説明

ドライブレコーダ

【課題】撮影用レンズの向きに関わらず、加速度センサを常に水平状態にセットすることができるドライブレコーダを提供すること。
【解決手段】取り付け用ブラケット3によって本体ケース2をフロントガラスに取り付け、加速度センサが一定の値以上の加速度を検出することをトリガーとして撮影用レンズから取得された所定の加速度を検出した時間帯を含むその前後の時間帯の画像データを保存するようにしたドライブレコーダ1において、加速度センサを本体ケース2に対して回動可能に支持されたホルダー7に搭載させ、ホルダー7を本体ケース2の仰俯方向と同じ方向に回動するようにし、加速度センサの検出に支障のない任意の回動位置にホルダー7を停止保持させるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に急激に発生した加速度を加速度センサによって検出し、検出した時間の前後の撮影画像を記録するようにした車両に搭載されるドライブレコーダに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ドライブレコーダは主として交通事故が発生した際にその前後の撮影画像を記録しておくために車両内の前方位置に搭載される装置である。交通事故が発生する場合における車両の挙動として衝突や急ブレーキによる急減速、あるいは危険回避のための急旋回が行われる。ドライブレコーダではその際に発生する加速度を検出し、加速度センサが一定の値以上の加速度を検出した場合にそれをトリガーとして検出した時間の前後の撮影画像を記録するような構成となっている。より具体的には、ドライブレコーダでは通常は撮影用レンズで取得した撮影画像を一旦メモリに格納しながら逐次最新の撮影画像に更新しており、加速度センサの閾値を超えるような検出値(つまり、急減速や急旋回に基づく加速度の値)を得た場合に初めてその検出以後の撮影画像を不揮発性メモリ(例えば、SDメモリカード等)に格納し、更に検出値を得た時間帯よりも前の撮影画像についてはメモリから読み出して不揮発性メモリに格納することで事故前後に渡る撮影画像を保存するようにしている。更に、近年ではドライブレコーダにGPS受信機を搭載させてそのような交通事故が起こった場所の位置情報を 撮影画像と一体的な事故データとして保存し、事故の解析に利用するようにしている。
ドライブレコーダの取り付けは一般に特許文献1〜3に挙げるように、本体の上面に形成された取り付け手段(取付部、固着部材等)をフロントガラスの所定位置に対して粘着テープや吸盤等の貼着手段によって固定するようになっている。取り付けプレートはフロントガラスの角度に対応した所定の角度で傾斜させられており、ドライブレコーダは取り付けられた状態で撮影用レンズが正面方向を向くように なっている。また、ドライブレコーダが取り付けられるフロントガラスの角度が車種によって異なる場合があり、その場合には特許文献3に開示されるように角度に応じて本体と取付板とを相対的に回動させてフロントガラスの角度が異なっても常に撮影用レンズの向きを常に一定の方向に向けさせることを可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−193057号公報
【特許文献2】特開2006−321423号公報
【特許文献3】特開2010−105530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、取り付けにおいては撮影用レンズの向きは一般に正面水平方向に向くように配置することを基準としている。そして内蔵された加速度センサは撮影用レンズがそのような水平状態にある場合をデフォルト状態として配置されている。しかし、ドライブレコーダが取り付けられるフロントガラスの角度は必ずしも一定ではなく、角度の異なるフロントガラスに対しては上記特許文献3のように本体を回動させて撮影用レンズの向きを正面に配置できる機種ならばともかく、そのような機構のないドライブレコーダ(つまり、上記では特許文献1又は2)であれば撮影用レンズの向き(レンズ幾何中心を通る軸線の方向)は必ずしも水平方向とはならず、若干の仰俯角を有さざるを得ない場合がある(尚、仰俯角があっても撮影用レンズは一般に広角レンズなので撮影される画像領域自体は大きな問題はない)。従って、そのような機種では内蔵された加速度センサも水平方向に対して一定の仰俯角を持って配置されることとなってしまい、加速度センサはx軸とy軸で与えられる水平方向のベクトル成分だけでなく、z軸で与えられる垂直方向のベクトル成分との合成値となってしまう可能性がある。
例えば、図18(a)のようなドライブレコーダ100について基準位置に対して図18(b)のような加速度センサ101が傾いている状態を検証する。図18(b)における加速度センサ101のx軸方向の加速度Aは実際のx軸方向の加速度xと実際のz軸方向の加速度zとの合成ベクトルA(x,z)である。つまり、実際にはx加速度であるにも関わらずA(x,z)の大きさを検出してしまうわけである。つまり、本来は水平方向の成分だけが必要であるにも関わらず、上下方向の揺れに基づく垂直ベクトル成分も水平方向の加速度成分と認識してしまうことから加速度センサの誤動作の原因となっていた。
これを防止するためにはデフォルトとして設定されている加速度センサの感度や加速度方向のデータの入力をコンピュータによって本体の角度に応じて適宜調整する必要があった。そのためには、データ入力を本体の内蔵メモリに対して行う場合にあってはコンピュータと本体をケーブルを介して接続して加速度センサの設定を変更しなければならず、データ入力を外付けメモリ(例えば、SDメモリカード等)に対して行う場合であってはそのメモリを一旦ドライブレコーダから取り出し、コンピュータ側にセットして設定の変更をしなければならず、いずれにしても非常に面倒であった。
【0005】
一方、上記特許文献3については取付板に対して本体を回動させることで撮影用レンズを正面水平方向に向けて配置して加速度センサの水平を維持することが可能であるが、加速度センサのデフォルト設定を変更する必要のないように誤差なくセットするためには、極めて慎重に撮影用レンズの向きを正面に向ける必要があり、ドライブレコーダの装着作業自体に手間取ることとなる。
更に、乗車位置の高いトラックやバスのような大型車両では撮影用レンズの向き自体を正面ではなく、むしろ下方に向けたいという要望がある。これは大型車両では衝突等の事故は概ね上方の乗車位置から見下ろす位置で発生するため、乗車位置に配置されるドライブレコーダとしては下方方向の撮影画像を保存することが現実的であるからである。ところが、撮影用レンズの向きを大きく下方に向けた場合加速度センサは大きく傾くこととなり、感度や水平方向のデータの入力を単にプログラム的に変更するだけでは対応が困難となっていた。
本発明は、上記諸問題を解消するためになされたものであり、その目的は、撮影用レンズの向きに関わらず、加速度センサを常に水平状態にセットすることができるドライブレコーダを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、第1の手段では、本体ケースから露出する撮影用レンズによってフロントガラスを通して前方を撮影するように固定手段を介して車両内部に取り付けられ、加速度センサが一定の値以上の加速度を検出することをトリガーとして前記撮影用レンズから取得された少なくとも所定の加速度を検出した時間帯を含むその前後の時間帯の画像データを保存するようにしたドライブレコーダにおいて、前記加速度センサは搭載部材に搭載されて前記撮影用レンズの仰俯方向と同じ方向に回動するように支持され、前記搭載部材は回動操作部の操作によって回動するとともに、回動停止手段によって所定の回動位置で停止させられることをその要旨とする。
このような構成においては、固定手段を介してドライブレコーダを取り付ける際に、撮影用レンズを所定の仰俯角でセットする。そしてこの操作に伴って、搭載部材に搭載された加速度センサを回動操作部を操作して撮影用レンズと同じ仰俯方向に回動させるようにする。そして、所定の回動位置、つまり速度センサを正しい加速度を検出できる基準位置において回動停止手段によって停止させるようにする。
ここに、「正しい加速度を検出できる基準位置」とは速度センサの検出値に垂直成分を含ませないか、あるいは誤動作しない程度のごくわずかの垂直成分しか有していないことを意味する。また、「撮影用レンズの仰俯方向」とは一般に水平位置から垂直に上下方向へ回動する方向である 。尚、加速度センサの仰俯角の調整が不要であればデフォルトのままで特に操作する必要はない。
このような構成であれば、ドライブレコーダの撮影用レンズを水平位置から上方あるいは下方に仰俯させて配置した場合であっても加速度センサを撮影用レンズの向きとは無関係に回動させて仰俯角を変更させることができるため、加速度センサ単独で正しい加速度を検出できる基準位置に配置することができる。そして、加速度センサをそのような位置で回動停止手段によって停止させることができる。
【0007】
第2の手段では第1の手段に加えて、前記搭載部材は前記加速度センサを外部に露出させずに、自身は外部に露出する部分を有するホルダーであることをその要旨とする。
つまり、搭載部材のより具体的な支持構成である。これによって、加速度センサが露出されずにホルダーによって保護されるとともに、ホルダー自身は外部に露出されるため、操作はホルダーに直接アクセスして行うことができる。
【0008】
第3の手段では第2の手段に加えて、前記ホルダーの外部に露出する部分が前記回動操作部を兼ねていることをその要旨とする。
このような構成では、ホルダー自体を回動操作部としてその外面を指で操作してホルダーを仰俯方向に回動させることができ、これによって加速度センサの仰俯角の調整が可能となる。また、ホルダー自体を回動操作部とすることで別途回動操作部を設ける必要がなくなる。
【0009】
第4の手段では第3の手段に加えて、前記ホルダーの外面は外側に凸な湾曲面として構成され、前記湾曲面には回動方向に凹凸形状となる滑り止めが形成されていることをその要旨とする。
このような構成であれば、回動操作部は外側に凸な湾曲面であるため、本体ケースにホルダーの湾曲面のみを露出させるようにコンパクトに収納でき、更に回動させる際に滑り止めがあるために操作しやすいものとなる。
【0010】
第5の手段では第4の手段に 加えて、前記回動停止手段は前記滑り止めの凹凸形状と前記本体ケース側に形成された弾性を有する係合爪との係合関係によって構成され、前記滑り止めの第1の凹位置に保持された係合爪は前記ホルダーに所定以上の回転トルクが付与されない場合には前記第1の凹位置に保持され、所定以上の回転トルクが付与された場合に撓んで前記係合爪の当該凹位置から凸形状を乗り越えて隣接する第2の凹位置方向に移動可能であることをその要旨とする。
このような構成では、滑り止めを兼ねる湾曲面の凹凸形状が回動停止手段として係合部となって本体ケース側に形成された係合爪と係合することで所定の回動位置でホルダーを停止させることができるため、部材点数が減りコストの削減となるとともに、スペース的な制限のある本体ケースにホルダーの回動停止機構を設けることが可能となる。また、本体ケースを小型化することに寄与する。
【0011】
第6の手段では第2〜5のいずれかの手段に加えて、前記ホルダーの外面には前記加速度センサが水平状態で検出できる基準位置に配置される際に水平位置を示す位置に配置される指標が形成されていることをその要旨とする。
これによって、一見して加速度センサが水平状態にあるかどうかを視認することができる。
【0012】
第7の手段では第2〜6の いずれかの手段に加えて、前記ホルダーの回動範囲を360度以内の所定範囲に規制する規制手段が設けられていることをその要旨とする。
ホルダーに搭載されている加速度センサからはデータ線や給電線等のケーブルが本体ケース内の基板に延出されることとなるが、ホルダーが自在に回動してしまっては、ケーブルがダメージを受けてしまう場合もある。このようにホルダーの回動を規制することによってケーブルが保護されることとなる。尚、ホルダーの回動範囲はホルダーの内側で支持されている加速度センサが外部に露出されない程度の揺動範囲とすることが好ましい。
【0013】
第8の手段では第1〜7のいずれかの手段に加えて、前記本体ケースは前記固定手段に対して前記撮影用レンズの仰俯角を変更する方向に回動可能であり、保持手段によって任意の回動位置で保持されることをその要旨とする。
このような構成では、固定手段を介してドライブレコーダを取り付ける際に、固定手段に対して本体ケースの仰俯角を変更する方向に回動させ、任意の回動位置で保持手段によって保持することで撮影用レンズを任意の仰俯角でセットすることが可能となる。
【0014】
第9の手段では第1の手段に加えて、前記本体ケースは複数のサブケースから構成されており、前記サブケースにおいて前記撮影用レンズが配設された第1のサブケースと、前記加速度センサが搭載された前記搭載部材としての第2のサブケースは相対的に回動可能とされていることをその要旨とする。
この構成は、加速度センサが(前記搭載部材が)撮影用レンズとは別個に回動することに より具体的な構成を示したものである。これによって固定手段で本体ケースを取り付けた後に、第1のサブケースに対して第2のサブケースを回動させて加速度センサが正しい加速度を検出できる基準位置となるように調整することができる。
【0015】
第10の手段では第1の手段に加えて、前記本体ケースは複数のサブケースから構成されており、前記サブケースにおいて前記撮影用レンズが配設された第1のサブケースと、前記加速度センサが搭載された前記搭載部材としての第2のサブケースと、操作部が配設された第3のサブケースは直列状に連接されるとともに前記第1〜第3のサブケースのうちいずれか中央に配置されるものに対して両側に配置されるものが相対的に回動可能とされていることをその要旨とする。
上記第9の手段と同様、加速度センサが(前記搭載部材が)撮影用レンズとは別個に回動することのより具体的な構成を示したものである。これによって固定手段で本体ケースを取り付けた後に、第1又は第3のサブケースに対して第2のサブケースを回動させて加速度センサが正しい加速度を検出できる基準位置となるように調整することができる。また、撮影用レンズを最適な方向に向け、更に操作部を操作しやすい方向に向けながら第2のサブケースを回動させるということも可能であるため、ドライブレコーダの主要な機構を容易に最適な状態に配置させることが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
上記請求項1〜10の発明によれば、ドライブレコーダの撮影用レンズを水平位置から上方あるいは下方に仰俯させて配置した場合であっても、加速度センサを撮影用レンズの向きとは無関係に回動させて仰俯角を変更させることができるため、加速度センサ単独で正しい加速度を検出できる基準位置に配置することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】(a)及び(b)はそれぞれ本発明にかかる実施例1のドライブレコーダの斜視図。
【図2】実施例1のドライブレコーダの平面図。
【図3】実施例1のドライブレコーダの分解斜視図。
【図4】(a)〜(c)は実施例1のドライブレコーダを異なる車両のフロントガラスに装着した状態を説明する説明図。
【図5】(a)及び(b)は実施例1のドライブレコーダの内部の撮影機構の斜視図。
【図6】側面方向からの実施例1のドライブレコーダの内部の撮影機構を本体ケースに対する位置関係と照合させて説明する説明図。
【図7】(a)は加速度センサを搭載したホルダーの斜視図、(b)は同じホルダーの分解図、(c)は同じホルダーの裏面からの斜視図。
【図8】(a)及び(b)は第1のケース片の表面及び裏面からのホルダー等の部品の装着方向を説明する説明図。
【図9】第1のケース片の裏面側正面図。
【図10】(a)は図9のA−A線での断面図、(b)は図9のB−B線での断面図。
【図11】第2のケース片の裏面側斜視図。
【図12】(a)〜(c)はホルダーのホルダー装着部における回動動作を説明する説明図。
【図13】(a)及び(b)はホルダー本体を回動させた際の係合爪と滑り止めの凸条と凹溝との係合関係を説明する説明図。
【図14】(a)及び(b)はそれぞれ本発明にかかる実施例2のドライブレコーダの斜視図。
【図15】実施例2のドライブレコーダを模式的に図示した正面図。
【図16】実施例2のドライブレコーダの回動機構を説明する説明図。
【図17】実施例2のサブケースの斜視図。
【図18】(a)は加速度センサが正確に水平方向を検出する状態を説明する説明図、(b)は加速度センサが傾いてしまい実際の水平方向に垂直成分を含んでしまった状態を説明する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施例1であるドライブレコーダを図面に基づいて説明する。
まず図1〜図4に基づいてドライブレコーダの概略構成について説明する。本実施例1のドライブレコーダ1は本体ケース2と本体ケース2の外周に装着される取り付け用ブラケット3と取り付け用ブラケット3を本体ケース2に固定するためのキャップ4とから外観が構成されている。本体ケース2は前後一対の第1及び第2のケース片2a、2bを組み合わせて構成されている。図8及び図11 に示すように、両ケース片2a、2bは互いに略対称形状とされており、組み合わせて本体ケース2を構築した状態で長手方向に等幅に形成される撮影機構収容部5Aと、撮影機構収容部5Aの一端側に撮影機構収容部5Aの外形寸法より大きく略円柱状に膨出させられた支持部5Bとから構成されることとなる。撮影機構収容部5A内には後述するCCDカメラ等の撮影機構が収容される。
第1のケース片2aの撮影機構収容部5Aを構成する壁部6Aにはホルダー7、第1及び第2のプッシュボタン8、9及び第1及び第2のパイロットランプ用照光ブロック10、11が配設されている。これらホルダー7等については詳しく後述する。第2のケース片2bの撮影機構収容部5Aを構成する壁部6Bにはレンズ用透孔12からCCDカメラ13のレンズ14が露出するように配設されている。第1及び第2のケース片2a、2bの構成及び本体ケース2に収容されるCCDカメラ13等の撮影機構の構成については詳しく後述する。
【0019】
図1〜図4に示すように、取り付け用ブラケット3はリング部15とリング部15の外周の一部から外方に突出する支持脚部16と支持脚部16の上端に形成された取り付けプレート17から構成されている。リング部15の一方の端面には周方向に沿って複数の均等な大きさの歯列からなる第1の噛合部15aが形成されている。取り付けプレート17上面の取り付け面17aはリング部15の外周に接する接線方向を基準面としてその基準面を周方向の一方に向って傾斜させたような傾斜面として構成されている 。図1(a)及び図3に示すように、キャップ4の中央には透孔18が形成されている。キャップ4の外周には滑り止め4aが形成されており、内周には図示しない雌ねじ部が形成されている。キャップ4の外径は取り付け用ブラケット3のリング部15の外径とほぼ一致する。
一方、本体ケース2の支持部5Bは上記取り付け用ブラケット3及びキャップ4を装着するためにそれらに対応した形状とされている。図3に示すように、支持部5Bには基部側から順に第1の円筒部20、第2の円筒部21及び円盤部22が形成されている。撮影機構収容部5Aに近く最も大径の第1の円筒部20は取り付け用ブラケット3のリング部15と同幅同径に形成され(実際にはリング部15が嵌合されるため若干小径)基部位置の全周に第1の噛合部15aに対応する第2の噛合部20aが形成されている。第2の円筒部21の外周には前記キャップ4の雌ねじ部が螺合される雄ねじ部21aが形成されている。円盤部22は本体ケース2の左側面における露出面となり、DC電源ジャックへの挿入孔23が形成されている。
【0020】
取り付け用ブラケット3は次のように本体ケース2(の支持部5B)に対して装着される。
取り付け用ブラケット3はリング部15を先端方向(円盤部22側)から第1の円筒部20に対して嵌合させるようにするとともに、第1の噛合部15aと第2の噛合部20aとを噛合させるようにして本体ケース2に対する相対的な任意の周方向位置に配置する。次いで、キャップ4を同じく先端方向から第2の円筒部21に装着する。キャップ4を雌ねじ部と雄ねじ部21aとの関係で第2の円筒部21に螺合させていき、取り付け用ブラケット3のリング部15を端面側から押圧して本体ケース2に対して取り付け用ブラケット3を固定する。図1(a)はキャップ4が完全に第2の円筒部21に装着された状態を示す。この状態で円盤部22がキャップ4の透孔18から露出され、円盤部22前面とキャップ4上面とが略面一とされる。
このような取り付け用ブラケット3を使用すれば、本体ケース2の向きを一定に保って、カメラのレンズ14の幾何中心を通る軸線を一定方向(ここでは前方水平方向)に配置したい場合において、例えば図4(a)(b)に示すように、車両のフロントガラスの角度が異なる場合であってもその角度に応じて本体ケース2に対する取り付け用ブラケット3の回動位置を変更して、本体ケース2の向きを一定に保つことができる。
【0021】
次に、本体ケース2における第1のケース片2aの構成及びその第1のケース片2aに配設されるホルダー7、第1及び第2のプッシュボタン8、9及び第1及び第2のパイロットランプ用照光ブロック10、11の構成について詳しく説明する。
図7(a)〜(c)に示すように、ホルダー7はホルダー本体30とホルダー本体30を両側から支持する一対の軸受け31から構成されている。図7(b)及び図12に示すように、ホルダー本体30は板付きかまぼこ状の外観を呈する断面半円形状の一体成形されたプラスチック製の部品であって、湾曲した板体からなる回動操作部32と回動操作部32の両端の軸プレート33から構成されている。回動操作部32の表面には回動方向に凹凸形状となる凸条と凹溝からなる滑り止め34が形成されている。滑り止め34の回動方向における中央位置には他の凸条と凹溝とは異形の凸条と凹溝によって形成された指標34aが形成されている。指標34aの凹溝内は目視容易なように白色に着色されている。一対の軸プレート33にはそれぞれ弾性を有する係合爪35が爪の先端が互いに対向配置されるように形成されている。各軸プレート33の外面位置には同軸となる位置に回動軸36が形成されている。各軸プレート33の外面位置には回動軸36を取り巻くように規制溝37が形成されている。
一対の軸受け31は前記軸プレート33の輪郭形状に対応した輪郭のヘッド38を備えている。ヘッド38の内側面は平面に形成された当接面38aとされ前記軸プレート33の外面に当接させられている。各当接面38aにはそれぞれ凸条39が形成されており、前記軸プレート33の規制溝37内に嵌合されている。凸条39の全長は規制溝37の全長よりも短く構成されている。凸条39と規制溝37の全長差が回動量に対応する。これら凸条39と規制溝37とによって規制手段が構成されている。ヘッド38の下面には係合溝41が 形成されており、前記軸プレート33の回動軸36が係合されている。ヘッド38から下面に向って一対のねじタップ40が形成されている。
ホルダー本体30と一対の軸受け31がこのような構成であるため、軸受け31とホルダー本体30とは回動軸36を回動基部として相対的に回動可能であるとともに、凸条39と規制溝37との嵌合関係によってその相対的な回動が所定の回動範囲に規制されることとなる。
【0022】
図7(c)に示すように、両軸プレート33の係合爪35に加速度センサ43が支持されている。加速度センサ43は軸プレート33の対向している係合爪35を互いに外方に撓ませながら装着させている。本実施例1では加速度センサ43は図12(a)及び(c)に示すように、常に回動操作部32の表面に目視される指標34aが水平位置にある場合を正しい加速度を検出することができる基準位置として設定されている。
図6及び図8(b)に示すように、操作部及び表示部としての第1及び第2のプッシュボタン8、9及び第1及び第2のパイロットランプ用照光ブロック10、11はシリコーンゴム製の一体成形の部品であって、横方向に配列された外形直方体形状の第1及び第2のプッシュボタン8、9は着色され、縦方向に配列された外形直方体形状の第1及び第2のパイロットランプ用照光ブロック10、11は半透明とされている。第1のプッシュボタン8はSDカードフォーマット用に使用される入力部であり、第2のプッシュボタン9は撮影画像を保存する際に使用される入力部であり、第1のパイロットランプ用照光ブロック10は撮影画像を保存している際に発光するパイロットランプの照光ブロックとされ、第2のパイロットランプ用照光ブロック11は撮影画像をSDカードに上書きするモードでの発光するパイロットランプの照光ブロックとされる。
【0023】
図8〜図10に示すように、第1のケース片2aは上記のように第2のケース片2bと協働して撮影機構収容部5Aと支持部5Bを構成するための半割り状態のプラスチック製の成形体とされている。第1のケース片2aの内面(裏面)であって周縁寄りには内部機構を保持するためのねじタップ25や支持突起26が形成されている。また、周縁寄りに散点的に配置された6か所には第2のケース片2b側に係合される係合爪27が形成されている。
壁部6Aにはホルダー7、第1及び第2のプッシュボタン8、9及びパイロットランプ用照光ブロック10、11が配設される。壁部6Aにはその内外にこれらホルダー7等を装着するための取り付け構造が一体成形によって形成されている。以下、その取り付け構造について説明する。
図8(a)(b)、図9及び図10(a)(b)に示すように、ホルダー装着部44は表面側から裏面側に通じる透孔45と、透孔45の両側位置に形成された本体側軸受け46から構成されている。本体側軸受け46にはホルダー7の軸受け31が取り付けられ、透孔45にはホルダー7が装着された状態でホルダー本体30が面することとなる。
両本体側軸受け46の本体側軸受け46を支持する支持面は壁部6Aの表面側において表面の面(つら)から僅かに(実寸として2mm程度)下がった位置に配置されている。各本体側軸受け46にはそれぞれ2つの表面側から裏面側に通じる筒部47が形成されている。隣接する筒部47間には係合溝48が形成されている。
図10(b)に 示すように、透孔45の上下位置には壁部6Aの表面側から裏面側にかけて透孔45の上下幅を徐々に狭くするように互いに接近する内側に凹形状の第1及び第2のスカート50、51が形成されている。図9、図10(a)(b)及び図12(a)〜(c)に示すように、下側の第2のスカート51には弾性を有する係合爪53が上方に爪が向くように形成されている。
【0024】
ホルダー7は次のようにホルダー装着部44に装着される。
加速度センサ43が搭載されたホルダー本体30を軸受け31によって両側から挟持させたホルダー7(図7(a)の状態)を、図8(a)(b)のように第1のケース片2aの表面から本体側軸受け46に対してホルダー7の軸受け31を当接させる。この際に本体側軸受け46は上記のように壁部6Aの表面の面(つら)から僅かに下がっているため、位置決めしやすい。そして、左右の軸受け31のねじタップ40をそれぞれ対応する本体側軸受け46の筒部47内に挿通させる。次いで、裏面側からビス52によって軸受け31を本体側軸受け46に固定する。このとき、ホルダー本体30から左右に突出した回動軸36は本体側軸受け46と本体側軸受け46の両係合溝41、48に回動可能に包囲されることとなる。
この固定位置においてホルダー本体30は図13(a)のように係合爪53がホルダー本体30の回動操作部32の滑り止め34の凹溝側に係合されて安定する。これは係合爪53先端の形状と凹溝の断面形状が凹凸関係で嵌合する形状となっているためである。係合爪53と滑り止め34によって回動停止手段が構成されている。
ホルダー本体30は固定された軸受け31に対して凸条39と規制溝37との嵌合関係によって回動が規制されつつも、図12(a)〜(c)のように半分程度回動操作部32を表面側に常時露出させた状態で回動可能とされる。ホルダー本体30の回動においては第1及び第2のスカート50、51は 回動操作部32の湾曲形状に対応して湾曲しているためホルダー本体30の回動範囲内で第1及び第2のスカート50、51と干渉することはない。尚、加速度センサ43からはデータ線、電源線等が後述するサブ基板75に配線されているが、このように回動が規制されているため、回動に伴って配線に不具合が生じにくくなっている。
【0025】
ホルダー7がホルダー装着部44に装着された状態でホルダー本体30に回転トルクを与える。つまり、回動操作部32を摩擦して強制的にホルダー本体30を指等で回動させることで係合爪53は撓み、図13(a)の状態から凸条を乗り越えて(相対的な関係であり実際には凸条側の係合爪53への接近である)隣接する凹溝方向に移動するようになる。このように、所定の回転トルクを与えることでホルダー本体30を任意の回動位置に移動させることができ、その位置で係合爪53と凹溝の係合で新たに保持されることとなる。ここに、図13(a)(b)に示すように、係合爪53先端及び凹溝の形状は両側に均等な傾斜の斜面で構成されているため、正逆いずれの方向へも同等のトルクで回動させることができる。
【0026】
図8(a)(b)、図9及び図10(a)(b)に示すように、第1及び第2のプッシュボタン8、9及び第1及び第2のパイロットランプ用照光ブロック10、11が装着される壁部6A位置には透孔54a〜54dが形成されている。透孔54a〜54dに対応した壁部6Aの裏面側には収納棚部55が形成されており、一体化されたこれら第1及び第2のプッシュボタン8、9及び第1及び第2のパイロットランプ用照光ブロック10、11を裏面側から収納する。図1(b)及び図8(a)(b)に示すように、ホルダー装着部44及び透孔54a〜54dの側方であって、前記撮影機構収容部5Aの端面を構成する壁部にはSDカードを挿入するための挿入口57が形成されている。
次に、本体ケース2における第2のケース片2bの構成について説明する。
図11に示すように、第2のケース片2bは上記のように第1のケース片2aと協働して撮影機構収容部5Aと支持部5Bを構成するための半割り状態のプラスチック製の成形体とされている。第1のケース片2aと同様内部機構を保持するための支持突起60が形成されている。第2のケース片2bの内面(裏面)であって周縁寄りの6か所には第1のケース片2a側の係合爪27が係合される係止凹部61が形成されている。第2のケース片2bの下寄りには放熱用の小透孔群62が形成されている。壁部6Bのレンズ用透孔12位置には裏面側からレンズマウント63がビス66に よって固着されている。レンズ用透孔12に隣接した内側位置には後述するGPS受信機を保持するためのGPSマウント65が形成されている。
【0027】
次に、本体ケース2に収容されるCCDカメラ13等の撮影機構の構成について説明する。
図6に示すように、本体ケース2内には撮影機構71が配設されている。図5(a)(b)に示すように、撮影機構71を構成するメイン基板72にはCCDカメラ13、GPS受信機74、DCジャック75、電源回路等が実装されている。メイン基板72に重複状にサブ基板76が配設されている。サブ基板76には前記加速度センサ43が接続されている。また、第1及び第2のプッシュボタン8、9と対応する位置にスイッチ77、78が配置され、第1及び第2のパイロットランプ用照光ブロック10、11と対応するLED79、80が配設されている。メイン基板72とサブ基板76の間にはSDカードリーダー81が配設されている。SDカードリーダー81のスロット81aは前記挿入口57に面して配置される。
【0028】
次に、このように構成されたドライブレコーダ1の作用ついて説明する。
図4(a)〜(c)のようにドライブレコーダ1は車両のフロントガラスに装着される。図4(a)(b)のようにレンズ方向(レンズ14の幾何中心を通る軸線の方向)が水平を向くように取り付ける場合では、図12(a)に示すように常に搭載された加速度センサ43を基準となる水平位置で使用することとなる。
一方、図4(c)のようにレンズの方向を基準となる水平位置に対して大きく角度を変更したい場合がある。例えば、乗車位置の高いトラックやバスのような大型車両では衝突等の事故が概ね上方の乗車位置から見下ろす位置で発生するため、レンズの向き自体を正面ではなくこのように下方方向に向けてセットする必要がある。
このような場合には加速度センサ43が搭載されたホルダー7をユーザーが操作して加速度センサ43を基準となる水平位置に配置するようにする。具体的には水平方向を基準にレンズの向きを下方に向けた角度分だけホルダー7のホルダー本体30を回動させて加速度センサ43を基準となる水平位置に補正する。
例えば、図12(a)のような姿勢でホルダー本体30が本体ケース2側に取り付けられており、このまま図4(c)のように大きく傾斜させると図12(b)のように加速度センサ43は基準位置から大きく傾いて配設されることとなる。そこで、水平方向に対して下方に本体ケース2を揺動させた角度に対応させて図12(c)のようにホルダー本体30を回動させて加速度センサ43を正しい加速度を検出することができる基準位置に配置する。この操作は一例であり先にホルダー本体30を回動させてからレンズの向きを変えるようにすることも可能である。
ホルダー本体30の外周には加速度センサ43の基準となる水平位置を示すことができる指標34aが配設されており、この指標34aが水平位置にある場合に正しい加速度を検出することができる基準位置となるため、本実施例1では指標34aを目視してこれが水平方向を向くようにホルダー本体30を回動させる。
【0029】
以上のような構成の実施例1のドライブレコーダ1では次のような効果が奏される。
(1)本体ケースをレンズの幾何中心を通る軸線が水平方向を向いている状態を基準として大きく上下方向に揺動させてレンズの向きを大きく変更した際には本体ケース内の加速度センサは傾いてしまい、正確な検出に支障が生じることとなるが、この実施例1のようにレンズの向きとは無関係に加速度センサ43が搭載されたホルダー本体30を本体ケース2の揺動位置(傾き)に対応して加速度センサ43の傾きを適宜修正して基準位置にセットできるため、ドライブレコーダ1の検出に支障が生じることがない。
(2)加速度センサ43が搭載されたホルダーのホルダー本体30を回動させる際に滑り止め34が形成されているため、滑りにくく操作がしやすい。また、ホルダー本体30を回動操作部とすることで別途回動操作部を設ける必要がなくなる 。
(3)指標34aがホルダー本体30外周に目印として形成されているため、指標34aを指標として容易に加速度センサ43を基準位置となるようにホルダー本体30の位置を確定することができる。
(4)ホルダー本体30の回動はフリー状態ではなく、回動停止手段を設けて所定の回動位置で保持されるようになっているため、一旦設定した回動位置が容易にずれることがない。また、回動停止手段として本実施例1では具体的に係合爪53と滑り止め34外周の凹凸形状によって実現されているため、部材点数も少なくなり低コスト化に寄与する。
【0030】
(実施例2)
次に、実施例2について説明する。実施例2では上記実施例1と異なる構成のみ説明し、基本的に上記実施例1と同様の構成や作用・効果については説明を省略する。また、実施例1と構成が異なるものの、実施例1で説明した類似する機構についての説明は省略する。
図14(a)(b)に示すように、実施例2のドライブレコーダ81の本体ケースは直列に配置された3つのサブケース82、83、84から構成されている。第1〜第3のサブケース82、83、84はそれぞれ別個に構成されたプラスチック製ケース体であって、各サブケース82、83、84は前後一対の半割り状の第1及び第2のケース片91、92を組み合わせて構成されている。図17に示すように、各サブケース82、83、84は 組み合わせた状態で中央に透孔93が形成された天板95と底板96を備えた円筒形形状とされる。
図15に示すように、取り付け用ブラケット3に隣接した位置に配置された第1のサブケース82内には上記加速度センサ43が内蔵されている。第1のサブケース82の外周には加速度センサ43の基準となる水平位置を示すことができる指標としての水平のライン88が凹設されており、このライン88が水平位置にある場合に正しい加速度を検出することができる基準位置としている。中央に配置された第2のサブケース83には第1及び第2のプッシュボタン8、9及び第1及び第2のパイロットランプ用照光ブロック10、11が配設されている。第2のサブケース83内には図示しないメイン基板及びサブ基板が配設されている。取り付け用ブラケット3から最も離れた位置に配置された第3のサブケース84内にはCCDカメラ13が配設されている。
実施例2においては取り付け用ブラケット3が支持されている部分は第1のサブケース82とは別体の支持部85とされている。
【0031】
図16に示すように、第1〜第3のサブケース82、83、84は支持部85から延出されている主軸86に対してそれぞれ別個に回動可能に取着されている。第1〜第3のサブケース82、83、84はそれぞれ主軸86に対して回動可能に軸支されており、サブケース82、83、84内に併設されたギア機構87によって一定の回転トルク以上の回動力によって主軸86周りに正逆自在に回動し、所定の回動位置で保持されるようになっている。尚、本実施例2では第1〜第3のサブケース82、83、84間において必要な配線は図示を省略しているが、主軸86を通して配線することで各サブケース82、83、84間の配線状態を気にすることなく回動させることが可能となっている 。
このような構成であれば、第1のサブケース82と第3のサブケース84をそれぞれ別個に回動させることができるため、例えばドライブレコーダ81を車両のフロントガラスに装着した後に、第1のサブケース82を回動させて加速度センサ43が正しく検出をする位置(ライン88が水平位置)にセットし、次いで第3のサブケース84を必要に応じた仰俯方向に向けるようにする。
このような構成では上記実施例1と同様にレンズの向きとは無関係に第1のサブケース81を回動させて加速度センサ43を正しくセットできるため、ドライブレコーダ81の検出に支障が生じることがない。また、フロントガラスの角度によっては第1及び第2のプッシュボタン8、9等の操作部及び表示部が運転者の方を向かなくなってしまうケースもあるが、このように第2のサブケース83がドライブレコーダ81装着後であっても独自に回動させて向きを変えることができるので、そのような不具合もない。
【0032】
本発明を、以下のように具体化して実施してもよい。
・加速度センサ43は、その加速度の検出方向を、第1のサブケース82の径上であってライン88上の点から主軸86の中心を通る向きとするとよい。また、加速度センサ43は、例えば主軸86の中心部に配置してもよい 。
・指標の形態は上記指標34a以外のデザインでも構わない。
・滑り止め34の形状は上記以外でも構わない。
・実施例2では第1〜第3のサブケース82、83、84で本体ケースを構成したが、これを2つあるいは4つ以上で構成してもよい。
・表示部としてモニターも設けるようにしてもよい。
・撮影画像の記憶媒体としてSDカード以外を使用するドライブレコーダに応用してもよい。
・その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において変更した態様で実施することは自由である。
【符号の説明】
【0033】
1,81…ドライブレコーダ、2…本体ケース、3…固定手段として取り付け用ブラケット、4…搭載部材としてのホルダー、32…回動操作部、34…回動停止手段としての滑り止め、43…加速度センサ、53…回動停止手段としての係合爪。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ケースから露出する撮影用レンズによってフロントガラスを通して前方を撮影するように固定手段を介して車両内部に取り付けられ、加速度センサが一定の値以上の加速度を検出することをトリガーとして前記撮影用レンズから取得された少なくとも所定の加速度を検出した時間帯を含むその前後の時間帯の画像データを保存するようにしたドライブレコーダにおいて、
前記加速度センサは搭載部材に搭載されて前記撮影用レンズの仰俯方向と同じ方向に回動するように支持され、前記搭載部材は回動操作部の操作によって回動するとともに、回動停止手段によって所定の回動位置で停止させられることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項2】
前記搭載部材は前記加速度センサを外部に露出させずに、自身は外部に露出する部分を有するホルダーであることを特徴とする請求項1に記載のドライブレコーダ。
【請求項3】
前記ホルダーの外部に露出する部分が前記回動操作部を兼ねていることを特徴とする請求項2に記載のドライブレコーダ。
【請求項4】
前記ホルダーの外面は外側に凸な湾曲面として構成され、前記湾曲面には回動方向に凹凸形状となる滑り止めが形成されていることを特徴とする請求項3に記載のドライブレコーダ。
【請求項5】
前記回動停止手段は前記滑り止めの凹凸形状と前記本体ケース側に形成された弾性を有する係合爪との係合関係によって構成され、前記滑り止めの第1の凹位置に保持された係合爪は前記ホルダーに所定以上の回転トルクが付与されない場合には前記第1の凹位置に保持され、所定以上の回転トルクが付与された場合に撓んで前記係合爪の当該凹位置から凸形状を乗り越えて隣接する第2の凹位置方向に移動可能であることを特徴とする請求項4に記載のドライブレコーダ。
【請求項6】
前記ホルダーの外面には前記加速度センサが水平状態で検出できる基準位置に配置される際に水平位置を示す位置に配置される指標が形成されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項7】
前記ホルダーの回動範囲を360度以内の所定範囲に規制する規制手段が設けられていることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項8】
前記本体ケースは前記固定手段に対して前記撮影用レンズの仰俯角を変更する方向に回動可能であり、保持手段によって任意の回動位置で保持されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のドライブレコーダ。
【請求項9】
前記本体ケースは複数のサブケースから構成されており、前記サブケースにおいて前記撮影用レンズが配設された第1のサブケースと、前記加速度センサが搭載された前記搭載部材としての第2のサブケースは相対的に回動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載のドライブレコーダ。
【請求項10】
前記本体ケースは複数のサブケースから構成されており、前記サブケースにおいて前記撮影用レンズが配設された第1のサブケースと、前記加速度センサが搭載された前記搭載部材としての第2のサブケースと、操作部が配設された第3のサブケースは直列状に連接されるとともに前記第1〜第3のサブケースのうちいずれか中央に配置されるものに対して両側に配置されるものが相対的に回動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載のドライブレコーダ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2012−6497(P2012−6497A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−144516(P2010−144516)
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【出願人】(391001848)株式会社ユピテル (238)
【Fターム(参考)】