説明

ハイブリッド給湯システム

【課題】 ヒートポンプ式の給湯システムの高いエネルギ効率を維持し、瞬間的な高給湯負荷への給湯に自動的に対応でき、システム給湯圧力を高められるハイブリッド給湯システムを提供する。
【解決手段】 ヒートポンプ給湯手段2と、ヒートポンプ給湯手段2で加熱された温水を貯湯する貯湯タンク3と、ガス焚または油焚きによる補助給湯手段4と、補助給湯手段4及び貯湯タンク3から供給される温水を貯湯する補助貯湯タンク5を備え、貯湯タンク3が補助貯湯タンク5より低圧で、補助貯湯タンク5から給湯負荷8に対して給湯可能に構成され、貯湯タンク3から補助貯湯タンク5への管路32に、給湯圧力を補助貯湯タンク5のタンク内圧力の設定変動範囲の最大値以上に昇圧する昇圧手段46を備え、給水源7から補助貯湯タンク5への給水管路35に、給水圧を当該設定変動範囲の最小値に調整する圧力調整手段50を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒートポンプ回路の凝縮器からの放熱と熱交換して加熱された温水を貯湯タンクに貯湯して貯湯タンクから給湯負荷に対して給湯可能に構成されたヒートポンプ式の給湯システムであって、高給湯負荷時の補助熱源としてガス焚または油焚きによる補助給湯手段を備えたハイブリッド給湯システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ヒートポンプ式の給湯システムは、夜間の安価な電力を使用して、夜間の給湯使用量の少ない、低給湯負荷状態となる時間帯に、貯湯タンクに温水を貯めて、翌日の昼間の給湯負荷、例えば風呂やシャワー等の給湯に対して使用するシステムである。当該ヒートポンプ式の給湯システムの概略の構成は、図2に模式的に示すように、ヒートポンプ回路の凝縮器からの放熱と熱交換して水を加熱して給湯するヒートポンプ給湯手段2と、加熱された温水を貯湯する貯湯タンク3を備えた構成となっている。但し、ヒートポンプ給湯手段2の加熱能力は、夜間の低給湯負荷状態を想定して決定されているため、専ら貯湯目的に所定の温度に加熱するだけでよく、短時間での加熱能力は非常に低くなっており、高給湯負荷時に貯湯タンクの温水を消費した場合に温水の給湯能力が不足する場合が生じる。また、ヒートポンプ給湯手段2の加熱能力は、外気温度や水温の影響も受けるため、給湯システムとしては安全率を高く設定しておく必要があり、能力的に過剰なシステムとなることもある。また、貯湯タンク3の貯湯量も日常の給湯需要に対して湯切れが起きないように実際の需要量より多い貯湯量のものを使用することになり、成績係数が高いとされているヒートポンプ式の給湯システムではあるが、これは機器側、つまり、ヒートポンプ給湯手段2の性能であり、貯湯タンク3の残湯や放熱等を考慮した実際に給湯として使用するときの実効的な成績係数は低くなってしまう。
【0003】
尚、ヒートポンプ回路の冷媒としてCOを採用したCOヒートポンプの場合は、高効率運転(定格での成績係数が年間平均3.0以上)及び高温出湯(約90℃)が可能であるが、ヒートポンプ回路の熱サイクル及び圧縮機の制約から50℃以上の高温での給湯循環運転が困難である。
【0004】
また、ヒートポンプ給湯手段2の加熱能力不足を補い、ヒートポンプ式の給湯システムに必要な給湯能力を確保するために、貯湯タンクと給湯負荷の間に貯湯タンクを備えた電気温水器を設けた給湯システムがある(下記特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2003−106652号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、特許文献1に開示されているように、ヒートポンプ式の給湯システムに必要な給湯能力を確保するために電気温水器を追加した場合、昼間の高給湯負荷時に電気温水器を作動させる必要があり、昼間の高い電気料金による運転コストの上昇、及び、電気温水器は1次エネルギから見るとエネルギ効率が悪いため、システム全体としての総合的なエネルギ効率が低下する。
【0007】
更に、ヒートポンプ式の給湯システムの貯湯タンクは、タンク内の乱流を避けるために、瞬間的な給湯量を定流量弁等により制限しているため(図2参照)、一定流量での長時間給湯は、貯湯タンク容量内で対応可能であるが、瞬間的な高給湯負荷への給湯には限界がある。
【0008】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヒートポンプ式の給湯システムの高いエネルギ効率を維持して、瞬間的な高給湯負荷への給湯に自動的に対応可能で、システム内の給湯圧力を高めることのできるハイブリッド給湯システムを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明に係るハイブリッド給湯システムは、ヒートポンプ回路の凝縮器からの放熱と熱交換して水を加熱して給湯するヒートポンプ給湯手段と、前記ヒートポンプ給湯手段で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクと、ガス焚または油焚きにより水を加熱して給湯する補助給湯手段と、前記補助給湯手段で加熱された温水及び前記貯湯タンクから供給される温水を貯湯する補助貯湯タンクを備え、前記補助貯湯タンクから給湯負荷に対して給湯可能に構成されたハイブリッド給湯システムであって、前記貯湯タンクのタンク内圧力である第1圧力が、前記補助貯湯タンクのタンク内圧力である第2圧力より低圧に構成され、前記貯湯タンクから前記補助貯湯タンクへの給湯管路の途中に、給湯圧力を前記第2圧力の設定変動範囲の最大値以上に昇圧する昇圧手段を備え、給水源から前記補助貯湯タンクへの給水管路の途中に、給水圧を前記第2圧力の前記設定変動範囲の最小値に調整する圧力調整手段を備えていることを第1の特徴とする。
【0010】
更に、上記特徴の本発明に係るハイブリッド給湯システムは、1日の内の低給湯負荷状態となる主として夜間を含む第1時間帯に、前記給湯管路を遮断して、所定量の温水を前記ヒートポンプ給湯手段で加熱して前記貯湯タンクに貯湯し、1日の内の前記第1時間帯以外の第2時間帯に、前記給湯管路を開通させるとともに、前記昇圧手段を作動させて、前記補助貯湯タンクから前記給湯負荷への給湯に応じて、前記貯湯タンクから前記補助貯湯タンクへ温水を供給し、前記第2時間帯に、前記給湯負荷が高負荷となって、前記補助貯湯タンクの前記第2圧力が前記最小値を下回った場合に、前記給水源から前記圧力調整手段を介して前記補助貯湯タンクへの給水が開始され、当該給水に伴う前記補助貯湯タンク内の貯湯温度の低下に応じて前記補助給湯手段が作動することを第2の特徴とする。
【0011】
更に、上記第2の特徴の本発明に係るハイブリッド給湯システムは、前記第2時間帯に、前記貯湯タンクの貯湯量が所定の第1貯湯量を下回ると、前記ヒートポンプ給湯手段が作動することを第3の特徴とする。
【0012】
更に、上記第2または第3の特徴の本発明に係るハイブリッド給湯システムは、前記第1時間帯において、前記給湯負荷への給湯に伴って、前記補助貯湯タンクの前記第2圧力が前記最小値を下回った場合に、前記給水源から前記圧力調整手段を介して前記補助貯湯タンクへの給水が開始され、当該給水に伴う前記補助貯湯タンク内の貯湯温度の低下に応じて前記補助給湯手段が作動することを第4の特徴とする。
【0013】
更に、上記何れかの特徴の本発明に係るハイブリッド給湯システムは、給湯管路上の前記昇圧手段より上流側に定流量弁を備えていることを第5の特徴とする。
【0014】
更に、上記何れかの特徴の本発明に係るハイブリッド給湯システムは、前記貯湯タンクが、複数のタンクを直列に配列し、その内の連続する2つのタンクの前段の底部と後段の上部を相互に連通させて構成され、前記貯湯タンクの最後列のタンクの底部が、前記ヒートポンプ給湯手段の入水口に連通し、前記貯湯タンクの最前列のタンクの上部が、前記ヒートポンプ給湯手段の出水口に連通していることを第6の特徴とする。
【0015】
更に、上記第3の特徴の本発明に係るハイブリッド給湯システムは、前記貯湯タンクが、複数のタンクを直列に配列し、その内の連続する2つのタンクの前段の底部と後段の上部を相互に連通させて構成され、前記貯湯タンクの最後列のタンクの底部が、前記ヒートポンプ給湯手段の入水口に連通し、前記貯湯タンクの最前列のタンクの上部が、前記ヒートポンプ給湯手段の出水口に連通し、前記貯湯タンクの貯湯量と前記第1貯湯量との大小比較が、前記複数のタンクの最前列から所定番目のタンクに設けられた温度センサの検出温度により判定されることを第7の特徴とする。
【0016】
更に、上記何れかの特徴の本発明に係るハイブリッド給湯システムは、前記ヒートポンプ給湯手段のヒートポンプ回路に使用する冷媒が二酸化炭素であることを第8の特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
上記各特徴のハイブリッド給湯システムによれば、ヒートポンプ給湯手段で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクのタンク内圧力である第1圧力を、耐圧等の問題で、システムが必要とする給湯圧力(例えば、350kPa)より低圧(例えば、200kPa以下)に設定しても、補助貯湯タンクのタンク内圧力である第2圧力を、システムが必要とする給湯圧力に設定することで、システム圧力を高く維持できる。更に、貯湯タンクから補助貯湯タンクへの給湯圧力を昇圧手段によって、第2圧力の設定変動範囲の最大値以上にすることで、補助貯湯タンクから給湯負荷に対して給湯されて補助貯湯タンクの第2圧力が低下しても、ヒートポンプ給湯手段により高エネルギ効率で加熱されて貯湯タンクに貯湯された温水が、補助貯湯タンクに補充されるため、ヒートポンプ給湯手段より低エネルギ効率の補助給湯手段が作動しない。また、給水源から補助貯湯タンクへの給水圧(例えば、350kPa)を圧力調整手段によって第2圧力の設定変動範囲の最小値(例えば、300kPa)に調整することで、瞬間的な高給湯負荷に対して補助貯湯タンクから温水が供給されて補助貯湯タンクの第2圧力が急激に低下しても、第2圧力と調整後の給水圧との圧力バランスによって、給水源から自動的に給水されて第2圧力は設定変動範囲内に維持されるため、給湯負荷への給湯圧力が急激に低下するのを回避できる。尚、給水によって補助貯湯タンク内の温水温度が低下しても、補助給湯手段による補助加熱及び給湯によって補助貯湯タンク内の温水温度を所定の温度以上に維持できる。尚、本明細書においては、特に断らない限り、圧力値はゲージ圧を示す。
【0018】
以上、本発明に係るハイブリッド給湯システムの第1の特徴の基本構成によって、通常の給湯負荷に対しては、ヒートポンプ給湯手段により高エネルギ効率で加熱されて貯湯タンクに貯湯された温水が、補助貯湯タンクを介して給湯され、瞬間的な高給湯負荷に対しても、自動的に給湯圧力及び温水温度が調整されるハイブリッド給湯システムを提供できる。
【0019】
また、補助貯湯タンクの第2圧力の設定変動範囲は、昇圧手段及び圧力調整手段の圧力設定により調整可能なため、ヒートポンプ給湯手段で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクの第1圧力を低圧に構成しても、給湯負荷に対するシステム圧力を高く設定可能となり、例えば、2階以上に設置されている給湯負荷にも給湯可能となる。
【0020】
また、補助給湯手段を備えることで、ヒートポンプ給湯手段の能力を、翌日の昼間の通常の標準的な給湯需要の温水を貯湯タンクに夜間の間に貯湯するのに必要な能力に設定すればよく、また、貯湯タンクの容量を極度の残湯が生じないように適正化でき、システム全体でのエネルギ効率を向上できる。つまり、給湯能力の不足をヒートポンプ給湯手段の高出力化と貯湯タンクを大型化、或いは、ヒートポンプ給湯システムの複数使用等によらずに補助給湯手段により解決するため、ヒートポンプ給湯手段を含むヒートポンプ回路、及び、更に、貯湯タンクを小型化でき、給湯システム全体の小型化、低コスト化が図れる。更に、給湯システムの給湯能力が不足する昼間の時間帯に作動させる補助給湯手段が、電気式加熱手段ではなく、ガス焚または油焚きであるため、1次エネルギから見たエネルギ効率の悪い、また、昼間のエネルギコストの高い電力に頼らずに補助給湯が可能なため、エネルギ効率の向上及び運転コストの低減が可能となる。
【0021】
特に、上記第2乃至第4の特徴のハイブリッド給湯システムによれば、低給湯負荷状態となる主として夜間を含む第1時間帯に、第2時間帯における給湯需要を賄うための温水を貯湯タンクに貯湯するため、成績係数の高いヒートポンプ給湯手段を電力料金の安価な時間帯に高効率、低コストで運転させることができる。また、昼間の第2時間帯に、給湯負荷状態を判断して、成績係数の高いヒートポンプ給湯手段で給湯された温水を優先的に使用して、瞬間的な高給湯負荷時には、補助給湯手段が自動的に作動して、給湯圧力と給湯温度の低下を防止して、高効率の給湯が可能となる。
【0022】
特に、上記第3の特徴のハイブリッド給湯システムによれば、第2時間帯における累積的な給湯負荷量が大きく、貯湯タンクの貯湯量の減り方が大きい場合でも、ヒートポンプ給湯手段による追いかけ運転が可能となる。
【0023】
特に、上記第4の特徴の給湯システムによれば、第1時間帯における給湯負荷への給湯を補助給湯手段により行うことができ、第1時間帯において、ヒートポンプ給湯手段を貯湯タンクの貯湯のみに使用できるため、第1時間帯に生じる給湯負荷に関係なく、第2時間帯における給湯負荷だけを考慮してヒートポンプ給湯手段及び貯湯タンクの容量等を適正に設定できる。つまり、第2時間帯の高給湯負荷時に対応するための補助給湯手段を、第1時間帯においても有効に活用できることになる。
【0024】
特に、上記第5の特徴の給湯システムによれば、急激な給湯流量の変化を抑制して、タンク内での乱流の発生を抑制できるため、当該乱流によって温度センサが誤動作するのを防止でき、当該温度センサの検出出力に基づく運転制御の誤動作を回避できる。
【0025】
特に、上記第6の特徴の給湯システムによれば、1つの大きなタンク内での対流による温度変化によって温度センサが誤動作するのを、複数のタンクに分割して対流を抑制し、各タンクに夫々温度センサを配置することで解消できる。
【0026】
特に、上記第7の特徴の給湯システムによれば、1つの大きなタンク内での対流による温度変化によって温度センサが誤動作するのを、複数のタンクに分割して対流を抑制し、複数のタンクの内の所定のタンク内の温度を正確に検出でき、当該所定のタンク内の貯湯状態を正確に把握でき、上記第3の特徴の作用効果をより確実に奏することができる。
【0027】
特に、上記第8の特徴のハイブリッド給湯システムによれば、COの超臨界状態を利用することで従来のフロン系冷媒を使用したヒートポンプ給湯手段に比べて温水を高温(約90℃)に加熱でき、その分貯湯タンクの貯湯容量を小さくでき、給湯システムを小型化できる。また、フロン系冷媒と比較して地球温暖化係数が大幅に小さい(1700分の1)、自然冷媒である二酸化炭素を使用することで、地球温暖化の抑制に貢献できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明に係る給湯システム(以下、適宜「本発明システム」と略称する)の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0029】
図1は、本発明システムの一実施形態における概略のシステム構成図である。尚、図中の破線は、各種制御用の信号線を示す。図1に示すように、本発明システム1は、ヒートポンプ給湯手段2、貯湯タンク3、補助給湯手段であるガス焚給湯機4、補助貯湯タンク5、及び、本発明システム1の運転を制御する制御手段6を備えて構成される。更に、ヒートポンプ給湯手段2と貯湯タンク3とガス焚給湯機4と補助貯湯タンク5と給水源(上水道等)7と給湯負荷8の相互間が複数の管路30〜39で接続されている。尚、本実施形態では、以下の説明において、貯湯タンク3のタンク内圧力である第1圧力が150kPa、補助貯湯タンク5のタンク内圧力である第2圧力の設定変動範囲を300〜350kPa、給水源の原水圧(給水圧)を350kPaと想定するが、各圧力値はこれらに限定されるものではない。
【0030】
具体的な管路構成を以下に説明する。ヒートポンプ給湯手段2の出水口11と貯湯タンク3の上部入出水口13の間が管路30で接続され、ヒートポンプ給湯手段2の入水口12と貯湯タンク3の下部入出水口14の間が管路31で接続されている。また、貯湯タンク3の上部入出水口13と補助貯湯タンク5の上部に設けられた入水口17の間が管路32(給湯管路に相当)で接続され、貯湯タンク3の下部入出水口14と給水源7の間が給水路である管路33で接続されている。ヒートポンプ給湯手段2の入水口12と貯湯タンク3の下部入出水口14の間の管路31には、上流側(貯湯タンク3側)から順に、開閉弁(2方弁)41、定流量弁42、温度調整用の3方弁43、3方弁43の下流側の温水温度を検出する温度センサ44、電磁弁45、加圧ポンプ46(昇圧手段に相当)、リリーフ弁47、逆止弁48が夫々介装されている。給水路である管路33は2箇所で分岐し、一方の分岐路である管路34は、途中に減圧弁49が介装されて3方弁43に接続し、給水源41からの水を、150kPaに減圧して、3方弁43を介して管路32に給水する。温度センサ31の検出温度に基づいて、管路34側からの給水量を調整し、3方弁43の下流側での温水温度が約65℃となるように、貯湯タンク3から150kPaの給湯圧で給湯される温水と混合させる。電磁弁45が開状態において、貯湯タンク3及び管路34側から給湯圧150kPaで給湯される温水が、加圧ポンプ46によって補助貯湯タンク5の第2圧力の設定変動範囲の最大値(350kPa)まで加圧され、補助貯湯タンク5に給湯される。尚、定流量弁42は、給湯負荷8が急に高負荷状態に進行し、貯湯タンク3がこれに追従して大量の温水を短時間に放出した場合に、貯湯タンク3内に乱流が発生して、貯湯タンク3内の水温を誤検出しないように、貯湯タンク3からの給湯量を制限するために設けられており、例えば、貯湯タンク3からの給湯流量を70L(リットル)/分に制限している。
【0031】
給水路である管路33から分岐した他方の分岐路である管路35は、途中に減圧弁50(圧力調整手段に相当)が介装されて補助貯湯タンク5の下部に設けられた入水口22に接続し、給水源41からの補給水を300kPaに減圧して、補助貯湯タンク5に給水する。減圧弁50の減圧設定を、補助貯湯タンク5の第2圧力の設定変動範囲の最小値(300kPa)に一致させることで、補助貯湯タンク5内の圧力が、急激な給湯によって上記設定変動範囲を下回ると、自動的に補給水の給水が開始する。
【0032】
更に、ガス焚給湯機4の出水口15と補助貯湯タンク5の上部に設けられた入水口18の間が管路36で接続され、ガス焚給湯機4の入水口16と補助貯湯タンク5の下部に設けられた出水口19の間が管路37で接続されている。管路36には、補助貯湯タンク5内の温水温度を検出する温度センサ52の検出温度に基づいて作動する循環ポンプ51が介装されている。補助貯湯タンク5内の温水温度が、給水源41からの補給水の給水によって、所定の設定下限温度(例えば、60℃)以下になると、循環ポンプ51がオンし、ガス焚給湯機4で加熱された温水が給湯され、補助貯湯タンク5内の温水温度が所定の設定上限温度(例えば、65℃)以上になると、循環ポンプ51がオフする。尚、ガス焚給湯機4のオンオフは、温度センサ52の検出温度に基づいて制御される場合と、ガス焚給湯機4内の缶水温度に基づいて制御される場合がある。
【0033】
更に、補助貯湯タンク5の上部に設けられた出水口20と給湯負荷8の間が、給湯往路である管路38で接続され、補助貯湯タンク5の下部に設けられた入水口21と給湯負荷8の間が、給湯復路である管路39で接続されている。管路39には、循環ポンプ53が介装されており、給湯負荷8が循環負荷の場合に作動する。本実施形態では、給湯負荷8として、例えば、入浴施設等のサーモ付き混合栓(温水シャワー等)、及び、浴槽給湯等を想定し、給湯配管での放熱による温水温度の低下を防止するために、温水を常時循環させる循環負荷としている。尚、サーモ付き混合栓やシャワー栓への給水は、給水源41から管路50を介して行われる。尚、図示した以外にも、各管路30〜39には、夫々、開閉弁(2方弁)、逆止弁、減圧弁、定流量弁、安全弁、自動空気抜き弁等の内、適宜必要なものが介装されている。また、ヒートポンプ給湯手段2の入水口12の内側にも、図示しないが、開閉弁や循環ポンプが設けられている。
【0034】
ヒートポンプ給湯手段2は、ヒートポンプ回路の冷媒としてCOを採用したCOヒートポンプで構成され、入水口12から管路31,33を介して給水された水をヒートポンプ回路の凝縮器からの放熱と熱交換して加熱して、出水口11から管路30を介して貯湯タンク3に対して給湯を行う。ヒートポンプ回路の圧縮機は3相誘導電動機で構成され、商用電力(3相200V)を電源として作動する。本実施形態では、例えば、圧縮機の定格出力が8.4kW、加熱能力が21〜26kW程度のものを想定する。
【0035】
貯湯タンク3は、ヒートポンプ給湯手段2から給湯される温水を貯湯して、管路32を介して補助貯湯タンク5に対して給湯を行う。本実施形態では、貯湯タンク3は、6台のタンク3a〜3fを直列に配列し、その内の連続する2つのタンクの前段の底部と後段の上部を相互に連通させて構成される。各タンク容量として500L(リットル)を想定すると、貯湯タンク3の総容量は3000Lとなる。貯湯タンク3の各タンク3a〜3fには内部の水温を計測するサーミスタ等の温度センサ40a〜40fが各別に設けられている。尚、最後列以外の5つのタンク3a〜3eには、温度センサ40a〜40eが夫々、タンク内の上下方向中間位置に設置され、最後列のタンク3fには、温度センサ40fがタンク内の底部に設けられている。
【0036】
ガス焚給湯機4は、ヒートポンプ給湯手段2に対する補助的な給湯手段として機能し、本実施形態では、ガス焚真空式ボイラで構成された給湯機を想定する。ガス焚真空式ボイラは、例えば、缶体内の下部にガスバーナの火炎で熱媒水を加熱する火炉を設け、缶体内の上部の減圧空気中にU字状の伝熱管を設け、缶体内の下部に封入された熱媒水をガスバーナの火炎で加熱し、その上部の減圧空気中の伝熱管を加熱して、伝熱管中を流れる水を加熱する構造のものである。本実施形態では、缶体出力が、例えば100kW程度のものを想定する。
【0037】
補助貯湯タンク5は、本実施形態では単槽構造のものを想定し、タンク容量として3500L(リットル)を想定する。
【0038】
制御手段6は、1日の内の時間帯、給湯負荷状態等に基づいて、ヒートポンプ給湯手段2の運転、ガス焚給湯機4の運転、電磁弁45の開閉または開度、加圧ポンプ46の運転、及び、循環ポンプ53の運転の各制御を行う。貯湯タンク3の各タンク3a〜3fに設けられた温度センサ40a〜40fの出力は、ヒートポンプ給湯手段2を経由して制御手段6に入力される。
【0039】
次に、制御手段6による本発明システム1の運転制御条件の一例について説明する。本実施形態では、1日(22時から翌日の22時までの24時間)を、22時から8時までの主として夜間を含む第1時間帯と、8時から22時までの主として昼間を含む第2時間帯(第1時間帯以外)に区分し、第1時間帯と第2時間帯で制御方法を変えている。
【0040】
先ず、夜間の第1時間帯では、電磁弁45を閉成して管路32を遮断するとともに、加圧ポンプ46を停止し、ヒートポンプ給湯手段2を運転状態として、ヒートポンプ給湯手段2による給湯を専ら貯湯タンク3への貯湯に使用する。貯湯タンク3の貯湯状態は、温度センサ40a〜40fの出力による各タンク3a〜3fの水温により判定する。貯湯タンク3の全てのタンクがヒートポンプ給湯手段2から給湯された温水で充填されると、ヒートポンプ給湯手段2の運転が停止する。より具体的には、最前列のタンク3aから順に最後列のタンク3fに向けて貯湯されるため、最後列から2番目のタンク3eの温度センサ40eの検出温度が所定の設定温度(例えば、50℃)未満であれば、貯湯タンク3の貯湯量が満タンでないと判断してヒートポンプ給湯手段2を運転状態とし、最後列のタンク3fの温度センサ40fの検出温度が所定の設定温度(例えば、50℃)以上であれば、貯湯タンク3の貯湯量が満タンであると判断してヒートポンプ給湯手段2の運転を停止する。
【0041】
尚、第1時間帯に給湯負荷8での給湯需要(例えば、温水シャワーの使用等)が生じた場合は、ガス焚給湯機4を作動させ、給水源7からの給水を加熱して給湯負荷8へ給湯する。
【0042】
次に、第1時間帯から昼間の第2時間帯に移行すると、ヒートポンプ給湯手段2の運転を停止状態で待機させ、電磁弁45を開成して管路32を開通させるとともに、加圧ポンプ46を運転状態として、補助貯湯タンク5への給湯圧力を350kPaとする。つまり、給湯負荷8での給湯需要に対しては、補助貯湯タンク5から給湯負荷8への給湯により第2圧力が350kPaより低下すると、自動的に管路32を介して貯湯タンク3からの温水が補給されるため、給湯負荷8に対して専らの貯湯タンク3からの温水が給湯される。各タンク3a〜3fは直列に接続されており、最前列のタンク3a側の上部入出水口13から給湯負荷8へ給湯されるが、給湯によって排出された温水は、後段のタンクから前方に向けて順次補給されるため、最後列のタンク3f(下部入出水口14側)から順番に前方に向けてタンク内の水温が低下していく。従って、各タンク3a〜3fの温度センサ40a〜40fの検出温度により、貯湯タンク3の貯湯量(温水の残量)が分かる。
【0043】
引き続き、第2時間帯において給湯負荷8での給湯需要が累積して、貯湯タンク3の貯湯量(温水の残量)が減少して、第1貯湯量を下回ると、湯切れ防止のため、ヒートポンプ給湯手段2を作動させて、貯湯タンク3の貯湯量の補充を図る。本実施形態では、最前列から4番目のタンク3dの温度センサ40dの検出温度が所定の設定温度(例えば、50℃)未満になると、貯湯タンク3の貯湯量(温水の残量)が第1貯湯量を下回っていると判断して、停止状態のヒートポンプ給湯手段2の運転を開始して、追いかけ運転による貯湯タンク3の貯湯量の補充を行う。尚、追いかけ運転において、給湯負荷8の給湯負荷状態が、ヒートポンプ給湯手段2の給湯能力以下の場合は、貯湯タンク3の貯湯量が増加するため、例えば、最前列から5番目のタンク3eの温度センサ40eの検出温度が所定の設定温度(例えば、50℃)以上になると、追いかけ運転を停止する。
【0044】
更に、給湯負荷8が急に高給湯負荷状態に進行した場合には、貯湯タンク3から補助貯湯タンク5へ補給される温水の流量が制限されているため、補助貯湯タンク5内の第2圧力は急激に低下して、設定変動範囲の最小値(300kPa)を下回る。ここで、給水源41からは、当該最小値(300kPa)に調整された給水圧で補給水が給水されるため、補助貯湯タンク5から給湯負荷8への給湯圧力(システム圧力)は、自動的に設定変動範囲内に維持される。しかし、補給水の給水により補助貯湯タンク5内の温水温度(特に、下部に滞留する温水の温度)が低下するため、当該温水温度が所定の設定下限温度(例えば、60℃)以下に低下したことを温度センサ52で検出して、その検出結果に基づいて、ガス焚給湯機4の運転を開始し、循環ポンプ51を作動させ、補助貯湯タンク5内の温水温度の低下を抑制する。尚、温度センサ52の検出温度が、所定の設定上限温度(例えば、65℃)以上になると、ガス焚給湯機4の運転、及び、循環ポンプ51の作動を停止する。これにより、瞬間的な高給湯負荷状態におけるヒートポンプ給湯手段2と貯湯タンク3の給湯能力の不足分をガス焚給湯機4で補い、湯切れを防止して安定した給湯が維持できる。
【0045】
また、時間帯に関係なく、給湯負荷8が、給湯負荷8からの還流水を給湯復路である管路24を介してガス焚給湯機4に戻す循環負荷の場合には、瞬間的な高給湯負荷状態でなくても当該循環負荷の循環路上での放熱によって徐々に補助貯湯タンク5内の温水温度が低下してくるが、温度センサ52で当該温度低下を検出することにより、循環ポンプ51及びガス焚給湯機4が作動して、当該循環負荷の循環路上での放熱分(熱消費分)を補うことが可能である。
【0046】
次に、本発明システムの別実施形態について説明する。
【0047】
〈1〉上記実施形態において、ヒートポンプ給湯手段2としてCOヒートポンプを想定して説明したが、COヒートポンプは効率及び温水の加熱温度が高い点で有利ではあるが、ヒートポンプ給湯手段2は、COヒートポンプに限定されるものではない。
【0048】
〈2〉上記実施形態において、貯湯タンク3として6台のタンク3a〜3fを直列に配列して構成されたものを例示したが、貯湯タンク3の構成及びタンク数は、上記実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、貯湯タンク3として単槽構造のものを利用しても構わない。
【0049】
〈3〉上記実施形態において例示した補助給湯手段としてのガス焚給湯機4に代えて、油焚き給湯機を利用しても構わない。また、補助給湯手段は、必ずしも真空式ボイラに限定されるものではない。
【0050】
〈4〉上記実施形態において例示した制御手段6による本発明システム1の運転制御条件は、一例であり、必ずしも上記実施形態で例示した条件に限定されるものではない。例えば、第1時間帯と第2時間帯の定義も上記実施形態のものに限定されない。また、第1貯湯量の判定に使用する温度センサの検出温度も例えば50℃に限定されるものではない。更に、第2時間帯において作動したヒートポンプ給湯手段2を停止させる条件も、例えば、最前列から4番目のタンク3dの温度センサ40dの検出温度が所定の設定温度(例えば、50℃)以上としてもよい。更に、第1貯湯量の判定に使用する温度センサの設置されたタンクの位置も、上記実施形態では、夫々、最前列から4番目のタンク3dの温度センサ40dとしたが、例えば、最前列から3番目のタンク3cの温度センサ40cとしても構わない。
【0051】
〈5〉また、上記実施形態で説明した本発明システム1の構成は、図1に例示する構成に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲で示される技術的範囲内において適宜変更可能である。従って、図1に例示した管路構成は一例であり、適宜変更可能である。例えば、給湯負荷8が循環負荷でない場合は、補助貯湯タンク5の下部に設けられた入水口21と給湯負荷8間を給湯復路である管路39で接続し、循環ポンプ53を設ける必要はない。更に、上記実施形態では、貯湯タンク3と補助貯湯タンク5の間の管路32には、定流量弁42が設けられているが、定流量弁42は必ずしも設けなくても構わない。
【0052】
〈6〉更に、上記実施形態では、制御手段6がヒートポンプ給湯手段2とガス焚給湯機4に対して独立して存在する構成としたが、制御手段6を、例えば、ヒートポンプ給湯手段2の運転制御装置内に設けるようにしても構わない。
【0053】
〈7〉また、上記実施形態において例示した貯湯タンク3のタンク内圧力である第1圧力、補助貯湯タンク5のタンク内圧力である第2圧力の設定変動範囲、給水源の原水圧(給水圧)、定流量弁42の流量、加圧ポンプ46の加圧設定、減圧弁49と減圧弁50の各減圧設定、ヒートポンプ給湯手段2の圧縮機の定格出力及び加熱能力、貯湯タンク3の総容量、ガス焚給湯機4の缶体出力、等の数値は、説明の理解のための例示であり、これらの数値に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明に係るハイブリッド給湯システムは、ヒートポンプ式の給湯システムに利用でき、ヒートポンプ式の給湯システムの高いエネルギ効率を維持して、瞬間的な高給湯負荷への給湯に自動的に対応可能で、システム内の給湯圧力を高めることのできるハイブリッド給湯システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明に係るハイブリッド給湯システムの一実施形態における概略の構成を模式的に示すシステム構成図
【図2】従来のヒートポンプ式の給湯システムの典型的な構成例を模式的に示すシステム構成図
【符号の説明】
【0056】
1: 本発明に係るハイブリッド給湯システム
2: ヒートポンプ給湯手段
3: 貯湯タンク
3a〜3f: タンク
4: ガス焚給湯機(補助給湯手段)
5: 補助貯湯タンク
6: 制御手段
7: 給水源
8: 給湯負荷
11: ヒートポンプ給湯手段の出水口
12: ヒートポンプ給湯手段の入水口
13: 貯湯タンクの上部入出水口
14: 貯湯タンクの下部入出水口
15: ガス焚給湯機の出水口
16: ガス焚給湯機の入水口
17,18: 補助貯湯タンクの上部入水口
19: 補助貯湯タンクの下部出水口
20: 補助貯湯タンクの上部出水口
21,22: 補助貯湯タンクの下部入水口
30,31: 管路(ヒートポンプ給湯手段・貯湯タンク間)
32: 管路(貯湯タンク・補助貯湯タンク間の給湯管路)
33,60: 管路(給水路)
34,35: 管路(給水分岐路)
36,37: 管路(ガス焚給湯機・補助貯湯タンク間)
38: 管路(給湯往路)
39: 管路(給湯復路)
40a〜40f: 温度センサ(貯湯タンク内)
41: 開閉弁(2方弁)
42: 定流量弁
43: 3方弁
44,52: 温度センサ
45: 電磁弁
46: 加圧ポンプ(昇圧手段)
47: リリーフ弁
48: 逆止弁
49: 減圧弁
50: 減圧弁(圧力調整手段)
51,53: 循環ポンプ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒートポンプ回路の凝縮器からの放熱と熱交換して水を加熱して給湯するヒートポンプ給湯手段と、前記ヒートポンプ給湯手段で加熱された温水を貯湯する貯湯タンクと、ガス焚または油焚きにより水を加熱して給湯する補助給湯手段と、前記補助給湯手段で加熱された温水及び前記貯湯タンクから供給される温水を貯湯する補助貯湯タンクを備え、前記補助貯湯タンクから給湯負荷に対して給湯可能に構成されたハイブリッド給湯システムであって、
前記貯湯タンクのタンク内圧力である第1圧力が、前記補助貯湯タンクのタンク内圧力である第2圧力より低圧に構成され、
前記貯湯タンクから前記補助貯湯タンクへの給湯管路の途中に、給湯圧力を前記第2圧力の設定変動範囲の最大値以上に昇圧する昇圧手段を備え、
給水源から前記補助貯湯タンクへの給水管路の途中に、給水圧を前記第2圧力の前記設定変動範囲の最小値に調整する圧力調整手段を備えていることを特徴とするハイブリッド給湯システム。
【請求項2】
1日の内の低給湯負荷状態となる主として夜間を含む第1時間帯に、前記給湯管路を遮断して、所定量の温水を前記ヒートポンプ給湯手段で加熱して前記貯湯タンクに貯湯し、
1日の内の前記第1時間帯以外の第2時間帯に、前記給湯管路を開通させるとともに、前記昇圧手段を作動させて、前記補助貯湯タンクから前記給湯負荷への給湯に応じて、前記貯湯タンクから前記補助貯湯タンクへ温水を供給し、
前記第2時間帯に、前記給湯負荷が高負荷となって、前記補助貯湯タンクの前記第2圧力が前記最小値を下回った場合に、前記給水源から前記圧力調整手段を介して前記補助貯湯タンクへの給水が開始され、当該給水に伴う前記補助貯湯タンク内の貯湯温度の低下に応じて前記補助給湯手段が作動することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド給湯システム。
【請求項3】
前記第2時間帯に、前記貯湯タンクの貯湯量が所定の第1貯湯量を下回ると、前記ヒートポンプ給湯手段が作動することを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド給湯システム。
【請求項4】
前記第1時間帯において、前記給湯負荷への給湯に伴って、前記補助貯湯タンクの前記第2圧力が前記最小値を下回った場合に、前記給水源から前記圧力調整手段を介して前記補助貯湯タンクへの給水が開始され、当該給水に伴う前記補助貯湯タンク内の貯湯温度の低下に応じて前記補助給湯手段が作動することを特徴とする請求項2または3に記載のハイブリッド給湯システム。
【請求項5】
給湯管路上の前記昇圧手段より上流側に定流量弁を備えていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のハイブリッド給湯システム。
【請求項6】
前記貯湯タンクが、複数のタンクを直列に配列し、その内の連続する2つのタンクの前段の底部と後段の上部を相互に連通させて構成され、
前記貯湯タンクの最後列のタンクの底部が、前記ヒートポンプ給湯手段の入水口に連通し、前記貯湯タンクの最前列のタンクの上部が、前記ヒートポンプ給湯手段の出水口に連通していることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のハイブリッド給湯システム。
【請求項7】
前記貯湯タンクが、複数のタンクを直列に配列し、その内の連続する2つのタンクの前段の底部と後段の上部を相互に連通させて構成され、
前記貯湯タンクの最後列のタンクの底部が、前記ヒートポンプ給湯手段の入水口に連通し、前記貯湯タンクの最前列のタンクの上部が、前記ヒートポンプ給湯手段の出水口に連通し、
前記貯湯タンクの貯湯量と前記第1貯湯量との大小比較が、前記複数のタンクの最前列から所定番目のタンクに設けられた温度センサの検出温度により判定されることを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド給湯システム。
【請求項8】
前記ヒートポンプ給湯手段のヒートポンプ回路に使用する冷媒が二酸化炭素であることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のハイブリッド給湯システム。

【図1】
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【図2】
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