説明

ネットワーク機器

【課題】ネットワーク機器において、製造メーカが外部サーバのアクセスログから自機を含む各ネットワーク機器のアクセス状況を正確に取得する。
【解決手段】BDプレーヤは、アクセスログと更新用ファームウェアとを備える管理サーバと通信する。BDプレーヤは、ファームウェアを更新する際に、ネットワークカードのMACアドレスの下位24ビットを抽出し(S21)、16進数表示に変換後の文字列を取得し(S22)、自装置のモデル名を取得し(S23)、これらを結合する(S24)。例えば、モデル名が「E839FD」であり、上記S22の文字列が「DB8B2D」である場合、「E839FDDB8B2D」を生成する。そして、BDプレーヤは、生成した文字列をHTTPヘッダのユーザエージェントとして使用し(S25)、HTTPプロトコルを用いて管理サーバにアクセスする。管理サーバは、このユーザエージェントをアクセスログに記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して外部サーバに接続可能なネットワーク機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットに接続可能なBDプレーヤが普及している。この種のBDプレーヤは、LAN(Local Area Network)ケーブルを接続するためのLAN接続端子を有し、BD−Live(Blu−ray Disc Live)を利用して、インターネット上のサーバからコンテンツをダウンロードして再生することができる。また、この種のBDプレーヤは、BD−Liveを用いて、インターネット上の管理サーバにアクセスして、この管理サーバからファームウェア更新用のプログラムをダウンロードし、自装置のファームウェアを更新することもできる。
【0003】
一般的に、管理サーバは、外部機器からアクセスされた際に、アクセス元のIPアドレス等の情報をアクセスログに記録する。BDプレーヤの製造メーカの作業員は、管理サーバのアクセスログを閲覧することによりファームウェア更新用のプログラムのダウンロード数等を知ることができる。
【0004】
ところで、BDプレーヤが動的IPアドレスを用いて管理サーバにアクセスしている場合、同一のBDプレーヤから管理サーバにアクセスしているにも係わらず、アクセス時のIPアドレスが異なることがある。すなわち、同一のBDプレーヤからアクセスしているにも係わらず、アクセスの度にアクセスログには異なるIPアドレスが記録されてしまう。その場合、1台のBDプレーヤしか管理サーバにアクセスしたことがないにも係わらず、製造メーカの作業員は2台以上のBDプレーヤがアクセスしたことがあると誤判断してしまうことがある。従って、アクセスログから管理サーバへのアクセス状況を正確に取得することができないという問題がある。
【0005】
これに対して、BDプレーヤのそれぞれに固有のシリアル番号を割当て、シリアル番号をCookieに格納しておき、BDプレーヤが管理サーバにアクセスする際に、管理サーバにこのCookieを送信する方法が考えられる。この方法では、BDプレーヤから送信されたシリアル番号を管理サーバが記録することにより、管理サーバへのアクセス状況を正確に取得することができる。しかしながら、Cookieに格納されたシリアル番号を取得するためには、専用のCGI(Common Gateway Interface)プログラムの開発費用が必要であり、さらに、BDプレーヤ側にCookieを記憶するための記憶領域が新たに必要となるため、従来よりも多くの費用が発生するという問題がある。
【0006】
これに対して、特許文献1には、ファームウェアを記憶するフラッシュメモリと、サーバから更新用ファームウェアを取得してファームウェアの更新を行うCPUとを備え、電源オフ要求を受け付けると、サーバと通信を行い、更新用ファームウェアのバージョンがフラッシュメモリに記憶されているファームウェアのバージョンよりも新しい場合に、ファームウェアの更新を行うBDプレーヤが開示されている。しかしながら、このBDプレーヤであっても、管理サーバのアクセスログからアクセス状況を正確に取得できないため、上記問題を解決できない。
【0007】
また、特許文献2には、CPUと、CPUが実行するプログラム及びCPUが参照するデータを記憶する記憶部と、ネットワーク接続手段と、固有の固定IPアドレスを記憶する記憶手段と、動的IPアドレスを記憶するフラッシュメモリとを具備し、固定IPアドレス又は動的IPアドレスを用いて、ネットワークに接続し、プログラムやデータなどを更新するディジタルディスク画像記録装置が開示されている。しかしながら、固定IPアドレスが枯渇している現状では、ディジタルディスク画像記録装置のそれぞれに固有の固定IPアドレスを付与することは困難である。
【0008】
また、特許文献3には、自装置の動作の不具合の内容をネットワークを介してメーカに送信して不具合に対応するためのファームウェアをダウンロードし、ファームウェアを書き換えるディスク装置が開示されている。しかしながら、この装置であっても、管理サーバのアクセスログからアクセス状況を正確に取得できないため、上記問題を解決できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2010−176246号公報
【特許文献2】特開2004−215208号公報
【特許文献3】特開2006−113817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、ネットワーク機器の製造メーカが、外部サーバのアクセスログから自機を含む各ネットワーク機器の外部サーバへのアクセス状況を正確に取得できると共に、製造コストを抑制できるネットワーク機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、ネットワークを介して外部サーバと接続され、自装置の機種名を記憶した機種名記憶手段と、前記外部サーバと通信を行う際に、接続元を示す接続元情報を該外部サーバに送信する送信手段とを備えるネットワーク機器において、固有の識別情報を記憶した固有識別情報記憶手段と、前記機種名記憶手段に記憶された前記機種名の内容と、前記固有識別情報記憶手段に記憶された前記固有の識別情報の内容とを組み合わせて、前記接続元情報を生成する接続元情報生成手段とをさらに備え、前記送信手段は、前記接続元情報生成手段によって生成された前記接続元情報を、前記外部サーバに送信するものである。
【0012】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のネットワーク機器において、前記固有識別情報記憶手段に記憶された前記固有の識別情報は、自装置のMAC(Media Access Control address)アドレスであるものである。
【0013】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載のネットワーク機器において、前記接続元情報生成手段は、前記機種名記憶手段に記憶された前記機種名の内容と、前記MACアドレスの下位24ビットの内容とを組み合わせて、前記接続元情報を生成するものである。
【0014】
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のネットワーク機器において、前記送信手段は、通信プロトコルであるHTTP(HyperText Transfer Protocol)を用いて通信を行い、前記接続元情報生成手段によって生成された前記接続元情報をHTTPヘッダに格納して前記外部サーバに送信するものである。
【0015】
また、請求項5の発明は、請求項4に記載のネットワーク機器において、前記送信手段は、前記接続元情報生成手段によって生成された前記接続元情報をHTTPヘッダのユーザエージェント情報に含めて前記外部サーバに送信するものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、固有の識別情報の内容と、機種名の内容とを組み合わせて生成した接続元情報を外部サーバに送信する。そのため、外部サーバのアクセスログに記録された接続元情報を参照することにより、自機の製造メーカが、自機を含む各ネットワーク機器のアクセス状況を正確に取得できる。また、従来のようにCookieを利用して接続元情報を外部サーバに送信するものではないため、Cookieから接続元情報を取得するための処理を行うプログラムを作成する必要がなく、しかも、各ネットワーク機器側にCoockieを記憶するための記憶領域が不要になるので、製造コストを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係るBDプレーヤと、モニタ装置と、管理サーバとを含むネットワークシステムを示すブロック図。
【図2】上記BDプレーヤの内部構成を示すブロック図。
【図3】上記BDプレーヤにおけるファームウェアの更新判断処理の手順を示すフローチャート。
【図4】上記BDプレーヤにおけるファームウェア更新処理の手順を示すフローチャート。
【図5】上記BDプレーヤにおけるユーザエージェント情報生成処理の手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態に係るBDプレーヤ(請求項におけるネットワーク機器)について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、BDプレーヤ1と、モニタ装置2と、管理サーバ(外部サーバ)3とを含むネットワークシステム100の概略構成を示す。図2は、BDプレーヤ1の内部構成を示す。
【0019】
BDプレーヤ1と、モニタ装置2とは、HDMI(High Definition Multimedia Interface)ケーブル61を介して相互に接続されている。BDプレーヤ1は、BDディスクdを再生可能であり、再生したBDディスクdのコンテンツの映像及び音声を、HDMIケーブル61を介してモニタ装置2に供給する。また、BDプレーヤ1は、メニュー画面等の映像も、HDMIケーブル61を介してモニタ装置2に供給する。モニタ装置2は、映像を表示するためのディスプレイ21と、音声を出力するためのスピーカ22とを備え、HDMIケーブル61を介してBDプレーヤ1から供給された映像及び音声を出力する。
【0020】
BDプレーヤ1には、LANケーブル41が接続され、インターネット4を介して管理サーバ3と通信可能である。管理サーバ3は、インターネット4に接続するためのLANケーブル42が接続され、外部機器からアクセスされた際に、アクセス元のIPアドレス等の情報を記録するためのアクセスログ31と、BDプレーヤ1のファームウェア16a(図2)を更新するための更新用ファームウェア32とを有する。
【0021】
BDプレーヤ1と、管理サーバ3とは、通信プロトコルであるHTTP(HyperText Transfer Protocol)に基づいて通信を行う。BDプレーヤ1からアクセス(HTTPリクエストを送信)されると、管理サーバ3は、通信日時、BDプレーヤ1のIPアドレス、及びHTTPリクエストのヘッダ情報に含まれるユーザエージェント情報(User−Agent)や、リファラ(Referer)等の情報をアクセスログ31に記録する。具体的には例えば、アクセスログ31には、通信日時「2011/02/09,12:30:40」、IPアドレス「111.123.124.125」、ユーザエージェント情報「F−browser」、リファラ「http://search−F−BD.com」等の情報が記録される。
【0022】
BDプレーヤ1は、図2に示すように、外部インタフェース11と、光ディスクドライブ12と、リモコン信号受信部13と、ROM(Read Only Memory;請求項における機種名記憶手段)14と、ネットワークカード(送信手段、固有識別情報記憶手段)15と、フラッシュメモリ16と、RAM(Random Access Memory)17と、装置各部を制御するためのメインIC(接続元情報生成手段)10とを備える。
【0023】
外部インタフェース11は、HDMIに対応した外部機器を接続するためのHDMI端子(図示せず)やUSB端子(図示せず)等を有し、外部機器から受信したデータをメインIC10に転送する処理や、メインIC10から受信したデータを外部機器に供給する処理を行う。このHDMI端子には、モニタ装置2と接続されたHDMIケーブル61の一端が接続されており、メインIC10から出力された映像信号及び音声信号を、HDMIケーブル61を介してモニタ装置2に供給する。
【0024】
光ディスクドライブ12は、内部にBDディスクdが装着され、BDディスクdからコンテンツデータを読み出して、読み出したコンテンツデータをメインIC10に出力する。リモコン信号受信部13は、リモコン5から受信した赤外線信号を電気信号に変換してメインIC10に転送する。
【0025】
ROM14は、自装置のモデル名(機種名)14aが格納されている。モデル名14aは、例えば、「E839FD」であり、製造時に記録される。
【0026】
ネットワークカード15は、MACアドレス(Media Access Control address;請求項における固有の識別情報)15aが格納されたメモリ等と、LAN端子15bとから構成される。MACアドレス15aは、ネットワークカード15に割当てられた固有の識別番号であり、上位24ビットがメーカIDを示し、下位24ビットがメーカ内の製品の識別情報を示す。MACアドレス15aは、具体的には例えば、16進数で表示すると「00−1A−B3−DB−8B−2D」である。すなわち、「00−1A−B3」がメーカIDに相当し、「DB−8B−2D」がメーカ内の製品の識別情報に相当する。LAN端子15bには、LANケーブル42の一端が接続される。LANケーブル42の他端は、インタ−ネット4に対して送受信されるパケットの通信制御を行うためのル−タ(図示せず)と接続されている。
【0027】
フラッシュメモリ16は、書き換え可能な不揮発性メモリから構成され、自装置を制御するためのプログラムであるファームウェア16aと、電源オン回数16bとを記憶している。ファームウェア16aは、管理サーバ3の更新用ファームウェア32を用いて、その内容を書き換え(更新)可能である。電源オン回数16bは、BDプレーヤ1の電源をオンした回数の数値を格納しており、この数値は書き換え(更新)可能である。
【0028】
RAM17は、メインIC10によるBDプレーヤ1の処理に伴う一時データを記憶し、メインIC10が演算処理を行う際の作業領域として機能する。具体的には例えば、ファームウェア16aを更新する際に、管理サーバ3からダウンロードした更新用ファームウェア32を一時的に記憶する。
【0029】
リモコン5は、ユ−ザによって操作される複数のボタンを有し、ユ−ザによる電源のオン/オフの指示や、BDディスクdの再生指示等の指示内容に応じたリモコン信号をBDプレーヤ1に送信する。
【0030】
メインIC10は、ユーザによるリモコン5の操作に基づいて、ファームウェア16a等を実行し、自装置を制御する。具体的には例えば、光ディスクドライブ12を用いて、BDディスクdからコンテンツデータを取得し、このコンテンツデータを復号(デコード)した後、デコードした映像信号及び音声信号をモニタ装置2に供給する一連の処理(再生処理)を行う。また、メインIC10は、管理サーバ3からダウンロードした更新用ファームウェア32を用いて、フラッシュメモリ16のファームウェア16aを更新する更新処理を行う。また、メインIC10は、管理サーバ3にアクセスして更新用ファームウェア32をダウンロードする際に、モデル名14aとMACアドレス15aとを組み合わせてユーザエージェント情報を生成した後に、ネットワークカード15を用いて、生成したユーザエージェント情報を管理サーバ3に通知してアクセスを行う一連の更新処理を行う。
【0031】
次に、ファームウェアの更新判断処理について、図3に示すフローチャートを参照して説明する。本処理は、ファームウェア16aの更新を行うか否かの判断を行う処理である。ここでは、BDプレーヤ1の電源がオフ又はスタンバイ状態であるものとする。
【0032】
まず、ユーザによってリモコン5の電源オン操作がされ、BDプレーヤ1を電源オンするように指示されると(S1)、BDプレーヤ1の電源がオンされ、メインIC10が、フラッシュメモリ16の電源オン回数16bの数値を+1する(S2)。具体的には、電源オン回数16bに「19」が格納されていた場合、メインIC10は、電源オン回数16bの数値を「20」に更新する(上記S2に相当)。
【0033】
そして、メインIC10は、電源オン回数16bの数値が所定の数値であるか否かを判断し(S3)、所定の数値である場合(S4でYES)、ファームウェア更新処理(S5)を行う。具体的には例えば、所定の数値が「10の自然数倍」である場合、電源オン回数16bの数値が「20」であれば「10の自然数倍」であるため(S4でYESに相当)、メインIC10は、ファームウェア更新処理(上記S5に相当)を行う。
【0034】
一方、電源オン回数16bの数値が所定の数値で無い場合(S4でNO)、メインIC10は、上記S5の処理を行わない。
【0035】
次に、上記ファームウェア更新処理の詳細について、図4に示すフローチャートを参照して説明する。
【0036】
まず、メインIC10は、ネットワークカード15のMACアドレス15aを取得し(S11)、このMACアドレス15aを用いてユーザエージェント情報を生成するためのユーザエージェント情報生成処理を行う(S12)。
【0037】
そして、メインIC10は、HTTPプロトコルを用いて管理サーバ3にアクセスし(S13)、生成したユーザエージェント情報をHTTPヘッダに格納して管理サーバ3に通知する(S14)。そして、管理サーバ3が、BDプレーヤ1から通知されたユーザエージェント情報等をアクセスログ31に記録する(S15)。
【0038】
次に、上記ユーザエージェント情報生成処理の詳細について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0039】
まず、メインIC10は、MACアドレス15aの下位24ビットを抽出し(S21)、抽出した下位24ビットを16進数表示に変換して、変換後の文字列を取得する(S22)。具体的には例えば、MACアドレス15aの16進数表記が「00−1A−B3−DB−8B−2D」である場合、下位24ビットの16進数表記として「DB8B2D」の文字列を取得する(上記S22に相当)。
【0040】
そして、メインIC10は、ROM14からモデル名14aを取得し(S23)、モデル名14aと、上記S22で取得したMACアドレス15aの下位24ビットの文字列とを結合させる(S24)。具体的には例えば、モデル名14aが「E839FD」であり、上記S22による取得した文字列が「DB8B2D」である場合、これらの文字列を結合させて「E839FDDB8B2D」を生成する(上記S24に相当)。そして、メインIC10は、生成した文字列をHTTPヘッダのユーザエージェント情報として使用する(生成した文字列をHTTPヘッダにユーザエージェント情報として格納して管理サーバ3に送信する)(S25)。
【0041】
上述したように、本実施形態に係るBDプレーヤ1においては、MACアドレス15aとモデル名14aとを組み合わせて生成したユーザエージェント情報をHTTPヘッダに格納して管理サーバ3に送信する。そのため、管理サーバ3のアクセスログ31に記録されたユーザエージェント情報を参照することにより、BDプレーヤ1の製造メーカが、各BDプレーヤ1のアクセス状況を正確に取得できる。これにより、メーカの作業員は、各BDプレーヤ1の使用動向や、ネットワークへのアクセス頻度等を正確に把握することができる。
【0042】
また、BDプレーヤ1は、従来のようにCookieを利用して接続元情報を管理サーバ3に送信するものではないので、Cookieからアクセス元の情報を取得するための処理を行うプログラムを作成する必要がなく、しかも、各BDプレーヤ1側にCookieを記憶するための記憶領域が不要になるので、製造コストを抑制することができる。
【0043】
また、BDプレーヤ1は、MACアドレス15aとモデル名14aとを組み合わせて生成した文字列をユーザエージェント情報として使用する。そのため、通信プロトコルであるHTTPに基づいた通信を行うことにより、生成したユーザエージェント情報を管理サーバ3に通知可能であるので、独自プロトコルに対応した専用機器や専用ソフトウェア等をBDプレーヤ1及び管理サーバ3に導入するコストをかける必要がない。従って、BDプレーヤ1の製造コストを抑制することができる。
【0044】
また、BDプレーヤ1では、ネットワークカード15のMACアドレス15aを用いてユーザエージェント情報を生成するので、BDプレーヤ1のそれぞれが自装置に固有のシリアル番号を記憶する必要がないため、固有のシリアル番号を記録する記憶領域を新たに設ける必要がない。従って、BDプレーヤ1の製造コストを抑制することができる。
【0045】
また、BDプレーヤ1は、電源オン回数16bが所定の数値であった場合に、ファームウェア更新処理を行うので、BDプレーヤ1の電源をオンする度にファームウェア更新処理を行う場合と比較して、管理サーバ3に接続するためのネットワーク回線4、41、42の帯域を圧迫するのを防ぐことができる。
【0046】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態において、請求項に示すネットワーク機器がBDプレーヤである例を示したが、これに限られず、HTTPに基づいて管理サーバにアクセス可能なネットワーク機器であればよい。
【0047】
また、上記実施形態においては、モデル名とMACアドレスとを組み合わせて生成した文字列をユーザエージェント情報に使用する例を示したが、これに限られず、生成した文字列をHTTPヘッダの他の値(例えばリファラ)に使用してもよい。
【0048】
また、上記実施形態においては、モデル名とMACアドレスとを組み合わせて文字列を生成する例を示したが、これに限られず、モデル名と、BDプレーヤの構成部品の固有の識別情報(例えば、チップセットのシリアル番号や、光ディスクドライブのシリアル番号等)とを組み合わせて文字列を生成してもよい。
【符号の説明】
【0049】
1 BDプレーヤ(ネットワーク機器)
3 管理サーバ(外部サーバ)
10 メインIC(接続元情報生成手段)
14 ROM(機種名記憶手段)
15 ネットワークカード(送信手段、固有識別情報記憶手段)
14a モデル名(機種名)
15a MACアドレス(固有の識別情報)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して外部サーバと接続され、
自装置の機種名を記憶した機種名記憶手段と、
前記外部サーバと通信を行う際に、接続元を示す接続元情報を該外部サーバに送信する送信手段とを備えるネットワーク機器において、
固有の識別情報を記憶した固有識別情報記憶手段と、
前記機種名記憶手段に記憶された前記機種名の内容と、前記固有識別情報記憶手段に記憶された前記固有の識別情報の内容とを組み合わせて、前記接続元情報を生成する接続元情報生成手段とをさらに備え、
前記送信手段は、前記接続元情報生成手段によって生成された前記接続元情報を、前記外部サーバに送信することを特徴とするネットワーク機器。
【請求項2】
前記固有識別情報記憶手段に記憶された前記固有の識別情報は、自装置のMAC(Media Access Control address)アドレスであることを特徴とする請求項1に記載のネットワーク機器。
【請求項3】
前記接続元情報生成手段は、前記機種名記憶手段に記憶された前記機種名の内容と、前記MACアドレスの下位24ビットの内容とを組み合わせて、前記接続元情報を生成することを特徴とする請求項2に記載のネットワーク機器。
【請求項4】
前記送信手段は、
通信プロトコルであるHTTP(HyperText Transfer Protocol)を用いて通信を行い、
前記接続元情報生成手段によって生成された前記接続元情報をHTTPヘッダに格納して前記外部サーバに送信することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のネットワーク機器。
【請求項5】
前記送信手段は、前記接続元情報生成手段によって生成された前記接続元情報をHTTPヘッダのユーザエージェント情報に含めて前記外部サーバに送信することを特徴とする請求項4に記載のネットワーク機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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