ネットワーク端末許可プロトコル
【課題】ネットワーク端末がネットワークプリンタで印刷するのを許可するためのプロトコルを提供する。
【解決手段】プリンタ、サーバおよびネットワーク端末に接続されるネットワークで使用されるネットワーク端末許可プロトコル。該プロトコルは、サーバを介して、ネットワーク端末の要求を受けてプリンタでの文書の印刷を許可する。それは、サーバで、ネットワーク端末にプリンタに印刷することを許可する許可レコードをサーバで作成するステップと、ネットワーク端末でおよび印刷要求を介して、プリンタでの文書の印刷を要求するステップと、許可レコードを使用して、ネットワーク端末がプリンタで印刷することを許可されていることを検証するステップと、検証が成功した場合に、文書を印刷のためにプリンタに送信するステップとを含む。
【解決手段】プリンタ、サーバおよびネットワーク端末に接続されるネットワークで使用されるネットワーク端末許可プロトコル。該プロトコルは、サーバを介して、ネットワーク端末の要求を受けてプリンタでの文書の印刷を許可する。それは、サーバで、ネットワーク端末にプリンタに印刷することを許可する許可レコードをサーバで作成するステップと、ネットワーク端末でおよび印刷要求を介して、プリンタでの文書の印刷を要求するステップと、許可レコードを使用して、ネットワーク端末がプリンタで印刷することを許可されていることを検証するステップと、検証が成功した場合に、文書を印刷のためにプリンタに送信するステップとを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してコンピュータと対話するための方法、システムおよび装置に関する。それは、特に、プリンタ、サーバおよびネットワーク端末に接続されるネットワーク内で使用するための、ネットワーク出版許可プロトコルに関し、それによりネットワーク端末は、サーバを介して、プリンタで文書を印刷するのを許可される。
【0002】
本発明は、おもに、大多数の分散されたユーザが、印刷物および光センサを介してネットワーク化された情報と対話し、それにより、高速ネットワーク化カラープリンタを介してオンデマンドで対話型印刷物を得ることを可能とするために開発されてきた。本発明はここにこの使用に関しておもに記述されるだろうが、本発明がこの分野での使用に限られないことが理解されるだろう。
【0003】
(ペンディング中の出願)
本発明に関する各種の方法、システム、装置は、本発明と同時に、本発明の出願人、又は譲渡人によって出願された下記のペンディング中の出願に開示されている。
PCT/AU00/00518,PCT/AU00/00519,PCT/AU00/00520,PCT/AU00/00521,PCT/AU00/00523,PCT/AU00/00524,PCT/AU00/00525,PCT/AU00/00526,PCT/AU00/00527,PCT/AU00/00528,PCT/AU00/00529,PCT/AU00/00530,PCT/AU00/00531,PCT/AU00/00532,PCT/AU00/00533,PCT/AU00/00534,PCT/AU00/00535,PCT/AU00/00536,PCT/AU00/00537,PCT/AU00/00538,PCT/AU00/00539,PCT/AU00/00540,PCT/AU00/00541,PCT/AU00/00542,PCT/AU00/00543,PCT/AU00/00544,PCT/AU00/00545,PCT/AU00/00547,PCT/AU00/00546,PCT/AU00/00557,PCT/AU00/00558,PCT/AU00/00559,PCT/AU00/00560,PCT/AU00/00561,PCT/AU00/00562,PCT/AU00/00563,PCT/AU00/00564,PCT/AU00/00566,PCT/AU00/00567,PCT/AU00/00568,PCT/AU00/00569,PCT/AU00/00570,PCT/AU00/00571,PCT/AU00/00572,PCT/AU00/00573,PCT/AU00/00574,PCT/AU00/00575,PCT/AU00/00576,PCT/AU00/00577,PCT/AU00/00578,PCT/AU00/00579,PCT/AU00/00581,PCT/AU00/00580,PCT/AU00/00582,PCT/AU00/00587,PCT/AU00/00588,PCT/AU00/00589,PCT/AU00/00583,PCT/AU00/00593,PCT/AU00/00590,PCT/AU00/00591,PCT/AU00/00592,PCT/AU00/00594,PCT/AU00/00595,PCT/AU00/00596,PCT/AU00/00597,PCT/AU00/00598,PCT/AU00/00516,PCT/AU00/00517.
これらのペンディング中の出願の開示は、クロスレファレンスにより、ここに組み込まれる。
【背景技術】
【0004】
ネットワークプリンタは、典型的には、誰がそれに印刷される文書を送信できるのかに関して制限を課さない。プリンタが公開ネットワークに接続されると、このアクセス制御の欠如が、プリンタを介した広告材の請われていない送達などの濫用を招く可能性がある。ファクシミリ機械がこの1つの例である。いったん機械の電話番号が知られると、誰もがファクシミリを機械に送付できる。
暗号技術、および特に公開鍵暗号技術は、メッセージの発信者を認証するための機構を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ネットワーク端末がネットワークプリンタで印刷するのを許可するためのプロトコルを提供することが、本発明の目的である。
暗号技術認証の優位点を、ネットワーク端末がネットワークプリンタで印刷するのを許可することに適用することが、本発明の追加の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ネットワーク端末の要求で第1サーバを介してプリンタでの文書の印刷を許可するため、プリンタ、第1サーバおよびネットワーク端末に接続されているネットワーク内で使用するためのネットワーク端末許可プロトコルを提供する。該プロトコルは、
第1サーバで、ネットワーク端末がプリンタで印刷するのを許可する許可レコードを作成するステップと、
ネットワーク端末でおよび印刷要求を介して、プリンタでの文書の印刷を要求するステップと、
許可レコードを使用して、ネットワーク端末がプリンタで印刷するのを許可されていることを検証するステップと、
検証が成功した場合に、印刷のためにプリンタに文書を送信するステップと、
を含む。
【0007】
ある実施形態では、ネットワーク端末は直接的に第1サーバに要求を行い、第1サーバは要求を検証する。別の実施形態では、ネットワーク端末が第2サーバに要求を行い、第2サーバが第1サーバに関して要求を確証する。第1サーバは、とりわけネットワーク端末許可を記録する登録サーバであってよい。第2サーバは、プリンタで印刷するために文書をフォーマットするフォーマットサーバであってよい。
【0008】
好ましくは、許可レコードは、端末の識別子、プリンタの識別子、および端末の公開シグナチャ鍵を含む。好ましくは、印刷要求は、端末の識別子、プリンタの識別子、および端末の個人シグナチャ鍵を使用して作成されるデジタルシグナチャを含む。ある実施形態では、印刷要求は印刷される文書を含む。別の実施形態では、印刷要求は文書の識別子を含む。
【0009】
好ましくは、許可識別子は、第1サーバからプリンタを介して要求され、その後、プリンタ識別子とともにプリンタで印刷される。好ましくは、許可識別子は、ネットワーク端末にプリンタで印刷することを許可するための要求の一部として、ネットワーク端末を介して第1サーバに、プリンタ識別子とともに提出される。また好ましくは、第1サーバは、許可識別子が期限切れとなる、あるいはすでに使用されていない限り、ネットワーク端末にプリンタで印刷することを許可する、要求に応えてネットワーク端末の代わりに許可レコードを作成する。
好ましくは、ネットワーク端末は、コンピュータシステム上で実行中のウェブブラウザである。
【発明の効果】
【0010】
したがって、本発明は、好まれている形式で、ネットワーク端末がネットワークプリンタで印刷するのを許可し、特に、好まれている形式では、許可の根拠として暗号技術認証を活用するためのプロトコルを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の好まれているおよびそれ以外の実施形態は、ここに添付図面に関して非制限例によってだけで説明されるだろう。
【図1】図1は、サンプルの印刷されたネットページとそのオンラインページ記述の間の関係性の概略図である。
【図2】図2は、ネットページペン、ネットページプリンタ、ネットページサーバ、およびネットページアプリケーションサーバの間の相互作用の概略図である。
【図3】図3は、ネットページサーバおよびネットワークを介して相互接続されるプリンタの集合体を示す。
【図4】図4は、印刷されたネットページおよびそのオンラインページ記述の高水準構造の概略図である。
【図5】図5は、ネットページタグの構造体を示す平面図である。
【図6】図6は、図5に図示されるタグの集合の間とネットページペンの書式を取るネットページセンサの視野の関係性を示す平面図である。
【図7】図7は、タグ画像処理および復号アルゴリズムのフローチャートである。
【図8】図8は、ネットページペンおよびその関連付けられたタグ感知視野コーンの透視図である。
【図9】図9は、図8に示されるネットページペンの透視展開図である。
【図10】図10は、図8および図9に示されるネットページペン用のペン制御装置の概略ブロック図である。
【図11】図11は、壁に取り付けられたネットページプリンタの透視図である。
【図12a】図12aは、図11のネットページプリンタの長さを通る断面である。
【図12b】図12bは、二重化された印刷エンジンの断面および膠(glue)ホイールアセンブリを示す図12aの拡大部分である。
【図13】図13は、インクカートリッジ、インク、空気通路と膠通路、および図11と図12のネットページプリンタの印刷エンジンの詳細図である。
【図14】図14は、図11と図12に示されるネットページプリンタ用のプリンタ制御装置の概略ブロック図である。
【図15】図15は、二重化された印刷エンジン制御装置および図14に図示されているプリンタ制御装置に関連付けられたメムジェットTM(商標)印字ヘッドの概略ブロック図である。
【図16】図16は、図14と図15に図示されている印刷エンジン制御装置の概略ブロック図である。
【図17】図17は、例えば、図10から図12のネットページプリンタ内で使用されるような単一メムジェットTM(商標)印刷要素の透視図である。
【図18】図18は、メムジェットTM(商標)印刷要素の小さい部分の透視図である。
【図19】図19は、図13に図示されているメムジェットTM(商標)印刷要素の動作サイクルを示す一連の透視図である。
【図20】図20は、ページ幅メムジェットTM(商標)印字ヘッドの短いセグメントの透視図である。
【図21】図21は、ユーザクラス図の概略図である。
【図22】図22は、プリンタクラス図の概略図である。
【図23】図23は、ペンクラス図の概略図である。
【図24】図24は、アプリケーションクラス図の概略図である。
【図25】図25は、文書およびページ記述クラス図の概略図である。
【図26】図26は、文書およびページ所有権クラス図の概略図である。
【図27】図27は、端末要素特殊化クラス図の概略図である。
【図28】図28は、状態要素特殊化クラス図の概略図である。
【図29】図29は、ハイパーリンク要素クラス図の概略図である。
【図30】図30は、ハイパーリンク要素特殊化クラス図の概略図である。
【図31】図31は、ハイパーリンクされたグループクラス図の概略図である。
【図32】図32は、書式クラス図の概略図である。
【図33】図33は、デジタルリンククラス図の概略図である。
【図34】図34は、フィールド要素特殊化クラス図の概略図である。
【図35】図35は、チェックボックスフィールドクラス図の概略図である。
【図36】図36は、テキストフィールドクラス図の概略図である。
【図37】図37は、シグナチャフィールドクラス図の概略図である。
【図38a】図38aは、入力処理アルゴリズムのフローチャートである。
【図38b】図38bは、図38aのフローチャートの1つのステップの詳細なフローチャートである。
【図39】図39は、ページサーバコマンド要素クラス図の概略図である。
【図40】図40は、リソース記述クラス図の概略図である。
【図41】図41は、お気に入りのもののリストクラス図の概略図である。
【図42】図42は、履歴リストクラス図の概略図である。
【図43】図43は、加入送達プロトコルの概略図である。
【図44】図44は、ハイパリンク要求クラス図の概略図である。
【図45】図45は、ハイパリンク活性化プロトコルの概略図である。
【図46】図46は、書式提出プロトコルの概略図である。
【図47】図47は、手数料支払プロトコルの概略図である。
【図48】図48は、書式提出プロトコルの概略図である。
【図49】図49は、手数料支払いプロトコルの概略図である。
【図50】図50は、プリンタ登録プロトコルの概略図である。
【図51】図51は、ウェブ端末許可プロトコルの概略図である。
【図52】図52は、ウェブ端末印刷プロトコルの概略図である。
【図53】図53は、ペン接続プロトコルの概略図である。
【図54】図54は、ペン登録プロトコルの概略図である。
【図55】図55は、ペンデータ交換プロトコルの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(好まれているおよびその他の実施形態の詳細な記述)
注記:メムジェットTMは、オーストラリア、シルバーブルックリサーチ(Silverbrook Research)Pty社の商標である。
好まれている実施形態において、本発明は、その詳細な概略が後に続く、ネットページネットワーク化コンピュータシステムと動作するように構成されている。あらゆる実現が、必ずしも、基本的なシステムに関して後述されるすべてのあるいは大部分の特定の詳細および拡張部も実現しないことが理解されるだろう。しかしながら、システムは、本発明の好まれている実施形態および態様が動作する状況を理解しようとするときに、外部基準の必要性を削減するためにその最も完全な書式で記述される。
【0013】
簡略な要約では、ネットページシステムの好まれている書式は、写像された表面、つまりコンピュータシステム内で維持される表面のマップに関する参照を含む物理的な表面という書式でコンピュータインタフェースを利用する。マップ参照は、適切なセンサによって照会できる。特定の実現に応じて、マップ参照は、可視でまたは非可視で符号化され、写像された表面上の局所的な照会が、マップ内と異なるマップの間の両方で明白なマップ参照を生じさせるような方法で定義されてよい。コンピュータシステムは写像された表面での形状構成についての情報を含むことができ、このような情報は、写像された表面とともに使用されるセンサによって供給されるマップ参照に基づいて検索することができる。このようにして検索された情報は、オペレータの表面形状構成との対話に応えて、オペレータの代わりにコンピュータシステムによって開始される動作という書式を取ることができる。
【0014】
好まれている書式では、ネットページシステムは、ネットページの製作およびネットページとの人間の対話に依存する。これらは、通常の紙に印刷されるが、対話型ウェブページのように動作するテキスト、グラフィックスおよび画像のページである。情報は、人間の裸眼には実質的には非可視であるインクを使用して各ページで符号化される。しかしながら、インクおよびそれによりコーディングされたデータは、光学的に撮像するペンによって感知され、ネットページシステムに伝送することができる。
【0015】
好まれている書式では、各ページ上のアクティブなボタンおよびハイパリンクは、ネットワークからの情報を要求するために、あるいはネットワークサーバに優先順位を信号で知らせるために、ペンでクリックすることができる。ある実施形態では、ネットページ上で手で書かれたテキストが、ネットページシステム内で自動的に認識され、コンピュータテキストに変換され、書式を記入できるようにする。その他の実施形態では、ネットページ上に記録されるシグナチャは自動的に検証され、e−コマーストランザクションを安全に許可できるようにする。
【0016】
図1に図解されるように、印刷されたネットページ1は、印刷されたページ上で物理的に、およびペンとネットページシステム間の通信を介して「電子的に」の両方でユーザによって記入できる対話型書式を表すことができる。例は、名前フィールドとアドレスフィールド、および提出ボタンを含む「要求」書式を示す。ネットページは、可視インクを使用して印刷されるグラフィックデータ2、および非可視インクを使用してタグ4の集合体として印刷されるコーディングされたデータ3から成り立つ。ネットページネットワーク上に記憶される対応するページ記述5は、ネットページの個々の要素を記述する。特に、それは、ネットページシステムが、ネットページを介して正しく入力を解釈できるようにするために、各対話型要素の型および空間的な範囲(ゾーン)(つまり、例の中のテキストフィールドおよびボタン)を記述する。例えば、提出ボタン6は、対応するグラフィック8の空間範囲に一致するゾーン7を有する。
【0017】
図2に図解されるように、その好まれている書式が図8と図9に示され、さらに詳細に後述されるネットページペン101は、家庭用、事務所用、または移動使用のためのインターネット接続印刷機器である、ネットページプリンタ601とともに動作する。ペンは無線であり、短距離無線リンク9を介してネットページプリンタと確かに通信する。
【0018】
その好まれている書式が図11から図13に示され、さらに詳細に後述されるネットページプリンタ601は、定期的にまたはオンデマンドで、すべて対話型ネットページと同じ高品質で印刷される、個人専用にされた新聞、雑誌、カタログ、グリーティングカードおよびその他の出版物を送達することができる。パーソナルコンピュータと異なり、ネットページプリンタは、例えば、ユーザの台所内、朝食のテーブルの近くまたはその日の家庭内の出発点の近くのように朝のニュースが最初に消費される領域に隣接して壁に取り付けることができる機器である。それはまた、テーブルトップ、デスクトップの可搬バージョンおよび縮小バージョンでも届けられる。
【0019】
その消費の点で印刷されるネットページは、紙の使いやすさを、対話型媒体の適時性および対話式利用と結合する。
図2に図示されるように、ネットページペン101は、印刷されたネットページ1上でコーディングされたデータと対話し、短距離無線リンク9を介して対話をネットページプリンタに通信する。プリンタ601は、解釈のために関連するネットページページサーバ10に対話を送信する。適切な状況において、ページサーバは、対応するメッセージを、ネットページアプリケーションサーバ13上で実行するアプリケーションコンピュータソフトウェアに送信する。アプリケーションサーバは、その結果、発信側プリンタ上で印刷される応答を送信してよい。
【0020】
ネットページシステムは、高速マイクロ電気機械(microelectromechanical)システム(MEMS)をベースにしたインクジェット(メムジェットTM)プリンタとともに使用されることにより、好まれている実施形態においてかなりより便利にされる。この技術の好まれている書式では、消費者にとって相対的に高速および高品質の印刷はさらに手ごろになる。その好まれている書式において、ネットページ印刷物は、ナビゲーションを容易にし、快く取り扱えるようにともに製本されている、両面にフルカラーで印刷されているレターサイズの光沢のあるページのセットなどの、従来の時事解説誌の物理的な特徴を有する。
【0021】
ネットページプリンタは、ブロードバンドインターネットアクセスの拡大する可用性を利用する。ケーブルサービスは米国内の家庭の95%で使用でき、ブロードバンドインターネットアクセスを提供するケーブルモデルサービスはすでにこれらの内の20%で使用可能である。ネットワークプリンタは、さらに低速の接続で動作することもできるが、送達時間はさらに長くなり、画像品質はさらに低くなる。実際、システムはさらに低速で動作し、したがって消費者の観点からはより受け入れがたくなるだろうが、ネットページシステムは、既存の消費者インクジェットプリンタおよびレーザプリンタを使用して可能にすることができる。その他の実施形態では、ネットページシステムは、専用イントラネット上でホストされている。依然として他の実施形態では、ネットページシステムは、単一コンピュータまたはプリンタなどのコンピュータによって可能にされているデバイスでホストされている。
【0022】
ネットページネットワーク上のネットページ出版サーバ14は、印刷品質の出版物をネットページプリンタに送達するように構成される。定期的な出版物は、ポイントキャスティングインターネットプロトコルおよびマルチキャストインターネットプロトコルを介して、自動的に加入ネットワークプリンタに送達される。個人専用にされた出版物は、個々のユーザプロファイルに従って濾波され、フォーマットされる。
【0023】
ネットページプリンタは、任意の数のペンをサポートするために構成され、ペンは任意の数のネットページプリンタと動作することができる。好まれている実現では、各ネットページペンは固有の識別子を有する。家庭は、1つが家族の各一員に割り当てられる色付きネットページペンの集合体を有してよい。これにより、各ユーザは、ネットページ出版サーバまたはアプリケーションサーバに関して別のプロファイルを維持することができる。
【0024】
ネットページペンは、ネットワーク登録サーバ11とともに登録し、1つまたは複数の支払カード口座にリンクすることができる。これにより、e−コマースの支払をネットページペンを使用して安全に許可できる。ネットページ登録サーバは、ネットページペンにより捕捉されたシグナチャを、過去に登録されたシグナチャと比較し、それがe−コマースサーバにユーザのアイデンテティを認証できるようにする。その他の生物測定も、アイデンテティを検証するために使用できる。ネットページペンのバージョンは、ネットページ登録サーバによって同様に検証される指紋走査を含む。
【0025】
ネットページプリンタはユーザの介入なしに朝刊などの定期刊行物を配達してよいが、それは決して求められていないジャンクメールを送達しないように構成することができる。その好まれている書式では、それは加入されたあるいはそれ以外の場合認可されたソースから定期刊行物を配達するにすぎない。この点で、ネットページプリンタは、ファックス機械、あるいは電話番号またはe−メールアドレスを知っているジャンクメール発送者に可視であるe−メールアカウントとは異なる。
【0026】
1 ネットページシステムアーキテクチャ
システム内の各オブジェクトモデルは、統一モデリング言語(Unified Modeling Language)(UML)クラス図を使用して記述される。クラス図は、関係性により接続されるオブジェクトクラスの集合から成り立ち、ここでは以下の2種類の関係性が重要である。つまり、結合(association)と汎化(generalization)である。結合はオブジェクト間、つまりクラスのインスタンス間のある種の関係性を表す。汎化は実際のクラスに関し、以下のように理解することができる。つまり、クラスがそのクラスのすべてのオブジェクトの集合として考えられ、クラスAがクラスBの汎化である場合、Bは単にAの部分集合にすぎない。UMLは、二次モデル化、つまりクラスのクラスを直接的にサポートしない。
【0027】
各クラスは、クラスの名前がラベルで貼り付けられた矩形として描画される。それは、水平線で名前から分離されるクラスの属性のリスト、および水平線で属性リストから分離されるクラスの動作のリストを含む。しかしながら、以下に続くクラス図の中では、動作は決して模擬されない。
【0028】
結合は、オプションでどちらかの端部で非常に多数の結合とともに名前が付けられる、2つのクラスを接合する線として描画される。アスタリスク(*)は、非常に多数の「多くの」、つまりゼロまたはそれ以上を示す。それぞれの結合は、オプションでその名前で名付けられ、オプションでどちらかの端部で対応するクラスの役割で名付けられる。開いた菱形は、集約結合(「の一部」)を示し、結合線の集合体で描画される。
【0029】
汎化関係性(「である(is−a)」)は、2つのクラスを接合する実線として描画され、(開いた三角形の書式を取る)矢印が汎化端部にある。
クラス図が複数の図に分解されると、二重化される任意のクラスは、それを画定する主要な図以外のすべてで、破線外形線で示される。それは、それが画定されるところだけで属性とともに示される。
【0030】
1.1 ネットページ
ネットページとは、ネットページネットワークがその上に構築される基礎である。それらは、紙をベースにしたユーザインタフェースを、出版された情報および対話型サービスに提供する。
【0031】
ネットページは、ページのオンライン記述に対する参照で非可視にタグが付けられた印刷されたページ(またはその他の表面領域)から成り立つ。オンラインページ記述は、ネットページページサーバによって永続的に維持される。ページ記述は、テキスト、グラフィックスおよび画像を含む、ページの可視レイアウトおよびコンテンツを記述する。それは、ボタン、ハイパーリンク、および入力フィールドを含むページ上での入力要素も記述する。ネットページは、その表面上にネットページペンで付けられたマーキングを、ネットページシステムによって同時に捕捉、処理できるようにする。
【0032】
複数のネットページは、同じページ記述を共用できる。しかしながら、それ以外の場合同一のページを通した入力を区別できるようにするために、各ネットページには固有のページ識別子が割り当てられる。このページIDは、非常に大多数のネットページ間で区別するのに十分な精度を有する。
ページ記述に対する各参照は印刷済みタグの中で符号化される。タグは、それが表示される固有のページを特定し、それによりページ記述を間接的に特定する。タグは、ページ上で専用の位置も特定する。タグの特徴は、さらに詳しく後述される。
【0033】
タグは、通常の紙などの、赤外線反射する、任意の基板上に赤外線吸収インクで印刷される。近赤外線波長は人間の目には見えないが、適切なフィルタ付きのソリッドステート画像センサによって容易に感知される。
タグは、ネットページペンの中の領域画像センサによって感知され、タグデータは最も近いネットページプリンタを介してネットページシステムに伝送される。ペンは無線であり、短距離無線陸を介してネットページプリンタと通信する。タグは、ペンが少なくとも1つのタグをページ上でシングルクリックでも確かに撮像できるほど十分に小さく密に配置されている。対話は状態がない(stateless)ため、ペンがページIDおよびページとの対話のたびに位置を認識することが重要である。
【0034】
ネットページサーバは、印刷されたネットページごとに固有のページンスタンスを維持し、それが、印刷されたネットページごとにページ記述内の入力フィールドにユーザによって指定される値の別個の集合を維持できるようにする。
ページ記述、ページンスタンス、および印刷済みネットページ間の関係性は、図4に図示される。ページンスタンスは、それを印刷したネットページプリンタ、および既知の場合、それを要求したネットページユーザの両方と関連付けられている。
【0035】
1.2 ネットページタグ
1.2.1 タグデータコンテンツ
好まれている書式では、各タグは、それが表示する領域、および領域内のそのタグの位置を特定する。タグは、全体としての領域またはタグに関するフラグも含む。1つまたは複数のフラグビットは、例えば、タグセンサに、センサが領域の記述を参照しなくても、タグの隣接した領域に関連付けられた機能を示すフィードバックを提供するように信号で知らせてよい。ネットページペンは、例えば、ハイパリンクのゾーン内にあるときに「アクティブな領域」LEDを示してよい。
【0036】
さらに明確に後述されるように、好まれている実施形態では、各タグが、初期検出を補助し、表面によってまたは感知プロセスによって誘導される任意の反りの影響を最小限にするのに役立つ容易に認識される不変構造体を含む。タグは、好ましくはページ全体を並べて表示し、ペンが、ページ上でのシングルクイックでさえ少なくとも1つのタグを確実に撮像できるほど十分に小さく、密に配列されている。対話は状態がない(stateless)ためペンがページとの対話のたびにページIDおよび位置を認識することが重要である。
【0037】
好まれている実施形態では、タグが参照する領域はページ全体と一致するため、タグの中に符号化されている領域IDは、タグが表示されるページのページIDと同じことを表す。その他の実施形態では、タグが参照する領域は、ページの任意の副領域またはその他の表面である。例えば、それは対話型要素のゾーンと一致することがあり、その場合、領域IDは対話型要素を直接的に特定することができる。
【0038】
【表1】
【0039】
各タグは、典型的には表1に図示されているように割り当てられている120ビットの情報を含む。1平方インチ当たり64という最大タグ密度を仮定すると、16ビットのタグIDは、最高1024平方インチの領域サイズをサポートする。さらに大きな領域は、単に当接する領域およびマップを使用することによってタグID精度を高めずに連続して写像することができる。100ビット領域IDは、2100(−1030つまり、百万兆兆(million trillion trillion))の異なる領域を固有に特定することができる。
【0040】
1.2.2 タグデータ符号化
120ビットのタグデータは、(15、5)リードソロモンコードを使用して冗長に符号化される。これは、それぞれ15個の4ビット記号の6つのコードワードから成り立つ360の符号化されたビットを生じさせる。(15、5)コードは、コードワードあたり最高5つの記号エラーを補正できるようにする。つまり、それはコードワードあたり最高33%という記号誤り率を許容する。
【0041】
各4ビット記号は、タグ内で空間的にコヒーレントな方法で表され、6つのコードワードから成る記号はタグの中で空間的にインタリーブされる。これが、バーストエラー(複数の空間的に隣接するビットに影響を及ぼす誤差)が、全体的に最小数の記号、および任意の1つのコードワード中の最小数の記号に損傷を与え、このようにしてバーストエラーを完全に補正できる尤度を最大限にすることを保証する。
【0042】
1.2.3 物理タグ構造
図5に示されているタグの物理的な表記は、固定ターゲット構造体15、16、17および可変データ領域18を含む。該固定ターゲット構造体は、ネットページペンなどのセンサがタグを検出し、センサを基準にしたその3次元向きを推論できるようにする。該データ領域は、符号化されたタグデータの個々のビットの表記を含む。
【0043】
適切なタグ再生を達成するために、タグは256x256ドットという解像度でレンダリングされる。1インチあたり1600ドットで印刷されると、これは約4mmという直径のタグを生じさせる。この解像度では、タグは、半径16ドットという「静かな領域」により取り囲まれるように設計される。静かな領域は隣接するタグによっても貢献されるため、それはタグの効果的な直径に16ドットを追加するだけである。
【0044】
タグは6つのタグ構造体を含む。検出リング15は、センサが、初期にタグを検出できるようにする。該リングは、それが回転的に一様であるため、およびそのアスペクト比の単純な補正が透視歪みの影響の大部分を除去するために検出しやすい。向き軸16は、センサがセンサの偏揺れのためのタグの近似平面向きを求めることができるようにする。該向き軸は、固有の向きを生じさせるために曲げられる。4つの透視ターゲット17は、センサがタグの正確な2次元透視変形、したがってセンサを基準にしたタグの正確な3次元位置および向きを推論できるようにする。
【0045】
すべてのターゲット構造体は、雑音に対するその免疫性を高めるほど冗長に大きい。
全体的なタグ形状は円形である。これが、とりわけ、不規則な三角形グリッド上での最適なタグパッキングをサポートする。円形補正リングと組み合わされ、これはタグ内のデータビットの円形の配列を最適にする。そのサイズを最大限にするために、各データビットは、2本の半径方向の線および2つの同心円形弧によって区切られる領域という書式を取る半径方向の楔状の配列によって表される。各楔は、1600dpiで8ドットという最小の寸法を有し、そのベース(その内側の弧)が少なくともこの最小寸法に等しくなるように設計される。半径方向での楔の高さはつねに最小寸法に等しい。各4ビットデータ記号は2x2の楔の配列によって表される。
【0046】
6つのコードワードのそれぞれの15個の4ビットデータ記号が、インタリーブされた様式で4つの同心記号リング18aから18dに割り当てられる。記号は、タグの回りで円形に進行して交互に割り当てられる。
インタリーブは、同じコードワードのあらゆる2つの記号間の平均空間距離を最大限にするように設計される。
【0047】
センサを介したタグ付きの領域との「シングルクリック」相互作用をサポートするために、センサは、領域内のどこであろうと、あるいはそれがどの向きで配置されていようと、その視野の中で少なくとも1つの全体的なタグを見ることができなければならない。したがって、センサの視野の必須直径は、タグのサイズと間隔の関数である。
円形のタグ形状を仮定すると、センサ視野の最小直径は、タグが、図6に図示されるように、正三角形グリッド上に並べて表示される。
【0048】
1.2.4 タグ画像処理および符号化
ネットページペンなどのセンサにより実行されるタグ画像処理および符号化は、図7に図示される。捕捉された画像は画像センサから獲得されているが、画像の動的範囲が(20で)決定される。それから、範囲の中心は、画像21の2進スレッショルドとして選ばれる。それから、画像は(22で)しきいされ、繋がれているピクセル領域(つまり、形状23)に分裂される。タグターゲット構造を表すためには小さすぎる形状は廃棄される。各形状のサイズおよび重心も計算される。
【0049】
それから、形状ごとに2進形状モーメント25が計算され、これらがそれ以降ターゲット構造を配置するための基礎を提供する。中心形状モーメントは、その性質により、位置が不変であり、規模、アスペクト比および回転を容易に一様にすることができる。
【0050】
リングターゲット構造体15は、(26で)配置される最初のものである。リングは、透視歪みの(perspective−distorted)際に非常によく動作するという優位点を有する。整合は、各形状のモーメントをアスペクト正規化および回転正規化することにより進行する。いったんその二次モーメントが正規化されると、たとえ透視歪みがかなりであったとしてもリングは認識しやすい。該リングの最初のアスペクトおよび回転27は、ともに透視変形の有効な近似を提供する。
【0051】
軸ターゲット構造体16は、(28で)配置される次のものである。整合は、リングの正規化を各形状のモーメントに適用し、結果として生じるモーメントを回転正規化することによって進行する。いったんその二次モーメントが正規化されると、軸ターゲットは容易に認識される。軸の2つの考えられる向きを明確にするために、3分の一次モーメントが必要とされることに注意する。形状は片側に慎重に曲げられ、これを可能にする。また、透視歪みが軸ターゲットの軸を隠すことがあるため、軸ターゲットを回転正規化するのは、それがリングの正規化が適用された後だけに可能であることにも注意する。軸ターゲットの最初の回転が、ペン偏揺れ29のためにタグの回転の有効な近似を提供する。
【0052】
4つの透視ターゲット構造体17は、(30で)配置される最後のものである。その位置の優れた概算は、リングおよび軸ターゲットに対するその既知の空間関係性、リングのアスペクトおよび回転、および軸の回転に基づいて計算される。整合は、リングの正規化を各形状のモーメントに適用することによって進行する。いったんその二次モーメントが正規化されると、円形透視ターゲットは認識しやすくなり、その概算された位置に最も近いターゲットが一致として解釈される。それから、4つの透視ターゲットの最初の重心が、タグ空間内の既知のサイズの正方形の透視歪み隅31であると解釈され、8自由度透視変形31が、4つのタグ空間および画像点の組を関係付ける十分に理解された等式を解くことに基づいて、(32で)推論される。
【0053】
画像空間透視変形に対して推論されたタグ空間は、(36で)タグ空間内のそれぞれの既知のデータビット位置を、実数値の位置が入力画像内の4つの関連する隣接ピクセルを(36で)双一次的に補間するために使用される画像空間の中に投射するために使用される。過去に計算された画像スレッショルド21は、結果をしきいし、最終的なビット値37を生じさせるために使用される。
【0054】
いったんすべて360個のデータビット37が弧のようにして得られると、6つの60ビットのリードソロモンコードワードのそれぞれは(38で)復号され、20個の復号ビット39、つまり合計120の復号ビットを生じさせる。コードワード記号がコードワード順でサンプリングされ、その結果コードワードがサンプリングプロセスの間に暗示的にインターリーブされないことに注意する。
【0055】
リングターゲット15は、その画像に対する関係性が、リングが、検出される場合に完全なタグの一部であることを保証する画像のサブエリア内だけで求められる。完全なタグが検出され、無事に復号されない場合、カレントフレームに関してペン位置は記録されない。適切な処理力および理想的には最小ではない視野193を考慮すると、代替戦略は、現在の画像の中で別のタグを求めることを含む。
【0056】
得られたタグデータは、タグを含む領域のアイデンテティおよび領域内のタグの位置を示す。ペンの全体的な向き35だけではなく領域内のペン先の正確な位置35も、タグ上で観察される透視変形33およびペンの物理的な軸とペンの光学軸間の既知の空間関係性から(34で)推論される。
【0057】
1.2.5タグマップ
タグを復号すると、領域ID、タグIDおよびタグ関連ペン変形が生じる。タグIDおよびタグ関連ペンロケーションをタグ付き領域内の絶対的な場所に変換する前に、領域内のタグの位置が既知でなければならない。これは、タグマップ、つまり各タグIDをタグ付きの領域内で対応する場所に写像する関数によって示される。タグマップクラス図は、ネットページプリンタクラス図の一部として、図22に示される。
【0058】
タグマップは、タグを含む表面領域を並べて表示するために使用される方式を反映し、これは表面の種類に応じて変化することがある。複数のタグ付きの領域が同じ並列表示(tiling)方式および同じタグ番号付け方式を共用するとき、それらは同じタグマップも共用できる。
ある領域のタグマップは、領域IDを介して検索可能でなければならない。このようにして、領域ID、タグIDおよびペン変形を考えると、タグマップは検索でき、タグIDは領域内の絶対的なタグ場所に変換でき、タグ関連ペン場所は、領域内の絶対的なペン場所を生じさせるためにタグ場所に追加できる。
【0059】
1.2.6 タグ付け方式
2つの別個の表面コーディング方式は重要であり、その両方が本項で前述されたタグ構造体を使用する。該好まれているコーディング方式は、すでに説明されたように「場所表示」タグを使用する。代替コーディング方式は、オブジェクト表示タグを使用する。
【0060】
場所表示タグは、タグ付き領域と関連付けられたタグマップを通して変換されるときに、領域内の固有のタグ場所を生じさせるタグIDを含む。ペンの該タグ関連場所がこのタグ場所に追加され、領域内のペンの場所を生じさせる。これは、その結果として、領域に関連付けられたページ記述内のユーザインタフェース要素を基準にしてペンの場所を決定するために使用される。ユーザインタフェース要素自体が特定されるだけではなく、ユーザインタフェース要素を基準にした場所も特定される。したがって、場所表示タグは、ある特定のユーザインタフェース要素のゾーン内の絶対ペン経路の捕捉を自明にサポートする。
【0061】
オブジェクト表示タグは、領域に関連付けられたページ記述内のユーザインタフェース要素を直接的に特定するタグIDを含む。ユーザインタフェース要素のゾーン内のすべてのタグはユーザインタフェース要素を特定し、それらをすべて同一、したがって区別がつかないようにする。したがって、オブジェクト表示タグは、絶対的なペン経路の捕捉をサポートしない。しかしながら、それらは相対的なペン経路の捕捉はサポートする。位置サンプリング周波数が遭遇したタグ周波数を越える限り、あるサンプリング済みのペン位置からストローク内の次の位置への変位は、明確に決定することができる。
【0062】
どちらかのタグ付き方式を使用すると、タグは、ユーザがタグデータをセンサによって読み取り、適切な応答をネットページシステム内で生成するために、適切なセンサを使用して印刷されたページと対話できるという点で、ユーザ対話型要素としてネットページ上で関連付けられた視覚的な要素と協調して機能する。
【0063】
1.3 文書およびページ記述
文書およびページ記述クラス図の好まれている実施形態が、図25と図26に示されている。
ネットページシステムでは、文書は3つのレベルで記述される。最も抽象的なレベルでは、文書836は、その終端の要素839がテキストオブジェクト、テキストスタイルオブジェクト、画像オブジェクト等のコンテンツオブジェクト840と関連付けられる階層構造を有する。いったん文書が特定のページサイズで、特定のユーザの尺度係数の弧のみに従ってプリンタで印刷されると、文書はページ数を付けられ、それ以外の場合にはフォーマットされる。フォーマットされた終末要素835は、特にコンテンツオブジェクトがスタイル関連である場合に、いくつかのケースでは、その対応する終末要素に関連付けられたコンテンツオブジェクトとは異なるコンテンツオブジェクトと関連付けられるだろう。文書およびページのそれぞれの印刷済みのインスタンスも別個に記述され、ある特定のページンスタンス830を通して捕捉された入力を、同じページ記述のその他のインスタンスを通して捕捉された入力とは別個に記録できるようにする。
【0064】
ページサーバ上に最も抽象的な文書記述が存在すると、ユーザは、ソース文書の特定のフォーマットを強制的に受け入れなくても、文書のコピーを要求できる。該ユーザは、例えば異なるページサイズでプリンタを通してコピーを要求してよい。逆に、ページサーバ上にフォーマットされた文書記述が存在すると、ページサーバは、ある特定の印刷済みページでユーザ動作を効率的に解釈することができる。
【0065】
フォーマットされた文書834は、そのそれぞれがフォーマットされた終末要素835の集合から成り立つフォーマットされたページ記述5の集合から成り立つ。各フォーマットされた要素は、ページ上に空間的な範囲またはゾーン58を有する。これは、ハイパリンクフィールドおよび入力フィールドなどの入力要素のアクティブな領域を画定する。
文書インスタンス831は、フォーマットされた文書834に一致する。それは、そのそれぞれがフォーマットされた文書のページ記述5に相当する、ページンスタンス830の集合から成り立つ。それぞれのページンスタンス830は、単一の固有の印刷済みネットページ1を記述し、ネットページのページID50を記録する。ページンスタンスは、それが、分離して要求されたページのコピーを表す場合に文書インスタンスの一部ではない。
【0066】
ページンスタンスは、終末要素インスタンス832の集合から成り立つ。要素インスタンスは、それがインスタンスに特定の情報を記録する場合にだけ存在する。このようにして、ハイパリンクインスタンスは、それがページインスタンスに特定であるトランザクションID55を記録するためにハイパリンク要素のために存在し、フィールドインスタンスは、それがページンスタンスに特定な入力を記録するためにフィールドインスタンスのために存在する。しかしながら、要素インスタンスは、テキストフローなどの静的な要素のためには存在しない。
【0067】
終末要素は、図27に図示されるように、静的な要素843、ハイパリンク要素844、フィールド要素845またはページサーバコマンド要素846である場合がある。静的な要素843は、図28に示されるように、関連付けられたスタイルオブジェクト854を含むスタイル要素847、関連付けられたスタイル付きテキストオブジェクト855を含むテキストフロー要素848、関連付けられた画像要素856を含む画像要素849、関連付けられたグラフィックオブジェクト857を含むグラフィック要素850、関連付けられたビデオクリップオブジェクト858を含むビデオクリップ要素851、関連付けられた音声クリップ要素859を含む音声クリップ要素852、または関連付けられたスクリプトオブジェクト860を含むスクリプト要素853である場合がある。
【0068】
ページンスタンスは、特定の入力要素には当てはまらないページで捕捉される任意のデジタルリンクを記録するために使用される背景フィールド833を有する。
本発明の好まれている書式では、タグマップ811は、ページ上のタグをページ上の場所に変換できるようにするために各ページンスタンスと関連付けられている。
【0069】
1.4 ネットページネットワーク
好まれている実施形態においては、ネットページネットワークは、図3に図示されるように、ネットページページサーバ10、ネットページ登録サーバ11、ネットページIDサーバ12、ネットページアプリケーションサーバ13、ネットページ出版サーバ14、およびインターネットなどのネットワーク19を介して接続されるネットページプリンタ601の分散された集合から成り立つ。
【0070】
ネットページサーバ11は、ユーザ、ペン、プリンタ、アプリケーションおよび出版物の関係性を記録し、それにより多様なネットワーク活動を許可するサーバである。それは、ユーザを認証し、アプリケーショントランザクションにおいて認証されたユーザの代わりに署名代理としての役割を果たす。それは、手書き認識サービスも提供する.前述されたように、ネットページサーバ10は、ページ記述およびページンスタンスについて永続的な情報を維持する。ネットページネットワークは、それぞれがページンスタンスの部分集合を取り扱う任意の数のページサーバを含む。ページサーバもページンスタンスごとにユーザ入力値を維持するので、ネットページプリンタなどのクライアントは、ネットページ入力を適切なページサーバに直接的に送信する。ページサーバは、対応するページの記述を基準にして任意のこのような入力を解釈する。
【0071】
ネットページIDサーバ12は、オンデマンドで文書ID51を割り当て、そのID割当て方式を介してページサーバの負荷の最適配分を提供する。
ネットページプリンタは、インターネット分散名システム(DNS)または類似物を使用し、ネットページページID50を、対応するページンスタンスを取り扱うネットページサーバのネットワークアドレスに分解する。
ネットワークアプリケーションサーバ13は、対話型ネットワークアプリケーションのホストとして働くサーバである。ネットページ出版サーバは、ネットページプリンタにネットページ文書を公開するアプリケーションサーバである。それらは、第2項で詳細に説明される。
【0072】
ネットページサーバは、IBM、ヒューレットパッカード(Hewlett−Packard)、およびサン(Sun)などの製造メーカからの種々のネットワークサーバプラットホームでホストとして働くことができる。複数のネットページサーバが単一のホスト上で並行して実行でき、単一サーバは数多くのホスト上で分散することができる。ネットページサーバにより提供される機能性のいくつかまたはすべて、および特にIDサーバおよびページサーバによって提供される機能性も、ネットページプリンタなどのネットページ機器内で、コンピュータワークステーション内で、あるいはローカルネットワーク上で直接的に提供することができる。
【0073】
1.5 ネットページプリンタ
ネットページプリンタ601は、ネットページシステムと登録され、オンデマンドで、および提出を介してネットページ文書を印刷する機器である。各プリンタは固有のプリンタID62を有し、インターネットなどのネットワークを介して、理想的にはブロードバンド接続を介してネットページネットワークに接続される。
【0074】
不揮発性メモリ内のアイデンテティおよび機密保護の設定値は別にして、ネットページプリンタは永続的な記憶を含まない。ユーザに関する限り、「ネットワークはコンピュータである」。ネットページは、特定のネットページプリンタとは無関係に、分散されたネットページページサーバ10の助けを借りて、空間および時間全体で対話的に機能する。
【0075】
ネットページプリンタは、ネットページ出版サーバ14から購読されるネットページ文書を受け取る。各文書は2つの部分で分散される。つまり、ページレイアウト、およびページを取り込む実際のテキストと画像オブジェクトである。個人専用化のために、ページレイアウトは、典型的にはある特定の購読者に特定であり、そのため適切なページサーバを介して購読者のプリンタにポイントキャストされる。他方、テキストオブジェクトおよび画像オブジェクトは、典型的には、他の加入者と共用されるため、すべての購読者のプリンタおよび適切なページサーバにマルチキャストされる。
【0076】
ネットページ出版サーバは、文書コンテンツのポイントキャストおよびマルチキャストへの分裂を最適化する。文書のページレイアウトのポイントキャストを受け取った後、プリンタは、存在する場合には、どれが傾聴するためにマルチキャストするのかを知っている。
【0077】
いったんプリンタが印刷される文書を定める完全なページレイアウトおよびオブジェクトを受け取ると、それは文書を印刷することができる。
プリンタは、用紙の両面で同時に偶数ページと奇数ページをラスタ化し、印刷する。それは二重化された印刷エンジン制御装置760、およびこの目的のためにメムジェットTM(商標)印字ヘッド350を活用する印刷エンジンを備える。
【0078】
印刷プロセスは、2つの切り離された段階から成り立つ。つまり、ページ記述のラスタ化、およびページ画像の拡張と印刷である。ラスタ画像プロセッサ(RIP)は、並列で動作している1つまたは複数の標準DSP757から成り立つ。二重化された印刷エンジン制御装置は、印刷エンジン内の印字ヘッドと同期して、リアルタイムでページ画像を拡張、ディザリングおよび印刷するカスタムプロセッサから成り立つ。
【0079】
これはタグをそれ以外の場合ページの空の領域に制限するが、IR印刷のためにイネーブルされていないプリンタは、IR吸収黒インクを使用してタグを印刷するオプションを有する。このようなページはIR印刷されたページよりさらに制限された機能性を有するがそれらは依然としてネットページとして分類される。
【0080】
通常のネットページプリンタは紙の用紙の上にネットページを印刷する。さらに特殊化されたネットページプリンタは、球体などのさらに特殊化された表面の上に印刷してよい。各プリンタは、表面種類ごとに、少なくとも1つの表面型をサポートし、少なくとも1つのタグ並列表示方式、したがってタグマップをサポートする。文書を印刷するために実際に使用されるタグ並列表示方式を記述するタグマップ811は、文書のタグを正確に解釈できるようにするためにその文書と関連付けられるようになる。
図2は、ネットページネットワーク上の登録サーバ11によって維持されるプリンタ関連情報を反映する、ネットページプリンタクラス図を示す。
ペンの好まれている実施形態は、図11から図16を参照して、以下の第6項にさらに詳細に記述される。
【0081】
1.5.1 メムジェットTM(商標)印字ヘッド
ネットページシステムは、熱インクジェット、圧電インクジェット、レーザ電子写真、およびその他を含む、幅広い範囲のデジタル印刷技術を使って作られるプリンタを使用して動作することができる。しかしながら、消費者に幅広く受け入れられるためには、ネットページプリンタが以下の特徴を有することが望ましい。
・写真品質のカラー印刷
・高品質テキスト印刷
・高信頼性低プリンタ費用
・低インク費用
・低用紙費用
・単純な操作
・ほぼ静かな印刷
・高速印刷
・同時両面印刷
・コンパクトフォーム係数
・低電力消費
市販されている印刷技術はこれらの特徴のすべてを有していない。
【0082】
これらの特徴を備えたプリンタの生産を可能にするために、本出願人は、メムジェットTM(商標)技術と呼ばれている新しい印刷技術を発明した。メムジェットTM(商標)は、マイクロ電気機械システム(MEMS)技術を使用して製作されたページ幅印字ヘッドを組み込んだドロップオンデマンド(drop−on−demand)インクジェット技術である。図17は、メムジェットTM(商標)印字ヘッドの単一委員撮要素300を示す。ネットページウォールプリンタ(wallprinter)は、1600dpiページ幅デュプレックスプリンタを形成するために168960個の印刷要素を組み込む。このプリンタは、用紙コンディショナーおよびインクフィクサティーフだけではなく、藍色、赤紫色、黄色、黒色、および赤外線のインクも同時に印刷する。
【0083】
印刷要素300は、約長さ110ミクロンかける幅32ミクロンである。これらの印刷要素の配列は、CMOS論理、データ転送、タイミング、および駆動回路(図示されていない)を組み込むシリコン基板301上で形成される。
印刷要素300の主要な要素は、ノズル302、ノズルリム303、ノズルチャンバ304、流体シール305、インク流路リム306、レバーアーム307、能動的なアクチュエータビーム組308、受動的なアクチュエータビーム組309、能動的なアクチュエータアンカー310、受動的なアクチュエータアンカー311、およびインク入口312である。
【0084】
能動的なアクチュエータビーム組308は、接合箇所319で受動的なアクチュエータビーム組309に機械的に接合されている。両方のビーム組ともそのそれぞれのアンカー点310と311でしっかり固定されている。要素308,309、310、311および319の組み合わせが突き出た(cantilevered)電熱曲げアクチュエータ320を形成する。
【0085】
図18は、印刷要素300の断面315を含む、印刷要素300の配列の小さな部分を示す。断面315は、シリコンウェハ301を通過するインク入口312を明確に示すために、インクなしで示されている。
図19(a)、図19(b)および図19(c)は、メムジェットTM(商標)印刷要素300の動作サイクルを示す。
図19(a)は、インク飛沫を印刷する前のインクメニスカス316の静止した位置を示す。インクは、インクメニスカス316で、およびノズルチャンバ304とインク流路リム306の間に形成される流体シール305での表面張力によってノズルチャンバ内に保持される。
【0086】
印刷中、印字ヘッドCMOS回路構成要素は、印刷エンジン制御装置から正しい印字ヘッドにデータを分散し、データをラッチし、データをバッファに入れ、能動的なアクチュエータビーム組308の電極318を駆動する。これが、電流を約1マイクロ秒の間、ビーム組308を通過させ、ジュール加熱を生じさせる。ジュール加熱から生じる温度の上昇が、ビーム組308を膨張させる。受動的なアクチュエータビーム組309は加熱されないので、それは膨張せず、2つのビーム組の間に応力の差異を生じさせる。この応力の差異は部分的には、基板301の方に曲がる電熱曲げアクチュエータ320の突き出た端部によって解決される。レバーアーム307は、この動きをノズルチャンバ304に伝える。ノズルチャンバ304は、図19(b)に示される位置に約2ミクロン移動する。これがインク圧力を上昇させ、インク321をノズル302の中から押し出し、インクメニスカス316を膨らませる。ノズルリム303が、インクメニスカス316が、ノズルチャンバ304の表面全体に広がるのを防ぐ。
【0087】
ビーム組308と309の温度が均衡すると、アクチュエータ320はその元の位置に戻る。これが、図19(c)に示されるように、インク水滴317がノズルチャンバ内でインク321から決裂するのを助ける。ノズルチャンバは、メニスカス316での表張力の作用で充填し直される。
図20は、印字ヘッド350のセグメントを示す。ネットページプリンタにおいて、印字ヘッドの長さは方向351での要素の完全幅(典型的には210mm)である。示されているセグメントは0.4mmの長さ(完全な印字ヘッドの約0.2%)である。印刷中、紙は方向352での固定された印字ヘッドを越えて移動する。印字ヘッドは、6列の互いに入り込んだ印刷要素300を有し、インク入口312によって供給される6色または種類のインクを印刷する。
【0088】
動作中に印字ヘッドの脆弱な表面を保護するために、ノズルガードウェハ330が印字ヘッド基板310に取り付けられている。ノズル302ごとに、それを通ってインク水滴が発射される対応するノズルガード穴311がある。ノズルガードホール331が用紙繊維またはその他の異物で閉塞されるのを防止するために、濾過された空気が、印刷中、空気入口332を通して、およびノズルガード穴の中から噴出される。インク321が乾燥するのを防ぐために、ノズルガードは、プリンタ遊休中は密封される。
【0089】
1.6 ネットページペン
ネットページシステムの能動的なセンサは、典型的には、その埋め込まれた制御装置134を使用して、画像センサからIR位置タグを捕捉し、復号することができるペン101である。画像センサは、近赤外線領域波長だけでの感知を可能にするために、適切なフィルタが具備されるソリッドステート素子である。さらに詳細に後述されるように、システムは、ペン先が表面と接触するときを感知することができ、ペンは、人間の手書きを捕捉するのに十分な速度(すなわち、200dpiより大きく、100Hzより速い)でタグを感知することができる。ペンによって捕捉される情報は暗号化され、プリンタ(または基地局)に無線で伝送され、プリンタまたは基地局は、(既知の)ページ構造に関してデータを解釈する。
【0090】
ネットページペンの好まれている実施形態は、通常のマーキングインクペンとしてと、非マーキングスタイラスとしての両方で動作する。しかしながら、マーキング態様は、それがインターネットインタフェースとして使用されるときなど、ブラウジングシステムとしてネットワークシステムを使用するには必要ない。各ネットページペンはネットページシステムで登録され、固有のペンID61を有する。図23は、ネットページペンクラス図を示し、ネットページネットワークで登録サーバ11によって維持されるペン関連情報を反映する。
【0091】
どちらかのペン先がネットページと接触すると、ペンは、ページを基準にしてその位置と向きを決定する。ペン先は力センサに取り付けられ、ペン先にかかる力は、ペンが「上」または「下」なのかを示すためにスレッショルドを基準にして解釈される。これが、例えば、ネットワークから情報を要求するために、ペン先で押すことによってページ上の対話型要素を「クリック」できるようにする。さらに、力は、例えば、シグナチャの完全な動力を検証できるようにするために連続値として捕捉される。
【0092】
ペンが、赤外線スペクトルの中で、ペン先の付近にあるページの領域193を撮像することによってネットページ上のそのペン先の位置と向きを決定する。それは最も近いタグを復号し、撮像されたタグでの観察される透視歪みからタグ、およびペン光学部品の既知の形状寸法を基準にしてペン先の位置を計算する。タグの位置解像度は低い可能性があるが、ページ上でのタグ密度がタグサイズに逆比例するため、調整された位置解像度はきわめて高く、正確な手書き認識のために必要とされる最小解像度を上回る。
【0093】
ネットページを基準にしたペン動作は、一連のストロークとして捕捉される。ストロークは、ペンダウンイベントによって開始され、その後のペンアップイベントによって完了される、ページ上でのタイムスタンプを押されたペン位置の結果から成り立つ。また、ストロークは、通常の状況ではストロークの開始時である、ページIDが変更するたびにネットページのページID50でタグが付けられる。
【0094】
各ネットページはそれに関連付けられた現在の選択826を有し、ユーザがコピー動作および貼り付け動作を実行できるようになる。選択はタイムスタンプを押され、システムが、定められた時間期間の後にそれを廃棄できるようにする。現在の選択はページンスタンスの領域を記述する。それは、ページの背景領域を基準にして、ペンを通して捕捉される最も最近のデジタルインクストロークから成り立つ。それは、いったんそれが選択ハイパリンク活性化を介してアプリケーションに提出されるとアプリケーションに特殊な方法で解釈される。
【0095】
各ペンは現在のペン先824を有する。これは、ペンによってシステムに最後に通知されたペン先である。前述されたデフォルトネットページペンのケースでは、マーキングの黒インクペン先または非マーキングスタイラスペン先のどちらかが現在である。また、それぞれのペンは現在のペン先スタイル825を有する。これは、例えば、パレットから色を選択するユーザに応えて、アプリケーションによってペンと最後に関連付けられたペン先スタイルである。ペンを通して捕捉されるストロークは、現在のペン先スタイルでタグを付けられる。ストロークがそれ以降複製されると、それらは、それらがそれでタグ付けされるペン先スタイルで複製される。
【0096】
ペンが、それが通信できるプリンタの範囲内にあるときはつねに、ペンはその「オンライン」LEDをゆっくりと点滅する。ペンがページを基準にしてストロークを復号できないとき、それは瞬時にその「エラー」LEDを活性化する。ペンがページを基準にしてストロークを復号するのに成功すると、それは瞬時にその「ok」LEDを活性化する。
【0097】
捕捉されたストロークの結果はデジタルインクと呼ばれる。デジタルインクは、手書きのオンライン認識のため、およびシグナチャのオンライン検証のため、描画および手書きのデジタル交換の基礎を形成する。
ペンは無線であり、短距離無線リンクを介してネットページプリンタにデジタルインクを伝送する。伝送されるデジタルインクは、プライバシーおよび機密保護のために暗号化され、効率的な伝送のためにパケット化される(packetized)が、つねに、プリンタにおける適時の取扱を保証するためにペンアップイベントで流される。
【0098】
ペンがプリンタの範囲該にあるとき、それは、10分間以上の連続手書きの容量を有する、内部メモリ内でデジタルインクをバッファに入れる。ペンが再びプリンタの範囲内にあるとき、それは任意のバッファに入れられたデジタルインクを転送する。
ペンは、任意の数のプリンタで登録することができるが、すべての状態データは用紙上およびネットワーク上の両方のネットページ内に常駐するため、ペンが任意の特定のときにどのプリンタと通信しているのかはおもに重要ではない。
ペンの好まれている実施形態は、図8から図10を参照して、以下の第6項にさらに詳細に記述される。
【0099】
1.7 ネットページ対話
ネットページプリンタ601は、ペンがネットページ1と対話するためにし様されるときに、ペン101からストロークに関するデータを受け取る。タグ4のコーディングされたデータ3は、それが、ストロークなどの移動を実行するために使用されるときにペンによって読み取られる。データは、特定のページのアイデンテティおよび関連付けられた対話片要素を決定し、ページを基準にしたペンの相対的な配置の表示を得ることを可能にする。表示データは、それがDNSを介してストロークのページID50を、対応するページンスタンス830を維持するネットページページサーバ10のネットワークアドレスに分解するプリンタに伝送される。それから、それは、ページサーバにストロークを伝送する。ページが最近初期のストロークで識別された場合には、プリンタがそのキャッシュの中に関連ページサーバのアドレスをすでに有している可能性がある。各ネットページは、ネットページページサーバ(以下を参照すること)によって永続的に維持されるコンパクトページレイアウトから成り立つ。ページレイアウトは、画像、フォント、および典型的にはネットページネットワークのどこか他の場所に記憶されている、テキストの部分などのオブジェクトを指す。
【0100】
ページサーバがペンからストロークを受け取ると、それはストロークが適用するページ記述を検索し、ページ記述の度の要素をストロークが交差するかを決定する。それから、それは、関連要素の種類という状況でストロークを解釈することができる。
【0101】
「クリック」は、ペンダウン位置とその後のペン先位置の間の距離および時間がともにいくぶん小さい最大未満であるストロークである。クリックによって活性化されるオブジェクトは、典型的にはクリックを活性化することを必要とし、その結果、さらに長いストロークが無視される。「ずさんな」クリックなどのペン動作の登録失敗は、ペンの「ok」LEDの応答時間の欠如によって示される。
ネットページページ記述には、2種類の入力要素がある。つまりハイパーリンクフィールドと書式フィールドである。書式フィールドを通した入力も、関連つけられたハイパーリンクの起動をトリガすることができる。
【0102】
ハイパーリンク
ハイパーリンクは、リモートアプリケーションにメッセージを送信する手段であり、典型的にはネットページシステム内での印刷された応答を顕在化する。
ハイパーリンク要素844は、ハイパーリンクの起動を取り扱うアプリケーション71、アプリケーションへのハイパーリンクを特定するリンクID54、システムにハイパーリンク活性化の中にユーザのアプリケーションエイリアスID65を含むように依頼する「エイリアス必要」フラグ、およびハイパーリンクがお気に入りのものとして記録されるとき、またはユーザの履歴の中に表示されるときに使用される記述を特定する。ハイパーリンク要素クラス図は図29に示される。
【0103】
ハイパーリンクが活性化されると、ページサーバは、ネットワークのどこかにあるアプリケーションに要求を送信する。アプリケーションは、アプリケーションID64によって特定され、アプリケーションIDはDNSを介して通常の方法で分解される。以下の3つの種類のハイパーリンクがある。つまり、図30に示されるように、一般ハイパーリンク863、書式ハイパーリンク865、および選択ハイパーリンク864である。一般的なハイパーリンクは、リンクされた文書に対する要求を実現できるか、あるいは単にサーバに優先順位を信号で知らせてよい。書式ハイパーリンクは対応する書式をアプリケーションに提出する。選択ハイパーリンクは、現在の選択をアプリケーションに提出する。現在の選択が、例えば、テキストの単一ワード部分を含む場合、アプリケーションは、それが表示される文脈の中でワードの意味を示す単一ページ文書、または別の言語への翻訳を戻してよい。各ハイパーリンク種類は、どの情報がアプリケーションに提出されるのかによって特徴付けられる。
【0104】
対応するハイパーリンクインスタンス862は、ハイパーリンクインスタンスが表示されるページンスタンスに特定である場合があるトランザクションID55を記録する。トランザクションIDは、例えば、ユーザの代わりに購買アプリケーションによって維持される未決購買の「ショッピングカート」などの、アプリケーションに対してユーザに特殊なデータを特定することができる。
【0105】
システムは、選択ハイパーリンク活性化の中にペンの現在の選択826を含む。ハイパーリンクがその「デルタ提出」属性集合を有する場合には最後の書式提出以降の入力だけが含まれるが、システムは、書式ハイパーリンク活性化の中に関連付けられた書式インスタンス868のコンテンツを含む。システムは効果的な戻り経路をすべてのハイパーリンク活性化の中に含む。
【0106】
ハイパーリンクされたグループ866とは、図31に図示されるように、関連付けられたハイパーリンクを有するグループ要素838である。入力がグループ内の任意のフィールドを通して発生するとき、グループに関連付けられたハイパーリンク844が活性化される。ハイパーリンクされたグループは、ハイパーリンク動作をチェックボックスなどのフィールドに関連付けるために使用できる。それは、また、書式ハイパーリンクの「デルタ提出」属性とともに使用し、連続入力をアプリケーションに提供することもできる。したがって、それは、「黒板」対話モデルをサポートするために、つまり入力が捕捉され、そのためそれが発生するとすぐに共用される場合に使用することができる。
【0107】
1.7.2 書式
書式は、印刷されたネットページを通して入力の関連付けられた集合を捕捉するために使用される関連入力フィールドの集合体を定める。書式により、ユーザは、1つまたは複数のパラメータをサーバ上で実行しているアプリケーションソフトウェアプログラムに提出することができる。
【0108】
書式867は文書階層内のグループ要素838である。それは、究極的には、終末フィールド要素839の集合を含む。書式インスタンス868は書式の印刷されたインスタンスを表す。それは、書式のフィールド要素845に対応する、フィールドインスタンス870の集合から成り立つ。各フィールドインスタンスは、その種類が対応するフィーR度要素の種類に依存する関連付けられた値871を有する。各フィールド値は、特定の印刷された書式インスタンスを通して、つまり1枚または複数枚の印刷されたネットページを通して入力を記録する。書式クラス図は、図32に示される。
【0109】
各書式インスタンスは、書式がアクティブであるのか、凍結されているのか、提出されるのか、無効なのか、または期限切れなのかを示すステータス872を有する。書式は最初に印刷されるときにはアクティブである。書式は、いったんそれが署名されると凍結される。書式は、ハイパーリンクがその「デルタ提出」属性集合を有さない限り、いったんその提出ハイパーリンクの1つが起動されると提出済みになる。ユーザが無効書式、リセット書式または重複書式のページコマンドを呼び出すと書式は無効になる。書式は、書式がアクティブであった時間が書式の指定された有効期間を超えると、期限切れとなる。書式がアクティブである間、書式入力が可能にされる。アクティブではない書式を通した入力は、代わりに、関連したページンスタンスの背景フィールド833で捕捉される。書式がアクティブであるか凍結されると、書式提出は可能にされる。書式がアクティブではないとき、または凍結されるときに書式を提出しようとする試みは拒絶され、代わりに書式ステータスレポートを導き出す。
【0110】
各書式インスタンスは、それから引き出されるあらゆる書式インスタンスと(59で)関連付けられ、このようにしてバージョン履歴を提供する。これは、ある特定の時間期間内で書式の最新のバージョン以外のすべてを検索から排除できるようにする。
すべての入力はデジタルインクとして捕捉される。デジタルインク873は、そのそれぞれがスタイル付きのストローク875の集合から成り立つ、タイムスタンプが押されたストロークグループ874の集合から成り立つ。各ストロークは、タイムスタンプが押されたペン位置876の集合から成り立ち、そのそれぞれもペン向きとペン先力を含む。デジタルインククラス図は図33に示される。
【0111】
フィールド要素845は、チェックボックスフィールド877、テキストフィールド878、描画フィールド879、またはシグナチャフィールド880である場合がある。フィールド要素クラス図は、図34に示される。フィールドのゾーン58内に捕捉される任意のデジタルインクが、フィールドに割り当てられる。
チェックボックスフィールドは、図35に示されるように関連付けられたブール値881を有する。チェックボックスフィールドのゾーン内で捕捉される任意のマーク(照合印、十字記号、ストローク、塗りつぶしジグザグ等)は、真の値をフィールドの値に割当てさせる。
【0112】
テキストフィールドは、図36に図示されるように、関連付けられたテキスト値882を有する。テキストフィールドのゾーン内で捕捉される任意のデジタルインクは、オンライン手書き認識を介して自動的にテキストに変換され、テキストがフィールドの値に割り当てられる。オンライン手書き認識は十分に理解されている(例えば、Tappert,C.C.Y.SuenおよびT.Wakaharaの「オンライン手書き認識の最先端技術(The State of the Art in On−Line Handwriting Recognition)」、パターン分析および機械インテリジェンス(Pattern Analysis and Machine Intelligence)に関するIEEE議事録、第12巻、第8番、1990年8月を参照すること)。
【0113】
シグナチャフィールドは、図37に示されるように、関連付けられたデジタルシグナチャ値883を有する。シグナチャフィールドのゾーンで捕捉される任意のデジタルインクは、ペンの所有者のアイデンテティに関して自動的に検証され、フィールドがその一部である書式のコンテンツのデジタルシグナチャは生成され、フィールドの値に割り当てられる。デジタルシグナチャは、書式を所有するアプリケーションに特殊なペンユーザの私用のシグナチャキーを使用して生成される。オンラインシグナチャ検証は、十分に理解される(例えば、Plamondon,RおよびG.Loretteの「自動シグナチャ検証および作者識別―最先端技術(Automatic Signature Verification and Writer Identification―The State of the Art)」、パターン認識(Pattern Recognition)、第22巻、第2号、1989年を参照すること)。
【0114】
フィールド要素は、その「非表示」属性が設定されている場合非表示である。非表示フィールド要素はページ上に入力ゾーンを有さず、入力を受け入れない。それは、フィールドを含む書式が提出されるときに書式データに含まれる関連つけられたフィールド値を有することがある。
削除を示す取消し線などの「編集」コマンドも、書式フィールドで認識できる。
【0115】
手書き認識アルゴリズムは、「オフライン」で(つまり、ペンマーキングのビットマップだけに対するアクセスをもって)よりむしろ「オンライン」で(つまり、ペンモーメントの動力に対するアクセスをもって)動作するため、それは作者に依存するトレーニング段階なしに相対的に高い精度で実行され、別個に書き込まれた(run−on discretely−written)文字を認識することができる。しかしながら、手書きの作者に依存するモデルは、自動的に経時的に生成され、必要な場合先頭で(up−front)生成できる。
【0116】
すでに述べられたように、デジタルインクはストロークの結果から成り立つ。特定の要素のゾーンで開始する任意のストロークは、解釈のために準備が完了した、その要素のデジタルインクストリームに付加される。オブジェクトのデジタルインクストリームに付加されない任意のストロークは、背景フィールドのデジタルインクストリームに付加される。
背景フィールドで捕捉されるデジタルインクは、選択ジェスチャとして解釈される。実際の解釈はアプリケーションに特殊であるが、1つまたは複数のオブジェクトの外接は、通常、境界線で囲まれたオブジェクトの品揃えとして解釈される。
表2は、ネットページとのこれらの多様なペン対話を要約する。
【0117】
【表2】
【0118】
システムは、ペンごとに現在の選択を維持する。選択は、背景フィールドで捕捉される最も最近のストロークだけから成り立つ。選択は、予測可能な動作を保証するための非活動タイムアウト後にクリアされる。
あらゆるフィールドで捕捉される未処理のデジタルインクは、ネットページページサーバで保持され、書式がアプリケーションに提出されるときに、書式データとともにオプションで伝送される。これにより、アプリケーションは、それが、手書きテキストの変換などの最初の変換を疑う場合に未処理デジタルインクを調査できるようにする。これは、例えば、一定のアプリケーションに特殊な整合性チェックに不合格となる書式のアプリケーションレベルでの人間の介入を含むことがある。これに対する拡張として、書式の全体的な背景領域は、描画フィールドとして設計できる。それから、アプリケーションは、ユーザがそれらのフィールドの外側で塗りつぶされたフィールドに対して修正を示してよかったと仮定して、書式の明示的なフィールドの外側でのデジタルインクの存在に基づき、書式を人間のオペレータに送ることを決定することができる。
【0119】
図38aは、ネットページを基準にしてペン入力を取り扱うプロセスのフローチャートを示す。プロセスは、ペンからストロークを(884で)受け取ること、ストローク内のページID50が参照するページンスタンス830を(885)で特定すること、そのゾーン58をストロークが交差するフォーマット済みの要素839を(887で)特定すること、フォーマットされた要素がフィールド要素に一致するかどうかを(888で)判断すること、および一致する場合には、受け取られたストロークをフィールド値871のデジタルインクに(892で)付加すること、フィールドの蓄積されたデジタルインクを(897で)解釈すること、およびフィールドがハイパーリンクされたグループ866の一部であるかどうかを(894で)判断すること、および一部である場合には、関連付けられたハイパーリンクを(895で)活性化すること、フォーマットされた要素がハイパーリンク要素に一致するかどうかを(889で)代わりに判断すること、および一致する場合(895で)対応するハイパーリンクを活性化すること、代わりに、入力フィールドまたはハイパーリンクがない場合には、(890で)受け取られたストロークを背景フィールド833のデジタルインクに付加すること、および登録サーバによって維持されるように、現在のペンの現在の選択826に受け取られたストロークを(891で)コピーすることから成り立つ。
【0120】
図38aは、フィールドの蓄積されたデジタルインクがフィールドの型に応じて解釈される、図38aで示されるプロセスでステップ893の詳細なフローチャートを示す。プロセスは、フィールドがチェックボックスであるかどうか(896で)、およびデジタルインクがチェックマークを表すかどうかを(897で)を判断すること、およびそうである場合には、真の値をフィールド値に(898で)割り当てることと、代わりに、フィールドがテキストフィールドであるかどうかを(899で)判断することと、およびそうである場合に、適切な登録サーバの力を借りて(901で)デジタルインクをコンピュータテキストに変換するステップと、代わりにフィールドがシグナチャフィールドであるかどうかを(902で)判断することと、およびそうである場合、適切な登録サーバの力を借りて、ペンの所有者のシグナチャとして(903で)デジタルインクを検証することと、やはり登録サーバの助けを借りて、対応する書式のコンテンツのデジタルシグナチャを(904で)作成することと、対応するアプリケーションに関係するペン所有者の私用のシグナチャキーを使用することと、フィールド値にデジタルシグナチャを(905で)割り当てることとから成り立つ。
【0121】
1.7.3 ページサーバコマンド
ページサーバコマンドは、ページサーバによって局所的に処理されるコマンドである。それは、書式、ページおよび文書のインスタンスの上で直接的に動作する。
ページサーバコマンド907は、図39で図示されるように、書式無効コマンド908、書式重複コマンド909、書式リセットコマンド910、書式ステータス取得コマンド911、ページ重複コマンド912、ページリセットコマンド913、ページステータス取得コマンド917である場合がある。
【0122】
書式無効コマンドは、対応する書式インスタンスを無効にする。書式重複コマンドは、対応する書式インスタンスを無効にしてから、フィールド値が保存された状態で、現在の書式インスタンスのアクティブな印刷済みコピーを作成する。コピーは、オリジナルと同じハイパーリンクトランザクションIDを含むため、オリジナルからアプリケーションで区別することはできない。書式リセットコマンドは、対応する書式インスタンスを無効にしてから、フィールド値が廃棄された状態で書式インスタンスのアクティブな印刷済みコピーを生成する。書式ステータス取得コマンドは、誰がそれを出版したのか、いつそれが印刷されたのか、それが誰のために印刷されたのか、および書式インスタンスの書式ステータスを含む、対応する書式インスタンスのステータスに関する印刷済みのレポートを作成する。
【0123】
書式ハイパーリンクインスタンスはトランザクションIDを含むので、アプリケーションは、新しい書式インスタンスを作成する上で含まれなければならない。したがって、新しい書式インスタンスを要求するボタンは、典型的にはハイパーリンクとして実現される。
【0124】
ページ重複コマンドは、対応するページンスタンスの印刷済みのコピーを、背景フィールド値が保存された状態で作成する。ページが書式を含むか、あるいは書式の一部である場合には、ページ重複コマンドは、書式重複コマンドとして解釈される。ページリセットコマンドは、背景フィールド値が廃棄された状態で、対応するページンスタンスの印刷済みのコピーを作成する。ページが書式を含む場合、または書式の一部である場合には、ページリセットコマンドは書式リセットコマンドとして解釈される。ページステータス取得コマンドは、誰がそれを出版したのか、いつそれが印刷されたのか、それが誰のために印刷されたのか、およびそれが含む、またはそれが一部であるあらゆる書式のステータスを含む対応するページンスタンスのステータスに関する印刷済みのレポートを作成する。
【0125】
あらゆるネットページで表示されるネットページロゴは、通常、重複ページ要素と関連付けられている。
ページンスタンスが、フィールド値が保存された状態で重複されると、フィールド値はそのネイティブな書式で印刷される。つまり、チェックマークが標準チェックマークグラフィックとして表示され、テキストがタイプセットテキストとして表示される。図面およびシグナチャだけがその元の書式で表示され、シグナチャには、成功したシグナチャ検証を示す標準グラフィックが付随する。
【0126】
文書重複コマンドは、背景フィールド値が保存された状態で、対応する文書インスタンスの印刷済みコピーを作成する。文書があらゆる書式を含む場合には、文書重複コマンドは、書式重複コマンドが行うのと同じように書式を重複する。文書リセットコマンドは、背景フィールド値が廃棄された状態で、対応する文書インスタンスの印刷済みコピーを作成する。文書があらゆる書式を含む場合には、文書リセットコマンドが、書式リセットコマンドが行うのと同じように書式をリセットする。文書ステータス取得コマンドは、誰がそれを出版したのか、いつそれが印刷されたのか、それが誰のために印刷されたのか、およびそれが含むあらゆる書式のステータスを含む、対応する文書インスタンスのステータスに関する印刷済みのレポートを作成する。
【0127】
ページサーバコマンドの「オン選択済み(on selected)」属性が設定される場合には、コマンドは、コマンドを含むページ上でよりむしろペンの現在の選択によって特定されるページ上で動作する。これにより、ページサーバコマンドのメニューを印刷することができる。ターゲットページが設計されたページサーバコマンドのページサーバコマンド要素を含まない場合には、コマンドは無視される。
アプリケーションは、関連ページサーバコマンド要素をハイパーリンクされたグループに埋め込むことによってアプリケーションに特殊な処理を提供することができる。ページサーバは、ページサーバコマンドを実行するよりむしろ、ハイパーリンク済みのグループに関連付けられたハイパーリンクを活性化する。
【0128】
ページサーバコマンド要素は、「非表示」属性が設定される場合には非表示である。非表示コマンド要素は、ページ上に入力ゾーンを有さないため、ユーザによって直接的には活性化できない。しかしながら、それは、そのページサーバコマンドにその「オン選択済み」属性が設定されている場合、別のページに埋め込まれているページサーバコマンドを介して活性化することができる。
【0129】
1.8 ネットページの標準的な特徴
好まれている書式では、各ネットページは、それがネットページであり、そのため対話型プロパティを有することを示すために、底部にあるネットページロゴとともに印刷される。また、ロゴは、コピーボタンとしての役割も果たす。大部分の場合、ロゴを押すと、ページのコピーが作成される。書式の場合、ボタンが書式全体のコピーを作成する。そして、券またはクーポンなどの安全な文書の場合、ボタンは説明メモまたは広告ページを導き出す。
デフォルトの単一ページコピー機能は、関連するネットページページサーバによって直接的に処理される。特殊なコピー機能は、ロゴボタンをアプリケーションにリンクすることによって処理される。
【0130】
1.9 ユーザヘルプシステム
好まれている実施形態では、ネットページプリンタは、「ヘルプ」と名前が付けられた単一ボタンを有する。押されると、それは、以下を含む、単一ページの情報を導き出す。
・プリンタ接続のステータス
・プリンタ消耗品のステータス
・トップレベルヘルプメニュー
・文書機能メニュー
・トップレベルネットページネットワークディレクトリ
ヘルプメニューは、ネットページシステムの使用方法に関する階層マニュアルを提供する。
文書機能メニューは、以下の機能を含む。
・文書のコピーを印刷する。
・書式のきれいなコピーを印刷する。
・文書のステータスを印刷する。
【0131】
文書機能は、単にボタンを押してから、文書の任意のページを触るだけで開始される。文書のステータスが、誰がそれを出版したのか、およびいつ、誰に対してそれが送達されたのか、およびいつそれがその後、書式として提出されたのかを示す。
ネットページネットワークディレクトリを使用することにより、ユーザは、ネットワーク上で出版物およびサービスの階層をナビゲーションすることができる。代替策として、ユーザは、ネットページネットワーク「900」番「イエローページ」に電話をかけ、人間のオペレータに話をすることができる。文書の種類に応じて、出版社またはユーザは、小額の「イエローページ」サービス料金を支払う。
プリンタが印刷できない場合、ヘルプページは、明らかに使用できない。この場合、「エラー」ライトが点灯し、ユーザはネットワーク上でリモート診断を要求することができる。
【0132】
2. 個人専用化された出版モデル
以下の記述では、ニュースは、ネットページシステム内での個人専用化機構を図解するための規範的な出版例として使用される。ニュースは多くの場合、新聞および時事解説誌ニュースの限られた意味で使用されているが、本文脈での意図された範囲はさらに広い。
ネットページシステムでは、ニュース出版物の編集コンテンツよび広告コンテンツは、さまざまな機構を使用して個人専用化される。編集コンテンツは、読者の明示的に述べられ、暗示的に捕捉された関心プロファイルに従って個人専用化される。広告コンテンツは、読者の局所性およびデモグラフィックに従って個人専用化される。
【0133】
2.1 編集の個人専用化
加入者は2種類のニュースソースを利用することができる。ニュース出版物は出版者によって集められ、編集されるが、ニュースストリームは、ニュース出版者または専門化したニュース集合体のどちらかによって集められる。ニュース出版物は、典型的には、従来の新聞および時事解説誌に相当するが、ニュースストリームは数多く、変化に富む場合がある。つまり、ニュースサービスからの「未処理」ニュース供給、マンガの一片、フリーランスのライターのコラム、友人の掲示板、または読者自身のe−メールである。
【0134】
ネットページ出版サーバは、複数のニュースストリームの集まりだけではなく、編集済みのニュース出版物の出版をサポートする。該集まり、したがって読者によってじかに選択されたニュースストリームのフォーマットを取り扱うことにより、サーバは、それがそれ以外の場合には編集管理をできないページ上に広告を掲載することができる。
加入者は、1つまたは複数の寄与するニュース出版物を選択し、それぞれの個人専用化されたバージョンを作成することによって日々の新聞を構築する。結果として生じる毎日の版は、印刷され、単一の新聞にまとめて製本される。典型的には、多様な数の家庭が、さまざまな日々の出版物を選択し、それらをカスタマイズすることによって、その異なる興味および嗜好を表現する。
【0135】
出版物ごとに、読者は、オプションで特定のセクションを選択する。毎日表示されるセクションもあれば、週ごとに表示されるものもある。ニューヨークタイムズ(The New York Times)からオンラインで入手可能な毎日のセクションは、例えば、「ページワンプラス(Page One Plus)」、「国内(National)」、「国際(International)」、「オピニオン(Opinion)」、「ビジネス(Business)」、「芸術/生活(Arts/Living)」、「技術(Technology)」、および「スポーツ(Sports)」を含む。入手可能なセクションの集合が、得フォルトの部分集合のように出版物に特殊である。
【0136】
読者は、それぞれが任意の数のニュースストリームを利用する、カスタムセクションを作成することによって毎日の新聞を拡張することができる。カスタムセクションは、e−メールおよび友人の発表(「個人(Personal)」)のために、あるいは特定のトピックのためのニュース供給(「警報(Alerts)」または「クリッピング(Clippings)」をモニタするために作成されることがある。
セクションごとに、読者は、オプションで、そのサイズを質的に(例えば、短い、中程度、または長い)または数値的に(つまり、そのページ数に対する制限として)のどちらかで、所望される広告の配分を質的に(例えば、高、通常、低、無)または数値的に(すなわちパーセンテージとして)指定する。
【0137】
読者は、大多数の短い方の記事または少数の長い方のきじに対する優先順位も表す。それぞれの記事は、この優先順位をサポートするために、短い書式と長い書式の両方で、理想的に書かれる(または編集される)。
記事も、例えば、子供のバージョンおよび成人のバージョンを提供するために、読者の予想される高度化に適合するためにさまざまなバージョンで書かれる(または編集される)。適切なバージョンが、読者の年齢に応じて選択される。読者は、その生物学的な年齢に優先する「読書年齢」を指定することができる。
【0138】
各セクションを構成する記事は、編集者により選択され、優先順位をつけられ、それぞれに有効な有効期間が割り当てられる。デフォルトにより、それらは、購読者の版の空間制約を条件として、優先順位順序で、すべての関連する購読者に送達される。
それが適切であるセクションでは、読者は、オプションで協力フィルタリングを可能にしてよい。それから、これは十分に長い有効期間を有する記事に適用される。協力フィルタリングに適したそれぞれの記事は、記事の最後にあるレーティングボタンで印刷される。ボタンは、読者が記事を評価するために思い悩むことをよりありそうにする容易な選択肢(例えば、「好む」および「好まない」)を提供できる。
【0139】
したがって、高い優先順位および短い有効期間が設定された記事は、編集者によって必須読み物と有効に考えられ、大部分の関連購読者に送達される。
読者は、オプションで、質的に(例えば、私を驚かせる、または私を驚かせない)、または数値的にのどちらかによって思わぬ発見をする才能(serendipity)係数を指定する。思わぬ発見をする才能の係数が高いと、協力フィルタリング中の突き合わせに使用されるスレッショルドが低くなる。係数が高いと、対応するセクションが読者の指定された容量まで満たされるのはよりありそうになる。別の思わぬ発見をする才能係数は、週の異なる曜日に指定できる。
【0140】
読者は、オプションでセクション内で特に関心のあるトピックを指定し、これが編集者によって割り当てられる優先順位を修正する。
読者のインターネット接続の速度は、画像を送達できる品質に影響を及ぼす。読者は、オプションで、さらに少ない画像またはさらに小さい画像、あるいは両方に対する優先順位を指定する。画像の数またはサイズが削減されない場合には、画像はより低い品質で(つまり、さらに低い解像度で、またはさらに大きな圧縮で)送達されてよい。
【0141】
グローバルレベルでは、読者は、量、日付、時刻、および貨幣価値がどのように局所化されるのかを指定する。これは、単位がインペリアルなのか、あるいはメートル法なのか、局所時間帯および時刻フォーマット、および現地通貨、および局所化が元の場所に(in situ)変換または注釈から成り立つかどうかを指定することを含む。これらの優先順位は、デフォルトによって読者の局所性から引き出される。
【0142】
視力が悪いことによって引き起こされる読書障害を削減するために、読者は、オプションで、より大きな提示に対するグローバル優先順位を指定する。テキストと画像の両方とも相応して拡大縮小され、各ページにはより少ない情報が収容される。
ニュース出版物が出版される言語、およびその対応するテキスト符号化は、ユーザによって表現される優先順位ではなく、出版物のプロパティである。しかしながら、ネットページシステムは、多様な外観で自動翻訳サービスを提供するように構成することができる。
【0143】
2.2 広告局所化および目標設定
広告は、典型的には編集文脈を利用するために掲載されるため、編集コンテンツの個人専用化は、広告コンテンツに直接的に影響を及ぼす。例えば、旅行の広告は、他の箇所より旅行のセクションにより表示されそうである。編集コンテンツの広告主にとって(したがって、出版者にとって)の価値は、正しいでもグラフィックスの大多数の読者を惹きつけるその能力にある。
【0144】
効果的な広告は、局所性およびでもグラフィックスに基づいて掲載される。局所性は、特定のサービス、小売業者等、および地元コミュニティおよび環境に関連付けられた特定の興味と関心に対する近接さを決定する。デモグラフィックスは、ありそうな消費パターンだけではなく、一般的な関心および重大関心事も決定する。
ニュース出版者の最も収益の多い製品は広告「スペース」、つまり、出版者の地理的なカバレージ、その読者層の規模、その読者層のでもグラフィックス、および広告に使用可能なページ領域により決定される多次元エンティティである。
ネットページシステムでは、ネットページ出版サーバは、出版物の地理的なカバレージ、セクションの読者層、各読者のセクションの版の規模、各読者の広告割合、および各読者のでもグラフィックを考慮に入れ、セクションごとに、出版物の販売可能な広告スペースの近似多次元サイズを計算する。
【0145】
他の媒体と比較して、ネットページシステムは、広告スペースをより詳細に定義することを可能にし、そのさらに小さい部分を別個に販売できるようにする。したがって、それは、その真の価値により近く販売することができる。
例えば、同じ広告「スロット」は、複数の広告主に異なる割合で販売することができ、個々の読者のページは、無作為に一人の広告主または別の広告主の広告を受け取り、全体的に各広告主に販売される空間の割合を保存する。
ネットページシステムにより、広告を詳細な製品情報おのびオンライン購入に直接的にリンクすることができる。したがって、それは広告空間の本来の価値を高める。
【0146】
個人専用化および局所化は、ネットページ出版サーバによって自動的に処理されるため、広告集合体は、地理学とデモグラフィックスの両方の幅広いカバレージを任意に提供することができる。それ以降の分離は、それが自動的であるために効率的である。これにより、出版者が直接的に広告を取るより広告集合体と取引する方がより費用対効果が高くなる。たとえ広告集合体が広告収益の割合を取っているとしても、出版者は、収集の効率がさらに高いために変化が利益中立であることに気付く。広告集合体は、広告主と出版者の間の媒介者としての役割を果たし、同じ広告を複数の出版物に掲載してよい。
【0147】
ネットページ出版物での広告掲載が、出版物の広告スペースはより複雑であるため、出版の従来の相対物での広告掲載よりさらに複雑なことがあることに注意する価値がある。広告主、広告集合体s、および出版者の間の交渉の完全な複雑さを無視する一方で、好まれている書式のネットページシステムは、広告スペースの自動オークションに対するサポートを含む、これらの交渉になんらかの自動化されたサポートを提供する。自動化は、特に、小さな広告、またはきわめて局所化された広告などの少額の収入を生じさせる広告の掲載に望ましい。
【0148】
いったん掲載が交渉されると、集合体は、広告を捕捉し、編集し、それをネットワーク広告サーバに記録する。相応して、出版者は、関連するネットワーク出版サーバに広告掲載を記録する。ネットページ出版サーバが各ユーザの個人専用化された出版をレイアウトするとき、それはネットワーク広告サーバから関連広告を選び出す。
【0149】
2.3 ユーザプロファイル
2.3.1 情報フィルタリング
ニュースおよびその他の出版物の個人専用化は、以下を含む、ユーザに特殊なプロファイル情報の取り揃えに依存する。
・出版物のカスタム化
・協力フィルタリングベクタ
・連絡先詳細
・提示優先順位
出版物のカスタム化は、典型的には出版物に特殊であるため、カスタム化情報は、関連するネットページ出版サーバによって維持される。
【0150】
協力フィルタリングベクタは、数多くのニュースアイテムのユーザのレーティングから成り立つ。それは、さまざまなユーザの興味を推薦を行う目的で相互関連させるために使用される。任意の特定の出版物に関係なく単一の協力フィルタリングベクタを維持することに対する利点があるが、出版物ごとに別個のベクタを維持する方がより実践的である2つの理由がある。つまり、さまざまな出版物の購読者のベクタ間より、同じ出版物の購読者のベクタ巻でより多くが重複する可能性がある。および出版物は、そのユーザの協力フィルタリングベクタを、他の画所では見つけられないそのブランドの価値の一部として提示することを希望するだろう。したがって、協力フィルタリングベクタも、関連するネットページ出版サーバによって維持される。
【0151】
氏名、住所、郵便番号、州、国、電話番号を含む連絡先詳細は、本来グローバルであり、ネットページ登録サーバによって維持される。
量、日付および時刻に対する優先順位を含む提示優先順位は、同様にグローバルであり、同じように維持される。
広告の局所化、ユーザの連絡先詳細に示される局所性に依存するが、広告の目標設定は、誕生日、性別、婚姻関係の有無、収入、職業、教育などの個人的な情報または年齢範囲と収入範囲などの質的な派生物に依存する。
【0152】
広告目的のためn個人情報を明らかにすることを選ぶそれらのユーザの場合、情報は、関連するネットページ登録サーバによって維持される。このような情報がない場合には、広告は、ユーザの郵便番号または郵便番号+4コードに関連付けられたデモグラフィックスに基づいて目標設定することができる。
【0153】
各ユーザ、ペン、プリンタ、アプリケーションプロバイダおよびアプリケーションには、独自の固有の識別子が割り当てられ、ネットページ登録サーバが、図21、図22、図23および図24に図示されるように、その関係性を維持する。登録目的では、出版者は、特別な種類のアプリケーションプロバイダであり、出版物は特別な種類のアプリケーションである。
【0154】
各ユーザ800は、任意の数のプリンタ802を使用することを許可されてよく、各プリンタは、任意の数のユーザがそれを使用できるようにする。それぞれのユーザは、定期的な出版物がデフォルトによって送達される(66で)単一デフォルトプリンタを有するが、オンデマンドで印刷されるページは、ユーザが対話しているプリンタを通して送達される。サーバは、ユーザがユーザのデフォルトプリンタに印刷するのを出版者に許可したのかを追跡調査する。出版者は、任意の特定のプリンタのIDを記録しないが、代わりにそれが必要とされるときにIDを分解する。
【0155】
ユーザが出版物807を購読するとき、出版者806(つまり、アプリケーションプロバイダ803)は、指定されたプリンタまたはユーザのデフォルトプリンタに印刷することを許可される。この許可は、任意の時点でユーザによって呼び出すことができる。各ユーザは、複数のペン801を有してよいが、ペンは単一ユーザに特殊である。ユーザがある特定のプリンタを使用することを許可される場合には、そのプリンタはユーザのペンのどれかを認識する。
【0156】
ペンIDは、通常の方法で、DNSを介してある特定のネットページ登録サーバによって維持される、対応するユーザプロファイルの位置を突き止めるために使用される。
ウェブ端末809がある特定のネットページプリンタで印刷することを許可することができ、ウェブブラウジング中に遭遇されるウェブページおよびネットページ文書を、最も近いプリンタで便利に印刷できるようにする。
ネットページシステムは、プリンタプロバイダの代わりに、プロバイダのプリンタの上で印刷される出版物を通して儲けられる収入に対する料金および手数料を徴収できる。このような収入は、広告料金、クリックスルー料金、e−コマース手数料およびトランザクション料金を含むことができる。プリンタがユーザによって所有される場合には、ユーザはプリンタプロバイダである。
【0157】
各ユーザは、(前記段落に記述されたもののような)ミクロ借方および貸方を蓄積するために使用されるネットページアカウント820、氏名、住所および電話番号を含む連絡先詳細815、プライバシー、送達および局所化の設定値を含むグローバル優先順位816、ユーザの符号化されたシグナチャ818、指紋819等を含む任意の数の生物測定レコード817、自動的にシステムによって維持される手書きモデル819、およびe−コマース支払を行うことができるSET支払カードアカウント821も有する。
【0158】
2.3.2 お気に入りリスト
ネットページユーザは、「お気に入りのもの」のリスト922―ネットページネットワーク上での有効な文書へのリンクを維持することができる。該リストは、ユーザの代わりにシステムによって維持される。それは、その好まれている実施形態が図41に示されているフォルダ924の階層として編成される。
【0159】
2.3.3 履歴リスト
システムは、各ユーザの代わりに、ネットページシステムを通してユーザによってアクセスされる文書等に対するリンクを含む、履歴リスト929を維持する。それは、その好まれている実施形態が図42のクラス図に示されている日付順のリストとして編成される。
【0160】
2.4 インテリジェントページレイアウト
ネットページ出版サーバは、セクションごとに、自動的に、各ユーザの個人専用化された出版物のページをレイアウトする。大部分の広告は事前にフォーマットされた矩形の形をとるため、それらは、編集コンテンツの前にページに掲載される。
【0161】
セクションの広告比は、セクション内の個々のページでの大幅に変化する広告比率で達成することができ、広告レイアウトアルゴリズムはこれを利用する。アルゴリズムは、自作の屋根の修理に関する特集のために出版物の中に特に屋根ふき材用の広告を掲載するなど、密接に結び付けられた編集コンテンツと広告コンテンツを同じ場所に配置することを試みるように構成される。
【0162】
その場合、テキストおよび関連付けられた画像とグラフィックスを含む、ユーザのために選択された編集コンテンツは、多様な美的規則に従ってレイアウトされる。
広告の選択及び編集コンテンツの選択を含む全体的なプロセスは、ユーザ述べられたセクションサイズの優先順位をさらに密接に達成しようとするために、いったんレイアウトが集まると反復されなければならない。しかしながら、セクションサイズの優先順位は、経時的に平均で適合することができ、かなりの日による変動を可能にする。
【0163】
2.5 文書フォーマット
一端文書がレイアウトされると、それは、ネットページネットワークでの効率的な分散および永続的な記憶のために符号化される。
主要な効率機構は、単一のユーザの版に特定の情報および複数のユーザの版の間で共用される情報の分離である。特定の情報はページレイアウトから成り立つ。共用される情報は、画像、グラフィックスおよびテキストの部分を含む、ページレイアウトが参照するオブジェクトから成り立つ。
【0164】
テキストオブジェクトは、拡張可能スタイルシート言語(XSL)を使用して拡張可能マークアップ言語(XML)で表される完全にフォーマットされたテキストを含む。XSLは、テキストが設定されている領域とは無関係に、テキストに対する正確な制御を提供し、それは、子の場合、レイアウトによって提供されている。テキストオブジェクトは、自動変換を可能にするために埋め込まれた言語、および段落フォーマットを補助するための埋め込まれたハイフネーションコードを含む。
画像オブジェクトは、JPEG2000ウェーブレットベースの圧縮画像フォーマットで画像を符号化する。グラフィックオブジェクトは、スケーラブルベクタグラフィックス(SVG)フォーマットで2Dグラフィックを符号化する。
【0165】
レイアウト自体は、一連の配置された画像オブジェクトおよびグラフィックオブジェクト、テキストオブジェクトがそれを通って流れるリンクされたテキストフローオブジェクト、前述されたようなハイパーリンクフィールドと入力フィールド、および水位標(watermark)領域から成り立つ。これらのレイアウトオブジェクトは、表3に要約される。レイアウトは、効率的な分散および記憶に適したコンパクトフォーマットを使用する。
【0166】
【表3】
【0167】
2.6 文書分散
前述されたように、ネットページネットワーク上での効率的な分散および永続的な記憶のために、ユーザに特殊なページレイアウトは、それが参照する共用されているオブジェクトから分離される。
購読されている出版物が分散される準備ができているとき、ネットページ出版サーバは、ネットページIDサーバ12の助けを借りて、各ページの固有のID、ページンスタンス、文書および文書インスタンスを割り当てる。
【0168】
サーバは、共用されているコンテンツの最適化されたコンテンツの集合を計算し、部分集合ごとのマルチキャストチャネルを作成してから、そのレイアウトによって使用される共用コンテンツを搬送するだろうそれぞれのユーザに特殊なレイアウトにマルチキャストチャネルの名称でタグをつける。それから、サーバは、適切なページサーバを介して、各ユーザのレイアウトを、そのユーザのプリンタにポイントキャストし、ポイントキャスティングが完了すると、指定されたチャネル上で共用されたコンテンツをマルチキャストする。そのポイントキャストを受信した後、各ページサーバおよびプリンタは、ページレイアウトで指定されるマルチキャストチャネルを購読する。マルチキャスト中、各ページサーバおよびプリンタは、マルチキャストストリームから、そのページレイアウトによって参照されるそれらのオブジェクトを抽出する。ページサーバは、受け取られたページレイアウトおよび共用コンテンツを永続的にアーカイブする。
【0169】
いったんプリンタが、そのページレイアウトが参照するすべてのオブジェクトを受け取ると、プリンタは完全に取り込まれたレイアウトを作成し直してから、それをラスタ化し、印刷する。
通常の状況では、プリンタは、それらが送達できるより高速でページを印刷する。各ページの4分の1が画像で覆われていると仮定すると、平均ページは400KB未満のサイズを有する。そのため、プリンタは、その内部64MBメモリに、100枚を超えるこのようなページを保持することができ、一時的なバッファ等を可能にする。プリンタは、毎秒1頁の速度で印刷する。これは、400KB、または毎秒3Mbitのページデータに同等であり、それはブロードバンドネットワーク上でのページデータ送達の最高予想速度に類似している。
【0170】
プリンタの用紙が不足するなどの異常な状況下でさえ、ユーザが、プリンタの100枚の内部記憶容量が消耗される前に紙の供給を補充することができるらしい。
しかしながら、プリンタの内部メモリが一杯になると、プリンタは、それが最初に発生するときにマルチキャストを利用することができないだろう。したがって、ネットページ出版サーバは、プリンタが、再マルチキャストの要求を提出できるようにする。重大な数の要求が受け取られる、あるいはタイムアウトが発生すると、サーバは、対応する共用オブジェクトを再マルチキャストする。
いったん文書が印刷されると、プリンタは、そのページレイアウトおよびコンテンツを関連ページサーバから検索することによって任意の時点で正確な複製を作成することができる。
【0171】
2.7 オンデマンド文書
ネットページ文書がオンデマンドで要求されると、それは個人専用化されず、それは、それをネットページ文書としてフォーマットし直す指定されたネットページフォーマットサーバを介して送達される。ネットページフォーマットサーバは、ネットページ出版サーバの特殊なインスタンスである。ネットページフォーマットサーバは、アドベ(Adobe)のポータブルドキュメントフォーマット(PDF)、およびハイパテキスト・マーク付け言語(HTML)を含む、多様なインターネット文書フォーマットの知識を有する。HTMLの場合、それは、ウェブページを、目次付きの複数欄フォーマットで提示するためにさらに高い解像度の印刷済みページを使用することができる。それは、自動的に、要求されたページに直接的にリンクされたすべてのウェブページを含むことができる。ユーザは、この動作を優先順位を介して調整できる。
【0172】
ネットページフォーマットサーバは、その出所およびフォーマットが何であれ、任意のインターネット文書で使用可能な対話性および永続性を含む標準ネットページ動作を作成する。それは、ネットページプリンタとネットページページサーバの両方とは異なる文書フォーマットに関する知識を書くし、ネットページシステムの知識をウェブサーバから隠す。
【0173】
3.機密保護
3.1 暗号法
暗号法は、記憶装置内の、および転送中の機密情報を保護し、トランザクションに対して関係者を認証するために使用される広く一般的に使用されている2つのクラスの暗号法がある。つまり、秘密鍵暗号法および公開鍵暗号法である。ネットページネットワークは、両方のクラスの暗号法を使用する。
【0174】
対称暗号法とも呼ばれる秘密鍵暗号法は、メッセージを暗号化し、復号するために同じキーを使用する。メッセージの交換を希望する2つの関係者は、まず、安全に秘密鍵を交換するために準備しなければならない。
非対称暗号法とも呼ばれる公開鍵暗号法は、2つの暗号化鍵を使用する。該2つの鍵は、一方の鍵を使用して暗号化された任意のメッセージが、他方の鍵を使用してだけ復号できるような方法で数学的に関連付けられている。そこで、これらの鍵の一方は公開されるが、他方は秘密のままにされる。公開鍵は、秘密鍵の保持者のために意図される任意のメッセージを暗号化するために使用される。いったん公開鍵を使用して暗号化されると、メッセージは、秘密鍵を使用してだけ復号できる。このようにして2つの関係者は、まず秘密鍵を交換しなくてもメッセージを安全に交換することができる。秘密鍵が安全であることを保証するために、秘密鍵の保持者が鍵の組を生成することは普通である。
【0175】
公開鍵暗号法は、デジタルシグナチャを作成するために使用できる。秘密鍵の保持者は、メッセージの既知のハッシュを作成し、秘密鍵を使用してハッシュを暗号化することができる。それから、誰もが、暗号化されたハッシュが、公開鍵を使用して暗号化されたハッシュを復号し、ハッシュをメッセージに突き合わせて検証することによって、その特定のメッセージに関して、秘密鍵の保持者の「シグナチャ」を構成することを検証することができる。シグナチャがメッセージに付加されると、メッセージの受信者は、メッセージが本物であることと、それが転送中改変されていないことの両方を検証することができる。
【0176】
公開鍵暗号法を働かせるために、人格化を防止する公開鍵を分散する方法がなければならない。これは、通常、証明書および証明書権威を使用して行われる。証明書権威とは、効果意見と誰かのアイデンテティの間の接続を認証する信頼されたサードパーティである。証明書権威は、アイデンテティ文書を調べることにより人物のアイデンテティを検証してから、人物のアイデンテティの詳細および公開鍵を含むデジタル証明書を作成し、署名する。証明書権威を信頼する誰もが、それが本物であるという高い確実性の度合いを持つ証明書中の公開鍵を使用することができる。彼らは、ただ、証明書が、その公開鍵が周知である証明書権威により実際に署名されたことを検証しなければならないだけである。
【0177】
大部分のトランザクション環境では、公開鍵暗号法は、デジタルシグナチャを作成するため、および秘密セッション鍵を安全に交換するためにだけ使用される。秘密鍵暗号法は、それ以外のすべての目的に使用される。
以下の説明では、ネットページプリンタとサーバ間での情報の安全な伝送が参照されると、実際に起こることとは、プリンタがサーバの証明書を入手し、証明書権威に関してそれを認証し、証明書の中の公開鍵−交換鍵を使用し、サーバと秘密セッション鍵を交換してから、メッセージデータを暗号化するために秘密セッション鍵を使用するということである。セッション鍵は、定義により、任意の短い有効期間を有することがある。
【0178】
3.2 ネットページプリンタ機密保護
各ネットページプリンタには、プリンタの読取り専用メモリ、およびネットページ登録サーバデータベースに記憶される製造時に1組の固有の識別子が割り当てられる。第プリンタD62は公開であり、ネットページネットワーク上で固有にプリンタを特定する。秘密IDは秘密であり、プリンタが最初にネットワークで登録されるときに使用される。
【0179】
インストール後にプリンタがネットページネットワークに初めて接続するとき、それは、シグナチャ公開/秘密鍵組を作成する。それは秘密IDおよび公開鍵をネットページ登録サーバに安全に伝送する。サーバは、秘密IDを、そのデータベースに記録されるプリンタの秘密IDに比較し、IDが一致する場合に登録を受け入れる。それから、それはプリンタの公開IDおよび公開シグナチャ鍵を含む証明書を作成し、署名し、証明書を登録データベースに記憶する。
【0180】
ネットページ登録サーバは、それがプリンタアイデンテティを検証できるようにする秘密情報へのアクセスを有するので、ネットページプリンタ用の証明書権威としての役割を果たす。
プリンタ登録プロトコルの好ましい態様は、図50に示されている。
当該プロトコルによれば、インストレーションの後に、当該プリンタが、最初にネットページネットワークに接続された際に、署名公開/秘密鍵の対、91、92が生成される。
当該プリンタは、当該秘密IDと当該公開鍵91を安全に当該ネットページ登録サーバ11に送信する。
【0181】
当該サーバは、当該秘密IDとデータベース74に記録されている当該プリンタの秘密IDと比較して、若し、双方のIDが一致する場合には、その登録を受け入れる。次いで当該サーバは、当該プリンタのIDと公開署名鍵を含んだ証明書を発行し且つそれに署名する。
そして当該証明書を当該登録データベースに格納する。
当該プリンタは、その秘密鍵92をフラッシュメモリ81に格納する。
当該プリンタが、サーバとセッション鍵を交換する必要がある場合には、サーバは、ランダムセッション鍵を発生させ、秘密署名鍵92を使用してそれに署名し、次いで当該セッション鍵を安全に当該サーバに送信する。つまり、当該サーバの証明書からの当該サーバの公開交換鍵を使用して暗号化した形で送信する。
【0182】
当該サーバは、当該プリンタが登録されたネットページサーバである事を、当該プリンタの証明書からの当該プリンタの公開署名鍵を使用して当該署名を認証する事により、認証する。
当該ネットページ登録サーバは、秘密情報にアクセスする事について、秘密保持義務を有しており、それが当該サーバにプリンタのアイデンティティを認証させることを許容しているので、当該プリンタに関して認証局として行動する事が出来る。
プリンタが登録される時に、当該プリンタが署名公開/秘密鍵の対を発生させる別の方法としては、当該秘密鍵92が、その製造時点で当該プリンタのROMに格納されうる。
【0183】
そして、当該製造時点で、当該登録サーバのデータベースに格納されている一致公開鍵91は、当該秘密鍵90の必要性を排除する。
ユーザがある出版物を購読すると、レコードが、ネットページ登録サーバデータベースに作成され、出版者が、ユーザのデフォルトプリンタまたは指定されたプリンタに出版物を印刷することを許可する。ページサーバを介してプリンタに送信されるあらゆる文書は、ある特定のユーザにアドレス指定され、出版者の秘密シグナチャ鍵を使用して出版者によって署名される。ページサーバは、登録データベースを介して、出版者が、指定されたユーザに出版物を送達することを許可されることを検証する。ページサーバは、登録データベースに記憶される出版者の証明書から得られる出版者の公開鍵を使用してシグナチャを検証する。
【0184】
ネットページ登録サーバは、それらの要求がプリンタに登録されるペンを介して始動される限り、印刷許可をデータベースに追加するという要求を受け入れる。
ユーザーは、ウェブ端末がプリンタで印刷することを許可する。
この事は、若し、ユーザーが自宅で当該ウェブ端末を所有していて、それが、印刷に係るウェブ上の文書を追跡するのに使用される場合に有効である。
ウェブ端末の許可プロトコルの好ましい具体例は、図51に示されている。
当該プロトコルによると、一回の許可操作は以下の様に進行する。
当該ユーザーはプリンタ601を介してウェブ端末の許可ページに要求を送る。
ネットページ登録サーバは、当該許可ページ413上に印刷されている当該ウェブ端末に関する短期間有効で一回限りの使用が認められる許可ID412を当該プリンタのURIと合わせて発生する。
【0185】
当該ウェブ端末75は、ネットページ登録サーバ登録ウェブにナビゲートするために使用され、そこに於いては、当該許可IDが入力されると共に、当該プリンタのURIも使用される。
当該ウェブ端末は、署名公開/秘密鍵95、96を発生させ、そして、当該公開95を当該登録サーバに送信する。
当該サーバは、当該ウェブ端末の為に、端末68を割り当てると共に、当該プリンタにリンクし、且つ、当該端末IDと公開鍵を内蔵している登録サーバデータベースに、許可レコード809を格納する。当該プリンタのURI、当該ウェブ端末の端末IDと公開署名鍵96は、ウェブ端末のデータベース76に分散して格納されている。
ウェブ端末の印刷プロトコルに関する好ましい具体例は、図52に示されている。
【0186】
当該プロトコルによれば、当該ウェブ端末75が、プリンタ601上で印刷する事を希望する場合には、いつでも、当該ウェブ端末は、プリンタが指定したネットページフォーマッティングサーバ77に、印刷されるべき文書のURIを含んだ要求を、当該端末ID68と共に送信する。
当該ウェブ端末は、当該ウェブ端末の秘密署名鍵96を使用して形成された要求にデジタル署名418を付加する。
【0187】
当該要求の受信に際し、それに応答する以前に、当該フォーマッティングサーバは、当該登録サーバ11を介して、当該端末が、特定のプリンタで印刷することを許可されているか否かを検証する。
当該登録サーバは、登録サーバデータベースにある当該ウェブ端末レコード809を介して、当該端末が当該プリンタで印刷することを許可されているか否かを検証し、そして、当該端末公開鍵95を使用して、当該デジタル署名を検証する。
ユーザーは、何時でも、現在の印刷許可のリストを印刷する事が出来、又不正使用された全てのものを無効にすることが出来る。
【0188】
3.3 ネットページペン機密保護
それぞれのネットページペンには、ペン内の読取り専用メモリに、およびネットページ登録サーバデータベースに記憶される固有の識別子を製造時に割り当てられる。ペンID61は、ネットページネットワーク上でペンを固有に特定する。
ネットページペンは、数多くのネットページプリンタを「知る」ことができ、プリンタは数多くのペンを「知る」ことができる。ペンは、それがプリンタの範囲内にあるときは必ず、無線周波数信号を介してプリンタと通信する。いったんペンおよびプリンタが登録されると、それらは定期的にセッション鍵を交換する。ペンがデジタルインクをプリンタに伝送すると必ず、デジタルインクは、適切なセッション鍵を使用して、つねに暗号化される。デジタルインクは、決して平文で伝送されない。
【0189】
ペンは、プリンタIDによって索引が付けられる、それが知っているあらゆるプリンタのためにセッション鍵を記憶し、プリンタは、ペンIDによって索引が付けられる、それが知っているあらゆるペンのためにセッション鍵を記憶する。両方とも、セッション鍵に大きいが有限の記憶容量を有し、必要ならば、最も最近にではなく使用された順でセッション鍵を忘れるだろう。
ペン接続プロトコルの好ましい実施の形態は、図53に示されている。プロトコルに従って、ペンがプリンタの範囲内に入って来ると、ペンおよびプリンタは、それらが互いを知っているかどうかを発見する。それらが互いを知らない場合には、プリンタは、それがペンを知っていると考えられているかどうかを判断する。これは、例えば、ペンが、プリンタを使用するために登録されるユーザに属するためである場合がある。プリンタがペンを知ると意図されていない場合には、それは、ペンが充電カップに入れられるまでそれを無視するためにペンと同意し、その時点でそれは登録手順を開始する。
【0190】
その公開ペンID6に加えて、ペンは、秘密鍵−交換鍵93を含む。鍵−交換鍵は、ペン製造時にネットページ登録サーバデータベースに記録される。ペン登録プロトコルの好まれている実施形態は、図54に図示される。プロトコルに従って、ペン101は、プリンタ601にそのペンIDを伝送する。プリンタは当座423、ランダムな一時使用番号で応える。ペンは、その鍵−交換鍵を使用して当座を暗号化し、暗号化された当座424をプリンタに戻す。プリンタはペンID、当座、および暗号化された当座をネットページ登録サーバ11に伝送する。サーバは、登録サーバデータベース74の中に記憶されるペンの鍵−交換鍵を使用して当座を複合することによって、ペンが鍵−公開鍵を知っていることを検証する。それから、サーバはプリンタおよびペンが使用するためのセッション鍵94を作成し、プリンタに安全にセッション鍵を伝送する。それは、また、ペンの鍵−交換鍵を使用して暗号化されたセッション鍵のコピー425も伝送する。プリンタは、ペンIDごとにインデックスが付けられるセッション鍵をそのフラッシュメモリ81に記憶し、暗号化されたセッション鍵をペンに伝送する。ペンは、プリンタIDごとにインデックスが付けられるセッション鍵をフラッシュメモリ83に記憶する。
【0191】
過去に未登録のペンが初めて登録されると、それは、それがユーザにリンクされるまで、限られた役立つ。登録されたが、「所有されていない」ペンは、ネットページユーザおよびペン登録の書式を要求し、記入するか、新しいペンが自動的にリンクされる新しいユーザを登録するか、あるいは新しいペンを既存のユーザに追加するためにだけ使用することができる。
ペンは、ペンの中でのハードウェア性能制約のために、公開鍵暗号化よりむしろ秘密鍵を使用する。
【0192】
3.4 安全な文書
ネットページシステムは、券およびクーポンなどの安全な文書の送達をサポートする。ネットページプリンタは、水位標を印刷するための機構を含むが、適切に許可される出版者からの要求時にだけそのようにするだろう。出版者は、プリンタが認証できる、その証明書中の水位標を印刷するためのその権威を示す。
「水位標」印刷プロセスは、ページの指定された「水位標」領域内での代替ディザ級数を使用する。背中合わせのページは、印刷時に一致する鏡像水位標領域を含む。奇数ページおよび偶数ページの水位標領域で使用されるディザ行列は、領域がともに見られ、印刷された用紙を通して見ることによって達成されるときに、干渉影響を生じさせるように設計されている。
【0193】
影響は、ページの片側だけを見るときに可視ではなく、ページが通常の手段でコピーされると失われるという点で水位標に類似する。
安全な文書のページは、第1.9項に説明されたように記述される内蔵ネットページコピー機構を使用してコピーすることはできない。これは、ネットページ認識写真複写機上でネットページをコピーすることに拡張する。
安全な文書は、典型的にはe−コマーストランザクションの一部として生成される。したがって、それらは、第2項で記述されたように、ユーザがネットページ登録サーバで生物測定情報を登録したときに捕捉されたユーザの写真を含むことがある。
【0194】
安全なネットワーク文書を提示されると、受信者は、通常の方法でそのステータスを要求することによってその確実性を検証できる。安全な文書の固有のIDは文書の有効期間に有効なだけであり、安全な文書IDは、日和見主義の捏造者によるそれらの予測を防止するために非連続的に割り当てられる。安全な文書検証ペンは、容易な提示の点文書検証をサポートするために、検証失敗時に内蔵フィードバックで作成できる。
明らかに、水位標も、ユーザの写真も暗号法的な意味では安全ではない。それらは偶然の捏造に対するかなりの障害物となるにすぎない。特に検証ペンを使用するオンライン文書検証は、それが必要とされているが、依然としてまったく捏造に免疫がない、機密保護の追加レベルを提供する。
【0195】
3.5 非放棄
ネットページシステムでは、ユーザによって提出される書式は、確実に書式ハンドラに送達され、ネットページページサーバに永続的にアーカイブされる。したがって、受信者が送達を放棄することは不可能である。
第4項に記述されるように、システムを通したE−コマース支払も、受取人が放棄することができない。
【0196】
4.電子商取引モデル
4.1 安全な電子トランザクション(SET)
ネットページシステムは、その支払システムの内の1つとして、マスターカード(MasterCard)とビサ(Visa)によって開発された安全電子トランザクション(SET)システムを使用し、支払カードの周辺で編成され、これが用語に反映される。システムの多くは、使用されているアカウントの型とは無関係である。
【0197】
SETでは、カード保持者および商人は、証明書権威で登録し、その公開シグナチャ券を含む証明書とともに発行される。証明書権威は、適宜にカード発行者とカード保持者の登録詳細を検証し、適宜に獲得者と商人の登録詳細を検証する。カード保持者および承認は、それぞれの秘密シグナチャ鍵をそのコンピュータ上に安全に記憶する。支払プロセスの間、これらの証明書は、商人とカード保持者を相互に認証し、それら両方を支払ゲートウェイに認証するために使用される。
部分的にはカード保持者の鍵および証明書の保守は煩わしいと考えられるため、SETは、まだ幅広く採用されていない。カード保持者の鍵および証明書をサーバで維持し、パスワードを介してカード保持者のアクセスを提供する当座の解決策は、ある程度の成功をおさめた。
【0198】
4.2 SET支払
ネットページシステムでは、ネットページ登録サーバは、SET支払トランザクションでネットページユーザ(つまり、カード保持者)の代理としての機能を果たす。
ネットページシステムは、ユーザを認証し、SET支払を認証するために生物測定を使用する。システムはペンベースであるため、使用されている生物測定は、時間で変化するペン位置および圧力から成り立つ、ユーザのオンラインシグナチャである。指紋生物測定は、さらに費用は高くなるが、指紋センサをペンの中に設計することによって使用できる。使用されている生物測定だけが、システムの認証態様ではなく、生物測定の捕捉に影響を及ぼさない。
【0199】
SET支払を行うことができる第1ステップは、ネットページ登録サーバで、ユーザの生物測定を登録することである。これは、例えば、銀行などの、ユーザのアイデンテティが検証されるのと同時に生物測定を捕捉できる、管理された環境でなされる。生物化学は、ユーザのレコードにリンクされている登録データベース内で捕捉、記憶される。ユーザの写真もオプションで捕捉され、レコードにリンクされる。SETカード保持者登録プロセスが完了し、その結果生じる秘密シグナチャ鍵および証明書がデータベースに記憶される。ユーザの支払カード情報も記憶され、ネットページ登録サーバに任意のSET支払トランザクションでユーザの代理としての役割を果たすのに十分な情報を与える。
【0200】
ユーザが、支払を完了するために、例えば、ネットページ注文書に署名することによって最終的に生物測定を供給すると、プリンタは順位情報、ペンID、および生物測定データを安全にネットページ登録サーバに伝送する。サーバは、ペンIDによって特定されるユーザに関して生物測定を検証し、それから、SET支払トランザクションを完了する上でユーザの代理としての役割を果たす。
【0201】
4.3 ミクロ支払
ネットページシステムは、ユーザが、オンデマンドで廉価な文書を印刷するため、および著作権文書をコピーするため、およびおそらく、またはユーザが印刷広告材で生じた費用を償還することができるようにする。後者は、すでにユーザに与えられている助成金のレベルに応じる。
ユーザがe−コマースのために登録すると、ミクロ支払を集めるネットワークアカウントが確立される。ユーザは定期的にステートメントを受け取り、標準支払機構を使用して任意の未決借方残高を決済できる。
ネットワークアカウントは、やはりそれ以外の場合には個々のステートメントという形でユーザに提示されるだろう定期刊行物の購読料金を集めるために拡張できる。
【0202】
4.4 トランザクション
ユーザがある特定のアプリケーションコンテキストでネットページを要求すると、アプリケーションは、ユーザに特殊なトランザクションID55をページ内で埋め込むことができる。それ以降のページを通した入力は、トランザクションIDでタグが付けられ、そのアプリケーションは、それにより、ユーザ入力に適切なコンテキストを確立することができる。
【0203】
しかしながら、入力が、ユーザに特定ではないページを通って発生すると、アプリケーションは、コンテキストを確立するためにユーザの固有のアイデンテティを使用しなければならない。典型的な例は、事前に印刷されたカタログページからユーザの仮想「ショッピングカート」の中にアイテムを追加することを含む。しかしながら、ユーザのプライバシーを保護するために、ネットページシステムに既知である固有のユーザID60は、アプリケーションに対して公表されない。これは、さまざまなアプリケーションプロバイダが、無関係に蓄積された動作データを容易に相互関連させるのを防ぐためである。
【0204】
ネットページ登録サーバは、代わりに、図24に示されるように、固有のエイリアスID65を介して、ユーザとアプリケーションの匿名関係性を維持する。ユーザが「登録された」属性でタグが付けられたハイパーリンクを活性化すると、必ずネットページページサーバはネットページ登録サーバに、ペンID61とともに関連付けられたアプリケーションをエイリアスID65に変換するように依頼する。それから、エイリアスIDは、ハイパーリンクのアプリケーションに提出される。
【0205】
アプリケーションは、エイリアスIDによって索引付けられている状態情報を維持し、ユーザのグローバルアイデンテティの知識なしにユーザに特殊な状態情報を検索することができる。
また、システムは、ユーザのアプリケーションのそれぞれに独立した証明書および秘密シグナチャ鍵を維持し、それが、アプリケーションに特殊な情報だけを使用してユーザの代わりにアプリケーショントランザクションに署名できるようにする。
【0206】
システムが製品バーコード(UPC)「ハイパーリンク」活性化を送る上でシステムを補助するために、システムは、任意の数の製品の種別に関してユーザの代わりにお気に入りのアプリケーションを記録する。
各アプリケーションは、アプリケーションプロバイダと関連付けられ、システムは、各アプリケーションプロバイダの代わりにアカウントを維持し、それがクリックスルー料金等に関してプロバイダを貸方記入、借方記入できるようにする。
アプリケーションプロバイダは、定期刊行物購読コンテンツの出版者である場合がある。システムは、出版の予想頻度だけではなく、ユーザの購読されている出版物を受け入れるやる気も記録する。
【0207】
4.5 リソース記述および著作権
リソース記述クラス図の好まれている実施形態は、図40に示されている。
各文書およびコンテンツオブジェクトは、1つまたは複数のリソース記述842によって記述されてよい。リソース記述は、電子リソースの発見を容易にするように設計されるダブリンコア(Dublin Core)メタデータ要素集合を使用する。ダブリンコアメタデータは、ワールドワイドウェブコンソーシウム(W3C)リソース記述フレームワーク(RDF)に準拠する。
リソース記述は、権利保持者920を特定してよい。ネットページシステムは、ユーザが著作権コンテンツを印刷するときに、著作権料金をユーザから権利保持者に自動的に転送する。
【0208】
5. 通信プロトコル
通信プロトコルは、エンティティ間での順序付けられたメッセージの交換を定義する。ネットページシステムでは、ペン、プリンタ、およびサーバなどのエンティティが、ネットページシステムとのユーザの対話を協調して取り扱うために、定められたプロトコルの集合を活用する。
【0209】
各プロトコルは、水平寸法が、メッセージフローの長さを表すために使用され、垂直寸法が時間を表すために使用される結果図によって図解される。各エンティティは、エンティティの名称およびエンティティのライフラインを表す垂直欄を含む矩形によって表される。エンティティが存在する時間中、ライフラインは破線として示される。エンティティがアクティブである時間中、ライフラインは二重線として描かれる。ここで考えられるプロトコルは、エンティティを作成したり、破壊したりしないため、ライフラインは、通常、エンティティがプロトコルに参加するのをやめるとすぐに、ライフラインが一般的に短く切られている。
【0210】
5.1 加入送達プロトコル
加入送達プロトコルの好まれている実施形態は図43に示されている。
多数のユーザが、定期刊行物の出版物を購読してよい。それぞれのユーザの版は、異なるようにレイアウトされてよいが、多くのユーザの版が、テキストオブジェクトおよび画像オブジェクトなどの共通コンテンツを共用するだろう。したがって、購読送達プロトコルは、ポイントキャストを介して個々のプリンタに文書構造を送達するが、マルチキャストを介して共用コンテンツオブジェクトを送達する。
アプリケーション(つまり、出版者)は、最初に、IDサーバ12から文書ごとに文書ID51を得る。それから、それは、その文書IDおよびページ記述を含む各文書構造体を、文書の新規に割り当てられたIDを担当するページサーバ10に送信する。それは、専用のアプリケーションID64、加入者エイリアスID65、およびマルチキャストチャネル名の関連する集合を含む。それは、その秘密シグナチャ鍵を使用してメッセージに署名する。
【0211】
ページサーバは、登録サーバから、対応するユーザID60、(アプリケーションのために明示的に選択されてよい、あるいはユーザのデフォルトプリンタであってよい)ユーザの選択されたプリンタID62、およびアプリケーションの証明書を得るためにアプリケーションIDおよびエイリアスIDを使用する。
アプリケーションの証明書により、ページサーバは、メッセージシグナチャを検証できる。ページサーバの登録サーバへの要求は、アプリケーションIDおよびエイリアスIDが加入808をともに特定しない場合に失敗する。
【0212】
それから、ページサーバは文書およびページンスタンスIDを割り当て、ページID50を含むページ記述をプリンタに送信する。それは、プリンタが傾聴するために、マルチキャストチャネル名の関連する集合を含む。
それから、それは、新規に割り当てられたページIDを将来の参照のためにアプリケーションに戻す。
いったんアプリケーションが、関連するページサーバを介して、文書構造体のすべてを加入者の選択したプリンタに分散すると、それは過去に選択されたマルチキャストチャネルで共用されたオブジェクトの多様な部分集合をマルチキャストする。ページサーバとプリンタの両方とも、適切なマルチキャストチャネルをモニタし、その必要とされるコンテンツオブジェクトを受け取る。それから、それらは、過去にポイントキャストされた文書構造体を取り込むことができる。これにより、ページサーバは、複雑な文書をそのデータベースに追加するのに役立ることができるようになり、それはプリンタが文書を印刷できるようにする。
【0213】
5.2 ハイパーリンク活性化プロトコル
ハイパーリンク活性化プロトコルの好まれている実施形態は、図45に示されている。
ユーザがネットページペンでネットページの上をクリックすると、ペンはクリックを最も近いネットページプリンタ601に通信する。クリックはページおよびページ上の場所を特定する。プリンタは、ペン接続プロトコルからペンのID61を、すでに知っている。
【0214】
プリンタは、DNSを介して、ある特定のページID50を処理するページサーバ10aのネットワークアドレスを突き止める。該アドレスは、ユーザが最近同じページと対話したのであればすでにキャッシュ内にあってよい。それから、プリンタはペンID、専用のID62、ページID、およびクリック場所をページサーバに転送する。
【0215】
ページサーバは、ページIDによって特定されるページ記述5をロードし、存在する場合クリックがどの入力要素ゾーン58にあるかを判断する。関連する入力要素がハイパーリンク要素844であると仮定する場合には、ページサーバは、関連付けられたアプリケーションID64とリンクID54を得て、DNSを介して、アプリケーション71のホストとして働くアプリケーションサーバのネットワークアドレスを決定する。
【0216】
ページサーバは、登録サーバ11から対応するユーザID60を得るためにペンID61を使用し、それから大局的に固有のハイパーリンク要求IDを割り当て、ハイパーリンク要求934を構築する。ハイパーリンク要求クラス図は、図44に示されている。ハイパーリンク要求は、要求するユーザとプリンタのIDを記録し、クリックされたハイパーリンクインスタンス862を特定する。それから、ページサーバは、独自のサーバID53、ハイパーリンク要求ID、およびリンクIDをアプリケーションに送信する。
【0217】
アプリケーションは、アプリケーションに特殊な論理に従って応答文書を作成し、IDサーバ12から文書ID51を得る。それから、それは、要求側ページサーバのIDおよびハイパーリンク要求IDとともに、文書の新規に割り当てられたIDを担当するページサーバ10bに文書を送信する。
第2ページサーバは、対応するユーザIDおよびプリンタID62を得るために、ハイパーリンク要求IDおよびアプリケーションIDを第1ページサーバに送信する。第1ページサーバは、ハイパーリンク要求が期限切れとなった、あるいは別のアプリケーション用である場合、要求を拒絶する。
【0218】
第2ページサーバは、文書インスタンスおよびページID50を割当て、新規に割り当てられたエージIDをアプリケーションに戻し、完全な文書を独自のデータベースに追加し、最終的にページ記述を要求側プリンタに送信する。
ハイパーリンクインスタンスは、有意義なトランザクションID55を含んでよく、その場合、第1ページサーバが、アプリケーションに送信されるメッセージ内にトランザクションIDを含む。これにより、アプリケーションは、ハイパーリンク活性化用の取らんザクションに特殊なコンテキストを確立できるようにする。
【0219】
ハイパーリンクがユーザエイリアスを必要とする場合、つまり、その「必要とされる属性」が設定される場合、第1ページサーバは、ペンID61とハイパーリンクのアプリケーションID64の両方を単にペンIDに対応するユーザIDだけではなく、アプリケーションIDおよびユーザIDに一致するエイリアスID65も得るために送信する。それは、アプリケーションに送信されるメッセージにエイリアスIDを含み、アプリケーションが、ユーザに特殊なコンテキストをハイパーリンク活性化のために確立できるようにする。
【0220】
5.3 手書き認識プロトコル
ユーザがネットページペンを用いてネットページ上でストロークを描画するとき、ペンはストロークを最も近いネットページプリンタに通信する。ストロークはページ、およびページ上の経路を特定する。
プリンタは、ペンID61、専用のプリンタID62、ページID50およびストローク経路をページサーバ10へ通常の方法で転送する。
ページサーバは、ページIDによって特定されるページ記述5をロードし、存在する場合には、ストロークがどの入力要素のゾーン58を交差するのかを判断する。関連する入力要素がテキストフィールド878であると仮定すると、ページサーバは、ストロークをテキストフィールドのデジタルインクに付加する。
【0221】
テキストフィールドのゾーンの中の非活動期間の後に、ページサーバは、解釈のために、ペンIDおよび未決ストロークを登録サーバ11に送信する。登録サーバは、ペンに対応するユーザを特定し、ユーザの蓄積された手書きモデル822を使用し、手書きテキストとしてストロークを解釈する。いったんそれがストロークをテキストに変換すると、登録サーバはテキストを要求側ページサーバに戻す。ページサーバは、テキストをテキストフィールドのテキスト値に付加する。
【0222】
5.4 シグナチャ検証プロトコル
そのゾーンをストロークが交差する入力要素がシグナチャフィールド880であると仮定すると、ページサーバ10は、ストロークをシグナチャフィールドのデジタルインクに付加する。
【0223】
シグナチャフィールドのゾーンの中の非活動期間の後に、ページサーバは、検証のためにペンID61よび未決ストロークを登録サーバ11に送信する。それは、書式ID56および書式のカレントデータコンテンツだけではなく、シグナチャフィールドがその一部である書式と関連付けられたアプリケーションID64も送信する。登録サーバは、ペンに対応するユーザを特定し、ユーザの動的シグナチャ生物測定818を使用し、ユーザのシグナチャとしてストロークを検証する。いったんそれがシグナチャを検証すると、登録サーバはアプリケーションID64およびユーザID60を使用し、ユーザのアプリケーションに特殊な秘密シグナチャ鍵を特定する。それから、それは鍵を使用し、書式データのデジタルシグナチャを生成し、デジタルシグナチャを要求側ページサーバに戻す。ページサーバは、デジタルシグナチャをシグナチャフィールドに割り当て、関連付けられた書式のステータスを凍結に設定する。
デジタルシグナチャは、対応するユーザのエイリアスID65を含む。これにより、単一フォームは複数のユーザのシグナチャを捕捉できるようになる。
【0224】
5.5 書式提出プロトコル
書式提出プロトコルの好まれている実施形態は、図46に示される。
書式提出は、書式ハイパーリンク活性化を介して発生する。それは、このようにして、いくつかの書式に特殊な追加とともに、第5.2項に定義されるプロトコルに続く。
書式ハイパーリンクの場合、ページサーバ10によってアプリケーション71に送信されるハイパーリンク活性化メッセージは、書式ID56および書式のカレントデータコンテンツも含む。書式があらゆるシグナチャフィールドを含む場合には、アプリケーションは、対応するデジタルシグナチャに関連付けられるエイリアスID65を抽出し、対応する証明書を登録サーバ11から得ることによってそれぞれ1つを検証する。
【0225】
5.6 手数料支払プロトコル
手数料支払プロトコルの好まれている実施形態は、図47に示される。
e−コマース環境においては、料金および手数料は、アプリケーションプロバイダから出版者にクリックスルー、トランザクションおよび販売で支払うことができる。料金に対する手数料および手数料に対する手数料も、出版者からプリンタのプロバイダに支払うことができる。
【0226】
ハイパーリンク要求ID52は、料金または手数料貸方を、ターゲットアプリケーションプロバイダ70a(例えば、商人)からソースアプリケーションプロバイダ70b(つまり、出版者)に、およびソースアプリケーションプロバイダ70bからプリンタプロバイダ72に送るために使用される。
ターゲットアプリケーションは、第5.2項に記述されたように、ハイパーリンクが最初に起動されると、ページサーバ10からハイパーリンク要求IDを受け取る。ターゲットアプリケーションがソースアプリケーションプロバイダを貸方記入する必要があるとき、それはアプリケーションプロバイダ貸方を、ハイパーリンク要求IDとともに、元のページサーバに送信する。ページサーバは、ソースアプリケーションを特定するためにハイパーリンク要求IDを使用し、貸方を、ソースアプリケーションID64、専用サーバID53、およびハイパーリンク要求IDとともに関連する登録サーバ11に送信する。登録サーバは、対応するアプリケーションプロバイダのアカウント827を貸方記入する。それは、アプリケーションプロバイダにも通知する。
【0227】
アプリケーションプロバイダがプリンタプロバイダを貸方記入する必要がある場合、それはプリンタプロバイダ貸方を、ハイパーリンク要求IDとともに元のページサーバに送信する。ページサーバは、プリンタを特定するためにハイパーリンク要求IDを使用し、プリンタIDとともに関連する登録サーバに貸方を送信する。登録サーバは、対応するプリンタプロバイダアカウント814を貸方記入する。
ソースアプリケーションプロバイダは、オプションで、ターゲットアプリケーションプロバイダのアイデンテティを通知され、プリンタプロバイダはソースアプリケーションプロバイダのアイデンテティを通知される。
【0228】
6. ネットページペン記述
6.1 ペン機械工
図8および図9を参照すると、通常、参照番号101により示されるペンは、ペン構成部品を取り付けるための内部空間104を画定する壁103を有するプラスチック成形物の形を取るハウジングを含む。ペントップ105は、ハウジング102の一方の端部106に回転自在に取り付けられ運転中である。半透明カバー107は、ハウジング102の反対側の端部108に固定される。該カバー107も成形済みプラスチック製であり、ユーザがハウジング102内に取り付けられているLEDのステータスを見ることができるために、半透明の材料から形成されている。カバー107は、実質的にはハウジング102の端部108を取り囲む主要なパーツ109および主要なパーツ109から後方へ突き出し、ハウジング102の壁103の中に形成される対応するスロット111の中に嵌る主要なパーツ109を含む。無線アンテナ112は、ハウジング102内で突出する部分110の後に取り付けられている。カバー107の上で開口113Aを取り囲むネジ山113は、対応するねじ山115を含む、金属端部部品114を受け入れるように配列される。金属端部部品114は、インクカートリッジ交換を可能にするための取外し可能である。
【0229】
やはりカバー107内に取り付けられているのは、撓みやすいPCB117上の三色ステータスLED116である。アンテナ112は、該撓みやすいPCB117の上にも取り付けられている。ステータスLED116は、良好な全般に渡る可視性のためにペン101の上部に取り付けられる。
【0230】
ペンは、通常のマーキングインクとしてと、非マーキングスタイラスとしての両方として動作できる。ペン先119付きのインクペンカートリッジ118、およびスタイラスペン先121付きのスタイラス120は、ハウジング102内に並べて取り付けられる。インクカートリッジペン先119またはスタイラスペン先121のどちらかは、ペントップ15の回転により、金属端部部品114の開いている端部1122を通して前方にもたらすことができる。それぞれのスライダブロック123と124は、それぞれ、インクカートリッジ118とスタイラス120に取り付けられる。回転自在のカムバレル125は、運転中のペントップ105に固定され、それとともに回転するように準備される。該カムバレル125は、カムバレルの壁181の中のスロットという形でカム126を含む。スライダブロック123と124から突き出しているカムフォロア127と128は、カムバレルの壁181内のスロットという形のカム126を含む。スライダブロック123と124から突き出しているカムフォロア127と128は、かむスロット126内に収まる。カムバレル125の回転時、スライダブロック123または124は、ペン先119またはスタイラスペン先121のどちらかを金属端部部品114内の穴122を通して突き出すために互いを基準にして移動する。上部105を90°のステップで回転することにより、3つの状態は以下の通りである。
・スタイラス120、ペン先121外へ
・インクカートリッジ118、ペン先119外へ
・インクカートリッジ118も、ペン先119も、スタイラスペン先120ペン先121外へ
【0231】
第2の撓みやすいPCB129は、ハウジング102内に位置する電子部品シャシ130の上に取り付けられる。第2の撓みやすいPCB129は、表面への投射に赤外線放射物を提供するための赤外線LED131を取り付ける。画像センサ132は、表面から反射された放射物を受け取るために、第2の撓みやすいPCB129の上に取り付けられて提供される。第2の撓みやすいPCB129は、RF送信機とRF受信機を含む、無線周波数チップ133、およびペン101上の動作を制御するための制御装置チップ134も取り付ける。光学部品ブロック135(成形された透明なプラスチックから形成される)光学部品ブロック135は、カバー107内に位置し、赤外線ビームを表面上に投射し、画像を画像センサ132の中に受け取る。電源ワイヤ136は、第2の撓みやすいPCB129上の構成要素を、カムバレル125内に取り付けられる電池接点137に接続する。端子138が、電池接点137およびカムバレル125を接続する。3ボルトの再充電可能な電池139は、電池接点に接するカムバレル125の中に位置する。誘導充電コイル140は、第2の撓みやすいPCB129の回りに取り付けられ、誘導を介した電池139の再充電を可能にする。第2の撓みやすいPCB129は、ペン先119またはスタイラスペン先121によって表面にかけられる力の決定を可能とするために、スタイラス120またはインクカートリッジ118のどちらかが書き込みのために使用されるときに、カムバレル125内での変位を検出するための赤外線LED143および赤外線ホトダイオード144も取り付ける。IRホトダイオード144は、スライダブロック123と124に取り付けられている反射体(図示されていない)を介してIR LED143から光を検出する。
ゴムのグリップパッド141と142は、ペン101の握りを補助するためにハウジング102の端部108に向かって提供され、上部105はペン101をポケットにクリッピングするためのクリップ142も含む。
【0232】
6.2 ペン制御装置
ペン101は、赤外線スペクトルの中で、ペン先の付近にある表面の面積を撮像することによって、そのペン先の位置(スタイラスペン先121またはインクカートリッジペン先119)を決定するように準備される。それは、最も近い場所タグからの場所データを記録し、光学部品135および制御装置チップ134を活用して、場所タブからペン先121または119の距離を計算するために配列される。制御装置チップ134は、ペンの向きおよび撮像されたタグ上で観察される透視歪みからのペン先からタグへの距離を計算する。
【0233】
RFチップ133およびアンテナ112を活用すると、ペン101は、(機密保護のために暗号化され、効率的な伝送のために実装される)デジタルインクデータを計算システムに伝送することができる。
ペンが受信機の範囲内にあるとき、デジタルインクデータは、それが形成されるにつれて伝送される。ペン101が範囲外に移動すると、デジタルインクデータは、ペン101内でバッファに入れられ(ペン101回路構成要素は、約12分間の表面でのペン運動の間デジタルインクデータを記憶するように配列されるバッファを含む)、後に伝送することができる。
【0234】
制御装置チップ134は、ペン101の第2の撓みやすいPCB129上に取り付けられる。図10は、制御装置チップ134のアーキテクチャをさらに詳細に説明するブロック図である。図10は、RFチップ133、画像センサ132、三色ステータスLED116、IR照明LED131、IR力センサLED143、および力センサホトダイオード144も示す。
ペン制御装置チップ134は、制御側プロセッサ145を含む。バス146は、制御装置チップ134の構成部品の間でのデータの交換を可能にする。フラッシュメモリ147と512KBのDRAM148も含まれている。アナログ/デジタル変換器149は、力センサホトダイオード44からのアナログ信号をデジタル信号に変換するために配列される。
【0235】
画像センサインタフェース152は、画像センサ132と接続する。トランシーバ制御装置153およびベースバンド回路154も、RF回路155およびアンテナ112に接続されているRF共鳴子と誘導子156を含むRFチップ133と接続するために含まれる。
制御装置プロセッサ145は、画像センサ132を介して表面からタグからの場所データを捕捉、復号し、力センサホトダイオード144を監視し、LED116、131、および143を制御し、無線トランシーバ153を介して短距離無線通信を取り扱う。それは中性能(40MHzまで)汎用RISCプロセッサである。
【0236】
プロセッサ145、デジタルトランシーバ構成要素(トランシーバ制御装置153とベースバンド回路154)、画像センサインタフェース152、フラッシュメモリ147、および512KBのDRAM148は、単一の制御装置ASICに統合される。アナログRF構成要素(RF回路155とRF共鳴子と誘導子156)は、別個のRFチップ内で提供される。
画像センサは、IRフィルタ付きの215x215ピクセルCCD(このようなセンサは、松下エレクトロニック社(Matsushita Electronic Corporation)によって生産され、参照してここに組み込まれている、Itakura、KT.Nobuada,N.Okusenya、R.NagayoshiおよびM.Ozakiによる論文「縮小カメラシステム向けの1mmの50k−ピクセルIT CCD画像センサ(A 1mm 50k−Pixel IT CCD Image Sensor for Miniature Camera System)」、電子装置に関するIEEE議事録、第47巻、第1番、2000年1月に記述されている)である。
【0237】
制御装置ASIC134は、ペン101が表面と接していないときに非活動期間後に静止状態に入る。それは、力センサホトダイオード144をモニタし、ペンダウンイベントで電力マネージャ151を介して制御装置134の目を覚ます専用回路150を実装する。
無線トランシーバは、通常コードレス電話によって使用される無免許の900MHz盤バンドで、あるいは、代わりに無免許の2.4GHz産業科学医療(ISM)バンドで通信し、周波数ホッピングおよび衝突検出を使用し、干渉のない通信を提供する。
【0238】
代替実施形態では、ペンは、基地局またはネットページプリンタとの短距離通信用の赤外線データ関連(IrDA)インタフェースを組み込む。
追加実施形態では、ペン101は、ペン101軸の法平面に取り付けられる1組の直交加速度計を含む。該加速度計190は、図9と図10でゴースト外形線で図示される。
加速度計を具備すると、ペンのこの実施形態101は、表面場所タグに対して参照しなくても感知でき、場所タグをさらに低い速度でサンプリングできるようになる。その場合、各場所タグIDは、表面上の位置よりむしろ関心のあるオブジェクトを特定することができる。例えば、オブジェクトがユーザインタフェース入力要素(例えば、コマンドボタン)である場合には、入力要素の領域内の各場所タグのタグIDは、直接的に入力要素を特定できる。
【0239】
x方向とy方向のそれぞれでの加速度計によって測定される加速は、瞬間速度および位置を生じさせるために時間に関して統合される。
ストロークの開始位置は既知ではないため、ストローク内の相対位置だけが計算される。位置統合は感知された加速の中に誤差を蓄積するが、加速度計は、典型的には高い解像度を有し、誤差が蓄積するストロークの時間期間は短い。
【0240】
7.ネットページプリンタ記述
7.1 プリンタ機械工
垂直に取り付けられるネットワークウォールプリンタ601は、図11で完全に組み立てられて図示される。それは、図12aと12bに図示されているように、二重化されている8と2分の1インチのメムジェットTM(商標)印刷エンジン602と603を使用してレター/A4サイズの媒体の上にネットページを印刷する。それは、紙604が、フルカラーで、および完全裁ち切りで、用紙の両面を同時に印刷する二重化された印刷エンジン602と603を通過するまっすぐな紙経路を使用する。
【0241】
一体化された接着アセンブリ605は、膠の片をそれぞれの印刷済みの用紙の片側端縁に沿って塗布し、それが、それに押し当てられるときに過去の用紙に付着できるようにする。これが、1枚の用紙から数百枚の用紙までの厚さの範囲がある最終的に製本された文書618を作成する。
二重化された印刷エンジンと結合され、図13に示されている交換可能なインクカートリッジ627は、フィクサティーフ、接着剤、藍色、赤紫色、黄色、黒色、および赤外線のインクを保管するためのブラダまたはチャンバを有する。カートリッジは、基部成形物の中にマイクロ空気フィルタも具備する。該マイクロ空気フィルタはホース639を介してプリンタの内側で空気ポンプ638と接続する。これが、濾過された空気を印字ヘッドに提供し、それ以外の場合、印字ヘッドノズルを閉塞させる、ミクロ粒子のメムジェットTM(商標)印字ヘッド350への進入を防ぐ。カートリッジ内に空気フィルタを組み込むことにより、フィルタの稼動有効期間は効果的にカートリッジの有効期間にリンクされる。インクカートリッジは、3000ページ(1500用紙)を印刷し、接着するための容量を備えた完全にリサイクル可能な製品である。
【0242】
図12を参照すると、電動化された媒体ピックアップローラアセンブリ626が、二重化されたメムジェットTM(商標)印字ヘッドアセンブリの中へ、第1印刷エンジン602上の用紙センサを越えて媒体トレーからじかに一番上の用紙を押し出す。2つのメムジェットTM(商標)印刷エンジン602と603は、まっすぐな用紙経路に沿って反対のインライン逐次構成で取り付けられる。用紙604は、一体化された電力を供給されるピックアップローラ626によって、第1印刷エンジン602の中に引き込まれる。用紙604の位置とサイズが感知され、完全裁ち切り印刷が開始する。フィクサティーフは、最も短い時間で乾燥を補助するために同時に印刷される。
【0243】
用紙は、第1メムジェットTM印刷エンジン602を、ゴム引きされたローラに対して動作する(まっすぐな用紙経路に沿って位置合わせされる)電力を提供される出口スパイクホイールのセットを通って出る。これらのスパイクホイールは「濡れた」印刷済み表面に接触し、用紙604を第2のメムジェットTM(商標)印刷エンジン603の中に送り続ける。
図12aおよび図12bを参照すると、用紙604は、二重化された印刷エンジン602と603からバインダアセンブリ605の中に通過する。印刷されたページは、繊維サポートローラ付きの電力が供給されるスパイクホイール軸670とスパイクホイールと瞬間動作膠ホイール付きの別の稼動アクスルの間を通過する。稼動アクスル/膠アセンブリ673は、金属の支持取り付け金具に取り付けられ、それはカムシャフトの作用によりギアを介して電力を供給されるアクスル670と接続するために前方に移送される。別個のモータが、このカムシャフトに電力を供給する。
【0244】
膠ホイールアセンブリ673は、インクカートリッジ627からの膠供給ホース641用の回転する継ぎ手付きの部分的に中空のアクスル679から成り立つ。このアクスル679は、半径方向の穴を通る毛細管作用により接着剤を吸収する膠ホイールに繋がる。成形済みのハウジング682は膠ホイールを取り囲み、開口部が前面にある。枢動する側面成形物および跳ね上げ敷き外側ドアは、金属取り付け金具に取り付けられ、アセンブリ673の残りが前方に押しやられるときに横向きに枢着する。この作用により、膠ホイールは成形済みのハウジング682の前部を通って露呈される。張力ばねがアセンブリを閉じ、実際には、非活動期間中に膠ホイールの上を覆う。
用紙604が膠ホイールアセンブリ673の中を通るにつれて、それは結合アセンブリ605の中に下方へ移送されるので、接着剤が(文書の1枚目から離れて)前面の1つの垂直端縁に塗布される。
【0245】
7.2 プリンタ制御装置アーキテクチャ
ネットページプリンタ制御装置は、図14に図解されるように、制御側プロセッサ750、工場でインストールされた、あるいは現場でインストールされたネットワークインタフェースモジュール625、無線トランシーバ(トランシーバ制御装置753、ベースバンド回路754、RF回路755、およびRF共鳴子と誘導子756)、二重ラスタ画像プロセッサ(RIP)DSP757、二重化された印刷エンジン制御装置760aと760b、フラッシュメモリ658、および64MBのDRAM657から成り立つ。
【0246】
制御側プロセッサはネットワーク19と、およびローカル無線ネットページペン101との通信を処理し、ヘルプボタン617を感知し、ユーザインタフェースLED613から616を制御し、RIPDSP757および印刷エンジン制御装置760を送り、同期する。それは、中性能汎用マイクロプロセッサから成り立つ。制御側プロセッサ750は、高速シリアルバス659を介して、印刷エンジン制御装置760と通信する。
【0247】
RIP DSPは、ページ記述をラスタ化し、ネットページプリンタの圧縮ページフォーマットに圧縮する。各印刷エンジン制御装置は、ページ画像を拡大し、ディザリングし、リアルタイムで(つまり毎分30ページ以上で)その関連付けられたメムジェットTM(商標)印字へッド350に印刷する。二重化された印刷エンジン制御装置は、用紙の両面を同時に印刷する。
マスタ印刷エンジン制御装置760aは、用紙の移相を制御し、マスタQAチップ665およびインクカートリッジQAチップ761とともに、インク使用量をモニタする。
プリンタ制御装置のフラッシュメモリ658は、構成データだけではなく、プロセッサ750とDSP757の両方用のソフトウェアも保持する。これがブート時にメインメモリ657にコピーされる。
【0248】
プロセッサ750、DSP757およびデジタルトランシーバ構成要素(トランシーバ制御装置753およびベースバンド回路754)は、単一制御装置ASIC656の中に統合される。アナログRF構成要素(RF回路755およびRF共鳴子と誘導子756)は、別個のRFチップ762の中に具備される。ネットワークインタフェースモジュール625は、ネットページプリンタがネットワーク接続を工場で選択または現場で選択できるようにするために別個である。フラッシュメモリ658および2x256Mbit(64MB)DRAM657もチップに実装されていない。印刷エンジン制御装置760は、別個のASICに具備される。
【0249】
多岐に渡るネットワークインタフェースモジュール625が提供され、それぞれがネットページネットワークインタフェース751、およびオプションでローカルコンピュータまたはネットワークインタフェース752を提供する。ネットページネットワークインターネットインタフェースは、POTSモデム、ハイブリッドファイバ−同軸(HFC)ケーブルモデム、ISDNモデム、DSLモデム、衛星トランシーバ、現世代および次世代のセルラー電話トランシーバ、および無線市内線(WLL)トランシーバを含む。ローカルインタフェースは、IEEE1284(並列ポート)、10Base−T、および100Base−Tイーサネット、USBよびUSB2.0 IEEE1394(ファイアワイヤ)、および多様な新興家庭ネットワーキングインタフェースを含む。インターネット接続がローカルネットワーク上で使用できる場合には、ローカルネットワークインタフェースは、ネットページネットワークインタフェースとして使用できる。
【0250】
無線トランシーバ753は、通常コードレス電話によって使用されている無免許900MHzバンドで、あるいは代わりに無免許2.4GHz産業科学医療(ISM)バンドで通信し、周波数ホッピングおよび衝突検出を使用し、干渉のない通信を提供する。
プリンタ制御装置は、ネットページカメラなどのデバイスから「噴出される」データを受信するために、オプションで赤外線データ関連(IrDA)インタフェースを組み込む。代替実施形態では、プリンタは、適切に構成されたネットページペンとの短距離通信のためにIrDAインタフェースを使用する。
【0251】
7.2.1 ラスタ化および印刷
いったんメインプロセッサ750が文書のページレイアウトおよびページオブジェクトを受け取り、検証すると、それは適切なRIPソフトウェアをDSP757で実行する。
DSP757は、各ページ記述をラスタ化し、ラスタ化されたページ画像を圧縮する。メインプロセッサは、メモリにそれぞれの圧縮されたページを記憶する。複数のDSPの負荷の最適配分を行うのに最も簡単な方法は、各DSPに別個のページをラスタ化させることである。一般的には、任意の数のラスタ化されたページがメモリに記憶できるため、DSPは、つねにビジーに保つことができる。この戦略は、短い文書をラスタ化するときには、潜在的に不十分なDSPの活用につながるだけである。
【0252】
ページ記述の中の水位標領域は、ごくわずかなサイズまで損失なく圧縮され、圧縮されたページ画像の一部を形成する連続印刷−解像度二層ビットマップにラスタ化される。
印刷されたページの赤外線(IR)層は、1インチあたり約6という密度でコーディングされたネットページタグを含む。それぞれのタグはページID、タグID、および制御ビットを符号化し、各タグのデータコンテンツはラスタ化の間に生成され、圧縮ページ画像に記憶される。
【0253】
メインプロセッサ750は、背中合わせのページ画像を二重化される印刷エンジン制御装置760に渡す。各印刷エンジン制御装置760は、圧縮されたページ画像をそのローカルメモリに記憶し、ページ拡大および印刷パイプラインを開始する。ページ拡大および印刷は、114MBの二層CMYK+IRページ画像全体をメモリ内に記憶することは実際的ではないためにパイプラインにされる。
【0254】
7.2.2 印刷エンジン制御装置
印刷エンジン制御装置760のページ拡大および印刷パイプラインは、高速IEEE1394シリアルインタフェース659、標準JPEGデコーダ763、標準グループ4ファックスでコーダ764、カスタムハーフトーナ/植字工(halftoner/compositor)層値765、カスタムタグエンコーダ766、ラインローダ/フォーマッタ装置767、およびメムジェットTM(商標)印字ヘッド350へのカスタムインタフェース768から成り立つ。
【0255】
印刷エンジン制御装置360は二重バッファ様式で動作する。1ページが、高速シリアルインタフェース659を介してDRAM769にロードされる間に、過去にロードされたページがDRAM769から読み出され、印刷エンジン制御装置パイプラインを通過する。いったんページが印刷を終了すると、いまロードされたばかりのページは、別のページがロードされている間に印刷される。
【0256】
パイプラインの第1段階は、すべて並列で、JPEG圧縮連続印刷 CMYK層を(763で)拡大し、グループ4ファックス圧縮二層黒層を(764で)拡大し、第1.2項に定義されるタグフォーマットに従って二層ネットページタグ層を(766で)レンダリングする。第2段階は連続印刷 CMYK層を(765で)ディザリングし、その結果として生じる二層CMYK層の上で二層黒層を(765で)作成する。結果として生じる二層CMYK+IRどっとデータはバッファに入れられ、ラインバッファのセットを介してメムジェットTM(商標)印字ヘッド350での印刷のために(767で)フォーマットされる。これらのラインバッファの大部分は、チップに実装されていないDORAMに記憶される。最終段階は、印字ヘッドインタフェース768を介して(フィクサティーフを含む)二層ドットデータの6つのチャネルをメムジェットTM(商標)印字ヘッド750に印刷する。
【0257】
複数の印刷エンジン制御装置760が二重化構成でのように一斉に使用されるとき、それらは共用線路同期信号770を介して同期される。外部マスタ/スレーブピン771を介して選択される1つの印刷エンジン760だけが、線路同期信号770を共用線路の上に生成する。
印刷エンジン制御装置760は、ページ拡大およびレンダリングパイプラインを同期し、印字ヘッド350を、低速シリアルバス773を介して構成し、ステッパモータ675、676を制御するための低速プロセッサ72を具備する。
【0258】
ネットワークプリンタの8と2分の1インチバージョンでは、2つの印刷エンジンは、それぞれ、ページの長い寸法(11インチ)に沿って毎分30枚のレターページを印刷し、1600dpiで8.8kHzという行速度を示す。ネットページプリンタの12インチのバージョンでは、2台の印刷エンジンは、紙(8と2分の1インチ)の短い寸法に沿って毎分45枚のレターページを印刷し、10.2kHzという行速度を示す。これらの行速度は十分に、現在の設計では30kHzを超えるメムジェットTM印字ヘッドの運転周波数範囲内にある。
【0259】
結論
本発明は、好まれている実施形態よび多くの特定の代替実施形態に関して記述されてきた。しかしながら、関連分野の技能者によって、特に記述されたものと異なる数多くのその他の実施形態も本発明の精神および範囲に該当するだろうことが認識されるだろう。したがって、発明は、適宜に相互参照により組み込まれる文書を含む、本明細書中に記述された特定の実施形態に限られることは意図されていないことが理解されるだろう。本発明の範囲は、添付請求項だけによって制限される。
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してコンピュータと対話するための方法、システムおよび装置に関する。それは、特に、プリンタ、サーバおよびネットワーク端末に接続されるネットワーク内で使用するための、ネットワーク出版許可プロトコルに関し、それによりネットワーク端末は、サーバを介して、プリンタで文書を印刷するのを許可される。
【0002】
本発明は、おもに、大多数の分散されたユーザが、印刷物および光センサを介してネットワーク化された情報と対話し、それにより、高速ネットワーク化カラープリンタを介してオンデマンドで対話型印刷物を得ることを可能とするために開発されてきた。本発明はここにこの使用に関しておもに記述されるだろうが、本発明がこの分野での使用に限られないことが理解されるだろう。
【0003】
(ペンディング中の出願)
本発明に関する各種の方法、システム、装置は、本発明と同時に、本発明の出願人、又は譲渡人によって出願された下記のペンディング中の出願に開示されている。
PCT/AU00/00518,PCT/AU00/00519,PCT/AU00/00520,PCT/AU00/00521,PCT/AU00/00523,PCT/AU00/00524,PCT/AU00/00525,PCT/AU00/00526,PCT/AU00/00527,PCT/AU00/00528,PCT/AU00/00529,PCT/AU00/00530,PCT/AU00/00531,PCT/AU00/00532,PCT/AU00/00533,PCT/AU00/00534,PCT/AU00/00535,PCT/AU00/00536,PCT/AU00/00537,PCT/AU00/00538,PCT/AU00/00539,PCT/AU00/00540,PCT/AU00/00541,PCT/AU00/00542,PCT/AU00/00543,PCT/AU00/00544,PCT/AU00/00545,PCT/AU00/00547,PCT/AU00/00546,PCT/AU00/00557,PCT/AU00/00558,PCT/AU00/00559,PCT/AU00/00560,PCT/AU00/00561,PCT/AU00/00562,PCT/AU00/00563,PCT/AU00/00564,PCT/AU00/00566,PCT/AU00/00567,PCT/AU00/00568,PCT/AU00/00569,PCT/AU00/00570,PCT/AU00/00571,PCT/AU00/00572,PCT/AU00/00573,PCT/AU00/00574,PCT/AU00/00575,PCT/AU00/00576,PCT/AU00/00577,PCT/AU00/00578,PCT/AU00/00579,PCT/AU00/00581,PCT/AU00/00580,PCT/AU00/00582,PCT/AU00/00587,PCT/AU00/00588,PCT/AU00/00589,PCT/AU00/00583,PCT/AU00/00593,PCT/AU00/00590,PCT/AU00/00591,PCT/AU00/00592,PCT/AU00/00594,PCT/AU00/00595,PCT/AU00/00596,PCT/AU00/00597,PCT/AU00/00598,PCT/AU00/00516,PCT/AU00/00517.
これらのペンディング中の出願の開示は、クロスレファレンスにより、ここに組み込まれる。
【背景技術】
【0004】
ネットワークプリンタは、典型的には、誰がそれに印刷される文書を送信できるのかに関して制限を課さない。プリンタが公開ネットワークに接続されると、このアクセス制御の欠如が、プリンタを介した広告材の請われていない送達などの濫用を招く可能性がある。ファクシミリ機械がこの1つの例である。いったん機械の電話番号が知られると、誰もがファクシミリを機械に送付できる。
暗号技術、および特に公開鍵暗号技術は、メッセージの発信者を認証するための機構を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ネットワーク端末がネットワークプリンタで印刷するのを許可するためのプロトコルを提供することが、本発明の目的である。
暗号技術認証の優位点を、ネットワーク端末がネットワークプリンタで印刷するのを許可することに適用することが、本発明の追加の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ネットワーク端末の要求で第1サーバを介してプリンタでの文書の印刷を許可するため、プリンタ、第1サーバおよびネットワーク端末に接続されているネットワーク内で使用するためのネットワーク端末許可プロトコルを提供する。該プロトコルは、
第1サーバで、ネットワーク端末がプリンタで印刷するのを許可する許可レコードを作成するステップと、
ネットワーク端末でおよび印刷要求を介して、プリンタでの文書の印刷を要求するステップと、
許可レコードを使用して、ネットワーク端末がプリンタで印刷するのを許可されていることを検証するステップと、
検証が成功した場合に、印刷のためにプリンタに文書を送信するステップと、
を含む。
【0007】
ある実施形態では、ネットワーク端末は直接的に第1サーバに要求を行い、第1サーバは要求を検証する。別の実施形態では、ネットワーク端末が第2サーバに要求を行い、第2サーバが第1サーバに関して要求を確証する。第1サーバは、とりわけネットワーク端末許可を記録する登録サーバであってよい。第2サーバは、プリンタで印刷するために文書をフォーマットするフォーマットサーバであってよい。
【0008】
好ましくは、許可レコードは、端末の識別子、プリンタの識別子、および端末の公開シグナチャ鍵を含む。好ましくは、印刷要求は、端末の識別子、プリンタの識別子、および端末の個人シグナチャ鍵を使用して作成されるデジタルシグナチャを含む。ある実施形態では、印刷要求は印刷される文書を含む。別の実施形態では、印刷要求は文書の識別子を含む。
【0009】
好ましくは、許可識別子は、第1サーバからプリンタを介して要求され、その後、プリンタ識別子とともにプリンタで印刷される。好ましくは、許可識別子は、ネットワーク端末にプリンタで印刷することを許可するための要求の一部として、ネットワーク端末を介して第1サーバに、プリンタ識別子とともに提出される。また好ましくは、第1サーバは、許可識別子が期限切れとなる、あるいはすでに使用されていない限り、ネットワーク端末にプリンタで印刷することを許可する、要求に応えてネットワーク端末の代わりに許可レコードを作成する。
好ましくは、ネットワーク端末は、コンピュータシステム上で実行中のウェブブラウザである。
【発明の効果】
【0010】
したがって、本発明は、好まれている形式で、ネットワーク端末がネットワークプリンタで印刷するのを許可し、特に、好まれている形式では、許可の根拠として暗号技術認証を活用するためのプロトコルを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の好まれているおよびそれ以外の実施形態は、ここに添付図面に関して非制限例によってだけで説明されるだろう。
【図1】図1は、サンプルの印刷されたネットページとそのオンラインページ記述の間の関係性の概略図である。
【図2】図2は、ネットページペン、ネットページプリンタ、ネットページサーバ、およびネットページアプリケーションサーバの間の相互作用の概略図である。
【図3】図3は、ネットページサーバおよびネットワークを介して相互接続されるプリンタの集合体を示す。
【図4】図4は、印刷されたネットページおよびそのオンラインページ記述の高水準構造の概略図である。
【図5】図5は、ネットページタグの構造体を示す平面図である。
【図6】図6は、図5に図示されるタグの集合の間とネットページペンの書式を取るネットページセンサの視野の関係性を示す平面図である。
【図7】図7は、タグ画像処理および復号アルゴリズムのフローチャートである。
【図8】図8は、ネットページペンおよびその関連付けられたタグ感知視野コーンの透視図である。
【図9】図9は、図8に示されるネットページペンの透視展開図である。
【図10】図10は、図8および図9に示されるネットページペン用のペン制御装置の概略ブロック図である。
【図11】図11は、壁に取り付けられたネットページプリンタの透視図である。
【図12a】図12aは、図11のネットページプリンタの長さを通る断面である。
【図12b】図12bは、二重化された印刷エンジンの断面および膠(glue)ホイールアセンブリを示す図12aの拡大部分である。
【図13】図13は、インクカートリッジ、インク、空気通路と膠通路、および図11と図12のネットページプリンタの印刷エンジンの詳細図である。
【図14】図14は、図11と図12に示されるネットページプリンタ用のプリンタ制御装置の概略ブロック図である。
【図15】図15は、二重化された印刷エンジン制御装置および図14に図示されているプリンタ制御装置に関連付けられたメムジェットTM(商標)印字ヘッドの概略ブロック図である。
【図16】図16は、図14と図15に図示されている印刷エンジン制御装置の概略ブロック図である。
【図17】図17は、例えば、図10から図12のネットページプリンタ内で使用されるような単一メムジェットTM(商標)印刷要素の透視図である。
【図18】図18は、メムジェットTM(商標)印刷要素の小さい部分の透視図である。
【図19】図19は、図13に図示されているメムジェットTM(商標)印刷要素の動作サイクルを示す一連の透視図である。
【図20】図20は、ページ幅メムジェットTM(商標)印字ヘッドの短いセグメントの透視図である。
【図21】図21は、ユーザクラス図の概略図である。
【図22】図22は、プリンタクラス図の概略図である。
【図23】図23は、ペンクラス図の概略図である。
【図24】図24は、アプリケーションクラス図の概略図である。
【図25】図25は、文書およびページ記述クラス図の概略図である。
【図26】図26は、文書およびページ所有権クラス図の概略図である。
【図27】図27は、端末要素特殊化クラス図の概略図である。
【図28】図28は、状態要素特殊化クラス図の概略図である。
【図29】図29は、ハイパーリンク要素クラス図の概略図である。
【図30】図30は、ハイパーリンク要素特殊化クラス図の概略図である。
【図31】図31は、ハイパーリンクされたグループクラス図の概略図である。
【図32】図32は、書式クラス図の概略図である。
【図33】図33は、デジタルリンククラス図の概略図である。
【図34】図34は、フィールド要素特殊化クラス図の概略図である。
【図35】図35は、チェックボックスフィールドクラス図の概略図である。
【図36】図36は、テキストフィールドクラス図の概略図である。
【図37】図37は、シグナチャフィールドクラス図の概略図である。
【図38a】図38aは、入力処理アルゴリズムのフローチャートである。
【図38b】図38bは、図38aのフローチャートの1つのステップの詳細なフローチャートである。
【図39】図39は、ページサーバコマンド要素クラス図の概略図である。
【図40】図40は、リソース記述クラス図の概略図である。
【図41】図41は、お気に入りのもののリストクラス図の概略図である。
【図42】図42は、履歴リストクラス図の概略図である。
【図43】図43は、加入送達プロトコルの概略図である。
【図44】図44は、ハイパリンク要求クラス図の概略図である。
【図45】図45は、ハイパリンク活性化プロトコルの概略図である。
【図46】図46は、書式提出プロトコルの概略図である。
【図47】図47は、手数料支払プロトコルの概略図である。
【図48】図48は、書式提出プロトコルの概略図である。
【図49】図49は、手数料支払いプロトコルの概略図である。
【図50】図50は、プリンタ登録プロトコルの概略図である。
【図51】図51は、ウェブ端末許可プロトコルの概略図である。
【図52】図52は、ウェブ端末印刷プロトコルの概略図である。
【図53】図53は、ペン接続プロトコルの概略図である。
【図54】図54は、ペン登録プロトコルの概略図である。
【図55】図55は、ペンデータ交換プロトコルの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(好まれているおよびその他の実施形態の詳細な記述)
注記:メムジェットTMは、オーストラリア、シルバーブルックリサーチ(Silverbrook Research)Pty社の商標である。
好まれている実施形態において、本発明は、その詳細な概略が後に続く、ネットページネットワーク化コンピュータシステムと動作するように構成されている。あらゆる実現が、必ずしも、基本的なシステムに関して後述されるすべてのあるいは大部分の特定の詳細および拡張部も実現しないことが理解されるだろう。しかしながら、システムは、本発明の好まれている実施形態および態様が動作する状況を理解しようとするときに、外部基準の必要性を削減するためにその最も完全な書式で記述される。
【0013】
簡略な要約では、ネットページシステムの好まれている書式は、写像された表面、つまりコンピュータシステム内で維持される表面のマップに関する参照を含む物理的な表面という書式でコンピュータインタフェースを利用する。マップ参照は、適切なセンサによって照会できる。特定の実現に応じて、マップ参照は、可視でまたは非可視で符号化され、写像された表面上の局所的な照会が、マップ内と異なるマップの間の両方で明白なマップ参照を生じさせるような方法で定義されてよい。コンピュータシステムは写像された表面での形状構成についての情報を含むことができ、このような情報は、写像された表面とともに使用されるセンサによって供給されるマップ参照に基づいて検索することができる。このようにして検索された情報は、オペレータの表面形状構成との対話に応えて、オペレータの代わりにコンピュータシステムによって開始される動作という書式を取ることができる。
【0014】
好まれている書式では、ネットページシステムは、ネットページの製作およびネットページとの人間の対話に依存する。これらは、通常の紙に印刷されるが、対話型ウェブページのように動作するテキスト、グラフィックスおよび画像のページである。情報は、人間の裸眼には実質的には非可視であるインクを使用して各ページで符号化される。しかしながら、インクおよびそれによりコーディングされたデータは、光学的に撮像するペンによって感知され、ネットページシステムに伝送することができる。
【0015】
好まれている書式では、各ページ上のアクティブなボタンおよびハイパリンクは、ネットワークからの情報を要求するために、あるいはネットワークサーバに優先順位を信号で知らせるために、ペンでクリックすることができる。ある実施形態では、ネットページ上で手で書かれたテキストが、ネットページシステム内で自動的に認識され、コンピュータテキストに変換され、書式を記入できるようにする。その他の実施形態では、ネットページ上に記録されるシグナチャは自動的に検証され、e−コマーストランザクションを安全に許可できるようにする。
【0016】
図1に図解されるように、印刷されたネットページ1は、印刷されたページ上で物理的に、およびペンとネットページシステム間の通信を介して「電子的に」の両方でユーザによって記入できる対話型書式を表すことができる。例は、名前フィールドとアドレスフィールド、および提出ボタンを含む「要求」書式を示す。ネットページは、可視インクを使用して印刷されるグラフィックデータ2、および非可視インクを使用してタグ4の集合体として印刷されるコーディングされたデータ3から成り立つ。ネットページネットワーク上に記憶される対応するページ記述5は、ネットページの個々の要素を記述する。特に、それは、ネットページシステムが、ネットページを介して正しく入力を解釈できるようにするために、各対話型要素の型および空間的な範囲(ゾーン)(つまり、例の中のテキストフィールドおよびボタン)を記述する。例えば、提出ボタン6は、対応するグラフィック8の空間範囲に一致するゾーン7を有する。
【0017】
図2に図解されるように、その好まれている書式が図8と図9に示され、さらに詳細に後述されるネットページペン101は、家庭用、事務所用、または移動使用のためのインターネット接続印刷機器である、ネットページプリンタ601とともに動作する。ペンは無線であり、短距離無線リンク9を介してネットページプリンタと確かに通信する。
【0018】
その好まれている書式が図11から図13に示され、さらに詳細に後述されるネットページプリンタ601は、定期的にまたはオンデマンドで、すべて対話型ネットページと同じ高品質で印刷される、個人専用にされた新聞、雑誌、カタログ、グリーティングカードおよびその他の出版物を送達することができる。パーソナルコンピュータと異なり、ネットページプリンタは、例えば、ユーザの台所内、朝食のテーブルの近くまたはその日の家庭内の出発点の近くのように朝のニュースが最初に消費される領域に隣接して壁に取り付けることができる機器である。それはまた、テーブルトップ、デスクトップの可搬バージョンおよび縮小バージョンでも届けられる。
【0019】
その消費の点で印刷されるネットページは、紙の使いやすさを、対話型媒体の適時性および対話式利用と結合する。
図2に図示されるように、ネットページペン101は、印刷されたネットページ1上でコーディングされたデータと対話し、短距離無線リンク9を介して対話をネットページプリンタに通信する。プリンタ601は、解釈のために関連するネットページページサーバ10に対話を送信する。適切な状況において、ページサーバは、対応するメッセージを、ネットページアプリケーションサーバ13上で実行するアプリケーションコンピュータソフトウェアに送信する。アプリケーションサーバは、その結果、発信側プリンタ上で印刷される応答を送信してよい。
【0020】
ネットページシステムは、高速マイクロ電気機械(microelectromechanical)システム(MEMS)をベースにしたインクジェット(メムジェットTM)プリンタとともに使用されることにより、好まれている実施形態においてかなりより便利にされる。この技術の好まれている書式では、消費者にとって相対的に高速および高品質の印刷はさらに手ごろになる。その好まれている書式において、ネットページ印刷物は、ナビゲーションを容易にし、快く取り扱えるようにともに製本されている、両面にフルカラーで印刷されているレターサイズの光沢のあるページのセットなどの、従来の時事解説誌の物理的な特徴を有する。
【0021】
ネットページプリンタは、ブロードバンドインターネットアクセスの拡大する可用性を利用する。ケーブルサービスは米国内の家庭の95%で使用でき、ブロードバンドインターネットアクセスを提供するケーブルモデルサービスはすでにこれらの内の20%で使用可能である。ネットワークプリンタは、さらに低速の接続で動作することもできるが、送達時間はさらに長くなり、画像品質はさらに低くなる。実際、システムはさらに低速で動作し、したがって消費者の観点からはより受け入れがたくなるだろうが、ネットページシステムは、既存の消費者インクジェットプリンタおよびレーザプリンタを使用して可能にすることができる。その他の実施形態では、ネットページシステムは、専用イントラネット上でホストされている。依然として他の実施形態では、ネットページシステムは、単一コンピュータまたはプリンタなどのコンピュータによって可能にされているデバイスでホストされている。
【0022】
ネットページネットワーク上のネットページ出版サーバ14は、印刷品質の出版物をネットページプリンタに送達するように構成される。定期的な出版物は、ポイントキャスティングインターネットプロトコルおよびマルチキャストインターネットプロトコルを介して、自動的に加入ネットワークプリンタに送達される。個人専用にされた出版物は、個々のユーザプロファイルに従って濾波され、フォーマットされる。
【0023】
ネットページプリンタは、任意の数のペンをサポートするために構成され、ペンは任意の数のネットページプリンタと動作することができる。好まれている実現では、各ネットページペンは固有の識別子を有する。家庭は、1つが家族の各一員に割り当てられる色付きネットページペンの集合体を有してよい。これにより、各ユーザは、ネットページ出版サーバまたはアプリケーションサーバに関して別のプロファイルを維持することができる。
【0024】
ネットページペンは、ネットワーク登録サーバ11とともに登録し、1つまたは複数の支払カード口座にリンクすることができる。これにより、e−コマースの支払をネットページペンを使用して安全に許可できる。ネットページ登録サーバは、ネットページペンにより捕捉されたシグナチャを、過去に登録されたシグナチャと比較し、それがe−コマースサーバにユーザのアイデンテティを認証できるようにする。その他の生物測定も、アイデンテティを検証するために使用できる。ネットページペンのバージョンは、ネットページ登録サーバによって同様に検証される指紋走査を含む。
【0025】
ネットページプリンタはユーザの介入なしに朝刊などの定期刊行物を配達してよいが、それは決して求められていないジャンクメールを送達しないように構成することができる。その好まれている書式では、それは加入されたあるいはそれ以外の場合認可されたソースから定期刊行物を配達するにすぎない。この点で、ネットページプリンタは、ファックス機械、あるいは電話番号またはe−メールアドレスを知っているジャンクメール発送者に可視であるe−メールアカウントとは異なる。
【0026】
1 ネットページシステムアーキテクチャ
システム内の各オブジェクトモデルは、統一モデリング言語(Unified Modeling Language)(UML)クラス図を使用して記述される。クラス図は、関係性により接続されるオブジェクトクラスの集合から成り立ち、ここでは以下の2種類の関係性が重要である。つまり、結合(association)と汎化(generalization)である。結合はオブジェクト間、つまりクラスのインスタンス間のある種の関係性を表す。汎化は実際のクラスに関し、以下のように理解することができる。つまり、クラスがそのクラスのすべてのオブジェクトの集合として考えられ、クラスAがクラスBの汎化である場合、Bは単にAの部分集合にすぎない。UMLは、二次モデル化、つまりクラスのクラスを直接的にサポートしない。
【0027】
各クラスは、クラスの名前がラベルで貼り付けられた矩形として描画される。それは、水平線で名前から分離されるクラスの属性のリスト、および水平線で属性リストから分離されるクラスの動作のリストを含む。しかしながら、以下に続くクラス図の中では、動作は決して模擬されない。
【0028】
結合は、オプションでどちらかの端部で非常に多数の結合とともに名前が付けられる、2つのクラスを接合する線として描画される。アスタリスク(*)は、非常に多数の「多くの」、つまりゼロまたはそれ以上を示す。それぞれの結合は、オプションでその名前で名付けられ、オプションでどちらかの端部で対応するクラスの役割で名付けられる。開いた菱形は、集約結合(「の一部」)を示し、結合線の集合体で描画される。
【0029】
汎化関係性(「である(is−a)」)は、2つのクラスを接合する実線として描画され、(開いた三角形の書式を取る)矢印が汎化端部にある。
クラス図が複数の図に分解されると、二重化される任意のクラスは、それを画定する主要な図以外のすべてで、破線外形線で示される。それは、それが画定されるところだけで属性とともに示される。
【0030】
1.1 ネットページ
ネットページとは、ネットページネットワークがその上に構築される基礎である。それらは、紙をベースにしたユーザインタフェースを、出版された情報および対話型サービスに提供する。
【0031】
ネットページは、ページのオンライン記述に対する参照で非可視にタグが付けられた印刷されたページ(またはその他の表面領域)から成り立つ。オンラインページ記述は、ネットページページサーバによって永続的に維持される。ページ記述は、テキスト、グラフィックスおよび画像を含む、ページの可視レイアウトおよびコンテンツを記述する。それは、ボタン、ハイパーリンク、および入力フィールドを含むページ上での入力要素も記述する。ネットページは、その表面上にネットページペンで付けられたマーキングを、ネットページシステムによって同時に捕捉、処理できるようにする。
【0032】
複数のネットページは、同じページ記述を共用できる。しかしながら、それ以外の場合同一のページを通した入力を区別できるようにするために、各ネットページには固有のページ識別子が割り当てられる。このページIDは、非常に大多数のネットページ間で区別するのに十分な精度を有する。
ページ記述に対する各参照は印刷済みタグの中で符号化される。タグは、それが表示される固有のページを特定し、それによりページ記述を間接的に特定する。タグは、ページ上で専用の位置も特定する。タグの特徴は、さらに詳しく後述される。
【0033】
タグは、通常の紙などの、赤外線反射する、任意の基板上に赤外線吸収インクで印刷される。近赤外線波長は人間の目には見えないが、適切なフィルタ付きのソリッドステート画像センサによって容易に感知される。
タグは、ネットページペンの中の領域画像センサによって感知され、タグデータは最も近いネットページプリンタを介してネットページシステムに伝送される。ペンは無線であり、短距離無線陸を介してネットページプリンタと通信する。タグは、ペンが少なくとも1つのタグをページ上でシングルクリックでも確かに撮像できるほど十分に小さく密に配置されている。対話は状態がない(stateless)ため、ペンがページIDおよびページとの対話のたびに位置を認識することが重要である。
【0034】
ネットページサーバは、印刷されたネットページごとに固有のページンスタンスを維持し、それが、印刷されたネットページごとにページ記述内の入力フィールドにユーザによって指定される値の別個の集合を維持できるようにする。
ページ記述、ページンスタンス、および印刷済みネットページ間の関係性は、図4に図示される。ページンスタンスは、それを印刷したネットページプリンタ、および既知の場合、それを要求したネットページユーザの両方と関連付けられている。
【0035】
1.2 ネットページタグ
1.2.1 タグデータコンテンツ
好まれている書式では、各タグは、それが表示する領域、および領域内のそのタグの位置を特定する。タグは、全体としての領域またはタグに関するフラグも含む。1つまたは複数のフラグビットは、例えば、タグセンサに、センサが領域の記述を参照しなくても、タグの隣接した領域に関連付けられた機能を示すフィードバックを提供するように信号で知らせてよい。ネットページペンは、例えば、ハイパリンクのゾーン内にあるときに「アクティブな領域」LEDを示してよい。
【0036】
さらに明確に後述されるように、好まれている実施形態では、各タグが、初期検出を補助し、表面によってまたは感知プロセスによって誘導される任意の反りの影響を最小限にするのに役立つ容易に認識される不変構造体を含む。タグは、好ましくはページ全体を並べて表示し、ペンが、ページ上でのシングルクイックでさえ少なくとも1つのタグを確実に撮像できるほど十分に小さく、密に配列されている。対話は状態がない(stateless)ためペンがページとの対話のたびにページIDおよび位置を認識することが重要である。
【0037】
好まれている実施形態では、タグが参照する領域はページ全体と一致するため、タグの中に符号化されている領域IDは、タグが表示されるページのページIDと同じことを表す。その他の実施形態では、タグが参照する領域は、ページの任意の副領域またはその他の表面である。例えば、それは対話型要素のゾーンと一致することがあり、その場合、領域IDは対話型要素を直接的に特定することができる。
【0038】
【表1】
【0039】
各タグは、典型的には表1に図示されているように割り当てられている120ビットの情報を含む。1平方インチ当たり64という最大タグ密度を仮定すると、16ビットのタグIDは、最高1024平方インチの領域サイズをサポートする。さらに大きな領域は、単に当接する領域およびマップを使用することによってタグID精度を高めずに連続して写像することができる。100ビット領域IDは、2100(−1030つまり、百万兆兆(million trillion trillion))の異なる領域を固有に特定することができる。
【0040】
1.2.2 タグデータ符号化
120ビットのタグデータは、(15、5)リードソロモンコードを使用して冗長に符号化される。これは、それぞれ15個の4ビット記号の6つのコードワードから成り立つ360の符号化されたビットを生じさせる。(15、5)コードは、コードワードあたり最高5つの記号エラーを補正できるようにする。つまり、それはコードワードあたり最高33%という記号誤り率を許容する。
【0041】
各4ビット記号は、タグ内で空間的にコヒーレントな方法で表され、6つのコードワードから成る記号はタグの中で空間的にインタリーブされる。これが、バーストエラー(複数の空間的に隣接するビットに影響を及ぼす誤差)が、全体的に最小数の記号、および任意の1つのコードワード中の最小数の記号に損傷を与え、このようにしてバーストエラーを完全に補正できる尤度を最大限にすることを保証する。
【0042】
1.2.3 物理タグ構造
図5に示されているタグの物理的な表記は、固定ターゲット構造体15、16、17および可変データ領域18を含む。該固定ターゲット構造体は、ネットページペンなどのセンサがタグを検出し、センサを基準にしたその3次元向きを推論できるようにする。該データ領域は、符号化されたタグデータの個々のビットの表記を含む。
【0043】
適切なタグ再生を達成するために、タグは256x256ドットという解像度でレンダリングされる。1インチあたり1600ドットで印刷されると、これは約4mmという直径のタグを生じさせる。この解像度では、タグは、半径16ドットという「静かな領域」により取り囲まれるように設計される。静かな領域は隣接するタグによっても貢献されるため、それはタグの効果的な直径に16ドットを追加するだけである。
【0044】
タグは6つのタグ構造体を含む。検出リング15は、センサが、初期にタグを検出できるようにする。該リングは、それが回転的に一様であるため、およびそのアスペクト比の単純な補正が透視歪みの影響の大部分を除去するために検出しやすい。向き軸16は、センサがセンサの偏揺れのためのタグの近似平面向きを求めることができるようにする。該向き軸は、固有の向きを生じさせるために曲げられる。4つの透視ターゲット17は、センサがタグの正確な2次元透視変形、したがってセンサを基準にしたタグの正確な3次元位置および向きを推論できるようにする。
【0045】
すべてのターゲット構造体は、雑音に対するその免疫性を高めるほど冗長に大きい。
全体的なタグ形状は円形である。これが、とりわけ、不規則な三角形グリッド上での最適なタグパッキングをサポートする。円形補正リングと組み合わされ、これはタグ内のデータビットの円形の配列を最適にする。そのサイズを最大限にするために、各データビットは、2本の半径方向の線および2つの同心円形弧によって区切られる領域という書式を取る半径方向の楔状の配列によって表される。各楔は、1600dpiで8ドットという最小の寸法を有し、そのベース(その内側の弧)が少なくともこの最小寸法に等しくなるように設計される。半径方向での楔の高さはつねに最小寸法に等しい。各4ビットデータ記号は2x2の楔の配列によって表される。
【0046】
6つのコードワードのそれぞれの15個の4ビットデータ記号が、インタリーブされた様式で4つの同心記号リング18aから18dに割り当てられる。記号は、タグの回りで円形に進行して交互に割り当てられる。
インタリーブは、同じコードワードのあらゆる2つの記号間の平均空間距離を最大限にするように設計される。
【0047】
センサを介したタグ付きの領域との「シングルクリック」相互作用をサポートするために、センサは、領域内のどこであろうと、あるいはそれがどの向きで配置されていようと、その視野の中で少なくとも1つの全体的なタグを見ることができなければならない。したがって、センサの視野の必須直径は、タグのサイズと間隔の関数である。
円形のタグ形状を仮定すると、センサ視野の最小直径は、タグが、図6に図示されるように、正三角形グリッド上に並べて表示される。
【0048】
1.2.4 タグ画像処理および符号化
ネットページペンなどのセンサにより実行されるタグ画像処理および符号化は、図7に図示される。捕捉された画像は画像センサから獲得されているが、画像の動的範囲が(20で)決定される。それから、範囲の中心は、画像21の2進スレッショルドとして選ばれる。それから、画像は(22で)しきいされ、繋がれているピクセル領域(つまり、形状23)に分裂される。タグターゲット構造を表すためには小さすぎる形状は廃棄される。各形状のサイズおよび重心も計算される。
【0049】
それから、形状ごとに2進形状モーメント25が計算され、これらがそれ以降ターゲット構造を配置するための基礎を提供する。中心形状モーメントは、その性質により、位置が不変であり、規模、アスペクト比および回転を容易に一様にすることができる。
【0050】
リングターゲット構造体15は、(26で)配置される最初のものである。リングは、透視歪みの(perspective−distorted)際に非常によく動作するという優位点を有する。整合は、各形状のモーメントをアスペクト正規化および回転正規化することにより進行する。いったんその二次モーメントが正規化されると、たとえ透視歪みがかなりであったとしてもリングは認識しやすい。該リングの最初のアスペクトおよび回転27は、ともに透視変形の有効な近似を提供する。
【0051】
軸ターゲット構造体16は、(28で)配置される次のものである。整合は、リングの正規化を各形状のモーメントに適用し、結果として生じるモーメントを回転正規化することによって進行する。いったんその二次モーメントが正規化されると、軸ターゲットは容易に認識される。軸の2つの考えられる向きを明確にするために、3分の一次モーメントが必要とされることに注意する。形状は片側に慎重に曲げられ、これを可能にする。また、透視歪みが軸ターゲットの軸を隠すことがあるため、軸ターゲットを回転正規化するのは、それがリングの正規化が適用された後だけに可能であることにも注意する。軸ターゲットの最初の回転が、ペン偏揺れ29のためにタグの回転の有効な近似を提供する。
【0052】
4つの透視ターゲット構造体17は、(30で)配置される最後のものである。その位置の優れた概算は、リングおよび軸ターゲットに対するその既知の空間関係性、リングのアスペクトおよび回転、および軸の回転に基づいて計算される。整合は、リングの正規化を各形状のモーメントに適用することによって進行する。いったんその二次モーメントが正規化されると、円形透視ターゲットは認識しやすくなり、その概算された位置に最も近いターゲットが一致として解釈される。それから、4つの透視ターゲットの最初の重心が、タグ空間内の既知のサイズの正方形の透視歪み隅31であると解釈され、8自由度透視変形31が、4つのタグ空間および画像点の組を関係付ける十分に理解された等式を解くことに基づいて、(32で)推論される。
【0053】
画像空間透視変形に対して推論されたタグ空間は、(36で)タグ空間内のそれぞれの既知のデータビット位置を、実数値の位置が入力画像内の4つの関連する隣接ピクセルを(36で)双一次的に補間するために使用される画像空間の中に投射するために使用される。過去に計算された画像スレッショルド21は、結果をしきいし、最終的なビット値37を生じさせるために使用される。
【0054】
いったんすべて360個のデータビット37が弧のようにして得られると、6つの60ビットのリードソロモンコードワードのそれぞれは(38で)復号され、20個の復号ビット39、つまり合計120の復号ビットを生じさせる。コードワード記号がコードワード順でサンプリングされ、その結果コードワードがサンプリングプロセスの間に暗示的にインターリーブされないことに注意する。
【0055】
リングターゲット15は、その画像に対する関係性が、リングが、検出される場合に完全なタグの一部であることを保証する画像のサブエリア内だけで求められる。完全なタグが検出され、無事に復号されない場合、カレントフレームに関してペン位置は記録されない。適切な処理力および理想的には最小ではない視野193を考慮すると、代替戦略は、現在の画像の中で別のタグを求めることを含む。
【0056】
得られたタグデータは、タグを含む領域のアイデンテティおよび領域内のタグの位置を示す。ペンの全体的な向き35だけではなく領域内のペン先の正確な位置35も、タグ上で観察される透視変形33およびペンの物理的な軸とペンの光学軸間の既知の空間関係性から(34で)推論される。
【0057】
1.2.5タグマップ
タグを復号すると、領域ID、タグIDおよびタグ関連ペン変形が生じる。タグIDおよびタグ関連ペンロケーションをタグ付き領域内の絶対的な場所に変換する前に、領域内のタグの位置が既知でなければならない。これは、タグマップ、つまり各タグIDをタグ付きの領域内で対応する場所に写像する関数によって示される。タグマップクラス図は、ネットページプリンタクラス図の一部として、図22に示される。
【0058】
タグマップは、タグを含む表面領域を並べて表示するために使用される方式を反映し、これは表面の種類に応じて変化することがある。複数のタグ付きの領域が同じ並列表示(tiling)方式および同じタグ番号付け方式を共用するとき、それらは同じタグマップも共用できる。
ある領域のタグマップは、領域IDを介して検索可能でなければならない。このようにして、領域ID、タグIDおよびペン変形を考えると、タグマップは検索でき、タグIDは領域内の絶対的なタグ場所に変換でき、タグ関連ペン場所は、領域内の絶対的なペン場所を生じさせるためにタグ場所に追加できる。
【0059】
1.2.6 タグ付け方式
2つの別個の表面コーディング方式は重要であり、その両方が本項で前述されたタグ構造体を使用する。該好まれているコーディング方式は、すでに説明されたように「場所表示」タグを使用する。代替コーディング方式は、オブジェクト表示タグを使用する。
【0060】
場所表示タグは、タグ付き領域と関連付けられたタグマップを通して変換されるときに、領域内の固有のタグ場所を生じさせるタグIDを含む。ペンの該タグ関連場所がこのタグ場所に追加され、領域内のペンの場所を生じさせる。これは、その結果として、領域に関連付けられたページ記述内のユーザインタフェース要素を基準にしてペンの場所を決定するために使用される。ユーザインタフェース要素自体が特定されるだけではなく、ユーザインタフェース要素を基準にした場所も特定される。したがって、場所表示タグは、ある特定のユーザインタフェース要素のゾーン内の絶対ペン経路の捕捉を自明にサポートする。
【0061】
オブジェクト表示タグは、領域に関連付けられたページ記述内のユーザインタフェース要素を直接的に特定するタグIDを含む。ユーザインタフェース要素のゾーン内のすべてのタグはユーザインタフェース要素を特定し、それらをすべて同一、したがって区別がつかないようにする。したがって、オブジェクト表示タグは、絶対的なペン経路の捕捉をサポートしない。しかしながら、それらは相対的なペン経路の捕捉はサポートする。位置サンプリング周波数が遭遇したタグ周波数を越える限り、あるサンプリング済みのペン位置からストローク内の次の位置への変位は、明確に決定することができる。
【0062】
どちらかのタグ付き方式を使用すると、タグは、ユーザがタグデータをセンサによって読み取り、適切な応答をネットページシステム内で生成するために、適切なセンサを使用して印刷されたページと対話できるという点で、ユーザ対話型要素としてネットページ上で関連付けられた視覚的な要素と協調して機能する。
【0063】
1.3 文書およびページ記述
文書およびページ記述クラス図の好まれている実施形態が、図25と図26に示されている。
ネットページシステムでは、文書は3つのレベルで記述される。最も抽象的なレベルでは、文書836は、その終端の要素839がテキストオブジェクト、テキストスタイルオブジェクト、画像オブジェクト等のコンテンツオブジェクト840と関連付けられる階層構造を有する。いったん文書が特定のページサイズで、特定のユーザの尺度係数の弧のみに従ってプリンタで印刷されると、文書はページ数を付けられ、それ以外の場合にはフォーマットされる。フォーマットされた終末要素835は、特にコンテンツオブジェクトがスタイル関連である場合に、いくつかのケースでは、その対応する終末要素に関連付けられたコンテンツオブジェクトとは異なるコンテンツオブジェクトと関連付けられるだろう。文書およびページのそれぞれの印刷済みのインスタンスも別個に記述され、ある特定のページンスタンス830を通して捕捉された入力を、同じページ記述のその他のインスタンスを通して捕捉された入力とは別個に記録できるようにする。
【0064】
ページサーバ上に最も抽象的な文書記述が存在すると、ユーザは、ソース文書の特定のフォーマットを強制的に受け入れなくても、文書のコピーを要求できる。該ユーザは、例えば異なるページサイズでプリンタを通してコピーを要求してよい。逆に、ページサーバ上にフォーマットされた文書記述が存在すると、ページサーバは、ある特定の印刷済みページでユーザ動作を効率的に解釈することができる。
【0065】
フォーマットされた文書834は、そのそれぞれがフォーマットされた終末要素835の集合から成り立つフォーマットされたページ記述5の集合から成り立つ。各フォーマットされた要素は、ページ上に空間的な範囲またはゾーン58を有する。これは、ハイパリンクフィールドおよび入力フィールドなどの入力要素のアクティブな領域を画定する。
文書インスタンス831は、フォーマットされた文書834に一致する。それは、そのそれぞれがフォーマットされた文書のページ記述5に相当する、ページンスタンス830の集合から成り立つ。それぞれのページンスタンス830は、単一の固有の印刷済みネットページ1を記述し、ネットページのページID50を記録する。ページンスタンスは、それが、分離して要求されたページのコピーを表す場合に文書インスタンスの一部ではない。
【0066】
ページンスタンスは、終末要素インスタンス832の集合から成り立つ。要素インスタンスは、それがインスタンスに特定の情報を記録する場合にだけ存在する。このようにして、ハイパリンクインスタンスは、それがページインスタンスに特定であるトランザクションID55を記録するためにハイパリンク要素のために存在し、フィールドインスタンスは、それがページンスタンスに特定な入力を記録するためにフィールドインスタンスのために存在する。しかしながら、要素インスタンスは、テキストフローなどの静的な要素のためには存在しない。
【0067】
終末要素は、図27に図示されるように、静的な要素843、ハイパリンク要素844、フィールド要素845またはページサーバコマンド要素846である場合がある。静的な要素843は、図28に示されるように、関連付けられたスタイルオブジェクト854を含むスタイル要素847、関連付けられたスタイル付きテキストオブジェクト855を含むテキストフロー要素848、関連付けられた画像要素856を含む画像要素849、関連付けられたグラフィックオブジェクト857を含むグラフィック要素850、関連付けられたビデオクリップオブジェクト858を含むビデオクリップ要素851、関連付けられた音声クリップ要素859を含む音声クリップ要素852、または関連付けられたスクリプトオブジェクト860を含むスクリプト要素853である場合がある。
【0068】
ページンスタンスは、特定の入力要素には当てはまらないページで捕捉される任意のデジタルリンクを記録するために使用される背景フィールド833を有する。
本発明の好まれている書式では、タグマップ811は、ページ上のタグをページ上の場所に変換できるようにするために各ページンスタンスと関連付けられている。
【0069】
1.4 ネットページネットワーク
好まれている実施形態においては、ネットページネットワークは、図3に図示されるように、ネットページページサーバ10、ネットページ登録サーバ11、ネットページIDサーバ12、ネットページアプリケーションサーバ13、ネットページ出版サーバ14、およびインターネットなどのネットワーク19を介して接続されるネットページプリンタ601の分散された集合から成り立つ。
【0070】
ネットページサーバ11は、ユーザ、ペン、プリンタ、アプリケーションおよび出版物の関係性を記録し、それにより多様なネットワーク活動を許可するサーバである。それは、ユーザを認証し、アプリケーショントランザクションにおいて認証されたユーザの代わりに署名代理としての役割を果たす。それは、手書き認識サービスも提供する.前述されたように、ネットページサーバ10は、ページ記述およびページンスタンスについて永続的な情報を維持する。ネットページネットワークは、それぞれがページンスタンスの部分集合を取り扱う任意の数のページサーバを含む。ページサーバもページンスタンスごとにユーザ入力値を維持するので、ネットページプリンタなどのクライアントは、ネットページ入力を適切なページサーバに直接的に送信する。ページサーバは、対応するページの記述を基準にして任意のこのような入力を解釈する。
【0071】
ネットページIDサーバ12は、オンデマンドで文書ID51を割り当て、そのID割当て方式を介してページサーバの負荷の最適配分を提供する。
ネットページプリンタは、インターネット分散名システム(DNS)または類似物を使用し、ネットページページID50を、対応するページンスタンスを取り扱うネットページサーバのネットワークアドレスに分解する。
ネットワークアプリケーションサーバ13は、対話型ネットワークアプリケーションのホストとして働くサーバである。ネットページ出版サーバは、ネットページプリンタにネットページ文書を公開するアプリケーションサーバである。それらは、第2項で詳細に説明される。
【0072】
ネットページサーバは、IBM、ヒューレットパッカード(Hewlett−Packard)、およびサン(Sun)などの製造メーカからの種々のネットワークサーバプラットホームでホストとして働くことができる。複数のネットページサーバが単一のホスト上で並行して実行でき、単一サーバは数多くのホスト上で分散することができる。ネットページサーバにより提供される機能性のいくつかまたはすべて、および特にIDサーバおよびページサーバによって提供される機能性も、ネットページプリンタなどのネットページ機器内で、コンピュータワークステーション内で、あるいはローカルネットワーク上で直接的に提供することができる。
【0073】
1.5 ネットページプリンタ
ネットページプリンタ601は、ネットページシステムと登録され、オンデマンドで、および提出を介してネットページ文書を印刷する機器である。各プリンタは固有のプリンタID62を有し、インターネットなどのネットワークを介して、理想的にはブロードバンド接続を介してネットページネットワークに接続される。
【0074】
不揮発性メモリ内のアイデンテティおよび機密保護の設定値は別にして、ネットページプリンタは永続的な記憶を含まない。ユーザに関する限り、「ネットワークはコンピュータである」。ネットページは、特定のネットページプリンタとは無関係に、分散されたネットページページサーバ10の助けを借りて、空間および時間全体で対話的に機能する。
【0075】
ネットページプリンタは、ネットページ出版サーバ14から購読されるネットページ文書を受け取る。各文書は2つの部分で分散される。つまり、ページレイアウト、およびページを取り込む実際のテキストと画像オブジェクトである。個人専用化のために、ページレイアウトは、典型的にはある特定の購読者に特定であり、そのため適切なページサーバを介して購読者のプリンタにポイントキャストされる。他方、テキストオブジェクトおよび画像オブジェクトは、典型的には、他の加入者と共用されるため、すべての購読者のプリンタおよび適切なページサーバにマルチキャストされる。
【0076】
ネットページ出版サーバは、文書コンテンツのポイントキャストおよびマルチキャストへの分裂を最適化する。文書のページレイアウトのポイントキャストを受け取った後、プリンタは、存在する場合には、どれが傾聴するためにマルチキャストするのかを知っている。
【0077】
いったんプリンタが印刷される文書を定める完全なページレイアウトおよびオブジェクトを受け取ると、それは文書を印刷することができる。
プリンタは、用紙の両面で同時に偶数ページと奇数ページをラスタ化し、印刷する。それは二重化された印刷エンジン制御装置760、およびこの目的のためにメムジェットTM(商標)印字ヘッド350を活用する印刷エンジンを備える。
【0078】
印刷プロセスは、2つの切り離された段階から成り立つ。つまり、ページ記述のラスタ化、およびページ画像の拡張と印刷である。ラスタ画像プロセッサ(RIP)は、並列で動作している1つまたは複数の標準DSP757から成り立つ。二重化された印刷エンジン制御装置は、印刷エンジン内の印字ヘッドと同期して、リアルタイムでページ画像を拡張、ディザリングおよび印刷するカスタムプロセッサから成り立つ。
【0079】
これはタグをそれ以外の場合ページの空の領域に制限するが、IR印刷のためにイネーブルされていないプリンタは、IR吸収黒インクを使用してタグを印刷するオプションを有する。このようなページはIR印刷されたページよりさらに制限された機能性を有するがそれらは依然としてネットページとして分類される。
【0080】
通常のネットページプリンタは紙の用紙の上にネットページを印刷する。さらに特殊化されたネットページプリンタは、球体などのさらに特殊化された表面の上に印刷してよい。各プリンタは、表面種類ごとに、少なくとも1つの表面型をサポートし、少なくとも1つのタグ並列表示方式、したがってタグマップをサポートする。文書を印刷するために実際に使用されるタグ並列表示方式を記述するタグマップ811は、文書のタグを正確に解釈できるようにするためにその文書と関連付けられるようになる。
図2は、ネットページネットワーク上の登録サーバ11によって維持されるプリンタ関連情報を反映する、ネットページプリンタクラス図を示す。
ペンの好まれている実施形態は、図11から図16を参照して、以下の第6項にさらに詳細に記述される。
【0081】
1.5.1 メムジェットTM(商標)印字ヘッド
ネットページシステムは、熱インクジェット、圧電インクジェット、レーザ電子写真、およびその他を含む、幅広い範囲のデジタル印刷技術を使って作られるプリンタを使用して動作することができる。しかしながら、消費者に幅広く受け入れられるためには、ネットページプリンタが以下の特徴を有することが望ましい。
・写真品質のカラー印刷
・高品質テキスト印刷
・高信頼性低プリンタ費用
・低インク費用
・低用紙費用
・単純な操作
・ほぼ静かな印刷
・高速印刷
・同時両面印刷
・コンパクトフォーム係数
・低電力消費
市販されている印刷技術はこれらの特徴のすべてを有していない。
【0082】
これらの特徴を備えたプリンタの生産を可能にするために、本出願人は、メムジェットTM(商標)技術と呼ばれている新しい印刷技術を発明した。メムジェットTM(商標)は、マイクロ電気機械システム(MEMS)技術を使用して製作されたページ幅印字ヘッドを組み込んだドロップオンデマンド(drop−on−demand)インクジェット技術である。図17は、メムジェットTM(商標)印字ヘッドの単一委員撮要素300を示す。ネットページウォールプリンタ(wallprinter)は、1600dpiページ幅デュプレックスプリンタを形成するために168960個の印刷要素を組み込む。このプリンタは、用紙コンディショナーおよびインクフィクサティーフだけではなく、藍色、赤紫色、黄色、黒色、および赤外線のインクも同時に印刷する。
【0083】
印刷要素300は、約長さ110ミクロンかける幅32ミクロンである。これらの印刷要素の配列は、CMOS論理、データ転送、タイミング、および駆動回路(図示されていない)を組み込むシリコン基板301上で形成される。
印刷要素300の主要な要素は、ノズル302、ノズルリム303、ノズルチャンバ304、流体シール305、インク流路リム306、レバーアーム307、能動的なアクチュエータビーム組308、受動的なアクチュエータビーム組309、能動的なアクチュエータアンカー310、受動的なアクチュエータアンカー311、およびインク入口312である。
【0084】
能動的なアクチュエータビーム組308は、接合箇所319で受動的なアクチュエータビーム組309に機械的に接合されている。両方のビーム組ともそのそれぞれのアンカー点310と311でしっかり固定されている。要素308,309、310、311および319の組み合わせが突き出た(cantilevered)電熱曲げアクチュエータ320を形成する。
【0085】
図18は、印刷要素300の断面315を含む、印刷要素300の配列の小さな部分を示す。断面315は、シリコンウェハ301を通過するインク入口312を明確に示すために、インクなしで示されている。
図19(a)、図19(b)および図19(c)は、メムジェットTM(商標)印刷要素300の動作サイクルを示す。
図19(a)は、インク飛沫を印刷する前のインクメニスカス316の静止した位置を示す。インクは、インクメニスカス316で、およびノズルチャンバ304とインク流路リム306の間に形成される流体シール305での表面張力によってノズルチャンバ内に保持される。
【0086】
印刷中、印字ヘッドCMOS回路構成要素は、印刷エンジン制御装置から正しい印字ヘッドにデータを分散し、データをラッチし、データをバッファに入れ、能動的なアクチュエータビーム組308の電極318を駆動する。これが、電流を約1マイクロ秒の間、ビーム組308を通過させ、ジュール加熱を生じさせる。ジュール加熱から生じる温度の上昇が、ビーム組308を膨張させる。受動的なアクチュエータビーム組309は加熱されないので、それは膨張せず、2つのビーム組の間に応力の差異を生じさせる。この応力の差異は部分的には、基板301の方に曲がる電熱曲げアクチュエータ320の突き出た端部によって解決される。レバーアーム307は、この動きをノズルチャンバ304に伝える。ノズルチャンバ304は、図19(b)に示される位置に約2ミクロン移動する。これがインク圧力を上昇させ、インク321をノズル302の中から押し出し、インクメニスカス316を膨らませる。ノズルリム303が、インクメニスカス316が、ノズルチャンバ304の表面全体に広がるのを防ぐ。
【0087】
ビーム組308と309の温度が均衡すると、アクチュエータ320はその元の位置に戻る。これが、図19(c)に示されるように、インク水滴317がノズルチャンバ内でインク321から決裂するのを助ける。ノズルチャンバは、メニスカス316での表張力の作用で充填し直される。
図20は、印字ヘッド350のセグメントを示す。ネットページプリンタにおいて、印字ヘッドの長さは方向351での要素の完全幅(典型的には210mm)である。示されているセグメントは0.4mmの長さ(完全な印字ヘッドの約0.2%)である。印刷中、紙は方向352での固定された印字ヘッドを越えて移動する。印字ヘッドは、6列の互いに入り込んだ印刷要素300を有し、インク入口312によって供給される6色または種類のインクを印刷する。
【0088】
動作中に印字ヘッドの脆弱な表面を保護するために、ノズルガードウェハ330が印字ヘッド基板310に取り付けられている。ノズル302ごとに、それを通ってインク水滴が発射される対応するノズルガード穴311がある。ノズルガードホール331が用紙繊維またはその他の異物で閉塞されるのを防止するために、濾過された空気が、印刷中、空気入口332を通して、およびノズルガード穴の中から噴出される。インク321が乾燥するのを防ぐために、ノズルガードは、プリンタ遊休中は密封される。
【0089】
1.6 ネットページペン
ネットページシステムの能動的なセンサは、典型的には、その埋め込まれた制御装置134を使用して、画像センサからIR位置タグを捕捉し、復号することができるペン101である。画像センサは、近赤外線領域波長だけでの感知を可能にするために、適切なフィルタが具備されるソリッドステート素子である。さらに詳細に後述されるように、システムは、ペン先が表面と接触するときを感知することができ、ペンは、人間の手書きを捕捉するのに十分な速度(すなわち、200dpiより大きく、100Hzより速い)でタグを感知することができる。ペンによって捕捉される情報は暗号化され、プリンタ(または基地局)に無線で伝送され、プリンタまたは基地局は、(既知の)ページ構造に関してデータを解釈する。
【0090】
ネットページペンの好まれている実施形態は、通常のマーキングインクペンとしてと、非マーキングスタイラスとしての両方で動作する。しかしながら、マーキング態様は、それがインターネットインタフェースとして使用されるときなど、ブラウジングシステムとしてネットワークシステムを使用するには必要ない。各ネットページペンはネットページシステムで登録され、固有のペンID61を有する。図23は、ネットページペンクラス図を示し、ネットページネットワークで登録サーバ11によって維持されるペン関連情報を反映する。
【0091】
どちらかのペン先がネットページと接触すると、ペンは、ページを基準にしてその位置と向きを決定する。ペン先は力センサに取り付けられ、ペン先にかかる力は、ペンが「上」または「下」なのかを示すためにスレッショルドを基準にして解釈される。これが、例えば、ネットワークから情報を要求するために、ペン先で押すことによってページ上の対話型要素を「クリック」できるようにする。さらに、力は、例えば、シグナチャの完全な動力を検証できるようにするために連続値として捕捉される。
【0092】
ペンが、赤外線スペクトルの中で、ペン先の付近にあるページの領域193を撮像することによってネットページ上のそのペン先の位置と向きを決定する。それは最も近いタグを復号し、撮像されたタグでの観察される透視歪みからタグ、およびペン光学部品の既知の形状寸法を基準にしてペン先の位置を計算する。タグの位置解像度は低い可能性があるが、ページ上でのタグ密度がタグサイズに逆比例するため、調整された位置解像度はきわめて高く、正確な手書き認識のために必要とされる最小解像度を上回る。
【0093】
ネットページを基準にしたペン動作は、一連のストロークとして捕捉される。ストロークは、ペンダウンイベントによって開始され、その後のペンアップイベントによって完了される、ページ上でのタイムスタンプを押されたペン位置の結果から成り立つ。また、ストロークは、通常の状況ではストロークの開始時である、ページIDが変更するたびにネットページのページID50でタグが付けられる。
【0094】
各ネットページはそれに関連付けられた現在の選択826を有し、ユーザがコピー動作および貼り付け動作を実行できるようになる。選択はタイムスタンプを押され、システムが、定められた時間期間の後にそれを廃棄できるようにする。現在の選択はページンスタンスの領域を記述する。それは、ページの背景領域を基準にして、ペンを通して捕捉される最も最近のデジタルインクストロークから成り立つ。それは、いったんそれが選択ハイパリンク活性化を介してアプリケーションに提出されるとアプリケーションに特殊な方法で解釈される。
【0095】
各ペンは現在のペン先824を有する。これは、ペンによってシステムに最後に通知されたペン先である。前述されたデフォルトネットページペンのケースでは、マーキングの黒インクペン先または非マーキングスタイラスペン先のどちらかが現在である。また、それぞれのペンは現在のペン先スタイル825を有する。これは、例えば、パレットから色を選択するユーザに応えて、アプリケーションによってペンと最後に関連付けられたペン先スタイルである。ペンを通して捕捉されるストロークは、現在のペン先スタイルでタグを付けられる。ストロークがそれ以降複製されると、それらは、それらがそれでタグ付けされるペン先スタイルで複製される。
【0096】
ペンが、それが通信できるプリンタの範囲内にあるときはつねに、ペンはその「オンライン」LEDをゆっくりと点滅する。ペンがページを基準にしてストロークを復号できないとき、それは瞬時にその「エラー」LEDを活性化する。ペンがページを基準にしてストロークを復号するのに成功すると、それは瞬時にその「ok」LEDを活性化する。
【0097】
捕捉されたストロークの結果はデジタルインクと呼ばれる。デジタルインクは、手書きのオンライン認識のため、およびシグナチャのオンライン検証のため、描画および手書きのデジタル交換の基礎を形成する。
ペンは無線であり、短距離無線リンクを介してネットページプリンタにデジタルインクを伝送する。伝送されるデジタルインクは、プライバシーおよび機密保護のために暗号化され、効率的な伝送のためにパケット化される(packetized)が、つねに、プリンタにおける適時の取扱を保証するためにペンアップイベントで流される。
【0098】
ペンがプリンタの範囲該にあるとき、それは、10分間以上の連続手書きの容量を有する、内部メモリ内でデジタルインクをバッファに入れる。ペンが再びプリンタの範囲内にあるとき、それは任意のバッファに入れられたデジタルインクを転送する。
ペンは、任意の数のプリンタで登録することができるが、すべての状態データは用紙上およびネットワーク上の両方のネットページ内に常駐するため、ペンが任意の特定のときにどのプリンタと通信しているのかはおもに重要ではない。
ペンの好まれている実施形態は、図8から図10を参照して、以下の第6項にさらに詳細に記述される。
【0099】
1.7 ネットページ対話
ネットページプリンタ601は、ペンがネットページ1と対話するためにし様されるときに、ペン101からストロークに関するデータを受け取る。タグ4のコーディングされたデータ3は、それが、ストロークなどの移動を実行するために使用されるときにペンによって読み取られる。データは、特定のページのアイデンテティおよび関連付けられた対話片要素を決定し、ページを基準にしたペンの相対的な配置の表示を得ることを可能にする。表示データは、それがDNSを介してストロークのページID50を、対応するページンスタンス830を維持するネットページページサーバ10のネットワークアドレスに分解するプリンタに伝送される。それから、それは、ページサーバにストロークを伝送する。ページが最近初期のストロークで識別された場合には、プリンタがそのキャッシュの中に関連ページサーバのアドレスをすでに有している可能性がある。各ネットページは、ネットページページサーバ(以下を参照すること)によって永続的に維持されるコンパクトページレイアウトから成り立つ。ページレイアウトは、画像、フォント、および典型的にはネットページネットワークのどこか他の場所に記憶されている、テキストの部分などのオブジェクトを指す。
【0100】
ページサーバがペンからストロークを受け取ると、それはストロークが適用するページ記述を検索し、ページ記述の度の要素をストロークが交差するかを決定する。それから、それは、関連要素の種類という状況でストロークを解釈することができる。
【0101】
「クリック」は、ペンダウン位置とその後のペン先位置の間の距離および時間がともにいくぶん小さい最大未満であるストロークである。クリックによって活性化されるオブジェクトは、典型的にはクリックを活性化することを必要とし、その結果、さらに長いストロークが無視される。「ずさんな」クリックなどのペン動作の登録失敗は、ペンの「ok」LEDの応答時間の欠如によって示される。
ネットページページ記述には、2種類の入力要素がある。つまりハイパーリンクフィールドと書式フィールドである。書式フィールドを通した入力も、関連つけられたハイパーリンクの起動をトリガすることができる。
【0102】
ハイパーリンク
ハイパーリンクは、リモートアプリケーションにメッセージを送信する手段であり、典型的にはネットページシステム内での印刷された応答を顕在化する。
ハイパーリンク要素844は、ハイパーリンクの起動を取り扱うアプリケーション71、アプリケーションへのハイパーリンクを特定するリンクID54、システムにハイパーリンク活性化の中にユーザのアプリケーションエイリアスID65を含むように依頼する「エイリアス必要」フラグ、およびハイパーリンクがお気に入りのものとして記録されるとき、またはユーザの履歴の中に表示されるときに使用される記述を特定する。ハイパーリンク要素クラス図は図29に示される。
【0103】
ハイパーリンクが活性化されると、ページサーバは、ネットワークのどこかにあるアプリケーションに要求を送信する。アプリケーションは、アプリケーションID64によって特定され、アプリケーションIDはDNSを介して通常の方法で分解される。以下の3つの種類のハイパーリンクがある。つまり、図30に示されるように、一般ハイパーリンク863、書式ハイパーリンク865、および選択ハイパーリンク864である。一般的なハイパーリンクは、リンクされた文書に対する要求を実現できるか、あるいは単にサーバに優先順位を信号で知らせてよい。書式ハイパーリンクは対応する書式をアプリケーションに提出する。選択ハイパーリンクは、現在の選択をアプリケーションに提出する。現在の選択が、例えば、テキストの単一ワード部分を含む場合、アプリケーションは、それが表示される文脈の中でワードの意味を示す単一ページ文書、または別の言語への翻訳を戻してよい。各ハイパーリンク種類は、どの情報がアプリケーションに提出されるのかによって特徴付けられる。
【0104】
対応するハイパーリンクインスタンス862は、ハイパーリンクインスタンスが表示されるページンスタンスに特定である場合があるトランザクションID55を記録する。トランザクションIDは、例えば、ユーザの代わりに購買アプリケーションによって維持される未決購買の「ショッピングカート」などの、アプリケーションに対してユーザに特殊なデータを特定することができる。
【0105】
システムは、選択ハイパーリンク活性化の中にペンの現在の選択826を含む。ハイパーリンクがその「デルタ提出」属性集合を有する場合には最後の書式提出以降の入力だけが含まれるが、システムは、書式ハイパーリンク活性化の中に関連付けられた書式インスタンス868のコンテンツを含む。システムは効果的な戻り経路をすべてのハイパーリンク活性化の中に含む。
【0106】
ハイパーリンクされたグループ866とは、図31に図示されるように、関連付けられたハイパーリンクを有するグループ要素838である。入力がグループ内の任意のフィールドを通して発生するとき、グループに関連付けられたハイパーリンク844が活性化される。ハイパーリンクされたグループは、ハイパーリンク動作をチェックボックスなどのフィールドに関連付けるために使用できる。それは、また、書式ハイパーリンクの「デルタ提出」属性とともに使用し、連続入力をアプリケーションに提供することもできる。したがって、それは、「黒板」対話モデルをサポートするために、つまり入力が捕捉され、そのためそれが発生するとすぐに共用される場合に使用することができる。
【0107】
1.7.2 書式
書式は、印刷されたネットページを通して入力の関連付けられた集合を捕捉するために使用される関連入力フィールドの集合体を定める。書式により、ユーザは、1つまたは複数のパラメータをサーバ上で実行しているアプリケーションソフトウェアプログラムに提出することができる。
【0108】
書式867は文書階層内のグループ要素838である。それは、究極的には、終末フィールド要素839の集合を含む。書式インスタンス868は書式の印刷されたインスタンスを表す。それは、書式のフィールド要素845に対応する、フィールドインスタンス870の集合から成り立つ。各フィールドインスタンスは、その種類が対応するフィーR度要素の種類に依存する関連付けられた値871を有する。各フィールド値は、特定の印刷された書式インスタンスを通して、つまり1枚または複数枚の印刷されたネットページを通して入力を記録する。書式クラス図は、図32に示される。
【0109】
各書式インスタンスは、書式がアクティブであるのか、凍結されているのか、提出されるのか、無効なのか、または期限切れなのかを示すステータス872を有する。書式は最初に印刷されるときにはアクティブである。書式は、いったんそれが署名されると凍結される。書式は、ハイパーリンクがその「デルタ提出」属性集合を有さない限り、いったんその提出ハイパーリンクの1つが起動されると提出済みになる。ユーザが無効書式、リセット書式または重複書式のページコマンドを呼び出すと書式は無効になる。書式は、書式がアクティブであった時間が書式の指定された有効期間を超えると、期限切れとなる。書式がアクティブである間、書式入力が可能にされる。アクティブではない書式を通した入力は、代わりに、関連したページンスタンスの背景フィールド833で捕捉される。書式がアクティブであるか凍結されると、書式提出は可能にされる。書式がアクティブではないとき、または凍結されるときに書式を提出しようとする試みは拒絶され、代わりに書式ステータスレポートを導き出す。
【0110】
各書式インスタンスは、それから引き出されるあらゆる書式インスタンスと(59で)関連付けられ、このようにしてバージョン履歴を提供する。これは、ある特定の時間期間内で書式の最新のバージョン以外のすべてを検索から排除できるようにする。
すべての入力はデジタルインクとして捕捉される。デジタルインク873は、そのそれぞれがスタイル付きのストローク875の集合から成り立つ、タイムスタンプが押されたストロークグループ874の集合から成り立つ。各ストロークは、タイムスタンプが押されたペン位置876の集合から成り立ち、そのそれぞれもペン向きとペン先力を含む。デジタルインククラス図は図33に示される。
【0111】
フィールド要素845は、チェックボックスフィールド877、テキストフィールド878、描画フィールド879、またはシグナチャフィールド880である場合がある。フィールド要素クラス図は、図34に示される。フィールドのゾーン58内に捕捉される任意のデジタルインクが、フィールドに割り当てられる。
チェックボックスフィールドは、図35に示されるように関連付けられたブール値881を有する。チェックボックスフィールドのゾーン内で捕捉される任意のマーク(照合印、十字記号、ストローク、塗りつぶしジグザグ等)は、真の値をフィールドの値に割当てさせる。
【0112】
テキストフィールドは、図36に図示されるように、関連付けられたテキスト値882を有する。テキストフィールドのゾーン内で捕捉される任意のデジタルインクは、オンライン手書き認識を介して自動的にテキストに変換され、テキストがフィールドの値に割り当てられる。オンライン手書き認識は十分に理解されている(例えば、Tappert,C.C.Y.SuenおよびT.Wakaharaの「オンライン手書き認識の最先端技術(The State of the Art in On−Line Handwriting Recognition)」、パターン分析および機械インテリジェンス(Pattern Analysis and Machine Intelligence)に関するIEEE議事録、第12巻、第8番、1990年8月を参照すること)。
【0113】
シグナチャフィールドは、図37に示されるように、関連付けられたデジタルシグナチャ値883を有する。シグナチャフィールドのゾーンで捕捉される任意のデジタルインクは、ペンの所有者のアイデンテティに関して自動的に検証され、フィールドがその一部である書式のコンテンツのデジタルシグナチャは生成され、フィールドの値に割り当てられる。デジタルシグナチャは、書式を所有するアプリケーションに特殊なペンユーザの私用のシグナチャキーを使用して生成される。オンラインシグナチャ検証は、十分に理解される(例えば、Plamondon,RおよびG.Loretteの「自動シグナチャ検証および作者識別―最先端技術(Automatic Signature Verification and Writer Identification―The State of the Art)」、パターン認識(Pattern Recognition)、第22巻、第2号、1989年を参照すること)。
【0114】
フィールド要素は、その「非表示」属性が設定されている場合非表示である。非表示フィールド要素はページ上に入力ゾーンを有さず、入力を受け入れない。それは、フィールドを含む書式が提出されるときに書式データに含まれる関連つけられたフィールド値を有することがある。
削除を示す取消し線などの「編集」コマンドも、書式フィールドで認識できる。
【0115】
手書き認識アルゴリズムは、「オフライン」で(つまり、ペンマーキングのビットマップだけに対するアクセスをもって)よりむしろ「オンライン」で(つまり、ペンモーメントの動力に対するアクセスをもって)動作するため、それは作者に依存するトレーニング段階なしに相対的に高い精度で実行され、別個に書き込まれた(run−on discretely−written)文字を認識することができる。しかしながら、手書きの作者に依存するモデルは、自動的に経時的に生成され、必要な場合先頭で(up−front)生成できる。
【0116】
すでに述べられたように、デジタルインクはストロークの結果から成り立つ。特定の要素のゾーンで開始する任意のストロークは、解釈のために準備が完了した、その要素のデジタルインクストリームに付加される。オブジェクトのデジタルインクストリームに付加されない任意のストロークは、背景フィールドのデジタルインクストリームに付加される。
背景フィールドで捕捉されるデジタルインクは、選択ジェスチャとして解釈される。実際の解釈はアプリケーションに特殊であるが、1つまたは複数のオブジェクトの外接は、通常、境界線で囲まれたオブジェクトの品揃えとして解釈される。
表2は、ネットページとのこれらの多様なペン対話を要約する。
【0117】
【表2】
【0118】
システムは、ペンごとに現在の選択を維持する。選択は、背景フィールドで捕捉される最も最近のストロークだけから成り立つ。選択は、予測可能な動作を保証するための非活動タイムアウト後にクリアされる。
あらゆるフィールドで捕捉される未処理のデジタルインクは、ネットページページサーバで保持され、書式がアプリケーションに提出されるときに、書式データとともにオプションで伝送される。これにより、アプリケーションは、それが、手書きテキストの変換などの最初の変換を疑う場合に未処理デジタルインクを調査できるようにする。これは、例えば、一定のアプリケーションに特殊な整合性チェックに不合格となる書式のアプリケーションレベルでの人間の介入を含むことがある。これに対する拡張として、書式の全体的な背景領域は、描画フィールドとして設計できる。それから、アプリケーションは、ユーザがそれらのフィールドの外側で塗りつぶされたフィールドに対して修正を示してよかったと仮定して、書式の明示的なフィールドの外側でのデジタルインクの存在に基づき、書式を人間のオペレータに送ることを決定することができる。
【0119】
図38aは、ネットページを基準にしてペン入力を取り扱うプロセスのフローチャートを示す。プロセスは、ペンからストロークを(884で)受け取ること、ストローク内のページID50が参照するページンスタンス830を(885)で特定すること、そのゾーン58をストロークが交差するフォーマット済みの要素839を(887で)特定すること、フォーマットされた要素がフィールド要素に一致するかどうかを(888で)判断すること、および一致する場合には、受け取られたストロークをフィールド値871のデジタルインクに(892で)付加すること、フィールドの蓄積されたデジタルインクを(897で)解釈すること、およびフィールドがハイパーリンクされたグループ866の一部であるかどうかを(894で)判断すること、および一部である場合には、関連付けられたハイパーリンクを(895で)活性化すること、フォーマットされた要素がハイパーリンク要素に一致するかどうかを(889で)代わりに判断すること、および一致する場合(895で)対応するハイパーリンクを活性化すること、代わりに、入力フィールドまたはハイパーリンクがない場合には、(890で)受け取られたストロークを背景フィールド833のデジタルインクに付加すること、および登録サーバによって維持されるように、現在のペンの現在の選択826に受け取られたストロークを(891で)コピーすることから成り立つ。
【0120】
図38aは、フィールドの蓄積されたデジタルインクがフィールドの型に応じて解釈される、図38aで示されるプロセスでステップ893の詳細なフローチャートを示す。プロセスは、フィールドがチェックボックスであるかどうか(896で)、およびデジタルインクがチェックマークを表すかどうかを(897で)を判断すること、およびそうである場合には、真の値をフィールド値に(898で)割り当てることと、代わりに、フィールドがテキストフィールドであるかどうかを(899で)判断することと、およびそうである場合に、適切な登録サーバの力を借りて(901で)デジタルインクをコンピュータテキストに変換するステップと、代わりにフィールドがシグナチャフィールドであるかどうかを(902で)判断することと、およびそうである場合、適切な登録サーバの力を借りて、ペンの所有者のシグナチャとして(903で)デジタルインクを検証することと、やはり登録サーバの助けを借りて、対応する書式のコンテンツのデジタルシグナチャを(904で)作成することと、対応するアプリケーションに関係するペン所有者の私用のシグナチャキーを使用することと、フィールド値にデジタルシグナチャを(905で)割り当てることとから成り立つ。
【0121】
1.7.3 ページサーバコマンド
ページサーバコマンドは、ページサーバによって局所的に処理されるコマンドである。それは、書式、ページおよび文書のインスタンスの上で直接的に動作する。
ページサーバコマンド907は、図39で図示されるように、書式無効コマンド908、書式重複コマンド909、書式リセットコマンド910、書式ステータス取得コマンド911、ページ重複コマンド912、ページリセットコマンド913、ページステータス取得コマンド917である場合がある。
【0122】
書式無効コマンドは、対応する書式インスタンスを無効にする。書式重複コマンドは、対応する書式インスタンスを無効にしてから、フィールド値が保存された状態で、現在の書式インスタンスのアクティブな印刷済みコピーを作成する。コピーは、オリジナルと同じハイパーリンクトランザクションIDを含むため、オリジナルからアプリケーションで区別することはできない。書式リセットコマンドは、対応する書式インスタンスを無効にしてから、フィールド値が廃棄された状態で書式インスタンスのアクティブな印刷済みコピーを生成する。書式ステータス取得コマンドは、誰がそれを出版したのか、いつそれが印刷されたのか、それが誰のために印刷されたのか、および書式インスタンスの書式ステータスを含む、対応する書式インスタンスのステータスに関する印刷済みのレポートを作成する。
【0123】
書式ハイパーリンクインスタンスはトランザクションIDを含むので、アプリケーションは、新しい書式インスタンスを作成する上で含まれなければならない。したがって、新しい書式インスタンスを要求するボタンは、典型的にはハイパーリンクとして実現される。
【0124】
ページ重複コマンドは、対応するページンスタンスの印刷済みのコピーを、背景フィールド値が保存された状態で作成する。ページが書式を含むか、あるいは書式の一部である場合には、ページ重複コマンドは、書式重複コマンドとして解釈される。ページリセットコマンドは、背景フィールド値が廃棄された状態で、対応するページンスタンスの印刷済みのコピーを作成する。ページが書式を含む場合、または書式の一部である場合には、ページリセットコマンドは書式リセットコマンドとして解釈される。ページステータス取得コマンドは、誰がそれを出版したのか、いつそれが印刷されたのか、それが誰のために印刷されたのか、およびそれが含む、またはそれが一部であるあらゆる書式のステータスを含む対応するページンスタンスのステータスに関する印刷済みのレポートを作成する。
【0125】
あらゆるネットページで表示されるネットページロゴは、通常、重複ページ要素と関連付けられている。
ページンスタンスが、フィールド値が保存された状態で重複されると、フィールド値はそのネイティブな書式で印刷される。つまり、チェックマークが標準チェックマークグラフィックとして表示され、テキストがタイプセットテキストとして表示される。図面およびシグナチャだけがその元の書式で表示され、シグナチャには、成功したシグナチャ検証を示す標準グラフィックが付随する。
【0126】
文書重複コマンドは、背景フィールド値が保存された状態で、対応する文書インスタンスの印刷済みコピーを作成する。文書があらゆる書式を含む場合には、文書重複コマンドは、書式重複コマンドが行うのと同じように書式を重複する。文書リセットコマンドは、背景フィールド値が廃棄された状態で、対応する文書インスタンスの印刷済みコピーを作成する。文書があらゆる書式を含む場合には、文書リセットコマンドが、書式リセットコマンドが行うのと同じように書式をリセットする。文書ステータス取得コマンドは、誰がそれを出版したのか、いつそれが印刷されたのか、それが誰のために印刷されたのか、およびそれが含むあらゆる書式のステータスを含む、対応する文書インスタンスのステータスに関する印刷済みのレポートを作成する。
【0127】
ページサーバコマンドの「オン選択済み(on selected)」属性が設定される場合には、コマンドは、コマンドを含むページ上でよりむしろペンの現在の選択によって特定されるページ上で動作する。これにより、ページサーバコマンドのメニューを印刷することができる。ターゲットページが設計されたページサーバコマンドのページサーバコマンド要素を含まない場合には、コマンドは無視される。
アプリケーションは、関連ページサーバコマンド要素をハイパーリンクされたグループに埋め込むことによってアプリケーションに特殊な処理を提供することができる。ページサーバは、ページサーバコマンドを実行するよりむしろ、ハイパーリンク済みのグループに関連付けられたハイパーリンクを活性化する。
【0128】
ページサーバコマンド要素は、「非表示」属性が設定される場合には非表示である。非表示コマンド要素は、ページ上に入力ゾーンを有さないため、ユーザによって直接的には活性化できない。しかしながら、それは、そのページサーバコマンドにその「オン選択済み」属性が設定されている場合、別のページに埋め込まれているページサーバコマンドを介して活性化することができる。
【0129】
1.8 ネットページの標準的な特徴
好まれている書式では、各ネットページは、それがネットページであり、そのため対話型プロパティを有することを示すために、底部にあるネットページロゴとともに印刷される。また、ロゴは、コピーボタンとしての役割も果たす。大部分の場合、ロゴを押すと、ページのコピーが作成される。書式の場合、ボタンが書式全体のコピーを作成する。そして、券またはクーポンなどの安全な文書の場合、ボタンは説明メモまたは広告ページを導き出す。
デフォルトの単一ページコピー機能は、関連するネットページページサーバによって直接的に処理される。特殊なコピー機能は、ロゴボタンをアプリケーションにリンクすることによって処理される。
【0130】
1.9 ユーザヘルプシステム
好まれている実施形態では、ネットページプリンタは、「ヘルプ」と名前が付けられた単一ボタンを有する。押されると、それは、以下を含む、単一ページの情報を導き出す。
・プリンタ接続のステータス
・プリンタ消耗品のステータス
・トップレベルヘルプメニュー
・文書機能メニュー
・トップレベルネットページネットワークディレクトリ
ヘルプメニューは、ネットページシステムの使用方法に関する階層マニュアルを提供する。
文書機能メニューは、以下の機能を含む。
・文書のコピーを印刷する。
・書式のきれいなコピーを印刷する。
・文書のステータスを印刷する。
【0131】
文書機能は、単にボタンを押してから、文書の任意のページを触るだけで開始される。文書のステータスが、誰がそれを出版したのか、およびいつ、誰に対してそれが送達されたのか、およびいつそれがその後、書式として提出されたのかを示す。
ネットページネットワークディレクトリを使用することにより、ユーザは、ネットワーク上で出版物およびサービスの階層をナビゲーションすることができる。代替策として、ユーザは、ネットページネットワーク「900」番「イエローページ」に電話をかけ、人間のオペレータに話をすることができる。文書の種類に応じて、出版社またはユーザは、小額の「イエローページ」サービス料金を支払う。
プリンタが印刷できない場合、ヘルプページは、明らかに使用できない。この場合、「エラー」ライトが点灯し、ユーザはネットワーク上でリモート診断を要求することができる。
【0132】
2. 個人専用化された出版モデル
以下の記述では、ニュースは、ネットページシステム内での個人専用化機構を図解するための規範的な出版例として使用される。ニュースは多くの場合、新聞および時事解説誌ニュースの限られた意味で使用されているが、本文脈での意図された範囲はさらに広い。
ネットページシステムでは、ニュース出版物の編集コンテンツよび広告コンテンツは、さまざまな機構を使用して個人専用化される。編集コンテンツは、読者の明示的に述べられ、暗示的に捕捉された関心プロファイルに従って個人専用化される。広告コンテンツは、読者の局所性およびデモグラフィックに従って個人専用化される。
【0133】
2.1 編集の個人専用化
加入者は2種類のニュースソースを利用することができる。ニュース出版物は出版者によって集められ、編集されるが、ニュースストリームは、ニュース出版者または専門化したニュース集合体のどちらかによって集められる。ニュース出版物は、典型的には、従来の新聞および時事解説誌に相当するが、ニュースストリームは数多く、変化に富む場合がある。つまり、ニュースサービスからの「未処理」ニュース供給、マンガの一片、フリーランスのライターのコラム、友人の掲示板、または読者自身のe−メールである。
【0134】
ネットページ出版サーバは、複数のニュースストリームの集まりだけではなく、編集済みのニュース出版物の出版をサポートする。該集まり、したがって読者によってじかに選択されたニュースストリームのフォーマットを取り扱うことにより、サーバは、それがそれ以外の場合には編集管理をできないページ上に広告を掲載することができる。
加入者は、1つまたは複数の寄与するニュース出版物を選択し、それぞれの個人専用化されたバージョンを作成することによって日々の新聞を構築する。結果として生じる毎日の版は、印刷され、単一の新聞にまとめて製本される。典型的には、多様な数の家庭が、さまざまな日々の出版物を選択し、それらをカスタマイズすることによって、その異なる興味および嗜好を表現する。
【0135】
出版物ごとに、読者は、オプションで特定のセクションを選択する。毎日表示されるセクションもあれば、週ごとに表示されるものもある。ニューヨークタイムズ(The New York Times)からオンラインで入手可能な毎日のセクションは、例えば、「ページワンプラス(Page One Plus)」、「国内(National)」、「国際(International)」、「オピニオン(Opinion)」、「ビジネス(Business)」、「芸術/生活(Arts/Living)」、「技術(Technology)」、および「スポーツ(Sports)」を含む。入手可能なセクションの集合が、得フォルトの部分集合のように出版物に特殊である。
【0136】
読者は、それぞれが任意の数のニュースストリームを利用する、カスタムセクションを作成することによって毎日の新聞を拡張することができる。カスタムセクションは、e−メールおよび友人の発表(「個人(Personal)」)のために、あるいは特定のトピックのためのニュース供給(「警報(Alerts)」または「クリッピング(Clippings)」をモニタするために作成されることがある。
セクションごとに、読者は、オプションで、そのサイズを質的に(例えば、短い、中程度、または長い)または数値的に(つまり、そのページ数に対する制限として)のどちらかで、所望される広告の配分を質的に(例えば、高、通常、低、無)または数値的に(すなわちパーセンテージとして)指定する。
【0137】
読者は、大多数の短い方の記事または少数の長い方のきじに対する優先順位も表す。それぞれの記事は、この優先順位をサポートするために、短い書式と長い書式の両方で、理想的に書かれる(または編集される)。
記事も、例えば、子供のバージョンおよび成人のバージョンを提供するために、読者の予想される高度化に適合するためにさまざまなバージョンで書かれる(または編集される)。適切なバージョンが、読者の年齢に応じて選択される。読者は、その生物学的な年齢に優先する「読書年齢」を指定することができる。
【0138】
各セクションを構成する記事は、編集者により選択され、優先順位をつけられ、それぞれに有効な有効期間が割り当てられる。デフォルトにより、それらは、購読者の版の空間制約を条件として、優先順位順序で、すべての関連する購読者に送達される。
それが適切であるセクションでは、読者は、オプションで協力フィルタリングを可能にしてよい。それから、これは十分に長い有効期間を有する記事に適用される。協力フィルタリングに適したそれぞれの記事は、記事の最後にあるレーティングボタンで印刷される。ボタンは、読者が記事を評価するために思い悩むことをよりありそうにする容易な選択肢(例えば、「好む」および「好まない」)を提供できる。
【0139】
したがって、高い優先順位および短い有効期間が設定された記事は、編集者によって必須読み物と有効に考えられ、大部分の関連購読者に送達される。
読者は、オプションで、質的に(例えば、私を驚かせる、または私を驚かせない)、または数値的にのどちらかによって思わぬ発見をする才能(serendipity)係数を指定する。思わぬ発見をする才能の係数が高いと、協力フィルタリング中の突き合わせに使用されるスレッショルドが低くなる。係数が高いと、対応するセクションが読者の指定された容量まで満たされるのはよりありそうになる。別の思わぬ発見をする才能係数は、週の異なる曜日に指定できる。
【0140】
読者は、オプションでセクション内で特に関心のあるトピックを指定し、これが編集者によって割り当てられる優先順位を修正する。
読者のインターネット接続の速度は、画像を送達できる品質に影響を及ぼす。読者は、オプションで、さらに少ない画像またはさらに小さい画像、あるいは両方に対する優先順位を指定する。画像の数またはサイズが削減されない場合には、画像はより低い品質で(つまり、さらに低い解像度で、またはさらに大きな圧縮で)送達されてよい。
【0141】
グローバルレベルでは、読者は、量、日付、時刻、および貨幣価値がどのように局所化されるのかを指定する。これは、単位がインペリアルなのか、あるいはメートル法なのか、局所時間帯および時刻フォーマット、および現地通貨、および局所化が元の場所に(in situ)変換または注釈から成り立つかどうかを指定することを含む。これらの優先順位は、デフォルトによって読者の局所性から引き出される。
【0142】
視力が悪いことによって引き起こされる読書障害を削減するために、読者は、オプションで、より大きな提示に対するグローバル優先順位を指定する。テキストと画像の両方とも相応して拡大縮小され、各ページにはより少ない情報が収容される。
ニュース出版物が出版される言語、およびその対応するテキスト符号化は、ユーザによって表現される優先順位ではなく、出版物のプロパティである。しかしながら、ネットページシステムは、多様な外観で自動翻訳サービスを提供するように構成することができる。
【0143】
2.2 広告局所化および目標設定
広告は、典型的には編集文脈を利用するために掲載されるため、編集コンテンツの個人専用化は、広告コンテンツに直接的に影響を及ぼす。例えば、旅行の広告は、他の箇所より旅行のセクションにより表示されそうである。編集コンテンツの広告主にとって(したがって、出版者にとって)の価値は、正しいでもグラフィックスの大多数の読者を惹きつけるその能力にある。
【0144】
効果的な広告は、局所性およびでもグラフィックスに基づいて掲載される。局所性は、特定のサービス、小売業者等、および地元コミュニティおよび環境に関連付けられた特定の興味と関心に対する近接さを決定する。デモグラフィックスは、ありそうな消費パターンだけではなく、一般的な関心および重大関心事も決定する。
ニュース出版者の最も収益の多い製品は広告「スペース」、つまり、出版者の地理的なカバレージ、その読者層の規模、その読者層のでもグラフィックス、および広告に使用可能なページ領域により決定される多次元エンティティである。
ネットページシステムでは、ネットページ出版サーバは、出版物の地理的なカバレージ、セクションの読者層、各読者のセクションの版の規模、各読者の広告割合、および各読者のでもグラフィックを考慮に入れ、セクションごとに、出版物の販売可能な広告スペースの近似多次元サイズを計算する。
【0145】
他の媒体と比較して、ネットページシステムは、広告スペースをより詳細に定義することを可能にし、そのさらに小さい部分を別個に販売できるようにする。したがって、それは、その真の価値により近く販売することができる。
例えば、同じ広告「スロット」は、複数の広告主に異なる割合で販売することができ、個々の読者のページは、無作為に一人の広告主または別の広告主の広告を受け取り、全体的に各広告主に販売される空間の割合を保存する。
ネットページシステムにより、広告を詳細な製品情報おのびオンライン購入に直接的にリンクすることができる。したがって、それは広告空間の本来の価値を高める。
【0146】
個人専用化および局所化は、ネットページ出版サーバによって自動的に処理されるため、広告集合体は、地理学とデモグラフィックスの両方の幅広いカバレージを任意に提供することができる。それ以降の分離は、それが自動的であるために効率的である。これにより、出版者が直接的に広告を取るより広告集合体と取引する方がより費用対効果が高くなる。たとえ広告集合体が広告収益の割合を取っているとしても、出版者は、収集の効率がさらに高いために変化が利益中立であることに気付く。広告集合体は、広告主と出版者の間の媒介者としての役割を果たし、同じ広告を複数の出版物に掲載してよい。
【0147】
ネットページ出版物での広告掲載が、出版物の広告スペースはより複雑であるため、出版の従来の相対物での広告掲載よりさらに複雑なことがあることに注意する価値がある。広告主、広告集合体s、および出版者の間の交渉の完全な複雑さを無視する一方で、好まれている書式のネットページシステムは、広告スペースの自動オークションに対するサポートを含む、これらの交渉になんらかの自動化されたサポートを提供する。自動化は、特に、小さな広告、またはきわめて局所化された広告などの少額の収入を生じさせる広告の掲載に望ましい。
【0148】
いったん掲載が交渉されると、集合体は、広告を捕捉し、編集し、それをネットワーク広告サーバに記録する。相応して、出版者は、関連するネットワーク出版サーバに広告掲載を記録する。ネットページ出版サーバが各ユーザの個人専用化された出版をレイアウトするとき、それはネットワーク広告サーバから関連広告を選び出す。
【0149】
2.3 ユーザプロファイル
2.3.1 情報フィルタリング
ニュースおよびその他の出版物の個人専用化は、以下を含む、ユーザに特殊なプロファイル情報の取り揃えに依存する。
・出版物のカスタム化
・協力フィルタリングベクタ
・連絡先詳細
・提示優先順位
出版物のカスタム化は、典型的には出版物に特殊であるため、カスタム化情報は、関連するネットページ出版サーバによって維持される。
【0150】
協力フィルタリングベクタは、数多くのニュースアイテムのユーザのレーティングから成り立つ。それは、さまざまなユーザの興味を推薦を行う目的で相互関連させるために使用される。任意の特定の出版物に関係なく単一の協力フィルタリングベクタを維持することに対する利点があるが、出版物ごとに別個のベクタを維持する方がより実践的である2つの理由がある。つまり、さまざまな出版物の購読者のベクタ間より、同じ出版物の購読者のベクタ巻でより多くが重複する可能性がある。および出版物は、そのユーザの協力フィルタリングベクタを、他の画所では見つけられないそのブランドの価値の一部として提示することを希望するだろう。したがって、協力フィルタリングベクタも、関連するネットページ出版サーバによって維持される。
【0151】
氏名、住所、郵便番号、州、国、電話番号を含む連絡先詳細は、本来グローバルであり、ネットページ登録サーバによって維持される。
量、日付および時刻に対する優先順位を含む提示優先順位は、同様にグローバルであり、同じように維持される。
広告の局所化、ユーザの連絡先詳細に示される局所性に依存するが、広告の目標設定は、誕生日、性別、婚姻関係の有無、収入、職業、教育などの個人的な情報または年齢範囲と収入範囲などの質的な派生物に依存する。
【0152】
広告目的のためn個人情報を明らかにすることを選ぶそれらのユーザの場合、情報は、関連するネットページ登録サーバによって維持される。このような情報がない場合には、広告は、ユーザの郵便番号または郵便番号+4コードに関連付けられたデモグラフィックスに基づいて目標設定することができる。
【0153】
各ユーザ、ペン、プリンタ、アプリケーションプロバイダおよびアプリケーションには、独自の固有の識別子が割り当てられ、ネットページ登録サーバが、図21、図22、図23および図24に図示されるように、その関係性を維持する。登録目的では、出版者は、特別な種類のアプリケーションプロバイダであり、出版物は特別な種類のアプリケーションである。
【0154】
各ユーザ800は、任意の数のプリンタ802を使用することを許可されてよく、各プリンタは、任意の数のユーザがそれを使用できるようにする。それぞれのユーザは、定期的な出版物がデフォルトによって送達される(66で)単一デフォルトプリンタを有するが、オンデマンドで印刷されるページは、ユーザが対話しているプリンタを通して送達される。サーバは、ユーザがユーザのデフォルトプリンタに印刷するのを出版者に許可したのかを追跡調査する。出版者は、任意の特定のプリンタのIDを記録しないが、代わりにそれが必要とされるときにIDを分解する。
【0155】
ユーザが出版物807を購読するとき、出版者806(つまり、アプリケーションプロバイダ803)は、指定されたプリンタまたはユーザのデフォルトプリンタに印刷することを許可される。この許可は、任意の時点でユーザによって呼び出すことができる。各ユーザは、複数のペン801を有してよいが、ペンは単一ユーザに特殊である。ユーザがある特定のプリンタを使用することを許可される場合には、そのプリンタはユーザのペンのどれかを認識する。
【0156】
ペンIDは、通常の方法で、DNSを介してある特定のネットページ登録サーバによって維持される、対応するユーザプロファイルの位置を突き止めるために使用される。
ウェブ端末809がある特定のネットページプリンタで印刷することを許可することができ、ウェブブラウジング中に遭遇されるウェブページおよびネットページ文書を、最も近いプリンタで便利に印刷できるようにする。
ネットページシステムは、プリンタプロバイダの代わりに、プロバイダのプリンタの上で印刷される出版物を通して儲けられる収入に対する料金および手数料を徴収できる。このような収入は、広告料金、クリックスルー料金、e−コマース手数料およびトランザクション料金を含むことができる。プリンタがユーザによって所有される場合には、ユーザはプリンタプロバイダである。
【0157】
各ユーザは、(前記段落に記述されたもののような)ミクロ借方および貸方を蓄積するために使用されるネットページアカウント820、氏名、住所および電話番号を含む連絡先詳細815、プライバシー、送達および局所化の設定値を含むグローバル優先順位816、ユーザの符号化されたシグナチャ818、指紋819等を含む任意の数の生物測定レコード817、自動的にシステムによって維持される手書きモデル819、およびe−コマース支払を行うことができるSET支払カードアカウント821も有する。
【0158】
2.3.2 お気に入りリスト
ネットページユーザは、「お気に入りのもの」のリスト922―ネットページネットワーク上での有効な文書へのリンクを維持することができる。該リストは、ユーザの代わりにシステムによって維持される。それは、その好まれている実施形態が図41に示されているフォルダ924の階層として編成される。
【0159】
2.3.3 履歴リスト
システムは、各ユーザの代わりに、ネットページシステムを通してユーザによってアクセスされる文書等に対するリンクを含む、履歴リスト929を維持する。それは、その好まれている実施形態が図42のクラス図に示されている日付順のリストとして編成される。
【0160】
2.4 インテリジェントページレイアウト
ネットページ出版サーバは、セクションごとに、自動的に、各ユーザの個人専用化された出版物のページをレイアウトする。大部分の広告は事前にフォーマットされた矩形の形をとるため、それらは、編集コンテンツの前にページに掲載される。
【0161】
セクションの広告比は、セクション内の個々のページでの大幅に変化する広告比率で達成することができ、広告レイアウトアルゴリズムはこれを利用する。アルゴリズムは、自作の屋根の修理に関する特集のために出版物の中に特に屋根ふき材用の広告を掲載するなど、密接に結び付けられた編集コンテンツと広告コンテンツを同じ場所に配置することを試みるように構成される。
【0162】
その場合、テキストおよび関連付けられた画像とグラフィックスを含む、ユーザのために選択された編集コンテンツは、多様な美的規則に従ってレイアウトされる。
広告の選択及び編集コンテンツの選択を含む全体的なプロセスは、ユーザ述べられたセクションサイズの優先順位をさらに密接に達成しようとするために、いったんレイアウトが集まると反復されなければならない。しかしながら、セクションサイズの優先順位は、経時的に平均で適合することができ、かなりの日による変動を可能にする。
【0163】
2.5 文書フォーマット
一端文書がレイアウトされると、それは、ネットページネットワークでの効率的な分散および永続的な記憶のために符号化される。
主要な効率機構は、単一のユーザの版に特定の情報および複数のユーザの版の間で共用される情報の分離である。特定の情報はページレイアウトから成り立つ。共用される情報は、画像、グラフィックスおよびテキストの部分を含む、ページレイアウトが参照するオブジェクトから成り立つ。
【0164】
テキストオブジェクトは、拡張可能スタイルシート言語(XSL)を使用して拡張可能マークアップ言語(XML)で表される完全にフォーマットされたテキストを含む。XSLは、テキストが設定されている領域とは無関係に、テキストに対する正確な制御を提供し、それは、子の場合、レイアウトによって提供されている。テキストオブジェクトは、自動変換を可能にするために埋め込まれた言語、および段落フォーマットを補助するための埋め込まれたハイフネーションコードを含む。
画像オブジェクトは、JPEG2000ウェーブレットベースの圧縮画像フォーマットで画像を符号化する。グラフィックオブジェクトは、スケーラブルベクタグラフィックス(SVG)フォーマットで2Dグラフィックを符号化する。
【0165】
レイアウト自体は、一連の配置された画像オブジェクトおよびグラフィックオブジェクト、テキストオブジェクトがそれを通って流れるリンクされたテキストフローオブジェクト、前述されたようなハイパーリンクフィールドと入力フィールド、および水位標(watermark)領域から成り立つ。これらのレイアウトオブジェクトは、表3に要約される。レイアウトは、効率的な分散および記憶に適したコンパクトフォーマットを使用する。
【0166】
【表3】
【0167】
2.6 文書分散
前述されたように、ネットページネットワーク上での効率的な分散および永続的な記憶のために、ユーザに特殊なページレイアウトは、それが参照する共用されているオブジェクトから分離される。
購読されている出版物が分散される準備ができているとき、ネットページ出版サーバは、ネットページIDサーバ12の助けを借りて、各ページの固有のID、ページンスタンス、文書および文書インスタンスを割り当てる。
【0168】
サーバは、共用されているコンテンツの最適化されたコンテンツの集合を計算し、部分集合ごとのマルチキャストチャネルを作成してから、そのレイアウトによって使用される共用コンテンツを搬送するだろうそれぞれのユーザに特殊なレイアウトにマルチキャストチャネルの名称でタグをつける。それから、サーバは、適切なページサーバを介して、各ユーザのレイアウトを、そのユーザのプリンタにポイントキャストし、ポイントキャスティングが完了すると、指定されたチャネル上で共用されたコンテンツをマルチキャストする。そのポイントキャストを受信した後、各ページサーバおよびプリンタは、ページレイアウトで指定されるマルチキャストチャネルを購読する。マルチキャスト中、各ページサーバおよびプリンタは、マルチキャストストリームから、そのページレイアウトによって参照されるそれらのオブジェクトを抽出する。ページサーバは、受け取られたページレイアウトおよび共用コンテンツを永続的にアーカイブする。
【0169】
いったんプリンタが、そのページレイアウトが参照するすべてのオブジェクトを受け取ると、プリンタは完全に取り込まれたレイアウトを作成し直してから、それをラスタ化し、印刷する。
通常の状況では、プリンタは、それらが送達できるより高速でページを印刷する。各ページの4分の1が画像で覆われていると仮定すると、平均ページは400KB未満のサイズを有する。そのため、プリンタは、その内部64MBメモリに、100枚を超えるこのようなページを保持することができ、一時的なバッファ等を可能にする。プリンタは、毎秒1頁の速度で印刷する。これは、400KB、または毎秒3Mbitのページデータに同等であり、それはブロードバンドネットワーク上でのページデータ送達の最高予想速度に類似している。
【0170】
プリンタの用紙が不足するなどの異常な状況下でさえ、ユーザが、プリンタの100枚の内部記憶容量が消耗される前に紙の供給を補充することができるらしい。
しかしながら、プリンタの内部メモリが一杯になると、プリンタは、それが最初に発生するときにマルチキャストを利用することができないだろう。したがって、ネットページ出版サーバは、プリンタが、再マルチキャストの要求を提出できるようにする。重大な数の要求が受け取られる、あるいはタイムアウトが発生すると、サーバは、対応する共用オブジェクトを再マルチキャストする。
いったん文書が印刷されると、プリンタは、そのページレイアウトおよびコンテンツを関連ページサーバから検索することによって任意の時点で正確な複製を作成することができる。
【0171】
2.7 オンデマンド文書
ネットページ文書がオンデマンドで要求されると、それは個人専用化されず、それは、それをネットページ文書としてフォーマットし直す指定されたネットページフォーマットサーバを介して送達される。ネットページフォーマットサーバは、ネットページ出版サーバの特殊なインスタンスである。ネットページフォーマットサーバは、アドベ(Adobe)のポータブルドキュメントフォーマット(PDF)、およびハイパテキスト・マーク付け言語(HTML)を含む、多様なインターネット文書フォーマットの知識を有する。HTMLの場合、それは、ウェブページを、目次付きの複数欄フォーマットで提示するためにさらに高い解像度の印刷済みページを使用することができる。それは、自動的に、要求されたページに直接的にリンクされたすべてのウェブページを含むことができる。ユーザは、この動作を優先順位を介して調整できる。
【0172】
ネットページフォーマットサーバは、その出所およびフォーマットが何であれ、任意のインターネット文書で使用可能な対話性および永続性を含む標準ネットページ動作を作成する。それは、ネットページプリンタとネットページページサーバの両方とは異なる文書フォーマットに関する知識を書くし、ネットページシステムの知識をウェブサーバから隠す。
【0173】
3.機密保護
3.1 暗号法
暗号法は、記憶装置内の、および転送中の機密情報を保護し、トランザクションに対して関係者を認証するために使用される広く一般的に使用されている2つのクラスの暗号法がある。つまり、秘密鍵暗号法および公開鍵暗号法である。ネットページネットワークは、両方のクラスの暗号法を使用する。
【0174】
対称暗号法とも呼ばれる秘密鍵暗号法は、メッセージを暗号化し、復号するために同じキーを使用する。メッセージの交換を希望する2つの関係者は、まず、安全に秘密鍵を交換するために準備しなければならない。
非対称暗号法とも呼ばれる公開鍵暗号法は、2つの暗号化鍵を使用する。該2つの鍵は、一方の鍵を使用して暗号化された任意のメッセージが、他方の鍵を使用してだけ復号できるような方法で数学的に関連付けられている。そこで、これらの鍵の一方は公開されるが、他方は秘密のままにされる。公開鍵は、秘密鍵の保持者のために意図される任意のメッセージを暗号化するために使用される。いったん公開鍵を使用して暗号化されると、メッセージは、秘密鍵を使用してだけ復号できる。このようにして2つの関係者は、まず秘密鍵を交換しなくてもメッセージを安全に交換することができる。秘密鍵が安全であることを保証するために、秘密鍵の保持者が鍵の組を生成することは普通である。
【0175】
公開鍵暗号法は、デジタルシグナチャを作成するために使用できる。秘密鍵の保持者は、メッセージの既知のハッシュを作成し、秘密鍵を使用してハッシュを暗号化することができる。それから、誰もが、暗号化されたハッシュが、公開鍵を使用して暗号化されたハッシュを復号し、ハッシュをメッセージに突き合わせて検証することによって、その特定のメッセージに関して、秘密鍵の保持者の「シグナチャ」を構成することを検証することができる。シグナチャがメッセージに付加されると、メッセージの受信者は、メッセージが本物であることと、それが転送中改変されていないことの両方を検証することができる。
【0176】
公開鍵暗号法を働かせるために、人格化を防止する公開鍵を分散する方法がなければならない。これは、通常、証明書および証明書権威を使用して行われる。証明書権威とは、効果意見と誰かのアイデンテティの間の接続を認証する信頼されたサードパーティである。証明書権威は、アイデンテティ文書を調べることにより人物のアイデンテティを検証してから、人物のアイデンテティの詳細および公開鍵を含むデジタル証明書を作成し、署名する。証明書権威を信頼する誰もが、それが本物であるという高い確実性の度合いを持つ証明書中の公開鍵を使用することができる。彼らは、ただ、証明書が、その公開鍵が周知である証明書権威により実際に署名されたことを検証しなければならないだけである。
【0177】
大部分のトランザクション環境では、公開鍵暗号法は、デジタルシグナチャを作成するため、および秘密セッション鍵を安全に交換するためにだけ使用される。秘密鍵暗号法は、それ以外のすべての目的に使用される。
以下の説明では、ネットページプリンタとサーバ間での情報の安全な伝送が参照されると、実際に起こることとは、プリンタがサーバの証明書を入手し、証明書権威に関してそれを認証し、証明書の中の公開鍵−交換鍵を使用し、サーバと秘密セッション鍵を交換してから、メッセージデータを暗号化するために秘密セッション鍵を使用するということである。セッション鍵は、定義により、任意の短い有効期間を有することがある。
【0178】
3.2 ネットページプリンタ機密保護
各ネットページプリンタには、プリンタの読取り専用メモリ、およびネットページ登録サーバデータベースに記憶される製造時に1組の固有の識別子が割り当てられる。第プリンタD62は公開であり、ネットページネットワーク上で固有にプリンタを特定する。秘密IDは秘密であり、プリンタが最初にネットワークで登録されるときに使用される。
【0179】
インストール後にプリンタがネットページネットワークに初めて接続するとき、それは、シグナチャ公開/秘密鍵組を作成する。それは秘密IDおよび公開鍵をネットページ登録サーバに安全に伝送する。サーバは、秘密IDを、そのデータベースに記録されるプリンタの秘密IDに比較し、IDが一致する場合に登録を受け入れる。それから、それはプリンタの公開IDおよび公開シグナチャ鍵を含む証明書を作成し、署名し、証明書を登録データベースに記憶する。
【0180】
ネットページ登録サーバは、それがプリンタアイデンテティを検証できるようにする秘密情報へのアクセスを有するので、ネットページプリンタ用の証明書権威としての役割を果たす。
プリンタ登録プロトコルの好ましい態様は、図50に示されている。
当該プロトコルによれば、インストレーションの後に、当該プリンタが、最初にネットページネットワークに接続された際に、署名公開/秘密鍵の対、91、92が生成される。
当該プリンタは、当該秘密IDと当該公開鍵91を安全に当該ネットページ登録サーバ11に送信する。
【0181】
当該サーバは、当該秘密IDとデータベース74に記録されている当該プリンタの秘密IDと比較して、若し、双方のIDが一致する場合には、その登録を受け入れる。次いで当該サーバは、当該プリンタのIDと公開署名鍵を含んだ証明書を発行し且つそれに署名する。
そして当該証明書を当該登録データベースに格納する。
当該プリンタは、その秘密鍵92をフラッシュメモリ81に格納する。
当該プリンタが、サーバとセッション鍵を交換する必要がある場合には、サーバは、ランダムセッション鍵を発生させ、秘密署名鍵92を使用してそれに署名し、次いで当該セッション鍵を安全に当該サーバに送信する。つまり、当該サーバの証明書からの当該サーバの公開交換鍵を使用して暗号化した形で送信する。
【0182】
当該サーバは、当該プリンタが登録されたネットページサーバである事を、当該プリンタの証明書からの当該プリンタの公開署名鍵を使用して当該署名を認証する事により、認証する。
当該ネットページ登録サーバは、秘密情報にアクセスする事について、秘密保持義務を有しており、それが当該サーバにプリンタのアイデンティティを認証させることを許容しているので、当該プリンタに関して認証局として行動する事が出来る。
プリンタが登録される時に、当該プリンタが署名公開/秘密鍵の対を発生させる別の方法としては、当該秘密鍵92が、その製造時点で当該プリンタのROMに格納されうる。
【0183】
そして、当該製造時点で、当該登録サーバのデータベースに格納されている一致公開鍵91は、当該秘密鍵90の必要性を排除する。
ユーザがある出版物を購読すると、レコードが、ネットページ登録サーバデータベースに作成され、出版者が、ユーザのデフォルトプリンタまたは指定されたプリンタに出版物を印刷することを許可する。ページサーバを介してプリンタに送信されるあらゆる文書は、ある特定のユーザにアドレス指定され、出版者の秘密シグナチャ鍵を使用して出版者によって署名される。ページサーバは、登録データベースを介して、出版者が、指定されたユーザに出版物を送達することを許可されることを検証する。ページサーバは、登録データベースに記憶される出版者の証明書から得られる出版者の公開鍵を使用してシグナチャを検証する。
【0184】
ネットページ登録サーバは、それらの要求がプリンタに登録されるペンを介して始動される限り、印刷許可をデータベースに追加するという要求を受け入れる。
ユーザーは、ウェブ端末がプリンタで印刷することを許可する。
この事は、若し、ユーザーが自宅で当該ウェブ端末を所有していて、それが、印刷に係るウェブ上の文書を追跡するのに使用される場合に有効である。
ウェブ端末の許可プロトコルの好ましい具体例は、図51に示されている。
当該プロトコルによると、一回の許可操作は以下の様に進行する。
当該ユーザーはプリンタ601を介してウェブ端末の許可ページに要求を送る。
ネットページ登録サーバは、当該許可ページ413上に印刷されている当該ウェブ端末に関する短期間有効で一回限りの使用が認められる許可ID412を当該プリンタのURIと合わせて発生する。
【0185】
当該ウェブ端末75は、ネットページ登録サーバ登録ウェブにナビゲートするために使用され、そこに於いては、当該許可IDが入力されると共に、当該プリンタのURIも使用される。
当該ウェブ端末は、署名公開/秘密鍵95、96を発生させ、そして、当該公開95を当該登録サーバに送信する。
当該サーバは、当該ウェブ端末の為に、端末68を割り当てると共に、当該プリンタにリンクし、且つ、当該端末IDと公開鍵を内蔵している登録サーバデータベースに、許可レコード809を格納する。当該プリンタのURI、当該ウェブ端末の端末IDと公開署名鍵96は、ウェブ端末のデータベース76に分散して格納されている。
ウェブ端末の印刷プロトコルに関する好ましい具体例は、図52に示されている。
【0186】
当該プロトコルによれば、当該ウェブ端末75が、プリンタ601上で印刷する事を希望する場合には、いつでも、当該ウェブ端末は、プリンタが指定したネットページフォーマッティングサーバ77に、印刷されるべき文書のURIを含んだ要求を、当該端末ID68と共に送信する。
当該ウェブ端末は、当該ウェブ端末の秘密署名鍵96を使用して形成された要求にデジタル署名418を付加する。
【0187】
当該要求の受信に際し、それに応答する以前に、当該フォーマッティングサーバは、当該登録サーバ11を介して、当該端末が、特定のプリンタで印刷することを許可されているか否かを検証する。
当該登録サーバは、登録サーバデータベースにある当該ウェブ端末レコード809を介して、当該端末が当該プリンタで印刷することを許可されているか否かを検証し、そして、当該端末公開鍵95を使用して、当該デジタル署名を検証する。
ユーザーは、何時でも、現在の印刷許可のリストを印刷する事が出来、又不正使用された全てのものを無効にすることが出来る。
【0188】
3.3 ネットページペン機密保護
それぞれのネットページペンには、ペン内の読取り専用メモリに、およびネットページ登録サーバデータベースに記憶される固有の識別子を製造時に割り当てられる。ペンID61は、ネットページネットワーク上でペンを固有に特定する。
ネットページペンは、数多くのネットページプリンタを「知る」ことができ、プリンタは数多くのペンを「知る」ことができる。ペンは、それがプリンタの範囲内にあるときは必ず、無線周波数信号を介してプリンタと通信する。いったんペンおよびプリンタが登録されると、それらは定期的にセッション鍵を交換する。ペンがデジタルインクをプリンタに伝送すると必ず、デジタルインクは、適切なセッション鍵を使用して、つねに暗号化される。デジタルインクは、決して平文で伝送されない。
【0189】
ペンは、プリンタIDによって索引が付けられる、それが知っているあらゆるプリンタのためにセッション鍵を記憶し、プリンタは、ペンIDによって索引が付けられる、それが知っているあらゆるペンのためにセッション鍵を記憶する。両方とも、セッション鍵に大きいが有限の記憶容量を有し、必要ならば、最も最近にではなく使用された順でセッション鍵を忘れるだろう。
ペン接続プロトコルの好ましい実施の形態は、図53に示されている。プロトコルに従って、ペンがプリンタの範囲内に入って来ると、ペンおよびプリンタは、それらが互いを知っているかどうかを発見する。それらが互いを知らない場合には、プリンタは、それがペンを知っていると考えられているかどうかを判断する。これは、例えば、ペンが、プリンタを使用するために登録されるユーザに属するためである場合がある。プリンタがペンを知ると意図されていない場合には、それは、ペンが充電カップに入れられるまでそれを無視するためにペンと同意し、その時点でそれは登録手順を開始する。
【0190】
その公開ペンID6に加えて、ペンは、秘密鍵−交換鍵93を含む。鍵−交換鍵は、ペン製造時にネットページ登録サーバデータベースに記録される。ペン登録プロトコルの好まれている実施形態は、図54に図示される。プロトコルに従って、ペン101は、プリンタ601にそのペンIDを伝送する。プリンタは当座423、ランダムな一時使用番号で応える。ペンは、その鍵−交換鍵を使用して当座を暗号化し、暗号化された当座424をプリンタに戻す。プリンタはペンID、当座、および暗号化された当座をネットページ登録サーバ11に伝送する。サーバは、登録サーバデータベース74の中に記憶されるペンの鍵−交換鍵を使用して当座を複合することによって、ペンが鍵−公開鍵を知っていることを検証する。それから、サーバはプリンタおよびペンが使用するためのセッション鍵94を作成し、プリンタに安全にセッション鍵を伝送する。それは、また、ペンの鍵−交換鍵を使用して暗号化されたセッション鍵のコピー425も伝送する。プリンタは、ペンIDごとにインデックスが付けられるセッション鍵をそのフラッシュメモリ81に記憶し、暗号化されたセッション鍵をペンに伝送する。ペンは、プリンタIDごとにインデックスが付けられるセッション鍵をフラッシュメモリ83に記憶する。
【0191】
過去に未登録のペンが初めて登録されると、それは、それがユーザにリンクされるまで、限られた役立つ。登録されたが、「所有されていない」ペンは、ネットページユーザおよびペン登録の書式を要求し、記入するか、新しいペンが自動的にリンクされる新しいユーザを登録するか、あるいは新しいペンを既存のユーザに追加するためにだけ使用することができる。
ペンは、ペンの中でのハードウェア性能制約のために、公開鍵暗号化よりむしろ秘密鍵を使用する。
【0192】
3.4 安全な文書
ネットページシステムは、券およびクーポンなどの安全な文書の送達をサポートする。ネットページプリンタは、水位標を印刷するための機構を含むが、適切に許可される出版者からの要求時にだけそのようにするだろう。出版者は、プリンタが認証できる、その証明書中の水位標を印刷するためのその権威を示す。
「水位標」印刷プロセスは、ページの指定された「水位標」領域内での代替ディザ級数を使用する。背中合わせのページは、印刷時に一致する鏡像水位標領域を含む。奇数ページおよび偶数ページの水位標領域で使用されるディザ行列は、領域がともに見られ、印刷された用紙を通して見ることによって達成されるときに、干渉影響を生じさせるように設計されている。
【0193】
影響は、ページの片側だけを見るときに可視ではなく、ページが通常の手段でコピーされると失われるという点で水位標に類似する。
安全な文書のページは、第1.9項に説明されたように記述される内蔵ネットページコピー機構を使用してコピーすることはできない。これは、ネットページ認識写真複写機上でネットページをコピーすることに拡張する。
安全な文書は、典型的にはe−コマーストランザクションの一部として生成される。したがって、それらは、第2項で記述されたように、ユーザがネットページ登録サーバで生物測定情報を登録したときに捕捉されたユーザの写真を含むことがある。
【0194】
安全なネットワーク文書を提示されると、受信者は、通常の方法でそのステータスを要求することによってその確実性を検証できる。安全な文書の固有のIDは文書の有効期間に有効なだけであり、安全な文書IDは、日和見主義の捏造者によるそれらの予測を防止するために非連続的に割り当てられる。安全な文書検証ペンは、容易な提示の点文書検証をサポートするために、検証失敗時に内蔵フィードバックで作成できる。
明らかに、水位標も、ユーザの写真も暗号法的な意味では安全ではない。それらは偶然の捏造に対するかなりの障害物となるにすぎない。特に検証ペンを使用するオンライン文書検証は、それが必要とされているが、依然としてまったく捏造に免疫がない、機密保護の追加レベルを提供する。
【0195】
3.5 非放棄
ネットページシステムでは、ユーザによって提出される書式は、確実に書式ハンドラに送達され、ネットページページサーバに永続的にアーカイブされる。したがって、受信者が送達を放棄することは不可能である。
第4項に記述されるように、システムを通したE−コマース支払も、受取人が放棄することができない。
【0196】
4.電子商取引モデル
4.1 安全な電子トランザクション(SET)
ネットページシステムは、その支払システムの内の1つとして、マスターカード(MasterCard)とビサ(Visa)によって開発された安全電子トランザクション(SET)システムを使用し、支払カードの周辺で編成され、これが用語に反映される。システムの多くは、使用されているアカウントの型とは無関係である。
【0197】
SETでは、カード保持者および商人は、証明書権威で登録し、その公開シグナチャ券を含む証明書とともに発行される。証明書権威は、適宜にカード発行者とカード保持者の登録詳細を検証し、適宜に獲得者と商人の登録詳細を検証する。カード保持者および承認は、それぞれの秘密シグナチャ鍵をそのコンピュータ上に安全に記憶する。支払プロセスの間、これらの証明書は、商人とカード保持者を相互に認証し、それら両方を支払ゲートウェイに認証するために使用される。
部分的にはカード保持者の鍵および証明書の保守は煩わしいと考えられるため、SETは、まだ幅広く採用されていない。カード保持者の鍵および証明書をサーバで維持し、パスワードを介してカード保持者のアクセスを提供する当座の解決策は、ある程度の成功をおさめた。
【0198】
4.2 SET支払
ネットページシステムでは、ネットページ登録サーバは、SET支払トランザクションでネットページユーザ(つまり、カード保持者)の代理としての機能を果たす。
ネットページシステムは、ユーザを認証し、SET支払を認証するために生物測定を使用する。システムはペンベースであるため、使用されている生物測定は、時間で変化するペン位置および圧力から成り立つ、ユーザのオンラインシグナチャである。指紋生物測定は、さらに費用は高くなるが、指紋センサをペンの中に設計することによって使用できる。使用されている生物測定だけが、システムの認証態様ではなく、生物測定の捕捉に影響を及ぼさない。
【0199】
SET支払を行うことができる第1ステップは、ネットページ登録サーバで、ユーザの生物測定を登録することである。これは、例えば、銀行などの、ユーザのアイデンテティが検証されるのと同時に生物測定を捕捉できる、管理された環境でなされる。生物化学は、ユーザのレコードにリンクされている登録データベース内で捕捉、記憶される。ユーザの写真もオプションで捕捉され、レコードにリンクされる。SETカード保持者登録プロセスが完了し、その結果生じる秘密シグナチャ鍵および証明書がデータベースに記憶される。ユーザの支払カード情報も記憶され、ネットページ登録サーバに任意のSET支払トランザクションでユーザの代理としての役割を果たすのに十分な情報を与える。
【0200】
ユーザが、支払を完了するために、例えば、ネットページ注文書に署名することによって最終的に生物測定を供給すると、プリンタは順位情報、ペンID、および生物測定データを安全にネットページ登録サーバに伝送する。サーバは、ペンIDによって特定されるユーザに関して生物測定を検証し、それから、SET支払トランザクションを完了する上でユーザの代理としての役割を果たす。
【0201】
4.3 ミクロ支払
ネットページシステムは、ユーザが、オンデマンドで廉価な文書を印刷するため、および著作権文書をコピーするため、およびおそらく、またはユーザが印刷広告材で生じた費用を償還することができるようにする。後者は、すでにユーザに与えられている助成金のレベルに応じる。
ユーザがe−コマースのために登録すると、ミクロ支払を集めるネットワークアカウントが確立される。ユーザは定期的にステートメントを受け取り、標準支払機構を使用して任意の未決借方残高を決済できる。
ネットワークアカウントは、やはりそれ以外の場合には個々のステートメントという形でユーザに提示されるだろう定期刊行物の購読料金を集めるために拡張できる。
【0202】
4.4 トランザクション
ユーザがある特定のアプリケーションコンテキストでネットページを要求すると、アプリケーションは、ユーザに特殊なトランザクションID55をページ内で埋め込むことができる。それ以降のページを通した入力は、トランザクションIDでタグが付けられ、そのアプリケーションは、それにより、ユーザ入力に適切なコンテキストを確立することができる。
【0203】
しかしながら、入力が、ユーザに特定ではないページを通って発生すると、アプリケーションは、コンテキストを確立するためにユーザの固有のアイデンテティを使用しなければならない。典型的な例は、事前に印刷されたカタログページからユーザの仮想「ショッピングカート」の中にアイテムを追加することを含む。しかしながら、ユーザのプライバシーを保護するために、ネットページシステムに既知である固有のユーザID60は、アプリケーションに対して公表されない。これは、さまざまなアプリケーションプロバイダが、無関係に蓄積された動作データを容易に相互関連させるのを防ぐためである。
【0204】
ネットページ登録サーバは、代わりに、図24に示されるように、固有のエイリアスID65を介して、ユーザとアプリケーションの匿名関係性を維持する。ユーザが「登録された」属性でタグが付けられたハイパーリンクを活性化すると、必ずネットページページサーバはネットページ登録サーバに、ペンID61とともに関連付けられたアプリケーションをエイリアスID65に変換するように依頼する。それから、エイリアスIDは、ハイパーリンクのアプリケーションに提出される。
【0205】
アプリケーションは、エイリアスIDによって索引付けられている状態情報を維持し、ユーザのグローバルアイデンテティの知識なしにユーザに特殊な状態情報を検索することができる。
また、システムは、ユーザのアプリケーションのそれぞれに独立した証明書および秘密シグナチャ鍵を維持し、それが、アプリケーションに特殊な情報だけを使用してユーザの代わりにアプリケーショントランザクションに署名できるようにする。
【0206】
システムが製品バーコード(UPC)「ハイパーリンク」活性化を送る上でシステムを補助するために、システムは、任意の数の製品の種別に関してユーザの代わりにお気に入りのアプリケーションを記録する。
各アプリケーションは、アプリケーションプロバイダと関連付けられ、システムは、各アプリケーションプロバイダの代わりにアカウントを維持し、それがクリックスルー料金等に関してプロバイダを貸方記入、借方記入できるようにする。
アプリケーションプロバイダは、定期刊行物購読コンテンツの出版者である場合がある。システムは、出版の予想頻度だけではなく、ユーザの購読されている出版物を受け入れるやる気も記録する。
【0207】
4.5 リソース記述および著作権
リソース記述クラス図の好まれている実施形態は、図40に示されている。
各文書およびコンテンツオブジェクトは、1つまたは複数のリソース記述842によって記述されてよい。リソース記述は、電子リソースの発見を容易にするように設計されるダブリンコア(Dublin Core)メタデータ要素集合を使用する。ダブリンコアメタデータは、ワールドワイドウェブコンソーシウム(W3C)リソース記述フレームワーク(RDF)に準拠する。
リソース記述は、権利保持者920を特定してよい。ネットページシステムは、ユーザが著作権コンテンツを印刷するときに、著作権料金をユーザから権利保持者に自動的に転送する。
【0208】
5. 通信プロトコル
通信プロトコルは、エンティティ間での順序付けられたメッセージの交換を定義する。ネットページシステムでは、ペン、プリンタ、およびサーバなどのエンティティが、ネットページシステムとのユーザの対話を協調して取り扱うために、定められたプロトコルの集合を活用する。
【0209】
各プロトコルは、水平寸法が、メッセージフローの長さを表すために使用され、垂直寸法が時間を表すために使用される結果図によって図解される。各エンティティは、エンティティの名称およびエンティティのライフラインを表す垂直欄を含む矩形によって表される。エンティティが存在する時間中、ライフラインは破線として示される。エンティティがアクティブである時間中、ライフラインは二重線として描かれる。ここで考えられるプロトコルは、エンティティを作成したり、破壊したりしないため、ライフラインは、通常、エンティティがプロトコルに参加するのをやめるとすぐに、ライフラインが一般的に短く切られている。
【0210】
5.1 加入送達プロトコル
加入送達プロトコルの好まれている実施形態は図43に示されている。
多数のユーザが、定期刊行物の出版物を購読してよい。それぞれのユーザの版は、異なるようにレイアウトされてよいが、多くのユーザの版が、テキストオブジェクトおよび画像オブジェクトなどの共通コンテンツを共用するだろう。したがって、購読送達プロトコルは、ポイントキャストを介して個々のプリンタに文書構造を送達するが、マルチキャストを介して共用コンテンツオブジェクトを送達する。
アプリケーション(つまり、出版者)は、最初に、IDサーバ12から文書ごとに文書ID51を得る。それから、それは、その文書IDおよびページ記述を含む各文書構造体を、文書の新規に割り当てられたIDを担当するページサーバ10に送信する。それは、専用のアプリケーションID64、加入者エイリアスID65、およびマルチキャストチャネル名の関連する集合を含む。それは、その秘密シグナチャ鍵を使用してメッセージに署名する。
【0211】
ページサーバは、登録サーバから、対応するユーザID60、(アプリケーションのために明示的に選択されてよい、あるいはユーザのデフォルトプリンタであってよい)ユーザの選択されたプリンタID62、およびアプリケーションの証明書を得るためにアプリケーションIDおよびエイリアスIDを使用する。
アプリケーションの証明書により、ページサーバは、メッセージシグナチャを検証できる。ページサーバの登録サーバへの要求は、アプリケーションIDおよびエイリアスIDが加入808をともに特定しない場合に失敗する。
【0212】
それから、ページサーバは文書およびページンスタンスIDを割り当て、ページID50を含むページ記述をプリンタに送信する。それは、プリンタが傾聴するために、マルチキャストチャネル名の関連する集合を含む。
それから、それは、新規に割り当てられたページIDを将来の参照のためにアプリケーションに戻す。
いったんアプリケーションが、関連するページサーバを介して、文書構造体のすべてを加入者の選択したプリンタに分散すると、それは過去に選択されたマルチキャストチャネルで共用されたオブジェクトの多様な部分集合をマルチキャストする。ページサーバとプリンタの両方とも、適切なマルチキャストチャネルをモニタし、その必要とされるコンテンツオブジェクトを受け取る。それから、それらは、過去にポイントキャストされた文書構造体を取り込むことができる。これにより、ページサーバは、複雑な文書をそのデータベースに追加するのに役立ることができるようになり、それはプリンタが文書を印刷できるようにする。
【0213】
5.2 ハイパーリンク活性化プロトコル
ハイパーリンク活性化プロトコルの好まれている実施形態は、図45に示されている。
ユーザがネットページペンでネットページの上をクリックすると、ペンはクリックを最も近いネットページプリンタ601に通信する。クリックはページおよびページ上の場所を特定する。プリンタは、ペン接続プロトコルからペンのID61を、すでに知っている。
【0214】
プリンタは、DNSを介して、ある特定のページID50を処理するページサーバ10aのネットワークアドレスを突き止める。該アドレスは、ユーザが最近同じページと対話したのであればすでにキャッシュ内にあってよい。それから、プリンタはペンID、専用のID62、ページID、およびクリック場所をページサーバに転送する。
【0215】
ページサーバは、ページIDによって特定されるページ記述5をロードし、存在する場合クリックがどの入力要素ゾーン58にあるかを判断する。関連する入力要素がハイパーリンク要素844であると仮定する場合には、ページサーバは、関連付けられたアプリケーションID64とリンクID54を得て、DNSを介して、アプリケーション71のホストとして働くアプリケーションサーバのネットワークアドレスを決定する。
【0216】
ページサーバは、登録サーバ11から対応するユーザID60を得るためにペンID61を使用し、それから大局的に固有のハイパーリンク要求IDを割り当て、ハイパーリンク要求934を構築する。ハイパーリンク要求クラス図は、図44に示されている。ハイパーリンク要求は、要求するユーザとプリンタのIDを記録し、クリックされたハイパーリンクインスタンス862を特定する。それから、ページサーバは、独自のサーバID53、ハイパーリンク要求ID、およびリンクIDをアプリケーションに送信する。
【0217】
アプリケーションは、アプリケーションに特殊な論理に従って応答文書を作成し、IDサーバ12から文書ID51を得る。それから、それは、要求側ページサーバのIDおよびハイパーリンク要求IDとともに、文書の新規に割り当てられたIDを担当するページサーバ10bに文書を送信する。
第2ページサーバは、対応するユーザIDおよびプリンタID62を得るために、ハイパーリンク要求IDおよびアプリケーションIDを第1ページサーバに送信する。第1ページサーバは、ハイパーリンク要求が期限切れとなった、あるいは別のアプリケーション用である場合、要求を拒絶する。
【0218】
第2ページサーバは、文書インスタンスおよびページID50を割当て、新規に割り当てられたエージIDをアプリケーションに戻し、完全な文書を独自のデータベースに追加し、最終的にページ記述を要求側プリンタに送信する。
ハイパーリンクインスタンスは、有意義なトランザクションID55を含んでよく、その場合、第1ページサーバが、アプリケーションに送信されるメッセージ内にトランザクションIDを含む。これにより、アプリケーションは、ハイパーリンク活性化用の取らんザクションに特殊なコンテキストを確立できるようにする。
【0219】
ハイパーリンクがユーザエイリアスを必要とする場合、つまり、その「必要とされる属性」が設定される場合、第1ページサーバは、ペンID61とハイパーリンクのアプリケーションID64の両方を単にペンIDに対応するユーザIDだけではなく、アプリケーションIDおよびユーザIDに一致するエイリアスID65も得るために送信する。それは、アプリケーションに送信されるメッセージにエイリアスIDを含み、アプリケーションが、ユーザに特殊なコンテキストをハイパーリンク活性化のために確立できるようにする。
【0220】
5.3 手書き認識プロトコル
ユーザがネットページペンを用いてネットページ上でストロークを描画するとき、ペンはストロークを最も近いネットページプリンタに通信する。ストロークはページ、およびページ上の経路を特定する。
プリンタは、ペンID61、専用のプリンタID62、ページID50およびストローク経路をページサーバ10へ通常の方法で転送する。
ページサーバは、ページIDによって特定されるページ記述5をロードし、存在する場合には、ストロークがどの入力要素のゾーン58を交差するのかを判断する。関連する入力要素がテキストフィールド878であると仮定すると、ページサーバは、ストロークをテキストフィールドのデジタルインクに付加する。
【0221】
テキストフィールドのゾーンの中の非活動期間の後に、ページサーバは、解釈のために、ペンIDおよび未決ストロークを登録サーバ11に送信する。登録サーバは、ペンに対応するユーザを特定し、ユーザの蓄積された手書きモデル822を使用し、手書きテキストとしてストロークを解釈する。いったんそれがストロークをテキストに変換すると、登録サーバはテキストを要求側ページサーバに戻す。ページサーバは、テキストをテキストフィールドのテキスト値に付加する。
【0222】
5.4 シグナチャ検証プロトコル
そのゾーンをストロークが交差する入力要素がシグナチャフィールド880であると仮定すると、ページサーバ10は、ストロークをシグナチャフィールドのデジタルインクに付加する。
【0223】
シグナチャフィールドのゾーンの中の非活動期間の後に、ページサーバは、検証のためにペンID61よび未決ストロークを登録サーバ11に送信する。それは、書式ID56および書式のカレントデータコンテンツだけではなく、シグナチャフィールドがその一部である書式と関連付けられたアプリケーションID64も送信する。登録サーバは、ペンに対応するユーザを特定し、ユーザの動的シグナチャ生物測定818を使用し、ユーザのシグナチャとしてストロークを検証する。いったんそれがシグナチャを検証すると、登録サーバはアプリケーションID64およびユーザID60を使用し、ユーザのアプリケーションに特殊な秘密シグナチャ鍵を特定する。それから、それは鍵を使用し、書式データのデジタルシグナチャを生成し、デジタルシグナチャを要求側ページサーバに戻す。ページサーバは、デジタルシグナチャをシグナチャフィールドに割り当て、関連付けられた書式のステータスを凍結に設定する。
デジタルシグナチャは、対応するユーザのエイリアスID65を含む。これにより、単一フォームは複数のユーザのシグナチャを捕捉できるようになる。
【0224】
5.5 書式提出プロトコル
書式提出プロトコルの好まれている実施形態は、図46に示される。
書式提出は、書式ハイパーリンク活性化を介して発生する。それは、このようにして、いくつかの書式に特殊な追加とともに、第5.2項に定義されるプロトコルに続く。
書式ハイパーリンクの場合、ページサーバ10によってアプリケーション71に送信されるハイパーリンク活性化メッセージは、書式ID56および書式のカレントデータコンテンツも含む。書式があらゆるシグナチャフィールドを含む場合には、アプリケーションは、対応するデジタルシグナチャに関連付けられるエイリアスID65を抽出し、対応する証明書を登録サーバ11から得ることによってそれぞれ1つを検証する。
【0225】
5.6 手数料支払プロトコル
手数料支払プロトコルの好まれている実施形態は、図47に示される。
e−コマース環境においては、料金および手数料は、アプリケーションプロバイダから出版者にクリックスルー、トランザクションおよび販売で支払うことができる。料金に対する手数料および手数料に対する手数料も、出版者からプリンタのプロバイダに支払うことができる。
【0226】
ハイパーリンク要求ID52は、料金または手数料貸方を、ターゲットアプリケーションプロバイダ70a(例えば、商人)からソースアプリケーションプロバイダ70b(つまり、出版者)に、およびソースアプリケーションプロバイダ70bからプリンタプロバイダ72に送るために使用される。
ターゲットアプリケーションは、第5.2項に記述されたように、ハイパーリンクが最初に起動されると、ページサーバ10からハイパーリンク要求IDを受け取る。ターゲットアプリケーションがソースアプリケーションプロバイダを貸方記入する必要があるとき、それはアプリケーションプロバイダ貸方を、ハイパーリンク要求IDとともに、元のページサーバに送信する。ページサーバは、ソースアプリケーションを特定するためにハイパーリンク要求IDを使用し、貸方を、ソースアプリケーションID64、専用サーバID53、およびハイパーリンク要求IDとともに関連する登録サーバ11に送信する。登録サーバは、対応するアプリケーションプロバイダのアカウント827を貸方記入する。それは、アプリケーションプロバイダにも通知する。
【0227】
アプリケーションプロバイダがプリンタプロバイダを貸方記入する必要がある場合、それはプリンタプロバイダ貸方を、ハイパーリンク要求IDとともに元のページサーバに送信する。ページサーバは、プリンタを特定するためにハイパーリンク要求IDを使用し、プリンタIDとともに関連する登録サーバに貸方を送信する。登録サーバは、対応するプリンタプロバイダアカウント814を貸方記入する。
ソースアプリケーションプロバイダは、オプションで、ターゲットアプリケーションプロバイダのアイデンテティを通知され、プリンタプロバイダはソースアプリケーションプロバイダのアイデンテティを通知される。
【0228】
6. ネットページペン記述
6.1 ペン機械工
図8および図9を参照すると、通常、参照番号101により示されるペンは、ペン構成部品を取り付けるための内部空間104を画定する壁103を有するプラスチック成形物の形を取るハウジングを含む。ペントップ105は、ハウジング102の一方の端部106に回転自在に取り付けられ運転中である。半透明カバー107は、ハウジング102の反対側の端部108に固定される。該カバー107も成形済みプラスチック製であり、ユーザがハウジング102内に取り付けられているLEDのステータスを見ることができるために、半透明の材料から形成されている。カバー107は、実質的にはハウジング102の端部108を取り囲む主要なパーツ109および主要なパーツ109から後方へ突き出し、ハウジング102の壁103の中に形成される対応するスロット111の中に嵌る主要なパーツ109を含む。無線アンテナ112は、ハウジング102内で突出する部分110の後に取り付けられている。カバー107の上で開口113Aを取り囲むネジ山113は、対応するねじ山115を含む、金属端部部品114を受け入れるように配列される。金属端部部品114は、インクカートリッジ交換を可能にするための取外し可能である。
【0229】
やはりカバー107内に取り付けられているのは、撓みやすいPCB117上の三色ステータスLED116である。アンテナ112は、該撓みやすいPCB117の上にも取り付けられている。ステータスLED116は、良好な全般に渡る可視性のためにペン101の上部に取り付けられる。
【0230】
ペンは、通常のマーキングインクとしてと、非マーキングスタイラスとしての両方として動作できる。ペン先119付きのインクペンカートリッジ118、およびスタイラスペン先121付きのスタイラス120は、ハウジング102内に並べて取り付けられる。インクカートリッジペン先119またはスタイラスペン先121のどちらかは、ペントップ15の回転により、金属端部部品114の開いている端部1122を通して前方にもたらすことができる。それぞれのスライダブロック123と124は、それぞれ、インクカートリッジ118とスタイラス120に取り付けられる。回転自在のカムバレル125は、運転中のペントップ105に固定され、それとともに回転するように準備される。該カムバレル125は、カムバレルの壁181の中のスロットという形でカム126を含む。スライダブロック123と124から突き出しているカムフォロア127と128は、カムバレルの壁181内のスロットという形のカム126を含む。スライダブロック123と124から突き出しているカムフォロア127と128は、かむスロット126内に収まる。カムバレル125の回転時、スライダブロック123または124は、ペン先119またはスタイラスペン先121のどちらかを金属端部部品114内の穴122を通して突き出すために互いを基準にして移動する。上部105を90°のステップで回転することにより、3つの状態は以下の通りである。
・スタイラス120、ペン先121外へ
・インクカートリッジ118、ペン先119外へ
・インクカートリッジ118も、ペン先119も、スタイラスペン先120ペン先121外へ
【0231】
第2の撓みやすいPCB129は、ハウジング102内に位置する電子部品シャシ130の上に取り付けられる。第2の撓みやすいPCB129は、表面への投射に赤外線放射物を提供するための赤外線LED131を取り付ける。画像センサ132は、表面から反射された放射物を受け取るために、第2の撓みやすいPCB129の上に取り付けられて提供される。第2の撓みやすいPCB129は、RF送信機とRF受信機を含む、無線周波数チップ133、およびペン101上の動作を制御するための制御装置チップ134も取り付ける。光学部品ブロック135(成形された透明なプラスチックから形成される)光学部品ブロック135は、カバー107内に位置し、赤外線ビームを表面上に投射し、画像を画像センサ132の中に受け取る。電源ワイヤ136は、第2の撓みやすいPCB129上の構成要素を、カムバレル125内に取り付けられる電池接点137に接続する。端子138が、電池接点137およびカムバレル125を接続する。3ボルトの再充電可能な電池139は、電池接点に接するカムバレル125の中に位置する。誘導充電コイル140は、第2の撓みやすいPCB129の回りに取り付けられ、誘導を介した電池139の再充電を可能にする。第2の撓みやすいPCB129は、ペン先119またはスタイラスペン先121によって表面にかけられる力の決定を可能とするために、スタイラス120またはインクカートリッジ118のどちらかが書き込みのために使用されるときに、カムバレル125内での変位を検出するための赤外線LED143および赤外線ホトダイオード144も取り付ける。IRホトダイオード144は、スライダブロック123と124に取り付けられている反射体(図示されていない)を介してIR LED143から光を検出する。
ゴムのグリップパッド141と142は、ペン101の握りを補助するためにハウジング102の端部108に向かって提供され、上部105はペン101をポケットにクリッピングするためのクリップ142も含む。
【0232】
6.2 ペン制御装置
ペン101は、赤外線スペクトルの中で、ペン先の付近にある表面の面積を撮像することによって、そのペン先の位置(スタイラスペン先121またはインクカートリッジペン先119)を決定するように準備される。それは、最も近い場所タグからの場所データを記録し、光学部品135および制御装置チップ134を活用して、場所タブからペン先121または119の距離を計算するために配列される。制御装置チップ134は、ペンの向きおよび撮像されたタグ上で観察される透視歪みからのペン先からタグへの距離を計算する。
【0233】
RFチップ133およびアンテナ112を活用すると、ペン101は、(機密保護のために暗号化され、効率的な伝送のために実装される)デジタルインクデータを計算システムに伝送することができる。
ペンが受信機の範囲内にあるとき、デジタルインクデータは、それが形成されるにつれて伝送される。ペン101が範囲外に移動すると、デジタルインクデータは、ペン101内でバッファに入れられ(ペン101回路構成要素は、約12分間の表面でのペン運動の間デジタルインクデータを記憶するように配列されるバッファを含む)、後に伝送することができる。
【0234】
制御装置チップ134は、ペン101の第2の撓みやすいPCB129上に取り付けられる。図10は、制御装置チップ134のアーキテクチャをさらに詳細に説明するブロック図である。図10は、RFチップ133、画像センサ132、三色ステータスLED116、IR照明LED131、IR力センサLED143、および力センサホトダイオード144も示す。
ペン制御装置チップ134は、制御側プロセッサ145を含む。バス146は、制御装置チップ134の構成部品の間でのデータの交換を可能にする。フラッシュメモリ147と512KBのDRAM148も含まれている。アナログ/デジタル変換器149は、力センサホトダイオード44からのアナログ信号をデジタル信号に変換するために配列される。
【0235】
画像センサインタフェース152は、画像センサ132と接続する。トランシーバ制御装置153およびベースバンド回路154も、RF回路155およびアンテナ112に接続されているRF共鳴子と誘導子156を含むRFチップ133と接続するために含まれる。
制御装置プロセッサ145は、画像センサ132を介して表面からタグからの場所データを捕捉、復号し、力センサホトダイオード144を監視し、LED116、131、および143を制御し、無線トランシーバ153を介して短距離無線通信を取り扱う。それは中性能(40MHzまで)汎用RISCプロセッサである。
【0236】
プロセッサ145、デジタルトランシーバ構成要素(トランシーバ制御装置153とベースバンド回路154)、画像センサインタフェース152、フラッシュメモリ147、および512KBのDRAM148は、単一の制御装置ASICに統合される。アナログRF構成要素(RF回路155とRF共鳴子と誘導子156)は、別個のRFチップ内で提供される。
画像センサは、IRフィルタ付きの215x215ピクセルCCD(このようなセンサは、松下エレクトロニック社(Matsushita Electronic Corporation)によって生産され、参照してここに組み込まれている、Itakura、KT.Nobuada,N.Okusenya、R.NagayoshiおよびM.Ozakiによる論文「縮小カメラシステム向けの1mmの50k−ピクセルIT CCD画像センサ(A 1mm 50k−Pixel IT CCD Image Sensor for Miniature Camera System)」、電子装置に関するIEEE議事録、第47巻、第1番、2000年1月に記述されている)である。
【0237】
制御装置ASIC134は、ペン101が表面と接していないときに非活動期間後に静止状態に入る。それは、力センサホトダイオード144をモニタし、ペンダウンイベントで電力マネージャ151を介して制御装置134の目を覚ます専用回路150を実装する。
無線トランシーバは、通常コードレス電話によって使用される無免許の900MHz盤バンドで、あるいは、代わりに無免許の2.4GHz産業科学医療(ISM)バンドで通信し、周波数ホッピングおよび衝突検出を使用し、干渉のない通信を提供する。
【0238】
代替実施形態では、ペンは、基地局またはネットページプリンタとの短距離通信用の赤外線データ関連(IrDA)インタフェースを組み込む。
追加実施形態では、ペン101は、ペン101軸の法平面に取り付けられる1組の直交加速度計を含む。該加速度計190は、図9と図10でゴースト外形線で図示される。
加速度計を具備すると、ペンのこの実施形態101は、表面場所タグに対して参照しなくても感知でき、場所タグをさらに低い速度でサンプリングできるようになる。その場合、各場所タグIDは、表面上の位置よりむしろ関心のあるオブジェクトを特定することができる。例えば、オブジェクトがユーザインタフェース入力要素(例えば、コマンドボタン)である場合には、入力要素の領域内の各場所タグのタグIDは、直接的に入力要素を特定できる。
【0239】
x方向とy方向のそれぞれでの加速度計によって測定される加速は、瞬間速度および位置を生じさせるために時間に関して統合される。
ストロークの開始位置は既知ではないため、ストローク内の相対位置だけが計算される。位置統合は感知された加速の中に誤差を蓄積するが、加速度計は、典型的には高い解像度を有し、誤差が蓄積するストロークの時間期間は短い。
【0240】
7.ネットページプリンタ記述
7.1 プリンタ機械工
垂直に取り付けられるネットワークウォールプリンタ601は、図11で完全に組み立てられて図示される。それは、図12aと12bに図示されているように、二重化されている8と2分の1インチのメムジェットTM(商標)印刷エンジン602と603を使用してレター/A4サイズの媒体の上にネットページを印刷する。それは、紙604が、フルカラーで、および完全裁ち切りで、用紙の両面を同時に印刷する二重化された印刷エンジン602と603を通過するまっすぐな紙経路を使用する。
【0241】
一体化された接着アセンブリ605は、膠の片をそれぞれの印刷済みの用紙の片側端縁に沿って塗布し、それが、それに押し当てられるときに過去の用紙に付着できるようにする。これが、1枚の用紙から数百枚の用紙までの厚さの範囲がある最終的に製本された文書618を作成する。
二重化された印刷エンジンと結合され、図13に示されている交換可能なインクカートリッジ627は、フィクサティーフ、接着剤、藍色、赤紫色、黄色、黒色、および赤外線のインクを保管するためのブラダまたはチャンバを有する。カートリッジは、基部成形物の中にマイクロ空気フィルタも具備する。該マイクロ空気フィルタはホース639を介してプリンタの内側で空気ポンプ638と接続する。これが、濾過された空気を印字ヘッドに提供し、それ以外の場合、印字ヘッドノズルを閉塞させる、ミクロ粒子のメムジェットTM(商標)印字ヘッド350への進入を防ぐ。カートリッジ内に空気フィルタを組み込むことにより、フィルタの稼動有効期間は効果的にカートリッジの有効期間にリンクされる。インクカートリッジは、3000ページ(1500用紙)を印刷し、接着するための容量を備えた完全にリサイクル可能な製品である。
【0242】
図12を参照すると、電動化された媒体ピックアップローラアセンブリ626が、二重化されたメムジェットTM(商標)印字ヘッドアセンブリの中へ、第1印刷エンジン602上の用紙センサを越えて媒体トレーからじかに一番上の用紙を押し出す。2つのメムジェットTM(商標)印刷エンジン602と603は、まっすぐな用紙経路に沿って反対のインライン逐次構成で取り付けられる。用紙604は、一体化された電力を供給されるピックアップローラ626によって、第1印刷エンジン602の中に引き込まれる。用紙604の位置とサイズが感知され、完全裁ち切り印刷が開始する。フィクサティーフは、最も短い時間で乾燥を補助するために同時に印刷される。
【0243】
用紙は、第1メムジェットTM印刷エンジン602を、ゴム引きされたローラに対して動作する(まっすぐな用紙経路に沿って位置合わせされる)電力を提供される出口スパイクホイールのセットを通って出る。これらのスパイクホイールは「濡れた」印刷済み表面に接触し、用紙604を第2のメムジェットTM(商標)印刷エンジン603の中に送り続ける。
図12aおよび図12bを参照すると、用紙604は、二重化された印刷エンジン602と603からバインダアセンブリ605の中に通過する。印刷されたページは、繊維サポートローラ付きの電力が供給されるスパイクホイール軸670とスパイクホイールと瞬間動作膠ホイール付きの別の稼動アクスルの間を通過する。稼動アクスル/膠アセンブリ673は、金属の支持取り付け金具に取り付けられ、それはカムシャフトの作用によりギアを介して電力を供給されるアクスル670と接続するために前方に移送される。別個のモータが、このカムシャフトに電力を供給する。
【0244】
膠ホイールアセンブリ673は、インクカートリッジ627からの膠供給ホース641用の回転する継ぎ手付きの部分的に中空のアクスル679から成り立つ。このアクスル679は、半径方向の穴を通る毛細管作用により接着剤を吸収する膠ホイールに繋がる。成形済みのハウジング682は膠ホイールを取り囲み、開口部が前面にある。枢動する側面成形物および跳ね上げ敷き外側ドアは、金属取り付け金具に取り付けられ、アセンブリ673の残りが前方に押しやられるときに横向きに枢着する。この作用により、膠ホイールは成形済みのハウジング682の前部を通って露呈される。張力ばねがアセンブリを閉じ、実際には、非活動期間中に膠ホイールの上を覆う。
用紙604が膠ホイールアセンブリ673の中を通るにつれて、それは結合アセンブリ605の中に下方へ移送されるので、接着剤が(文書の1枚目から離れて)前面の1つの垂直端縁に塗布される。
【0245】
7.2 プリンタ制御装置アーキテクチャ
ネットページプリンタ制御装置は、図14に図解されるように、制御側プロセッサ750、工場でインストールされた、あるいは現場でインストールされたネットワークインタフェースモジュール625、無線トランシーバ(トランシーバ制御装置753、ベースバンド回路754、RF回路755、およびRF共鳴子と誘導子756)、二重ラスタ画像プロセッサ(RIP)DSP757、二重化された印刷エンジン制御装置760aと760b、フラッシュメモリ658、および64MBのDRAM657から成り立つ。
【0246】
制御側プロセッサはネットワーク19と、およびローカル無線ネットページペン101との通信を処理し、ヘルプボタン617を感知し、ユーザインタフェースLED613から616を制御し、RIPDSP757および印刷エンジン制御装置760を送り、同期する。それは、中性能汎用マイクロプロセッサから成り立つ。制御側プロセッサ750は、高速シリアルバス659を介して、印刷エンジン制御装置760と通信する。
【0247】
RIP DSPは、ページ記述をラスタ化し、ネットページプリンタの圧縮ページフォーマットに圧縮する。各印刷エンジン制御装置は、ページ画像を拡大し、ディザリングし、リアルタイムで(つまり毎分30ページ以上で)その関連付けられたメムジェットTM(商標)印字へッド350に印刷する。二重化された印刷エンジン制御装置は、用紙の両面を同時に印刷する。
マスタ印刷エンジン制御装置760aは、用紙の移相を制御し、マスタQAチップ665およびインクカートリッジQAチップ761とともに、インク使用量をモニタする。
プリンタ制御装置のフラッシュメモリ658は、構成データだけではなく、プロセッサ750とDSP757の両方用のソフトウェアも保持する。これがブート時にメインメモリ657にコピーされる。
【0248】
プロセッサ750、DSP757およびデジタルトランシーバ構成要素(トランシーバ制御装置753およびベースバンド回路754)は、単一制御装置ASIC656の中に統合される。アナログRF構成要素(RF回路755およびRF共鳴子と誘導子756)は、別個のRFチップ762の中に具備される。ネットワークインタフェースモジュール625は、ネットページプリンタがネットワーク接続を工場で選択または現場で選択できるようにするために別個である。フラッシュメモリ658および2x256Mbit(64MB)DRAM657もチップに実装されていない。印刷エンジン制御装置760は、別個のASICに具備される。
【0249】
多岐に渡るネットワークインタフェースモジュール625が提供され、それぞれがネットページネットワークインタフェース751、およびオプションでローカルコンピュータまたはネットワークインタフェース752を提供する。ネットページネットワークインターネットインタフェースは、POTSモデム、ハイブリッドファイバ−同軸(HFC)ケーブルモデム、ISDNモデム、DSLモデム、衛星トランシーバ、現世代および次世代のセルラー電話トランシーバ、および無線市内線(WLL)トランシーバを含む。ローカルインタフェースは、IEEE1284(並列ポート)、10Base−T、および100Base−Tイーサネット、USBよびUSB2.0 IEEE1394(ファイアワイヤ)、および多様な新興家庭ネットワーキングインタフェースを含む。インターネット接続がローカルネットワーク上で使用できる場合には、ローカルネットワークインタフェースは、ネットページネットワークインタフェースとして使用できる。
【0250】
無線トランシーバ753は、通常コードレス電話によって使用されている無免許900MHzバンドで、あるいは代わりに無免許2.4GHz産業科学医療(ISM)バンドで通信し、周波数ホッピングおよび衝突検出を使用し、干渉のない通信を提供する。
プリンタ制御装置は、ネットページカメラなどのデバイスから「噴出される」データを受信するために、オプションで赤外線データ関連(IrDA)インタフェースを組み込む。代替実施形態では、プリンタは、適切に構成されたネットページペンとの短距離通信のためにIrDAインタフェースを使用する。
【0251】
7.2.1 ラスタ化および印刷
いったんメインプロセッサ750が文書のページレイアウトおよびページオブジェクトを受け取り、検証すると、それは適切なRIPソフトウェアをDSP757で実行する。
DSP757は、各ページ記述をラスタ化し、ラスタ化されたページ画像を圧縮する。メインプロセッサは、メモリにそれぞれの圧縮されたページを記憶する。複数のDSPの負荷の最適配分を行うのに最も簡単な方法は、各DSPに別個のページをラスタ化させることである。一般的には、任意の数のラスタ化されたページがメモリに記憶できるため、DSPは、つねにビジーに保つことができる。この戦略は、短い文書をラスタ化するときには、潜在的に不十分なDSPの活用につながるだけである。
【0252】
ページ記述の中の水位標領域は、ごくわずかなサイズまで損失なく圧縮され、圧縮されたページ画像の一部を形成する連続印刷−解像度二層ビットマップにラスタ化される。
印刷されたページの赤外線(IR)層は、1インチあたり約6という密度でコーディングされたネットページタグを含む。それぞれのタグはページID、タグID、および制御ビットを符号化し、各タグのデータコンテンツはラスタ化の間に生成され、圧縮ページ画像に記憶される。
【0253】
メインプロセッサ750は、背中合わせのページ画像を二重化される印刷エンジン制御装置760に渡す。各印刷エンジン制御装置760は、圧縮されたページ画像をそのローカルメモリに記憶し、ページ拡大および印刷パイプラインを開始する。ページ拡大および印刷は、114MBの二層CMYK+IRページ画像全体をメモリ内に記憶することは実際的ではないためにパイプラインにされる。
【0254】
7.2.2 印刷エンジン制御装置
印刷エンジン制御装置760のページ拡大および印刷パイプラインは、高速IEEE1394シリアルインタフェース659、標準JPEGデコーダ763、標準グループ4ファックスでコーダ764、カスタムハーフトーナ/植字工(halftoner/compositor)層値765、カスタムタグエンコーダ766、ラインローダ/フォーマッタ装置767、およびメムジェットTM(商標)印字ヘッド350へのカスタムインタフェース768から成り立つ。
【0255】
印刷エンジン制御装置360は二重バッファ様式で動作する。1ページが、高速シリアルインタフェース659を介してDRAM769にロードされる間に、過去にロードされたページがDRAM769から読み出され、印刷エンジン制御装置パイプラインを通過する。いったんページが印刷を終了すると、いまロードされたばかりのページは、別のページがロードされている間に印刷される。
【0256】
パイプラインの第1段階は、すべて並列で、JPEG圧縮連続印刷 CMYK層を(763で)拡大し、グループ4ファックス圧縮二層黒層を(764で)拡大し、第1.2項に定義されるタグフォーマットに従って二層ネットページタグ層を(766で)レンダリングする。第2段階は連続印刷 CMYK層を(765で)ディザリングし、その結果として生じる二層CMYK層の上で二層黒層を(765で)作成する。結果として生じる二層CMYK+IRどっとデータはバッファに入れられ、ラインバッファのセットを介してメムジェットTM(商標)印字ヘッド350での印刷のために(767で)フォーマットされる。これらのラインバッファの大部分は、チップに実装されていないDORAMに記憶される。最終段階は、印字ヘッドインタフェース768を介して(フィクサティーフを含む)二層ドットデータの6つのチャネルをメムジェットTM(商標)印字ヘッド750に印刷する。
【0257】
複数の印刷エンジン制御装置760が二重化構成でのように一斉に使用されるとき、それらは共用線路同期信号770を介して同期される。外部マスタ/スレーブピン771を介して選択される1つの印刷エンジン760だけが、線路同期信号770を共用線路の上に生成する。
印刷エンジン制御装置760は、ページ拡大およびレンダリングパイプラインを同期し、印字ヘッド350を、低速シリアルバス773を介して構成し、ステッパモータ675、676を制御するための低速プロセッサ72を具備する。
【0258】
ネットワークプリンタの8と2分の1インチバージョンでは、2つの印刷エンジンは、それぞれ、ページの長い寸法(11インチ)に沿って毎分30枚のレターページを印刷し、1600dpiで8.8kHzという行速度を示す。ネットページプリンタの12インチのバージョンでは、2台の印刷エンジンは、紙(8と2分の1インチ)の短い寸法に沿って毎分45枚のレターページを印刷し、10.2kHzという行速度を示す。これらの行速度は十分に、現在の設計では30kHzを超えるメムジェットTM印字ヘッドの運転周波数範囲内にある。
【0259】
結論
本発明は、好まれている実施形態よび多くの特定の代替実施形態に関して記述されてきた。しかしながら、関連分野の技能者によって、特に記述されたものと異なる数多くのその他の実施形態も本発明の精神および範囲に該当するだろうことが認識されるだろう。したがって、発明は、適宜に相互参照により組み込まれる文書を含む、本明細書中に記述された特定の実施形態に限られることは意図されていないことが理解されるだろう。本発明の範囲は、添付請求項だけによって制限される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンタ、第1サーバ、第2サーバおよびネットワーク端末と、に接続されているネットワークにおいて、
第1サーバに於いて、当該ネットワーク端末が、プリンタで印刷する事を許可する、許可レコードを記憶するステップと、
ネットワーク端末に於いて、且つ第2サーバに送信された印刷要求を介して、プリンタで文書を印刷することを要求すると共に、当該印刷要求は当該文書と当該プリンタとを識別するステップと、
第2サーバに於いて、且つ第1サーバに送信された検証要求を介して、当該ネットワーク端末が、当該プリンタに於いて、印刷する事を許可されていることに付いての検証を要求するステップと、
第1サーバに於いて、且つ当該検証要求に応答して、当該ネットワーク端末がプリンタで印刷するが許可されていることを検証するステップと
当該検証が成功した場合には、当該第1サーバによって当該許可を当該第2サーバに送信するステップと、
当該許可の受信に応答して、当該第2サーバによって、当該文書を、印刷するためのプリンタに送信するステップと
を含む、ネットワーク端末の要求に基づいてプリンタに於いて文書の印刷を許可するためのネットワーク端末許可プロトコル。
【請求項2】
当該プロトコルは、更に、
当該ネットワーク端末で、公開/個人シグナチャ鍵の組を割り当てるステップと、
当該ネットワーク端末で、個人シグナチャ鍵を記憶するステップと、
当該第1サーバに於いて、且つ当該許可レコードの一部として、公開シグナチャ鍵を記憶するステップと、
を含む、請求項1記載されるプロトコル。
【請求項3】
当該印刷を要求するステップが、当該個人鍵を使用してデジタルシグナチャを生成し、それを当該要求に添付するサブステップを含み、且つ当該検証ステップが、当該公開鍵を使用して当該要求に添付されたデジタルシグナチャを検証するサブステップを含む、請求項2に記載されるプロトコル。
【請求項4】
当該許可レコードを作成するステップが、当該許可レコード内に、プリンタを特定するプリンタ識子を記憶するサブステップを含み、当該印刷を要求するステップが、当該印刷要求の中に、プリンタ識別子を含ませるサブステップを含み、更に当該検証するステップが、許可レコードが、当該要求と同じプリンタ識別子を含むことを検証するサブステップを含む、請求項1に記載されるプロトコル。
【請求項5】
当該許可レコードを作成するステップが、ネットワーク端末に端末識別子を割り当て、端末識別子を許可レコードに記憶し、ネットワーク端末で端末識別子を記憶するサブステップと、を含む、請求項4に記載されるプロトコル。
【請求項6】
当該許可レコードが、記憶されている当該プリンタ識別子及び当該端末識別子によって検索可能である、請求項5に記載されるプロトコル。
【請求項7】
当該プロトコルは、更に、
プリンタに於いて、かつ当該第1サーバに対し、許可識別子の割当てを要求する許可識別子要求を提出するステップと、
第1サーバで、許可識別子を割り当てるステップと、
当該第1サーバで、当該許可識別子を記憶するステップと、
プリンタで、許可識別子およびプリンタ識別子を印刷するステップと、
ネットワーク端末で、および第1サーバに対して、許可識別子およびプリンタ識別子を含む許可要求を提出するステップと、
第1サーバで、許可要求を有効化するステップと、
当該有効化検査が成功した場合、当該許可レコードを作成するステップを実行するステップと、
を含む、請求項6に記載されるプロトコル。
【請求項8】
作成するステップが、第1サーバで、許可識別子が使用されていることを記録するサブステップと、確証するステップが、許可識別子が使用済みとして記憶される場合に、許可要求を拒絶するサブステップとを含む、請求項7に記載されるプロトコル。
【請求項9】
許可識別子を記憶するステップが、許可識別子に関する期限情報を記憶するサブステップを含み、確証するステップが、許可要求idが期限切れになったことを示す場合に、許可要求を拒絶するサブステップを含む、請求項7に記載されるプロトコル。
【請求項10】
当該要求するステップが、印刷要求の中に、文書を含むサブステップを含む、請求項1に記載されるプロトコル。
【請求項11】
当該要求するステップが、印刷要求の中に、文書の文書識別子をふくむサブステップを含む、請求項1に記載されるプロトコル。
【請求項12】
当該送信するステップが、文書識別子を使用して文書を検索するサブステップを含む、請求項11に記載されるプロトコル。
【請求項13】
当該送信するステップが、印刷のために文書をフォーマットするサブステップを含む、請求項12に記載されるプロトコル。
【請求項14】
当該送信するステップが、文書識別子をプリンタに送信することから成り立つ、請求項11に記載されるプロトコル。
【請求項15】
当該ネットワーク端末が、コンピュータシステム上で実行中のウェブブラウザである、請求項1に記載されるプロトコル。
【請求項1】
プリンタ、第1サーバ、第2サーバおよびネットワーク端末と、に接続されているネットワークにおいて、
第1サーバに於いて、当該ネットワーク端末が、プリンタで印刷する事を許可する、許可レコードを記憶するステップと、
ネットワーク端末に於いて、且つ第2サーバに送信された印刷要求を介して、プリンタで文書を印刷することを要求すると共に、当該印刷要求は当該文書と当該プリンタとを識別するステップと、
第2サーバに於いて、且つ第1サーバに送信された検証要求を介して、当該ネットワーク端末が、当該プリンタに於いて、印刷する事を許可されていることに付いての検証を要求するステップと、
第1サーバに於いて、且つ当該検証要求に応答して、当該ネットワーク端末がプリンタで印刷するが許可されていることを検証するステップと
当該検証が成功した場合には、当該第1サーバによって当該許可を当該第2サーバに送信するステップと、
当該許可の受信に応答して、当該第2サーバによって、当該文書を、印刷するためのプリンタに送信するステップと
を含む、ネットワーク端末の要求に基づいてプリンタに於いて文書の印刷を許可するためのネットワーク端末許可プロトコル。
【請求項2】
当該プロトコルは、更に、
当該ネットワーク端末で、公開/個人シグナチャ鍵の組を割り当てるステップと、
当該ネットワーク端末で、個人シグナチャ鍵を記憶するステップと、
当該第1サーバに於いて、且つ当該許可レコードの一部として、公開シグナチャ鍵を記憶するステップと、
を含む、請求項1記載されるプロトコル。
【請求項3】
当該印刷を要求するステップが、当該個人鍵を使用してデジタルシグナチャを生成し、それを当該要求に添付するサブステップを含み、且つ当該検証ステップが、当該公開鍵を使用して当該要求に添付されたデジタルシグナチャを検証するサブステップを含む、請求項2に記載されるプロトコル。
【請求項4】
当該許可レコードを作成するステップが、当該許可レコード内に、プリンタを特定するプリンタ識子を記憶するサブステップを含み、当該印刷を要求するステップが、当該印刷要求の中に、プリンタ識別子を含ませるサブステップを含み、更に当該検証するステップが、許可レコードが、当該要求と同じプリンタ識別子を含むことを検証するサブステップを含む、請求項1に記載されるプロトコル。
【請求項5】
当該許可レコードを作成するステップが、ネットワーク端末に端末識別子を割り当て、端末識別子を許可レコードに記憶し、ネットワーク端末で端末識別子を記憶するサブステップと、を含む、請求項4に記載されるプロトコル。
【請求項6】
当該許可レコードが、記憶されている当該プリンタ識別子及び当該端末識別子によって検索可能である、請求項5に記載されるプロトコル。
【請求項7】
当該プロトコルは、更に、
プリンタに於いて、かつ当該第1サーバに対し、許可識別子の割当てを要求する許可識別子要求を提出するステップと、
第1サーバで、許可識別子を割り当てるステップと、
当該第1サーバで、当該許可識別子を記憶するステップと、
プリンタで、許可識別子およびプリンタ識別子を印刷するステップと、
ネットワーク端末で、および第1サーバに対して、許可識別子およびプリンタ識別子を含む許可要求を提出するステップと、
第1サーバで、許可要求を有効化するステップと、
当該有効化検査が成功した場合、当該許可レコードを作成するステップを実行するステップと、
を含む、請求項6に記載されるプロトコル。
【請求項8】
作成するステップが、第1サーバで、許可識別子が使用されていることを記録するサブステップと、確証するステップが、許可識別子が使用済みとして記憶される場合に、許可要求を拒絶するサブステップとを含む、請求項7に記載されるプロトコル。
【請求項9】
許可識別子を記憶するステップが、許可識別子に関する期限情報を記憶するサブステップを含み、確証するステップが、許可要求idが期限切れになったことを示す場合に、許可要求を拒絶するサブステップを含む、請求項7に記載されるプロトコル。
【請求項10】
当該要求するステップが、印刷要求の中に、文書を含むサブステップを含む、請求項1に記載されるプロトコル。
【請求項11】
当該要求するステップが、印刷要求の中に、文書の文書識別子をふくむサブステップを含む、請求項1に記載されるプロトコル。
【請求項12】
当該送信するステップが、文書識別子を使用して文書を検索するサブステップを含む、請求項11に記載されるプロトコル。
【請求項13】
当該送信するステップが、印刷のために文書をフォーマットするサブステップを含む、請求項12に記載されるプロトコル。
【請求項14】
当該送信するステップが、文書識別子をプリンタに送信することから成り立つ、請求項11に記載されるプロトコル。
【請求項15】
当該ネットワーク端末が、コンピュータシステム上で実行中のウェブブラウザである、請求項1に記載されるプロトコル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12a】
【図12b】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38a】
【図38b】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12a】
【図12b】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
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【図20】
【図21】
【図22】
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【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38a】
【図38b】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【公開番号】特開2010−244555(P2010−244555A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−105238(P2010−105238)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【分割の表示】特願2000−620463(P2000−620463)の分割
【原出願日】平成12年5月24日(2000.5.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(303024600)シルバーブルック リサーチ ピーティワイ リミテッド (150)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【分割の表示】特願2000−620463(P2000−620463)の分割
【原出願日】平成12年5月24日(2000.5.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(303024600)シルバーブルック リサーチ ピーティワイ リミテッド (150)
【Fターム(参考)】
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