説明

ナノチューブを使用してエネルギー粒子を発生させる方法、及びその物品

エネルギー粒子を発生させる方法であって、ナノチューブをDOなどの水素同位体と接触させること、及びそのナノチューブに活性化エネルギーを与えることを含む方法を開示する。一実施形態においては、水素同位体は、プロチウム、ジュウテリウム、トリチウム、およびそれらの組み合わせを含む。ナノチューブ構造の限定された寸法内に閉じ込められた原子の核相互作用の可能性を増加させることに基づく物質の核変換方法も開示し、この方法で、物質の核変換に充分なエネルギー粒子が発生し、核変換されるべき物質がそれらの粒子に曝露される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国特許法第119条(e)に基づき、2005年12月5日に出願された米国仮特許出願第60/741,874号明細書、および2006年3月1日に出願された米国仮特許出願第60/777,577号明細書の国内優先権を主張し、これら両方の特許出願を本明細書に参照により援用する。
【0002】
本明細書は、熱エネルギー、電磁エネルギー、または粒子の運動エネルギーなどの活性化エネルギーの存在下で、ナノチューブを水素同位体と接触させることによってエネルギー粒子を発生させる方法を開示する。本開示の方法によって発生したエネルギー粒子に物質を曝露することによって、そのような物質を核変換する方法も開示する。
【背景技術】
【0003】
環境へのさらなる影響なしに、現在の我々の社会の炭化水素燃料への依存を緩和するための代替エネルギー源が必要とされている。本発明者らは、ナノチューブの複数の用途、およびそのようなナノチューブを使用するデバイスを開発した。本開示は、ナノチューブ、ある実施の形態ではカーボンナノチューブの独特の性質を、環境に優しい方法で現在および未来のエネルギー需要に適合するよう設計された新規な様式で集約している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ナノチューブに基づく原子力発電システムによって電力供給されるデバイスは、配電の現況を大幅に変化させる可能性がある。たとえば、ナノチューブに基づく原子力発電システムは、配電ネットワーク;化学電池;太陽電池、風車、水力発電所などのエネルギー捕捉装置;内燃機関、化学ロケット、またはタービンエンジン;ならびに出力を発生させるための化学的燃焼の他のあらゆる形態の需要をなくすことはないにしても、減少させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
したがって、ナノチューブを水素同位体と接触させること、及びナノチューブに活性化エネルギーを与えることを含む、エネルギー粒子を発生させる方法が開示される。一実施形態においては、水素同位体は、プロチウム、ジュウテリウム、トリチウム、およびそれらの組み合わせを含む。さらに、水素同位体の供給源は、固体、液体、気体、プラズマ、または超臨界相であってよい。あるいは、水素同位体の供給源は、分子構造中に結合されていてもよい。
【0006】
また、ナノチューブを水素同位体源と接触させること、ナノチューブに活性化エネルギーを与えること、エネルギー粒子を発生させること、及び核変換されるべき物質をエネルギー粒子と接触させることを含む、物質の核変換方法も開示される。本明細書において使用される場合、核変換可能な物質とは、ある元素または同位体から別の元素または同位体に核変換される物質のことである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
発明の詳細な説明
A.定義
本開示において使用される以下の用語または表現は、以下に概説される意味を有する。
【0008】
用語「繊維」またはそのあらゆる変形は、高アスペクト比材料として定義される。本開示において使用される繊維は、1種類または他種類の異なる組成物で構成される材料を含むことができる。
【0009】
用語「ナノチューブ」は、25Å〜100nmの両端点を含めた範囲内の平均直径を一般に有する管状の分子構造を意味する。あらゆるサイズの長さを使用することができる。
【0010】
用語「カーボンナノチューブ」またはそのあらゆる変形は、継ぎ目のない円筒状管の壁を形成するために閉じている六方格子(グラフェン(graphene)シート)として配列された炭素原子で主として構成される管状の分子構造を意味する。これらの管状シートは、単独(単層)、または多数の入れ子状の層(多層)のいずれかで、円筒構造を形成することができる。
【0011】
「環境バックグラウンド放射線」という表現は、地上の放射線源および宇宙線(宇宙放射線)などの種々の天然および人工の放射線源から発せられる電離放射線を意味する。
【0012】
用語「官能化された」(またはそのあらゆる変形)は、ゼータ電位などのナノチューブの性質を変化させることができる1原子または一群の原子が表面に取り付けられたナノチューブを意味する。
【0013】
「ドープされた」カーボンナノチューブという用語は、六員環炭素の丸められたシートの結晶構造中に、炭素以外のイオンまたは原子が存在することを意味する。ドープされたカーボンナノチューブは、六員環の中の少なくとも1つの炭素が非炭素原子で置き換えられていることを意味する。
【0014】
用語「核変換すること」、「核変換」、またはそれらの派生語は、原子核中のプロトンまたは中性子の数が変化すること、あるいは粒子の捕捉または放出を介した原子核内のエネルギーが変化することのいずれかである、原子核の状態の変化として定義される。したがって、物質の核変換は、その物質を構成する原子核の状態を変化させることとして定義される。
【0015】
一実施形態においては、ナノチューブ構造を使用して同位体を核変換することでエネルギー粒子を生成する方法を開示する。この実施形態においては、核変換は、エネルギーの放出または吸着を伴う同位体の核構成の変化である。安定な同位体の結合または分裂によってエネルギーを発生させるために、活性化エネルギーを加える必要が生じる場合がある。
【0016】
この活性化エネルギーは、同位体に、運動量、温度、圧力、または電磁場を直接または間接のいずれかで与える電磁気学的刺激の形態でもたらされてよい。初期活性化エネルギーは、電流パルスまたは電磁放射線の形態であってよい。さらに、活性化エネルギーは、連鎖反応としても知られる本明細書に記載の核変換反応によって生じるエネルギーの形態でもたらされてもよい。
【0017】
ある同位体核変換反応においては、活性化エネルギーは、2つの核が互いに接近するときに生じるクーロン斥力に打ち勝つために必要なエネルギーである。このような反応の主要な同位体はジュウテリウム(H)であるが、水素(H)、トリチウム(H)、およびヘリウム3(He)も、エネルギーおよびヘリウム4(He)を発生させる途中で使用することができる。エネルギーを発生させる核変換反応に使用することができ、および507-521 of “Modern Physics” by Hans C.Ohanian 1987に見ることができる同位体の一覧が参照として組み入れられ、これらのページが本明細書に参照により援用される。
【0018】
核変換に必要な同位体のクーロン斥力に打ち勝つため、活性化エネルギーは、熱エネルギー、電磁エネルギー、または粒子の運動エネルギーの形態で供給されることができる。電磁エネルギーは、X線、光フォトン、α線、β線、またはγ線、マイクロ波放射線、赤外線、紫外線、フォノン、宇宙線、ギガヘルツからテラヘルツの範囲の周波数の放射線、またはそれらの組み合わせから選択される1つ以上の供給源を含む。
【0019】
活性化エネルギーは、運動エネルギーを有する粒子を含むこともでき、これらの粒子は、運動する原子または分子などのあらゆる粒子として定義される。非限定的な例としては、プロトン、中性子、反陽子、素粒子、およびそれらの組み合わせが挙げられる。本明細書において使用される場合、「素粒子」は、さらなる粒子に分割不可能な基本粒子である。素粒子の例としては、電子、反電子、中間子、パイオン、ハドロン、レプトン(電子の一形態である)、バリオン、放射性同位体、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0020】
開示された方法に係る活性化エネルギーとして使用することができる他の粒子としては、pages 460-494 of “Modern Physics” by Hans C.Ohanianにおいて参照されるものが挙げられ、これらのページは本明細書に参照により援用される。
【0021】
同様に、本開示の方法によって発生されるエネルギー粒子は、前述したものと同じエネルギー粒子、すなわち、中性子、プロトン、電子、ベータ線、アルファ線、中間子、パイオン、ハドロン、レプトン、バリオン、およびそれらの組み合わせを含むことができる。言い換えると、本開示の方法によって生成されるエネルギー粒子は、反応を開始するために使用されたエネルギー粒子と同じものを含むことができる。
【0022】
本明細書に記載される核変換反応に必要なエネルギー生成は活性化エネルギーを使用するので、存在する活性化エネルギーの量を制御することによって、または本発明の方法でナノチューブ構造にとりこまれる同位体の速度を制御することによって、生成されるエネルギーを制御することができる。たとえば、ナノチューブ/重水混合物を凍結させ、それによって、核核変換過程による熱エネルギーを奪い、カーボンナノチューブなどのナノチューブ中へのジュウテリウムの拡散を遅らせることによって、エネルギーの発生を大きく減少させることができる。
【0023】
一実施形態においては、物質の核変換は、物質をナノチューブ構造と接触させること、ナノチューブ構造の寸法内に物質を閉じ込めること、内部に物質が閉じ込められたナノチューブ構造を活性化エネルギーに曝露することによって行われることができる。
【0024】
なんらかの理論によって束縛しようとするものではないが、本明細書において記載されるエネルギー粒子の発生方法および核変換反応は、少なくとも部分的には、ナノチューブ構造への発現である。原子スケールの物質が、ナノチューブ構造の限定された寸法に閉じ込められると、その物質を構成する原子核の相互作用が起こり、それによりその物質の核変換が起こりやすくなると考えられる。言い換えると、ナノスケールで閉じ込められることによって、物質の核が相互作用する可能性が増加する。同様の理論が、一次元Bose気体におけるスクリーニングとして説明されており、そのような説明の1つは、N.M.Bogolyubov et al., Complete Screening in a One-Dimensional Bose Gas, Zapiski Nauchnykh Seminarov Leningradskogo Otdeleniya Matematicheskogo Instituta im.V.A.Steklova AN SSSR, Vol.150 pp.3-6, 1986の論文中に見ることができる。
【0025】
したがって、一実施形態においては、パルス状等の電流がカーボンナノチューブに加えられ、ジュウテリウムが存在する場合、カーボンナノチューブの閉じ込められた系の内部に高密度電子プラズマによって、クーロン斥力が減少または消失することがあると考えられる。電子が核に非常に接近しているため、ジュウテリウム同位体間のクーロン斥力を平均的に相殺することができる。このため、核変換に必要な活性化エネルギーが減少する。
【0026】
ナノスケールの閉じ込めを補助し、または可能にし、さらに、本開示の方法に関連した内部条件に耐えることができる中空内部を有するあらゆるナノスケール構造が、本開示の方法に使用されることができる。
【0027】
一実施形態においては、ナノチューブは、炭素およびその同素体を含む。たとえば、本開示により使用されるカーボンナノチューブは、500μm〜10cmの範囲、たとえば2mm〜10mmの範囲の長さを有する多層カーボンナノチューブを含むことができる。本開示によるナノチューブ構造は、最大100nmの範囲、たとえば25Å〜100nmの範囲の内径を有することができる。
【0028】
ナノチューブ材料は、絶縁材料、金属材料、または半導体材料、あるいはそのような材料の組み合わせなどの非炭素材料を含むこともできる。
【0029】
水素同位体は、ナノチューブの内部、多層ナノチューブ(使用される場合)の層の間の空間、1つ以上のナノチューブによって形成される少なくとも1つのループの内部、またはそれらの組み合わせの中に配置できることを理解されたい。
【0030】
一実施形態においては、ナノチューブは、端と端が接するように配列されたり、並列に配列されたり、またはそれらのあらゆる組み合わせで配列されたりすることができる。さらに、またはその代わりに、ナノチューブは、無機材料の少なくとも1つの原子層または分子層で完全または部分的にコーティングされたりドーピングされたりしていてもよい。
【0031】
ある実施形態においては、ナノチューブ構造が、その内部に閉じ込められた物質と触媒的に接触している場合に、物質を核変換する本方法が改良されうる。これは、炭素などの特定のナノチューブを選択すること、あるいは、本開示の反応を開始するために必要な活性化エネルギーの量または種類を変化させることができる分子でナノチューブをドーピングまたはコーティングすることのいずれかによって行われることができる。
【0032】
本明細書において使用される場合、「触媒」、それより派生するあらゆる単語は、活性化エネルギーを変化させる物質として定義される。一実施形態においては、活性化エネルギーの変化は、核変換反応が起こるために必要なエネルギーを低下させることとして定義される。
【0033】
本発明のナノチューブ構造が触媒としてさらに機能する場合、多くの低エネルギーのフォトン、フォノン、または粒子を取り込み、さらに相加的にそれらのエネルギーを核変換の核に供給するインテグレーター(integrator)としてそのように機能することができる。前述の形態の活性化エネルギーを、このような方法において使用することもできる。
【0034】
ある場合において、活性化エネルギーは、ジュウテリウムのHeおよび中性子への核変換反応を促進するための、電子核散乱と同時に起こるX線ナノチューブ捕捉(x-rays nanotube capture)などの、複数の形態のエネルギーの合計によって得られてもよい。
【0035】
ある実施形態においては、1つの核変換事象により発生したエネルギーがさらなる核変換事象を促進するよう、水素同位体をナノチューブ内に挿入することによって、連鎖反応を発生させることができる。
【0036】
前述したように、物質の核変換方法は、エネルギー粒子を放出することによってエネルギーの発生をもたらすことができる。非限定的な実施形態においては、本開示の方法により発生されるエネルギーは、運動エネルギーを有する中性子、トリトン、ヘリウム同位体、およびプロトンを含むことができる。
【0037】
本明細書において開示されるナノチューブ構造は、単層、二層、または多層のナノチューブ、あるいはそれらの組み合わせを含むことができる。これらのナノチューブは、2005年4月22日に出願された米国特許出願第11/111,736号明細書、2004年3月8日に出願された米国特許出願第10/794,056号明細書、および2006年9月1日に出願された米国特許出願第11/514,814号明細書などの本出願人の同時係属出願に記載される形態などの周知の形態を有することができ、上記出願すべてが本明細書に参照により援用される。
【0038】
上述の形状の一部は、M.S. Dresselhaus, G. Dresselhaus, and P. Avouris, eds. Carbon Nanotubes:Synthesis, Structure, Properties, and Applications, Topics in Applied Physics. 80. 2000, Springer-Verlag;および“A Chemical Route to Carbon Nanoscrolls, Lisa M. Viculis, Julia J. Mack, and Richard B. Kaner; Science, 28 February 2003; 299においてより詳細に規定されおり、これら両文献が本明細書に参照により援用される。
【0039】
前述の形態を有するナノチューブ構造が使用される場合、核変換が起こる物質が閉じ込められる寸法として定義される閉じ込め寸法は、ナノチューブの内部、多層ナノチューブの層の間の空間、1つ以上のナノチューブによって形成される少なくとも1つのループの内部、またはそれらの組み合わせから選択される。
【0040】
前述したように、通常、本開示による方法は、核変換を促進するために活性エネルギーを使用する。このような活性化エネルギーの非限定的な例としては、マイクロ波放射線、赤外線、熱エネルギー、フォノン、光フォトン、紫外線、X線、γ線、α線、β線、および宇宙線が挙げられる。
【0041】
本発明のナノチューブ構造は、場合により磁場、電場、またはその他の電磁場内にあるナノチューブの網目構造を含むことが可能なことを理解されたい。非限定的な一実施形態においては、磁場、電場、または電磁場は、ナノチューブ構造自体によって供給される場合がある。
【0042】
さらに、本発明の方法は、交流、直流、または電流パルスをナノチューブ構造またはそれらの組み合わせに加えることをさらに含むことができる。
【0043】
本明細書において開示されるナノチューブ構造は、金属または合金のエピタキシャル層を有することができる。
【0044】
ナノチューブの組成は、本明細書において開示される方法において重要ではないと考えられている。理論によって束縛しようとするものではないが、ナノチューブ内への化学種の閉じ込めは、本開示の実施形態において使用されるナノチューブ中の炭素と、閉じ込めによって活性化される化学種のジュウテリウムとの間のある程度の相互作用よりも、本明細書において開示される効果に関与しうると思われる。このため、本明細書に記載のナノチューブが炭素として具体的に説明されているが、より一般的には、これらのナノチューブは、セラミック(ガラスなど)、金属(およびそれらの酸化物)、有機、およびそのような材料の組み合わせを含むことができる。
【0045】
活性化される化学種をある寸法に閉じ込めるため以外に、ナノチューブの形態(幾何学的配置)は重要ではないと考えられる。一実施形態においては、多層カーボンナノチューブが開示される。本明細書において開示されるナノチューブ構造は、本明細書において開示されるナノチューブ上にシェルまたはコーティングを形成する1つまたは複数の原子層または分子層を有することができる。このようなコーティングに加えて、本発明のナノチューブ構造は、無機または有機材料の最低1つの原子層または分子層によってドープされることができる。
【0046】
ナノチューブのコーティング、およびナノチューブのコーティング方法に関する記述は、先に援用された本出願人の同時係属出願、すなわち、2005年4月22日に出願された米国特許出願第11/111,736号明細書、2004年3月8日に出願された米国特許出願第10/794,056号明細書、および2006年9月1日に出願された米国特許出願第11/514,814号明細書に記載されている。
【0047】
本明細書において記載される方法は、カーボンナノチューブを少なくとも1つの有機基で官能化することをさらに含むことができる。一般に、官能化は、湿式化学、または気相、気体、またはプラズマ化学、ならびにマイクロ波で補助される化学技術、ならびにカーボンナノチューブ表面に材料を接合させる表面化学を利用する化学技術を使用して、カーボンナノチューブ表面を改質することによって行われる。これらの方法は、少なくとも1つのC−C結合またはC−ヘテロ原子結合の切断として定義されるカーボンナノチューブの「活性化」のために使用され、それによって分子あるいはクラスターを取り付けるための表面が得られる。
【0048】
官能化されたカーボンナノチューブは、カーボンナノチューブの外側の側壁などの表面に結合したカルボキシル基などの化学基を含むことができる。さらに、ナノチューブの官能化は、特定の所望の官能化ナノチューブが得られるまで複数の官能基を順次付け加えることによる多段階手順によって行うことができる。
【0049】
官能化カーボンナノチューブとは異なり、コーティングされたカーボンナノチューブは、材料および/または1つまたは多数の粒子の層で覆われており、この層は、官能基とは異なり、必ずしもナノチューブに化学的に結合する必要はなく、ナノチューブの一部の表面領域を覆う。
【0050】
本発明において使用されるカーボンナノチューブは、本開示の方法を補助する構成要素でドープされることもできる。前述したように、「ドープされた」カーボンナノチューブは、六員環炭素の丸められたシートの結晶構造中に炭素以外のイオンまたは原子が存在することを意味する。ドープされたカーボンナノチューブは、六員環の中の少なくとも1つの炭素が非炭素原子で置き換えられていることを意味する。
【0051】
また、ナノチューブを水素同位体源と接触させること、活性化エネルギーをナノチューブに与えること、エネルギー粒子を生成すること、核変換される物質をエネルギー粒子と接触させることを含む物質の核変換方法も開示される。
【0052】
核変換により生成された放射線の形態のエネルギーの一部は、第二世代核変換反応を促進するために直接使用されることができる。この方法は、消費に必要なレベルまで出力を連続的に発生させるために使用されることができる。
【0053】
一実施形態においては、本明細書において記載される方法は、長い半減期を有し放射能汚染物質と見なされる同位体を、より短い半減期の同位体に核変換するために用いられることができる。これは、中性子捕獲を介して行うことができる。この実施形態においては、カーボンナノチューブ内に互いに密接に充填された多くの中性子を、標的同位体で捕獲することができるので、ナノチューブにジュウテリウムを供給することが望ましい場合がある。原子核内に多量の中性子が存在することで核変換反応が促進され、その結果、放射性同位体の半減期が数百年または数千年から数ミリ秒に短縮される。
【0054】
別の一実施形態においては、ジュウテリウムからHeおよび中性子への核変換は、カーボンナノチューブをジュウテリウムガスおよび活性化エネルギーに接触させることによって行われることができる。この実施形態においては、ジュウテリウムガス、カーボンナノチューブ、および取り付けられた電極などの構成要素を取り囲む閉じ込め容器によって、ジュウテリウムが高濃度に維持される。さらに、カーボンナノチューブは、束ねることによって、その束の両端部で電極と電気的に接触させるべきである。電極に電線が取り付けられ、10nsの400Vパルスを発生させる回路からカーボンナノチューブに活性化エネルギーが供給される。この実施形態の概略図を図5に示す。
【0055】
本開示の単なる例であることを意図している以下の非限定的な実施例によって、本発明をさらに説明する。
【実施例】
【0056】
実施例
実施例1.処理されたカーボンナノチューブを用いるエネルギー粒子の生成
a)カーボンナノチューブ材料の製造
5gのカーボンナノチューブを試薬グレードの硝酸250mlと室温で混合した。このカーボンナノチューブは多層であり、直径が10nm〜50nmの範囲であり、長さが100nm〜100umの範囲であった。20分後、カーボンナノチューブを硝酸から取り出し、3回水洗した。室温以上に設定されたオーブン中でカーボンナノチューブを乾燥させて水を除去した。このバッチの100mgのカーボンナノチューブを、50mlのガラスビーカー中で35〜40mlの純度99.9%のDOと混合した(試料A)。このDOは、Sigma Aldrichから購入した新しい250グラムの試料(品番(Part number)151882−250G、バッチ番号(Batch number)08410KC)から採取した。
【0057】
b)カーボンナノチューブ材料の測定
試料Aから放出される種々のエネルギー粒子を以下の方法で測定した。
【0058】
Oの蒸発と、吸湿性のDOへの水の吸収を最小限にするために、試料Aを透明なプラスチックラップで覆った。次にこれを回転式試料ホルダーに取り付け、床に対して45度の角度で維持し、カーボンナノチューブ表面を少なくとも部分的に濡れた状態に維持するために、測定中約1rpmで回転させた。この回転式試料ホルダーの概略図を図1に示す。
【0059】
He中性子検出器およびNaI(ヨウ化ナトリウム)ガンマ線/X線検出器を使用して、バックグラウンドを超えるエネルギーを測定した。試料が存在しない状態で、バックグラウンド測定を行った。最初に暗室中で試料Aの測定を行った。UVフィルターを使用したハロゲン光を照射した試料を使用して測定を繰り返した。試料Aと組成及び形態が同一である第2の試料(B)を調製した。(a)UVフィルターを使用したハロゲン光と、(b)赤色レーザーとを別々に試料Bに照射した。
【0060】
暗室中で測定したものを含めたすべての試料で、バックグラウンドを上回る正バイアスを示したが、光源を使用した場合に信号の増強が認められ、UVフィルターを使用したハロゲン光の場合に最も強い応答が得られた。
【0061】
この実施例は、処理したカーボンナノチューブをDOと混合することによって、エネルギー粒子が生成されることを示している。
【0062】
実施例2.未処理のカーボンナノチューブを用いるエネルギー粒子の生成
a)カーボンナノチューブ材料の製造
この実施例で未処理の多層カーボンナノチューブを使用したことを除けば、この実施例は実施例1と実質的に類似している。このカーボンナノチューブは、直径が10nm〜50nmの範囲であり、長さが100nm〜100umであった。約100mgのカーボンナノチューブを、50mlのガラスビーカー中で35〜40mlの純度99.9%のDOと混合した。
【0063】
b)カーボンナノチューブ材料の測定
本発明により作製した試料から放出されるエネルギー粒子を以下の方法で測定した。
【0064】
実施例1のように、DOの蒸発と、吸湿性のDOへの水の吸収を最小限にするために、この実施例に係る試料を透明なプラスチックラップで覆った。次にこれを回転式試料ホルダーに取り付け、床に対して45度の角度で維持し、カーボンナノチューブ表面を少なくとも部分的に濡れた状態に維持するために、測定中約1rpmで回転させた。
【0065】
この実施例で使用した設定の概略図を図2に示しており、これは図1に類似しているが、He検出器がゲルマニウム検出器のアレイで置き換えられている。特に、活性化エネルギーを与える前に、装置の両側に配置されたゲルマニウム中性子検出器の2つのアレイについて、実験場所における中性子のバックグラウンド速度を求めるための較正を行った。この検出器は、Lawrence Livermore National Laboratoriesの所有する最新型の中性子検出器であり、この検出器の操作方法は、所有者独自のものであった。
【0066】
試料が存在しない状態でバックグラウンド測定を行った。測定は、UVフィルターを使用したハロゲン光を試料に照射しながら行った。バックグラウンドを含むすべての測定で、バックグラウンドを上回る正バイアスを示したが、UVフィルターを使用したハロゲン光を使用した場合に信号の増強が認められた。
【0067】
この実施例は、未処理のカーボンナノチューブをDOと混合しながら活性化エネルギーを与えることによって、エネルギー粒子が生成されることを示している。
【0068】
実施例3.液相中の核変換によるエネルギー粒子の生成−電気分解用電極は不使用
この実施例においては、ナノチューブは、NanoTechLabs (NanoTechLabs Inc., 409 W. Maple St., Yadkinville, NC 27055)より入手した市販の純粋なカーボンナノチューブであった。これらは、長さが約3mmで、6員環構造を有し、直線状に配向したものであった。これらのカーボンナノチューブは、欠陥が実質的に存在せず、装置中に使用する前に処理を行わなかった。
【0069】
約1,000個の個別のナノチューブを含有する整列したカーボンナノチューブの束を、束の各端部でステンレス鋼電極に接続した。このカーボンナノチューブ電極システムの抵抗を測定すると約200Ωであった。一方のナノチューブ電極は、コンデンサを介して接地し、さらに、高電圧電源に接続した19.5Ωの抵抗器に接続した。図3を参照されたい。他方のナノチューブ電極は、30nsの立ち上がり時間のトランジスタを介して接地した。このトランジスタのゲートはパルス発生器に接続した。
【0070】
このカーボンナノチューブ電極システムは、室内の温度および圧力においてセラミック製舟形反応容器中の2グラムの液体DO中に浸漬した。約10KHzの繰り返し速度で200ナノ秒からの範囲内の間隔で200ボルトのスパイクとしての電圧をカーボンナノチューブに印加した。
【0071】
信号発生器によって、9Vにおいて幅150nsのパルスをトランジスタに送ることで、ジュウテリウムが充填されたカーボンナノチューブを介してコンデンサを放電させた。電気腐食によってステンレス鋼電極が腐食し、カーボンナノチューブとの接触が形成されなくなるまでの2時間の間、中性子バーストが発生した。データ収集システムによって、この時間においてバックグラウンドを超えるデータを記録した。
【0072】
電圧を印加する前に、装置の両側に配置したゲルマニウム中性子検出器の2つのアレイについて、実験場所における中性子のバックグラウンド速度を求めるための較正を行った。この検出器は、Lawrence Livermore National Laboratoriesの所有する最新型の中性子検出器であり、この検出器の操作方法は、所有者独自のものであった。
【0073】
電圧を印加する前に、検出器は、検出の周期性のない中性子を断続的に検出した。これはバックグラウンド放射線に相当するものであった。カーボンナノチューブに電圧を印加した後、再び検出器が中性子を断続的に検出した。これらの中性子は、短期間のバーストにおいて、バックグラウンドを超えて低レベルで絶え間なく検出され、その検出事象の大きさはバックグラウンドの検出の4〜100倍であった。電圧の印加を中断すると、バックグラウンドレベルにおける大きさでの検出が再び特徴的となり、周期的なバーストは観察されなかった。検出された中性子の運動エネルギーは、使用した機器では測定できなかった。
【0074】
この実験機器は、装置の動作中に発生した熱の測定には対応していなかった。プロセス中に発生しうる気体の組成を試験にも対応していなかった。
【0075】
実施例4.液相中の核変換によるエネルギー粒子の生成−電気分解用電極を使用
この実施例においては、ナノチューブは、NanoTechLabs (NanoTechLabs Inc., 409 W. Maple St., Yadkinville, NC 27055)より入手した市販の純粋なカーボンナノチューブであった。これらは、長さが約6mmで、6員環構造を有し、直線状に配向したものであった。これらのカーボンナノチューブは、欠陥が実質的に存在せず、装置中に使用する前に処理を行わなかった。
【0076】
約1,000個の個別のナノチューブを含有する整列したカーボンナノチューブの束を、束の各端部で白金電極に接続した。このカーボンナノチューブ電極システムの抵抗を測定すると約8Ωであった。一方のナノチューブ電極は、コンデンサを介して接地した。他方のナノチューブ電極は、トランジスタを介して接地した。カーボンナノチューブ束の中央の近傍に第3の電気分解用電極を維持し、この電極を6KΩの抵抗器を介して490V5mAの電源に接続した。この設定の概略および説明を図4に示している。
【0077】
このカーボンナノチューブ電極システムは、室内の温度および圧力においてセラミック製舟形反応容器中の2グラムの液体DO中に浸漬した。約730Hzの繰り返し速度で10〜100ナノ秒の範囲内の間隔で490ボルトのスパイクとしての電圧をカーボンナノチューブに印加した。ミリ秒の間に、コンデンサが充電され、この充電電流は、DOを電気分解してナノチューブ表面でDガスを発生させるためにも使用された。電気分解は、カーボンナノチューブ内へのDの拡散を増加させるために行った。信号発生器によって、9Vにおいて幅150nsのパルスをトランジスタに送ることで、ジュウテリウムが充填されたカーボンナノチューブを介してコンデンサを放電させた。バックグラウンドでは存在しなかった中性子バーストが発生し、これをデータ収集システムにより記録した。
【0078】
この実施例により発生したエネルギー粒子数のプロットを図6に示している。
【0079】
電圧を印加する前に、装置の両側に配置したゲルマニウム中性子検出器の2つのアレイについて、実験場所における中性子のバックグラウンド速度を求めるための較正を行った。この検出器は、Lawrence Livermore National Laboratoriesの所有する最新型の中性子検出器であり、この検出器の操作方法は、所有者独自のものであった。
【0080】
電圧を印加する前に、検出器は、検出の周期性のない中性子を断続的に検出した。これはバックグラウンド放射線に相当するものであった。カーボンナノチューブに電圧を印加した後、再び検出器が中性子を断続的に検出した。図6に示されるように、これらの中性子は、短期間のバーストにおいて検出され、その検出事象の大きさはバックグラウンドの検出の4〜10000倍であった。さらに、時間が経つとバーストの周期性が観察され、その頻度は約10分であった。電圧の印加を中断すると、バックグラウンドレベルにおける大きさでの検出が再び特徴的となり、周期的なバーストは観察されなかった。検出された中性子の運動エネルギーは、使用した機器では測定できなかった。
【0081】
この実験機器は、装置の動作中に発生した熱の測定には対応していなかった。プロセス中に発生しうる気体の組成の試験にも対応していなかった。実験後に残留した液体の組成を調べると、試料中の重水量が減少していた。
【0082】
この実施例で得られたデータについて、Hurst解析によって統計分析を行い、結果の統計的有意性を調べた。Hurst解析は、ランダムおよび非ランダムの事象の発生の相関解析であり、性能指数(figure of merit)が求められる。性能指数(figure of merit)が約0.5付近にある場合は、ランダムなデータを示している。性能指数(figure of merit)が1.0に近づく場合は、正相関を示している。性能指数(figure of merit)が0に近づく場合は、反相関を示している。この実施例によるデータは0.9に近づいており、高い正相関を示している。言い換えると、この実施例のデータの統計解析は、非ランダムな信号の強い証拠となっている。
【0083】
特に明記しない限り、本明細書および特許請求の範囲において使用される成分量、反応条件などを表すすべての数は、すべての場合で用語「約」によって修飾されているものと理解されたい。したがって、相反する記載がない限り、以下の本明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメーターは、本発明によって得ようとする所望の性質に依存して変動しうる近似値である。
【0084】
本明細書および本明細書において開示される本発明の実施を考慮することによって、本発明の他の実施形態が当業者には明らかとなるであろう。本明細書および実施例は単なる例であると見なされ、本発明の真の範囲は特許請求の範囲によって示されることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0085】
図面の簡単な説明
【図1】本開示により使用される、He検出器を有する液相反応のための回転式反応器の概略図である。
【図2】He検出器がゲルマニウム検出器のアレイで置き換えられている図1による回転式の概略図である。
【図3】本開示により使用される、液相を電気分解するための独立した電極を使用しない反応器の概略図である。
【図4】液相を電気分解するための独立した電極をさらに含む、図3による反応器の概略図である。
【図5】本開示により使用される、気相反応のための反応器の概略図である。
【図6】図4の反応器を使用して発生したエネルギー粒子の数のプロットである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギー粒子を発生させる方法であって、
ナノチューブを水素同位体と接触させること、及び
前記ナノチューブに活性化エネルギーを与えること
を含む方法。
【請求項2】
前記水素同位体が、プロチウム、ジュウテリウム、トリチウム、及びそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記水素同位体が、固体、液体、気体、プラズマ、又は超臨界相である供給源から提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記水素同位体が、分子構造に結合した供給源から提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記水素同位体がDOを介して提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記活性化エネルギーが、熱エネルギー、電磁エネルギー、又は粒子の運動エネルギーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記電磁エネルギーが、X線、光フォトン、γ線、マイクロ波放射線、赤外線、紫外線、フォノン、ギガヘルツからテラヘルツの範囲の周波数の放射線、又はそれらの組み合わせから選択される1以上の供給源を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記運動エネルギーを有する粒子が、中性子、プロトン、電子、ベータ線、アルファ線、中間子、パイオン、ハドロン、レプトン、バリオン、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記エネルギー粒子が、中性子、プロトン、電子、ベータ線、アルファ線、中間子、パイオン、ハドロン、レプトン、バリオン、及びそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ナノチューブがカーボンナノチューブを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ナノチューブが多層カーボンナノチューブである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ナノチューブが多層カーボンナノチューブであり、500μm〜10cmの範囲内の長さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ナノチューブが、2mm〜10mmの範囲内の長さを有する多層カーボンナノチューブである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記水素同位体が、ナノチューブの内部、多層ナノチューブの層の間の空間、1つ以上のナノチューブによって形成される少なくとも1つのループの内部、又はそれらの組み合わせの中に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
カーボンナノチューブの束を形成すること、及び
電気エネルギーの形態の活性化エネルギーを前記束に与えること
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記電気エネルギーが電気パルスの形態である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ナノチューブが、端と端が接するような配列、並列の配列、またはそれらの任意の組み合わせで配列される、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記ナノチューブ構造の内径が100nm以下の範囲内である、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記ナノチューブが、絶縁材料、金属材料、または半導体材料、ならびにそのような材料の組み合わせで構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記ナノチューブが、炭素及びその同素体から本質的になる、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記活性化エネルギーを与える前に、無機材料の少なくとも1つの原子層又は分子層を少なくとも部分的にコーティング又はドーピングすることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記活性化エネルギーが環境バックグラウンド放射線を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記環境バックグラウンド放射線が宇宙線を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
物質の核変換方法であって、
ナノチューブを水素同位体の供給源と接触させること、
前記ナノチューブに活性化エネルギーを与えること、
エネルギー粒子を発生させること、及び
核変換されるべき前記物質を前記エネルギー粒子と接触させること
含む方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2009−518646(P2009−518646A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−544373(P2008−544373)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際出願番号】PCT/US2006/045753
【国際公開番号】WO2007/102860
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(508062177)セルドン テクノロジーズ,インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】