説明

バキューム式トイレ装置

【課題】バキューム装置の動作時間を短時間とすることができ且つ便器の臭気を確実に脱臭することを可能としたバキューム式トイレ装置を提供する。
【解決手段】便座3に人が座ると便座センサ12がそれを感知して、排気ファン50が自動的に動作して便器4の臭気を吸引排気する。便座3から人が立ち上がると便座センサ12がそれを感知し、その感知から所定の時間(一分〜数分)後に排気ファン50を自動停止させる。61は制御部である。臭気センサ11が臭気を感知している間、排気ファン50は動作して便器4の臭気を吸引排気する。洗浄スイッチ13を押している間はポンプ48が動作して、水洗を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バキューム式トイレ装置およびバキューム式トイレの便器として略そのまま使用できるに簡易便器に関する。
【背景技術】
【0002】
特開平10−195960(吸込装装置)に、便器と低部にタンクの負圧で開閉する開閉弁を有する吸引タンクを管で連絡し、吸引機構部3(バキューム装置)を動作させて前記吸引タンクを負圧にすることにより、便器内の便を前記吸引タンクに移送し、前記吸引タンクの負圧が解除されると該タンク内の便が下水に自動的に放出されるバキューム式トイレ装置の技術が開示されている。
【特許文献1】特開平10−195960
【非特許文献1】特になし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1の技術は、
1:使用中の便器の臭気を常に脱臭するためには、吸引機構部3(バキューム装置)を便器の使用中は常に動作する長時間動作を強いらなければならないという欠点があった。この欠点は以下のような問題をもたらすものであった。
(1)1人で一回の平均トイレ使用時間が3分程度であるとすると、1日の使用回数が7回である場合、1日21分、1ヶ月略630分(10.5時間)、1年126時間となり、バキューム装置の寿命を短期間にしてしまう。
(2)バキューム装置は騒音が大きく、長時間騒音を出し続ける。また、バキューム装置からの排気臭も長時間排出してしまう。
(3)排便(尿を含む)と同時に便は吸移送されるので、健康チェックのために便を目視することができない。吸引機構部3(バキューム装置)を停止して便を観察しようとした場合、臭気が部屋に飛散する。
(4)便器内に便が残った場合や、便器の清掃がおろそかになったりして臭気が生じると、その臭気が部屋に飛散してしまう。
(5)バキューム装置による脱臭は、空気の吸引量が多くて、お尻がスースーして寒気を感じるなど、強い違和感があるものであった。
2:便器29(便受け部)の水溜めは、該便器29からの移送管部をU字状に曲げ上げた形態としてしているために、便器29の水張りが前記U字状部位に高さ以上にできない(殆ど便器29の排出口程度が限度)、前記U字状部位が便器29の直後に設けられているので、便の移送速度が付かない状態で移送管部の折れ曲がりに遭遇することになり、硬く大きな便やトイレットペーパーの塊がその折れ曲がり部位で詰まってしまうという欠点を有するものであった。
(6)プラスチックなどでできた安価な簡易便器(ポータブル便器)は、中に尿便を入れ持ち歩くことができるバケツを有している。
これは、バキューム式トイレを購入しようとした場合、粗大ゴミとなり資源の無駄、邪魔になる、有効利用できないという欠点があった。
また、臭気が無く便処理の入らないバキューム式トイレへのグレードアップを考えた購入ができないという欠点を有するものであった。
【0004】
本発明は以上のような従来技術の欠点に鑑み、バキューム装置の動作時間を短時間とすることができ且つ便器の臭気を確実に脱臭することを可能としたバキューム式トイレ装置を提供することを目的としている。
また本発明の他の目的は、バキューム装置の動作時間を短時間とすることができ、便器の臭気を確実に脱臭することを可能とし、且つ、便受け部に十分な水を張ることを可能としたバキューム式トイレ装置を提供することにある。
また本発明の他の目的は、バキューム式トイレの便器として略そのまま使用できる簡易便器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は次に述べるような構成となっている。
<請求項1記載の発明>
便座を有する座って排便(尿を含む)をする便器と、
この便器に設けられた便を受ける容器体からなる便受け部と、
この便受け部に一方を接続してなる移送管部と、
下水管の点検穴、浄化槽の汲取り穴、肥溜めの汲取り穴、浸透桝の開口、溜め容器の開口などの便投棄場所投入部等の上に置く前記移送管部の他方に接続されてなるバキュームタンクと、
このバキュームタンクの下部に設けられた、前記便受け部から前記移送管部を通して移送され該バキュームタンクに収納された便を前記便溜め場所投入部等に排出する排出孔と、
この排出口を開閉する排出口開閉弁と、
前記移送管部を通じて前記便受け部の便を前記バキュームタンク内に吸引移送するようにするための、該バキュームタンク内を負圧にするバキューム装置と、
前記便器に接続されてなる前記便受け部の臭気を吸引するための臭気吸引管、この臭気吸引管が連絡された臭気を主に屋外に排出するための排気ファンとからなる臭排気装置と、とからなるとともに、
使用者が便器に座っての排便中は前記排気ファンを動作させて臭気を吸引排気させることができ、且つ、排便が終了してから前記バキューム装置を動作させて前記便受け部の便を前記バキュームタンク内に吸引移送するように動作させるあるいは操作することができるようにしてなるバキューム式トイレ装置を構成している。
<請求項2記載の発明>
請求項1記載の発明の構成において、排出開閉弁がバキューム装置の動作によるバキュームタンク内の負圧力により排出口に吸い付けられて該排出口を閉じ、且つ、前記バキューム装置の停止により前記バキュームタンク内の負圧力が弱まったり常圧になると開閉弁の自重で開くあるいは前記バキュームタンク内の負圧力が弱まったり常圧になると収納した便等の重さで開くようにしてなるものであるバキューム式トイレ装置を構成している。
<請求項3記載の発明>
請求項1記載の発明の構成において、前記排気ファンを常に動作させるようにしてなるバキューム式トイレ装置を構成している。
<請求項4記載の発明>
請求項1記載の発明の構成において、臭気センサを設け、この臭気センサが所定の臭気を感知している状態においては排気ファンが動作して臭気の吸排気状態であるバキューム式トイレ装置を構成している。
<請求項5記載の発明>
請求項1〜4いずれか記載の発明の構成において、移送管部の便器内あるいは該便器近くに、狭い形態を有し且つ硬く大きな便を詰まらせる詰まらせ管部を設け、該詰まらせ管部に便が詰まった場合には該詰まらせ管部を脚踏み潰すとか装置で潰すことにより詰まった便を潰して、詰まりを解消できるようにしたバキューム式トイレ装置を構成している。
<請求項6記載の発明>
請求項1〜5いずれか記載の発明の構成において、移送管部の便器内あるいは該便器近くに開閉管部を設け、この開閉管部を潰し閉じる管部閉じ装置を設け、この管部閉じ装置は便器使用時を含め通常時は閉じ状態で前記詰まらせ管部を潰し閉じ状態にするとともに、バキューム装置の動作中は開き状態になるバキューム式トイレ装置を構成している。
<請求項7記載の発明>
請求項6に記載の開閉管部が請求項5に記載の詰まらせ管部であるバキューム式トイレ装置を構成している。
<請求項8記載の発明>
請求項5、6、7載の発明の構成において、便受け部に水を流し込む水洗装置を設け、前記水洗装置の動作・停止を行う水張りスイッチを設け、バキューム装置、管部閉じ装置および前記水洗装置あるいは他の水洗装置の動作・停止を一緒に行うバキューム・水洗スイッチを設けてなるバキューム式トイレ装置を構成している。
<請求項9記載の発明>
請求項1〜8いずれか記載の発明の構成において、水洗装置が、
洗浄水を溜め置く洗浄水タンクと、
便受け部の上方内側壁に沿うように設けられた該上方内側形態と同じ形態の管部からなり且つ該管部の下部に該便受け部の内壁に向けて洗浄水を放出する多数の洗浄水放出孔を有する洗浄水放出管と、
前記洗浄水タンクの水を前記洗浄水放出管に送水するポンプとから構成されてなるバキューム装置を構成している。
<請求項10記載の発明>
請求項1〜9いずれか記載の発明の構成において、移送管部の中途に移送管部切替バルブを設け、この移送管部切替バルブに補助吸引管を取り付け、前記移送管部切替バルブの切替操作により、前記補助吸引管での吸引を可能としたバキューム式トイレ装置を構成している。
<請求項11記載の発明>
請求項6記載の発明の構成において、詰まらせ管部を潰し閉じ状態とする管部閉じ装置を設け、バキューム装置、水洗装置、前記管部閉じ装置を動作させるバキューム水洗水張りスイッチを設け、このバキューム水洗水張りスイッチを入りとすることにより前記バキューム装置および前記水洗装置を動作させ、前記バキューム装置の動作から少し遅れて前記管部閉じ装置を動作させて前記詰まらせ管部を開き、便受け部の便等を吸引してバキュームタンクに移送する状態にし、前記バキューム水洗水張りスイッチを切ると、前記バキューム装置が停止し前記管部閉じ装置が閉じ動作して前記詰まらせ管部を潰し閉じ状態とし、前記水洗装置は更に水を送る水張り動作を続けて前記便受け部を水張り状態として停止するようにしてなるバキューム式トイレ装置を構成している。
<請求項12記載の発明>
便器本体と、
この便器本体に該便器本体と一体成形により設けられた便を受ける容器体からなる便受け部と、
この便受け部に収納して尿便を受け収納し尿便を収納して持ち歩くバケツと、
この便受け部の底部に突出設けられた移送管部取り付け部とで簡易便器を構成している。
【発明の効果】
【0006】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
<請求項1記載の発明の効果>
便座を有する座って排便をする便器と、この便器に設けられた便を受ける容器体からなる便受け部と、この便受け部に一方を接続してなる移送管部と、下水管の点検穴、浄化槽の汲取り穴、肥溜めの汲取り穴、浸透桝の開口、溜め容器の開口などの便投棄場所投入箇所等の上に置く前記移送管部の他方に接続されてなるバキュームタンクと、このバキュームタンクの下部に設けられた、前記便受け部から前記移送管部を通して移送され該バキュームタンクに収納された便を前記便溜め場所投入部等に排出する排出孔と、この排出口を開閉する排出口開閉弁と、前記移送管部を通じて前記便受け部の便を前記バキュームタンク内に吸引移送するようにするための、該バキュームタンク内を負圧にするバキューム装置と、前記便器に接続されてなる前記便受け部の臭気を吸引するための臭気吸引管、この臭気吸引管が連絡された臭気を主に屋外に排出するための排気ファンとからなる臭排気装置と、とからなるとともに、使用者が便器に座っての排便中は前記排気ファンを動作させて臭気を吸引排気させることができ、且つ、排便が終了してから前記バキューム装置を動作させて前記便受け部の便を前記バキュームタンク内に吸引移送するように動作させるあるいは操作することができるようにしてなるバキューム式トイレ装置を構成しているので、
(1) 使用者が便座に座って便中は臭排気装置を作動させてその臭気を吸引して屋外に排気させ続けるので、バキューム装置を脱臭のために動作させる必要がなく、バキューム装置は便が済んでから動作させせるだけの4秒〜6秒程度の短時間動作とすることができる。これにより、バキューム装置の長寿命化を実現し、バキューム装置動作の騒音時間も短時間にできるという効果を奏する。
(2) また、便を便受け部に臭気を気にすることなく止め置くことができるので、臭気を気にすることなく便の状態を見ることができるという効果を奏する。
(3) また、便器に座って居る間はバキューム装置を作動させないので、お尻がスースーして寒気を感じることがないという効果を奏する。
(4) また、排便直前に僅かに水洗を行って便受け部を濡らし、バキューム動作時の数秒程度だけ水を流せばよいので、水タンクの水を水洗用水として使用する場合その使用を少量とすることができ、水タンクを小型にできる、ないし水タンクへの水の汲み入れ仕事を軽減できるという効果を奏する。
<請求項2記載の発明の効果>
請求項1記載の発明の構成において、排出開閉弁がバキューム装置の動作によるバキュームタンク内の負圧力により排出口に吸い付けられて該排出口を閉じ、且つ、前記バキューム装置の停止により前記バキュームタンク内の負圧力が弱まったり常圧になると開閉弁の自重で開くあるいは前記バキュームタンク内の負圧力が弱まったり常圧になると収納した便等の重さで開くようにしてなるものであるバキューム式トイレ装置を構成しているので、
前記請求項1記載の発明の効果に加えて、排出開閉便の構造が非電動で簡単な構造であるので、故障し難く且つ低コストの装置を実現するという効果を奏する。
<請求項3記載の発明の効果>
請求項1記載の発明の構成において、前記排気ファンを常に動作させるようにしてなるバキューム式トイレ装置を構成しているので、
前記請求項1記載の発明の効果に加えて、便器に便が残っていたり、何らかの臭気が発生しても、常に屋外に吸排気しているので、部屋が臭くなることがないという効果を奏する。
<請求項4記載の発明の効果>
請求項1記載の発明の構成において、臭気センサを設け、この臭気センサが所定の臭気を感知している状態においては排気ファンが動作して臭気の吸排気状態であるバキューム式トイレ装置を構成しているので、
前記請求項1記載の発明の効果に加えて、臭気があるときだけ排気ファンが動作するので、省電力と排気ファンの長寿命化を実現するとともに、排気ファンが便器の使用時間以外で動作していれば、便器が汚れて臭気を発していることが分かり、便器の掃除を促すという効果を奏する。
<請求項5記載の発明の効果>
請求項1〜4いずれか記載の発明の構成において、移送管部の便器内あるいは該便器近くに、狭い形態を有し且つ硬く大きな便を詰まらせる詰まらせ管部を設け、該詰まらせ管部に便が詰まった場合には該詰まらせ管部を脚踏み潰すとか装置で潰すことにより詰まった便を潰して、詰まりを解消できるようにしたバキューム式トイレ装置を構成しているので、
前記請求項1〜4いずれか記載の発明の効果に加えて、便などの移送管部への詰まりを便器の内あるいは近接した部位でわざと起こさせ、これを踏み潰す当により使用者が簡単に解消することができるものであるので、詰まりによる使用不能状態が起きないバキューム式トイレを実現するという効果を奏する。
<請求項6記載の発明の効果>
請求項1〜5いずれか記載の発明の構成において、移送管部の便器内あるいは該便器近くに開閉管部を設け、この開閉管部を潰し閉じる管部閉じ装置を設け、この管部閉じ装置は便器使用時を含め通常時は閉じ状態で前記詰まらせ管部を潰し閉じ状態にするとともに、バキューム装置の動作中は開き状態になるバキューム式トイレ装置を構成しているの、
前記請求項1〜5いずれか記載の発明の効果に加えて、便器未使用状態および排便中は開閉管部が閉じ状態にあるので、便受け部に水を十分に張っておくことができ、この水の張りにより未使用中の便受け部の臭気を軽減でき、排便中は便を張った水内に沈めるて臭気を軽減させることができ、バキューム装置を動作させての吸引時は張った大量の水と共に便を吸引移送するので便受け部への便の付着なくスピーディーにバキュームタンクに移送することができるという効果を奏する。
<請求項7記載の発明の効果>
請求項6に記載の開閉管部が請求項5に記載の詰まらせ管部であるバキューム式トイレ装置を構成しているので、
詰まらせ管部に弁が詰まったら、バキューム装置の吸引動作を停止させることにより、管部閉じ装置が詰まらせ管部(開閉管部)を潰して詰まった便も潰す。こうしてバキューム装置を動作させると管閉じ装置は開いて詰まらせ管部も開いて、潰れた便は吸引移送される。このように、詰まり解消機能と便受け部への水張り機能を同一機構により実現するという効果を奏する。
<請求項8記載の発明の効果>
請求項5、6、7か記載の発明の構成において、便受け部に水を流し込む水洗装置を設け、前記水洗装置の動作・停止を行う水張りスイッチを設け、バキューム装置、管部閉じ装置および前記水洗装置あるいは他の水洗装置の動作・停止を一緒に行うバキューム・水洗スイッチを設けてなるバキューム式トイレ装置を構成しているので、
前記請求項5、6、7いずれか記載の発明の効果に加えて、水張りスイッチを押している間は水が便受け部に流れ込み続けて、管部閉じ装置は閉じているのでその水は便受け部に溜め張らせることができ、バキューム・水洗スイッチを押している間はバキューム装置が吸引動作し続け且つ水洗装置も動作し続けて便受け部を水洗し続ける。すなわち、2つの押しスイッチの押し操作という簡単な操作だけで、水洗水張り操作と、水洗バキューム操作を間違いなく行うことができるという効果を奏する。
<請求項9記載の発明の効果>
請求項1〜8いずれか記載の発明の構成において、水洗装置が、洗浄水を溜め置く洗浄水タンクと、便受け部の上方内側壁に沿うように設けられた該上方内側形態と同じ形態の管部からなり且つ該管部の下部に該便受け部の内壁に向けて洗浄水を放出する多数の洗浄水放出孔を有する洗浄水放出管と、前記洗浄水タンクの水を前記洗浄水放出管に送水するポンプとから構成されてなるバキューム装置を構成しているので、
請求項1〜8いずれか記載の発明の効果に加えて、洗浄水放出管の下部に設けられた多数の洗浄水放出孔から便受け部の内壁に向けて洗浄水を放出する形態であるので、確実に便受け部の内壁全体を少量の洗浄水により濡らし洗浄流れを形成することができるという効果を奏する。
また、洗浄水放出管の下部から便受け部の内壁に向けて放水当てる形態であるので、壁に当たった水の上への撥ね水は洗浄水放出管に当たって阻止されるので、洗浄水の跳ね上がりが生じない水洗装置を実現するという効果を奏する。
<請求項10記載の発明の効果>
請求項1〜9いずれか記載の発明の構成において、移送管部の中途に移送管部切替バルブを設け、この移送管部切替バルブに補助吸引管を取り付け、前記移送管部切替バルブの切替操作により、前記補助吸引管での吸引を可能としたバキューム式トイレ装置を構成しているので、
請求項1〜9いずれか記載の発明の効果に加えて、補助吸引管により、ベッドの掃除、ベッドでの入浴した捨て湯の吸引廃棄などに使用でき大変に便利である。
<請求項11記載の発明の効果>
請求項6記載の発明の構成において、詰まらせ管部を潰し閉じ状態とする管部閉じ装置を設け、バキューム装置、水洗装置、前記管部閉じ装置を動作させるバキューム水洗水張りスイッチを設け、このバキューム水洗水張りスイッチを入りとすることにより前記バキューム装置および前記水洗装置を動作させ、前記バキューム装置の動作から少し遅れて前記管部閉じ装置を動作させて前記詰まらせ管部を開き、便受け部の便等を吸引してバキュームタンクに移送する状態にし、前記バキューム水洗水張りスイッチを切ると、前記バキューム装置が停止し前記管部閉じ装置が閉じ動作して前記詰まらせ管部を潰し閉じ状態とし、前記水洗装置は更に水を送る水張り動作を続けて前記便受け部を水張り状態として停止するようにしてなるバキューム式トイレ装置を構成しているので、
請求項6記載の発明の効果に加えて、一つのスイッチの入り切り操作のみで水洗・バキュームと便受け部への水張りを行うことができるので、操作が極めて簡単であるという効果を奏する。
<請求項12記載の発明の効果>
便器本体と、この便器本体に該便器本体と一体成形により設けられた便を受ける容器体からなる便受け部と、この便受け部に収納して尿便を受け収納し尿便を収納して持ち歩くバケツと、この便受け部の底部に突出設けられた移送管部取り付け部とで簡易便器を構成しているので、
簡易便器として使用していたものを、塞ぎ部を外し、移送管部取り付け部に移送管部を取り付けてバキューム式トイレとすることができるので、便器の有効利用となり、便器の買い変えを行わなくてよいのでその分少ない経費で済み、ゴミの増大を抑制するという効果を奏する。
また、簡易便器の説明書やパンフレットなりで、この簡易便器をバキューム式トイレにグレードアップできること、その申し込み先などを知ることなどにより、将来グレードアップを考えた購入ができる、簡易便器の臭気や処理の手間に不満や不便を感じ、臭気や処理の必要の無い便器にすることを容易にするという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の大きさ、形状、寸法、材質、数、その相対配置などは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0008】
<第1の実施の形態>
図1ないし図13に示す本発明を実施するための最良の第1の実施の形態において1はバキューム式トイレ装置であって、このバキューム式トイレ装置1は便器本体4、この便器本体4に収納され便を受ける容器体からなる便受け部2、便座3とからなる便器10と、屋外に置かれるバキュームタンク5と、便受け部2とバキュームタンク5とを連絡する該2の便(尿便)を該5に吸引移送する移送管部6と、バキュームタンク5を負圧にして便受け部2の便を吸引させるためのバキューム装置7と、便受け部2内に水洗用水を流し込む水洗装置8と、主に便受け部2の臭気を吸引して屋外に排気するための臭排気装置9、臭気センサ11、便座センサ12、洗浄スイッチ13、バキュームスイッチ14とからなっている。
【0009】
便器10は図12に示すように、全体がプラスチック製の簡易便器からなっていて、外枠を形成する上部底部を開口してなる便器本体4と、この便器本体4に上部開口から本体を入れられ且つフランジ15を便器本体4に掛けてセットされた便受け部2と、便座3とからなっている。
一般的には便蓋が設けられるが図では省略している。
便受け部2はバケツ形態の便受け部本体26と、便をいれたまま持ち運びができるように着脱自在の取手16(図5)が取り付けられるようになっていて、上部に設けられたフランジ15と、底部に突出設けられた移送管部6を構成する便受け管部18が取り付けるための移送管部取付部17と、移送管部取付部17を塞ぐ塞ぎ板19とからなり、単なる簡易トイレとして提供されしようできるようになっている。20はスカート部である。
便受け部2の上方には水洗装置8を構成する洗浄水放出管21を止め支持する段差(複数の小突起でもよい)からなる放出管止め部22が設けられている。
便受け部2の後上部には洗浄水放出管21の硬質管からなる根元管部23を嵌め支持する放出管支持溝24が形成されている。
バキューム式トイレ装置とするには、塞ぎ板19を抜き取って、移送管部6を取り付け、洗浄水放出管21、臭排気装置9、臭気センサ11、便座センサ12、洗浄スイッチ13、バキュームスイッチ14などをセットしてバキューム式トイレにグレードアップする。
すでに貫通してなる移送管部取付部が形成されてなる便受け部を後付けする形態もよい。
また、移送管部取付部が形成されてなる便受け部が便器本体と一体成形されてなる形態のものもよい。この場合、搬送容器である便受け部2はバキューム式トイレの部品としては使用しない。
【0010】
図13において、便受け管部18は立ち上がり部25を設けて該18に水が張るようにしている。バキュームタンクや移送管部からの臭気の進入を防ぐものである。
【0011】
図6に示すように洗浄水放出管21は、柔軟性のビニール管からなる管部27と、この管部27に通された該27を所定のリング体にしている針金部材28と、一方が塞がれ他方が開口してなる管部27の左右端に差し込まれてなる管差込支持部29と、管部27の下部に形成された便受け部4の内壁に向けて洗浄水を放出する多数の洗浄水放出孔30と、管差込支持部29の中央に取り付けられてある根元管部23とからなっている。
管部27は水道管に繋いで水をまくなどする安価なビニール管でよく、針金を通して所定のリング体を形成するので、大変安価にできる。
【0012】
バキュームタンク5は、タンク本体32と、このタンク32の中ほどに設けられた移送管部6が連絡する吸出し口33と、タンク本体32の上部に設けられたバキューム装置7のバキューム管34が連絡するバキューム口35と、タンク本体32の傾斜底部に設けられた排出口36と、この排出口36のヒンジ形態で開閉を行う板状の排出口開閉弁37と、タンク本体32の下部に設けられたスカート部40とからなている。
排出口開閉弁37はバキューム装置7が吸引動作してタンク本体32内が負圧になると排出口36の口縁部位に吸い付けられて、吸引を移送管部6からのみとし、便等がタンク本体32に収納されてもタンク本体32の負圧力(真空力)により排出口36に吸い付けられ開くことがない。タンク本体32に収納された便等の重量が、真空力により排出口36に吸い付けられている排出口開閉弁37の吸い付け力を上回るとその重量によりバキューム装置7の吸引動作中であっても開いて、便等を下水の点検穴38(下水桝)(便投棄場所投入部等)に放出する。
バキューム装置7が停止してタンク本体32の負圧状態が解除されると便等の重量により開いて下水管39に放出する。
排出口開閉弁37は低コストでよいが、電動式開閉や電磁式開閉弁などもよい。
【0013】
移送管部6は移送管本体43と、便受け部2に取り付けられる便受け管部18と、この便受け管部18と移送管本体43の間で便器の近接する部位に設けられた、弾性ゴム管からなる硬く太い便や大量に投棄されたトイレットペーパーなどを、わざと詰まらせる詰まらせ管部44(細い管部)とからなっている。
詰まらせ管部44に詰まった場合には、該44を踏み潰し詰まった物を踏み潰しばらして、詰まらせ管部44を通る状態にする。
詰まらせ管部は細い管に限らず、波形形態に一つから複数のうねりを設けた形態などもよい。
このように、わざと詰まらせる部位を便器に近接する部位や室内に設けることにより、詰まりが生じても使用者が簡単に詰まりを解消することができる。よって、詰まりによる便器が使用できなくなる、メンテナンスフリーが必要になる、といったことが生じないバキューム式トイレを実現するという効果を奏する。
【0014】
水洗装置8は水タンク47と、この水タンクに沈めるポンプ48とこのポンプ48と根元管部23を連絡する送水管49と、洗浄水放出管21と、ポンプ48を使用者が手動操作で動作させる洗浄スイッチ13とからなっている。
水洗装置が動作しない、水洗装置を設けない場合は、バケツ等に水を汲み、水を便受け部に投入してバキューム動作すればよい。
【0015】
臭排気装置9は臭気センサ11と、屋外に取り付けられる排気ファン50と、この排気ファン50と便器4を連絡する臭吸引管51とからなっている。46は便器本体に固定する臭吸引口部材である。
排気ファンは室内に設けるのもよい。
臭吸管の途中などにオゾン、光触媒、活性炭などの脱臭部を設けて、排出する臭気を弱めるようにするのもよい。
【0016】
バキューム装置は200W程度の掃除機でも十分に機能する。
バキューム装置7はモータ52と、このモータ52の軸に取り付けられた大プーリー53と、バキュームボックス54と、このバキュームボックス54に軸受けにより軸支され貫通されたメインシャフト55と、このメインシャフト55の外側に突き出た部位に取り付けられた大プーリー53とベルト(図では省略)で連絡される小プーリー56と、バキュームボックス54内を吸引室57と排気室58に区分けするメインシャフト55に固定された吸引ファン59とから構成されている。
60は排気孔である。
【0017】
図4において、移送管本体43と臭吸引管51を壁62に穴を貫通させて通す形態例を示している。
壁に2つの穴を貫通させ、それぞれに一方のフランジ63を有し他方に雄ネジ64を有する管形態のアダプター65を挿入し、雄ネジ64にネジ蓋66を螺合させて壁に固定する。
【0018】
図3に示すように、バキューム式トイレ1は次のように操作および動作する。
便座3に人が座ると便座センサ12がそれを感知して、排気ファン50が自動的に動作して便器4の臭気を吸引排気する。
便座3から人が立ち上がると便座センサ12がそれを感知し、その感知から所定の時間(一分〜数分)後に排気ファン50を自動停止させる。61は制御部である。
臭気センサ11が臭気を感知している間、排気ファン50は動作して便器4の臭気を吸引排気する。
洗浄スイッチ13を押している間はポンプ48が動作して、水洗を行う。
バキュームスイッチ14を入れるとバキューム装置7が動作して吸引を行う。このとき水洗スイッチ13も押し水洗状態にする。
便座センサ12が座ったことを感知したら、ポンプ48が自動的に動作して、数秒間水を流し込み便受け部2の内壁を濡らすようにするのがよい。
【0019】
(発明を実施するための異なる形態)
次に、本発明を実施するための異なる形態について説明する。なお、これら本発明を実施するための異なる形態の説明に当たって、本発明を実施するための最良の第1の実施の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0020】
<第2の実施の形態>
図14は本発明を実施するための最良の第2の実施の形態であって、前記第1の実施の形態と主に異なる点は、バキュームタンクをバキュームタンク70とし、該70の上部に一体的にバキューム装置71を設けた構成としたことにある。
バキュームタンク70はタンク本体32と、このタンク32内の上方から中ほどに延びた管により形成された移送管部6が連絡する吸出し口33と、タンク本体32の上部に設けられたバキューム装置71が連絡するバキューム口35と、タンク本体32の傾斜底部に設けられた排出口36と、この排出口36のヒンジ形態で開閉を行う板状の排出口開閉弁37と、タンク本体32の下部に設けられたスカート部40とからなている。
排出口開閉弁37は磁着性部材からなっているあるいは磁着部が先端に設けられ、付勢手段72により常に閉じ側に付勢支持され、排出口36の外側には磁石73が設けられ、付勢手段72の付勢力により閉じ側に上げられた排出口開閉弁37は磁石73に引き上げられ磁着して排出口36を塞ぐようになっている。
【0021】
<第3の実施の形態>
図15は本発明を実施するための最良の第3の実施の形態であって、前記第1の実施の形態と主に異なる点は、移送管部6の中途に移送管部切替バルブ76を設け、この移送管部切替バルブ76に補助吸引管77を取り付け、移送管部切替バルブ76の切替操作により、補助吸引管77での吸引を可能とし、排気ファン50を室内側に設けた点にある。
【0022】
<第4の実施の形態>
図16、図17は本発明を実施するための最良の第4の実施の形態であって前記第1の実施の形態と主に異なる点は、詰まらせ管部44を自動的に開閉させるソレノイドからなる管部閉じ装置80を設け、ポンプ48(水洗装置8)の動作・停止を行う水張りスイッチ81を設け、バキューム装置7、管部閉じ装置80およびポンプ48の動作・停止を一緒に行うバキューム・水洗スイッチ82を設け、制御部を制御部83とした点にある。
通常は管部閉じ装置80は閉じ状態で詰まらせ管部44は潰され塞ぎ状態となっている。
この詰まらせ塞ぎ状態で水張りスイッチ81を入れると便受け部2に水が流れ込み該便受け部2に水が溜まり水を張り、そのまま水張り状態を維持しておくことができる。
水張りスイッチ81による操作においては、所定の時間がたったらスイッチが自動的に切れるようにするのがよい。さらに、一回の水張り操作を行うと、バキューム・水洗スイッチ82を押してバキューム装置7を動作させて停止させないと、次の水張り操作ができないようにするのがよい。
【0023】
<第5の実施の形態>
図18は本発明を実施するための最良の第5の実施の形態であって前記第4の実施の形態と主に異なる点は、管部閉じ装置を両側から挟持部が対向動作する管部閉じ装置86とし、動作スイッチをバキューム水洗水張りスイッチ87とし、
バキューム水洗水張りスイッチ87入りにすると、バキューム装置7およびポンプ48(水洗開始)が動作し、バキューム装置7の動作から少し遅れて(2秒〜4秒程度)管部閉じ装置86が動作して詰まらせ管部44を開いて便受け部2の水・便等を吸引してバキュームタンク5への吸引移送状態にし、
バキューム水洗水張りスイッチ87を切ると、バキューム装置7が停止し管部閉じ装置86が閉じ動作して詰まらせ管部44を潰し閉じ、ポンプ48は更に所定の時間水を送る水張り動作を続けて便受け部2を水張り状態として停止するようにし、制御部をこのような制御をおこなう制御部88とした点にある。
水張り動作の停止は、便受け部2への水張り状態を検出して止める、水量センサを設け所定の水量を流したら停止するなどの方法もよい。
バキューム水洗水張りスイッチ87は指で押し続けると入り状態が継続し指を離すと切れる形態のスイッチ、入り操作をすると指を離しても入り状態が継続し霧操作をすると切れる形態のスイッチなど多様な形態がある。
【0024】
<第6の実施の形態>
図19は本発明を実施するための最良の第6の実施の形態であって前記第4の実施の形態と主に異なる点は、管部閉じ装置86と詰まらせ管部44を接合部91,92で接合して、詰まらせ管部44が確実に開くようにした点にある。
【0025】
<第7の実施の形態>
図20は本発明を実施するための最良の第7の実施の形態であって前記第4の実施の形態と主に異なる点は、管部閉じ装置をモータ(図示せず)により回転するカムにより上下動する潰し体97とした管部閉じ装置94とした点にある。
ソレノイドに比べて静音である。モータの回転により閉じ開閉操作する形態は、カムによるものなど多様な形態がある。
【0026】
<第8の実施の形態>
図21は本発明を実施するための最良の第8の実施の形態であって前記第4の実施の形態と主に異なる点は、管部閉じ装置を手動や足踏み式で行う管部閉じ装置99とした点にある。
管部閉じ装置99は、詰まらせ管部44を挟むように固定された対を成す軸受体100、101と、この軸受体100、101に回転自在に軸支され一部を便器10の外側に突出されてなるシャフト102と、シャフト102の軸受体100、101の間に設けられた対を成す該100、101と一体となって回転する回転アーム103、104と、この回転アーム103、104の間に回転フリーに軸支されてなる詰まらせ管部44を潰し塞ぐ潰し体105と、この潰し体105を潰し側に常に付勢している引張りコイルバネからなる付勢手段106と、シャフト102の便器外側部位に設けられた手で回し操作してシャフト102を回転させて潰し体105を開き動作させる操作杆107と、潰し体105が所定の潰し位置に止まるようにするストッパー108と、シャフト102に設けられたカム109と、詰まらせ管部44を開き状態とした場合にカム109によりスイッチ入り状態となるバキューム水洗水張りスイッチ110とからなっている。
バキューム水洗水張りスイッチ110による動作は、バキューム水洗水張りスイッチ87と同様な動作となる。
付勢手段は圧縮バネ、板バネ、弾性ゴム、発条、ねじり付勢手段など多様なものがる。
操作杆は操作杆である足踏みペダルでもよい。
【0027】
<第9の実施の形態>
図22は本発明を実施するための最良の第9の実施の形態であって前記第1の実施の形態と主に異なる点は、管を家の壁に通すためのアダプター113である。
アダプター113は、表面と裏面がある中空円筒形のアダプター本体114と、このアダプター本体114の表面から裏面に貫通された管通し孔115、116と、アダプター本体114の表側側部に螺刻された雄ネジ117と、アダプター本体114の裏側に形成されたフランジ118と、雄ネジ117に螺合する雌ネジ119を螺刻していなる固定カバー120とからなっている。
【0028】
<第10の実施の形態>
図23は本発明を実施するための最良の第10の実施の形態であって前記第1の実施の形態と主に異なる点は、便受け部123を便器本体4に一体的に成形してなる簡易便器124を形成した点にある。
便受け部123の底部には移送管部取付部17が形成され、抜き易く結合縁を薄肉形成してなる塞ぎ板19を設けている。
一般的な簡易便器として提供され、便受け部123に収納されるバケツ(便受け部2の移送管部取付部17の無い平ら底部形態の単なるバケツ形態のもの)が便受け部として添付されている。
これにより、簡易便器124をバケツに尿便を排泄し、バケツを外して搬送してトイレに尿便を投棄する、一般的な簡易便器として購入し、後でバキューム式トイレの便器としてそのまま利用することができる。
【0029】
<第11の実施の形態>
図24は本発明を実施するための最良の第11の実施の形態であって前記第10の実施の形態と主に異なる点は、移送管部取付部17に雄ネジ126を螺刻し、塞ぎ板19に変わる蓋127を螺合し塞ぐようにし、便座3の内側を下方に垂れ延ばした形態の洗浄水放出管21に便が掛るのを防止するための便掛り防止部129を設けた簡易便器128を形成した点にある。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は簡易便器、バキューム装置を製造する産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の実施の形態におけるバキューム装置の全体構成図。
【図2】本発明を実施するための最良の第1の実施の形態におけるバキューム装置の断面図。
【図3】本発明を実施するための最良の第1の実施の形態における動作制御ブロック図。
【図4】本発明を実施するための最良の第1の実施の形態における管を壁に通す場合に使用するアダプターの断面図。
【図5】本発明を実施するための最良の第1の実施の形態における洗浄水放出管をセットした便受け部を示す斜視図。
【図6】本発明を実施するための最良の第1の実施の形態における洗浄水放出管を示す平面図。
【図7】本発明を実施するための最良の第1の実施の形態における洗浄水放出管と便受け部への掛り状態を示す断面図。
【図8】本発明を実施するための最良の第1の実施の形態における便受け部の断面図。
【図9】本発明を実施するための最良の第1の実施の形態における便受け部の便受け管部を取り付けた状態を示す断面図。
【図10】本発明を実施するための最良の第1の実施の形態における便器に臭吸引管を取り付けた状態を示す平面図および側面図。
【図11】本発明を実施するための最良の第1の実施の形態における便受け管部および詰まらせ管部を取り付けた便器の断面図。
【図12】本発明を実施するための最良の第1の実施の形態における便器の平面図、右側面図、右側面図縦断面図および他の便受け管部を取り付けた便器の断面図。
【図13】本発明を実施するための最良の第1の実施の形態における便器の断面図および移送管部図。
【図14】本発明を実施するための最良の第2の実施の形態におけるバキュームタンクの断面図。
【図15】本発明を実施するための最良の第3の実施の形態における移送管部切替バルブおよび補助吸引管を設けた平面図。
【図16】本発明を実施するための最良の第4の実施の形態における管部閉じ装置の閉じ状態図および開き状態図。
【図17】本発明を実施するための最良の第4の実施の形態における動作制御ブロック図。
【図18】本発明を実施するための最良の第5の実施の形態における動作制御ブロック図。
【図19】本発明を実施するための最良の第6の実施の形態における管部閉じ装置の閉じ状態図および開き状態図。
【図20】本発明を実施するための最良の第7の実施の形態における管部閉じ装置の閉じ状態図および開き状態図。
【図21】本発明を実施するための最良の第8の実施の形態における管部閉じ装置の閉じ状態図および開き状態図。
【図22】本発明を実施するための最良の第9の実施の形態における管を通すアダプターの断面図および正面図。
【図23】本発明を実施するための最良の第10の実施の形態の簡易便器を示す断面図。
【図24】本発明を実施するための最良の第11の実施の形態の簡易便器を示す断面図。
【符号の説明】
【0032】
1:バキューム式トイレ装置、
2:便受け部、
3:便座、
4:便器本体、
5:バキュームタンク、
6:移送管部、
7:バキューム装置、
8:水洗装置、
9:臭排気装置、
10:便器、
11:臭気センサ、
12:便座センサ、
13:洗浄スイッチ、
14:バキュームスイッチ、
15:フランジ、
16:着脱自在の取手、
17:移送管部取付部、
18:便受け管部、
19:塞ぎ板(塞ぎ部)、
20:スカート部、
21:洗浄水放出管、
22:放出管止め部、
23:根元管部、
24:放出管支持溝、
25:立ち上がり部、
26:便受け部本体、
27:管部、
28:針金部材、
29:管差込支持部、
30:洗浄水放出孔、
32:タンク本体、
33:吸出し口、
34:バキューム管、
35:バキューム口、
36:排出口、
37:排出口開閉弁、
38:下水の点検穴、
39:下水管、
40:スカート部、
43:移送管本体、
44:詰まらせ管部、
46:臭吸引口部材、
47:水タンク、
48:ポンプ、
49:送水管、
50:排気ファン、
51:臭吸引管、
52:モータ、
53:大プーリー、
54:バキュームボックス、
55:メインシャフト、
56:小プーリー、
57:吸引室、
58:排気室、
59:吸引ファン、
60:排気孔、
61:制御部、
62:壁、
63:フランジ、
64:雄ネジ、
65:アダプター、
66:ネジ蓋、
70:バキュームタンク、
71:バキューム装置、
72:付勢手段、
73:磁石、
76:移送管部切替バルブ、
77:補助吸引管、
80:管部閉じ装置、
81:水張りスイッチ、
82:バキューム・水洗スイッチ、
83:制御部、
86:管部閉じ装置、
87:バキューム水洗水張りスイッチ、
88:制御部、
90:接合部、
91:接合部、
94:管部閉じ装置、
95:潰し体、
99:管部閉じ装置、
100:軸受体、
101:軸受体、
102:シャフト、
103:回転アーム、
104:回転アーム、
105:潰し体、
106:付勢手段、
107:操作杆、
108:ストッパー、
109:カム、
110:バキューム水洗水張りスイッチ、
111:ベース、
113:アダプター、
114:アダプター本体、
115:管通し孔、
116:管通し孔、
117:雄ネジ、
118:フランジ、
119:雌ネジ、
120:固定カバー、
123:便受け部、
124:簡易便器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便座を有する座って排便をする便器と、
この便器に設けられた便を受ける容器体からなる便受け部と、
この便受け部に一方を接続してなる移送管部と、
下水管の点検穴、浄化槽の汲取り穴、肥溜めの汲取り穴、浸透桝の開口、溜め容器の開口などの便投棄場所投入部等の上に置く前記移送管部の他方に接続されてなるバキュームタンクと、
このバキュームタンクの下部に設けられた、前記便受け部から前記移送管部を通して移送され該バキュームタンクに収納された便を前記便溜め場所投入部等に排出する排出孔と、
この排出口を開閉する排出口開閉弁と、
前記移送管部を通じて前記便受け部の便を前記バキュームタンク内に吸引移送するようにするための、該バキュームタンク内を負圧にするバキューム装置と、
前記便器に接続されてなる前記便受け部の臭気を吸引するための臭気吸引管、この臭気吸引管が連絡された臭気を主に屋外に排出するための排気ファンとからなる臭排気装置と、とからなるとともに、
使用者が便器に座っての排便中は前記排気ファンを動作させて臭気を吸引排気させることができ、且つ、排便が終了してから前記バキューム装置を動作させて前記便受け部の便を前記バキュームタンク内に吸引移送するように動作させるあるいは操作することができるようにしてなることを特徴とするバキューム式トイレ装置。
【請求項2】
排出開閉弁がバキューム装置の動作によるバキュームタンク内の負圧力により排出口に吸い付けられて該排出口を閉じ、且つ、前記バキューム装置の停止により前記バキュームタンク内の負圧力が弱まったり常圧になると開閉弁の自重で開くあるいは前記バキュームタンク内の負圧力が弱まったり常圧になると収納した便等の重さで開くようにしてなるものであることを特徴とする請求項1記載のバキューム式トイレ装置。
【請求項3】
前記排気ファンを常に動作させるようにしてなることを特徴とする請求項1記載のバキューム式トイレ装置。
【請求項4】
臭気センサを設け、この臭気センサが所定の臭気を感知している状態においては排気ファンが動作して臭気の吸排気状態であることを特徴とする請求項1記載のバキューム式トイレ装置。
【請求項5】
移送管部の便器内あるいは該便器近くに、狭い形態を有し且つ硬く大きな便を詰まらせる詰まらせ管部を設け、該詰まらせ管部に便が詰まった場合には該詰まらせ管部を脚踏み潰すとか装置で潰すことにより詰まった便を潰して、詰まりを解消できるようにしたことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のバキューム式トイレ装置。
【請求項6】
移送管部の便器内あるいは該便器近くに開閉管部を設け、この開閉管部を潰し閉じる管部閉じ装置を設け、この管部閉じ装置は便器使用時を含め通常時は閉じ状態で前記詰まらせ管部を潰し閉じ状態にするとともに、バキューム装置の動作中は開き状態になることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のバキューム式トイレ装置。
【請求項7】
請求項6に記載の開閉管部が請求項5に記載の詰まらせ管部であることを特徴とするバキューム式トイレ装置。
【請求項8】
便受け部に水を流し込む水洗装置を設け、前記水洗装置の動作・停止を行う水張りスイッチを設け、バキューム装置、管部閉じ装置および前記水洗装置あるいは他の水洗装置の動作・停止を一緒に行うバキューム・水洗スイッチを設けてなることを特徴とする請求項5、6、7いずれか記載のバキューム式トイレ装置。
【請求項9】
水洗装置が、
洗浄水を溜め置く洗浄水タンクと、
便受け部の上方内側壁に沿うように設けられた該上方内側形態と同じ形態の管部からなり且つ該管部の下部に該便受け部の内壁に向けて洗浄水を放出する多数の洗浄水放出孔を有する洗浄水放出管と、
前記洗浄水タンクの水を前記洗浄水放出管に送水するポンプとから構成されてなることを特徴とする請求項1〜8いずれか記載のバキューム装置。
【請求項10】
移送管部の中途に移送管部切替バルブを設け、この移送管部切替バルブに補助吸引管を取り付け、前記移送管部切替バルブの切替操作により、前記補助吸引管での吸引を可能としたことを特徴とする請求項1〜9いずれか記載のバキューム式トイレ装置。
【請求項11】
詰まらせ管部を潰し閉じ状態とする管部閉じ装置を設け、バキューム装置、水洗装置、前記管部閉じ装置を動作させるバキューム水洗水張りスイッチを設け、このバキューム水洗水張りスイッチを入りとすることにより前記バキューム装置および前記水洗装置を動作させ、前記バキューム装置の動作から少し遅れて前記管部閉じ装置を動作させて前記詰まらせ管部を開き、便受け部の便等を吸引してバキュームタンクに移送する状態にし、前記バキューム水洗水張りスイッチを切ると、前記バキューム装置が停止し前記管部閉じ装置が閉じ動作して前記詰まらせ管部を潰し閉じ状態とし、前記水洗装置は更に水を送る水張り動作を続けて前記便受け部を水張り状態として停止するようにしてなることを特徴とする請求項6記載のバキューム式トイレ装置。
【請求項12】
便器本体と、
この便器本体に該便器本体と一体成形により設けられた便を受ける容器体からなる便受け部と、
この便受け部に収納して尿便を受け収納し尿便を収納して持ち歩くバケツと、
この便受け部の底部に突出設けられた移送管部取り付け部とからなることをと特徴とする簡易便器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2007−285070(P2007−285070A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−116211(P2006−116211)
【出願日】平成18年4月19日(2006.4.19)
【出願人】(000212599)
【Fターム(参考)】