説明

ネットワークゲームを実行するネットワークゲームシステム、及びサーバー装置

【課題】 不特定多数のプレイヤーが対戦することが可能であり、娯楽性を高めたネットワークゲームシステム1を提供する。
【解決手段】 ネットワークゲームを開始してから終了するまでに不特定多数のプレイヤー2種類の情報を出し合うことで対戦を行い、獲得したポイント数を競い合うネットワークゲームを行う為に、プレイヤーがネットワークゲームを実行するクライアント装置と、ゲーム実行手段を備えたサーバー装置とを有し、当該ゲーム実手段が1ゲームを開始する一組のプレイヤーをランダムに決定するプレイヤー選定処理、1ゲームにおいてプレイヤーが出す情報を決定する情報決定処理、1ゲームにおいて情報決定処理により決定された対戦相手のプレイヤーの情報をプレイヤーにチェックさせるチェック処理と、1ゲームを終了した時点で前記プレイヤーが所有しているポイント数を所定のルールを基に算出するポイント加減算処理等を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークゲームを実行するネットワークゲームシステム、及びサーバー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークを利用したネットワークゲームとしては、例えば、「ブラックジャック」、「ポーカー」等がある。
【0003】
また、従来の2種類のカードを使用するカードゲームとしては、「囚人のジレンマ」というカードゲームが存在する。かつては政治学、経済学などの分野で一世を風靡した。そのカードゲームを詳しく分析すれば、徹底して利己的なもの同士の振る舞いについて大いに教訓が得られそうだと期待されたからである。
【0004】
このカードゲームのルールを具体的に説明すると、二人のプレイヤーが「協調」と「裏切り」と書いた2枚のカードを予め持っており、お互いの腹を探りあいながら、どちらかのカードを選び、テーブルの上に伏せておく。カードをめくるのは胴元の役目である。二人とも「協調」なら胴元の負けである。彼は両者に同じ値のポイント数(カードゲーム上の金銭)を支払う。一方が「協調」、他方が「裏切り」なら、胴元は「裏切り」を出したほうに多くのポイント数を支払う。一方「協調」を出したほうからはポイント数を徴収する。さらに二人とも「裏切り」ならば、胴元は二人からポイント数を徴収する(表1参照)。
【0005】
【表1】

【0006】
実際に一組のプレイヤーがカードゲームを実行した場合を考えてみる。対戦相手のプレイヤーが「協調」のカードを出すつもりなら、こちらとしては「協調」、「裏切り」のカードのうち、どちらを出してもいい。しかし、ポイントを獲得するための最善の方法を考えるならばやはり「裏切り」のカードが良い。対戦相手のプレイヤーが「裏切り」のカードを出すつもりなら、こちらとしては「協調」のカードをだすと、多くのポイントを損することになってしまうので、「裏切り」のカードに対しては「裏切り」のカードを出すのが唯一の方法である。このように考えると、「裏切り」のカードを出すことがこのカードゲームにおいては、最善の策に考えられるが、相手もまったく同じことを考えていて、出すカードが「裏切り」であった場合には、互いに最善の手である「裏切り」のカードを出し、互いに損をしてしまうことになる。こうして互いに裏切り合い、得をするのは胴元だけとなる。互いに最善の手である「裏切り」を出し、互いに損をしてしまう。そこが「ジレンマ」である。尚、ゲームはプレイヤーが互いに目配せなどで相手の動向を知ることは出来ない条件でおこなわれる。
【0007】
「囚人のジレンマ」というカードゲームが注目されたのは、実は対戦が一回で終わる場合ではなく、何回も繰り返し行われる場合である(これを「反復囚人のジレンマ」という)。自然界における動物個体同士の付き合い、人と人の付き合い、企業と銀行の付き合い、国家と国家の付き合いなどは一回限りのものではないからである。対戦が何回も続くとなると、裏切ることは唯一の手ではなくなる。相手の出方によって態度を決めるとか、よくしてくれたことに対する恩返しをする、裏切られたら復讐する、などいろいろ工夫を凝らした戦略が可能になるのである。
【0008】
アメリカの政治学者、ロバート・アクセルロッドが知り合いの政治学者、経済学者、心理学者、数学者などに呼びかけ、「反復囚人のジレンマ」ゲームのコンピュータ選手権大会を開催した。各人が、これこそ最強の政略であると思うプログラムを用意し、大型コンピュータを使って対戦したのである。また、一試合の対戦は十分に長く(200回程度)、またいつ終わるかは解らない工夫がされていた。同じ相手との対戦は5回とし、参加62プログラムと総当りする。そして最終的に一番得点の高かったプログラムの優勝とする。結果、優勝したのはカナダの心理学者、アナトール・ラポポートが提出した「しっぺ返し」(TIT FOR TATやられたらやり返す)というプログラムであった。「しっぺ返し」の戦略は単純明快である。初回に「協調」を出し、その後は直前に相手の取った行動をそっくりそのままお返しするというものである。「しっぺ返し」の強さは、その単純かつ洗練せれた振る舞いに有る。基本的には「協調」を好み、相手も「協調」を好む場合、いつまでも良い関係を維持しようとする。また相手が裏切った場合は、間髪いれず反撃し、怒りを表す。しかし相手が反省し、態度を変えたらすぐに許してやる。実際の人間社会でも通用する、この温和で毅然とした態度が、プログラム同士の対決においても優れた対応であることが判明した。その他のプログラムは「しっぺ返し」を改良したものか、「しっぺ返し」を食い物にしようとするタイプのものが殆どであったが、結局のところ要点のみを抑えたオリジナルがどれにも増して優れていた。また、対戦によって得られた得点が一定のポイント数を超えると、自分の分身を作ることが出来るプログラムの繁殖実験を行った結果、ここでもまた「しっぺ返し」は優秀な成績を残した。
【0009】
この実験から次のような考察を得ることが出来る。
1. 付き合いが長く続くことを前提とし、終わりが決められていない関係では、人は「利己的に協力できる」ということである。
2. 長い付き合いが人の振る舞いを洗練させ、穏やかな関係を続けようとする動機となる。
【0010】
このように、「囚人のジレンマ」のゲーム理論によるゲーム結果を解析することにより、社会現象のデータを解析することが可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前述した「ブラックジャック」、「ポーカー」といったネットワークを使用したネットワークゲームにおいては、ルール自体は広く知られたものであるものの、ゲーム自体が新鮮味に欠けるので、その結果、娯楽性が薄れるという問題点が生じる。
【0012】
また、「囚人のジレンマ」は理論としては一つの完成形であるが、不特定多数の人間が遊戯する為に実用化されていない。実際に不特定多数の人間が娯楽性のあるゲームとして遊戯する為に新たに制定しなければならないルールがいくつかある。下記にそれを上げていく。
【0013】
1. 対戦相手を特定出来ないようにする。
対戦相手が特定できてしまうと、例えば、一方のプレイヤーが「協調」を出し続け、他方のプレイヤーが「裏切り」を出し続けるといった取り決めを対戦するプレイヤー間ですれば、他の参加者に比べ、圧倒的に有利になってしまう。また胴元を引っ掛けようと思えば、双方協力して「協調」を出し続ければよい。それを防ぐため対戦相手の選定はランダムに行わなければならない。
2. 対戦の強制終了条件を制定する。
一の対戦相手のプレイヤーとの対戦終了時期をプレイヤーが予測することを不可能にしなければならない。対戦の終了時期がわかっている場合、殆どのプレイヤーは終了時期が近くなると、「裏切り」を出し続けるので、ゲームが成り立たなくなる。そこで、予測不能な対戦終了条件を制定しなければならない。尚、対戦終了条件をプレイヤーに決めさせると、対戦終了条件を決めたプレイヤーの恣意的な結果を出すことが可能となってしまう。またランダムに終了時期を決めると、運に左右される部分が大きくなり、ゲームとしての娯楽性が薄れる。
3. 対戦強制終了に対しペナルティーを設ける。
対戦相手を何の制限も無しに変更することが出来るルールを制定すると、それを利用し、気に入らない相手(「裏切り」を多用する相手)との対戦を早急に切り上げ、新しい対戦相手を探そうとする。つまり自分は「裏切り」を出し続け、「協調」を出す相手が見つかるまで相手を変え続けるという現象が起こる。全員が同じことをしたらゲームが成立しなくなるため、これを防止するため、新しい対戦相手と対戦を開始することに対するペナルティーが必要になる。
【0014】
また、前述したように「囚人のジレンマ」のゲーム理論はプログラム同士の対決を考察することで多くの研究成果を上げたが、実際に不特定多数の人間を対決させることでの研究成果は達成されていない。実際に不特定多数の人間を対決させ、大量のゲーム結果を入手することができれば、更なる政治学、経済学などの分野から見た解析が可能となる。しかし、不特定多数の人間に「囚人のジレンマ」のカードゲームをさせ、大量のゲーム結果のデータを得るためには手間がかかりすぎてしまう。
【0015】
本発明は上記点に鑑み、新しいルールを制定して娯楽性を高めたネットワークゲームシステムを提供することを目的とする。不特定多数の人が対戦することが可能である「囚人のジレンマ」のゲームルールを取り入れたネットワークゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するため、請求項1記載のネットワークゲームシステムは、ネットワークを介して、不特定多数のプレイヤーが対戦を行うネットワークゲームシステムにおいて、一組のプレイヤーが、1次属性、又は2次属性を有する2種類の情報のうち、1種類の情報を出し合うことで実行される1回の対戦を所定回数行うことを1ゲームとして、前記1ゲームを所定回数実行する、又は前記1ゲームを所定期間実行するとネットワークゲームを終了し、当該終了した時点で、前記不特定多数のプレイヤーが獲得したポイント数を競い合うネットワークゲームを行う為に、前記プレイヤーがネットワークゲームを実行するために使用するクライアント装置と、少なくともゲーム実行手段を備えたサーバー装置とを有し、前記ゲーム実行手段は、前記1ゲームが開始される毎に、前記不特定多数のプレイヤーから前記1ゲームを開始する一組のプレイヤーをランダムに決定するプレイヤー選定処理と、前記1ゲームを開始する前に、2種類の属性を有する前記情報のうち、1種類の前記情報を出す割合を前記プレイヤーに選択させ、前記選択された割合に応じて、前記1ゲームにおいて、前記プレイヤーが出す前記情報を決定する情報決定処理と、前記1ゲームを開始する前に、対戦相手のプレイヤーが出した前記情報をチェックする割合を前記プレイヤーに選択させ、前記選択された割合に応じて、前記1ゲームにおいて、前記情報決定処理により決定された前記対戦相手のプレイヤーの前記情報を前記プレイヤーにチェックさせるチェック処理と、前記プレイヤー選定処理により決定された一組のプレイヤーが前記1ゲームを開始するときに、各々のプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、前記1回の対戦において、前記チェック処理を行う毎に、対戦相手のプレイヤーの前記情報をチェックした前記プレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、前記1回の対戦において、不特定多数のプレイヤーのうち、対戦する一組のプレイヤーが互いに前記1次情報を出した場合には、当該一組のプレイヤーが所有しているポイント数に所定のポイント数を加算し、前記1回の対戦において、対戦する一組のプレイヤーが互いに前記2次情報を出した場合には、当該一組のプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、前記1回の対戦において、対戦する一組のプレイヤーのうち、一方のプレイヤーが前記1次情報を出し、もう一方のプレイヤーが前記2次情報を出した場合には、前記1次情報を出したプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、前記2次情報を出したプレイヤーが所有しているポイント数に所定のポイント数を加算し、前記1ゲームを開始する前の時点で前記プレイヤーが所有しているポイント数から前記所定のポイント数を加算、又は減算することで、1ゲームを終了した時点での前記プレイヤーが所有しているポイント数を算出するポイント加減算処理と、前記1回の対戦において、前記チェック処理を実行することにより、前記プレイヤーに対戦相手のプレイヤーの出した情報が前記2次情報であるとチェックさせた場合には、前記1ゲームを終了する1ゲーム終了処理を実行することを特徴とするものである。
【0017】
このネットワークゲームでは、ネットワークゲームを実行するプレイヤーがより多くのポイント数を獲得することを目的とするものであり、不特定多数のプレイヤーのうち、一番多くのポイント数を獲得したプレイヤーに景品を与えるようにしても良い。「不特定多数のプレイヤー」としては、クライアント装置を操作するプレイヤーの他に、サーバー装置のCPUで操作制御される仮想のプレイヤーも含まれる。
【0018】
「前記不特定多数のプレイヤーが、前記1ゲームを所定回数実行した、又は前記1ゲームを所定期間実行するとネットワークゲームを終了し、」の記載に関しては、予め所定回数、又は所定期間のゲームを行うことで終了されるネットワークゲームの終了時期をサーバー装置の管理者側で設定することが可能である構成とすることが好ましい。
【0019】
「クライアント装置」としては、パソコン、携帯電話等が挙げられる。クライアント装置とサーバー装置は、無線を含む通信ネットワークを介して接続されている。
【0020】
「1次属性、又は2次属性を有する2種類の情報」としては、実際にクライアント装置のディスプレイ上で2種類の属性として表現することができるものであれば、限定されない。
【0021】
「ゲーム実行手段」は、サーバー装置が備えるCPUとするのが好ましい。
【0022】
「前記1ゲームを開始する前に、2種類の属性を有する前記情報のうち、1種類の前記情報を出す割合を前記プレイヤーに選択させ、前記選択された割合に応じて、前記1ゲームにおいて、前記プレイヤーが出す前記情報を決定する情報決定処理」の記載に関しては、このように、ネットワークゲームの1ゲームが開始される前に、プレイヤーに1種類の情報を出す割合を選択させ、ゲーム実行手段が、1ゲームにおいて、プレイヤーが出す情報を前記割合に応じて、情報決定手段により自動的に決定する。例えば、2種類の情報として、「協調」の属性を有する情報と、「裏切り」の属性を有する情報とを備える構成にした場合に、プレイヤーが裏切りの情報を20%の割合で出す選択をした場合には、1ゲームのうち、1回の対戦において、80%の割合で「協調」の情報を、20%の割合で「裏切り」の情報を出すように情報決定手段により自動的に決定される。尚、情報決定処理が実行されると、1ゲームにおける複数回の対戦においてプレイヤーが出す情報の全てが決定される。
【0023】
前記1ゲームを開始する前に、対戦相手のプレイヤーが出した前記情報をチェックする割合を前記プレイヤーに選択させ、前記選択された割合に応じて、前記1ゲームにおいて、情報決定処理により決定された対戦相手のプレイヤーの前記情報を前記プレイヤーにチェックさせるチェック処理」の記載に関しては、このように、ネットワークゲームの1ゲームが開始される前に、プレイヤーが対戦相手のプレイヤーが出した情報をチェックする割合を選択しておけば、1ゲームにおいて、前記した割合で、ゲーム実行手段がチェック処理を実行し、情報決定手段により決定された対戦相手のプレイヤーの情報をプレイヤーにチェックさせる。例えば、対戦相手のプレイヤーが出した情報をチェックする割合を1/4として選択した場合には、プレイヤーが4回対戦する毎に1回の割合で、情報決定手段により決定された対戦相手のプレイヤーの情報をチェックする。このチェック処理は、選択された割合に応じて一定間隔で行うのが好ましい。
【0024】
「前記1回の対戦において、不特定多数のプレイヤーのうち、対戦する一組のプレイヤーが互いに前記1次情報を出した場合には、当該一組のプレイヤーが所有しているポイント数に所定のポイント数を加算し、前記1回の対戦において、対戦する一組のプレイヤーが互いに前記2次情報を出した場合には、当該一組のプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、前記1回の対戦において、対戦する一組のプレイヤーのうち、一方のプレイヤーが前記1次情報を出し、もう一方のプレイヤーが前記2次情報を出した場合には、前記1次情報を出したプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、前記2次情報を出したプレイヤーが所有しているポイント数に所定のポイント数を加算し、」の記載箇所は、前述した「囚人のジレンマ」をベースとしたゲームルールである。
【0025】
対戦する一組のプレイヤーが互いに2次情報を出した場合に、当該一組のプレイヤーが所有しているポイント数から減算される所定のポイント数の値は、対戦する一組のプレイヤーのうち、一方のプレイヤーが1次情報を出し、もう一方のプレイヤーが2次情報を出した場合に、1次情報を出したプレイヤーが所有しているポイント数から減算される所定のポイント数の値より小さい値とするのが好ましい。
【0026】
「ポイント加減算処理」は、1ゲームを開始する時点で一組のプレイヤーが各々所有しているポイント数から、1ゲームにおける複数回の対戦の遊戯結果により前記ポイント数を増減し、1ゲームが終了した時点での前記一組のプレイヤーが各々所有しているポイント数を算出する処理である。このポイント加減算処理により、算出されたポイント数は、1ゲームが終了した時点で、対戦するプレイヤーが操作するクライアント装置のディスプレイ上に表示させることが好ましい。
【0027】
「前記1回の対戦において、前記チェック処理を実行することにより、前記プレイヤーに対戦相手のプレイヤーの出した情報が前記2次情報であるとチェックさせた場合には、前記1ゲームを終了する1ゲーム終了処理」が行われることにより、自動的に現在の対戦相手との対戦が終了され、1ゲームが終了することになる。尚、1ゲーム終了処理が行われなくても、1回の対戦を所定回数行うと、1ゲームが自動的に終了することになる。このように、1ゲームが終了されたことにより、対戦相手がいなくなったプレイヤーが再度1ゲームを開始することを希望した場合には、プレイヤー選定処理により新たな対戦相手のプレイヤーをランダムに決定することが好ましい。
【0028】
請求項2に記載のネットワークゲームシステムは、前記情報決定処理により、前記1ゲームを開始する前に、前記1ゲームにおいて複数回行なわれる対戦のうち、何回目の対戦で、2種類の属性を有する前記情報のうち、1種類の前記情報を出すかを前記プレイヤーに指定させ、前記指定に応じて、前記プレイヤーが出す前記情報を決定することを特徴とするものである。
【0029】
請求項3に記載のネットワークゲームシステムは、前記クライアント装置から前記不特定多数のプレイヤーがネットワークゲームを遊戯することができるエリアを前記サーバー装置上に複数存在させ、前記複数のエリア毎に、加算、又は減算される前記所定のポイント数が異なることを特徴とするものである。
【0030】
ここでいう「加算、又は減算される前記所定のポイント数」は、前述のポイント加減算処理で加算、減算されるポイント数の全てが含まれる。「複数のエリア」は、ネットワークゲームを実行したときに加算、又は減算されるポイント数の違いに応じて設ける以外に、プレイヤーが住んでいる地域の違いに応じて、又はプレイヤーの年齢の違い等に応じて、複数のエリアを設けても良い。
【0031】
請求項4に記載のネットワークゲームシステムの前記ゲーム実行手段は、前記1回の対戦において、前記情報決定手段により決定された前記情報が、前記1次情報であった場合には、前記1次情報を前記2次情報に変更するノイズ発生処理を、1ゲームにおいて所定回数行われる対戦のうち、所定割合で実行し、前記ノイズ発生処理が実行された場合において、前記情報決定手段により決定された対戦相手のプレイヤーの前記情報が前記1次情報であった場合には、前記チェック処理により前記情報決定処理により決定された前記対戦相手のプレイヤーの情報が前記第2次情報であることを前記プレイヤーにチェックさせることを特徴とするものである。
【0032】
「前記1回の対戦において、前記情報決定手段により決定された前記情報が、前記1次情報であった場合には、前記1次情報を前記2次情報に変更するノイズ発生処理を、1ゲームにおいて所定回数行われる対戦のうち、所定割合で実行し」の記載に関しては、例えば、ノイズ発生処理が実行されている状態において、情報決定手段により決定された対戦する一組のプレイヤーの情報が共に1次情報であった場合には、当該一組のプレイヤーが出す情報が2次情報に変更される。即ち、1回の対戦において、ノイズ発生処理が実行されると、対戦する一組のプレイヤーが出す情報は必ず2次情報になる。また、1回の対戦において、ノイズ発生処理が実行されると、対戦する一組のプレイヤーが出す情報は必ず2次情報になるので、対戦する一組のプレイヤーが共に100パーセントの割合で1次情報を出し続けても、確実にポイント数を積み重なることが出来ないことになる。例えば、ノイズ発生処理を10パーセントの割合で行うと設定した場合には、1ゲームにおける50回の対戦にうち、概ね5回行われる。ノイズ発生処理を実行するか否かは、1回の対戦毎に乱数で決定することが考えられる。
【0033】
請求項5に記載のネットワークゲームシステムの前記サーバー装置は、前記プレイヤーが所有しているポイント数の記憶を行うポイント記憶手段を備えることを特徴とするものである。
【0034】
請求項6に記載のネットワークゲームシステムの前記サーバー装置は、不特定多数のプレイヤーの情報を格納する利用者情報記憶手段を備えることを特徴とするものである。
【0035】
ここでいう「不特定多数のプレイヤーの情報」としては、例えば、プレイヤーがクライアント装置からサーバー装置に対して入力した住所、氏名、年齢等の情報が考えられる。また、クライアント装置からプレイヤーがネットワークゲームを実行するために、ID、パスワードをサーバー装置に入力する必要がある構成とした場合には、利用者情報記憶手段に当該ID、パスワードを記憶させるようにしても良い。
【0036】
請求項7に記載のネットワークゲームシステムの前記サーバー装置は、前記不特定多数のプレイヤーが前記1ゲームを所定回数実行した、又は前記1ゲームを所定期間実行することでネットワークゲームを終了した時点で獲得したポイント数に応じた順位を記憶する順位記憶手段を備えることを特徴とする
【0037】
前記したポイント記憶手段に記憶されている各々のプレイヤーのポイント数を基に、ゲーム実行手段が順位を決定し、当該決定された順位情報を順位記憶手段に格納するのが好ましい。このとき、順位記憶手段に記憶された順位表はクライアント装置から常時確認できるようにするのが好ましい。
【0038】
請求項8に記載のサーバー装置は、ネットワークを介して、不特定多数のプレイヤーが対戦を行うネットワークゲームシステムにおいて、一組のプレイヤーが、1次属性、又は2次属性を有する2種類の情報のうち、1種類の情報を出し合うことで実行される1回の対戦を所定回数行うことを1ゲームとして、前記1ゲームを所定回数実行する、又は前記1ゲームを所定期間実行するとネットワークゲームを終了し、当該終了した時点で、前記不特定多数のプレイヤーが獲得したポイント数を競い合う請求項1記載のネットワークゲームシステムに使用するサーバー装置であって、前記プレイヤーがネットワークゲームを実行するために使用するクライアント装置と、少なくともゲーム実行手段を備えたサーバー装置とを有し、前記ゲーム実行手段は、前記1ゲームが開始される毎に、前記不特定多数のプレイヤーから前記1ゲームを開始する2人のプレイヤーをランダムに決定するプレイヤー選定処理と、前記1ゲームを開始する前に、2種類の属性を有する前記情報のうち、1種類の前記情報を出す割合を前記プレイヤーに選択させ、前記選択された割合に応じて、前記1ゲームにおいて、前記プレイヤーが出す前記情報を決定する情報決定処理と、前記1ゲームを開始する前に、対戦相手のプレイヤーが出した前記情報をチェックする割合を前記プレイヤーに選択させ、前記選択された割合に応じて、前記1ゲームにおいて、前記情報決定処理により決定された前記対戦相手のプレイヤーの前記情報を前記プレイヤーにチェックさせるチェック処理と、前記プレイヤー選定処理により決定された一組のプレイヤーが前記1ゲームを開始するときに、各々のプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、
前記1回の対戦において、前記チェック処理を行う毎に、対戦相手のプレイヤーの前記情報をチェックした前記プレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、前記1回の対戦において、不特定多数のプレイヤーのうち、対戦する一組のプレイヤーが互いに前記1次情報を出した場合には、当該一組のプレイヤーが所有しているポイント数に所定のポイント数を加算し、
前記1回の対戦において、対戦する一組のプレイヤーが互いに前記2次情報を出した場合には、当該一組のプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、前記1回の対戦において、対戦する一組のプレイヤーのうち、一方のプレイヤーが前記1次情報を出し、もう一方のプレイヤーが前記2次情報を出した場合には、前記1次情報を出したプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、前記2次情報を出したプレイヤーが所有しているポイント数に所定のポイント数を加算し、前記1ゲームを開始する前の時点で前記プレイヤーが所有しているポイント数から前記所定のポイント数を加算、又は減算することで、1ゲームを終了した時点での前記プレイヤーが所有しているポイント数を算出するポイント加減算処理と、前記1回の対戦において、前記チェック処理を実行することにより、前記プレイヤーに対戦相手のプレイヤーの出した情報が前記2次情報であるとチェックさせた場合には、前記1ゲームを終了する1ゲーム終了処理を実行することを特徴とするものである。
【0039】
請求項9に記載のサーバー装置は、前記情報決定処理により、前記1ゲームを開始する前に、前記1ゲームにおいて複数回行なわれる対戦のうち、何回目の対戦で、2種類の属性を有する前記情報のうち、1種類の前記情報を出すかを前記プレイヤーに指定させ、前記指定に応じて、前記プレイヤーが出す前記情報を決定することを特徴とするものである。
【0040】
請求項10に記載のサーバー装置は、前記クライアント装置から前記不特定多数のプレイヤーがネットワークゲームを遊戯することができるエリアを前記サーバー装置上に複数存在させ、前記複数のエリア毎に、加算、又は減算される前記所定のポイント数が異なることを特徴とするものである。
【0041】
請求項11に記載のサーバー装置は、前記ゲーム実行手段は、前記1回の対戦において、前記情報決定手段により決定された前記情報が、前記1次情報であった場合には、前記1次情報を前記2次情報に変更するノイズ発生処理を、1ゲームにおいて所定回数行われる対戦のうち、所定割合で実行し、
前記ノイズ発生処理が実行された場合において、前記情報決定手段により決定された対戦相手のプレイヤーの前記情報が前記1次情報であった場合には、前記チェック処理により前記情報決定処理により決定された前記対戦相手のプレイヤーの情報が前記第2次情報であることを前記プレイヤーにチェックさせることを特徴とするものである。
【0042】
請求項12に記載のサーバー装置は、前記プレイヤーが所有しているポイント数の記憶を行うポイント記憶手段を備えることを特徴とするものである。
【0043】
請求項13に記載のサーバー装置は、不特定多数のプレイヤーの情報を格納する利用者情報記憶手段を備えることを特徴とするものである。
【0044】
請求項14に記載のサーバー装置は、前記不特定多数のプレイヤーが前記1ゲームを所定回数実行した、又は前記1ゲームを所定期間実行することでネットワークゲームを終了した時点で獲得したポイント数に応じた順位を記憶する順位記憶手段を備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0045】
請求項1,8の発明によれば、情報決定処理、チェック処理、1ゲーム終了処理等により、新しいルールが制定され娯楽性を高めたネットワークゲームシステムを提供することができる。
【0046】
1ゲームが開始される毎に、不特定多数のプレイヤーから前記1ゲームを開始する一組のプレイヤーをランダムに決定するプレイヤー選定処理により、対戦相手のプレイヤーがランダムに決定され、対戦相手を特定することができないので、例えば、対戦するプレイヤー間で有利な取り決めをすることができない。
【0047】
プレイヤー選定処理により決定された一組のプレイヤーが1ゲームを開始するときに、各々のプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算するので、これにより、新しい対戦相手のプレイヤーと1ゲームの対戦を開始するためには、当該プレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数が減算されるというペナルティーが課せられるので、プレイヤーとしては、自分にとって都合のいい対戦相手を探す為に、次から次へと新しい対戦相手のプレイヤーに変更するわけにはいかなくなり、このようにプレイヤーの思い通りにいかない要素を付加することにより、遊戯の興趣を増加させることができる。
【0048】
また、「新しい対戦相手と対戦を開始するために減算されるポイント数」の概念を取り入れることにより、このネットワークゲームが、より社会の現象に近くなる為、プレイヤーの対戦データを分析することで、社会学的データを採取することが出来る。「新しい対戦相手と対戦を開始するために減算されるポイント数」は、例えば、社会現象でいう「新しい相手と取引を始める費用」に該当する。社会現象での「新しい相手と取引を始める費用」として挙げられる具体例としては、例えば、会社にて新しい外注先を見つけてきた場合を想定することができる。この外注先は、今までよりも安い値段で発注できる。しかし、本当にこちらの仕様を満足させる品物を納入できるか確認するため、自社の設計者、品質管理、購買各担当をつれて外注先の工場見学に出かける必要がある。この工場見学に出かけた際にかかる人件費、交通費等の費用がここでの「新しい相手と取引を始める費用」に該当する。
【0049】
また、「チェック処理により、対戦相手の情報をチェックすることで減算されるポイント数」の概念を取り入れることにより、このネットワークゲームが、より社会の現象に近くなる為、プレイヤーの対戦データを分析することで、社会学的データを採取することが出来る。「チェック処理により、対戦相手の情報をチェックすることで減算されるポイント数」は、例えば、社会現象でいう「調査にかかる労力、費用等」に該当する。社会現象における「調査にかかる労力、費用等」として挙げられる具体例としては、例えば、スーパーで「国産牛」と表示されている商品の調査が一つとして考えられる。「国産牛」について調査してみれば騙される危険は減るが、大変な労力がかかる。また食料品の買出しは日常生活で頻繁に行う作業であり、すべての食品を毎回調査していたら、生活に差し障り結局損をする。しかし、一度も調査しなければ騙されていてもわからない。そこで、たまには隣町のスーパーへ行き、値段を調べたり食べ比べたりしてみて、出来る範囲で調査する。ここでの「隣町のスーパーへ行き、値段を調べたり食べ比べたりする調査」が社会現象における「調査にかかる労力、費用等」に該当することになる。
【0050】
チェック処理を実行することにより、プレイヤーに対戦相手のプレイヤーの情報が前記2次情報であるとチェックさせた場合には、前記1ゲームを終了する1ゲーム終了処理を備えているので、プレイヤーがネットワークゲームにおける1ゲームの終了時期を予測することが不可能となる。
【0051】
請求項2,9の情報決定処理によれば、ゲーム実行装置により情報を決定させるだけでなく、プレイヤー自身が何回目の対戦でどの種類の情報を出すのかを指定することが出来るので、遊戯の幅が広がる。
【0052】
請求項3,10記載の発明によれば、複数のエリア毎に、加算、又は減算されるポイント数を異ならせているので、例えば、複数のエリアとして、「ポイント数の増減の幅が小さいエリア」、「ポイント数の増減の幅が大きいエリア」を作れば、プレイヤーが望むポイント数が加減算されるエリアを選択することができる。
【0053】
請求項4,11記載の発明によれば、ノイズ発生処理をゲームルールに盛り込むことで、遊戯に幅ができ、その結果、遊戯の興趣を増すことができる。
【0054】
請求項5,12記載の発明によれば、ポイント数記憶手段を備えることにより、不特定多数のプレイヤーが所有しているポイント数の管理が容易となる。
【0055】
請求項6,13記載の発明によれば、不特定多数のプレイヤーの情報を格納する利用者情報記憶手段が設けられているので、利用者情報記憶手段に特定の情報を記憶したプレイヤーのみに、クライアント装置からネットワークゲームを実行させることができる。
【0056】
請求項7,14記載の発明によれば、プレイヤーが所有しているポイント数に応じて決定された不特定多数のプレイヤーの順位を記憶している順位記憶手段を備えているので、プレイヤーに高得点のポイント数を獲得する目的意識をより一層持たせることができ、プレイヤーの遊戯意欲を掻きたてることができる。また、プレイヤーの順位の情報を利用して、高順位のプレイヤーに対して、賞品等の提供を行うことも可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0057】
以下に、本発明の好適な実施形態に係るネットワークゲームシステム1について図面を参照して説明する。ここで記載する実施形態は、本発明を何ら限定するものではなく、本発明の一態様を例示するものにすぎない。
【0058】
図1は、本実施形態に係わるネットワークゲームシステム1を示す構成図である。図1に示すように、ネットワークゲームシステム1は、サーバー装置2と、クライアント装置(端末装置)3と、通信ネットワーク4から構成されている。サーバー装置2と、クライアント装置(端末装置)3は、無線を含む通信ネットワーク4を介して接続されている。クライアント装置3は、パソコン3aやモバイル機器3b等を含む。また、クライアント装置3として家庭用のテレビゲーム機を使用可能にしても良い。
【0059】
このサーバー装置2は、通信ネットワーク4を介してクライアント装置3から参加してきた不特定多数のプレイヤーに対して、2種類の情報を用いたネットワークゲームを提供するようになっている。この2種類の情報は、それぞれ「裏切り」、「協調」という基本属性を有する情報であり、この情報により、不特定多数のプレイヤーがネットワークゲームの対戦を行う。具体的に、このネットワークゲームの概略を説明すると、2人のプレイヤーが、「裏切り」、「協調」の2種類の情報のうち、1種類の情報を出し合うことで実行される1回の対戦を100回行うことを1ゲームとして、この1ゲームを通算50ゲーム実行するとネットワークゲームを終了し、ネットワークゲームを終了した時点で、不特定多数のプレイヤーが獲得したポイント数を競い合うものである。尚、2人のプレイヤーの対戦による1ゲームが終了すると、当該2人のプレイヤーに新たな対戦相手のプレイヤーがランダムに決定され、次の1ゲームが開始されることになる。尚、本実施形態においては、1種類の情報を出し合うことで実行される1回の対戦を100回行うことを1ゲームとしたが、この回数は無論、限定されるものではない。また、本実施形態においては、通算50ゲーム実行するとネットワークゲームを終了する構成としたが、この回数は限定されるものではなく、例えば、1ゲームを所定期間(例えば、1週間)の間にプレイヤーが任意の通算ゲーム数を行い、所定期間が経過した時点で不特定多数のプレイヤーが獲得したポイント数を競い合う構成としても良い。「不特定多数のプレイヤー」としては、クライアント装置3を操作するプレイヤーの他に、サーバー装置2のCPUで操作制御される仮想のプレイヤーも含まれる。クライアント装置3から参加してきたプレイヤーの数が少ない場合に限り、サーバー装置2のCPUで操作制御される仮想のプレイヤーをネットワークゲームに参加させるようにするのが好適である。
【0060】
図1では、クライアント装置3の数は4個となっているが、通常、クライアント装置3は、サーバー装置2にアクセスしているプレイヤーの数だけ存在する。クライアント装置3からサーバー装置2へのアクセスはクライアント装置3にインストールされたウェブブラウザからサーバー装置2内のホームページを閲覧し、そのホームページ上を操作することにより可能である。尚、プレイヤーがネットワークゲームを実行するためには、クライアント装置3からホームページ上に必要な情報を入力し、登録処理を行うことでIDとパスワードを取得しないと、ネットワークゲームを遊戯することができない。
【0061】
ホームページ上には、初心者のプレイヤーがネットワークゲームのルールを確認することができるメニューや、2人のプレイヤーの対戦による1ゲームを開始するための「スタートボタン」等が表示される。プレイヤーは、必要な情報を選択した後、「スタートボタン」を操作することで、ホームページのトップページからネットワークゲームを実行するエリアまで移動することができ、更にサーバー装置2により対戦相手のプレイヤーがランダムに決定され、1ゲームを開始することができる。尚、練習用として、プレイヤーがコンピュータとネットワークゲームを実行することができるメニューを設けても良い。1ゲームが終了し、プレイヤーが次の1ゲームを開始したい場合には、再度「スタートボタン」を操作することにより、新しい対戦相手のプレイヤーとの1ゲームを開始することが出来る。尚、1ゲームを開始する毎に新しい対戦相手をランダムに決定する構成としているが、前回行われた1ゲームの対戦と、次回行われる1ゲームの対戦において、偶然的に2人の同一のプレイヤーによる対戦が行われることもある。
【0062】
図2は、本実施形態に係わるネットワークゲームシステム1を示すブロック図である。図2に示すように、サーバー装置2には、ゲーム実行装置6、登録情報記憶装置7、ポイント記憶装置10、順位記憶装置11、遊戯情報記憶装置12などから構成されている。また前記したように、クライアント装置3が、サーバー装置2と、無線を含む通信ネットワーク4を介して接続される。
【0063】
ゲーム実行装置6は、クライアント装置3からサーバー装置2にアクセスしてきた不特定多数のプレイヤーに対して、ネットワークゲームを提供するための処理を行うものである。また、クライアント装置3からサーバー装置2にアクセスしてきたプレイヤーから登録希望があった場合に、当該プレイヤーの登録処理を行う。尚、登録処理を行うときには、プレイヤーの年齢、住所等をホームページ上に入力しないと登録処理を行うことができないように設定するのが好ましい。登録されたプレイヤーには識別ID、及びパスワード等が付与される。登録された年齢、住所等の情報は、識別ID、パスワードと関連付けられて登録情報記憶装置7に記憶されることになる。尚、登録されたプレイヤーに対しては、1000000ポイントが付与され、このポイントはプレイヤーがネットワークゲームを行う際に必要なものである。尚、ネットワークゲームにおいて、このポイント数を仮想の金銭としてプレイヤーに認識させる為に、ホームページの表示上では、ポイント数の値を「¥1000000」という形で表示する。尚、ポイント数の値を「$」で表示するようにしても良い。更に、ゲーム実行装置6は、1ゲームを実行する毎に増減するプレイヤーが所有するポイント数を計算する処理を行う。また、ポイント記憶装置10に記憶されているネットワークゲームを終了した時点での各プレイヤーが所有しているポイント数を基に、各プレイヤーが所有しているポイント数の順位を割り出す処理を行う。
【0064】
また、ゲーム実行装置6は、1ゲームによるプレイヤーの対戦が終了した後、当該プレイヤーが更に1ゲームを開始することを希望した場合には、当該プレイヤーの新たな対戦相手のプレイヤーをランダムに決定する。これにより、プレイヤーは自分で対戦相手を選択する必要がなく、常にゲーム実行装置6により、自動的に対戦相手の選択が行われることになる。
【0065】
ポイント記憶装置10は、各プレイヤーが現在所有しているポイント数、ネットワークゲームを終了した時点での各プレイヤーが所有しているポイント数を記憶するものである。順位記憶装置11は、ゲーム実行装置6から入力された各プレイヤーが所有している順位に係わる情報を記憶するようになっている。
【0066】
尚、プレイヤーが対戦相手のプレイヤーと1ゲームを開始する前には、2種類の情報のうち、「裏切り」の情報を出す割合をプレイヤーに選択させ、更に、対戦相手のプレイヤーが出した情報を一定のポイント数を消費することでチェックする割合をプレイヤーに選択させるようになっている。この2つの割合を選択しないことには、1ゲームを開始することができない。遊戯情報記憶装置12は、ここでプレイヤーに選択された2つの割合を記憶するものである。例えば、プレイヤーが20%の割合で「裏切り」の情報を出す選択をした場合には、ゲーム実行装置6により、1ゲームにおける1回の対戦で、80%の割合で「協調」の情報を出すように自動的に決定され、20%の割合で「裏切り」の情報を出すように自動的に決定されることになる。この決定は、乱数で行うことが考えられる。
【0067】
また、例えば、チェックする割合を1/4とした場合には、4回の対戦のうち、1回の割合で対戦相手のプレイヤーが出した情報をチェックする。このチェックは常に一定の間隔で行われ、例えば、チェックする割合を5回の対戦のうち、1回の割合でチェックするように決定し、1回の対戦でチェックを行った場合には、次に行われる4回の対戦ではチェックは行われない。そして4回チェックを行わなかった次に行われる1回の対戦ではチェックが行われることになる(図7参照)。尚、1ゲームが開始される毎に、前記した2つの割合を変更することは可能であるが、1ゲームが実行されている途中で変更することは出来ない。また、一旦1ゲームが開始されると、1ゲームが所定の条件により終了しない限りは、プレイヤーが意図的に終了させることはできない。本実施形態においては、最大100回の対戦を1ゲームとしているので、チェックとして設定することが出来る割合は100/100〜0/100となっている。
【0068】
次に、本実施形態におけるネットワークゲームにおけるゲームルールについて説明する。前記したように、本実施形態においては、「裏切り」、「協調」の2種類の情報が使用される。サーバー装置2にはクライアント装置3からアクセスしてくる不特定多数のプレイヤーが存在するが、本実施形態における1ゲームは2人のプレイヤーでしか行うことが出来ず、1ゲームの対戦を3人以上のプレイヤーで競い合うことが出来ない。しかしながら、1ゲームが終了し、次の1ゲームを開始する際には、新たな対戦相手のプレイヤーが決定されるので、常に同一のプレイヤーと対戦し続けることはない。
【0069】
1ゲームのうち、1回の対戦において、起こる遊戯結果は、以下の3通りである。
1.対戦する2人のプレイヤーが互いに「協調」の情報を出した場合には、2人のプレイヤーが所有しているポイント数に各々所定のポイント数が加算する。
2.対戦する2人のプレイヤーが互いに「裏切り」の情報を出した場合には、2人のプレイヤーが所有しているポイント数から各々所定のポイントが減算する。
3.対戦する2人のプレイヤーのうち、一方のプレイヤーが「協調」の情報を出し、もう一方のプレイヤーが「裏切り」の情報を出した場合には、「協調」の情報を出したプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、「裏切り」の情報を出したプレイヤーが所有しているポイント数に所定のポイント数を加算する。
【0070】
ここで、加算、減算されるポイント数は、プレイヤーがネットワークゲームを遊戯するエリアにより値が異なる。エリアについての詳細は、後述する。また、3.でプレイヤーが減算されるポイント数は、2.で減算されるポイント数より大きい値とする。
【0071】
実際に上記1.〜3.のゲームルールにより、2人のプレイヤーが1ゲームを実行した場合を考えてみる。対戦相手のプレイヤーが「協調」の情報を出した場合、「協調」の情報を出してポイント数を獲得することが考えられるが、「裏切り」の情報を出した方が獲得するポイント数が多い。対戦相手のプレイヤーが「裏切り」の情報を出した場合、「協調」の情報を出せば、多くのポイントを失われてしまうが、「裏切り」の情報を出した方が失われるポイント数が少ない。上記条件を踏まえると、「裏切り」の情報を出し続ける作戦を採用することが、このネットワークゲーム1においては、最善の策に考えられるが、対戦相手のプレイヤーもまったく同じことを考えていて、「裏切り」の情報を出し続けた場合には、互いにポイント数を失い続ける。しかし、対戦相手のプレイヤーとは1ゲームのうち、複数回の対戦を行うことができるので、対戦相手のプレイヤーと良好な関係を維持し、互いに「協調」の情報を出し、互いにポイント数を積み重ねていくという作戦もある。このようなゲームルールにより、対戦相手との心理戦になり、そこにネットワークゲームの興趣を見出すことが出来る。無論、「協調」、「裏切り」の情報を巧みに使い分ける作戦も考えられる。尚、ホームページ上には、対戦相手のプレイヤー同士が互いに文字のやり取り(いわゆるチャット)をすることができるスペースが設けられておらず、相手の動向を知ることは出来ない条件でおこなわれるので、相手が出す情報を推し量るのは難しくなっている。
【0072】
1ゲームの1回の対戦においては、所定の割合で、ゲーム実行装置6により、ノイズがランダムに発生する。ノイズが発生しているときにゲーム実行装置6により、自動的に決定されたプレイヤーの情報が、「協調」の情報であった場合には、「裏切り」の情報に変更されることになる。換言すると、1ゲームの1回の対戦において、ノイズが発生すると、対戦を実行している2人のプレイヤーが出した情報は、互いに「裏切り」の情報として決定され、その結果、前述の2.のゲームルールの適用により、互いのプレイヤーが、所有しているポイント数から所定のポイント数が減算されることになる。このノイズの発生率は、ゲーム実行装置6が時系列でランダムに変化させており、例えば、ノイズの発生率が10%として設定されている場合には、1ゲームにおける10回の対戦のうち、1回の割合でノイズが発生することになる。ノイズの発生割合は、エリア毎に設定されており、現在設定されているノイズの発生割合はプレイヤーが認識できるようになっている。尚、1回の対戦において、ノイズが発生している状態において、対戦相手のプレイヤーが「協調」の情報を出している場合に、対戦相手のプレイヤーの情報をチェックした場合には、「裏切り」の情報を出したことをチェックするようになっている。
【0073】
1ゲームの終了条件は、100回の対戦を終了するという条件以外に、対戦する2人のプレイヤーのうち、一方のプレイヤーが対戦相手のプレイヤーの情報が「裏切り」の情報であることをチェックした場合には、1ゲームが終了されるという条件を備えている。即ち、1ゲームの対戦は、1〜100回のうち、どの対戦回数で終了する可能性もあるので、プレイヤーが対戦終了回数を予測することができない。
【0074】
尚、本実施形態においては、前記したように、ネットワークゲームを開始してから、通算50ゲームを実行し終えると、ネットワークゲームを終了することになる。即ち、クライアント装置3からサーバー装置2へアクセスした不特定多数のプレイヤーは、この50ゲームを終了した時点でのポイント数を競い合うことになる。通算で50ゲームを終了する前の段階において、前回の1ゲームを終了してから、次回の1ゲームを開始する際には、前回の1ゲームを終了した時点でのプレイヤーが所有しているポイント数が次回の1ゲームを開始する際に引き継がれることになる。即ち、この限られた50ゲームのうち、どれだけのポイント数を獲得するか否かがプレイヤーに対して与えられる順位に大きく左右することになる。無論、ネットワークゲームの対戦を開始した時点でのポイント数からポイント数を増やせば増やすほど高順位が期待出来る。
【0075】
ネットワークゲームを開始してから通算で50ゲームを行い、ネットワークゲームを終了したプレイヤーは再度ネットワークゲームを開始することができるが、前回行ったネットワークゲームを終了した時点でのポイント数が引き継がれることは無く、常に所有ポイント数が1000000ポイントの状態でネットワークゲームが開始される。ネットワークゲームの50ゲームを終了する前に、ネットワークゲームを終了したい場合には、プレイヤーの操作により終了することができる構成とするのが好ましい。このとき、途中でネットワークゲームを終了させるまでにプレイヤーが獲得したポイント数が、ポイント記憶装置10に記憶されることはなく、また、順位の対象にもならない。
【0076】
次に、サーバー装置2のゲーム実行装置6が行う処理について説明する。図3は、図1に示すサーバー装置2におけるゲーム実行装置6が行うゲーム開始処理の概略を示すフローチャートである。このゲーム開始処理は、ネットワークゲームの参加希望者がホームページにアクセスしてきたときに行われる処理である。ゲーム開始処理が開始されると、先ず、クライアント装置3からネットワークゲームへの参加を希望するプレイヤーによるアクセスがあったか否か判定される(S100)。S100により否定判定が為されるとリターンに抜け、肯定判定が為されると、S100にてアクセスしてきたプレイヤーが正しいIDとパスワードを入力したか否か判定される(S110)。S110にて否定判定が為されると、プレイヤーが登録手続を行うための登録手続画面をクライアント装置3のディスプレイ上に表示させる(S120)。S110にて肯定判定が為されると、「低額対戦エリア」、「中額対戦エリア」、「高額対戦エリア」、「超高額対戦エリア」のどのエリアでネットワークゲームを実行するかを選択させる(S130)。S130に続く処理では、裏切りの情報を出す割合を何パーセントにするか選択させる(S140)。S140に続く処理では、1ゲームのうち、複数回行われる対戦のうち、対戦相手のプレイヤーが出す情報をチェックする割合を何分の1にするかを選択させる(S150)。尚、S120の処理を終えると、S130、S140、S150による選択を行うことが出来る入力画面を表示させることが好ましい。S150に続く処理では、「スタートボタン」が入力されたか否かを判定することにより、1ゲームを開始するか否か判定する(S160)。S160にて否定判定が為されるとリターンに抜け、S160にて肯定判定が為されると、続いて図5に示すプレイヤー選定処理が行われることになる。
【0077】
図4を用いて、図3のS130によりネットワークゲームを開始する前にプレイヤーが選択することが可能である遊戯エリアについて説明する。ネットワークゲームの対戦が行われるエリアは複数存在し、プレイヤーは任意のエリアで他のプレイヤーと対戦することが出来る。本実施形態においては、4つのエリアが存在する。この4つのエリアは、「低額対戦エリア」、「中額対戦エリア」、「高額対戦エリア」、「超高額対戦エリア」である。この4つのエリアには、競い合うポイント数の値、ノイズ発生率、新しい対戦相手のプレイヤーと対戦を開始するときに消費するポイント数(対戦開始初期費)、チェックを実行するときに消費するポイント数に違いがある。「低額対戦エリア」では、「ノイズ発生率」は1〜10%、「対戦開始初期費」が1000ポイント、1回のチェックに要するポイント数が150ポイントとなっている。「中額対戦エリア」では、「ノイズ発生率」は5〜10%、「対戦開始初期費」が3000ポイント、1回のチェックに要するポイント数が450ポイントとなっている。「高額対戦エリア」では、「ノイズ発生率」は10〜15%、「対戦開始初期費」が10000ポイント、1回のチェックに要するポイント数が1500ポイントとなっている。「超高額対戦エリア」では、「ノイズ発生率」は10〜35%、「対戦開始初期費」が50000ポイント、1回のチェックに要するポイント数が3000ポイントとなっている。
【0078】
また、「低額対戦エリア」においては、プレイヤー同士が1回の対戦において競い合うポイント数の値は、対戦する2人のプレイヤーが互いに「協調」の情報を出した場合には、2人のプレイヤーが所有しているポイント数に300ポイントが加算される。対戦する2人のプレイヤーが互いに「裏切り」の情報を出した場合には、2人のプレイヤーが所有しているポイント数から100ポイントが減算される。対戦する2人のプレイヤーのうち、一方のプレイヤーが「協調」の情報を出し、もう一方のプレイヤーが「裏切り」の情報を出した場合には、「協調」の情報を出したプレイヤーが所有しているポイント数から500ポイントを減算し、「裏切り」の情報を出したプレイヤーが所有しているポイント数に500ポイント加算する。「中額対戦エリア」において、プレイヤー同士が1回の対戦で加減されるポイント数の値は、低額対戦エリアの3倍である。「高額対戦エリア」においては、低額対戦エリアの10倍のポイント数が加減される。「超高額対戦エリア」においては、低額対戦エリアの20倍のポイント数が加減される。例えば、対戦する2人のプレイヤーが互いに「協調」の情報を出した場合において、「中額対戦エリア」では2人のプレイヤーが所有しているポイント数に900ポイントが加算され、「高額対戦エリア」では3000ポイントが加算され、「超高額対戦エリア」では6000ポイント加算されることになる。これにより、「超高額対戦エリア」ではハイリスク、ハイリターンのネットワークゲームの対戦を行うことができ、「低額対戦エリア」ではローリスク、ローリターンのネットワークゲームの対戦を行うことが可能となる。
【0079】
図5は、ゲーム実行装置6が行うプレイヤー選定処理の概略を示すフローチャートである。このプレイヤー選定処理では、これから1ゲームを開始するプレイヤーに対して、新たな対戦相手をランダムに決定する処理である。プレイヤー選定処理は図3におけるゲーム開始処理のS160で肯定判定が為されると、続く処理として行われる。
【0080】
プレイヤー選定処理が開始されると、先ず、図3のS130にて選択されたプレイヤーが遊戯するエリアを判断する(S200)。S200に続く処理では、S200により判断されたエリアに滞在し、待機状態にある他のプレイヤーを探索する処理を行う(S210)。続いて、S210により対戦相手としてのプレイヤーが見つかったか否か判定される(S220)。S220により、否定判定が為されると、プレイヤーを待機状態とし(S230)、S230に続く処理では再度S210の処理が行われる。S220により、肯定判定が為されると、続いて図6に示すプレイヤー間対戦処理が行われることになる。尚、S210の対戦相手探索処理により、待機状態となっている対戦相手のプレイヤーが複数見つかった場合には、当該プレイヤーのうち、前回の1ゲームにおける対戦を終了してから最も時間が経過しているプレイヤーから対戦に参加させる構成とするのが好ましい。
【0081】
図6は、ゲーム実行装置6が行うプレイヤー間対戦処理を示すフローチャートである。このプレイヤー間対戦処理は、2人のプレイヤーにより1ゲームが開始され、1ゲームが終了されるまでに行われる処理である。プレイヤー間対戦処理は図5におけるプレイヤー選定処理のS220により肯定判定が為されると、続く処理として行われる。
【0082】
プレイヤー間対戦処理が開始されると、これから対戦を開始するプレイヤーの各々が所有しているポイント数から、プレイヤーが滞在しているエリアに応じた所定のポイント数(対戦開始初期費)を減算する処理を行う(S300)。S300に続く処理では、1ゲームにおける最大100回の対戦を行う対戦開始処理を行う(S310)。S310に続く処理では、図3のS130、S140、S150にてプレイヤーが選択した情報を基に、S310にて開始された1ゲームにおける遊戯結果を算出する処理を行う(S320)。S320による遊戯結果算出処理により、S310にて対戦を開始した2人のプレイヤーが100回の対戦を終える、又は対戦した2人のプレイヤーのうち、一方のプレイヤーが対戦相手のプレイヤーが「裏切り」の情報を出したことをチェックしたことを確認すると、1ゲームを終了させる処理を行う(S330)。S330に続く処理では、対戦した2人のプレイヤーの各々が1ゲームを終了した時点で所有しているポイント数を算出する処理を行う(S340)。S340に続く処理では、1ゲームにおける遊技結果、及び1ゲームを終了した時点での対戦した各々のプレイヤーが所有している総ポイント数を表示する処理を行う(S350)。S350に続く処理では、プレイヤーが実行した通算ゲーム数を算出する処理を行う(S360)。S360に続く処理で、プレイヤーが実行した通算ゲーム数が50ゲームに達したか否か判定される(S370)。S360で肯定判定が為されると、通算ゲーム数が50ゲームに達した時点でのプレイヤーが所有しているポイント数を参照し、当該ポイント数を基に、当該プレイヤーの順位を表示する処理を行う(S380)。S370で否定判定が為されると、プレイヤーが再度1ゲームを開始するか否か判定する(S390)。S390にて否定判定が為されると、リターンに抜ける。S390にて肯定判定が為されると、図3に示すS130に戻る。
【0083】
図7を用いて、具体的に2人のプレイヤーにより、ネットワークゲームが行われたときの遊戯結果の具体例について説明する。ここで説明する2人のプレイヤーは、プレイヤー1、プレイヤー2とする。尚、図3に示す「○」は、「協調」の情報を示すものであり、「×」は、「裏切り」の情報を示すものである。「☆」は、プレイヤーによるチェックが行われたことを、「◎」は、ノイズが発生したことを示すものである。尚、図7で遊技しているプレイヤーは互いに低額対戦エリアで遊技するプレイヤーを例に取り、説明している。
【0084】
本実施形態におけるネットワークゲームはホームページ上で、常にリアルタイムで実行される。1ゲームが終了されると、1ゲームで実行された遊戯結果、及び獲得したポイント数を図7に示す表がクライアント装置3のディスプレイ上に表示される。1ゲームは最大100回の対戦で終了するが、図7では21回目の対戦でプレイヤー2が、プレイヤー1が出した「裏切り」の情報をチェックすることにより、1ゲームが終了している。ここで、プレイヤーに対して、1〜21回目の対戦による遊技結果を示す表を一度に表示させても良いし、1回目の対戦による遊技結果を先ず表示させ、その後、1秒毎に、2回目の対戦による遊技結果、3回目の対戦による遊技結果、を順番に表示させていき、最終的に1回目〜21回目の対戦による遊戯結果を表示する構成としても良い。
【0085】
ここでは、プレイヤー1は「裏切り」の情報を出す割合を10%として設定しており、プレイヤー2は、「裏切り」の情報を出す割合を20%として設定している。更に、プレイヤー1は対戦相手の情報をチェックする割合を1/4として設定しており、プレイヤー2は対戦相手の情報をチェックする割合を1/7として設定している。尚、1ゲームを開始する前の段階では、プレイヤーは対戦相手のプレイヤーが設定している「裏切り」の情報を出す割合、及びチェックを実行する割合を認識することが出来ない。
【0086】
そして、プレイヤー1、2が1ゲームを開始するときには、先ず、初期費用として、互いにエリアに応じた所定のポイントを消費する(S300参照)。図7では、低額対戦エリアで対戦しているので、互いに1000ポイント消費することになっている。このように、プレイヤーは新しい対戦相手との1ゲームを開始する毎に、ポイントを消費することになっている。
【0087】
プレイヤー1、2の1回目の対戦では、プレイヤー1が「裏切り」の情報を出し、プレイヤー2が「協調」の情報を出しているので、「協調」の情報を出したプレイヤー2が所有しているポイント数から500ポイント減算し、「裏切り」の情報を出したプレイヤー1が所有しているポイント数に500ポイントが加算される。2回目の対戦では、プレイヤー1、及びプレイヤー2が互いに「協調」の情報を出しているので、プレイヤー1、及びプレイヤー2が所有しているポイント数が互いに300ポイント加算される。
【0088】
4回目の対戦では、プレイヤー1によるチェック機能が働くように作用する。プレイヤー1はチェックする割合を1/4として設定しているので、4回の対戦につき、1回の割合でチェックを行う。プレイヤー1は以後、4の倍数に値する対戦回数、即ち、4回目、8回目、12回目、16回目、20回目の対戦でチェックを行う。このようにチェックは常に一定間隔で行われている。4回目の対戦では、プレイヤー1が、チェックによりプレイヤー2の出す情報が「協調」の情報であることをチェックする。
【0089】
6回目の対戦では、ノイズが発生する。この具体例では、ノイズ発生率が、10%に設定されている。6回目の対戦では、プレイヤー1、及びプレイヤー2が互いに「協調」の情報を出すようにゲーム実行装置6により自動的に選択されるが、ノイズの発生により、「協調」とは違う「裏切り」の情報が出されることになるので、その結果、プレイヤー1、及びプレイヤー2は、互いに所有しているポイント数から100ポイント減算される。プレイヤー1、2の21回目の対戦においては、プレイヤー2のチェックにより、プレイヤー1が「裏切り」の情報を出すことを認識したので、これにより、プレイヤー1、2の対戦が自動的に終了されることになっている。
【0090】
尚、ここで記載する実施形態では、通信ネットワーク上でネットワークゲームを行うためのシステムとその方法を説明したが、ネットワークゲームを行うためのプログラムを記録した記録情報として実施することもできる。本実施形態においては、裏切りの情報を出す割合を何パーセントにするかプレイヤーが選択することを可能としたが、これに代えて、例えば、1ゲームによる100回行われる対戦のうち、何回「裏切り」の情報を出すという選択をすることを可能な構成としても良い。更に、1ゲームのうち、100回行われる対戦のうち、前半50回の対戦で「協調」の情報を出す割合を高くし、後半50回の対戦で「裏切り」の情報を出す割合を高くするという選択をプレイヤーが行うことが出来るように構成することも出来る。また、同じように、前半50回の対戦でチェックを実行する割合を高くし、後半50回の対戦でチェックを実行する割合を低くなるように、プレイヤーが選択すること可能である構成とするのが好ましい。また、本実施形態においては、加算、減算されるポイント数の違いによりエリアを区別しているが、住む地域、年齢等により区別するようにしても良い。4つのエリア毎に、現在対戦を実行している複数のプレイヤーが設定している「裏切り」を出す割合の平均値を算出し、ディスプレイ上に表示させるようにしても良い。
【0091】
以上説明した本実施形態によれば、1ゲームを開始する前に、プレイヤーが「裏切り」の情報を出す割合を入力すれば、後はゲーム実行装置6が自動的に1ゲームに出す情報の決定を行うので、その結果、プレイヤーが情報を1回の対戦毎に選択する必要がなくなるので、ゲームの進行がスムーズになる。
【0092】
ノイズの発生、チェック等をネットワークゲームのルールに盛り込むことで、遊戯に幅を持たせ、プレイヤーの遊戯の娯楽性を増すことができる。
【0093】
また、「超高額対戦エリア」ではハイリスク、ハイリターンの対戦を行うことができ、「低額対戦エリア」ではローリスク、ローリターンの対戦を行うことができ、プレイヤーの好みに合うエリアでネットワークゲームを楽しむことができる。
【0094】
例えば、チェックする割合を100/100(100パーセント)と決定し、「裏切り」の情報を出す割合を100パーセントと決定することで、「裏切り」の情報を高い割合で出す対戦相手との1ゲームを早期に終了し、「協調」の情報を高い割合で出す自分にとって都合のいい対戦相手との1ゲームを長く行うという作戦が考えられるが、このような作戦を使用するプレイヤーが多くなると、ゲームが成立しなくなる。そこで、新しい対戦相手と1ゲームを開始するためにはポイント数が消費される構成にしたことにより、プレイヤーが自分にとって都合の良いプレイヤーを探す為に次から次へと対戦相手を変更するのを防止している。
【0095】
不特定多数のプレイヤーの情報を格納する登録情報記憶装置7が設けられているので、登録情報記憶装置7に特定の情報を記憶したプレイヤーのみに、クライアント装置3からネットワークゲームを実行させることができる。尚、登録していないプレイヤーがネットワークゲームに参加することが出来るようにしても良い。
【0096】
プレイヤーが所有しているポイント数に応じて決定された不特定多数のプレイヤーの順位を記憶している順位記憶装置11を備えているので、プレイヤーに高得点のポイント数を獲得する目的意識をより一層持たせることができ、プレイヤーの遊戯意欲を掻きたてることができる。
【0097】
また、対戦相手のプレイヤーはランダムに決定されるので、自己に協力的なプレイヤーを任意に選択することができない。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明実施形態におけるネットワークゲームシステム1を示す構成図である。
【図2】同ネットワークゲームシステム1を示すブロック図である。
【図3】同サーバー装置2におけるゲーム実行装置6が行うゲーム開始処理を示すフローチャートである。
【図4】同ネットワークゲームの対戦が行われる複数存在するエリアについての説明図である。
【図5】同ゲーム実行装置6が行うプレイヤー選定処理を示すフローチャートである。
【図6】同ゲーム実行装置6が行うプレイヤー間対戦処理を示すフローチャートである。
【図7】同2人のプレイヤーにより、ネットワークゲームが行われたときの遊戯結果の具体例を示す表である。
【符号の説明】
【0099】
1・・・ ネットワークゲームシステム 2・・・ サーバー装置
3・・・ クライアント装置(端末装置) 3a・・・ パソコン
3b・・・ モバイル機器 4・・・ 通信ネットワーク
6・・・ ゲーム実行装置 7・・・ 登録情報記憶装置
10・・・ ポイント記憶装置 11・・・ 順位記憶装置
12・・・ 遊戯情報記憶装置 13・・・ 対戦相手選定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して、不特定多数のプレイヤーが対戦を行うネットワークゲームシステムにおいて、
一組のプレイヤーが、1次属性、又は2次属性を有する2種類の情報のうち、1種類の情報を出し合うことで実行される1回の対戦を所定回数行うことを1ゲームとして、
前記1ゲームを所定回数実行する、又は前記1ゲームを所定期間実行するとネットワークゲームを終了し、当該終了した時点で、前記不特定多数のプレイヤーが獲得したポイント数を競い合うネットワークゲームを行う為に、
前記プレイヤーがネットワークゲームを実行するために使用するクライアント装置と、
少なくともゲーム実行手段を備えたサーバー装置とを有し、
前記ゲーム実行手段は、
前記1ゲームが開始される毎に、前記不特定多数のプレイヤーから前記1ゲームを開始する一組のプレイヤーをランダムに決定するプレイヤー選定処理と、
前記1ゲームを開始する前に、2種類の属性を有する前記情報のうち、1種類の前記情報を出す割合を前記プレイヤーに選択させ、前記選択された割合に応じて、前記1ゲームにおいて、前記プレイヤーが出す前記情報を決定する情報決定処理と、
前記1ゲームを開始する前に、対戦相手のプレイヤーが出した前記情報をチェックする割合を前記プレイヤーに選択させ、前記選択された割合に応じて、前記1ゲームにおいて、前記情報決定処理により決定された前記対戦相手のプレイヤーの前記情報を前記プレイヤーにチェックさせるチェック処理と、
前記プレイヤー選定処理により決定された一組のプレイヤーが前記1ゲームを開始するときに、各々のプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、
前記1回の対戦において、前記チェック処理を行う毎に、対戦相手のプレイヤーの前記情報をチェックした前記プレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、
前記1回の対戦において、不特定多数のプレイヤーのうち、対戦する一組のプレイヤーが互いに前記1次情報を出した場合には、当該一組のプレイヤーが所有しているポイント数に所定のポイント数を加算し、
前記1回の対戦において、対戦する一組のプレイヤーが互いに前記2次情報を出した場合には、当該一組のプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、
前記1回の対戦において、対戦する一組のプレイヤーのうち、一方のプレイヤーが前記1次情報を出し、もう一方のプレイヤーが前記2次情報を出した場合には、前記1次情報を出したプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、前記2次情報を出したプレイヤーが所有しているポイント数に所定のポイント数を加算し、
前記1ゲームを開始する前の時点で前記プレイヤーが所有しているポイント数から前記所定のポイント数を加算、又は減算することで、1ゲームを終了した時点での前記プレイヤーが所有しているポイント数を算出するポイント加減算処理と、
前記1回の対戦において、前記チェック処理を実行することにより、前記プレイヤーに対戦相手のプレイヤーの出した前記情報が前記2次情報であるとチェックさせた場合には、前記1ゲームを終了する1ゲーム終了処理を実行することを特徴とするネットワークゲームシステム。
【請求項2】
前記情報決定処理により、前記1ゲームを開始する前に、前記1ゲームにおいて複数回行なわれる対戦のうち、何回目の対戦で、2種類の属性を有する前記情報のうち、1種類の前記情報を出すかを前記プレイヤーに指定させ、前記指定に応じて、前記プレイヤーが出す前記情報を決定することを特徴とする請求項1記載のネットワークゲームシステム。
【請求項3】
前記クライアント装置から前記不特定多数のプレイヤーがネットワークゲームを遊戯することができるエリアを前記サーバー装置上に複数存在させ、
前記複数のエリア毎に、加算、又は減算される前記所定のポイント数が異なることを特徴とする請求項1乃至2記載のネットワークゲームシステム。
【請求項4】
前記ゲーム実行手段は、前記1回の対戦において、前記情報決定手段により決定された前記情報が、前記1次情報であった場合には、前記1次情報を前記2次情報に変更するノイズ発生処理を、1ゲームにおいて所定回数行われる対戦のうち、所定割合で実行し、
前記ノイズ発生処理が実行された場合において、前記情報決定手段により決定された対戦相手のプレイヤーの前記情報が前記1次情報であった場合には、前記チェック処理により前記情報決定処理により決定された前記対戦相手のプレイヤーの情報が前記第2次情報であることを前記プレイヤーにチェックさせることを特徴とする請求項1乃至3記載のネットワークゲームシステム。
【請求項5】
前記サーバー装置は、前記プレイヤーが所有しているポイント数の記憶を行うポイント記憶手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4記載のネットワークゲームシステム。
【請求項6】
前記サーバー装置は、不特定多数のプレイヤーの情報を格納する利用者情報記憶手段を備えることを特徴とする請求項1乃至5記載のネットワークゲームシステム。
【請求項7】
前記サーバー装置は、前記不特定多数のプレイヤーが前記1ゲームを所定回数実行した、又は前記1ゲームを所定期間実行することでネットワークゲームを終了した時点で獲得したポイント数に応じた順位を記憶する順位記憶手段を備えることを特徴とする請求項1乃至6記載のネットワークゲームシステム。
【請求項8】
ネットワークを介して、不特定多数のプレイヤーが対戦を行うネットワークゲームシステムにおいて、
一組のプレイヤーが、1次属性、又は2次属性を有する2種類の情報のうち、1種類の情報を出し合うことで実行される1回の対戦を所定回数行うことを1ゲームとして、前記1ゲームを所定回数実行する、又は前記1ゲームを所定期間実行するとネットワークゲームを終了し、当該終了した時点で、前記不特定多数のプレイヤーが獲得したポイント数を競い合うネットワークゲームシステムに使用するサーバー装置であって、
前記プレイヤーがネットワークゲームを実行するために使用するクライアント装置と、
少なくともゲーム実行手段を備えたサーバー装置とを有し、
前記ゲーム実行手段は、
前記1ゲームが開始される毎に、前記不特定多数のプレイヤーから前記1ゲームを開始する一組のプレイヤーをランダムに決定するプレイヤー選定処理と、
前記1ゲームを開始する前に、2種類の属性を有する前記情報のうち、1種類の前記情報を出す割合を前記プレイヤーに選択させ、前記選択された割合に応じて、前記1ゲームにおいて、前記プレイヤーが出す前記情報を決定する情報決定処理と、
前記1ゲームを開始する前に、対戦相手のプレイヤーが出した前記情報をチェックする割合を前記プレイヤーに選択させ、前記選択された割合に応じて、前記1ゲームにおいて、前記情報決定処理により決定された前記対戦相手のプレイヤーの前記情報を前記プレイヤーにチェックさせるチェック処理と、
前記プレイヤー選定処理により決定された一組のプレイヤーが前記1ゲームを開始するときに、各々のプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、
前記1回の対戦において、前記チェック処理を行う毎に、対戦相手のプレイヤーの前記情報をチェックした前記プレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、
前記1回の対戦において、不特定多数のプレイヤーのうち、対戦する一組のプレイヤーが互いに前記1次情報を出した場合には、当該一組のプレイヤーが所有しているポイント数に所定のポイント数を加算し、
前記1回の対戦において、対戦する一組のプレイヤーが互いに前記2次情報を出した場合には、当該一組のプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、
前記1回の対戦において、対戦する一組のプレイヤーのうち、一方のプレイヤーが前記1次情報を出し、もう一方のプレイヤーが前記2次情報を出した場合には、前記1次情報を出したプレイヤーが所有しているポイント数から所定のポイント数を減算し、前記2次情報を出したプレイヤーが所有しているポイント数に所定のポイント数を加算し、
前記1ゲームを開始する前の時点で前記プレイヤーが所有しているポイント数から前記所定のポイント数を加算、又は減算することで、1ゲームを終了した時点での前記プレイヤーが所有しているポイント数を算出するポイント加減算処理と、
前記1回の対戦において、前記チェック処理を実行することにより、前記プレイヤーに対戦相手のプレイヤーの出した情報が前記2次情報であるとチェックさせた場合には、前記1ゲームを終了する1ゲーム終了処理を実行することを特徴とするサーバー装置。
【請求項9】
前記情報決定処理により、前記1ゲームを開始する前に、前記1ゲームにおいて複数回行なわれる対戦のうち、何回目の対戦で、2種類の属性を有する前記情報のうち、1種類の前記情報を出すかを前記プレイヤーに指定させ、前記指定に応じて、前記プレイヤーが出す前記情報を決定することを特徴とする請求項8記載のサーバー装置。
【請求項10】
前記クライアント装置から前記不特定多数のプレイヤーがネットワークゲームを遊戯することができるエリアを複数存在させ、
前記複数のエリア毎に、加算、又は減算される前記所定のポイント数が異なることを特徴とする請求項8乃至9記載のサーバー装置。
【請求項11】
前記ゲーム実行手段は、前記1回の対戦において、前記情報決定手段により決定された前記情報が、前記1次情報であった場合には、前記1次情報を前記2次情報に変更するノイズ発生処理を、1ゲームにおいて所定回数行われる対戦のうち、所定割合で実行し、
前記ノイズ発生処理が実行された場合において、前記情報決定手段により決定された対戦相手のプレイヤーの前記情報が前記1次情報であった場合には、前記チェック処理により前記情報決定処理により決定された前記対戦相手のプレイヤーの情報が前記第2次情報であることを前記プレイヤーにチェックさせることを特徴とする請求項8乃至10記載のサーバー装置。
【請求項12】
前記プレイヤーが所有しているポイント数の記憶を行うポイント記憶手段を備えることを特徴とする請求項8乃至11記載のサーバー装置。
【請求項13】
不特定多数のプレイヤーの情報を格納する利用者情報記憶手段を備えることを特徴とする請求項8乃至12記載のサーバー装置。
【請求項14】
前記不特定多数のプレイヤーが前記1ゲームを所定回数実行した、又は前記1ゲームを所定期間実行することでネットワークゲームを終了した時点で獲得したポイント数に応じた順位を記憶する順位記憶手段を備えることを特徴とする請求項8乃至13記載のサーバー装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−105071(P2007−105071A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−295898(P2005−295898)
【出願日】平成17年10月11日(2005.10.11)
【出願人】(305047155)
【Fターム(参考)】