説明

ネットワーク型コンテンツ再生システムおよびそのコントローラおよびクライアント

【課題】 ユーザが視聴場所を移動する場合であっても、移動前に視聴していたコンテンツを、ユーザ自らが選択することなく移動先のクライアントで続きから自動的に再生することができるネットワーク型コンテンツ再生システムおよびそのコントローラおよびクライアントを提供すること。
【解決手段】 検出装置がユーザ情報送出器からユーザ情報を受信する。そしてコントローラが、ユーザ情報を含むユーザ検出情報を受信し、ユーザ検出情報を基にユーザが入室または退室した部屋、および、部屋に対してユーザが入室したかまたは退室したかを判断する。そしてコントローラは、ユーザが部屋へ入室したと判断した場合、視聴履歴を基にしてコンテンツを再生させるためのコマンドを送信する。そしてクライアントはそのコマンドを基にコンテンツを再生する。また、コントローラは、ユーザが部屋へ入室したと判断した場合、視聴情報を受信して視聴履歴を作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クライアントサーバシステムおよびそのコントローラおよびクライアントに関し、さらに詳しくは、クライアントサーバシステムにおいて、ユーザが視聴場所を移動する場合であっても、移動前に(すなわち、以前いた部屋で)視聴していたコンテンツを、ユーザ自らが選択することなく移動先のクライアントで続きから自動的に再生することができるネットワーク型コンテンツ再生システムおよびそのコントローラおよびクライアントに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ネットワーク上でのクライアントサーバシステムを用いたコンテンツ配信がおこなわれている。例えば、ネットワーク型コンテンツ再生システムのようなクライアントサーバシステムでは、複数の場所それぞれにサーバおよび/またはクライアントが設置される。サーバは複数のコンテンツ(例えば、音楽データ)を蓄積しており、クライアントはサーバから配信されるコンテンツを再生する。従って、クライアントが設置されている場所であればサーバに蓄積されている所望のコンテンツを自由に楽しむことができる。
【0003】
しかし、上記のようなネットワーク型コンテンツ再生システムにおいて、現在視聴しているコンテンツの続きを、ユーザが視聴場所を移動して(すなわち、移動先に設置されているクライアントで)視聴したい場合は、現在視聴しているコンテンツの再生を中断させ、移動先のクライアントで再びコンテンツの先頭から再生するか、早送り再生機能やタイムシフト機能を用いたりしなければならず、ユーザにとって非常に煩わしく非効率である。そこで、特許文献2のように、ユーザ識別ID、コンテンツIDおよび視聴済み位置などを含む視聴情報を管理することにより、コンテンツ視聴途中に一旦コンテンツの再生を中断し視聴場所を移動する場合であっても、そのコンテンツの続きを移動先で視聴することができる視聴システムが提案されている。
【0004】
しかし、特許文献2に記載の視聴システムでは、ユーザが視聴場所を移動する際に、わざわざユーザ識別IDを有するユーザ自らが、クライアントに対してリモコンなどによりコンテンツの再生を中断させなければならない。また、複数のユーザが同じ視聴場所(すなわち、同じクライアント)で同時に視聴していた場合、あるユーザが他の視聴場所(すなわち、移動先に設置されているクライアント)でコンテンツの続きを視聴したいとき、視聴場所を移動せずそのままコンテンツを視聴したい別のユーザがいるにもかかわらず、コンテンツを中断しなければならない。さらに、コンテンツの再生を中断したときに視聴情報に登録されるユーザ識別IDはコンテンツの再生を中断させたユーザのみであるので、コンテンツを中断した以外のユーザは、視聴場所を移動してコンテンツの続きを視聴することができない。さらには、移動先でコンテンツの続きを視聴したい場合、わざわざ移動先のクライアント機器に近接し、ユーザ識別IDを入力しなければならない。
【0005】
【特許文献1】WO03/102919
【特許文献2】特開2004−343445号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、クライアントサーバシステムにおいて、ユーザが視聴場所を移動する場合であっても、移動前に(すなわち、以前いた部屋で)視聴していたコンテンツを、ユーザ自らが選択することなく移動先のクライアントで続きから自動的に再生することができるネットワーク型コンテンツ再生システムおよびそのコントローラおよびクライアントを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の好ましい実施形態によるネットワーク型コンテンツ再生システムは、 ユーザを特定するためのユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、該ユーザ情報を検出装置に送信するユーザ情報送信手段とを備えるユーザ情報送出器と; 該ユーザ情報を受信するユーザ情報受信手段と、そのユーザ情報を含むユーザ検出情報をコントローラに送信するユーザ検出情報送信手段とを備える該検出装置と;該ユーザ検出情報を受信するユーザ検出情報受信手段と、該ユーザが入室または退室した部屋、および、該部屋に対して該ユーザが入室したかまたは退室したかを該ユーザ検出情報を基にして判断する入退判断手段と、ユーザが視聴したコンテンツの情報を含む視聴情報を受信する視聴情報受信手段と、該視聴情報を基にして、ユーザの視聴履歴を作成する視聴履歴作成手段と、該視聴履歴を基にして、クライアントでコンテンツを再生するためのコマンドを送信するコマンド送信手段とを備える該コントローラと;該コマンドを基にコンテンツを再生するコンテンツ再生手段と、該視聴情報をコントローラに送信する視聴情報送信手段とを備える該クライアントと;複数のコンテンツを蓄積するためのコンテンツ蓄積手段と、該複数のコンテンツの中から選択されたコンテンツを該クライアントに配信するコンテンツ配信手段とを備えるサーバとを有する。
【0008】
ネットワーク型コンテンツ再生システムは、検出装置がユーザ情報送出器からユーザ情報を受信する。そして、コントローラが、検出装置からユーザ情報を含むユーザ検出情報を受信する。コントローラは、受信したユーザ検出情報を基に、ユーザが入室または退室した部屋、および、その部屋に対してユーザが入室したかまたは退室したかを判断する。コントローラは、ユーザが部屋へ入室したと判断した場合、視聴履歴を基にして、コンテンツを再生させるためのコマンドを送信する。そして、クライアントは、そのコマンドを基にコンテンツを再生する。また、ユーザが部屋へ退室したと判断した場合は、視聴情報を受信して視聴履歴を作成する。その結果、ユーザが視聴場所を移動する場合であっても、ユーザ自らが選択することなく、移動前に(すなわち、以前いた部屋で)視聴していたコンテンツの続きを移動先のクライアントで自動的に視聴することができる。
【0009】
さらに好ましい実施例においては、上記ユーザ情報が、上記ユーザを識別するためのユーザ識別情報を含む。
【0010】
ネットワーク型コンテンツ再生システムにおいて、ユーザ情報がユーザを識別するためのユーザ識別情報を含む。その結果、ユーザ情報送出器をユーザ毎に管理することができ、検出装置を通過したユーザを正確に判断することができる。
【0011】
さらに好ましい実施例においては、上記ユーザ検出情報が、上記検出装置を識別するための検出装置識別情報をさらに含む。
【0012】
ネットワーク型コンテンツ再生システムにおいて、ユーザ検出情報が検出装置を識別するための検出装置識別情報をさらに含む。その結果、複数の検出装置を管理することができ、ユーザが通過した検出装置を正確に判断することができる。
【0013】
さらに好ましい実施例においては、上記視聴情報が、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報、および、再生を開始するコンテンツ上の位置情報である再生開始位置情報を含む。
【0014】
ネットワーク型コンテンツ再生システムにおいて、視聴情報が、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報、および、再生を開始するコンテンツ上の位置情報である再生開始位置情報を含む。その結果、ユーザが部屋を移動した場合、クライアントは、部屋を移動する前に視聴していたコンテンツの続きから正確に再生することができる。
【0015】
さらに好ましい実施例においては、上記コントローラが、視聴履歴リストを記憶するためのリスト記憶手段と、上記視聴履歴を該視聴履歴リストに登録する視聴履歴リスト登録手段をさらに備える。
【0016】
ネットワーク型コンテンツ再生システムは、ユーザの視聴履歴をコントローラが有するメモリに格納されている視聴履歴リストに登録する。その結果、ユーザが部屋から退室するとき、移動先で再生を再開させるコンテンツおよびそのコンテンツの再生位置などを、ユーザ自らが選択することなくコントローラに自動的に登録させることができる。
【0017】
さらに好ましい実施例においては、上記コントローラが、上記視聴履歴を上記検出装置に送信する視聴履歴送信手段をさらに備え、該検出装置が、該視聴履歴をユーザ情報送出器に送信するユーザ情報送信手段をさらに備え、該ユーザ情報送出器が、該視聴履歴を上記ユーザ情報として上記ユーザ情報記憶手段に格納する視聴履歴格納手段をさらに備える。
【0018】
ネットワーク型コンテンツ再生システムは、視聴履歴をユーザ情報送出器の記憶部に格納する。その結果、ユーザが部屋から退室するとき、移動先で再生を再開させるコンテンツおよびそのコンテンツの再生位置などを、ユーザ自らが選択することなくユーザ情報送出器に自動的に登録させることができる。
【0019】
本発明の好ましい実施形態によるコントローラは、1または複数のサーバの少なくとも1つと接続する接続手段と、ユーザ情報送信器から送信されたユーザ識別情報を含むユーザ情報を含むユーザ検出情報を、検出装置から受信するユーザ検出情報受信手段と、該ユーザが入室または退室した部屋、および、該部屋に対して該ユーザが入室したかまたは退室したかを該ユーザ検出情報を基にして判断する入退判断手段と、該ユーザが視聴したコンテンツの情報を含む視聴情報を受信する視聴情報受信手段と、該視聴情報を基に該ユーザの視聴履歴を作成する視聴履歴作成手段と、該視聴履歴を基にして、クライアントで該コンテンツを再生するためのコマンドを送信するコマンド送信手段とを備える。
【0020】
コントローラは、ユーザ情報を含むユーザ検出情報を、ユーザが所持するユーザ情報送信器を検出する検出装置から受信し、そのユーザ検出情報を基にして、ユーザが入室または退室した部屋、および、その部屋に対して該ユーザが入室したかまたは退室したかを判断する。そして、ユーザが部屋へ入室したと判断した場合、そのユーザの視聴履歴を基にして、クライアントでコンテンツを再生するためのコマンドを送信する。また、ユーザが部屋から退室したと判断した場合、ユーザが視聴していたコンテンツの情報である視聴情報を受信し、その視聴情報を基に視聴履歴を作成する。その結果、コントローラは、ユーザが部屋に入室すると、その部屋に設置されているクライアントに、ユーザが以前視聴した続きからコンテンツを自動的に再生させることができる。
【0021】
さらに好ましい実施例においては、上記ユーザ情報が、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を含む。
【0022】
コントローラにおいて、ユーザ情報がユーザを識別するためのユーザ識別情報を含む。その結果、ユーザ情報送出器をユーザ毎に管理することができ、検出装置を通過したユーザを正確に判断することができる。
【0023】
さらに好ましい実施例においては、上記ユーザ検出情報が、検出装置を識別するための検出装置識別情報をさらに含む。
【0024】
コントローラにおいて、ユーザ検出情報が検出装置を識別するための検出装置識別情報をさらに含む。その結果、複数の検出装置を管理することができ、ユーザが通過した検出装置を正確に判断することができる。
【0025】
さらに好ましい実施例において、上記視聴情報が、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報、および、再生を開始するコンテンツ上の位置情報である再生開始位置情報を含む。
【0026】
コントローラにおいて、視聴情報が、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報、および、再生を開始するコンテンツ上の位置情報である再生開始位置情報を含む。その結果、ユーザが部屋を移動した場合、クライアントは、部屋を移動する前に視聴していたコンテンツの続きから正確に再生することができる。
【0027】
さらに好ましい実施形態において、コントローラは、視聴履歴リストを記憶するリスト記憶手段と、上記視聴履歴を該視聴履歴リストに登録する視聴履歴リスト登録手段をさらに備える。
【0028】
コントローラは、記憶装置に記憶されている視聴履歴リストに視聴履歴を登録する。その結果、ユーザが部屋から退室するとき、移動先で再生を再開させるコンテンツおよびそのコンテンツの再生開始位置などを、ユーザ自らが選択することなくコントローラに自動的に登録させることができる。
【0029】
さらに好ましい実施形態においては、上記部屋に入室した上記ユーザの上記視聴履歴が上記視聴履歴リストに登録されているか否かを判断する視聴履歴登録判断手段をさらに備える。
【0030】
コントローラは、部屋に入室したユーザの視聴履歴が視聴履歴リストに登録されていないと判断した場合、コンテンツを再生するためのコマンドを送信せずに、部屋特定情報を更新する。その結果、新規に登録したユーザが始めて部屋に入室する場合や、何らかの原因で視聴履歴が視聴履歴リストに登録されていない場合は、移動先のクライアントでコンテンツの再生を再開しないようにすることができる。
【0031】
さらに好ましい実施形態においては、上記視聴履歴を上記検出装置に送信する視聴履歴送信手段をさらに備え、上記ユーザ検出情報受信手段が、上記ユーザ情報に該視聴履歴をさらに含む上記ユーザ検出情報を受信する。
【0032】
コントローラは、ユーザが部屋から退室したと判断して、視聴情報をクライアントから受信した後、視聴情報を含む視聴履歴を検出装置に送信する。その後、検出装置が、コントローラから受信したユーザの視聴履歴を、ユーザが所持するユーザ情報送出器に送信することにより、ユーザ情報送出器の記憶部に視聴履歴を記憶することができる。そして、ユーザが部屋に入室した際、コントローラが、ユーザ情報送出器から受信した視聴履歴を検出装置から受信する。その結果、ユーザが部屋から退室するとき、移動先で再生を再開させるコンテンツおよびそのコンテンツの再生開始位置などを、ユーザ自らが選択することなくユーザ情報送出器に自動的に記憶させることができる。
【0033】
さらに好ましい実施形態においては、上記部屋に入室した上記ユーザの上記視聴履歴が上記ユーザ検出情報受信手段が受信した上記ユーザ検出情報に登録されているか否かを判断する視聴履歴登録判断手段をさらに備える。
【0034】
コントローラは、ユーザ検出情報にユーザの視聴履歴が登録されていないと判断した場合、クライアントでコンテンツを再生するためのコマンドを送信せずに、部屋特定情報を更新する。その結果、新規に登録したユーザが始めて部屋に入室する場合や、何らかの原因で視聴履歴がユーザ検出情報に登録されていない場合は、移動先のクライアントでコンテンツ再生を再開しないようにすることができる。
【0035】
さらに好ましい実施形態において、コントローラは、上記リスト記憶手段が部屋特定情報リストをさらに記憶し、上記部屋を特定するための部屋特定情報を部屋特定情報リストに登録する部屋特定情報リスト登録手段を備え、上記入退判断手段が、該ユーザが入室または退室した部屋、および、該部屋に対して該ユーザが入室したかまたは退室したかを該部屋特定情報リストおよび上記ユーザ検出情報を基にして判断する。
【0036】
コントローラは、部屋を特定するための部屋特定情報が登録されている部屋特定情報リストを有し、ユーザが入室または退室した部屋、および、該部屋に対してユーザが入室したかまたは退室したかを部屋特定情報リストおよびユーザ検出情報を基にして判断する。その結果、コントローラは、ユーザが複数の部屋を移動する場合であっても、ユーザが入室または退室した部屋と、その部屋に対して入室したかまたは退室したかを正確に判断することができる。
【0037】
さらに好ましい実施形態においては、コントローラは、上記部屋特定情報が、1または複数の上記部屋を識別するための部屋識別情報と、該部屋に設置されている上記検出装置の検出装置識別情報と、該部屋に在室する上記ユーザの上記ユーザ識別情報が登録される在室ユーザ情報とを含み、上記入退判断手段が、上記ユーザ検出情報を基に、上記ユーザが入室または退室した部屋を該部屋特定情報リストから探索し、該部屋特定情報の該在室ユーザ情報に上記検出装置から受信した上記ユーザ識別情報が登録されていない場合、該ユーザが該部屋に入室したと判断し、また、該ユーザ識別情報が登録されている場合は、該ユーザが該部屋から退室したと判断する。
【0038】
コントローラは、1または複数の部屋を識別するための部屋識別情報と、部屋に設置されている検出装置の検出装置識別情報と、部屋に在室するユーザのユーザ識別情報が登録される在室ユーザ情報とを含む部屋特定情報が登録されている部屋特定情報リストを有し、ユーザ検出情報を基に、ユーザが入室または退室した部屋を部屋特定情報リストから探索し、部屋特定情報の在室ユーザ情報に検出装置から受信したユーザ識別情報が登録されていない場合、ユーザが部屋に入室したと判断し、ユーザ識別情報が登録されている場合は、ユーザが部屋から退室したと判断する。その結果、コントローラは、ユーザが入室または退室した部屋と、その部屋に対して入室したかまたは退室したかをより正確に判断することができる。
【0039】
さらに好ましい実施形態において、コントローラは、上記部屋特定情報が、該部屋に設置されている上記クライアントのクライアント識別情報をさらに含み、 上記コマンド送信手段が、上記入退判断手段が上記ユーザが入室したと判断した部屋の該部屋登録情報に該クライアント識別情報が登録されている該クライアントでコンテンツを再生するようにコマンドを送信する。
【0040】
コントローラは、部屋に設置されているクライアントのクライアント識別情報をさらに含む部屋特定情報を有し、ユーザが入室したと判断した部屋の部屋登録情報にクライアント識別情報が登録されているクライアントでコンテンツを再生するためのコマンドを送信する。その結果、ユーザが入室した部屋に設置されているクライアントでコンテンツを再生することができる。
【0041】
さらに好ましい実施形態においては、上記部屋特定情報が、該クライアントの動作状態の情報であるステータス情報をさらに含み、上記クライアントがコンテンツ再生中であるか否かを該ステータス情報から判断するステータス判断手段をさらに備える。
【0042】
コントローラは、クライアントがコンテンツ再生中であるか否かを、入室した部屋の部屋特定情報に登録されているステータス情報から判断する。そして、入室した部屋のクライアントがコンテンツ再生中であると判断した場合、クライアントでコンテンツを再生するためのコマンドを送信せずに、部屋特定情報リスト登録手段が部屋特定情報を更新する。その結果、すでに他のユーザがコンテンツを視聴している部屋に入室した場合、後から入室したユーザが割り込みできないようにすることができる。
【0043】
さらに好ましい実施形態においては、上記ユーザが退出した上記部屋に、該ユーザ以外の他のユーザが残っているか否かを判断するユーザ在室確認手段をさらに備える。
【0044】
コントローラは、ユーザが退出した部屋に、退室したユーザ以外の他のユーザが残っているか否かを判断する。そして、退室したユーザ以外のユーザが残っていないと判断し、かつ、退室した部屋のクライアントがコンテンツ再生中であると判断した場合、コンテンツの再生を停止するためのコマンドを送信する。その結果、退出した部屋にユーザがいなくなった場合は、自動的にコンテンツの再生を停止させることができる。
【0045】
本発明の好ましい実施形態によるクライアントは、ユーザを特定するためのユーザ情報をユーザ情報送出器から受信した検出装置から、該ユーザ情報を含むユーザ検出情報を受信するユーザ検出情報受信手段と、該ユーザが入室または退室した該部屋、および、該部屋に対して該ユーザが入室したかまたは退室したかを該ユーザ検出情報を基にして判断する入退判断手段と、ユーザが視聴したコンテンツの情報を含む視聴情報を受信する視聴情報受信手段と、該視聴情報を基にして、ユーザの視聴履歴を作成する視聴履歴作成手段と、該視聴履歴を基にして、クライアントでコンテンツを再生するためのコマンドを送信するコマンド送信手段とを備えるコントローラに接続可能であり、該コマンドを基にして、サーバから配信されるコンテンツを再生するコンテンツ再生手段と、該視聴情報をコントローラに送信する視聴情報送信手段とを備える。
【0046】
クライアントは、ユーザが部屋から退室した場合、ユーザが視聴したコンテンツの情報を含む視聴情報をコントローラに送信する。その結果、視聴情報を受信したコントローラは視聴履歴を作成し、その視聴履歴はコントローラまたはユーザ情報送出器に登録される。その後、ユーザが部屋に入室すると、その視聴情報を基にコントローラが送信するコマンドを基にして、ユーザが入室した部屋に設置されているクライアントが、移動前(すなわち、以前いた部屋で)に視聴していたコンテンツの続きをレジューム再生することができる。
【0047】
さらに好ましい実施形態においては、上記視聴情報が、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報、および、再生を開始するコンテンツ上の位置情報である再生開始位置情報を含む。
【0048】
クライアントにおいて、視聴情報が、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報、および、再生を開始するコンテンツ上の位置情報である再生開始位置情報を含む。その結果、ユーザが部屋を移動した場合、クライアントは、部屋を移動する前に視聴していたコンテンツの続きから正確に再生することができる。
【発明の効果】
【0049】
本発明によれば、クライアントサーバシステムにおいて、ユーザが視聴場所を移動する場合であっても、ユーザ自らが選択することなく移動先のクライアントで、移動前に(すなわち、以前いた部屋で)視聴していたコンテンツを続きから自動的に再生することができるネットワーク型コンテンツ再生システムおよびそのコントローラを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下、本発明の実施の形態をネットワーク型コンテンツ再生システムを例として図面を参照して詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明を援用する。
【0051】
[ネットワーク型コンテンツ再生システムの全体構成]
図1は、本発明の好ましい実施形態によるネットワーク型コンテンツ再生システム100を示すブロック図である。ネットワーク型コンテンツ再生システム100は、複数のコンテンツ(例えば、音楽データ)を蓄積する1または複数のサーバSV(本例では、1つのサーバSV1)と、サーバにコンテンツ配信を要求し、配信されるコンテンツを再生する1または複数のクライアントCL(本例では、2つのクライアントCL1およびCL2)と、クライアントに対してコンテンツを再生または停止させるなどのコマンドを送信する1または複数のコントローラCN(本例では、1つのコントローラCN1)と、ユーザが所持しユーザ識別IDが登録されているユーザ情報送出器TGからユーザ検出情報を受信しコントローラヘ送信する1または複数の検出装置RW(本例では、2対で1セットである検出装置RW1、検出装置RW2および検出装置RW3)とを備える。サーバSV、クライアントCL、コントローラCNおよび検出装置RWはLAN(ローカルエリアネットワーク)101等のネットワークにより相互に接続される。LAN101は、イーサネット(登録商標)などによる有線LANやIEEE802.11b規格による無線LANなどを利用する。
【0052】
次に、サーバSVのハードウェア構成に関して図面を参照して詳細に説明する。
【0053】
図2は、本発明の好ましい実施形態によるサーバSVのハードウェア構成を示すブロック図である。サーバSVは、データベース管理部201aおよびネットワークプロトコル処理部201bを含むCPU処理部201(例えば、マイクロコンピュータなど)と、サーバSVとLAN101との間で信号を送受信するLANコントローラ202と、コンテンツを蓄積するための記憶装置203(例えば、ハードディスクドライブなど)とを備える。データベース管理部201aは記憶装置203を管理し、ネットワークプロトコル処理部201bは入出力されるデータをプロトコル処理する。なお、記憶装置203は、CD、MOおよびコンパクトフラッシュ(登録商標)などの外部記録装置であっても良い。
【0054】
下記表1は、記憶装置203に格納されるクライアントリストである。
【表1】

【0055】
クライアントリストは、サーバSVに接続されているクライアントCLに関する情報(クライアント特定情報)が登録されている。このクライアントリストにより、サーバSVに現在接続されているクライアントCLを特定することができる。サーバSVは、サーバSVに接続されている複数のクライアントCLからクライアント特定情報を取得して表1のようにクライアントリストに登録する。ここで、クライアント特定情報は表2に示すように、各クライアントCLに付けられているクライアントIDと、クライアントCLを特定するためのIPアドレスとを含む。クライアントIDは、番号や文字列などからなる固有の識別子であり、ユーザが自由に変更でき、また自動的に割り振っても良い。IPアドレスの代わりにポート番号や固体識別子などを利用しても良い。ここで、固体識別子とはMACアドレスなどクライアント固有の識別子である。さらにクライアント特定情報は、再生、停止、ポーズ、音量情報などのクライアントの動作状態の情報を含むステータス情報と、リストを作成するためのリスト構築キーとを含む。
【表2】

【0056】
次に、クライアントCLのハードウェア構成に関して図面を参照して詳細に説明する。
【0057】
図3は、本発明の好ましい実施形態によるクライアントCLのハードウェア構成を示すブロック図である。クライアントCLは、システム動作部301cおよびネットワークプロトコル処理部301bを含むCPU処理部301(例えば、マイクロコンピュータなど)と、クライアントCLとLAN101との間で信号を送受信するLANコントローラ302と、順次入力されたコンテンツデータ(本例では圧縮デジタル曲データ)などを一時的に記憶して順次出力するメモリ304と、フラッシュメモリ305と、圧縮デジタル曲データをデコードして非圧縮デジタル曲データを生成する音声処理部306と、デジタル曲データをアナログ曲データに変換するD/A変換器(DAC)307とを備える。システム動作部301aはクライアントCL全体を制御し、ネットワークプロトコル処理部301cは入出力されるデータをプロトコル処理する。
【0058】
クライアントCLは、メモリ304に、下記表3に示すサーバリストが登録される。
【表3】

【0059】
サーバリストには、現在稼動しているサーバSVのサーバ特定情報が登録される。サーバ特定情報は各サーバSVに付けられているサーバIDおよびIPアドレスなどを含む。ここで、サーバIDはユーザが自由に変更できる文字列などからなる識別子である。また、IPアドレスの代わりにポート番号や固体識別子を利用しても良い。ここで固体識別子とはMACアドレスなどサーバ固有の識別子である。このサーバリストによりクライアントCLは現在稼動しているサーバSVを把握することができる。
【0060】
クライアントCLはサーバSVから配信される音楽データに基づいて音楽を再生する。なお、クライアントCLには、このような音楽再生機能だけでなく、ユーザの操作に応じて選曲、再生、停止などの制御機能も有する能動的なクライアントと、音楽再生機能だけを有する受動的なクライアントとがある。音楽再生機能だけを有するクライアントCLは、例えば壁や天井などに埋設され、コントローラCNからの選択に従って音楽を再生する。
【0061】
次に、コントローラCNのハードウェア構成に関して図面を参照して詳細に説明する。
【0062】
図4は、本発明の好ましい実施形態によるコントローラCNのハードウェア構成を示すブロック図である。コントローラCNは、サーバSVに対してクライアントとして機能する。コントローラCNは、システム動作部401cおよびネットワークプロトコル処理401bを含むCPU処理部401(例えば、マイクロコンピュータなど)と、コントローラCNとLAN101との間で信号を送受信するLANコントローラ402と、コンテンツ選曲などのための操作ボタンやキーボードやマウスといった入力装置409と、コンテンツ選択メニュー、処理結果の表示および操作(例えば、再生や停止など)をナビゲートする画面などを表示する表示装置410(例えば、CRTやLCDなど)と、メモリ404と、フラッシュメモリ405とを備える。システム動作部401cはコントローラCN全体を制御し、ネットワークプロトコル処理部401bは入出力されるデータをプロトコル処理する。
【0063】
下記表4は、フラッシュメモリ405に格納される部屋特定情報リストである。
【表4】

【0064】
部屋特定情報リストは、クライアントCLが設置されている部屋RMに関する部屋特定情報が登録されている。部屋特定情報は、表5に示すように、クライアントCLが設置されている部屋RMの部屋IDと、その部屋の出入り口に設置されている検出装置RWを特定することができる検出装置識別IDと、部屋RMに在室しているユーザのユーザ識別IDが登録されている在室ユーザ情報と、クライアントIDと、IPアドレスとを含む。これにより部屋RMとクライアントCLと検出装置RWとが関連付けられており、ユーザの入退室の管理やレジューム再生の管理をおこなうことができる。さらに部屋特定情報は、再生、停止、ポーズ、音量などのクライアントの状態の情報を含むステータス情報などを含む。部屋ID、検出装置識別ID、およびユーザ識別IDは、番号や文字列などからなる固有の識別子であり、ユーザが自由に変更でき、また自動的に割り振っても良い。
【表5】

【0065】
下記表6は、フラッシュメモリ405に格納される視聴履歴リストである。
【0066】
表6に示すように、視聴履歴リストには、ユーザが前回どのコンテンツをどこまで視聴したかの情報を含む視聴履歴が登録されている。視聴履歴は、表7に示すように、ユーザ識別IDと、視聴情報を含む。視聴情報は、表8に示すように、ユーザが前回視聴したコンテンツのコンテンツIDと、そのコンテンツの記憶装置上の位置情報(以下、コンテンツ位置情報)(例えば、URIなど)と、そのコンテンツを中断した位置情報、すなわち、次回レジューム再生する際に再生開始するコンテンツ上の位置情報(以下、再生開始位置情報)とを含む。これらの情報は、クライアントCLから受信する。ここで、再生開始位置情報は、例えば、ファイル先頭からのバイト数や、再生時間などが登録される。なお、コンテンツID、コンテンツ位置情報、および再生開始位置情報は、サーバSVから受信しても良い。
【表6】

【表7】

【表8】

【0067】
コントローラCNがクライアントCLと異なる点は、クライアントCLは再生機能を有するのに対し、コントローラCNは再生機能を有さず、クライアントCLおよびサーバSVを監視および/または制御する機能を有する点である。
【0068】
次に、ユーザ情報送出器TGのハードウェア構成に関して図面を参照して詳細に説明する。
【0069】
図5は、本発明の好ましい実施形態によるユーザ情報送出器TGのハードウェア構成を示すブロック図である。ユーザ情報送出器TGはパッシブ型のRFIDタグであり、13.56MHz帯(国際規格ISO/IEC
1800−3)のRFIDタグである。ユーザ情報送出器TGは、情報の読み書きがおこなわれる記憶部501aと、通信内容のエンコードやデコードなどをおこなう制御部501bとを含むICチップ501と、ICチップ501に電源を供給するとともに情報の送受信用のアンテナとして機能するアンテナ部502(例えば、コイルなど)とを備える。ICチップ501には、ユーザ識別IDなどを含むユーザ情報が登録される。ここでユーザ識別IDとは、ユーザを識別するために、ユーザ情報送出器を所持するユーザ毎に付けられた固有の番号または文字列である。
【0070】
次に、検出装置RWのハードウェア構成に関して図面を参照して詳細に説明する。
【0071】
図6は、本発明の好ましい実施形態による検出装置RWのハードウェア構成を示すブロック図である。検出装置RWは、通信内容のエンコードやデコードを実行し、かつ、上位システム(本例ではネットワーク型コンテンツ再生システム)と通信する制御部601と、検出装置RWとLAN101との間で信号を送受信するLANコントローラ602と、ユーザ情報送出器TGに対して電源を供給すると共に情報の送受信をおこなうアンテナ部603とを備える。
【0072】
次に、検出装置RWとユーザ情報送出器TGとの通信手順を説明する。検出装置RWが、アンテナ部603からユーザ情報送出器TGへ制御信号を含む電波を発信し、ユーザ情報送出器TGがその電波を受信する。ユーザ情報送出器TGは、アンテナ部502での共振作用により起電力が発生し、その起電力により、ICチップ501を起動して記憶部501aに記録されている情報(例えば、ユーザ情報など)を、搬送波にのせてアンテナ部502から検出装置RWへ送信する。検出装置RWは、ユーザ情報送出器TGから送られてきた電波を受信し、制御部601でデコード処理し、ユーザ情報と検出装置識別IDとを含むユーザ検出情報をコントローラCNに送信する。
【0073】
[初期接続処理]
次に、クライアントCLのサーバSVに対する初期接続処理に関して図7を参照して詳細に説明する。なお、コントローラCNによるサーバSVとの初期接続処理も図7と同じである。
【0074】
図7は、クライアントCLのサーバSVに対する初期接続処理を示すフロー図である。クライアントCLは、電源が投入されると、まずサーバSVを探索する(S701)。具体的には、クライアントCLはブロードキャストにより複数のサーバSVのサーバ特定情報を取得して、サーバリストに登録する。
【0075】
そして、クライアントCLはサーバ特定情報を取得した複数のサーバSVの中から1つのサーバSVを選択し、選択したサーバSVと接続する(S702)。接続が確立した後、クライアントCLは自身の情報であるクライアント情報を接続したサーバSVに送信する(S703)。
【0076】
以上の動作により、クライアントCLは選択した1つのサーバSVと接続される。以降、クライアントCLはサーバSVに接続されたコントローラCNから送信されるコマンドに従い、サーバSVから送信された音楽データを再生する。
【0077】
[自動レジューム再生処理1]
次に、本発明の好ましい実施形態によるネットワーク型コンテンツ再生システムにおける自動レジューム再生処理に関して、図8〜11を参照して詳細に説明する。
【0078】
図8は、本発明の好ましい実施形態によるネットワーク型コンテンツ再生システム100の室内における配置図である。部屋RM1にはサーバSVとクライアントCL1とコントローラCNとが設置されている。部屋RM2にはクライアントCL2が設置されている。また、部屋RM1には出入り口が2つあり、一対の検出装置RW1、RW1および検出装置RW2、RW2がそれぞれに設置されている。部屋RM2には出入り口が1つあり、一対の検出装置RW3、RW3が設置されている。また、ユーザaおよびbがそれぞれユーザ情報送出器TGaおよびTGbを所持しており、ユーザ情報送出器TGaの記憶部501aにはユーザaのユーザ識別IDaを含むユーザ情報が、ユーザ情報送出器TGbの記憶部501aにはユーザbのユーザ識別IDbを含むユーザ情報が登録されている。
【0079】
次に、本実施例の自動レジューム再生処理におけるユーザ(ユーザaおよびb)の部屋の移動を、図8を参照して説明する。本実施例は、新規に視聴を開始する場合、すなわち、部屋RM1およびRM2ともにユーザが部屋に在室しておらず、クライアントCL1およびCL2がコンテンツを再生していない状態から説明する。まず、ユーザaおよびbが検出装置RW1を通って部屋RM1に入室し(矢印A)、クライアントCL1で同時に同じコンテンツを視聴する。そして、ユーザaのみ検出装置RW2およびRW3を通り、部屋RM2に移動して(矢印BおよびC)、クライアントCL2でコンテンツの続きを視聴する。その後ユーザbが検出装置RW2およびRW3を通って部屋RM2に入室する(矢印DおよびE)。
【0080】
以下、上述のようにユーザaおよびbが部屋RMを移動した場合の、本発明の好ましい実施形態によるネットワーク型コンテンツ再生システムにおける自動レジューム再生処理を説明する。図11は、ユーザの移動に伴って更新される部屋特定情報リストおよび視聴履歴リストである。図11中の(a)〜(g)において、左の表は部屋特定情報リスト、右の表は視聴履歴リストである。図11(a)の部屋特定情報リストは、新規に視聴を開始するので、部屋RM1およびRM2の部屋特定情報に在室ユーザ情報が登録されておらず、また、ステータス情報には再生停止中を意味する識別子(例えば、ビット0)が登録されている。さらに、視聴履歴リストは、ユーザaおよびbの視聴履歴が登録されていない状態である。
【0081】
図9は、自動レジューム再生処理におけるサーバSV、クライアントCL、コントローラCN、および検出装置RWの処理を示すフロー図である。まず、ユーザaおよびbが検出装置RW1を通過して部屋RM1に入室するとき(図8の矢印A)、検出装置RW1が、ユーザが所持するユーザ情報送出器TGaおよびTGbを検出する(S901)。具体的には、検出装置RW1がユーザ情報送出器TGaおよびTGbからそれぞれユーザ識別IDaおよびbを含むユーザ情報を受信し、検出装置RW1の検出装置識別ID1とユーザ情報とを含むユーザ検出情報をコントローラCNに送信する。ユーザ検出情報を受信したコントローラCNはレジューム再生判断処理を実行する(S1000a)。
【0082】
ここで、レジューム再生判断処理(S1000a)に関して図10を参照して詳細に説明する。図10は、コントローラCNにおけるレジューム再生判断処理を示すフロー図である。コントローラCNは、ユーザ検出情報を検出装置RW1から受信すると、ユーザが入室または退室した部屋を判断し(S1001)、その部屋に対して該ユーザが入室したかまたは退室したかを判断する(S1002)。具体的には、まず、受信した検出装置識別ID1が登録されている部屋特定情報を部屋特定情報リストから探索する。図11(a)に示すように、検出装置識別ID1(RW1)が登録されているのは部屋RM1の部屋特定情報であるので、ユーザaおよびbが部屋RM1に入室または退室したことを判断する。そして、部屋RM1の部屋特定情報の在室ユーザ情報に、受信したユーザ識別IDaおよびbが登録されていなければ、ユーザaおよびbは部屋RM1に入室したと判断し、登録されていれば部屋RM1から退室したと判断する。本実施例においては上述したように、どの部屋RMの部屋特定情報にも在室ユーザ情報が登録されていない状態からレジューム再生判断処理を開始しているので、コントローラCNは、ユーザaおよびbが部屋RM1に入室したと判断する(S1002:YES)。
【0083】
そして、ユーザaおよびbが入室した部屋RM1に設置されているクライアントCL1がコンテンツを再生しているか否かを判断する(S1003)。具体的には、部屋RM1の部屋特定情報に登録されているステータス情報が再生中であるか否かを判断する。上述したように、部屋RM1の部屋特定情報のステータス情報は停止中(ビット0)が登録されているので、コントローラCNはクライアントCL1がコンテンツを再生していないと判断する(S1003:NO)。そして、コントローラCNは、視聴履歴リストにユーザaおよびbの視聴履歴が登録されているか否かを判断する(S1004)。上述したように、新規に視聴を開始する場合であって、この段階では視聴履歴リストが登録されていない状態であるので、コントローラCNは、ユーザaおよびbの視聴履歴が登録されていないと判断する(S1004:NO)。そして、ステップS1005に進み、部屋特定情報を更新する。具体的には、図11(b)に示すように、部屋RM1の部屋特定情報の在室ユーザ情報に、ユーザ識別IDaおよびb(USR1およびUSR2)を登録する(S1005)。
【0084】
次に、S902に進み、ユーザaまたはbが、入力装置409によりサーバSVに蓄積されている所望のコンテンツ(例えば、コンテンツa)を、クライアントCL1で再生するよう操作した場合、コントローラCNは、クライアントCL1へコンテンツを再生するためのコマンドを送信する。具体的には、コントローラCNが、コンテンツaのコンテンツIDとコンテンツaを配信するサーバIDとを含むコンテンツ再生コマンドをクライアントCL1に送信する。このようにユーザの操作があった場合、その都度図11(c)のように、操作したユーザが在室している部屋RMの部屋特定情報のステータス情報を更新する(S903)。具体的には、部屋RM1の部屋特定情報に登録されているステータス情報に、コンテンツ再生中(例えば、ビット1)であることを登録する。コンテンツ再生コマンドを受信したクライアントCL1は、サーバSVにコンテンツ配信コマンドを送信する(S904)。コンテンツ配信コマンドを受信したサーバSV1は、再生を選択されたコンテンツaをコンテンツデータの先頭からクライアントCL1に配信し(S905)、クライアントCL1はサーバSVから配信されるコンテンツaを再生する(S906)。
【0085】
次に、図8の矢印Bのように、ユーザaが検出装置RW2を通って部屋RM1を退出すると(ユーザbは部屋RM1に残ったままである)、検出装置RW2は、ユーザ情報送出器TGaを検出し、検出装置RW2からユーザ識別IDaを含むユーザ情報を受信して、検出装置RW2の検出装置識別ID2とユーザ情報とを含むユーザ検出情報をコントローラCNに送信する(S911)。ユーザ検出情報を受信したコントローラCNはレジューム再生判断処理を実行する(S1000b)。
【0086】
ここで、コントローラCNにおけるレジューム再生判断処理(S1000b)に関して図10を参照して詳細に説明する。コントローラCNは、ユーザ検出情報を検出装置RW2から受信すると、ユーザが入室または退室した部屋を判断し(S1001)、その部屋に対して該ユーザが入室したかまたは退室したかを判断する(S1002)。具体的には、受信した検出装置識別ID2が登録されている部屋特定情報を部屋特定情報リストから探索する。図11(c)に示すように、検出装置識別ID2(RW2)が登録されているのは部屋RM1の部屋特定情報であるので、ユーザaが部屋RM1を入室または退室したことを判断する。そして、部屋RM1の部屋特定情報の在室ユーザ情報に、受信したユーザ識別IDaが登録されていなければ、ユーザ識別IDaは部屋RM1に入室したと判断し、登録されていれば部屋RM1から退室したと判断する。部屋RM1の部屋特定情報の在室ユーザ情報には、ユーザaのユーザ識別IDaが登録されているので、コントローラCNは、ユーザaが部屋RM1から退出したと判断する(S1002:NO)。
【0087】
そして、退室した部屋RM1に他のユーザが残っているか否かを判断する(S1006)。具体的には、部屋RM1の部屋特定情報に登録されている在室ユーザ情報にユーザ識別IDが登録されているか否かを判断する。本実施例のこの段階において、部屋RM1にはユーザbが残っており、在室ユーザ情報にユーザ識別IDbが登録されているので、コントローラCNは他のユーザが部屋RM1に残っていると判断し(S1006:YES)、クライアントCL1のコンテンツ再生を継続させる。そして、ユーザaの視聴情報をクライアントCL1に要求し、取得する(S1007)。具体的には、コントローラCNが、ユーザaが部屋RM1を退室したときにクライアントCL1で再生されていたコンテンツaのコンテンツIDaと、コンテンツaの保存先であるコンテンツ位置情報と、退室したときのコンテンツの再生位置情報(再生開始位置情報)とをクライアントCL1に要求し、これらを取得する(S1007)。そして、図11(d)に示すように、ユーザ識別IDaと取得した視聴情報とを含むユーザaの視聴履歴を視聴履歴リストに登録し、部屋RM1の部屋特定情報の在室ユーザ情報からユーザ識別IDa(USR1)を消去する(S1005)。
【0088】
次に、図8の矢印Cのように、ユーザaが検出装置RW3を通って部屋RM2に入室すると(ユーザbは部屋RM1に残ったままである)、検出装置RW3は、ユーザ情報送出器TGaを検出し、検出装置RW3がユーザ識別IDaを含むユーザ情報を受信して、検出装置RW3の検出装置識別ID3とユーザ情報とを含むユーザ検出情報をコントローラCNに送信する(S921)。ユーザ検出情報を受信したコントローラCNはレジューム再生判断処理を実行する(S1000c)。
【0089】
ここで、コントローラCNにおけるレジューム再生判断処理(S1000c)に関して図10を参照して詳細に説明する。コントローラCNは、ユーザ検出情報を検出装置RW3から受信すると、ユーザが入室または退室した部屋を判断し(S1001)、その部屋に対して該ユーザが入室したかまたは退室したかを判断する(S1002)。具体的には、受信した検出装置識別ID3が登録されている部屋特定情報を部屋特定情報リストから探索する。図11(d)のように、検出装置識別ID3(RW3)が登録されているのは部屋RM2の部屋特定情報であるので、ユーザaが部屋RM2に入室または退室したと判断する。そして、部屋RM2の部屋特定情報の在室ユーザ情報に、受信したユーザ識別IDaが登録されていなければ、ユーザ識別IDaは部屋RM1に入室したと判断し、登録されていれば部屋RM2から退室したと判断する。部屋RM2の部屋特定情報の在室ユーザ情報にはユーザaのユーザ識別IDaが登録されていないので、コントローラCNはユーザaが部屋RM2に入室したと判断する(S1002:YES)。
【0090】
そして、ユーザaが入室した部屋RM2に設置されているクライアントCL2がコンテンツを再生しているか否かを判断する(S1003)。具体的には、部屋RM2の部屋特定情報に登録されているステータス情報が再生中であるか否かを判断する。ユーザaが入室する前に部屋RM2に在室するユーザはなく、部屋RM2の部屋特定情報のステータス情報は再生停止中と登録されているので、コントローラCNはクライアントCL2がコンテンツを再生していないと判断する(S1003:NO)。そして、コントローラCNは、視聴履歴リストにユーザaの視聴履歴が登録されているか否かを判断する(S1004)。具体的には、S1000bにおいて、視聴履歴リストにユーザaの視聴履歴が登録されているので(図11(d))、コントローラCNはユーザaの視聴履歴が登録されていると判断する(S1004:YES)。
【0091】
そして、コントローラCNは、その視聴履歴に基づいて、クライアントCL2へコンテンツを再生させるコマンドを送信する(S1008)。具体的には、ユーザaの視聴履歴に登録されているコンテンツaのコンテンツIDaと、コンテンツaの保存先のコンテンツ位置情報と、コンテンツaの再生開始位置情報と、コンテンツaを配信するサーバIDとを含むコンテンツ再生コマンドをクライアントCL2に送信する。コンテンツ再生コマンドを受信したクライアントCL2は、コンテンツIDaとコンテンツaのコンテンツ位置情報とコンテンツの配信先であるクライアントCL2のクライアントIDとを含むコンテンツ配信コマンドをサーバSVに送信する。コンテンツ配信コマンドを受信したサーバSVは、コンテンツaを再生開始位置情報に基づく位置からクライアントCL2に配信し、クライアントCL2はサーバSVから配信されるコンテンツaをレジューム再生する。そして、部屋RM2の部屋特定情報を更新する(S1005)。具体的には、図11(e)に示すように、部屋RM2の部屋特定情報に登録されているステータス情報に再生中であることを登録し、在室ユーザ情報にユーザ識別IDa(USR1)を登録する。さらには、視聴履歴リストに登録されていたユーザaの視聴履歴を消去する。
【0092】
次に、図8の矢印Dのように、ユーザbが検出装置RW2を通って部屋RM1を退室すると(ユーザaは部屋RM2に在室)、検出装置RW2は、ユーザ情報送出器TGbを検出し、検出装置RW2からユーザ識別IDbを含むユーザ情報を受信する。検出装置識別ID2とユーザ情報とを含むユーザ検出情報をコントローラCNに送信する(S931)。ユーザ検出情報を受信したコントローラCNはレジューム再生判断処理を実行する(S1000d)。
【0093】
ここで、コントローラCNにおけるレジューム再生判断処理(S1000d)に関して図10を参照して詳細に説明する。コントローラCNは、ユーザ検出情報を検出装置RW2から受信すると、ユーザが入室または退室した部屋を判断し(S1001)、その部屋に対して該ユーザが入室したかまたは退室したかを判断する(S1002)。具体的には、受信した検出装置識別ID2が登録されている部屋特定情報を部屋特定情報リストから探索する。図11(e)に示すように、検出装置識別ID2(RW2)が登録されているのは部屋RM1の部屋特定情報であるので、ユーザが部屋RM2を入室または退室したことを判断する。そして、部屋RM1の部屋特定情報の在室ユーザ情報に、受信したユーザ識別IDbが登録されていなければ、ユーザ識別IDbは部屋RM1に入室したと判断し、登録されていれば部屋RM1から退室したと判断する。部屋RM1の部屋特定情報の在室ユーザ情報には、S1000aにおいてユーザ識別IDbが登録されているので、コントローラCNは、ユーザbが部屋RM1から退出したと判断する(S1002:NO)。そして、退室した部屋RMに他のユーザが残っているか否かを判断する(S1006)。具体的には、部屋RM1の部屋特定情報に登録されている在室ユーザ情報にユーザ識別IDが登録されているか否かを判断する。部屋RM1にユーザは残っていないので、部屋RM1の部屋特定情報の在室ユーザ情報にはどのユーザ識別IDも登録されていない。従って、コントローラCNは他のユーザが部屋RM1に残っていないと判断する(S1006:NO)。
【0094】
そして、コントローラCNは、クライアントCL1がコンテンツを再生しているか否かを判断する(S1009)。具体的には、部屋RM1の部屋特定情報に登録されているステータス情報に再生中と登録されているか否かを判断する。部屋RM1を退室する前にユーザb自らコンテンツの再生を停止していなければ、ステータス情報は再生中であるので、コントローラCNは、クライアントCL1がコンテンツを再生していると判断し(S1009:YES)、クライアントCL1に再生停止コマンドを送信し(S1010)、クライアントCL1におけるコンテンツの再生を停止させる。
【0095】
そして、ユーザbの視聴情報をクライアントCL1に要求し、取得する(S1007)。具体的には、コントローラCNが、ユーザbが部屋RM1を退室したときにクライアントCL1で再生されていたコンテンツaのコンテンツIDと、コンテンツaの保存先であるコンテンツ位置情報と、退室したときのコンテンツaの再生位置情報(再生開始位置情報)とをクライアントCL1に要求してこれらを取得する。そして、図11(f)に示すように、ユーザ識別IDと取得した視聴情報とを含むユーザaの視聴履歴を視聴履歴リストに登録し、部屋RM1の部屋特定情報の在室ユーザ情報からユーザ識別IDb(USR2)を消去する(S1005)。また、ユーザbが部屋RM1を退室する前にコンテンツ再生を停止していれば、クライアントCL1でコンテンツを再生していないと判断し(S1009:YES)、ユーザbの視聴情報をクライアントCL1に要求し、取得して(S1007)、部屋RM1の部屋特定情報を更新する(S1005)。
【0096】
次に、図8の矢印Eのように、ユーザbが検出装置RW3を通って部屋RM2に入室すると(ユーザaは部屋RM2にいる)、検出装置RW3は、ユーザ情報送出器TGbを検出し、検出装置RW3からユーザ識別IDbを含むユーザ情報を受信する。そして、検出装置識別ID3とユーザ情報とを含むユーザ検出情報をコントローラCNに送信する(S941)。ユーザ検出情報を受信したコントローラCNはレジューム再生判断処理を実行する(S1000e)。
【0097】
ここで、コントローラCNにおけるレジューム再生判断処理(S1000e)に関して図10を参照して詳細に説明する。コントローラCNは、ユーザ検出情報を検出装置RW3から受信すると、ユーザが入室または退室した部屋を判断し(S1001)、その部屋に対して該ユーザが入室したかまたは退室したかを判断する(S1002)。具体的には、受信した検出装置識別ID3が登録されている部屋特定情報を部屋特定情報リストから探索する。図11(f)に示すように、検出装置識別ID3(RW3)が登録されているのは部屋RM2の部屋特定情報であるので、ユーザbが部屋RM2を入室または退室したことを判断する。そして、部屋RM2の部屋特定情報の在室ユーザ情報に、受信したユーザ識別IDbが登録されていなければ、ユーザ識別IDbは部屋RM1に入室したと判断し、登録されていれば部屋RM1から退室したと判断する。そして、部屋RM2の部屋特定情報の在室ユーザ情報にはユーザbのユーザ識別IDbが登録されていないので、コントローラCNはユーザbが部屋RM2に入室したと判断する(S1002:YES)。
【0098】
そして、ユーザbが入室した部屋RM2に設置されているクライアントCL2がコンテンツを再生しているか否かを判断する(S1003)。具体的には、部屋RM2の部屋特定情報に登録されているステータス情報が再生中であるか否かを判断する。部屋RM2にはすでにユーザaが入室してレジューム再生をおこなっており、部屋RM2の部屋特定情報のステータス情報には再生中と登録されているので、コントローラCNはクライアントCL2がコンテンツを再生していると判断する(S1003:YES)。そして、部屋RM2の部屋特定情報を更新する(S1005)。具体的には、図11(g)に示すように、部屋RM2の部屋特定情報の在室ユーザ情報にユーザ識別IDb(USR2)を登録する。
【0099】
[自動レジューム再生処理2]
次に、ユーザ情報送出器TGの記憶部501aが書き込み可能である場合に、ユーザの視聴履歴をユーザ情報としてユーザ情報送出器TGの記憶部501aに格納する自動レジューム再生処理に関して説明する。なお、[自動レジューム再生処理1]と同一又は相当なステップの説明は省略する。
【0100】
具体的には、上述のユーザが部屋RMを退出した場合の自動レジューム再生処理(図9のS1000bおよびd)において、コントローラCNが、ユーザが部屋RMから退室したと判断した場合(図10のS1002:NO)、コンテンツID、コンテンツ位置情報、および再生開始位置情報を含む視聴情報を、クライアントCLから受信し(図10のS1007)、さらに、視聴情報とユーザ識別IDとを含む視聴履歴を検出装置RWに送信する(図9のS1000bおよびdの破線矢印)。その後、検出装置RWが、コントローラCNから受信したユーザの視聴履歴を、ユーザが所持するユーザ情報送出器TGに送信する。そして、ユーザ情報送出器TGは、受信した視聴履歴をユーザ情報として記憶部501aに格納する。
【0101】
従って、ユーザが部屋RMに入室した場合には(図9のS901、S921およびS941)、検出装置RWが、ユーザ識別IDと視聴履歴とを含むユーザ情報をユーザ情報送出器TGから受信する。そして、コントローラCNが、ユーザ情報と検出装置識別IDとを含むユーザ検出情報を、検出装置RWから受信し、レジューム再生判断処理(S1000a、S1000bおよびS1000d)を実行する。
【0102】
以上の動作によって、ネットワーク型コンテンツ再生システムは、検出装置がユーザ情報送出器からユーザ情報を受信する。そして、コントローラが、検出装置からユーザ情報を含むユーザ検出情報を受信する。コントローラは、受信したユーザ検出情報を基に、ユーザが入室または退室した部屋、および、その部屋に対してユーザが入室したかまたは退室したかを判断する。コントローラは、ユーザが部屋へ入室したと判断した場合、視聴履歴を基にして、クライアントでコンテンツを再生させるためのコマンドを送信する。そして、クライアントは、そのコマンドを基にコンテンツを再生する。また、ユーザが部屋へ退室したと判断し場合は、視聴情報を受信して視聴履歴を作成する。その結果、ユーザが視聴場所を移動する場合であっても、ユーザ自らが選択することなく、移動前に(すなわち、以前いた部屋で)視聴していたコンテンツの続きを移動先のクライアントで自動的に視聴することができる。
【0103】
さらに、ネットワーク型コンテンツ再生システムにおいて、ユーザ情報がユーザを識別するためのユーザ識別情報を含む。その結果、ユーザ情報送出器をユーザ毎に管理することができ、検出装置を通過したユーザを正確に判断することができる。
【0104】
さらに、ネットワーク型コンテンツ再生システムにおいて、ユーザ検出情報が検出装置を識別するための検出装置識別情報をさらに含む。その結果、複数の検出装置を管理することができ、ユーザが通過した検出装置を正確に判断することができる。
【0105】
さらに、ネットワーク型コンテンツ再生システムにおいて、視聴情報が、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報、および、再生を開始するコンテンツ上の位置情報である再生開始位置情報を含む。その結果、ユーザが部屋を移動した場合、クライアントは、部屋を移動する前に視聴していたコンテンツの続きから正確に再生することができる。
【0106】
さらに、ネットワーク型コンテンツ再生システムは、ユーザの視聴履歴をコントローラが有するメモリに格納されている視聴履歴リストに登録する。その結果、ユーザが部屋から退室するとき、移動先で再生を再開させるコンテンツおよびそのコンテンツの再生位置などを、ユーザ自らが選択することなくコントローラに自動的に登録させることができる。
【0107】
さらに、ネットワーク型コンテンツ再生システムは、視聴履歴をユーザ情報送出器の記憶部に格納する。その結果、ユーザが部屋から退室するとき、移動先で再生を再開させるコンテンツおよびそのコンテンツの再生位置などを、ユーザ自らが選択することなくユーザ情報送出器に自動的に登録させることができる。
【0108】
また、コントローラは、ユーザ情報を含むユーザ検出情報を、ユーザが所持するユーザ情報送信器を検出する検出装置から受信し、そのユーザ検出情報を基にして、ユーザが入室または退室した部屋、および、その部屋に対して該ユーザが入室したかまたは退室したかを判断する。そして、ユーザが部屋へ入室したと判断した場合、そのユーザの視聴履歴を基にして、クライアントでコンテンツを再生するためのコマンドを送信する。また、ユーザが部屋から退室したと判断した場合、ユーザが視聴していたコンテンツの情報である視聴情報を受信し、その視聴情報を基に視聴履歴を作成する。その結果、コントローラは、ユーザが部屋に入室すると、その部屋に設置されているクライアントに、ユーザが以前視聴した続きからコンテンツを自動的に再生させることができる。
【0109】
さらに、コントローラにおいて、ユーザ情報がユーザを識別するためのユーザ識別情報を含む。その結果、ユーザ情報送出器をユーザ毎に管理することができ、検出装置を通過したユーザを正確に判断することができる。
【0110】
さらに、コントローラにおいて、ユーザ検出情報が検出装置を識別するための検出装置識別情報をさらに含む。その結果、複数の検出装置を管理することができ、ユーザが通過した検出装置を正確に判断することができる。
【0111】
さらに、コントローラにおいて、視聴情報が、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報、および、再生を開始するコンテンツ上の位置情報である再生開始位置情報を含む。その結果、ユーザが部屋を移動した場合、クライアントは、部屋を移動する前に視聴していたコンテンツの続きから正確に再生することができる。
【0112】
さらに、コントローラは、記憶装置に記憶されている視聴履歴リストに視聴履歴を登録する。その結果、ユーザが部屋から退室するとき、移動先で再生を再開させるコンテンツおよびそのコンテンツの再生開始位置などを、ユーザ自らが選択することなくコントローラに自動的に登録させることができる。
【0113】
さらに、コントローラは、部屋に入室したユーザの視聴履歴が視聴履歴リストに登録されていないと判断した場合、クライアントでコンテンツを再生するためのコマンドを送信せずに、部屋特定情報を更新する。その結果、新規に登録したユーザが始めて部屋に入室する場合や、何らかの原因で視聴履歴が視聴履歴リストに登録されていない場合は、移動先のクライアントでコンテンツの再生を再開しないようにすることができる。
【0114】
さらに、コントローラは、ユーザが部屋から退室したと判断して、視聴情報をクライアントから受信した後、視聴情報を含む視聴履歴を検出装置に送信する。その後、検出装置が、コントローラから受信したユーザの視聴履歴を、ユーザが所持するユーザ情報送出器に送信することにより、ユーザ情報送出器の記憶部に視聴履歴を記憶することができる。そして、ユーザが部屋に入室した際、コントローラが、ユーザ情報送出器から受信した視聴履歴を検出装置から受信する。その結果、ユーザが部屋から退室するとき、移動先で再生を再開させるコンテンツおよびそのコンテンツの再生開始位置などを、ユーザ自らが選択することなくユーザ情報送出器に自動的に記憶させることができる。
【0115】
さらに、コントローラは、ユーザ検出情報にユーザの視聴履歴が登録されていないと判断した場合、クライアントでコンテンツを再生するためのコマンドを送信せずに、部屋特定情報を更新する。その結果、新規に登録したユーザが始めて部屋に入室する場合や、何らかの原因で視聴履歴がユーザ検出情報に登録されていない場合は、移動先のクライアントでコンテンツ再生を再開しないようにすることができる。
【0116】
さらに、コントローラは、部屋を特定するための部屋特定情報が登録されている部屋特定情報リストを有し、ユーザが入室または退室した部屋、および、その部屋に対してユーザが入室したかまたは退室したかを部屋特定情報リストおよびユーザ検出情報を基にして判断する。その結果、コントローラは、ユーザが複数の部屋を移動する場合であっても、ユーザが入室または退室した部屋と、その部屋に対して入室したかまたは退室したかを正確に判断することができる。
【0117】
さらに、コントローラは、1または複数の部屋を識別するための部屋識別情報と、部屋に設置されている検出装置の検出装置識別情報と、部屋に在室するユーザのユーザ識別情報が登録される在室ユーザ情報とを含む部屋特定情報が登録されている部屋特定情報リストを有し、ユーザ検出情報を基に、ユーザが入室または退室した部屋を部屋特定情報リストから探索し、部屋特定情報の在室ユーザ情報に検出装置から受信したユーザ識別情報が登録されていない場合、ユーザが部屋に入室したと判断し、また、ユーザ識別情報が登録されている場合は、ユーザが部屋から退室したと判断する。その結果、コントローラは、ユーザが入室または退室した部屋と、その部屋に対して入室したかまたは退室したかをより正確に判断することができる。
【0118】
さらに、コントローラは、部屋に設置されているクライアントのクライアント識別情報をさらに含む部屋特定情報を有し、ユーザが入室したと判断した部屋の部屋登録情報にクライアント識別情報が登録されているクライアントでコンテンツを再生するためのコマンドを送信する。その結果、ユーザが入室した部屋に設置されているクライアントでコンテンツを再生することができる。
【0119】
さらに、コントローラは、クライアントがコンテンツ再生中であるか否かを、入室した部屋の部屋特定情報に登録されているステータス情報から判断する。そして、入室した部屋のクライアントがコンテンツ再生中であると判断した場合、クライアントでコンテンツを再生するためのコマンドを送信せずに、部屋特定情報リスト登録手段が部屋特定情報を更新する。その結果、すでに他のユーザがコンテンツを視聴している部屋に入室した場合、後から入室したユーザが割り込みできないようにすることができる。
【0120】
さらに、コントローラは、ユーザが退出した部屋に、退室したユーザ以外のユーザが残っているか否かを判断する。そして、退室したユーザ以外のユーザが残っていないと判断し、かつ、退室した部屋のクライアントがコンテンツ再生中であると判断した場合、コンテンツの再生を停止するためのコマンドを送信する。その結果、退出した部屋にユーザがいなくなった場合は、自動的にコンテンツの再生を停止させることができる。
【0121】
また、クライアントは、ユーザが部屋から退室した場合、ユーザが視聴したコンテンツの情報を含む視聴情報をコントローラに送信する。その結果、視聴情報を受信したコントローラは視聴履歴を作成し、その視聴履歴はコントローラまたはユーザ情報送出器に登録される。その後、ユーザが部屋に入室すると、その視聴情報を基にコントローラが送信するコマンドを基にして、ユーザが入室した部屋に設置されているクライアントが、移動前(すなわち、以前いた部屋で)に視聴していたコンテンツの続きをレジューム再生することができる。
【0122】
さらに、クライアントにおいて、視聴情報が、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報、および、再生を開始するコンテンツ上の位置情報である再生開始位置情報を含む。その結果、ユーザが部屋を移動した場合、クライアントは、部屋を移動する前に視聴していたコンテンツの続きから正確に再生することができる。
【0123】
また、ネットワーク型コンテンツ再生システムは、サーバが音楽データを蓄積しているが、これに変えて又はこれとともに映像データ(または静止画データ)を蓄積していても良く、その他、様々なコンテンツを蓄積していても良い。また、サーバSV、クライアントCLおよびコントローラはLANにより相互に接続されるが、これに限定されることは無く、USB、IEEE1394など、コンピュータネットワークを構築するのに適切なものを採用すればよい。LAN101を採用する場合、PC(パーソナルコンピュータ)で標準的なTCP/IPプロトコルを採用するのが好ましいが、UDPプロトコルなどを採用しても良く、プロトコルは特に限定されない。また、図中ではLAN101の基幹配線から枝分かれするようにサーバSV、クライアントCL、コントローラCNおよび検出装置RWが接続されているが、例えば10BASE−Tや100BASE−TXの場合にはハブを中心にしてスター状に接続される。
【0124】
さらに、ネットワーク型コンテンツ再生システムは、検出装置と上位ネットワークとの接続は、本実施例のようなLANで接続される以外に、USBやRS−232Cなどを利用してもよい。
【0125】
さらに、ネットワーク型コンテンツ再生システムは、サーバなどに蓄積されているコンテンツを再生するようにしたが、リアルタイム放送(テレビやラジオなど)を視聴している際に、部屋を移動して別の部屋で放送の続きを見る場合、ユーザが部屋を出た時点(検出装置がユーザ情報送出器を検出し、コントローラがユーザが部屋から退室したと判断した時点)で放送番組を自動で録画し、サーバに蓄積する。そして、移動先の部屋に入室すると(検出装置がユーザ情報送出器を検出し、コントローラがユーザが部屋へ入室したと判断したとき)、その部屋に設置されているクライアントで自動的に録画した放送をレジューム再生することができるようにしても良い。このとき、放送が継続されているのであれば、録画は継続したままレジューム再生するようにしても良い。
【0126】
さらに、ネットワーク型コンテンツ再生システムは、クライアントサーバシステムとして述べてきたが、P2P(ピアツーピア)システムにも適用することができる。サーバに相当するピアと、クライアントに相当するピアおよび/またはコントローラに相当するピアとを備えた端末であれば、P2Pシステムの端末として機能することができる。その結果、P2Pシステムにおいても、端末が何らかの要因でネットワークとの接続が切れた場合、クライアントに相当するピアとコントローラに相当するピアとが自動的に再び同一ネットワークに接続することができる。
【0127】
さらに、ネットワーク型コンテンツ再生システムは、出入り口に検出装置を設置し、ユーザ情報送出器を出入り口を通過したときに検出して、ユーザが入室したか退室したかを判断するようにしたが、例えば、後述のような複数種類あるユーザ情報送出器および検出装置を、使用する部屋に応じて選択することにより、1つの検出装置により部屋全体でユーザ情報送出器を検出し、ユーザが出入りした部屋を判断し、その部屋に対するユーザの出入を判断するようにしても良い。具体的には、検出装置から定期的にユーザ情報送出器の検出をおこない、ユーザ情報送出器を検出している間は、そのユーザ情報送出器を所有しているユーザが在室していると判断し、検出装置がユーザ情報送出器を検出しなくなった場合、ユーザが部屋から退出したと判断する。
【0128】
さらに、ネットワーク型コンテンツ再生システムは、13.56MHz帯のパッシブタグをユーザ情報送出器として用いたが、使用環境に合わせてアクティブタグを利用しても良く、さらには、135kHz帯未満(ISO/IEC
18000−2)、2.4GHz帯未満(ISO/IEC 18000−4)、900MHz帯(ISO/IEC 18000−6)、および433.92MHz帯(ISO/IEC
18000−7)のユーザ情報送出器を利用しても良い。また、適宜検出装置も使用環境に合わせて適宜選択すれば良い。
【0129】
さらに、ネットワーク型コンテンツ再生システムは、カード型のユーザ情報送出器を利用しているが、例えば、ラベル型、リストバンド型、ミューチップ(登録商標)などを適宜利用しても良い。
【0130】
さらに、ネットワーク型コンテンツ再生システムは、ユーザ識別IDを用いる代わりに、IDタグに付けられている一意の識別番号を利用しても良い。
【0131】
また、コントローラは、部屋を移動してコンテンツをレジューム再生するとき、移動先の部屋ですでに他のユーザがコンテンツを再生している場合は、割り込みしないようにしたが、割り込みできるようにしても良い。例えば、上述のレジューム再生判断処理S1000eのステップS1003において、コントローラCNが、クライアントCL2がコンテンツ再生中であると判断した場合であっても、視聴履歴リストからユーザbの視聴履歴を探索し、ユーザbの視聴履歴があった場合、もしくはユーザ情報送出器に記録されているユーザ情報に視聴情報が登録されている場合、コントローラCNの表示手段410により、ユーザbの視聴履歴があることをユーザaおよびbに知らせる。ユーザaおよびbはユーザbの視聴履歴を利用して、レジューム再生するか否かを選択することができる。
【0132】
さらに、コントローラが、スタンバイ制御部を備えていても良い。スタンバイ制御部は、電力を供給する必要の無いデバイスには電力を供給せず、キー入力装置など通常動作状態に復帰させるために必要なデバイスには電力を供給するスタンバイモードと、通常動作モードとの切り替え制御をおこなう。さらにスタンバイ制御部は、コントローラがスタンバイモードのときに、検出装置RWからユーザ検出情報を受信した場合、コントローラをスタンバイ状態から通常動作状態に切り替え、ユーザの部屋の出入りを判断した後に、サーバおよびユーザが入室したクライアントに電源を入れるコマンドを送信し、クライアントをスタンバイ状態から通常動作モードに切り替える。その結果、サーバおよびクライアントを常に電源を入れておく必要は無く、省電力化できる。
【0133】
さらに、コントローラは、図9または図10に示した自動レジューム再生処理プログラムをインストールすることにより上述した自動レジューム再生処理機能を備える。
【0134】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0135】
本発明のネットワーク型コンテンツ再生システムおよびそのクライアントおよびコントローラは、あらゆる用途および規模のクライアントサーバシステムに用いられ得るが、特にネットワークオーディオシステムに好適に用いられ得る。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】本発明の好ましい実施形態によるネットワーク型コンテンツ再生システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の好ましい実施形態によるサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の好ましい実施形態によるクライアントのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の好ましい実施形態によるコントローラのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の好ましい実施形態によるユーザ情報送出器のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の好ましい実施形態による検出装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の好ましい実施形態によるクライアントにおける初期接続処理を示すフロー図である。
【図8】本発明の好ましい実施形態によるネットワーク型コンテンツ再生システム100の室内における配置図である。
【図9】本発明の好ましい実施形態によるネットワーク型コンテンツ再生システムの自動レジューム再生処理におけるサーバ、クライアント、コントローラ、および検出装置の処理を示すフロー図である。
【図10】本発明の好ましい実施形態によるコントローラにおけるレジューム再生判断処理を示すフロー図である。
【図11】本発明の好ましい実施形態による部屋特定情報リストおよび視聴履歴リストである。
【符号の説明】
【0137】
100 ネットワーク型コンテンツ再生システム
101 LAN
201、301、401 CPU処理部
201a、 データベース管理部
201b、301b、401b ネットワークプロトコル処理部
202、302 LANコントローラ
203 記憶装置
301c、401c システム動作部
304、404 メモリ
305、405 フラッシュメモリ
306 音声処理部
307 DAC
409 入力装置
410 表示装置
501 ICチップ
501a 記憶部
501b 制御部
502 アンテナ部
601 制御部
602 LANコントローラ
603 アンテナ部
CL クライアント
CN コントローラ
SV サーバ
RW 検出装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを特定するためのユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、
該ユーザ情報を検出装置に送信するユーザ情報送信手段とを備えるユーザ情報送出器と;
該ユーザ情報を受信するユーザ情報受信手段と、
該ユーザ情報を含むユーザ検出情報をコントローラに送信するユーザ検出情報送信手段とを備える該検出装置と;
該ユーザ検出情報を受信するユーザ検出情報受信手段と、
該ユーザが入室または退室した該部屋、および、該部屋に対して該ユーザが入室したかまたは退室したかを該ユーザ検出情報を基にして判断する入退判断手段と、
ユーザが視聴したコンテンツの情報を含む視聴情報を受信する視聴情報受信手段と、
該視聴情報を基にして、ユーザの視聴履歴を作成する視聴履歴作成手段と、
該視聴履歴を基にして、クライアントでコンテンツを再生するためのコマンドを送信するコマンド送信手段とを備える該コントローラと;
該コマンドを基にコンテンツを再生するコンテンツ再生手段と、
該視聴情報をコントローラに送信する視聴情報送信手段とを備える該クライアントと;
複数のコンテンツを蓄積するためのコンテンツ蓄積手段と、
該複数のコンテンツの中から選択されたコンテンツを該クライアントに配信するコンテンツ配信手段とを備えるサーバとを有する、ネットワーク型コンテンツ再生システム。
【請求項2】
前記ユーザ情報が、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報を含む、請求項1に記載のネットワーク型コンテンツ再生システム。
【請求項3】
前記ユーザ検出情報が、前記検出装置を識別するための検出装置識別情報をさらに含む、請求項1または2に記載のネットワーク型コンテンツ再生システム。
【請求項4】
前記視聴情報が、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報、および、コンテンツ上の再生を開始する位置情報である再生開始位置情報を含む、請求項1〜3のいずれかに記載のネットワーク型コンテンツ再生システム。
【請求項5】
前記コントローラが、視聴履歴リストを記憶するためのリスト記憶手段と、
前記視聴履歴を該視聴履歴リストに登録する視聴履歴リスト登録手段をさらに備える、請求項1〜4のいずれかに記載のネットワーク型コンテンツ再生システム。
【請求項6】
前記コントローラが、前記視聴履歴を前記検出装置に送信する視聴履歴送信手段をさらに備え、
該検出装置が、該視聴履歴を前記ユーザ情報送出器に送信するユーザ情報送信手段をさらに備え、
該ユーザ情報送出器が、該視聴履歴を前記ユーザ情報として前記ユーザ情報記憶手段に格納する視聴履歴格納手段をさらに備える、請求項1〜5のいずれかに記載のネットワーク型コンテンツ再生システム。
【請求項7】
1または複数のサーバの少なくとも1つと接続する接続手段と、
ユーザ情報送信器から送信されたユーザ情報を含むユーザ検出情報を、検出装置から受信するユーザ検出情報受信手段と、
該ユーザが入室または退室した部屋、および、該部屋に対して該ユーザが入室したかまたは退室したかを該ユーザ検出情報を基にして判断する入退判断手段と、
該ユーザが視聴したコンテンツの情報を含む視聴情報を受信する視聴情報受信手段と、
該視聴情報を基に該ユーザの視聴履歴を作成する視聴履歴作成手段と、
該視聴履歴を基にして、クライアントで該コンテンツを再生するためのコマンドを送信するコマンド送信手段とを備える、コントローラ。
【請求項8】
前記ユーザ情報が、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を含む、請求項7に記載のコントローラ。
【請求項9】
前記ユーザ検出情報が、検出装置を識別するための検出装置識別情報をさらに含む、請求項7または8に記載のコントローラ。
【請求項10】
前記視聴情報が、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報、および、再生を開始するコンテンツ上の位置情報である再生開始位置情報を含む、請求項7〜9のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項11】
視聴履歴リストを記憶するリスト記憶手段と、
前記視聴履歴を該視聴履歴リストに登録する視聴履歴リスト登録手段をさらに備える、請求項7〜10のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項12】
前記部屋に入室した前記ユーザの前記視聴履歴が前記視聴履歴リストに登録されているか否かを判断する視聴履歴登録判断手段をさらに備える、請求項11に記載のコントローラ。
【請求項13】
前記視聴履歴を前記検出装置に送信する視聴履歴送信手段をさらに備え、
前記ユーザ検出情報受信手段が、前記ユーザ情報に該視聴履歴をさらに含む前記ユーザ検出情報を受信する、請求項7〜10のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項14】
前記部屋に入室した前記ユーザの前記視聴履歴が前記ユーザ検出情報受信手段が受信した前記ユーザ検出情報に登録されているか否かを判断する視聴履歴登録判断手段をさらに備える、請求項13に記載のコントローラ。
【請求項15】
前記リスト記憶手段が、部屋特定情報リストをさらに記憶し、
前記部屋を特定するための部屋特定情報を部屋特定情報リストに登録する部屋特定情報リスト登録手段を備え、
前記入退判断手段が、該ユーザが入室または退室した部屋、および、該部屋に対して該ユーザが入室したかまたは退室したかを該部屋特定情報リストおよび前記ユーザ検出情報を基にして判断する、請求項7〜14のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項16】
前記部屋特定情報が、1または複数の前記部屋を識別するための部屋識別情報と、該部屋に設置されている前記検出装置の検出装置識別情報と、該部屋に在室する前記ユーザの前記ユーザ識別情報が登録される在室ユーザ情報とを含み、
前記入退判断手段が、前記ユーザ検出情報を基に、前記ユーザが入室または退室した部屋を該部屋特定情報リストから探索し、該部屋特定情報の該在室ユーザ情報に前記検出装置から受信した前記ユーザ識別情報が登録されていない場合、該ユーザが該部屋に入室したと判断し、該ユーザ識別情報が登録されている場合、該ユーザが該部屋から退室したと判断する、請求項15に記載のコントローラ。
【請求項17】
前記部屋特定情報が、該部屋に設置されている前記クライアントのクライアント識別情報をさらに含み、
前記コマンド送信手段が、前記入退判断手段が前記ユーザが入室または退室したと判断した部屋の該部屋登録情報に該クライアント識別情報が登録されている該クライアントでコンテンツを再生するようにコマンドを送信する、請求項16に記載のコントローラ。
【請求項18】
前記部屋特定情報が、該クライアントの動作状態の情報であるステータス情報をさらに含み、
前記クライアントがコンテンツ再生中であるか否かを該ステータス情報から判断するステータス判断手段をさらに備える、請求項7〜17のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項19】
前記ユーザが退出した前記部屋に、該ユーザ以外の他のユーザが残っているか否かを判断するユーザ在室確認手段をさらに備える、請求項7〜18のいずれかに記載のコントローラ。
【請求項20】
ユーザを特定するためのユーザ情報をユーザ情報送出器から受信した検出装置から、該ユーザ情報を含むユーザ検出情報を受信するユーザ検出情報受信手段と、
該ユーザが入室または退室した該部屋、および、該部屋に対して該ユーザが入室したかまたは退室したかを該ユーザ検出情報を基にして判断する入退判断手段と、
ユーザが視聴したコンテンツの情報を含む視聴情報を受信する視聴情報受信手段と、
該視聴情報を基にして、ユーザの視聴履歴を作成する視聴履歴作成手段と、
該視聴履歴を基にして、クライアントでコンテンツを再生するためのコマンドを送信するコマンド送信手段とを備えるコントローラに接続可能であり、
該コマンドを基にして、サーバから配信されるコンテンツを再生するコンテンツ再生手段と、
該視聴情報をコントローラに送信する視聴情報送信手段とを備える、クライアント。
【請求項21】
前記視聴情報が、コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報、および、再生を開始するコンテンツ上の位置情報である再生開始位置情報を含む、請求項20に記載のクライアント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−81719(P2007−81719A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−265882(P2005−265882)
【出願日】平成17年9月13日(2005.9.13)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】