説明

ネットワーク中継システム及びネットワーク中継システムの自動設定方法

【課題】複数のネットワーク中継器に対して自動的にLAGを設定することができる技術の提供を課題とする。
【解決手段】FSW6〜20はそれぞれIFSW1,2,4と相互に接続されている。FSW6〜20は、FS番号を格納した設定フレームを生成して、これを接続先のIFSW1,2,4へ向けて送信する。IFSW1,2,4は、受信した設定フレームに格納されているFS番号と、これを受信したポートとを対応付けてLAG設定テーブルに登録する。そして、IFSW1,2,4はそれぞれLAG設定テーブルに登録されたポートに対してLAG34,36,38を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク中継システム及びネットワーク中継システムの自動設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のネットワーク中継装置を用いて仮想的に一つの装置として動作させるシステムとして、複数のネットワーク中継装置を含む第1のネットワーク中継装置グループがファブリックノードとして機能し、複数のネットワーク中継装置を含む第2のネットワーク中継装置グループが回線ノードとして機能するシステムが知られている(例えば、特許文献1の図8を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−290271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術において、例えば、第2のネットネットワーク中継装置グループに属するネットワーク中継装置と第1のネットワーク中継装置グループに属する複数のネットワーク中継装置との間をそれぞれ接続する複数の物理回線に対し、リンクアグリゲーショングループ(Link Aggregation Group:以下「LAG」と略称する。)を設定する技術が想定される。しかし、従来、ネットワーク中継装置の台数が増えるにつれて、LAGを設定する際の作業負担が大きくなるという問題がある。
【0005】
そこで本発明は、複数のネットワーク中継器に対してLAGを自動設定することができる技術の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明のネットワーク中継システムは、複数の端末機器の間で送受信されるネットワークフレームを中継するネットワーク中継システムであって、端末機器のいずれかが接続された複数のインターフェース中継器と、複数のインターフェース中継器と少なくとも同数のポート及び物理回線を通じて各インターフェース中継器が有する複数のポートのいずれかと個別に接続され、かつ、個体別に固有の識別情報がそれぞれ付与された複数のファブリック中継器と、各ファブリック中継器から自己の識別情報を表す設定フレームを各インターフェース中継器に対して送信する設定フレーム送信手段と、各インターフェース中継器にて、設定フレームを受信したポートと設定フレームにより表される識別情報とをそれぞれ対応付けて認識する識別情報認識手段と、各インターフェース中継器が有する複数のポートに対し、それぞれに対応付けられた識別情報を基準として論理的に共通の序列を構成するとともに、この序列にしたがって各インターフェース中継器と複数のファブリック中継器との間で行われるネットワークフレームの中継に際して複数のポート及び物理回線を論理的に束ねたリンクアグリゲーショングループを設定する共通設定手段とを備える。
【0007】
また、上記の課題を解決するために、本発明のネットワーク中継システムの自動設定方法は、互いにネットワークフレームを送受信する複数の端末機器のいずれかが接続された複数のインターフェース中継器と、これら複数のインターフェース中継器と少なくとも同数のポート及び物理回線を通じて各インターフェース中継器が有する複数のポートのいずれかと個別に接続され、かつ、個体別に固有の識別情報がそれぞれ付与された複数のファブリック中継器とで構成されたネットワーク中継システムの論理的な接続関係を設定するネットワーク中継システムの自動設定方法であって、各ファブリック中継器から自己の識別情報を表す設定フレームを各インターフェース中継器に対して送信する設定フレーム送信工程と、各インターフェース中継器にて、設定フレームを受信したポートと設定フレームにより表される識別情報とをそれぞれ対応付けて認識する識別情報認識工程と、各インターフェース中継器が有する複数のポートに対し、それぞれに対応付けられた識別情報を基準として論理的に共通の序列を構成するとともに、この序列にしたがって各インターフェース中継器と複数のファブリック中継器との間で行われるネットワークフレームの中継に際して複数のポート及び物理回線を論理的に束ねたリンクアグリゲーショングループを設定する共通設定工程とを有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明のネットワーク中継システム及びその自動設定方法によれば、複数のネットワーク中継器に対してLAGを自動的に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】ネットワーク中継システムの構成例を概略的に示す図である。
【図2】IFSW、FSW及びサーバをラックに収納した場合におけるネットワーク中継システムの構成例を概略的に示す図である。
【図3】IFSW及びFSWの機能的な構成を概略的に示すブロック図である。
【図4】第1実施形態の各IFSWでLAGを自動設定する際のネットワーク中継システムの構成例を概略的に示す図である。
【図5】第1実施形態のFSWにおけて設定フレームを生成する処理を示すフローチャートである。
【図6】第1実施形態の各IFSWによるLAGの設定処理を示すフローチャートである。
【図7】第1実施形態の各IFSWのLAG設定テーブルを示す表である。
【図8】第2実施形態における各FSWにLAGを自動設定する際のネットワーク中継システムの構成例を概略的に示す図である。
【図9】第2実施形態の各FSWにおいて自動設定フレームを受信した際にLAGを設定する処理を示すフローチャートである。
【図10】第2実施形態における各FSWのLAG設定テーブルを示す表である。
【図11】第2実施形態における各IFSWのLAG設定テーブルを示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態は、(1)複数のIFSW(Interface Fabric Switch)及び複数のFSW(Faric Switch)含むネットワーク中継システムとしての形態、(2)ネットワーク中継システムの自動設定方法としての形態を含むものとする。
【0011】
〔ネットワーク中継システムの概要〕
図1は、ネットワーク中継システムの構成例を概略的に示す図である。このネットワーク中継システムは主に、複数のIFSW1,2,4(インターフェース中継器)及び複数のFSW6,8,10,12,14,16,18,20(ファブリック中継器)、そして、これらを相互に接続する複数の物理回線(参照符号は省略)から構成されている。図1に例として示されるIFSW1,2,4及びFSW6,8,10,12,14,16,18,20は、例えばOSI(Open Systems Interconnection)参照モデルのレイヤ2及びレイヤ3等のデータ転送機能を備えたスイッチングハブである。また、IFSW1,2,4及びFSW6,8,10,12,14,16,18,20の基本的な構造や機能は互いに共通していてもよい。本実施形態では、上記のスイッチングハブのうち、サーバ22〜32等の端末機器に接続されているものを「IFSW」と称し、IFSWに接続されているものを「FSW」と称する。また各サーバ22,24,26,28,30,32は、例えばファイルサーバやメールサーバ等、ユーザが基幹ネットワーク内で用いるためのサーバや、ユーザのネットワーク内でデータを中継するためのネットワーク中継器等の端末機器である。また、IFSW1,2,4とは別に、その他にもいくつかのIFSW(図示を省略)がネットワーク中継システム内に配置されているものとし、これらは個別にFSW6,8,10,12,14,16,18,20と物理回線で接続されている。
【0012】
IFSW1,2,4は、それぞれ図示しない複数のポートを備えており、これらのポートのうち、一部のポートはそれぞれFSW6,8,10,12,14,16,18,20に配置されたポートに接続されている。さらに、IFSW1において、それ以外のポートにはそれぞれ複数のサーバ22,24やその他図示しない複数のサーバ等の端末機器が接続されている。IFSW2,4もIFSW1と同様に、一部のポートにはそれぞれサーバ26,28、サーバ30,32、及びその他の図示しない複数のサーバが接続されている。なお、ここでは端末機器としてサーバ22〜32を例に挙げているが、端末機器はパーソナルコンピュータやワークステーション等でもよい。
【0013】
また、IFSW1において、FSW6,8,10,12,14,16,18,20が接続されている各ポートには、リンクアグリゲーション機能を用いたLAG34が設定されている。IFSW2,4もIFSW1と同様に、FSW6,8,10,12,14,16,18,20が接続されている各ポートには、LAG36,38がそれぞれ設定されている。
【0014】
本実施形態のネットワーク中継システムにおいて、各IFSW1,2,4は、それぞれLAG34,36,38を自動的に設定することができる。例えば、各IFSW1,2,4にFSW6,8,10,12,14,16,18,20をそれぞれ相互に接続した初期状態において、まず、各FSW6,8,10,12,14,16,18,20は、IFSW1,2,4の各ポートに対して設定フレームを送信する。各IFSW1,2,4は、各ポートで受信した設定フレームに基づいてLAG34,36,38をそれぞれ自動で設定する。なお、各IFSW1,2,4がLAG34,36,38を自動で設定する手法については別の図面を参照してさらに詳しく後述する。
【0015】
各IFSW1,2,4は、各サーバ22,24,26,28,30,32から受信したネットワークフレームをFSW6,8,10,12,14,16,18,20へ送信する場合、所定のアルゴリズムによってそれぞれのLAG34,36,38に設定されたポートのうちいずれのポートからネットワークフレームを送信するかを決定する。このアルゴリズムでは、例えば、予めLAGを構成する各ポートに識別番号(INDEX)を設定しておき、サーバ22〜32から送信されたネットワークフレームを受信した場合、これに格納されている宛先情報及び送信元情報を示すMACアドレスやIPアドレス等を演算することにより得られた値と上記の識別番号とを対応付けることで、受信したデータを転送するべきポートを一意に決定する。これにより、各IFSW1,2,4がサーバ22〜32から受信したネットワークフレームをFSW6〜20へ転送する際に生じる負荷を分散することができる。
【0016】
また、各IFSW1,2,4では、上記のアルゴリズムによってネットワークフレームを送信すべきポートを一意に決定することができるため、各サーバ22〜32間におけるネットワークフレームの送信側の通信経路及び受信側の通信経路を一致させることができる。例えば、サーバ22及びサーバ32が相互にネットワークフレームを送受信する場合、サーバ22から送信されたフレームは、上記のアルゴリズムによりIFSW1を介してFSW20へ転送され、さらにFSW20からIFSW4を介してサーバ32へ転送される。逆に、サーバ32から送信されたフレームは、IFSW4を介してFSW20へ転送され、さらにFSW20からIFSW1を介してサーバ22へ転送される。このように、ある2台のサーバ22とサーバ32との間でネットワークフレームを送受信する際に、IFSW1とIFSW4とで使用されるポートが双方向で一致する。
【0017】
このように、FSW6,8,10,12,14,16,18,20に接続されたIFSW1,2,4の各ポートに対してそれぞれLAG34,36,38を設定する。これにより、例えば、いずれかのFSW6〜20及びIFSW1,2,4の間の通信に障害が発生した場合、この間で転送されているネットワークフレームを瞬時に別の通信経路へ切り替えて転送することができる。また、通信障害が復旧した後に、例えばFSW6,8,10,12,14,16,18,20が設定フレームを各IFSW1,2,4へ送信すれば、これを受信した各IFSW1,2,4では、再度、LAG34,36,38を自動的に設定することができる。このため、本実施形態のネットワーク中継システムでは、通信障害が発生した場合、迅速に通信障害を自動的に回避できるとともに、障害が復旧した場合、復旧作業も自動的に行うことができる。
【0018】
IFSW1,2,4はそれぞれFSW6,8,10,12,14,16,18,20を個々に接続し、これらを接続する各ポートを1つのLAGとして構成することにより、各IFSW1,2,4及び各FSW6,8,10,12,14,16,18,20の間で転送されるネットワークフレームを効率的に振り分けることができる。したがって、これらの間で単位時間当たりに転送すべきデータの総量が、IFSW1,2,4及びFSW6,8,10,12,14,16,18,20間で単位時間当たりに転送可能なデータ量を超えることを防止するとともに、所望するデータの転送効率を維持(いわゆるノンブロッキングを実現)することができる。
【0019】
また、IFSW1,2,4及びFSW6,8,10,12,14,16,18,20はそれぞれ別個独立したボックス型のスイッチングハブである。したがって、これらを常に一体として配置する必要が無く、例えばシャーシ型のスイッチングハブを用いて構成するネットワーク中継システムと比べて、より柔軟に複数のサーバの配置を考慮した接続形態を実現することができる。なお、これらの配置を考慮した接続形態については図2を用いてさらに詳しく後述する。
【0020】
なお、各サーバ22,24,26,28,30,32にVLAN(Vertual Local Area Network)が設定されている場合、IFSW1,2,4及びFSW6,8,10,12,14,16,18,20は、それぞれ原則としてタグVLANを用いてネットワークフレームの送受信を行う。このとき、FSW6,8,10,12,14,16,18,20の各ポートには、サーバ22〜32に割り当てられた全てのVLAN情報を登録する。そして、IFSW1,2,4及びFSW6,8,10,12,14,16,18,20は、ネットワークフレームを送信する際、受信した個々のネットワークフレームに応じてVLAN情報をタギングした状態で送信する。これにより、各サーバ22,24,26,28,30,32にVLANが設定されていても、それぞれのサーバ間でデータを送信する側の通信経路及び受信する側の通信経路を一致させることができる。したがって、このネットワーク中継システムを管理する作業者等は、各サーバ22〜32の間で実行される通信を個別に管理することが容易となる。
【0021】
図2は、IFSW1,2,4、FSW6,8,10,12,14,16,18,20及びサーバ22,24,26,28,30,32をラックに収納した場合におけるネットワーク中継システムの構成例を概略的に示す図である。図1に示すネットワーク中継システムにおいて、例えばIFSW1,2,4、FSW6,8,10,12,14,16,18,20及びサーバ22,24,26,28,30,32をデータセンター内でラックに収納する場合の構成例について説明する。
【0022】
ある1台のラック40には、IFSW1,2,4及びFSW6,8,10,12,14,16,18,20が収納されている。また、その他のラック42,44には、それぞれ複数のサーバ22,24,26,28,30,32が収納されている。このとき、FSW6,8,10,12,14,16,18,20及びIFSW1,2,4は、図1に示す構成(物理トポロジ構成)と同様にIFSW1,2,4の各ポートにFSW6,8,10,12,14,16,18,20が接続されている。また、ラック42,44に収容されたサーバ22,24,26,28,30,32は、それぞれIFSW1,2,4へ接続されている。
【0023】
このように、複数のIFSW1,2,4及びFSW6,8,10,12,14,16,18,20を1つのラックに収納して配置することができる。
【0024】
また、各IFSW1,2,4をそれぞれラック42,44やその他の図示しないラックへ分散して収納するとともに、これら各IFSW1,2,4に接続されたサーバ22,24,26,28,30,32を上記のIFSW1,2,4がそれぞれ収納されているラックごとに収納してもよい。
【0025】
いずれにしても、本実施形態ではIFSW1,2,4及びFSW6,8,10,12,14,16,18,20を一箇所に集約して配置したり、分散して配置したりすることができるため、将来的なサーバの増設や配置転換にも柔軟に対応することができる。
【0026】
図3は、IFSW1,2,4及びFSW6,8,10,12,14,16,18,20の機能的な構成を概略的に示すブロック図である。本実施形態において、IFSW1,2,4及びFSW6,8,10,12,14,16,18,20は、スイッチングハブとしてその基本的な構成及び機能が共通している。ここでは、便宜的にIFSW1を用いてその機能的な構成を説明する。
【0027】
IFSW1は、ポート46a〜ポート46j、フレーム転送処理部48、メモリ部50及びLAG設定部52により構成されている。また、メモリ部50はFDB(Fowarding DataBase)50a及びLAG設定テーブル50bを備えている。
【0028】
ポート46a〜ポート46jのうち、例えば、IFSW1のポート46a〜ポート46hは、それぞれFSW6,8,10,12,14,16,18,20に接続されており、ポート46i,46jは、それぞれサーバ22,24に接続されている。ポート46a〜46jは、各FSW6,8,10,12,14,16,18,20又はサーバ22,24から送信されたネットワークフレームを受信するとこれをフレーム転送処理部48へ転送する。また、IFSW1のポート46a〜ポート46hは、フレーム転送処理部48から転送されたネットワークフレームを送信する。
【0029】
フレーム転送処理部48は、ポート46a〜ポート46jから転送されたネットワークフレームを転送先のポートへ中継する。LAG設定部52は、受信した設定フレーム及びLAG設定テーブル50bに登録された情報に基づいて、ポートにLAG34を設定する。なお、図2中に示すLAG設定部52は、各FSW6,8,10,12,14,16,18,20に接続されたポート46a〜ポート46hに対してLAG34を設定している。
【0030】
また、フレーム転送処理部48は、ポート46a〜46jから転送されたネットワークフレームの宛先情報及び送信元情報、メモリ部50のFDB50a及びLAG設定テーブル50bに記憶された情報に基づいて転送先のポートを特定し、ネットワークフレームを転送する。例えば、サーバ22がサーバ24へデータを送信する場合、サーバ22から送信されたネットワークフレームがポート46iを介してフレーム転送処理部48へ転送されると、フレーム転送処理部48は、ネットワークフレームに格納されたサーバ24を示す宛先情報及びサーバ22を示す送信元情報に基づいて、FDB50aを参照する。そして、FDB50aにサーバ24を示す情報がこれを送信するべきポート46jと対応付けて登録されている場合、このネットワークフレームをポート46jへ転送する。
【0031】
また、サーバ22が他のIFSW2,4に接続されたサーバ26〜32へネットワークフレームを送信する場合、サーバ22から送信されたネットワークフレームがポート46iを介してフレーム転送処理部48へ転送されると、フレーム転送処理部48は、FDB50aを参照する。そして、フレーム転送処理部48は、ネットワークフレームの宛先情報がLAG34に設定されたポート46a〜ポート46hと対応付けて登録されている場合、このネットワークフレームを所定のアルゴリズムに基づいていずれかのポート(例えばポート46a)から送信する。
【0032】
なお、本実施形態では各IFSW1,2,4において、FSW6,8,10,12,14,16,18,20を接続するポート46a〜ポート46hの物理的な順序(例えば物理ポート番号)を一致させなくても、各IFSW1,2,4で効率的にLAGを自動的に設定することができる。このLAGを自動的に設定する手法については別の図面を用いてさらに詳しく後述する。
【0033】
図4は、第1実施形態の各IFSW1,2,4でLAG34,36,38を自動設定する際のネットワーク中継システムの構成例を概略的に示す図である。以下では、各FSW6,8,10,12,14,16,18,20から各IFSW1,2,4に対して設定フレームを送信し、これを受信した各IFSW1,2,4がそれぞれのポートにLAG34,36,38を設定する手法について説明する。なお、図4中に示す点線の矢印は、設定フレームの送信方向を表している。また、図4中では、FSW6,20のみを記載し、その他のFSW8,10,12,14,16,18の記載を省略して便宜を図ることとする。
【0034】
図4中(A):図1中に示す各FSW6,8,10,12,14,16,18,20と同様に、各IFSW1,2,4は、それぞれFSW6,20を接続している。このとき、各IFSW1,2,4においてFSW6,20は、同一のポート番号に接続されている必要はなく、任意のポートに接続されていればよい。
【0035】
各FSW6,8,10,12,14,16,18,20には、予めこれらを個体別に識別するための識別情報として、例えば、機器番号(以下、「FS番号」と略称する。)が割り振られている。FSW6,8,10,12,14,16,18,20は、それぞれ設定フレームを生成し、それぞれのポートに接続されているIFSW1,2,4に対して送信する(設定フレーム送信工程)。この設定フレームには、上記のFS番号が格納されている。
【0036】
そして、各IFSW1,2,4は、受信した設定フレームにより表される識別情報(FS番号)を、設定フレームを受信したポートに対応付けてLAG設定テーブル50bに登録する(識別情報認識工程)。
【0037】
図4中(B):各IFSW1,2,4は、全てのFS番号を登録すると、FS番号に基づいてLAG設定テーブル50bに登録されたポートをLAG34,36,38に設定する(共通設定工程)。このときLAG34,36,38の設定は、物理的なポート番号ではなく、各ポートに対応付けられたFS番号を基準として行われる。すなわち各IFSW1,2,4の物理ポート番号は、FS番号を基準としてソートされた上で、このソート後の序列(並び)にしたがってLAG34,36,38にまとめられていく。これにより、各IFSW1,2,4において、それぞれのLAG34,36,38に属するポート及び物理回線を共通の序列(FS番号を基準にソートした序列)にしたがって自動的に設定することができる。
【0038】
そして各IFSW1,2,4は、サーバ22〜32から送信されたネットワークフレームを受信した場合、LAG34,36,38に所属するポートの中から、所定のアルゴリズムに基づいて、受信したネットワークフレームを転送するべきポートを決定する。このとき各IFSW1,2,4において、LAG34,36,38の分散経路は論理的に一致した状態となっている。
【0039】
上記のアルゴリズムでは、例えば、サーバ22〜32から送信されたネットワークフレームをIFSW1,2,4で受信した場合、これに格納されている宛先情報及び送信元情報を示すMACアドレスやIPアドレス等を演算することにより得られた値とFS番号とを対応付けることで、受信したデータを転送するべき物理ポート番号を一意に決定する。これにより、サーバ22〜32から送信されたネットワークフレームをいずれかのFSW6〜20へ中継する際、IFSW1,2,4によるフレーム転送時にかかる負荷を分散することができる。
【0040】
また、IFSW1,2,4がそれぞれ上記のアルゴリズムによりネットワークフレームを送受信することにより、各サーバ22〜32の間でネットワークフレームが転送される双方向の通信経路を一致させることができる。例えば、図1中に示すサーバ22及びサーバ32が相互にデータを送受信する場合、サーバ22から送信されたネットワークフレームは、上記のアルゴリズムによりIFSW1を介してFSW20へ転送され、さらにFSW20からIFSW4を介してサーバ32へ転送されるものとする。このとき、サーバ32から送信されたネットワークフレームは、IFSW4を介してFSW20へ転送され、さらにFSW20からIFSW1を介してサーバ22へ転送される。これにより、各サーバ22,32間の上りと下りの通信経路を経由するネットワークフレームの通信速度を一定に保つことができ、帯域を狭めることなく効率的な通信を実行することができる。
【0041】
図5は、第1実施形態のFSW6,8,10,12,14,16,18,20において設定フレームを生成する処理を示すフローチャートである。設定フレームは、例えばFSW6,8,10,12,14,16,18,20に電源を投入した際や、ポートにIFSW1,2,4が接続された際、または作業者による任意のタイミングで生成される。以下、手順を追って説明する。
【0042】
ステップS100:各FSW6,8,10,12,14,16,18,20において、設定フレーム生成部52aは設定フレームを生成する。
ステップS102:各FSW6,8,10,12,14,16,18,20は、各ポートから設定フレームを送信してこの処理を終了(END)する。
【0043】
図6は、第1実施形態の各IFSW1,2,4によるLAG34,36,38の設定処理を示すフローチャートである。以下、手順を追って説明する。
ステップS200:IFSW1,2,4は、FSW6,8,10,12,14,16,18,20からそれぞれ送信された設定フレームを受信すると次のステップS202へ進む。
【0044】
ステップS202:IFSW1,2,4は、受信した設定フレームに格納されているFS番号を、設定フレームを受信したポートと対応付けてLAG設定テーブル50bに登録する。
【0045】
ステップS204:IFSW1,2,4において、LAG設定部52は、LAG設定テーブルに登録されたポートに対してLAGを設定し、この処理を終了(END)する。
【0046】
〔第1実施形態のLAG設定テーブル〕
図7は、第1実施形態の各IFSW1,2,4のLAG設定テーブル50bを示す表である。各IFSW1,2,4において、各FSW6,8,10,12,14,16,18,20から送信された設定フレームを受信すると、これに格納されたFS番号をLAG設定テーブル50bに登録する。
【0047】
図7中、左端列に配置された送信元FS番号の欄には、各IFSW1,2,4で受信した設定フレームに格納されたFS番号が降順にソートして示されている。FS番号は、例えば「1」が「FSW6」を示す機器番号(個体別に固有の識別情報)であり、「8」が「FSW20」を示す機器番号である。なお、ここではFS番号を「1」〜「8」のようなシリアル番号としているが、各IFSW1,2,4で固有のものであり、何らかの基準(例えば数値の大小比較)で自動的にソートすることが可能であれば、ランダムなユニーク番号であってもよい。
【0048】
中央列に配置されたLAG所属ポートの欄には、設定フレームを受信したポートの符号(物理ポート番号)が示されている。各ポートは左欄に登録された送信元のFS番号と対応して登録されている。例えば、LAG所属ポートの欄に示すポート46cは、FS番号「1」に対応して登録されている。したがって、この例でポート46cはFSW6に接続されていることがわかる。
【0049】
右端列に配置されたLAG IDの欄には、グループ番号として例えば「100」が示されている。LAG所属ポートの欄に示されているポートは、共通のLAG34に所属している。
【0050】
このように、各FSW6〜20から設定フレームを送信することで、各IFSW1,2,4に対して自動でLAG34,36,38を設定することができる。したがって、例えばIFSW1,2,4及びFSW6,8,10,12,14,16,18,20の間で障害が発生した場合であっても、この障害が復旧した後に再び各FSW6,8,10,12,14,16,18,20から各IFSW1,2,4に設定フレームを送信すれば、各IFSW1,2,4は受信した設定フレームに基づいて、LAG34,36,38を自動的に再設定することができる。
【0051】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態のネットワーク中継システムについて説明する。第2実施形態では、各IFSW1,2,4が、FSW6,8,10,12,14,16,18,20とそれぞれ2本(2本以上でもよい)のネットワークケーブルを介して接続されている点で第1実施形態と異なる。その他の構成については第1実施形態と共通であり、ここでは共通の構成には図示ともに同じ符号を付し、重複した説明を省略するものとする。
【0052】
図8は、第2実施形態における各FSW6,8,10,12,14,16,18,20にLAGを自動設定する際のネットワーク中継システムの構成例を概略的に示す図である。
【0053】
図8中(A):各IFSW1,2,4にも、これらを個体別に識別するための識別情報(以下、「IFS番号」が予め割り振られている。各IFSW1,2,4は、図3中に示す設定フレーム生成部52において設定フレームを生成する際に、LAG54,56,58の設定情報とそれぞれに割り振られたIFS番号とを設定フレームに格納する。そして、各IFSW1,2,4は、生成した設定フレームをFSW6,8,10,12,14,16,18,20が接続されているポートから送信する(設定フレーム送信工程)。
【0054】
図8中(B):各FSW6、8、10,12,14,16,18,20は、IFSW1,2,4から送信された設定フレームを受信すると、これに格納されているIFS番号を受信したポートに対応付けてLAG設定テーブル50bに登録する。そして、各FSW6、8、10,12,14,16,18,20は、それぞれのLAG設定部52において、同一のIFS番号ごとに分けてLAG54,56,58を設定する(ファブリック側設定工程)。例えば、FSW6においてIFSW1を接続する2つのポートはLAG54として設定され、IFSW2を接続する2つのポートは、LAG56として設定される。また、IFSW4を接続する2つのポートは、LAG58として設定される。
【0055】
第1実施形態においてIFSW1,2,4は、それぞれ、個々のポートにFSW6,8,10,12,14,16,18,20を接続していた。このため、各FSW6,8,10,12,14,16,18,20は、IFSW1,2,4に接続されたポートに対してLAGを設定する必要が無かった。しかし、第2実施形態では、例えばFSW6において、IFSW1は2つのポートに接続されている。またFSW6において、IFSW2,4もIFSW1と同様にそれぞれ2つのポートに接続されている。各FSW6,8,10,12,14,16,18,20は、IFSW1,2,4が接続されている2つのポートごとにLAGを設定することで、2つのポート(及びこれらに接続される2本の物理回線)を論理的に1つの回線として設定することができる。
【0056】
このように、IFSW1,2,4から送信された設定フレームに基づいてFSW6,8,10,12,14,16,18,20に対してLAG54,56,58を自動的に設定することができるため、作業者や管理者などが手動で設定する必要がなく、迅速にネットワークを構築することができる。
【0057】
なお、各FSW6,8,10,12,14,16,18,20は、第1実施形態と同様に、それぞれのFS番号及びLAGの設定情報を格納した設定フレームをIFSW1,2,4に接続された全てのポートから送信する(設定フレーム送信工程)。各IFSW1,2,4は受信した設定フレームに格納されているFS番号に基づいて設定フレームを受信したポートに対してLAGを設定する(共通設定工程)。
【0058】
図9は、第2実施形態の各FSW6,8,10,12,14,16,18,20において設定フレームを受信した際にLAG54,56,58を自動設定する処理を示すフローチャートである。ここでは、便宜的にFSW6が設定フレームを受信した際にLAGを設定する手順を記載するが、他のFSW8,10,12,14,16,18,20も同様の手順によりそれぞれLAGを設定する。
【0059】
ステップS300:FSW6は、各IFSW1,2,4から設定フレームを受信すると次のステップS302へ進む。
ステップS302:FSW6は、受信した設定フレームに格納されたIFS番号と、これを受信したポートとを対応付けてLAG設定テーブル50bに登録し、次のステップS304へ進む。
ステップS304:FSW6のLAG設定部52は、LAG設定テーブル50bに登録されたIFS番号及びポートのうち、同一のIFS番号ごとにLAGを設定し、この処理を終了(END)する。
【0060】
〔第2実施形態のLAG設定テーブル〕
図10は、第2実施形態における各FSW6,8,10,12,14,16,18,20のLAG設定テーブル50bを示す表である。各FSW6,8,10,12,14,16,18,20では、図9に示す手順により登録されたIFS番号ごとにLAGを設定する。
【0061】
図10中、左端列に配置された送信元IFS番号の欄には、各IFSW1,2,4を示すIFS番号が示されている。中央列に配置されたLAG所属ポートの欄には、設定フレームを受信したポートが示されている。それぞれのポートは、各IFS番号と対応付けられて登録されている。例えば、LAG所属ポート欄のポート46c及びポート46eは、IFS番号「1」と対応付けられており、これらのポートは、IFSW1に接続されていることがわかる。
【0062】
右端列に配置されたLAG IDの欄には、グループ番号として例えば「101」〜「N」が示されている。このグループは、IFS番号ごとに設定されており、例えばIFS「1」と対応付けられているポート46c及び46eは、LAG ID「101」に所属している。
【0063】
図11は、第2実施形態における各IFSW1,2,4のLAG設定テーブル50bを示す表である。
【0064】
LAG設定テーブル50bの送信元FS番号の欄には、重複したFS番号がLAG設定テーブルに登録される点で第1実施形態と異なる。しかし、第1実施形態と同様にLAG所属ポートの欄には、受信した設定フレームに格納されたFS番号とこれを受信したポートが対応付けて登録されている。
【0065】
また、LAG IDの欄には、グループ番号として「100」が1つ示されている。第1実施形態と同様に、送信元FS番号と対応付けて登録された全てのポートは、共通のLAG34,36,38に設定されている。
【0066】
各IFSW1,2,4で受信したネットワークフレームをLAG34,36,38に所属するポートから送信する際、各IFSW1,2,4のフレーム転送処理部48は、LAG設定テーブル50bを参照して所定のアルゴリズムによって算出された値に基づいてこれに対応するFS番号を特定する。
【0067】
第2実施形態では、同一のFS番号に対応してLAG設定テーブル50bに登録されているポートが2つあるが、例えば所定のアルゴリズムにより、これらのポートのうち任意のポートをネットワークフレームの送信ポートとして決定してもよい。また、予め上記2つのポートが送信用のポートと受信用のポートとに分けて設定されている場合、フレーム転送処理部48は、FS番号に対応してLAG設定テーブル50bに登録された送信用のポートを一意に決定してもよい。
【0068】
このように、各FSW6,8,10,12,14,16,18,20と各IFSW1,2,4とがそれぞれ複数のポートを介して接続されている場合であっても、各FSW6,8,10,12,14,16,18,20は、各IFSW1,2,4が接続されているポートごとに自動でLAG54,56,58を設定することができる。このため、例えば通信障害の影響を受けたポートが障害の復旧により再びネットワークフレームを送受信できる状態になった場合、各FSW6,8,10,12,14,16,18,20は、各IFSW1,2,4から設定フレームを再度受信することにより、上記のポートに対してLAG54,56,58を自動的に設定することができる。一方、各IFSW1,2,4も同様に、各FSW6,8,10,12,14,16,18,20から設定フレームを再度受信することにより、LAG34,36,38を自動的に設定することができる。
【0069】
また、各IFSW1,2,4は、それぞれ受信したネットワークフレームをLAG34,36,38に所属するポートから送信する際、所定のアルゴリズムにより値とFS番号とを対応付けることによってネットワークフレームを送信するべきポートを決定している。このため、各IFSW1,2,4において、各FSW6,8,10,12,14,16,18,20を接続するポート番号を一致させなくても、特定のサーバ22〜32間による双方向の通信は、上りと下りで同一の通信経路を経由することができる。これにより、片方向ごとにネットワークフレームの転送時間が異なるといったことを防止し、分散を一致させて通信帯域の有効活用を図ることができる。
【符号の説明】
【0070】
1,2,4 IFSW(インターフェース中継器)
6,8,10,12,14,16,18,20 FSW(ファブリック中継器)
22,24,26,28,30,32 サーバ(端末機器)
34,36,38 LAG
46a〜46j ポート
50b LAG設定テーブル
54,56,58 LAG

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端末機器の間で送受信されるネットワークフレームを中継するネットワーク中継システムであって、
前記端末機器のいずれかが接続された複数のインターフェース中継器と、
複数の前記インターフェース中継器と少なくとも同数のポート及び物理回線を通じて前記各インターフェース中継器が有する複数のポートのいずれかと個別に接続され、かつ、個体別に固有の識別情報がそれぞれ付与された複数のファブリック中継器と、
前記各ファブリック中継器から自己の前記識別情報を表す設定フレームを前記各インターフェース中継器に対して送信する設定フレーム送信手段と、
前記各インターフェース中継器にて、前記設定フレームを受信したポートと前記設定フレームにより表される前記識別情報とをそれぞれ対応付けて認識する識別情報認識手段と、
前記各インターフェース中継器が有する複数のポートに対し、それぞれに対応付けられた前記識別情報を基準として論理的に共通の序列を構成するとともに、この序列にしたがって前記各インターフェース中継器と複数の前記ファブリック中継器との間で行われる前記ネットワークフレームの中継に際して複数の前記ポート及び前記物理回線を論理的に束ねたリンクアグリゲーショングループを設定する共通設定手段と
を備えたネットワーク中継システム。
【請求項2】
請求項1に記載のネットワーク中継システムにおいて、
前記設定フレーム送信手段は、
前記識別情報として、予め前記各ファブリック中継器の個体別に付与された固有の機器番号を表す前記設定フレームを前記各インターフェース中継器に対して送信し、
前記識別情報認識手段は、
前記設定フレームを受信した個々の前記ポートと前記設定フレームにより表される前記機器番号とをそれぞれ対応付けて認識し、
前記共通設定手段は、
前記機器番号の序列にしたがって前記リンクアグリゲーショングループを設定することを特徴とするネットワーク中継システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のネットワーク中継システムにおいて、
前記ファブリック中継器とは別に複数の前記インターフェース中継器にもそれぞれ個体別に固有の識別情報が付与されており、
複数の前記ファブリック中継器は、
それぞれ複数の前記ポート及び前記物理回線を通じて前記各インターフェース中継器の複数の前記ポートと個別に接続されており、
前記設定フレーム送信手段は、
前記各ファブリック中継器から前記設定フレームを前記各インターフェース中継器に対して送信する一方、前記各インターフェース中継器からも自己の前記識別情報を表す設定フレームを前記各ファブリック中継器に対してさらに送信し、
前記各ファブリック中継器は、
複数の前記インターフェース中継器からそれぞれ前記設定フレームを受信すると、その受信した前記ポートと前記設定フレームにより表される前記インターフェース中継器に固有の前記識別情報とをそれぞれ対応付けて認識するとともに、その認識した前記識別情報が同一である複数の前記ポートを論理的にまとめたリンクアグリゲーショングループを設定することを特徴とするネットワーク中継システム。
【請求項4】
互いにネットワークフレームを送受信する複数の端末機器のいずれかが接続された複数のインターフェース中継器と、これら複数の前記インターフェース中継器と少なくとも同数のポート及び物理回線を通じて前記各インターフェース中継器が有する複数のポートのいずれかと個別に接続され、かつ、個体別に固有の識別情報がそれぞれ付与された複数のファブリック中継器とで構成されたネットワーク中継システムの論理的な接続関係を設定するネットワーク中継システムの自動設定方法であって、
前記各ファブリック中継器から自己の前記識別情報を表す設定フレームを前記各インターフェース中継器に対して送信する設定フレーム送信工程と、
前記各インターフェース中継器にて、前記設定フレームを受信したポートと前記設定フレームにより表される前記識別情報とをそれぞれ対応付けて認識する識別情報認識工程と、
前記各インターフェース中継器が有する複数のポートに対し、それぞれに対応付けられた前記識別情報を基準として論理的に共通の序列を構成するとともに、この序列にしたがって前記各インターフェース中継器と複数の前記ファブリック中継器との間で行われる前記ネットワークフレームの中継に際して複数の前記ポート及び前記物理回線を論理的に束ねたリンクアグリゲーショングループを設定する共通設定工程と
を有するネットワーク中継システムの自動設定方法。
【請求項5】
請求項4に記載のネットワーク中継システムの自動設定方法において、
前記設定フレーム送信工程では、
前記識別情報として、予め前記各ファブリック中継器の個体別に付与された固有の機器番号を表す前記設定フレームを前記各インターフェース中継器に対して送信し、
前記識別情報認識工程では、
前記設定フレームを受信した個々の前記ポートと前記設定フレームにより表される前記機器番号とをそれぞれ対応付けて認識し、
前記共通設定工程では、
前記機器番号の序列にしたがって前記リンクアグリゲーショングループを設定することを特徴とするネットワーク中継システムの自動設定方法。
【請求項6】
請求項4又は5に記載のネットワーク中継システムの自動設定方法において、
前記ファブリック中継器とは別に複数の前記インターフェース中継器にもそれぞれ個体別に固有の識別情報が付与されており、
複数の前記ファブリック中継器は、
それぞれ複数の前記ポート及び前記物理回線を通じて前記各インターフェース中継器の複数の前記ポートと個別に接続されており、
前記設定フレーム送信工程では、
前記各ファブリック中継器から前記設定フレームを前記各インターフェース中継器に対して送信する一方、前記各インターフェース中継器からも自己の前記識別情報を表す設定フレームを前記各ファブリック中継器に対してさらに送信し、
前記各ファブリック中継器にて複数の前記インターフェース中継器からそれぞれ前記設定フレームを受信すると、その受信した前記ポートと前記設定フレームにより表される前記インターフェース中継器に固有の前記識別情報とをそれぞれ対応付けて認識するとともに、その認識した前記識別情報が同一である複数の前記ポートを論理的にまとめたリンクアグリゲーショングループを設定するファブリック側設定工程をさらに有することを特徴とするネットワーク中継システムの自動設定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−114644(P2012−114644A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−261377(P2010−261377)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】