ドアクローザー
【課題】ドアを閉じる方向に付勢するためのドアクローザーに於いて、ドアを開いた時に、ドアの作動をロックすると共に、所定時間経過後にロックを解除してドアを自動的に閉じることができる簡素、且つ、安価なドアクローザーを提供する。
【解決手段】ドア2を閉じる方向に付勢するためのドアクローザー1に於いて、ドア2が開いたことを検知する第1センサー8と、所定時間を計測するタイマーと、ドア2をロックすると共に、ドア2のロックを解除するロック・解除手段9と、タイマーとロック・解除手段9に接続され、第1センサー8の検知信号を受信すると、ロック・解除手段9にドア2をロックさせると共に、タイマーに所定の第1時間を計測させ、タイマーの所定の第1時間計測終了信号を受信すると、ロック・解除手段9にドア2のロックを解除させるように制御する制御回路10とを備えたドアクローザーを提供する。
【解決手段】ドア2を閉じる方向に付勢するためのドアクローザー1に於いて、ドア2が開いたことを検知する第1センサー8と、所定時間を計測するタイマーと、ドア2をロックすると共に、ドア2のロックを解除するロック・解除手段9と、タイマーとロック・解除手段9に接続され、第1センサー8の検知信号を受信すると、ロック・解除手段9にドア2をロックさせると共に、タイマーに所定の第1時間を計測させ、タイマーの所定の第1時間計測終了信号を受信すると、ロック・解除手段9にドア2のロックを解除させるように制御する制御回路10とを備えたドアクローザーを提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアを閉じる方向に付勢するためのドアクローザーに関し、特に、ドアを開いた時に、ドアの作動をロックすると共に、所定時間経過後にロックを解除してドアを自動的に閉じることができるドアクローザーに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ドアを自動的に閉じることができると共に、ドアを全開した時は、ドア全開状態でロックするドアクローザーが広く普及している。
【0003】
このドアクローザーは、ドアを全開した時、ドア全開状態でロックするので、ドア通過後、手動でドアを閉じなければならなかった。
【0004】
特に、荷物等の搬入時等、両手がふさがっている場合は、ドア通過後、手動でドアを閉じる作業は、煩雑であり、この煩雑な作業を回避することが望まれている。又、ドアを閉じることを失念する虞もあり、ドアを閉じない状態で長時間放置することは、セキュリティ上問題である。
【0005】
尚、ドアクローザーの先行技術として、例えば、特許文献1が挙げられる。特許文献1は、火災時等に於いて、感知器による直流モーターに設けた偏芯カムと別のリンク機構の作動により、ドアクローザーの腕杆枢着軸の下端に設けた閉止カムとロックする球体を嵌脱自在に動かして、開放停止中の扉を閉鎖するようにしたものである。
【特許文献1】特開平8−126714号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述したように、ドアを全開した時、ドア全開状態でロックするドアクローザーに於いて、ドア通過後、手動でドアを閉じる作業を回避することが望まれている。
前述の望みを達成するために、例えば、ドア通過後、一定時間後に、自動でドアを閉じる機構をドアクローザーに設けることが考えられる。
【0007】
又、現代社会に於いてセキュリティは極めて重要な課題であり、そのため、セキュリティ設備(電子キー、バイオメトリクス認証など)を備えたドアが増加しているが、そのようなドアには殆どドアクローザーが使用され、ドアクローザーを用いたドアは増加しており、前述した要望が次第に強くなってきている。
【0008】
尚、前記特許文献1は、火災時等に於いて、感知器の作動により開放停止中の扉を閉鎖するものであるが、ドア通過後、一定時間後に、自動でドアを閉じる機構ではない。
【0009】
以上の現状に鑑み、本発明は、ドアを閉じる方向に付勢するためのドアクローザーに於いて、ドアを開いた時に、ドアの作動をロックすると共に、所定時間経過後にロックを解除してドアを自動的に閉じることができる簡素、且つ、安価なドアクローザーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決すべく、本発明は以下の構成を提供する。
請求項1に係る発明は、ドアを閉じる方向に付勢するためのドアクローザーに於いて、ドアが開いたことを検知する第1センサーと、所定時間を計測するタイマーと、
ドアをロックすると共に、ドアのロックを解除するロック・解除手段と、
前記タイマーと前記ロック・解除手段に接続され、前記第1センサーの検知信号を受信すると、前記ロック・解除手段にドアをロックさせると共に、前記タイマーに所定の第1時間を計測させ、該タイマーの所定の第1時間計測終了信号を受信すると、前記ロック・解除手段にドアのロックを解除させるように制御する制御回路と、
を備えたことを特徴とするドアクローザーを提供するものである。
【0011】
請求項2に係る発明は、上記ロック・解除手段は、ボールと、該ボールを付勢するバネと、該バネを押圧自在のロックピンと、該ロックピンを出入させるソレノイドとを備えることを特徴とする請求項1記載のドアクローザーを提供するものである。
【0012】
請求項3に係る発明は、上記ドアクローザーは、ドアに取付けられるドアクローザー本体と、ドアクローザー本体に揺動自在に枢支されるレバーと、該レバーに回転自在に枢支されるアームと、壁に取り付けられ、該アームを揺動自在に枢支する壁固定用ステーとを備え、
上記ロック・解除手段は、ドアクローザー本体上端に組み込まれ、該ロック・解除手段のボールが該ロック・解除手段から突設し、該ボールが前記レバーに形成された凹部内に嵌入するように構成され、該ボールが凹部内に嵌入した時、該ボールが上記バネと上記ソレノイドによる付勢を受ける場合、該ボールの該凹部からの離脱が規制され、該ボールが上記バネのみによる付勢を受ける時、ドアの自重によるドアの回転により該ボールが該凹部から離脱するように構成されていることを特徴とする請求項2記載のドアクローザーを提供するものである。
【0013】
請求項4に係る発明は、上記ドアクローザーは、ドアに取付けられるドアクローザー本体と、ドアクローザー本体に揺動自在に枢支されるレバーと、該レバーに回転自在に枢支されるアームと、壁に取り付けられ、該アームを揺動自在に枢支する壁固定用ステーとを備え、
上記ロック・解除手段は、前記レバーに着脱自在に設けられ、該ロック・解除手段のボールが該ロック・解除手段から突設し、該ボールが前記アームに着脱自在に設けられるアッパーユニットに形成された凹部内に嵌入するように構成され、該ボールが凹部内に嵌入した時、該ボールが上記バネと上記ソレノイドによる付勢を受ける場合、該ボールの該凹部からの離脱が規制され、該ボールが上記バネのみによる付勢を受ける時、ドアの自重によるドアの回転により該ボールが該凹部から離脱するように構成されていることを特徴とする請求項2記載のドアクローザーを提供するものである。
【0014】
請求項5に係る発明は、上記制御回路に報知手段を接続して設けると共に、ドアの閉状態を検知する第2センサーを接続して設け、前記制御回路は、上記タイマーの所定の第1時間計測終了信号を受信した時、該タイマーに所定の第2時間を計測させ、該タイマーの所定の第2時間計測終了信号を受信した時、上記第2センサーから、ドアの閉状態を検知する信号を受信しない時、前記報知手段を鳴動させるように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一に記載のドアクローザーを提供するものである。
【0015】
請求項6に係る発明は、上記制御回路は、上記第1センサーの検知信号を受信すると上記報知手段を上記鳴動と異なる音で鳴動させ、上記第2センサーの検知信号を受信開始した時、前記報知手段を前記鳴動と異なる音で鳴動させるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載のドアクローザーを提供するものである。
【0016】
請求項7に係る発明は、上記第1センサーは、ドア開状態の時の上記レバー位置の下方の上記ドアクローザー本体上部に設けられ、上記第2センサーは、ドア閉状態の時の前記レバー位置の下方の前記ドアクローザー本体上部に設けられていることを特徴とする請求項5又は6記載のドアクローザーを提供するものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の請求項1記載の発明によれば、請求項1に係る発明は、ドアを閉じる方向に付勢するためのドアクローザーに於いて、ドアを開いた時に、ドアの作動をロックすると共に、所定時間経過後にロックを解除してドアを自動的に閉じることができる簡素、且つ、安価なドアクローザーを提供することができる。
【0018】
請求項2記載の発明によれば、ロック・解除手段は、ボールと、ボールを付勢するバネと、バネを押圧自在のロックピンと、ロックピンを出入させるソレノイドとを備えるので、請求項1記載の発明の効果に加え、ソレノイドを用いた簡素、且つ、安価なドアクローザーを提供することができる。
【0019】
請求項3記載の発明によれば、ボールがバネとソレノイドによる付勢を受ける場合、ボールの凹部からの離脱が規制され、ボールが上記バネのみによる付勢を受ける時、ドアの自重及びドアクローザーの閉じる作用によるドアの回転によりボールが凹部から離脱するように構成されているので、請求項1又は2記載の発明の効果に加え、ソレノイドによって、ボールを凹部内に圧接して、ドアを開けた状態でロックでき、又はボールを凹部から離脱させ、ドアを閉めることができる。
【0020】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明と同様な効果が期待できると共に、既存のドアクローザーに後付けすることができる。
【0021】
請求項5記載の発明によれば、タイマーの所定の第2時間計測終了信号を受信した時、第2センサーから、ドアの閉状態を検知する信号を受信しない時、前記報知手段を鳴動させるように構成されているので、請求項1〜4のうちいずれか一に記載の発明の効果に加え、ドアクローザーの誤作動を報知することができる。
【0022】
請求項6記載の発明によれば、制御回路は、第1センサーの検知信号を受信すると報知手段を上記鳴動と異なる音で鳴動させ、第2センサーの検知信号を受信開始した時、報知手段を前記鳴動と異なる音で鳴動させるように構成されているので、請求項5に記載の発明の効果に加え、ドアが開いたこと、及び、ドアが閉じたことを知らせることができる。
【0023】
請求項7記載の発明によれば、第1センサーは、ドア開状態の時のレバー位置の下方のドアクローザー本体上部に設けられ、第2センサーは、ドア閉状態の時のレバー位置の下方のドアクローザー本体上部に設けられているので、請求項5又は6記載の発明の効果に加え、第1センサーは、ドア開状態を確実に検知でき、第2センサーは、ドア閉状態を確実に検知できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
図1に於いて、1は、本発明の第1実施形態のドアクローザーであり、ドアクローザー1は、ドア2に取付けられるドアクローザー本体3と、ドアクローザー本体3に揺動自在に枢支されるレバー4と、レバー4に回転自在に枢支されるアーム5と、壁6に取り付けられ、アーム5を揺動自在に枢支する壁固定用ステー7とを備え、更に、ドア2が開いたことを検知する第1センサー8と、所定時間を計測するタイマー(図示せず)と、ドア2をロックすると共に、ドア2のロックを解除するロック・解除手段9と、前記タイマーと前記ロック・解除手段9に接続され、前記第1センサー8の検知信号を受信すると、前記ロック・解除手段9にドア2をロックさせると共に、前記タイマーに所定の第1時間を計測させ、該タイマーの所定の第1時間計測終了信号を受信すると、前記ロック・解除手段9にドア2のロックを解除させるように制御する制御回路10とを備えている。
【0025】
又、前記ロック・解除手段9は、図2に示す如く、ボール21と、ボール21を付勢するバネ22と、バネ22を押圧自在のロックピン23と、ロックピン23を出入させるソレノイド24とを備え、更に、ロック・解除手段9は、ドアクローザー本体3上端に組み込まれ、ロック・解除手段9のボール21がロック・解除手段9の上端に突設し、ボール21がレバー4下面に形成された凹部25内に嵌入するように構成され、ボール21が凹部25内に嵌入した時、ボール21がバネ22とソレノイド24による付勢を受ける場合、所定圧の付勢力によりボール21が付勢され、それによって、ボール21の凹部25からの離脱が規制され、一方、ボール21がバネ22のみによる付勢を受ける時、比較的弱い付勢力によりボール21が付勢されるため、ドア2の自重によるドア2の回転、又は、ドアクローザー1のドア2を閉める方向に働く作用によりボール21が凹部25から離脱するように構成されている。
【0026】
更に、前記制御回路10に図3に示す如く、報知手段であるブザー31を接続して設けると共に、ドア2の閉状態を検知する第2センサー32を接続して設け、前記制御回路10は、前記タイマー33の所定の第1時間計測終了信号を受信した時、タイマー33に所定の第2時間を計測させ、タイマー33の所定の第2時間計測終了信号を受信した時、第2センサー32から、ドア2の閉状態を検知する信号を受信しない場合、前記ブザー31を警報として鳴動させるように構成されている。
【0027】
更に又、前記制御回路10は、第1センサー8の検知信号を受信するとブザー31を前記鳴動と異なる音(警報音ではなく例えば確認させるための確認音)で鳴動させてドアが開かれたことを報知し、第2センサー32の検知信号を受信開始した時、前記ブザー31を前記鳴動と更に異なる音(警報音ではなく例えば確認させるための確認音)で鳴動させ、ドア2が閉じたことを報知するように構成されている。但し、この場合に、ブザー31を鳴動させないように設定することも可能である。
【0028】
尚、前記第1センサー8は、図1に示す如く、ドア2開状態の時のレバー4位置の下方のドアクローザー本体3上部に設けられ、第2センサー32は、ドア2閉状態の時の前記レバー4位置の下方の前記ドアクローザー本体3上部に設けられている。但し、前記第1センサー8及び第2センサー32の取付け位置は一例であり、それに限定されるものではなく、所定の検知が行なえれば、他の位置に取り付けても良い。特に、第2センサー32は、ドア2や、他の建築物等に取り付けることも可能である。
【0029】
而して、前記ドアクローザー1がディレイロック動作を行なう場合の作動状態を図4に従って説明すると、先ず、手動でドア2を開け(ステップS1)、所定角度にドア2が開かれると第1センサー8がONとなり(ステップS2)、ロックピン23が上昇し(ステップS3)、図1及び5に示す如く、ドア2は所定位置に開かれた状態でロックされる(ステップS4)。即ち、図1に示すようにドア2は所定位置に開かれると、第1センサー8がレバー4を検知して、ドア2が所定位置に開かれたことを検知し、その信号を制御回路10に伝送する。制御回路10は、第1センサー8からの信号に基づき、ソレノイド24を付勢して、ロックピン23を突設させる。ロックピン23の突設によりバネ22が付勢され、バネ22がボール21を強く押圧する。ボール21はドア2が所定位置に開かれた時、凹部25内に嵌入しており、バネ22に強く押圧されると、凹部25内に圧接状態で嵌入し、ドア2が自重又はドアクローザー1のドア2の閉じる作用で回転する動きを規制する。
【0030】
一方、前記制御回路10は、第1センサー8からの信号に基づき、タイマー33のカウントを開始させる(ステップS5)。
タイマー33のカウント終了前に手動でドア2を閉じる方向に動かすと(ステップS6)、ボール21がレバー4の凹部25から外れ、レバー4が第1センサー8から離れ、第1センサー8がレバー4を検知出来なくなった時点で、第1センサー8の検知信号がOFFになり(ステップS7)、検知信号がOFFになったことに基づき、制御回路10がソレノイド24の付勢を解放し、ロックピン23が下降し(ステップS8)、ドア2を閉じる方向に動かす手動の力、ドア2の自重及びドアクローザー1の閉じる作用により、図6に示す如くドア2が閉じる(ステップS9)。
【0031】
又、タイマー33のカウント終了前に手動でドア2を閉じなかった場合は(ステップS10)、タイマー33のカウント終了時に(ステップS11)制御回路10がソレノイド24の励磁を停止することによりロックピン23が下降し(ステップS8)、ドア2の自重及びドアクローザー1の閉じる作用により、ドア2が閉じる(ステップS9)。
【0032】
斯くして、本発明のドアクローザー1は、ドア2を開いた時に、ドア2の作動をロックすると共に、所定時間経過後にロックを解除してドア2を自動的に閉じることができる簡素、且つ、安価なドアクローザーを提供することができる。又、所定時間経過前に、手動によって閉めることも可能である。
これにより、荷物等の搬入時等、両手がふさがっている場合は、ドア通過後、手動でドアを閉じる操作が不要となり、ドアは所定時間後に自動的に閉まるので、利便性が高まる。又、同様に、高齢者、子供、身体障害者、或いは、車椅子等を利用する身体障害者にとっても、極めて利便性の高いものとなる。更に、前述の特殊なケースに限らず、一般のドア通過者にとっても利便性は高い。
尚、前記タイマー33の第1時間は、任意に設定可能である。
【0033】
次に、前記ドアクローザー1が、ディレイロック動作を行なわず、ドア2が開放位置でロック状態を維持する場合について、図7に従って、説明する。尚、この場合、前記制御回路10は、第1センサー8からの信号に基づき、タイマー33のカウントを開始させないように予め設定される。
【0034】
先ず、手動でドア2を開け、所定位置にドア2が開かれると(ステップS21)、第1センサー8がONとなり(ステップS22)、ロックピン23が上昇し(ステップS23)、図1及び図5に示す如く、ドア2は所定位置に開かれた状態でロックされる(ステップS24)。ドア2がロックされる状態は前述したとおりであるのでその詳細な説明は省略する。
そして、この場合、前記制御回路10は、予め設定されたとおり、タイマー33のカウントを開始させない。
従って、このまま何もしない状態では、ドア2は所定位置に開かれた状態でロックされた状態を維持する。
【0035】
そこで、例えば、手動でドア2を閉じる方向に動かすと(ステップS25)、ボール21がレバー4の凹部25から外れ、レバー4が第1センサー8から離れ、第1センサー8がレバー4を検知出来なくなった時点で、第1センサーの検知信号がOFFになり(ステップS26)、検知信号がOFFになったことに基づき、制御回路10がソレノイド24の付勢を解放し、ロックピン23が下降し(ステップS27)、ドア2の自重及びドアクローザー1の閉じる作用により、ドア2が閉じる(ステップS28)。
【0036】
斯くして、本発明のドアクローザー1は、制御回路10に予めセットしておくことにより、タイマー33のカウントを開始させないことも可能であり、その場合、ドア2を開放状態で維持することができると共に、その場合に於いても手動でドア2を閉じることもできる。
【0037】
次に、前記ドアクローザー1が、ロックフリー動作を行なう場合について、図8に従って、説明する。尚、この場合、前記制御回路10は、ソレノイド24を励磁させないように予め設定される。
【0038】
先ず、手動でドア2を開け、所定位置にドア2が開かれた時(ステップS31)、ソレノイド24は励磁されないため、ロックピン23は上昇せず(ステップS32)、従って、ドア2は開かれた状態でロックされることもなく、ドア2の自重及びドアクローザー1の閉じる作用により、ドア2は閉じる(ステップS33)。
【0039】
斯くして、本発明のドアクローザー1は、ロックフリー状態にすることもできる。尚、本発明のドアクローザー1は、停電時に於いても、前述したロックフリー動作を行なうため、セキュリティー上も有効である。
【0040】
又、前記ドアクローザー1にディレイロック動作、ロック動作、及び、ロックフリー動作を行なわせるため、ドアクローザー1の制御回路10の設定を変更したが、この制御回路10の設定を変更するために、図示は省略するが、操作しやすい場所、例えば、壁面等に操作スイッチを設けても良い。操作スイッチは、例えば、「ディレイロック」、「ロック」、及び、「ロックフリー」を選択できると共に、制御回路10及びソレノイド24の電源オンオフを行なえるように構成することができる。
【0041】
或いは、前記ドアクローザー1にディレイロック動作、ロック動作、及び、ロックフリー動作を行なわせるため、タイマー33の設定を変更するように構成しても良い。例えば、ロックフリー動作の場合は、タイマー33の設定時間を0秒とし、ロック動作の場合は、タイマー33の設定時間を60秒以上とし、ディレイロック動作の場合は、0秒から60秒の間の時間に設定する。そして、その設定を操作しやすい場所に設置した操作スイッチによって行なっても良い。
【0042】
更に、前記ドアクローザー1にディレイロック動作、ロック動作、及び、ロックフリー動作を行なわせるために、前記第1センサー8及び第2センサー32に加え、図示しない第3センサーを設けても良い。その場合、第3センサーは、例えば、第1センサー8がドア2の開いたことを検知する位置から更にドア2が若干開いた時に、検知信号を出力するように設けられる。そして、その設置位置は、第1センサー8の近傍でも良く、ドア2、壁6、レバー4の適宜位置でも良い。第3センサーが検知信号を出力すると、前記制御回路10を介してロック動作が行なわれる。尚、この場合、第1センサー8及び第3センサーの検知信号が出力されない場合、即ち、ドア2が、第1センサー8及び第3センサーによって検知される位置まで開かれない場合は、ロックフリー動作が行なわれる。
【0043】
次に、前述の図4に示すディレイロック動作に於いて、ステップ9でドア2が閉まらない場合に警報を鳴らす動作について、図9に従って、説明する。尚、この場合、前記タイマー33に於いて、任意の第2時間が予め設定される。
【0044】
図4に於けるタイマー33の第1時間の計測が終了すると(ステップS11)、制御回路10の指示によりタイマー33は図9に示す如く予め任意の時間に設定された第2時間の計測を開始し(ステップS41)、タイマー33が第2時間の計測を終了すると(ステップS42)、制御回路10は、第2センサー32がON状態であるかどうかを確認し、第2センサー32がONでない場合(ステップS43)、即ち、ドア2が閉じていない場合は、ブザー31に警報を鳴動させる(ステップS44)。尚、第2センサー32がONである場合は、ブザー31の警報は発生させない。又、ブザー31の警報音は、前述したドア2が開かれたことを報知する音、又は、ドアが閉じたことを報知する音とは異なる比較的大きな音にする。
【0045】
斯くして、本発明のドアクローザー1は、ディレイロック動作に於いて、所定時間内にドア2が閉じなかった場合は、警報を鳴らして異常を知らせることができる。
【0046】
尚、図9に示す異常時に警報を鳴らす動作は、例えば、図7に示すロック動作に於いて、ステップ24の後に続けて設けても良く、その場合、ドア開状態でロックされた状態が所定時間以上続いた場合に警報を鳴らすことができる。
【0047】
又、図9に示す異常時に警報を鳴らす動作は、例えば、図8に示すロックフリー動作に於いて、ステップS31の後に続けて設けても良く、その場合、ドア2を開いた後、所定時間以上経過してもドア2が閉まらない場合に警報を鳴らすことができる。
【0048】
尚、前述の説明に於いて、タイマー33に第1時間、第2時間を設定したが、制御回路10側に設定しておくように構成することも可能であり、又、タイマー33を制御回路10内に内蔵させることも可能である。
【0049】
図10及び図11は、本発明の第2実施形態のドアクローザーであり、ドアクローザー41は、前記第1実施形態のドアクローザー(図1に於いて1)のロック・解除手段(図1において9)に代えて、取付け位置の異なるロック・解除手段42を設けたものであり、ロック・解除手段42は、レバー4に、図12に示す取付け部材であるロアーユニット43を介して着脱自在に設けられ、図13に示す如く、ロック・解除手段42のボール21がロック・解除手段42の上端に突設して設けられ、図14に示す如く、アーム5に着脱自在に設けられる取付け部材であるアッパーユニット44の下面に形成された凹部25内に、ボール21が嵌入するように構成されている。尚、前記ロアーユニット43、アッパーユニット44は、ボルト等によって夫々レバー4、アーム5に着脱自在に取り付けられる。又、第1センサー8、第2センサー32も適宜位置、例えば、第1センサー8はドアクローザー本体3に近いロアーユニット43上面、第2センサー32はドアクローザー本体3から比較的離れたロアーユニット43上面に取り付けられる。
【0050】
而して、ドアクローザー41は、前記第1実施形態のドアクローザー(図1に於いて1)と同様に、ボール21が凹部25内に嵌入した時、ボール21がバネ22とソレノイド24による付勢を受ける場合、ボール21の凹部25からの離脱が規制され、ボール21がバネ22のみによる付勢を受ける時、ドア2の自重によるドア2の回転によりボール21が凹部25から離脱するように構成されている。
【0051】
斯くして、前記ドアクローザー41に於いても、前記ドアクローザー1と同様の作用効果が期待できると共に、ドアクローザー41は、既存のドアクローザーに後付けすることができる。更に、ロック・解除手段の取付け位置は、前記ロック・解除手段9、又は、ロック・解除手段42の取付け位置に限定されず、他の場所に取り付けることも可能であり、然る時も、同様の効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】(a)本発明の第1実施例のドアクローザーの平面断面図である。(b)前図(a)のドアクローザーのロック・解除手段の正面縦断面図である。
【図2】図1のドアクローザーのロック・解除手段の拡大正面縦断面図である。
【図3】図1のドアクローザーの電気回路の概略図である。
【図4】図1のドアクローザーのディレイロック動作の作動説明図である。
【図5】図1のドアクローザーのドアが開いた時の状態を示す一部切欠正面図である。
【図6】図1のドアクローザーのドアが閉じた時の状態を示す一部切欠正面図である。
【図7】図1のドアクローザーのロック動作の作動説明図である。
【図8】図1のドアクローザーのロックフリー動作の作動説明図である。
【図9】図1のドアクローザーの異常時の警報動作の作動説明図である。
【図10】本発明の第2実施例のドアクローザーの平面断面図である。
【図11】(a)図10のドアクローザーの側面縦断面図である。(b)図10のドアクローザーの正面縦断面図である。
【図12】(a)図10のドアクローザーのロアーユニットの平面図である。(b)図12(a)の側面図である。(c)図12(a)のロアーユニットの一部切欠正面図である。
【図13】図10のドアクローザーのロック・解除手段の拡大正面縦断面図である。
【図14】(a)図10のドアクローザーのアッパーユニットの平面図である。(b)図14(a)の側面図である。(c)図14(a)のアッパーユニットの正面図である。
【符号の説明】
【0053】
1,41 ドアクローザー
2 ドア
3 ドアクローザー本体
4 レバー
5 アーム
6 壁
7 壁固定用ステー
8 第1センサー
9,42 ロック・解除手段
10 制御回路
21 ボール
22 バネ
23 ロックピン
24 ソレノイド
25 凹部
31 ブザー
32 第2センサー
33 タイマー
44アッパーユニット
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアを閉じる方向に付勢するためのドアクローザーに関し、特に、ドアを開いた時に、ドアの作動をロックすると共に、所定時間経過後にロックを解除してドアを自動的に閉じることができるドアクローザーに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ドアを自動的に閉じることができると共に、ドアを全開した時は、ドア全開状態でロックするドアクローザーが広く普及している。
【0003】
このドアクローザーは、ドアを全開した時、ドア全開状態でロックするので、ドア通過後、手動でドアを閉じなければならなかった。
【0004】
特に、荷物等の搬入時等、両手がふさがっている場合は、ドア通過後、手動でドアを閉じる作業は、煩雑であり、この煩雑な作業を回避することが望まれている。又、ドアを閉じることを失念する虞もあり、ドアを閉じない状態で長時間放置することは、セキュリティ上問題である。
【0005】
尚、ドアクローザーの先行技術として、例えば、特許文献1が挙げられる。特許文献1は、火災時等に於いて、感知器による直流モーターに設けた偏芯カムと別のリンク機構の作動により、ドアクローザーの腕杆枢着軸の下端に設けた閉止カムとロックする球体を嵌脱自在に動かして、開放停止中の扉を閉鎖するようにしたものである。
【特許文献1】特開平8−126714号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述したように、ドアを全開した時、ドア全開状態でロックするドアクローザーに於いて、ドア通過後、手動でドアを閉じる作業を回避することが望まれている。
前述の望みを達成するために、例えば、ドア通過後、一定時間後に、自動でドアを閉じる機構をドアクローザーに設けることが考えられる。
【0007】
又、現代社会に於いてセキュリティは極めて重要な課題であり、そのため、セキュリティ設備(電子キー、バイオメトリクス認証など)を備えたドアが増加しているが、そのようなドアには殆どドアクローザーが使用され、ドアクローザーを用いたドアは増加しており、前述した要望が次第に強くなってきている。
【0008】
尚、前記特許文献1は、火災時等に於いて、感知器の作動により開放停止中の扉を閉鎖するものであるが、ドア通過後、一定時間後に、自動でドアを閉じる機構ではない。
【0009】
以上の現状に鑑み、本発明は、ドアを閉じる方向に付勢するためのドアクローザーに於いて、ドアを開いた時に、ドアの作動をロックすると共に、所定時間経過後にロックを解除してドアを自動的に閉じることができる簡素、且つ、安価なドアクローザーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決すべく、本発明は以下の構成を提供する。
請求項1に係る発明は、ドアを閉じる方向に付勢するためのドアクローザーに於いて、ドアが開いたことを検知する第1センサーと、所定時間を計測するタイマーと、
ドアをロックすると共に、ドアのロックを解除するロック・解除手段と、
前記タイマーと前記ロック・解除手段に接続され、前記第1センサーの検知信号を受信すると、前記ロック・解除手段にドアをロックさせると共に、前記タイマーに所定の第1時間を計測させ、該タイマーの所定の第1時間計測終了信号を受信すると、前記ロック・解除手段にドアのロックを解除させるように制御する制御回路と、
を備えたことを特徴とするドアクローザーを提供するものである。
【0011】
請求項2に係る発明は、上記ロック・解除手段は、ボールと、該ボールを付勢するバネと、該バネを押圧自在のロックピンと、該ロックピンを出入させるソレノイドとを備えることを特徴とする請求項1記載のドアクローザーを提供するものである。
【0012】
請求項3に係る発明は、上記ドアクローザーは、ドアに取付けられるドアクローザー本体と、ドアクローザー本体に揺動自在に枢支されるレバーと、該レバーに回転自在に枢支されるアームと、壁に取り付けられ、該アームを揺動自在に枢支する壁固定用ステーとを備え、
上記ロック・解除手段は、ドアクローザー本体上端に組み込まれ、該ロック・解除手段のボールが該ロック・解除手段から突設し、該ボールが前記レバーに形成された凹部内に嵌入するように構成され、該ボールが凹部内に嵌入した時、該ボールが上記バネと上記ソレノイドによる付勢を受ける場合、該ボールの該凹部からの離脱が規制され、該ボールが上記バネのみによる付勢を受ける時、ドアの自重によるドアの回転により該ボールが該凹部から離脱するように構成されていることを特徴とする請求項2記載のドアクローザーを提供するものである。
【0013】
請求項4に係る発明は、上記ドアクローザーは、ドアに取付けられるドアクローザー本体と、ドアクローザー本体に揺動自在に枢支されるレバーと、該レバーに回転自在に枢支されるアームと、壁に取り付けられ、該アームを揺動自在に枢支する壁固定用ステーとを備え、
上記ロック・解除手段は、前記レバーに着脱自在に設けられ、該ロック・解除手段のボールが該ロック・解除手段から突設し、該ボールが前記アームに着脱自在に設けられるアッパーユニットに形成された凹部内に嵌入するように構成され、該ボールが凹部内に嵌入した時、該ボールが上記バネと上記ソレノイドによる付勢を受ける場合、該ボールの該凹部からの離脱が規制され、該ボールが上記バネのみによる付勢を受ける時、ドアの自重によるドアの回転により該ボールが該凹部から離脱するように構成されていることを特徴とする請求項2記載のドアクローザーを提供するものである。
【0014】
請求項5に係る発明は、上記制御回路に報知手段を接続して設けると共に、ドアの閉状態を検知する第2センサーを接続して設け、前記制御回路は、上記タイマーの所定の第1時間計測終了信号を受信した時、該タイマーに所定の第2時間を計測させ、該タイマーの所定の第2時間計測終了信号を受信した時、上記第2センサーから、ドアの閉状態を検知する信号を受信しない時、前記報知手段を鳴動させるように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一に記載のドアクローザーを提供するものである。
【0015】
請求項6に係る発明は、上記制御回路は、上記第1センサーの検知信号を受信すると上記報知手段を上記鳴動と異なる音で鳴動させ、上記第2センサーの検知信号を受信開始した時、前記報知手段を前記鳴動と異なる音で鳴動させるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載のドアクローザーを提供するものである。
【0016】
請求項7に係る発明は、上記第1センサーは、ドア開状態の時の上記レバー位置の下方の上記ドアクローザー本体上部に設けられ、上記第2センサーは、ドア閉状態の時の前記レバー位置の下方の前記ドアクローザー本体上部に設けられていることを特徴とする請求項5又は6記載のドアクローザーを提供するものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の請求項1記載の発明によれば、請求項1に係る発明は、ドアを閉じる方向に付勢するためのドアクローザーに於いて、ドアを開いた時に、ドアの作動をロックすると共に、所定時間経過後にロックを解除してドアを自動的に閉じることができる簡素、且つ、安価なドアクローザーを提供することができる。
【0018】
請求項2記載の発明によれば、ロック・解除手段は、ボールと、ボールを付勢するバネと、バネを押圧自在のロックピンと、ロックピンを出入させるソレノイドとを備えるので、請求項1記載の発明の効果に加え、ソレノイドを用いた簡素、且つ、安価なドアクローザーを提供することができる。
【0019】
請求項3記載の発明によれば、ボールがバネとソレノイドによる付勢を受ける場合、ボールの凹部からの離脱が規制され、ボールが上記バネのみによる付勢を受ける時、ドアの自重及びドアクローザーの閉じる作用によるドアの回転によりボールが凹部から離脱するように構成されているので、請求項1又は2記載の発明の効果に加え、ソレノイドによって、ボールを凹部内に圧接して、ドアを開けた状態でロックでき、又はボールを凹部から離脱させ、ドアを閉めることができる。
【0020】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明と同様な効果が期待できると共に、既存のドアクローザーに後付けすることができる。
【0021】
請求項5記載の発明によれば、タイマーの所定の第2時間計測終了信号を受信した時、第2センサーから、ドアの閉状態を検知する信号を受信しない時、前記報知手段を鳴動させるように構成されているので、請求項1〜4のうちいずれか一に記載の発明の効果に加え、ドアクローザーの誤作動を報知することができる。
【0022】
請求項6記載の発明によれば、制御回路は、第1センサーの検知信号を受信すると報知手段を上記鳴動と異なる音で鳴動させ、第2センサーの検知信号を受信開始した時、報知手段を前記鳴動と異なる音で鳴動させるように構成されているので、請求項5に記載の発明の効果に加え、ドアが開いたこと、及び、ドアが閉じたことを知らせることができる。
【0023】
請求項7記載の発明によれば、第1センサーは、ドア開状態の時のレバー位置の下方のドアクローザー本体上部に設けられ、第2センサーは、ドア閉状態の時のレバー位置の下方のドアクローザー本体上部に設けられているので、請求項5又は6記載の発明の効果に加え、第1センサーは、ドア開状態を確実に検知でき、第2センサーは、ドア閉状態を確実に検知できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
図1に於いて、1は、本発明の第1実施形態のドアクローザーであり、ドアクローザー1は、ドア2に取付けられるドアクローザー本体3と、ドアクローザー本体3に揺動自在に枢支されるレバー4と、レバー4に回転自在に枢支されるアーム5と、壁6に取り付けられ、アーム5を揺動自在に枢支する壁固定用ステー7とを備え、更に、ドア2が開いたことを検知する第1センサー8と、所定時間を計測するタイマー(図示せず)と、ドア2をロックすると共に、ドア2のロックを解除するロック・解除手段9と、前記タイマーと前記ロック・解除手段9に接続され、前記第1センサー8の検知信号を受信すると、前記ロック・解除手段9にドア2をロックさせると共に、前記タイマーに所定の第1時間を計測させ、該タイマーの所定の第1時間計測終了信号を受信すると、前記ロック・解除手段9にドア2のロックを解除させるように制御する制御回路10とを備えている。
【0025】
又、前記ロック・解除手段9は、図2に示す如く、ボール21と、ボール21を付勢するバネ22と、バネ22を押圧自在のロックピン23と、ロックピン23を出入させるソレノイド24とを備え、更に、ロック・解除手段9は、ドアクローザー本体3上端に組み込まれ、ロック・解除手段9のボール21がロック・解除手段9の上端に突設し、ボール21がレバー4下面に形成された凹部25内に嵌入するように構成され、ボール21が凹部25内に嵌入した時、ボール21がバネ22とソレノイド24による付勢を受ける場合、所定圧の付勢力によりボール21が付勢され、それによって、ボール21の凹部25からの離脱が規制され、一方、ボール21がバネ22のみによる付勢を受ける時、比較的弱い付勢力によりボール21が付勢されるため、ドア2の自重によるドア2の回転、又は、ドアクローザー1のドア2を閉める方向に働く作用によりボール21が凹部25から離脱するように構成されている。
【0026】
更に、前記制御回路10に図3に示す如く、報知手段であるブザー31を接続して設けると共に、ドア2の閉状態を検知する第2センサー32を接続して設け、前記制御回路10は、前記タイマー33の所定の第1時間計測終了信号を受信した時、タイマー33に所定の第2時間を計測させ、タイマー33の所定の第2時間計測終了信号を受信した時、第2センサー32から、ドア2の閉状態を検知する信号を受信しない場合、前記ブザー31を警報として鳴動させるように構成されている。
【0027】
更に又、前記制御回路10は、第1センサー8の検知信号を受信するとブザー31を前記鳴動と異なる音(警報音ではなく例えば確認させるための確認音)で鳴動させてドアが開かれたことを報知し、第2センサー32の検知信号を受信開始した時、前記ブザー31を前記鳴動と更に異なる音(警報音ではなく例えば確認させるための確認音)で鳴動させ、ドア2が閉じたことを報知するように構成されている。但し、この場合に、ブザー31を鳴動させないように設定することも可能である。
【0028】
尚、前記第1センサー8は、図1に示す如く、ドア2開状態の時のレバー4位置の下方のドアクローザー本体3上部に設けられ、第2センサー32は、ドア2閉状態の時の前記レバー4位置の下方の前記ドアクローザー本体3上部に設けられている。但し、前記第1センサー8及び第2センサー32の取付け位置は一例であり、それに限定されるものではなく、所定の検知が行なえれば、他の位置に取り付けても良い。特に、第2センサー32は、ドア2や、他の建築物等に取り付けることも可能である。
【0029】
而して、前記ドアクローザー1がディレイロック動作を行なう場合の作動状態を図4に従って説明すると、先ず、手動でドア2を開け(ステップS1)、所定角度にドア2が開かれると第1センサー8がONとなり(ステップS2)、ロックピン23が上昇し(ステップS3)、図1及び5に示す如く、ドア2は所定位置に開かれた状態でロックされる(ステップS4)。即ち、図1に示すようにドア2は所定位置に開かれると、第1センサー8がレバー4を検知して、ドア2が所定位置に開かれたことを検知し、その信号を制御回路10に伝送する。制御回路10は、第1センサー8からの信号に基づき、ソレノイド24を付勢して、ロックピン23を突設させる。ロックピン23の突設によりバネ22が付勢され、バネ22がボール21を強く押圧する。ボール21はドア2が所定位置に開かれた時、凹部25内に嵌入しており、バネ22に強く押圧されると、凹部25内に圧接状態で嵌入し、ドア2が自重又はドアクローザー1のドア2の閉じる作用で回転する動きを規制する。
【0030】
一方、前記制御回路10は、第1センサー8からの信号に基づき、タイマー33のカウントを開始させる(ステップS5)。
タイマー33のカウント終了前に手動でドア2を閉じる方向に動かすと(ステップS6)、ボール21がレバー4の凹部25から外れ、レバー4が第1センサー8から離れ、第1センサー8がレバー4を検知出来なくなった時点で、第1センサー8の検知信号がOFFになり(ステップS7)、検知信号がOFFになったことに基づき、制御回路10がソレノイド24の付勢を解放し、ロックピン23が下降し(ステップS8)、ドア2を閉じる方向に動かす手動の力、ドア2の自重及びドアクローザー1の閉じる作用により、図6に示す如くドア2が閉じる(ステップS9)。
【0031】
又、タイマー33のカウント終了前に手動でドア2を閉じなかった場合は(ステップS10)、タイマー33のカウント終了時に(ステップS11)制御回路10がソレノイド24の励磁を停止することによりロックピン23が下降し(ステップS8)、ドア2の自重及びドアクローザー1の閉じる作用により、ドア2が閉じる(ステップS9)。
【0032】
斯くして、本発明のドアクローザー1は、ドア2を開いた時に、ドア2の作動をロックすると共に、所定時間経過後にロックを解除してドア2を自動的に閉じることができる簡素、且つ、安価なドアクローザーを提供することができる。又、所定時間経過前に、手動によって閉めることも可能である。
これにより、荷物等の搬入時等、両手がふさがっている場合は、ドア通過後、手動でドアを閉じる操作が不要となり、ドアは所定時間後に自動的に閉まるので、利便性が高まる。又、同様に、高齢者、子供、身体障害者、或いは、車椅子等を利用する身体障害者にとっても、極めて利便性の高いものとなる。更に、前述の特殊なケースに限らず、一般のドア通過者にとっても利便性は高い。
尚、前記タイマー33の第1時間は、任意に設定可能である。
【0033】
次に、前記ドアクローザー1が、ディレイロック動作を行なわず、ドア2が開放位置でロック状態を維持する場合について、図7に従って、説明する。尚、この場合、前記制御回路10は、第1センサー8からの信号に基づき、タイマー33のカウントを開始させないように予め設定される。
【0034】
先ず、手動でドア2を開け、所定位置にドア2が開かれると(ステップS21)、第1センサー8がONとなり(ステップS22)、ロックピン23が上昇し(ステップS23)、図1及び図5に示す如く、ドア2は所定位置に開かれた状態でロックされる(ステップS24)。ドア2がロックされる状態は前述したとおりであるのでその詳細な説明は省略する。
そして、この場合、前記制御回路10は、予め設定されたとおり、タイマー33のカウントを開始させない。
従って、このまま何もしない状態では、ドア2は所定位置に開かれた状態でロックされた状態を維持する。
【0035】
そこで、例えば、手動でドア2を閉じる方向に動かすと(ステップS25)、ボール21がレバー4の凹部25から外れ、レバー4が第1センサー8から離れ、第1センサー8がレバー4を検知出来なくなった時点で、第1センサーの検知信号がOFFになり(ステップS26)、検知信号がOFFになったことに基づき、制御回路10がソレノイド24の付勢を解放し、ロックピン23が下降し(ステップS27)、ドア2の自重及びドアクローザー1の閉じる作用により、ドア2が閉じる(ステップS28)。
【0036】
斯くして、本発明のドアクローザー1は、制御回路10に予めセットしておくことにより、タイマー33のカウントを開始させないことも可能であり、その場合、ドア2を開放状態で維持することができると共に、その場合に於いても手動でドア2を閉じることもできる。
【0037】
次に、前記ドアクローザー1が、ロックフリー動作を行なう場合について、図8に従って、説明する。尚、この場合、前記制御回路10は、ソレノイド24を励磁させないように予め設定される。
【0038】
先ず、手動でドア2を開け、所定位置にドア2が開かれた時(ステップS31)、ソレノイド24は励磁されないため、ロックピン23は上昇せず(ステップS32)、従って、ドア2は開かれた状態でロックされることもなく、ドア2の自重及びドアクローザー1の閉じる作用により、ドア2は閉じる(ステップS33)。
【0039】
斯くして、本発明のドアクローザー1は、ロックフリー状態にすることもできる。尚、本発明のドアクローザー1は、停電時に於いても、前述したロックフリー動作を行なうため、セキュリティー上も有効である。
【0040】
又、前記ドアクローザー1にディレイロック動作、ロック動作、及び、ロックフリー動作を行なわせるため、ドアクローザー1の制御回路10の設定を変更したが、この制御回路10の設定を変更するために、図示は省略するが、操作しやすい場所、例えば、壁面等に操作スイッチを設けても良い。操作スイッチは、例えば、「ディレイロック」、「ロック」、及び、「ロックフリー」を選択できると共に、制御回路10及びソレノイド24の電源オンオフを行なえるように構成することができる。
【0041】
或いは、前記ドアクローザー1にディレイロック動作、ロック動作、及び、ロックフリー動作を行なわせるため、タイマー33の設定を変更するように構成しても良い。例えば、ロックフリー動作の場合は、タイマー33の設定時間を0秒とし、ロック動作の場合は、タイマー33の設定時間を60秒以上とし、ディレイロック動作の場合は、0秒から60秒の間の時間に設定する。そして、その設定を操作しやすい場所に設置した操作スイッチによって行なっても良い。
【0042】
更に、前記ドアクローザー1にディレイロック動作、ロック動作、及び、ロックフリー動作を行なわせるために、前記第1センサー8及び第2センサー32に加え、図示しない第3センサーを設けても良い。その場合、第3センサーは、例えば、第1センサー8がドア2の開いたことを検知する位置から更にドア2が若干開いた時に、検知信号を出力するように設けられる。そして、その設置位置は、第1センサー8の近傍でも良く、ドア2、壁6、レバー4の適宜位置でも良い。第3センサーが検知信号を出力すると、前記制御回路10を介してロック動作が行なわれる。尚、この場合、第1センサー8及び第3センサーの検知信号が出力されない場合、即ち、ドア2が、第1センサー8及び第3センサーによって検知される位置まで開かれない場合は、ロックフリー動作が行なわれる。
【0043】
次に、前述の図4に示すディレイロック動作に於いて、ステップ9でドア2が閉まらない場合に警報を鳴らす動作について、図9に従って、説明する。尚、この場合、前記タイマー33に於いて、任意の第2時間が予め設定される。
【0044】
図4に於けるタイマー33の第1時間の計測が終了すると(ステップS11)、制御回路10の指示によりタイマー33は図9に示す如く予め任意の時間に設定された第2時間の計測を開始し(ステップS41)、タイマー33が第2時間の計測を終了すると(ステップS42)、制御回路10は、第2センサー32がON状態であるかどうかを確認し、第2センサー32がONでない場合(ステップS43)、即ち、ドア2が閉じていない場合は、ブザー31に警報を鳴動させる(ステップS44)。尚、第2センサー32がONである場合は、ブザー31の警報は発生させない。又、ブザー31の警報音は、前述したドア2が開かれたことを報知する音、又は、ドアが閉じたことを報知する音とは異なる比較的大きな音にする。
【0045】
斯くして、本発明のドアクローザー1は、ディレイロック動作に於いて、所定時間内にドア2が閉じなかった場合は、警報を鳴らして異常を知らせることができる。
【0046】
尚、図9に示す異常時に警報を鳴らす動作は、例えば、図7に示すロック動作に於いて、ステップ24の後に続けて設けても良く、その場合、ドア開状態でロックされた状態が所定時間以上続いた場合に警報を鳴らすことができる。
【0047】
又、図9に示す異常時に警報を鳴らす動作は、例えば、図8に示すロックフリー動作に於いて、ステップS31の後に続けて設けても良く、その場合、ドア2を開いた後、所定時間以上経過してもドア2が閉まらない場合に警報を鳴らすことができる。
【0048】
尚、前述の説明に於いて、タイマー33に第1時間、第2時間を設定したが、制御回路10側に設定しておくように構成することも可能であり、又、タイマー33を制御回路10内に内蔵させることも可能である。
【0049】
図10及び図11は、本発明の第2実施形態のドアクローザーであり、ドアクローザー41は、前記第1実施形態のドアクローザー(図1に於いて1)のロック・解除手段(図1において9)に代えて、取付け位置の異なるロック・解除手段42を設けたものであり、ロック・解除手段42は、レバー4に、図12に示す取付け部材であるロアーユニット43を介して着脱自在に設けられ、図13に示す如く、ロック・解除手段42のボール21がロック・解除手段42の上端に突設して設けられ、図14に示す如く、アーム5に着脱自在に設けられる取付け部材であるアッパーユニット44の下面に形成された凹部25内に、ボール21が嵌入するように構成されている。尚、前記ロアーユニット43、アッパーユニット44は、ボルト等によって夫々レバー4、アーム5に着脱自在に取り付けられる。又、第1センサー8、第2センサー32も適宜位置、例えば、第1センサー8はドアクローザー本体3に近いロアーユニット43上面、第2センサー32はドアクローザー本体3から比較的離れたロアーユニット43上面に取り付けられる。
【0050】
而して、ドアクローザー41は、前記第1実施形態のドアクローザー(図1に於いて1)と同様に、ボール21が凹部25内に嵌入した時、ボール21がバネ22とソレノイド24による付勢を受ける場合、ボール21の凹部25からの離脱が規制され、ボール21がバネ22のみによる付勢を受ける時、ドア2の自重によるドア2の回転によりボール21が凹部25から離脱するように構成されている。
【0051】
斯くして、前記ドアクローザー41に於いても、前記ドアクローザー1と同様の作用効果が期待できると共に、ドアクローザー41は、既存のドアクローザーに後付けすることができる。更に、ロック・解除手段の取付け位置は、前記ロック・解除手段9、又は、ロック・解除手段42の取付け位置に限定されず、他の場所に取り付けることも可能であり、然る時も、同様の効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】(a)本発明の第1実施例のドアクローザーの平面断面図である。(b)前図(a)のドアクローザーのロック・解除手段の正面縦断面図である。
【図2】図1のドアクローザーのロック・解除手段の拡大正面縦断面図である。
【図3】図1のドアクローザーの電気回路の概略図である。
【図4】図1のドアクローザーのディレイロック動作の作動説明図である。
【図5】図1のドアクローザーのドアが開いた時の状態を示す一部切欠正面図である。
【図6】図1のドアクローザーのドアが閉じた時の状態を示す一部切欠正面図である。
【図7】図1のドアクローザーのロック動作の作動説明図である。
【図8】図1のドアクローザーのロックフリー動作の作動説明図である。
【図9】図1のドアクローザーの異常時の警報動作の作動説明図である。
【図10】本発明の第2実施例のドアクローザーの平面断面図である。
【図11】(a)図10のドアクローザーの側面縦断面図である。(b)図10のドアクローザーの正面縦断面図である。
【図12】(a)図10のドアクローザーのロアーユニットの平面図である。(b)図12(a)の側面図である。(c)図12(a)のロアーユニットの一部切欠正面図である。
【図13】図10のドアクローザーのロック・解除手段の拡大正面縦断面図である。
【図14】(a)図10のドアクローザーのアッパーユニットの平面図である。(b)図14(a)の側面図である。(c)図14(a)のアッパーユニットの正面図である。
【符号の説明】
【0053】
1,41 ドアクローザー
2 ドア
3 ドアクローザー本体
4 レバー
5 アーム
6 壁
7 壁固定用ステー
8 第1センサー
9,42 ロック・解除手段
10 制御回路
21 ボール
22 バネ
23 ロックピン
24 ソレノイド
25 凹部
31 ブザー
32 第2センサー
33 タイマー
44アッパーユニット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアを閉じる方向に付勢するためのドアクローザーに於いて、ドアが開いたことを検知する第1センサーと、所定時間を計測するタイマーと、
ドアをロックすると共に、ドアのロックを解除するロック・解除手段と、
前記タイマーと前記ロック・解除手段に接続され、前記第1センサーの検知信号を受信すると、前記ロック・解除手段にドアをロックさせると共に、前記タイマーに所定の第1時間を計測させ、該タイマーの所定の第1時間計測終了信号を受信すると、前記ロック・解除手段にドアのロックを解除させるように制御する制御回路と、
を備えたことを特徴とするドアクローザー。
【請求項2】
上記ロック・解除手段は、ボールと、該ボールを付勢するバネと、該バネを押圧自在のロックピンと、該ロックピンを出入させるソレノイドとを備えることを特徴とする請求項1記載のドアクローザー。
【請求項3】
上記ドアクローザーは、ドアに取付けられるドアクローザー本体と、ドアクローザー本体に揺動自在に枢支されるレバーと、該レバーに回転自在に枢支されるアームと、壁に取り付けられ、該アームを揺動自在に枢支する壁固定用ステーとを備え、
上記ロック・解除手段は、ドアクローザー本体上端に組み込まれ、該ロック・解除手段のボールが該ロック・解除手段から突設し、該ボールが前記レバーに形成された凹部内に嵌入するように構成され、該ボールが凹部内に嵌入した時、該ボールが上記バネと上記ソレノイドによる付勢を受ける場合、該ボールの該凹部からの離脱が規制され、該ボールが上記バネのみによる付勢を受ける時、ドアの自重によるドアの回転により該ボールが該凹部から離脱するように構成されていることを特徴とする請求項2記載のドアクローザー。
【請求項4】
上記ドアクローザーは、ドアに取付けられるドアクローザー本体と、ドアクローザー本体に揺動自在に枢支されるレバーと、該レバーに回転自在に枢支されるアームと、壁に取り付けられ、該アームを揺動自在に枢支する壁固定用ステーとを備え、
上記ロック・解除手段は、前記レバーに着脱自在に設けられ、該ロック・解除手段のボールが該ロック・解除手段から突設し、該ボールが前記アームに着脱自在に設けられるアッパーユニットに形成された凹部内に嵌入するように構成され、該ボールが凹部内に嵌入した時、該ボールが上記バネと上記ソレノイドによる付勢を受ける場合、該ボールの該凹部からの離脱が規制され、該ボールが上記バネのみによる付勢を受ける時、ドアの自重によるドアの回転により該ボールが該凹部から離脱するように構成されていることを特徴とする請求項2記載のドアクローザー。
【請求項5】
上記制御回路に報知手段を接続して設けると共に、ドアの閉状態を検知する第2センサーを接続して設け、前記制御回路は、上記タイマーの所定の第1時間計測終了信号を受信した時、該タイマーに所定の第2時間を計測させ、該タイマーの所定の第2時間計測終了信号を受信した時、上記第2センサーから、ドアの閉状態を検知する信号を受信しない時、前記報知手段を鳴動させるように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一に記載のドアクローザー。
【請求項6】
上記制御回路は、上記第1センサーの検知信号を受信すると上記報知手段を上記鳴動と異なる音で鳴動させ、上記第2センサーの検知信号を受信開始した時、前記報知手段を前記鳴動と異なる音で鳴動させるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載のドアクローザー。
【請求項7】
上記第1センサーは、ドア開状態の時の上記レバー位置の下方の上記ドアクローザー本体上部に設けられ、上記第2センサーは、ドア閉状態の時の前記レバー位置の下方の前記ドアクローザー本体上部に設けられていることを特徴とする請求項5又は6記載のドアクローザー。
【請求項1】
ドアを閉じる方向に付勢するためのドアクローザーに於いて、ドアが開いたことを検知する第1センサーと、所定時間を計測するタイマーと、
ドアをロックすると共に、ドアのロックを解除するロック・解除手段と、
前記タイマーと前記ロック・解除手段に接続され、前記第1センサーの検知信号を受信すると、前記ロック・解除手段にドアをロックさせると共に、前記タイマーに所定の第1時間を計測させ、該タイマーの所定の第1時間計測終了信号を受信すると、前記ロック・解除手段にドアのロックを解除させるように制御する制御回路と、
を備えたことを特徴とするドアクローザー。
【請求項2】
上記ロック・解除手段は、ボールと、該ボールを付勢するバネと、該バネを押圧自在のロックピンと、該ロックピンを出入させるソレノイドとを備えることを特徴とする請求項1記載のドアクローザー。
【請求項3】
上記ドアクローザーは、ドアに取付けられるドアクローザー本体と、ドアクローザー本体に揺動自在に枢支されるレバーと、該レバーに回転自在に枢支されるアームと、壁に取り付けられ、該アームを揺動自在に枢支する壁固定用ステーとを備え、
上記ロック・解除手段は、ドアクローザー本体上端に組み込まれ、該ロック・解除手段のボールが該ロック・解除手段から突設し、該ボールが前記レバーに形成された凹部内に嵌入するように構成され、該ボールが凹部内に嵌入した時、該ボールが上記バネと上記ソレノイドによる付勢を受ける場合、該ボールの該凹部からの離脱が規制され、該ボールが上記バネのみによる付勢を受ける時、ドアの自重によるドアの回転により該ボールが該凹部から離脱するように構成されていることを特徴とする請求項2記載のドアクローザー。
【請求項4】
上記ドアクローザーは、ドアに取付けられるドアクローザー本体と、ドアクローザー本体に揺動自在に枢支されるレバーと、該レバーに回転自在に枢支されるアームと、壁に取り付けられ、該アームを揺動自在に枢支する壁固定用ステーとを備え、
上記ロック・解除手段は、前記レバーに着脱自在に設けられ、該ロック・解除手段のボールが該ロック・解除手段から突設し、該ボールが前記アームに着脱自在に設けられるアッパーユニットに形成された凹部内に嵌入するように構成され、該ボールが凹部内に嵌入した時、該ボールが上記バネと上記ソレノイドによる付勢を受ける場合、該ボールの該凹部からの離脱が規制され、該ボールが上記バネのみによる付勢を受ける時、ドアの自重によるドアの回転により該ボールが該凹部から離脱するように構成されていることを特徴とする請求項2記載のドアクローザー。
【請求項5】
上記制御回路に報知手段を接続して設けると共に、ドアの閉状態を検知する第2センサーを接続して設け、前記制御回路は、上記タイマーの所定の第1時間計測終了信号を受信した時、該タイマーに所定の第2時間を計測させ、該タイマーの所定の第2時間計測終了信号を受信した時、上記第2センサーから、ドアの閉状態を検知する信号を受信しない時、前記報知手段を鳴動させるように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一に記載のドアクローザー。
【請求項6】
上記制御回路は、上記第1センサーの検知信号を受信すると上記報知手段を上記鳴動と異なる音で鳴動させ、上記第2センサーの検知信号を受信開始した時、前記報知手段を前記鳴動と異なる音で鳴動させるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載のドアクローザー。
【請求項7】
上記第1センサーは、ドア開状態の時の上記レバー位置の下方の上記ドアクローザー本体上部に設けられ、上記第2センサーは、ドア閉状態の時の前記レバー位置の下方の前記ドアクローザー本体上部に設けられていることを特徴とする請求項5又は6記載のドアクローザー。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
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【図10】
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【図14】
【公開番号】特開2007−162226(P2007−162226A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−356164(P2005−356164)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(505376503)DTエンジニアリング株式会社 (8)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(505376503)DTエンジニアリング株式会社 (8)
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