説明

バックライト・ランプセット

【課題】 液晶表示装置のランプセットであってバックライト装置への挿入、引き出しが容易であり、組み込み及び交換を容易に行うことができ、また、線状ランプの有効照明面積を増大することができ、さらに、光漏れの少ないランプセットを提供する。
【解決手段】 液晶表示パネルの背面に配置された導光板17の端面に対して平行に配置されるバックライト・ランプセット20において、ランプホルダ204の導光板との接触面の角を面取りする。特に、ランプホルダ204のバックライト・ランプセット20の長手方向に対して直角な角を面取りし、ランプホルダ204の面取り部分204dが、Rを有するように形成する。線状ランプ203の接続ケーブルが引き出されるランプホルダ204の頭部は、略直方体に形成され、その角部が面取りされかつ導光板17に密着する当接面を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶表示装置におけるバックライトに関し、特に線状のランプをバックライト光源とするエッジライト型バックライトのランプセットにおける線状ランプを支持するランプホルダに係り、ランプセットの組み込み及び交換を容易に行うことができるようにしたバックライト・ランプセットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ、携帯情報端末、携帯電話、テレビジョン装置などの表示装置として、省電力で薄型、軽量である液晶表示装置が多く賞用されるようになってきている。
【0003】
この種の液晶表示装置は、液晶表示パネルの背面に配置したバックライト装置からの光を液晶表示パネルに照射することにより液晶表示パネルに形成された映像を表示するものであり、このバックライト装置において、薄型が要求されかつそれほど高輝度が必要とされない中型のノートパソコンやモニタから最近は大型高輝度の液晶テレビジョン等まで、側面に配置された線状光源を面状光源に変更するサイドライト方式のバックライト装置が多く用いられるようになってきている。
【0004】
サイドライト方式のバックライト装置は、側面に配置された線状光源を面状光源に変更するために導光板が使用され、この導光板の背面には反射板が、前面には拡散板などの光学シートが配置されている。光源には従来から線状の冷陰極管がよく用いられており、この光源を導光板の縁に設けるので、エッジライト型バックライト装置ともいわれる。
【0005】
従来のこの種のバックライト装置のランプセットは、例えば透明なアクリル樹脂製等の導光板の入光面であるサイドエッジ(側端面)に沿って、光源となる線状ランプの出射面が平行になるよう配置し、また、線状ランプの導光板に対向する側を開放した略コ字状あるいは半円筒状のランプ反射板を線状ランプの全長に沿って備えることによって反射効率を上げ、線状ランプの出射光を導光板に導入し、面状の出射光によって液晶表示パネルを照明するようになっている。この線状ランプは1本乃至複数本が配置され、線状ランプの両端はランプホルダによって支持され、ランプホルダは反射板に固定されている。
【0006】
導光板の背面には白色の反射板が、前面には2枚のプリズムシート及び拡散板が配置され、ランプセットを導光板の側面に設けて、バックライト装置を構成する。このときランプセットは、導光板の対向する2つの側端面に設けられ、導光板の側端面へのランプセットの装着は、その収納部であるバックライト装置の樹脂枠と液晶表示装置の底板との隙間に、この隙間の一端からスライドさせて挿入される。また、取り外しは、逆に隙間の一端からスライドさせて引き出すことによって行われる。このように、ランプセットの装着や取り外しは液晶表示装置の製造時のみならず線状ランプなどが故障、破損して交換するときに、導光板などを取り外すことなく簡易に行うことができるようになっている。
【0007】
ここで特許文献1に開示されている液晶表示装置用バックライト装置について、図10を用いて説明する。図10(a)、図10(b)は液晶ディスプレイパネルなどの映像表示パネルへのランプセットの組込み及び交換を行うことができる液晶表示装置用バックライトの一部断面図及び斜視図である。この液晶表示装置用バックライトは、ランプ反射板7と、ランプ反射板7内に装着されたランプ部5及びランプ部5の両端に設けられたランプラバー6とからなるランプセット1及びランプセットを保持するフレーム2を備えており、前記ランプセット1がランプセット1の少なくとも端部とフレーム2との間に所定のクリアランスを維持する手段を有している。これによりランプセット1は、バックライトの樹脂フレームと液晶表示装置の背面板の隙間にその一端からスライドさせて挿入させることができる。
【0008】
このような構成により、ランプセット1を液晶表示装置のバックライトに組み込む場合、ランプセット1がそれを保持するフレーム2上を摺動する際に、ランプラバー6などの突出部分によりランプセット1の少なくとも端部とフレーム2との間に所定のクリアランスが維持され、かつランプ反射板7の端部がフレーム2に接触しないようにすることで、異物の発生を防ぎ、ランプセット1及びフレーム2の変形をも防止する。また、ランプセットの交換及び修繕時にも同様の作用を呈する。
【特許文献1】特開2001−281658号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1のランプセットは、ランプ反射板とフレーム間の問題を解決するものであっても、導光板とランプセット間の問題を解決するものではなかった。すなわち、そのランプラバーのランプセットの長手方向に対して直角な面は、あたかも切断されたような平面であった。導光板とランプセットは線状ランプの出射光を有効に導光板に導入して液晶表示パネルを照明するために密着していなければならない。また、隙間があると光漏れを起こすので隙間はできるだけなくする必要もあり、クリアランスは極力小さいのが好ましい。したがって、ランプラバーは導光板に密着しながら摺動することになるが、隙間への挿入時に導光板にランプラバーが引っかかり、ランプセットの摺動時には導光板とランプラバーの摩擦が大きく、ランプセットの装着、取出しが円滑に行えないという問題点が存在していた。
【0010】
したがって、液晶表示装置へのランプセットの装着、取出しを円滑に行うことができ、線状ランプの出射光を利用効率よく導光板に導入して液晶表示パネルを照明するために導光板とランプセットを密着して配置できるようになすこと、及び、隙間があると光漏れを起こすので隙間はできるだけなくすることについて解決したランプセットを提供することは未解決の課題であった。
【0011】
本願の発明者は、前記の問題点を解決すべく種々検討を行った結果、液晶表示装置のランプセットにおいて線状ランプを保持するランプホルダと導光板との接触状況に着目し、ランプリフレクター(ランプ反射板)の両端で線状ランプを保持するランプホルダの形状を工夫することによって、前記の問題点を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0012】
すなわち、本発明は、液晶表示装置への挿入、引き出しが容易であり、組み込み及び交換を容易に行うことができるバックライト・ランプセットを提供することを目的とするものである。
【0013】
また、本発明は、線状ランプの有効照明面積を増大することができるバックライト・ランプセットを提供することを目的とする。
【0014】
さらにまた、本発明は、導光板の側端面にランプホルダを完全に密着して当接させることにより、光漏れの少ないランプセットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記課題を解決するために、本願の請求項1のバックライト・ランプセットに係る発明は、液晶表示パネルの背面に配置された導光板の端面に対して平行に配置される線状ランプと、該線状ランプを収納するランプリフレクターと、該ランプリフレクター内の両端部で該線状ランプを支持するランプホルダと、を有するバックライト・ランプセットにおいて、該ランプホルダの導光板との接触面の角を面取りしたことを特徴とする。
【0016】
また、本願の請求項2にかかる発明は、請求項1記載のバックライト・ランプセットにおいて、前記ランプホルダのバックライト・ランプセットの長手方向に対して直角な角が面取りされていることを特徴とする。
【0017】
本願の請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載のバックライト・ランプセットにおいて、前記ランプホルダの面取り部分が、Rを有するように形成されていることを特徴とする。
【0018】
本願の請求項4に係る発明は、請求項1記載のバックライト・ランプセットにおいて、前記線状ランプの接続ケーブルが引き出される前記ランプホルダの頭部は、略直方体に形成され、その側面が導光板に密着する当接面を備えていることを特徴とする。
【0019】
本願の請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のバックライト・ランプセットにおいて、前記ランプホルダは絶縁性の弾性体からなることを特徴とする。
【0020】
また、本願の請求項6に係る発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のバックライト・ランプセットにおいて、前記ランプホルダはシリコンゴム又はフッ素樹脂製であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に係る発明によれば、液晶表示装置への挿入、引き出しが容易であり、組み込み及び交換等を容易に行うことができるバックライト・ランプセットを提供することができる。また、線状ランプ側を面取りするとその分だけ線状ランプの有効照明面積が増大され、導光板への線状ランプからの入射光が効率よく利用できるバックライト・ランプセットを提供することができる。
【0022】
本願の請求項2に係る発明によれば、ランプホルダのバックライト・ランプセットの長手方向に対して直角な角が面取りされていると、その分だけ線状ランプの有効照明面積が増大されるから、導光板への線状ランプからの入射光が効率よく利用できるバックライト・ランプセットを提供することができる。
【0023】
本願の請求項3に係る発明によれば、液晶表示装置へのランプセットの挿入、引き出しをより円滑に行うことができるようになる。
【0024】
本願の請求項4に係る発明によれば、導光板の側端面にランプホルダを完全に密着して当接させることができるから、光漏れの少ないランプセットを提供することができる。
【0025】
本願の請求項5に係る発明によれば、バックライトの部材組み立てにおいて、ランプホルダが弾性体であるので、線状ランプの固定と配線を容易にすることができるようになり、ランプリフレクターへの固定、導光板の側端面への密接な当接が容易で、複雑な成型金型の作製やあるいは反射板への部材取付けのための特別な加工を必要としなくなる。
【0026】
また、請求項6に係る発明によれば、ランプリフレクターの両端に嵌合されたランプホルダがシリコンゴム又はフッ素樹脂製であるので耐久性、耐熱性、摺動性に優れ、より信頼性の高いランプセットが得られる。
【0027】
以上述べたとおり、本発明によれば、バックライト装置におけるランプセットの導光板の側端面に対向する配置を適切に行うことが可能である為、導光板内に出射光を有効に導入拡散することができるとともに、ランプセットの動きを円滑にするので組み込みや交換の作業が容易になり、製造や修理作業の能率を上げることができるので、液晶表示装置のバックライトに使用した場合には優れた効果を奏することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明に係る液晶表示装置のバックライト・ランプセットについて、実施例を添付の図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下に示す実施例は本発明の技術思想を具体化するためのバックライト・ランプセットを例示するものであって、本発明をこの実施例に特定することを意図するものではなく、本発明は特許請求の範囲に示した技術思想を逸脱することなく種々の変更を行ったものにも等しく適用し得るものである。
【実施例】
【0029】
図1は、本発明に係る液晶表示装置の一実施例の構造を示す分解斜視図であり、図2は、図1の液晶表示装置の組み立て斜視図である。図3は、図2の液晶表示装置のバックライトのランプセット収納部分の構造を拡大して示す斜視図である。図4は、本発明のバックライトに使用されるランプセットの平面図である。図5は、ランプセットの装着状態を示すバックライトの構造を示す断面図である。図6は、従来のランプセットの挿入時の状態を示す説明図である。図7は、本発明のランプセットの挿入時の状態を示す説明図である。図8は、バックライト・ランプセットの一実施例のランプホルダを示す図であって、図8(a)は正面図、図8(b)は底面図である。図9はバックライト・ランプセットの他の実施例のランプホルダを示す図であり、図9(a)は正面図、図9(b)は右側面である。
【0030】
液晶表示装置10は、図1の分解斜視図に示したように、液晶表示パネルを駆動する回路を実装したTCP(Tape Carrier Package)12とPCB(Printed Circuit Board)13が接続されている液晶表示パネル11、液晶表示パネル11の背面に配置した第1及び第2プリズムシート14,15、導光板の前面に配置した拡散シート16、矩形平板状のアクリル樹脂製の導光板17、導光板の背面に配置した反射シート18が組み合わされ、これらの構成部材が樹脂枠19によって上側に液晶表示パネル11が支持され、下側にはその他の構成部材が嵌め込まれて収納され、これが底板21に収容された上、前面に枠体22をはめ込んで組み立てられる。そして、導光板17の対向する2つの側端面にはランプリフレクターに線状ランプを取付けた第1及び第2のランプセット20、20’が導光板に平行になるように導光板17と樹脂枠19と底板21との隙間に取付けられる。なお、符号23は底板に取り付けられ、液晶表示パネル11の長手方向側に取り付けられたPCB13を保護するための下カバーである。
【0031】
図2は、図1の液晶表示装置の組み立て斜視図であり、枠体22に嵌めこまれている液晶表示パネル11を前面に配置した液晶表示装置10の両側に第1ランプセット20と第2ランプセット20’が組み込まれている。図3は、図2の液晶表示装置10のバックライト装置のランプセット収納部分の構造を拡大して示すもので、枠体22を取り外して第1ランプセット20の収納部分を見た斜視図である。底板21とその外周部を折り曲げて形成された側板21aの開口部21bからバックライト装置に組み込まれた第1ランプセット20のケーブル202の引き出し端が露出し、そのケーブル202が底板21の背面にとりまとめてまわされ、配線されている。
【0032】
図4は、大型テレビジョン等の液晶表示装置の導光板の側端面に取付けられる本発明のランプセット20の斜視図であり、図5は、バックライトの構造断面図を示す。液晶表示装置が大型になると、1本の線状ランプの輝度では限界があるため、ランプセットの線状ランプの本数を多くする必要があるが、図4及び図5では3本の線状ランプを用いている例である。
【0033】
冷陰極管である3本の線状ランプ203a〜203cは、直径が1.8〜3.0mmで長さが300〜460mmの細長い直管である。線状ランプ両端の端子にケーブル202を接続した後、耐熱性のあるシリコンゴム製のランプホルダ204a、204bを嵌め込み、ランプリフレクター205の両端部にそのランプホルダ204a、204bを固定して線状ランプ203a〜203cをランプリフレクター205に取付ける。3本の線状ランプのうち中央に配置される線状ランプ203aの長手方向の中央部分には予め絶縁スペーサ(図示せず)が設けられており、この絶縁スペーサに設けられた孔に線状ランプ203aを挿通して取付けてあり、他の2本の線状ランプ203b、203cもランプホルダ204a、204bに取付ける際に絶縁スペーサの孔に嵌め込まれ、線状ランプの中央部分でも線状ランプがその間隔を保持してランプの平行度を維持している。
【0034】
ランプリフレクター205は、線状ランプと略同じ長さの金属板、例えばアルミニウム板を断面略コ字状に成形し、その内側面に銀蒸着シートなどの反射シートを貼り付けたものでり、線状ランプを取り囲むように固定しており、コ字状の開口部を導光板の側端面に対置して取付けられている。このランプリフレクター205は、複数の線状ランプに対向する背面205aと、背面を導光板17に対して支持する側面205b、205cとを有しており、ランプリフレクターの背面205aには、反射板の長手方向に沿って内側中央に凸となる反射面を有している。すなわち、ランプリフレクター205の背面にはその長手方向に沿ってコ字状の内側に向けて連続した窪みが設けられ、背面に溝205dが形成されている。この溝205dには、各線状ランプの一端に取付けた複数のケーブル202a〜202cが収納され、前記溝205dを通って他方の端まで引きまわされ、線状ランプ他端のランプホルダ204aの孔に通して、線状ランプの他端に接続され他端から引き出したケーブル202d〜202fとまとめてランプホルダ204aの前面から引き出された上で分配され、コネクタ206a、206bに接続されている。複数のケーブル202a〜202cは、ランプリフレクター205の背面の溝205dの中を通すだけでなく、溝に接着剤などで固定してもよい。
【0035】
図5はランプセットがバックライトに組み込まれた状態の説明図である。ランプリフレクター205内両端に嵌めこみ固定されるシリコン樹脂製のランプホルダ204a、204b(図4参照)は、線状ランプ203a〜203cが取付けられる孔の配置が、中央部の支持孔は導光板17側に接近し、両側の支持孔は後退した配置になっている。このため、図5に示したように、ランプリフレクター205に設けた3本の線状ランプ203a〜203cのうち中央部の線状ランプ203aが他の線状ランプ203b、203cよりも導光板17側に接近するように配置されるのに伴って、ランプリフレクターの背面205aには溝205dが形成され、溝の壁が内側に傾斜をもって凸となっていることから、背面の平らな同じ幅のランプリフレクターに線状ランプ203a〜203cを一直線上に並べた場合に比べて、線状ランプ間の距離が長くなるとともに両側のランプの反射面が広くなっている。また、ランプホルダ204a、204bの背面には、ランプリフレクター205の溝に適合する窪みが設けられている。
【0036】
このような構造のランプセット20は、前述したように、導光板17と樹脂枠19と底板21との隙間に底板の開口部21bから挿入されて組み立てのために取付けられ、あるいはその開口部から交換・修繕のために引き出される。その際、先端のランプホルダ204bと手前のランプホルダ204aは導光板17に密着しながら挿入され、摺動することになるが、隙間への挿入時に図6に示す従来のランプホルダ204aでは、導光板17の角17aにランプホルダ204aの角が引っかかるため挿入が困難である。また、導光板17との接触面204cの端に角があると、ランプセット20の摺動時には導光板17とランプホルダ204a、204bとの摩擦が大きく、ランプセット20の装着、取出しが円滑に行えなかった。
【0037】
そこで、本発明においては図7(a)のように、ランプホルダの導光板との接触面204cの角を面取り204dしたランプホルダを使用するものであり、この面取り204dはランプホルダ204a(204b)の摺動する方向であるバックライト・ランプセット20の長手方向に対して直角な角を面取りするものである。そしてランプホルダ204a(204b)の面取り部分204dが、Rを有するように形成されれば、導光板の角17aを乗り越え、滑らかに摺動するようになり、より好ましい。
【0038】
このようなランプホルダを用いると、ランプセット20は、導光板17に接しながら、円滑に挿入され、また摺動するので、液晶表示装置への挿入あるいは引き出しが容易であり、組み込みや交換修繕等のための取替え作業を効率よく、容易に行うことができる。また、その際、ランプホルダが導光板等に引っかかることがなくなるので、その衝撃によって線状ランプに悪影響をもたらすこともなくなり、線状ランプが保護され、破損を防止することができる。また、ランプホルダの面取り204dによって、図7(b)のように線状ランプの有効照明面積がα分増加するので、導光板への線状ランプからの入射光が効率よく利用できるバックライト・ランプセットを得ることができる。
【0039】
図8及び図9は本発明のバックライト・ランプセットの各実施例のランプホルダを示す図である。ランプホルダ204bは、線状ランプ203a〜203cの挿入穴204gとその反対側裏面に設けたケーブルの引き出し孔を備えており、略立方体の角部が面取り204dされたものである。また、ランプホルダ204aは、その角部が面取り204dされかつ線状ランプ203a〜203cの接続ケーブルが引き出されるランプホルダの頭部204eが、各ケーブル毎に形成されるのではなく、まとめて略直方体に形成され、かつその側面204fは導光板の角に密着する当接面を形成する。線状ランプの複数のケーブルの引き出しは、この頭部直方体からはみ出さないようになされており、ケーブル間に隙間がなくランプホルダのケーブルを引き出す頭部の側面が均一な平面を構成する。このような構造によれば、図7(b)に示したように導光板の角にランプセットが密着できるので、ケーブル引き出し部の各ケーブル間からの光漏れを防ぐことができる。
【0040】
ランプホルダは、線状ランプへの取り付けや保護の点から弾性を備えた絶縁体であること、耐熱性、耐久性及び滑動性を考慮すると、シリコンゴムやフッ素樹脂製であることが好ましい。
【0041】
以上の実施例のほかランプホルダの形状は、さまざまに設計変更できる。また本発明のランプセットは、ランプリフレクターが断面コ字状の物について説明したが、ランプリフレクターはコ字状のものに限らず、断面が半円形あるいは半楕円や放物線状等のものにも同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係る液晶表示装置の一実施例の構造を示す分解斜視図である。
【図2】図1の液晶表示装置の組み立て斜視図である。
【図3】図2の液晶表示装置のバックライトのランプセット収納部分の構造を拡大して示す斜視図である。
【図4】本発明のバックライトに使用されるランプセットの平面図である。
【図5】ランプセットの装着状態を示すバックライトの構造を示す断面図である。
【図6】従来のランプセットの挿入時の状態を示す説明図である。
【図7】本発明のランプセットの挿入時の状態を示す説明図である。
【図8】バックライト。ランプセットの一実施例のランプホルダを示す図であり、図8(a)は正面図、図8(b)は底面図である。
【図9】バックライト・ランプセットの他の実施例のランプホルダを示す図であり、図9(a)は正面図、図9(b)は右側面である。
【図10】従来の液晶表示装置におけるバックライトの構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
10 液晶表示装置
11 液晶表示パネル
12 TCP
13 PCB
14 第1プリズムシート
15 第2プリズムシート
16 拡散シート
17 導光板
18 反射シート
19 樹脂枠
20、20’ ランプセット
21 底板
22 枠体
203a〜203c 線状ランプ
204a、204b ランプホルダ
204d 面取り
204e 頭部
205 ランプリフレクター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶表示パネルの背面に配置された導光板の端面に対して平行に配置される線状ランプと、該線状ランプを収納するランプリフレクターと、該ランプリフレクター内の両端部で該線状ランプを支持するランプホルダと、を有するバックライト・ランプセットにおいて、該ランプホルダの導光板との接触面の角を面取りしたことを特徴とするバックライト・ランプセット。
【請求項2】
前記ランプホルダのバックライト・ランプセットの長手方向に対して直角な角が面取りされていることを特徴とする請求項1記載のバックライト・ランプセット。
【請求項3】
前記ランプホルダの面取り部分が、Rを有するように形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のバックライト・ランプセット。
【請求項4】
前記線状ランプの接続ケーブルが引き出される前記ランプホルダの頭部は、略直方体に形成され、その側面が導光板に密着する当接面を備えていることを特徴とする請求項1記載のバックライト・ランプセット。
【請求項5】
前記ランプホルダは絶縁性の弾性体からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のバックライト・ランプセット。
【請求項6】
前記ランプホルダはシリコンゴム又はフッ素樹脂製であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のバックライト・ランプセット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−32273(P2006−32273A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−213044(P2004−213044)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】