説明

ネットワークシステム、通信方法および管理サーバ

【課題】 クライアント端末が低品質網に収納された場合に、クライアント端末におけるOS/アプリケーションプログラムのパフォーマンスが低下するのを防止する。
【解決手段】 第2のネットワークと、前記第2のネットワークより低品質の第1のネットワークとがルータを介して接続され、前記第1のネットワークは、クライアント端末を収納し、前記第2のネットワークは、複数のサーバと、管理サーバと、複数の単位記憶ユニットを有する少なくとも1台のストレージ装置とを収納し、前記管理サーバが、前記クライアント端末からの要求に応じて、前記複数のサーバの中の一台を、前記クライアント端末用の代理サーバとして割り当て、前記代理サーバが、前記クライアント端末からの指示に基づき、少なくとも1台のストレージ装置へアクセスするネットワークシステムであって、クライアント端末と代理サーバとの間の通信を、ネットワーク負荷の小さいプロトコルを用いて行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークシステム、通信方法および管理サーバに係り、特に、クライアント端末が低品質(高遅延、狭帯域)なネットワークに収納されたネットワークシステムに適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータ端末の動作に必要な、例えば、オペレーティングシステム(以下、OSという)やアプリケーションソフトウェア等のデータをコンピュータ端末の外部に設置されたストレージ装置に保存し、ネットワークを介して取得することを可能とするネットワークブートシステムが知られている(下記、特許文献1参照)。
この特許文献1に係わる発明では、コンピュータ端末の使用に必要なデータを、各コンピュータ端末に内蔵されたハードディスクに保存することなく、ストレージ装置に集約して保存できることから、OSやアプリケーションソフトウェアの新しいバージョンヘの更新や、コンピュータウイルスの駆除といったストレージ装置のデータ更新処理を、各コンピュータ端末の使用者による自発的な実施に依存することなく、ネットワークブートシステムの管理者等が一括して行うことが期待できる。
【0003】
なお、本願発明に関連する先行技術文献としては以下のものがある。
【特許文献1】特開2002−123400号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、クライアント端末が、低品質(高遅延、狭帯域)なネットワークに収納されている環境下で、前述したネットワークブートシステムを適用し、ストレージ装置内のOS、アプリケーション、ユーザデータなどを格納する論理ユニット(Logical Unit;以下、LUという)を利用するときに、ブートストラップファイル、あるいは、OSのダウンロード、ファイルアクセス(ファイルの読み書き)に時間がかかり、クライアント端末におけるOS/アプリケーションプログラムのパフォーマンスが低下するという問題点があった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、ネットワークシステム、通信方法および管理サーバにおいて、クライアント端末が低品質なネットワークに収納された場合に、クライアント端末におけるOS/アプリケーションプログラムのパフォーマンスが低下するのを防止することが可能となる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
前述の目的を達成するために、本発明は、第2のネットワークと、前記第2のネットワークより低品質の第1のネットワークとがルータを介して接続され、前記第1のネットワークは、クライアント端末を収納し、前記第2のネットワークは、複数のサーバと、管理サーバと、複数の単位記憶ユニットを有する少なくとも1台のストレージ装置とを収納し、前記管理サーバが、前記クライアント端末からの要求に応じて、前記複数のサーバの中の一台を、前記クライアント端末用の代理サーバとして割り当て、前記代理サーバが、前記クライアント端末からの指示に基づき、前記少なくとも1台のストレージ装置へアクセスするネットワークシステムであって、前記クライアント端末と前記代理サーバとは、両者の間において、前記代理サーバと前記少なくとも1台のストレージ装置との間の通信に使用されるプロトコルよりも、ネットワーク負荷の小さいプロトコルを用いて通信を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、クライアント端末が低品質なネットワークに収納された場合に、クライアント端末におけるOS/アプリケーションプログラムのパフォーマンスが低下するのを防止することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明をネットワークブートシステムに適用した実施例を図面を参照して詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図1は、本発明の実施例のネットワークブートシステムの概略構成を示すブロック図である。
本実施例のネットワークブートシステムは、低品質なネットワーク(本願の第1のネットワークに相当)21と、管理ネットワーク(本願の第2のネットワークに相当)9とが、ルータ20を介して相互に接続される。
ここで、管理ネットワーク9は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)ネットワークである。
ネットワーク21は、クライアント端末1を収納する。なお、ネットワーク21には複数台のクライアント端末1が収納されるが、図1では、1台のみ図示している。
また、管理ネットワーク9は、代理サーバ2と、管理サーバ3と、データベース管理サーバ(以下、DBサーバ)4、1台以上のストレージ装置(10、11)とを収納する。
なお、管理ネットワーク9には複数台の代理サーバ2が収納されるが、図1では、1台のみ図示している。また、各装置にはIPアドレスが割り当てられ、各装置間はTCP/IPによる通信が可能である。
【0008】
各ストレージ装置(10,11)内には、データを格納するための1以上のターゲット(101〜103)があり、ターゲットには1以上の論理ユニット(Logical Unit;以下、LU)がある。各LUにはユーザが割り当てられ(1つのLUに複数のユーザが割り当てられることもあるし、一切のユーザが割り当てられないこともある)、当該ユーザがクライアント端末を動作させるのに必要なデータ(例えば、OSやアプリケーションソフトウェア等)が保存されている。
本実施例では、代理サーバ2と各ストレージ装置(10,11)との間の通信プロトコルとして、iSCSI(Internet Small Computer System Interface)を想定するが、TCP/IPで転送可能なIPストレージ装置アクセスプロトコルであれば、iSCSIには限定されない。
さらに、ストレージ装置(10,11)を管理ネットワーク9に接続する代わりに、ストレージルータを接続することもできる。
ストレージルータには、ファイバチャネル(fibre channel;以下、FC)等のiSCSI以外のストレージ装置アクセスプロトコルによる通信機能を持ったストレージ装置が、管理ネットワーク9とは別個のネットワークを介して接続されていて、iSCSIとFC等との間でプロトコル変換を行い、サーバ2と各ストレージ装置との間の通信を中継するものである。
図1においては、ストレージ装置(10,11)の全部または一部を前記ストレージルータに置き換えても問題なく動作するが、以下の説明では、ストレージルータを使用しない場合について説明する。
さらに、本実施例のネットワークブートシステムでは、ストレージ装置(10,11)内に設けられる複数のLUは、複数のクライアント端末の間で共用されるシステム領域LUと、ユーザ毎に用意されるユーザ領域LUとに分離される。ここで、システム領域LUには、OS,アプリケーションデータ等が格納され、ユーザ領域LUには、ユーザデータ(例えば、デスクトップ設定データ、ドキュメントファイル等)が格納される。
【0009】
本実施例では、ストレージ装置(10,11)に対して、クライアント端末として機能する代理サーバ2を管理ネットワーク9内に複数台設置する。
この代理サーバ2は、SCNクライアント(ディスクレスでリモートブートする)機能を持つとともに、SBCサーバ機能を持っており、さらに、管理サーバ3からの起動要求パケットを受けて起動する機能を持っている。
そして、ユーザが直接操作するクライアント端末1と代理サーバ2との間では、代理サーバ2とストレージ装置(10,11)との間のプロトコルよりも、ネットワーク負荷の小さいプロトコルで通信を行う。
このネットワーク負荷の小さいプロトコルは、例えば、クライアント端末1が、代理サーバからの受信データとしてディスプレイ表示画面の差分を、代理サーバ2への送信データとしてマウス・キーボード命令を、それぞれIPパケットにカプセル化して送受信するプロトコルが採用される。
さらに、管理サーバ3が、クライアント端末1ヘの応答と、代理サーバ2の制御・管理を行う。例えば、代理サーバ2の起動/停止管理、および、クライアント端末1の要求に応じて代理サーバ2を一台割り当てる。この場合に、管理サーバ3は、DBサーバ4に情報を問い合わせて、代理サーバ2を制御する。
また、クライアント端末1への割り当てられる代理サーバ2は、起動していても停止していても良い。管理サーバ3が、クライアント端末1からの要求により、代理サーバ2を割り当てる際に、クライアント端末1の要求を満たす代理サーバ2が起動していれば、それを割り当てることで、代理サーバの割当時間(即ち、クライアント端末1の待ち時間)を短縮することが可能となる。
さらに、管理サーバ3は、ユーザによるクライアント端末1の停止もしくはログオフ要求時に、クライアント端末1に割り当てられていた代理サーバ2を、選択的に停止もしくはユーザログオフ状態に戻すことが可能である。ここで、ユーザログオフ状態とは、代理サーバ2がシステム領域LUのみをマウントし、ユーザログオン待ち(クライアント端末1への割当可能)となっている状態を指す。
【0010】
以下、図2に示すシーケンス図に従って、本実施例のネットワークブートシステムの動作を説明する。
クライアント端末1は、管理サーバ3に対してアクセス要求を送信する(図2の201)。このアクセス要求は、一般のブラウザ(インターネット)を用いて実行される。
管理サーバ3は、クライアント端末1に対して、クライアント端末1のディスプレイにログイン要求の画面を表示させるためのデータを返す(図2の202)。
クライアント端末1は、管理サーバ3に対して、ログイン要求と、ユーザが選択したOSを通知する(図2の203)。
管理サーバ3は、DBサーバ4に対して、代理サーバ2の割当てを要求する(図2の204)。
DBサーバ4は、管理サーバ3に対して代理サーバ割当要求の返答を通知する(図2の205)。この返答は、(1)「停止中代理サーバの利用許可+代理サーバ識別子(MACアドレス)」、(2)「起動済代理サーバの利用許可+代理サーバ識別子(IPアドレス)」、あるいは、(3)「代理サーバの割当不可」のいずれかである。
ステップ205でのDBサーバ4から管理サーバ3に対する返答が、(1)「停止中代理サーバの利用許可+代理サーバ識別子(MACアドレス)」の場合、管理サーバ3は、通知された代理サーバ識別子(MACアドレス)を持つ代理サーバ2に対して、起動要求パケットを送付する(図2の206)。
代理サーバ2は、ブートストラップファイルを、自端末内のRAM(Random Access Memory)に展開し、実行する(図2の207)。
【0011】
次に、代理サーバ2は、DBサーバ4に対して、代理サーバ認証要求を送信する(図2の208)。
DBサーバ6は、代理サーバ2の認証を行い、内部のデータベースに代理サーバ情報を登録する(図2の209)。
次に、DBサーバ4は、代理サーバ2に対して、システム領域の論理ユニット番号(Logical Unit Number;以下、LUN)を通知する(図2の210)。この時に、通知した番号のLUが格納しているストレージ装置のIPアドレス、ポート番号、およびターゲット名も同時に通知する。
代理サーバ2は、ストレージ(10,11)に対して、通知された番号のシステム領域LUの利用要求を送り(図2の211)、ストレージ(10,11)からのシステム領域LUNの利用応答(図2の212)を待って、通知された番号のシステム領域LUをマウントし、ブートする。これにより、OSの起動が終了する(図2の213)。
次に、代理サーバ2は、管理サーバ3に対して、起動完了通知と代理サーバ2の識別子(IPアドレス)を通知する(図2の214)。
管理サーバ3は、クライアント端末1に対して、代理サーバ利用許可と代理サーバ2の識別子(IPアドレス)を通知する(図2の215)。
【0012】
次に、クライアント端末1は、ネットワーク負荷の小さいプロトコルにしたがって、代理サーバ2に対してアクセス要求を送信する(図2の216)。代理サーバ2は、ネットワーク負荷の小さいプロトコルにしたがって、クライアント端末1のディスプレイにアクセス要求の応答を返す(図2の217)。
次に、クライアント端末1は、代理サーバ2に対して、ユーザが入力した情報(例えば、ユーザ名、パスワード)を送信する(図2の218)。ここで、ステップ216における通信内容は、マウスおよびキーボート信号であり、ステップ217における通信内容は、画面データ(クライアント端末1のディスプレイ上の表示画面の差分データ)である。
代理サーバ2は、DBサーバ4に対して、ユーザ認証要求を送信する(図2の219)。このとき、代理サーバ2は、図2の218で受信した情報を通知する。
DBサーバ4は、ユーザの正当性を確認し、内部のデータベースに、クライアント端末・ユーザ情報を登録する(図2の220)。
次に、DBサーバ4は、代理サーバ2に対して、ユーザ領域のLUNを通知する(図2の221)。この時に、通知した番号のLUが格納しているストレージ装置のIPアドレス、ポート番号、およびターゲット名も同時に通知する。
【0013】
次に、代理サーバ2は、ストレージ(10,11)に対して、通知された番号のユーザ領域LUの利用要求を送り(図2の222)、ストレージ(10,11)からのユーザ領域LUN利用応答(図2の223)を待って、通知された番号のユーザ領域LUをマウントする。
代理サーバ2は、クライアント端末1に対して、ユーザ領域LUのマウント完了を通知する(図2の224)。このときも、代理サーバ2からクライアント端末1には、クライアント端末1のディスプレイ上の表示画面の差分データのみが転送される。
なお、代理サーバ2におけるユーザのログアウト、あるいは、代理サーバ2の停止の時は、代理サーバ2は、管理サーバ3にその旨を通知する。
なお、ステップ205での、DBサーバ4から管理サーバ3に対する返答が、(2)「起動済代理サーバの利用許可+代理サーバ識別子(IPアドレス)」場合、ステップ215に進み、管理サーバ3は、クライアント端末1に対して、代理サーバ利用許可と代理サーバ識別子(IPアドレス)を通知し、前述した処理を実行する。
また、ステップ205での、DBサーバ4から管理サーバ3に対する返答が、(3)「代理サーバの割当不可」の場合、管理サーバ3は、クライアント端末1に対して、代理サーバ利用不許可を通知し、処理を終了する。
【0014】
図3は、図1に示すDBサーバ4内で管理されるテーブルの種類を示す図である。
図3に示すように、DBサーバ4内には、代理サーバ起動制御テーブル61、ユーザ情報テーブル62、LUN情報テーブル63、ストレージ装置情報テーブル64、代理サーバ情報テーブル65が設けられる。
図4は、図3に示す代理サーバ起動制御テーブル61の内容を示す図である。
図4に示すように、代理サーバ起動制御テーブル61には、起動された代理サーバ名、起動された代理サーバのMACアドレスおよびIPアドレス、ユーザ名、使用OS名、ユーザが使用するシステム領域LUNおよびユーザ領域LUN、ユーザの状態(ログイン状態、あるいはログオフ状態)、サーバ割り当て処理フラグ、クライアント端末1のIPアドレスが格納される。
代理サーバ起動制御テーブル61のそれぞれのフィールドには、図2に示すステップ209、ステップ220において、所定の情報が格納される。
図5は、図3に示すユーザ情報テーブル62の内容を示す図であり、図5に示すようにユーザ情報テーブル62には、ユーザ名毎のパスワードが格納される。このユーザ情報テーブル62は、図2のステップ220において使用される。
【0015】
図6は、図3に示すLUN情報テーブル63の内容を示す図であり、図6に示すようにLUN情報テーブル63には、LUNと、当該LUNの番号のLUの種類(システム領域LU、あるいは、ユーザ領域LU)と、当該LUNの番号のLUのOSと、使用しているクライアント端末名と、使用しているユーザ名とが格納される。「LU使用クライアント端末」には、「LUの種類」がシステム領域LUの場合のみ、クライアント端末識別子が格納され、「LU使用ユーザ名」には、「LUの種類」がユーザ領域LUの場合のみユーザ名が格納される。このLUN情報テーブル63を用いて、代理サーバ2に、図2のステップ210、ステップ221において、システム領域LUN、ユーザ領域LUNを通知する。
図7は、図3に示すストレージ装置情報テーブル64の内容を示す図であり、図7に示すようにストレージ装置情報テーブル64には、LUN毎に、ストレージ装置のIPアドレスと、ポート番号と、ターゲット名とが格納される。代理サーバ2に対して、図2のステップ210、ステップ221において、システム領域LUN、ユーザ領域LUNを通知する際に、このストレージ装置情報テーブル64の内容も同時に通知される。
図8は、図3に示す代理サーバ情報テーブル65の内容を示す図であり、図8に示すように代理サーバ情報テーブル65には、代理サーバのサーバ名、MACアドレス、およびIPアドレスが格納される。
【0016】
以上説明したように、本実施例のネットワークブートシステムでは、ストレージ装置(10,11)に対してクライアント端末として機能する代理サーバ2を管理ネットワーク9内に複数台設置し、ユーザが直接操作するクライアント端末1と代理サーバ2との間では、代理サーバ2とストレージ装置(10,11)との間のプロトコルよりも、ネットワーク負荷の小さいプロトコルで通信を行う。
このネットワーク負荷の小さいプロトコルは、例えば、クライアント端末1が、代理サーバからの受信データとしてディスプレイ表示画面の差分を、代理サーバ2への送信データとしてマウス・キーボード命令を、それぞれIPパケットにカプセル化して送受信するプロトコルが採用される。
したがって、代理サーバ2おけるOS、あるいはアプリケーションプログラムのパフォーマンスに対する低品質なネットワーク21の影響を無くすることができる。
また、代理サーバ2の操作性に対する低品質なネットワーク21の影響を低下させることができるので、モバイル環境等でもネットワークブートシステムが利用可能となる。
なお、前述の説明では、本発明をネットワークブートシステムに適用した実施例について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明は、クライアント端末が、ネットワークを介してストレージ装置のLU内のファイルをアクセスするネットワークシステムにも適用可能であることはいうまでもない。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施例のネットワークブートシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例のネットワークブートシステムの動作を説明するためのシーケンス図である
【図3】図1に示すデータベース管理サーバ内で管理されるテーブルの種類を示す図である。
【図4】図3に示す代理サーバ起動制御テーブルの内容を示す図である。
【図5】図3に示すユーザ情報テーブルの内容を示す図である。
【図6】図3に示すLUN情報テーブルの内容を示す図である。
【図7】図3に示すストレージ装置情報テーブルの内容を示す図である。
【図8】図3に示す代理サーバ情報テーブルの内容を示す図である。
【符号の説明】
【0018】
1 クライアント端末
2 代理サーバ
3 管理サーバ
4 データベース管理サーバ
9 管理ネットワーク(TCP/IPネットワーク)
10,11 ストレージ装置
20 ルータ
21 低品質なネットワーク
61 代理サーバ起動制御テーブル
62 ユーザ情報テーブル
63 LUN情報テーブル
64 ストレージ装置情報テーブル
65 代理サーバ情報テーブル
101〜103 ターゲット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2のネットワークと、前記第2のネットワークより低品質の第1のネットワークとがルータを介して接続され、
前記第1のネットワークは、クライアント端末を収納し、
前記第2のネットワークは、複数のサーバと、管理サーバと、複数の単位記憶ユニットを有する少なくとも1台のストレージ装置とを収納し、
前記管理サーバが、前記クライアント端末からの要求に応じて、前記複数のサーバの中の一台を、前記クライアント端末用の代理サーバとして割り当て、
前記代理サーバが、前記クライアント端末からの指示に基づき、前記少なくとも1台のストレージ装置へアクセスするネットワークシステムであって、
前記クライアント端末と前記代理サーバとは、両者の間において、前記代理サーバと前記少なくとも1台のストレージ装置との間の通信に使用されるプロトコルよりも、ネットワーク負荷の小さいプロトコルを用いて通信を行う手段を備えることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項2】
前記ネットワーク負荷の小さいプロトコルは、前記クライアント端末が、前記代理サーバからの受信データとしてディスプレイ表示画面の差分を、前記代理サーバへの送信データとしてマウス・キーボード命令を、それぞれIPパケットにカプセル化して送受信するプロトコルであることを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。
【請求項3】
前記管理サーバは、前記クライアント端末からの要求に基づいて、前記代理サーバを起動する手段を有し、
代理サーバは、前記クライアント端末の指示に従い、前記少なくとも1台のストレージ装置内の所定の単位記憶ユニットに格納されたオペレーティングシステムデータ、およびアプリケーションデータをロードして動作することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のネットワークシステム。
【請求項4】
第2のネットワークと、前記第2のネットワークより低品質の第1のネットワークとがルータを介して接続され、
前記第1のネットワークは、クライアント端末を収納し、
前記第2のネットワークは、複数のサーバと、管理サーバと、複数の単位記憶ユニットを有する少なくとも1台のストレージ装置とを収納し、
前記複数のサーバの中の一台が前記クライアント端末用の代理サーバとして割り当てられ、
前記代理サーバが、前記クライアント端末からの指示に基づき、前記少なくとも1台のストレージ装置へアクセスするネットワークシステムにおける管理サーバであって、
前記複数のサーバの起動/停止を管理する手段と、
前記クライアント端末からの要求に応じて、前記複数のサーバの中の一台を、前記クライアント端末用の代理サーバとして割り当て、前記代理サーバを起動する手段とを有することを特徴とする管理サーバ。
【請求項5】
第2のネットワークと、前記第2のネットワークより低品質の第1のネットワークとがルータを介して接続され、
前記第1のネットワークは、クライアント端末を収納し、
前記第2のネットワークは、複数のサーバと、管理サーバと、複数の単位記憶ユニットを有する少なくとも1台のストレージ装置とを収納し、
前記管理サーバが、前記クライアント端末からの要求に応じて、前記複数のサーバの中の一台を、前記クライアント端末用の代理サーバとして割り当て、
前記代理サーバが、前記クライアント端末からの指示に基づき、前記少なくとも1台のストレージ装置へアクセスするネットワークシステムにおける通信方法であって、
前記クライアント端末と、前記代理サーバとの間の通信を、前記代理サーバと前記少なくとも1台のストレージ装置との間の通信に使用されるプロトコルよりも、ネットワーク負荷の小さいプロトコルを用いて行うことを特徴とする通信方法。
【請求項6】
前記ネットワーク負荷の小さいプロトコルは、前記クライアント端末が、前記代理サーバからの受信データとしてディスプレイ表示画面の差分を、前記代理サーバへの送信データとしてマウス・キーボード命令を、それぞれIPパケットにカプセル化して送受信するプロトコルであることを特徴とする請求項5に記載の通信方法。
【請求項7】
前記管理サーバが、前記クライアント端末からの要求に基づいて、前記代理サーバを起動し、
代理サーバが、前記クライアント端末の指示に従い、前記少なくとも1台のストレージ装置内の所定の単位記憶ユニットに格納されたオペレーティングシステムデータ、およびアプリケーションデータをロードして動作することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−252116(P2006−252116A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−67052(P2005−67052)
【出願日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】