説明

ドライブレンド栄養粉末

炭水化物、タンパク質及び脂質を含有する再構成可能な栄養粉末として、乳糖等の少なくとも1種の炭水化物と粉末レシチンをドライブレンドした再構成可能な栄養粉末を開示する。再構成可能な栄養粉末の製造方法として、少なくとも1種の炭水化物と粉末レシチンをベース栄養粉末にドライブレンドすることを含む方法も開示する。前記栄養粉末は再構成時の起泡の低減を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はドライブレンド栄養粉末と、乳児用ドライブレンド調製粉乳等のドライブレンド栄養粉末の製造方法として、乳糖等のドライブレンド炭水化物とドライブレンドレシチンをベース栄養粉末に導入することを含む方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日では各種栄養調合物が市販されている。これらの調合物は通例では、対象ユーザーの栄養要件に適合させた割合でタンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン及びミネラルを含有しており、そのまま飲める液体、再構成可能な粉末、栄養バー等の製品形態がある。今日市販されている多数の栄養調合物のうちで、乳児用調合物は特によく知られるようになっており、乳児期の補助、主要又は単独栄養源の供給に広く使用されている。
【0003】
乳児用調製粉乳は乳児への栄養供給用として特によく知られており、その使用は世界中で増加し続けている。これらの乳児用調製粉乳は通例では、少なくとも2種類の別個のスラリーを調製し、先ずこれらをブレンドすることにより製造される。一方のスラリーは水性スラリーでもよいし、一方は油性スラリーでもよい。ブレンド後、得られた混合物を一般に熱処理し、標準化し、2回目の熱処理を行い、噴霧乾燥し、凝集させ、パッケージングする。この製造方法では、製品を噴霧乾燥するために実質的な量のエネルギーが必要であり、乾燥工程により製造時間は著しく長くなる。更に、噴霧乾燥機は乾燥機内の粉末の蓄積を減らすために頻繁に洗浄する必要があると思われる。
【0004】
従って、製品の乾燥時間とそれに伴う製造工程費用を抑えるように、炭水化物の一部を噴霧乾燥製品に直接添加した乳児用調製粉乳を調合物化することが望ましいと思われる。しかし、乳糖等の炭水化物を噴霧乾燥乳児用調合物に直接ドライブレンドすると、水で再構成時に望ましくない量の製品の起泡が生じることが判明した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
乳糖等のドライブレンド炭水化物を含む噴霧乾燥乳児用調合物の再構成時の起泡量を減らすための1つの方法は、噴霧乾燥乳児用調合物にドライブレンド成分としてレシチンも導入する方法であることが今回判明した。乳糖等のドライブレンド炭水化物とドライブレンドレシチン成分を含む乳児用調製粉乳は、ドライブレンド炭水化物を含み且つドライブレンドレシチンを含まない噴霧乾燥乳児用調合物に比較して再構成時の起泡が著しく低減又は解消することが分かった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示の概要
本開示は乳児用調製粉乳等の栄養粉末の製造方法に関する。本開示の1方法では、先ずベース栄養粉末を製造した後に、ベース栄養粉末に炭水化物とレシチンを導入することにより栄養粉末を製造する。
【0007】
本開示は更に、消費前の再構成時の起泡の低減を示す栄養粉末及び乳児用調製粉乳及び幼児用調製粉乳に関する。1態様では、乳糖等のドライブレンド炭水化物とドライブレンドレシチンを含むベース栄養粉末から構成される乳児用調合物を開示する。
【0008】
乳糖等の炭水化物を噴霧乾燥乳児用調合物に直接ドライブレンドすると、消費時に再構成する際に望ましくない量の製品の起泡が生じることが判明した。他方、ドライブレンド炭水化物とドライブレンドレシチンを配合した本開示の栄養粉末は再構成時の起泡が著しく低減することも判明した。特に、再構成時の過剰の起泡を解消するように、栄養粉末を製造し、乾燥後に炭水化物とレシチンをドライブレンドできることが判明した。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の栄養粉末の製造方法は乾燥工程を経たベース栄養粉末を製造することと、前記ベースに少なくとも1種の炭水化物とレシチンをドライブレンドすることを含む。本開示の栄養粉末はタンパク質源、脂質源及び炭水化物源を含有しており、乾燥後のベース栄養粉末にドライブレンドされた少なくとも1種の炭水化物とレシチンを含む。本開示の栄養粉末及び栄養粉末の製造方法のこれら及び他の必須又は随意的構成要素又は限定事項について以下に詳細に記載する。
【0010】
本願で使用する「乳児」なる用語は特に指定しない限り、約1歳以下の小児を意味し、0から約4カ月齢の乳児、約4から約8カ月齢の乳児、約8から約12カ月齢の乳児、出生時体重が2,500グラム未満の出生時低体重児、及び妊娠週齢約37週未満、典型的には妊娠週齢約26週から約34週で出生した早産児を含む。本願で使用する「小児」なる用語は12歳以下の小児を意味し、約12カ月齢から約12歳の小児を含む。本願で使用する「成人」なる用語は成人と約12歳以上の未成年者を意味する。
【0011】
本願で使用する「ベース栄養粉末」なる用語は特に指定しない限り、乾燥工程を経ているが、ドライブレンド成分を含まず、乳児、幼児、小児、成人又はその組合せを対象とし、潜在的に補助、主要又は単独栄養源として機能するようにタンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル及び電解質等の栄養素を含有する粉末栄養組成物を意味する。
【0012】
本願で使用する「栄養粉末」なる用語は特に指定しない限り、乾燥工程を経ており、ドライブレンド成分を含み、乳児、幼児、小児、成人又はその組合せを対象とし、潜在的に補助、主要又は単独栄養源として機能するために十分なタンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル及び電解質等の栄養素を含有する粉末栄養組成物を意味する。
【0013】
本願で使用する「乳児用調合物」なる用語は特に指定しない限り、潜在的に補助、主要又は単独栄養源として機能するために十分なタンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン及びミネラル等の栄養素を含有する乳児用栄養組成物を意味する。
【0014】
本願で使用する「ドライブレンド」なる用語は特に指定しない限り、ベース栄養粉末への成分ないし原料の添加を意味する。
【0015】
本願で使用する全百分率、部及び比率は特に指定しない限り、組成物全体の重量に基づく。指定原料に関するこのような全重量は活性分に基づき、従って、特に指定しない限り、市販材料に混入している可能性のある溶媒又は副生物を含まない。
【0016】
本願で使用する数値範囲は具体的に開示しているか否かに関係なく、その範囲内の全数値及び数値サブセットを含むものとする。更に、これらの数値範囲はその範囲内の任意数値又は数値サブセットに関する請求に対応すると解釈すべきである。例えば、1から10の開示は2から8、3から7、5から6、1から9、3.6から4.6、3.5から9.9等の範囲に対応すると解釈すべきである。
【0017】
特に明記している場合又は前後関係からそうでないことが明白な場合を除き、本開示の単数の特徴又は限定事項の全記載は対応する複数の特徴又は限定事項を包含し、また、複数の特徴又は限定事項の記載は単数の特徴又は限定事項の記載を包含する。
【0018】
特に明記している場合又は前後関係からそうでないことが明白な場合を除き、本願で使用する方法又は製法工程の全組合せは任意順序で実施することができる。
【0019】
本開示の栄養粉末及び乳児用調合物は本願に記載する随意的原料又は選択された必須原料を実質的に含んでいなくてもよいが、但し残りの粉末又は調合物が本願に記載する必要な全原料又は特性を含んでいることを条件とする。これに関連して、特に指定しない限り、「実質的に含まない」なる用語は、選択された組成物が随意的原料を機能的量未満、典型的には0.1重量%未満しか含有していないことを意味し、このような随意的原料又は選択された必須原料はゼロ重量%でもよい。
【0020】
本開示の栄養粉末、乳児用調合物及び対応する製造方法は本願に記載する本開示の必須構成要素及び限定事項と、本願に記載するか又は栄養粉末調合物用途で有用な他の任意の付加的又は随意的原料、成分又は限定事項を含むことができ、あるいはこれらから構成することができ、あるいはこれらから本質的に構成することができる。
【0021】
ドライブレンド成分
【0022】
A.炭水化物
本開示の栄養粉末及び乳児用調合物は下記「栄養素」及び「随意的原料」のセクションに記載する各種成分以外に、栄養粉末又は乳児用調合物にドライブレンドされる少なくとも1種の炭水化物を含む。乾燥工程を経たベース栄養粉末に炭水化物成分をドライブレンドすることにより、粉末製品中の総炭水化物含有量を維持しながら、ベース栄養粉末を製造するために使用される1種以上のスラリーに導入される炭水化物の量を著しく減らすことができる。炭水化物の「事前」添加のこの低減の結果、スラリー混合物の乾燥時間が短くなるため、総製造費用が低減し、設備維持費も抑えることができる。
【0023】
本開示のベース栄養粉末にドライブレンドするのに適した炭水化物は単純炭水化物でも複合炭水化物でもよいし、乳糖含有種でも無乳糖でもよいし、その組合せでもよい。非限定的な例としては、加水分解、無傷、自然変性及び/又は化学改質コーンスターチ、マルトデキストリン、ブドウ糖ポリマー、蔗糖、コーンシロップ固形分、コメもしくはジャガイモ由来炭水化物、ブドウ糖、果糖、乳糖及び難消化性オリゴ糖(例えばフラクトオリゴ糖(FOS))並びにその組合せが挙げられる。炭水化物は本質的に有機物でも非有機物でもよい。好ましい態様において、炭水化物は乳糖である。本開示の別の好ましい態様において、ベース栄養粉末にドライブレンドされる炭水化物は粉末状の非液体炭水化物である。一般に、ベース栄養粉末への炭水化物の均質なドライブレンドを助長するために、炭水化物は200メッシュ又は100メッシュの原料となろう。1態様において、特に好ましい炭水化物は食品グレードの200メッシュ又は100メッシュ粉末乳糖である。本開示によりベース栄養粉末にドライブレンドするのに適した特定の食品グレード乳糖はLE−PRO(登録商標)LAC45115(Leprino Foods,Denver,CO)である。
【0024】
炭水化物をベース栄養粉末にドライブレンドし、製造工程に許容可能な任意量の(乳児用調合物等の)栄養粉末を形成する。ベース栄養粉末にドライブレンドされる炭水化物はベース栄養粉末を形成するために使用される1種以上のスラリーに導入される炭水化物と同一の炭水化物でもよいし、別の炭水化物でもよい。一般に、(栄養粉末重量当たり)約5%から約50%、又は約5%から約40%、又は約5%から約33%、又は約15%から約20%、又は約10%から約50%、又は約10%から約40%、又は約10%から約33%、又は約10%から約20%、又は約20%から約50%、又は約20%から約40%、又は約20%から約30%、又は約25%から約50%、又は約25%から約40%、又は約25から約30%の量の乳糖等の炭水化物をベース栄養粉末にドライブレンドする。所定態様では、(栄養粉末重量当たり)5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%又は50%の量の炭水化物をベース栄養粉末にドライブレンドすることができる。
【0025】
B.レシチン
炭水化物をベース栄養粉末にドライブレンドして栄養粉末を形成すると、上記に概説したような多数の利点が得られるが、(全炭水化物をベース栄養粉末の製造中に加えた栄養粉末の再構成とは異なり)ドライブレンド炭水化物を含む栄養粉末を再構成すると、望ましくない起泡が生じ、その結果、消費者にあまり歓迎されない製品となることが予想外に判明した。この予想外の問題の判明後、ドライブレンド炭水化物を含むベース栄養粉末に所定量のレシチンをドライブレンドすることにより、再構成時に生じる起泡量が著しく減ることも予想外に判明した。再構成時の起泡低減の利点に加え、レシチンをドライブレンドによりベース栄養粉末に加えることにより、噴霧乾燥装置内のケーキ蓄積量が減り、低コストの製造方法となることも予想外に判明した。
【0026】
ドライブレンド炭水化物の前、その後又はそれと同時にレシチンをベース栄養粉末にドライブレンドし、栄養粉末を形成する。微粒子状及び粒子状レシチンも本発明の範囲内であるが、粉末状レシチンが好ましい。所定態様では、レシチンは乾燥脱油レシチンとすることができる。
【0027】
標準的な従来の粉末状レシチン(有機物又は非有機物)が一般に好ましいが、粉末状酵素改質レシチン、粉末状加水分解レシチン及び粉末状改質レシチン粉末も本開示の範囲に含まれ、レシチン源として使用するのに適している。一般に、ベース栄養粉末へのレシチンの均質なドライブレンドを助長するために、200メッシュ又は100メッシュのレシチンを利用することが好ましい。本開示のベース栄養粉末にドライブレンドするのに適したレシチン源の1例はULTRALEC(登録商標)F脱油レシチン(ADM Specialty Food Ingredients,Decatur.IL)である。ベース栄養粉末にドライブレンドするのに適した別のレシチン源はSolec(登録商標)F(The Solae Company.St.Louis,MO)である。
【0028】
(乳糖のドライブレンドの前、その後又はそれと同時に)(栄養粉末重量当たり)約0.03%から約5%、又は約0.03%から約4%、又は約0.03%から約3%、又は約0.03%から約2%、又は約0.03%から約1%、又は約0.13%から約0.5%、又は約0.5%から約5%、又は約0.5%から約3%、又は約0.5%から約1%、又は約0.13%から約3%、又は約0.13%から約1%の量のレシチンをベース栄養粉末に導入し、栄養粉末を形成する。
【0029】
栄養素
本開示の栄養粉末は対象ユーザーの目標食事要件を満たすために十分な種類及び量の栄養素を含有することができる。従って、これらの栄養粉末は上記ドライブレンド炭水化物及びレシチンに加え、タンパク質、炭水化物及び脂質成分(いずれも有機物でも非有機物でもよい)を含有することができる。栄養粉末は更に、ビタミン、ミネラル又は栄養粉末で使用するのに適した他の原料を含有することができる。
【0030】
例えば、栄養粉末が成人用調合物であるとき、タンパク質成分は前記栄養調合物の総カロリー含有量の約10%から約80%とすることができ、炭水化物成分は前記栄養調合物のカロリー含有量の約10%から約70%とすることができ、脂質成分は前記栄養調合物の総カロリー含有量の約5%から約50%とすることができる。これらの範囲は例示に過ぎず、限定的なものではない。
【0031】
栄養粉末が非成人用調合物であるとき、非成人用調合物はタンパク質成分が栄養粉末のカロリー含有量の約7.5%から約25%を占めることができ、炭水化物成分が栄養粉末の総カロリー含有量の約35%から約50%を占めることができ、脂質成分が栄養調合物の総カロリー含有量の約30%から約60%を占めることができる態様を含む。これらの範囲は例示に過ぎず、限定的なものではない。
【0032】
表1は本開示の栄養粉末に含まれる各種成分のその他の範囲を示す。
【0033】
【表1】

【0034】
多数の異なる炭水化物、脂質、タンパク質、ミネラル及びビタミン源及び種類が知られており、このような栄養素が選択される調合物に添加される原料と適合可能であり、その所期用途に安全であり、他の点で製品性能を不当に損なわない限り、本開示の栄養粉末で使用することができる。
【0035】
本開示の栄養粉末で使用するのに適した炭水化物は単純炭水化物でも複合炭水化物でもよいし、乳糖含有種でも無乳糖でもよいし、その組合せでもよく、その非限定的な例としては、加水分解、無傷、自然変性及び/又は化学改質コーンスターチ、マルトデキストリン、ブドウ糖ポリマー、蔗糖、コーンシロップ、コーンシロップ固形分、コメもしくはジャガイモ由来炭水化物、ブドウ糖、果糖、乳糖、高果糖コーンシロップ及び難消化性オリゴ糖(例えばフラクトオリゴ糖(FOS))並びにその組合せが挙げられる。
【0036】
栄養粉末で使用するのに適したタンパク質の非限定的な例としては、加水分解、部分加水分解又は非加水分解タンパク質又はタンパク質源が挙げられ、乳類(例えばカゼイン、ホエー)、動物(例えば肉類、魚類)、穀類(例えばコメ、トウモロコシ)、野菜(例えば大豆)又はその組合せ等の任意の公知又は別の適切な起源に由来することができる。本願で使用されるタンパク質は更に、栄養粉末用として知られている遊離アミノ酸を含むことができ、あるいはこのようなアミノ酸で完全又は部分的に置換することができ、その非限定的な例としては、トリプトファン、グルタミン、チロシン、メチオニン、システイン、アルギニン及びその組合せが挙げられる。栄養粉末に典型的に添加される他の(非タンパク性)アミノ酸としては、カルニチンとタウリンが挙げられる。場合により、アミノ酸のD体はL体と栄養学的に等価とみなされるので、費用を抑えるために異性体混合物(例えばD,L−メチオニン)を使用する。
【0037】
栄養粉末で使用するのに適した脂質の非限定的な例としては、ヤシ油、大豆油、コーン油、オリーブ油、サフラワー油、高オレイン酸サフラワー油、MCT(中鎖トリグリセリド)油、ヒマワリ油、高オレイン酸ヒマワリ油、パーム油及びパーム核油、パームオレイン、キャノーラ油、魚油、綿実油並びに及びその組合せが挙げられる。
【0038】
これらの食品グレード油に加え、所望により、構造脂質を栄養粉末に配合してもよい。構造脂質は当分野で公知であり、INFORM,Vol.8,no.10,page 1004,Structured lipids allow fat tailoring(October 1997);及び米国特許第4,871,768号に記載されており、後者は本願に援用する。構造脂質は主に同一グリセロール骨格上に中鎖脂肪酸と長鎖脂肪酸の混合物を含むトリアシルグリセロールである。構造脂質は同様に本願に援用する米国特許第6,160,007号にも記載されている。
【0039】
本開示の栄養粉末は上記成分に加え、更に各種ビタミンの任意のものを含有することができる。ビタミンの非限定的な例としては、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、チアミン、リボフラビン、ピリドキシン、ビタミンB12、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ビタミンC、コリン、クロム、カルニチン、イノシトール、その塩及び誘導体、並びにその組合せが挙げられる。
【0040】
栄養粉末は更に各種ミネラルの任意のものを含有することができ、その非限定的な例としては、カルシウム、リン、マグネシウム、鉄、亜鉛、マンガン、銅、ヨウ素、ナトリウム、カリウム、塩化物及びその組合せが挙げられる。
【0041】
本開示の乳児用調合物態様は対象消費者ないしユーザー集団のための関連する乳児用調合物ガイドラインに従って栄養素を含有していることが好ましく、このようなガイドラインの1例としては、Infant Formula Act.21 U.S.C.Section 350(a)が挙げられる。
【0042】
本開示の栄養粉末は表2(栄養調合物多量養素)に示す濃度の炭水化物、脂質及びタンパク質を含有する態様を含む。
【0043】
【表2】

【0044】
本開示の栄養粉末は再構成後の調合物100kcal当たり、ビタミンA(約250から約1250IU)、ビタミンD(約40から約150IU)、ビタミンK(>約4μg)、ビタミンE(少なくとも約0.3IU)、ビタミンC(少なくとも約8mg)、チアミン(少なくとも約8μg)、ビタミンB12(少なくとも約0.15μg)、ナイアシン(少なくとも約250μg)、葉酸(少なくとも約4μg)、パントテン酸(少なくとも約300μg)、ビオチン(少なくとも約1.5μg)、コリン(少なくとも約7mg)及びイノシトール(少なくとも約4mg)の1種以上を含有する態様を含む。
【0045】
本開示の栄養調合物は再構成後の調合物100kcal当たり、カルシウム(少なくとも約50mg)、リン(少なくとも約25mg)、マグネシウム(少なくとも約6mg)、鉄(少なくとも約0.15mg)、ヨウ素(少なくとも約5μg)、亜鉛(少なくとも約0.5mg)、銅(少なくとも約60μg)、マンガン(少なくとも約5μg)、ナトリウム(約20から約60mg)、カリウム(約80から約200mg)及び塩化物(約55から約150mg)の1種以上を含有する態様を含む。
【0046】
随意的原料
本開示の栄養粉末は更に、調合物の物理的、化学的、外観又は加工特性を改変することや、対象集団における使用時に医薬成分又は付加栄養成分として機能することが可能な他の随意的成分を含有することができる。多数のこのような随意的原料が知られており、又は乳児用調合物を含む食品及び栄養製品で使用するのに適しており、このような随意的材料が本願に記載する必須材料と適合可能であり、その所期用途に安全であり、他の点で製品性能を不当に損なわない限り、本開示の栄養粉末で同様に使用することができる。
【0047】
このような随意的原料の非限定的な例としては、防腐剤、酸化防止剤、乳化剤、緩衝剤、着色剤、フレーバー、ヌクレオチド及びヌクレオシド、プロバイオティクス、プレバイオティクス、ラクトフェリン及び関連誘導体、増粘剤及び安定剤等が挙げられる。
【0048】
製品形態
本開示の栄養粉末は対象ないし所期患者集団に適した任意のカロリー密度をもつことができ、あるいは栄養粉末の再構成後にこのような密度を提供することができる。本開示の乳児用調合物態様に最も一般的なカロリー密度は一般に少なくとも約19kcal/fl oz(660kcal/リットル)、より典型的には約20kcal/fl oz(675から680kcal/リットル)から約25kcal/fl oz(820kcal/リットル)、更に典型的には約20kcal/fl oz(675から680kcal/リットル)から約24kcal/fl oz(800から810kcal/リットル)である。一般に、早産時又は出生時低体重児では22から24kcal/fl oz調合物がより一般に使用され、満期産児では20から21kcal/fl oz(675から680から700kcal/リットル)調合物を使用することが多い。非乳児及び成人用栄養粉末は対象ないし所期集団に適した任意のカロリー密度をもつことができる。
【0049】
本開示の栄養粉末は典型的には流動性又は実質的に流動性の粒状組成物形態であり、あるいは少なくともスプーン又は他の同等器具で容易にすくって測定することが可能な粒状組成物であり、前記組成物は対象ユーザーが適切な水性液体、典型的には水で容易に再構成し、即時経口又は経腸用液体栄養調合物を形成することができる。この関連で、「即時」用とは一般に再構成後約48時間以内、最も典型的には約24時間以内、好ましくは直後を意味する。これらの粉末態様は噴霧乾燥、凝集、乾式混合又は他の公知もしくは別の有効な粒状形態を含む。1回分に適した体積にするために必要な栄養粉末の量は変動し得る。
【0050】
本開示の栄養粉末は使い捨て容器又は反復使用容器にパッケージング及び密封後、周囲条件下で約36カ月以上まで、より典型的には約12から約24カ月間保存することができる。反復使用容器では、蓋をしたパッケージを周囲条件下で保存し(例えば極端な温度を避け)、内容物を約1カ月以内等に使用するという条件で、これらのパッケージを開封後、最終使用者が反復使用のために蓋をすることができる。
【0051】
製造方法
(炭水化物とレシチンをドライブレンドする)本開示のベース栄養粉末はベース栄養粉末又は他の同等調合物を製造及び調合物化するのに適した任意の公知又は別の有効な技術により製造することができ、このような技術は目的とするベース栄養粉末に応じて原料組合せ、パッケージング及び容器選択等の因子により変形することができる。所定の任意調合物のこのような技術及び変形はベース栄養粉末又は製造分野の通常の知識をもつ者により容易に決定及び適用される。
【0052】
従って、以下に記載する例示調合物を含む本開示のベース栄養粉末は各種の公知又は別の有効な調合物化又は製造方法の任意のものにより製造することができる。これらの方法は最も典型的には炭水化物、タンパク質、脂質、安定化剤もしくは他の調合物化助剤、ビタミン、ミネラル又はその組合せを含有する水性スラリーを先ず形成することを含む。スラリーを乳化し、殺菌し、均質化し、冷却する。更に処理する前、その間、又はその後に、得られたエマルションに他の各種溶液、混合物又は他の材料を加えることができる。このエマルションを次に更に希釈し、熱処理した後、噴霧乾燥等により乾燥し、ベース栄養粉末を生成することができる。ベース栄養粉末の他の適切な製造方法も例えば、いずれも本願に援用する米国特許第6,365,218号(Borschelら)、米国特許第6,589,576号(Borschelら)、米国特許第6,306,908号(Carlsonら)、米国特許出願第20030118703号(Nguyenら)に記載されている。
【0053】
ベース栄養粉末を生成後、上記のような炭水化物と上記のようなレシチンをベース栄養粉末にドライブレンドし、本開示の栄養粉末を生成する。炭水化物はレシチンの前に導入してもよいし、レシチンと同時に導入してもよいし、レシチンの後に導入してもよい。炭水化物とレシチンをベース栄養粉末に導入し、適切な従来の混合装置を使用してベース栄養粉末に十分に混和し、実質的に均質な栄養粉末を生成する。
【実施例】
【0054】
以下、実施例により本開示の範囲内の特定態様について更に記載し、実証する。以下の実施例は単に例証を目的としており、本開示を限定するものと解釈すべきではなく、本開示の趣旨と範囲内でその多くの変形が可能である。例示する全数値は特に指定しない限り、組成物の総重量に基づく重量百分率である。
【0055】
例示調合物の各々をヒトに供給し、単独、主要又は補助栄養を提供する。各組成物は本願に記載するような乳糖とレシチンのドライブレンドを含有しており、各組成物は、ドライブレンド炭水化物を含み且つドライブレンドレシチンを含まない噴霧乾燥乳児用調合物に比較して再構成時の起泡が著しく低減又は解消する。
【0056】
(実施例1から5)
以下の実施例は乳児用調製粉乳の製造・使用方法を含めて本開示の乳児用調製粉乳について例証する。各バッチの調合物原料を表3A、3B、3C及び3Dに示す。
【0057】
【表3】

【0058】
【表4】

【0059】
【表5】

【0060】
【表6】

【0061】
例示調合物は少なくとも2種類の別個のスラリーを調製後、これらをブレンドし、熱処理し、標準化し、2回目の熱処理を行い、噴霧乾燥し、凝集させ、ドライブレンドし、パッケージングすることにより製造することができる。
【0062】
先ず、ミネラルを46から57℃の水に溶解した後に塩化マグネシウム、塩化コリン、塩化カリウム、クエン酸カリウム及び塩化ナトリウムを加えることによりミネラルスラリーを調製する。得られたスラリーを別途調製したスラリーと後でブレンドするまで46から57℃で温和な撹拌下に維持する。
【0063】
高オレイン酸サフラワー油、大豆油及びヤシ油を27から43℃で混合後、パルミチン酸アスコルビル、混合トコフェロール、混合カロテノイドプレミックス及びビタミンADEKを加えることにより油性スラリーを調製する。得られた油性スラリーを別途調製したスラリーと後でブレンドするまで27から43℃で温和な撹拌下に維持する。
【0064】
水、ホエータンパク質濃縮物、脱脂粉乳、乳糖、ガラクトオリゴ糖、ミネラルスラリー、油ブレンド、カルシウム/油ブレンド分散液、アラキドン酸及びドコサヘキサエン酸を十分な撹拌下で混合する。得られたブレンドのpHを水酸化カリウムでから約6.70に調整する。このブレンドを49から60℃で温和な撹拌下に約2時間以下維持する。
【0065】
得られたブレンドを74から85℃まで加熱し、2400から2600/400から600psigで均質化した後、127から132℃まで約5秒間加熱する。加熱したブレンドをフラッシュクーラーに通して温度を下げた後、プレートクーラーに通して更に温度を2から7℃まで下げる。分析試験用にサンプルを抽出する。混合物を撹拌下に維持する。
【0066】
ビタミン/ミネラルプレミックス溶液とアスコルビン酸溶液を別々に調製し、処理済みブレンドスラリーに加える。ビタミン/ミネラルプレミックス溶液はクエン酸カリウム、硫酸第一鉄、ビタミン/ミネラルプレミックス、L−カルニチン、リボフラビン及びヌクレオチド−コリンプレミックスの各原料を水に加えることにより調製する。アスコルビン酸溶液は原料を溶解させるために十分な量の水に水酸化カリウムとアスコルビン酸を加えることにより調製する。
【0067】
最適な製品安定性を達成するようにブレンドpHを更に水酸化カリウムで調整してもよい。次にブレンドを蒸発させ、2回目の熱処理を行う。蒸発後のブレンドを74から82℃まで約16秒間加熱する。
【0068】
蒸発後のブレンドを噴霧乾燥機に通す。次に水を結合剤溶液として完成した粉末を凝集させた後、必要に応じて更に乳糖及びレシチンをドライブレンドし、実質的に均質な粉末生成物を生成する。次に完成した生成物を適切な容器にパッケージングする。
【0069】
次に、得られた粉末栄養調合物は、乳児又は他の適当な個体への補助、主要又は単独栄養源を提供するために使用される。
【0070】
(実施例6)
ドライブレンドした乳糖とレシチンを含有する乳児用調製粉乳の物理的外観(即ち起泡)を評価及び比較するための試験を実施する。乳糖とレシチンを粉末調合物にドライブレンドせずに製造される従来の乳児用調合物とこれらの乳児用調製粉乳を比較する。各サンプル調合物の調合物原料を表4に示す。
【0071】
【表7】

【0072】
上記実施例1から5に記載したように調合物を調製した。調製後、8オンス透明プラスチックボトル内でサンプル粉末調合物17gを室温の水道水120gで再構成した。ボトルを手動で10回上下に振盪した。
【0073】
ボトル内の気泡と液体の総体積(ml)を測定した。振盪から1分た物いぶつき、後と2分後に再び総体積を測定した。
【0074】
次にボトルを約1から2秒間転倒させ、直立位置に戻した。約15秒間静置後に再び総体積を測定した。結果を表5に示す。
【0075】
【表8】

【0076】
表5から明かなように、サンプル調合物1、2及び3にドライブレンドレシチンを加えると、ドライブレンドレシチンを全く加えないサンプル調合物4及び対照サンプルに比較して起泡量が減った。具体的に言うと、レシチンをドライブレンドしたサンプル調合物(サンプル調合物1、2及び3)では、乳糖もしくはレシチンをドライブレンドせずに製造される従来の乳児用調合物である対照乳児用調合物又は乳糖をドライブレンドし且つレシチンをドライブレンドしない従来の乳児用調合物であるサンプル調合物4に比較して起泡が少なかった。
【0077】
(実施例7)
ドライブレンドした乳糖とレシチンを含有する他の乳児用調合物の物理的外観(即ち起泡)を評価及び比較するための試験を実施する。乳糖とレシチンをドライブレンドせずに製造される従来の乳児用調合物とこれらの乳児用調合物を比較する。各サンプル調合物の調合物原料を表6に示す。
【0078】
【表9】

【0079】
上記実施例1から5に記載したように調合物を調製した。調製後、8オンス透明プラスチックボトル内で各サンプル調合物26gを室温の水道水180mlで再構成した。ボトルを機械的振盪機に入れ、約4サイクル/秒の速度で5秒間振盪した。
【0080】
次にサンプルの約3分の2をすぐに250mlシリンダーに注いだ。残りの液体をボトル内でスワールしてボトル内に残っている気泡を捕集し、シリンダーに注いだ。気泡の量(ml)をシリンダー内で測定した。次に振盪から30分後に気泡の量を再び測定した。結果を表7に示す。
【0081】
【表10】

【0082】
表7から明かなように、レシチンを調合物のドライブレンドに加えることにより、起泡を抑制することができる。具体的に言うと、ドライブレンドに乳糖のみを加えた調合物5はドライブレンド乳糖を含むドライブレンドにレシチンを加えた調合物6に比較して起泡レベルが高かった。更に、所定の態様では、乳糖とレシチンをドライブレンドせずに製造される従来の乳児用調合物と同様の起泡性をもつ調合物を形成するようにレシチンと乳糖をドライブレンドできると思われる。
【0083】
結論
本願に記載するデータによると、本願に記載するようなドライブレンドした乳糖とレシチンを含有する乳児用調製粉乳は、乳糖のみをベース粉末に加えた従来の乳児用調製粉乳で提供されるような量の乳糖を加えずに、より高いエネルギー効率で調合物化することができる。データから明かなように、本開示のドライブレンド乳児用調製粉乳は乾燥工程の上流で全炭水化物を導入した従来の乳児用調製粉乳と少なくとも同一の起泡外観特性をもつように調合物化することができる。更に、データから明らかなように、ドライブレンド乳糖とドライブレンドレシチンを併有する乳児用調製粉乳はドライブレンド乳糖を含み且つドライブレンドレシチンを含まない乳児用調製粉乳に比較して起泡性が改善された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
栄養粉末の製造方法であって、
ベース栄養粉末を製造すること;及び
ベース栄養粉末に炭水化物と粉末レシチンを導入すること
を含む方法。
【請求項2】
レシチンが標準レシチン、酵素改質レシチン、加水分解レシチン、改質レシチン粉末及びその組合せから構成される群から選択される請求項1の方法。
【請求項3】
(栄養粉末重量当たり)約0.03%から(栄養粉末重量当たり)約5%の量のレシチンをベース栄養粉末に導入する請求項1の方法。
【請求項4】
(栄養粉末重量当たり)約0.03%から(栄養粉末重量当たり)約2%の量のレシチンをベース栄養粉末に導入する請求項1の方法。
【請求項5】
(栄養粉末重量当たり)約0.13%から(栄養粉末重量当たり)約0.5%の量のレシチンをベース栄養粉末に導入する請求項1の方法。
【請求項6】
炭水化物が乳糖、コーンシロップ固形分、マルトデキストリン、蔗糖及びその組合せから構成される群から選択される請求項1の方法。
【請求項7】
炭水化物が乳糖である請求項1の方法。
【請求項8】
(栄養粉末重量当たり)約5%から(栄養粉末重量当たり)約50%の量の炭水化物をベース栄養粉末に導入する請求項1の方法。
【請求項9】
(栄養粉末重量当たり)約5%から(栄養粉末重量当たり)約33%の量の炭水化物をベース栄養粉末に導入する請求項1の方法。
【請求項10】
(栄養粉末重量当たり)約15%から(栄養粉末重量当たり)約20%の量の炭水化物をベース栄養粉末に導入する請求項1の方法。
【請求項11】
栄養粉末が乳児用調合物又は幼児用調合物である請求項1の方法。
【請求項12】
乳児用調合物の製造方法であって、
ベース乳児用調合物粉末を製造すること;及び
ベース乳児用調合物に粉末乳糖と粉末レシチンを導入すること
を含む方法。
【請求項13】
(乳児用調合物重量当たり)約0.03%から(乳児用調合物重量当たり)約5%の量のレシチンを乳児用調合物粉末に導入する請求項12の方法。
【請求項14】
(乳児用調合物重量当たり)約0.03%から(乳児用調合物重量当たり)約2%の量のレシチンを乳児用調合物粉末に導入する請求項12の方法。
【請求項15】
(乳児用調合物重量当たり)約0.13%から(乳児用調合物重量当たり)約0.5%の量のレシチンを乳児用調合物粉末に導入する請求項12の方法。
【請求項16】
(乳児用調合物重量当たり)約5%から(乳児用調合物重量当たり)約50%の量の乳糖を乳児用調合物粉末に導入する請求項12の方法。
【請求項17】
(乳児用調合物重量当たり)約5%から(乳児用調合物重量当たり)約33%の量の乳糖を乳児用調合物粉末に導入する請求項12の方法。
【請求項18】
(乳児用調合物重量当たり)約15%から(乳児用調合物重量当たり)約20%の量の乳糖を乳児用調合物粉末に導入する請求項12の方法。
【請求項19】
脂質源、タンパク質源、及び炭水化物源を含む乳児用調製粉乳であって、乳児用調製粉乳にドライブレンドされた少なくとも1種の炭水化物源及び乳児用調製粉乳にドライブレンドされた粉末レシチンを含む前記乳児用調製粉乳。
【請求項20】
乳児用調製粉乳にドライブレンドされた少なくとも1種の炭水化物源が乳糖である請求項19の乳児用調製粉乳。
【請求項21】
(乳児用調製粉乳重量当たり)約5%から(乳児用調製粉乳重量当たり)約50%の量のドライブレンド乳糖が乳児用調製粉乳中に存在する請求項20の乳児用調製粉乳。
【請求項22】
(乳児用調製粉乳重量当たり)約5%から(乳児用調製粉乳重量当たり)約33%の量のドライブレンド乳糖が乳児用調製粉乳中に存在する請求項20の乳児用調製粉乳。
【請求項23】
(乳児用調製粉乳重量当たり)約15%から(乳児用調製粉乳重量当たり)約20%の量のドライブレンド乳糖が乳児用調製粉乳中に存在する請求項20の乳児用調製粉乳。
【請求項24】
乳児用調製粉乳にドライブレンドされた粉末レシチンが標準レシチン、酵素改質レシチン、加水分解レシチン、改質レシチン粉末及びその組合せから構成される群から選択される請求項19の乳児用調製粉乳。
【請求項25】
(乳児用調製粉乳重量当たり)約0.03%から(乳児用調製粉乳重量当たり)約5%の量のドライブレンドレシチンが乳児用調製粉乳中に存在する請求項21の乳児用調製粉乳。
【請求項26】
(乳児用調製粉乳重量当たり)約0.03%から(乳児用調製粉乳重量当たり)約2%の量のドライブレンドレシチンが乳児用調製粉乳中に存在する請求項21の乳児用調製粉乳。
【請求項27】
(乳児用調製粉乳重量当たり)約0.13%から(乳児用調製粉乳重量当たり)約0.5%の量のドライブレンドレシチンが乳児用調製粉乳中に存在する請求項21の乳児用調製粉乳。

【公表番号】特表2013−505023(P2013−505023A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−529891(P2012−529891)
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/049048
【国際公開番号】WO2011/034988
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】