOSシステムとは独立したソフトウエアシステムとして動作が行えるオペレーテイングシステム環境を利用して実現することもできる。
【0027】
図6は当該食材トレーサビリティ表示システムの表示画面の説明図である。表示画面は3つの領域に区分して使用し、上段のエリアはタイトル例えば、店舗名や、トレーサビリティ対象食材に関する分類などのいわゆる目次項目を表示する。中段のエリアは上段のエリアで定義された項目の内容に関する表示エリアで例えば上段がトレーサビリティ対象食材に関する分類で肉類を表しているとすれば、トレーサビリティ対象の肉類の個別の食材商品名称等を表示する。下段のエリアは当該食材トレーサビリティ表示システムの操作制御に関するコマンドの名称とそのタウンコード(当社登録商標)を表示する。
【0028】
図7は例えば、横浜・金沢福浦店の当該食材トレーサビリティ表示システムの初期画面の例を示す。内容としては画面の上段の表示エリアに横浜・金沢福浦店であることと、当該店舗に割り付けたタウンコード(当社登録商標)「0001」に対応する4桁のタウンコード(当社登録商標)とこれに対応する4桁のバーコードをCode39形式で表示する。
画面の中段には買い物客に対する操作方法のガイダンスと、対象商品一覧というディレクトリに割り付けたタウンコード(当社登録商標)「1001」に対応する4桁のバーコードをCode39形式で表示する。画面の下段には当該食材トレーサビリティ表示システムの操作に関する6種類の操作制御コマンドである各2桁のタウンコード(当社登録商標)のそれぞれの名称とタウンコード(当社登録商標)「01」から「06」に対応する2桁のバーコードをCode39形式で表示する。
【0029】
図8は例えば、横浜・金沢福浦店で販売をしている食材トレーサビリティ対象商品一覧の画面の例を示す。内容としては画面の上段の表示エリアに横浜・金沢福浦店の食材トレーサビリティ対象商品一覧であることと、当該ディレクトリに割り付けたタウンコード(当社登録商標)「1001」に対応する4桁のタウンコード(当社登録商標)とこれに対応する4桁のバーコードをCode39形式で表示する。画面の中段にはディレクトリに含まれている食材トレーサビリティ対象食材商品の名称とその商品に割り付けられているバーコード、例えばJAN‐8やJAN‐13表記のバーコード情報を表示する。画面の下段には前記した図7と同様に当該食材トレーサビリティ表示システムの操作に関する6種類の操作制御コマンドである各2桁のタウンコード(当社登録商標)のそれぞれの名称とタウンコード(当社登録商標)「01」から「06」に対応する2桁のバーコードをCode39形式で表示する。
【0030】
図9は例えば、横浜・金沢福浦店で販売をしている食材トレーサビリティ対象商品一覧である松坂牛ヒレステーキに関する画面の例を示す。内容としては画面の上段の表示エリアに横浜・金沢福浦店の食材トレーサビリティ対象商品の松坂牛ヒレステーキであることと、当該商品に貼られているバーコードラベルであるJAN−13コード「2393002125689」に対応する13桁のバーコードを表示する。画面の中段には当該対象商品のトレーサビリティ情報を表示する。画面の下段には前記した図7と同様に当該食材トレーサビリティ表示システムの操作に関する6種類の操作制御コマンドである各2桁のタウンコード(当社登録商標)のそれぞれの名称とタウンコード(当社登録商標)「01」から「06」に対応する2桁のバーコードをCode39形式で表示する。また、図9の中段右下に表示したように、トレーサビリティ情報が一画面に収まりきれないときは、次頁が存在することを合わせて表示し、買い物客が画面の下段に表示されている頁めくりコマンド「次へ進む:*04*」を選択することで次頁の内容が閲覧できる。
【0031】
店舗では図7又は図8の画面を予めプリンタで印刷したものを当該食材トレーサビリティ表示システムの操作制御用のコマンドシートとして設置する。これにより買い物客は当該食材トレーサビリティ表示システムの操作制御用のコマンドシートに印刷されているタウンコード(当社登録商標)や例えば、JAN−8やJAN−13表記のバーコードを当該食材トレーサビリティ表示システムに備え付けたあるバーコードリーダを使ってシートから読み取ることで所望の食材に関するトレーサビリティ情報を閲覧することが出来る。なお、対象食材のトレーサビリティ情報は上記した印刷されたコマンドシートから入力することもまた、直接対象商品に貼ってあるバーコードラベルからも入力することが出来る。この結果、消費者は購入対象の食材売り場で直接食材ごとのトレーサビリティ情報を確認し、購入商品を選択するひとつの判断材料としても活用できるようになり、安心して買い物をすることができるという副次的な効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】農林水産省が進めている国内牛に関するトレーサビリティシステムの構成図
【図2】本発明の食材トレーサビリティ表示システムの構成図
【図3】店舗内表示端末システムの説明図
【図4】タウンコード(当社登録商標)の定義に関する説明図
【図5】コード判別法の説明図
【図6】表示画面の構成に関する説明図
【図7】初期表示画面の説明図
【図8】トレーサビリティ対象食材一覧画面表示の説明図
【図9】トレーサビリティ情報表示画面の説明図
【符号の説明】
【0033】
1 国内牛のトレーサビリティシステム
2 食材トレーサビリティ表示システム
10 生産者
20 生産者業界団体等のデータベース
30 食材加工業者
40 小売店舗
50 量販店等の独自データベース
60 消費者
70 インターネット網
80 小売店舗内サーバ
90 小売店舗に設置するトレーサビリティ表示端末装置
100 無線LANネットワーク装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品のトレーサビリティ情報を表示させるトレーサビリティ情報表示システムであって、当該トレーサビリティ情報表示システムは、商品販売管理(POS)システムとは別システムとして構成されており、商品のトレーサビリティ情報が格納されている店舗内サーバと、当該店舗内サーバとネットワークを介して接続されて商品展示エリア近傍に設置される端末装置であってバーコードリーダを備えた情報表示端末と、を備え、前記商品販売管理(POS)システムにおいて使用するバーコードと同一のバーコードであって、商品に付されているバーコードが前記トレーサビリティ情報表示システムのバーコードリーダによって読み込まれた場合には、トレーサビリティ対象テーブルを検索してトレーサビリティ情報を前記情報表示端末に表示させることを特徴とするトレーサビリティ情報表示システム。
【請求項2】
収集された商品のトレーサビリティ情報が格納されるデータベースサーバを備え、当該データベースサーバと前記店舗内サーバとがネットワークを介して接続されていることにより、前記データベースサーバから前記トレーサビリティ情報が配信されることで前記店舗内サーバに商品のトレーサビリティ情報が格納されることを特徴とする請求項1に記載のトレーサビリティ情報表示システム。
【請求項3】
バーコードを付された商品のバーコードが前記商品販売管理(POS)システムにおいて読みこまれた場合には、当該商品販売管理(POS)システムによって金額等が表示され、同一のバーコードを付された商品のバーコードが前記トレーサビリティ情報表示システムにおいて読み込まれた場合には、当該トレーサビリティ情報表示システムによってトレーサビリティ情報が表示されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトレーサビリティ情報表示システム。
【請求項4】
前記商品販売管理(POS)システムは既存のシステムであって、当該既存の商品販売管理(POS)システムに対して前記トレーサビリティ情報表示システムを付加して、既存の商品販売管理(POS)システムに対する食材トレーサビリティ情報提供サービスを付加するようにしたことを特徴とする請求項3に記載のトレーサビリティ情報表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−102959(P2008−102959A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−323412(P2007−323412)
【出願日】平成19年12月14日(2007.12.14)
【分割の表示】特願2003−6473(P2003−6473)の分割
【原出願日】平成15年1月15日(2003.1.15)
【出願人】(501488365)株式会社ICTソリューションズ (15)
【Fターム(参考)】